JP2004104037A - 多層プリント基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリント基板のいずれかの位置からでも、最短でアース接地が可能な構造を備えた多層プリント基板を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる絶縁基材23を介して複数の導体パターン22を積層するとともに、基板領域内にその導体パターン22を積層する層数が増減可能な多層プリント基板1において、一部の領域から積層方向に分離して一体延出され、アース接地される接地部APを備えている。なお、この接地部APは、屈曲性を有するフレキシブルプリント基板部であって、積層された導体パターン22のうち、少なくとも一つの導体パターン22は、グランドパターン22gに形成されることが好ましい。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント基板に関し、特に多層プリント基板のアース構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板のアース構造としては、従来、例えばプリント基板を収容する金属ケースに、プリント基板に設けらランドを介して接地するものが知られている。この種の接地構造は、プリント基板の例えば四隅等に金属ケースへ固定するための穴を設け、その周辺にランドを設けている。そのランドはプリント基板のグランド(GND)層に接続されている。金属ケースには、プリント基板固定用ボスが設けられており、プリント基板と金属ケースがねじ等によってねじ止めされている。なお、金属ケースはアースに対して金属ケース固定用ブラケット等を介して接地されている。この従来技術によるアース接地構造では、金属ケースのボスの配置位置に制約される。このため、プリント基板から任意の位置でアース接地することが難しい。
【0003】
プリント基板のグランド層は、ノイズによる影響を低減するために、プリント基板にわたって広く配置される必要がある。しかしながら近年、電子回路部品等を高密度に実装する技術が要望されており、グランド層を広く確保することが難しくなっている。
【0004】
これに対して、特許文献1では、プリント基板および金属ケースとは別部材の金属クリップを介して、プリント基板から金属ケースへアース接地させるものを開示している。この金属クリップは、その弾性力によって、プリント基板を挟持するとともに、プリント基板、金属ケースのそれぞれに電気的に固定されている。
【0005】
【特許文献1】特開平9−18181号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報開示による従来技術では、金属クリップでプリント基板を挟持することで、プリント基板のいずれかのランドにアース接続可能であるが、そのランド位置は、挟持する態様からプリント基板の外周側に制約されるという問題がある。なお、プリント基板の中央側に、金属クリップを挿入可能な貫通穴を開けて、貫通穴部分のプリント基板を挟持する方法も考えられるが、プリント基板に電子部品等を高密度実装させる観点から、回路部品でない金属クリップをプリント基板の中央側に配置することは好ましくない。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、プリント基板のいずれかの位置からでも、最短でアース接地が可能な構造を備えた多層プリント基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によると、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材を介して複数の導体パターンを積層するとともに、基板領域内にその導体パターンを積層する層数が増減可能な多層プリント基板において、一部の領域から積層方向に分離して一体延出され、アース接地される接地部を備えている。
【0009】
これにより、アース接地するための経路として、一部の領域から積層方向に分離して一体延出され、アース接地される接地部を、同一基板によって成形することが可能である。例えば、多層プリント基板を収容する金属ケースに、その接地部の端部を、ねじ等によるねじ止めなどの嵌合固定手段、半田付け等の接合手段によって接合固定することで、最短でアース設置することが可能である。
【0010】
本発明の請求項2によると、接地部は、屈曲性を有するフレキシブルプリント基板部であって、積層された導体パターンのうち、少なくとも一つの前記導体パターンは、グランドパターンに形成されている。
【0011】
これにより、アース接地手段としての接地部つまりフレキシブルプリント基板部には、導体パターンの一つの層に、グランドパターンを形成することが可能である。その結果、フレキシブルプリント基板部を通じてアース接地することによって、導体パターンとしては比較的広く配置されるグランドパターンに起因して、ノイズ発生防止等のノイズに係わる影響を防止する波及効果が得られる。
【0012】
本発明の請求項3によると、接地部と、その接地部が積層方向に沿って分離して形成された残存領域との間には、接地部の付根部を除き、接地部の外周を囲うように、スリットが設けられている。
【0013】
これにより、接地部の形成予定領域に沿って、連続的なスリットを形成することが可能である。
【0014】
例えば、多層回路基板すなわち素子等を実装する前状態の多層プリント基板において、多層化成形する段階で、切り込み等によるスリットの成形が可能である。さらに、多層化成形すなわち加熱、加圧によって成形する場合において、スリットが形成される領域における基板強度は低下するため、多層化成形した後に、僅かな応力を加えるだけで、スリットの形成領域全体にわたって、スリットを形成することが可能である。
【0015】
本発明の請求項4によると、接地部と、残存領域との間には、離型材を介在させて、絶縁基材を積層するとともに、その離型材が配置された深さまでスリットが形成されている。
【0016】
これにより、多層プリント基板の製造工程において、プリント基板を多層化成形する際、多層プリント基板の一部を、積層方向に分離して延出するいわゆる分離領域を同時成形させたい場合、分離領域と残存領域との間における、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材同士が溶着することを防止することが可能である。さらに、多層化成形した後に、多層プリント基板から接地部を引き出す際、分離領域つまり接地部を容易に引き出すことが可能である。
【0017】
本発明の請求項5によると、スリットは、絶縁基材の所望の位置において、絶縁基材に連続的な切り込みを入れることによって形成されている。
【0018】
これにより、多層プリント基板を構成する絶縁基材のいずれの領域であっても、例えば接地部のスリットの形成予定領域に沿って、切り込みを入れることが可能である。その結果、多層プリント基板の所望の位置から接地部を延出させることで、最短でアース接地が可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の多層プリント基板を、具体化した実施の形態を図に従って説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の多層回路基板の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1のII方向からみた平面図である。図3は、図1の多層回路基板に係わるアース接地構造を示す断面図である。図4は、本実施形態に係わる多層回路基板の製造方法を製造工程で示す工程別断面図であって、図4(a)および図4(b)は製造工程での多層プリント基板の状態を示す模式的断面図である。図9は、本実施形態に係わる製造方法の要部を製造工程で示す工程別断面図であって、図9(a)および図9(b)はそれぞれの製造工程での多層プリント基板の状態を示す断面図である。
【0021】
図1および図2に示すように、本発明の多層プリント基板1は、ICや半導体素子等の電子部品70が実装されるマザーボード部MBと、このマザーボード部MBの一部から積層方向に分離可能に延出され、屈曲性を有するフレキシブルプリント基板部APとを含んで構成されている。なお、このフレキシブルプリント基板部(以下、アース接地構造部と呼ぶ)APは、ICや半導体素子等の電子部品70が実装される多層プリント基板1、つまりマザーボード部MBの電気回路を構成する素子70、素子70が実装される配線パターンとしての導体パターン22、スルーホール(図示せず)、層間組成物51等に、その電気回路のアース側電位として、導電接続されている。このフレキシブルプリント基板APは、アース接地手段の少なくとも一部を構成している。
【0022】
このマザーボード部MBとアース接続構造部APは、同一基板から一体的に形成されている。マザーボード部MBとアース接続構造部APは、図1および図9の製造工程上の状態図で示すように、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材23と、絶縁基材23の表面に配設され、配線金属材料からなる導体パターン22を備えている。なお、少なくともアース接続構造部APが可撓性を有するように、絶縁基材は、樹脂フィルムから形成されていることが望ましい。以下、本実施形態で使用する絶縁基材23を、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとして説明する。さらになお、マザーボード部MBおよびアース接続構造部APは、同一の多層プリント基板1、つまり同一基板1の基板領域内に形成されるものであるから、樹脂フィルム23を介して複数の導体パターン22が積層される構造であってもよい。樹脂フィルム23を用いるので、例えば導体パターン22を銅箔等によって形成することで、樹脂フィルム23、導体パターン22が積層されて形成される多層プリント基板であっても、可撓性を有することが可能である。
【0023】
なお、ここで、屈曲性を有するフレキシブルプリント基板部APは、多層プリント基板1の一部の領域における樹脂フィルム23と導体パターン22を、積層方向すなわち積層面に沿って分離して延出され、アース接地される接地部を構成している。この接地部は、その一部の領域から積層面に沿って、一体延出するように、分離された分離部でもある。また、この屈曲性を有する接続部の付根部APaは、積層面に沿って分離されて例えば略立設するように、曲げられる曲げ部を有する。また、マザーボード部MBは、多層プリント基板1の本体部であって、多層プリント基板1の一部の領域から積層面に沿って分離して一体延出される接続部すなわちフレキシブルプリント基板部APが、積層面に沿って分離して形成される残存領域MBaを備えている。
【0024】
さらになお、同一基板によって形成されるマザーボード部MBおよびアース接続構造部APでは、基板領域内において、導体パターン22を積層する層数が増減可能な構造であることが好ましい(なお、この特徴を持たせる製造方法については、比較例の多層プリント基板(図5参照)、およびその製造方法(図6から図8)を参照)。この特徴を利用して、同一基板の一部つまりマザーボード部MBの一部から、積層方向に分離可能に延出されるアース接続構造部APが形成可能である。
【0025】
なお、マザーボード部MBとアース接続構造部APを有する多層プリント基板1の製造方法については後述する。
【0026】
さらになお、本実施形態では、アース接続構造部APにおける導体パターン22を積層する層数はマザーボード部MBの層数に比べて少ない。その結果、アース接続構造部APは、図1に示すように、マザーボード部MBの一部から延出している。これにより、多層プリント基板1つまりマザーボード部MBから、アース接地する経路として別部材を用いることなく、マザーボード部MBと一体的に形成されたアース接続構造部APによって、容易にアース接地構造を形成することが可能である。
【0027】
さらになお、本実施形態では、このアース接続構造部APは、図1および図2に示すように、その積層された導体パターン22のうち、少なくとも一つ(本実施例の図1では、一つ)の導体パターン22は、グランドパターン22gに形成されている。これにより、アース接地構造部APには、導体パターン22の一つの層に、グランドパターン22gを形成することが可能である。その結果、アース接続構造部APを通じて、例えば多層プリント基板1を収容する筐体としての金属ケース300(図3参照)にアース接地することによって、導体パターン22としては比較的広く配置されているグランドパターン22gに起因して、ノイズ発生防止等のノイズに係わる影響を防止する波及効果が得られる。
【0028】
なお、アース接地構造部APに形成されるグランドパターン22gは、同一基板から一体的に形成されることから、マザーボード部内のグランドパターンに接続されていることは言うまでもない。
【0029】
さらになお、本実施形態では、図2に示すように、アース接地構造部APとマザーボード部MBとの間には、マザーボード部MBの一部から延出されたアース接地構造部APの付根部APaを除き、アース接地構造部APの延在方向の外周部を囲うように、スリット30が設けられている。これにより、多層プリント基板1を成形する段階において、アース接地構造部APの形成予定領域に沿って、連続的なスリット30を形成することが可能である。なお、このスリット30を多層プリント基板1の製造工程、特に多層化成形する際に形成する製造方法の詳細については後述する。
【0030】
多層プリント基板1を搭載した電子機器において、電子回路として素子70等が実装された多層プリント基板1のアース接地を行なうアース接地手段としては、図3に示すように、多層プリント基板1と、多層プリント基板1を収容する金属製ケース(以下、金属ケースと呼ぶ)300とを含んで構成されている。なお、この金属ケース300はアースに対して図示しない金属ケース固定用ブラケット等の金属ケースを固定する金属製の固定手段を介して接地されている。
【0031】
金属ケース300には、図3に示すように、多層プリント基板1を支持するボス部301が設けられている。多層プリント基板1には、図1、図2、および図3に示すように、角部等に複数の穴(本実施例では、4個の穴)301が設けられている。多層プリント基板1は、ねじ等の螺合部材310によって、穴301を介してボス部301にねじ止めされる。なお、金属ケース300に多層プリント基板1を固定する手段は、ねじ止めによる嵌合固定手段に限らず、接着等による接合固定手段であってもよい。なお、本実施形態における多層プリント基板1と金属ケース300の固定方法としては、以下、ねじ止めによる嵌合固定手段として説明する。なお、アース接続構造部APの端部APaは、金属ケース300に電気的に接続するため、必要に応じて、端部APaの金属ケース300側の表面を、剥き出しすることで、端部APaの樹脂フィルム23に被覆されたグランドパターン22gを露出させている。
【0032】
多層プリント基板1と金属ケース300を電気的に接続する方法、つまりアース接地する方法としては、図3に示すように、多層プリント基板1の弾性を利用して、アース接地構造部(フレキシブルプリント基板部)APの端部APgを、弾性力によって金属ケース300に接触させることで、導通させている。これにより、多層プリント基板1からアース接地する経路として、アース接地構造部だけでアース接地することが可能である。
【0033】
さらに、アース接地構造部(フレキシブルプリント基板部)APは、多層プリント基板1つまりマザーボード部MBのいずれの領域であっても、フレキシブルプリント基板部APに沿ってスリット30を形成するだけで、マザーボード部MBから延出することが可能であるので、最短の経路でアース接地することが可能である。
【0034】
(本発明の多層プリント基板1に係わる製造方法の説明)
以下、本発明の多層プリント基板1の製造方法について、以下説明する。なお、説明の便宜上、比較例として、同一基板によって形成されるマザーボード部MBおよびアース接続構造部APでは、基板領域内において、導体パターン22を積層する層数を増減させる構造を有する多層プリント基板の製造方法を参照しながら説明する。
【0035】
なお、便宜上、図5に示す多層プリント基板を、図6(g)に示すように、基板領域内で積層数において、マザーボード部MBに対応する7層構造のリジット基板領域101a、および屈曲性を有する3層構造のフレキ基板領域101bで表す。また、製品としての多層プリント基板に対して、その製品を製造する製造工程中のワークを区別して、製造工程中は多様な形態を有する多層基板100(詳しくは、リジッド−フレキプリント基板101)として説明する。
【0036】
(比較例の製造方法の説明)
比較例では、図5に示すように、マザーボード部MBと一体的に形成されるアース構造部APにおいて、上述の実施形態で説明したフレキシブルプリント基板部APaが、マザーボード部MBの側面の中央から延出している。図5は、比較例の多層プリント基板の概略構成を示す斜視図である。この構成においても、上述の実施形態と同様な効果を得ることが可能である。
【0037】
詳しくは、図5に示すように、フレキシブルプリント基板部APaは、例えば3層の樹脂フィルム23を積層されている。この3層に積層された樹脂フィルム23のうち、図5に示すように、第1層の樹脂フィルム23(1)と第2層の樹脂フィルム23(2)との間には、マザーボード部MBから延出された導体パターン22(1−2)が、所定のインダクタンスを有する配線導体パターン22sに形成されている。さらに、第2層の樹脂フィルム23(2)と第3層の樹脂フィルム23(3)との間には、同様に、マザーボード部MBから延出された導体パターン22(2−3)が、グランドパターン22gに形成されている。なお、アース構造部APとしては、少なくとも一つの層にグランドパターン22gが形成されていればよい。
【0038】
なお、積層される導体パターン22間は、電気回路を構成するため、必要に応じて、樹脂フィルム23に設けられたビアホール24中の一体化した導電性組成物51によって相互を電気的に接続されていてもよい(図5参照)。
【0039】
ここで、比較例の製造方法について以下、図6、図7、および図8に従って説明する。図6は、比較例の製造方法を製造工程で示す工程別断面図であって、図6(a)から図6(h)は各種製造工程での多層プリント基板の状態を示す断面図である。図7は、比較例に係わる製造工程において、切り出し工程後の多層回路基板の状態を示す断面図である。図8は、比較例に係わる製造工程において、加熱・加圧工程後の多層回路基板の状態を示す平面図である。
【0040】
図6(a)において、21は樹脂フィルム23の片面に貼着された導体箔(本例では厚さ18μmの銅箔)をエッチングによりパターン形成した導体パターン22を有する片面導体パターンフィルムである。比較例では、樹脂フィルム23としてポリエーテルエーテルケトン樹脂65〜35重量%とポリエーテルイミド樹脂35〜65重量%とからなる厚さ25〜75μmの熱可塑性樹脂フィルムを用いている。
【0041】
図6(a)に示すように、導体パターン22の形成が完了すると、次に、図6(b)に示すように、片面導体パターンフィルム21の導体パターン22が形成された面と対向する面に保護フィルム81を、ラミネータ等を用いて貼着する。この保護フィルム81は、樹脂層と、この樹脂層の貼着面側にコーティングされた粘着剤層とからなる。粘着剤層を形成する粘着剤は、アクリレート樹脂を主成分とする所謂紫外線硬化型の粘着剤であり、紫外線が照射されると架橋反応が進行し、粘着力が低下する特性を有するものである。
【0042】
図6(b)に示すように、保護フィルム81の貼着が完了すると、次に、図6(c)に示すように、保護フィルム81側から炭酸ガスレーザを照射して、樹脂フィルム23に導体パターン22を底面とする有底ビアホールであるビアホール24を形成する。導体パターン22のビアホール24の底面となる部位は、導体パターン22の層間接続時に電極となる部位である。なお、ビアホールの形成は、炭酸ガスレーザの出力と照射時間等を調整することで、導体パターン22に穴を開けないようにしている。このとき、図6(b)に示すように、保護フィルム81にも、ビアホール24と略同径の開口81aが形成される。
【0043】
ビアホール24の形成には、炭酸ガスレーザ以外にエキシマレーザ等が使用可能である。レーザ以外のドリル加工等のビアホール形成方法も可能であるが、レーザビームで穴あけ加工すると、微細な径で穴開けができ、導体パターン22にダメージを与えることが少ないため好ましい。
【0044】
図6(c)に示すように、ビアホール24の形成が完了すると、次に、図6(d)に示すように、ビアホール24内に層間接続材料である導電ペースト50を充填する。導電ペースト50は、平均粒径5μm、比表面積0.5m/gの錫粒子300gと、平均粒径1μm、比表面積1.2m/gの銀粒子300gとに、有機溶剤であるテルピネオール60gを加え、これをミキサーによって混練し、ペースト化したものである。
【0045】
導電ペースト50は、スクリーン印刷機により、保護フィルム81の開口81a側から片面導体パターンフィルム21のビアホール24内に印刷充填される。ビアホール24内への導電ペースト50の充填は、本実施形態ではスクリーン印刷機を用いたが、確実に充填ができるのであれば、ディスペンサ等を用いる他の方法も可能である。
【0046】
ビアホール24内への導電ペースト50の充填が完了すると、図6(e)に示すように、樹脂フィルム23の所望の位置にスリット30を形成する。このスリット30は、後に説明する多層基板100において、その基板の厚さを薄くしてフレキ基板101bとして機能する部位を多層基板100に形成するためのものである。スリット30は、例えばレーザを樹脂フィルム23に照射することによって形成することができる。また、ドリルルーターや打ち抜き加工等によってスリット30を形成しても良い。
【0047】
スリット30の幅は、1mm以下、より好ましくは樹脂フィルム23の厚さ以下に形成することが望ましい。樹脂フィルム23は、後に詳しく説明するが、複数枚積層された状態で、加熱・加圧される。この加熱・加圧時に、樹脂フィルム23を構成する熱可塑性樹脂が軟化して流動するが、そのときにスリット30の幅が大きいと、熱可塑性樹脂がスリット30を塞ぐように流動するため、熱可塑性樹脂の流動量が大きくなる傾向がある。この場合、樹脂フィルム23上に形成した導体パターン22の位置ずれが発生する可能性が高くなるので、スリット30の幅は狭く形成することが好ましいのである。
【0048】
スリット30を形成した後、紫外線ランプ(図示せず)によって保護フィルム81側から紫外線を照射する。これにより、保護フィルム81の粘着剤層が硬化され、粘着剤層の粘着力が低下する。
【0049】
保護フィルム81への紫外線照射が完了すると、片面導体パターンフィルム21から保護フィルム81を剥離除去する。これにより、図6(f)に示すように、樹脂フィルム23の所望の位置にスリット30が形成され、かつビアホール24内に導電ペースト50を充填した片面導体パターンフィルム21が得られる。
【0050】
次に、図6(g)に示すように、片面導体パターンフィルム21を複数枚(本実施形態では7枚)積層する。このとき、例えば下方側の2枚の片面導体パターンフィルム21は導体パターン22が設けられた側を下側として、上方側の5枚の片面導体パターンフィルム21は導体パターン22が設けられた側を上側として積層する。
【0051】
すなわち、下側の1枚目の層と上側の5枚目の層からなる2枚の片面導体パターンフィルム21は、導体パターン22が形成されていない面同士を向かい合わせて積層する。また、残りの5枚の片面導体パターンフィルム21は、導体パターン22が形成された面と導体パターン22が形成されていない面とが向かい合うように積層する。
【0052】
また、複数枚の片面導体パターンフィルム21が積層される際、多層基板100から除去すべき除去領域40の下面となる片面導体パターンフィルム21aと、多層基板100の一部として残され領域(残存領域)の表面となる片面導体パターンフィルム21bとの間に、除去領域40の大きさに対応した離型シート45が配置される。
【0053】
この離型シート45は、樹脂フィルム23を構成する熱可塑性樹脂が加熱・加圧された場合であっても、軟化した熱可塑性樹脂との接着性に乏しい性質を持つ材料から構成される。例えば、離型シート45は、ポリイミド、テフロン(登録商標)等の樹脂フィルムや、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔等の金属箔から構成することができる。
【0054】
また、除去領域40の対向する2つの側面には、樹脂フィルム23に形成されたスリット30が位置している(図8参照)。すなわち、スリット30は、除去領域40を持つ複数枚の樹脂フィルム23の同じ位置に形成されることにより、全体として、片面導体パターンフィルム21,21a,21bの積層体の表面から離型シート45が配置された深さ位置まで連続的に形成されている。
【0055】
図6(g)に示すように片面導体パターンフィルム21,21a,21bを積層したら、この積層体の上下両面から真空加熱プレス機の加熱プレス板により加熱しながら加圧する。比較例では、250〜350℃の温度に加熱しつつ、1〜10MPaの圧力で10〜20分間加圧した。これにより、図6(h)に示すように、各片面導体パターンフィルム21,21a,21bが相互に接着される。すなわち、各片面導体パターンフィルム21,21a,21bの樹脂フィルム23が熱融着して一体化される。さらに、加熱及び加圧により、ビアホール24内の導電ペースト50が焼結して一体化した導電性組成物51となり、隣接する導体パターン22間を層間接続した多層基板100が得られる。
【0056】
ここで、導体パターン22の層間接続のメカニズムを簡単に説明する。ビアホール24内に充填された導電ペースト50は、錫粒子と銀粒子とが混合された状態にある。そして、このペースト50が250〜350℃に加熱されると、錫粒子の融点は232℃であり、銀粒子の融点は961℃であるため、錫粒子は融解し、銀粒子の外周を覆うように付着する。さらに加熱が継続すると、融解した錫は、銀粒子の表面から拡散を始め、錫と銀との合金(融点480℃)を形成する。このとき、導電ペースト50には1〜10MPaの圧力が加えられているため、錫と銀との合金形成に伴い、ビアホール24内には、焼結により一体化した合金からなる導電性組成物51が形成される。
【0057】
ビアホール24内で導電性組成物51が形成されているとき、この導電性組成物51は加圧されているため、導体パターン22のビアホール24の底部を構成している導体パターン22に圧接される。これにより、導電性組成物51中の錫成分と、導体パターン22を構成する銅箔の銅成分とが相互に固相拡散し、導電性組成物51と導体パターン22との界面に固相拡散層を形成して電気的に接続する。
【0058】
このようにして多層基板100が形成されると、次に多層基板100から製品として使用する製品領域を切り出す切り出し工程が行なわれる。この切り出し加工について図8を用いて説明する。
【0059】
図8は、複数枚の片面導体パターンフィルム21,21a,21bを溶着して形成した多層基板100の平面図である。図8において、一点鎖線60で囲まれる領域が製品領域であり、多層基板100の複数箇所(図8では2箇所)に製品領域60が設けられる。この製品領域60の切り出しは、例えばドリルルーターを多層基板100の表面から積層方向に挿入し、製品領域60の外縁に沿ってドリルルーターを移動することにより行なわれる。あるいは、打ち抜き加工等によって、製品領域60を多層基板100から切り出すこともできる。
【0060】
このとき、上述したスリット30は、製品領域60の幅と同等以上の長さで、製品領域60の幅方向に沿って形成されている。そして、このスリット30の長手方向の両端部が、製品領域60が切り出される側面(切り出し面)に達するように、除去領域40の対向する2つの側面に沿って配置されている。また、除去領域40の底面と多層基板の製品領域60の一部として残る残存領域との間には離型シート45が介在している。このため、切り出し工程が行なわれると、除去領域40の4つの側面は、スリット30及び製品領域60の切り出し面によって囲まれるため、周囲から分離された状態となる。さらに、除去領域40の底面は、離型シート45によって製品領域60とは分離されている。従って、多層基板100から製品領域60を切り出すことによって、同時に、除去領域40を製品領域60から取り除くことが可能になる。
【0061】
離型シート45は、図8に示されるように、多層基板100において隣接する製品領域60の除去領域40をそれぞれカバーする大きさに形成されている。このため、一枚の離型シート45を片面導体パターンフィルム21a、21b間に積層するだけで、複数の製品領域60の除去領域40を分離することができる。
【0062】
なお、スリット30は、樹脂フィルム23の外縁に達する前に終端しているので、樹脂フィルム23が単層状態のときに、スリット30の形成によって樹脂フィルム23の一部が分離してしまうことはない。
【0063】
このように、多層基板100から製品領域60を切り出すとともに、除去領域40を除去することにより、最終的にリジッド−フレキプリント基板101が完成する。このリジッド−フレキプリント基板101は、図7に示すように、基板領域に応じて、高密度実装等に利用可能なリジッド基板として機能する7層構造のリジッド基板領域101aと、屈曲性を持つ3層構造のフレキ基板領域101bとを有するものである。なお、図7に示すリジッド−フレキプリント基板101において、フレキ基板領域101bの外周端部(図5中の右側)を切除することで、比較例のアース接続構造部APの端部APgを形成することが可能である。
【0064】
なお、図6(h)及び図8には、除去領域40の対向する2つの側面に沿ってスリット30が形成された様子が示されているが、実際には、樹脂フィルム23に形成されたスリット30は、加熱・加圧時に、樹脂フィルム23を構成する熱可塑性樹脂が軟化して流動するため、その開口領域が小さくなったり、時には塞がれたりする。しかしながら、たとえスリット30が塞がれた場合であっても、熱可塑性樹脂の場合、一度スリット30を形成した部分は、機械的な物性が低下しており、比較的僅かな応力を加えることによって、簡単にスリット30を塞いでいる樹脂部分同士を引き離すことができる。結晶性の熱可塑性樹脂であれば、この傾向は一層顕著になる。比較例において適用したポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂とからなる熱可塑性樹脂は結晶性であり、その他にも、液晶ポリマーなども結晶性の熱可塑性樹脂である。
【0065】
また、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリフェニレンサルファイド(PPS)などの非結晶性の熱可塑性樹脂であっても、延伸により配向を付けた樹脂材料であれば、結晶性の熱可塑性樹脂と同様の性質を示す。すなわち、スリット30を形成することにより、その配向が破壊され、その後、スリット30が塞がれても、そのスリット30を塞ぐ樹脂部同士は、一定の向きに配向されたものではない。従って、その樹脂部同士は、僅かな応力で引き離すことができる。
【0066】
上述の比較例の製造方法によれば、除去領域40は、加熱・加圧工程後に行なわれる切り出し工程の際に、製品領域60から取り除かれるので、加熱・加圧工程の対象となる片面導体パターンフィルム21の積層体の表面の位置は、全面に渡ってほぼ同一の位置にある。従って、加熱プレス板によって、積層体全体に対して、加熱及び加圧をほぼ均一に行なうことが容易になる。このため、各樹脂フィルム23の接着強度の安定化、導体パターン22の位置ずれの防止、層間接続の信頼性の向上等を図ることができる。
【0067】
上述の比較例においては、離型シート45を用いることによって、除去領域40と多層基板の残存領域とを分離した。しかしながら、この離型シート45を片面導体パターンフィルム21a,21b間に挿入することにより、離型シート45の厚さ分だけ、除去領域40の厚さが、除去領域40の周囲の積層体の厚さよりも厚くなってしまう場合がある。この場合、離型シート45の厚さは20μm程度に形成することができるため、その厚さの違いは僅かではあるが、加熱・加圧工程において加熱プレス板によって均一な加圧及び加熱を行なうためには、積層体の全体に渡って厚さが同じであることが好ましい。
【0068】
このように、離型シート45を積層体の一部に積層した場合であっても、積層体の厚さを全体に渡って等しくするためには、離型シート45を積層した除去領域40において、離型シート45の厚さを相殺できる分だけ、導体パターン22を取り除くことが有効である。
【0069】
上述の比較例に係わる製造方法では、片面導体パターンフィルムの樹脂フィルムにスリットを形成する際に、そのスリットの形成領域に渡って、連続的な切り込みをいれることによってスリットを形成した。しかしながら、例えばスリットの形成予定領域に沿って、樹脂フィルムに間欠的に切り込みをいれることによってスリットを形成することもできる。いずれの場合にも、スリットの形成領域における基板強度は低下するため、加熱・加圧工程により多層基板を構成した後に、僅かな応力を加えるだけで、スリットの形成領域全体に渡って多層基板にスリットを形成することができる。
【0070】
また、上記比較例において、銅箔をエッチング処理することにより導体パターンを形成するものであったが、絶縁基材への導電ペーストパターン印刷等により導体パターンを形成するものであってもよい。また、導電ペーストをパターン印刷することにより導体パターンを形成する場合には、ビアホール内への導電ペースト充填を同時に行なうものであってもよい。
【0071】
また、上記比較例において、絶縁基材である樹脂フィルムとしてポリエーテルエーテルケトン樹脂65〜35重量%とポリエーテルイミド樹脂35〜65重量%とからなる樹脂フィルムを用いたが、これに限らず、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂に非導電性フィラを充填したフィルムであってもよいし、他の材質の熱可塑性樹脂フィルムであってもよい。加熱プレスにより接着が可能であり、後工程である半田付け工程等で必要な耐熱性を有する熱可塑性樹脂フィルムであれば好適に用いることができる。
【0072】
また、上記比較例において、層間接続材料として、銀合金の金属粒子を含有する導電ペーストを用いたが、他の金属粒子を含有する導電ペーストであってもよいし、半田ボール等の金属ボールを用いてもよい。
【0073】
さらに、上記比較例では、片面導体パターンフィルム21から多層基板を形成する実施例について説明したが、両面導体パターンフィルムを用いて多層基板を構成しても良い。例えば、複数の両面導体パターンフィルムを用意し、それらを、層間接続材料がビアホールに充填されたフィルムを介して積層しても良いし、1枚の両面導体パターンフィルムの両面にそれぞれ片面導体パターンフィルムを積層しても良い。
【0074】
(本実施形態に係わる製造方法の要部の説明)
ここで、本発明の多層プリント基板1の製造方法、特にアース接続構造部(フレキシブルプリント基板部)APの形成予定領域に沿って形成するスリット30、およびアース接続構造部APの切り出し後の形成方法について、以下、図4、図9、および図6から図8に従って説明する。なお、以下の実施形態においては、上記比較例と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0075】
本実施形態では、比較例で説明した製造工程中のワークとしての多層基板100において、除去領域40の形成予定領域の対向する2つの側面に沿って形成されるスリット30を、図9に示すように、付根部APaに相当する側を除き、形成予定領域101cの延在方向の外周に沿って形成されるスリット30とする。なお、比較例では、多層基板100の領域内の上下側両方に除去領域40を設けたが、本実施形態では、図9(b)に示すように、上側のみとし、その除去領域40は多層基板100から除去されるのではなく、分離されるものである。さらになお、形成予定領域101cはフレキ領域でもある。
【0076】
図9(a)に示される多層基板100は、比較例において説明した図6(a)から図6(g)と同様の工程により形成することが可能である。
【0077】
図9(a)において、離型シート45は、その一辺が多層基板100の端面まで達しておらず、端面から所定距離は離れた位置で終端している。さらに、多層基板100の幅方向に対しても、離型シート45は、同様に、多層基板100の端面まで達しておらず、端面から所定距離は離れた位置で終端している。この離型シート45が終端した位置において、多層基板100の表面から離型シート45に達する深さまでスリット30が形成されている。これにより、図9(a)に示す多層基板100(詳しくは、残存領域101b)から、離型シート45によって、分離領域101cが分離可能となる(図9(b)参照)。
【0078】
このようにして多層基板100が形成されると、図4(a)で示すように、離型シート45を剥がし、分離領域40つまりフレキシブルプリント基板部APの付根部APaに熱を加えて曲げる。これにより、多層プリント基板1から積層方向に分離可能に延出するアース接続構造部APを形成することができる。
【0079】
さらに、図4(b)で示すように、フレキシブルプリント基板部APの端部APgを、被接続体である金属ケース300(図3参照)の接触部形状に応じて、熱を加えて成形する。これにより、アース接続する経路として、アース接続構造部APを、最短経路でアース接地可能な所望の形状にすることが可能である。
【0080】
なお、本実施形態では、アース接続する経路としてのアース接続構造部APの形状を成形する方法として、熱を加えることで成形したが、可撓性を有するフレキシブルプリント基板部の特徴を利用して、単に折り曲げることによって屈曲した形状にする手法等を用いてもよい。
【0081】
(第2から第4の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。図10から図13は、それぞれ、第2、第3、および第4の実施形態に係わるアース接地構造を示す断面図である。
【0082】
第2の実施形態では、図10に示すように、第1の実施形態で説明したアース接続構造部APの端部APgの金属ケース300の接続方法において、アース接続構造部APの弾性力による接触に代えて、端部APgに形成した穴を介して、ボルト等の螺合部材350によって、金属ケース300へ嵌合固定する。
【0083】
なお、図11に示す第3の実施形態のように、螺合部材350を、金属ケース300に形成した穴を介して、端部APgに嵌合固定してもよい。
【0084】
第4の実施形態では、端部APgを、金属ケース300に半田付けすることで、アース接続構造部APと金属ケース300を電気的に接続する。
【0085】
以上説明した実施形態による構成であっても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の多層プリント基板の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1のII方向からみた平面図である。
【図3】図1の多層プリント基板に係わるアース接地構造を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態に係わる多層プリント基板の製造方法を製造工程で示す工程別断面図であって、図4(a)および図4(b)は製造工程での多層プリント基板の状態を示す模式的断面図である。
【図5】第1の実施形態に係わる製造方法の要部を説明するための比較例の多層プリント基板の概略構成を示す斜視図である。
【図6】図5の比較例の製造方法を製造工程で示す工程別断面図であって、図6(a)から図6(h)は各種製造工程での多層プリント基板の状態を示す断面図である。
【図7】図5の比較例に係わる製造工程において、切り出し工程後の多層プリント基板の状態を示す断面図である。
【図8】図5の比較例に係わる製造工程において、加熱・加圧工程後の多層プリント基板の状態を示す平面図である。
【図9】第1の実施形態に係わる製造方法の要部を製造工程で示す工程別断面図であって、図9(a)および図9(b)はそれぞれの製造工程での多層プリント基板の状態を示す断面図である。
【図10】第2の実施形態に係わるアース接地構造を示す断面図である。
【図11】第3の実施形態に係わるアース接地構造を示す断面図である。
【図12】第4の実施形態に係わるアース接地構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 多層プリント基板
MB マザーボード部(多層プリント基板1の本体部)
MBa 残存領域
AP アース接続構造部(接地部、フレキシブルプリント基板部)
APa 付根部
APg 端部
21、21a、21b 片面導体パターンフィルム
22 導体パターン
22g グランドパターン
23 樹脂フィルム
24 ビアホール
30 スリット
40 分離領域(除去領域)
45 離型シート
51 層間組成物(導電性組成物)
60 製品領域
70 素子
100 (製造工程中の)多層基板
101、101a、101b、101c (製造工程中の)リジッド−フレキプリント基板、リジッド基板領域、フレキ基板領域、フレキ基板領域(分離領域)
300 金属ケース

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂からなる絶縁基材を介して複数の導体パターンを積層するとともに、基板領域内に前記導体パターンを積層する層数が増減可能な多層プリント基板において、
    一部の領域から積層方向に分離して一体延出され、アース接地される接地部を備えていることを特徴とする多層プリント基板。
  2. 前記接地部は、屈曲性を有するフレキシブルプリント基板部であって、積層された前記導体パターンのうち、少なくとも一つの前記導体パターンは、グランドパターンに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント基板。
  3. 前記接地部と、前記接地部が積層方向に沿って分離して形成された残存領域との間には、前記接地部の付根部を除き、前記接地部の外周を囲うように、スリットが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多層プリント基板。
  4. 前記接地部と、前記残存領域との間には、離型材を介在させて、前記絶縁基材を積層するとともに、前記離型材が配置された深さまで前記スリットが形成されていることを特徴とする請求項3に記載の多層プリント基板。
  5. 前記スリットは、前記絶縁基材の所望の位置において、前記絶縁基材に連続的な切り込みを入れることによって形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の多層プリント基板。
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