JP2004097350A - 樹脂製部材のスライド構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂製の基台部(1)に射出成形により一体成形されたテーパ形状の長穴(2a,b)と、長穴内に挿脱される長棒部(3a,b)を備えた挿脱部材(8a)と、長穴内で長棒部の外側に設けられたガイドパイプ部(30)とを備え、長穴内で挿脱部材の長棒部をスライドさせて、挿脱部材の基台部に対する相対位置を変更する樹脂製部材のスライド構造である。ガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数に分割された分割構造を備え、分割された個々のガイドパイプ部を組み合わせた状態で、その内径が長さ方向に対してほぼテーパの無い状態に構成されており、分割された個々のガイドパイプ構成部材が、それぞれ射出成形で成形される。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形で製作される基台部に設けられた長穴部に挿脱される樹脂製品のスライド構造に関するものであり、特に、樹脂製のポータブルトイレの肘掛けの高さ調整機構に応用されたものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ポータブルトイレの本体部(基台部)に予め定められた間隔を開けて設けられた筒状の長穴部内で肘掛け部(挿脱部材)の長棒部をスライドさせて、肘掛け部(挿脱部材)のトイレ本体(基台部)に対する高さ(相対位置)を変更するスライド構造が用いられていることは公知である。
【0003】
例えば、特許文献1には簡易便器(ポータブルトイレ)の肘掛けの取付構造が記載されている。この特許文献1に記載の肘掛けは、二本の略平行状の支持棒(長棒部)と、これらの支持棒を繋ぐ肘掛け部(連装部)とを有する肘掛け(挿脱部材)を、簡易便器(基台部)に予め定められた間隔を開けて設けられた二つの挿通孔(筒状の長穴部)のそれぞれに取り付け、挿通孔の内部を支持棒をスライドさせることにより、肘掛けと簡易便器との高さ(相対位置)を変更するスライド構造が示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−10950号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術のようなスライド構造では、挿通孔(穴)となる筒状の長穴部を成形する際に、その内径を長さ方向に亘り均一に成形する必要がある。一般には、機械加工などの手法で長穴部が基台部に開けられ、あるいは、別途作成したパイプ部材などを利用して、入口部から底部まで均一な内径の筒状長穴部を形成する。これは、内径が均一でないと、挿脱部材の長棒部を長穴部に挿し込む際に、挿入位置によって挿脱部材がガタガタしたり、嵌り難くなるといった問題が生じるためである。しかし、このように本体部(基台部)に別途製造した長穴用部材を取り付けることは、別の新たな製造工程が必要になり、あるいは、異なる部品の製造と管理が必要になり、さらに、個別の取付作業や調整などの新たな作業工程が増えるので、製造コストや時間がかかる問題がある。
【0006】
一方、ポータブルトイレの本体部のような大きな部材を樹脂で成形する場合には、射出成形で製作されるが、その際に、筒状の長穴部を射出成形で一体成形により形成すると製造工程が省かれて、部品管理も簡単になる。
【0007】
しかし、射出成形により筒状の長い長穴部を成形する場合には、長穴部を成形するための金型の抜き勾配が必要となるから、長穴部がその長さ方向に対してテーパ形状になる。つまり、金型を抜くための勾配を確保するために、長穴部の形状は入口部から底部にかけて縮径した(底部の内径が入口部の内径より小さくなった)、或は、拡径した(底部の内径が入口部の内径より大きくなった)テーパ状の形状となってしまうのである。
【0008】
このようなテーパ状の筒状長穴部に挿脱部材の長棒部を挿し込むと、長穴部の長さ(深さ)方向の位置によって内径が異なっているから、長棒部が挿入位置によってがたついてしまう。つまり、縮径した長穴部の場合には、長棒部の挿入位置が浅いとがたつき、拡径した長穴部の場合には、長棒部の挿入位置が深いとがたついてしまうのである。さらに、固定手段によっては、長穴部の外面と長穴部の内面との隙間が挿入位置により異なるので、肘掛け部(挿脱部材)の長棒部と、トイレ本体部(基台部)の長穴部との係合状態(肘掛け部の本体部への固定状態)が安定しないという問題が生じてしまう。
【0009】
このようなテーパ形状の長穴部と、長棒部との摺動状態を改善するために、長穴部の内部にガイドパイプを介在させることも考えられるが、新たなガイドパイプを別途製作する工程や、その部品の管理等の問題から、製造時間が増加してスループットが低下したり、製造工程や管理が煩雑となって、結果として製造コストを悪化させる要因となり兼ねない。
【0010】
本発明は、斯かる実情に鑑み、射出成形により形成される長穴部であっても、長穴部に挿脱される挿脱部材のスライドをスムーズに行える樹脂製のスライド構造を提供することを目的とする。さらに、本発明の目的は、挿脱部材の長穴部に対する係合状態を良好に維持できる樹脂製のスライド構造を提供することにある。加えて、本発明は、スムーズな挿脱が可能で良好な係合状態が維持できる樹脂製のスライド構造を安価で提供することにある。本発明の別の目的は、射出成形で一気に製造できて、かつ、摺動状態や固定状態が安定するスライド構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、樹脂製の基台部に射出成形により一体成形された筒状構造部であって、入り口付近から奥に入るに従って徐々に内径が変化する(大きくなる、或は、小さくなる)テーパ形状を備えた長穴と、前記長穴内に挿脱される長棒部を備えた挿脱部材と、前記長穴内で前記長棒部の外側に位置するように設けられたガイドパイプ部と、を備え、前記長穴内で前記挿脱部材の長棒部をスライドさせて、前記挿脱部材の基台部に対する相対位置を変更する樹脂製部材のスライド構造であって、前記ガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数に分割された分割構造を備え、前記分割された個々のガイドパイプ部を組み合わせた状態で、その内径が長さ方向に対してほぼテーパの無い状態に構成されており、前記分割された個々のガイドパイプ構成部材が、それぞれ射出成形で成形されたものである、ことを特徴とする射出成形で形成される樹脂製部材のスライド構造を提供する。
【0012】
本発明の基台部は射出成形により一体成形された長穴部を有しており、この長穴部は入口付近から奥に入るに従って徐々に内径が変化する(大きくなる、或は、小さくなる)テーパ形状となっているものであるが、これは、射出成形による成形特有の金型抜き勾配を確保するために形成されるテーパ形状のことであり、射出成形の金型設計によって任意に定まるものである。なお、本発明の基台部とは、筒状の長穴部が一体成形される射出成形品であって、長穴部に挿脱部材が挿脱される構造のもの全てを含む概念のものである。
【0013】
また、この長穴部は長い筒状に形成されるが、筒状形状(断面形状)は挿脱部材の長棒部の形状(外形)に応じて定められる任意の形状である。原則的には、例えば長棒部が円筒状であれば、長穴部は円形の筒状穴となり、角筒状であれば、長穴部は角形の筒状穴となるが、ガイドパイプ部の内径が、長棒部の外径に合わせて形成されるので、必ずしも長棒部の外形とは一致しない場合もある。
【0014】
さらに、本発明では、長棒部の外側に位置するように、即ち、長棒部を長穴部に挿入したときに長穴部と長棒部の間に挟まれる位置に、ガイドパイプ部を備えているので、装着時には、長穴部と長棒部の間にガイドパイプ部が介在する構成となる。このガイドパイプ部は、基台部の長穴部内に挿入され、挿脱部材の長棒部を長穴部に挿脱する際に、長穴部に対する長棒部のガタツキ等を抑えるためのガイド部材のことであるが、このような作用をする部材であれば全て含まれるものである。
【0015】
そして、本発明のガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数分割された分割構造となっている。別言すれば、長さ方向では一体構造となっている。そして、分割された個々のガイドパイプ部を組み合わせた状態で、その内径が長さ方向に対してほぼテーパ部のない状態に構成されている。この内径形状は、ここで摺動する長棒部の外形状に合わせて構成される。
【0016】
さらに、この分割された個々のガイドパイプ構成部材が、それぞれ射出成形で成形されている。即ち、本体部などと同様に射出成形で作成する場合、長い筒状の部材とするには、前述したように、テーパ形状とならなければ成形できない。しかし、本発明では長い筒状の部材を円周方向に沿って分割して構成しているので、分割された個々の部材は、筒状部材ではなく、溝状部材になる。
【0017】
例えば、ガイドパイプが円筒状部材で有れば、分割部材は丸溝状(雨樋状)の部材となり、ガイドパイプが四角の外形で有れば、分割部材はコの字型の略チャンネル部材か、L字型の溝状部材等に分割できる。
【0018】
本発明では、ガイドパイプ部を円周方向に複数分割された個々の分割部材で構成しているので、その個別の分割外部パイプ部材は、射出成形で製造しても、それを組み合わせた内面形状は、テーパのない形状、即ち、長さ方向に対してほぼ均一な内径形状を持つパイプ状部材を構成できる。
【0019】
言い換えれば、本発明によれば、ガイドパイプ部を射出成形して製作しても、円周方向に分割された構造であるため、射出成形特有の金型の抜き勾配を設けておく必要はない。つまり、筒状一体型ガイドパイプ部を射出成形しようとすると、筒状の中空部があるため、この中空部を成形するための金型の抜き勾配が必要となるが、ガイドパイプ部を分割構造にして射出成形する場合には、金型の抜き勾配を考慮する必要はないのである。
【0020】
従って、本発明によれば、ガイドパイプ部の内部が抜き勾配によるテーパ形状が形成されることがないから、分割されたガイドパイプ部を組み合わせた状態で、テーパのない良好な長穴部の内面状態を構成できる。これにより、ガイドパイプ部を組み合わせて基台部の長穴部に装着すれば、ガイドパイプ部の内面が挿脱部材の挿脱を好適にガイドして、挿脱部材の長棒部の挿脱がスムーズとなる。また、挿脱部材の基台部に対する相対位置をスムーズに変更できる。加えて、長棒部を長穴部に挿入したときの係合状態がガタツキのない良好な安定した状態となる。
【0021】
しかも、このガイドパイプ部は、分割型としたことにより、抜き勾配の問題はなくなるので、そのまま射出成形したものを組み合わせて使用できる。即ち、安価に製作できる。さらに、本体部を成形する際に、金型の余りの部分で、同時に成形することもできるので、さらに製造時間の短縮や、部品管理の簡素化、並びに製造コストの低減を図ることも可能である。
【0022】
なお、ガイドパイプ部の内面は長棒部の挿入を容易とするために僅かなテーパ部が形成されることもあるが、射出成形に必要な抜きテーパで構成されるテーパよりは極めて垂直に近いテーパであって、この程度の垂直に近いテーパは、本発明においてテーパ部のない状態に含まれる。
【0023】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の樹脂製部材のスライド構造において、前記複数に分割されたガイドパイプ部の少なくとも一つが、前記挿脱部材の位置固定用に長さ方向に対して少なくとも一箇所(即ち、一箇所又は複数)の位置に設けられた固定孔を備えていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明によれば、ガイドパイプ部に挿脱部材の位置固定用の固定孔を長さ方向に対して少なくとも一箇所(即ち、一箇所又は複数)設けており、挿脱部材の長棒部に設けられた位置固定用の手段(例えば、長棒部の外周面から挿脱自在に突出する係合ピン等)を有していれば、ガイドパイプ部の固定孔を介して、長棒部を長穴部に固定することができる。勿論、固定孔を複数設けておけば、挿脱部材を複数の位置で固定できることは言うまでもない。
【0025】
本発明では、ガイドパイプ部がない場合、基台部の長穴部にはテーパ部があるため、挿入位置によって隙間が大きくなり、長棒部の位置固定手段(外面からの突起部など)が長穴部内に開けられた孔部に嵌らない場合もあるが、本発明のガイドパイプ部は内面にテーパがないので、長棒部の外面にほぼ均一な状態で隣接しているので、長棒部の長さ方向のどの位置でも(挿入位置に依らず)確実に挿脱部材の位置を固定できる。
【0026】
なお、挿脱部材の位置を固定するためには、少なくともガイドパイプ部に固定孔が設けられていれば良いが、長棒部の位置固定手段に応じて適宜決定すれば良い。また、固定孔の数は、挿脱部材の設計仕様や長棒部の位置固定手段の形式など応じて決めればよい。
【0027】
そして、この固定孔部もガイドパイプ部を成形する際に、射出成形時に同時に成形できるので、製造工程が簡素化できるし、製造コストも低減を図ることが可能となる。
【0028】
請求項3に記載の発明では、樹脂製のポータブルトイレの肘掛け部の高さ調整用スライド機構であって、前記ポータブルトイレの本体部(基台部)に射出成形で一体成形された筒状構造部であって、入り口付近から奥に入るに従って徐々に内径が変化する(大きくなる、或は、小さくなる)テーパ形状を備えた長穴と、前記長穴内に挿脱される長棒部を備えた肘掛け部(挿脱部材)と、前記長穴内で前記長棒部の外側に位置するように設けられたガイドパイプ部と、を備え、前記長穴内で前記肘掛け部(挿脱部材)の長棒部をスライドさせて、前記肘掛け部(挿脱部材)のトイレ本体部(基台部)に対する相対位置を変更する樹脂製部材のスライド構造であって、前記ガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数に分割された分割構造を備え、前記分割された個々のガイドパイプ部を組み合わせた状態で、その内径が長さ方向に対してほぼテーパの無い状態に構成されており、前記複数に分割された個々のガイドパイプ構成部材が、それぞれ射出成形で成形されたものであり、前記複数に分割されたガイドパイプ部の少なくとも一つが、前記挿脱部材の位置固定用に長さ方向に対して少なくとも一箇所(即ち、一箇所、又は、複数)の位置に設けられた固定孔を備えている、ことを特徴とするポータブルトイレの肘掛け部のスライド構造を提供する。
【0029】
本発明は、ポータブルトイレの肘掛けの高さ調整機構に本発明のスライド機構を応用したものである。この発明では、基台部としての樹脂製のポータブルトイレの本体部には、射出成形で一体成形された筒状の長穴部を備えている。この長穴部は、射出成形上の問題から、入り口付近から奥に入るに従って徐々に内径が変化する(大きくなる、或は、小さくなる)テーパ形状を備えている。
【0030】
そして、挿脱部材となる肘掛け部は、前記長穴内に挿入されてスライドする長棒部を備えており、その長穴内でスライドして位置変更することで、肘掛け部の高さが変更される。
【0031】
さらに、長穴内には、長棒部の外側に位置するように、ガイドパイプ部が設けられており、長棒部を挿入したときに、長穴内の内面との間に介在する状態となる。このガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数に分割された分割部材からなり、組み合わせた状態で内面部が長さ方向にテーパのない状態になる。即ち、組み合わせた状態で内面部が長さ方向にほぼ均一な内径の内面形状を有している。
【0032】
従って、ガイドパイプ部の内面部を摺動面とすることで、長棒部がここでスライドする際にがたつかずにスムーズにスライド移動できるものとなっている。さらに、個々のガイドパイプ部の内面に固定孔を設けることで、長棒部との位置固定手段が、その長さ方向の位置に依らず、ほぼ同じ条件で係合することになり、長棒部の高さ変更後の固定状態が安定して維持される。また、固定孔を複数設けることで、肘掛け部の高さ位置を段階的に固定できる
【0033】
前述した発明同様に、ガイドパイプ部は、円周方向に分割されているので、それぞれの分割された部材を射出成形で製造しても、組み合わせた状態で内面形状が長さ方向にほぼ均一となるように成形できる。従って、本体部共に、同じ金型の空いている部分を使って同時に成形することも可能であり、製造工程の簡素化や製造コストの低減を図ることが可能である。さらに、固定孔も分割されたガイドパイプの成形時に同時に射出成形で作成できるので、ここでも製造工程の簡素化や、製造コストの低減が図ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る樹脂製品のスライド構造をポータブルトイレに適用した実施の形態を図示例と共に説明する。尚、図中、図と同一の符号を付した部分は同一物又は相当物を表わしている。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造を備えたポータブルトイレの全体構成を示しており、便器本体部1(基台部)と、便器本体部1に設けられた便槽22の上部に配置されるO型の便座23と、その便座23の上部から便槽22の開口部24を覆うように設けられた折り畳み可能な便器蓋25と、前記便器本体部1の上面後方部から上方に延びる背もたれ部26と、背もたれ部26の前部の位置で、便器本体部1の上面両側の長穴部2a,b2c,dに着脱可能にそれぞれ取り付けられた二つの肘掛け8a,8b(挿脱部材)とで主に構成されている。この肘掛け8a,8bを便器本体部1に挿脱するスライド構造が本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造に該当するものである。
【0036】
本実施形態に係る肘掛け8a(挿脱部材)は、肘をのせるための肘当て4a(連装部)と、この肘当て4aを下方から支える二つの円筒状の支持棒3a,3b(長棒部)とで構成されている。より詳細には、図2及び図3に示すように、肘掛け8aは、肘当て4aの下面の前後部から略平行状に二本の支持棒3a,bが一体に垂設されている。
【0037】
支持棒3a,bは、肘当て4aに取り付けられる取付部5a,bと、そこからほぼ中央部までの領域に形成される根元部7a,b(第1の太さ部分)と、該根元部7a,bから下端部までの領域に形成される先端部6a,b(第2の太さ部分)とで構成されている。
【0038】
本実施形態においては、支持棒3a,bの取付部5a,b、根元部7a,b、先端部6a,bが、肘当て4aと共に、アクリルブタジエンスチレンアロイ(ABS)樹脂製材料からなる一体成形品である。即ち、本実施形態の肘掛け8aは、ABS樹脂で一体成形されているのである。そして、支持棒3a,bは、根元部7a,bの外径(第1の太さ)を、製造工程上の問題から生ずる誤差を考慮して、先端部6a,bの外形(第2の太さ)よりも若干細い径としている。なお、肘掛け8bについても同様の構成となっている。
【0039】
一方、基台部である便器本体部1には、図1に示すように、一方の側縁部に予め定められた間隔で開けられた長穴部2a,bが前後に二つ設けられており、他方の側縁部にも予め定められた二つの長穴部2c,dが設けられている。この長穴部に肘掛け8aの支持棒3a,b及び肘掛け8bの支持棒3c、dが夫々挿入され、上下方向にスライドする。
【0040】
この長穴部2a〜dは、射出成形で便器本体部1と同時に成形されている。よって、長穴部2a〜dには抜き勾配によるテーパ形状が形成されている。即ち、図3に示すように、長穴部2a,2bは、入口部から底部に行くに従い径が小さくなるテーパ形状の内面部となっているのである。(なお、図3は肘掛け8aのみを示しているが、肘掛け8bについても同様である。)
【0041】
そのため、そのまま肘当て4aの支持棒3a,bを長穴部2a,bに挿入すると、特に入り口部分では、図3(a)に示すように、長穴部2a,bの内壁部と支持棒3a,bの外面部との間に、大きな隙間Xが存在する。よって、この隙間Xの分だけ肘当て4aの支持棒3a,bは、長穴部2a,bでスライドする際にがたついてしまう問題がある。このガタツキは、肘当て4a,bに肘をおいたときに肘が安定せず、トイレ使用者には決して心地良いものではない。
【0042】
さらに、肘掛けの固定手段においてもその固定状態が安定しない問題がある。同図に示すように、長棒部の支持棒3a,bの係合突起9は、長棒部の内部から挿脱される構成ではあるが、その長さはある程度限定される。従って、この長穴内の比較的上部では、係合突起9が長穴の内壁部分にしっかり係合できない事態も生ずる。この場合肘掛けが安定して固定されていない状態となるので、使用者が肘を載せたらいきなり下がってしまうような危ない事態を生じかねない。
【0043】
そこで、本実施形態ではガイドパイプ部30を長穴部2a,bの内部に設けているため、長穴部がガイドパイプ部の内面に沿ってしっかり摺動してスライドするので、ガタツキは防止される。さらに、ガイドパイプ部30に係合突起9と係合する固定孔32a〜c(後述)が設けられているから、支持棒3a,bの高さ位置に依らず確実に固定される。よって、固定状態がいずれの高さ位置でも安定して維持されるものとなる。
【0044】
ここで、本実施形態におけるガイドパイプ部30は、長棒部の外形に合わせた円形の内面を備えており、円周方向に沿って二分割された二つの雨樋状の筒片31a,31bを組み合わせて構成される。一方の筒片31aの円筒壁面には、図4に示すように、肘当て4a,bの支持棒3a,bに設けられた便器本体部1との相対位置を固定するための係合突起9が嵌るための固定孔32a,b,cが長さ方向の異なる位置にそれぞれ設けられている。
【0045】
また、筒片31aの(長穴部に挿入された状態での)下端部には外方に(レ字状の、もしくは矢尻状の)折り返し部が形成された係止板35aが取り付けられている。この係止板35aは長穴部へ挿入したときに長穴部の底部の周壁部に係合して、ガイドパイプ部が長穴内で動くのを防止するためのものである。また、筒片31aの側壁部(筒片31bと係合する面部)の上部と下部には、対となる筒片31bとの係合用のピン34a及びピン孔33a,cが設けられている。
【0046】
他方の筒片31bの構成は、図5に示すように、筒片31bの(長穴部に挿入された状態での)下端部には外方に(レ字状の若しくは矢尻状の)の折り返し部が形成された係止板35bが取り付けられている。この係止板35bは長穴部へ挿入したときに長穴部の壁部に係合して、ガイドパイプ部が動くのを防止するためのものである。また、筒片31bの側壁部(筒片31bと係合する面部)の上部と下部には、やはり対になる筒片31aとの係合用のピン34b,c及びピン孔33bが設けられている。
【0047】
そして、筒片31aのピン34aが筒片31bのピン孔33bに嵌め込まれ、筒片31aのピン孔33cに筒片31bのピン34bが嵌め込まれ、筒片31aのピン孔33aに筒片31bのピン34cが嵌め込まれることにより、筒片31a,bが係合されてガイドパイプ部材が構成される。この係合状態を示した図が、図6である。このように係合した筒片31a,bは、その内面部がテーパのない円筒内面部(長さ方向に渡って内径がほぼ等しい内面形状)が形成される。
【0048】
この組み合わせたガイドパイプ部30を長穴部に装着し、その内面部に肘掛けの支持棒を挿入すれば、支持棒が、ガイドパイプ部の内面部に均等な、かつ、小さな隙間で摺動するので、がたつくことなく安定した係合状態となる。即ち、図3(b)に示すように、長穴部2a,bがテーパ形状であっても、そこに装着したガイドパイプ30の内面部はテーパのない形状であるから、肘掛け8aの支持棒3a,bのスライド摺動はスムーズであり、支持棒3a,bは長穴部2a,b内でがたつくこともない。
【0049】
また、筒片31a,bの取付状態の上端部の周縁部には、外方に張り出した傾斜縁部36a,bが形成されている。この傾斜縁部36a,bにより、長穴部2a,bとガイドパイプ部30との隙間部分を覆って蓋をして、外部から隙間が見えないようになっている。さらに、長棒部3a,bを装着したときに、見栄えが良くなる(図3(b))。
【0050】
尚、ガイドパイプ部30の筒片31a,bは、射出成形によって夫々が形成されるものであるが、一体構造の筒体でないため、上述したように、金型の抜き勾配を設ける必要がないから、内面はテーパのない円筒内面が形成できる。そして、本体部を射出成形で製造する際に、同時に、同じ金型の空いている部分(余りの部分)を利用して、筒片31a,bを一緒に製造することも可能である。この場合、別部材を同一の射出成形工程で製造できるので、更に製造工程が簡略化され、同時に製造されるので、部材の管理の容易になる。
【0051】
このように構成された本実施形態に係る樹脂製品のスライド構造によれば、射出成形により形成される長穴部であっても、ガイドパイプ部を長穴部に挿し込んでおけば、長棒部の長穴部におけるスライド(挿脱)はスムーズとなる。しかも、長棒部が長穴部に挿入されたどの位置においても、係合状態は変わることなく、安定した状態に維持される。よって、挿脱部材の長棒部ががたつくこともない。しかも、このガイドパイプ部は分割型なので、射出成形で製作可能である。よって、安価に製作できる。基台部と同時に射出成形すれば、大幅なコストダウンとなる。
【0052】
また、射出成形で、安価で簡単に製造できる分割ガイドパイプ部を、同じく射出成形で製造されたテーパ状の長穴部に装着するだけで、長穴部のテーパ形状をテーパのない円筒面に早代わりさせることができる。
【0053】
さらに、長棒部の先端部より根元部の径を小さくすることによって、挿脱部材の二つの長棒部を一体成形しても、長棒部間の間隔に生じる製造工程上の問題から生ずる誤差を許容してスムーズな挿脱が確保される。
【0054】
尚、本発明の樹脂製部材のスライド構造は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、上記の実施形態は、長穴部が入口側から奥に入るに従って内径が小さくなる場合における記載であるが、長穴部が入口側から奥に入るに従って大きくなる場合であっても、本発明の樹脂製部材のスライド構造を適用することにより、上記と同様の作用並びに効果が得られることは言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係る樹脂製品のスライド構造によれば、射出成形により形成される長穴部であっても、射出成形により製造される分割されたガイドパイプ部を装着することによって、長穴部に挿脱される挿脱部材のスライドをスムーズに行えるという優れた効果を奏し得る。さらに、ガイドパイプ部によって挿脱部材の長穴部に対する係合状態を良好に維持できる。加えて、ガイドパイプ部を射出成形で製作できるため、製造工程を簡略化すると共に、部材の管理なども容易になるので、製造コストを低く抑えることができ、安価なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造をポータブルトイレに使用した態様を示す概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造における挿脱部材の詳細構造を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造における挿脱部材の長穴部への取付状態を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造における長穴部へ取り付けるガイドパイプ部の一方の筒片の構造を説明するための概略構成図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造における長穴部へ取り付けるガイドパイプ部の他方の筒片の構造を説明するための概略構成図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る樹脂製品のスライド構造における長穴部へ取り付けるガイドパイプ部の一方の筒片と他方の筒片との係合状態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1:便器本体部
2a,2b:長穴部
3a,3b、3c、3d:支持棒
4a,4b:肘当て
5a,5b:取付部
6a,6b:先端部
7a,7b:根元部
8a,8b:肘掛け
9:突起
30:ガイドパイプ部
31a,31b:筒片
32a,32b,32c:固定孔
Claims (3)
- 樹脂製の基台部に射出成形により一体成形された筒状構造部であって、入り口付近から奥に入るに従って徐々に内径が変化するテーパ形状を備えた長穴と、
前記長穴内に挿脱される長棒部を備えた挿脱部材と、
前記長穴内で前記長棒部の外側に位置するように設けられたガイドパイプ部と、を備え、
前記長穴内で前記挿脱部材の長棒部をスライドさせて、前記挿脱部材の基台部に対する相対位置を変更する樹脂製部材のスライド構造であって、
前記ガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数に分割された分割構造を備え、前記分割された個々のガイドパイプ部を組み合わせた状態で、その内径が長さ方向に対してほぼテーパの無い状態に構成されており、
前記分割された個々のガイドパイプ構成部材が、それぞれ射出成形で成形されたものである、ことを特徴とする射出成形で形成される樹脂製部材のスライド構造。 - 前記複数に分割されたガイドパイプ部の少なくとも一つが、前記挿脱部材の位置固定用に長さ方向に対して少なくとも一箇所の位置に設けられた固定孔を備えていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製部材のスライド構造。
- 樹脂製のポータブルトイレの肘掛け部の高さ調整用スライド機構であって、
前記ポータブルトイレの本体部に射出成形で一体成形された筒状構造部であって、入り口付近から奥に入るに従って徐々に内径が変化するテーパ形状を備えた長穴と、
前記長穴内に挿脱される長棒部を備えた肘掛け部と、
前記長穴内で前記長棒部の外側に位置するように設けられたガイドパイプ部と、を備え、
前記長穴内で前記肘掛け部の長棒部をスライドさせて、前記肘掛け部のトイレ本体部に対する相対位置を変更する樹脂製部材のスライド構造であって、
前記ガイドパイプ部は、円周方向に沿って複数に分割された分割構造を備え、前記分割された個々のガイドパイプ部を組み合わせた状態で、その内径が長さ方向に対してほぼテーパの無い状態に構成されており、
前記複数に分割された個々のガイドパイプ構成部材が、それぞれ射出成形で成形されたものであり、
前記複数に分割されたガイドパイプ部の少なくとも一つが、前記挿脱部材の位置固定用に長さ方向に対して少なくとも一箇所の位置に設けられた固定孔を備えている、ことを特徴とするポータブルトイレの肘掛け部のスライド構造。
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-
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- 2002-09-06 JP JP2002261126A patent/JP4311708B2/ja not_active Expired - Lifetime
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