JP2004092930A - 製氷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定した除氷性能を確保する。
【解決手段】除氷サイクルでは、開閉弁16が開くことで、圧縮機1からのホットガスが、バイパス管路13からガス導入管路15を通って蒸発器6に導入される。製氷サイクルの終了時に蒸発器6内に残った液冷媒は、ホットガスの勢いでアキュムレータ7まで送出されて液分離される。蒸発器6に導入されたホットガスは、まず顕熱が蒸発器6に伝わり、続いて蒸発器6の内圧が上昇すると、凝縮に伴う潜熱が加わり、両加熱作用により除氷される。除氷サイクルの間、製氷完了時にあった液冷媒も、蒸発器6で液化した液冷媒もすべてアキュムレータ7で回収されるが、除氷サイクルの開始と同時に、アキュムレータ7に装備されたヒータ20に通電されているから、その発熱によりアキュムレータ7内の液冷媒が加熱されて気化し、圧縮機1に吸引されて循環サイクルに加えられる。
【選択図】 図1
【解決手段】除氷サイクルでは、開閉弁16が開くことで、圧縮機1からのホットガスが、バイパス管路13からガス導入管路15を通って蒸発器6に導入される。製氷サイクルの終了時に蒸発器6内に残った液冷媒は、ホットガスの勢いでアキュムレータ7まで送出されて液分離される。蒸発器6に導入されたホットガスは、まず顕熱が蒸発器6に伝わり、続いて蒸発器6の内圧が上昇すると、凝縮に伴う潜熱が加わり、両加熱作用により除氷される。除氷サイクルの間、製氷完了時にあった液冷媒も、蒸発器6で液化した液冷媒もすべてアキュムレータ7で回収されるが、除氷サイクルの開始と同時に、アキュムレータ7に装備されたヒータ20に通電されているから、その発熱によりアキュムレータ7内の液冷媒が加熱されて気化し、圧縮機1に吸引されて循環サイクルに加えられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機からのホットガスを蒸発器に導入して除氷するようにした製氷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の製氷機の一例として、図5に示すものが知られている。これは、圧縮機1、凝縮器ファン2A付きの凝縮器2、受液器3、ドライヤ4、膨張弁5、蒸発器6及びアキュムレータ7(液分離器)が冷媒配管8によって循環接続され、このうち圧縮機1、凝縮器2及びアキュムレータ7が室外機9に、残りが室内機10に配されている。また、圧縮機1からは、凝縮器2の出口側に設けられた凝縮圧力調整弁12にホットガスを供給すべくバイパス管路13が引き出され、このバイパス管路13から、開閉弁16の介設されたガス導入管路15が分岐されて、蒸発器6の入口に接続されている。
【0003】
そして製氷サイクルの際には、周知のように蒸発器6内で液冷媒を気化させた場合の潜熱により冷凍作用を呈して氷を生成する。
一方除氷サイクルに切り替わると、凝縮器ファン2Aが停止するとともに、ガス導入管路15の開閉弁16が開放され、高低の圧力差により、多量のホットガスがガス導入管路15を通って蒸発器6に導入される。
通常、製氷の完了時には、蒸発器6内には蒸発しながら滞留する液冷媒が存在するが、それらはホットガスの流れの勢いによって室外機9のアキュムレータ7まで送り出され、液分離されたのち、ガス分が圧縮機1に吸入、圧縮されて、再びホットガスとしてバイパス管路13から吐出されるという循環サイクルとなる。
また、蒸発器6に導入されたホットガスは、氷の融点に比べて十分に高温であり、その顕熱が蒸発器6に伝わる。それに加え、ホットガスにより蒸発器6の内圧が次第に上昇し、氷の融点よりも高い温度の飽和圧力を越え始めると、ガス状の冷媒は液化を始める。すなわち蒸発器6は、冷媒の顕熱と、凝縮する際の潜熱とによって加熱され、この加熱作用により除氷されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記した除氷サイクルは、通常で2〜3分、周囲温度が低くて長引く場合でも5〜7分程度で終了するのであるが、この除氷サイクル中、ホットガスの量は次第に減少していくのが普通である。なぜならば、圧縮機1の手前にはこの圧縮機1の故障防止用等のためにアキュムレータ7が設けられていて、製氷完了時に蒸発器6にあった液冷媒も、蒸発器6で液化した液冷媒もすべてアキュムレータ7で回収される形となるため、圧縮機1から吐出されるホットガスの循環量は、減ることはあっても増えることはない。そのため、次第に除氷能力が低下するおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、安定した除氷性能を確保するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、圧縮機の手前側にアキュムレータが配された冷凍回路を備え、蒸発器の冷却機能で製氷し、この蒸発器に前記圧縮機からのホットガスを導入して温度上昇させることにより除氷するようにした製氷機において、除氷運転時にホットガスの流量が減少することを防ぐ流量減少防止手段を設けた構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記アキュムレータに、貯留された液冷媒を加熱する加熱手段が設けられることにより、前記流量減少防止手段が構成されているところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記アキュムレータと並列に、流量を絞って液冷媒の流通を可能とする細管路を設けることにより、前記流量減少防止手段が構成されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記細管路を開閉する開閉弁が備えられているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
除氷運転に入ると、圧縮機から吐出されたホットガスが蒸発器に対して循環して導入され、その顕熱と凝縮する際の潜熱とにより蒸発器が加熱されて除氷される。この間、流量減少防止手段によってホットガスの流量が減少することが防止され、安定した除氷性能が確保される。
<請求項2の発明>
除氷運転中、アキュムレータにより液冷媒が分離回収されるが、この間加熱手段を駆動すると、アキュムレータ内の液冷媒が加熱されて気化し、循環サイクルに加えられる。すなわち、ホットガスの循環量の減少が防がれる。
【0008】
<請求項3の発明>
特に除氷初期にホットガスで押し出される液冷媒がそのまま圧縮機に吸入されると、故障に繋がるおそれがある。しかし、液冷媒が細管路を通ることで量を絞って圧縮機に吸入されると、圧縮機内部で蒸発して循環サイクルに加えられる。ホットガスの循環量の減少が防がれ、併せて圧縮機の温度低下を図ることができる。
<請求項4の発明>
除氷時にのみに開閉弁を開いて細管路を流通可能とすることで、ホットガスの循環量の減少を防ぐ機能を果たし、製氷時には開閉弁を閉じて細管路を流通不能とすることにより、アキュムレータの液分離機能を果たす。
製氷運転時には、原則として蒸発器以降に液冷媒は流れないはずであるが、膨張弁による制御が不十分である等により、圧縮機側に液冷媒が流出することがある。この液分が細管路を通って圧縮機に流入すると、内部で蒸発してガスの体積が増すことになるが、蒸発器から戻って来たときの体積よりも増えるということは、冷凍機としては、蒸発器以外で別の無駄な冷却の仕事を行ったこととなり、言い換えると冷凍機の効率が落ちることを意味する。そのため製氷時には、細管路を閉じて液冷媒の流入を停止することにより、本来の冷却効率を上げることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1及び図2によって説明する。この実施形態の冷凍回路Aは図1に示すようであって、基本的な構造は、従来例で示した図5のものと同じであるため、同一機能を有する部位については同一符号を付して、重複した説明は省略する。
さて、この第1実施形態では、アキュムレータ7にヒータ20が装備されており、スイッチ21のオンオフによって、ヒータ20への通電と遮断とが切り替えられ、通電によりアキュムレータ7内に回収された液冷媒を加熱可能となっている。
【0010】
第1実施形態の作用は、以下のようである。
図2に示すように、製氷サイクルは、ガス導入管路15の開閉弁16が閉じ、またアキュムレータ7のヒータ20のスイッチ21がオフとなった状態において、凝縮器ファン2Aともども冷凍回路A(圧縮機1)が駆動されることで行われる。このときは、冷媒が冷媒配管8内を図1の実線の矢線に示す方向に循環し、蒸発器6に導入された液冷媒が気化した場合の潜熱により冷凍作用を呈して、蒸発器6が装備された製氷部に氷が生成される。
所定の製氷時間が経過し、あるいは所定の氷が生成されたことがセンサ等で検知されると、除氷サイクルに切り替わる。
【0011】
除氷サイクルに入ると、凝縮器ファン2Aが停止されるとともに、ガス導入管路15の開閉弁16が開き、またアキュムレータ7のヒータ20のスイッチ21がオンとなって通電される。開閉弁16の開放に伴い、高低の圧力差によって、図1の破線の矢線に示すように、圧縮機1から吐出された多量のホットガスが、バイパス管路13からガス導入管路15を通って蒸発器6に導入される。
製氷サイクルの終了時には、蒸発器6内には蒸発しながら滞留する液冷媒が残っているが、それらはホットガスの流れの勢いにより室外機9のアキュムレータ7まで送り出され、液分離されたのち、ガス分が圧縮機1に吸入、圧縮されて、再びホットガスとしてバイパス管路13から吐出されるという循環サイクルとなる。
また、蒸発器6に導入されたホットガスは、氷の融点に比べて十分に高温であり、その顕熱が蒸発器6に伝わる。それに加え、ホットガスにより蒸発器6の内圧が次第に上昇し、氷の融点よりも高い温度の飽和圧力を越え始めると、ガス状の冷媒は液化を始める。すなわち蒸発器6は、冷媒の顕熱と、凝縮する際の潜熱とによって加熱され、この加熱作用により除氷される。
【0012】
この除氷サイクルの間、上記のように、製氷完了時にあった液冷媒も、蒸発器6で液化した液冷媒もすべてアキュムレータ7で回収されるのであるが、除氷サイクルの開始と同時にヒータ20に通電されているから、その発熱によりアキュムレータ7内の液冷媒が加熱されて気化し、圧縮機1に吸引される、すなわち循環サイクルに加えられる。
除氷サイクルが終了すると、再度製氷サイクルに切り替わり、凝縮器ファン2A、開閉弁16及びヒータ20のスイッチ21が上記と逆に切り替わって製氷が再開される。
【0013】
すなわちこの第1実施形態では、除氷サイクルの間にアキュムレータ7に回収された液冷媒が、ヒータ20で加熱されて気化されつつ随時循環サイクルに加えられるから、ホットガスの循環量の減少が防がれ、除氷サイクルの全般にわたって安定した除氷性能を発揮することが期待できる。
<変形例>
なお、製氷サイクルに入った後も、図2の破線に示すように、ヒータ20に対する通電を所定の時間t(数分程度)継続し、アキュムレータ7に残っている液冷媒の蒸発を助けるようにしてもよい。
【0014】
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態の冷凍回路Bでは、第1実施形態でアキュムレータ7にヒータ20を装備したことに代え、アキュムレータ7と並列に細管路23が接続されている。この細管路23は、キャピラリチューブほど細くはないが、液冷媒の流量を絞って流通させる機能を有するものである。
その他の構造については第1実施形態と同様である。
【0015】
特に除氷サイクルの初期にホットガスで押し出される液冷媒が、そのまま圧縮機1に吸入されると、圧縮機1の故障に繋がるおそれがあり、そのためにアキュムレータ7が備えられている。しかながらこの実施形態では、押し出された液冷媒が、細管路23を通ることで量を絞られて圧縮機1に吸入されるから、むしろ圧縮機1の内部で蒸発し、循環サイクルに加えられる。
その結果、ホットガスの循環量の減少が防がれ、同様に除氷サイクルの全般にわたって安定した除氷性能を発揮することが期待できる。併せて圧縮機1の温度低下を図ることができる。
【0016】
<第3実施形態>
図4は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態の冷凍回路Cでは、上記の第2実施形態に対して、細管路23の手前に開閉弁24が設けられており、除氷サイクルのときには開閉弁24を開いて細管路23を流通可能状態とする一方、製氷サイクルのときには開閉弁24を閉じて細管路23を流通不能とするようになっている。
その他の構造については第2実施形態と同様である。
【0017】
この第3実施形態では、除氷サイクルにおいては、上記第2実施形態と同様に、液冷媒を細管路23により量を絞って圧縮機1に導入し、圧縮機1の内部での蒸発を促して循環サイクルに加えることで、ホットガスの循環量の減少を防ぐ機能を果たす。
一方、製氷サイクルでは、細管路23を閉じることで、アキュムレータ7の液分離機能を果たす。
製氷サイクルでは、原則として蒸発器6以降に液冷媒は流れないはずであるが、膨張弁5による制御が不十分である等により、圧縮機1側に液冷媒が流出することがある。この液分が細管路23を通って圧縮機1に流入すると、内部で蒸発してガスの体積が増すことになるが、蒸発器6から戻って来たときの体積よりも増えるということは、冷凍機としては、蒸発器6以外で別の無駄な冷却の仕事を行ったこととなり、言い換えると冷凍機の効率が落ちることを意味する。そのため製氷サイクルでは、細管路23を閉じて液冷媒の流入を停止することにより、本来の冷却効率を上げることができる。
【0018】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態ではガス導入管路を別途に備えた場合を例示したが、冷媒配管の液管路をガス導入管路に兼用して室外機と室内機とを2本の配管で繋いだ形式のものにも同様に適用可能である。
(2)冷凍回路を構成する各部材を室外機と室内機とに振り分ける形態は、上記実施形態に例示したものに限らない。要は本発明は、アキュムレータを備えた製氷機用の冷凍回路全般に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷凍回路の回路図
【図2】そのタイミングチャート
【図3】第2実施形態に係る冷凍回路の回路図
【図4】第3実施形態に係る冷凍回路の回路図
【図5】従来例の冷凍回路の回路図
【符号の説明】
A,B,C…冷凍回路 1…圧縮機 6…蒸発器 7…アキュムレータ 13…バイパス管路 15…ガス導入管路 16…開閉弁 20…ヒータ(加熱手段) 21…スイッチ 23…細管路 24…開閉弁
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機からのホットガスを蒸発器に導入して除氷するようにした製氷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の製氷機の一例として、図5に示すものが知られている。これは、圧縮機1、凝縮器ファン2A付きの凝縮器2、受液器3、ドライヤ4、膨張弁5、蒸発器6及びアキュムレータ7(液分離器)が冷媒配管8によって循環接続され、このうち圧縮機1、凝縮器2及びアキュムレータ7が室外機9に、残りが室内機10に配されている。また、圧縮機1からは、凝縮器2の出口側に設けられた凝縮圧力調整弁12にホットガスを供給すべくバイパス管路13が引き出され、このバイパス管路13から、開閉弁16の介設されたガス導入管路15が分岐されて、蒸発器6の入口に接続されている。
【0003】
そして製氷サイクルの際には、周知のように蒸発器6内で液冷媒を気化させた場合の潜熱により冷凍作用を呈して氷を生成する。
一方除氷サイクルに切り替わると、凝縮器ファン2Aが停止するとともに、ガス導入管路15の開閉弁16が開放され、高低の圧力差により、多量のホットガスがガス導入管路15を通って蒸発器6に導入される。
通常、製氷の完了時には、蒸発器6内には蒸発しながら滞留する液冷媒が存在するが、それらはホットガスの流れの勢いによって室外機9のアキュムレータ7まで送り出され、液分離されたのち、ガス分が圧縮機1に吸入、圧縮されて、再びホットガスとしてバイパス管路13から吐出されるという循環サイクルとなる。
また、蒸発器6に導入されたホットガスは、氷の融点に比べて十分に高温であり、その顕熱が蒸発器6に伝わる。それに加え、ホットガスにより蒸発器6の内圧が次第に上昇し、氷の融点よりも高い温度の飽和圧力を越え始めると、ガス状の冷媒は液化を始める。すなわち蒸発器6は、冷媒の顕熱と、凝縮する際の潜熱とによって加熱され、この加熱作用により除氷されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記した除氷サイクルは、通常で2〜3分、周囲温度が低くて長引く場合でも5〜7分程度で終了するのであるが、この除氷サイクル中、ホットガスの量は次第に減少していくのが普通である。なぜならば、圧縮機1の手前にはこの圧縮機1の故障防止用等のためにアキュムレータ7が設けられていて、製氷完了時に蒸発器6にあった液冷媒も、蒸発器6で液化した液冷媒もすべてアキュムレータ7で回収される形となるため、圧縮機1から吐出されるホットガスの循環量は、減ることはあっても増えることはない。そのため、次第に除氷能力が低下するおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、安定した除氷性能を確保するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、圧縮機の手前側にアキュムレータが配された冷凍回路を備え、蒸発器の冷却機能で製氷し、この蒸発器に前記圧縮機からのホットガスを導入して温度上昇させることにより除氷するようにした製氷機において、除氷運転時にホットガスの流量が減少することを防ぐ流量減少防止手段を設けた構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記アキュムレータに、貯留された液冷媒を加熱する加熱手段が設けられることにより、前記流量減少防止手段が構成されているところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記アキュムレータと並列に、流量を絞って液冷媒の流通を可能とする細管路を設けることにより、前記流量減少防止手段が構成されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記細管路を開閉する開閉弁が備えられているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
除氷運転に入ると、圧縮機から吐出されたホットガスが蒸発器に対して循環して導入され、その顕熱と凝縮する際の潜熱とにより蒸発器が加熱されて除氷される。この間、流量減少防止手段によってホットガスの流量が減少することが防止され、安定した除氷性能が確保される。
<請求項2の発明>
除氷運転中、アキュムレータにより液冷媒が分離回収されるが、この間加熱手段を駆動すると、アキュムレータ内の液冷媒が加熱されて気化し、循環サイクルに加えられる。すなわち、ホットガスの循環量の減少が防がれる。
【0008】
<請求項3の発明>
特に除氷初期にホットガスで押し出される液冷媒がそのまま圧縮機に吸入されると、故障に繋がるおそれがある。しかし、液冷媒が細管路を通ることで量を絞って圧縮機に吸入されると、圧縮機内部で蒸発して循環サイクルに加えられる。ホットガスの循環量の減少が防がれ、併せて圧縮機の温度低下を図ることができる。
<請求項4の発明>
除氷時にのみに開閉弁を開いて細管路を流通可能とすることで、ホットガスの循環量の減少を防ぐ機能を果たし、製氷時には開閉弁を閉じて細管路を流通不能とすることにより、アキュムレータの液分離機能を果たす。
製氷運転時には、原則として蒸発器以降に液冷媒は流れないはずであるが、膨張弁による制御が不十分である等により、圧縮機側に液冷媒が流出することがある。この液分が細管路を通って圧縮機に流入すると、内部で蒸発してガスの体積が増すことになるが、蒸発器から戻って来たときの体積よりも増えるということは、冷凍機としては、蒸発器以外で別の無駄な冷却の仕事を行ったこととなり、言い換えると冷凍機の効率が落ちることを意味する。そのため製氷時には、細管路を閉じて液冷媒の流入を停止することにより、本来の冷却効率を上げることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1及び図2によって説明する。この実施形態の冷凍回路Aは図1に示すようであって、基本的な構造は、従来例で示した図5のものと同じであるため、同一機能を有する部位については同一符号を付して、重複した説明は省略する。
さて、この第1実施形態では、アキュムレータ7にヒータ20が装備されており、スイッチ21のオンオフによって、ヒータ20への通電と遮断とが切り替えられ、通電によりアキュムレータ7内に回収された液冷媒を加熱可能となっている。
【0010】
第1実施形態の作用は、以下のようである。
図2に示すように、製氷サイクルは、ガス導入管路15の開閉弁16が閉じ、またアキュムレータ7のヒータ20のスイッチ21がオフとなった状態において、凝縮器ファン2Aともども冷凍回路A(圧縮機1)が駆動されることで行われる。このときは、冷媒が冷媒配管8内を図1の実線の矢線に示す方向に循環し、蒸発器6に導入された液冷媒が気化した場合の潜熱により冷凍作用を呈して、蒸発器6が装備された製氷部に氷が生成される。
所定の製氷時間が経過し、あるいは所定の氷が生成されたことがセンサ等で検知されると、除氷サイクルに切り替わる。
【0011】
除氷サイクルに入ると、凝縮器ファン2Aが停止されるとともに、ガス導入管路15の開閉弁16が開き、またアキュムレータ7のヒータ20のスイッチ21がオンとなって通電される。開閉弁16の開放に伴い、高低の圧力差によって、図1の破線の矢線に示すように、圧縮機1から吐出された多量のホットガスが、バイパス管路13からガス導入管路15を通って蒸発器6に導入される。
製氷サイクルの終了時には、蒸発器6内には蒸発しながら滞留する液冷媒が残っているが、それらはホットガスの流れの勢いにより室外機9のアキュムレータ7まで送り出され、液分離されたのち、ガス分が圧縮機1に吸入、圧縮されて、再びホットガスとしてバイパス管路13から吐出されるという循環サイクルとなる。
また、蒸発器6に導入されたホットガスは、氷の融点に比べて十分に高温であり、その顕熱が蒸発器6に伝わる。それに加え、ホットガスにより蒸発器6の内圧が次第に上昇し、氷の融点よりも高い温度の飽和圧力を越え始めると、ガス状の冷媒は液化を始める。すなわち蒸発器6は、冷媒の顕熱と、凝縮する際の潜熱とによって加熱され、この加熱作用により除氷される。
【0012】
この除氷サイクルの間、上記のように、製氷完了時にあった液冷媒も、蒸発器6で液化した液冷媒もすべてアキュムレータ7で回収されるのであるが、除氷サイクルの開始と同時にヒータ20に通電されているから、その発熱によりアキュムレータ7内の液冷媒が加熱されて気化し、圧縮機1に吸引される、すなわち循環サイクルに加えられる。
除氷サイクルが終了すると、再度製氷サイクルに切り替わり、凝縮器ファン2A、開閉弁16及びヒータ20のスイッチ21が上記と逆に切り替わって製氷が再開される。
【0013】
すなわちこの第1実施形態では、除氷サイクルの間にアキュムレータ7に回収された液冷媒が、ヒータ20で加熱されて気化されつつ随時循環サイクルに加えられるから、ホットガスの循環量の減少が防がれ、除氷サイクルの全般にわたって安定した除氷性能を発揮することが期待できる。
<変形例>
なお、製氷サイクルに入った後も、図2の破線に示すように、ヒータ20に対する通電を所定の時間t(数分程度)継続し、アキュムレータ7に残っている液冷媒の蒸発を助けるようにしてもよい。
【0014】
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態の冷凍回路Bでは、第1実施形態でアキュムレータ7にヒータ20を装備したことに代え、アキュムレータ7と並列に細管路23が接続されている。この細管路23は、キャピラリチューブほど細くはないが、液冷媒の流量を絞って流通させる機能を有するものである。
その他の構造については第1実施形態と同様である。
【0015】
特に除氷サイクルの初期にホットガスで押し出される液冷媒が、そのまま圧縮機1に吸入されると、圧縮機1の故障に繋がるおそれがあり、そのためにアキュムレータ7が備えられている。しかながらこの実施形態では、押し出された液冷媒が、細管路23を通ることで量を絞られて圧縮機1に吸入されるから、むしろ圧縮機1の内部で蒸発し、循環サイクルに加えられる。
その結果、ホットガスの循環量の減少が防がれ、同様に除氷サイクルの全般にわたって安定した除氷性能を発揮することが期待できる。併せて圧縮機1の温度低下を図ることができる。
【0016】
<第3実施形態>
図4は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態の冷凍回路Cでは、上記の第2実施形態に対して、細管路23の手前に開閉弁24が設けられており、除氷サイクルのときには開閉弁24を開いて細管路23を流通可能状態とする一方、製氷サイクルのときには開閉弁24を閉じて細管路23を流通不能とするようになっている。
その他の構造については第2実施形態と同様である。
【0017】
この第3実施形態では、除氷サイクルにおいては、上記第2実施形態と同様に、液冷媒を細管路23により量を絞って圧縮機1に導入し、圧縮機1の内部での蒸発を促して循環サイクルに加えることで、ホットガスの循環量の減少を防ぐ機能を果たす。
一方、製氷サイクルでは、細管路23を閉じることで、アキュムレータ7の液分離機能を果たす。
製氷サイクルでは、原則として蒸発器6以降に液冷媒は流れないはずであるが、膨張弁5による制御が不十分である等により、圧縮機1側に液冷媒が流出することがある。この液分が細管路23を通って圧縮機1に流入すると、内部で蒸発してガスの体積が増すことになるが、蒸発器6から戻って来たときの体積よりも増えるということは、冷凍機としては、蒸発器6以外で別の無駄な冷却の仕事を行ったこととなり、言い換えると冷凍機の効率が落ちることを意味する。そのため製氷サイクルでは、細管路23を閉じて液冷媒の流入を停止することにより、本来の冷却効率を上げることができる。
【0018】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態ではガス導入管路を別途に備えた場合を例示したが、冷媒配管の液管路をガス導入管路に兼用して室外機と室内機とを2本の配管で繋いだ形式のものにも同様に適用可能である。
(2)冷凍回路を構成する各部材を室外機と室内機とに振り分ける形態は、上記実施形態に例示したものに限らない。要は本発明は、アキュムレータを備えた製氷機用の冷凍回路全般に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷凍回路の回路図
【図2】そのタイミングチャート
【図3】第2実施形態に係る冷凍回路の回路図
【図4】第3実施形態に係る冷凍回路の回路図
【図5】従来例の冷凍回路の回路図
【符号の説明】
A,B,C…冷凍回路 1…圧縮機 6…蒸発器 7…アキュムレータ 13…バイパス管路 15…ガス導入管路 16…開閉弁 20…ヒータ(加熱手段) 21…スイッチ 23…細管路 24…開閉弁
Claims (4)
- 圧縮機の手前側にアキュムレータが配された冷凍回路を備え、蒸発器の冷却機能で製氷し、この蒸発器に前記圧縮機からのホットガスを導入して温度上昇させることにより除氷するようにした製氷機において、
除氷運転時にホットガスの流量が減少することを防ぐ流量減少防止手段を設けたことを特徴とする製氷機。 - 前記アキュムレータに、貯留された液冷媒を加熱する加熱手段が設けられることにより、前記流量減少防止手段が構成されていることを特徴とする請求項1記載の製氷機。
- 前記アキュムレータと並列に、流量を絞って液冷媒の流通を可能とする細管路を設けることにより、前記流量減少防止手段が構成されていることを特徴とする請求項1記載の製氷機。
- 前記細管路を開閉する開閉弁が備えられていることを特徴とする請求項3記載の製氷機。
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