JP2004092154A - コンクリート型枠、及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡略な構成で作業性が良く、転用の可能なコンクリート型枠を提供する。
【解決手段】パネル部材5を長さ方向及び高さ方向に連接し壁型枠パネル本体3を形成する。壁型枠パネル本体3の上端部及び下端部に、上部連結金具9及び下部連結金具10を配置し、高力ボルト14を介して締結する。セパレータ11aを固着して対をなす巾木型枠4を連結し、フォームタイを嵌合して、床面に配置する。壁型枠パネル本体3のせき板6と巾木型枠4の一方の側面4aとが同一平面を形成するように、巾木型枠4に壁型枠パネル本体3を載置し下部連結金具10の一方の端部に添え板16を配置し、フォームタイの端部を添え板16cに締結する。対をなす壁型枠パネル本体3の向かい合う上部連結金具9に第2の連結部材12を締結する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業効率の良いコンクリート型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、壁を構築するためのコンクリート型枠は、対をなす壁型枠パネルが、コンクリート打設面どうしを平行に向かい合わせて配置され、両者の間には所定の離間距離を維持するために一般に用いられているセパレータが、少なくとも壁型枠パネルの上端部近傍及び下端部近傍に、複数配置されることにより構築されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、セパレータは、対をなす壁型枠パネル各々にあらかじめ設けられている孔を貫通するように設置されることから取付け位置が限定され、コンクリート型枠の内方に配設された鉄筋との干渉を生じる場合が多い。この場合には、鉄筋位置を修正する、もしくは鉄筋を避ける位置にセパレータが配置できるよう再度壁型枠パネルに孔をあける等の補正作業を行う必要が生じる。
また、セパレータを配置する作業は、壁型枠パネルが大型化するほど内方への配置作業が困難となり、手作業で配置できない部位には、壁型枠パネル外方から孔に差し入れる貫通セパレータを用いることとなるが、貫通セパレータは作業の煩雑性が一般に知られいる。さらに、前記壁型枠パネルに設けられる孔を拡径し、拡径した孔からセパレータを内方に差し入れる方法も実施されているが、孔を塞ぐ等の補足作業を行う必要が生じる。
【0004】
一方で、上述するように型枠の内方にセパレータを設置することを目的に、壁型枠パネルには複数の孔が設けられているが、該壁型枠パネルを転用する際には、既存の孔のみでなく新たに孔を設ける必要が生じる場合が多く、壁型枠パネルの耐久性を低下させるとともに、コンクリートの打設面の平滑性をも低下させることとなる。
また、従来より一般に用いられている壁型枠パネルは、部品の種類が多いとともに、構築したい壁の寸法によっては寸法合わせを目的に、パネル自身が切断されるなど転用が困難である。
さらに壁型枠パネルに、フレームと、該フレームに固定されてコンクリート打設面を形成するせき板とを一体化したシステム型枠を用いた場合には、組み立て時に目違いが生じやすいとともに、組み立て部材が多く転用が煩雑であるといった課題が生じている。
加えて、壁型枠パネルに大型パネルを用いた場合には、寸法調整のためにパネルの種類が多くなるだけでなく、パネルどうしの接合に曲がりや目違いが生じやすく、作業効率が低下しやすいといった課題を有している。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、簡略な構成で作業性が良く、転用の可能なコンクリート型枠を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のコンクリート型枠は、コンクリート打設面を向かい合わせて離間配置される対をなす壁型枠パネルと、該壁型枠パネルの下端部どうし及び上端部どうしを連結する第1の連結部材及び第2の連結部材によりなる壁構築用のコンクリート型枠であって、前記壁型枠パネルが、一方の面にコンクリート打設面を有する平板状の壁型枠パネル本体と、該壁型枠パネル本体を支持するように床の上面に配置され、一方の側面がコンクリート打設面を形成するとともに、他方の側面が開口し、幅が壁型枠パネル本体より小さい断面がコの字型の巾木型枠と、ガセットプレート、及び該ガセットプレートの上端面に設けられる突出片により構成され、前記突出片が上方に突き出るようにガセットプレートが前記壁型枠パネル本体の上端部に締結手段を介して締結される上部連結金具と、ガセットプレート、該ガセットプレートの下端面に設けられる突出片、及び前記ガセットプレートに直交するように突出片に固着されて、前記巾木型枠の一方の側面と同様の高さを有する支持補助プレートにより構成され、前記突出片が下方に突き出るとともに、壁型枠パネル本体の下端面に支持補助プレートを当接するように、ガセットプレートが前記壁型枠パネル本体の下端部に締結手段を介して締結される下部連結金具により構成され、対をなす壁型枠パネル各々に設けられた向かい合う前記上部連結金具の突出片どうしが、第2の連結部材を介して連結され、前記巾木型枠を挟んで向かい合う前記下部連結金具の突出片どうしが、前記巾木型枠の間に配されるセパレータ、及び該セパレータの両端部各々に嵌合されるフォームタイよりなる第1の連結部材を介して連結されることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載のコンクリート型枠は、前記壁型枠パネル本体が、モジュール化された複数のパネル部材を長さ方向及び高さ方向に複数連接して形成されており、該パネル部材が、一方の面にコンクリート打設面が形成される平面視四角形のせき板と、該せき板の他方の面に一方の開口部が固着され、前記せき板と同様の平面視四角形を断面にもつ筒状のビーム板と、該ビーム板の他方の開口部を覆うように配置され、ドーナツ状に成形されたフランジ板を備えることを特徴としている。
る。
【0008】
請求項3に記載のコンクリート型枠は、前記パネル部材のせき板の高さ寸法(y)及び長さ寸法(x)各々が、以下の数式により各々2段階に設定されることを特徴としている。
=n×w
=(n+1)×w
=n×w
=(n+1)×w
n:自然数
,w:最小基準寸法
【0009】
請求項4に記載のコンクリート型枠は、前記パネル部材のせき板の高さ寸法及び長さ寸法の最小基準寸法(w,w)が、同一の大きさに設定されることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載のコンクリート型枠は、隣り合う前記パネル部材は、前記パネル部材を構成するフランジ板どうし、及びビーム板どうしで接合され、前記フランジ板どうしは、長さ方向及び高さ方向に隣り合うフランジ板の4個の隅各部に跨るように配置されるガセットプレートと、該ガセットプレートと各々のフランジ板とを締結する高力ボルトにより接合され、前記ビーム板どうしは、面どうしで接する前記ビーム板の両者に連通するように設けられた孔に貫通される締結手段により接合されることを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載のコンクリート型枠の構築方法は、壁型枠パネル本体の他方の面における上端部及び下端部の所定位置に、上部連結金具及び下部連結金具を、締結手段を介して締結する第1の工程と、あらかじめ第1の連結部材を構成するセパレータにより連結された対をなす巾木型枠を、壁を構築したい床上に配置し、レベル調整を行った上で、巾木型枠と床との隙間を充填する第2の工程と、前記壁型枠パネル本体の一方の面と前記巾木型枠の一方の側面とが、同一平面を形成するように、巾木型枠の上部に前記壁型枠パネル本体を載置し、下部連結金具に第1の連結部材を構成するフォームタイを締結する第3の工程と、対をなす前記壁型枠パネル本体各々に配置された前記上部連結金具どうしを、第2の連結部材を介して連結する第4の工程とにより構成されることを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載のコンクリート型枠の構築方法は、せき板を同一方向に向けた複数のパネル部材を、長さ方向及び高さ方向に複数連接し、前記パネル部材の長さ方向及び高さ方向に隣り合うフランジ板の4つの隅各部に、これらを覆うようにガセットプレートを配置し、該ガセットプレートと各々のフランジ板を高力ボルトを介して締結し、また、上端部に位置する長さ方向にのみ隣り合フランジ板に、両者の隣り合う隅各部を覆うように上部連結金具の一方の端部を配置し、該上部連結金具と各々のフランジ板を締結手段を介して締結し、さらに、下端部に位置する長さ方向にのみ隣り合フランジ板に、両者の隣り合う隅各部を覆うように下部連結金具の一方の端部を配置し、該下部連結金具と各々のフランジ板を締結手段を介して締結し、一方、面どうしで接するビーム板どうしを、両者に設けられた孔を用いて締結手段を介して締結して壁型枠パネル本体を構築する第1の工程と、請求項7に示す第2から第4の工程によりなることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のコンクリート型枠は、壁型枠パネルを、壁型枠パネル本体と床からの立上がり部である巾木型枠との上下に分離し、あらかじめ対をなす該巾木型枠の間にセパレータを配置した後に壁型枠パネル本体を設置する構成とすることにより、セパレータが配置しやすいとともに、従来より壁型枠パネル本体に設けられていたセパレータの取付を不要として、作業性を向上するとともに、壁型枠パネルの転用を容易にするものである。
【0014】
図1に示すように、コンクリート型枠1は、対をなす壁型枠パネル2と、該壁型枠パネル2の下端部に配置されて、両者を所定の間隔に保持しながら連結する第1の連結部材11と、対をなす壁型枠パネル2の上端部どうしを連結する第2の連結部材12とにより構成されている。また、前記壁型枠パネル2は、壁型枠パネル本体3と、該壁型枠パネル本体3を支持する巾木型枠4と、前記型枠パネル本体3の上端部及び下端部各々に複数設けられる上部連結金具9、及び下部連結金具10とにより構成されている。
【0015】
前記壁型枠パネル本体3は、一般に用いられている壁構築用の大型パネルを用いてもよいが、本実施の形態では、図1に示すように、モジュール化された複数のパネル部材5を用いている。ここで用いるパネル部材5は、図2に示すように、せき板6とビーム板7とフランジ板8とを組み合わせて箱形に成形されたもので、せき板6は、一方の面6aがコンクリート打設面を形成する平面視四角形の平板である。また、フランジ板8は、せき板6より略小さい平面視四角形状で中央部に孔を有するドーナツ状の平板である。これらせき板6及びフランジ板8は、筒体よりなるビーム板7の一方の開口部及び他方の開口部に、各々固着手段を介して固着されるが、フランジ板8の断面積はせき板6より略小さく成形されているため、前記ビーム板7は、角錐台に成形されるものである。
なお、前記ビーム板7には、せき板6が固着された一方の開口部より所定の離間した隅各部近傍の位置に孔7aが設けられるとともに、前記フランジ板8の隅各部近傍にも、複数の孔8aが設けられている。
このような、構成よりなるパネル部材5は、前記せき板6の一方の面6aが同一平面を形成するように、高さ方向及び長さ方向に複数連接することにより、前記壁型枠パネル本体3を形成するが、これら隣り合うパネル部材5どうしは、隣り合うビーム板7どうし、及びフランジ板8どうしが接合されることにより連結されるものである。
【0016】
ここで、前記パネル部材5を前記せき板6の一方の面6aが同一平面を形成するように、高さ方向及び長さ方向に複数連接すると、隣り合うビーム板7どうしは面どうしで向かい合わされることとなる。したがって、隣り合うビーム板7どうしは、図1に示すように、高さ方向及び長さ方向各々で、面どうしで向かい合うビーム板7を、各々の隅各部近傍に設けられた孔7aに、ボルト等の締結手段15を貫通させて締結することにより接合される。
このような接合構成は、図3(a)に示すように、前記ビーム板7の孔7aが、ビーム板7の隅各部近傍で前記せき板6から所定の距離を有する位置に設けられているため、該孔7aを同軸として締結手段15を貫通させて締結することにより、高さ方向及び長さ方向に複数連接したパネル部材5のせき板6を、容易に同一平面に形成することができるものである。
また、ビーム板7の孔7aが、前記せき板6の近傍に設けられていることから、前記せき板6側近傍におけるビーム板7どうしの当接面に、隙間を生じることがないため、せき板6が連続する面に、滑らかな平滑面を形成することができるものである。
【0017】
また、前記パネル部材5を、前記せき板6の一方の面6aが同一平面を形成するように高さ方向及び長さ方向に複数連接すると、隣り合う前記フランジ板8どうしは、前記せき板6と同様に、同一平面を形成することとなる。したがって、隣り合う前記フランジ板8どうしは、図1に示すように、高さ方向及び長さ方向に隣り合うフランジ板8の4個の隅各部が付き合わされる部位に、ガセットプレート13を配置し、該ガセットプレート13に設けられた孔と前記フランジ板8の孔8aの両者に高力ボルト14を貫通させて締結することにより接合される。このような接合構成は、図3(b)に示すように、前記ビーム板7にフランジ板8を設け、隣り合うフランジ板8の隅各部にガセットプレート13を配した上で、高力ボルト14により締結することにより、高力ボルト14による押圧力をガセットプレート13を介してフランジ板8の広い範囲に作用させることにより、強制的に隣り合うフランジ板8が同一平面に成形されるとともに、これに連動してビーム板7を介して隣り合う前記せき板6どうしもまた同一平面に形成され、高さ方向及び長さ方向に複数連接したパネル部材5のせき板6における目違い段差の発生を抑制するものである。
【0018】
このように、面を向かい合わせて隣り合う前記ビーム板7どうしが、せき板6側は前記ビーム板7を締結手段15を介して締結され、フランジ板8側はガセットプレート13を介した高力ボルト14により接合される構成は、コンクリート打設時に、コンクリート打設面となるせき板6の一方の面6aに鉛直軸方向の圧縮力、フランジ板8に鉛直軸方向の引張力が生じることを考慮し、これら圧縮力及び引張力に対して最適に対応できる接合構成を用いたものである。
【0019】
ところで、先述したように前記ビーム板7は、角錐台に形成されているため、前記せき板6の一方の面6aが同一平面を形成するように長さ方向及び高さ方向に複数連接すると、図3(a)に示すように、隣り合う前記ビーム板7どうしは、せき板6側が当接するものの、フランジ板8側に隙間が生じることとなる。したがって、複数の前記パネル部材5が連接されて、せき板6の一方の面6aにより構築される面を平面に形成する場合には、隣り合う前記ビーム板7どうしのフランジ板8側に隙間が生じたまま、隣り合うフランジ板8は、ガセットプレート13に高力ボルト14を介して締結される。
しかし、複数の前記パネル部材5が連接されて、せき板6の一方の面6aにより構築される面にわずかなむくり面を形成したい場合には、隣り合う前記ビーム板7どうしが隙間なく面どうしで当接するようにして、隣り合うフランジ板8をガセットプレート13に高力ボルト14を介して締結すればよい。
【0020】
なお、前記パネル部材5を、高さ方向及び長さ方向に複数連接して形成した壁型枠パネル本体3の最上部及び最下部には、隣り合う前記フランジ板8の隅各部どうしが、長さ方向にのみ付き合わされる部位が形成される。これらの部位には、ガセットプレート13に変わり、上部連結金具9及び下部連結金具10が配置される。
上部連結金具9は、図1に示すように、略四角形状のガセットプレート9a、及び該ガセットプレート9aの上端面より突出する突出片9bよりなる平面視T字型の鋼材である。該上部連結金具9は、ガセットプレート9aが、前記壁型枠パネル本体3の最上部で、長さ方向にのみ隣り合うフランジ板8の隅各部に配置され、該ガセットプレート9aと前記フランジ板8の孔8aの両者に高力ボルト14が貫通されて締結することにより、隣り合うフランジ板8どうしは接合される。このとき、前記上部連結金具9は、突出片9bが壁型枠パネル本体3より上方に突出するように配置される。
【0021】
一方、下部連結金具10は、図5に示すように、略四角形状のガセットプレート10a、及び該ガセットプレート10aの下端面より突出する突出片10bよりなる平面視T字型の鋼材である。なお、突出片10bには、ガセットプレート10aに直交する方向に突出する平板上の支持プレート10cが固着されている。該支持補助プレート10cは、その突出長さが壁型枠パネル本体3の厚さより短く、その高さが後に述べる前記巾木型枠4の一方の側面4aと同一となる形状に成形されている。
該下部連結金具10は、図1に示すように、ガセットプレート10aが、前記壁型枠パネル本体3の最下部で、長さ方向にのみ隣り合うフランジ板8の隅各部に配置され、該ガセットプレート10aと前記フランジ板8の孔8aの両者に高力ボルト14が貫通されて締結することにより、隣り合うフランジ板8どうしは接合される。このとき、図4に示すように、前記下部連結金具10は、突出片10bが壁型枠パネル本体3より下方に突出するとともに、前記支持補助プレート10cが、前記壁型枠パネル本体3の最下面と当接するように配置される。
【0022】
このように、所望数量のパネル部材5は、長さ方向及び高さ方向に連接されて、該パネル部材5の隣り合うビーム板7どうし、及びフランジ板8どうしを接合することにより連結され、さらに、連結された所望数量のパネル部材5の上端部及び下端部に、上部連結金具9及び下部連結金具10が取り付けられることにより、壁パネル本体3が形成されることとなる。これにより、壁型枠パネル本体3のコンクリート打設面となる一方の面3aは、せき板6の一方の面6aが連続する平面により形成され、他方の面3bは、前記パネル部材5を構成するフランジ板8が連続する平面により形成されることとなる。
【0023】
ところで、前記壁パネル本体3は、モジュール化されたパネル部材5の数量によりその大きさを調節することとなる。これら前記パネル部材5は、せき板6の大きさを、高さ寸法および長さ寸法各々で、少なくとも2段階に設定し、これらを組み合わせた4サイズを製作するものである。このとき、高さ寸法(y、y)及び長さ寸法(x、x)は、各々で任意に基準となる最小基準寸法w及びwを決定した上で、これらを用いて以下に示す(式1)〜(式4)により設定する。なお、高さ寸法(y、y)と長さ寸法(x、x)は、最小基準寸法w及びwを両者同一として、前記せき板6の大きさを、3サイズとして製作しても良い。
【0024】
=n×w      ・・・・・・(式1)
=(n+1)×w  ・・・・・・(式2)
=n×w      ・・・・・・(式3)
=(n+1)×w  ・・・・・・(式4)
n:自然数
,w:最小基準寸法
【0025】
これにより、構築したい壁型枠パネル本体3の大きさは、長さLもしくは高さhが所定以上の大きさであれば、4サイズの前記せき板6を適宜自在に組み合わせることにより、1ピッチを最小基準寸法w,wとして、所望の大きさに調整できるものである。(式5)及び(式6)に、1ピッチを最小基準寸法w,wで調整できる壁型枠パネル本体3の最小長さLmin及び最小高さhminを示す。
【0026】
min=n×(n−1)×w  ・・・・・・(式5)
min=n×(n−1)×w  ・・・・・・(式6)
【0027】
上述する壁型枠パネル本体3は、前記下部連結金具10に備えられた支持補助プレート10cに加えて、前記巾木型枠4により支持される。該巾木型枠4は、他方の側面が開口された断面がコの字型の溝鋼よりなり、一方の側面4aが床面より直立するとともに、下面4b及び上面4cが水平面を形成して床上に配置される。該巾木型枠4の一方の側面4aは、構築したい壁における床からの立ち上がり部のコンクリート打設面を形成するものであり、その高さは、後に配置される第1の連結部材11を考慮し、100mm程度を確保しておく。また、前記下面4b及び上面4cの部材幅は、壁型枠パネル本体3の部材幅よりも小さく形成されている。
【0028】
これにより、前記パネル部材5を長さ方向及び高さ方向に複数組み合わせて形成された壁型枠パネル本体3は、前記せき板6側の下端面を前記巾木型枠4により支持されるとともに、前記フランジ板8側の下端部を下部連結金具10の支持補助プレート10cに支持されて、壁型枠パネル2を形成する。このとき、前記巾木型枠4の一方の側面4aと、壁型枠パネル本体3の一方の面3aとは、同一平面を形成するように配置されている。
これら壁型枠パネル2は、コンクリート打設面を形成する一方の面3aを向かい合わせるように対をなして離間配置され、前記壁型枠パネル本体3に設けられた下部連結金具10どうしを連結する第1の連結部材11、及び上部連結金具9どうしを連結する第2の連結部材12により連結されて、コンクリート型枠1を形成することとなる。
【0029】
図4に示すように、第1の連結部材11は、セパレータ11a、及び対をなすフォームタイ11bにより構成されている。該セパレータ11aは、壁構築用のコンクリート型枠に一般に用いられるもので、対をなす壁型枠パネルの離間距離を保持することを目的に、両者のコンクリート打設面間に配置される鋼棒よりなるものである。また、対をなすフォームタイ11bは、壁型枠パネルの孔を貫通して外方に突出するように設けられた該セパレータ11aの両端部各々に嵌合されて、対をなすを壁型枠パネルに固定されるものである。
【0030】
前記セパレータ11aは、所定の離間距離をもって一方の側面4aを向かい合わせて配置された対をなす巾木型枠4を連結するように両者の間に配置されており、巾木型枠4の一方の側面4aに設けられた孔4dに、その端部が貫通されている。
なお、巾木型枠4の一方の側面4aに設けられた孔4dは、前記壁型枠パネル本体3に設けられた下部連結金具10の突出片10bを挟んだ両側に位置するように、対をなして配置する。したがって、前記セパレータ11aも対をなして2本配置されることとなる。また、対をなして配置される孔4dは、極近傍の周囲にも同様の孔を複数設けておき、セパレータ11aの設置位置を微調整できる構成としておく。
【0031】
一方、フォームタイ11bは、前記巾木型枠4を貫通したセパレータ11aの端部に嵌合されるが、図1に示すように、2本が平行に対をなして配置され、一方の端部が添え板16に設けられた孔16aに貫通された状態で、ナット等により締結されて連結されている。このような、2本が平行に保持された状態で連結されたフォームタイ11bは、前記下部連結金具10を構成する突出片10bを間に挟んで、他方の端部がセパレータ11aの突出する端部に各々嵌合される。このとき、前記添え板16が、下部連結金具10の突出片10bを、巾木型枠4に押圧するように配置する。これにより、向かい合う下部連結金具10は、添え板16を介して2体の第1の連結部材11により連結されることとなる。
なお、添え板16に設けられた孔16aは、前記セパレータ11aが巾木型枠4との取り付け位置を、微調整用に設けられた複数の孔4dの何れに貫通されてもフォームタイ11bが対応できるよう、スリット状の長孔に設けておく。
【0032】
また、第2の連結部材12は、ボルト12a及び対をなすナット12bよりなり、対をなす壁パネル本体3各々に設けられた、向かい合う前記上部連結金具9の突出片10bの間に、ボルト12aが配されている。該ボルト12aの両端部は、前記突出片9bに設けられた図示しない孔に貫通された上でナット12bが嵌合されることにより締結され、対をなす壁パネル本体3は、両者に設けられた上部連結金具9に第2の連結部材12が締結されて、連結されることとなる。
【0033】
このように、第1の連結部材11及び第2の連結部材12は、下部連結金具10どうし及び上部連結金具9どうしを連結することにより、向かい合う壁パネル2を連結しており、壁パネル本体3には、第1の連結部材11及び第2の連結部材12が抵触しない構成を有している。
【0034】
上述する構成による前記コンクリート型枠1の構築方法を以下に示す。
第1の工程として、複数のパネル部材5を、構築したい壁の長さ方向及び高さ方向に複数連接し、所望の大きさの壁型枠パネル本体3を形成する。隣合うパネル部材5は、面どうしで接するビーム板7どうしを締結手段15を介して締結するとともに、長さ方向及び高さ方向に隣り合う4個のフランジ板8を、前記ガセットプレート13及び高力ボルト14を介して締結し、壁型枠パネル本体3を連結する。
【0035】
次に、前記壁型枠パネル本体3の他方の面の上端部に位置するフランジ板8の隣り合う隅各部に、前記上部連結金具9のガセットプレート9aを配置し、高力ボルト14を介して上部連結金具9を壁型枠パネル本体3に締結する。また、前記壁型枠パネル本体3の他方の面の下端部に位置するフランジ板8の隣り合う隅各部に、前記下部連結金具10のガセットプレート10aを配置し、高力ボルト14を介して下部連結金具10を前記壁型枠パネル本体3に締結する。なお、上部連結金具9、下部連結金具10は、ともに突出片9b、10bが壁型枠パネル本体3より外方に突出し、また下部連結金具10の支持補助プレート10cは、壁型枠パネル本体3の下端面に位置するように配置しておく。
【0036】
第2の工程として、対をなす巾木型枠4の向かい合う一方の側面4a間で、長さ方向の所望の位置に複数のセパレータ11aを平行に固着し、該セパレータ11aの両端部にフォームタイ11bを嵌合し、対をなす巾木型枠4を連結する。連結された対をなす巾木型枠4を、壁を構築したい床面の所望の位置に配置しレベル調整を行い、対をなす巾木型枠4の上面4cが所定のレベルを確保したところで、床と巾木型枠4の下面4bとの隙間に図示しないモルタルを充填する。
なお、前記セパレータ11a及びフォームタイ11bよりなる第1の連結部材11は、2本を1組として用いるものであり、対をなす巾木型枠4の間には、2本1組のセパレータ11aが、長さ方向の所望の位置に複数組設けられることとなる。
【0037】
第3の工程として、前記壁型枠パネル本体3のせき板6と前記巾木型枠4の一方の側面4aとが同一平面を形成するように、巾木型枠4の上面4cに前記壁型枠パネル本体3を載置するとともに、前記下部連結金具10の指示補助プレート10cが2本を1組として用いた第1の連結部材11のフォームタイ11bの間に位置するように位置あわせを行い、フォームタイ11bの端部を添え板16の両端部に設けられた孔16aの各々に挿通し、ナット等により締結する。
【0038】
第4の工程として、対をなす前記壁型枠パネル本体3各々の上端部に配置された向かい合う前記上部連結金具9の突出片9bの間に、第2の連結部材12を構成するボルト12aを配置し、両端部を突出片9bに設けられた図示しない孔に貫通した上で、ナット12bを嵌合し、第2の連結部材と向かい合う前記上部連結金具9を連結する。これにより、対をなして向かい合う壁型枠パネル2は、壁型枠パネル本体3に抵触することなく、第1の連結部材11及び第2の連結部材12により連結され、コンクリート型枠1が構築される。
【0039】
なお、前記壁型枠パネル本体3には、従来より用いられている壁構築用の大型パネルを用いても良く、この場合には、大型パネルの外側面で鉛直方向で同軸となる上下端部各々で、長さ方向に所定の間隔をもって上部連結金具9、下部連結金具10を取り付け他後、第2の工程から第4の工程を経て、コンクリート型枠1を構築すればよい。
【0040】
上述する構成によれば、本発明のコンクリート型枠1は、向かい合い壁型枠パネル2を、壁型枠パネル本体3及び巾木型枠4に分割するとともに、壁型枠パネル2の間に配されるセパレータ11aを巾木型枠4の間に配する構成としたため、セパレータ11aが、壁型枠パネル本体3に抵触することが無く、壁を構成する鉄筋に干渉することがない。また、壁型枠パネル本体3にあらためてセパレータ取り付け用の孔を設ける必要もないため、前記壁型枠パネル本体3の転用が容易であるとともに、耐久性を保持することが可能となる。
【0041】
前記壁型枠パネル2は、壁型枠パネル本体3の上端部に設けられる上部連結金具9に第2の連結部材12が締結され、下端部に設けられる下部連結金具10に第1の連結部材11が締結されることにより、壁型枠パネル本体3に抵触すること無く対をなす壁型枠パネル2の上端部どうし及び下端部どうしを連結できるため、前記壁型枠パネル本体3自身に欠損を与えることがなく、耐久性を保持できるとともに、転用を容易に行うことが可能となる。
【0042】
前記壁型枠パネル本体3が、モジュール化された複数のパネル部材5を長さ方向及び高さ方向に複数連接することにより構築されることから、壁型枠パネル本体3の大型化が容易であるとともに、壁型枠パネル本体3の組み立てや解体等の作業性が良く、施工性を向上することが可能となるとともに、運搬や材料保管も容易となり工費を大幅に削減することが可能となる。
【0043】
前記パネル部材5は、せき板6に設けられるビーム板7にフランジ板8が設けられて、せき板6とフランジ板8とがビーム板7のフランジとして機能することから、ビーム板7の高さを小さくしても高い剛性を確保することが可能となるため、パネル部材5を薄く成形することが可能となる。
【0044】
パネル部材5が、所定の大きさにモジュール化されており、そのモジュールパターンを一辺がx、y=n×wx,y、x、y=(n+1)×wx,yと設定したため、壁型枠パネル本体の大きさがn(n+1)×wx、y以上であれば、wx、yのピッチで寸歩調整を行うことが可能となり、汎用性が向上されるとともに、従来より行われていた壁型枠パネル本体3の切断作業等を省略することが可能となる。
【0045】
前記ビーム板7にフランジ板8を設け、隣り合うフランジ板8の隅各部にガセットプレート13を配した上で、高力ボルト14により締結することにより、高力ボルト14による押圧力をガセットプレート13を介してフランジ板8の広い範囲に作用させることにより、強制的に隣り合うフランジ板8が同一平面に成形されるとともに、これに連動してビーム板7を介して隣り合う前記せき板6どうしもまた同一平面に形成され、高さ方向及び長さ方向に複数連接したパネル部材5のせき板6における目違い段差の発生を抑制することが可能となる。
【0046】
さらに、隣り合う前記ビーム板7どうしを締結手段15を介して接合することから、隣り合うパネル部材5の接合部に発生しやすいせん断力に対応できるとともに、メタルタッチを安定させることが可能となる。
【0047】
前記ビーム板7の孔7aが、ビーム板7の隅各部近傍で前記せき板6から所定の距離を有する位置に設けられているため、該孔7aを同軸として締結手段15を貫通させて締結することにより、高さ方向及び長さ方向に複数連接したパネル部材5のせき板6を、容易に同一平面に形成することが可能となる。
また、ビーム板7の孔7aが、前記せき板6の近傍に設けられていることから、前記せき板6側近傍におけるビーム板7どうしの当接面に、隙間を生じることがないため、せき板6が連続する面に、滑らかな平滑面を形成することが可能となる。
【0048】
また、組み立てや解体を繰り返し行っても、壁型枠パネル本体3におけるコンクリート打設面の平面性の保持と目違い段差の発生を抑制することができ、型枠としての寸法安定性を得ることが可能となる。
【0049】
前記壁型枠パネル2が、下端部に配置される巾木型枠4と、その上部に配置される壁型枠パネル本体3に2分割されているため、前記第1の連結部材11を構成するセパレータ11a及びフォームタイ11bを、前記巾木型枠4にあらかじめ取り付けた状態で巾木型枠4を壁構築面に配置し、第1の連結部材11により巾木型枠4を固定した上で、その上面に壁型枠パネル本体3が配置されることから、セパレータ11aの取付が容易で作業性が良く、施工性を向上することが可能となる。
【0050】
パネル部材5がモジュール化されているため、部品の種類が少なく、壁型枠パネル本体3の組み立てが容易で、施工性を向上することが可能となる。また、パネル部材5が隣り合うビーム板7どうし、及び隣り合うフランジ板8どうしで接合されているため、その耐久性が良く、中間セパレータを設ける必要が無いとともに、作業効率を大幅に向上することが可能となる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に記載のコンクリート型枠によれば、コンクリート打設面を向かい合わせて離間配置される対をなす壁型枠パネルと、該壁型枠パネルの下端部どうし及び上端部どうしを連結する第1の連結部材及び第2の連結部材によりなる壁構築用のコンクリート型枠であって、前記壁型枠パネルが、一方の面にコンクリート打設面を有する平板状の壁型枠パネル本体と、該壁型枠パネル本体を支持するように床の上面に配置され、一方の側面がコンクリート打設面を形成するとともに、他方の側面が開口し、幅が壁型枠パネル本体より小さい断面がコの字型の巾木型枠と、ガセットプレート、及び該ガセットプレートの上端面に設けられる突出片により構成され、前記突出片が上方に突き出るようにガセットプレートが前記壁型枠パネル本体の上端部に締結手段を介して締結される上部連結金具と、ガセットプレート、該ガセットプレートの下端面に設けられる突出片、及び前記ガセットプレートに直交するように突出片に固着されて、前記巾木型枠の一方の側面と同様の高さを有する支持補助プレートにより構成され、前記突出片が下方に突き出るとともに、壁型枠パネル本体の下端面に支持補助プレートを当接するように、ガセットプレートが前記壁型枠パネル本体の下端部に締結手段を介して締結される下部連結金具により構成され、対をなす壁型枠パネル各々に設けられた向かい合う前記上部連結金具の突出片どうしが、第2の連結部材を介して連結され、前記巾木型枠を挟んで向かい合う前記下部連結金具の突出片どうしが、前記巾木型枠の間に配されるセパレータ、及び該セパレータの両端部各々に嵌合されるフォームタイよりなる第1の連結部材を介して連結されることから、セパレータが、壁型枠パネル本体に抵触することが無く、壁を構成する鉄筋に干渉することがない。また、壁型枠パネル本体にあらためてセパレータ取り付け用の孔を設ける必要もないため、前記壁型枠パネル本体の転用が容易であるとともに、耐久性を保持することが可能となる。
【0052】
前記壁型枠パネルは、壁型枠パネル本体の上端部に設けられる上部連結金具に第2の連結部材が締結され、下端部に設けられる下部連結金具に第1の連結部材が締結されることにより、壁型枠パネル本体に抵触すること無く対をなす壁型枠パネルの上端部どうし及び下端部どうしを連結できるため、前記壁型枠パネル本体自身に欠損を与えることがなく、耐久性を保持できるとともに、転用を容易に行うことが可能となる。
【0053】
請求項2に記載のコンクリート型枠によれば、前記壁型枠パネル本体が、モジュール化された複数のパネル部材を長さ方向及び高さ方向に複数連接して形成されており、該パネル部材が、一方の面にコンクリート打設面が形成される平面視四角形のせき板と、該せき板の他方の面に一方の開口部が固着され、前記せき板と同様の平面視四角形を断面にもつ筒状のビーム板と、該ビーム板の他方の開口部を覆うように配置され、ドーナツ状に成形されたフランジ板を備えることから、壁型枠パネル本体の大型化が容易であるとともに、壁型枠パネル本体の組み立てや解体等の作業性が良く、施工性を向上することが可能となるとともに、運搬や材料保管も容易となり工費を大幅に削減することが可能となる。
【0054】
請求項3に記載のコンクリート型枠によれば、前記パネル部材のせき板の高さ寸法(y)及び長さ寸法(x)各々が、以下の数式により各々2段階に設定される。
=n×w
=(n+1)×w
=n×w
=(n+1)×w
n:自然数
,w:最小基準寸法
もしくは、前記パネル部材のせき板の高さ寸法及び長さ寸法の最小基準寸法(w,w)が、同一の大きさに設定されることから、壁型枠パネル本体の大きさがn(n+1)×wx、y以上であれば、wx、yのピッチで高さ方向及び長さ方向に寸歩調整を行うことが可能となり、汎用性が向上されるとともに、従来より行われていた壁型枠パネル本体3の切断作業等を省略することが可能となる。
【0055】
請求項5に記載のコンクリート型枠によれば、隣り合う前記パネル部材は、前記パネル部材を構成するフランジ板どうし、及びビーム板どうしで接合され、前記フランジ板どうしは、長さ方向及び高さ方向に隣り合うフランジ板の4個の隅各部に跨るように配置されるガセットプレートと、該ガセットプレートと各々のフランジ板とを締結する高力ボルトにより接合され、前記ビーム板どうしは、面どうしで接する前記ビーム板の両者に連通するように設けられた孔に貫通される締結手段により接合されることから、高力ボルトによる押圧力をガセットプレートを介してフランジ板の広い範囲に作用させることにより、強制的に隣り合うフランジ板が同一平面に成形されるとともに、これに連動してビーム板を介して隣り合う前記せき板どうしもまた同一平面に形成され、高さ方向及び長さ方向に複数連接したパネル部材のせき板における目違い段差の発生を抑制することが可能となる。
【0056】
さらに、隣り合う前記ビーム板どうしを締結手段を介して接合することから、隣り合うパネル部材の接合部に発生しやすいせん断力に対応できるとともに、メタルタッチを安定させることが可能となる。
【0057】
前記ビーム板の孔が、ビーム板の隅各部近傍で前記せき板から所定の距離を有する位置に設けられているため、該孔を同軸として締結手段を貫通させて締結することにより、高さ方向及び長さ方向に複数連接したパネル部材のせき板を、容易に同一平面に形成することが可能となる。
また、ビーム板の孔が、前記せき板の近傍に設けられていることから、前記せき板側近傍におけるビーム板どうしの当接面に、隙間を生じることがないため、せき板が連続する面に、滑らかな平滑面を形成することが可能となる。
【0058】
また、組み立てや解体を繰り返し行っても、壁型枠パネル本体におけるコンクリート打設面の平面性の保持と目違い段差の発生を抑制することができ、型枠としての寸法安定性を得ることが可能となる。
【0059】
請求項6に記載のコンクリート型枠の構築方法によれば、壁型枠パネル本体の他方の面における上端部及び下端部の所定位置に、上部連結金具及び下部連結金具を、締結手段を介して締結する第1の工程と、あらかじめ第1の連結部材を構成するセパレータにより連結された対をなす巾木型枠を、壁を構築したい床上に配置し、レベル調整を行った上で、巾木型枠と床との隙間を充填する第2の工程と、前記壁型枠パネル本体の一方の面と前記巾木型枠の一方の側面とが、同一平面を形成するように、巾木型枠の上部に前記壁型枠パネル本体を載置し、下部連結金具に第1の連結部材を構成するフォームタイを締結する第3の工程と、対をなす前記壁型枠パネル本体各々に配置された前記上部連結金具どうしを、第2の連結部材を介して連結する第4の工程とにより構成されることから、前記第1の連結部材を構成するセパレータ及びフォームタイを、前記巾木型枠にあらかじめ取り付けた状態で巾木型枠を壁構築面に配置し、第1の連結部材により巾木型枠を固定した上で、その上面に壁型枠パネル本体が配置されることから、セパレータの取付が容易で作業性が良く、施工性を向上することが可能となる。
【0060】
請求項7に記載のコンクリート型枠の構築方法によれば、せき板を同一方向に向けた複数のパネル部材を、長さ方向及び高さ方向に複数連接し、前記パネル部材の長さ方向及び高さ方向に隣り合うフランジ板の4つの隅各部に、これらを覆うようにガセットプレートを配置し、該ガセットプレートと各々のフランジ板を高力ボルトを介して締結し、また、上端部に位置する長さ方向にのみ隣り合フランジ板に、両者の隣り合う隅各部を覆うように上部連結金具の一方の端部を配置し、該上部連結金具と各々のフランジ板を締結手段を介して締結し、さらに、下端部に位置する長さ方向にのみ隣り合フランジ板に、両者の隣り合う隅各部を覆うように下部連結金具の一方の端部を配置し、該下部連結金具と各々のフランジ板を締結手段を介して締結し、一方、面どうしで接するビーム板どうしを、両者に設けられた孔を用いて締結手段を介して締結して壁型枠パネル本体を構築する第1の工程と、請求項7に示す第2から第4の工程によりなることから、壁型枠パネル本体の組み立てが容易で、施工性を向上することが可能となる。また、パネル部材が隣り合うビーム板どうし、及び隣り合うフランジ板どうしで接合されているため、その耐久性が良く、中間セパレータを設ける必要が無いとともに、作業効率を大幅に向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリート型枠の概略を示す図である。
【図2】本発明のパネル部材を示す図である。
【図3】本発明の隣り合うパネル部材の接合構造を示す図である。
【図4】本発明の巾木金物を連結する第1の連結部材を示す図である。
【図5】本発明の下部連結金具を示す図である。
【符号の説明】
1 コンクリート型枠
2 壁型枠パネル
3 壁型枠パネル本体
4 巾木型枠
4a 底部
4b 一方の端面
4c 他方の端面
4d 孔
5 パネル部材
6 せき板
7 ビーム板
7a 孔
8 フランジ板
8a 孔
9 上部連結金具
9a ガセットプレート
9b 突出片
10 下部連結金具
10a ガセットプレート
10b 突出片
10c 支持補助プレート
11 第1の連結部材
11a セパレータ
11b フォームタイ
12 第2の連結部材
12a ボルト
12b ナット
13 ガセットプレート
14 高力ボルト
15 締結手段
16 添え板

Claims (7)

  1. コンクリート打設面を向かい合わせて離間配置される対をなす壁型枠パネルと、該壁型枠パネルの下端部どうし及び上端部どうしを連結する第1の連結部材及び第2の連結部材によりなる壁構築用のコンクリート型枠であって、
    前記壁型枠パネルが、一方の面にコンクリート打設面を有する平板状の壁型枠パネル本体と、
    該壁型枠パネル本体を支持するように床の上面に配置され、一方の側面がコンクリート打設面を形成するとともに、他方の側面が開口し、幅が壁型枠パネル本体より小さい断面がコの字型の巾木型枠と、
    ガセットプレート、及び該ガセットプレートの上端面に設けられる突出片により構成され、前記突出片が上方に突き出るようにガセットプレートが前記壁型枠パネル本体の上端部に締結手段を介して締結される上部連結金具と、
    ガセットプレート、該ガセットプレートの下端面に設けられる突出片、及び前記ガセットプレートに直交するように突出片に固着されて、前記巾木型枠の一方の側面と同様の高さを有する支持補助プレートにより構成され、前記突出片が下方に突き出るとともに、壁型枠パネル本体の下端面に支持補助プレートを当接するように、ガセットプレートが前記壁型枠パネル本体の下端部に締結手段を介して締結される下部連結金具により構成され、
    対をなす壁型枠パネル各々に設けられた向かい合う前記上部連結金具の突出片どうしが、第2の連結部材を介して連結され、
    前記巾木型枠を挟んで向かい合う前記下部連結金具の突出片どうしが、前記巾木型枠の間に配されるセパレータ、及び該セパレータの両端部各々に嵌合されるフォームタイよりなる第1の連結部材を介して連結されることを特徴とするコンクリート型枠。
  2. 請求項1に記載のコンクリート型枠において、
    前記壁型枠パネル本体が、モジュール化された複数のパネル部材を長さ方向及び高さ方向に複数連接して形成されており、
    該パネル部材が、一方の面にコンクリート打設面が形成される平面視四角形のせき板と、
    該せき板の他方の面に一方の開口部が固着され、前記せき板と同様の平面視四角形を断面にもつ筒状のビーム板と、
    該ビーム板の他方の開口部を覆うように配置され、ドーナツ状に成形されたフランジ板を備えることを特徴とするコンクリート型枠。
  3. 請求項2に記載のコンクリート型枠において、
    前記パネル部材のせき板の高さ寸法(y)及び長さ寸法(x)各々が、以下の数式により各々2段階に設定されることを特徴とするコンクリート型枠。
    =n×w
    =(n+1)×w
    =n×w
    =(n+1)×w
    n:自然数
    ,w:最小基準寸法
  4. 請求項3に記載のコンクリート型枠において、
    前記パネル部材のせき板の高さ寸法及び長さ寸法の最小基準寸法(w,w)が、同一の大きさに設定されることを特徴とするコンクリート型枠。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載のコンクリート型枠において、
    隣り合う前記パネル部材は、前記パネル部材を構成するフランジ板どうし、及びビーム板どうしで接合され、
    前記フランジ板どうしは、長さ方向及び高さ方向に隣り合うフランジ板の4個の隅各部に跨るように配置されるガセットプレートと、該ガセットプレートと各々のフランジ板とを締結する高力ボルトにより接合され、
    前記ビーム板どうしは、面どうしで接する前記ビーム板の両者に連通するように設けられた孔に貫通される締結手段により接合されることを特徴とするコンクリート型枠。
  6. 請求項1に記載のコンクリート型枠の構築方法であって、
    壁型枠パネル本体の他方の面における上端部及び下端部の所定位置に、上部連結金具及び下部連結金具を、締結手段を介して締結する第1の工程と、
    あらかじめ第1の連結部材を構成するセパレータにより連結された対をなす巾木型枠を、壁を構築したい床上に配置し、レベル調整を行った上で、巾木型枠と床との隙間を充填する第2の工程と、
    前記壁型枠パネル本体の一方の面と前記巾木型枠の一方の側面とが、同一平面を形成するように、巾木型枠の上部に前記壁型枠パネル本体を載置し、下部連結金具に第1の連結部材を構成するフォームタイを締結する第3の工程と、
    対をなす前記壁型枠パネル本体各々に配置された前記上部連結金具どうしを、第2の連結部材を介して連結する第4の工程とにより構成されることを特徴とするコンクリート型枠の構築方法。
  7. 請求項2に記載のコンクリート型枠の構築方法であって、
    せき板を同一方向に向けた複数のパネル部材を、長さ方向及び高さ方向に複数連接し、前記パネル部材の長さ方向及び高さ方向に隣り合うフランジ板の4つの隅各部に、これらを覆うようにガセットプレートを配置し、該ガセットプレートと各々のフランジ板を高力ボルトを介して締結し、
    また、上端部に位置する長さ方向にのみ隣り合フランジ板に、両者の隣り合う隅各部を覆うように上部連結金具の一方の端部を配置し、該上部連結金具と各々のフランジ板を締結手段を介して締結し、
    さらに、下端部に位置する長さ方向にのみ隣り合フランジ板に、両者の隣り合う隅各部を覆うように下部連結金具の一方の端部を配置し、該下部連結金具と各々のフランジ板を締結手段を介して締結し、
    一方、面どうしで接するビーム板どうしを、両者に設けられた孔を用いて締結手段を介して締結して壁型枠パネル本体を構築する第1の工程と、
    請求項7に示す第2から第4の工程によりなることを特徴とするコンクリート型枠の構築方法。
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