JP2004094030A - 放射線画像情報消去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消去光源の破損を有効に低減するとともに、前記消去光源の破片が飛散することを阻止することを可能にする。
【解決手段】消去ユニット46は、複数の消去光源48と、前記消去光源48を収容するとともに、密閉容器を構成する筐体50とを備える。消去光源48の端子部58が接続されるソケット56と、筐体50の内壁52との間には、搬送中の衝撃等を吸収して前記消去光源48の破損を阻止するための板状の緩衝材54が配設される。
【選択図】図3
【解決手段】消去ユニット46は、複数の消去光源48と、前記消去光源48を収容するとともに、密閉容器を構成する筐体50とを備える。消去光源48の端子部58が接続されるソケット56と、筐体50の内壁52との間には、搬送中の衝撃等を吸収して前記消去光源48の破損を阻止するための板状の緩衝材54が配設される。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートに消去光を照射して前記放射線画像情報を消去する放射線画像情報消去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギの一部が蓄積され、その後、可視光等の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギ強度に応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を写真感光材料等に再生させる、あるいはCRT(Cathode Ray Tube)等に可視像として出力させるシステムが知られている。
【0003】
上記のシステムでは、具体的には、人体等の被写体の放射線画像情報をシート状の蓄積性蛍光体層を備えた蓄積性蛍光体シートに一旦記録(撮影)する撮影部と、この蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照射することにより輝尽発光光を発生させ、この輝尽発光光を光電変換して読み取る読取部と、読み取り後に前記蓄積性蛍光体シートに残存する放射線画像情報を消去する消去部とを備えている。
【0004】
上記の消去部は、撮影部や読取部と共にシステムに組み込まれ、または、個別に消去装置として構成されている。通常、消去部および消去装置(以下、単に消去装置ともいう)の内部には、複数の蛍光灯が消去光源として収容されており、例えば、前記蛍光灯が延びる方向に直交する方向に複数の蛍光灯が配設され、前記蛍光灯と蓄積性蛍光体シートとの相対的な移動が、前記蛍光灯が延びる方向である放射線画像消去装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−38535号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の消去装置は、蛍光灯を収容した状態で、病院に搬送されるとともに、該病院内を移動される場合が多い。このため、運搬中の消去装置に衝撃等が発生し易く、該衝撃等によって蛍光灯が破損するおそれがある。これにより、消去装置内または該消去装置が組み込まれるシステム内にガラスの破片が飛散し、この破片を清掃する作業が相当に煩雑化するという問題がある。
【0007】
本発明は、この種の問題を解決するものであり、消去光源の破損を有効に低減するとともに、前記消去光源の飛散を阻止することが可能な放射線画像情報消去装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放射線画像情報消去装置では、消去光源と、前記消去光源を収容する筐体とを備えるとともに、前記消去光源と前記筐体の内壁との間に緩衝材が配設されている。このため、運搬中の衝撃等が筐体に作用しても、緩衝材の衝撃吸収作用下に消去光源の破損を有効に低減することができる。これにより、簡単な構成で、消去光源を確実に保護することが可能になる。
【0009】
また、筐体は、光透過性の射出面を設けた密閉容器を構成している。従って、消去光源が破損したとしても、装置本体内に破片が飛散することがなく、該破片の清掃処理が不要になって後処理が一挙に簡素化される。
【0010】
さらに、消去光源は、光透過性の樹脂製フイルムが巻き付けられた蛍光灯を備えている。これにより、蛍光灯が破損しても破片の飛散を有効に防止することができ、後処理の簡素化が容易に図られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る放射線画像情報消去装置が組み込まれる放射線画像読取装置10の外観図である。放射線画像読取装置10は、ケーシング12の上部にカセッテ装填部14を備え、このカセッテ装填部14に対して、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート16を収納したカセッテ18が取り外し自在に装填される。
【0012】
ケーシング12の底部には、放射線画像読取装置10の搬入および搬出を容易にするためのキャスタ20が配設される一方、前記ケーシング12の上部には、前記放射線画像読取装置10を操作するための操作パネル22が組み込まれる。
【0013】
図2は、放射線画像読取装置10の内部構成図である。放射線画像読取装置10のカセッテ装填部14の近傍には、蓋部材24が開蓋されたカセッテ18より蓄積性蛍光体シート16を吸着して取り出す吸着盤26と、吸着盤26によって取り出された前記蓄積性蛍光体シート16を挟持して搬送するニップローラ28とが配設される。
【0014】
複数の搬送ローラ30a〜30gおよび複数のガイド板32a〜32hを有する湾曲した搬送機構34が、ニップローラ28に連設して配設される。搬送機構34は、カセッテ18から供給された蓄積性蛍光体シート16を所望の部位に搬送する。
【0015】
放射線画像読取装置10の略中央部には、励起光であるレーザビームBを射出して蓄積性蛍光体シート16を走査する走査ユニット36が配設される。走査ユニット36から射出されたレーザビームBは、搬送機構34を構成する搬送ローラ30d、30e間より蓄積性蛍光体シート16に照射される。
【0016】
走査ユニット36に近接して読取ユニット38が配設される。読取ユニット38は、一端部が搬送ローラ30d、30e間の蓄積性蛍光体シート16に近接して配置される集光ガイド40と、この集光ガイド40の他端部に連結され、蓄積性蛍光体シート16から得られた輝尽発光光を電気信号に変換するフォトマルチプライア42とを備える。
【0017】
ニップローラ28と搬送機構34を構成する搬送ローラ30aとの間には、放射線画像情報の読み取られた蓄積性蛍光体シート16に残存する放射線エネルギを除去する消去ユニット(放射線画像情報消去装置)46が配設される。消去ユニット46は、蛍光灯等からなる複数の消去光源48と、前記消去光源48を収容する筐体50とを備えるとともに、前記消去光源48の両端と前記筐体50の内壁52との間に円板状の緩衝材54が配設される。
【0018】
図3および図4に示すように、筐体50の内壁52の互いに対向する面には、それぞれ緩衝材54を介装してソケット56がねじ止めされる。各ソケット56には、消去光源48の両方の端子部58が取り外し自在に係合する。消去光源48の外周面には、樹脂製フイルム60が巻き付けられる。この樹脂製フイルム60は、光透過性を有するとともに、紫外線カットフィルタおよび赤外線カットフィルタとしての機能を有する。
【0019】
筐体50は、ガイド板32aに対向する面に光透過性樹脂が固着された射出面62を設けており、全体として密閉容器を構成する。この筐体50の外面には、冷却ファン64が装着され、この冷却ファン64に対応して前記筐体50に冷却エア導入孔部66が形成される。筐体50の内壁52には、冷却エア導入孔部66を覆ってメッシュ状のフィルタ68が設けられる。筐体50の内壁52には、冷却エア導入孔部66に対向して冷却エア導出孔部70が形成されるとともに、前記冷却エア導出孔部70を覆ってメッシュ状のフィルタ72が設けられる。
【0020】
上記のように構成される放射線画像読取装置10の動作について、以下に説明する。
【0021】
まず、放射線画像情報を記録した蓄積性蛍光体シート16がカセッテ18に収容されている。このカセッテ18は、蓋部材24を下方に向けた状態で、放射線画像読取装置10のカセッテ装填部14の装填口14aに装填される。カセッテ18が装填されると、図示しない開蓋機構が駆動され、放射線画像読取装置10内において蓋部材24が開蓋される。
【0022】
次いで、吸着盤26がカセッテ18内の蓄積性蛍光体シート16を吸着して取り出し、ニップローラ28に供給する。ニップローラ28は、蓄積性蛍光体シート16を搬送機構34に供給し、この搬送機構34は、搬送ローラ30a〜30gを駆動して前記蓄積性蛍光体シート16をガイド板32a〜32hに沿って搬送する。
【0023】
蓄積性蛍光体シート16は、搬送ローラ30d、30e間で矢印A方向に副走査搬送されるとともに、走査ユニット36から射出された励起光であるレーザビームBが副走査方向と略直交する主走査方向に蓄積性蛍光体シート16を走査する。
【0024】
レーザビームBが照射された蓄積性蛍光体シート16は、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた輝尽発光光を出力する。この輝尽発光光は、蓄積性蛍光体シート16の主走査方向に沿って近接配置された集光ガイド40を介して読取ユニット38を構成するフォトマルチプライア42に導かれ、電気信号に変換される。なお、この電気信号は、外部の画像処理装置に転送され、所望の画像処理が施された後、必要に応じて表示し、あるいは、記録媒体に出力することができる。
【0025】
放射線画像情報の読み取られた蓄積性蛍光体シート16は、搬送ローラ30g側まで搬送された後、搬送機構34により逆転(矢印C方向)搬送され、ニップローラ28および搬送ローラ30a間に配置される消去ユニット46に送られる。この消去ユニット46では、消去光源48が点灯してこの消去光源48から出力される消去光が蓄積性蛍光体シート16に照射される。
【0026】
このため、蓄積性蛍光体シート16に残存する放射線エネルギが除去され、前記蓄積性蛍光体シート16が消去ユニット46から排出されてカセッテ18に収納される。放射線エネルギの除去された蓄積性蛍光体シート16を収納したカセッテ18は、放射線画像読取装置10が抜き取られた後、次なる放射線画像情報の撮影に供される。
【0027】
ここで、本実施形態では、図3および図4に示すように、消去ユニット46が、複数の消去光源48と、前記消去光源48を収容する筐体50とを備えるとともに、前記消去光源48が接続されるソケット56と前記筐体50の内壁52との間に緩衝材54が配設されている。このため、放射線画像読取装置10を病院に搬入する際や、該病院内で移動させる際に、前記放射線画像読取装置10に衝撃等が発生しても、緩衝材54による衝撃吸収作用下に、消去光源48の破損を有効に阻止することができる。これにより、簡単な構成で、消去光源48を確実に保護することが可能になるという効果が得られる。
【0028】
また、筐体50は、ガイド板32aに対向する面に光透過性の射出面62が設けられた密閉容器を構成している。従って、搬送中の衝撃等によって消去光源48が破損したとしても、破片が筐体50の外部に飛散することを確実に阻止することができる。このため、消去光源48の破片が放射線画像読取装置10の内部に飛散することがなく、該破片の清掃処理が不要になって、後処理が一挙に簡素化されるという利点がある。
【0029】
さらに、筐体50には冷却ファン64が装着されており、フィルタ68を介してこの筐体50の内部に冷却エアが導入されるとともに、フィルタ72を介して前記冷却エアが該筐体50の外部に導出される。これにより、密閉容器を構成する筐体50の内部を有効に冷却することが可能になるとともに、消去光源48の破片が冷却エア導入孔部66や冷却エア導出孔部70から外部に飛散することを確実に阻止することができる。
【0030】
さらにまた、消去光源48の外周面には、樹脂製フイルム60が巻き付けられている。このため、消去光源48が破損しても、破片の飛散を有効に防止して後処理の簡素化が容易に図られる。ここで、樹脂製フイルム60は、消去光源48の発熱に耐え得るように耐熱温度を80℃以上に設定するとともに、紫外線カットフィルタおよび赤外線カットフィルタとしての機能を有することが望ましい。
【0031】
なお、本実施形態では、放射線画像読取装置10に組み込まれる消去ユニット46を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、個別の放射線画像情報消去装置として構成してもよい。また、複数の消去光源48を備えているが、単一の消去光源48にも適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る放射線画像情報消去装置では、消去光源と筐体の内壁との間に緩衝材が配設されているため、運搬中の衝撃等が前記筐体に作用しても、前記緩衝材の衝撃吸収作用下に前記消去光源の破損を有効に低減することができる。これにより、簡単な構成で、消去光源を確実に保護することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の放射線画像読取装置の外観図である。
【図2】前記放射線画像読取装置の内部構成図である。
【図3】前記放射線画像読取装置を構成する消去ユニットの概略斜視図である。
【図4】前記消去ユニットの一部断面説明図である。
【符号の説明】
10…放射線画像読取装置 14…カセッテ装填部
16…蓄積性蛍光体シート 18…カセッテ
36…走査ユニット 38…読取ユニット
46…消去ユニット 48…消去光源
50…筐体 52…内壁
54…緩衝材 56…ソケット
60…樹脂製フイルム 62…射出面
64…冷却ファン 68、72…フィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートに消去光を照射して前記放射線画像情報を消去する放射線画像情報消去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギの一部が蓄積され、その後、可視光等の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギ強度に応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を写真感光材料等に再生させる、あるいはCRT(Cathode Ray Tube)等に可視像として出力させるシステムが知られている。
【0003】
上記のシステムでは、具体的には、人体等の被写体の放射線画像情報をシート状の蓄積性蛍光体層を備えた蓄積性蛍光体シートに一旦記録(撮影)する撮影部と、この蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照射することにより輝尽発光光を発生させ、この輝尽発光光を光電変換して読み取る読取部と、読み取り後に前記蓄積性蛍光体シートに残存する放射線画像情報を消去する消去部とを備えている。
【0004】
上記の消去部は、撮影部や読取部と共にシステムに組み込まれ、または、個別に消去装置として構成されている。通常、消去部および消去装置(以下、単に消去装置ともいう)の内部には、複数の蛍光灯が消去光源として収容されており、例えば、前記蛍光灯が延びる方向に直交する方向に複数の蛍光灯が配設され、前記蛍光灯と蓄積性蛍光体シートとの相対的な移動が、前記蛍光灯が延びる方向である放射線画像消去装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−38535号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の消去装置は、蛍光灯を収容した状態で、病院に搬送されるとともに、該病院内を移動される場合が多い。このため、運搬中の消去装置に衝撃等が発生し易く、該衝撃等によって蛍光灯が破損するおそれがある。これにより、消去装置内または該消去装置が組み込まれるシステム内にガラスの破片が飛散し、この破片を清掃する作業が相当に煩雑化するという問題がある。
【0007】
本発明は、この種の問題を解決するものであり、消去光源の破損を有効に低減するとともに、前記消去光源の飛散を阻止することが可能な放射線画像情報消去装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放射線画像情報消去装置では、消去光源と、前記消去光源を収容する筐体とを備えるとともに、前記消去光源と前記筐体の内壁との間に緩衝材が配設されている。このため、運搬中の衝撃等が筐体に作用しても、緩衝材の衝撃吸収作用下に消去光源の破損を有効に低減することができる。これにより、簡単な構成で、消去光源を確実に保護することが可能になる。
【0009】
また、筐体は、光透過性の射出面を設けた密閉容器を構成している。従って、消去光源が破損したとしても、装置本体内に破片が飛散することがなく、該破片の清掃処理が不要になって後処理が一挙に簡素化される。
【0010】
さらに、消去光源は、光透過性の樹脂製フイルムが巻き付けられた蛍光灯を備えている。これにより、蛍光灯が破損しても破片の飛散を有効に防止することができ、後処理の簡素化が容易に図られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る放射線画像情報消去装置が組み込まれる放射線画像読取装置10の外観図である。放射線画像読取装置10は、ケーシング12の上部にカセッテ装填部14を備え、このカセッテ装填部14に対して、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート16を収納したカセッテ18が取り外し自在に装填される。
【0012】
ケーシング12の底部には、放射線画像読取装置10の搬入および搬出を容易にするためのキャスタ20が配設される一方、前記ケーシング12の上部には、前記放射線画像読取装置10を操作するための操作パネル22が組み込まれる。
【0013】
図2は、放射線画像読取装置10の内部構成図である。放射線画像読取装置10のカセッテ装填部14の近傍には、蓋部材24が開蓋されたカセッテ18より蓄積性蛍光体シート16を吸着して取り出す吸着盤26と、吸着盤26によって取り出された前記蓄積性蛍光体シート16を挟持して搬送するニップローラ28とが配設される。
【0014】
複数の搬送ローラ30a〜30gおよび複数のガイド板32a〜32hを有する湾曲した搬送機構34が、ニップローラ28に連設して配設される。搬送機構34は、カセッテ18から供給された蓄積性蛍光体シート16を所望の部位に搬送する。
【0015】
放射線画像読取装置10の略中央部には、励起光であるレーザビームBを射出して蓄積性蛍光体シート16を走査する走査ユニット36が配設される。走査ユニット36から射出されたレーザビームBは、搬送機構34を構成する搬送ローラ30d、30e間より蓄積性蛍光体シート16に照射される。
【0016】
走査ユニット36に近接して読取ユニット38が配設される。読取ユニット38は、一端部が搬送ローラ30d、30e間の蓄積性蛍光体シート16に近接して配置される集光ガイド40と、この集光ガイド40の他端部に連結され、蓄積性蛍光体シート16から得られた輝尽発光光を電気信号に変換するフォトマルチプライア42とを備える。
【0017】
ニップローラ28と搬送機構34を構成する搬送ローラ30aとの間には、放射線画像情報の読み取られた蓄積性蛍光体シート16に残存する放射線エネルギを除去する消去ユニット(放射線画像情報消去装置)46が配設される。消去ユニット46は、蛍光灯等からなる複数の消去光源48と、前記消去光源48を収容する筐体50とを備えるとともに、前記消去光源48の両端と前記筐体50の内壁52との間に円板状の緩衝材54が配設される。
【0018】
図3および図4に示すように、筐体50の内壁52の互いに対向する面には、それぞれ緩衝材54を介装してソケット56がねじ止めされる。各ソケット56には、消去光源48の両方の端子部58が取り外し自在に係合する。消去光源48の外周面には、樹脂製フイルム60が巻き付けられる。この樹脂製フイルム60は、光透過性を有するとともに、紫外線カットフィルタおよび赤外線カットフィルタとしての機能を有する。
【0019】
筐体50は、ガイド板32aに対向する面に光透過性樹脂が固着された射出面62を設けており、全体として密閉容器を構成する。この筐体50の外面には、冷却ファン64が装着され、この冷却ファン64に対応して前記筐体50に冷却エア導入孔部66が形成される。筐体50の内壁52には、冷却エア導入孔部66を覆ってメッシュ状のフィルタ68が設けられる。筐体50の内壁52には、冷却エア導入孔部66に対向して冷却エア導出孔部70が形成されるとともに、前記冷却エア導出孔部70を覆ってメッシュ状のフィルタ72が設けられる。
【0020】
上記のように構成される放射線画像読取装置10の動作について、以下に説明する。
【0021】
まず、放射線画像情報を記録した蓄積性蛍光体シート16がカセッテ18に収容されている。このカセッテ18は、蓋部材24を下方に向けた状態で、放射線画像読取装置10のカセッテ装填部14の装填口14aに装填される。カセッテ18が装填されると、図示しない開蓋機構が駆動され、放射線画像読取装置10内において蓋部材24が開蓋される。
【0022】
次いで、吸着盤26がカセッテ18内の蓄積性蛍光体シート16を吸着して取り出し、ニップローラ28に供給する。ニップローラ28は、蓄積性蛍光体シート16を搬送機構34に供給し、この搬送機構34は、搬送ローラ30a〜30gを駆動して前記蓄積性蛍光体シート16をガイド板32a〜32hに沿って搬送する。
【0023】
蓄積性蛍光体シート16は、搬送ローラ30d、30e間で矢印A方向に副走査搬送されるとともに、走査ユニット36から射出された励起光であるレーザビームBが副走査方向と略直交する主走査方向に蓄積性蛍光体シート16を走査する。
【0024】
レーザビームBが照射された蓄積性蛍光体シート16は、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた輝尽発光光を出力する。この輝尽発光光は、蓄積性蛍光体シート16の主走査方向に沿って近接配置された集光ガイド40を介して読取ユニット38を構成するフォトマルチプライア42に導かれ、電気信号に変換される。なお、この電気信号は、外部の画像処理装置に転送され、所望の画像処理が施された後、必要に応じて表示し、あるいは、記録媒体に出力することができる。
【0025】
放射線画像情報の読み取られた蓄積性蛍光体シート16は、搬送ローラ30g側まで搬送された後、搬送機構34により逆転(矢印C方向)搬送され、ニップローラ28および搬送ローラ30a間に配置される消去ユニット46に送られる。この消去ユニット46では、消去光源48が点灯してこの消去光源48から出力される消去光が蓄積性蛍光体シート16に照射される。
【0026】
このため、蓄積性蛍光体シート16に残存する放射線エネルギが除去され、前記蓄積性蛍光体シート16が消去ユニット46から排出されてカセッテ18に収納される。放射線エネルギの除去された蓄積性蛍光体シート16を収納したカセッテ18は、放射線画像読取装置10が抜き取られた後、次なる放射線画像情報の撮影に供される。
【0027】
ここで、本実施形態では、図3および図4に示すように、消去ユニット46が、複数の消去光源48と、前記消去光源48を収容する筐体50とを備えるとともに、前記消去光源48が接続されるソケット56と前記筐体50の内壁52との間に緩衝材54が配設されている。このため、放射線画像読取装置10を病院に搬入する際や、該病院内で移動させる際に、前記放射線画像読取装置10に衝撃等が発生しても、緩衝材54による衝撃吸収作用下に、消去光源48の破損を有効に阻止することができる。これにより、簡単な構成で、消去光源48を確実に保護することが可能になるという効果が得られる。
【0028】
また、筐体50は、ガイド板32aに対向する面に光透過性の射出面62が設けられた密閉容器を構成している。従って、搬送中の衝撃等によって消去光源48が破損したとしても、破片が筐体50の外部に飛散することを確実に阻止することができる。このため、消去光源48の破片が放射線画像読取装置10の内部に飛散することがなく、該破片の清掃処理が不要になって、後処理が一挙に簡素化されるという利点がある。
【0029】
さらに、筐体50には冷却ファン64が装着されており、フィルタ68を介してこの筐体50の内部に冷却エアが導入されるとともに、フィルタ72を介して前記冷却エアが該筐体50の外部に導出される。これにより、密閉容器を構成する筐体50の内部を有効に冷却することが可能になるとともに、消去光源48の破片が冷却エア導入孔部66や冷却エア導出孔部70から外部に飛散することを確実に阻止することができる。
【0030】
さらにまた、消去光源48の外周面には、樹脂製フイルム60が巻き付けられている。このため、消去光源48が破損しても、破片の飛散を有効に防止して後処理の簡素化が容易に図られる。ここで、樹脂製フイルム60は、消去光源48の発熱に耐え得るように耐熱温度を80℃以上に設定するとともに、紫外線カットフィルタおよび赤外線カットフィルタとしての機能を有することが望ましい。
【0031】
なお、本実施形態では、放射線画像読取装置10に組み込まれる消去ユニット46を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、個別の放射線画像情報消去装置として構成してもよい。また、複数の消去光源48を備えているが、単一の消去光源48にも適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る放射線画像情報消去装置では、消去光源と筐体の内壁との間に緩衝材が配設されているため、運搬中の衝撃等が前記筐体に作用しても、前記緩衝材の衝撃吸収作用下に前記消去光源の破損を有効に低減することができる。これにより、簡単な構成で、消去光源を確実に保護することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の放射線画像読取装置の外観図である。
【図2】前記放射線画像読取装置の内部構成図である。
【図3】前記放射線画像読取装置を構成する消去ユニットの概略斜視図である。
【図4】前記消去ユニットの一部断面説明図である。
【符号の説明】
10…放射線画像読取装置 14…カセッテ装填部
16…蓄積性蛍光体シート 18…カセッテ
36…走査ユニット 38…読取ユニット
46…消去ユニット 48…消去光源
50…筐体 52…内壁
54…緩衝材 56…ソケット
60…樹脂製フイルム 62…射出面
64…冷却ファン 68、72…フィルタ
Claims (3)
- 放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートに消去光を照射して前記放射線画像情報を消去する放射線画像情報消去装置であって、
消去光源と、
前記消去光源を収容する筐体と、
を備えるとともに、
前記消去光源と前記筐体の内壁との間に緩衝材が配設されることを特徴とする放射線画像情報消去装置。 - 請求項1記載の放射線画像情報消去装置において、前記筐体は、光透過性の射出面を設けた密閉容器を構成することを特徴とする放射線画像情報消去装置。
- 請求項1または2記載の放射線画像情報消去装置において、前記消去光源は、光透過性の樹脂製フイルムが巻き付けられた蛍光灯を備えることを特徴とする放射線画像情報消去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002256738A JP2004094030A (ja) | 2002-09-02 | 2002-09-02 | 放射線画像情報消去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002256738A JP2004094030A (ja) | 2002-09-02 | 2002-09-02 | 放射線画像情報消去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004094030A true JP2004094030A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32061880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002256738A Pending JP2004094030A (ja) | 2002-09-02 | 2002-09-02 | 放射線画像情報消去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004094030A (ja) |
-
2002
- 2002-09-02 JP JP2002256738A patent/JP2004094030A/ja active Pending
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