JP2001280767A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2001280767A
JP2001280767A JP2000091893A JP2000091893A JP2001280767A JP 2001280767 A JP2001280767 A JP 2001280767A JP 2000091893 A JP2000091893 A JP 2000091893A JP 2000091893 A JP2000091893 A JP 2000091893A JP 2001280767 A JP2001280767 A JP 2001280767A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒回路における液バックの発生を確実に回
避し、圧縮機の破損を防止して信頼性の向上を図る。 【解決手段】 空調機(10)の冷媒回路(20)にガス導
入回路(50)を接続する。ガス導入回路(50)は、一端
がレシーバ(35)に接続され、他端が圧縮機(30)の吸
入側に接続される。ガス導入回路(50)には、電磁弁
(51)を設ける。圧縮機(30)を起動する際は、電磁弁
(51)を開いてレシーバ(35)のガス冷媒を圧縮機(3
0)へ供給する。また、暖房時に四路切換弁(33)を切
り換えて除霜運転を行う際は、予め電磁弁(51)を開い
てレシーバ(35)液冷媒を回収し、その後に四路切換弁
(33)を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒回路で冷媒を
循環させて冷凍サイクルやヒートポンプサイクルを行う
冷凍装置に関し、特に、圧縮機への液バックの防止策に
係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧縮機、凝縮器、レシーバ、
膨張弁、及び蒸発器が接続された冷媒回路を備え、この
冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルやヒートポン
プサイクルを行う冷凍装置が知られている。例えば、特
開平10−132410号公報には、この種の冷凍装置
を空気調和装置に適用したものが開示されている。
【0003】上記公報の空気調和装置では、冷媒回路に
四路切換弁を設けて冷媒の循環方向を反転可能とし、冷
凍サイクルによる冷房運転と、ヒートポンプサイクルに
よる暖房運転とを切り換えて行うようにしている。この
冷房運転時には、室外熱交換器が凝縮器となり、室内熱
交換器が蒸発器となる。一方、暖房運転時には、室内熱
交換器が凝縮器となり、室外熱交換器が蒸発器となる。
【0004】また、上記空気調和装置の冷媒回路には、
4つの逆止弁を組み合わせたブリッジ回路が設けられて
いる。この冷媒回路において、室内及び室外の熱交換器
は、ブリッジ回路を介してレシーバに接続されている。
そして、このブリッジ回路の作用によって、冷房運転と
暖房運転とを切り換えた場合でも、凝縮器となる熱交換
器からの冷媒を常にレシーバへ流入させるようにしてい
る。また、何れの運転時においても、レシーバから流出
した冷媒を膨張弁で減圧して蒸発器となる熱交換器へ送
るようにしている。
【0005】ここで、上記の冷媒回路においては、液冷
媒が圧縮機に吸入されてしまう、いわゆる液バック(液
戻り)の問題を回避する必要がある。圧縮機が液冷媒を
吸入すると液圧縮の状態となり、圧縮機の破損に至る危
険があるからである。そして、従来は、この液バックを
回避策として、膨張弁の開度調節によって冷媒回路での
冷媒循環量を調節するのが一般的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような膨張弁の開度調節によっては、液バックを確実に
回避するのが困難であるという問題があった。この点に
ついて、上記空気調和装置を例に説明する。
【0007】上述の液バックの回避策においては、膨張
弁の開度を調節することによって、圧縮機の吸入冷媒の
状態を調節することとなる。ところが、上記冷媒回路で
は、膨張弁を通った冷媒が必ず蒸発器を流れて圧縮機へ
吸入される。つまり、膨張弁から圧縮機へ至る配管や蒸
発器に既に存在する冷媒は、必ず圧縮機へ送られてしま
う。このため、冷媒回路における膨張弁と圧縮機の間に
多量の液冷媒が存在する状態では、その後に膨張弁の開
度を調節しても、圧縮機に液冷媒が吸入されるのを回避
できないおそれがある。
【0008】一方、冷媒回路において、膨張弁と圧縮機
の間に存在する液冷媒量を予め想定するのは極めて困難
である。つまり、この液冷媒量は、膨張弁から圧縮機に
至る冷媒配管長、室内外の気温、冷媒充填量などの要因
によって変化する。特に、空気調和装置では、室外ユニ
ットと室内ユニットを連絡配管により接続して冷媒回路
を構成するのが一般的であり、この連絡配管の長さは設
置場所によって一定ではない。従って、上記膨張弁と圧
縮機の間の液冷媒量を想定して膨張弁の開度調節を行う
のは、現実的には極めて困難であり、この結果、液バッ
クの問題を確実に回避できなかった。
【0009】また、上述の液バックの問題は、過渡的な
運転状態において特に生じやすい。この過度状態として
は、圧縮機の起動時や、暖房運転時におけるヒートポン
プ動作と逆サイクル除霜動作との切り換え時などが例示
される。そして、このような過渡状態では、循環する冷
媒の状態を的確に捉えるのが難しく、このため液バック
回避のための膨張弁の開度調節が一層困難となってい
た。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、冷媒回路における液
バックの発生を確実に回避し、圧縮機の破損を防止して
信頼性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明が講じた第1の解
決手段は、圧縮機(30)、凝縮器、レシーバ(35)、膨
張弁(36)、蒸発器の順で冷媒が循環する冷媒回路(2
0)を備える冷凍装置を対象としている。そして、上記
レシーバ(35)のガス冷媒を上記圧縮機(30)に吸入さ
せるためにレシーバ(35)及び圧縮機(30)に接続し、
且つ冷媒の流通を断続するための開閉機構(51)を有す
るガス導入回路(50)と、上記膨張弁(36)が全閉され
且つ開閉機構(51)が開放された状態で圧縮機(30)を
起動し、該圧縮機(30)の起動後に膨張弁(36)の全閉
状態及び開閉機構(51)の開放状態を一時的に保持して
から、膨張弁(36)の開放と開閉機構(51)の閉鎖とを
行うようにように構成された起動制御手段(62)とを設
けるものである。
【0012】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、起動制御手段(62)は、圧縮機
(30)の起動後に膨張弁(36)の開放と開閉機構(51)
の閉鎖とを行う場合、膨張弁(36)の開度を次第に増大
させる一方で、開閉機構(51)の開放と閉鎖とを交互に
所定の時間間隔で繰り返してから開閉機構(51)を閉鎖
状態に保持するように構成されるものである。
【0013】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1の解決手段において、起動制御手段(62)は、圧縮機
(30)の停止中において膨張弁(36)を全閉状態とし且
つ開閉機構(51)を閉鎖状態とする一方、予め開閉機構
(51)を所定時間に亘り開放状態に保持してから圧縮機
(30)を起動するように構成されるものである。
【0014】本発明が講じた第4の解決手段は、圧縮機
(30)、第1熱交換器(34)、レシーバ(35)、冷媒の
膨張機構(36)、及び第2熱交換器(37)を有し、冷媒
の循環方向が反転可能とされ、且つ冷媒の循環方向に拘
わらずレシーバ(35)が膨張機構(36)の上流に位置す
るように構成された冷媒回路(20)を備え、上記第2熱
交換器(37)を凝縮器として第1熱交換器(34)を蒸発
器とする正サイクル運転と、上記第1熱交換器(34)を
除霜するために該第1熱交換器(34)を凝縮器として第
2熱交換器(37)を蒸発器とする逆サイクル運転とを、
冷媒の循環方向の反転により切り換える冷凍装置を対象
としている。そして、上記レシーバ(35)のガス冷媒を
上記圧縮機(30)に吸入させるためにレシーバ(35)及
び圧縮機(30)に接続し、且つ冷媒の流通を断続するた
めの開閉機構(51)を有するガス導入回路(50)と、正
サイクル運転から逆サイクル運転へ切り換える際に、予
め上記開閉機構(51)を所定時間に亘り開放状態に保持
してから冷媒回路(20)での冷媒循環方向を切り換える
ように構成された除霜制御手段(61)とを設けるもので
ある。
【0015】本発明が講じた第5の解決手段は、圧縮機
(30)、第1熱交換器(34)、レシーバ(35)、冷媒の
膨張機構(36)、及び第2熱交換器(37)を有し、冷媒
の循環方向が反転可能とされ、且つ冷媒の循環方向に拘
わらずレシーバ(35)が膨張機構(36)の上流に位置す
るように構成された冷媒回路(20)を備え、上記第2熱
交換器(37)を凝縮器として第1熱交換器(34)を蒸発
器とする正サイクル運転と、上記第1熱交換器(34)を
除霜するために該第1熱交換器(34)を凝縮器として第
2熱交換器(37)を蒸発器とする逆サイクル運転とを、
冷媒の循環方向の反転により切り換える冷凍装置を対象
としている。そして、上記レシーバ(35)のガス冷媒を
上記圧縮機(30)に吸入させるためにレシーバ(35)及
び圧縮機(30)に接続し、且つ冷媒の流通を断続するた
めの開閉機構(51)を有するガス導入回路(50)と、逆
サイクル運転から正サイクル運転へ切り換える際に、少
なくとも所定時間以上に亘って開閉機構(51)を開放状
態に保持してから冷媒回路(20)での冷媒循環方向を切
り換えるように構成された除霜制御手段(61)とを設け
るものである。
【0016】本発明が講じた第6の解決手段は、上記第
4又は第5の解決手段において、除霜制御手段(61)
は、逆サイクル運転中において開閉機構(51)を開放状
態に保持するように構成されるものである。
【0017】本発明が講じた第7の解決手段は、上記第
4又は第5の解決手段において、除霜制御手段(61)
は、逆サイクル運転から正サイクル運転への切り換え時
から所定時間に亘って開閉機構(51)を開放状態に保持
するように構成されるものである。
【0018】本発明が講じた第8の解決手段は、上記第
1,第4又は第5の解決手段において、圧縮機(30)が
容量可変に構成されるものである。
【0019】本発明が講じた第9の解決手段は、上記第
1,第4,第5又は第8の解決手段において、圧縮機
(30)が密閉型で且つ高圧ドーム型に構成されるもので
ある。
【0020】−作用− 上記第1の解決手段では、冷媒回路(20)を有する冷凍
装置に対し、ガス導入回路(50)と起動制御手段(62)
とが設けられる。
【0021】上記冷媒回路(20)には、圧縮機(30)、
凝縮器、レシーバ(35)、膨張弁(36)、及び蒸発器が
設けられる。この冷媒回路(20)には、冷媒が充填され
ている。冷媒回路(20)では、圧縮機(30)、凝縮器、
レシーバ(35)、膨張弁(36)、蒸発器の順で冷媒が循
環する。
【0022】具体的に、圧縮機(30)から吐出された冷
媒は、凝縮器に送られる。凝縮器では、冷媒が放熱して
凝縮する。凝縮した冷媒は、一旦レシーバ(35)へ入
り、その後に膨張弁(36)で減圧されて蒸発器へ送られ
る。蒸発器では、減圧後の冷媒が吸熱して蒸発する。蒸
発した冷媒は、圧縮機(30)に吸入され、圧縮後に再び
吐出される。そして、冷凍サイクル時には、蒸発器にお
ける冷媒の吸熱を利用して対象物の冷却が行われる。ま
た、ヒートポンプサイクル時には、凝縮器における冷媒
の放熱を利用して対象物の加熱が行われる。尚、冷媒回
路(20)では、冷凍サイクルとヒートポンプサイクルの
両方を行うようにしてもよく、また何れか一方だけを行
うようにしてもよい。
【0023】上記ガス導入回路(50)は、レシーバ(3
5)と圧縮機(30)とに接続している。具体的に、ガス
導入回路(50)は、一端がレシーバ(35)に接続し、他
端が圧縮機(30)の吸入側に接続している。このガス導
入回路(50)は、レシーバ(35)に存在するガス冷媒を
圧縮機(30)の吸入側へ送り込む。
【0024】また、上記ガス導入回路(50)には、開閉
機構(51)が設けられる。開閉機構(51)を開閉する
と、ガス導入回路(50)におけるガス冷媒の流れが断続
される。つまり、開閉機構(51)を開放状態とすると、
ガス導入回路(50)を通じてレシーバ(35)から圧縮機
(30)へガス冷媒が供給される。一方、開閉機構(51)
を閉鎖状態とすると、ガス導入回路(50)を通じたレシ
ーバ(35)から圧縮機(30)へのガス冷媒の供給は遮断
される。
【0025】上記起動制御手段(62)は、圧縮機(30)
を起動する際に所定の動作を行う。具体的に、膨張弁
(36)が全閉とされて開閉機構(51)が開放された状態
で、圧縮機(30)の起動を行う。例えば、圧縮機(30)
の停止中に膨張弁(36)が全閉されて開閉機構(51)が
閉鎖されているのであれば、予め開閉機構(51)を開い
てから圧縮機(30)を起動させる。開閉機構(51)を開
放状態とすると、ガス導入回路(50)を介してレシーバ
(35)と圧縮機(30)の吸入側とが連通状態となる。こ
の状態で圧縮機(30)を起動すると、レシーバ(35)の
ガス冷媒がガス導入回路(50)を通じて圧縮機(30)に
吸入される。
【0026】圧縮機(30)を起動した後において、上記
起動制御手段(62)は、膨張弁(36)が全閉されて開閉
機構(51)が開放された状態を一時的に保持する。つま
り、起動制御手段(62)は、圧縮機(30)の起動時にお
ける膨張弁(36)及び開閉機構(51)の状態を、圧縮機
(30)が起動した後も所定の時間に亘って保持する。従
って、圧縮機(30)が起動してからある程度の時間に亘
り、ガス導入回路(50)を通じてレシーバ(35)のガス
冷媒が圧縮機(30)へ供給され続ける。
【0027】その後、起動制御手段(62)は、膨張弁
(36)を開くと共に開閉機構(51)を閉鎖する。その
際、膨張弁(36)を一気に全開する必要はなく、膨張弁
(36)を徐々に開いていってもよい。また、膨張弁(3
6)を開き始める時点と開閉機構(51)を閉鎖する時点
との先後は問わず、どちらが先であってもよく、更には
同時に行ってもよい。この状態で、レシーバ(35)から
流出した液冷媒が膨張弁(36)で減圧されて蒸発器へ供
給される。また、ガス導入回路(50)におけるガス冷媒
の流れが遮断され、レシーバ(35)から圧縮機(30)に
対するガス冷媒の供給は停止される。
【0028】上記第2の解決手段では、起動制御手段
(62)が、圧縮機(30)の起動時において以下の動作を
行う。上述のように、起動制御手段(62)は、圧縮機
(30)の起動後において膨張弁(36)を閉じ且つ開閉機
構(51)を開く状態を所定時間に亘って保持し、その後
に膨張弁(36)を開くと共に開閉機構(51)を閉じてい
る。そして、この動作を行う場合、本解決手段に係る起
動制御手段(62)は、起動制御手段(62)は、膨張弁
(36)の開度を徐々に大きくしてゆく一方で、開閉機構
(51)の開閉を交互に何回か繰り返してから開閉機構
(51)を閉じた状態に保持する。
【0029】膨張弁(36)の開度を徐々に拡大すると、
これに伴って膨張弁(36)を流れる冷媒の量も次第に増
加してゆく。その一方で開閉機構(51)の開閉を交互に
所定の時間間隔で繰り返すと、ガス導入回路(50)にお
いてガス冷媒が間欠的に流れる。従って、開閉機構(5
1)を開き続ける状態に比べ、ガス導入回路(50)にお
けるガス冷媒の流量が減少する。即ち、膨張弁(36)に
おける冷媒流量の増大に合わせて、レシーバ(35)から
圧縮機(30)へのガス冷媒の供給量を削減する。この開
閉機構(51)の開閉を何度が繰り返してから、開閉機構
(51)を閉鎖してガス導入回路(50)におけるガス冷媒
の流通を完全に遮断する。つまり、レシーバ(35)から
圧縮機(30)へのガス冷媒の供給は、一気に遮断される
のではなく、間欠的な供給によってやや供給量が削減さ
れた状態を経て、その後に完全に遮断される。
【0030】上記第3の解決手段では、圧縮機(30)が
停止している状態において、起動制御手段(62)が膨張
弁(36)を全閉状態とすると共に開閉機構(51)を閉鎖
状態とする。従って、圧縮機(30)の停止中は、圧縮機
(30)の運転中と同様に、圧縮機(30)の吐出側が高圧
に保持される一方、吸入側が低圧に保持される。
【0031】本解決手段に係る起動制御手段(62)は、
圧縮機(30)を起動する際に以下の動作を行う。起動制
御手段(62)は、圧縮機(30)の起動に先立ち、所定の
時間に亘って開閉機構(51)を開放状態とする。この動
作によって、圧縮機(30)の吐出側と吸入側とが、ガス
導入回路(50)を介して所定時間に亘り連通状態とされ
る。そして、起動制御手段(62)は、圧縮機(30)の吐
出側と吸入側を均圧してから圧縮機(30)を起動させ
る。
【0032】上記第4,第5の解決手段では、冷媒回路
(20)を有する冷凍装置に対し、ガス導入回路(50)と
除霜制御手段(61)とが設けられる。尚、後述するよう
に、これら両解決手段に係る除霜制御手段(61)は、そ
の動作において互いに相違する。
【0033】上記冷媒回路(20)には、圧縮機(30)、
第1熱交換器(34)、レシーバ(35)、冷媒の膨張機構
(36)、及び第2熱交換器(37)が設けられる。この冷
媒回路(20)には、冷媒が充填されている。また、冷媒
回路(20)は、冷媒の循環方向を反転できるように構成
されている。この冷媒循環方向の反転によって、冷媒回
路(20)は、正サイクル運転と、逆サイクル運転とを切
り換えて行う。この逆サイクル運転は、第1熱交換器
(34)を除霜(デフロスト)するために行われる。尚、
正サイクル運転と逆サイクル運転を切り換えた場合であ
っても、レシーバ(35)は、冷媒の循環方向における膨
張機構(36)の上流に常に位置する。
【0034】正サイクル運転時には、圧縮機(30)、第
2熱交換器(37)、レシーバ(35)、膨張機構(36)、
第1熱交換器(34)の順で冷媒が循環する。具体的に、
圧縮機(30)から吐出された冷媒は、第2熱交換器(3
7)に送られる。第2熱交換器(37)では、冷媒が放熱
して凝縮する。凝縮した冷媒は、一旦レシーバ(35)へ
入り、その後に膨張機構(36)で減圧されて第1熱交換
器(34)へ送られる。第1熱交換器(34)では、減圧後
の冷媒が吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機
(30)に吸入され、圧縮後に再び吐出される。
【0035】逆サイクル運転時には、冷媒回路(20)に
おいて上記正サイクル運転時とは逆向きに冷媒が循環す
る。具体的に、圧縮機(30)から吐出された冷媒は、第
1熱交換器(34)に送られる。第1熱交換器(34)で
は、冷媒が放熱して凝縮する。この放熱を利用して第1
熱交換器(34)に付着した霜を融かす。凝縮した冷媒
は、一旦レシーバ(35)へ入り、その後に膨張機構(3
6)で減圧されて第2熱交換器(37)へ送られる。第2
熱交換器(37)では、減圧後の冷媒が吸熱して蒸発す
る。蒸発した冷媒は、圧縮機(30)に吸入され、圧縮後
に再び吐出される。
【0036】上記ガス導入回路(50)は、レシーバ(3
5)と圧縮機(30)とに接続している。具体的に、ガス
導入回路(50)は、一端がレシーバ(35)に接続し、他
端が圧縮機(30)の吸入側に接続している。このガス導
入回路(50)は、レシーバ(35)に存在するガス冷媒を
圧縮機(30)の吸入側へ送り込む。
【0037】また、上記ガス導入回路(50)には、開閉
機構(51)が設けられる。開閉機構(51)を開閉する
と、ガス導入回路(50)におけるガス冷媒の流れが断続
される。つまり、開閉機構(51)を開放状態とすると、
ガス導入回路(50)を通じてレシーバ(35)から圧縮機
(30)へガス冷媒が供給される。一方、開閉機構(51)
を閉鎖状態とすると、ガス導入回路(50)を通じたレシ
ーバ(35)から圧縮機(30)へのガス冷媒の供給は遮断
される。
【0038】ここで、例えば第4,第5の解決手段に係
る冷凍装置を冷蔵庫や冷蔵庫の庫内冷却のために用いる
場合、正サイクル運転として冷凍サイクル運転が行われ
る。この場合、蒸発器となる第1熱交換器(34)が、利
用側の熱交換器を構成する。即ち、第1熱交換器(34)
において冷媒が対象物から吸熱して蒸発し、これによっ
て対象物を冷却する。従って、この場合には、利用側の
第1熱交換器(34)に霜が付着し得る。
【0039】一方、例えば第4,第5の解決手段に係る
冷凍装置を室内の暖房のために用いる場合、正サイクル
運転としてヒートポンプ運転が行われる。この場合、凝
縮器となる第2熱交換器(37)が利用側の熱交換器を構
成し、蒸発器となる第1熱交換器(34)が熱源側の熱交
換器を構成する。即ち、第1熱交換器(34)において冷
媒が室外空気等から吸熱して蒸発すると共に、第2熱交
換器(37)において冷媒が対象物へ放熱して凝縮し、こ
れによって対象物を加熱する。従って、この場合には、
熱源側の第1熱交換器(34)に霜が付着し得る。
【0040】上記第4の解決手段に係る除霜制御手段
(61)は、正サイクル運転から逆サイクル運転に切り換
える際、つまり第1熱交換器(34)の除霜を開始する際
に、所定の動作を行う。
【0041】ここで、正サイクル運転には、第2熱交換
器(37)が凝縮器として機能しており、この第2熱交換
器(37)には液冷媒が存在している。そして、正サイク
ル運転から逆サイクル運転に切り換えると、それまで凝
縮器として機能していた第2熱交換器(37)が、今度は
蒸発器として機能することとなる。つまり、逆サイクル
運転に切り換えると、第2熱交換器(37)が圧縮機(3
0)の吸入側と直接に連通される。このため、第2熱交
換器(37)に存在していた液冷媒が圧縮機(30)の吸入
側へ送られることとなり、圧縮機(30)が液冷媒を吸入
して破損する危険が増大する。
【0042】そこで、第4の解決手段に係る除霜制御手
段(61)は、先ず開閉機構(51)を所定時間に亘って開
放状態とする。即ち、冷媒回路(20)で正サイクル運転
が行われている状態で開閉機構(51)を開放し、ガス導
入回路(50)を介してレシーバ(35)と圧縮機(30)と
を連通させる。この状態で、レシーバ(35)のガス冷媒
が圧縮機(30)に吸引され、レシーバ(35)の内部が減
圧される。このため、第2熱交換器(37)の液冷媒は、
減圧されたレシーバ(35)に向かって吸引され、レシー
バ(35)に回収される。この除霜制御手段(61)は、第
2熱交換器(37)の液冷媒をレシーバ(35)に回収した
後に、冷媒循環方向を切り換えて逆サイクル運転を開始
する。従って、逆サイクル運転の開始時には第2熱交換
器(37)に液冷媒が存在せず、圧縮機(30)が液冷媒を
吸入することはない。
【0043】上記第5の解決手段に係る除霜制御手段
(61)は、逆サイクル運転から正サイクル運転に切り換
える際、つまり第1熱交換器(34)の除霜を終了する際
に、所定の動作を行う。
【0044】ここで、逆サイクル運転では、第1熱交換
器(34)が凝縮器として機能しており、この第1熱交換
器(34)には液冷媒が存在している。そして、逆サイク
ル運転から正サイクル運転に切り換えると、それまで凝
縮器として機能していた第1熱交換器(34)が、今度は
蒸発器として機能することとなる。つまり、正サイクル
運転に切り換えると、第1熱交換器(34)が圧縮機(3
0)の吸入側と直接に連通される。このため、第1熱交
換器(34)に存在していた液冷媒が圧縮機(30)の吸入
側へ送られることとなり、圧縮機(30)が液冷媒を吸入
して破損する危険が増大する。
【0045】そこで、第5の解決手段に係る除霜制御手
段(61)は、運転の切り換えに先立って、開閉機構(5
1)を少なくとも所定時間に亘って開放状態とする。即
ち、冷媒回路(20)で逆サイクル運転が行われている状
態で開閉機構(51)を開放し、ガス導入回路(50)を介
してレシーバ(35)と圧縮機(30)とを連通させる。こ
の状態で、レシーバ(35)のガス冷媒が圧縮機(30)に
吸引され、レシーバ(35)の内部が減圧される。このた
め、第1熱交換器(34)の液冷媒は、減圧されたレシー
バ(35)に向かって吸引され、レシーバ(35)に回収さ
れる。この除霜制御手段(61)は、第1熱交換器(34)
の液冷媒をレシーバ(35)に回収した後に、冷媒循環方
向を切り換えて正サイクル運転を開始する。従って、正
サイクル運転の開始時には第1熱交換器(34)に液冷媒
が存在せず、圧縮機(30)が液冷媒を吸入することはな
い。
【0046】上記第6の解決手段では、逆サイクル運転
中において、除霜制御手段(61)が開閉機構(51)を開
放状態のまま保持する。つまり、逆サイクル運転を行っ
ている間は、常に開閉機構(51)が開放され、ガス導入
回路(50)を介してレシーバ(35)と圧縮機(30)とが
連通する。そして、逆サイクル運転中は、常にレシーバ
(35)のガス冷媒が圧縮機(30)に吸引されるため、第
1熱交換器(34)において凝縮した冷媒がレシーバ(3
5)に引き込まれる。従って、逆サイクル運転時におい
て、第1熱交換器(34)に液冷媒が溜まり込むことはな
い。
【0047】上記第7の解決手段では、逆サイクル運転
から正サイクル運転に切り換えた後も、除霜制御手段
(61)が開閉機構(51)を所定の時間に亘って開放状態
に保持する。
【0048】ここで、逆サイクル運転時には第2熱交換
器(37)が蒸発器となっており、この第2熱交換器(3
7)に送り込まれた液冷媒が、蒸発しきれずに溜まり込
む場合がある。このように第2熱交換器(37)に液冷媒
が溜まっていると、溜まり込んだ液冷媒によって有効な
伝熱面積、即ち冷媒が対象物との熱交換を行うための伝
熱面積が減少する。一方、正サイクル運転を再開するた
めに冷媒の循環方向を切り換えると、第2熱交換器(3
7)には圧縮機(30)の吐出冷媒が導入される。そし
て、液冷媒が溜まり込んだ第2熱交換器(37)に吐出冷
媒を供給すると、供給された吐出冷媒を充分に凝縮させ
ることができず、冷媒回路(20)における高圧が上がり
すぎてしまうおそれがある。
【0049】そこで、第7の解決手段に係る除霜制御手
段(61)は、正サイクル運転の再開後もある程度の時間
に亘って開閉機構(51)を開いたままに保持する。この
状態でレシーバ(35)のガス冷媒が圧縮機(30)に吸引
され、レシーバ(35)が減圧される。この減圧されたレ
シーバ(35)には、第2熱交換器(37)に溜まり込んだ
液冷媒が回収される。従って、この場合においても、第
2熱交換器(37)における伝熱面積が確保され、冷媒の
凝縮が確実に行われる。
【0050】上記第8の解決手段では、圧縮機(30)が
容量可変に構成される。例えば、圧縮機(30)を電動機
で駆動する場合、電動機に対する供給電力の周波数をイ
ンバータにより調節し、電動機の回転数を変化させるこ
とによって圧縮機(30)容量を可変とする。
【0051】上記第9の解決手段では、圧縮機(30)が
密閉型で高圧ドーム型に構成される。ここで、高圧ドー
ム型の圧縮機(30)では、吸入側に接続された配管から
圧縮機(30)の圧縮室へ冷媒が直接導入される。このた
め、高圧ドーム型の圧縮機(30)では、液バックによる
損傷の問題が深刻であり、他の形式のものに比べて液バ
ックの回避が強く求められる。これに対し、上記の解決
手段によって、液バックの回避が確実に行われる。従っ
て、高圧ドーム型の圧縮機(30)を採用しても、液バッ
クに起因する損傷を回避して信頼性が確保される。
【0052】
【発明の効果】上記第1,第2,第3の解決手段によれ
ば、圧縮機(30)の起動直後において、ガス導入回路
(50)を通じてレシーバ(35)のガス冷媒を圧縮機(3
0)へ吸入させることができる。つまり、液バックの問
題が生じやすい圧縮機(30)の起動時においても、圧縮
機(30)にガス冷媒を確実に吸入させることが可能とな
る。
【0053】従って、例えば、レシーバ(35)から圧縮
機(30)の吸入側に至る配管の長さが不明であったり、
室内外の気温などの条件が一定しない場合であっても、
圧縮機(30)の吸入側へ確実にガス冷媒を供給すること
ができ、圧縮機(30)が吸入する冷媒の乾き度をある程
度以上に維持できる。この結果、いわゆる液バックの問
題を確実に回避でき、圧縮機(30)の破損を確実に防止
して信頼性の向上を図ることができる。
【0054】特に、上記第2の解決手段では、膨張弁
(36)を徐々に開いて蒸発器へ流れる冷媒を次第に増加
させるようにする一方で、開閉機構(51)を完全に閉じ
る前にその開閉を繰り返してガス導入回路(50)を流れ
るガス冷媒量を徐々に削減するようにしている。このた
め、本解決手段によれば、レシーバ(35)のガス冷媒が
圧縮機(30)に送られる状態から、蒸発器からの冷媒が
圧縮機(30)へ送られる状態への移行を円滑に行うこと
ができ、圧縮機(30)の起動を確実に行うことが可能と
なる。
【0055】また、上記第3の解決手段では、圧縮機
(30)を起動する際には、前もって圧縮機(30)の吐出
側と吸入側とを均圧させてから、圧縮機(30)を起動す
ることができる。従って、圧縮機(30)の起動を確実に
行うことができる。また、このような圧縮機(30)の均
圧を行うために、ガス導入回路(50)の開閉機構(51)
を利用できる。
【0056】上記第4の解決手段では、正サイクル運転
から逆サイクル運転に切り換える際に除霜制御手段(6
1)が所定の動作を行い、第2熱交換器(37)の液冷媒
をレシーバ(35)に回収してから冷媒回路(20)におけ
る冷媒循環方向を切り換えている。従って、本解決手段
によれば、正サイクル運転から逆サイクル運転に切り換
える際の液バックを確実に回避することができ、圧縮機
(30)の破損を防止して信頼性の向上を図ることができ
る。
【0057】上記第5の解決手段では、逆サイクル運転
から正サイクル運転に切り換える際に除霜制御手段(6
1)が所定の動作を行い、第1熱交換器(34)の液冷媒
をレシーバ(35)に回収してから冷媒回路(20)におけ
る冷媒循環方向を切り換えている。従って、本解決手段
によれば、逆サイクル運転から正サイクル運転に切り換
える際の液バックを確実に回避することができ、圧縮機
(30)の破損を防止して信頼性の向上を図ることができ
る。
【0058】上記第6の解決手段によれば、逆サイクル
運転中に開閉機構(51)を開いているため、第1熱交換
器(34)で凝縮した冷媒をレシーバ(35)へ吸引でき、
第1熱交換器(34)に液冷媒が溜まり込むのを防止でき
る。従って、第1熱交換器(34)の全体においてガス冷
媒の凝縮が確実に行われ、このガス冷媒からの放熱を利
用して第1熱交換器(34)に付着した全ての霜を確実に
融かすことが可能となる。また、除霜に要する時間を短
縮することも可能となる。
【0059】上記第7の解決手段によれば、逆サイクル
運転中に第2熱交換器(37)へ溜まり込んだ液冷媒を、
正サイクル運転の再開後から所定時間の間にレシーバ
(35)へ確実に回収できる。従って、正サイクル運転再
開後の冷媒回路(20)において、第2熱交換器(37)で
の冷媒凝縮能力の不足に起因する高圧圧力の過上昇を確
実に回避できる。このため、高圧圧力のが上がりすぎて
圧縮機(30)が停止される、いわゆる高圧カットの状態
に至るのを回避でき、正サイクル運転を確実に継続する
ことが可能となる。
【0060】上記第8の解決手段では、圧縮機(30)を
容量可変としている。このため、圧縮機(30)を起動す
る際には、圧縮機(30)の容量を徐々に増大させるとい
った動作が可能となる。この場合、圧縮機(30)の起動
後しばらくは、圧縮機(30)の吸入冷媒量を低く抑える
ことができ、ガス導入回路(50)を通じて供給すべきガ
ス冷媒量も少なくて済む。従って、ガス導入回路(50)
を冷媒配管により構成するような場合には、配管径の比
較的細いものを使用でき、ガス導入回路(50)や開閉機
構(51)の小型化や構成の簡素化を図れる。
【0061】上記第9の解決手段によれば、液バックに
起因する圧縮機(30)の損傷を回避して信頼性が確保し
つつ、圧縮機(30)として密閉型で高圧ドーム型のもの
を採用できる。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る
冷凍装置を空調機(10)に適用したものである。
【0063】図1に示すように、上記空調機(10)は、
冷媒回路(20)及びコントローラ(60)を備えている。
この冷媒回路(20)は、室外回路(21)、室内回路(2
2)、液側連絡管(23)、及びガス側連絡管(24)によ
り構成されている。室外回路(21)は、室外機(11)に
設けられている。この室外機(11)には、室外ファン
(12)が設けられている。一方、室内回路(22)は、室
内機(13)に設けられている。この室内機(13)には、
室内ファン(14)が設けられている。
【0064】上記室外回路(21)には、圧縮機(30)、
四路切換弁(33)、室外熱交換器(34)、レシーバ(3
5)、及び電動膨張弁(36)が設けられている。また、
室外回路(21)には、ブリッジ回路(40)、液側閉鎖弁
(25)、及びガス側閉鎖弁(26)が設けられている。更
に、室外回路(21)には、ガス導入回路(50)、及び均
圧回路(52)が接続されている。
【0065】上記室外回路(21)において、圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)は、四路切換弁(33)の第1の
ポートに接続されている。この圧縮機(30)の吐出ポー
ト(32)と四路切換弁(33)を接続する配管には、高圧
圧力スイッチ(71)が設けられている。四路切換弁(3
3)の第2のポートは、室外熱交換器(34)の一端に接
続されている。室外熱交換器(34)の他端は、ブリッジ
回路(40)に接続されている。また、このブリッジ回路
(40)には、レシーバ(35)と、電動膨張弁(36)と、
液側閉鎖弁(25)とが接続されている。この点について
は、後述する。圧縮機(30)の吸入ポート(31)は、四
路切換弁(33)の第3のポートに接続されている。四路
切換弁(33)の第4のポートは、ガス側閉鎖弁(26)に
接続されている。
【0066】上記ブリッジ回路(40)は、第1管路(4
1)、第2管路(42)、第3管路(43)、及び第4管路
(44)をブリッジ状に接続して構成されている。このブ
リッジ回路(40)において、第1管路(41)の出口端が
第2管路(42)の出口端と接続し、第2管路(42)の入
口端が第3管路(43)の出口端と接続し、第3管路(4
3)の入口端が第4管路(44)の入口端と接続し、第4
管路(44)の出口端が第1管路(41)の入口端と接続し
ている。
【0067】第1〜第4の各管路(41〜44)には、逆止
弁が1つずつ設けられている。第1管路(41)には、そ
の入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する
逆止弁(CV-1)が設けられている。第2管路(42)に
は、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許
容する逆止弁(CV-2)が設けられている。第3管路(4
3)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通の
みを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。第4管
路(44)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流
通のみを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
【0068】上記室外熱交換器(34)の他端は、ブリッ
ジ回路(40)における第1管路(41)の入口端及び第4
管路(44)の出口端に接続されている。ブリッジ回路
(40)における第1管路(41)の出口端及び第2管路
(42)の出口端は、円筒容器状に形成されたレシーバ
(35)の上端部に接続されている。レシーバ(35)の下
端部は、電動膨張弁(36)を介して、ブリッジ回路(4
0)における第3管路(43)の入口端及び第4管路(4
4)の入口端に接続されている。ブリッジ回路(40)に
おける第2管路(42)の入口端及び第3管路(43)の出
口端は、液側閉鎖弁(25)に接続されている。
【0069】上記室内回路(22)には、室内熱交換器
(37)が設けられている。室内回路(22)の一端は、液
側連絡管(23)を介して液側閉鎖弁(25)に接続されて
いる。室内回路(22)の他端は、ガス側連絡管(24)を
介してガス側閉鎖弁(26)に接続されている。つまり、
液側連絡管(23)及びガス側連絡管(24)は、室外機
(11)から室内機(13)に亘って設けられている。ま
た、上記空調機(10)の設置後において、液側閉鎖弁
(25)及びガス側閉鎖弁(26)は、常に開放状態とされ
る。
【0070】上記ガス導入回路(50)は、一端がレシー
バ(35)に接続され、他端が圧縮機(30)の吸入側に接
続されている。具体的に、ガス導入回路(50)の一端
は、レシーバ(35)の上端部に接続されている。これ
は、レシーバ(35)内のガス冷媒をガス導入回路(50)
に取り込むためである。一方、ガス導入回路(50)の他
端は、圧縮機(30)の吸入ポート(31)と四路切換弁
(33)との間に接続されている。このガス導入回路(5
0)は、レシーバ(35)のガス冷媒を圧縮機(30)の吸
入ポート(31)へ送り込むためのものである。
【0071】また、ガス導入回路(50)の途中には、電
磁弁(51)が設けられている。この電磁弁(51)を開閉
すると、ガス導入回路(50)におけるガス冷媒の流れが
断続される。つまり、この電磁弁(51)は、開閉機構を
構成している。
【0072】上記均圧回路(52)は、一端がガス導入回
路(50)における電磁弁(51)とレシーバ(35)との間
に接続され、他端が室外回路(21)における圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)と四路切換弁(33)との間に接
続されている。また、均圧回路(52)には、一端から他
端に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(5
3)が設けられている。この均圧回路(52)は、空調機
(10)の停止中に外気温が異常に上昇してレシーバ(3
5)の圧力が高くなりすぎた場合に、ガス冷媒を逃がし
てレシーバ(35)が破裂するのを防止するためのもので
ある。従って、空調機(10)の運転中において、均圧回
路(52)を冷媒が流れることは無い。
【0073】上記圧縮機(30)は、密閉型で高圧ドーム
型に構成されている。具体的に、この圧縮機(30)は、
スクロール型の圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する電動
機とを、円筒状のハウジングに収納して構成されてい
る。吸入ポート(31)から吸い込まれた冷媒は、圧縮機
構へ直接導入される。圧縮機構で圧縮された冷媒は、一
旦ハウジング内に吐出された後に吐出ポート(32)から
送り出される。尚、圧縮機構及び電動機は、図示を省略
する。
【0074】上記圧縮機(30)の電動機には、図外のイ
ンバータを通じて電力が供給される。このインバータの
出力周波数を変更すると、電動機の回転数が変化して圧
縮機容量が変化する。つまり、上記圧縮機(30)は、そ
の容量が可変に構成されている。
【0075】上記室外熱交換器(34)は、第1熱交換器
を構成している。室外熱交換器(34)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。この室外熱交換器(34)には、室外ファン
(12)によって室外空気が供給される。そして、室外熱
交換器(34)は、冷媒回路(20)の冷媒と室外空気とを
熱交換させる。
【0076】上記室内熱交換器(37)は、第2熱交換器
を構成している。室内熱交換器(37)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。この室内熱交換器(37)には、室内ファン
(14)によって室内空気が供給される。そして、室内熱
交換器(37)は、冷媒回路(20)の冷媒と室内空気とを
熱交換させる。
【0077】上記四路切換弁(33)は、第1のポートと
第2のポートが連通し且つ第3のポートと第4のポート
が連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポ
ートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3の
ポートが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切
り換わる。この四路切換弁(33)の切換動作によって、
冷媒回路(20)における冷媒の循環方向が反転する。
【0078】上記コントローラ(60)は、起動制御手段
である起動制御部(62)と、除霜制御手段である除霜制
御部(61)とを備えている。起動制御部(62)は、圧縮
機(30)を起動する際に、圧縮機(30)、電動膨張弁
(36)、電磁弁(51)、及び室外ファン(12)に対する
制御を行うように構成されている。除霜制御部(61)
は、除霜運転を行う際に、圧縮機(30)、電動膨張弁
(36)、電磁弁(51)、四路切換弁(33)、及び室外フ
ァン(12)に対する制御を行うように構成されている。
【0079】上記空調機(10)には、各種の温度センサ
が設けられている。各温度センサの検出温度は、上記コ
ントローラ(60)に入力されて、空調機(10)の運転制
御に用いられる。具体的に、室外機(11)には、室外空
気の温度を検出するための外気温センサ(72)が設けら
れている。室外熱交換器(34)には、その伝熱管温度を
検出するための室外熱交換器温度センサ(73)が設けら
れている。圧縮機(30)の吐出ポート(32)に接続する
配管には、圧縮機(30)の吐出冷媒温度を検出するため
の吐出管温度センサ(74)が設けられている。室内機
(13)には、室内空気の温度を検出するための内気温セ
ンサ(75)が設けられている。室内熱交換器(37)に
は、その伝熱管温度を検出するための室内熱交換器温度
センサ(76)が設けられている。
【0080】尚、上記冷媒回路(20)は、いわゆるアキ
ュームレス回路に構成されている。つまり、一般的な冷
媒回路(20)では圧縮機(30)の吸入側にアキュームレ
ータ(気液分離器)が設けられているが、本実施形態に
係る冷媒回路(20)では、このアキュームレータを省略
して構成の簡素化を図っている。
【0081】−運転動作− 上記空調機(10)の運転動作について説明する。この空
調機(10)は、冷凍サイクル運転による冷房動作と、ヒ
ートポンプ運転による暖房動作とを切り換えて行う。ま
た、暖房動作時には、室外熱交換器(34)の除霜(デフ
ロスト)を適宜行う。つまり、暖房動作時には、正サイ
クル運転としてヒートポンプ運転を行う一方、逆サイク
ル運転である除霜運転を行う。更に、冷房動作又は暖房
動作における圧縮機(30)の起動時には、所定の動作を
行って圧縮機(30)を起動する。
【0082】《冷房動作》冷房動作時には、四路切換弁
(33)が図1に実線で示す状態に切り換えられると共
に、電動膨張弁(36)が所定開度に調節され、電磁弁
(51)が閉鎖されている。また、室外ファン(12)及び
室内ファン(14)が運転される。この状態で冷媒回路
(20)において冷媒が循環し、室外熱交換器(34)を凝
縮器とし且つ室内熱交換器(37)を蒸発器として冷凍サ
イクル運転が行われる。
【0083】具体的に、圧縮機(30)の吐出ポート(3
2)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)を通って
室外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器(34)で
は、冷媒が室外空気に対して放熱して凝縮する。凝縮し
た冷媒は、ブリッジ回路(40)の第1管路(41)を通っ
てレシーバ(35)に流入する。レシーバ(35)から流出
した冷媒は、電動膨張弁(36)で減圧され、その後にブ
リッジ回路(40)の第3管路(43)から液側連絡管(2
3)を通って室内熱交換器(37)へ送られる。
【0084】室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気
から吸熱して蒸発する。つまり、室内熱交換器(37)で
は、室内機(13)に取り込まれた室内空気が冷媒に対し
て放熱する。この放熱によって室内空気の温度が低下
し、低温の調和空気が生成する。生成した調和空気は、
室内機(13)から室内へ供給されて冷房に利用される。
【0085】室内熱交換器(37)で蒸発した冷媒は、ガ
ス側連絡管(24)及び四路切換弁(33)を流れ、吸入ポ
ート(31)から圧縮機(30)に吸入される。圧縮機(3
0)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出ポート(32)
から吐出する。冷媒回路(20)では、以上のように冷媒
が循環して冷凍サイクル運転が行われる。
【0086】この冷房動作時においては、上記コントロ
ーラ(60)が、運転状態に応じて電動膨張弁(36)及び
圧縮機(30)に対する制御を行う。つまり、上記コント
ローラ(60)は、各温度センサ(72〜76)の検出温度に
基づき、電動膨張弁(36)の開度を調節すると共に、圧
縮機(30)における電動機の回転数を変更して圧縮機容
量を調節する。尚、電動膨張弁(36)の開度は、主に吐
出管温度センサ(74)の検出温度に基づいて調節され
る。
【0087】《暖房動作》暖房動作時には、四路切換弁
(33)が図1に破線で示す状態に切り換えられると共
に、電動膨張弁(36)が所定開度に調節され、電磁弁
(51)が閉鎖されている。また、室外ファン(12)及び
室内ファン(14)が運転される。この状態で冷媒回路
(20)において冷媒が循環し、室内熱交換器(37)を凝
縮器とし且つ室外熱交換器(34)を蒸発器としてヒート
ポンプ運転が行われる。尚、上記コントローラ(60)が
電動膨張弁(36)及び圧縮機(30)に対する制御を行う
のは、冷房動作時と同様である。
【0088】具体的に、圧縮機(30)の吐出ポート(3
2)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)からガス
側連絡管(24)を通って室内熱交換器(37)へ送られ
る。室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気に対して
放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(37)では、
室内機(13)に取り込まれた室内空気が冷媒によって加
熱される。この加熱によって室内空気の温度が上昇し、
暖かい調和空気が生成する。生成した調和空気は、室内
機(13)から室内へ供給されて暖房に利用される。
【0089】室内熱交換器(37)で凝縮した冷媒は、液
側連絡管(23)とブリッジ回路(40)の第2管路(42)
とを通ってレシーバ(35)に流入する。レシーバ(35)
から流出した冷媒は、電動膨張弁(36)で減圧され、そ
の後にブリッジ回路(40)の第4管路(44)を通って室
外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器(34)で
は、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
【0090】室外熱交換器(34)で蒸発した冷媒は、四
路切換弁(33)を通って吸入ポート(31)から圧縮機
(30)に吸入される。圧縮機(30)は、吸入した冷媒を
圧縮して再び吐出ポート(32)から吐出する。冷媒回路
(20)では、以上のように冷媒が循環してヒートポンプ
運転が行われる。
【0091】《除霜運転》上述のように、暖房動作時に
おいては、除霜運転が行われる。この除霜運転は、室外
熱交換器(34)に付着した霜を融かすために行われる。
また、上記空調機(10)における除霜運転は、いわゆる
逆サイクル方式によって行われる。つまり、除霜運転時
において、冷媒回路(20)における冷媒の循環方向は、
冷凍サイクル運転時と同様となる。
【0092】先ず、除霜運転時の冷媒回路(20)におけ
る冷媒の流れについて説明する。圧縮機(30)の吐出ポ
ート(32)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)を
通って室外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器
(34)では、冷媒が放熱して凝縮する。この冷媒からの
放熱によって、室外熱交換器(34)に付着した霜が融か
される。凝縮した冷媒は、ブリッジ回路(40)の第1管
路(41)を通ってレシーバ(35)に流入する。レシーバ
(35)から流出した冷媒は、電動膨張弁(36)で減圧さ
れ、その後にブリッジ回路(40)の第3管路(43)から
液側連絡管(23)を通って室内熱交換器(37)へ送られ
る。
【0093】室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気
から吸熱して蒸発する。ただし、除霜運転時において、
室内ファン(14)は停止している。これは、室内ファン
(14)を運転すると、室内に冷風が吹き出されて快適性
を損なうからである。室内熱交換器(37)で蒸発した冷
媒は、ガス側連絡管(24)及び四路切換弁(33)を流
れ、吸入ポート(31)から圧縮機(30)に吸入される。
圧縮機(30)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出ポー
ト(32)から吐出する。
【0094】次に、ヒートポンプ運転から除霜運転に切
り換え、その後にヒートポンプ運転を再開するまでの動
作を、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は、
上記コントローラ(60)の除霜制御部(61)が行う動作
を示したタイムチャートである。
【0095】ヒートポンプ運転時には、上述のように、
電動膨張弁(36)の開度と、圧縮機(30)の容量とが適
宜調節されている。即ち、電動膨張弁(36)及び圧縮機
(30)に対して、通常の制御が行われている。尚、図2
において、四路切換弁(33)の“ON”状態とは図1に
破線で示した状態を意味し、“OFF”状態とは図1に
実線で示した状態を意味する。
【0096】時刻t1において、除霜運転を開始するた
めの条件(除霜条件)が成立したとする。この除霜条件
は、例えば、前回の除霜運転が終了した後における圧縮
機(30)の運転時間の積算値が所定値を超えた場合、外
気温センサ(72)及び室外熱交換器温度センサ(73)の
検出温度が所定値以下となる状態が所定時間以上継続し
た場合などに成立する。
【0097】その後、時刻t2において、除霜制御部
(61)は、電磁弁(51)を開放する。電磁弁(51)を開
いた状態では、ガス導入回路(50)を介してレシーバ
(35)と圧縮機(30)の吸入ポート(31)とが連通し、
レシーバ(35)のガス冷媒が圧縮機(30)に吸引され
る。この電磁弁(51)は、その後、時刻t6まで開放状
態に保持される。つまり、電磁弁(51)は、除霜運転の
開始前に開放され、その後は除霜運転中、及び除霜運転
の停止後の所定時間に亘って開放され続ける。
【0098】時刻t3において、除霜制御部(61)は、
四路切換弁(33)をOFF状態(図1に実線で示す状
態)に切り換え、室外ファン(12)を停止させる。この
四路切換弁(33)及び室外ファン(12)は、時刻t5ま
での間、そのままの状態に保持される。そして、時刻t
3から時刻t5までの間に除霜運転が行われる。
【0099】また、時刻t3において、除霜制御部(6
1)は、電動膨張弁(36)を全開とするために操作を開
始する。つまり、それまでは運転状態に応じて適宜開度
調節されていた電動膨張弁(36)を、強制的に全開状態
とする。更に、除霜制御部(61)は、時刻t3における
電動膨張弁(36)の操作にやや遅れて、圧縮機(30)を
最大容量とする。つまり、それまでは運転状態に応じて
適宜容量調節されていた圧縮機(30)を、強制的に最大
回転数で駆動する。
【0100】ここで、時刻t2から時刻t3までの間に
電磁弁(51)を開放する理由を説明する。時刻t3まで
はヒートポンプ運転が行われており、室内熱交換器(3
7)が凝縮器として機能している。従って、室内熱交換
器(37)や液側連絡管(23)には、液冷媒が存在してい
る。そして、この状態のままで冷媒循環方向を反転させ
ると、液冷媒が室内熱交換器(37)から圧縮機(30)の
吸入ポート(31)に流れ、液バックの生じるおそれがあ
る。
【0101】そこで、除霜運転を開始する前に、レシー
バ(35)のガス冷媒を圧縮機(30)に吸入させてレシー
バ(35)を減圧する。レシーバ(35)を減圧すると、室
内熱交換器(37)及び液側連絡管(23)に存在する液冷
媒は、ブリッジ回路(40)の第2管路(42)を通ってレ
シーバ(35)に流入する。つまり、室内熱交換器(37)
及び液側連絡管(23)の液冷媒を予めレシーバ(35)に
回収してから、冷媒循環方向を切り換えて除霜運転を開
始する。
【0102】時刻t4において、除霜制御部(61)は、
電動膨張弁(36)の開度を絞るために操作を開始する。
電動膨張弁(36)の開度を小さくするのは、圧縮機(3
0)が吸入する冷媒の湿り度の増大を、冷媒循環量を絞
ることによって回避するためである。尚、時刻t3から
時刻t4までの時間は、50秒程度に設定されている。
【0103】その後、除霜制御部(61)は、時刻t5ま
で除霜運転を継続する。そして、上述のように、除霜運
転中においては、電磁弁(51)が開放状態に保持され
る。この動作を行う理由について説明する。
【0104】除霜運転中は、室外熱交換器(34)におい
て冷媒が凝縮する。そして、凝縮した冷媒が室外熱交換
器(34)の伝熱管に溜まり込むと、冷媒の凝縮が妨げら
れて除霜を確実に行えないおそれがある。そこで、除霜
運転中は、電磁弁(51)を開放してレシーバ(35)のガ
ス冷媒を圧縮機(30)に吸引させ続ける。これにより、
室外熱交換器(34)に存在する液冷媒は、ブリッジ回路
(40)の第1管路(41)を通ってレシーバ(35)に回収
される。つまり、電磁弁(51)を開くことにより、除霜
運転中に室外熱交換器(34)で凝縮した冷媒を、速やか
に室外熱交換器(34)から排出するようにしている。
【0105】除霜制御部(61)は、時刻t5の数十秒前
に圧縮機(30)の容量をやや削減すると共に、時刻t5
の数秒前から電動膨張弁(36)を操作してその開度を僅
かに拡大する。そして、時刻t5において、除霜制御部
(61)は、四路切換弁(33)をON状態(図1に破線で
示す状態)とし、室外ファン(12)を起動する。つま
り、除霜制御部(61)は、時刻t5において除霜運転を
終了すると共に、ヒートポンプ運転を再開する。時刻t
5以降において、圧縮機(30)及び電動膨張弁(36)に
対する制御は、通常時のものに戻される。即ち、圧縮機
(30)の容量及び電動膨張弁(36)の開度は、運転状態
に応じて適宜調節される。
【0106】また、除霜制御部(61)は、時刻t5にお
いてヒートポンプ運転を再開した後も、時刻t6まで電
磁弁(51)を開放状態に保持する。つまり、四路切換弁
(33)を切り換えて冷媒循環方向を反転させた後も、電
磁弁(51)を開放してレシーバ(35)のガス冷媒を圧縮
機(30)に吸引させる。尚、時刻t5から時刻t6まで
の時間は、30秒程度に設定されている。
【0107】この動作を行う理由を説明する。除霜運転
時には、レシーバ(35)の液冷媒が液側連絡管(23)を
通じて室内熱交換器(37)へ送り込まれている。従っ
て、室内熱交換器(37)には、液冷媒が存在している。
この状態で冷媒循環方向を反転してヒートポンプ運転を
開始すると、室内熱交換器(37)に圧縮機(30)の吐出
冷媒が送り込まれることとなる。そして、液冷媒が残留
する室内熱交換器(37)に圧縮機(30)の吐出冷媒を供
給すると、室内熱交換器(37)における冷媒の凝縮量が
不足して冷媒回路(20)の高圧が過上昇するおそれがあ
る。
【0108】そこで、ヒートポンプ運転の再開後も電磁
弁(51)を開きレシーバ(35)のガス冷媒を圧縮機(3
0)に吸引させ続ける。この動作により、室内熱交換器
(37)に存在する液冷媒は、ブリッジ回路(40)の第1
管路(41)を通ってレシーバ(35)に速やかに回収され
る。従って、ヒートポンプ運転の再開直後において、冷
媒回路(20)の高圧が高くなり過ぎて高圧圧力スイッチ
(71)が作動することはない。
【0109】《圧縮機起動時の動作》上記の冷房動作及
び暖房動作の際に、内気温センサ(75)の検出温度が設
定温度に達すると、いわゆるサーモオフ状態となって圧
縮機(30)が停止される。その後、冷房動作時に室内温
度が上昇し、又は暖房動作時に室内温度が低下すると、
いわゆるサーモオン状態となって再び圧縮機(30)が運
転される。つまり、サーモオフ状態からサーモオン状態
に移行する際には、圧縮機(30)の起動が行われる。ま
た、空調機(10)の停止状態においてユーザーがリモコ
ンのスイッチをONしたような場合にも、圧縮機(30)
の起動が行われる。
【0110】このような圧縮機(30)の起動時には、上
記コントローラ(60)の起動制御部(62)が所定の動作
を行う。その際の動作について、図1及び図3を参照し
ながら説明する。図3は、サーモオンにより圧縮機(3
0)を起動する際に、上記コントローラ(60)の起動制
御部(62)が行う動作を示すタイムチャートである。
【0111】先ず、圧縮機(30)の停止中には、電動膨
張弁(36)が全閉され、電磁弁(51)が閉鎖され、室外
ファン(12)が停止した状態とされている。従って、圧
縮機(30)が停止している間においても、圧縮機(30)
の吐出ポート(32)側は高圧状態に保持される一方、吸
入ポート(31)側は低圧状態に保持されている。このよ
うに電動膨張弁(36)を全閉して電磁弁(51)を閉鎖す
ると、圧縮機(30)の停止中においてレシーバ(35)に
冷媒が保持され、停止中の圧縮機(30)に冷媒が溜まり
込む、いわゆる“冷媒の寝込み”の問題が軽減される。
【0112】時刻t1において、サーモオン状態へ移行
する必要が生じたとする。上述のように、冷房動作時に
内気温センサ(75)の検出温度が設定温度を超えた場合
などには、サーモオフ状態からサーモオン状態へ移行す
る必要が生じる。
【0113】この場合、時刻t1において、起動制御部
(62)は、電磁弁(51)を開放して室外ファン(12)を
起動する。その後、起動制御部(62)は、時刻t2にお
いて圧縮機(30)を起動する。つまり、起動制御部(6
2)は、圧縮機(30)の起動に先立ち、時刻t1から時
刻t2まで電磁弁(51)を開放状態に保持する。
【0114】この動作を行う理由を説明する。上述のよ
うに、圧縮機(30)の停止中は、圧縮機(30)の吐出側
と吸入側との間に圧力差がある状態となっている。一
方、電磁弁(51)を開放すると、ガス導入回路(50)を
介してレシーバ(35)と圧縮機(30)の吸入ポート(3
1)とが連通する。このレシーバ(35)は、圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)側と同様に、高圧状態に保持さ
れている。そして、電磁弁(51)を開放することによっ
て圧縮機(30)の吐出ポート(32)側と吸入ポート(3
1)側を均圧させ、その後に圧縮機(30)を起動させ
る。
【0115】起動制御部(62)は、時刻t2において圧
縮機(30)を起動した後、時刻t5までの間に圧縮機
(30)の容量を徐々に増大させてゆく。具体的には、イ
ンバータの出力周波数を徐々に高めてゆき、圧縮機(3
0)における電動機の回転数を次第に上昇させて圧縮機
容量を増大させる。その一方で、起動制御部(62)は、
時刻t2から時刻t3に亘り、電動膨張弁(36)を全閉
して電磁弁(51)を開放した状態を保持する。つまり、
時刻t2から時刻t3の間は、ガス導入回路(50)を介
して圧縮機(30)の吸入ポート(31)とレシーバ(35)
とが連通され、この状態で圧縮機(30)が起動されると
共にその容量が徐々に拡大されてゆく。尚、時刻t1か
ら時刻t3の間の時間は、60秒〜90秒程度に設定さ
れる。
【0116】この動作を行う理由を説明する。上述のよ
うに、冷房動作時や暖房動作時において、電動膨張弁
(36)の開度は、主に吐出管温度センサ(74)の検出温
度に基づいて調節されている。ただ、圧縮機(30)を起
動した直後は圧縮機(30)の吐出冷媒温度が安定せず、
吐出管温度センサ(74)の検出温度に基づく開度調節が
困難となる。このため、従来は、圧縮機(30)の起動後
しばらくの間は電動膨張弁(36)の開度を予め設定した
値に保持するようにしていた。
【0117】ところが、この従来の動作では、液側及び
ガス側連絡管(23,24)の長さや室内外の気温等を何ら
考慮せずに、電動膨張弁(36)の開度を定めていること
となる。従って、冷媒循環量の調節がうまくゆかず、圧
縮機(30)が液冷媒を吸い込んでしまって液バックの問
題が生じる危険があった。特に、本実施形態のように、
アキュームレータ(気液分離器)を省略した場合には、
液バックの危険が大きい。更に、本実施形態では、いわ
ゆる高圧ドーム型の圧縮機(30)を採用しており、冷媒
回路(20)の冷媒が圧縮機構の圧縮室に直接導入される
ため、液圧縮によって圧縮機(30)の破損を防止する必
要性が高い。
【0118】そこで、本実施形態では、圧縮機(30)を
起動した後しばらくの間は電磁弁(51)を開き、ガス導
入回路(50)を通じてレシーバ(35)のガス冷媒を圧縮
機(30)へ送るようにしている。これにより、圧縮機
(30)の吸入ポート(31)には確実にガス冷媒が送り込
まれ、圧縮機(30)の吸入冷媒の乾き度がある程度以上
に維持される。従って、液圧縮によって圧縮機(30)が
損傷する事態は、回避される。また、電磁弁(51)を開
いている間において圧縮機容量はそれほど大きくされて
いないため、ガス導入回路(50)におけるガス冷媒の流
量がさほど大きくなくても、圧縮機(30)の吸入冷媒の
乾き度がある程度以上に保持される。
【0119】時刻t3において、起動制御部(62)は、
電磁弁(51)を閉鎖する。その後、起動制御部(62)
は、時刻t3から時刻t6に亘り、数秒間隔で電磁弁
(51)の開放と閉鎖とを交互に繰り返す。一方、起動制
御部(62)は、時刻t3に電磁弁(51)を閉鎖した直後
の時刻t4において、電動膨張弁(36)の操作を開始
し、所定時間をかけて電動膨張弁(36)の開度を所定値
にまで拡大する。つまり、電動膨張弁(36)を開くこと
により室内回路(22)を流れて圧縮機(30)に送られる
冷媒量が増大するのに合わせて、電磁弁(51)の開閉を
繰り返してガス導入回路(50)を通じて圧縮機(30)に
送られるガス冷媒量を徐々に削減する。
【0120】時刻t5以降において、起動制御部(62)
は、圧縮機(30)の容量を所定値に保持している。そし
て、起動制御部(62)は、圧縮機(30)の容量及び電動
膨張弁(36)の開度を所定時間に亘って一定に保ち、そ
の後にコントローラ(60)が圧縮機(30)及び電動膨張
弁(36)に対する通常の制御を開始する。
【0121】−実施形態の効果− 本実施形態では、圧縮機(30)を起動した直後におい
て、ガス導入回路(50)を通じてレシーバ(35)のガス
冷媒を圧縮機(30)へ吸入させている。従って、電動膨
張弁(36)の的確な開度調節が困難で液バックの問題が
生じやすい圧縮機(30)の起動時においても、圧縮機
(30)が吸入する冷媒の乾き度を確実に高く維持でき
る。このため、液側及びガス側連絡管(23,24)の長さ
が不明であったり、室内外の気温などの条件が一定しな
い場合であっても、液バックによる圧縮機(30)の破損
を確実に回避でき、信頼性の向上を図ることができる。
【0122】更に、本実施形態では、圧縮機(30)の起
動前に電磁弁(51)を開き、ガス導入回路(50)を利用
して圧縮機(30)の吸入側と吐出側とを均圧させてい
る。このため、圧縮機(30)の起動を確実に行うことが
できる。また、本実施形態では、圧縮機(30)の起動後
において、電動膨張弁(36)を開くのに合わせて電磁弁
(51)を所定の回数だけ開閉している。レシーバ(35)
のガス冷媒を圧縮機(30)へ供給する状態から、室内回
路(22)を通じて冷媒を圧縮機(30)へ送り込む状態へ
の移行を円滑に行うことができ、圧縮機(30)の起動時
における運転を確実に行うことが可能となる。
【0123】本実施形態では、暖房動作時において除霜
運転を行う際には、コントローラ(60)の除霜制御部
(61)により所定の動作を行うようにしている。具体的
には、冷媒回路(20)における冷媒循環方向を切り換え
る場合、予め電磁弁(51)を所定時間に亘って開いてか
ら四路切換弁(33)を操作している。このため、冷媒循
環方向の切り換えに起因する液バックの発生を確実に回
避でき、圧縮機(30)の損傷を防止して信頼性の向上を
図ることができる。
【0124】また、本実施形態では、除霜運転中におい
て電磁弁(51)を開き続けるようにしている。従って、
室外熱交換器(34)で凝縮した冷媒をレシーバ(35)に
回収でき、室外熱交換器(34)の伝熱管に液冷媒が溜ま
り込むのを防止できる。このため、室外熱交換器(34)
における冷媒の凝縮量を確保でき、冷媒からの放熱を利
用して室外熱交換器(34)に付着した全ての霜を確実に
融かすことが可能となる。また、除霜に要する時間を短
縮することも可能となる。
【0125】また、本実施形態では、除霜運転を停止し
てヒートポンプ運転を再開した後も、所定時間に亘って
電磁弁(51)を開いたままに保持している。従って、除
霜運転中において室内熱交換器(37)に溜まり込んだ液
冷媒を、レシーバ(35)へ速やかに回収することができ
る。このため、ヒートポンプ運転を再開した直後から、
室内熱交換器(37)における冷媒の凝縮量を確保でき、
冷媒回路(20)における高圧が上昇しすぎるのを回避で
きる。この結果、高圧圧力スイッチ(71)が動作して圧
縮機(30)が停止される、いわゆる高圧カットの状態に
至るのを回避でき、ヒートポンプ運転を確実に継続する
ことが可能となる。
【0126】本実施形態では、圧縮機(30)の容量を可
変としているため、圧縮機(30)を起動する際には、そ
の容量を徐々に増大させる動作が可能となる。この場
合、圧縮機(30)の起動後しばらくは、圧縮機(30)の
吸入冷媒量が低く抑えられることとなり、ガス導入回路
(50)から圧縮機(30)に供給すべきガス冷媒量も少な
くて済む。つまり、ガス導入回路(50)を流れるガス冷
媒量は、さほど多くなくてもよい。従って、ガス導入回
路(50)を構成する配管の径は細くてもよく、電磁弁
(51)の口径も小さくて済むことから、冷媒回路(20)
の複雑化を回避できる。
【0127】
【発明のその他の実施の形態】−第1の変形例− 上記実施形態において、コントローラ(60)の起動制御
部(62)は、圧縮機(30)を起動した時刻t2から所定
の時間が経過した時刻t3において電磁弁(51)の開閉
を開始すると共に、時刻t4において電動膨張弁(36)
の開度を大きくするようにしている(図3参照)。つま
り、圧縮機(30)の起動後に所定時間が経過すると、電
磁弁(51)及び電動膨張弁(36)に対する操作を開始し
ている。これに対し、コントローラ(60)の起動制御部
(62)が、以下の動作を行うようにしてもよい。
【0128】具体的に、起動制御部(62)は、圧縮機
(30)の起動後に吐出管温度センサ(74)の検出温度が
所定温度に達した場合に、電磁弁(51)及び電動膨張弁
(36)に対する操作を開始するようにしてもよい。ま
た、起動制御部(62)は、圧縮機(30)の起動後におい
て、起動時からの経過時間と吐出管温度センサ(74)の
検出温度の両方を考慮した上で、電磁弁(51)及び電動
膨張弁(36)に対する操作を開始時を決定するようにし
てもよい。
【0129】−第2の変形例− 上記実施形態では、本発明に係る冷凍装置により空気調
和装置を構成し、暖房動作時において、正サイクル運転
としてヒートポンプ運転を行う一方で、逆サイクル運転
である除霜運転を行っている。これに対し、本発明に係
る冷凍装置によって、冷蔵庫や冷凍庫の庫内を冷却する
ための冷却装置を構成してもよい。
【0130】この場合、庫内空気との熱交換により冷媒
を蒸発させる庫内熱交換器が第1熱交換器を構成し、室
外空気との熱交換により冷媒を凝縮させる庫外熱交換器
が第2熱交換器を構成する。そして、庫内熱交換器を蒸
発器として庫外熱交換器を凝縮器とする冷却運転を正サ
イクル運転として行う。この冷却運転中には、庫内熱交
換器に霜が付着する。そこで、冷媒の循環方向を反転し
て除霜運転を行い、庫内熱交換器に付着した霜を融かす
ようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る空調機の概略構成図である。
【図2】実施形態に係る空調機が暖房動作時に除霜運転
を行う際の動作を示すタイムチャートである。
【図3】実施形態に係る空調機が圧縮機を起動する際の
動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
(20) 冷媒回路 (30) 圧縮機 (34) 室外熱交換器(第1熱交換器) (35) レシーバ (36) 電動膨張弁(膨張機構) (37) 室内熱交換器(第2熱交換器) (50) ガス導入回路 (51) 電磁弁(開閉機構) (61) 除霜制御部(除霜制御手段) (62) 起動制御部(起動制御手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(30)、凝縮器、レシーバ(3
    5)、膨張弁(36)、蒸発器の順で冷媒が循環する冷媒
    回路(20)を備える冷凍装置であって、 上記レシーバ(35)のガス冷媒を上記圧縮機(30)に吸
    入させるためにレシーバ(35)及び圧縮機(30)に接続
    し、且つ冷媒の流通を断続するための開閉機構(51)を
    有するガス導入回路(50)と、 上記膨張弁(36)が全閉され且つ開閉機構(51)が開放
    された状態で圧縮機(30)を起動し、該圧縮機(30)の
    起動後に膨張弁(36)の全閉状態及び開閉機構(51)の
    開放状態を一時的に保持してから、膨張弁(36)の開放
    と開閉機構(51)の閉鎖とを行うように構成された起動
    制御手段(62)とを備えている冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、 起動制御手段(62)は、圧縮機(30)の起動後に膨張弁
    (36)の開放と開閉機構(51)の閉鎖とを行う場合、膨
    張弁(36)の開度を次第に増大させる一方で、開閉機構
    (51)の開放と閉鎖とを交互に所定の時間間隔で繰り返
    してから開閉機構(51)を閉鎖状態に保持するように構
    成されている冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の冷凍装置において、 起動制御手段(62)は、圧縮機(30)の停止中において
    膨張弁(36)を全閉状態とし且つ開閉機構(51)を閉鎖
    状態とする一方、予め開閉機構(51)を所定時間に亘り
    開放状態に保持してから圧縮機(30)を起動するように
    構成されている冷凍装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機(30)、第1熱交換器(34)、レ
    シーバ(35)、冷媒の膨張機構(36)、及び第2熱交換
    器(37)を有し、冷媒の循環方向が反転可能とされ、且
    つ冷媒の循環方向に拘わらずレシーバ(35)が膨張機構
    (36)の上流に位置するように構成された冷媒回路(2
    0)を備え、 上記第2熱交換器(37)を凝縮器として第1熱交換器
    (34)を蒸発器とする正サイクル運転と、上記第1熱交
    換器(34)を除霜するために該第1熱交換器(34)を凝
    縮器として第2熱交換器(37)を蒸発器とする逆サイク
    ル運転とを、冷媒の循環方向の反転により切り換える冷
    凍装置であって、 上記レシーバ(35)のガス冷媒を上記圧縮機(30)に吸
    入させるためにレシーバ(35)及び圧縮機(30)に接続
    し、且つ冷媒の流通を断続するための開閉機構(51)を
    有するガス導入回路(50)と、 正サイクル運転から逆サイクル運転へ切り換える際に、
    予め上記開閉機構(51)を所定時間に亘り開放状態に保
    持してから冷媒回路(20)での冷媒循環方向を切り換え
    るように構成された除霜制御手段(61)とを備えている
    冷凍装置。
  5. 【請求項5】 圧縮機(30)、第1熱交換器(34)、レ
    シーバ(35)、冷媒の膨張機構(36)、及び第2熱交換
    器(37)を有し、冷媒の循環方向が反転可能とされ、且
    つ冷媒の循環方向に拘わらずレシーバ(35)が膨張機構
    (36)の上流に位置するように構成された冷媒回路(2
    0)を備え、 上記第2熱交換器(37)を凝縮器として第1熱交換器
    (34)を蒸発器とする正サイクル運転と、上記第1熱交
    換器(34)を除霜するために該第1熱交換器(34)を凝
    縮器として第2熱交換器(37)を蒸発器とする逆サイク
    ル運転とを、冷媒の循環方向の反転により切り換える冷
    凍装置であって、 上記レシーバ(35)のガス冷媒を上記圧縮機(30)に吸
    入させるためにレシーバ(35)及び圧縮機(30)に接続
    し、且つ冷媒の流通を断続するための開閉機構(51)を
    有するガス導入回路(50)と、 逆サイクル運転から正サイクル運転へ切り換える際に、
    少なくとも所定時間以上に亘って開閉機構(51)を開放
    状態に保持してから冷媒回路(20)での冷媒循環方向を
    切り換えるように構成された除霜制御手段(61)とを備
    えている冷凍装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の冷凍装置におい
    て、 除霜制御手段(61)は、逆サイクル運転中において開閉
    機構(51)を開放状態に保持するように構成されている
    冷凍装置。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5記載の冷凍装置におい
    て、 除霜制御手段(61)は、逆サイクル運転から正サイクル
    運転への切り換え時から所定時間に亘って開閉機構(5
    1)を開放状態に保持するように構成されている冷凍装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1,4又は5記載の冷凍装置にお
    いて、 圧縮機(30)が容量可変に構成されている冷凍装置。
  9. 【請求項9】 請求項1,4,5又は8記載の冷凍装置
    において、 圧縮機(30)が密閉型で且つ高圧ドーム型に構成されて
    いる冷凍装置。
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