JP2004099296A - ワーク回動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全かつ容易に縁石ブロックをその周方向に回動させる。
【解決手段】縁石ブロック回動装置1は、左右に延在した縁石ブロック50の左右方向と直交して縁石ブロック50を周方向に回動させるものである。この縁石ブロック回動装置1は、装置本体10と、装置本体10を上下に移動させる移動部と、縁石ブロック50の両端部の凹部51,51と互いに係合する係合部20と、縁石ブロック50を回動させる回転ハンドル30等とを備えている。装置本体10は、左右に延在し、その両端を折曲して縁石ブロック50の両端部に対向する両端部12,12を形成している。係合部20は、装置本体10の両端部12に縁石ブロック50の周方向に回動自在に設けられている。回転ハンドル30は、一方の係合部20Aと一体に設けられ、この係合部20を介して縁石ブロック50を回動させるものである。
【選択図】 図1
【解決手段】縁石ブロック回動装置1は、左右に延在した縁石ブロック50の左右方向と直交して縁石ブロック50を周方向に回動させるものである。この縁石ブロック回動装置1は、装置本体10と、装置本体10を上下に移動させる移動部と、縁石ブロック50の両端部の凹部51,51と互いに係合する係合部20と、縁石ブロック50を回動させる回転ハンドル30等とを備えている。装置本体10は、左右に延在し、その両端を折曲して縁石ブロック50の両端部に対向する両端部12,12を形成している。係合部20は、装置本体10の両端部12に縁石ブロック50の周方向に回動自在に設けられている。回転ハンドル30は、一方の係合部20Aと一体に設けられ、この係合部20を介して縁石ブロック50を回動させるものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縁石ブロック等のワークを周方向に回動させるワーク回動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、交通の安全を目的とし、道路の歩道や中央分離帯の車道の境界に沿って略4角柱状の縁石ブロック(ワーク)が敷設されている。この縁石ブロックには、製造されてから現場に納入されるまで長期間に渡って屋外で保管される結果、雨水や日光などにさらされる部分が変色する場合がある。このような変色を避けるため、製造された縁石ブロックは、道路上に設けられるべき状態とは上下逆向きの状態で保管され、現場に納入されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、縁石ブロックが上下逆向きの状態で道路の工事現場に納入された場合、縁石ブロックの上下を反転する際に、指先を挟むなどの危険がある。そのため、この危険を回避すべく慎重に縁石ブロックを反転する必要があり、工事に手間がかかっていた。
本発明の課題は、安全かつ容易にワーク(縁石ブロック)をその周方向に回動させることができるワーク回動装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、左右に延在したワーク(例えば、縁石ブロック50)の左右方向と直交して前記ワークを周方向に回動させるワーク回動装置(例えば、縁石ブロック回動装置1)であって、
前記ワーク50は、その両端部に凹部を有するものであり、
左右に延在するとともにその両端を折曲して前記ワーク50の両
端部に対向する両端部12,12を形成した装置本体10と、
この装置本体10の前記両端部12に前記ワーク50の周方向に回動自在に設けられ、前記ワーク50の前記両端部の前記凹部51と互いに係合する係合部20と、
少なくとも一方の前記係合部20Aと一体に設けられ、この係合部20を介して前記ワーク50を回動させる回転ハンドル30とを備え、
少なくとも一方の前記係合部20Aは、前記装置本体10に対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられ、
この係合部20Aと、この係合部20Aが設けられた前記装置本体10の端部12との少なくとも一方には、摺動自在に設けられた係合部20Aの摺動運動を拘束する拘束部90が設けられていることを特徴とする。
【0005】
請求項1記載の発明によれば、装置本体の両端部には、ワークの両端部の凹部と互いに係合する係合部がワークの周方向に回動自在に設けられ、少なくとも一方の係合部には、この係合部を介してワークを回動させる回転ハンドルが係合部と一体に設けられているので、ワークの両端部の凹部に係合部を係合させた後、ワーク回動装置をワークとともに上昇させ、次に、回転ハンドルを回動させることによってワークを回動させ、次に、ワーク回動装置をワークとともに下降させることにより、手間をかけずに安全かつ容易にワークをその周方向に回動させることができる。
また、少なくとも一方の係合部は装置本体の両端部に対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられているので、装置本体に対して相対的に係合部を左右方向に摺動させることによって、より容易に係合部とワークの両端部の凹部とを係合させることができる。
更に、摺動自在に設けられた係合部と、この係合部が設けられた装置本体の端部との少なくとも一方には、摺動自在に設けられた係合部の摺動運動を拘束する拘束部が設けられているので、拘束部によって係合部の摺動運動を拘束することにより、係合部とワークの両端部の凹部との係合状態を維持しつつ、ワークを回動させることができる。従って、より安全かつ容易にワークを回動させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照して本発明に係るワーク回動装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、ワークを、道路の歩道や中央分離帯の車道の境界に沿って設けられるコンクリート製の縁石ブロック50として説明する。また、ワーク回動装置を、縁石ブロック50を回動させる縁石ブロック回動装置1として説明する。
【0007】
縁石ブロック50は、図2に示すように、左右に延在した柱状のコンクリートブロックである。この縁石ブロック50の左右方向に垂直な断面は、略台形状となっている。この縁石ブロック50においては、互いに平行な上下面のうち、面積が小さい方の面、つまり図3(a)の下側の面が化粧面、つまり道路に設けられた際に上面となるべき面である。縁石ブロック50の両端部のそれぞれには、縁石ブロック50を運搬する際に手を掛けるための矩形状の凹部51が設けられている。これら凹部51,51は、縁石ブロック50の重心を通って左右方向に延在する直線と縁石ブロック50の両端部との交点に設けられている。
【0008】
縁石ブロック回動装置1は、図1及び図2に示すように、装置本体10と、縁石ブロック50の凹部51,51と係合する2つの係合部20,20(以下、両者を便宜的に区別する場合に、一方を係合部20A、他方を係合部20Bとする)と、一方の係合部20Aを介して縁石ブロック50を回動させる回転ハンドル30と、装置本体10を上下に移動させる移動部(図示せず)等とを備えている。
【0009】
装置本体10は、縁石ブロック50の上面及び両端面に沿うように左右に延在するとともに両端を下方に折曲した略コ字状に形成されている。より具体的には、装置本体10は、左右に延在する中央部11と、この中央部11の両端から下方に突出した2つの端部12,12等とから一体に設けられている。なお、本実施の形態においては、装置本体10は、金属製の角パイプ等によって形成されている。
【0010】
中央部11は、縁石ブロック50の上面に対向する部材である。中央部11の上端には、ロープ40が挿通された2つの挿通部110,110が突出して設けられている。ロープ40は、移動部によって装置本体10を吊るためのものである。
両端部12,12は、縁石ブロック50の両端面にそれぞれ対向する部材である。両端部12,12の下端には、左右に向かって円形に開口したリング部120がそれぞれ設けられている。各リング部120は係合部20を縁石ブロック50の周方向に回動自在に軸支している。なお、一方のリング部120、つまり図中右側のリング部120(以下、便宜的にリング部120Aとする)には、ピン(図示せず)が挿通されるピン穴125が設けられている。これらピン及びピン穴125は、後述の拘束部90の一部を構成するものである。
【0011】
係合部20,20は、左右に延在する棒状の部材であり、縁石ブロック50の凹部51と嵌合可能に形成された4角柱状の先端部21と、この先端部21より細い円柱状の基端部22等とを備えている。これら係合部20,20は、それぞれの先端部21,21を互いに対向させ、かつそれぞれの基端部22,22を装置本体10の両端部12,12のリング部120,120に挿通した状態となっている。
【0012】
係合部20Bの基端部22の左右方向の長さは、リング部120の左右方向の長さとほぼ等しくなっている。また、係合部20Bの基端部22の基端側の部位には、係合部20Bがリング部120から抜けるのを防止する抜け止め部23が設けられている。この抜け止め部23は、リング部120の直径よりも大きな直径を有する円盤状の部材である。
【0013】
係合部20Aの基端部22の左右方向の長さは、リング部120の左右方向の長さより長くなっている。従って、係合部20Aは、リング部120Aに対して相対的に左右に摺動可能になっている。
この係合部20Aの基端部22の中間部には、基端部22の周方向に沿って溝部24が形成されている。具体的には、溝部24は、両方の係合部20,20の各先端部21が縁石ブロック50の凹部51と互いに係合した際にリング部120Aのピン穴125と隣接するよう、係合部20Aの基端部22に設けられている。この溝部24は、ピン(図示せず)及びリング部120Aのピン穴125とともに、係合部20Aの摺動運動を拘束する拘束部90を構成している。
拘束部90は、リング部120Aのピン穴125に挿通されたピンを溝部24の間に介在させ、このピンと溝部24の側壁部とを互いに当接させることにより、左右への係合部20Aの摺動運動を拘束するものである。従って、拘束部90は、各係合部20と縁石ブロック50の凹部51とを互いに係合させた状態でピン穴125を介して溝部24の間にピンを介在させることによって、係合部20Aの左右への摺動運動を拘束し、両方の係合部20,20と凹部51,51との係合状態を維持可能となっている。
また、係合部20Aの基端部22の基端側の部位には、回転ハンドル30が係合部20と一体に設けられている。
【0014】
回転ハンドル30は、係合部20の軸方向と垂直に延在する棒状の部材である。この回転ハンドル30は、リング部120Aの直径よりも長く、係合部20Aがリング部120Aから抜けるのを防止している。
移動部は、クレーンやパワーショベル、フォークリフト等、ロープ40を介して縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに上下に移動させるものである。
【0015】
次に、以上のような縁石ブロック回動装置1を用いて縁石ブロック50を回転させる手順について説明する。
まず、図3(a)に示すように、地盤上に上下逆の状態で載置された縁石ブロック50の両方の凹部51に係合部20,20を係合させ、リング部120Aのピン穴125を介して係合部20Aの溝部24の間にピンを介在させる。これにより、左右への係合部20Aの摺動運動を拘束し、係合部20と凹部51との係合状態を維持する。
次に、図2及び図3(b)に示すように、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに上昇させる。
次に、図3(c)〜(e)に示すように、回転ハンドル30を回転させることによって、係合部20Aを介して縁石ブロック50を縁石ブロック50の周方向に180度回転させる。
次に、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに下降させる。
そして、図3(f)に示すように、縁石ブロック50を地盤上に載置し、縁石ブロック50から縁石ブロック回動装置1を取り外す。
【0016】
以上のような縁石ブロック回動装置1によれば、装置本体10の両端部12,12には、縁石ブロック50の両端部の凹部51,51と互いに係合する係合部20,20が縁石ブロック50の周方向に回動自在に設けられている。また、係合部20Aには、この係合部20Aを介して縁石ブロック50を回動させる回転ハンドル30が係合部20Aと一体に設けられている。従って、縁石ブロック50の両端部の凹部51,51に係合部20,20を係合させた後、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに上昇させ、次に、回転ハンドル30を回転させることによって縁石ブロック50を回転させ、次に、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに下降させることにより、安全かつ容易に縁石ブロック50をその周方向に回転させることができる。
【0017】
また、係合部20Aは装置本体10のリング部120Aに対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられるので、装置本体10のリング部120Aに対して相対的に係合部20Aを左右方向に摺動させることによって、より容易に両方の係合部20,20と縁石ブロック50の両端部の凹部51,51とを互いに係合させることができる。
【0018】
また、係合部20A及び装置本体10のリング部121には、係合部20Aの摺動運動を拘束する拘束部90が設けられているので、拘束部90によって係合部20の摺動運動を拘束することにより、係合部20,20と縁石ブロック50の両端部の凹部51,51との係合状態を維持しつつ、縁石ブロック50を回転させることができる。従って、より安全かつ容易に縁石ブロック50を回転させることができる。
更に、係合部20Aの回転を、回転ハンドル30を介して人力で行うことにより縁石ブロック50を回転させるので、係合部20Aをモーター等の駆動装置によって回転させる場合と異なり、縁石ブロック回動装置1の構造を簡素化することができる。また、縁石ブロック回動装置1の製造コスト低廉化することができるとともに、縁石ブロック回動装置1を壊れ難い構造とすることができる。
【0019】
なお、上記実施の形態においては、ワークを縁石ブロック50として説明したが、これに限らず、他のコンクリート製の成形物や角材、鉄骨などとしても良い。
また、溝部24は係合部20Aの基端部22に1つ設けられていることとして説明したが、これに限らず、縁石ブロック50の左右方向の長さのバリエーションに応じて複数設けられることとしても良い。この場合、1つの縁石ブロック回動装置1によって複数種類の縁石ブロックを回動させることができる。
【0020】
また、拘束部90は、リング部120Aのピン穴125に挿通されたピンを溝部24の間に介在させることによって係合部20Aの左右への摺動運動を拘束することとして説明したが、他の機構によって係合部20Aの摺動運動を拘束するものとしても良い。例えば、リング部120Aにピン穴125を設けずに、このリング部120Aより先端側の係合部20Aの部位にピン穴を設け、このピン穴に挿通されたピンによって係合部20Aの基端側への摺動運動を拘束するとともに、縁石ブロック50の凹部51の底面によって係合部20Aの先端側への摺動運動を拘束することとしても良い。また、係合部20Aの先端部21を基端部22によって回動可能に軸支されるものとして形成し、かつリング部120Aを、内部に挿通された係合部20Aの基端部22を締付け可能に形成することによって係合部20Aの摺動運動を拘束するものとしても良い。このようなリング部120Aは、例えば、ボルトが螺合可能な穴部をリング部120Aに設けることによって形成可能である。このようなリング部120Aにおいては、ボルトを締めてリング部120Aの内部の基端部22をボルトの先端とリング部120Aの内周面とによって締付けることにより、リング部120Aに対する任意の位置で係合部20Aの摺動運動を拘束することができる。
【0021】
また、係合部20Aのみが摺動運動することとして説明したが、係合部20Bも摺動運動することとしても良い。
更に、回転ハンドル30は係合部20Aにのみ設けられることとして説明したが、係合部20A,20Bのそれぞれに設けられることとしても良い。この場合、両方の回転ハンドル30,30を用いることにより、縁石ブロック50の両端部からこの縁石ブロックに外力を加えることができるので、より容易に縁石ブロック50を回動させることができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ワークの両端部の凹部に係合部を係合させた後、移動部によってワーク回動装置をワークとともに上昇させ、次に、回転ハンドルを回動させることによってワークを回動させ、次に、移動部によってワーク回動装置をワークとともに下降させることにより、手間をかけずに安全かつ容易にワークをその周方向に回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縁石ブロック回動装置を示す正面図である。
【図2】縁石ブロックを回動させる手順を説明するための正面図である。
【図3】縁石ブロックを回動させる手順を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 縁石ブロック回動装置(ワーク回動装置)
10 装置本体
12 装置本体の端部
20 係合部
30 回転ハンドル
50 縁石ブロック(ワーク)
51 縁石ブロックの凹部
90 拘束部
【発明の属する技術分野】
本発明は、縁石ブロック等のワークを周方向に回動させるワーク回動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、交通の安全を目的とし、道路の歩道や中央分離帯の車道の境界に沿って略4角柱状の縁石ブロック(ワーク)が敷設されている。この縁石ブロックには、製造されてから現場に納入されるまで長期間に渡って屋外で保管される結果、雨水や日光などにさらされる部分が変色する場合がある。このような変色を避けるため、製造された縁石ブロックは、道路上に設けられるべき状態とは上下逆向きの状態で保管され、現場に納入されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、縁石ブロックが上下逆向きの状態で道路の工事現場に納入された場合、縁石ブロックの上下を反転する際に、指先を挟むなどの危険がある。そのため、この危険を回避すべく慎重に縁石ブロックを反転する必要があり、工事に手間がかかっていた。
本発明の課題は、安全かつ容易にワーク(縁石ブロック)をその周方向に回動させることができるワーク回動装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、左右に延在したワーク(例えば、縁石ブロック50)の左右方向と直交して前記ワークを周方向に回動させるワーク回動装置(例えば、縁石ブロック回動装置1)であって、
前記ワーク50は、その両端部に凹部を有するものであり、
左右に延在するとともにその両端を折曲して前記ワーク50の両
端部に対向する両端部12,12を形成した装置本体10と、
この装置本体10の前記両端部12に前記ワーク50の周方向に回動自在に設けられ、前記ワーク50の前記両端部の前記凹部51と互いに係合する係合部20と、
少なくとも一方の前記係合部20Aと一体に設けられ、この係合部20を介して前記ワーク50を回動させる回転ハンドル30とを備え、
少なくとも一方の前記係合部20Aは、前記装置本体10に対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられ、
この係合部20Aと、この係合部20Aが設けられた前記装置本体10の端部12との少なくとも一方には、摺動自在に設けられた係合部20Aの摺動運動を拘束する拘束部90が設けられていることを特徴とする。
【0005】
請求項1記載の発明によれば、装置本体の両端部には、ワークの両端部の凹部と互いに係合する係合部がワークの周方向に回動自在に設けられ、少なくとも一方の係合部には、この係合部を介してワークを回動させる回転ハンドルが係合部と一体に設けられているので、ワークの両端部の凹部に係合部を係合させた後、ワーク回動装置をワークとともに上昇させ、次に、回転ハンドルを回動させることによってワークを回動させ、次に、ワーク回動装置をワークとともに下降させることにより、手間をかけずに安全かつ容易にワークをその周方向に回動させることができる。
また、少なくとも一方の係合部は装置本体の両端部に対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられているので、装置本体に対して相対的に係合部を左右方向に摺動させることによって、より容易に係合部とワークの両端部の凹部とを係合させることができる。
更に、摺動自在に設けられた係合部と、この係合部が設けられた装置本体の端部との少なくとも一方には、摺動自在に設けられた係合部の摺動運動を拘束する拘束部が設けられているので、拘束部によって係合部の摺動運動を拘束することにより、係合部とワークの両端部の凹部との係合状態を維持しつつ、ワークを回動させることができる。従って、より安全かつ容易にワークを回動させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照して本発明に係るワーク回動装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、ワークを、道路の歩道や中央分離帯の車道の境界に沿って設けられるコンクリート製の縁石ブロック50として説明する。また、ワーク回動装置を、縁石ブロック50を回動させる縁石ブロック回動装置1として説明する。
【0007】
縁石ブロック50は、図2に示すように、左右に延在した柱状のコンクリートブロックである。この縁石ブロック50の左右方向に垂直な断面は、略台形状となっている。この縁石ブロック50においては、互いに平行な上下面のうち、面積が小さい方の面、つまり図3(a)の下側の面が化粧面、つまり道路に設けられた際に上面となるべき面である。縁石ブロック50の両端部のそれぞれには、縁石ブロック50を運搬する際に手を掛けるための矩形状の凹部51が設けられている。これら凹部51,51は、縁石ブロック50の重心を通って左右方向に延在する直線と縁石ブロック50の両端部との交点に設けられている。
【0008】
縁石ブロック回動装置1は、図1及び図2に示すように、装置本体10と、縁石ブロック50の凹部51,51と係合する2つの係合部20,20(以下、両者を便宜的に区別する場合に、一方を係合部20A、他方を係合部20Bとする)と、一方の係合部20Aを介して縁石ブロック50を回動させる回転ハンドル30と、装置本体10を上下に移動させる移動部(図示せず)等とを備えている。
【0009】
装置本体10は、縁石ブロック50の上面及び両端面に沿うように左右に延在するとともに両端を下方に折曲した略コ字状に形成されている。より具体的には、装置本体10は、左右に延在する中央部11と、この中央部11の両端から下方に突出した2つの端部12,12等とから一体に設けられている。なお、本実施の形態においては、装置本体10は、金属製の角パイプ等によって形成されている。
【0010】
中央部11は、縁石ブロック50の上面に対向する部材である。中央部11の上端には、ロープ40が挿通された2つの挿通部110,110が突出して設けられている。ロープ40は、移動部によって装置本体10を吊るためのものである。
両端部12,12は、縁石ブロック50の両端面にそれぞれ対向する部材である。両端部12,12の下端には、左右に向かって円形に開口したリング部120がそれぞれ設けられている。各リング部120は係合部20を縁石ブロック50の周方向に回動自在に軸支している。なお、一方のリング部120、つまり図中右側のリング部120(以下、便宜的にリング部120Aとする)には、ピン(図示せず)が挿通されるピン穴125が設けられている。これらピン及びピン穴125は、後述の拘束部90の一部を構成するものである。
【0011】
係合部20,20は、左右に延在する棒状の部材であり、縁石ブロック50の凹部51と嵌合可能に形成された4角柱状の先端部21と、この先端部21より細い円柱状の基端部22等とを備えている。これら係合部20,20は、それぞれの先端部21,21を互いに対向させ、かつそれぞれの基端部22,22を装置本体10の両端部12,12のリング部120,120に挿通した状態となっている。
【0012】
係合部20Bの基端部22の左右方向の長さは、リング部120の左右方向の長さとほぼ等しくなっている。また、係合部20Bの基端部22の基端側の部位には、係合部20Bがリング部120から抜けるのを防止する抜け止め部23が設けられている。この抜け止め部23は、リング部120の直径よりも大きな直径を有する円盤状の部材である。
【0013】
係合部20Aの基端部22の左右方向の長さは、リング部120の左右方向の長さより長くなっている。従って、係合部20Aは、リング部120Aに対して相対的に左右に摺動可能になっている。
この係合部20Aの基端部22の中間部には、基端部22の周方向に沿って溝部24が形成されている。具体的には、溝部24は、両方の係合部20,20の各先端部21が縁石ブロック50の凹部51と互いに係合した際にリング部120Aのピン穴125と隣接するよう、係合部20Aの基端部22に設けられている。この溝部24は、ピン(図示せず)及びリング部120Aのピン穴125とともに、係合部20Aの摺動運動を拘束する拘束部90を構成している。
拘束部90は、リング部120Aのピン穴125に挿通されたピンを溝部24の間に介在させ、このピンと溝部24の側壁部とを互いに当接させることにより、左右への係合部20Aの摺動運動を拘束するものである。従って、拘束部90は、各係合部20と縁石ブロック50の凹部51とを互いに係合させた状態でピン穴125を介して溝部24の間にピンを介在させることによって、係合部20Aの左右への摺動運動を拘束し、両方の係合部20,20と凹部51,51との係合状態を維持可能となっている。
また、係合部20Aの基端部22の基端側の部位には、回転ハンドル30が係合部20と一体に設けられている。
【0014】
回転ハンドル30は、係合部20の軸方向と垂直に延在する棒状の部材である。この回転ハンドル30は、リング部120Aの直径よりも長く、係合部20Aがリング部120Aから抜けるのを防止している。
移動部は、クレーンやパワーショベル、フォークリフト等、ロープ40を介して縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに上下に移動させるものである。
【0015】
次に、以上のような縁石ブロック回動装置1を用いて縁石ブロック50を回転させる手順について説明する。
まず、図3(a)に示すように、地盤上に上下逆の状態で載置された縁石ブロック50の両方の凹部51に係合部20,20を係合させ、リング部120Aのピン穴125を介して係合部20Aの溝部24の間にピンを介在させる。これにより、左右への係合部20Aの摺動運動を拘束し、係合部20と凹部51との係合状態を維持する。
次に、図2及び図3(b)に示すように、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに上昇させる。
次に、図3(c)〜(e)に示すように、回転ハンドル30を回転させることによって、係合部20Aを介して縁石ブロック50を縁石ブロック50の周方向に180度回転させる。
次に、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに下降させる。
そして、図3(f)に示すように、縁石ブロック50を地盤上に載置し、縁石ブロック50から縁石ブロック回動装置1を取り外す。
【0016】
以上のような縁石ブロック回動装置1によれば、装置本体10の両端部12,12には、縁石ブロック50の両端部の凹部51,51と互いに係合する係合部20,20が縁石ブロック50の周方向に回動自在に設けられている。また、係合部20Aには、この係合部20Aを介して縁石ブロック50を回動させる回転ハンドル30が係合部20Aと一体に設けられている。従って、縁石ブロック50の両端部の凹部51,51に係合部20,20を係合させた後、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに上昇させ、次に、回転ハンドル30を回転させることによって縁石ブロック50を回転させ、次に、移動部によって縁石ブロック回動装置1を縁石ブロック50とともに下降させることにより、安全かつ容易に縁石ブロック50をその周方向に回転させることができる。
【0017】
また、係合部20Aは装置本体10のリング部120Aに対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられるので、装置本体10のリング部120Aに対して相対的に係合部20Aを左右方向に摺動させることによって、より容易に両方の係合部20,20と縁石ブロック50の両端部の凹部51,51とを互いに係合させることができる。
【0018】
また、係合部20A及び装置本体10のリング部121には、係合部20Aの摺動運動を拘束する拘束部90が設けられているので、拘束部90によって係合部20の摺動運動を拘束することにより、係合部20,20と縁石ブロック50の両端部の凹部51,51との係合状態を維持しつつ、縁石ブロック50を回転させることができる。従って、より安全かつ容易に縁石ブロック50を回転させることができる。
更に、係合部20Aの回転を、回転ハンドル30を介して人力で行うことにより縁石ブロック50を回転させるので、係合部20Aをモーター等の駆動装置によって回転させる場合と異なり、縁石ブロック回動装置1の構造を簡素化することができる。また、縁石ブロック回動装置1の製造コスト低廉化することができるとともに、縁石ブロック回動装置1を壊れ難い構造とすることができる。
【0019】
なお、上記実施の形態においては、ワークを縁石ブロック50として説明したが、これに限らず、他のコンクリート製の成形物や角材、鉄骨などとしても良い。
また、溝部24は係合部20Aの基端部22に1つ設けられていることとして説明したが、これに限らず、縁石ブロック50の左右方向の長さのバリエーションに応じて複数設けられることとしても良い。この場合、1つの縁石ブロック回動装置1によって複数種類の縁石ブロックを回動させることができる。
【0020】
また、拘束部90は、リング部120Aのピン穴125に挿通されたピンを溝部24の間に介在させることによって係合部20Aの左右への摺動運動を拘束することとして説明したが、他の機構によって係合部20Aの摺動運動を拘束するものとしても良い。例えば、リング部120Aにピン穴125を設けずに、このリング部120Aより先端側の係合部20Aの部位にピン穴を設け、このピン穴に挿通されたピンによって係合部20Aの基端側への摺動運動を拘束するとともに、縁石ブロック50の凹部51の底面によって係合部20Aの先端側への摺動運動を拘束することとしても良い。また、係合部20Aの先端部21を基端部22によって回動可能に軸支されるものとして形成し、かつリング部120Aを、内部に挿通された係合部20Aの基端部22を締付け可能に形成することによって係合部20Aの摺動運動を拘束するものとしても良い。このようなリング部120Aは、例えば、ボルトが螺合可能な穴部をリング部120Aに設けることによって形成可能である。このようなリング部120Aにおいては、ボルトを締めてリング部120Aの内部の基端部22をボルトの先端とリング部120Aの内周面とによって締付けることにより、リング部120Aに対する任意の位置で係合部20Aの摺動運動を拘束することができる。
【0021】
また、係合部20Aのみが摺動運動することとして説明したが、係合部20Bも摺動運動することとしても良い。
更に、回転ハンドル30は係合部20Aにのみ設けられることとして説明したが、係合部20A,20Bのそれぞれに設けられることとしても良い。この場合、両方の回転ハンドル30,30を用いることにより、縁石ブロック50の両端部からこの縁石ブロックに外力を加えることができるので、より容易に縁石ブロック50を回動させることができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ワークの両端部の凹部に係合部を係合させた後、移動部によってワーク回動装置をワークとともに上昇させ、次に、回転ハンドルを回動させることによってワークを回動させ、次に、移動部によってワーク回動装置をワークとともに下降させることにより、手間をかけずに安全かつ容易にワークをその周方向に回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縁石ブロック回動装置を示す正面図である。
【図2】縁石ブロックを回動させる手順を説明するための正面図である。
【図3】縁石ブロックを回動させる手順を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 縁石ブロック回動装置(ワーク回動装置)
10 装置本体
12 装置本体の端部
20 係合部
30 回転ハンドル
50 縁石ブロック(ワーク)
51 縁石ブロックの凹部
90 拘束部
Claims (1)
- 左右に延在したワークの左右方向と直交して前記ワークを周方向に回動させるワーク回動装置であって、
前記ワークは、その両端部に凹部を有するものであり、
左右に延在するとともにその両端を折曲して前記ワークの両端部に対向する両端部を形成した装置本体と、
この装置本体の前記両端部に前記ワークの周方向に回動自在に設けられ、前記ワークの前記両端部の前記凹部と互いに係合する係合部と、
少なくとも一方の前記係合部と一体に設けられ、この係合部を介して前記ワークを回動させる回転ハンドルとを備え、
少なくとも一方の前記係合部は、前記装置本体に対して相対的に左右方向に摺動自在に設けられ、
この係合部と、この係合部が設けられた前記装置本体の端部との少なくとも一方には、摺動自在に設けられた係合部の摺動運動を拘束する拘束部が設けられていることを特徴とするワーク回動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002266803A JP2004099296A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | ワーク回動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002266803A JP2004099296A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | ワーク回動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004099296A true JP2004099296A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32265513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002266803A Pending JP2004099296A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | ワーク回動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004099296A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012224444A (ja) * | 2011-04-20 | 2012-11-15 | Nippon Yusoki Co Ltd | ドラム缶のハンドリング装置 |
CN103523651A (zh) * | 2012-07-06 | 2014-01-22 | 中国北车集团大同电力机车有限责任公司 | 机车风缸吊装工装及吊装系统 |
-
2002
- 2002-09-12 JP JP2002266803A patent/JP2004099296A/ja active Pending
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CN103523651A (zh) * | 2012-07-06 | 2014-01-22 | 中国北车集团大同电力机车有限责任公司 | 机车风缸吊装工装及吊装系统 |
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