JP2004053168A - 冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外気温が高い季節であっても圧縮機の起動時から安定して所定の能力を発揮できる冷媒回路を含む冷却装置を提供すること。
【解決手段】この冷媒回路1は、圧縮された冷媒が水冷式凝縮器20及び空冷式凝縮器30を通って凝縮され、膨張弁40を通った後に蒸発器50を通って蒸発し圧縮機10に循環されるように構成されており、蒸発器50は、製氷筒に沿って配置されている冷却パイプ50bと、製氷筒内部の氷をかきあげるオーガ50aを回転させるオーガモータ50cとを含み、水冷式凝縮器20に冷却水を供給する自動給水弁20aと、空冷式凝縮器30に冷却風を供給するファンモータ30aと、外気温度を検知するサーミスタ70と、冷媒の圧縮を開始する前に、外気温度に基づいて選択した自動給水弁20a又はファンモータ30aをオーガモータ50cの起動と同時に稼動させる制御部60とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】この冷媒回路1は、圧縮された冷媒が水冷式凝縮器20及び空冷式凝縮器30を通って凝縮され、膨張弁40を通った後に蒸発器50を通って蒸発し圧縮機10に循環されるように構成されており、蒸発器50は、製氷筒に沿って配置されている冷却パイプ50bと、製氷筒内部の氷をかきあげるオーガ50aを回転させるオーガモータ50cとを含み、水冷式凝縮器20に冷却水を供給する自動給水弁20aと、空冷式凝縮器30に冷却風を供給するファンモータ30aと、外気温度を検知するサーミスタ70と、冷媒の圧縮を開始する前に、外気温度に基づいて選択した自動給水弁20a又はファンモータ30aをオーガモータ50cの起動と同時に稼動させる制御部60とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍機、冷却機、冷蔵庫といった冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍機における従来の冷媒回路は、圧縮機により圧縮された冷媒ガスが、凝縮器を通って凝縮され、更に膨張器を通って膨張した後に蒸発器を通って蒸発し圧縮機に循環されるように構成されている。ここで、凝縮過程の効率を上げることや、空冷式凝縮器の排熱を低減させることを目的として、空冷式凝縮器と水冷式凝縮器とを直列に配置する技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のように水冷式凝縮器と空冷式凝縮器とを二段に構成する冷却装置は、特に外気温が高い季節の起動時には高圧圧力にピーク値が発生し、圧力スイッチといった保護装置が作動してしまうといった解決すべき技術的課題がある。
【0004】
そこで本発明では、外気温が高い季節であっても圧縮機の起動時から安定して所定の能力を発揮できる冷却装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の課題を解決するために種々の検討を重ねた。その検討で見いだした最も簡便な方法は、圧力スイッチが起動時に作動しないように作動圧を上げてしまうことである。しかしながら、その場合には圧縮機に過負荷がかかり圧縮機の信頼性を低下させてしまう恐れがある。そこで、本発明者らは水冷式凝縮器の起動特性に着目し、以下の発明に想到したものである。
【0006】
本発明の冷却装置は、圧縮機により圧縮された冷媒が、水冷式凝縮器及び空冷式凝縮器を通って凝縮され、更に膨張器を通って膨張した後に蒸発器を通って蒸発し圧縮機に循環されるように冷媒回路が構成されているものであって、蒸発器は、製氷筒に沿って配置され冷媒が通るように構成されている冷却パイプと、製氷筒内部に沿って回転し製氷筒内部に成長する氷をかきあげるオーガと、当該オーガを回転させるためのオーガモータとを含み、更に、水冷式凝縮器に冷却水を供給する給水手段と、空冷式凝縮器に冷却風を供給する送風手段と、外気温度を検知する温度検知手段と、圧縮機が冷媒の圧縮を開始する前に、温度検知手段が検知した外気温度に基づいて給水手段又は送風手段のいずれかを選択し、当該選択した給水手段又は送風手段をオーガモータの起動と同時に稼動させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、冷媒が圧縮される圧縮工程が開始される前に給水手段又は送風手段が稼動するので、圧縮されて高温になった冷媒が水冷式凝縮器又は空冷式凝縮器に到達する前に冷却水の循環又は冷却風の送風が開始される。温度検知手段が検知した外気温度に応じて給水手段又は送風手段を選択して稼動させるので、例えば外気温度が低い場合に送風手段を選択して稼動させることができる。また、例えば外気温度が高い場合には給水手段を選択して稼動させるので、起動時から水冷式凝縮器の凝縮能力が発揮されることとなり、外気温が高く空冷式凝縮器の凝縮能力が比較的不十分な場合であっても、凝縮工程としては所定の能力を発揮できる。
【0008】
また本発明の冷却装置は、給水手段又は送風手段が稼動した後において、制御手段は、圧縮機が冷媒の圧縮を停止した後に給水手段又は送風手段を停止させることが好ましい。例えば、水冷式凝縮器を稼動させている場合には、圧縮機が冷媒の圧縮を停止し水冷式凝縮器への冷媒の供給が停止された後に、冷却水循環を終了するので、冷却装置の運転中においては水冷式凝縮器及び空冷式凝縮器が所定の能力を発揮することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0010】
本発明の実施形態であるオーガ式製氷機(冷却装置)の冷媒回路について図1を用いて説明する。冷媒回路1は、圧縮機10と、水冷式凝縮器20と、空冷式凝縮器30と、レシーバタンク80と、ドライヤ90と、膨張弁(膨張器)40と、蒸発器50とを含んで構成される。圧縮機10、水冷式凝縮器20、空冷式凝縮器30、レシーバタンク80、ドライヤ90、膨張弁40、及び、蒸発器50は、冷媒パイプ100〜109によって相互に接続され、この冷媒パイプ100〜109を経由して冷媒を循環させている。水冷式凝縮器20、空冷式凝縮器30、サーミスタ70が室外に配置されており、圧縮機10、レシーバタンク80、ドライヤ90、蒸発器50、制御部60は室内に配置されている。
【0011】
圧縮機10により圧縮された冷媒ガスは、カップリング110を介して相互に連結されている冷媒パイプ100及び冷媒パイプ101を経由して水冷式凝縮器20に送られる。水冷式凝縮器20を通って冷媒ガスは水冷され、冷媒の飽和温度である約60℃にまで降温することにより気液混合状態となって、カップリング111を介して相互に連結されている冷媒パイプ102及び冷媒パイプ103を経由して空冷式凝縮器30に送られる。冷媒は、冷却ファン(送風手段)30bによって冷却空気が供給される空冷式凝縮器30を通ることにより空冷されて凝縮する。冷却ファン30bは、ファンモータ30aによって回転駆動されるように構成されている。
【0012】
次いで、凝縮した冷媒はカップリング112を介して相互に連結されている冷媒パイプ104及び冷媒パイプ105を経由してレシーバタンク80に導かれて完全に液化する。液化した冷媒は冷媒パイプ106を経由してドライヤ90に送られ、ドライヤ90を経てから冷媒パイプ107を経由して膨張弁40に送られる。冷媒は、膨張弁40において急減圧され、冷媒パイプ108を経由して送られる蒸発器50において蒸発することにより製氷水から熱を奪って製氷作用を行い、その後冷媒パイプ109を経由して再び圧縮機10へ循環する。
【0013】
蒸発器50は、製氷筒に沿って冷却パイプ50bが配置されており、冷却パイプ50b内を冷媒が通るように構成されている。また、製氷筒内部に沿って回転しその製氷筒内部に成長する氷をかきあげるオーガ50aを備えており、オーガ50aはオーガモータ50cによって回転駆動される。
【0014】
水冷式凝縮器20に接続された冷却水パイプ20bには自動給水弁(給水手段)20aが設置され、自動給水弁20aは、制御部60からの制御信号に応じて開閉制御される。水冷式凝縮器20は、自動給水弁20aが開くと、冷却水パイプ20bから水冷式凝縮器20内に冷却水が導かれるので冷媒の冷却を開始し、自動給水弁20aが閉じると、冷却水パイプ20bからの冷却水の供給が停止されるので冷媒の冷却を停止することとなる。
【0015】
制御部60は、圧縮機10の稼動状態を検知し、当該検知に応じて自動給水弁20aに制御信号を出力する。より具体的には、圧縮機10の始動を電気的に検知し、当該検知に応じて自動給水弁20aを開くように指示する制御信号を自動給水弁20aに出力する。また、圧縮機10が稼動しており自動給水弁20aが開いている場合に、圧縮機10の停止を電気的に検知し、当該検知に応じて自動給水弁20aを閉じるように指示する制御信号を自動給水弁20aに出力する。
【0016】
制御部60は更に、サーミスタ70が測定する温度に応じて自動給水弁20aに制御信号を出力する。より具体的には、空冷式凝縮器30から流出する冷媒の温度をサーミスタ70が検知して制御部60に出力し、当該検知した温度が設定値以上のときは、制御部60は自動給水弁20aを開くように自動給水弁20aに制御信号を出力する。この制御信号に応じて自動給水弁20aが開かれて水冷式凝縮器20へ冷却水が送給され、水冷式凝縮器20を通る冷媒が冷却される。一方、周囲温度が低下すること等により空冷式凝縮器30の冷却能力が相対的に大きくなって、サーミスタ70が検知する空冷式凝縮器30から流出する冷媒の温度が設定値以下となると、制御部60は自動給水弁20aを閉じるように制御信号を出力し、自動給水弁20aが閉じられて水冷式凝縮器20は冷媒の冷却作用を行わなくなる。
【0017】
また、サーミスタ70は雰囲気温度を計測するように配置されていてもよい。このようにサーミスタ70が配置されている場合には、周囲温度が比較的高い場合等は、制御部60は自動給水弁20aを開くように制御信号を出力し、自動給水弁20aが開かれて水冷式凝縮器20が作動する。従って、製氷機が設置されている厨房または機械室に対して空冷式凝縮器30から排出される熱量が少なく抑えられるので、厨房または機械室内に熱気のこもることが防止されて作業環境を良好に保持できると共に、室内の高温化が抑制されるため、製氷機は十分に性能を発揮することができて、その信頼性を容易に高めることができる。
【0018】
また、周囲温度が比較的低い場合に制御部60が自動給水弁20aを閉じるように制御信号を出力し、自動給水弁20aが閉じられて水冷式凝縮器20が停止する。従って、周囲温度の低下等により空冷式凝縮器30から流出する冷媒の温度が設定値以下に低下して、水冷式凝縮器20が冷媒を冷却する必要がなくなった場合は、自動給水弁20aが閉じられるため、冷却水の消費量を従来よりも大幅に減少させることができて、製氷機の稼動コストを容易に低減させることができる。
【0019】
また、温度条件の厳しいときに水冷式凝縮器20を稼動させることにより、空冷式凝縮器30の容量を比較的小さくして凝縮器全体の占める容積を減少させ、製氷機を小型化してその設置に要する面積を容易に少なくすることができる。
【0020】
制御部60は、オーガモータ50cの駆動を検知し、オーガモータ50cが駆動を開始してから所定時間(例えば5分)経過後に、自動給水弁20a又はファンモータ30aの駆動を開始する。
【0021】
図2は本実施形態に用いる制御回路図の一例を示すものであって、主要な構成部分についてのみ説明し、その他の部分については説明を省略する。図2に示す制御回路の例においては、リレーX1の接点が閉じられてオーガモータ50cの駆動が開始してから5分後に、マイコンプログラムによってリレーX2の接点が閉じられて圧縮機10の駆動が開始されるように構成されている。自動給水弁20a(WV3)は、リレーX1に入れられているので、圧縮機10が作動する5分前に自動給水弁20a(WV3)が作動することとなる。
【0022】
冷媒回路1は、空冷式凝縮器30及び水冷式凝縮器20を有しているため、空冷式凝縮器のみをそなえた同冷凍能力の冷凍機における冷媒回路と比較して空冷式凝縮器を小容量とすることができるので、周囲温度が低い場合等のように自動給水弁20aを閉じて水冷式凝縮器20による冷却作用を止め、空冷式凝縮器30のみにより冷媒ガスを冷却して冷凍運転をするときの高圧側冷媒圧力は比較的高くなり、従って、蒸発器50の除霜あるいは除氷を迅速に行わせて、製氷機における製氷能力を容易に向上させることができる。
【0023】
水冷式凝縮器20は冷媒パイプ101及び冷媒パイプ102と共に、カップリング110及びカップリング111から取り外すことができる。従って、水冷式凝縮器20を交換したり、異なる能力の水冷式凝縮器に変更したりできる。また、冷媒パイプ100及び冷媒パイプ103を直接連結して、水冷式凝縮器20を含まない冷媒回路とすることもできる。また、水冷式凝縮器20を含まない冷媒回路に、水冷式凝縮器20及び制御部60を追加することにより、本実施形態の冷媒回路1とすることもできる。
【0024】
なお、上記実施形態における膨張弁40をキャピラリーチューブ等に代えることができ、さらに、本発明は冷却機や冷蔵庫等の冷却装置にも同様に実施できるものである。
【0025】
本実施形態にあっては、冷媒が圧縮される圧縮工程が開始される前に自動給水弁20a又はファンモータ30aが稼動するので、圧縮されて高温になった冷媒が水冷式凝縮器20又は空冷式凝縮器30に到達する前に冷却水の循環又は冷却風の送風が開始される。サーミスタ70が検知した外気温度に応じて自動給水弁20a又はファンモータ30aを選択して稼動させるので、例えば外気温度が低い場合にファンモータ30aを選択して稼動させることができる。また、例えば外気温度が高い場合には自動給水弁20aを選択して稼動させるので、起動時から水冷式凝縮器20の凝縮能力が発揮されることとなり、外気温が高く空冷式凝縮器30の凝縮能力が比較的不十分な場合であっても、凝縮工程としては所定の能力を発揮できる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、冷媒が圧縮される圧縮工程が開始される前に給水手段又は送風手段が稼動するので、圧縮されて高温になった冷媒が水冷式凝縮器又は空冷式凝縮器に到達する前に冷却水の循環又は冷却風の送風が開始される。温度検知手段が検知した外気温度に応じて給水手段又は送風手段を選択して稼動させるので、例えば外気温度が低い場合に送風手段を選択して稼動させることができる。また、例えば外気温度が高い場合には給水手段を選択して稼動させるので、起動時から水冷式凝縮器の凝縮能力が発揮されることとなり、外気温が高く空冷式凝縮器の凝縮能力が比較的不十分な場合であっても、凝縮工程としては所定の能力を発揮できる。従って本発明の目的とする、外気温が高い季節であっても圧縮機の起動時から安定して所定の能力を発揮できる冷却装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である冷媒回路を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に用いる制御回路を示す図である。
【符号の説明】
1…冷媒回路、10…圧縮機、20…水冷式凝縮器、20a…自動給水弁、30…空冷式凝縮器、30a…ファンモータ、30b…冷却ファン、40…膨張弁、50…蒸発器、50a…オーガ、50b…冷却パイプ、50c…オーガモータ、60…制御部、70…サーミスタ、80…レシーバタンク、90…ドライヤ、100〜109…冷媒パイプ、110〜112…カップリング。
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍機、冷却機、冷蔵庫といった冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍機における従来の冷媒回路は、圧縮機により圧縮された冷媒ガスが、凝縮器を通って凝縮され、更に膨張器を通って膨張した後に蒸発器を通って蒸発し圧縮機に循環されるように構成されている。ここで、凝縮過程の効率を上げることや、空冷式凝縮器の排熱を低減させることを目的として、空冷式凝縮器と水冷式凝縮器とを直列に配置する技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のように水冷式凝縮器と空冷式凝縮器とを二段に構成する冷却装置は、特に外気温が高い季節の起動時には高圧圧力にピーク値が発生し、圧力スイッチといった保護装置が作動してしまうといった解決すべき技術的課題がある。
【0004】
そこで本発明では、外気温が高い季節であっても圧縮機の起動時から安定して所定の能力を発揮できる冷却装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の課題を解決するために種々の検討を重ねた。その検討で見いだした最も簡便な方法は、圧力スイッチが起動時に作動しないように作動圧を上げてしまうことである。しかしながら、その場合には圧縮機に過負荷がかかり圧縮機の信頼性を低下させてしまう恐れがある。そこで、本発明者らは水冷式凝縮器の起動特性に着目し、以下の発明に想到したものである。
【0006】
本発明の冷却装置は、圧縮機により圧縮された冷媒が、水冷式凝縮器及び空冷式凝縮器を通って凝縮され、更に膨張器を通って膨張した後に蒸発器を通って蒸発し圧縮機に循環されるように冷媒回路が構成されているものであって、蒸発器は、製氷筒に沿って配置され冷媒が通るように構成されている冷却パイプと、製氷筒内部に沿って回転し製氷筒内部に成長する氷をかきあげるオーガと、当該オーガを回転させるためのオーガモータとを含み、更に、水冷式凝縮器に冷却水を供給する給水手段と、空冷式凝縮器に冷却風を供給する送風手段と、外気温度を検知する温度検知手段と、圧縮機が冷媒の圧縮を開始する前に、温度検知手段が検知した外気温度に基づいて給水手段又は送風手段のいずれかを選択し、当該選択した給水手段又は送風手段をオーガモータの起動と同時に稼動させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、冷媒が圧縮される圧縮工程が開始される前に給水手段又は送風手段が稼動するので、圧縮されて高温になった冷媒が水冷式凝縮器又は空冷式凝縮器に到達する前に冷却水の循環又は冷却風の送風が開始される。温度検知手段が検知した外気温度に応じて給水手段又は送風手段を選択して稼動させるので、例えば外気温度が低い場合に送風手段を選択して稼動させることができる。また、例えば外気温度が高い場合には給水手段を選択して稼動させるので、起動時から水冷式凝縮器の凝縮能力が発揮されることとなり、外気温が高く空冷式凝縮器の凝縮能力が比較的不十分な場合であっても、凝縮工程としては所定の能力を発揮できる。
【0008】
また本発明の冷却装置は、給水手段又は送風手段が稼動した後において、制御手段は、圧縮機が冷媒の圧縮を停止した後に給水手段又は送風手段を停止させることが好ましい。例えば、水冷式凝縮器を稼動させている場合には、圧縮機が冷媒の圧縮を停止し水冷式凝縮器への冷媒の供給が停止された後に、冷却水循環を終了するので、冷却装置の運転中においては水冷式凝縮器及び空冷式凝縮器が所定の能力を発揮することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0010】
本発明の実施形態であるオーガ式製氷機(冷却装置)の冷媒回路について図1を用いて説明する。冷媒回路1は、圧縮機10と、水冷式凝縮器20と、空冷式凝縮器30と、レシーバタンク80と、ドライヤ90と、膨張弁(膨張器)40と、蒸発器50とを含んで構成される。圧縮機10、水冷式凝縮器20、空冷式凝縮器30、レシーバタンク80、ドライヤ90、膨張弁40、及び、蒸発器50は、冷媒パイプ100〜109によって相互に接続され、この冷媒パイプ100〜109を経由して冷媒を循環させている。水冷式凝縮器20、空冷式凝縮器30、サーミスタ70が室外に配置されており、圧縮機10、レシーバタンク80、ドライヤ90、蒸発器50、制御部60は室内に配置されている。
【0011】
圧縮機10により圧縮された冷媒ガスは、カップリング110を介して相互に連結されている冷媒パイプ100及び冷媒パイプ101を経由して水冷式凝縮器20に送られる。水冷式凝縮器20を通って冷媒ガスは水冷され、冷媒の飽和温度である約60℃にまで降温することにより気液混合状態となって、カップリング111を介して相互に連結されている冷媒パイプ102及び冷媒パイプ103を経由して空冷式凝縮器30に送られる。冷媒は、冷却ファン(送風手段)30bによって冷却空気が供給される空冷式凝縮器30を通ることにより空冷されて凝縮する。冷却ファン30bは、ファンモータ30aによって回転駆動されるように構成されている。
【0012】
次いで、凝縮した冷媒はカップリング112を介して相互に連結されている冷媒パイプ104及び冷媒パイプ105を経由してレシーバタンク80に導かれて完全に液化する。液化した冷媒は冷媒パイプ106を経由してドライヤ90に送られ、ドライヤ90を経てから冷媒パイプ107を経由して膨張弁40に送られる。冷媒は、膨張弁40において急減圧され、冷媒パイプ108を経由して送られる蒸発器50において蒸発することにより製氷水から熱を奪って製氷作用を行い、その後冷媒パイプ109を経由して再び圧縮機10へ循環する。
【0013】
蒸発器50は、製氷筒に沿って冷却パイプ50bが配置されており、冷却パイプ50b内を冷媒が通るように構成されている。また、製氷筒内部に沿って回転しその製氷筒内部に成長する氷をかきあげるオーガ50aを備えており、オーガ50aはオーガモータ50cによって回転駆動される。
【0014】
水冷式凝縮器20に接続された冷却水パイプ20bには自動給水弁(給水手段)20aが設置され、自動給水弁20aは、制御部60からの制御信号に応じて開閉制御される。水冷式凝縮器20は、自動給水弁20aが開くと、冷却水パイプ20bから水冷式凝縮器20内に冷却水が導かれるので冷媒の冷却を開始し、自動給水弁20aが閉じると、冷却水パイプ20bからの冷却水の供給が停止されるので冷媒の冷却を停止することとなる。
【0015】
制御部60は、圧縮機10の稼動状態を検知し、当該検知に応じて自動給水弁20aに制御信号を出力する。より具体的には、圧縮機10の始動を電気的に検知し、当該検知に応じて自動給水弁20aを開くように指示する制御信号を自動給水弁20aに出力する。また、圧縮機10が稼動しており自動給水弁20aが開いている場合に、圧縮機10の停止を電気的に検知し、当該検知に応じて自動給水弁20aを閉じるように指示する制御信号を自動給水弁20aに出力する。
【0016】
制御部60は更に、サーミスタ70が測定する温度に応じて自動給水弁20aに制御信号を出力する。より具体的には、空冷式凝縮器30から流出する冷媒の温度をサーミスタ70が検知して制御部60に出力し、当該検知した温度が設定値以上のときは、制御部60は自動給水弁20aを開くように自動給水弁20aに制御信号を出力する。この制御信号に応じて自動給水弁20aが開かれて水冷式凝縮器20へ冷却水が送給され、水冷式凝縮器20を通る冷媒が冷却される。一方、周囲温度が低下すること等により空冷式凝縮器30の冷却能力が相対的に大きくなって、サーミスタ70が検知する空冷式凝縮器30から流出する冷媒の温度が設定値以下となると、制御部60は自動給水弁20aを閉じるように制御信号を出力し、自動給水弁20aが閉じられて水冷式凝縮器20は冷媒の冷却作用を行わなくなる。
【0017】
また、サーミスタ70は雰囲気温度を計測するように配置されていてもよい。このようにサーミスタ70が配置されている場合には、周囲温度が比較的高い場合等は、制御部60は自動給水弁20aを開くように制御信号を出力し、自動給水弁20aが開かれて水冷式凝縮器20が作動する。従って、製氷機が設置されている厨房または機械室に対して空冷式凝縮器30から排出される熱量が少なく抑えられるので、厨房または機械室内に熱気のこもることが防止されて作業環境を良好に保持できると共に、室内の高温化が抑制されるため、製氷機は十分に性能を発揮することができて、その信頼性を容易に高めることができる。
【0018】
また、周囲温度が比較的低い場合に制御部60が自動給水弁20aを閉じるように制御信号を出力し、自動給水弁20aが閉じられて水冷式凝縮器20が停止する。従って、周囲温度の低下等により空冷式凝縮器30から流出する冷媒の温度が設定値以下に低下して、水冷式凝縮器20が冷媒を冷却する必要がなくなった場合は、自動給水弁20aが閉じられるため、冷却水の消費量を従来よりも大幅に減少させることができて、製氷機の稼動コストを容易に低減させることができる。
【0019】
また、温度条件の厳しいときに水冷式凝縮器20を稼動させることにより、空冷式凝縮器30の容量を比較的小さくして凝縮器全体の占める容積を減少させ、製氷機を小型化してその設置に要する面積を容易に少なくすることができる。
【0020】
制御部60は、オーガモータ50cの駆動を検知し、オーガモータ50cが駆動を開始してから所定時間(例えば5分)経過後に、自動給水弁20a又はファンモータ30aの駆動を開始する。
【0021】
図2は本実施形態に用いる制御回路図の一例を示すものであって、主要な構成部分についてのみ説明し、その他の部分については説明を省略する。図2に示す制御回路の例においては、リレーX1の接点が閉じられてオーガモータ50cの駆動が開始してから5分後に、マイコンプログラムによってリレーX2の接点が閉じられて圧縮機10の駆動が開始されるように構成されている。自動給水弁20a(WV3)は、リレーX1に入れられているので、圧縮機10が作動する5分前に自動給水弁20a(WV3)が作動することとなる。
【0022】
冷媒回路1は、空冷式凝縮器30及び水冷式凝縮器20を有しているため、空冷式凝縮器のみをそなえた同冷凍能力の冷凍機における冷媒回路と比較して空冷式凝縮器を小容量とすることができるので、周囲温度が低い場合等のように自動給水弁20aを閉じて水冷式凝縮器20による冷却作用を止め、空冷式凝縮器30のみにより冷媒ガスを冷却して冷凍運転をするときの高圧側冷媒圧力は比較的高くなり、従って、蒸発器50の除霜あるいは除氷を迅速に行わせて、製氷機における製氷能力を容易に向上させることができる。
【0023】
水冷式凝縮器20は冷媒パイプ101及び冷媒パイプ102と共に、カップリング110及びカップリング111から取り外すことができる。従って、水冷式凝縮器20を交換したり、異なる能力の水冷式凝縮器に変更したりできる。また、冷媒パイプ100及び冷媒パイプ103を直接連結して、水冷式凝縮器20を含まない冷媒回路とすることもできる。また、水冷式凝縮器20を含まない冷媒回路に、水冷式凝縮器20及び制御部60を追加することにより、本実施形態の冷媒回路1とすることもできる。
【0024】
なお、上記実施形態における膨張弁40をキャピラリーチューブ等に代えることができ、さらに、本発明は冷却機や冷蔵庫等の冷却装置にも同様に実施できるものである。
【0025】
本実施形態にあっては、冷媒が圧縮される圧縮工程が開始される前に自動給水弁20a又はファンモータ30aが稼動するので、圧縮されて高温になった冷媒が水冷式凝縮器20又は空冷式凝縮器30に到達する前に冷却水の循環又は冷却風の送風が開始される。サーミスタ70が検知した外気温度に応じて自動給水弁20a又はファンモータ30aを選択して稼動させるので、例えば外気温度が低い場合にファンモータ30aを選択して稼動させることができる。また、例えば外気温度が高い場合には自動給水弁20aを選択して稼動させるので、起動時から水冷式凝縮器20の凝縮能力が発揮されることとなり、外気温が高く空冷式凝縮器30の凝縮能力が比較的不十分な場合であっても、凝縮工程としては所定の能力を発揮できる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、冷媒が圧縮される圧縮工程が開始される前に給水手段又は送風手段が稼動するので、圧縮されて高温になった冷媒が水冷式凝縮器又は空冷式凝縮器に到達する前に冷却水の循環又は冷却風の送風が開始される。温度検知手段が検知した外気温度に応じて給水手段又は送風手段を選択して稼動させるので、例えば外気温度が低い場合に送風手段を選択して稼動させることができる。また、例えば外気温度が高い場合には給水手段を選択して稼動させるので、起動時から水冷式凝縮器の凝縮能力が発揮されることとなり、外気温が高く空冷式凝縮器の凝縮能力が比較的不十分な場合であっても、凝縮工程としては所定の能力を発揮できる。従って本発明の目的とする、外気温が高い季節であっても圧縮機の起動時から安定して所定の能力を発揮できる冷却装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である冷媒回路を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に用いる制御回路を示す図である。
【符号の説明】
1…冷媒回路、10…圧縮機、20…水冷式凝縮器、20a…自動給水弁、30…空冷式凝縮器、30a…ファンモータ、30b…冷却ファン、40…膨張弁、50…蒸発器、50a…オーガ、50b…冷却パイプ、50c…オーガモータ、60…制御部、70…サーミスタ、80…レシーバタンク、90…ドライヤ、100〜109…冷媒パイプ、110〜112…カップリング。
Claims (2)
- 圧縮機により圧縮された冷媒が、水冷式凝縮器及び空冷式凝縮器を通って凝縮され、更に膨張器を通って膨張した後に蒸発器を通って蒸発し前記圧縮機に循環されるように冷媒回路が構成されている冷却装置において、
前記蒸発器は、製氷筒に沿って配置され前記冷媒が通るように構成されている冷却パイプと、前記製氷筒内部に沿って回転し前記製氷筒内部に成長する氷をかきあげるオーガと、当該オーガを回転させるためのオーガモータとを含み、
更に、前記水冷式凝縮器に冷却水を供給する給水手段と、
前記空冷式凝縮器に冷却風を供給する送風手段と、
外気温度を検知する温度検知手段と、
前記圧縮機が前記冷媒の圧縮を開始する前に、前記温度検知手段が検知した外気温度に基づいて前記給水手段又は前記送風手段のいずれかを選択し、当該選択した給水手段又は送風手段を前記オーガモータの起動と同時に稼動させる制御手段とを備えることを特徴とする冷却装置。 - 前記給水手段又は前記送風手段が稼動した後において、
前記制御手段は、前記圧縮機が前記冷媒の圧縮を停止した後に前記給水手段又は前記送風手段を停止させることを特徴とする、請求項1に記載の冷却装置。
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2002
- 2002-07-22 JP JP2002212782A patent/JP2004053168A/ja active Pending
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