JP2004193756A - 電子透かし埋め込み方法 - Google Patents

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恵市 岩村
Takami Eguchi
貴巳 江口
Atsushi Tamaru
淳 田丸
Kitahiro Kaneda
北洋 金田
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Abstract

【課題】画質の劣化を押さえて文章画像に電子透かしのデータ列を埋め込むこと。
【解決手段】文書画像における各文字の外接矩形を求め、各外接矩形において、基準の行となる第1の行(A1〜A7の行)における第1の外接矩形と、基準の行以外の夫々の行である第2の行(B1〜B4,C1〜C7の行)における第2の外接矩形との組である第1の組と、第1の行における第3の外接矩形と、第2の行における第4の外接矩形との組である第2の組とにおいて、第1の組の夫々の外接矩形間の距離と第2の組の夫々の外接矩形間の距離とを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、夫々の組に含まれる夫々の外接矩形のうち少なくとも1つ以上を制御することで、電子透かし情報を埋め込む。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文章画像に対して電子透かしの埋め込みを行う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネット上で画像や音声などのディジタルデータを流通させる際の著作権保護の方法として、電子透かしが注目されている。電子透かしは、画像や音声などのディジタルデータに対して、人間が知覚できないように透かし情報を埋め込む技術である。例えば、多値画像に対する電子透かし技術としては、多値画素の濃度の冗長性を利用する種々の方法が知られている。
【0003】
一方、文書画像のような二値画像は冗長度が少なく、電子透かし技術を実現するのが難しい。しかしながら、文書画像特有の特徴を利用した電子透かし方式がいくつか知られている。例えば、行のベースラインを動かす方法(例えば特許文献1を参照)、単語間空白長を操作する方法(例えば特許文献2,特許文献3を参照)、文字間の空白長を操作する方法(例えば非特許文献1を参照)、文字を回転して傾斜を変化させる方法(例えば非特許文献2を参照)などが挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3136061
【特許文献2】
米国特許第6086706
【特許文献3】
特開平9−186603号公報
【非特許文献1】
”Electronic document data hiding technique using inter−character space”, The 1998 IEEE Asia−Pacific Conf. On Circuits and Systems,1998,pp.419−422.
【非特許文献2】
中村康弘,松井甲子雄,“和文書へのシール画像による電子透かし”,情報処理学会論文誌 Vol.38 No.11 Nov. 1997.
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし文書画像は冗長度が少なく、今まで提案された従来手法は行のベースラインや、語間スペースや文字の回転という2変数の変更によって、情報を埋め込むために変更点が目立つ(すなわち画質劣化が大きい)ことがあり、埋め込みが推測されることがあった。
【0006】
本発明は以上問題に鑑みてなされたものであり、画質の劣化を押さえて文章画像に電子透かしのデータ列を埋め込む技術に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の電子透かし埋め込み方法は以下の構成を備える。
【0008】
すなわち、文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
前記文章画像における各外形において、基準の行となる第1の行における第1の外形と、当該基準の行以外の夫々の行である第2の行における第2の外形との組である第1の組と、前記第1の行における第3の外形と、第3の行における第4の外形との組である第2の組とにおいて、前記第1の組の夫々の外形間のパラメータと前記第2の組の夫々の外形間のパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、夫々の組に含まれる夫々の外形のうち少なくとも1つ以上を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
【0010】
[第1の実施形態]
本実施形態に係る電子透かしのデータ列を埋め込む方法について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る電子透かしのデータ列を埋め込む方法を説明するための図である。
【0011】
A1〜A7、B1〜B7の各矩形は文書画像において各文字の外接矩形を示すものであり、A1〜A7の外接矩形は文書画像において、A行目の各文字の外接矩形を示す。同様にB1〜B7の外接矩形は文書画像において、B行目の各文字の外接矩形を示す。また各外接矩形は、文書解析技術を用いて抽出されるものである。
【0012】
各文字の外接矩形とは、文字に外接する矩形であって、文字認識を行う領域を指す情報である。各文字の外接矩形を求める方法としては、まず文書画像の各画素値を垂直座標軸に対して射影し、空白部分(黒色である文字のない部分)を探索して行を判別して行分割を行う。その後、行単位で文書画像を水平座標軸に対して射影し、空白部分を探索して文字単位に分割する。これによって、各文字を外接矩形で切り出すことが可能となる。この方法として例えば特開平6−68301号公報に開示されている方法を挙げることができる。
【0013】
以下では同図上からn行目の同図左からm番目の外接矩形をn−mの外接矩形と表現することがある。同図において101は外接矩形A1の右端と外接矩形B2の右端との間の距離を示し、102は外接矩形A3の右端と外接矩形B4の右端との間の距離を示し、103は外接矩形A5の右端と外接矩形B6の右端との間の距離を示す。上述の通り、本実施形態に係る電子透かしのデータ列の埋め込み方法では、これらの距離を、埋め込むデータに応じて変化させる。
【0014】
以下、上述の電子透かしのデータ列の埋め込み方法について説明する。図3に本実施形態に係る電子透かし埋め込み装置として、及び電子透かしのデータ列が埋め込まれた文書画像から電子透かしのデータ列を抽出する電子透かし抽出装置としてのコンピュータの基本構成を示す。なお、上記埋め込み方法、及び後述の抽出方法を実現するために図3に示した各部全てを使用することは必須ではない。
【0015】
同図において、コンピュータ301は一般に普及しているパーソナルコンピュータやワークステーションなどであって、スキャナ317から読み取られた画像を入力し、編集や保管を行うことが可能である。また、スキャナ317から得られた画像をプリンタ316から紙やOHP等の記録媒体に印刷させることができる。尚、ユーザからの各種指示等は、マウス313、キーボード314を用いて入力することができる。
【0016】
コンピュータ301の内部では、バス307により後述する各ブロックが接続され、夫々のブロック間で種々のデータの受け渡しが可能である。MPU302は、コンピュータ301内部の各ブロックの動作を制御すると共に、RAMとしての主記憶装置303に記憶されたプログラムを実行することで後述の電子透かしのデータ列の埋め込みに関する一連の処理、及びこの埋め込み処理により文書画像に埋め込まれた電子透かしのデータ列を抽出する一連の処理を実行する。
【0017】
主記憶装置303は、HDD304,CD−ROMドライブ装置309、DVD−ROMドライブ装置310、FDドライブ装置311等からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶するエリアを備えると共に、MPU302が各種の処理を実行するために一時的に処理対象のデータなどを記憶するワークエリアを備える。
【0018】
ハードディスクドライブ(HDD)装置304は、主記憶装置303にロードされるプログラムや文書画像データを予め保存しておいたり、処理後の文書画像データを保存することができる。インタフェース(I/F)315は、原稿やフィルム等に記録された情報を読み取って、画像データを生成するスキャナ317と接続され、スキャナ317で得られた画像データを入力するためのI/Fである。I/F308は、画像データを印刷するプリンタ316と接続され、印刷する画像データをプリンタ316に送信するためのI/Fである。
【0019】
CD−ROMドライブ装置309は、外部記憶媒体の一つであるCD−ROM(CD−R/CD−RW)に記憶されたデータを読み込んだり、あるいは書き出すことができる装置である。FD(フロッピー(登録商標)ディスク)ドライブ装置311はCD−ROMドライブ装置309と同様にFDからデータを読み出したり、FDへデータを書き込んだりすることができる装置である。DVD−ROMドライブ装置310は、FDドライブ装置311と同様に、DVDからデータを読み出したり、DVDへデータを書き込んだりすることができる装置である。尚、上記CD−ROM、FD、DVD−ROM等にプログラム、あるいはプリンタドライバが記憶されている場合には、これらプログラムをHDD304にインストールし、必要に応じて主記憶装置303にロードされるようになっている。
【0020】
I/F312は、マウス313やキーボード314からの入力指示を受け付けるために、これらと接続されるI/Fである。また、モニタ306は、電子透かしのデータ列の抽出処理結果や処理過程を表示することのできる表示装置である。さらに、ビデオコントローラ305は、表示データをモニタ306に送信するための装置である。
【0021】
以上の構成を備えるコンピュータが(実際にはMPU302が)行う電子透かしのデータ列の埋め込み処理について、同処理のフローチャートを示す図4を参照して説明する。また、以下の処理の経過などは適宜モニタ306上に表示しても良い。
【0022】
まず、マウス313もしくはキーボード314を用いたユーザからの指示入力に応じて、電子透かし埋め込みを行う文書画像を主記憶装置303にロードする(ステップS400)。この文書画像は、文書が記録された紙などの記録媒体をスキャナ317により読みとり、読みとった結果をビットマップ化したものとする。しかし文書画像を得る方法はこれに限定されるものではなく、他にも例えば、一般の文書エディタで作成された文書、もしくは上記CD−ROMドライブ装置309,もしくはDVD−ROMドライブ装置310、もしくはFDドライブ装置311から主記憶装置303にロードされた文書のデータを用いてビットマップ化し、文書画像を作成しても良い。また、LANやインターネットなどのネットワークに接続可能なネットワークI/Fを上記装置に備え、ネットワークを介して外部から文書画像を受信し、得ても良い。しかし上記いずれの場合でも、文書画像はビットマップ化されたものである。
【0023】
次に、ビットマップ化された文書画像に対して前述の文書解析を行い、各文字の外接矩形を求める(ステップS401)。次に、ユーザにより1,もしくは0からなる電子透かしのデータ列をキーボード314,もしくはマウス313を用いて入力すると、このデータ列はI/F312を介して主記憶装置303に出力され、主記憶装置303に格納される(ステップS402)。
【0024】
次に、n−mの外接矩形と(n+1)−(m+1)の外接矩形との組(第1の組)において、夫々の外接矩形の右端間の距離を求め、これをd1とする。図1を例に取ると例えば外接矩形A1と外接矩形B2の夫々の右端間の距離101に相当する。またn−(m+2)の外接矩形と(n+1)−(m+3)の外接矩形との組(第2の組)において、夫々の外接矩形の右端間の距離を求め、これをd2とする。図1を例に取ると例えば外接矩形A3と外接矩形B4の夫々の右端間の距離101に相当する。すなわちステップS403ではこれらd1,d2を求める。
【0025】
そして埋め込むデータが1である場合、処理をステップS405に進め、d1>d2となるように、以下の2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理を行う(ステップS405)。
【0026】
・ 外接矩形B2の列方向の大きさを大きくする、もしくは外接矩形B4の列方向の大きさを小さくする(サイズの変更)
・ 外接矩形B2の位置を外接矩形B3側に移動させる、もしくは外接矩形B4の位置を外接矩形B3側に移動させる(位置の変更)
この2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理のどちらを行うかの指示は予め決めていても良いし、ユーザにより入力させても良い。
【0027】
一方、埋め込むデータが0である場合、処理をステップS406に進め、d1<d2となるように、以下の2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理を行う(ステップS406)。
【0028】
・ 外接矩形B2の列方向の大きさを小さくする、もしくは外接矩形B4の列方向の大きさを大きくする(サイズの変更)
・ 外接矩形B2の位置を外接矩形B1側に移動させる、もしくは外接矩形B4の位置を外接矩形B5側に移動させる(位置の変更)
この2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理のどちらを行うかの指示は予め決めていても良いし、ユーザにより入力させても良い。また、以上の外接矩形の位置、サイズを変更する制御処理に伴って、外接矩形で囲まれている文字の位置、サイズも同様に変更されるものとする。
【0029】
また以上の位置の変更処理、サイズの変更処理において変更させられる対象は以上の外接矩形に限定されるものではなく、埋め込む情報に応じてd1>d2,もしくはd1<d2のいずれかが達成できればよい。
【0030】
またステップS405、S406による処理は、その変更部分が最も目立たないように、すなわち画質劣化が小さくなるように上記変更処理を行う。
【0031】
図4に戻って、更に埋め込むデータがある場合には処理をステップS403に戻し、上記処理を繰り返す。例えば埋め込むデータがまだある場合、ステップS403においてn−(m+4)の外接矩形と(n+1)−(m+5)の外接矩形との組(第1の組)において、夫々の外接矩形の右端間の距離を求め、これをd1とする。またn−(m+6)の外接矩形と(n+1)−(m+7)の外接矩形との組(第2の組)において、夫々の外接矩形の右端間の距離を求め、これをd2とする。そしてステップS404以降の処理を繰り返す。
【0032】
次に、上記処理により埋め込んだ電子透かしのデータ列の抽出方法について説明する。上述の通り、電子透かしのデータ列を抽出する処理も図3に示したコンピュータにより行われる。図5に上記コンピュータが(実際にはMPU302が)行う、上記処理により埋め込んだ電子透かしのデータ列の抽出処理のフローチャートを示す。
【0033】
まず、マウス313もしくはキーボード314を用いたユーザからの指示入力に応じて、電子透かしのデータ列が埋め込まれた文書画像(以下、埋め込み画像)を主記憶装置303にロードする(ステップS500)。この埋め込み画像は、上記埋め込み処理による埋め込み画像をプリンタ316によりプリントした紙やOHPなどの記録媒体をスキャナ317により読みとり、読みとった結果をビットマップ化したものとする。しかし、埋め込み画像を得る方法はこれに限定されるものではなく、上記HDD304、もしくはCD−ROMドライブ装置309,もしくはDVD−ROMドライブ装置310、もしくはFDドライブ装置311から主記憶装置303にロードされたものであってもよい。また、LANやインターネットなどのネットワークに接続可能なネットワークI/Fを上記装置に備え、ネットワークを介して外部から受信し、得ても良い。
【0034】
次に、埋め込み画像に対し前述の文書解析を行い、各文字の外接矩形を求める(ステップS501)。本ステップにおける処理は、上記ステップS401における処理内容と同じである。
【0035】
次に、n−mの外接矩形と(n+1)−(m+1)の外接矩形との距離d1、n−(m+2)の外接矩形と(n+1)−(m+3)の外接矩形との距離d2とを求める(ステップS502)。d1>d2の場合(ステップS503)、処理をステップS504に進め、埋め込まれたデータを1として主記憶装置303に記録する(ステップS504)。一方、d1<d2の場合、処理をステップS505に進め、埋め込まれたデータを0として主記憶装置303に記録する(ステップS505)。
【0036】
そして処理対象の外接矩形がまだ残っているかを判断する(ステップS506)。例えば処理対象の外接矩形がまだある場合、ステップS502で、n−(m+4)の外接矩形と(n+1)−(m+5)の外接矩形との距離d1,n−(m+6)の外接矩形と(n+1)−(m+7)の外接矩形との距離d2を求め、ステップS503以降の処理を繰り返す。また予め埋め込んだ電子透かしのデータの個数がわかっている場合には、その個数分のデータが主記憶装置303に記録されたか否かを判断すればよい。
【0037】
そしてステップS506で処理対象の外接矩形が残っていないと判断された場合、ステップS504,ステップS505で主記憶装置303に記録されたデータ列を電子透かしのデータ列として得ることができる。以上の処理により、上記方法により電子透かしのデータ列が埋め込まれた文書画像から、このデータ列を抽出することができる。
【0038】
以上説明した本実施形態における電子透かしの文書画像への埋め込み方法では、同じ行における外接矩形間ではなく、異なる行の外接矩形との距離を変化させるので、同じ行における外接矩形間の距離を変化させるよりも、変化させる部分を文章画像全体に分散させることができるため、文章画像の変化が人間の目には認識しがたくすることができ、結果として電子透かしを埋め込んだ文章画像の画質の劣化を押さえることができる。
【0039】
なお本実施形態では、2つの外接矩形によって1つの組を形成する場合、夫々の外接矩形の位置関係は行、そして夫々の行において左からの順番が夫々1つずつ異なる場合について説明したが、夫々の外接矩形が1行以上離れていても良いし、夫々の外接矩形の夫々の行において左からの順番の差が1つ以上離れていても良い。また夫々の組毎にその組に属する外接矩形間の位置関係が異なっていても良い。
【0040】
図2に組の形成の一形態を示す。同図ではA1とC3を1つの組、A2とC4とを1つの組、A5とC7とを1つの組としている。また夫々の組において外接矩形間の距離の取り方を変化させても良い。例えば一方の外接矩形の右端と他方の外接矩形の左端との間の距離としても良いし、両方の外接矩形の右端間の距離、左端間の距離いずれを用いても良い。このように距離の取り方も(例えば組毎に)変化させるとより埋め込み方法が複雑になり、埋め込む情報の秘匿性を向上させることができる。さらに、A行とC行の外接矩形間の距離からd1を選択し、A行とB行の外接矩形間の距離からd2を選択して、行の組み合わせをより複雑にすることもできる。
【0041】
しかし、上記処理により埋め込んだ電子透かしのデータ列を抽出する場合、夫々の組毎にその組に属する外接矩形間の位置関係を示す情報、距離の取り方を示す情報は必要となる(本実施形態では全ての組において外接矩形間の位置関係、距離の取り方は同じであるので、夫々1つの情報のみでよい)。
【0042】
また、埋め込む電子透かしのデータに応じて、距離d1とd2をどの外接矩形間にするのかを疑似乱数により決定しても良い。例えば図2を例に取り説明すると、擬似乱数値が0の場合、距離101をd1、距離102をd2とし、疑似乱数が1の場合、距離101をd1,距離103をd2とするなどが考えられる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、1ビットの電子透かしのデータを埋め込むために2つの外接矩形のペア、すなわち4つの外接矩形が必要であった。本実施形態は、1ビットの電子透かしのデータを埋め込むために用いる外接矩形の数を減らし、限られた数の外接矩形を用いて第1の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法よりもより多くの電子透かしのデータを埋め込むことを目的とする。なお本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を実行する装置は第1の実施形態と同様に図3に示す構成を備える装置におけるMPU302が実行する。
【0043】
図6は本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明するための図である。同図において、A1〜A7は図1と同じように夫々同じ行に配列された外接矩形を示し、B1〜B7も図1と同様に夫々同じ行に配列された外接矩形を示す。また601はA1とB2の夫々の右端間の距離を示し、602はB2とA3の夫々の右端間の距離を示し、603はA3とB4の夫々の右端間の距離を示し、604はA4とB5の夫々の右端間の距離を示す。
【0044】
本実施形態に係る電子透かしの埋め込み処理のフローチャートは基本的には図4に示した流れに従うが、ステップS403で求めるd1,d2を例えば図6に示した外接矩形を例にとると、夫々距離601、距離602とし、埋め込むデータが1である場合にはステップS405で、d1>d2となるように、以下の2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理を行う。
【0045】
・ 外接矩形A1の列方向の大きさを小さくする、もしくは外接矩形A3の列方向の大きさを小さくする(サイズの変更)
・ 外接矩形B2の位置を外接矩形B3側に移動させる、もしくは外接矩形A3の位置を外接矩形A2側に移動させる(位置の変更)
また、埋め込むデータが0である場合にはステップS406で、d1<d2となるように、以下の2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理を行う。
【0046】
・ 外接矩形A1の列方向の大きさを大きくする、もしくは外接矩形A3の列方向の大きさを大きくする(サイズの変更)
・ 外接矩形B2の位置を外接矩形B1側に移動させる、もしくは外接矩形A3の位置を外接矩形A4側に移動させる(位置の変更)
この2つの変更処理のいずれか、もしくはその組み合わせによる処理のどちらを行うかの指示は予め決めていても良いし、ユーザにより入力させても良い。また、以上の外接矩形の位置、サイズを変更する制御処理に伴って、外接矩形で囲まれている文字の位置、サイズも同様に変更されるものとする。
【0047】
また以上の位置の変更処理、サイズの変更処理において変更させられる対象は以上の外接矩形に限定されるものではなく、埋め込む情報に応じてd1>d2,もしくはd1<d2のいずれかが達成できればよい。なお、以上の処理において、上記距離d1の長さは変更せずに、距離d2を変更するようにすると好ましい。
【0048】
そしてステップS407でまだ埋め込むデータが存在すると判断する場合には処理をステップS403に戻し、距離602をd1,距離603をd2とし、以下、同様の処理を行う。ただし、この場合前の601と602の関係を変えないように603の距離を変更する。
【0049】
以上の説明の通り、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法において1ビットのデータを埋め込むために必要とする外接矩形の数は、最初の1ビットを埋め込むためには3つで、それ以降は新たに使用する外接矩形は1つだけである。これは最初の1ビットを除けば、1つの外接矩形を用いて1ビットのデータを埋め込むことができるので、限られた数の外接矩形を用いて電子透かしのデータを埋め込む場合、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を用いると、第1の実施形態より多くのデータを埋め込むことができる。
【0050】
また以上説明した電子透かしの埋め込み方法に従って電子透かしのデータを埋め込んだ文章画像から電子透かしのデータを抽出する方法は、距離d1,d2の取り方(以上説明した電子透かしの埋め込み時におけるd1,d2の取り方)が異なるだけで、基本的には第1の実施形態と同じである。すなわち図5に示したフローチャートに従った処理を行う。また、電子透かしのデータ列を抽出する処理も図3に示したコンピュータ(MPU302)により行われる。
【0051】
また、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法で用いられていない外接矩形を更に用いることで、より多くの電子透かしのデータを埋め込むことができる。図7はこの方法を説明する図である。A1〜A7、B1〜B7の夫々は図6に示したものと同じである。本実施形態では電子透かしのデータを埋め込むために外接矩形B1,A2,B3,A4,B5,A6は使用されていない。よって図7に示すように、B1とA2の夫々の右端間の距離701をd1,A2とB3の夫々の右端間の距離702をd2とし、それ以降は本実施形態における処理を行うことで、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法で用いられていなかった外接矩形を用いて電子透かしのデータを埋め込むことができ、より多くのデータを埋め込むことができる。
【0052】
[第3の実施形態]
第2の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法は第1の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法に比べてより多くのデータを埋め込むことができるという利点があったが、変更箇所(距離d1とd2を適用する位置)が第1の実施形態よりも密になっているので、埋め込み後の文章画像の画質が劣化する可能性が高い。
【0053】
そこで本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法は、埋め込みデータ全てを3つの外接矩形を用いて埋め込むが、3つの外接矩形からなるセットが夫々離間している。以下、図8を用いて本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明する。なお本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を実行する装置は第1の実施形態と同様に図3に示す構成を備える装置におけるMPU302が実行する。
【0054】
図8は本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明する図である。同図において、A1〜A7は図6と同じように夫々同じ行に配列された外接矩形を示し、B1〜B7も図6と同様に夫々同じ行に配列された外接矩形を示す。また801はA1とB2の夫々の右端間の距離を示し、802はB2とA3の夫々の右端間の距離を示し、603はA4とB5の夫々の右端間の距離を示し、804はA5とB6の夫々の右端間の距離を示す。本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法は、第2の実施形態の最初の1ビットの埋め込み時と同じ方法により3つの外接矩形を用いて電子透かしのデータの各ビットを埋め込むのであるが、この3つの外接矩形の取り方が異なる。すなわち、図8に示すように、3つの外接矩形からなるセット(同図ではA1,B2,A3からなるセット、A4,B5,A6からなるセット)の夫々が1外接矩形分離間している。
【0055】
そして夫々のセットに対して第2の実施形態の最初の1ビットの埋め込み時と同じ方法を用いて電子透かしのデータを埋め込む。またこのとき、またこのとき、外接矩形A1,A4に対しては変更は施さない。このようにすることで、変更箇所が分散するため、電子透かしのデータの埋め込み後の文章画像の画質の劣化を押さえることができる。
【0056】
また以上説明した電子透かしの埋め込み方法に従って電子透かしのデータを埋め込んだ文章画像から電子透かしのデータを抽出する方法は、距離d1,d2の取り方(以上説明した電子透かしの埋め込み時におけるd1,d2の取り方)が異なるだけで、基本的には第1の実施形態と同じである。すなわち図5に示したフローチャートに従った処理を行う。また、電子透かしのデータ列を抽出する処理も図3に示したコンピュータ(MPU302)により行われる。
【0057】
また、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法で用いられていない外接矩形を更に用いることで、より多くの電子透かしのデータを埋め込むことができる。図9はこの方法を説明する図である。A1〜A7、B1〜B7の夫々は図8に示したものと同じである。本実施形態では電子透かしのデータを埋め込むために外接矩形B1,A2,B3,A4,B5,A6は使用されていない。よって図9に示すように、B1とA2の夫々の右端間の距離901をd1,A2とB3の夫々の右端間の距離902をd2とし、それ以降は本実施形態における処理を行うことで、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法で用いられていなかった外接矩形を用いて電子透かしのデータを埋め込むことができ、より多くのデータを埋め込むことができる。
【0058】
なお、夫々のセットが離間する間隔は本実施形態では外接矩形1つ分であったが、これに限定されるものではなく、文章画像に含まれる外接矩形の行方向の外接矩形数などを考慮して変更しても良い。
【0059】
[第4の実施形態]
上述の第1乃至3の実施形態は異なる行の外接矩形の部分間の距離を比較することによって実行された。しかしこの方法では図10に示すように行ごとに含まれる文字、すなわち外接矩形の数が異なる場合、効率的ではない。例えば、1行目と2行目を組み合わせて電子透かし埋め込みを実現する場合、A5からA7、及びC6,C7は組み合わせる文字がないために用いることができず無駄になる。そこで、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法は図10に例示するように、行毎の外接矩形の数が異なる場合であっても使用する外接矩形に無駄を押さえて電子透かしの埋め込みを行うものである。なお本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を実行する装置は第1の実施形態と同様に図3に示す構成を備える装置におけるMPU302が実行する。
【0060】
図11は本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明するための図である。同図に示すA1〜A7、B1〜B4、C1〜C7の各外接矩形は図10に示したものと同じである。同図において1101はA1とB2の夫々の右端間の距離を示し、1102はA2とB3の夫々の右端間の距離を示し、1103はA1とC2の夫々の右端間の距離を示し、1104はA2とC3の夫々の右端間の距離を示し、1105はA3とC4の夫々の右端間の距離を示し、1106はA4とC5の夫々の右端間の距離を示す。同図を例に取り、以下、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法について説明する。
【0061】
本実施形態に係る電子透かしの埋め込み処理のフローチャートは基本的には図4に示した流れに従うが、ステップS403で求めるd1,d2がどの部分の距離であるかが上記実施形態とは異なる。図13は本実施形態に係る電子透かしの埋め込み処理のフローチャートである。
【0062】
ステップS1301からステップS1303までの処理は、上記ステップS400からステップS402までの処理と同じであるため、ここでの説明を省略する。ステップS1304では、基準となる行を定める。この基準となる行は、最も長さの長い行、即ち、最も多くの外接矩形を含む行であることが好ましいので、ここでは第1行目(外接矩形A1〜A7が配置された行)とする。具体的にはステップS1302で求めた外接矩形の数を行毎にカウントし、そのカウント値が最も多い行を基準行とする。またカウント値が最も多い行が複数存在する場合には第1行目に最も近い行を基準行とする。
【0063】
次にステップS1305では対象行を求める。対象行とは上記基準行以外の行であって、ステップS1305では処理対象として基準行以外の行であって、第1行目に最も近い行(図11では第2行目)を対象行として1つ選択する。
【0064】
そしてステップS1306では距離d1、d2として夫々距離1101,1102を求める。すなわち、基準行における外接矩形と対象行における外接矩形の夫々の右端間の距離を求め、これをd1,d2とする。そして埋め込むデータが1の場合にはd1>d2となるように、埋め込むデータが0の場合にはd1<d2となるように、外接矩形B2,B3等のサイズや位置の変更処理を行う。なお本実施形態ではこの変更処理において、基準行における外接矩形に対する変更処理は行わないものとする。また、以上の外接矩形の位置、サイズを変更する制御処理に伴って、外接矩形で囲まれている文字の位置、サイズも同様に変更されるものとする。
【0065】
そしてステップS1310でまだ埋め込むデータがあると判断された場合には処理をステップS1305に戻すが、ステップS1305では、対象行においてまだ用いていない外接矩形が存在するか否かを判断する。図11の例では対象行、即ちB1〜B4の外接矩形が配置された行において、用いた外接矩形はB2,B3である。B1は処理対象としては用いるものではないので、実際にはB4のみがまだ用いられていない外接矩形となる。本実施形態ではまだ用いられていない外接矩形が2つ以上残っている場合には引き続き対象行を変更しないとするが、2つよりも少ない場合には対象行を変更する。
【0066】
図11の例ではまだ用いられていない外接矩形が1つであるため、ステップS1305で対象行を1つ下げ、第3行目、すなわちC1〜C7の外接矩形が配置された行を新たに対象行とする。よってステップS1306ではd1,d2として距離1103,1104を求める。すなわち、基準行における外接矩形と対象行における外接矩形の夫々の右端間の距離を求め、これをd1,d2とする。そして2行目以降の全ての行に対して上記処理を繰り返す。
【0067】
以上の処理を行うことで、基準行に対しては電子透かしのデータを埋め込むことはできないが、外接矩形の数が各行毎に異なっていた場合でも、上記実施形態に比べて用いるべき外接矩形をより多くすることができるので、より無駄を押さえた電子透かしの埋め込みを行うことができる。
【0068】
また以上説明した電子透かしの埋め込み方法に従って電子透かしのデータを埋め込んだ文章画像から電子透かしのデータを抽出する方法は、距離d1,d2の取り方(以上説明した電子透かしの埋め込み時におけるd1,d2の取り方)が異なるだけで、基本的には第1の実施形態と同じである。図14は本実施形態における電子透かしの抽出処理のフローチャートである。また、電子透かしのデータ列を抽出する処理も図3に示したコンピュータ(MPU302)により行われる。
【0069】
ステップS1401,S1402における各処理は、ステップS500,S501の夫々と同じであるので説明を省略する。またステップS1403からステップS1405では夫々、ステップS1304からステップS1306と同じように、基準行、対象行を決め、そして夫々の行における外接矩形を用いてd1,d2を求める。そしてステップS1406以降では、ステップS503以降の各処理と同じ処理を行う。
【0070】
また、ステップS1404では更に、対象行においてまだ用いていない外接矩形が存在するか否か(本実施形態ではまだ用いられていない外接矩形が2つ以上残っている場合には引き続き対象行を変更しないとするが、2つよりも少ない場合には対象行を変更する)を判断する。以上の処理により、本実施形態に係る電子透かしの埋め込みによって埋め込まれたデータを抽出することができる。
【0071】
また、基準行がどの行であるかを鍵として、電子透かしの抽出時に与えても良い。その場合にはステップS1403で外接矩形の数を行毎にカウントする必要はなく、この鍵に基づいて基準行を決めればよい。
【0072】
なお本実施形態では距離d1,d2を求めるために、列方向に1つずれた外接矩形同士の右端間の距離を求めていたが、これに限定されるものではなく、2つ以上ずれていても良い。
【0073】
また、本実施形態では距離1101,1102を求めた後、対象行を3行目としたが、距離1101,1102を求めた後、距離1102をd1とし、更にA3とB4の夫々の右端間の距離を求め、これをd2とし、このd1,d2を用いて更に電子透かしのデータを埋め込むことで、より多くのデータを埋め込むことができる。
【0074】
[第5の実施形態]
上記第4の実施形態では上述の通り基準行に対しては電子透かしのデータを埋め込むことができなかった。本実施形態は図11に例示するような各行で外接矩形の数が異なる場合であっても、全ての行に対して電子透かしのデータを埋め込むことを可能にする。なお本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を実行する装置は第1の実施形態と同様に図3に示す構成を備える装置におけるMPU302が実行する。
【0075】
図12は本実施形態における電子透かしの埋め込みの処理を説明するための図である。同図においてA1〜A4,B1〜B7の各外接矩形が夫々の行に配置されている。またK1,K2,K3,K4の夫々は一定の間隔ごとに設けられた基準を示すものであり、K1−K2間、K2−K3間、K3−K4間の夫々をここでは基本ピッチと呼称する。なおこの基本ピッチは全ての行における外接矩形の右端間の距離の平均値とするが、他の計算により求めても良い。
【0076】
また同図において1201はK1からA2の右端までの距離、1202はK2からA3の右端までの距離、1203はK3からA4の右端までの距離、1204はK1からB2の右端までの距離、1205はK2からB3の右端までの距離、1206はK3からB4の右端までの距離、1207はK4からB5の右端までの距離を表す。同図を例に取り、以下、本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法について説明する。
【0077】
本実施形態に係る電子透かしの埋め込み処理のフローチャートは基本的には図4に示した流れに従うが、ステップS403で求めるd1,d2がどの部分の距離であるかが上記実施形態とは異なる。本実施形態ではステップS403で各行における各外接矩形間の距離の平均値を求めておき、これを基本ピッチとして主記憶装置303もしくはHDD装置304等に記憶しておく。この基本ピッチは電子透かしの抽出時に鍵情報としても用いられるものである。
【0078】
次にステップS403では第1行目において、上記基本ピッチで求められる、列方向の各外接矩形間に設定される基準(図12ではK1,K2,K3,K4)とそれに後続する外接矩形の右端との距離を求める。図12の例では、距離1201,距離1202を求め、夫々d1,d2とする。
【0079】
そして埋め込むデータが1の場合にはd1>d2となるように、埋め込むデータが0の場合にはd1<d2となるように、外接矩形A2,A3のサイズや位置の変更処理を行う。また、以上の外接矩形の位置、サイズを変更する制御処理に伴って、外接矩形で囲まれている文字の位置、サイズも同様に変更されるものとする。
【0080】
そしてステップS407でまだ埋め込むデータがあると判断された場合には処理をステップS403に戻すが、ステップS403では、処理対象の行においてまだ用いていない外接矩形が存在するか否かを判断する。図12の例ではA1〜A4の外接矩形が配置された行において、用いた外接矩形はA2,A3である。A1は処理対象としては用いるものではないので、実際にはA4のみがまだ用いられていない外接矩形となる。本実施形態ではまだ用いられていない外接矩形が2つ以上残っている場合には引き続き処理対象の行のみを用いるとするが、2つよりも少ない場合には次に行をも処理対象の行とする。
【0081】
すなわち、図12の例ではB1〜B7が配置されている行をも処理対象の行に含め、距離1203,距離1204を求め、夫々d1,d2とし、以降の処理を行う。
【0082】
以上の処理により、各行毎に外接矩形の数が異なる場合であっても、全ての行に対して電子透かしのデータを埋め込むことができる。
【0083】
また以上説明した電子透かしの埋め込み方法に従って電子透かしのデータを埋め込んだ文章画像から電子透かしのデータを抽出する方法は、距離d1,d2の取り方(以上説明した電子透かしの埋め込み時におけるd1,d2の取り方)が異なるだけで、基本的には第1の実施形態と同じである。すなわち図5に示したフローチャートに従った処理を行う。なおステップS502ではステップS403と同じように、基本ピッチを求めても良いし、埋め込み時に求めた基本ピッチを鍵としてHDD装置304等から読み込んでも良い。そして基本ピッチで求められる、列方向の各外接矩形間に設定される基準(図12ではK1,K2,K3,K4)とそれに後続する外接矩形の右端との距離を求める。図12の例では、距離1201,距離1202を求め、夫々d1,d2とする。
【0084】
またステップS502では更に、対象行においてまだ用いていない外接矩形が存在するか否か(本実施形態ではまだ用いられていない外接矩形が2つ以上残っている場合には引き続き処理対象の行のみを用いるとするが、2つよりも少ない場合には次に行をも処理対象の行とする)を判断する。以上の処理により、本実施形態に係る電子透かしの埋め込みによって埋め込まれたデータを抽出することができる。
【0085】
本実施形態では文書画像全体が拡大や縮小されている場合、他の実施形態の様な長さの相対的な比較ではなく、基本ピッチと言う固定値を用いた比較であるため情報の抽出が困難になる場合が考えられる。しかし、埋め込み時における情報系列がランダムである、すなわち1と0の出現確率が同等である場合、埋め込み時の平均値と、抽出時の平均値は同じであると考えられるので、各外接矩形の右端間の距離の平均は埋め込み時と抽出時でほぼ同じであると考えられる。
【0086】
よってその平均値を基本ピッチとして用いる場合、基本ピッチを記憶することなく、外接矩形間の右端間の長さを計算し、その平均を求めるという処理にしても良い。情報系列のランダム化は埋め込む情報の暗号処理などにより容易に実現できる。また、埋め込む情報系列の1と0の出現確率の偏りを吸収するために、全ての外接矩形を用いず、文末または行末の数個分はその偏りの修正用として用いることができる。すなわち、1行中に埋め込む情報系列が例えば2ビット1が多い場合、それまでの外接矩形間の長さは平均より大きくなるが、その後の2つの外接矩形間の長さを修正分として平均より小さくすれば良い。ただし、常に最後の数個の外接矩形は情報が埋め込まれないが、修正用であることは埋め込み側と抽出側で共有しておくことにより、抽出側は最後の数個の外接矩形から情報を抽出しない。
【0087】
[第6の実施形態]
第5の実施形態では1ビットのデータを埋め込むために2つの外接矩形を用いていた。本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法は、1ビットのデータを1つの外接矩形を用いて埋め込む。なお本実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を実行する装置は第1の実施形態と同様に図3に示す構成を備える装置におけるMPU302が実行する。
【0088】
図12を例に取ると、第5の実施形態では1ビットのデータを埋め込むために、例えばA2,A3の位置やサイズを変更していた。すなわち、1ビットのデータを埋め込むために2つの外接矩形を用いていた。本実施形態では距離1201をd1,基本ピッチをd2として求め、埋め込むデータが1の場合にはd1>d2となるように、埋め込むデータが0の場合にはd1<d2となるように、外接矩形A2の位置もしくはサイズを変更する処理を行う。このようにすることで、ビットのデータを1つの外接矩形を用いて埋め込むことができる。
【0089】
本実施形態に係る電子透かしの埋め込み処理のフローチャートは基本的には図4に示した流れに従うが、ステップS403で求めるd1,d2がどの部分の距離であるかが上記実施形態とは異なる。なお本実施形態では距離d2は固定値であるので毎回求める必要はない。また、この距離d2は基本ピッチであるので、上述の通り、鍵として主記憶装置303もしくはHDD装置304に保持しておいてもよい。
【0090】
また以上説明した電子透かしの埋め込み方法に従って電子透かしのデータを埋め込んだ文章画像から電子透かしのデータを抽出する方法は、距離d1,d2の取り方(以上説明した電子透かしの埋め込み時におけるd1,d2の取り方)が異なるだけで、基本的には第1の実施形態と同じである。
【0091】
即ち第5の実施形態と同様に基本ピッチを求め、もしくは上記鍵を取得してこれをd2とする。またd1は図12を例に取ると距離1201,距離1202距離1203、、、というように埋め込むデータ毎に変化させる。
【0092】
そして後は第1の実施形態と同様に処理を行うことで、本実施形態に係る電子透かしの埋め込みによって埋め込まれたデータを抽出することができる。
【0093】
しかし、この手法も文書画像全体が拡大や縮小されている場合、他の実施形態の様な長さの相対的な比較ではなく、基本ピッチと言う固定値を用いた比較であるため情報の抽出が困難になる場合が考えられる。しかし、第5の実施形態と同様のランダム化を行うことにより対応できる。
【0094】
[他の実施形態]
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0095】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0096】
また上記記憶媒体には、インターネットやLANなどのネットワークに使用される通信ケーブルなどの通信媒体が含まれる。すなわち、前述した実施形態のプログラムコードがネットワーク上のサーバ装置に保持されている場合には、このサーバ装置から上記ネットワークを介してコンピュータにダウンロードすることで、コンピュータにプログラムを導入することができる。よって、導入されたプログラムはコンピュータ上のCPUやMPUなどの制御回路により実行され、その結果、コンピュータは前述した実施形態に機能が実現されるわけであるから、前述した記憶媒体に上記ネットワークに使用される通信ケーブルなどの通信媒体が含まれることはいうまでもない。
【0097】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0098】
[実施態様1] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
前記文章画像における各外形において、基準の行となる第1の行における第1の外形と、当該基準の行以外の夫々の行である第2の行における第2の外形との組である第1の組と、前記第1の行における第3の外形と、第3の行における第4の外形との組である第2の組とにおいて、前記第1の組の夫々の外形間のパラメータと前記第2の組の夫々の外形間のパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、夫々の組に含まれる夫々の外形のうち少なくとも1つ以上を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
【0099】
[実施態様2] 前記第2の行と前記第3行は同じ行であることを特徴とする実施態様1に記載の電子透かし埋め込み装置。
【0100】
[実施態様3] 前記制御手段は、前記第2の組に含まれる夫々の外形のうち少なくとも1つ以上の位置、もしくはサイズのうち少なくとの1つを変更することを特徴とする実施態様1に記載の電子透かし埋め込み装置。
【0101】
[実施態様4] 前記第1の行は最も外形の数が多い行であることを特徴とする実施態様1に記載の電子透かし埋め込み装置。
【0102】
[実施態様5] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算手段と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形とのパラメータと、当該第2の外形と当該第2の外形に隣接する第3の外形との間に位置する基準と当該第3の外形とのパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、前記第2の外形もしくは前記第3の外形のうち少なくとも1つ以上を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
【0103】
[実施態様6] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算手段と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形とのパラメータと、前記基準間のパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、前記第2の外形を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
【0104】
[実施態様7] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算手段と、
前記基準計算手段により計算された第1の基準位置と第1の行の第1の外接矩形とのパラメータと前記基準計算手段により計算された第2の基準位置と第2の行の第2の外接矩形とのパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
【0105】
[実施態様8] 前記第1の行と前記第2の行は同じ行であることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
【0106】
[実施態様9] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
前記各文字の外形の各行において、基準の行としての第1の行を設定する設定手段と、
前記文章画像における各外形において、前記第1の行における第1の外形と、前記第1の行とは異なる第2の行における第2の外形との組である第1の組と、前記第1の行における第3の外形と、前記第2の行における第4の外形との組である第2の組とにおいて、前記第1の組の夫々の外形間のパラメータと前記第2の組の夫々の外形間のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第1の組と前記第2の組とに埋め込まれたデータとして抽出する抽出手段と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出装置。
【0107】
[実施態様10] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算手段と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形との第1のパラメータと、当該第2の外形と当該第2の外形に隣接する第3の外形との間に位置する基準と当該第3の外形との第2のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第1のパラメータ、前記第2のパラメータを用いて埋め込まれたデータとして抽出する抽出手段と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出装置。
【0108】
[実施態様11] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算手段と、
前記基準計算手段により計算された第1の基準位置と第1の行の第1の外接矩形との第1のパラメータと前記基準計算手段により計算された第2の基準位置と第2の行の第2の外接矩形との第2のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第1のパラメータ、前記第2のパラメータを用いて埋め込まれたデータとして抽出する抽出手段と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出装置。
【0109】
[実施態様12] 前記第1の行と前記第2の行は同じであることを特徴する電子透かし抽出装置。
【0110】
[実施態様13] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出装置であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算手段と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算手段と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形とのパラメータと、前記基準間のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第2の外形を用いて埋め込まれたデータとして抽出する抽出手段と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出装置。
【0111】
[実施態様14] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
前記文章画像における各外形において、基準の行となる第1の行における第1の外形と、当該基準の行以外の夫々の行である第2の行における第2の外形との組である第1の組と、前記第1の行における第3の外形と、第3の行における第4の外形との組である第2の組とにおいて、前記第1の組の夫々の外形間のパラメータと前記第2の組の夫々の外形間のパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、夫々の組に含まれる夫々の外形のうち少なくとも1つ以上を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
【0112】
[実施態様15] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算工程と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形とのパラメータと、当該第2の外形と当該第2の外形に隣接する第3の外形との間に位置する基準と当該第3の外形とのパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、前記第2の外形もしくは前記第3の外形のうち少なくとも1つ以上を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
【0113】
[実施態様16] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算工程と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形とのパラメータと、前記基準間のパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、前記第2の外形を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
【0114】
[実施態様17] 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算工程と、
前記基準計算工程により計算された第1の基準位置と第1の行の第1の外接矩形とのパラメータと前記基準計算工程により計算された第2の基準位置と第2の行の第2の外接矩形とのパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、制御する制御工程と
を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
【0115】
[実施態様18] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
前記各文字の外形の各行において、基準の行としての第1の行を設定する設定工程と、
前記文章画像における各外形において、前記第1の行における第1の外形と、前記第1の行とは異なる第2の行における第2の外形との組である第1の組と、前記第1の行における第3の外形と、前記第2の行における第4の外形との組である第2の組とにおいて、前記第1の組の夫々の外形間のパラメータと前記第2の組の夫々の外形間のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第1の組と前記第2の組とに埋め込まれたデータとして抽出する抽出工程と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出方法。
【0116】
[実施態様19] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算工程と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形との第1のパラメータと、当該第2の外形と当該第2の外形に隣接する第3の外形との間に位置する基準と当該第3の外形との第2のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第1のパラメータ、前記第2のパラメータを用いて埋め込まれたデータとして抽出する抽出工程と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出方法。
【0117】
[実施態様20] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算工程と、
前記基準計算工程で計算された第1の基準位置と第1の行の第1の外接矩形との第1のパラメータと前記基準計算工程で計算された第2の基準位置と第2の行の第2の外接矩形との第2のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第1のパラメータ、前記第2のパラメータを用いて埋め込まれたデータとして抽出する抽出工程と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出方法。
【0118】
[実施態様21] 文書画像に対して埋め込まれたデータの抽出を行う電子透かし抽出方法であって、
前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
各外形間に、列方向に一定間隔ごとに基準を設ける基準計算工程と、
注目行における各外形において、第1の外形と当該第1の外形に隣接する第2の外形との間に位置する基準と当該第2の外形とのパラメータと、前記基準間のパラメータとを比較し、夫々のパラメータの大小関係に応じたデータを、前記第2の外形を用いて埋め込まれたデータとして抽出する抽出工程と
を備えることを特徴とする電子透かし抽出方法。
【0119】
[実施態様22] コンピュータを実施態様1乃至8の何れか1項に記載の電子透かし埋め込み装置として機能させることを特徴とするプログラム。
【0120】
[実施態様23] コンピュータを実施態様9乃至13の何れか1項に記載の電子透かし抽出装置として機能させることを特徴とするプログラム。
【0121】
[実施態様24] コンピュータに実施態様13乃至17の何れか1項に記載の電子透かし埋め込み方法を実行させることを特徴とするプログラム。
【0122】
[実施態様25] コンピュータに実施態様18乃至21の何れか1項に記載の電子透かし抽出方法を実行させることを特徴とするプログラム。
【0123】
[実施態様26] 実施態様22乃至25の何れか1項に記載のプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0124】
【発明の効果】
以上の説明により、本発明によって、画質の劣化を押さえて文章画像に電子透かしのデータ列を埋め込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子透かしのデータ列を埋め込む方法を説明するための図である。
【図2】組の形成の一形態を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る電子透かし埋め込み装置として、及び電子透かしのデータ列が埋め込まれた文書画像から電子透かしのデータ列を抽出する電子透かし抽出装置としてのコンピュータの基本構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における電子透かしのデータ列の埋め込み処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態における電子透かしのデータ列の抽出処理のフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法で用いられていない外接矩形を更に用いてより多くの電子透かしのデータを埋め込む方法を説明する図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明するための図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法で用いられていない外接矩形を更に用いてより多くの電子透かしのデータを埋め込む方法を説明する図である。
【図10】行ごとに含まれる文字、すなわち外接矩形の数が異なる場合を説明する図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明するための図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係る電子透かしの埋め込み方法を説明するための図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る電子透かしの埋め込み処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施形態における電子透かしの抽出処理のフローチャートである。

Claims (1)

  1. 文書画像に対して電子透かしの埋め込みを行う電子透かし埋め込み方法であって、
    前記文書画像における各文字の外形を切り出す外形切り出し計算工程と、
    前記文章画像における各外形において、基準の行となる第1の行における第1の外形と、当該基準の行以外の夫々の行である第2の行における第2の外形との組である第1の組と、前記第1の行における第3の外形と、第3の行における第4の外形との組である第2の組とにおいて、前記第1の組の夫々の外形間のパラメータと前記第2の組の夫々の外形間のパラメータとを、埋め込む電子透かし情報に応じて異ならせるように、夫々の組に含まれる夫々の外形のうち少なくとも1つ以上を制御する制御工程と
    を備えることを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
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