JP2004104494A - 電子透かし埋め込み装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】文書画像に対して透かし情報を埋め込む際に、ユーザが埋め込み可能情報量と埋め込み強度の関係を容易に把握することができ,ユーザが望んだ場合,所望の情報を埋め込むために,埋め込み前に定めた耐性・画質を劣化させるように変化させて埋め込み処理を行うことができる電子透かし埋め込み装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】透かし情報103が埋め込まれる原画像100が画像入力部101から入力される。この画像に対して、指定された埋め込み強度104及び埋め込みモード105に従って、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータが画質・耐性パラメータ制御部106で制御される。そして、第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、透かし情報埋め込み部102では、透かし情報103が電子透かしによって原画像100に埋め込まれる。透かし埋め込み画像108は、画像出力部107から出力される。
【選択図】 図1
【解決手段】透かし情報103が埋め込まれる原画像100が画像入力部101から入力される。この画像に対して、指定された埋め込み強度104及び埋め込みモード105に従って、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータが画質・耐性パラメータ制御部106で制御される。そして、第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、透かし情報埋め込み部102では、透かし情報103が電子透かしによって原画像100に埋め込まれる。透かし埋め込み画像108は、画像出力部107から出力される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書画像に対して好適に透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、文字データ、画像データ、音声データ等のメディアの電子化やネットワーク化が促進されていく中で、ディジタルデータそのものの不正コピー防止や、ディジタルデータとメタデータとの関連付けが求められている。また、文書・画像の配布形態は、依然として印刷物で行われることが多い。このように、現在でもディジタルデータと印刷物とが併用されているので、依然として、ディジタルデータを印刷物として配布する際の配布先の制御や、印刷物とディジタルデータとをリンクさせるような手段も求められている。
【0003】
このような状況において、静止画像等の多値画像や文書画像に対して、電子透かしによって、透かし情報を埋め込む手法がこれまでにも多数提案されている。電子透かしによる埋め込みとは、ディジタルの画像データ、音声データ及び文字データ等に人間が知覚できない、或いは知覚し難いようにオリジナルデータの一部を変更して透かし情報を埋め込む技術のことである。
【0004】
実際に透かし情報を埋め込む際には、様々な利用状況が考えられるが、「必要な情報量を埋め込むことができるか否か」は、電子透かしの機能を検討する場合において非常に重要な観点である。電子透かしでは、透かし情報を埋め込んだ画像データの画質と攻撃に対する耐性と埋め込み可能な情報量とがそれぞれトレードオフの関係にある。
【0005】
すなわち、電子透かしの埋め込み処理による画質劣化を抑えることにより、攻撃に対する耐性は弱くなり、かつ/あるいは、埋め込み可能な情報量は小さくなる。また、埋め込み可能な情報量を多くすることにより、画質劣化が大きくなり、かつ/あるいは、攻撃に対する耐性は弱くなる。さらに、攻撃に対する耐性を強くすることにより、画質劣化は大きくなり、かつ/あるいは、埋め込み可能な情報量は小さくなる。ここで、攻撃に対する耐性を「埋め込み強度」と読み替えてもよい。
【0006】
多値画像に対する電子透かし技術としては、一般的に、画素の濃度の冗長性を利用した種々の方法が知られている。また、二値画像である文書画像に対する電子透かし技術としては、文書画像特有の特徴を利用した電子透かし方式がいくつか知られている。例えば、英文(欧文)の単語間の空白長を変更することにより電子透かし情報を埋め込む方法が、特開平9−186603号公報(米国特許第5861619号公報)が知られている。
【0007】
このような文書用電子透かし方式では、単語又は文字の空白長を変化させて電子透かし情報を表現し、2つの空白長の大小関係に応じて1ビットの情報(1又は0)が割り当てられる。
【0008】
また、その他の方法として、文字を回転して傾斜を変化させることによる電子透かしがある(例えば、非特許文献1参照。)。
【0009】
【非特許文献1】
中村康弘、松井甲子雄著、「和文書へのシール画像による電子透かし」情報処理学会論文誌Vol.38、No.11、Nov. 1997年。
【0010】
図24は、従来手法に基づく、文字を回転して傾斜を変化させることによって透かし情報が埋め込まれた場合の文書画像の一例を示す概要図である。例えば、時計回りに回転された場合、図24における(1)で示されるように「1」が埋め込まれ、反時計回りに回転された場合、図24における(2)で示されるように「0」が埋め込まれるものとする。尚、埋め込みの対象となる文字は、連続する文字であっても、数文字間隔であっても、あらかじめ定められた位置の文字であってもよい。図24では、「透」の文字が時計回りに回転され、また、「し」の字が反時計回りに回転されているので、「10」という情報が埋め込まれていることになる。
【0011】
次に、多値画像に対する電子透かし埋め込み方法についてここで説明する。以降の説明では、説明を簡単にするために、画像データはモノクロの多値画像を表現しているものとするが、本発明はこのような場合には限定されない。例えばカラー画像データ等の複数の色成分からなる画像データに対して電子透かしを埋め込むならば、その複数の色成分である例えばRGB成分、或いは輝度、色差成分の夫々を上記モノクロの多値画像として扱う様にし、各成分に対して電子透かしを埋め込めばよい。この場合には、モノクロ多値画像へ電子透かしを埋め込む場合と比較して、約3倍のデータ量を埋め込むことが可能となる。
【0012】
あるバイナリデータ列を付加情報Infとする。付加情報Infは、「0」または「1」の何れかを表すビットの数個の組み合わせによって構成される情報である。次に、付加情報Infから、電子透かしwを生成する。最も単純な電子透かしw生成方法は、ラスタースキャン順にスキャンして、付加情報Infを画像データIの位置に対応付けて、「0」の場合は−1、「1」の場合は+1を割り当てることによって実現できる。電子透かし埋め込み部画像データI及び電子透かしwが入力され、画像データIに電子透かしwが埋め込まれ、電子透かしwが埋め込まれた画像データI’が出力される。例えば、
I’i,j=Ii,j(1+awi,j) (1)
という式に従って、電子透かしの埋め込み処理が実行される。ここで、I’i,jは電子透かしが埋め込まれた画像データ、Ii,jは電子透かしが埋め込まれる前の画像データ、wi,jは電子透かし、i及びjは夫々I、I’及びwのx座標及びy座標を表すパラメータ、aは電子透かしの強度を設定するパラメータである。
【0013】
例えば、aを「0.01」とすると、原画像の要素値の1%程度が変更されることを意味する。aの値を大きく設定することによって耐性の強い電子透かしを埋め込むことが可能であるが、画質劣化が大きくなる。一方で、aの値を小さく設定することによって電子透かしの耐性は弱くなるが、画質劣化は小さくすることが可能である。前述した基本行列mの構成と同様に、aの値を適当に設定することにより、電子透かしの攻撃に対する耐性と電子透かしを埋め込んだ後の画像の画質のバランスを設定することが可能である。
【0014】
このように、耐性と画質を定めるためには、パラメータを変化させればよいということは比較的容易に思いつくことができる。例えば、ある画像に電子透かしを埋め込み、印刷耐性を持たせるように情報量の最小値を定めることができる。また、多値画像の電子透かしでは、埋め込み情報量は最小の画像サイズで定められ、また、最小の画像サイズは定まっていることが多い。そして、耐性を持たせるための一方法として、その最小画像サイズを埋め込み単位とし、反復して埋め込む手法が良く用いられている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような方法で文書画像に電子透かしを埋め込む場合、文字の特徴量を用いるため、埋め込み可能情報量は文字数に比例することになるが、文書は新聞、プレゼンテーション資料及び葉書等を始めとして文字量の範囲が多岐に渡っており、ユーザは前もって埋め込み可能な情報量を知ることは通常困難である。また、上述したように最小文字数を画一的に定めることは現実的ではない。すなわち、多値画像の場合、画像のサイズによって埋め込み可能な情報量を知ることができるが、文書画像の場合は、様々な埋め込み対象文書によって柔軟に埋め込み情報量を算出する必要がある。
【0016】
上述したように、文書画像に対して情報量と耐性又は画質の関係を調整することが困難なため、ある埋め込み情報量の埋め込みを実現するためにどのように埋め込み強度を指定するかについて具体的な手法はこれまで提案されていなかった。また、文書画像・多値画像の双方について、埋め込みの過程で情報量が足りなくなった場合、強制的に埋め込む具体的な制御方法についても提案されていなかった。
【0017】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、文書画像に対して透かし情報を埋め込む際に、ユーザが埋め込み可能情報量と埋め込み強度の関係を容易に把握することができる電子透かし埋め込み装置及びその制御方法を提供することを目的とする。また、本発明は、文書画像・多値画像に対して透かし情報を埋め込む際、ユーザが所望の情報を埋め込むために、埋め込み前に定めた耐性・画質を劣化させるように変化させて埋め込み処理を行うことができる電子透かし埋め込み装置及びその制御方法を提供することも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む埋め込み手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備え、前記埋め込み手段が、前記第1のパラメータ及び更新した第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む埋め込み手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備え、前記埋め込み手段が、更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込むことを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、更新された第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、前記第1のパラメータ及び更新された第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
さらにまた、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性又は画質の優先度を指定する優先度指定手段と、前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、前記画質を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第1の更新手段と、前記耐性を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、該透かし情報を前記データ容量以下に変更する第2の更新手段と、前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
さらにまた、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、埋め込み強度を指定する強度指定手段と、指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量以内の場合、該埋め込み強度を最大に増加させる制御手段と、指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量を超えている場合、前記第1又は第2のパラメータを更新して、埋め込み可能なデータ容量を確保する更新手段と、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による電子透かし埋め込み装置について説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態による電子透かし埋め込み装置の基本的な構成を説明するための概念図である。図1に示すように、電子透かし埋め込み装置は、基本的に、画像入力部101と、透かし情報埋め込み部102と、画質・耐性パラメータ制御部106と、画像出力部107とから構成される。
【0026】
図1に示すように、電子透かしによって透かし情報103が埋め込まれる画像(原画像100)は、図22を用いて後述するスキャナ1417に代表される画像入力部101に入力される。また、透かし情報埋め込み部102には、透かし情報103、埋め込み強度104及び埋め込みモード105が入力される。そして、透かし情報埋め込み部102は、入力された透かし情報103、埋め込み強度104及び埋め込みモード105を用いて、原画像100に対して電子透かしによる埋め込みを行う。そして、図22を用いて後述するプリンタ1416に代表される画像出力部107によって、透かし情報が埋め込まれた透かし埋め込み画像108が生成され出力される。
【0027】
尚、埋め込みモード105としては、通常モードと強制埋め込みモードとが設けられる。そして、指定された埋め込み強度104に基づいて、耐性・画質劣化を定めるパラメータ群の初期値を設定する。
【0028】
通常モードでは、設定された初期値の範囲内で埋め込もうとして、埋め込み可能な情報量が限定されてしまう場合、埋め込みが中止される。
【0029】
一方、強制埋め込みモードの場合は、耐性優先と画質優先の2種類のモードに応じて異なる動作をさせる。すなわち、耐性優先強制埋め込みモードの場合は、トータルの耐性を落とさないようにパラメータ群を初期値から変更して画質を犠牲にして埋め込む。そして、それでも情報量が足りないときは耐性も犠牲にするようにパラメータ群を変更して埋め込む。このため、耐性・画質の劣化度に許容範囲となる閾値を設定しておく。従って、耐性・画質が共に閾値に達した場合、許容範囲内での耐性・画質の劣化は最大限行われたことになる。
【0030】
しかし、強制埋め込みモードにおいては、どうしても所望の情報量を確保する必要がある。そこで、さらに画質を劣化させるようにパラメータを変更し情報量を拡大する。しかし、画質の劣化量もやがて物理的な限界値に達する。例えば、文字間隔を操作する電子透かしの場合、文字同志が衝突する時が物理的な限界値である。画質劣化が限界値に達した場合、画質の劣化による情報量拡大を終了し、耐性パラメータを物理的な限界値まで劣化させる。尚、閾値は多段階であってもよい。
【0031】
一方、画質優先強制埋め込みモードでは、最初は画質を劣化させず、耐性を落とすようにパラメータ群を変更し、情報量を拡大して埋め込む。そして、耐性の劣化量が閾値まで達しても情報量が足りない場合、引き続いて画質を犠牲にするようにパラメータ群を変更して情報量を拡大して埋め込む。その結果、画質劣化の閾値に達した場合、再び耐性を劣化させる。そして、物理的な限界値に達した場合、最後に画質を物理的な限界値まで劣化させ、情報量を拡大させる。これらの処理が画質・耐性パラメータ制御部106で行われる。
【0032】
このように閾値と埋め込みモードを設けて、ユーザーがあらかじめ定めた許容範囲内で、電子透かしの埋め込みの耐性・情報量・画質の品質を保つことが可能となる。こうした効果は、電子透かしの埋め込みを大量に行う場合にも必要となる。また、あらかじめ耐性・情報量・画質の関係を判別できない場合、ユーザーと対話的に埋め込みモード、閾値を決定することが可能になることはいうまでもない。
【0033】
以下に示す実施形態では、従来技術で説明した方法に代表されるような、文字間隔の変更や文字の傾き変更による電子透かし埋め込み方法、或いはパラメータの制御方法においては、多値画像に対して広範に使用できる方法である。以下、各実施形態による電子透かし埋め込み装置及びその手順、強制埋め込みモードの具体的な実現方法について述べる。
【0034】
<第1の実施形態>
次に、図面を参照して、本発明の第1の実施形態による文書画像用の電子透かし埋め込み装置について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を示す概要図である。本実施形態による電子透かし埋め込み装置は、画像入力部201と、透かし情報埋め込み部207と、画質・耐性パラメータ制御部208と、画像出力部209を備える。さらに、入力された原画像200の領域を分割するための領域分割手段202と、文字領域を抽出するための外接矩形抽出手段203とを備える。
【0035】
また、図3は、図2に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。以下、図3に示すフローチャートを用いて、図2に示される本実施形態による電子透かし埋め込み装置の動作手順について説明する。
【0036】
まず、透かし情報の埋め込み対象となる文書画像(原画像200)が、画像入力部201を介して読み込まれ、領域分割部202に入力される(ステップS301)。領域分割部202では、入力された文書画像に対して、テキスト領域、図形領域、グラフ領域、表領域等の複数の属性領域に分割される(ステップS302)。
【0037】
そして、テキストの属性を持つ領域に含まれる文字に対してその外接四角形(矩形)の抽出が、外接矩形抽出部203において行われる(ステップS303)。文字の外接矩形は、文字に外接する矩形であって、本来は、文字認識を行う領域を指す情報であるが、電子透かしにおいては、埋め込み操作の対象となる文字領域を示すものである。そして、その抽出処理は、文書画像の各画素値を垂直座標軸に対して射影し、空白部分(黒色である文字のない部分)を探索して行を判別することによって行分割が行われる。その後、行単位で文書画像を水平座標軸に対して射影し、空白部分を探索して文字単位に分割する。これによって、各文字を外接矩形で切り出すことが可能となる。
【0038】
次に、透かし情報埋め込み部207によって透かし情報が埋め込まれ(ステップS304)、透かし情報埋め込み画像が生成される(ステップS305)。ここで、透かし情報埋め込み部207において動作する埋め込み方法の一つである、文字を回転して傾斜を変化させることによる電子透かしの埋め込みの動作手順について説明する。
【0039】
図4は、文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。まず、文書画像に埋め込むための透かし情報が入力される(ステップS401)。次に、文書画像中において、透かし情報が埋め込まれる先頭の文字が選択される(ステップS402)。そして、埋め込まれる透かし情報のビットが「1」であるか否かが判断される(ステップS403)。
【0040】
その結果、当該ビットが「1」の場合(YES)、文字の傾斜を時計回りに変化させる(ステップS404)。一方、当該ビットが「0」の場合(NO)、文字の傾斜を反時計周りに変化する(ステップS405)。また、傾斜角度の絶対値によって埋め込み情報を拡大することもできる。例えば、反時計回りと時計回りで「0」又は「1」を判断することにすると、傾斜角度が2度刻みで2〜20度までの間で10ビットの情報を埋め込むことができる。
【0041】
そして、当該文字が文書の末尾か否かが判断される(ステップS406)。その結果、文書の末尾の場合(YES)、透かし情報のビットの埋め込み処理を終了する。一方、まだ文書の末尾ではない場合(NO)、ステップS402に戻って次の文字が選択される。
【0042】
そして、透かし情報が埋め込まれた画像は画像出力部209から出力される(ステップS306)。尚、本実施形態における出力とは、印刷若しくは記憶装置等に画像データとして記憶するようにしてもよい。また、ネットワーク等から他の端末等に送信してもよい。
【0043】
さらに、文書画像に電子透かしを埋め込む際、反復して埋め込むことにより、一部透かし情報が欠落・誤りを起こした場合であっても正しい情報を抽出することができるようにする、すなわち耐性を高めるようにすることができる。
【0044】
一方、文字の傾斜により透かし情報を埋め込ませる本実施形態のような場合、コピーなどに対する耐性を高めるためには文字の回転範囲δθを増加させればよいが、その分見た目の不自然さが増える。すなわち、画質の良否に対応するものは、文字の回転範囲であり、文字の回転範囲が大きくなればなるほど、印刷物として出力した際のコピー耐性が向上し、情報量が拡大する。その反面、見た目の不自然さが目立つようになる。また、埋め込み反復回数が大きくなればなるほど、電子透かしを抽出したときの確実性をあげることができる。その一方で埋め込み可能情報量が少なくなる。
【0045】
このように、本実施形態の場合、耐性を向上するパラメータは2つのパラメータの複合したものになる。ここでも、「耐性」、「画質」、「情報量」のトレードオフの関係を見ることができる。ここで、埋め込み強度は、繰り返し数nを正規化したf(n)に比例するものであると定義する。一方、画質に対しては、文字の回転範囲δθを正規化したg(δθ) に反比例するものであると定義する。
【0046】
また、反復回数の閾値は、3回とする。この値は、抽出における不定性を吸収するための許容できる最低値である。文字の回転範囲の閾値は、不自然さが目立たない値、例えば、20度とする。例えば、反復回数の物理的な限界値は、最低反復回数である1回、文字の回転範囲の物理的な限界値は、180度であることは明らかである。
【0047】
次に、本発明における強制埋め込みモードについて、耐性優先強制埋め込みモード及び画質優先強制埋め込みモードの動作手順に分けて説明する。尚、閾値は多段階でなく1段階のみとする。
【0048】
図5は、耐性優先強制埋め込みモードをモード指定した場合の埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。尚、この処理は、図3のステップS304における電子透かし埋め込み処理に相当するものである。まず、埋め込み強度が入力される(ステップS304−1a)。そして、埋め込み強度に基づいて、反復回数、回転範囲が初期値にセットされ(ステップS304−1b)、上述した傾斜変更による埋め込み方法で透かし情報を埋め込む(ステップS304−1c)。さらに、入力した透かし情報が全て埋め込めたかどうかがチェックされ(ステップS304−1d)、透かし情報が足りない場合(YES)、以下の動作手順によって電子透かしを埋め込み直す。
【0049】
まず、文字の回転範囲が閾値に達していないかどうかを検査する(ステップS304−1e)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、耐性優先なので、回転範囲を増やし(ステップS304−1f)、新たにセットし直したパラメータに従って再度埋め込みが行われる(ステップS304−1c)。この処理を埋め込み容量が確保できるまで繰り返す。
【0050】
ここで、図6は、f(n)とg(δθ)の変化の様子を説明するための概要図である。ここで、図中の矢印は劣化する方向を示している。図6から、fは矢印の方向に変化すると減少し、gは矢印の方向に変化すると増加する。
【0051】
ここまでの段階では、2つのパラメータは、図6の(1)に示すように変化する。そこで、回転範囲が閾値に達した場合(ステップS304−1eでNOの場合)、回転範囲の増加を中断して、反復回数が閾値に達していないかどうかが検査される(ステップS304−1g)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、反復回数を減らして情報量を拡大する(ステップS304−1h)。このとき、パラメータの変化は、図6(2)に示すようになる。
【0052】
一方、既に反復回数が閾値に達していれば(ステップS304−1gでNOの場合)、回転範囲が最大回転範囲に達していないかどうかが検査される(ステップS304−1i)。その結果、最大回転範囲に達していない場合(YES)、さらに傾き変化量の範囲を増やす(ステップS304−1j)。このときのパラメータの変化は、図6(3)に示すようになる。この時点で、すでに画質劣化量は最初に定めた閾値(Threshold1)を超えている。
【0053】
また、回転範囲が最大回転範囲、例えば180度に達している場合(ステップS304−1iでNOの場合)、反復回数が最低回数、例えば1回に達していないかどうかが検査される(ステップS304−1k)。その結果、最低回数に達していない場合(YES)、反復回数を減らす(ステップS304−1l)。このときのパラメータの変化は図6(4)に示すようになる。一方、反復回数が最低回数に達している場合(ステップS304−1kでNOの場合)、これ以上情報量の拡大を図ることができないの、埋め込み失敗として(ステップS304−1m)、埋め込みを中止する。
【0054】
次に、画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作について説明する。図7は、画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。まず、埋め込み強度を入力する(ステップS304−2a)。次に、反復回数、画質劣化量を初期値にセットし(ステップS304−2b)、傾斜変更による埋め込み方法で電子透かしを埋め込む(ステップS304−2c)。そして、入力された透かし情報が全て埋め込むことができたかどうかをチェックし(ステップS304−2d)、透かし情報が足りない場合(YES)、以下の動作手順によって電子透かしを埋め込み直す。尚、図8は、画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順における各パラメータの変化を説明するための概要図である。
【0055】
まず、反復回数が閾値に達していないかどうか検査する(ステップS304−2e)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、反復回数を減らす(ステップS304−2f)。このときのパラメータの変化は、図8(1)に示すようになる。ここでは、画質優先であるため、耐性を犠牲にし、回転範囲は増加させない。一方、反復回数が閾値に達している場合(NO)、反復回数の減少を中断する。
【0056】
引き続いて、回転範囲が閾値に達していないかを検査する(ステップS304−2g)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、回転範囲を増加することによって情報量を増加させる(ステップS304−2h)。このときのパラメータの変化は図8(2)に示すようになる。もし、一方、回転範囲が閾値に達している場合(NO)、画質劣化の許容量に達したので、反復回数が最低回数に達していないかを検査する(ステップS304−2i)。その結果、最低回数に達していない場合(YES)、再び反復回数を減少させる(ステップS304−2j)。このときのパラメータの変化は、図8(3)に示すようになる。
【0057】
一方、反復回数が最低回数に達した場合(ステップS304−2iでNOの場合)、回転範囲が最大回転範囲に達していないかどうかを検査する(ステップS304−2k)。その結果、最大回転範囲に達していない場合(YES)、回転範囲を増加する(ステップS304−2l)。このときのパラメータの変化は、図8(4)に示すようになる。一方、回転範囲が限界値に達した場合(NO)、これ以上は情報量の拡大が図れないので、埋め込み失敗として(ステップS304−2m)、埋め込みを中止する。
【0058】
<第2の実施形態>
上述したように、第1の実施形態においては、傾斜変更による埋め込みにおいて、主として耐性を定める第1のパラメータが反復回数に対応するような埋め込み方法について説明した。第2の実施形態では、文字の傾斜変更を利用した電子透かし埋め込みと、埋め込む情報を誤り訂正符号で符号化した実施例について述べる。
【0059】
文書画像に電子透かしを埋め込む際、耐性を高めるための方法として、誤り訂正符号を利用して埋め込む方法が考えられる。また、画質に関連する第2のパラメータは第1の実施形態と同様に傾斜変更の回転範囲とする。
【0060】
一般に、文字の回転範囲が大きくなればなるほど、印刷物として出力した際のコピー耐性が向上し、情報量が拡大する。その反面、見た目の不自然さが目立つようになる。そこで、誤り訂正符号の誤り訂正能力が大きくなればなるほど、電子透かしを抽出したときの確実性をあげることができる、すなわち耐性が向上するが、その一方で符号長が長くなり、埋め込み可能情報量が少なくなる。この点については第1の実施形態と同様である。
【0061】
すなわち、第1の実施形態では、耐性を持たせるためのパラメータは反復回数のみで決定されているものとして、電子透かし埋め込み装置の動作手順について説明した。しかし、第1の実施形態でも述べたように、耐性は1つのパラメータのみに依存するとは限らない。例えば、耐性は、誤り訂正能力と文字の回転範囲双方に依存している。
【0062】
そこで、「埋め込み強度」を、誤り訂正能力tを正規化したf(t)と文字の回転範囲δθを正規化したg(δθ)の乗算
strength=f(t)×g(δθ) (2)
として表現する。すなわち、本実施形態で、ある耐性を持つ電子透かしを埋め込もうとする場合、この強度strengthが得られるようにtとδθを定めればよい。
【0063】
このとき、誤り訂正能力の許容範囲を定める閾値を例えば1、物理的な限界値を例えば0とすることができる。また、文字の回転範囲については第1の実施形態と同様である。
【0064】
まず、耐性優先強制埋め込みモードについて説明する。図9は、耐性優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。すなわち、第2の実施形態では、上述した第1の実施形態における図5で説明した動作手順での反復回数の操作ステップを、誤り訂正符号の誤り訂正能力の変更に置き換え、埋め込み強度の扱いを上記に述べたようにしたものである。ここでは、両者の相違点のみ説明する。
【0065】
すなわち、誤り訂正能力tが0より大きいか否かが判定される(ステップS304−3e)。その結果、誤り訂正能力が0よりも大きければ(YES)、誤り訂正能力を減らし、符号長を減少させることによって情報量を増やす(ステップS304−3f)。
【0066】
そして、耐性優先なので、実質の耐性が指定した強度に等しくなるように
δθ=g−1(strength/f(t)) (3)
でδθを求め、回転範囲を大きくする(ステップS304−3g、ステップS304−3h)。
【0067】
ここで、回転範囲が閾値に達していないかどうか検査する(ステップS304−3i)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、新たにセットし直したパラメータに従って再度埋め込みが行われる(ステップS304−3c)。これを埋め込み容量が確保できるまで繰り返す。図10は、fとgとの変化の様子を図式化したものである。図10(1)に示すように、この間fとgとが強度strengthを保つように変化する。
【0068】
また、ステップS304−3dにおいて透かし情報が足りない場合(YES)に、誤り訂正能力が閾値に達したとき(ステップS304−3eでNOの場合)、誤り訂正符号の誤り訂正能力を減らすことを中断し、回転範囲が閾値に達していないかどうかを検査する(ステップS304−3j)。一方、誤り訂正能力が閾値に達していない場合(YES)、傾き変化量の範囲を増やして情報量を拡大する(ステップS304−3k)。このときパラメータの変化は、図10(2)に示すようになる。
【0069】
また、既に回転範囲が閾値に達していれば(ステップS304−3i、ステップS304−3jでNOの場合)、回転範囲が最大回転範囲に達していないかどうかを検査する(ステップS304−3l)。その結果、YESと判定された場合、さらに傾き変化量の範囲を増やす(ステップS304−3m)。このときパラメータの変化は、図10(3)に示すようになる。その後は、第1の実施形態と同様である。
【0070】
また、画質優先強制埋め込みモードでは、図7で反復回数を誤り訂正回数と読み替えれば、図11に示すように動作手順は全く同様である。図11は、画質優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0071】
<第3の実施形態>
以上、埋め込み対象の文書画像中の文字数が限られているという前提のもとに2つの実施形態について説明した。しかし、文書は複数ページでひとまとまりになっていることが多い。そこで、繰り返し数を減少させたり誤り訂正能力を減らしたりする処理に加えて、透かし情報をページをまたがって埋め込むように拡張する。
【0072】
図12及び図13は、第1の実施形態における傾斜変更による反復埋め込みにおいて、最低反復回数に達したかどうかを判断するステップでNOとなった場合に、埋め込み対象となる文書画像を次ページにセットし直す機能を加えた電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0073】
具体的には、図12に示した耐性優先強制埋め込みモードを説明したフローチャートにおいて、最低反復回数に達したかどうかを判断するステップ(ステップS304−5k)でNOとなった場合に、さらに次ページが存在するかどうかを判断し(ステップS304−5m)、次ページが存在する場合(NO)、さらに次ページに移動して(ステップS304−5o)、再度埋め込む処理が加わっている。
【0074】
本実施形態では、上述したように、埋め込み対象文字が限られているという文書画像の弱点を、複数ページでひとまとまりの文書になるという文書画像がもつ特徴を利用してカバーすることができる。
【0075】
<第4の実施形態>
第1の実施形態における埋め込み強度を、第2の実施形態のように各パラメータと関連付けることも可能である。このとき、式(1)、式(2)で誤り訂正能力tを反復回数nと読み替える。
【0076】
また、第2の実施形態における埋め込み強度を、第1の実施形態のように反復回数を正規化したfのみに依存するように定義することも可能である。
【0077】
上述した第1から第3の実施形態では、電子透かしの埋め込み方法を文字の回転によって行ったが、これを文字間隔の操作に置き換えることも可能である。以下、文字間隔を操作する電子透かしについて触れておく。
【0078】
図14は、透かし情報の埋め込み前の文書画像の一部を示す図である。図15は、図14の文書画像の一部に対して透かし情報を埋め込んだ後の文書画像の一部を示す図である。図14に示される各文字間の空白長P0、S0、P1、S1は、透かし情報が埋め込まれると、文字間隔が操作され、図15に示される各文字間の空白長P0’、S0’、P1’、S1’になる。
【0079】
図14及び図15では、文字が5文字、文字間の空白が4つある。本実施形態では、1ビットに対して2つの空白長を割り当てることから、4つの空白によって2ビットの情報を埋め込むことが可能である。
【0080】
ここで、P>S が「1」を表し、P<Sが「0」を表すものとする。図14においてP0とS0との間の「子」という文字を左に、P1とS1との間の「か」という文字を左にシフトした場合、埋め込み後の文書画像の一部である図12では、P0’<S0’、P1’<S1’となり、00というビット列が埋め込まれたことになる。
【0081】
これに対して、図14においてP0とS0との間の「子」という文字を左に、P1とS1との間の「か」という文字を右にシフトした場合、埋め込み後の文書画像の一部である図15では、P0’<S0’、P1’>S1’となり、01というビット列が埋め込まれたことになる。尚、文字の回転量θを文字の移動量xと読み替える。
【0082】
<第5の実施形態>
図16は、本発明の第5の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を説明するための概念図である。図17は、図16に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。以下、図16及び図17を用いて、本発明の第5の実施形態による電子透かし埋め込み装置の各部の機能及び動作例について説明する。
【0083】
まず、透かし情報の埋め込み対象となる文書画像1100が画像入力部1101を介して、領域分割部1102に入力される(ステップS301)。領域分割部1102では、入力された文書画像が、テキスト領域、図形領域、グラフ領域、表領域等の複数の属性領域に分割される(ステップS1302)。
【0084】
そして、テキストの属性を持つテキスト領域に含まれる文字に対してその外接四角形(矩形)の抽出が、外接矩形抽出部1103において行われる(ステップS1303)。文字の外接矩形とは、文字に外接する矩形であって、それによって囲まれる領域は、本来、文字認識を行う領域を指す情報を意味する。電子透かしにおいてこの領域は、埋め込み操作の対象となる文字領域を示すものである。そこで、文書画像の各画素値を垂直座標軸に対して射影し、空白部分(黒色である文字のない部分)を探索して行を判別して行分割を行う。その後、行単位で文書画像を水平座標軸に対して射影し、空白部分を探索して文字単位に分割する。これによって、各文字を外接矩形を用いて切り出すことが可能となる。
【0085】
ここで、透かし情報埋め込み部1108において動作する埋め込み方法の一つである、文字を回転して傾斜を変化させることによる電子透かしの動作手順について説明する。
【0086】
図18は、文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。まず、埋め込みたい透かし情報を入力する(ステップS1401)。次に、透かし情報が埋め込まれる先頭の文字が選択される(ステップS1402)次に、埋め込まれる透かし情報のビットが「1」であるか否かが判断される(ステップS1403)。その結果、当該ビットが「1」の場合(YES)、文字の傾斜を時計回りに変化させる(ステップS1404)。一方、当該ビットが「0」の場合(NO)、文字の傾斜を反時計周りに変化させる(ステップS1405)。また、傾斜角度の絶対値によって埋め込み情報を拡大することもできる。例えば、反時計回りと時計回りで「0」又は「1」を判断することにすると、傾斜角度2度刻みでそれぞれ2〜20度までの間で10ビットを埋め込むことができる。
【0087】
そして、当該文字が文書の末尾か否かが判断される(ステップS1406)。その結果、文書の末尾の場合(YES)、透かし情報のビットの埋め込み処理を終了する。一方、まだ文書の末尾ではない場合(NO)、ステップS1402に戻って次の文字を選択する。そして、透かし情報が埋め込まれた画像は画像出力部1110から出力される(ステップS1306)。尚、出力された画像は、印刷、若しくは、記憶装置等に画像データとして記憶してもよく、また、ネットワーク等から他の端末等に送信するようにしてもよい。
【0088】
さらに、文書画像に電子透かしを埋め込む際、反復して埋め込むことにより、一部透かし情報が欠落・誤りを起こした場合であっても抽出することができる。すなわち、耐性を高めることができる。
【0089】
一方、文字の傾斜により透かし情報を埋め込ませる本実施形態において、コピーなどに対する耐性を高めるためには、文字の回転範囲δθを増加させればよいが、その分見た目の不自然さが増える。すなわち、文字の回転範囲が画質に対応することとなる。
【0090】
例えば、文字の回転範囲が大きくなればなるほど、印刷物として出力した際のコピー耐性が向上し、埋め込み可能な情報量が拡大する。その一方で、見た目の不自然さが目立つようになる。また、埋め込み反復回数が大きくなればなるほど、電子透かしを抽出したときの確実性をあげることができる。その一方で、埋め込み可能情報量が少なくなる。本実施形態では、耐性を向上するパラメータは、画質と耐性の2つのパラメータを複合したものである。尚、簡単のために、耐性に寄与するのは反復回数のみとする。
【0091】
ここで、埋め込み強度を1から10までの整数とする。これは、ユーザが直感的に理解できるようにするためであり、それ以外でも、範囲を変更したり、離散値でなく連続値にしたりするなど、他の決定方法でも構わない。
【0092】
図19は、本実施形態による埋め込み容量検査部1104及び画質・耐性パラメータ制御部1109を用いた埋め込み手順を説明するためのフローチャートである。まず、埋め込み強度1106、埋め込みモード1107及び透かし情報1105を入力する(ステップS304−1a)。
【0093】
次に、透かし情報が埋め込まれる画像1100の文字数を数え、埋め込み可能容量を算出する基礎データとする(ステップS304−1b)。尚、反復回数の最小値は、例えば3回とする。これは、抽出における不定性を吸収するための許容できる最低値である。最大値は、埋め込み可能情報量が0にならない範囲で最大限繰り返すことのできる回数である。
【0094】
次に、埋め込みパラメータである反復回数を最小値から最大値まで変化させ、埋め込み可能容量を算出する(ステップS304−1c)。ここでは、画質パラメータを固定にしておく。算出のためのアルゴリズムは、例えば、単純には、文字数を反復回数で割った値が埋め込み可能容量となる。もちろん、ヘッダ情報などを格納した場合埋め込み可能容量はさらに減少する。上記アルゴリズムに従って、順番に反復回数を増やしていきながら、対応して得られる埋め込み可能容量を算出していく。図20は、算出された埋め込み可能容量の値の組を説明するための図である。図20において、例えば、反復回数が3のときの埋め込み可能容量は200である。
【0095】
次に、算出された値の範囲から、埋め込み強度に対応付けを行う(ステップS304−1d)。図20で埋め込み可能容量の種類は19種類になっている。一方、埋め込み強度は10段階に固定してあるため、パラメータおよび埋め込み可能容量を間引く必要がある。この例では、反復回数が偶数のときの埋め込み可能容量を各強度に対応させれば均等に間引かれる。
【0096】
ここで、埋め込み強度に対応付けし、ユーザに提示することにする埋め込み可能容量をl1,…,l10のようにラベル付けしたものが、図20に示されている。対応する画質パラメータは一定ではあるが、ここでの議論に一般性を持たせるためにq1,…,q10のようにラベル付けしている。対応する反復回数にもn1,…,n10のようにラベル付けする。図21は、埋め込み強度に対応付けした値の組のみを列挙した図である。
【0097】
次に、ユーザが入力した埋め込み強度から得られる埋め込み容量が、埋め込もうとしている透かし情報より大きいか否かを、ステップS304−1dの結果を用いて検査する(ステップS304−1e)。その結果、透かし情報よりも大きい場合(YES)、引き続いて埋め込み処理を行う(ステップS304−1k)。その際、埋め込もうとしている透かし情報を格納することができる埋め込み可能容量の範囲で、対応する反復回数のうち、最大の反復回数で埋め込みを行うものとする。
【0098】
例えば、ユーザが埋め込み強度6で長さ12の透かし情報を入力していた場合、図20及び図21からわかるように、埋め込み強度6に対応する埋め込み可能容量は18であるが、透かし情報のサイズは12であるので、反復回数を埋め込み可能容量13に対応する15回、すなわち実質の埋め込み強度7まで耐性を高めることができる。
【0099】
一方、ステップステップS304−1eにおける検査の結果がNOの場合、入力された埋め込みモードが耐性優先強制埋め込みモードであるかどうかが検査される(ステップS304−1f)。その検査結果がYESの場合、画質パラメータを劣化させ(ステップS304−1g)、埋め込み処理が行われる(ステップS304−1k)。
【0100】
一方、ステップS304−1fでNOの場合、入力された埋め込みモードが画質優先強制埋め込みモードであるかどうかが検査される(ステップS304−1h)。その結果がYESの場合、耐性パラメータを劣化させ(ステップS304−1i)、埋め込み処理が行われる(ステップS304−1k)。一方、その結果がNOの場合は通常モードのため、埋め込みが失敗したことをユーザに通知し(ステップS304−1j)、終了する。
【0101】
<第6の実施形態>
上述した第5の実施形態では、ユーザが入力した埋め込み情報を、埋め込みモードに応じて埋め込み、もし最終的に埋め込み容量が不足したら埋め込みを失敗させていた。本実施形態では、あらかじめ埋め込み可能な容量の範囲を表示し、ユーザに埋め込み強度を指定させるように、第5の実施形態を変更する。以下、相違点のみを図面を用いて説明する。図22は、本発明の第6の実施形態による電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0102】
埋め込み可能容量を算出する基礎データとするステップ(ステップS304−2a)、埋め込み可能容量を算出するステップ(ステップS304−2b)、埋め込み強度に対応付けを行うステップ(ステップS304−2c)は第5の実施形態と同様である。次に、得られた埋め込み強度と、対応する埋め込み容量の一覧をユーザに表示する(ステップS304−2d)。
【0103】
ユーザはこの表示結果を参照することによって、所望の埋め込み強度を得るためにはどの程度まで埋め込み強度に制約が生じるかという情報を正確に知ることができる。その情報を知った上で、埋め込み強度、埋め込み情報、どの程度まで埋め込みパラメータを変更してもよいか指定する埋め込みモードを入力する(ステップS304−2e)。この後の動作手順は第5の実施形態と同様である。 <第7の実施形態>
第5及び第6の実施形態では、電子透かしの埋め込み方法を文字の回転によって行った。これを、第4の実施形態と同様に、文字間隔の操作に置き換えることも可能である。以下、文字間隔を操作する電子透かしについて触れておく。
【0104】
図14は、透かし情報の埋め込み前の文書画像の一部を示す図である。図15は、図14の文書画像の一部に対して透かし情報を埋め込んだ後の文書画像の一部を示す図である。図14に示される各文字間の空白長P0、S0、P1、S1は、透かし情報が埋め込まれると、図10に示される各文字間の空白長P0’、S0’、P1’、S1’になる。
【0105】
図14及び図15では、文字が5文字、文字間の空白が4つある。本実施形態では、1ビットに対して2つの空白長を割り当てることから、4つの空白によって2ビットの情報を埋め込むことが可能である。
【0106】
例えば、P>S が1を表し、P<Sが0を表すとする。そこで、図14においてP0とS0との間の「子」という文字を左に、P1とS1との間の「か」という文字を右にシフトした場合、埋め込み後の文書画像の一部である図15では、P0’<S0’、P1’<S1’となり、00というビット列が埋め込まれたことになる。
【0107】
上記方法で電子透かしを埋め込む場合、ステップS304−1bで埋め込み可能容量を算出する基礎データを得るとき、単純な文字数ではなく、文字間の空白数の2分の1となる。その他の値の算出方法は同様である。
【0108】
図23は、本発明による電子透かし埋め込み装置の電気的構成を説明するための図である。尚、電子透かし埋め込み装置の実現に当たっては、図14に示される全ての機能を使用することは必須ではない。
【0109】
図23において、コンピュータ1401は、一般に普及しているパーソナルコンピュータであり、スキャナ等の画像入力装置1417から読み取られた画像を入力し、編集や保管を行うことが可能である。また、画像入力装置1417で得られた画像をプリンタ1416から印刷させることができる。尚、ユーザからの各種指示等は、マウス1413、キーボード1414からの入力操作により行われる。
【0110】
コンピュータ1401の内部では、バス1407により後述する各ブロックが接続され、種々のデータの受け渡しが可能である。図23において、MPU1402は、コンピュータ1401内部の各ブロックの動作を制御し、あるいは内部に記憶されたプログラムを実行することができる。主記憶装置1403は、MPU1402において行われる処理のために、一時的にプログラムや処理対象の画像データを格納しておく装置である。ハードディスク(HDD)1404は、主記憶装置1403等に転送されるプログラムや画像データをあらかじめ格納したり、処理後の画像データを保存することのできる装置である。
【0111】
スキャナインタフェース(I/F)1415は、原稿やフィルム等を読み取って、画像データを生成するスキャナ1417と接続され、スキャナ1417で得られた画像データを入力することのできるI/Fである。プリンタインタフェース1408は、画像データを印刷するプリンタ1416と接続され、印刷する画像データをプリンタ1416に送信することのできるI/Fである。
【0112】
CDドライブ1409は、外部記憶媒体の一つであるCD(CD−R/CD−RW)に記憶されたデータを読み込んだり、あるいは書き出すことができる装置である。FDDドライブ1411は、CDドライブ1409と同様にFDDからの読み込みや、FDDへの書き出しをすることができる装置である。DVDドライブ1410は、FDDドライブ1411と同様に、DVDからの読み込みや、DVDへの書き出しをすることができる装置である。尚、CD、FDD、DVD等に画像編集用のプログラム、あるいはプリンタドライバが記憶されている場合には、これらプログラムをHDD1404上にインストールし、必要に応じて主記憶装置1403に転送されるようになっている。
【0113】
インタフェース(I/F)1412は、マウス1413やキーボード1414からの入力指示を受け付けるために、これらと接続されるI/Fである。また、モニタ1406は、透かし情報の抽出処理結果や処理過程を表示することのできる表示装置である。さらに、ビデオコントローラ1405は、表示データをモニタ1406に送信するための装置である。
【0114】
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0115】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(又は記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0116】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0117】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0118】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0119】
【発明の効果】
本発明により、ユーザが望んだ場合、強制埋め込みモードを設けることにより、たとえ耐性・画質が劣化したとしても所望の情報を埋め込むのをより効率的に行うことができる。
【0120】
また、本発明により、本発明は文書画像に対して電子透かしを埋め込む際、ユーザが埋め込み可能情報量と埋め込み強度の関係を把握する手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電子透かし埋め込み装置の基本的な構成を説明するための概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を示す概要図である。
【図3】図2に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】耐性優先強制埋め込みモードをモード指定した場合の埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】f(n)とg(δθ)の変化の様子を説明するための概要図である。
【図7】画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順における各パラメータの変化を説明するための概要図である。
【図9】耐性優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】fとgとの変化の様子を図式化したものである。
【図11】画質優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図12】埋め込み対象となる文書画像を次ページにセットし直す機能を加えた電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】埋め込み対象となる文書画像を次ページにセットし直す機能を加えた電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】透かし情報の埋め込み前の文書画像の一部を示す図である。
【図15】図14の文書画像の一部に対して透かし情報を埋め込んだ後の文書画像の一部を示す図である。
【図16】本発明の第5の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を説明するための概念図である。
【図17】図16に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図19】本実施形態における埋め込み容量検査手段1104及び画質・耐性パラメータ制御手段1109を用いた埋め込み手順を説明するためのフローチャートである。
【図20】算出された埋め込み可能容量の値の組を説明するための図である。
【図21】埋め込み強度に対応付けした値の組のみを列挙した図である。
【図22】本発明の第6の実施形態による電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図23】本発明による電子透かし埋め込み装置の電気的構成を説明するための図である。
【図24】従来手法に基づく、文字を回転して傾斜を変化させることによって透かし情報が埋め込まれた場合の文書画像の一例を示す概要図である。
【符号の説明】
101、201、1101 画像入力部
102、207、1103 透かし情報埋め込み部
106、208、1109 画質・耐性パラメータ制御部
107、209、1110 画像出力部
202、1102 領域分割部
203、1103 外接矩形抽出部
1104 埋め込み容量検査部
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書画像に対して好適に透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、文字データ、画像データ、音声データ等のメディアの電子化やネットワーク化が促進されていく中で、ディジタルデータそのものの不正コピー防止や、ディジタルデータとメタデータとの関連付けが求められている。また、文書・画像の配布形態は、依然として印刷物で行われることが多い。このように、現在でもディジタルデータと印刷物とが併用されているので、依然として、ディジタルデータを印刷物として配布する際の配布先の制御や、印刷物とディジタルデータとをリンクさせるような手段も求められている。
【0003】
このような状況において、静止画像等の多値画像や文書画像に対して、電子透かしによって、透かし情報を埋め込む手法がこれまでにも多数提案されている。電子透かしによる埋め込みとは、ディジタルの画像データ、音声データ及び文字データ等に人間が知覚できない、或いは知覚し難いようにオリジナルデータの一部を変更して透かし情報を埋め込む技術のことである。
【0004】
実際に透かし情報を埋め込む際には、様々な利用状況が考えられるが、「必要な情報量を埋め込むことができるか否か」は、電子透かしの機能を検討する場合において非常に重要な観点である。電子透かしでは、透かし情報を埋め込んだ画像データの画質と攻撃に対する耐性と埋め込み可能な情報量とがそれぞれトレードオフの関係にある。
【0005】
すなわち、電子透かしの埋め込み処理による画質劣化を抑えることにより、攻撃に対する耐性は弱くなり、かつ/あるいは、埋め込み可能な情報量は小さくなる。また、埋め込み可能な情報量を多くすることにより、画質劣化が大きくなり、かつ/あるいは、攻撃に対する耐性は弱くなる。さらに、攻撃に対する耐性を強くすることにより、画質劣化は大きくなり、かつ/あるいは、埋め込み可能な情報量は小さくなる。ここで、攻撃に対する耐性を「埋め込み強度」と読み替えてもよい。
【0006】
多値画像に対する電子透かし技術としては、一般的に、画素の濃度の冗長性を利用した種々の方法が知られている。また、二値画像である文書画像に対する電子透かし技術としては、文書画像特有の特徴を利用した電子透かし方式がいくつか知られている。例えば、英文(欧文)の単語間の空白長を変更することにより電子透かし情報を埋め込む方法が、特開平9−186603号公報(米国特許第5861619号公報)が知られている。
【0007】
このような文書用電子透かし方式では、単語又は文字の空白長を変化させて電子透かし情報を表現し、2つの空白長の大小関係に応じて1ビットの情報(1又は0)が割り当てられる。
【0008】
また、その他の方法として、文字を回転して傾斜を変化させることによる電子透かしがある(例えば、非特許文献1参照。)。
【0009】
【非特許文献1】
中村康弘、松井甲子雄著、「和文書へのシール画像による電子透かし」情報処理学会論文誌Vol.38、No.11、Nov. 1997年。
【0010】
図24は、従来手法に基づく、文字を回転して傾斜を変化させることによって透かし情報が埋め込まれた場合の文書画像の一例を示す概要図である。例えば、時計回りに回転された場合、図24における(1)で示されるように「1」が埋め込まれ、反時計回りに回転された場合、図24における(2)で示されるように「0」が埋め込まれるものとする。尚、埋め込みの対象となる文字は、連続する文字であっても、数文字間隔であっても、あらかじめ定められた位置の文字であってもよい。図24では、「透」の文字が時計回りに回転され、また、「し」の字が反時計回りに回転されているので、「10」という情報が埋め込まれていることになる。
【0011】
次に、多値画像に対する電子透かし埋め込み方法についてここで説明する。以降の説明では、説明を簡単にするために、画像データはモノクロの多値画像を表現しているものとするが、本発明はこのような場合には限定されない。例えばカラー画像データ等の複数の色成分からなる画像データに対して電子透かしを埋め込むならば、その複数の色成分である例えばRGB成分、或いは輝度、色差成分の夫々を上記モノクロの多値画像として扱う様にし、各成分に対して電子透かしを埋め込めばよい。この場合には、モノクロ多値画像へ電子透かしを埋め込む場合と比較して、約3倍のデータ量を埋め込むことが可能となる。
【0012】
あるバイナリデータ列を付加情報Infとする。付加情報Infは、「0」または「1」の何れかを表すビットの数個の組み合わせによって構成される情報である。次に、付加情報Infから、電子透かしwを生成する。最も単純な電子透かしw生成方法は、ラスタースキャン順にスキャンして、付加情報Infを画像データIの位置に対応付けて、「0」の場合は−1、「1」の場合は+1を割り当てることによって実現できる。電子透かし埋め込み部画像データI及び電子透かしwが入力され、画像データIに電子透かしwが埋め込まれ、電子透かしwが埋め込まれた画像データI’が出力される。例えば、
I’i,j=Ii,j(1+awi,j) (1)
という式に従って、電子透かしの埋め込み処理が実行される。ここで、I’i,jは電子透かしが埋め込まれた画像データ、Ii,jは電子透かしが埋め込まれる前の画像データ、wi,jは電子透かし、i及びjは夫々I、I’及びwのx座標及びy座標を表すパラメータ、aは電子透かしの強度を設定するパラメータである。
【0013】
例えば、aを「0.01」とすると、原画像の要素値の1%程度が変更されることを意味する。aの値を大きく設定することによって耐性の強い電子透かしを埋め込むことが可能であるが、画質劣化が大きくなる。一方で、aの値を小さく設定することによって電子透かしの耐性は弱くなるが、画質劣化は小さくすることが可能である。前述した基本行列mの構成と同様に、aの値を適当に設定することにより、電子透かしの攻撃に対する耐性と電子透かしを埋め込んだ後の画像の画質のバランスを設定することが可能である。
【0014】
このように、耐性と画質を定めるためには、パラメータを変化させればよいということは比較的容易に思いつくことができる。例えば、ある画像に電子透かしを埋め込み、印刷耐性を持たせるように情報量の最小値を定めることができる。また、多値画像の電子透かしでは、埋め込み情報量は最小の画像サイズで定められ、また、最小の画像サイズは定まっていることが多い。そして、耐性を持たせるための一方法として、その最小画像サイズを埋め込み単位とし、反復して埋め込む手法が良く用いられている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような方法で文書画像に電子透かしを埋め込む場合、文字の特徴量を用いるため、埋め込み可能情報量は文字数に比例することになるが、文書は新聞、プレゼンテーション資料及び葉書等を始めとして文字量の範囲が多岐に渡っており、ユーザは前もって埋め込み可能な情報量を知ることは通常困難である。また、上述したように最小文字数を画一的に定めることは現実的ではない。すなわち、多値画像の場合、画像のサイズによって埋め込み可能な情報量を知ることができるが、文書画像の場合は、様々な埋め込み対象文書によって柔軟に埋め込み情報量を算出する必要がある。
【0016】
上述したように、文書画像に対して情報量と耐性又は画質の関係を調整することが困難なため、ある埋め込み情報量の埋め込みを実現するためにどのように埋め込み強度を指定するかについて具体的な手法はこれまで提案されていなかった。また、文書画像・多値画像の双方について、埋め込みの過程で情報量が足りなくなった場合、強制的に埋め込む具体的な制御方法についても提案されていなかった。
【0017】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、文書画像に対して透かし情報を埋め込む際に、ユーザが埋め込み可能情報量と埋め込み強度の関係を容易に把握することができる電子透かし埋め込み装置及びその制御方法を提供することを目的とする。また、本発明は、文書画像・多値画像に対して透かし情報を埋め込む際、ユーザが所望の情報を埋め込むために、埋め込み前に定めた耐性・画質を劣化させるように変化させて埋め込み処理を行うことができる電子透かし埋め込み装置及びその制御方法を提供することも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む埋め込み手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備え、前記埋め込み手段が、前記第1のパラメータ及び更新した第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む埋め込み手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備え、前記埋め込み手段が、更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込むことを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、更新された第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、前記第1のパラメータ及び更新された第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
さらにまた、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性又は画質の優先度を指定する優先度指定手段と、前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、前記画質を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第1の更新手段と、前記耐性を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、該透かし情報を前記データ容量以下に変更する第2の更新手段と、前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
さらにまた、本発明は、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、埋め込み強度を指定する強度指定手段と、指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量以内の場合、該埋め込み強度を最大に増加させる制御手段と、指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量を超えている場合、前記第1又は第2のパラメータを更新して、埋め込み可能なデータ容量を確保する更新手段と、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による電子透かし埋め込み装置について説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態による電子透かし埋め込み装置の基本的な構成を説明するための概念図である。図1に示すように、電子透かし埋め込み装置は、基本的に、画像入力部101と、透かし情報埋め込み部102と、画質・耐性パラメータ制御部106と、画像出力部107とから構成される。
【0026】
図1に示すように、電子透かしによって透かし情報103が埋め込まれる画像(原画像100)は、図22を用いて後述するスキャナ1417に代表される画像入力部101に入力される。また、透かし情報埋め込み部102には、透かし情報103、埋め込み強度104及び埋め込みモード105が入力される。そして、透かし情報埋め込み部102は、入力された透かし情報103、埋め込み強度104及び埋め込みモード105を用いて、原画像100に対して電子透かしによる埋め込みを行う。そして、図22を用いて後述するプリンタ1416に代表される画像出力部107によって、透かし情報が埋め込まれた透かし埋め込み画像108が生成され出力される。
【0027】
尚、埋め込みモード105としては、通常モードと強制埋め込みモードとが設けられる。そして、指定された埋め込み強度104に基づいて、耐性・画質劣化を定めるパラメータ群の初期値を設定する。
【0028】
通常モードでは、設定された初期値の範囲内で埋め込もうとして、埋め込み可能な情報量が限定されてしまう場合、埋め込みが中止される。
【0029】
一方、強制埋め込みモードの場合は、耐性優先と画質優先の2種類のモードに応じて異なる動作をさせる。すなわち、耐性優先強制埋め込みモードの場合は、トータルの耐性を落とさないようにパラメータ群を初期値から変更して画質を犠牲にして埋め込む。そして、それでも情報量が足りないときは耐性も犠牲にするようにパラメータ群を変更して埋め込む。このため、耐性・画質の劣化度に許容範囲となる閾値を設定しておく。従って、耐性・画質が共に閾値に達した場合、許容範囲内での耐性・画質の劣化は最大限行われたことになる。
【0030】
しかし、強制埋め込みモードにおいては、どうしても所望の情報量を確保する必要がある。そこで、さらに画質を劣化させるようにパラメータを変更し情報量を拡大する。しかし、画質の劣化量もやがて物理的な限界値に達する。例えば、文字間隔を操作する電子透かしの場合、文字同志が衝突する時が物理的な限界値である。画質劣化が限界値に達した場合、画質の劣化による情報量拡大を終了し、耐性パラメータを物理的な限界値まで劣化させる。尚、閾値は多段階であってもよい。
【0031】
一方、画質優先強制埋め込みモードでは、最初は画質を劣化させず、耐性を落とすようにパラメータ群を変更し、情報量を拡大して埋め込む。そして、耐性の劣化量が閾値まで達しても情報量が足りない場合、引き続いて画質を犠牲にするようにパラメータ群を変更して情報量を拡大して埋め込む。その結果、画質劣化の閾値に達した場合、再び耐性を劣化させる。そして、物理的な限界値に達した場合、最後に画質を物理的な限界値まで劣化させ、情報量を拡大させる。これらの処理が画質・耐性パラメータ制御部106で行われる。
【0032】
このように閾値と埋め込みモードを設けて、ユーザーがあらかじめ定めた許容範囲内で、電子透かしの埋め込みの耐性・情報量・画質の品質を保つことが可能となる。こうした効果は、電子透かしの埋め込みを大量に行う場合にも必要となる。また、あらかじめ耐性・情報量・画質の関係を判別できない場合、ユーザーと対話的に埋め込みモード、閾値を決定することが可能になることはいうまでもない。
【0033】
以下に示す実施形態では、従来技術で説明した方法に代表されるような、文字間隔の変更や文字の傾き変更による電子透かし埋め込み方法、或いはパラメータの制御方法においては、多値画像に対して広範に使用できる方法である。以下、各実施形態による電子透かし埋め込み装置及びその手順、強制埋め込みモードの具体的な実現方法について述べる。
【0034】
<第1の実施形態>
次に、図面を参照して、本発明の第1の実施形態による文書画像用の電子透かし埋め込み装置について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を示す概要図である。本実施形態による電子透かし埋め込み装置は、画像入力部201と、透かし情報埋め込み部207と、画質・耐性パラメータ制御部208と、画像出力部209を備える。さらに、入力された原画像200の領域を分割するための領域分割手段202と、文字領域を抽出するための外接矩形抽出手段203とを備える。
【0035】
また、図3は、図2に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。以下、図3に示すフローチャートを用いて、図2に示される本実施形態による電子透かし埋め込み装置の動作手順について説明する。
【0036】
まず、透かし情報の埋め込み対象となる文書画像(原画像200)が、画像入力部201を介して読み込まれ、領域分割部202に入力される(ステップS301)。領域分割部202では、入力された文書画像に対して、テキスト領域、図形領域、グラフ領域、表領域等の複数の属性領域に分割される(ステップS302)。
【0037】
そして、テキストの属性を持つ領域に含まれる文字に対してその外接四角形(矩形)の抽出が、外接矩形抽出部203において行われる(ステップS303)。文字の外接矩形は、文字に外接する矩形であって、本来は、文字認識を行う領域を指す情報であるが、電子透かしにおいては、埋め込み操作の対象となる文字領域を示すものである。そして、その抽出処理は、文書画像の各画素値を垂直座標軸に対して射影し、空白部分(黒色である文字のない部分)を探索して行を判別することによって行分割が行われる。その後、行単位で文書画像を水平座標軸に対して射影し、空白部分を探索して文字単位に分割する。これによって、各文字を外接矩形で切り出すことが可能となる。
【0038】
次に、透かし情報埋め込み部207によって透かし情報が埋め込まれ(ステップS304)、透かし情報埋め込み画像が生成される(ステップS305)。ここで、透かし情報埋め込み部207において動作する埋め込み方法の一つである、文字を回転して傾斜を変化させることによる電子透かしの埋め込みの動作手順について説明する。
【0039】
図4は、文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。まず、文書画像に埋め込むための透かし情報が入力される(ステップS401)。次に、文書画像中において、透かし情報が埋め込まれる先頭の文字が選択される(ステップS402)。そして、埋め込まれる透かし情報のビットが「1」であるか否かが判断される(ステップS403)。
【0040】
その結果、当該ビットが「1」の場合(YES)、文字の傾斜を時計回りに変化させる(ステップS404)。一方、当該ビットが「0」の場合(NO)、文字の傾斜を反時計周りに変化する(ステップS405)。また、傾斜角度の絶対値によって埋め込み情報を拡大することもできる。例えば、反時計回りと時計回りで「0」又は「1」を判断することにすると、傾斜角度が2度刻みで2〜20度までの間で10ビットの情報を埋め込むことができる。
【0041】
そして、当該文字が文書の末尾か否かが判断される(ステップS406)。その結果、文書の末尾の場合(YES)、透かし情報のビットの埋め込み処理を終了する。一方、まだ文書の末尾ではない場合(NO)、ステップS402に戻って次の文字が選択される。
【0042】
そして、透かし情報が埋め込まれた画像は画像出力部209から出力される(ステップS306)。尚、本実施形態における出力とは、印刷若しくは記憶装置等に画像データとして記憶するようにしてもよい。また、ネットワーク等から他の端末等に送信してもよい。
【0043】
さらに、文書画像に電子透かしを埋め込む際、反復して埋め込むことにより、一部透かし情報が欠落・誤りを起こした場合であっても正しい情報を抽出することができるようにする、すなわち耐性を高めるようにすることができる。
【0044】
一方、文字の傾斜により透かし情報を埋め込ませる本実施形態のような場合、コピーなどに対する耐性を高めるためには文字の回転範囲δθを増加させればよいが、その分見た目の不自然さが増える。すなわち、画質の良否に対応するものは、文字の回転範囲であり、文字の回転範囲が大きくなればなるほど、印刷物として出力した際のコピー耐性が向上し、情報量が拡大する。その反面、見た目の不自然さが目立つようになる。また、埋め込み反復回数が大きくなればなるほど、電子透かしを抽出したときの確実性をあげることができる。その一方で埋め込み可能情報量が少なくなる。
【0045】
このように、本実施形態の場合、耐性を向上するパラメータは2つのパラメータの複合したものになる。ここでも、「耐性」、「画質」、「情報量」のトレードオフの関係を見ることができる。ここで、埋め込み強度は、繰り返し数nを正規化したf(n)に比例するものであると定義する。一方、画質に対しては、文字の回転範囲δθを正規化したg(δθ) に反比例するものであると定義する。
【0046】
また、反復回数の閾値は、3回とする。この値は、抽出における不定性を吸収するための許容できる最低値である。文字の回転範囲の閾値は、不自然さが目立たない値、例えば、20度とする。例えば、反復回数の物理的な限界値は、最低反復回数である1回、文字の回転範囲の物理的な限界値は、180度であることは明らかである。
【0047】
次に、本発明における強制埋め込みモードについて、耐性優先強制埋め込みモード及び画質優先強制埋め込みモードの動作手順に分けて説明する。尚、閾値は多段階でなく1段階のみとする。
【0048】
図5は、耐性優先強制埋め込みモードをモード指定した場合の埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。尚、この処理は、図3のステップS304における電子透かし埋め込み処理に相当するものである。まず、埋め込み強度が入力される(ステップS304−1a)。そして、埋め込み強度に基づいて、反復回数、回転範囲が初期値にセットされ(ステップS304−1b)、上述した傾斜変更による埋め込み方法で透かし情報を埋め込む(ステップS304−1c)。さらに、入力した透かし情報が全て埋め込めたかどうかがチェックされ(ステップS304−1d)、透かし情報が足りない場合(YES)、以下の動作手順によって電子透かしを埋め込み直す。
【0049】
まず、文字の回転範囲が閾値に達していないかどうかを検査する(ステップS304−1e)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、耐性優先なので、回転範囲を増やし(ステップS304−1f)、新たにセットし直したパラメータに従って再度埋め込みが行われる(ステップS304−1c)。この処理を埋め込み容量が確保できるまで繰り返す。
【0050】
ここで、図6は、f(n)とg(δθ)の変化の様子を説明するための概要図である。ここで、図中の矢印は劣化する方向を示している。図6から、fは矢印の方向に変化すると減少し、gは矢印の方向に変化すると増加する。
【0051】
ここまでの段階では、2つのパラメータは、図6の(1)に示すように変化する。そこで、回転範囲が閾値に達した場合(ステップS304−1eでNOの場合)、回転範囲の増加を中断して、反復回数が閾値に達していないかどうかが検査される(ステップS304−1g)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、反復回数を減らして情報量を拡大する(ステップS304−1h)。このとき、パラメータの変化は、図6(2)に示すようになる。
【0052】
一方、既に反復回数が閾値に達していれば(ステップS304−1gでNOの場合)、回転範囲が最大回転範囲に達していないかどうかが検査される(ステップS304−1i)。その結果、最大回転範囲に達していない場合(YES)、さらに傾き変化量の範囲を増やす(ステップS304−1j)。このときのパラメータの変化は、図6(3)に示すようになる。この時点で、すでに画質劣化量は最初に定めた閾値(Threshold1)を超えている。
【0053】
また、回転範囲が最大回転範囲、例えば180度に達している場合(ステップS304−1iでNOの場合)、反復回数が最低回数、例えば1回に達していないかどうかが検査される(ステップS304−1k)。その結果、最低回数に達していない場合(YES)、反復回数を減らす(ステップS304−1l)。このときのパラメータの変化は図6(4)に示すようになる。一方、反復回数が最低回数に達している場合(ステップS304−1kでNOの場合)、これ以上情報量の拡大を図ることができないの、埋め込み失敗として(ステップS304−1m)、埋め込みを中止する。
【0054】
次に、画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作について説明する。図7は、画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。まず、埋め込み強度を入力する(ステップS304−2a)。次に、反復回数、画質劣化量を初期値にセットし(ステップS304−2b)、傾斜変更による埋め込み方法で電子透かしを埋め込む(ステップS304−2c)。そして、入力された透かし情報が全て埋め込むことができたかどうかをチェックし(ステップS304−2d)、透かし情報が足りない場合(YES)、以下の動作手順によって電子透かしを埋め込み直す。尚、図8は、画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順における各パラメータの変化を説明するための概要図である。
【0055】
まず、反復回数が閾値に達していないかどうか検査する(ステップS304−2e)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、反復回数を減らす(ステップS304−2f)。このときのパラメータの変化は、図8(1)に示すようになる。ここでは、画質優先であるため、耐性を犠牲にし、回転範囲は増加させない。一方、反復回数が閾値に達している場合(NO)、反復回数の減少を中断する。
【0056】
引き続いて、回転範囲が閾値に達していないかを検査する(ステップS304−2g)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、回転範囲を増加することによって情報量を増加させる(ステップS304−2h)。このときのパラメータの変化は図8(2)に示すようになる。もし、一方、回転範囲が閾値に達している場合(NO)、画質劣化の許容量に達したので、反復回数が最低回数に達していないかを検査する(ステップS304−2i)。その結果、最低回数に達していない場合(YES)、再び反復回数を減少させる(ステップS304−2j)。このときのパラメータの変化は、図8(3)に示すようになる。
【0057】
一方、反復回数が最低回数に達した場合(ステップS304−2iでNOの場合)、回転範囲が最大回転範囲に達していないかどうかを検査する(ステップS304−2k)。その結果、最大回転範囲に達していない場合(YES)、回転範囲を増加する(ステップS304−2l)。このときのパラメータの変化は、図8(4)に示すようになる。一方、回転範囲が限界値に達した場合(NO)、これ以上は情報量の拡大が図れないので、埋め込み失敗として(ステップS304−2m)、埋め込みを中止する。
【0058】
<第2の実施形態>
上述したように、第1の実施形態においては、傾斜変更による埋め込みにおいて、主として耐性を定める第1のパラメータが反復回数に対応するような埋め込み方法について説明した。第2の実施形態では、文字の傾斜変更を利用した電子透かし埋め込みと、埋め込む情報を誤り訂正符号で符号化した実施例について述べる。
【0059】
文書画像に電子透かしを埋め込む際、耐性を高めるための方法として、誤り訂正符号を利用して埋め込む方法が考えられる。また、画質に関連する第2のパラメータは第1の実施形態と同様に傾斜変更の回転範囲とする。
【0060】
一般に、文字の回転範囲が大きくなればなるほど、印刷物として出力した際のコピー耐性が向上し、情報量が拡大する。その反面、見た目の不自然さが目立つようになる。そこで、誤り訂正符号の誤り訂正能力が大きくなればなるほど、電子透かしを抽出したときの確実性をあげることができる、すなわち耐性が向上するが、その一方で符号長が長くなり、埋め込み可能情報量が少なくなる。この点については第1の実施形態と同様である。
【0061】
すなわち、第1の実施形態では、耐性を持たせるためのパラメータは反復回数のみで決定されているものとして、電子透かし埋め込み装置の動作手順について説明した。しかし、第1の実施形態でも述べたように、耐性は1つのパラメータのみに依存するとは限らない。例えば、耐性は、誤り訂正能力と文字の回転範囲双方に依存している。
【0062】
そこで、「埋め込み強度」を、誤り訂正能力tを正規化したf(t)と文字の回転範囲δθを正規化したg(δθ)の乗算
strength=f(t)×g(δθ) (2)
として表現する。すなわち、本実施形態で、ある耐性を持つ電子透かしを埋め込もうとする場合、この強度strengthが得られるようにtとδθを定めればよい。
【0063】
このとき、誤り訂正能力の許容範囲を定める閾値を例えば1、物理的な限界値を例えば0とすることができる。また、文字の回転範囲については第1の実施形態と同様である。
【0064】
まず、耐性優先強制埋め込みモードについて説明する。図9は、耐性優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。すなわち、第2の実施形態では、上述した第1の実施形態における図5で説明した動作手順での反復回数の操作ステップを、誤り訂正符号の誤り訂正能力の変更に置き換え、埋め込み強度の扱いを上記に述べたようにしたものである。ここでは、両者の相違点のみ説明する。
【0065】
すなわち、誤り訂正能力tが0より大きいか否かが判定される(ステップS304−3e)。その結果、誤り訂正能力が0よりも大きければ(YES)、誤り訂正能力を減らし、符号長を減少させることによって情報量を増やす(ステップS304−3f)。
【0066】
そして、耐性優先なので、実質の耐性が指定した強度に等しくなるように
δθ=g−1(strength/f(t)) (3)
でδθを求め、回転範囲を大きくする(ステップS304−3g、ステップS304−3h)。
【0067】
ここで、回転範囲が閾値に達していないかどうか検査する(ステップS304−3i)。その結果、閾値に達していない場合(YES)、新たにセットし直したパラメータに従って再度埋め込みが行われる(ステップS304−3c)。これを埋め込み容量が確保できるまで繰り返す。図10は、fとgとの変化の様子を図式化したものである。図10(1)に示すように、この間fとgとが強度strengthを保つように変化する。
【0068】
また、ステップS304−3dにおいて透かし情報が足りない場合(YES)に、誤り訂正能力が閾値に達したとき(ステップS304−3eでNOの場合)、誤り訂正符号の誤り訂正能力を減らすことを中断し、回転範囲が閾値に達していないかどうかを検査する(ステップS304−3j)。一方、誤り訂正能力が閾値に達していない場合(YES)、傾き変化量の範囲を増やして情報量を拡大する(ステップS304−3k)。このときパラメータの変化は、図10(2)に示すようになる。
【0069】
また、既に回転範囲が閾値に達していれば(ステップS304−3i、ステップS304−3jでNOの場合)、回転範囲が最大回転範囲に達していないかどうかを検査する(ステップS304−3l)。その結果、YESと判定された場合、さらに傾き変化量の範囲を増やす(ステップS304−3m)。このときパラメータの変化は、図10(3)に示すようになる。その後は、第1の実施形態と同様である。
【0070】
また、画質優先強制埋め込みモードでは、図7で反復回数を誤り訂正回数と読み替えれば、図11に示すように動作手順は全く同様である。図11は、画質優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0071】
<第3の実施形態>
以上、埋め込み対象の文書画像中の文字数が限られているという前提のもとに2つの実施形態について説明した。しかし、文書は複数ページでひとまとまりになっていることが多い。そこで、繰り返し数を減少させたり誤り訂正能力を減らしたりする処理に加えて、透かし情報をページをまたがって埋め込むように拡張する。
【0072】
図12及び図13は、第1の実施形態における傾斜変更による反復埋め込みにおいて、最低反復回数に達したかどうかを判断するステップでNOとなった場合に、埋め込み対象となる文書画像を次ページにセットし直す機能を加えた電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0073】
具体的には、図12に示した耐性優先強制埋め込みモードを説明したフローチャートにおいて、最低反復回数に達したかどうかを判断するステップ(ステップS304−5k)でNOとなった場合に、さらに次ページが存在するかどうかを判断し(ステップS304−5m)、次ページが存在する場合(NO)、さらに次ページに移動して(ステップS304−5o)、再度埋め込む処理が加わっている。
【0074】
本実施形態では、上述したように、埋め込み対象文字が限られているという文書画像の弱点を、複数ページでひとまとまりの文書になるという文書画像がもつ特徴を利用してカバーすることができる。
【0075】
<第4の実施形態>
第1の実施形態における埋め込み強度を、第2の実施形態のように各パラメータと関連付けることも可能である。このとき、式(1)、式(2)で誤り訂正能力tを反復回数nと読み替える。
【0076】
また、第2の実施形態における埋め込み強度を、第1の実施形態のように反復回数を正規化したfのみに依存するように定義することも可能である。
【0077】
上述した第1から第3の実施形態では、電子透かしの埋め込み方法を文字の回転によって行ったが、これを文字間隔の操作に置き換えることも可能である。以下、文字間隔を操作する電子透かしについて触れておく。
【0078】
図14は、透かし情報の埋め込み前の文書画像の一部を示す図である。図15は、図14の文書画像の一部に対して透かし情報を埋め込んだ後の文書画像の一部を示す図である。図14に示される各文字間の空白長P0、S0、P1、S1は、透かし情報が埋め込まれると、文字間隔が操作され、図15に示される各文字間の空白長P0’、S0’、P1’、S1’になる。
【0079】
図14及び図15では、文字が5文字、文字間の空白が4つある。本実施形態では、1ビットに対して2つの空白長を割り当てることから、4つの空白によって2ビットの情報を埋め込むことが可能である。
【0080】
ここで、P>S が「1」を表し、P<Sが「0」を表すものとする。図14においてP0とS0との間の「子」という文字を左に、P1とS1との間の「か」という文字を左にシフトした場合、埋め込み後の文書画像の一部である図12では、P0’<S0’、P1’<S1’となり、00というビット列が埋め込まれたことになる。
【0081】
これに対して、図14においてP0とS0との間の「子」という文字を左に、P1とS1との間の「か」という文字を右にシフトした場合、埋め込み後の文書画像の一部である図15では、P0’<S0’、P1’>S1’となり、01というビット列が埋め込まれたことになる。尚、文字の回転量θを文字の移動量xと読み替える。
【0082】
<第5の実施形態>
図16は、本発明の第5の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を説明するための概念図である。図17は、図16に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。以下、図16及び図17を用いて、本発明の第5の実施形態による電子透かし埋め込み装置の各部の機能及び動作例について説明する。
【0083】
まず、透かし情報の埋め込み対象となる文書画像1100が画像入力部1101を介して、領域分割部1102に入力される(ステップS301)。領域分割部1102では、入力された文書画像が、テキスト領域、図形領域、グラフ領域、表領域等の複数の属性領域に分割される(ステップS1302)。
【0084】
そして、テキストの属性を持つテキスト領域に含まれる文字に対してその外接四角形(矩形)の抽出が、外接矩形抽出部1103において行われる(ステップS1303)。文字の外接矩形とは、文字に外接する矩形であって、それによって囲まれる領域は、本来、文字認識を行う領域を指す情報を意味する。電子透かしにおいてこの領域は、埋め込み操作の対象となる文字領域を示すものである。そこで、文書画像の各画素値を垂直座標軸に対して射影し、空白部分(黒色である文字のない部分)を探索して行を判別して行分割を行う。その後、行単位で文書画像を水平座標軸に対して射影し、空白部分を探索して文字単位に分割する。これによって、各文字を外接矩形を用いて切り出すことが可能となる。
【0085】
ここで、透かし情報埋め込み部1108において動作する埋め込み方法の一つである、文字を回転して傾斜を変化させることによる電子透かしの動作手順について説明する。
【0086】
図18は、文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。まず、埋め込みたい透かし情報を入力する(ステップS1401)。次に、透かし情報が埋め込まれる先頭の文字が選択される(ステップS1402)次に、埋め込まれる透かし情報のビットが「1」であるか否かが判断される(ステップS1403)。その結果、当該ビットが「1」の場合(YES)、文字の傾斜を時計回りに変化させる(ステップS1404)。一方、当該ビットが「0」の場合(NO)、文字の傾斜を反時計周りに変化させる(ステップS1405)。また、傾斜角度の絶対値によって埋め込み情報を拡大することもできる。例えば、反時計回りと時計回りで「0」又は「1」を判断することにすると、傾斜角度2度刻みでそれぞれ2〜20度までの間で10ビットを埋め込むことができる。
【0087】
そして、当該文字が文書の末尾か否かが判断される(ステップS1406)。その結果、文書の末尾の場合(YES)、透かし情報のビットの埋め込み処理を終了する。一方、まだ文書の末尾ではない場合(NO)、ステップS1402に戻って次の文字を選択する。そして、透かし情報が埋め込まれた画像は画像出力部1110から出力される(ステップS1306)。尚、出力された画像は、印刷、若しくは、記憶装置等に画像データとして記憶してもよく、また、ネットワーク等から他の端末等に送信するようにしてもよい。
【0088】
さらに、文書画像に電子透かしを埋め込む際、反復して埋め込むことにより、一部透かし情報が欠落・誤りを起こした場合であっても抽出することができる。すなわち、耐性を高めることができる。
【0089】
一方、文字の傾斜により透かし情報を埋め込ませる本実施形態において、コピーなどに対する耐性を高めるためには、文字の回転範囲δθを増加させればよいが、その分見た目の不自然さが増える。すなわち、文字の回転範囲が画質に対応することとなる。
【0090】
例えば、文字の回転範囲が大きくなればなるほど、印刷物として出力した際のコピー耐性が向上し、埋め込み可能な情報量が拡大する。その一方で、見た目の不自然さが目立つようになる。また、埋め込み反復回数が大きくなればなるほど、電子透かしを抽出したときの確実性をあげることができる。その一方で、埋め込み可能情報量が少なくなる。本実施形態では、耐性を向上するパラメータは、画質と耐性の2つのパラメータを複合したものである。尚、簡単のために、耐性に寄与するのは反復回数のみとする。
【0091】
ここで、埋め込み強度を1から10までの整数とする。これは、ユーザが直感的に理解できるようにするためであり、それ以外でも、範囲を変更したり、離散値でなく連続値にしたりするなど、他の決定方法でも構わない。
【0092】
図19は、本実施形態による埋め込み容量検査部1104及び画質・耐性パラメータ制御部1109を用いた埋め込み手順を説明するためのフローチャートである。まず、埋め込み強度1106、埋め込みモード1107及び透かし情報1105を入力する(ステップS304−1a)。
【0093】
次に、透かし情報が埋め込まれる画像1100の文字数を数え、埋め込み可能容量を算出する基礎データとする(ステップS304−1b)。尚、反復回数の最小値は、例えば3回とする。これは、抽出における不定性を吸収するための許容できる最低値である。最大値は、埋め込み可能情報量が0にならない範囲で最大限繰り返すことのできる回数である。
【0094】
次に、埋め込みパラメータである反復回数を最小値から最大値まで変化させ、埋め込み可能容量を算出する(ステップS304−1c)。ここでは、画質パラメータを固定にしておく。算出のためのアルゴリズムは、例えば、単純には、文字数を反復回数で割った値が埋め込み可能容量となる。もちろん、ヘッダ情報などを格納した場合埋め込み可能容量はさらに減少する。上記アルゴリズムに従って、順番に反復回数を増やしていきながら、対応して得られる埋め込み可能容量を算出していく。図20は、算出された埋め込み可能容量の値の組を説明するための図である。図20において、例えば、反復回数が3のときの埋め込み可能容量は200である。
【0095】
次に、算出された値の範囲から、埋め込み強度に対応付けを行う(ステップS304−1d)。図20で埋め込み可能容量の種類は19種類になっている。一方、埋め込み強度は10段階に固定してあるため、パラメータおよび埋め込み可能容量を間引く必要がある。この例では、反復回数が偶数のときの埋め込み可能容量を各強度に対応させれば均等に間引かれる。
【0096】
ここで、埋め込み強度に対応付けし、ユーザに提示することにする埋め込み可能容量をl1,…,l10のようにラベル付けしたものが、図20に示されている。対応する画質パラメータは一定ではあるが、ここでの議論に一般性を持たせるためにq1,…,q10のようにラベル付けしている。対応する反復回数にもn1,…,n10のようにラベル付けする。図21は、埋め込み強度に対応付けした値の組のみを列挙した図である。
【0097】
次に、ユーザが入力した埋め込み強度から得られる埋め込み容量が、埋め込もうとしている透かし情報より大きいか否かを、ステップS304−1dの結果を用いて検査する(ステップS304−1e)。その結果、透かし情報よりも大きい場合(YES)、引き続いて埋め込み処理を行う(ステップS304−1k)。その際、埋め込もうとしている透かし情報を格納することができる埋め込み可能容量の範囲で、対応する反復回数のうち、最大の反復回数で埋め込みを行うものとする。
【0098】
例えば、ユーザが埋め込み強度6で長さ12の透かし情報を入力していた場合、図20及び図21からわかるように、埋め込み強度6に対応する埋め込み可能容量は18であるが、透かし情報のサイズは12であるので、反復回数を埋め込み可能容量13に対応する15回、すなわち実質の埋め込み強度7まで耐性を高めることができる。
【0099】
一方、ステップステップS304−1eにおける検査の結果がNOの場合、入力された埋め込みモードが耐性優先強制埋め込みモードであるかどうかが検査される(ステップS304−1f)。その検査結果がYESの場合、画質パラメータを劣化させ(ステップS304−1g)、埋め込み処理が行われる(ステップS304−1k)。
【0100】
一方、ステップS304−1fでNOの場合、入力された埋め込みモードが画質優先強制埋め込みモードであるかどうかが検査される(ステップS304−1h)。その結果がYESの場合、耐性パラメータを劣化させ(ステップS304−1i)、埋め込み処理が行われる(ステップS304−1k)。一方、その結果がNOの場合は通常モードのため、埋め込みが失敗したことをユーザに通知し(ステップS304−1j)、終了する。
【0101】
<第6の実施形態>
上述した第5の実施形態では、ユーザが入力した埋め込み情報を、埋め込みモードに応じて埋め込み、もし最終的に埋め込み容量が不足したら埋め込みを失敗させていた。本実施形態では、あらかじめ埋め込み可能な容量の範囲を表示し、ユーザに埋め込み強度を指定させるように、第5の実施形態を変更する。以下、相違点のみを図面を用いて説明する。図22は、本発明の第6の実施形態による電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0102】
埋め込み可能容量を算出する基礎データとするステップ(ステップS304−2a)、埋め込み可能容量を算出するステップ(ステップS304−2b)、埋め込み強度に対応付けを行うステップ(ステップS304−2c)は第5の実施形態と同様である。次に、得られた埋め込み強度と、対応する埋め込み容量の一覧をユーザに表示する(ステップS304−2d)。
【0103】
ユーザはこの表示結果を参照することによって、所望の埋め込み強度を得るためにはどの程度まで埋め込み強度に制約が生じるかという情報を正確に知ることができる。その情報を知った上で、埋め込み強度、埋め込み情報、どの程度まで埋め込みパラメータを変更してもよいか指定する埋め込みモードを入力する(ステップS304−2e)。この後の動作手順は第5の実施形態と同様である。 <第7の実施形態>
第5及び第6の実施形態では、電子透かしの埋め込み方法を文字の回転によって行った。これを、第4の実施形態と同様に、文字間隔の操作に置き換えることも可能である。以下、文字間隔を操作する電子透かしについて触れておく。
【0104】
図14は、透かし情報の埋め込み前の文書画像の一部を示す図である。図15は、図14の文書画像の一部に対して透かし情報を埋め込んだ後の文書画像の一部を示す図である。図14に示される各文字間の空白長P0、S0、P1、S1は、透かし情報が埋め込まれると、図10に示される各文字間の空白長P0’、S0’、P1’、S1’になる。
【0105】
図14及び図15では、文字が5文字、文字間の空白が4つある。本実施形態では、1ビットに対して2つの空白長を割り当てることから、4つの空白によって2ビットの情報を埋め込むことが可能である。
【0106】
例えば、P>S が1を表し、P<Sが0を表すとする。そこで、図14においてP0とS0との間の「子」という文字を左に、P1とS1との間の「か」という文字を右にシフトした場合、埋め込み後の文書画像の一部である図15では、P0’<S0’、P1’<S1’となり、00というビット列が埋め込まれたことになる。
【0107】
上記方法で電子透かしを埋め込む場合、ステップS304−1bで埋め込み可能容量を算出する基礎データを得るとき、単純な文字数ではなく、文字間の空白数の2分の1となる。その他の値の算出方法は同様である。
【0108】
図23は、本発明による電子透かし埋め込み装置の電気的構成を説明するための図である。尚、電子透かし埋め込み装置の実現に当たっては、図14に示される全ての機能を使用することは必須ではない。
【0109】
図23において、コンピュータ1401は、一般に普及しているパーソナルコンピュータであり、スキャナ等の画像入力装置1417から読み取られた画像を入力し、編集や保管を行うことが可能である。また、画像入力装置1417で得られた画像をプリンタ1416から印刷させることができる。尚、ユーザからの各種指示等は、マウス1413、キーボード1414からの入力操作により行われる。
【0110】
コンピュータ1401の内部では、バス1407により後述する各ブロックが接続され、種々のデータの受け渡しが可能である。図23において、MPU1402は、コンピュータ1401内部の各ブロックの動作を制御し、あるいは内部に記憶されたプログラムを実行することができる。主記憶装置1403は、MPU1402において行われる処理のために、一時的にプログラムや処理対象の画像データを格納しておく装置である。ハードディスク(HDD)1404は、主記憶装置1403等に転送されるプログラムや画像データをあらかじめ格納したり、処理後の画像データを保存することのできる装置である。
【0111】
スキャナインタフェース(I/F)1415は、原稿やフィルム等を読み取って、画像データを生成するスキャナ1417と接続され、スキャナ1417で得られた画像データを入力することのできるI/Fである。プリンタインタフェース1408は、画像データを印刷するプリンタ1416と接続され、印刷する画像データをプリンタ1416に送信することのできるI/Fである。
【0112】
CDドライブ1409は、外部記憶媒体の一つであるCD(CD−R/CD−RW)に記憶されたデータを読み込んだり、あるいは書き出すことができる装置である。FDDドライブ1411は、CDドライブ1409と同様にFDDからの読み込みや、FDDへの書き出しをすることができる装置である。DVDドライブ1410は、FDDドライブ1411と同様に、DVDからの読み込みや、DVDへの書き出しをすることができる装置である。尚、CD、FDD、DVD等に画像編集用のプログラム、あるいはプリンタドライバが記憶されている場合には、これらプログラムをHDD1404上にインストールし、必要に応じて主記憶装置1403に転送されるようになっている。
【0113】
インタフェース(I/F)1412は、マウス1413やキーボード1414からの入力指示を受け付けるために、これらと接続されるI/Fである。また、モニタ1406は、透かし情報の抽出処理結果や処理過程を表示することのできる表示装置である。さらに、ビデオコントローラ1405は、表示データをモニタ1406に送信するための装置である。
【0114】
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0115】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(又は記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0116】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0117】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0118】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0119】
【発明の効果】
本発明により、ユーザが望んだ場合、強制埋め込みモードを設けることにより、たとえ耐性・画質が劣化したとしても所望の情報を埋め込むのをより効率的に行うことができる。
【0120】
また、本発明により、本発明は文書画像に対して電子透かしを埋め込む際、ユーザが埋め込み可能情報量と埋め込み強度の関係を把握する手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電子透かし埋め込み装置の基本的な構成を説明するための概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を示す概要図である。
【図3】図2に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】耐性優先強制埋め込みモードをモード指定した場合の埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】f(n)とg(δθ)の変化の様子を説明するための概要図である。
【図7】画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】画質優先強制埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順における各パラメータの変化を説明するための概要図である。
【図9】耐性優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】fとgとの変化の様子を図式化したものである。
【図11】画質優先埋め込みモードを指定したときの埋め込み時の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図12】埋め込み対象となる文書画像を次ページにセットし直す機能を加えた電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】埋め込み対象となる文書画像を次ページにセットし直す機能を加えた電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】透かし情報の埋め込み前の文書画像の一部を示す図である。
【図15】図14の文書画像の一部に対して透かし情報を埋め込んだ後の文書画像の一部を示す図である。
【図16】本発明の第5の実施形態による電子透かし埋め込み装置の構成を説明するための概念図である。
【図17】図16に示す電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】文字の傾斜を変化させる電子透かしの埋め込み方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図19】本実施形態における埋め込み容量検査手段1104及び画質・耐性パラメータ制御手段1109を用いた埋め込み手順を説明するためのフローチャートである。
【図20】算出された埋め込み可能容量の値の組を説明するための図である。
【図21】埋め込み強度に対応付けした値の組のみを列挙した図である。
【図22】本発明の第6の実施形態による電子透かし埋め込み装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図23】本発明による電子透かし埋め込み装置の電気的構成を説明するための図である。
【図24】従来手法に基づく、文字を回転して傾斜を変化させることによって透かし情報が埋め込まれた場合の文書画像の一例を示す概要図である。
【符号の説明】
101、201、1101 画像入力部
102、207、1103 透かし情報埋め込み部
106、208、1109 画質・耐性パラメータ制御部
107、209、1110 画像出力部
202、1102 領域分割部
203、1103 外接矩形抽出部
1104 埋め込み容量検査部
Claims (72)
- 透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、
前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む埋め込み手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備え、
前記埋め込み手段が、前記第1のパラメータ及び更新した第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。 - 前記画質の劣化量が所定値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、前記パラメータ制御手段が、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新し、
前記埋め込み手段が、更新した第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする請求項1記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記耐性の劣化量が限界値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、前記パラメータ制御手段が、画質をさらに劣化させるように前記第2のパラメータを更新し、
前記埋め込み手段が、更新した第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする請求項2記載の電子透かし埋め込み装置。 - 透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、
前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む埋め込み手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備え、
前記埋め込み手段が、更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。 - 前記耐性の劣化量が所定値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、前記パラメータ制御手段が、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新し、
前記埋め込み手段が、更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする請求項4記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記画質の劣化量が限界値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、前記パラメータ制御手段が、耐性をさらに劣化させるように前記第1のパラメータを更新し、
前記埋め込み手段が、更新した第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする請求項5記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記所定値が、劣化量の限界値であることを特徴とする請求項2又は5に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記透かし情報が埋め込まれる画像が文書画像であって、
入力された文書画像を複数の領域に分割する領域分割手段と、
分割された領域に含まれるテキストに対して外接四角形を抽出する外接矩形抽出手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記透かし情報の埋め込み強度を指定する強度指定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記埋め込み強度が、前記第1及び第2のパラメータの関数として表現されることを特徴とする請求項9記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記埋め込み強度が、前記第1及び第2のパラメータの乗算として表現されることを特徴とする請求項9記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性又は画質のいずれかを優先するモードを設定するモード設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は4に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記第1のパラメータが、文字の回転範囲に関する情報であることを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記第2のパラメータが、前記透かし情報の反復回数に関する情報であることを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記第2のパラメータが誤り訂正能力の関数であることを特徴とする請求項1から12までにいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 電子透かしを文字間隔の操作で埋め込むことを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記第1のパラメータが、文字の移動量の関数である請求項16記載の電子透かし埋め込み装置。
- 電子透かしを文字の傾斜で埋め込むことを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備える電子透かし埋め込み装置の制御方法であって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定工程と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第1の埋め込み工程と、
前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定工程と、
前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新するパラメータ制御工程と、
前記第1のパラメータ及び更新した第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第2の埋め込み工程と
を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記画質の劣化量が所定値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新する第2のパラメータ制御工程をさらに有し、
前記第2の埋め込み工程が、更新した第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする請求項19記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記耐性の劣化量が限界値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、画質をさらに劣化させるように前記第2のパラメータを更新する第3のパラメータ制御工程と、
更新した第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第3の埋め込み工程と
をさらに有することを特徴とする請求項20記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備える電子透かし埋め込み装置の制御方法であって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定工程と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第1の埋め込み工程と、
前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定工程と、
前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新するパラメータ制御工程と、
更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第2の埋め込み工程と
を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記耐性の劣化量が所定値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新する第2のパラメータ制御工程をさらに有し、
前記第2の埋め込み工程が、更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む
ことを特徴とする請求項22記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記画質の劣化量が限界値に達し、かつ、前記透かし情報の埋め込みが完了していない場合、耐性をさらに劣化させるように前記第1のパラメータを更新する第3のパラメータ制御工程と、
更新した第1のパラメータ及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第3の埋め込み工程と
をさらに有することを特徴とする請求項23記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記所定値が、劣化量の限界値であることを特徴とする請求項20又は23に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記透かし情報が埋め込まれる画像が文書画像であって、
入力された文書画像を複数の領域に分割する領域分割工程と、
分割された領域に含まれるテキストに対して外接四角形を抽出する外接矩形抽出工程と
をさらに有することを特徴とする請求項19から25までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記透かし情報の埋め込み強度を指定する強度指定工程をさらに有することを特徴とする請求項19から26までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記埋め込み強度が、前記第1及び第2のパラメータの関数として表現されることを特徴とする請求項27記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記埋め込み強度が、前記第1及び第2のパラメータの乗算として表現されることを特徴とする請求項27記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性又は画質のいずれかを優先するモードを設定するモード設定工程をさらに有することを特徴とする請求項19又は22に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記第1のパラメータが、文字の回転範囲に関する情報であることを特徴とする請求項19から30までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記第2のパラメータが、前記透かし情報の反復回数に関する情報であることを特徴とする請求項19から30までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記第2のパラメータが誤り訂正能力の関数であることを特徴とする請求項19から30までにいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 電子透かしを文字間隔の操作で埋め込むことを特徴とする請求項19から30までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記第1のパラメータが、文字の移動量の関数である請求項34記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 電子透かしを文字の傾斜で埋め込むことを特徴とする請求項19から30までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備える電子透かし埋め込み装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第1の埋め込み手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、画質を劣化させるように前記第2のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、
前記第1のパラメータ及び更新した第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第2の埋め込み手段と
して機能することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれた画像を出力する出力手段とを備える電子透かし埋め込み装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第1の埋め込み手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了したか否かを判定する判定手段と、
前記透かし情報の埋め込みが完了していないと判定された場合、耐性を劣化させるように前記第1のパラメータを更新するパラメータ制御手段と、
更新した第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を電子透かしによって埋め込む第2の埋め込み手段と
して機能することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項38又は39に記載のコンピュータプログラムを格納することを特徴とする記録媒体。
- 透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、
前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、
更新された第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。 - 透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、
前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、
前記第1のパラメータ及び更新された第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。 - 透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、
前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性又は画質の優先度を指定する優先度指定手段と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
前記画質を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第1の更新手段と、
前記耐性を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第2の更新手段と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。 - 埋め込み強度を指定する指定手段をさらに備え、
前記算出手段が、指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する
ことを特徴とする請求項40から42までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記透かし情報が埋め込まれる画像が文書画像であって、
入力された文書画像を複数の領域に分割する領域分割手段と、
分割された領域に含まれるテキストに対して外接四角形を抽出する外接矩形抽出手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項40から43までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、
前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段と、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
埋め込み強度を指定する強度指定手段と、
指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量以内の場合、該埋め込み強度を最大に増加させる制御手段と、
指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量を超えている場合、前記第1又は第2のパラメータを更新して、埋め込み可能なデータ容量を確保する更新手段と、
前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。 - 前記埋め込み可能なデータ容量が、前記透かし情報のデータ容量に満たない場合、前記画像への埋め込みを中止させる中止手段をさらに備えることを特徴とする請求項45記載の電子透かし埋め込み装置。
- 透かし情報が埋め込まれた画像の耐性を優先して該透かし情報を埋め込ませる指示をする指示手段をさらに備え、
前記更新手段が、画質に関する第2のパラメータを劣化させる
ことを特徴とする請求項45記載の電子透かし埋め込み装置。 - 透かし情報が埋め込まれた画像の画質を優先して該透かし情報を埋め込ませる指示をする指示手段をさらに備え、
前記更新手段が、耐性に関する第1のパラメータを劣化させる
ことを特徴とする請求項45記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記耐性に関する第1のパラメータが反復回数である請求項45記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記透かし情報を文字間隔の操作によって埋め込むことを特徴とする請求項45記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記画質に関する第2のパラメータが文字の移動量であることを特徴とする請求項50記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記透かし情報を文字の傾斜の操作によって埋め込むことを特徴とする請求項45記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記画質に関する第2のパラメータが文字の回転量であることを特徴とする請求項52記載の電子透かし埋め込み装置。
- 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置の制御方法であって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定工程と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出工程と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する変更工程と、
更新された第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み工程と
を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置の制御方法であって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定工程と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出工程と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する変更工程と、
前記第1のパラメータ及び更新された第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み工程と
を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置の制御方法であって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定工程と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性又は画質の優先度を指定する優先度指定工程と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出工程と、前記画質を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第1の変更工程と、
前記耐性を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第2の変更工程と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み工程と
を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 埋め込み強度を指定する指定工程をさらに有し、
前記算出工程が、指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する
ことを特徴とする請求項54から56までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記透かし情報が埋め込まれる画像が文書画像であって、
入力された文書画像を複数の領域に分割する領域分割工程と、
分割された領域に含まれるテキストに対して外接四角形を抽出する外接矩形抽出工程と
をさらに有することを特徴とする請求項54から57までのいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置の制御方法であって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定工程と、
埋め込み強度を指定する強度指定工程と、
指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出工程と、
指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量以内の場合、該埋め込み強度を最大に増加させる制御工程と、
指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量を超えている場合、前記第1又は第2のパラメータを更新して、埋め込み可能なデータ容量を確保する変更工程と、
前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み工程と
を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記埋め込み可能なデータ容量が、前記透かし情報のデータ容量に満たない場合、前記画像への埋め込みを中止させる中止工程をさらに有することを特徴とする請求項59記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 透かし情報が埋め込まれた画像の耐性を優先して該透かし情報を埋め込ませる指示をする指示工程をさらに有し、
前記変更工程が、画質に関する第2のパラメータを劣化させる
ことを特徴とする請求項59記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 透かし情報が埋め込まれた画像の画質を優先して該透かし情報を埋め込ませる指示をする指示工程をさらに有し、
前記変更工程が、耐性に関する第1のパラメータを劣化させる
ことを特徴とする請求項59記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。 - 前記耐性に関する第1のパラメータが反復回数である請求項59記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記透かし情報を文字間隔の操作によって埋め込むことを特徴とする請求項59記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記画質に関する第2のパラメータが文字の移動量であることを特徴とする請求項64記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記透かし情報を文字の傾斜の操作によって埋め込むことを特徴とする請求項59記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 前記画質に関する第2のパラメータが文字の回転量であることを特徴とする請求項66記載の電子透かし埋め込み装置の制御方法。
- 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、
更新された第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
して機能することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する更新手段と、
前記第1のパラメータ及び更新された第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
して機能することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性又は画質の優先度を指定する優先度指定手段と、
前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
前記画質を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第1の更新手段と、
前記耐性を優先する指定がされた場合、前記透かし情報が埋め込まれた画像の画質に関する第2のパラメータを更新して、前記データ容量が該透かし情報のデータ量を上回るように変更する第2の更新手段と、
前記第1及び第2のパラメータに基づいて、前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
して機能することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報が埋め込まれる画像を入力する画像入力手段とを備え、透かし情報を電子透かしによって埋め込む電子透かし埋め込み装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
透かし情報が埋め込まれた画像の耐性に関する第1のパラメータと画質に関する第2のパラメータを指定するパラメータ指定手段と、
埋め込み強度を指定する強度指定手段と、
指定された埋め込み強度で前記画像中に埋め込み可能な透かし情報のデータ容量を算出する算出手段と、
指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量以内の場合、該埋め込み強度を最大に増加させる制御手段と、
指定された埋め込み強度による前記透かし情報が算出されたデータ容量を超えている場合、前記第1又は第2のパラメータを更新して、埋め込み可能なデータ容量を確保する更新手段と、
前記透かし情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段と
して機能することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項68から71までのいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを格納することを特徴とする記録媒体。
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