JP2004107975A - スペーサー部材 - Google Patents

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Kazumi Saotome
早乙女 一美
Kazuhiko Kono
河野 和彦
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Abstract

【課題】本発明は、スペーサー部材を柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材に直接打設出来るため作業性が良く、柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材からの離間距離が異なるパネルの裏面が複数存在する場合でもその離間距離に応じてスペーサー部材の打設方向を変えるだけでパネルを支持することが出来、部品の共通化によりコストを低減することが出来るスペーサー部材を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】断面コ字形状の中空直方体形状からなるスペーサ部材8の軸方向の一端部に爪状の突起部8a3,8a4が設けられ、その軸方向と直交する一方向に爪状の突起部8a1,8a2が設けられ、軸方向の辺長と、突起部が設けられた軸方向と直交する方向の辺長とが夫々異なる所定の長さに設定されたことを特徴とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材に取り付けられる外壁パネルの裏面で該パネルとパネル下地材との間に設置するスペーサー部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスペーサー部材としては、仕上材と断熱材との間に設けられた受金物(例えば、特許文献1参照。)、柱と外装材との間に設けられた胴縁(例えば、特許文献2参照。)、土台や胴差と、縦胴縁との間に設けられた受け材(例えば、特許文献3参照。)、間柱と外壁材との間に設けられた中間部材(例えば、特許文献4参照。)等が公知である。
【0003】
また、図8に示すように、パネル1が脱水プレス成型により製造され、建物のパネル下地材からパネル1の裏面までの離間距離が図8(b),(c)に示すα,β等のように複数存在する場合には、図9に示すように、パネル1の上辺2は段部2a,2b若しくは脚部4が建物の柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材7と当接し、パネル1の下辺3は、そのパネル1の下方に位置するパネル1の上辺アンダーラップ部2cに固定用金具6を介在させて当接し、パネル1相互の表面が面一になるように取り付けられる。
【0004】
しかしながら、図10に示すように、段部2a,2b若しくは脚部4が建物の柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材7に当接することが出来ない場合、或いは図11に示すように、軒天井付近でパネル1を切断して建物の柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材7に固定する場合等では、パネル1相互の表面レベルを揃えるために木材、樹脂、ゴム等のスペーサー部材51を釘52やビス等で事前に柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材7に取り付けてからパネル1の固定を行っている。尚、図10中、5は防水シートである。
【0005】
このように、パネル下地材7からの離間距離が異なるパネル1の裏面が複数存在する場合には、その離間距離α,βに応じた厚さのスペーサー部材51が必要となるため、部品点数が増えてコストアップとなり、現場作業においても複数の種類のスペーサー部材51を使い分けるために作業効率が低下するという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
実公平6−505号公報(第1図)
【特許文献2】
特開平10−292515号公報(図1)
【特許文献3】
特開平11−343680号公報(図3、図4)
【特許文献4】
特開2000−265592号公報(図1〜図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例において、スペーサー部材51を柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材7に取り付ける際に、先ず、スペーサー部材51と固定用の釘52を取り出し、その両方を片手で持ちながら柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材7の設置位置に近づけ、一方の手に持ったハンマー等の工具でスペーサー部材51を手で押さえながら釘52を打ち付けてスペーサー部材51を固定する必要があった。
【0008】
この場合、スペーサー部材51と固定用の釘52等を片手で持ちながらの作業となるため高所作業等の作業環境が不安定な場所では作業性が困難であり、場合によればスペーサー部材51や釘52等を落下させる虞があった。
【0009】
また、パネル下地材7からの離間距離が異なるパネル1の裏面が複数存在する場合には、その離間距離に応じた厚さのスペーサー部材が必要となるため、部品点数が増えてコストアップとなり、現場作業においても複数の種類のスペーサー部材を使い分けるために作業効率が低下するという問題があった。
【0010】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、スペーサー部材を柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材に直接打設出来るため作業性が良く、柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材からの離間距離が異なるパネルの裏面が複数存在する場合でもその離間距離に応じてスペーサー部材の打設方向を変えるだけでパネルを支持することが出来、部品の共通化によりコストを低減することが出来るスペーサー部材を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係るスペーサー部材は、外壁パネルの裏面で該外壁パネルと、建物の外壁パネル下地材との間に配置するスペーサー部材であって、前記スペーサー部材は、断面コ字形状または断面ロ字形状の中空直方体形状からなり、その軸方向の一方の端部に爪状の突起部が設けられると共に、前記軸方向と直交する少なくとも一方向に爪状の突起部が設けられ、且つ前記軸方向の辺長と前記突起部が設けられた軸方向と直交する方向の辺長は夫々異なる所定の長さに設定されてなることを特徴とする。
【0012】
本発明は、上述の如く構成したので、爪状の突起部を柱、間柱、胴縁、梁等の建物の外壁パネル下地材に打設してスペーサー部材を該パネル下地材に直接打設出来るため作業性が良い。また、軸方向の辺長と、突起部が設けられた軸方向と直交する方向の辺長とが夫々異なる所定の長さに設定されたことで、柱、間柱、胴縁、梁等のパネル下地材からの離間距離が異なるパネルの裏面が複数存在する場合でもその離間距離に応じてスペーサー部材の打設方向を変えるだけでパネルを支持することが出来、部品の共通化により部品コストや部品管理コスト等を低減することが出来、作業性も向上する。
【0013】
また、スペーサー部材が断面コ字形状または断面ロ字形状の中空直方体形状からなり、該スペーサー部材の軸方向の一端部に設けられた突起部を打設する際には強度的に有利である。また、その軸方向と直交する少なくとも一方向に設けられた突起部を打設する際にはその突起部を断面コ字形状または断面ロ字形状で形成された一片に延長された構造とすることが出来、強度的に有利である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係るスペーサー部材の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係るスペーサー部材の第1実施形態の構成を示す斜視図、図2は第1実施形態のスペーサー部材を介してパネルが建物の外壁パネル下地材に支持された様子を示す断面説明図、図3は第1実施形態のスペーサー部材の製造方法を説明する図である。
【0015】
先ず、図1〜図3を用いて本発明に係るスペーサー部材の第1実施形態の構成について説明する。図1において、8はスペーサー部材であって、建物の柱、間柱、胴縁、梁等の建物の外壁パネル下地材7に取り付けられる外壁パネル1の裏面で該パネル1とパネル下地材7との間に設置される。
【0016】
本実施形態のスペーサー部材8は金属製または樹脂製等の板材を90°おきに折曲して断面コ字形状の中空直方体形状で構成された一対の端片8aと、これ等を接続する中間片8bとを有しており、スペーサー部材8の軸方向の一方の端部となる端片8aの短辺両端部にはパネル下地材7に打設される第1の突起部となる爪状の突起部8a3,8a4が形成されており、該スペーサー部材8の軸方向と直交する一方向である端片8aの長辺両端部にはパネル下地材7に打設される第2の突起部となる爪状の突起部8a1,8a2が形成されている。
【0017】
端片8aの突起部8a3,8a4が形成された側の短辺及びこれに連続する中間片8bの短辺は、突起部8a3,8a4がパネル下地材7に打設された状態で該パネル下地材7の表面に当接される第1のパネル下地材当接部を構成し、端片8aの突起部8a1,8a2が形成された側の長辺は、突起部8a1,8a2がパネル下地材7に打設された状態で該パネル下地材7の表面に当接される第2のパネル下地材当接部を構成する。
【0018】
また、突起部8a3,8a4が形成されていない側の端片8aの短辺及びこれに連続する中間片8bの短辺は、パネル下地材7の表面に当接される第1のパネル下地材当接部から所定の離間間隔αで設定され、且つパネル1の裏面が当接される第1のパネル当接部10を構成し、中間片8bの表面は、パネル下地材7の表面に当接される第2のパネル下地材当接部から所定の離間間隔βで設定され、且つパネル1の裏面が当接される第2のパネル当接部を構成する。
【0019】
本実施形態では、図2に示すように、パネル下地材7からパネル1の裏面までの夫々の離間距離α,βに対応して、スペーサー部材8の軸方向の辺長となる突起部8a3,8a4が形成された端片8aの短辺及びそれに連続する中間片8bの短辺(第1のパネル下地材当接部)と、第1のパネル当接部10となる突起部8a3,8a4が形成されていない側の端片8a及び中間片8bの各短辺との間の離間距離がαに設定され、突起部が設けられた軸方向と直交する方向の辺長となる端片8aの突起部8a1,8a2が形成された側の長辺(第2のパネル下地材当接部)と、第2のパネル当接部となる中間片8bの表面との離間距離がβに設定されている。
【0020】
そして、図1(b)に示すように、突起部8a3,8a4が形成されていない側の端片8a及び中間片8bの各短辺からなる第1のパネル当接部10側から打設する第1の打設方向Aと、第2のパネル当接部となる中間片8bの表面側から打設する第2の打設方向Bとが設定されている。
【0021】
本実施形態において、鋼板等の金属製のスペーサー部材8の製造方法の一例としては、図3に示すように、1枚の鋼板等の金属板上に端片8a、中間片8b及び各突起部8a1〜8a4を一体的に型抜きした後、端片8aと中間片8bとの間の長辺8cで折り曲げ加工し、その後、斜線部で示す切削部9を切り欠き加工することが出来る。尚、先に切削部9を切り欠き加工した後、端片8aと中間片8bとの間の長辺8cで折り曲げ加工しても良い。
【0022】
図2に示すように、パネル1の裏面に2種類のレベル差がある場合、パネル下地材7からパネル1の裏面までの夫々の離間距離α,βに対応して、第1のパネル下地材当接部となる突起部8a3,8a4が形成された側の端片8aの短辺及びそれに連続する中間片8bの短辺と、第1のパネル当接部10となる突起部8a3,8a4が形成されていない側の端片8a及び中間片8bの各短辺との間の離間距離がαに設定され、第2のパネル下地材当接部となる端片8aの突起部8a1,8a2が形成された側の長辺と、第2のパネル当接部となる中間片8bの表面との離間距離がβに設定されている。
【0023】
突起部8a3,8a4が形成されていない側の端片8a及び中間片8bの各短辺からなる第1のパネル当接部10のコ字形状断面の大きさは一般的なハンマーの大きさよりも小さく構成されており、且つ打設方向Aに対してコ字形状の加工を行っているため強度が高く、且つ変形することなくパネル下地材7に対して容易に打ち込むことが出来る。
【0024】
また、打設方向Bにおいても第2のパネル当接部となる中間片8bの長辺8cの両側に90°の角度で折曲された一対の端片8aが門型で構成されているため強度が高く、且つ変形することなくパネル下地材7に対して容易に打ち込むことが出来る。
【0025】
次に図4〜図6を用いて本発明に係るスペーサー部材の第2実施形態の構成について説明する。図4は本発明に係るスペーサー部材の第2実施形態の構成を示す斜視図、図5は第2実施形態のスペーサー部材を介してパネルが建物の外壁パネル下地材に支持された様子を示す断面説明図、図6は第2実施形態のスペーサー部材の製造方法を説明する図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0026】
前記第1実施形態のスペーサー部材8では、板材を断面コ字形状に折曲して中空直方体形状とし、その軸方向の一端部に第1の突起部8a3,8a4が設けられ、該軸方向と直交する一方向に第2の突起部8a1,8a2が設けられた一例であるが、本実施形態のスペーサー部材21では、図4に示すように、板材を断面ロ字形状に折曲して中空直方体形状とし、その軸方向の一端部に第1の突起部21b1,21b2,21d1,21d2が設けられ、該軸方向と直交する方向に第2の突起部21b3,21b4,21d3,21d4,21d5が設けられ、更にそれ等と直交する方向に第3の突起部21a1,21a2,21c1,21c2が設けられている。
【0027】
本実施形態のスペーサー部材21は金属製または樹脂製等の板材を90°おきに折曲して断面ロ字形状で構成された4つの片21a,21b,21c,21dを有しており、スペーサー部材21の軸方向の一端部となる片21b,21dの短辺両端部には建物の外壁パネル下地材7に打設される第1の突起部となる爪状の突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成されており、該スペーサー部材21の軸方向と直交する一方向である片21b,21dの長辺にはパネル下地材7に打設される第2の突起部となる爪状の突起部21b3,21b4,21d3,21d4,21d5が形成されており、更にこれ等と直交する一方向である片21a,21cの長辺にはパネル下地材7に打設される第3の突起部となる爪状の突起部21a1,21a2,21c1,21c2が形成されている。
【0028】
突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成された片21b,21dの短辺及びそれに連続された片21a,21cの短辺は、該突起部21b1,21b2,21d1,21d2がパネル下地材7に打設された状態で該パネル下地材7の表面に当接される第1のパネル下地材当接部を構成し、片21aの表面は、突起部21b3,21b4,21d3,21d4,21d5がパネル下地材7に打設された状態で該パネル下地材7の表面に当接される第2のパネル下地材当接部を構成し、片21dの表面は、突起部21a1,21a2,21c1,21c2がパネル下地材7に打設された状態で該パネル下地材7の表面に当接される第3のパネル下地材当接部を構成する。
【0029】
また、突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成されていない側の各片21a〜21dの短辺からなる第1のパネル当接部22、及び第2、第3のパネル当接部となる片21b,21cの表面は、パネル下地材7の表面に当接される第1〜第3の各パネル下地材当接部から夫々所定の離間間隔で設定され、且つパネル1の裏面が当接されるパネル当接部を構成する。
【0030】
即ち、本実施形態では、図5に示すように、パネル下地材7からパネル1の裏面までの夫々の離間距離α,β,γに対応して、第1のパネル下地材当接部となる突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成された側の片21b,21dの短辺及びそれに連続する片21a,21cの短辺と、第1のパネル当接部22となる突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成されていない側の片21a〜21dの各短辺との間の離間距離がαに設定され、第2のパネル下地材当接部となる片21aの表面と、第2のパネル当接部となる片21cの表面との離間距離がβに設定され、更に第3のパネル下地材当接部となる片21dの表面と、第3のパネル当接部となる片21bの表面との離間距離がγに設定されている。
【0031】
そして、図4(b)に示すように、突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成されていない側の片21a〜21dの各短辺からなる第1のパネル当接部22側から打設する第1の打設方向Aと、片21cの表面側から打設する第2の打設方向Bと、片21bの表面側から打設する第3の打設方向Cとが設定されている。
【0032】
本実施形態において鋼板等の金属製のスペーサー部材21の製造方法の一例としては、図6に示すように、1枚の鋼板等の金属板上に片21a〜21d及び各突起部21a1,21a2,21b1,21b2,21d1〜21d5を一体的に型抜きする。その際に、片21a,21dの長辺21e,21fに隣設する所定の位置に突起部21b3,21b4,21c1,21c2を形成するための切り込み加工を行う。その後、斜線部で示す切削部9を切り欠き加工する。
【0033】
その後、折り曲げ加工の第1段階として、図6(b)に示すように、片21aと片21bとを1つの面として長辺21f,21gで折り曲げ加工して断面J字形状に加工する。その時、予め切り込み加工が施されていた突起部21c1,21c2は片21cの面に延長された状態で突出する。
【0034】
次に折り曲げ加工の第2段階として、片21aを長辺21eで折り曲げ加工して図4(a)に示すように、片21aが片21cに対面するように断面ロ字形状に加工する。その時、予め切り込み加工が施されていた突起部21b3,21b4は片21bの面に延長された状態で突出する。
【0035】
片21aの端部の長辺に設けられた突起部21a1,21a2と、片21dの端部の長辺に設けられた突起部21d3,21d4,21d5とは、スペーサー部材21の折り曲げ加工後に互いに干渉しない位置に配置されている。
【0036】
図5に示すように、パネル1の裏面に3種類のレベル差がある場合、パネル下地材7からパネル1の裏面までの夫々の離間距離α,β,γに対応して、第1のパネル下地材当接部となる突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成された片21b,21dの短辺及びそれに連続する片21a,21cの短辺と、第1のパネル当接部22となる突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成されていない側の片21a〜21dの各短辺との間の離間距離がαに設定され、第2のパネル下地材当接部となる片21aの表面と、第2のパネル当接部となる片21cの表面との離間距離がβに設定され、第3のパネル下地材当接部となる片21dの表面と、第3のパネル当接部となる片21bの表面との離間距離がγに設定されている。
【0037】
突起部21b1,21b2,21d1,21d2が形成されていない側の片21a〜21dの各短辺からなる第1のパネル当接部22のロ字形状断面の大きさは一般的なハンマーの大きさよりも小さく構成されており、且つ打設方向Aに対してロ字形状の加工を行っているため強度が高く、且つ変形することなくパネル下地材7に対して容易に打ち込むことが出来る。
【0038】
また、打設方向Bにおいても第2のパネル当接部となる片21cの長辺21f,21gの両側に夫々90°の角度で折曲された片21b,21dが門型で構成されており、打設方向Cにおいても第3のパネル当接部となる片21bの長辺21e,21gの両側に夫々90°の角度で折曲された片21a,21cが門型で構成されているため強度が高く、且つ変形することなくパネル下地材7に対して容易に打ち込むことが出来る。
【0039】
次に図7を用いて本発明に係るスペーサー部材の第3実施形態の構成について説明する。図7は本発明に係るスペーサー部材の第3実施形態の構成を示す斜視図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
図7に示すスペーサー部材21は、前記第2実施形態において、片21aを省略し、片21dの端部の長辺に設けられた突起部21d4の加工を長辺21fに隣接して片21cの面に延長された突起部21c1,21c2と平行に折曲したものである。
【0041】
本実施形態の構成によれば、スペーサー部材21を断面コ字形状に加工してもパネル1の裏面に3種類のレベル差がある場合に適用出来る。但し、打設方向Cに対してその力を支える片21aを省略したため門型の構成がとれず、打ち込み時に変形する虞もあるため、その防止策としてスペーサー部材21の板厚tを厚くするか、リブ補強等の適切な処理が必要である。
【0042】
尚、前記各実施形態では、各突起部の形状を台形としたが脱落防止を向上させるために三角形状にしたり、台形の斜辺部分をのこぎり状に加工したり、突起部を螺旋状に加工することで引き抜き力を向上することも出来る。
【0043】
また、各突起部を1辺に対して1〜3個配置したが、他の複数個設けることでも良い。また、スペーサー部材8,21を硬度の高い樹脂系の材料を用いて一体成型することで製造することも出来る。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、スペーサー部材を柱、間柱、胴縁、梁等の建物の外壁パネル下地材に直接打設出来るため作業性が良く、柱、間柱、胴縁、梁等の建物の外壁パネル下地材からの離間距離が異なるパネルの裏面が複数存在する場合でもその離間距離に応じてスペーサー部材の打設方向を変えるだけでパネルを支持することが出来、部品の共通化によりコストを低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスペーサー部材の第1実施形態の構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態のスペーサー部材を介してパネルが建物の外壁パネル下地材に支持された様子を示す断面説明図である。
【図3】第1実施形態のスペーサー部材の製造方法を説明する図である。
【図4】本発明に係るスペーサー部材の第2実施形態の構成を示す斜視図である。
【図5】第2実施形態のスペーサー部材を介してパネルが建物の外壁パネル下地材に支持された様子を示す断面説明図である。
【図6】第2実施形態のスペーサー部材の製造方法を説明する図である。
【図7】本発明に係るスペーサー部材の第3実施形態の構成を示す斜視図である。
【図8】外壁パネルを説明する図である。
【図9】従来例を説明する図である。
【図10】従来例を説明する図である。
【図11】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
1…外壁パネル
2…上辺
2a,2b…段部
2c…上辺アンダーラップ部
3…下辺
4…脚部
5…防水シート
6…固定用金具
7…パネル下地材
8…スペーサー部材
8a…端片
8a1〜8a4…突起部
8b…中間片
8c…長辺
9…切削部
10…第1のパネル当接部
21…スペーサー部材
21a〜21d…片
21a1,21a2,21b1〜21b4,21c1,21c2,21d1〜21d5…突起部
22…第1のパネル当接部

Claims (1)

  1. 外壁パネルの裏面で該外壁パネルと、建物の外壁パネル下地材との間に配置するスペーサー部材であって、
    前記スペーサー部材は、断面コ字形状または断面ロ字形状の中空直方体形状からなり、その軸方向の一方の端部に爪状の突起部が設けられると共に、前記軸方向と直交する少なくとも一方向に爪状の突起部が設けられ、且つ前記軸方向の辺長と前記突起部が設けられた軸方向と直交する方向の辺長は夫々異なる所定の長さに設定されてなることを特徴とするスペーサー部材。
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JP2010053547A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Asahi Woodtec Corp 木質パネルの取付構造

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