JP2004104905A - モータの制御装置並びに電気掃除機 - Google Patents

モータの制御装置並びに電気掃除機 Download PDF

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Abstract

【課題】di/dtの増加を抑制することで信頼性が高く,更には安価なモータの制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】モータ2と,交流電源1からの通電をオンオフしてモータへの通電と非通電を行うスイッチング回路であるトライアック3と,交流電源のゼロクロス電圧を検出するゼロクロス検出手段4と,ゼロクロス検出手段にて検出した交流電源のゼロクロス電圧に応じてトライアックをオンオフさせ、モータに供給する交流電源の通電時間と非通電時間の比率を変化させることによりモータの入出力或いはそのどちらか一方を制御する制御手段5とを備えたモータの制御装置において、制御手段5は所望のモータ入出力を得るために決定された固定位相角に対して大小の位相角を設定し、該大小の位相角を組み合わせることにより得られる平均的な位相角が該固定位相角になるように位相制御したものである。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,電気掃除機や空気調和機に搭載されるモータの制御装置並びに電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の一般的な位相制御を行うモータの制御装置の回路図、図10は同モータの制御装置の位相制御の動作タイミングを示す波形図で、図10(a)は交流電源1の電圧波形,図10(b)はモータ2に印加される電圧波形を示し、図11は同モータの制御装置の位相制御の動作を示すフローチャートである。
図9において,1は交流電源,2は交流電源1に接続されたモータ,3は交流電源1とモータ2との間に設けられ、位相制御を行うスイッチング素子であるトライアック,4は交流電源1のゼロクロス電圧のタイミングを検出するゼロクロス検出手段,5はゼロクロス検出手段4が検出した交流電源1のゼロクロス電圧に基づいてトライアック3をオン・オフ制御する制御手段である。
【0003】
従来のモータ制御装置の位相制御の動作について図11のフローチャートに基づいて説明する。
まず、制御手段5では所望された入力に対してモータ2に電圧が印加されない期間(以下,位相角と記す)Aを決定する(ステップS1、S2)。
次に、制御手段5はゼロクロス検出手段4で検出されたゼロクロス電圧のタイミングから位相角A後にトライアック3に信号を出力し(ステップS3、S4),トライアック3は位相角Aの分のみ電圧をオフするように制御する(ステップS5)。
【0004】
図10の位相制御の動作タイミングの波形図に示すように,ゼロクロス電圧のタイミングt1からのオフ期間である位相角がAに設定されている。t1以降のゼロクロス電圧のタイミングt2〜t8の後においても位相角はAに設定されており,モータ2の所望入力に対して位相角は常にAに保たれている。
また、位相角Aの大きさを変化させることにより,モータ2に印加される電圧の平均値が変化し,モータの入力・出力・回転数を制御することができる。
【0005】
また、位相角を一定に保たない位相制御方式として,大小二つの位相角を設定し,位相角大小の変化分を制御回路の最小分解能分に設定することで,なめらかな制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
更に別の制御方式では,位相制御を行わずに交流電源電圧をそのまま印加させるゼロボルト制御(位相角0度と同等)と通常の位相制御である位相角A固定の制御を電源電圧の一周期毎に交互に切り替えて通電して,モータの制御を行っている(例えば、特許文献2参照)。
また更に別の制御方式では,二つのトライアックを用いて,電源電圧の半周期毎に通電させるトライアックを順次切り替え,第一のトライアックと直列にチョークコイルを接続することにより,モータへの突入電流を抑制するように制御していた(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−76197号公報(第2〜3頁、図2)
【特許文献2】
特開平11−75393号公報(第4〜5頁、図3)
【特許文献3】
特開平6−70875号公報(第3〜4頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図9〜図11に示す従来のモータの制御装置では、所望されたモータ入力を得るための位相角を設定する際,位相角90度の付近では,通電時の電位差が大きいため,モータ2に流れる電流の変化分が大きくなり,微少時間における電流変化分(以下,di/dtと記す)が大きくなる。
従って、従来の位相制御を行うモータの制御装置を電気掃除機などに使われているブラシと整流子を用いたユニバーサルモータに適用した場合,di/dtの増加に伴いブラシ・整流子の切替時に発生する火花が増大し,ブラシの寿命が低下するなどの問題があった。
また急峻な電流変化によりトライアック3にストレスが発生して誤動作および損傷を引き起こすなどの問題点があった。
【0008】
また、特許文献1に示す制御方式では、最小分解能の位相角変化を行っているため,位相角90度付近では例えば90度と91度の二つの位相角の組合せになるため,モータのdi/dtを抑制することができず,ブラシの寿命を改善することはできなかった。
【0009】
更に、特許文献2に示す制御方式では,所望入力を得るための位相角が45度の場合は,位相角0度であるゼロボルト制御を組合せの一方式として用いているため,もう一方の位相角は90度になり,その場合,モータのdi/dtを抑制することができずにブラシ寿命が悪化していた。また組合せの周期を一周期毎ではなく,複数周期毎で切り替える方式もあるが,この場合,組合せの1パターンの周期が長くなることにより,モータから低周波数の振動が発生する。この制御装置を電気掃除機に搭載させると,モータからの低周波の振動が床面に伝達され,振動・騒音を引き起こす問題があった。
【0010】
また更に、特許文献2に示す制御方式では、重量の大きなチョークコイルを用いているため,移動式の電気掃除機に搭載するのは困難である。更に,スイッチング素子であるトライアックを二つ用いており,かつ高価なチョークコイルを用いているため,電気掃除機が非常に高価になっていた。
【0011】
この発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、di/dtの増加を抑制することで信頼性が高く,更には安価なモータの制御装置並びに電気掃除機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るモータの制御装置は,モータと,交流電源からの通電をオンオフしてモータへの通電と非通電を行うスイッチング回路と,交流電源のゼロクロス電圧を検出するゼロクロス検出手段と,ゼロクロス検出手段にて検出した交流電源のゼロクロス電圧に応じてスイッチング回路をオンオフさせ、モータに供給する交流電源の通電時間と非通電時間の比率を変化させることによりモータの入出力或いはそのどちらか一方を制御する制御手段とを備えたモータの制御装置において、前記制御手段は所望のモータ入出力を得るために決定された固定位相角に対して大小の位相角を設定し、該大小の位相角を組み合わせることにより得られる平均的な位相角が該固定位相角になるように位相制御したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1のモータ制御装置の回路図、図2は同モータの制御装置の位相制御の動作タイミングを示す波形図で、図2(a)は交流電源1の電圧波形,図2(b)はモータ2に印加される電圧波形を示し、図3は同モータの制御装置の位相制御の動作を示すフローチャート、図4は同モータの制御装置のモータ制御時の特性を示すグラフで、位相角に対するモータ入力及びモータ電流のdi/dt最大値の特性を表している。
図1において、1は交流電源,2は交流電源1に接続されたモータ,3は交流電源1とモータ2との間に設けられ、位相制御を行うスイッチング素子であるトライアック,4は交流電源1のゼロクロス電圧のタイミングを検出するゼロクロス検出手段,5はゼロクロス検出手段4が検出した交流電源1のゼロクロス電圧に基づいてトライアック3をオン・オフ制御する制御手段であり、従来例で説明した図9と同様の構成である。
【0014】
この発明の実施の形態1のモータ制御装置の位相制御の動作について図3のフローチャートに基づいて説明する。
まず、制御手段5では所望された入力に対して固定位相角であるAを決定する(ステップS11、S12)。その後,固定位相角Aより大きな位相角Bと小さな位相角Cを決定する(ステップS13)。ここで位相角BとCの関係は平均位相角が固定位相角Aとほぼ等しくなるように,即ち(B+C)/2=A程度になるように設定する。
制御手段5はゼロクロス検出手段4で検出されたゼロクロス電圧のタイミングから位相角B後にトライアック3に信号を出力し(ステップS14、S15),トライアック3は位相角Bの分のみ電圧をオフする(ステップS16)。
【0015】
ゼロクロス電圧のタイミングを2回検出した後,即ち交流電源1の一周期の後に制御手段5はゼロクロス電圧のタイミングから位相角C後にトライアック3に信号を出力し(ステップS17),トライアック3は位相角Cのみ電圧をオフする(ステップS18)。
図2の位相制御の動作タイミングを示す波形図に示すように、交流電源1の一周期毎に位相角Bと位相角Cを交互に切り替えるように制御する。
このように、電源の一周期毎に位相角を変化させているため,モータ2に印加される平均位相角は(B+C)/2になる。位相角B及びCを交流電源1の一周期毎に交互に変化させて平均位相角を任意に設定することにより,モータ2に印加される平均電圧が制御され,所望のモータ入力を得ることができる。
【0016】
また、図4のグラフに示す位相角に対するモータ入力およびモータ電流のdi/dt最大値の特性を見ると、例えば,モータ入力を850Wに制御させる場合,所望入力を得るために従来のモータの制御装置の位相制御における固定位相角Aは90度になる。位相角90度の時はモータ2に印加させる電圧が急峻に変化するため,モータ2に流れる電流のdi/dtが最も大きくなる。図4のグラフに示す例において,位相角90度の時のdi/dt最大値は28000A/secである。
ここで,この発明の実施の形態1のように、固定位相角Aより大きな位相角Bと小さな位相角Cについて、例えば位相角Bを120度に,位相角Cを60度に設定し,電源の一周期毎に位相角BおよびCを交互に変化させると,モータ2に印加される平均位相角は(120+60)/2=90度になり,位相角90度に固定した従来のモータの制御装置の位相制御の場合と同等のモータ入力850Wを得ることができる。
【0017】
上述のように、位相角Bを120度に,位相角Cを60度に設定し,電源の一周期毎に位相角BおよびCを交互に変化させる位相制御を行ったとしても、最も大きな位相角90度を用いていないので,急峻な電圧変化を抑制することができ,モータ2に流れる電流のdi/dt最大値を22000A/secに低減することが可能となる。
電気掃除機などに搭載されているブラシを用いたユニバーサルモータの入力制御としてこの発明の実施の形態1における本制御方式を用いた場合,従来の位相角を固定した位相制御方式に比べてモータに流れる電流のdi/dtを抑制することができるため,ブラシと整流子の切替時に発生する火花を抑制することでブラシの整流特性が改善し,ブラシの寿命を改善することができる。
【0018】
また従来の位相角を固定した位相制御方式で制御を行った場合,特定周波数成分の電流歪みにより,モータから振動・騒音を発生することがあったが,この実施の形態1のように大小二つの位相角を交互に用いることにより,特定周波数成分の振動・騒音が分散し,低振動および低騒音なモータの制御方式を得ることができる。
ここで,位相角Bを150度,Cを30度に設定した場合においても,平均位相角は90度になるため,所望入力850Wを得ることが可能である。この場合,di/dtを更に抑制することができ,ブラシの整流特性も更に改善する。
【0019】
図4のグラフに示すように,モータ電流のdi/dtは位相角90度の時に最大となり,位相角90度から離れるにしたがってdi/dtが小さくなる。そのため,大きい方の位相角Bを100度より大きい角度,好ましくは120度以上に設定し,小さい方の位相角Cを80度より小さい角度,好ましくは60度以下に設定することにより,di/dtを大幅に抑制することが可能になる。
このようにこの発明の実施の形態1のモータの制御装置における位相角B及びCを交流電源1の一周期毎に変化させる本制御方式を用いることにより,ブラシ寿命を改善できるため,信頼性の高いモータの制御方式を得ることができる。
さらに、スイッチング素子にトライアックを用いているため、安価で制御が簡単なモータの制御方式を得ることができる。
【0020】
本実施の形態1では位相角B及びCを交流電源1の一周期毎に変化させた場合について説明したが,変化させる周期数はいくつでも同様の効果が得られる。
しかし,周期数が大きくなりすぎると低周波数の振動を発生する可能性があるため,大きすぎるのは好ましくない。従って、交流電源1の一周期または半周期毎に変化させるのが望ましい。
また、本実施の形態1ではモータの入力制御について説明したが,モータの出力制御および回転数制御についても本制御方式を行うことで,同様の効果が得られる。
さらに、電気掃除機に搭載されているモータに本制御方式で制御することにより,長寿命で信頼性の高い電気掃除機を得ることができる。また空気調和機に搭載されているモータに本制御方式を採用した場合,特定周波数の振動・騒音を低減させることができるため,特別な防音装置が不要になり,安価な空気調和機を得ることができる。
【0021】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2のモータの制御装置の回路図である。
この実施の形態2は、実施の形態1で説明した図1のモータの制御装置の回路図にモータ2に流れる電流を検出する電流検出手段6を付加したものである。図5において,実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
電流検出手段6によりモータ2に流れる電流を検出して,検出した電流に応じて制御手段5がトライアック3を制御するようにしたものである。
【0022】
モータ2に流れる電流のdi/dtは,前述の通り位相角に応じて変化するが,負荷の大小によってもdi/dtは変化する。即ち、負荷が大きくなるとモータ2に流れる電流も大きくなり、モータ2に流れる電流が大きくなると、電流の変化分であるdi/dtも必然的に大きくなる。
従って、モータ2に流れる電流を検出すれば、負荷の大小により生じるdi/dtの大小を推測することができる。
そこで、この実施の形態2では、制御手段5で電流検出手段6が検出したモータ2に流れる電流から負荷の大小により生じるdi/dtの大小を推測し、di/dtが大きく,ブラシ寿命に影響を及ぼすようなときは,大小二つの位相角の変化分を大きくすることにより,di/dtの増加を抑制する。また、di/dtが小さい場合は位相角大小の変化分をなるべく小さくなるように制御するようにしたものである。
【0023】
ここで、大小二つの位相角の変化分を大きくするとは、大きい位相角をB、小さい位相角をCとすると、BとCとの差である(B−C)を大きくすることを意味する。
これを具体的な数値で示すとすると、例えば平均位相角を90度にした場合、負荷が小さいときは、B=120度、C=60度として変化分を(120−60)=60度と小さい値に設定する。また、負荷が大きくdi/dtが大きくなった場合、B=150、C=30として、変化分120度と大きい値に設定するということである。
また、大小二つの位相角の変化分を大きくすることにより,di/dtの増加を抑制できるとする理由は、図4に示す如く、di/dtは位相角90度が最も大きく、90度から大小とも離れれば離れるほど、di/dtは小さくなり、変化分を大きく設定すると、位相角90度から離れることができるからである。
【0024】
なお、大小二つの位相角の変化分が大きくしすぎると,用途によってはモータ負荷や回転数によって回転ムラが大きくなり,振動および騒音を発生する場合があるため、ブラシ寿命に問題がないのであれば、変化分は小さい方が望ましい。
この実施の形態2では、di/dtがブラシに影響を及ぼさないレベルになるように大小位相角の変化分をなるべく小さく設定することにより、モータ2から発生する振動・騒音を低減することができ,低振動および低騒音なモータの制御装置を得るようにしたものである。
【0025】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3のモータ制御装置の制御方式の説明図、図7は同モータの制御装置の別の制御方式の説明図で、いずれもモータの所望入力に対する位相角を説明するものである。
上述した実施の形態1は所望のモータ入力Wが固定され、その入力に対して固定位相角Aを決定し、その固定位相角Aより大きな位相角Bと小さな位相角Cを決定し、位相角B及びCを交互に変化させたモータの制御方式であるが、この発明の実施の形態3は、所望のモータ入力がW1,W2,W3と変化した場合,大きい方の位相角BはB1に固定しておいて,小さい方の位相角CをC1,C2,C3と変化させることにより,モータ入力を制御するものである。
【0026】
この実施の形態3を図6の制御方式の説明図に基づいて説明する。
図6に示すように、従来例では所望のモータ入力がW1〜W3へと変化すると、変化した入力に対して固定位相角がA1〜A3に決定され、その決定された固定位相角でモータが制御される。
この実施の形態3では、例えば所望のモータ入力がW1に決定され、その決定されたモータ入力W1に対して従来例と同じように固定位相角A1が決定されると、その固定位相角A1より大きな位相角B1と小さな位相角C1を決定し、位相角B1及びC1を交互に変化させたモータの制御方式とする。このとき、位相角B1とC1の関係は平均位相角がA1とほぼ等しくなるように,即ち(B1+C1)/2=A1程度になるように設定する。この点では実施の形態1と同様である。
【0027】
ところで、所望のモータ入力がW1からW2に変化した場合には、それに対応して変化した固定位相角A2に対して大きな位相角B1は固定しておいて小さな位相角をC2に変化させ、位相角B1及びC2を交互に変化させたモータの制御方式とする。このとき、位相角B1とC2の関係は平均位相角がA2とほぼ等しくなるように,即ち(B1+C2)/2=A2程度になるように設定する。
さらに、所望のモータ入力がW2からW3に変化した場合には、それに対応して変化した固定位相角A3に対して大きな位相角B1は固定しておいて小さな位相角をC3に変化させ、位相角B1及びC3を交互に変化させたモータの制御方式とする。このとき、位相角B1とC3の関係は平均位相角がA3とほぼ等しくなるように,即ち(B1+C3)/2=A3程度になるように設定するという点で実施の形態1と異なるものである。
【0028】
このように、本実施の形態3の図6に示す制御方式では、モータの所望入力が変化した場合に、固定位相角Aも変化することに伴い、大小2つの位相角B、Cのうち、一方の大きい位相角Bは固定し、他方の小さい位相角Cのみを変化させて制御するため、固定位相角Aの変化に伴い大小2つの位相角B、Cをそれぞれ変化させて制御する場合の制御因子が二つとなって制御が複雑になるのに比べて制御因子は一つになり,簡単に制御することが可能になり、低コストのマイコンを用いても制御を行え,安価なモータの制御方式を得ることができる。
【0029】
図7は実施の形態3におけるモータの制御装置の別の制御方式の説明図であり、図6と同様にモータの所望入力に対する位相角を説明するものである。
図7に示す制御方式では、所望のモータ入力WがW1〜W3の変化に対して,固定位相角AはA1〜A3と変化するもの、図6に示す制御方式とは逆に、小さい方の位相角CをC1に固定し,大きい方の位相角BをB1〜B3に変化させ、位相角B1〜B3及びC1を交互に変化させたモータの制御方式とするものである。
【0030】
このように、本実施の形態3の図7に示す制御方式では、モータの所望入力が変化した場合に、固定位相角Aも変化することに伴い、大小2つの位相角B、Cのうち、一方の小さい位相角Cは固定し、他方の大きい位相角Bのみを変化させて制御するため、固定位相角Aの変化に伴い大小2つの位相角B、Cをそれぞれ変化させて制御する場合の制御因子が二つとなって制御が複雑になるのに比べて制御因子は一つになり,簡単に制御することが可能になり、低コストのマイコンを用いても制御を行え,安価なモータの制御方式を得ることができる。
【0031】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4のモータ制御装置のモータ制御時の特性を示すグラフで、位相角に対するモータ入力及びモータ電流のdi/dt最大値の特性を表している。
この実施の形態4を図8のモータ制御時の特性を示すグラフに基づいて説明する。
図8のグラフを見ると、位相角の変化に従い電流のdi/dt最大値も変化しており,例えば,位相角60度程度まではdi/dtが余り高くなく,位相角60度から120度程度までの範囲では比較的di/dtが高くなっていることが分かる。
【0032】
そこで、di/dtが高い位相角範囲である60度から120度においては,実施の形態1と同様に、その位相角範囲の固定位相角に対して大小の位相角を設定し、それら大きな位相角Bと小さな位相角Cとを組み合わせて平均位相角が60度から120度の固定位相角とほぼ同等になるように位相制御を行い,それ以外の位相角範囲においては,従来例のようにその位相角範囲の固定位相角に応じて位相制御を行うようにしたものである。
このように、実施の形態4では、di/dtが余り高くない位相角範囲では制御が簡単な従来の位相制御方式を用い,di/dtが高い位相角範囲では大きな位相角Bと小さな位相角Cとを組み合わせて平均位相角になるように位相制御を行ってdi/dtを抑制することができる制御方式を用いることにより,制御が簡単で,かつ,信頼性の高いモータの制御装置を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】
この発明は以上説明したとおり、モータと,交流電源からの通電をオンオフしてモータへの通電と非通電を行うスイッチング回路と,交流電源のゼロクロス電圧を検出するゼロクロス検出手段と,ゼロクロス検出手段にて検出した交流電源のゼロクロス電圧に応じてスイッチング回路をオンオフさせ、モータに供給する交流電源の通電時間と非通電時間の比率を変化させることによりモータの入出力或いはそのどちらか一方を制御する制御手段とを備えたモータの制御装置において、前記制御手段は所望のモータ入出力を得るために決定された固定位相角に対して大小の位相角を設定し、該大小の位相角を組み合わせることにより得られる平均的な位相角が該固定位相角になるように位相制御するので、di/dtの増加を抑制でき、ブラシと整流子の切替時に発生する火花を抑制し、ブラシの整流特性を改善してブラシの寿命を改善することができ、信頼性の高く、安価なモータの制御装置を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1のモータ制御装置の回路図である。
【図2】同モータの制御装置の位相制御の動作タイミングを示す波形図である。
【図3】同モータの制御装置の位相制御の動作を示すフローチャートである。
【図4】同モータの制御装置のモータ制御時の特性を示すグラフである。
【図5】この発明の実施の形態2のモータ制御装置の回路図である。
【図6】この発明の実施の形態3のモータ制御装置の制御方式の説明図である。
【図7】同モータの制御装置の別の制御方式の説明図である。
【図8】この発明の実施の形態4のモータ制御装置のモータ制御時の特性を示す説明図である。
【図9】従来のモータの制御装置の回路図である。
【図10】同モータの制御装置の位相制御の動作タイミングを示す波形図である。
【図11】同モータの制御装置の位相制御の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 交流電源,2 モータ,3 トライアック,4 ゼロクロス検出手段
5 制御手段,6 電流検出手段,A,B,C 位相角。

Claims (9)

  1. モータと,交流電源からの通電をオンオフしてモータへの通電と非通電を行うスイッチング回路と,交流電源のゼロクロス電圧を検出するゼロクロス検出手段と,ゼロクロス検出手段にて検出した交流電源のゼロクロス電圧に応じてスイッチング回路をオンオフさせ、モータに供給する交流電源の通電時間と非通電時間の比率を変化させることによりモータの入出力或いはそのどちらか一方を制御する制御手段とを備えたモータの制御装置において、
    前記制御手段は所望のモータ入出力を得るために決定された固定位相角に対して大小の位相角を設定し、該大小の位相角を組み合わせることにより得られる平均的な位相角が該固定位相角になるように位相制御したことを特徴とするモータの制御装置。
  2. 前記制御手段は前記大小の位相角のうち,大きい位相角を100度以上に設定し,小さい位相角を0度より大きく80度以下に設定したことを特徴とする請求項1記載のモータの制御装置。
  3. 前記制御手段は、変化した所望のモータ入力に対してそれぞれ決定された固定位相角に対する大小の位相角のうち、小さい位相角を任意値に固定し,大きい位相角を変化させることにより,前記モータの入出力或いはそのどちらか一方を制御したことを特徴とする請求項1記載のモータの制御装置。
  4. 前記制御手段は、変化した所望のモータ入力に対してそれぞれ決定された固定位相角に対する大小の位相角のうち、大きい位相角を任意値に固定し,小さい位相角を変化させることにより,前記モータの入出力或いはそのどちらか一方を制御したことを特徴とする請求項1記載のモータの制御装置。
  5. 前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段を備え,前記制御手段は該電流検出手段で検出した電流に応じて位相角を制御したことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  6. モータと,交流電源からの通電をオンオフしてモータへの通電と非通電を行うスイッチング回路と,交流電源のゼロクロス電圧を検出するゼロクロス検出手段と,ゼロクロス検出手段にて検出した交流電源のゼロクロス電圧に応じてスイッチング回路をオンオフさせ、モータに供給する交流電源の通電時間と非通電時間の比率を変化させることによりモータの入出力或いはそのどちらか一方を制御する制御手段とを備えたモータの制御装置において、
    前記制御手段は、所望のモータ入出力を得るために決定された固定位相角が所定の位相角範囲では,その位相角範囲の固定位相角に対して大小の位相角を設定し、該大小の位相角を組み合わせることにより得られる平均的な位相角が該固定位相角になるように位相制御し、それ以外の位相角範囲では、その位相角範囲の固定位相角に応じて位相制御したことを特徴とするモータの制御装置。
  7. 前記スイッチング回路はトライアックであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のモータの制御装置。
  8. 前記モータにブラシと整流子を備えたユニバーサルモータを用いたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のモータの制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のモータの制御装置を備えたことを特徴とする電気掃除機。
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