JP2004105993A - 金属線材の製造装置 - Google Patents

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土岐 洋司
Yoshiyuki Shibata
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Abstract

【課題】伸線加工などの冷間加工を焼き付きを生じることなく精度良く確実に行うことができる金属線材の製造装置を提供する。
【解決手段】金属素線材Wを溝付きロールR1,R2,R3,R4により、断面円形で且つ所定の直径の金属線材W4に成形する熱間圧延する熱間圧延工程において、少なくとも最後の仕上げ圧延に用いる圧延ロールR4における一対(一組)の溝付きロールR4a,R4bの各凹溝2に微細な地荒らし4が施されている、金属線材の製造装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所望の直径に縮径する伸線加工が精度良く確実に行える金属線材の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ステンレス鋼からなる金属線材は、図4(A)に示すように、金属素線を熱間圧延して比較的太径の金属線材にする熱間圧延工程S1、係る線材を焼鈍または溶体化処理などする熱処理工程S2、係る線材の表面に付着するスケールを除去する酸洗工程S3、および、得られた細径の金属線材の表面に潤滑剤を塗布しダイスに通して所望の直径の線材に縮径する伸線加工S4などの冷間加工工程からなる。上記伸線加工工程S4では、図4(B)に示すように、金属線材Wxとダイス20との間における焼き付きを防ぐため、予め金属線材Wxの表面に油脂、石灰、または石鹸などの潤滑剤を塗布した後、ダイス本体21の前端面22と後端面23との間を貫通するラッパ形状の縮径孔24内に引き込むことにより、所定の直径の金属線材Wyとしている。しかし、平滑な表面に潤滑剤を塗布した金属線材Wxでは、ダイス20内への潤滑剤の引き込み性が不十分なため、ダイス20の縮径孔24内で焼き付きなどのトラブルを生じる場合があった。
【0003】
上記焼き付きを防いでダイス20内への潤滑剤の引き込みを容易にするため、図4(A)に示すように、上記潤滑剤を塗布する前の金属線材に更にシュウ酸塩、樹脂被膜、水溶性被膜などの被膜を被覆したり、あるいは、上記潤滑剤を塗布する前の線材にショットブラストを施して当該線材の表面に微細な凹凸を形成することも行われている。
しかしながら、上記被膜処理を行う方法は、コスト高になり、被膜液の管理や環境面への対処が煩雑である、という問題がある。
また、上記ショットブラストを施す方法では、係るショットの条件によっては金属線材の表面にショット粒が付着し、当該線材の伸線時に傷を付けるため、酸洗処理が必要となって一層コスト高となると共に、これに用いるショットブラスト装置の保全が煩雑である、などの問題がある。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
本発明は、以上に説明した従来の技術における問題点を解決し、伸線加工などの冷間加工を焼き付きを生じることなく精度良く確実に行うことができる金属線材の製造装置を提供する、ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、伸線加工などの冷間加工に先だって行われる熱間圧延工程またはその後の工程において金属線材の表面に微少な凹凸を転写する溝付きロールを用いる、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明における第1の金属線材の製造装置(請求項1)は、金属線材を所定の断面形状に成形する熱間圧延する熱間圧延工程において用いられ且つ少なくとも最後の仕上げ圧延に用いる一組の溝付きロールまたはこれを含む一組以上の溝付きロールを備え、係るロールの各凹溝に微細な地荒らしが施されている、ことを特徴とする。
【0006】
これによれば、上記一組(例えば一対)または一組以上の溝付きロールにおいて、対向する周面に位置する各凹溝にそれぞれ施された地荒らしによる微細な凹凸を、上記ロールと接触した金属線材の表面に転写しつつ、当該線材を所定の直径に縮径した線材に圧延することができる。この結果、係る線材に追って施される伸線加工などの際に、潤滑剤を当該線材の表面に均一且つ確実に塗布できるため、潤滑剤のダイス内への引き込み性が向上し、係るダイスにおける縮径加工を焼き付くことなく確実に行うことができる。
【0007】
尚、一組または一組以上の溝付きロールによって挟まれつつ縮径される金属線材の表面には、一組または一組以上の凹溝の地荒らしによって少なくとも約60%以上の面積で上記微細な凹凸が転写されるが、伸線加工する際の潤滑剤の均一な被覆には係る面積率であっても十分である。尚また、凹溝に施す微細な地荒らしは、最後の仕上げ圧延に用いる一対(一組)のロールだけでなく、その前段の一対(一組)のロールにも施しても良い。特に、前段のロールと後段のロールの回転軸が、互いに90度ずれた一組以上の溝付きロールでは、線材の表面に上記微細な凹凸を広範囲に転写できるため好適である。
【0008】
また、前記第1の製造装置には、前記熱間圧延工程において用いられる前記一組または一組以上の溝付きロールは、2ロール、3ロール(3方ロール)、または4ロール(4方ロール)の何れかである、金属線材の製造装置(請求項2)も含まれる。これによれば、熱間圧延工程において、2ロール、3ロール(3方ロール)、または4ロール(4方ロール)が前記一組または一組以上のロールとなり、それらの凹溝における地荒らしによる微細な凹凸が金属線材の表面に転写されつつ、係る線材を所定の直径に縮径した金属線材に圧延できる。しかも、得られる金属線材の表面には、上記微細な凹凸がほぼ全面に転写される。この結果、追って行う伸線加工に際して、潤滑剤を一層均一に塗布して縮径できるため、伸線時に生じる線材とダイスとの間における焼き付きを確実に防止できると共に、金属線材の品質を安定させることも可能となる。
【0009】
一方、本発明における第2の金属線材の製造装置(請求項3)は、金属線材を所定の断面形状に成形する熱間圧延工程の後における工程で、上記成形された金属線材を挟持して送給する一組または一組以上の溝付きガイドロールを含み、係るロールの各凹溝に微細な地荒らしが施されている、ことを特徴とする。
これによれば、熱間圧延されて所定の直径に圧延された金属線材を、最後の仕上げ圧延ロールを出た直後や、あるいは加工歪みの除去などを目的として熱処理する際に、熱処理炉の出口側などの例えば約700℃の高温部において上記線材を挟持しつつ送給(ガイド)する一組または一組以上の溝付きガイドロールにおける各凹溝の地荒らしが線材の表面に転写される。
【0010】
この結果、係る線材に追って施される伸線加工の際に、潤滑剤を当該線材の表面に均一且つ確実に塗布できるため、焼き付きを生じることなく、ダイスにおける縮径加工などを精度良く行うことが可能となる。尚、上記最後の仕上げ圧延ロールの出口側や熱処理炉の出口側において、地荒らしされた凹溝を有する少なくとも一組の溝付きガイドロールを用いるが、前後2組の溝付きガイドロールを互いの軸方向を90度ずらして配置しておくと、地荒らしの転写面積が増加するため好適となる。また、上記熱処理には、焼鈍または溶体化処理などが含まれる。
【0011】
更に、本発明には、前記一組または一組以上の溝付きロールあるいは前記一組または一組以上の溝付きガイドロールの各凹溝に微細な地荒らしは、係るロールの径方向において高低差(Rmax)が5〜25μmの範囲である、金属線材の製造装置(請求項4)も含まれる。
これによれば、前記金属線材の表面に微細で且つ目立ちにくい凹凸を確実に転写することができる。上記地荒らしの高低差が5μm未満では、潤滑剤の塗布が均一に行えなくるおそれがあり、一方、上記高低差が25μmを越えると、目視でも凹凸が認識可能となり且つ伸線加工などの冷間加工によって得られる最終製品(例えば、ネジやボルトなど)の表面に残り得る。従って、これらを防ぐため、上記地荒らしの高低差を上記の範囲としたものである。
尚、上記高低差(Rmax)のより好ましい範囲は、10〜20μmである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明における第1の金属線材の製造装置に関し、図1(A)は、金属素線材Wを熱間圧延によって、断面円形で所定の直径の金属線材W4に仕上げる熱間仕上げ圧延工程の概略を示す。
係る仕上げ圧延工程は、図1(A)中の矢印で示すように、左側から右側に送給される直径約6.5mmの金属素線材(金属線材)Wを、左右一対(一組)または上下一対(一組)の複数組の溝付きロールR1〜R4間を順次通過させることにより、直径約5.5mmで断面円形の金属線材W4に成形している。
尚、金属素線材Wは、約1100℃に加熱されており、予め図示しない粗圧延および中間圧延によって直径が約6.5mmとされたステンレス鋼(JIS:SUS430またはSUS304)からなる線材である。また、図1(A)に示すように、左右一対の溝付きロールR1,R3と上下一対の溝付きロールR2,R4とは、互いの軸方向が90度ずれて配置されている。但し、上記「左右」および「上下」は、上記ずれ角度を前提とした相対的な名称である。
【0013】
図1(A)に示すように、最初の溝付きロールR1によって断面が楕円形でその長径が約6.5mmの金属線材W1とし、2段目の溝付きロールR2によって断面円形で直径約6mmの金属線材W2とし、3段目の溝付きロールR3によって断面が楕円形でその長径が約6mmの金属線材W3とする。そして、最後の仕上げ圧延用の溝付きロールR4により断面円形で直径約5.5mmの金属線材W4に仕上げている。この間において、金属素線材W、金属線材W1〜W4は、40〜70m/秒の速度で送給される。尚、以下の説明において、金属素線材Wは、単に素線材Wと称し、金属線材W1〜W4は、単に線材W1〜W4と称する。
【0014】
図1(B)で例示するように、複数対(4対)の溝付きロールR1〜R4は、左右方向または上下方向にて対向する一対の溝付きロールR1a,R1b〜R4a,R4bからなり、対向するロールR4a,R4bの周面1の中央に断面ほぼ半円形の凹溝(溝)2,2を設けている。このうち、最後に仕上げ圧延する溝付きロールR4における上下一対のロールR4a,R4bの凹溝2,2の各溝面には、図1(B)に示すように、地荒らしによる微細な凹凸4が均一に形成されている。
係る凹凸4は、上記ロールR4a,R4bの径方向における高低差(Rmax)が5〜25μmの範囲内、例えば10〜15μmにされている。係る微細な凹凸4は、所定粒径のショット粒を吹き付けたり、図示しないグラインダ(砥石車)で周面が断面半円形に突出し且つ上記同様の凹凸を周面全体に有するものを、ロールR4a,R4bの凹溝2,2に押し付けつつ回転するか、あるいは、放電加工を凹溝2,2の全面に対して連続的に施すことより形成される。
【0015】
図1(B)に示すように、ロールR4a,R4bの凹溝2,2間に挟持されつつ通過する線材W3は、断面円形の線材W4に成形されると同時に、ロールR4a,R4bと接触した線材W4の周面に上記凹凸4が転写される。係る線材W4の周面に転写された微細な凹凸(図示せず)は、径方向における高低差(Rmax)が6〜10μmであり、且つ当該線材W4の表面積において約60%を占める。
周面に微細な凹凸を転写された線材W4は、次工程の熱処理および酸洗処理を経た後、前述したように、常温の状態で潤滑剤を塗布されて前記ダイス20の縮径孔24に引き込まれる。係る潤滑剤の塗布に際して、線材W4の周面に形成された微細な凹凸によって、当該潤滑剤は、線材W4の周面に比較的均一に塗布される。この結果、前記ダイス20の縮径孔24に引き込んで更に縮径する冷間加工を行う際に、潤滑作用が確実に働くため、従来のように、前記縮径孔24付近で焼き付きや前記ダイス20の縮径孔24の径が早期の磨耗により変化して所定径の線材に加工できない、などのトラブルが生じることを予防できる。従って、所望の直径に縮径した金属線材が得られるため、これを加工することで精度の良い製品が得られる。
【0016】
尚、図1(A)に示す複数組の溝付きロールR1〜R4のうち、最後の溝付きロールR4のロールR4a,R4bの凹溝2,2に加えて、その直前に位置し且つ軸方向が90度ずれて配置された溝付きロールR3のロールR3a,R3bの凹溝2,2にも、前記微細な凹凸4を形成しても良い。これにより、溝付きロールR3,R4のロールR3a,R3b間およびロールR4a,R4b間を挟まれつつ通過した線材W4の周面には、その表面積のほぼ100%に上記凹凸4の転写による微細な凹凸が形成される。従って、係る線材W4の表面に前記潤滑剤が一層均一に塗布されるため、前述したダイス20の縮径孔24を通過させる冷間加工を行うに際して、焼け付きなどのトラブルを確実に防止することができる。
尚また、以上では、2ロール(一対のロールR4a,R4bや一対のロールR3a,R3b)で説明したが、後述するように3ロール(3方ロール)や4ロール(4方ロール)の形態を適用することもできる。
【0017】
図2は、本発明における第2の金属線材の製造装置に関し、図2(A)は、前記熱間圧延によって仕上げ成形された線材W4に対して、熱処理を施す熱処理工程および酸洗工程の概略を示す。熱処理工程は、図2(A)の中央に示すように、熱処理炉6内に上記線材W4を所定の温度で通過させることにより行われる。
係る熱処理炉6は、内部が水素などからなる還元性ガスやアルゴンまたは窒素などの不活性ガスの雰囲気とされ、図示しない加熱手段を有している。また、熱処理炉6の前後には、上記線材W4を上下から挟持しつつ送給(ガイド)する一対(一組)ずつの溝付きガイドロール7,8が配置されている。
【0018】
熱処理炉6の出口側に位置する溝付きガイドロール8は、図2(B)に示すように、上下方向にて対向するロール8a,8bの周面9の中央に断面ほぼ半円形の凹溝(溝)10,10が設けられ、これら凹溝10の全面には、地荒らしによる微細な凹凸11が均一に形成されている。係る凹凸11も、上記ロール8a,8bの径方向における高低差(Rmax)が5〜25μmの範囲内、例えば10〜15μmとされ、前記同様の方法によって形成されたものである。
尚、地荒らしされた凹溝10を有するロール8a,8bからなる上記ガイドロール8を用いる場合、前記熱間圧延工程における溝付きロールR4、あるいは溝付きロールR4,R3の各凹溝2の地荒らしは省略されている。
【0019】
図2(A)に示すように、前記熱間圧延工程のロールR4を通過した線材W4は、溝付きガイドロール7,8に挟まれつつ熱処理炉6内を前記同様の速度で通過する。熱処理炉6内では、線材W4がSUS430のようなフェライト系ステンレス鋼からなる場合、約750〜780℃に加熱および保持する焼鈍が施され、熱間圧延に伴う加工歪みや応力が除去される。
一方、線材W4がSUS304のようなオーステイト系ステンレス鋼からなる場合、予め約1100℃に加熱した後、常温付近に急冷する溶体化処理が施されるため、処理後の線材W5は軟化されている。
【0020】
図2(A)に示すように、熱処理炉6内で上記熱処理を施された線材W5は、図2(B)に示すように、ガイドロール8のロール8a,8bの凹溝10,10間に挟持されつつ熱処理炉6から取り出される。この際、その周面に前記微細な凹凸11が転写される。係る線材W5の周面に転写された微細な凹凸は、凹凸11の径方向における高低差(Rmax)が10〜15μmである場合、約6〜10μmとなり、且つ当該線材W5の表面積において約60%を占めている。
尚、ガイドロール8の直前で且つ熱処理炉6の出口との間に、軸方向が90度ずれ且つ凹溝10に上記凹凸11が形成された左右一対のロールからなる同様なガイドロールを配置して、線材W5のほぼ全面に微細な凹凸を形成しても良い。
【0021】
以上の熱処理工程において、熱処理された線材W5を溝付きガイドロール8のロール8a,8b挟持することにより、係る線材W5に微細な凹凸を形成する本発明の第2の線材の製造方法によっても、次の酸洗工程後に行う前記ダイス20を通して縮径する冷間加工の際に、焼き付きなどのトラブルを防ぐことができる。尚、熱処理工程を経た線材W5は、図2(A)の右側に示すように、図示ないリールにコイル12の形状に巻き取られた後、次工程の酸洗工程に送られ、表面に付着したスケールを除去される。尚また、熱処理炉6の入口側の溝付きガイドロール7の凹溝10にも前記地荒らしを施しても良い。
【0022】
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記熱間圧延工程で用いる溝付きロールR2〜R4や熱処理工程で用いる溝付きガイドロール8などを、図3(A)に示す3方ロール(3ロール)14、または図3(B)に示す4方ロール(4ロール)17としても良い。
3方ロール14は、図3(A)に示すように、前記と同様の地荒らしされた凹溝16を周面に有する3つ一組の溝付き(ガイド)ロール15の回転軸を120度ずつ互いにずらして、線材W4などを断面円形に圧延したり、ガイドする。
一方、4方ロール14は、図3(B)に示すように、前記同様の地荒らしされた凹溝19を周面に有する4つ一組の溝付き(ガイド)ロール18を、それらの回転軸を互いに90度ずつずらして配置したもので、前記線材W4などを断面円形に圧延したり、あるいは工程間をガイドする。
【0023】
また、前記熱間圧延工程で用いる溝付きロールR4,R3の凹溝2と、前記熱処理工程で用いるガイドロール8の凹溝10との双方に、前記地荒らしによる微細な凹凸4,11を形成しても良い。
更に、前記熱間圧延工程を経て得られる線材W4を、一旦図示しないリールにコイル状に巻き取り、離れた位置にある熱処理炉6に送って巻き返した後、前記ガイドローラ8を用いて連続的に熱処理を施すようにしても良い。
尚、前記熱間圧延や熱処理を施すべき線材には、前記ステンレス鋼に限らず、普通鋼、各種の特殊鋼、チタンまたはチタン合金などからなるものも含まれる。
【0024】
【発明の効果】
本発明における第1の金属線材の製造装置(請求項1)によれば、一組または一組以上の溝付きロールで対向する凹溝に施された地荒らしによる微細な凹凸を金属線材の表面に転写しつつ当該線材を所定の直径に縮径した線材に圧延するため、追って施される冷間加工時に、潤滑剤を表面に均一且つ確実に塗布できる。従って、例えばダイスにおける縮径加工を焼き付きなく確実に行うことができる。また、請求項2の金属線材の製造装置のうち3,4ロールによれば、熱間圧延工程で最後に位置する溝付きロールなどにおいて、所定角度ずれた溝付きロールとにより、それらの凹溝における地荒らしによる微細な凹凸が金属線材の表面全体に転写しつつ、係る線材を所定の直径に縮径した金属線材に圧延できる。
【0025】
一方、第2の金属線材の製造装置(請求項3)によれば、最後の仕上げ圧延ロールを出た直後や熱間圧延された金属線材を熱処理する際に、熱処理炉の出口側において上記線材を挟持しつつガイドする一組または一組以上の溝付きガイドロールにおける各溝の地荒らしを線材の表面に転写できる。従って、係る線材に追って施される伸線加工の際に、潤滑剤を表面に均一且つ確実に塗布できるため、焼き付きを生じることなく、ダイスを用いる縮径加工などの冷間加工を精度良く行うことが可能となる。
更に、請求項4の金属線材の製造装置によれば、金属線材の表面に微細で且つ目立ちにくい凹凸を確実に転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明における第1の金属線材の製造装置が適用された熱間圧延工程を示す概略図、(B)は上記工程で最後に用いる溝付きロールを示す概略図。
【図2】(A)は本発明における第2の金属線材の製造装置が適用された熱処理工程を示す概略図、(B)は上記工程で用いる溝付きガイドロールを示す概略図。
【図3】(A),(B)は本発明に用いる3方ロールまたは4方ロールを示す概略図。
【図4】(A)は従来の金属線材の製造方法を示すフローチャート、(B)係る製造方法などで用いるダイスによる伸線工程を示す概略図。
【符号の説明】
2,10,16,19…………凹溝(溝)
4,11…………………………微細な凹凸(地荒らし)
8(8a,8b)…………………溝付きガイドロール
14………………………………3方ロール(3ロール)
15,18………………………溝付き(ガイド)ロール
17………………………………4方ロール(4ロール)
R3,R4(R4a,R4b)…溝付きロール
W…………………………………金属素線材(金属線材)
W1〜W5………………………金属線材

Claims (4)

  1. 金属線材を所定の断面形状に成形する熱間圧延する熱間圧延工程において用いられ且つ少なくとも最後の仕上げ圧延に用いる一組の溝付きロールまたはこれを含む一組以上の溝付きロールを備え、係るロールの各凹溝に微細な地荒らしが施されている、ことを特徴とする金属線材の製造装置。
  2. 前記熱間圧延工程において用いられる前記一組または一組以上の溝付きロールは、2ロール、3ロール、または4ロールの何れかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属線材の製造装置。
  3. 金属線材を所定の断面形状に成形する熱間圧延工程の後における工程で用いられ且つ上記成形された金属線材を挟持して送給する一組または一組以上の溝付きガイドロールを含み、係るロールの各凹溝に微細な地荒らしが施されている、ことを特徴とする金属線材の製造装置。
  4. 前記一組または一組以上の溝付きロールあるいは前記一組または一組以上の溝付きガイドロールの各凹溝に微細な地荒らしは、係るロールの径方向において高低差(Rmax)が5〜25μmの範囲である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の金属線材の製造装置。
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