JP2004100458A - 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合気濃度の偏りを低減するとともに噴射燃料の霧化・均一化を向上させて、エンジン出力の向上と排気の浄化を良好にして、エンジンの過渡応答性と出力向上の両立を図った燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を提供する。
【解決手段】燃料噴射式エンジンの吸気制御装置において、吸気通路に直交する回動軸52sを有する上流側のサブスロットルバルブ52と、吸気通路に直交する回動軸51sを有しサブスロットルバルブ52と並設される下流側のメインスロットルバルブ51とを備え、サブスロットルバルブ52に対向して設けられる上流側インジェクタ53aと、メインスロットルバルブ51より下流側位置で上流側インジェクタ53aに対してメインスロットルバルブ51を挟んで反対側位置に燃焼室36側に指向して配置される下流側インジェクタ53bとを備えるものとする。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気制御装置に関し、特に、スロットルバルブを有する燃料噴射式エンジンの吸気制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料噴射式エンジンの燃料噴射装置は、燃料の吸気通路(例えば、スロットルボディ)内に複数のインジェクタを配設したものがあり、例えば、スロットルバルブがほぼ全開の状態で燃料を噴射する第1インジェクタをスロットルバルブ寄りに配設し、この第1インジェクタの下流側にスロットルバルブの開度が小さい状態で燃料を噴射する第2インジェクタを配設するもの(例えば、特許文献1参照。)や、インジェクタをスロットルバルブの回転中心よりも上流側に配置して、燃料噴射方向を全開時のスロットルバルブの上流側に衝突させる向きでスロットルバルブの一面に対して垂直よりも混合気流路の下流側に向けるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
上述した例の燃料噴射装置は、1つのスロットルボディに2つのインジェクタを装備することで、複数のインジェクタによりエンジン回転数に応じて最適な燃料供給を行うようにしている。
【0004】
また、その他の燃料噴射装置の構成として、ステッピングモータにより開閉駆動する流量調整弁をスロットルバルブより上流側に配設して吸気通路面積を変化させ、外部駆動機構制御手段により前記ステップモータを吸気流量の増加速度がスロットルバルブの開速度に応じた吸気流量の増加速度より緩慢になるように制御するもの(例えば、特許文献3参照。)や、スロットルバルブの上流にエアバルブを配設し、インジェクタによる燃料噴射方向が全開位置にあるスロットルバルブの上流側に整合するようにしたもの(例えば、特許文献4参照。)、また、吸気通路内に2つのスロットルバルブを配設し、下流側のスロットルバルブをよりも上流側の近接位置にインジェクタを配設するものがある(例えば、特許文献5参照。)。
【0005】
上述した特許文献3〜5に開示された燃料噴射装置は、スロットルボディに複数のスロットルバルブあるいは流量調整バルブ、エアバルブを装備することで吸気流量を調整して燃料応答性の遅れを緩和するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−117314号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平7−139453号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献3】
特開平11−241636号公報(第2−7頁、第2図)
【特許文献4】
特開昭62−38873号公報(第4−8頁、第1図)
【特許文献5】
実開平3−116743号公報(第5−9頁、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、2に開示されるような燃料噴射装置のインジェクタの配置では、高速側の上流側インジェクタの噴射状態は低速側のインジェクタと大差がなく、燃焼効率の向上を図るためにはさらに燃料の微粒化・霧化を向上する必要があるという問題点があった。
【0008】
また、特許文献3〜5に開示されるような燃料噴射装置の構成は、吸入される空気を制御するものであって、噴射された燃料を制御するものではなく、何れの方式においても、噴射された燃料の状態を改善するものではなかった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、混合気濃度の偏りを低減するとともに噴射燃料の霧化・均一化を向上させて、エンジン出力の向上と排気の浄化を良好にして、エンジンの過渡応答性と出力向上の両立を図った燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃料噴射式エンジンの吸気制御装置に係り、燃料ポンプから供給される燃料を吸気通路内に噴射するための燃料噴射手段と、吸気通路の吸気流量を制御する流量調整手段とをスロットルボディに備えた燃料噴射式エンジンの吸気制御装置において、前記流量調整手段として、吸気通路に直交する回動軸を有する上流側スロットルバルブと、吸気通路に直交する回動軸を有し上流側スロットルバルブと並列に設けられる下流側スロットルバルブとを備え、前記燃料噴射手段として、前記上流側スロットルバルブに対向して設けられる上流側インジェクタと、前記下流側スロットルバルブより下流側位置にオフセットし且つ前記上流側インジェクタに対して下流側スロットルバルブを挟んで反対側位置に燃焼室側に指向して傾斜配置される下流側インジェクタとを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
この構成によれば、上流側インジェクタをエンジンの高回転域用とし、下流側インジェクタを低回転域用とすることで過渡応答性の向上とエンジン出力の向上とを両立することができる。
上流側インジェクタによれば、燃焼室までの経路が長く、混合時間を比較的長くとれるので、スロットルバルブに噴射燃料が衝突、粉砕されることにより霧化が向上して更に均一化されることにより燃焼効率が向上し、エンジン出力の向上と排気の浄化(HCの低減)を図ることができる。
【0012】
下流側インジェクタによれば、燃焼室までの経路が短く、燃料の到達時間が短いので過渡応答性が良好となる。
また、上流側インジェクタと下流側インジェクタとを相反する位置(反対側)に配置することで、混合気濃度の偏りを低減することができる。
【0013】
また、本発明は、前記上流側インジェクタを前記上流側スロットルバルブの回動軸に対向し且つ吸気通路に直交して配設し、前記下流側インジェクタをシリンダヘッドの吸気ポートを臨む方向に指向させ、該下流側インジェクタの噴射角範囲の延長上に吸気ポートが位置するようにすることが好ましい。
【0014】
また、上流側インジェクタは、スロットルバルブとインジェクタとが直交して配置され、噴射燃料がスロットルバルブに衝突して、噴射量が多い(噴射時間が長い)燃料の微細飛沫同士がぶつかり合い、微細化が促進されて、燃料の霧化を促進させることができる。
【0015】
特に、エンジンの低回転域でスロットルバルブを急速に全開まで開放する場合、霧化促進によってより理想的な混合気を供給でき、過渡応答性の向上とエンジン出力の向上を図ることができる。
【0016】
また、本発明は、前記スロットルボディをエンジンのシリンダ軸線方向に対し傾倒させてシリンダヘッドに接続し、前記スロットルボディおよびシリンダヘッドの上部にエアクリーナを配し、前記エアクリーナの下方でスロットルボディとシリンダヘッドとの間に形成されるV形状空間に下流側インジェクタを収納し、上流側インジェクタを、スロットルボディを挟んでV形状空間と反対側で前記下流側インジェクタと対向する位置に配設することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、下流側インジェクタを狭い空間内で燃焼室側に向けて収納することで、上流側インジェクタを収納する空間を造ることができる。
また、上流側インジェクタをエアクリーナに近接配置することで、該エアクリーナ下方のエンジン壁面(シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース)周辺に空間を生み出し、その他の艤装品の搭載が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図4は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明の実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を採用したエンジンが搭載された自動二輪車の全体構成を示す全体側面図、図2は前記吸気制御装置が組み込まれたエンジンの構成を示す部分断面側面図、図3は前記吸気制御装置におけるスロットルバルブがアイドル状態の時の動作を示す説明図、図4は前記吸気制御装置におけるスロットルバルブが全開の時の動作を示す説明図である。
【0019】
本実施形態は、図1に示すように、自動二輪車1に搭載されるエンジン30に本発明に係る吸気制御装置100を採用したものである。
前記自動二輪車1においては、車体フレーム2の前頭部に、前輪3を軸支するフロントフォーク4がハンドルバー5によって左右回動自在に設けられ、一方、前記車体フレーム2の中央部に架設されたピボット軸7には、後方に延びて後輪8を軸支するスイングアーム9が上下回動自在に支持されており、このスイングアーム9はその基端部に設けられたサスペンション機構(図示省略)によって緩衝懸架されている。
【0020】
前記車体フレーム2は、ヘッドパイプ2aから車体前後方向後斜め下方に向けて延設される車体幅方向左右一対のメインフレーム2bを有し、前記車体フレーム2の前方下部には、前記メインフレーム2bの間にシリンダヘッド31を配置するようにエンジン30が懸架されている。このエンジン30の動力はチェーン11によって前記後輪8に伝達される。
【0021】
前記エンジン30は、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ(図示省略)と、該水温センサからの検出値を入力するとともに後記するサブスロットルバルブ52を開閉制御する電子制御装置(図示省略)とを有する吸気制御装置100を備えたものである。
前記電子制御装置は、エンジン始動時に入力された水温が設定値より低い場合に、サブスロットルバルブ52を一定時間全開にするようにしている。
【0022】
前記エンジン30の上部にはエアクリーナ12が配置されている。前記エアクリーナ12の後方には燃料ポンプ16が配置されている。該エンジン30の前部には、該エンジン30の下方に向かい該エンジン30の下側を回り込んで後方に延びる排気パイプ13が連結され、さらに、該エンジン30下側より車体幅方向右側に沿って後方に向かい延設され、後輪8に隣接して排気マフラ14が連結されている。
【0023】
また、前記車体フレーム2の前方より後方に向かい、前記ハンドルバー5の前方に配置されるメータ類や電装部品を覆うとともに、前記エンジン30および周辺部品の側方および下側を覆うように、前側カウリング20が該車体フレーム2と一体的に構成されている。前側カウリング20は合成樹脂の型成型品である。
【0024】
前記エンジン30の前方にはラジエータ17が設けられており、このラジエータ17はエンジン30の側部に設けられた冷却水ポンプ18に冷却水ホース19を介して接続されている。前記エンジン30の上部には燃料タンク21が設置され、この燃料タンク21の後部に着座シート22が着脱可能に載置されている。この着座シート22の下部および後部周囲は、後部フレームカバー23によって覆われている。前記後部フレームカバー23は合成樹脂の型成型品である。
【0025】
前記エンジン30は4気筒式4サイクルの燃料噴射式エンジンであって、図2に示すように、シリンダブロック32内で、ピストン33が往復移動可能に設けられ、該ピストン33はコンロッド34を介してエンジン30の出力軸であるクランクシャフト35に連結されている。前記ピストン33の往復移動は、このコンロッド34によりクランクシャフト35の回転へと変換されるようになっている。シリンダブロック32の上端には、シリンダヘッド31が設けられている。
【0026】
前記シリンダヘッド31とピストン33との間には燃焼室36が設けられ、該シリンダヘッド31には燃焼室36と連通する吸気ポート37及び排気ポート38が設けられている。それら吸気ポート37及び排気ポート38には、それぞれ吸気バルブ39及び排気バルブ40が設けられている。
【0027】
前記シリンダヘッド31には、吸気バルブ39及び排気バルブ40を開閉駆動するための吸気カムシャフト41及び排気カムシャフト42が回転可能に支持されている。前記吸気カムシャフト41及び排気カムシャフト42は、タイミングベルト(図示省略)を介してクランクシャフト35に連結され、該タイミングベルトによりクランクシャフト35の回転が吸気カムシャフト41及び排気カムシャフト42へ伝達されるようになっている。そして、前記吸気カムシャフト41が回転すると、吸気バルブ39が開閉駆動されて、吸気ポート37と燃焼室36とが連通/遮断される。又、排気カムシャフト42が回転すると、排気バルブ40が開閉駆動されて、排気ポート38と燃焼室36とが連通/遮断されるようになっている。
【0028】
前記吸気ポート37及び排気ポート38には、それぞれインテークマニホールド45及びエキゾーストマニホールド46が接続されている。このインテークマニホールド45内及び吸気ポート37内は吸気通路47となっており、エキゾーストマニホールド46内及び排気ポート38内は排気通路48となっている。前記吸気通路47はエンジン30の後方に向かい設けられ、前記排気通路48はエンジン30の前方に向かい設けられている。インテークマニホールド45の上流部には、吸気制御装置100を構成するスロットルボディ50が配置されている。
【0029】
前記スロットルボディ50は、シリンダブロック32の軸線方向に対し傾倒させてシリンダヘッド31に接続されている。前記スロットルボディ50およびシリンダヘッド31の上部にはエアクリーナ12が配設され、前記エアクリーナ12の下方には、スロットルボディ50とシリンダヘッド31との間にV形状の空間12aが形成されている。
【0030】
また、前記スロットルボディ50には、図3、図4に示すように、吸気の流量調整手段として、吸気通路の上流側にエンジンの運転状況に応じてモータ駆動(図示省略)により開閉するサブスロットルバルブ52が配設され、その下流側にスロットルグリップ70の動作に連動して開閉するメインスロットルバルブ51が配設され、そして、燃料を噴射するための燃料噴射手段として上流側インジェクタ53aおよび下流側インジェクタ53bが配設されている。
【0031】
前記サブスロットルバルブ52は、吸気通路に直交する回動軸52sを備え、スロットルボディ50の空気流れ方向上流側に配設されている。
前記メインスロットルバルブ51は、吸気通路に直交する回動軸51sを備え、前記サブスロットルバルブ52より空気流れ方向下流側に該サブスロットルバルブ52と並列して配設されている。
【0032】
前記上流側インジェクタ53aは、サブスロットルバルブ52の回動軸52sに対向し且つ吸気通路に直交する位置に配設され、前記下流側インジェクタ53bは、前記上流側インジェクタ53aよりも下流側にオフセットされた位置に配設されている。
【0033】
また、前記下流側インジェクタ53bは、前記上流側インジェクタ53aに対してメインスロットルバルブ51を挟んで反対側位置に燃焼室側に指向してシリンダヘッド31の吸気ポート37に臨み20°〜40°傾斜した状態で配置され、該下流側インジェクタ53bの噴射角範囲の延長上に吸気ポート37が位置するようにされている。
【0034】
外観上では、図2に示すように、前記下流側インジェクタ53bは、エアクリーナ12下方のスロットルボディ50とシリンダヘッド31との間に形成されるV形状の空間12aに収納される様に配設され、前記上流側インジェクタ53aは、該スロットルボディ50を挟んで前記V形状の空間12aと反対側で前記下流側インジェクタ53bと対向する位置に配設されている。
【0035】
次に、本実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気制御装置の動作について説明する。
まず、エンジンがアイドリング時または低負荷状態の時は、図3に示すように、メインスロットルバルブ51が略全閉状態であり、図上で略水平に配置されている。この時、サブスロットルバルブ52は所定量開放された状態となっている。
【0036】
下流側インジェクタ53bは、メインスロットルバルブ51およびサブスロットルバルブ52には影響されることなく噴射量が制御されるため、例えば、メインスロットルバルブ51のバルブ開度が小さい場合であっても適正な空燃比を得ることができる。
【0037】
そして、メインスロットルバルブ51のバルブ開度がある程度大きくなると、サブスロットルバルブ52および上流側インジェクタ53aによる燃料噴射により霧化が促進されて、メインスロットルバルブ51に妨げられることなく吸気を良好に行うことができる。
【0038】
また、下流側インジェクタ53bから噴射される燃料は、該下流側インジェクタ53bが吸気ポート37に向かい指向して配設されているので、噴射角範囲内で直接燃焼室36に噴射することが可能となる。
【0039】
次に、エンジンが高回転・高負荷状態、例えばスロットル全開の時は、図4に示すように、メインスロットルバルブ51およびサブスロットルバルブ52が略90度回転して吸気流れ方向と略平行に配設されて全開状態となる。
【0040】
上流側インジェクタ53aは、サブスロットルバルブ52に対し略垂直に対向する状態となり、エアクリーナ12の底面に概略沿い、車両搭載状態ではインジェクタ53aの軸および噴射軸が水平より上方を向くように搭載される。該上流側インジェクタ53aから噴射される燃料は、サブスロットルバルブ52本体および回動軸52sに衝突してさら燃料の微細飛沫同士がぶつかり合い、微細化が促進されて、燃料の霧化が促進するとともに混合気の均一化を図ることができる。
【0041】
そして、上流側インジェクタ53aから噴射された燃料は、図4に示すように、吸気通路内でサブスロットルバルブ52とメインスロットルバルブ51とにより隔てられた上流側インジェクタ53a側を通って長い経路で燃焼室36に供給される。
【0042】
一方、下流側インジェクタ53bは、吸気ポート37に向かい指向して配設されているので、メインスロットルバルブ51本体および回動軸51sに影響されることなく燃料噴射を行うことができる。
【0043】
そして、下流側インジェクタ53bから噴射された燃料は、吸気通路内でサブスロットルバルブ52とメインスロットルバルブ51とにより隔てられて、新気が流入する下流側インジェクタ53b側に傾斜した状態で噴射され、さらに、噴射角範囲内で直接燃焼室36に噴射することが可能となる。
【0044】
このように、上流側インジェクタ53aと下流側インジェクタ53bとを2つのスロットルバルブを挟んで対向した位置に配設することにより、燃料が偏ること無く噴射されるため、燃料の霧化および混合気の均一化を促進することができる。
【0045】
以上のように構成したので、本実施形態の吸気制御装置100によれば、1つのスロットルボディ50に2つのスロットルバルブ、すなわち上流側にサブスロットルバルブ52、下流側にメインスロットルバルブ51を配設し、且つ2つの上流側インジェクタ53aおよび下流側インジェクタ53bを配設し、さらに前記2つのインジェクタの向きを上述したように配設したので、吸気される空気の制御と噴射された燃料の霧化促進を同時に実現することができる。
【0046】
これにより、燃料の燃焼が改善されてエンジン出力が向上するとともに、HCの低減を図ることができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、上流側インジェクタ53aを、サブスロットルバルブ52と直交して配置したので、噴射量が多い(噴射時間が長い)場合、噴射燃料がサブスロットルバルブ52に衝突して、さらに燃料の微細飛沫同士がぶつかり合い、微細化が促進されて、燃料の霧化を促進させることができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、上流側インジェクタ53aを、スロットルボディ50の吸気通路上流側のサブスロットルバルブ52に対向して配置したので、燃焼室36までの経路が長く、混合時間を比較的長くとれるので、スロットルバルブに噴射燃料が衝突、粉砕されることにより霧化が向上して更に均一化されることにより燃焼効率が向上し、エンジン出力の向上と排気の浄化(HCの低減)を図ることができる。
【0049】
また、本実施形態によれば、下流側インジェクタ53bを、スロットルボディ50の吸気通路下流側のメインスロットルバルブ51の下流側に吸気ポート37に指向して配置したので、燃焼室36までの経路が短く、燃料の到達時間が短いので過渡応答性が良好となる。
【0050】
また、本実施形態によれば、スロットルボディ50にインジェクタを全て取り付けられユニット化できるので、組み付け性が良く、下流側インジェクタ53bを、エアクリーナ12下方のスロットルボディ50とシリンダヘッド31との間に形成されるV形状の空間12aに配設し、前記上流側インジェクタ53aを、スロットルボディ50を挟んで前記V形状の空間12aと反対側で前記下流側インジェクタ53bと対向する位置に配設したので、付随する燃料配管とハーネス類(いずれも図示略)をインジェクタとともにエアクリーナ12底面の近傍であってスロットルボディ50の上流側に配置できる。即ち、それらを上流側のサブスロットルバルブ52の駆動モータとそのハーネスに近接して集中して配することができ、スロットルグリップにより駆動される下流側のメインスロットルバルブ51のスロットルレバーとスロットルケーブルの取り回しの自由度を増すことができる。よって、省スペース化でき、エアクリーナ12下方のスペースを有効利用して、その他の艤装品の搭載が可能となる。
【0051】
尚、本発明の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、例えば、本実施形態における上流側インジェクタ53aを主に高速域に使用し、下流側インジェクタ53bを主に低速域や空燃比補正等に用いることで、優れた過渡特性、応答性、エンジン出力の向上およびHCの低減を同時に実現することも可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置によれば、混合気濃度の偏りを低減するとともに噴射燃料の霧化・均一化を向上させて、エンジン出力の向上と排気の浄化を良好にして、エンジンの過渡応答性と出力向上の両立を図ることができるという優れた効果を奏する。
【0053】
詳しくは、本発明によれば、吸気通路に直交する回動軸を有する上流側スロットルバルブと、吸気通路に直交する回動軸を有し上流側スロットルバルブと並列して設けられる下流側スロットルバルブとを備え、前記上流側スロットルバルブに対向して設けられる上流側インジェクタと、前記下流側スロットルバルブより下流側位置にオフセットし且つ前記上流側インジェクタに対して下流側スロットルバルブを挟んで反対側位置に燃焼室側に指向して傾斜配置される下流側インジェクタとを備え、エンジンの回転域によって、上流側インジェクタと下流側インジェクタの燃料噴射を制御することで、燃料の霧化を促進し混合気の均一化を図り、エンジン出力の向上と排気の浄化(HCの低減)を図ることができる。
さらに、上流側インジェクタをエンジンの高回転域用とし、下流側インジェクタを低回転域用とすることで過渡応答性の向上とエンジン出力の向上とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を採用したエンジンが搭載された自動二輪車の全体構成を示す全体側面図である。
【図2】前記吸気制御装置が組み込まれたエンジンの構成を示す部分断面側面図である。
【図3】前記吸気制御装置におけるスロットルバルブがアイドル状態の時の動作を示す説明図である。
【図4】前記吸気制御装置におけるスロットルバルブが全開の時の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車
12 エアクリーナ
12a 空間
30 エンジン
36 燃焼室
37 吸気ポート
47 吸気通路
50 スロットルボディ
51 メインスロットルバルブ
51s、52s 回動軸
52 サブスロットルバルブ
53a 上流側インジェクタ
53b 下流側インジェクタ
100 吸気制御装置

Claims (3)

  1. 燃料ポンプから供給される燃料を吸気通路内に噴射するための燃料噴射手段と、吸気通路の吸気流量を制御する流量調整手段とをスロットルボディに備えた燃料噴射式エンジンの吸気制御装置において、
    前記流量調整手段として、吸気通路に直交する回動軸を有する上流側スロットルバルブと、吸気通路に直交する回動軸を有し上流側スロットルバルブと並列に設けられる下流側スロットルバルブとを備え、
    前記燃料噴射手段として、前記上流側スロットルバルブに対向して設けられる上流側インジェクタと、前記下流側スロットルバルブより下流側位置にオフセットし且つ前記上流側インジェクタに対して下流側スロットルバルブを挟んで反対側位置に燃焼室側に指向して傾斜配置される下流側インジェクタとを備えたことを特徴とする燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
  2. 前記上流側インジェクタを前記上流側スロットルバルブの回動軸に対向し且つ吸気通路に直交して配設し、
    前記下流側インジェクタをシリンダヘッドの吸気ポートを臨む方向に指向させ、該下流側インジェクタの噴射角範囲の延長上に吸気ポートが位置するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
  3. 前記スロットルボディをエンジンのシリンダ軸線方向に対し傾倒させてシリンダヘッドに接続し、
    前記スロットルボディおよびシリンダヘッドの上部にエアクリーナを配し、
    前記エアクリーナの下方でスロットルボディとシリンダヘッドとの間に形成されるV形状空間に下流側インジェクタを収納し、
    上流側インジェクタを、スロットルボディを挟んでV形状空間と反対側で前記下流側インジェクタと対向する位置に配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
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