JP2004107097A - ユークリプタイト焼結体およびその製造方法 - Google Patents

ユークリプタイト焼結体およびその製造方法 Download PDF

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Hiroaki Nakamura
中村 浩章
Mamoru Ishii
石井 守
Masahito Iguchi
井口 真仁
Masako Kataoka
片岡 昌子
Motohiro Umetsu
梅津 基宏
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Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

【課題】主成分以外の不純物が酸化物換算で1%以下と高純度のユークリプタイトをより低温でも焼成でき、しかも緻密化に適した焼成帯域を広くすることが可能なユークリプタイト焼結体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】不純物が酸化物換算で1質量%以下であって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末を成形後に1100〜1350℃で焼結して、電子線描画装置等の電子線装置用部材としても適用可能なセラミック材料を得る。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置、精密機器、計測機器等に用いられる低熱膨張セラミックス焼結体に関し、更に詳しくは、不純物が酸化物換算で1質量%以下と高純度のユークリプタイト焼結体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体などの製造工程におけるシリコンウェハを処理する工程において、ウェハ支持治具等の部材には、従来はアルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウムなどのセラミックが広く用いられていた。(たとえば、特許文献1参照。)
ところが、近年、デバイスの微細化に伴い、その微細化を達成するために高い精度が求められ、例えば、半導体の露光装置においては、ステージの位置決めに10nm未満の精度が要求されている。したがって、位置合わせ誤差の低減が、今後の製品の品質向上や歩留まり向上の大きな要素技術として捉えられるようになってきている。しかしながら、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウムを用いた部材では、熱膨張係数が高いために温度の影響を受けやすく、このような極めて微小な位置決めはできないという問題点があった。
【0003】
このため、コージェライトなどの低熱膨張係数のセラミック焼結体が使われるようになってきた。(たとえば、特許文献2参照。)
また、ユークリプタイトは、さらに低熱膨張係数を示すため、微小な位置決めを要求される半導体製造装置用材料として検討さるようになってきた。
【0004】
【特許文献1】
特開昭53−96762号公報
【特許文献2】
特開平11−74334号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上述したユークリプタイト(理論化学組成式:LiAlSiO)とは、LiOとAlとSiOを主成分とする化合物であるが、その純度が高いと緻密化するのに1350℃以上の高温が必要であり、しかも緻密化に適した焼成帯域が1350〜1370℃の範囲と狭いため焼成時の温度管理が難しいという課題を有している。
【0006】
本発明は、これらの課題を解決するために鋭意検討して完成したもので、その目的は、不純物が酸化物換算で1%以下と高純度のユークリプタイトをより低温でも焼成でき、しかも緻密化に適した焼成帯域を広くすることが可能なユークリプタイト焼結体およびその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した本発明の目的は、不純物が酸化物換算で1質量%以下と高純度のユークリプタイト焼結体であって、該焼結体がユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有することを特徴とするユークリプタイト焼結体によって達成される。
【0008】
また、本発明の目的は、不純物が酸化物換算で1質量%以下であって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末を成形後に1100〜13500℃で焼結することを特徴とする前記のユークリプタイト焼結体の製造方法によっても達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、たとえば、半導体製造装置、精密機器、計測機器等に用いられる低熱膨張セラミックス焼結体としてユークリプタイト焼結体を提案している。
【0010】
ところが、上述したユークリプタイト焼結体を電子線描画装置等の電子線装置用部材として適用しようとすると、セラミック材料が磁性を帯びていると、電子線に悪影響を与え、電子線の制御が精度よく行えないという問題点があった。
【0011】
これについて検討し結果、ユークリプタイト焼結体中に、強磁性を示す金属系磁気材料である鉄、ニッケル、コバルトが含まれていると、部材が磁性を帯びてしまい、電子線に悪影響をあたえてしまうことが分かってきた。すなわち、焼結体が磁性を帯びる原因としては、焼結体中に含まれる磁気材料が原因であると考えられる。このうち、特に、鉄イオンであるFe3+は最大の磁気モーメントをもち、強い超交換相互作用を示すため、フェライトとよばれるFeを主成分とする複合酸化物は強磁性を示すことが知られている。したがって、焼結体中におけるこれらの不純物の含有量を極力少なくすることが好ましい。
【0012】
上記した理由により、本発明者らは本発明において、不純物が酸化物換算で1質量%以下と高純度のユークリプタイト焼結体を提案した。さらに、該焼結体がユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有することを特徴とするユークリプタイト焼結体を提案している。
【0013】
ここで、焼結体がユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有するとした理由は、0.5質量%より少ない場合は、緻密化するのに1350℃以上の高温が必要であり、しかも緻密化に適した焼成帯域が狭くなるので好ましくなく、2.8質量%より多い場合は、焼結体に微細なクラックが発生し強度が低下して好ましくないからである。
【0014】
次に、本発明者らは、不純物が酸化物換算で1質量%以下であって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末を成形後に1100〜1350℃で焼結することを特徴とするユークリプタイト焼結体の製造方法を提案している。
【0015】
ここで、主成分以外の不純物が酸化物換算で1質量%以下であって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末を用いて成形する理由は、既に説明したとおりである。
したがって、原料調整工程で、不純物の混入を抑制、制御して、不純物が酸化物換算で1質量%以下あって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末とするようにすることが好ましい。
【0016】
次に、この粉末を成形後に1100〜1350℃で焼結する理由は、1100℃より低い温度では、焼結が十分でないため緻密な焼結体が得られないからであり、1350℃より高い温度では、微細なクラックが発生し好ましくないからである。
【0017】
以下に本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の説明では、理論組成より過剰なLiCOにAlとSiOを混合後に仮焼する例について説明するが、理論組成の原料粉末を混合後に仮焼して、その後LiCOを添加することでLiO量を過剰としても良いことは勿論である。
【0018】
(1)評価用焼結体の作製
原料粉末としては、市販の純度99.9%の試薬を用い、焼結後のユークリプタイト焼結体の各主要成分の酸化物換算組成(質量%)が表1に示したようになるよう、LiCOとAlとSiOを秤量した。(ここで、表中におけるLiOの過剰量は、いわゆる外割による値で、例えば、LiOが1.0質量%過剰とは理論組成のユークリプタイト100質量部に対して1質量部のLiOが外割で過剰に付加された組成を示している。)
【0019】
【表1】
Figure 2004107097
【0020】
次に、秤量した粉末をエタノール溶媒、アルミナボールと共にボールミルによる湿式混合をした。この混合物を乾燥後、更に大気中で1100〜1350℃で仮焼し、主成分以外の不純物が酸化物換算で1質量%以下であって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0〜2.8質量%外割で過剰に含有する仮焼粉末を得た。次に、得られた仮焼粉末を、16時間湿式粉砕し、乾燥後、解砕を施した。
以上のようにして得られた粉末を、100kg/cmの圧力で金型成形した後に、1200kg/cmの圧力でCIPを施し、直径20mm、厚み7mmのペレット状の成形体を作製した。次に、得られた成形体を大気中、1120℃〜1400℃の温度で焼成して焼結体を得た。
【0021】
(2)評価
以上のようにして得られた焼結体をアルキメデス法により相対密度を測定し、それらの測定結果を焼結温度とともに表2にまとめて示した。また、表2の結果を焼結体の焼成温度(横軸)と相対密度(縦軸)との関係で整理して図1に図示した。
【0022】
【表2】
Figure 2004107097
【0023】
表2および図1の結果より、本発明の実施例であるユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末を成形後に焼結した焼結体は、1350℃よりも低温でも焼成でき、しかも緻密化に適した焼成帯域を広くすることが可能であることが分かった。
【0024】
それに比較して、本発明の比較例である理論化学組成のユークリプタイトおよび理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.3質量%過剰に含有する粉末を成形後に焼結した焼結体は、緻密化するのに1350℃程度の高温を必要とし、しかも緻密化に適した焼成帯域が狭いことが分かった。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、主成分以外の不純物が酸化物換算で1%以下と高純度のユークリプタイトを1100〜1350℃と従来より低温で焼成でき、しかも緻密化に適した焼成帯域を広くすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ユークリプタイト焼結体の焼成温度と相対密度との関係を示した図である。

Claims (2)

  1. 不純物が酸化物換算で1質量%以下と高純度のユークリプタイト焼結体であって、該焼結体がユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有することを特徴とするユークリプタイト焼結体。
  2. 不純物が酸化物換算で1質量%以下であって、かつ、ユークリプタイトの理論化学組成よりもLiをLi0換算で0.5〜2.8質量%過剰に含有する粉末を成形後に1100〜1350℃で焼結することを特徴とする請求項1記載のユークリプタイト焼結体の製造方法。
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