JP2004108627A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】被調理物を自動的に出来映え良く仕上げる加熱調理器を提供することを目的とする。
【解決手段】被調理物2を収納する加熱室3と、被調理物2を載せる受け皿4と、被調理物2を加熱する上下ヒータ5a、5bと、加熱室3外の温度を検知する加熱室外温度検知手段6と、加熱室3内の温度を検知する加熱室内温度検知手段7と、上下ヒータ5a、5bの通電を制御する制御手段8と、調理メニューを選択するメニュー選択手段9を有し、メニュー選択手段9の選択結果と、加熱室外温度検知手段6の検知結果に応じて加熱室3内の制御温度を決定することにより、被調理物2を自動的に出来映え良く調理することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】被調理物2を収納する加熱室3と、被調理物2を載せる受け皿4と、被調理物2を加熱する上下ヒータ5a、5bと、加熱室3外の温度を検知する加熱室外温度検知手段6と、加熱室3内の温度を検知する加熱室内温度検知手段7と、上下ヒータ5a、5bの通電を制御する制御手段8と、調理メニューを選択するメニュー選択手段9を有し、メニュー選択手段9の選択結果と、加熱室外温度検知手段6の検知結果に応じて加熱室3内の制御温度を決定することにより、被調理物2を自動的に出来映え良く調理することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被調理物を加熱するオーブンやトースターなどの加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーブンやトースターのような加熱調理器は、使用者が調理メニューを選択すると、加熱室内は選択された調理メニューに適した温度となるよう制御されるものである。例えば、調理メニューとして、パン成形発酵のための発酵キーを選択すると、加熱室内の温度が単一の温度(約40℃)となるようにヒータを制御する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の加熱調理器によれば、パン成形発酵の場合は、パン成形発酵までのねかしや一次発酵の状態によって、成形発酵時のパンの膨らみに違いが生じるため、同じ時間成形発酵を行っても、パンが美味くできあがるときとそうでないときが生じる。つまり、成形発酵までの間に発酵がかなり進んでいる場合は、通常の時間成形発酵すると過発酵になって生地がだれ、匂いが悪くなったり、きめが粗くなったりする。逆に、成形発酵までの間に発酵が進んでいない場合は、通常の時間成形発酵すると発酵不足で材料臭がしたり、膨らみが悪くなったりする。
【0004】
よって、単一の発酵温度でパンを成形発酵する場合は、パンの成形発酵前の出来映えによって成形発酵時間を変える必要があるが、成形発酵前の出来映えを判断するには、熟練を要し極めて困難なものであった。このようなことは、パン成形発酵に限らず、他の調理にもいえることであり、例えば季節による外気温の変化により、調理状態が変化するものであり、いつでも最適温度で調理することは難しいものであった。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができる加熱調理器を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の加熱調理器は、使用者が選択する調理メニューの選択結果と、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定するようにしたものである。
【0007】
これにより、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、被調理物を収納して調理する加熱室と、前記被調理物を載せる受け皿と、前記被調理物を加熱するヒータと、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段と、加熱室内の温度を検知する加熱室内温度検知手段と、前記ヒータの通電時間を制御する制御手段と、使用者が調理メニューを選択するメニュー選択手段とを備え、前記メニュー選択手段の選択結果と、前記加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定する加熱調理器としたものであり、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、加熱室外温度検知手段をメニュー選択手段の近傍に設けた請求項1に記載の加熱調理器としたものであり、加熱室内の温度に影響を受けずに加熱室外温度を正確に検知し、最適調理を行うことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、被調理物の高さを検知する高さ検知手段を備え、この高さ検知手段の検知結果に応じてヒータの制御方法を決定する請求項1または2に記載の加熱調理器としたものであり、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、高さ検知手段を赤外線センサで形成した請求項3に記載の加熱調理器としたものであり、被調理物の高さ検知を確実に行い、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、高さ検知手段を、受け皿より上部となる加熱室内壁に設けた請求項3に記載の加熱調理器としたものであり、受け皿にさえぎられることなく、被調理物の高さを検知し、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、高さ検知手段を上下左右可動式にした請求項3〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器としたものであり、被調理物の位置にかかわらず被調理物の高さを検知し、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は実施例1における加熱調理器、すなわちオーブンを示したものである。
【0016】
図において、1は加熱調理器、2は被調理物、3は被調理物2を収納して加熱する加熱室、4は加熱室3内において被調理物2を載せる受け皿、5aは被調理物2を上から加熱する上ヒータ、5bは被調理物2を下から加熱する下ヒータ、6は加熱室3外の温度を検知する加熱室外温度検知手段、7は加熱室3内の温度を検知する加熱室内温度検知手段である。
【0017】
また、加熱調理器1は、加熱室3の下部(または周囲)に、上下ヒータ5a、5bの通電を制御する制御手段8、制御手段8の制御方法を決定するメニュー選択手段9を有している。メニュー選択手段9は、使用者がパンの発酵、パンの焼成、ケーキの焼成などの調理メニューを選択するキーのほかに、加熱温度(例えば40℃、120℃、260℃)の選択も行うキーも含むものとする。
【0018】
また、加熱室外温度検知手段6は、メニュー選択手段9の近傍に設けている。そして、加熱室3内の温度は、前記メニュー選択手段9の選択結果と、前記加熱室外温度検知手段6の検知結果に応じて、決定されるようになっている。
【0019】
次に、以上のように構成された加熱調理器において、パンの成形発酵を例にとってその動作を説明する。
【0020】
まず、被調理物2を受け皿4に載せ、受け皿4を加熱室3内にセットし、メニュー選択手段9によって、発酵キーを選択すると、制御手段8が作動し、加熱室外温度検知手段6の検知する温度によって、加熱室3内の制御温度を決定する。つまり、加熱室外温度検知手段6の検知する温度が20℃より低いときは、加熱室内温度検知手段7の検知する温度が約40℃になるように、また加熱室外温度検知手段6の検知する温度が20〜25℃のときは加熱室内温度検知手段7の検知する温度が約35℃になるように、さらに加熱室外温度検知手段6の検知する温度が25℃より高いときは加熱室内温度検知手段7の検知する温度が約30℃になるように、上下ヒータ5a、5bの通電を制御する。
【0021】
先述したように、パンの発酵(成形発酵)を行う場合、成形発酵までのねかしや一次発酵の状態によって、成形発酵時のパンの膨らみにも違いが生じ、パンの最終的な出来映えも違ってくる。そして、成形発酵までのパンの状態に最も影響を及ぼすのが加熱室3外の温度、すなわちパンを調理している部屋の温度である。つまり、部屋の温度が高いときには、成形発酵までの間に発酵がかなり進み、通常の発酵時間成形発酵すると過発酵になり、生地がだれ、匂いが悪くなったり、きめが粗くなったりする。
【0022】
逆に、部屋の温度が低いときには、成形発酵までの間には発酵が進まず、通常の発酵時間成形発酵すると、発酵不足で、材料臭がしたり、膨らみが悪くなったりする。よって、単一の発酵温度でパンを発酵する場合は、季節による部屋の温度変化にともなったパンの成形発酵前の出来映えによって成形発酵時間をかえる必要があるが、成形発酵前の出来映えを判断するには、熟練を要するため、失敗する可能性が高かい。
【0023】
しかし、本実施例の加熱調理器においては、成形発酵前の部屋の温度に応じて、成形発酵時の温度が自動的に設定されるため、パンが過発酵や発酵不足になることがない。
【0024】
また、室温を検知する加熱室外温度検知手段6は、メニュー選択手段9の近傍に構成している。これは、メニュー選択手段9の近傍は加熱室3の温度影響を最も受けない場所であるため、オーブンが暖まっているような時にも部屋の温度を誤検知することがないものである。
【0025】
以上のように本実施例によれば、加熱室外温度検知手段6を設けることにより、成形発酵前の部屋の温度を検知し、成形発酵前のパンの発酵状態に応じて、成形発酵時の温度が自動的に設定されるため、パンを過発酵や発酵不足になることなく、出来映えの良いものに仕上げることができる。なお、パンの成形発酵以外の調理においても、最適温度で出来映え良く調理することができるものである。
【0026】
(実施例2)
図2は実施例2における加熱調理器、すなわちオーブンを示したものである。
【0027】
本実施例においては、実施例1と被調理物2の高さを検知する高さ検知手段10を設けた点で相違し、他の構成は同じである。
【0028】
高さ検知手段10としては赤外線センサを用いるものとし、高さ検知手段10の位置は受け皿4を加熱室3にセットした状態で、受け皿4より上部となる加熱室3内壁に、上下左右可動式に構成している(図では上下方向の矢印のみを示しているが、左右方向にも可動できるものである)。
【0029】
以下、本実施例の動作について説明する。まず、被調理物2を受け皿4におき、受け皿4を加熱室3内にセットし、メニュー選択手段9によって、パンの焼成、ケーキの焼成などのキー、もしくは加熱温度を設定すると、制御手段8が作動し、メニューに応じて、加熱室3内の制御温度を決定し、上下ヒータ5a、5bが作動する。そして、被調理物2が膨らみ、高さ検知手段10の検知する被調理物2の高さが上ヒータ5aと近くなり、被調理物2の上面の温度が100℃付近を超えるときには、上ヒータ5aの出力を弱く制御する。
【0030】
本実施例のような構成の加熱調理器、特に加熱室3の高さが低い小さいオーブンやトースターにおいて、パンやケーキのように加熱途中で膨化が進み、上ヒータ5aと被調理物2の距離が近くなるようなものを加熱する場合、これまでは被調理物2が膨化してきたときに、被調理物2と上ヒータ5aとの間にアルミホイルを設置するなどして被調理物2の上面が焦げすぎることを防いでいたが、本実施例の加熱調理器では、上ヒータ5aとの距離が近くなったことを高さ検知手段10が検知し、被調理物2の上面が100℃付近、つまり被調理物2が焦げはじめる温度になると、上ヒータ5aを弱く制御することにより、十分に被調理物2に火を通すとともに、上面が焦げすぎるということがない。
【0031】
なお、赤外線センサは非接触の状態で物体の温度を計測可能なセンサであり、被調理物2すなわち食材の温度は加熱室3の設定可能な最低温度(発酵温度を除く)である120℃より高くなることはないため、食材を判別可能である。さらに、高さ検知手段10を上下左右可動式に構成することにより、被調理物2が置かれた位置及び大きさにかかわらず、被調理物2の高さの変化を最適位置で検知することが可能である。
【0032】
以上のように本実施例によれば、高さ検知手段10を設けることにより、被調理物2の高さの変化を検知し、被調理物2の上面が上ヒータ5aに近くなってくると、上ヒータ5aを弱く制御することにより、十分に被調理物2に火を通すとともに、上面が焦げすぎるということがなくパンの焼成、ケーキの焼成などが行える。
【0033】
なお、パンの成形発酵から焼成までの一連の調理を行う場合は、本実施例における加熱調理器では、熟練を要することなく、また被調理物の上面を焦がすことなく自動的に出来映え良く調理することができるものであり、最適な加熱調理器が提供できる。またパンの焼成、あるいはケーキの焼成のみを行う場合においても優れていることはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の加熱調理器は、使用者が選択する調理メニューの選択結果と、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定するように、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における加熱調理器の側断面図
【図2】本発明の実施例2における加熱調理器の側断面図
【符号の説明】
1 加熱調理器
2 被調理物
3 加熱室
4 受け皿
5a 上ヒータ
5b 下ヒータ
6 加熱室外温度検知手段
7 加熱室内温度検知手段
8 制御手段
9 メニュー選択手段
10 高さ検知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、被調理物を加熱するオーブンやトースターなどの加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーブンやトースターのような加熱調理器は、使用者が調理メニューを選択すると、加熱室内は選択された調理メニューに適した温度となるよう制御されるものである。例えば、調理メニューとして、パン成形発酵のための発酵キーを選択すると、加熱室内の温度が単一の温度(約40℃)となるようにヒータを制御する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の加熱調理器によれば、パン成形発酵の場合は、パン成形発酵までのねかしや一次発酵の状態によって、成形発酵時のパンの膨らみに違いが生じるため、同じ時間成形発酵を行っても、パンが美味くできあがるときとそうでないときが生じる。つまり、成形発酵までの間に発酵がかなり進んでいる場合は、通常の時間成形発酵すると過発酵になって生地がだれ、匂いが悪くなったり、きめが粗くなったりする。逆に、成形発酵までの間に発酵が進んでいない場合は、通常の時間成形発酵すると発酵不足で材料臭がしたり、膨らみが悪くなったりする。
【0004】
よって、単一の発酵温度でパンを成形発酵する場合は、パンの成形発酵前の出来映えによって成形発酵時間を変える必要があるが、成形発酵前の出来映えを判断するには、熟練を要し極めて困難なものであった。このようなことは、パン成形発酵に限らず、他の調理にもいえることであり、例えば季節による外気温の変化により、調理状態が変化するものであり、いつでも最適温度で調理することは難しいものであった。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができる加熱調理器を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の加熱調理器は、使用者が選択する調理メニューの選択結果と、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定するようにしたものである。
【0007】
これにより、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、被調理物を収納して調理する加熱室と、前記被調理物を載せる受け皿と、前記被調理物を加熱するヒータと、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段と、加熱室内の温度を検知する加熱室内温度検知手段と、前記ヒータの通電時間を制御する制御手段と、使用者が調理メニューを選択するメニュー選択手段とを備え、前記メニュー選択手段の選択結果と、前記加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定する加熱調理器としたものであり、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、加熱室外温度検知手段をメニュー選択手段の近傍に設けた請求項1に記載の加熱調理器としたものであり、加熱室内の温度に影響を受けずに加熱室外温度を正確に検知し、最適調理を行うことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、被調理物の高さを検知する高さ検知手段を備え、この高さ検知手段の検知結果に応じてヒータの制御方法を決定する請求項1または2に記載の加熱調理器としたものであり、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、高さ検知手段を赤外線センサで形成した請求項3に記載の加熱調理器としたものであり、被調理物の高さ検知を確実に行い、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、高さ検知手段を、受け皿より上部となる加熱室内壁に設けた請求項3に記載の加熱調理器としたものであり、受け皿にさえぎられることなく、被調理物の高さを検知し、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、高さ検知手段を上下左右可動式にした請求項3〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器としたものであり、被調理物の位置にかかわらず被調理物の高さを検知し、自動的に被調理物の上面を焦がすことなく出来映え良く調理することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は実施例1における加熱調理器、すなわちオーブンを示したものである。
【0016】
図において、1は加熱調理器、2は被調理物、3は被調理物2を収納して加熱する加熱室、4は加熱室3内において被調理物2を載せる受け皿、5aは被調理物2を上から加熱する上ヒータ、5bは被調理物2を下から加熱する下ヒータ、6は加熱室3外の温度を検知する加熱室外温度検知手段、7は加熱室3内の温度を検知する加熱室内温度検知手段である。
【0017】
また、加熱調理器1は、加熱室3の下部(または周囲)に、上下ヒータ5a、5bの通電を制御する制御手段8、制御手段8の制御方法を決定するメニュー選択手段9を有している。メニュー選択手段9は、使用者がパンの発酵、パンの焼成、ケーキの焼成などの調理メニューを選択するキーのほかに、加熱温度(例えば40℃、120℃、260℃)の選択も行うキーも含むものとする。
【0018】
また、加熱室外温度検知手段6は、メニュー選択手段9の近傍に設けている。そして、加熱室3内の温度は、前記メニュー選択手段9の選択結果と、前記加熱室外温度検知手段6の検知結果に応じて、決定されるようになっている。
【0019】
次に、以上のように構成された加熱調理器において、パンの成形発酵を例にとってその動作を説明する。
【0020】
まず、被調理物2を受け皿4に載せ、受け皿4を加熱室3内にセットし、メニュー選択手段9によって、発酵キーを選択すると、制御手段8が作動し、加熱室外温度検知手段6の検知する温度によって、加熱室3内の制御温度を決定する。つまり、加熱室外温度検知手段6の検知する温度が20℃より低いときは、加熱室内温度検知手段7の検知する温度が約40℃になるように、また加熱室外温度検知手段6の検知する温度が20〜25℃のときは加熱室内温度検知手段7の検知する温度が約35℃になるように、さらに加熱室外温度検知手段6の検知する温度が25℃より高いときは加熱室内温度検知手段7の検知する温度が約30℃になるように、上下ヒータ5a、5bの通電を制御する。
【0021】
先述したように、パンの発酵(成形発酵)を行う場合、成形発酵までのねかしや一次発酵の状態によって、成形発酵時のパンの膨らみにも違いが生じ、パンの最終的な出来映えも違ってくる。そして、成形発酵までのパンの状態に最も影響を及ぼすのが加熱室3外の温度、すなわちパンを調理している部屋の温度である。つまり、部屋の温度が高いときには、成形発酵までの間に発酵がかなり進み、通常の発酵時間成形発酵すると過発酵になり、生地がだれ、匂いが悪くなったり、きめが粗くなったりする。
【0022】
逆に、部屋の温度が低いときには、成形発酵までの間には発酵が進まず、通常の発酵時間成形発酵すると、発酵不足で、材料臭がしたり、膨らみが悪くなったりする。よって、単一の発酵温度でパンを発酵する場合は、季節による部屋の温度変化にともなったパンの成形発酵前の出来映えによって成形発酵時間をかえる必要があるが、成形発酵前の出来映えを判断するには、熟練を要するため、失敗する可能性が高かい。
【0023】
しかし、本実施例の加熱調理器においては、成形発酵前の部屋の温度に応じて、成形発酵時の温度が自動的に設定されるため、パンが過発酵や発酵不足になることがない。
【0024】
また、室温を検知する加熱室外温度検知手段6は、メニュー選択手段9の近傍に構成している。これは、メニュー選択手段9の近傍は加熱室3の温度影響を最も受けない場所であるため、オーブンが暖まっているような時にも部屋の温度を誤検知することがないものである。
【0025】
以上のように本実施例によれば、加熱室外温度検知手段6を設けることにより、成形発酵前の部屋の温度を検知し、成形発酵前のパンの発酵状態に応じて、成形発酵時の温度が自動的に設定されるため、パンを過発酵や発酵不足になることなく、出来映えの良いものに仕上げることができる。なお、パンの成形発酵以外の調理においても、最適温度で出来映え良く調理することができるものである。
【0026】
(実施例2)
図2は実施例2における加熱調理器、すなわちオーブンを示したものである。
【0027】
本実施例においては、実施例1と被調理物2の高さを検知する高さ検知手段10を設けた点で相違し、他の構成は同じである。
【0028】
高さ検知手段10としては赤外線センサを用いるものとし、高さ検知手段10の位置は受け皿4を加熱室3にセットした状態で、受け皿4より上部となる加熱室3内壁に、上下左右可動式に構成している(図では上下方向の矢印のみを示しているが、左右方向にも可動できるものである)。
【0029】
以下、本実施例の動作について説明する。まず、被調理物2を受け皿4におき、受け皿4を加熱室3内にセットし、メニュー選択手段9によって、パンの焼成、ケーキの焼成などのキー、もしくは加熱温度を設定すると、制御手段8が作動し、メニューに応じて、加熱室3内の制御温度を決定し、上下ヒータ5a、5bが作動する。そして、被調理物2が膨らみ、高さ検知手段10の検知する被調理物2の高さが上ヒータ5aと近くなり、被調理物2の上面の温度が100℃付近を超えるときには、上ヒータ5aの出力を弱く制御する。
【0030】
本実施例のような構成の加熱調理器、特に加熱室3の高さが低い小さいオーブンやトースターにおいて、パンやケーキのように加熱途中で膨化が進み、上ヒータ5aと被調理物2の距離が近くなるようなものを加熱する場合、これまでは被調理物2が膨化してきたときに、被調理物2と上ヒータ5aとの間にアルミホイルを設置するなどして被調理物2の上面が焦げすぎることを防いでいたが、本実施例の加熱調理器では、上ヒータ5aとの距離が近くなったことを高さ検知手段10が検知し、被調理物2の上面が100℃付近、つまり被調理物2が焦げはじめる温度になると、上ヒータ5aを弱く制御することにより、十分に被調理物2に火を通すとともに、上面が焦げすぎるということがない。
【0031】
なお、赤外線センサは非接触の状態で物体の温度を計測可能なセンサであり、被調理物2すなわち食材の温度は加熱室3の設定可能な最低温度(発酵温度を除く)である120℃より高くなることはないため、食材を判別可能である。さらに、高さ検知手段10を上下左右可動式に構成することにより、被調理物2が置かれた位置及び大きさにかかわらず、被調理物2の高さの変化を最適位置で検知することが可能である。
【0032】
以上のように本実施例によれば、高さ検知手段10を設けることにより、被調理物2の高さの変化を検知し、被調理物2の上面が上ヒータ5aに近くなってくると、上ヒータ5aを弱く制御することにより、十分に被調理物2に火を通すとともに、上面が焦げすぎるということがなくパンの焼成、ケーキの焼成などが行える。
【0033】
なお、パンの成形発酵から焼成までの一連の調理を行う場合は、本実施例における加熱調理器では、熟練を要することなく、また被調理物の上面を焦がすことなく自動的に出来映え良く調理することができるものであり、最適な加熱調理器が提供できる。またパンの焼成、あるいはケーキの焼成のみを行う場合においても優れていることはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の加熱調理器は、使用者が選択する調理メニューの選択結果と、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定するように、加熱室内の温度を調理に応じた最適温度として、いつでも最適調理を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における加熱調理器の側断面図
【図2】本発明の実施例2における加熱調理器の側断面図
【符号の説明】
1 加熱調理器
2 被調理物
3 加熱室
4 受け皿
5a 上ヒータ
5b 下ヒータ
6 加熱室外温度検知手段
7 加熱室内温度検知手段
8 制御手段
9 メニュー選択手段
10 高さ検知手段
Claims (6)
- 被調理物を収納して調理する加熱室と、前記被調理物を載せる受け皿と、前記被調理物を加熱するヒータと、加熱室外の温度を検知する加熱室外温度検知手段と、加熱室内の温度を検知する加熱室内温度検知手段と、前記ヒータの通電時間を制御する制御手段と、使用者が調理メニューを選択するメニュー選択手段とを備え、前記メニュー選択手段の選択結果と、前記加熱室外温度検知手段の検知結果に応じて、加熱室内の温度を決定する加熱調理器。
- 加熱室外温度検知手段をメニュー選択手段の近傍に設けた請求項1に記載の加熱調理器。
- 被調理物の高さを検知する高さ検知手段を備え、この高さ検知手段の検知結果に応じてヒータの制御方法を決定する請求項1または2に記載の加熱調理器。
- 高さ検知手段を赤外線センサで形成した請求項3に記載の加熱調理器。
- 高さ検知手段を、受け皿より上部となる加熱室内壁に設けた請求項3に記載の加熱調理器。
- 高さ検知手段を上下左右可動式にした請求項3〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002269562A JP2004108627A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002269562A JP2004108627A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 加熱調理器 |
Publications (1)
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