JP2004096625A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像読取時に発生するRGB信号の位相差により、無彩色の文字および線画領域のエッジ部に色成分が発生し、本来、無彩色の文字および線画領域であるにもかかわらず、その領域が無彩色と判定されない。
【解決手段】注目画素お0よびその前後の判定結果の並び方が「無彩色、有彩色、無彩色」か否かを判定し(S1)、そうであれば、それら三画素の明度を参照して、XL(−1) > XL(0) > XL(1) または XL(−1) < XL(0) < XL(1)を判定する(S2)。そして、上記の条件を満たす場合、注目画素を黒エッジ部の画素として、その判定結果を補正する(S4)。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置およびその方法に関し、例えば、画像を領域分割する画像処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字や網点画像が混在する原稿をコピーする場合、複写機は、スキャナから出力される画像データに様々な処理を施した後、プリント出力する。例えば、文字をシャープにする場合はシャープネスフィルタを適用する。しかし、網点画像に同様のフィルタ処理を施すとモワレが発生する。そこで、複写機などには、文字の再現を重視するモード、網点画像の再現を重視するモードなど、複数の複写モードが用意され、複写モードに応じたフィルタ処理が行われる。
【0003】
また、カラー複写機には、文字および線画領域と、中間調画像領域とを分離(像域分離)して、各領域に施すフィルタ処理を切り替えるものがある。
【0004】
カラー複写機には、さらに、文字および線画領域や分離された画像が無彩色か否かを判定して、無彩色の場合は、ブラックの色材のみを使用してプリントすることで、黒文字や黒細線の再現性を向上させるものがある。無彩色か否かの判定の際、ノイズによる誤判定を抑制するために、判定の前処理として、注目画素データにスムージング処理を行うものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
スキャナによる画像読取時に発生するRGB信号の位相差により、無彩色の文字および線画領域のエッジ部に色成分が発生する(以下「読取色ずれ」と呼ぶ)。読取色ずれが発生すると、本来、無彩色の文字および線画領域であるにもかかわらず、その領域が無彩色と判定されない。読取色ずれの原因であるRGB信号の位相差は、スキャナヘッドを走査する際の機械的振動や、レンズなどの光学系の色収差などに起因する。振動や色収差を抑制しようとすると、装置はかなりのコストアップになる。
【0006】
白い下地(以下「白地」と呼ぶ)上の黒文字や黒細線のエッジ部に発生する読取色ずれを抑圧する手法として、上述したスムージング処理は有効な方法であるが、色が付いた下地(以下「色地」と呼ぶ)上の黒細線や黒文字に対してスムージング処理を行えば、黒細線や黒文字のエッジ部に色が発生して、無彩色領域と判定できなくなる。
【0007】
本発明は、上述の問題を個々にまたはまとめて解決するためのもので、像域分離を行う際の読取色ずれの影響を抑制することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0009】
本発明にかかる画像処理装置は、入力される画像信号の注目画素周辺の領域を参照して、前記注目画素の色成分を平均化する平均化手段と、平均化された画像信号に基づき、画素が無彩色か有彩色かを判定する判定手段と、注目画素周辺の複数画素の、前記判定手段の判定結果および明度に基づき、前記注目画素に対する前記判定手段の判別結果を補正する補正手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる画像処理方法は、入力される画像信号の注目画素周辺の領域を参照して、前記注目画素の色成分を平均化し、平均化された画像信号に基づき、画素が無彩色か有彩色かを判定し、注目画素周辺の複数画素の、前記判定手段の判定結果および明度に基づき、前記注目画素に対する前記判別結果を補正することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる一実施形態の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
[構成]
図1は実施形態の画像処理装置である、カラー複写機の構成例を示すブロック図である。
【0013】
画像入力部1は、カラー画像の各画素について、RGB三色に色分解されたディジタル画像信号R1、G1、B1を出力する。画像入力部1は、例えばランプ、ミラーやレンズなどの光学系、RGB3ラインのCCD、および、A/D変換器などで構成される、カラー複写機のイメージリーダに対応する。3ラインのCCDは、それらの間隔が6ライン分の距離になるよう配置されている。画像入力部1は、例えばB画像信号に合わせてRおよびG画像信号を遅延することで、RGB画像信号の副走査方向の位置を合わせる。なお、画像入力部1は、イメージリーダに限られず、コンピュータ機器などから画像を入力するインタフェイスでもよい。
【0014】
画像入力部1から出力される画像信号R1、G1、B1は、入力マスキング部2において、3×3画素のマトリクス演算を用いる色補正処理が施されて標準的な色空間、例えばNTSC−RGBやsRGBの画像信号R2、G2、B2に変換され、空間フィルタ3、後述する文字線画検出部8および色判定部9に入力される。
【0015】
文字線画検出部8は、画像信号R2、G2、B2から、入力画像領域が文字線画領域か否かを判定し、その判定結果を示すMJDET信号を空間フィルタ部3および彩度抑圧部4に出力する。また、色判定部9は、画像信号R2、G2、B2から、入力画像が無彩色か否かを判定し、その判定結果を示すBWDET信号を彩度抑圧部4に出力する。
【0016】
空間フィルタ3は、画像信号R2、G2、B2に空間フィルタ処理を施すが、その空間フィルタの特性は、文字線画検出部8から出力されるMJDET信号によって切り替えられる。なお、空間フィルタ3は、文字線画検出部8および色判定部9の検出・判定タイミングに画像信号を同期させるためのバッファを有する。同様に、文字線画検出部8は、色判定部9の判定タイミングに判定結果を同期させるためのバッファを有するが、当業者であれば容易に理解されることであるから、バッファの詳細な説明は省略する。
【0017】
空間フィルタ3から出力される画像信号R3、G3、B3は、彩度抑圧部4に入力され、MJDET信号およびBWDET信号に基づき、彩度を抑圧する処理が施される。
【0018】
彩度抑圧部4から出力される画像信号R4、G4、B4は、出力マスキング部5に入力され、対数変換(輝度濃度変換)された後、マスキングおよびUCR処理が施されて、C1、M1、Y1、K1の濃度信号に変換される。
【0019】
出力マスキング部5から出力される画像信号C1、M1、Y1、K1は、ガンマ変換部6に入力されて、プリンタ部7の階調特性に基づく階調変換が施される。
【0020】
ガンマ変換部6から出力される画像信号C2、M2、Y2、K2は、プリンタ部7に入力され、プリント画像が形成される。
【0021】
[文字線画検出部]
文字線画検出部8は、画像信号を画素単位に判定して、文字または線画を構成する画素か否かを判別し、MJDET信号として、文字または線画を構成する画素と判定した場合は‘1’を、文字または線画を構成する画素ではないと判定した場合は‘0’を出力する。
【0022】
図2は文字線画検出部8の構成例を示すブロック図である。
【0023】
明度信号生成部11は、下式により、画像信号を明度信号Lに変換する。
L = (R + 2×G + B)/4  …(1)
【0024】
明度信号生成部11から出力される信号Lは、エッジ量判定部12および二値化部13に入力される。エッジ量判定部12は、信号Lのラプラシアン(エッジ量)を演算し、出力信号EDとして、ラプラシアンの絶対値が所定値以上の場合は‘1’を、所定値未満の場合は‘0’を出力する。
【0025】
二値化部13は、注目画素周辺の所定領域(例えば5×5画素領域)の画素値の平均値を閾値として、注目画素を二値化する。図3は線画領域の、図4は網点領域の二値化結果(二値化部13の出力BD)の例を示す図である。
【0026】
二値化部13の出力信号BDを入力する孤立量判定部14は、注目画素周辺の所定領域(例えば9×9画素領域)を参照して、注目画素の孤立状態に応じた出力信号SUMを出力する。つまり、注目画素周辺の所定領域において、BD=‘1’の画素に隣接するBD=‘0’の画素を計数して、その計数値(孤立量)が所定値以下であればSUM=‘1’を、所定値を超えればSUM=‘0’を出力する。
【0027】
図3に示す線画領域の例では、BD=‘1’の画素が連続しているから、孤立量は所定値以下になりSUM=‘1’が出力される。一方、図4に示す網点領域の例では、BD=‘1’の画素が孤立して存在するから、孤立量は所定値を超えてSUM=‘0’が出力される。なお、線画領域だけでなく、文字領域の場合もBD=‘1’の画素が連続する傾向にあり、文字領域に対する孤立量判定部14の出力信号SUMは‘1’になる。このように、孤立量判定部14は、文字線画領域と網点領域とを分離する信号SUMを出力する。
【0028】
エッジ量判定部12の出力信号EDおよび孤立量判定部14の出力信号SUMを入力する判定部15は、ED=‘1’(エッジ量が大)かつSUM=‘1’(孤立量が小)の場合、注目画素が文字線画領域にあることを示すMJDET=‘1’を出力する。
【0029】
銀塩写真などの連続中間調領域の場合、画像によっては孤立量判定部14の出力信号SUMが‘1’になる場合と、‘0’になる場合があり、文字線画領域と連続中間調領域との分離が充分ではない。しかし、連続中間調領域のエッジ量は小さいから、エッジ量判定部12からED=‘0’(エッジ量が小)が出力され、判定部15が連続中間調領域を文字線画領域と判定する誤りを防ぐことができる。
【0030】
[色判定部]
図5は色判定部9の構成例を示すブロック図である。
【0031】
色空間変換部31は、画像信号の色空間を変換するもので、入力画像信号の色空間を、明るさを表す明度信号成分および色味を表す色度成分に変換する。具体的には、式(2)によって簡易的に、画像信号R2、G2、B2を明度信号Lおよび色度信号Ca、Cbに変換する。
L = (R2 + 2×G2 + B2)/4
Ca = (R2 − G2)/2      …(2)
Cb = (R2 + G2− 2×B2)/4
【0032】
色空間変換部31から出力される明度信号Lおよび色度信号Ca、Cbはそれぞれラインメモリ32、33、34に入力され、1ライン分遅延された信号、および、2ライン分遅延された信号としてエリア処理部34に入力される。なお、図5に示す信号名は、その添字によって遅延量(副走査方向の相対的な位置)を表し、例えば、L(0)に対してL(−1)は1ライン前の信号を、L(−2)は2ライン前の信号をそれぞれ表す。
【0033】
エリア処理部34は、注目画素周辺の3×3画素領域を参照して、明度信号Lおよび色度信号Ca、Cbそれぞれに平均化処理を施す。つまり、エリア処理部34は、3×3画素領域の九画素を参照して、明度信号の平均値aveL、および、色度信号Ca、Cbの平均値aveCa、aveCbを出力する。
【0034】
エリア処理部34から出力される信号aveCa、aveCbは、彩度算出部35に入力され、式(3)により、注目画素の彩度Sが算出される。
S = √(aveCa + aveCb)  …(3)
【0035】
なお、彩度Sの算出は、簡略化のため、絶対値|aveCa|および|aveCb|を比較して、大きい方の絶対値を彩度Sとしてもよい。図6は式(3)によって算出される彩度S0と、簡略的に算出される彩度S1との関係を示す図である。
【0036】
彩度算出部35から出力される彩度Sは、判定部36に入力されて所定の閾値と比較される。判定部36は、彩度Sが所定の閾値以下の場合は注目画素が無彩色と判定して信号MONO=‘1’を出力し、所定の閾値を超える場合は注目画素が有彩色と判定して信号MONO=‘0’を出力する。
【0037】
ラインメモリ37は、信号MONOに最大4ライン分の遅延を与え、信号MONOを1、2、3および4ライン分遅延した信号を補正部39に入力する。また、ラインメモリ38は、信号aveLに最大4ライン分の遅延を与え、信号aveLを1、2、3および4ライン分遅延した信号を補正部39に入力する。
【0038】
[読取色ずれ]
補正部39の動作を説明する前に、読取色ずれについて詳細に説明する。
【0039】
図7は原稿画像と画像入力部1によって光電変換されたRGB信号との関係を示す模式図で、原稿画像の各サンプリング位置0から5に対応するRGB信号の読取値および彩度Sを示し、R信号の位相が、GおよびB信号の位相に対して1サンプリング分ずれた例を示している。
【0040】
このRGB信号の位相差により、原稿画像の黒エッジ部に相当するサンプリング位置1および4で、原稿画像には存在しない彩度Sが発生し、黒エッジ部に色が付いた画像が発生する。RGB読取信号で発生した彩度Sは、図7に示すように、エリア処理部34の平均化処理によって抑圧されるが、それでも判定部36は黒エッジ部を有彩色と判定する場合がある。これは、判定部36の判定閾値の設定にも依存するが、原稿の下地の彩度がほぼ零の場合、RGB信号の位相差が小さければ、エリア処理部34の平均化処理によって黒エッジ部で発生した彩度Sは効果的に抑圧され、判定部36が黒エッジ部を有彩色と誤判定することはない。しかし、RGB信号の位相差が0.5画素以上になると、判定部36が黒エッジ部を有彩色と判定される傾向が強くなる。
【0041】
図8および図9は判定部36の出力を示す模式図である。図8にX(−1)で示す画素は図7のサンプリング位置0に、X(0)で示す画素はサンプリング位置1に、X(1)で示す画素はサンプリング位置2に対応する。同様に、図9にX(−1)で示す画素は図7のサンプリング位置3に、X(0)で示す画素はサンプリング位置4に、X(1)で示す画素はサンプリング位置5に対応する。図8(a)および図9(a)において、X(0)の画素は、前述したRGB信号の位相差により、有彩色と判定されている。
【0042】
[補正部]
図10は補正部39の補正処理を示すフローチャートである。
【0043】
補正部39は、注目画素X(0)およびその前後を含む、連続する三画素分の信号MONO(−3)を参照して、画素X(−1)、X(0)、X(1)に対する判定部36の判定結果の並び方(配列)が「無彩色、有彩色、無彩色」か否かを判定し(S1)、判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、有彩色、無彩色」の場合は、連続する三画素分の信号aveL(−3)を参照して、画素X(−1)、X(0)、X(1)の明度を判定する(S2、S3)。
XL(−1) > XL(0) > XL(1)   …(4)
XL(−1) < XL(0) < XL(1)   …(5)
ここで、XL(−1)はX(−1)の画素の明度aveL(−3)
XL(0)はX(0)の画素の明度aveL(−3)
XL(1)はX(1)の画素の明度aveL(−3)
【0044】
そして、式(4)または式(5)の条件を満たす場合、注目画素X(0)を黒エッジ部の画素と判別して、注目画素X(0)の判定結果を有彩色から無彩色に補正し、無彩色画素を示すBWDET=‘1’を出力する(S4)。一方、判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、有彩色、無彩色」を示さない場合、あるいは、式(4)または式(5)の条件を満たさない場合は、注目画素X(0)の判定結果を補正せずにBWDET=MONO(−3)を出力する(S5)。そして、注目画素を一画素進め(S6)、その後、処理をステップS1へ戻す。
【0045】
このように、無彩色か有彩色かの判定結果MONOの並び方(配列)と、それらに対応する明度aveLの大小関係を判別することで、RGB信号の位相差により黒エッジ部で発生する有彩色画素に対する判定結果を、図8(b)および図9(b)に示すように、「無彩色」に補正することが可能になる。
【0046】
なお、上記では、ライン方向(主走査方向)に無彩色か有彩色かを判定する際の判定の補正を説明したが、補正部39は、ラインに直交する方向(副走査方向)についても同様に、副走査方向に連続する三画素の判定結果を補正する。その際、補正部39は、ラインメモリ37から出力される信号MONO(−2)、MONO(−3)、MONO(−4)と、それらに対応する、ラインメモリ38から出力される信号aveL(−2)、aveL(−3)、aveL(−4)を参照して、必要ならば注目画素X(0)の判定結果を補正する。
【0047】
従って、主走査方向および副走査方向の両方で注目画素X(0)の判定結果の補正が不要と判定された場合に限り、BWDET=MONO(−3)が出力されることになり、それ以外の場合は、注目画素X(0)の判定結果として文字線画領域を示すBWDET=‘1’が出力される。
【0048】
●有彩色画素の補正
上記では、RGB信号の位相差によって黒エッジ部に発生する有彩色画素に対する判定結果を「無彩色」に補正する例を示したが、以下では、無彩色画素の判定結果を「有彩色」に補正する例を説明する。
【0049】
図11は白地(無彩色領域)に色領域がある原稿画像の彩度信号を模式的に示す図である。
【0050】
エリア処理部34の平均化処理により、サンプリング位置2、4の彩度Sは低下し、サンプリング位置1、5の彩度Sは上昇する。色領域の彩度が低い場合、平均化処理によって彩度が上昇するサインプリング位置1、5の画素は無彩色と判定されるが、彩度が低下するサンプリング位置2、4の画素も無彩色と判定される可能性がある。
【0051】
図12および図13は、このような場合の判定部36の出力を示す模式図である。図12(a)および図13(a)に示すように、サンプリング位置2、4に対応する画素位置をX(0)として示し、画素X(0)は、平均化による彩度Sの低下によって無彩色と判定されている。
【0052】
図14は補正部39の補正処理を示すフローチャートである。
【0053】
補正部39は、注目画素X(0)近傍の連続する四画素分の信号MONO(−3)を参照して、画素X(−1)、X(0)、X(1)、X(2)に対する判定部36の判定結果の並び方(配列)が「無彩色、無彩色、有彩色、無彩色」か否かを判定し(S11)、判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、無彩色、有彩色、無彩色」の場合は、連続する四画素分の信号aveL(−3)を参照して、画素X(−1)、X(0)、X(1)、X(2)の明度を判定する(S12)。
XL(−1) > XL(0) > XL(1) < XL(2)  …(6)
【0054】
そして、式(6)の条件を満たす場合は、注目画素X(0)を色エッジ部の画素と判別して、注目画素X(0)の判定結果を無彩色から有彩色に補正し、有彩色画素を示すBWDET=‘0’を出力する(S13)。一方、判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、無彩色、有彩色、無彩色」を示さない場合、または、式(6)の条件を満たさない場合は、注目画素X(0)の判定結果を補正せずにBWDET=MONO(−3)を出力する(S14)。そして、注目画素を一画素進める(S15)。
【0055】
続いて、補正部39は、注目画素X(0)近傍の連続する四画素分の信号MONO(−3)を参照して、画素X(−2)、X(−1)、X(0)、X(1)に対する判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、有彩色、無彩色、無彩色」か否かを判定し(S16)、判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、有彩色、無彩色、無彩色」の場合は、連続する四画素分の信号aveL(−3)を参照して、画素X(−2)、X(−1)、X(0)、X(1)の明度を判定する(S17)。
XL(−2) > XL(−1) < XL(0) < XL(1)  …(7)
【0056】
そして、式(7)の条件を満たす場合、注目画素X(0)を色エッジ部の画素と判別して、注目画素X(0)の判定結果を無彩色から有彩色に補正し、有彩色画素を示すBWDET=‘0’を出力する(S18)。一方、判定部36の判定結果の並び方が「無彩色、有彩色、無彩色、無彩色」を示さない場合、または、式(7)の条件を満たさない場合は、注目画素X(0)の判定結果を補正せずにBWDET=MONO(−3)を出力する(S19)。そして、注目画素を一画素進め(S15)、処理をステップS11へ戻す。
【0057】
このように、無彩色か有彩色かの判定結果MONOの並び方(配列)と、それらに対応する明度aveLの大小関係を判別することで、RGB信号の位相差により、低彩度領域の色エッジ部で発生する、無彩色画素とする誤判定を、図12(b)および図13(b)に示すように、「有彩色」に補正することが可能になる。勿論、副走査方向についても、上述した黒領域と同様に判定および補正すればよい。
【0058】
また、判定結果の有彩色を無彩色へ、また、無彩色を有彩色へ補正する例は、上記に限定されるものではない。例えば、RGBの位相差が大きい場合や、平均化処理の参照領域が3×3画素よりも大きい場合に、黒エッジ領域の二画素に亘り有彩色と判定された際に判定結果を「無彩色」へ補正する例を図15に示す。また、図16には、同様の条件で、低彩度領域の色エッジに発生する、無彩色画素の誤判定を「有彩色」に補正する例を示す。
【0059】
[空間フィルタ部]
空間フィルタ部3は、文字線画検出部8の出力信号MJDETに基づき、文字線画領域と、それ以外の領域に対して、異なる空間周波数特性を与える処理を行う。
【0060】
図17は空間フィルタの空間周波数特性を示す図である。MJDET=‘1’の画素に対しては、文字線画領域の再現性を向上するために、エッジ強調特性の空間フィルタ処理を施し、MJDET=‘0’の画素に対しては、エッジ強調特性を弱め、モワレの発生を抑制する空間フィルタ処理を施す。
【0061】
[彩度抑圧部]
彩度抑圧部4は、文字線画検出部8の出力信号MJDETおよび色判定部9の出力信号BWDETに基づき、RGB画像信号の彩度を抑圧する。
【0062】
図18は彩度抑圧部4の構成例を示すブロック図である。
【0063】
色空間変換部41は、画像信号の色空間を変換するもので、入力画像信号の色空間を、明るさを表す明度信号成分および色味を表す色度成分に変換する。具体的には、式(8)によって、簡易的に、入力画像信号R3、G3、B3を明度信号Lおよび色度信号Ca、Cbに変換する。
L = (R3 + 2×G3 + B3)/4
Ca = (R3 − G3)/2      …(8)
Cb = (R3 + G3 − 2×B3)/4
【0064】
セレクタ42は、ANDゲート43から出力される信号MJDETおよび信号BWDETの論理積信号により制御され、論理積信号が‘1’の場合はレベル0の信号を、論理積信号が‘0’の場合は色空間変換部41から出力される色度信号を選択する。すなわち、注目画素が、文字線画領域(MJDET=‘1’)、かつ、無彩色領域(BWDET=‘1’)にある場合、セレクタ42はレベルが零の色度信号を出力する。
【0065】
色空間変換部41から出力される明度信号、および、セレクタ42から出力される色度信号は、色空間逆変換部44に入力され、式(9)により、RGB色空間の画像信号に変換される
R4 = (4×L + 5×Ca + 2×Cb)/4
G4 = (4×L − 3×Ca + 2×Cb)/4  …(9)
B4 = (4×L + Ca − 6×Cb)/4
【0066】
従って、注目画素が文字線画領域かつ無彩色領域にある場合は、セレクタ42がCa=Cb=0を出力するので色成分がなくなり、式(8)による逆変換の結果はR4=G4=B4=Lになり、RGBの各成分がすべて等しいグレイスケールの画像信号になる。
【0067】
また、注目画素が非文字線画領域にある、または、無彩色領域外にある場合は、式(8)による逆変換の結果はR4=R3、G4=G3、B4=B3になり、入力されるRGB画像信号がそのまま出力される。
【0068】
なお、彩度抑圧部4から出力される画像信号は、出力マスキング部5に入力されて、CMYK画像信号に変換されるが、その際、CMY信号の最小値min(C, Y, M)をK信号成分とし、CMY信号値とK信号値の差分をCMY画像信号として出力する、所謂100%UCRが行われる。従って、出力マスキング部5に入力されるRGB信号値がR=G=Bの場合は、出力されるCMY信号値はすべて零になり、K信号成分のみで画像がプリントされることになる。
【0069】
このように、画素を有彩色と無彩色に切り分ける判定において、入力RGB信号の1位相ずれ(読取色ずれ)によって生じる、無彩色画像領域のエッジ部の彩度成分が起因する、同エッジ部の画素を「有彩色」と判定する誤判定を回避することができる。これにより、黒文字や黒線画などのエッジ部を黒単色で再現することが可能になり、黒文字や黒線画、とくに細線の黒文字や黒線画の再現性を向上することができる。さらに、平均化処理により、色文字や色線画領域のエッジ部に彩度の低下が生じた場合でも、「無彩色」と判定する誤判定を回避することができ、プリント画像の画質の向上が図れる。
【0070】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0071】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0073】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、像域分離する際に読取色ずれの影響を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー複写機の構成例を示すブロック図、
【図2】文字線画検出部の構成例を示すブロック図、
【図3】線画領域の二値化結果(二値化部の出力BD)の例を示す図、
【図4】網点領域の二値化結果(二値化部の出力BD)の例を示す図、
【図5】色判定部の構成例を示すブロック図、
【図6】色度信号と彩度との関係を示す図、
【図7】原稿画像とRGB信号との関係を示す模式図、
【図8】判定部の出力を示す模式図、
【図9】判定部の出力を示す模式図、
【図10】補正部の補正処理を示すフローチャート、
【図11】白地に色領域がある原稿画像の彩度信号を模式的に示す図、
【図12】判定部の出力を示す模式図、
【図13】判定部の出力を示す模式図、
【図14】補正部の補正処理を示すフローチャート、
【図15】判定部の出力を示す模式図、
【図16】判定部の出力を示す模式図、
【図17】空間フィルタの空間周波数特性を示す図、
【図18】彩度抑圧部の構成例を示すブロック図である。

Claims (7)

  1. 入力される画像信号の注目画素周辺の領域を参照して、前記注目画素の色成分を平均化する平均化手段と、
    平均化された画像信号に基づき、画素が無彩色か有彩色かを判定する判定手段と、
    注目画素周辺の複数画素の、前記判定手段の判定結果および明度に基づき、前記注目画素に対する前記判定手段の判別結果を補正する補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補正手段は、前記注目画素周辺の複数画素の、判別結果の並び方および明度の変化に応じて前記補正を行うことを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
  3. さらに、前記補正手段から出力される判定結果に基づき、前記画像信号の彩度成分を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された画像処理装置。
  4. さらに、画素が文字線画領域にあるか否かを判別する判別手段と、
    前記文字線画領域にあると判別された画素の彩度成分を、前記補正手段から出力される判定結果に基づき制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された画像処理装置。
  5. 入力される画像信号の注目画素周辺の領域を参照して、前記注目画素の色成分を平均化し、
    平均化された画像信号に基づき、画素が無彩色か有彩色かを判定し、
    注目画素周辺の複数画素の、前記判定手段の判定結果および明度に基づき、前記注目画素に対する前記判別結果を補正することを特徴とする画像処理方法。
  6. 画像処理装置を制御して、請求項5に記載された画像処理を実行することを特徴とするプログラム。
  7. 請求項6に記載されたプログラムが記録されたことを特徴とする記録媒体。
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