JP2004100403A - 透水性コンクリートの吹付工法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透水性を得るに必要な粒度の骨材12と自硬性接着剤13との混練以前の上記骨材12を、付着泥分などが除去されるようにするとともに骨材12表面を一定の湿潤状態となるよう洗滌処理し、そして所望の施工面に上記骨材12と自硬性接着剤13との混練吹付材Aをホース17を介し圧送しながら吹き付ける透水コンクリートの吹付工法。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、オープンカット工法などにより構成した高速道路などの法面や、ダムの湛水斜面、各種施設などに面する傾斜した法面或いは崩壊のおそれのある急傾斜地などの斜面安定工の透水性コンクリートの吹付工法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
斜面をそのままにしておくと、表土などが雨水などの流水によって流され、或いは崩壊するおそれがあるので、斜面を安定させる工法が必要になる。
【0003】
従来の斜面安定工法としては、斜面に安定材を塗りつけたり或いは吹き付けている。
【0004】
上記の安定材には、例えばモルタルやセメントミルクが用いられている。
【0005】
上記のようなモルタルやセメントミルクによる斜面安定工法では、表層の安定材層に透水性がないため、基盤(地表)と安定材層との間に地表に滲み出た水が残留するので、安定材層の浮き上がり(基盤に対する遊離)原因になる。
【0006】
このため、安定材層が崩壊する問題があった。
【0007】
特に、滲み出た水の流出がないため、封じ込められた水が昼夜の温度差によって膨張と収縮とを繰り返すので、表層材層にひび割れが発生する。
【0008】
すると、崩壊の誘発原因になると共に、表層材層の耐久性を著しく減少するなどの問題があった。
【0009】
そこで、既知のように、法面或いは傾斜地などの施工面に透水性を得るに必要な粒度の骨材と自硬性接着剤(セメントと水とからなるセメントペーストを標準としている)との混合吹付材を吹き付けて、上述の問題を解決している。
【0010】
なお、周知のように、吹付材の吹き付けにともない自硬性接着剤により骨材が接着されたとき、骨材の表面接着剤の非接触部分ができるので、この非接触部分が透水経路になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような透水性を得る吹付材の骨材に泥などが付着しているので、泥分が水分を吸収して自硬性接着剤の水セメント比が一定しない。
【0012】
すると、骨材同志の接着力(セメントペーストの付着力低下による)に大きなバラツキが発生すると共に、接着力のバラツキによって著しく強度が低下し、耐久性に問題があった。
【0013】
そこで、この発明は、上述のような問題を解決することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、透水性を得るに必要な粒度の骨材と自硬性接着剤との混練以前の上記骨材を、付着泥分などが除去されるようにするとともに骨材表面を一定の湿潤状態となるよう洗滌処理し、そして所望の施工面に上記骨材と自硬性接着剤との混練吹付材をホースを介し圧送しながら吹き付けることを特徴とする透水コンクリートの吹付工法を採用する。
【0015】
また、供給する透水性を得るに必要な粒度の骨材と自硬性接着剤との混練装置と、この混練装置に供給する以前の上記骨材に付着した泥分を除去するように設けた洗滌装置と、上記混練装置によって混練した上記骨材と自硬性接着剤とからなる吹付材の吹き付け圧送手段とからなる透水性コンクリートの吹付装置を採用する。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0017】
この発明の実施形態では、図1から図3に示すように、強制練りミキサー11には、透水性を得るに必要な粒度の骨材12と自硬性接着剤13とが所定の配合比率になるように(既知のように、計量器によって骨材12及び自硬性接着剤13を計量の上供給する)供給されて混練される。
【0018】
上記の骨材12としては、標準粒径が2.5〜5mm及び5〜15mm位のフルイ砂が、上記の自硬性接着剤13としては、セメントと水とからなるセメントペーストを標準とするが、より強度を必要とする場合、ビニロン短繊維などの補強材を混入(併用)することもあり、また吹付後の硬化時のブリージングを低減し、ひび割れの発生防止目的として炭酸カルシウムの化合物などの混和剤(セメント水和反応を変える変性剤)を混入(併用)することもある。
【0019】
上記強制練りミキサー11に骨材12を供給する手段としては、図示の場合、集積(例えば野積みなど)してある骨材12を例えばショベルカーによってホッパー14に投入し、ホッパー14から第1コンベヤ15に荷受けして強制練りミキサー11に流下(供給)させるようにしてある。
【0020】
また、強制練りミキサー11により混練した吹付材Aは、吹付機16に供給され、吹付機16からホース17に圧送(コンプレッサーの運転による)して、ホース17の先端吹付ノズル18から施工面19に吹き付ける。
【0021】
上記強制練りミキサー11から吹付機16に吹付材Aを供給する手段としては図示の場合、強制練りミキサー11から排出した吹付材Aを第2ベルトコンベヤ20に荷受けして、第2ベルトコンベヤ20から吹付機16に供給するようにしたが、強制練りミキサー11から吹付機16に流入させるようにしてもよい。
【0022】
さらに、強制練りミキサー11に供給する骨材12は、供給以前に洗滌装置Bによって骨材12に付着している付着物、例えば泥分を除去(洗い落す)するようにしてある。
【0023】
上記の洗滌装置Bは、図示の場合タンク21に給水して、このタンク21からパイプ22に洗滌水を圧送すると共に、パイプ22の先端ノズル23から噴射させて付着泥分を洗い落すようにしてある。
【0024】
そして、骨材12の洗滌個所としては、図1に示すように、集積場所で行なう以外に、図2に示すようにホッパー14内に散水して行なうか、図3に示すように、ホッパー14から強制練りミキサー11に供給する第1コンベヤ15に散水して行なう。
【0025】
なお、自硬性接着剤13としてのセメントペーストのセメントに対する注水量は、バルブの開放度合いで所定の水量とすることができ、また図3に示すように第1コンベヤ15にノズル23を設けた場合、第1コンベヤ15の運転に連動して自動的に水洗することができる。
【0026】
そして、第1コンベヤ15上での洗滌によると、水量をバルブで調整することによって、強制練りミキサー11への給水が不要になる。
【0027】
当然強制練りミキサー11には、ホッパー31から自硬性接着剤としてのセメントを供給する。
【0028】
図中31は自硬性接着剤13の収納ホッパーである。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、この発明の透水性コンクリートの吹付工法及びその装置の透水性コンクリートを構成する骨材を、混練以前に洗滌処理して付着泥分を除去し、かつ湿潤状態にしてあるので、骨材に対する水セメント比が水分を吸収する泥分がないため一定になる。
【0030】
このため、骨材に対するセメントペーストの付着力が一段と向上して、骨材同志の強力な結束を保障すると共に、吹付材の安定した定着が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す正面図
【図2】他の洗滌の例を示す正面図
【図3】他の洗滌の例を示す正面図
【符号の説明】
A 吹付材
B 洗滌装置
11 強制練りミキサー
12 骨材
13 自硬性接着剤
14 ホッパー
15 第1ベルトコンベヤ
16 吹付機
17 ホース
18 吹付ノズル
19 施工面
20 第2ベルトコンベヤ
21 タンク
22 パイプ
23 ノズル
Claims (2)
- 透水性を得るに必要な粒度の骨材と自硬性接着剤との混練以前の上記骨材を、付着泥分などが除去されるようにするとともに骨材表面を一定の湿潤状態となるよう洗滌処理し、そして所望の施工面に上記骨材と自硬性接着剤との混練吹付材をホースを介し圧送しながら吹き付けることを特徴とする透水コンクリートの吹付工法。
- 供給する透水性を得るに必要な粒度の骨材と自硬性接着剤との混練装置と、この混練装置に供給する以前の上記骨材に付着した泥分を除去するように設けた洗滌装置と、上記混練装置によって混練した上記骨材と自硬性接着剤とからなる吹付材の吹き付け圧送手段とからなる透水性コンクリートの吹付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002267517A JP2004100403A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 透水性コンクリートの吹付工法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002267517A JP2004100403A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 透水性コンクリートの吹付工法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004100403A true JP2004100403A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32265987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002267517A Pending JP2004100403A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 透水性コンクリートの吹付工法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004100403A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009150054A (ja) * | 2007-12-18 | 2009-07-09 | Masashi Sasaki | 法面処理工法 |
WO2020042423A1 (zh) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 山东科技大学 | 湿式混凝土喷射单颗粒骨料回弹与粘附机理试验平台 |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002267517A patent/JP2004100403A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009150054A (ja) * | 2007-12-18 | 2009-07-09 | Masashi Sasaki | 法面処理工法 |
WO2020042423A1 (zh) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 山东科技大学 | 湿式混凝土喷射单颗粒骨料回弹与粘附机理试验平台 |
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