JP2004091136A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動倉庫に適用される搬送装置の走行安定性を確保しながら、デッドスペースを小さくして省スペース化を図る。
【解決手段】ラック接続部材25により接続された一対のラック51・51に沿って走行するスタッカークレーン1を、車輪9が支持されるフレーム17を有する走行台車2と、該走行台車2に立設されるマスト3と、該マスト3に沿って昇降する昇降台4とを備える構成とし、床面上に配置されるラック接続部材25とフレーム17とが干渉しないようにフレーム17に突出部17dを形成して、該突出部17dに少なくとも車輪9を支持する車輪支持部27の一部を配設した。
【選択図】 図9
【解決手段】ラック接続部材25により接続された一対のラック51・51に沿って走行するスタッカークレーン1を、車輪9が支持されるフレーム17を有する走行台車2と、該走行台車2に立設されるマスト3と、該マスト3に沿って昇降する昇降台4とを備える構成とし、床面上に配置されるラック接続部材25とフレーム17とが干渉しないようにフレーム17に突出部17dを形成して、該突出部17dに少なくとも車輪9を支持する車輪支持部27の一部を配設した。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動倉庫に適用される搬送装置に関し、特に、搬送装置に備える走行台車の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一対のラックと、ラックに沿って走行するスタッカークレーンとを備えた自動倉庫が知られている。この自動倉庫において、一対のラック間は、複数のラック接続部材により連結され、該ラック接続部材が床面上にも配置される構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この構成においては、スタッカークレーンが走行する際に、床面上のラック接続部材とスタッカークレーンの走行台車のフレームとが干渉する場合があった。そして、この干渉を避けようとすると、ラックを走行端側に延長することが考えられるが、ラックが占める床面積が増すとともに、該ラックにデッドスペースができるという問題があった。
一方、走行台車のフレームを短く形成してラックにデッドスペースを造らないようすると、前後の車輪の間隔が短くなり、スタッカークレーンの走行安定性が悪くなるというおそれがあった。
そこで、本発明においては、搬送装置の走行安定性を確保しながら、デッドスペースを小さくして省スペース化を図ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、多数の棚を備え、少なくとも床面上に配設されたラック接続部材により端部が接続された一対のラックに沿って走行する搬送装置であって、車輪が支持されるフレームを有する走行台車と、該走行台車に立設されるマストと、該マストに沿って昇降する昇降台とを備え、フレームには、ラック接続部材に干渉しない高さ位置からラック接続部材側に向けて突出部を形成し、該突出部を含むフレームの走行方向における両端に車輪を支持する車輪支持部を配置したものである。
【0005】
請求項2においては、前記フレームは、一対の板材を所定間隔を隔てて配設し、複数の接続部材により連結したものである。
【0006】
請求項3においては、前記突出部により形成された空間に、マストを支持するサポート部材を配置したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1はスタッカークレーンの側面図、図2は同じく正面図、図3は走行台車の左側面図、図4は同じく右側面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図4のB−B断面図、図7は図4のC−C断面図、図8は昇降台の最下降位置におけるスタッカークレーンの側面図、図9は走行台車とラック接続部材の関係を示す図、図10はスタッカークレーンの枠組み構成を示す平面図、図11はマストの支持構成を示すスタッカークレーン下部の枠組み構成を示す後面図、図12は同じく側面図である。
【0008】
まず、図1、図2により、本発明の搬送装置の一実施例であるスタッカークレーン1の概略構成について説明する。
以下において、スタッカークレーン1の走行方向を前後方向とし、該走行方向と水平面内で直交する方向を左右方向とする。
【0009】
図1に示すように、スタッカークレーン1は、床上を走行する走行台車2と、走行台車2に立設するマスト3と、マスト3に沿って昇降する昇降台4とを備えており、該昇降台4には物品12を移載する移載装置5が設けられている。
【0010】
マスト3は、走行台車2の上部で走行方向の前後一側に設けられており、他側には、梯子6が設けられている。マスト3および梯子6は、下端部では走行台車2にそれぞれ固設され、上端部では、マスト3と梯子6との間を橋架する左右一対の橋架フレーム7・7に固設される。そして、梯子6と橋架フレーム7・7とで、昇降台4の昇降するマスト3を補強して、スタッカークレーン1の剛性を高めている。
【0011】
図2に示すように、スタッカークレーン1は、自動倉庫50に備えられる搬送装置とされている。該自動倉庫50には、床面上にスタッカークレーン1の走行経路としてレール8が固設されると共に、該走行経路の左右両側に、多数の物品載置台(棚)を前後および上下に備えたラック51・51が配置される。
図9に示すように、左右のラック51・51間は後述するラック接続部材25により複数箇所において接続されている。
【0012】
走行台車2には、レール8の上面を走行面とする車輪9・9が前後に所定間隔を隔てて備えられている。そして、該車輪9・9の回転駆動によりレール8に沿って、前記ラック51・51と平行にスタッカークレーン1が走行する。
また、走行台車2には、レール8の両側面をガイド面とするガイドローラ11・11が前後に一対ずつ備えられている(図5)。そして、ガイドローラ11・11・・・をレール8の両側に当接させて、車輪9・9がレール8から脱落しないようにしている。
加えて、自動倉庫50の天井側より下方に向けて、レール8と平行となるガイドレール52が吊設されると共に、マスト3と梯子6との上端部にそれぞれ、ガイドレールの両側より当接する一対のガイドローラ53・53が、それぞれ回動自在に設けられている。そして、スタッカークレーン1が、床面側と天井側との上下両側から支持されるようにしている。
【0013】
移載装置5は、スカラーアーム式のロボットハンドで構成され、物品12を載置するハンド13と、第一アーム14、第二アーム15とを備えている。ハンド13およびアーム14・15は、同一の駆動源より減速機やベルト等を介して接続され、ハンド13の向きを固定したまま昇降台4に対して進退移動可能である。
昇降台4には、移載装置5の旋回手段として、左右回動可能な揺動アーム16が設けられている。移載装置5は該揺動アーム16に支持されている。
そして、揺動アーム16を左右に回動させて、スタッカークレーン1の走行経路の側方に配置されるラック51との間で、移載装置5が物品12の移載が可能となっている。
【0014】
また、昇降台4は、マスト3にガイドされるガイド体47と、該ガイド体47より梯子6側へ突出する支持台48とを備えている。支持台48には、揺動アーム16を駆動させる駆動源等が収納されている。
【0015】
次に、走行台車2の構成について説明する。
図5、図6に示すように、走行台車2の左右には、板材で形成される一対のフレーム17・17が所定間隔を隔てて平行に配置されている。該フレーム17・17間は、両端部にネジ溝が形成された円柱状の接続部材18・18・・・により連結され、該接続部材18はフレーム17にボルトにより固定される。
【0016】
図5に示すように、走行台車2の下部には、左右一対の前記ガイドローラ11・11が前後に配置されている。ガイドローラ11は鉛直方向の車軸11aに回動自在に支持されており、該車軸11aはフレーム17の内面に立設した支持台19に固設されている。
また、図3、図4に示すように、左右のフレーム17・17において、ガイドローラ11および車軸11aの側方部位が打ち抜かれており、ガイドローラ11の交換やメンテナンスが容易となっている。
【0017】
図7に示すように、走行台車2の上部ではフレーム17・17間に、マスト3側より梯子6側へ向けて、従動プーリ41・42、接続部材18、円筒部材43、接続部材18が配設されている。従動プーリ41・42には、昇降台4を昇降させる前記ベルト54が巻回されている。
【0018】
図3、図6に示すように、走行台車2には、左右の一側に車輪9・9を回転駆動させる走行駆動ユニット30・30が配置されている。また、図4、図6に示すように、走行台車2の前記他側には、昇降台4を昇降駆動させる昇降駆動ユニット40が配設されている。
【0019】
走行駆動ユニット30・30は走行台車2の前後に配置されており、該走行駆動ユニット30は、車輪9を駆動する走行駆動手段20を備え、該走行駆動手段20は、駆動モータ20aとハイポイドギヤ式減速機20bとを連結した構成となっている。そして、前後の走行駆動手段20・20は同期して駆動するように制御される。
【0020】
図6に示すように、各車輪9はフレーム17・17間の左右中央に配置されている。該車輪9は車輪支持部27により支持されており、該車輪支持部27は車軸21、軸受22、軸受支持部材23からなっている。車輪9が固設される車軸21は、前記走行駆動手段20の出力軸(減速機20bの出力軸)となっており、車輪9の左右で軸受22・22により回動自在に支持されている。軸受22・22はそれぞれ、フレーム17に取り付けられる軸受支持部材23・23に支持される。
【0021】
各フレーム17の前後には、車軸21を挿通すると共に、軸受支持部材23・23を取り付けるための取付孔17a・17aが形成されている。取付孔17aの直径は、車輪9の直径(外径)よりも大きく形成されており、取付孔17aを通過させて車輪9を取り出すことが可能である。取付孔17a・17aにはそれぞれ、前記軸受支持部材23・23が取り付けられている。そして、該軸受支持部材23・23に軸受22・22が取り付けられて、該軸受22・22により車軸21を支持するものとしている。
【0022】
また、走行駆動ユニット30には、フレーム17に走行駆動手段20を取り付けるためのトルクアーム31が設けられている。
図3に示すように、トルクアーム31は側面視略Y字状に形成されており、Y字を横倒しにしたような位置で、走行台車2に配置されている。
該トルクアーム31の分岐側(二股側)の両端部31a・31aは、車軸21の上下でボルトにより減速機20bに固定されている。また、トルクアーム31の非分岐側の端部31bにはボス32が内部に嵌め込まれており、該ボス32は、外側に突出するようフレーム17の外側面に立設されている円柱部材33に遊嵌されるようになっている。トルクアーム31を介して走行駆動手段20をフレーム17に取り付けることで、軸受支持部材23、取付孔17a等の製作誤差をあまり気にせずに取り付けることができるとともに、フレーム17からトルクアーム31ごと走行駆動手段20を挿脱自在にしている。
そして、トルクアーム31により、車軸21周りに回動しうる走行駆動ユニット30が、走行台車2本体に回り止めされるようになっている。
【0023】
このように、走行駆動手段20と、車輪9と、車軸21と、軸受22と、軸受支持部材23と、トルクアーム31とから、走行駆動ユニット30が構成される。そして、走行駆動ユニット30は、フレーム17の取付孔17aに車輪9を通過させることで、フレーム17の側方から一体的に取り付け、または、取り外しすることができるようになっている。
【0024】
図4、図6に示すように、昇降駆動ユニット40は、昇降台4を駆動させるためのベルト54が巻回される昇降用プーリ34と、該昇降用プーリ34を駆動させる昇降駆動手段35とを備えている。昇降駆動手段35は、駆動モータ35aとハイポイドギヤ式減速機35bとを連結した構成である。
また、昇降用プーリ34は、昇降駆動手段35の出力軸36に固設されており、フレーム17・17間に所定の間隔を隔てて配設される車輪9・9間に配設されている。該出力軸36は軸受37・37に軸支され、該軸受37・37はそれぞれ、フレーム17に形成される取付孔17b・17bに取り付けられる軸受支持部材38・38に支持されている。
【0025】
また、昇降駆動ユニット40には、フレーム17に昇降駆動手段35を取り付けるためのトルクアーム39が備えられている。トルクアーム39によるフレーム17と昇降駆動手段35との連結構成は前記トルクアーム31の場合と同様であり、トルクアーム39の一端は昇降駆動ユニット40に固設され、他端はフレーム17に着脱自在に設けられる。
【0026】
図7に示すように、フレーム17の外側には、走行駆動手段20・20および昇降駆動手段35の駆動を制御するための制御基板44が配設されている。制御基板44は、自動倉庫50の端部に配置されている不図示のコントローラに接続されており、コントローラから送信される信号を基に走行駆動手段20および昇降駆動手段35とを制御するようになっている。そして、フレーム17・17の外側の一側には、走行駆動手段20・20が配置され、他側には昇降駆動手段35と制御基板44とが配置されるものとなっている。
前記円筒部材43は、フレーム17・17間を連通接続して、該円筒部材43の内部に給電線や信号線を通過させて、フレーム17・17の外側間での給電や制御信号の伝達を可能としている。制御基板44は、円筒部材43内を通過する信号線を利用して、走行台車2に対して反対側に位置する走行駆動手段20・20を制御する。
【0027】
次に、走行台車2上に立設するマスト3の支持構成について説明する。
図10に示すように、マスト3は、中央側のメインマスト45と、該メインマスト45の左右に配置される一対のサブマスト46・46とから構成される。メインマスト45は、平面視略「ロ」字状に形成され、サブマスト46は平面視略「I」字状に形成されている。メインマスト45には、昇降台4のガイド体47がガイドローラを介して支持されて摺動可能となっている。
【0028】
図11、図12に示すように、一対のフレーム17・17上部に形成される支持部17c・17cの外側には、メインマスト45の左右の内壁45a・45aが配置されている。そして、該内壁45aと支持部17cとがボルト締結により固定されて、メインマスト45が走行台車2に支持されるようになっている。
そして、図10、図11に示すように、メインマスト45は後述するサポート部材26によっても走行台車2に支持されている。
【0029】
また、図11に示すように、一対のフレーム17・17には、外側に向けて延出するマスト支持部材49・49がそれぞれ、ボルト締結により固設されている。マスト支持部材49上には支柱55が立設されており、該支柱55の外側にサブマスト46が配置されている。そして、サブマスト46と支柱55とがボルト締結により固定されて、サブマスト46がマスト支持部材49に支持されるようになっている。
【0030】
図10に示すように、メインマスト45と左右のサブマスト46・46とは、それぞれ連結部材56・56・・・により連結されている。連結部材56は、マスト3の長手方向に沿って所定の間隔ごとに設けられており、メインマスト45とサブマスト46とを連結支持する。
また、メインマスト45とサブマスト46とは離間して設けられており、電装品等の配置スペースとされている。そして、該配置スペースには、走行台車2と昇降台4との間を接続する給電線57が配置されており、該給電線57の一端側が昇降台4に支持され、他端側がメインマスト45に支持されて、昇降する移載装置5へ給電可能となっている。
【0031】
次に、スタッカークレーン1下部の走行台車2におけるレイアウトについて説明する。
図3、図4、図9に示すように、一対のフレーム17・17の長手方向のマスト3が立設されている前後一側には、突出部17d・17dが後述するラック接続部材25側に向けて形成されている。また、車輪9・9が、一対のフレーム17・17の前後の端部に、それぞれ配置され、車輪支持部27により支持されている。
そして、突出部17dに車輪支持部27の少なくとも一部が配設され、該突出部17dと車輪支持部27の一部とが、側面視において重複する構成としている。こうして、車輪9がフレーム17の端部からできるだけ近い位置に配設される構成としている。本実施例においては、車輪支持部27のフレーム17に固定されるフランジ部の形状が、三つの頂部を有する三角形に近い形状となっており、ボルトにより固定される各頂部の一つを下向きに配設するようにすることで、フレーム17の端に配置されている頂部の下方に接続部材18を配設することができ、車輪支持部27をよりフレーム17の端部に配設することができるようになっている。
つまり、車輪9・9は突出部17dを含んだフレーム17の両端部に配置されており、それぞれの車輪9・9はできるだけ前端部または後端部に近い位置に配置されている。
【0032】
前述したように、左右のラック51・51間はラック接続部材25を介して複数箇所において接続されている。ラック接続部材25は自動倉庫50の前後の内壁面に取り付けられて、左右のラック51・51の前側面同士、後側面同士をそれぞれ上下の複数箇所において接続するものであり、少なくともラック51・51の下端間である床面上には配置されている。ただし、図9においては、床面上に配置されたラック接続部材25のみを示している。
前記車輪9は、フレーム17のできる限り両端に配置することが、走行台車2を安定させる観点から好ましい。特に、本実施例のスタッカークレーン1のように、前記物品12をマスト3と梯子6との間に配設した場合、梯子6をフレーム17の走行方向の一端に配設すると、マスト3はフレーム17の走行方向他端側に配設されることとなる。マスト3は、物品12を移載する昇降台4が昇降するようになっているため、マスト3側の車輪9はマスト3よりもさらに他方の車輪9と離れる方向に配置するようにしたい。このため、マスト3が配設されている側のフレーム17をラック接続部材25と干渉しない高さ位置に、他方の車輪9と離れる方向に突出する突出部17dを形成し、該突出部17dに車輪支持部27の一部を配設するようにしている。このように構成することで、スタッカークレーン1の走行安定性を確保しつつ、フレーム17とラック接続部材25との干渉によりデッドスペースがスタッカークレーン1の走行方向に形成されることを防止して、省スペースなスタッカークレーン1となるようにしている。
なお、本実施例では、フレーム17のマスト3側の一端部の下部を、ラック接続部材25と干渉しない高さ位置から突出させているが、構成によりフレーム17の一端のみ突出させても、両端を突出させてもよい。
また、前述の如くフレーム17の一端部に突出部17dを形成する構成は、フレーム17の一端部の下端を切り欠いて切欠部を形成することと同様の構成である。
【0033】
また、前述したように、一対のフレーム17・17は所定間隔を隔てて配設され、該フレーム17・17間は接続部材18・18・・・により連結されている。
そして、図7に示すように、走行台車2の上部において、左右をフレーム17・17に、前後を接続部材18と円筒部材43とによって、空間が形成されている。
こうして、図8に示すように、昇降台4が最下降した位置において、前記一対のフレーム17・17間に形成された空間に、昇降台4の下部の一部を収納可能とし、側面視において、フレーム17と昇降台4下部の一部とが重複する構成とすることができる。これにより、スタッカークレーン1の走行方向のみならず昇降方向のデッドスペースを減らすことができる。
【0034】
また、一対のフレーム17・17の突出部17d・17dにより空間が形成されている。
図10〜図12に示すように、この空間にマスト3(メインマスト45)の前後方向にかかる力を受けるサポート部材26を配置する構成とすることができる。サポート部材26は中空または中実の部材により形成されており、該サポート部材26上部はメインマスト45下端部とボルト締結により固定されている。サポート部材26の下部は、その左右両側に配されるマスト固定基部材28・28と固定され、該マスト固定基部材28は、フレーム17・17(突出部17d・17d)と固定されている。このように、サポート部材26は、上半分をメインマスト45に連結し、下半分をマスト固定基部材28を介してフレーム17に固定することで、サポート部材26の断面を小さくしている。
こうして、サポート部材26およびマスト固定基部材28を介して、突出部17dとメインマスト45の下端部とを連結して、メインマスト45を支持する構成としている。
これにより、突出部17d・17d間の空間を、サポート部材26の配置スペースとして利用することとして、フレーム17・17間のスペースを効果的に活用することとしている。また、サポート部材26を突出部17dにて固定することにより、サポート部材26を固定するためのブラケット等を別設する必要がなくなり、部品点数の削減が図れる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、請求項1に示す如く、多数の棚を備え、少なくとも床面上に配設されたラック接続部材により端部が接続された一対のラックに沿って走行する搬送装置であって、車輪が支持されるフレームを有する走行台車と、該走行台車に立設されるマストと、該マストに沿って昇降する昇降台とを備え、フレームには、ラック接続部材に干渉しない高さ位置からラック接続部材側に向けて突出部を形成し、該突出部を含むフレームの走行方向における両端に車輪を支持する車輪支持部を配置したので、ラック接続部材と干渉しない位置にフレームの突出部を形成し、該突出部に車輪支持部の一部を配設することにより、搬送装置の車輪間の間隔を確保して、搬送装置の走行安定性を維持することができ、また、ラック接続部材との干渉によるデッドスペースが搬送装置の走行方向に形成されることを防止して、省スペースな搬送装置を提供することができる。
【0036】
請求項2に示す如く、前記フレームは、一対の板材を所定間隔を隔てて配設し、複数の接続部材により連結したので、一対のフレーム間に形成された空間に昇降台の下部の一部を配設することができ、搬送装置の走行方向のみならず昇降方向のデッドスペースを減らすことができる。
【0037】
請求項3に示す如く、前記突出部により形成された空間に、マストを支持するサポート部材を配置したので、突出部間の空間を、サポート部材の配置スペースとして利用することとして、一対のフレーム間のスペースを効果的に活用することができる。また、サポート部材を突出部にて固定することにより、サポート部材を固定するためのブラケット等を別設する必要がなくなり、部品点数の削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタッカークレーンの側面図。
【図2】同じく正面図。
【図3】走行台車の左側面図。
【図4】同じく右側面図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】図4のB−B断面図。
【図7】図4のC−C断面図。
【図8】昇降台の最下降位置におけるスタッカークレーンの側面図。
【図9】走行台車とラック接続部材の関係を示す図。
【図10】スタッカークレーンの枠組み構成を示す平面図。
【図11】マストの支持構成を示すスタッカークレーン下部の枠組み構成を示す後面図。
【図12】同じく側面図。
【符号の説明】
1 スタッカークレーン
2 走行台車
3 マスト
4 昇降台
9 車輪
17 フレーム
17d 突出部
18 接続部材
25 ラック接続部材
27 車輪支持部
51 ラック
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動倉庫に適用される搬送装置に関し、特に、搬送装置に備える走行台車の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一対のラックと、ラックに沿って走行するスタッカークレーンとを備えた自動倉庫が知られている。この自動倉庫において、一対のラック間は、複数のラック接続部材により連結され、該ラック接続部材が床面上にも配置される構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この構成においては、スタッカークレーンが走行する際に、床面上のラック接続部材とスタッカークレーンの走行台車のフレームとが干渉する場合があった。そして、この干渉を避けようとすると、ラックを走行端側に延長することが考えられるが、ラックが占める床面積が増すとともに、該ラックにデッドスペースができるという問題があった。
一方、走行台車のフレームを短く形成してラックにデッドスペースを造らないようすると、前後の車輪の間隔が短くなり、スタッカークレーンの走行安定性が悪くなるというおそれがあった。
そこで、本発明においては、搬送装置の走行安定性を確保しながら、デッドスペースを小さくして省スペース化を図ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、多数の棚を備え、少なくとも床面上に配設されたラック接続部材により端部が接続された一対のラックに沿って走行する搬送装置であって、車輪が支持されるフレームを有する走行台車と、該走行台車に立設されるマストと、該マストに沿って昇降する昇降台とを備え、フレームには、ラック接続部材に干渉しない高さ位置からラック接続部材側に向けて突出部を形成し、該突出部を含むフレームの走行方向における両端に車輪を支持する車輪支持部を配置したものである。
【0005】
請求項2においては、前記フレームは、一対の板材を所定間隔を隔てて配設し、複数の接続部材により連結したものである。
【0006】
請求項3においては、前記突出部により形成された空間に、マストを支持するサポート部材を配置したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1はスタッカークレーンの側面図、図2は同じく正面図、図3は走行台車の左側面図、図4は同じく右側面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図4のB−B断面図、図7は図4のC−C断面図、図8は昇降台の最下降位置におけるスタッカークレーンの側面図、図9は走行台車とラック接続部材の関係を示す図、図10はスタッカークレーンの枠組み構成を示す平面図、図11はマストの支持構成を示すスタッカークレーン下部の枠組み構成を示す後面図、図12は同じく側面図である。
【0008】
まず、図1、図2により、本発明の搬送装置の一実施例であるスタッカークレーン1の概略構成について説明する。
以下において、スタッカークレーン1の走行方向を前後方向とし、該走行方向と水平面内で直交する方向を左右方向とする。
【0009】
図1に示すように、スタッカークレーン1は、床上を走行する走行台車2と、走行台車2に立設するマスト3と、マスト3に沿って昇降する昇降台4とを備えており、該昇降台4には物品12を移載する移載装置5が設けられている。
【0010】
マスト3は、走行台車2の上部で走行方向の前後一側に設けられており、他側には、梯子6が設けられている。マスト3および梯子6は、下端部では走行台車2にそれぞれ固設され、上端部では、マスト3と梯子6との間を橋架する左右一対の橋架フレーム7・7に固設される。そして、梯子6と橋架フレーム7・7とで、昇降台4の昇降するマスト3を補強して、スタッカークレーン1の剛性を高めている。
【0011】
図2に示すように、スタッカークレーン1は、自動倉庫50に備えられる搬送装置とされている。該自動倉庫50には、床面上にスタッカークレーン1の走行経路としてレール8が固設されると共に、該走行経路の左右両側に、多数の物品載置台(棚)を前後および上下に備えたラック51・51が配置される。
図9に示すように、左右のラック51・51間は後述するラック接続部材25により複数箇所において接続されている。
【0012】
走行台車2には、レール8の上面を走行面とする車輪9・9が前後に所定間隔を隔てて備えられている。そして、該車輪9・9の回転駆動によりレール8に沿って、前記ラック51・51と平行にスタッカークレーン1が走行する。
また、走行台車2には、レール8の両側面をガイド面とするガイドローラ11・11が前後に一対ずつ備えられている(図5)。そして、ガイドローラ11・11・・・をレール8の両側に当接させて、車輪9・9がレール8から脱落しないようにしている。
加えて、自動倉庫50の天井側より下方に向けて、レール8と平行となるガイドレール52が吊設されると共に、マスト3と梯子6との上端部にそれぞれ、ガイドレールの両側より当接する一対のガイドローラ53・53が、それぞれ回動自在に設けられている。そして、スタッカークレーン1が、床面側と天井側との上下両側から支持されるようにしている。
【0013】
移載装置5は、スカラーアーム式のロボットハンドで構成され、物品12を載置するハンド13と、第一アーム14、第二アーム15とを備えている。ハンド13およびアーム14・15は、同一の駆動源より減速機やベルト等を介して接続され、ハンド13の向きを固定したまま昇降台4に対して進退移動可能である。
昇降台4には、移載装置5の旋回手段として、左右回動可能な揺動アーム16が設けられている。移載装置5は該揺動アーム16に支持されている。
そして、揺動アーム16を左右に回動させて、スタッカークレーン1の走行経路の側方に配置されるラック51との間で、移載装置5が物品12の移載が可能となっている。
【0014】
また、昇降台4は、マスト3にガイドされるガイド体47と、該ガイド体47より梯子6側へ突出する支持台48とを備えている。支持台48には、揺動アーム16を駆動させる駆動源等が収納されている。
【0015】
次に、走行台車2の構成について説明する。
図5、図6に示すように、走行台車2の左右には、板材で形成される一対のフレーム17・17が所定間隔を隔てて平行に配置されている。該フレーム17・17間は、両端部にネジ溝が形成された円柱状の接続部材18・18・・・により連結され、該接続部材18はフレーム17にボルトにより固定される。
【0016】
図5に示すように、走行台車2の下部には、左右一対の前記ガイドローラ11・11が前後に配置されている。ガイドローラ11は鉛直方向の車軸11aに回動自在に支持されており、該車軸11aはフレーム17の内面に立設した支持台19に固設されている。
また、図3、図4に示すように、左右のフレーム17・17において、ガイドローラ11および車軸11aの側方部位が打ち抜かれており、ガイドローラ11の交換やメンテナンスが容易となっている。
【0017】
図7に示すように、走行台車2の上部ではフレーム17・17間に、マスト3側より梯子6側へ向けて、従動プーリ41・42、接続部材18、円筒部材43、接続部材18が配設されている。従動プーリ41・42には、昇降台4を昇降させる前記ベルト54が巻回されている。
【0018】
図3、図6に示すように、走行台車2には、左右の一側に車輪9・9を回転駆動させる走行駆動ユニット30・30が配置されている。また、図4、図6に示すように、走行台車2の前記他側には、昇降台4を昇降駆動させる昇降駆動ユニット40が配設されている。
【0019】
走行駆動ユニット30・30は走行台車2の前後に配置されており、該走行駆動ユニット30は、車輪9を駆動する走行駆動手段20を備え、該走行駆動手段20は、駆動モータ20aとハイポイドギヤ式減速機20bとを連結した構成となっている。そして、前後の走行駆動手段20・20は同期して駆動するように制御される。
【0020】
図6に示すように、各車輪9はフレーム17・17間の左右中央に配置されている。該車輪9は車輪支持部27により支持されており、該車輪支持部27は車軸21、軸受22、軸受支持部材23からなっている。車輪9が固設される車軸21は、前記走行駆動手段20の出力軸(減速機20bの出力軸)となっており、車輪9の左右で軸受22・22により回動自在に支持されている。軸受22・22はそれぞれ、フレーム17に取り付けられる軸受支持部材23・23に支持される。
【0021】
各フレーム17の前後には、車軸21を挿通すると共に、軸受支持部材23・23を取り付けるための取付孔17a・17aが形成されている。取付孔17aの直径は、車輪9の直径(外径)よりも大きく形成されており、取付孔17aを通過させて車輪9を取り出すことが可能である。取付孔17a・17aにはそれぞれ、前記軸受支持部材23・23が取り付けられている。そして、該軸受支持部材23・23に軸受22・22が取り付けられて、該軸受22・22により車軸21を支持するものとしている。
【0022】
また、走行駆動ユニット30には、フレーム17に走行駆動手段20を取り付けるためのトルクアーム31が設けられている。
図3に示すように、トルクアーム31は側面視略Y字状に形成されており、Y字を横倒しにしたような位置で、走行台車2に配置されている。
該トルクアーム31の分岐側(二股側)の両端部31a・31aは、車軸21の上下でボルトにより減速機20bに固定されている。また、トルクアーム31の非分岐側の端部31bにはボス32が内部に嵌め込まれており、該ボス32は、外側に突出するようフレーム17の外側面に立設されている円柱部材33に遊嵌されるようになっている。トルクアーム31を介して走行駆動手段20をフレーム17に取り付けることで、軸受支持部材23、取付孔17a等の製作誤差をあまり気にせずに取り付けることができるとともに、フレーム17からトルクアーム31ごと走行駆動手段20を挿脱自在にしている。
そして、トルクアーム31により、車軸21周りに回動しうる走行駆動ユニット30が、走行台車2本体に回り止めされるようになっている。
【0023】
このように、走行駆動手段20と、車輪9と、車軸21と、軸受22と、軸受支持部材23と、トルクアーム31とから、走行駆動ユニット30が構成される。そして、走行駆動ユニット30は、フレーム17の取付孔17aに車輪9を通過させることで、フレーム17の側方から一体的に取り付け、または、取り外しすることができるようになっている。
【0024】
図4、図6に示すように、昇降駆動ユニット40は、昇降台4を駆動させるためのベルト54が巻回される昇降用プーリ34と、該昇降用プーリ34を駆動させる昇降駆動手段35とを備えている。昇降駆動手段35は、駆動モータ35aとハイポイドギヤ式減速機35bとを連結した構成である。
また、昇降用プーリ34は、昇降駆動手段35の出力軸36に固設されており、フレーム17・17間に所定の間隔を隔てて配設される車輪9・9間に配設されている。該出力軸36は軸受37・37に軸支され、該軸受37・37はそれぞれ、フレーム17に形成される取付孔17b・17bに取り付けられる軸受支持部材38・38に支持されている。
【0025】
また、昇降駆動ユニット40には、フレーム17に昇降駆動手段35を取り付けるためのトルクアーム39が備えられている。トルクアーム39によるフレーム17と昇降駆動手段35との連結構成は前記トルクアーム31の場合と同様であり、トルクアーム39の一端は昇降駆動ユニット40に固設され、他端はフレーム17に着脱自在に設けられる。
【0026】
図7に示すように、フレーム17の外側には、走行駆動手段20・20および昇降駆動手段35の駆動を制御するための制御基板44が配設されている。制御基板44は、自動倉庫50の端部に配置されている不図示のコントローラに接続されており、コントローラから送信される信号を基に走行駆動手段20および昇降駆動手段35とを制御するようになっている。そして、フレーム17・17の外側の一側には、走行駆動手段20・20が配置され、他側には昇降駆動手段35と制御基板44とが配置されるものとなっている。
前記円筒部材43は、フレーム17・17間を連通接続して、該円筒部材43の内部に給電線や信号線を通過させて、フレーム17・17の外側間での給電や制御信号の伝達を可能としている。制御基板44は、円筒部材43内を通過する信号線を利用して、走行台車2に対して反対側に位置する走行駆動手段20・20を制御する。
【0027】
次に、走行台車2上に立設するマスト3の支持構成について説明する。
図10に示すように、マスト3は、中央側のメインマスト45と、該メインマスト45の左右に配置される一対のサブマスト46・46とから構成される。メインマスト45は、平面視略「ロ」字状に形成され、サブマスト46は平面視略「I」字状に形成されている。メインマスト45には、昇降台4のガイド体47がガイドローラを介して支持されて摺動可能となっている。
【0028】
図11、図12に示すように、一対のフレーム17・17上部に形成される支持部17c・17cの外側には、メインマスト45の左右の内壁45a・45aが配置されている。そして、該内壁45aと支持部17cとがボルト締結により固定されて、メインマスト45が走行台車2に支持されるようになっている。
そして、図10、図11に示すように、メインマスト45は後述するサポート部材26によっても走行台車2に支持されている。
【0029】
また、図11に示すように、一対のフレーム17・17には、外側に向けて延出するマスト支持部材49・49がそれぞれ、ボルト締結により固設されている。マスト支持部材49上には支柱55が立設されており、該支柱55の外側にサブマスト46が配置されている。そして、サブマスト46と支柱55とがボルト締結により固定されて、サブマスト46がマスト支持部材49に支持されるようになっている。
【0030】
図10に示すように、メインマスト45と左右のサブマスト46・46とは、それぞれ連結部材56・56・・・により連結されている。連結部材56は、マスト3の長手方向に沿って所定の間隔ごとに設けられており、メインマスト45とサブマスト46とを連結支持する。
また、メインマスト45とサブマスト46とは離間して設けられており、電装品等の配置スペースとされている。そして、該配置スペースには、走行台車2と昇降台4との間を接続する給電線57が配置されており、該給電線57の一端側が昇降台4に支持され、他端側がメインマスト45に支持されて、昇降する移載装置5へ給電可能となっている。
【0031】
次に、スタッカークレーン1下部の走行台車2におけるレイアウトについて説明する。
図3、図4、図9に示すように、一対のフレーム17・17の長手方向のマスト3が立設されている前後一側には、突出部17d・17dが後述するラック接続部材25側に向けて形成されている。また、車輪9・9が、一対のフレーム17・17の前後の端部に、それぞれ配置され、車輪支持部27により支持されている。
そして、突出部17dに車輪支持部27の少なくとも一部が配設され、該突出部17dと車輪支持部27の一部とが、側面視において重複する構成としている。こうして、車輪9がフレーム17の端部からできるだけ近い位置に配設される構成としている。本実施例においては、車輪支持部27のフレーム17に固定されるフランジ部の形状が、三つの頂部を有する三角形に近い形状となっており、ボルトにより固定される各頂部の一つを下向きに配設するようにすることで、フレーム17の端に配置されている頂部の下方に接続部材18を配設することができ、車輪支持部27をよりフレーム17の端部に配設することができるようになっている。
つまり、車輪9・9は突出部17dを含んだフレーム17の両端部に配置されており、それぞれの車輪9・9はできるだけ前端部または後端部に近い位置に配置されている。
【0032】
前述したように、左右のラック51・51間はラック接続部材25を介して複数箇所において接続されている。ラック接続部材25は自動倉庫50の前後の内壁面に取り付けられて、左右のラック51・51の前側面同士、後側面同士をそれぞれ上下の複数箇所において接続するものであり、少なくともラック51・51の下端間である床面上には配置されている。ただし、図9においては、床面上に配置されたラック接続部材25のみを示している。
前記車輪9は、フレーム17のできる限り両端に配置することが、走行台車2を安定させる観点から好ましい。特に、本実施例のスタッカークレーン1のように、前記物品12をマスト3と梯子6との間に配設した場合、梯子6をフレーム17の走行方向の一端に配設すると、マスト3はフレーム17の走行方向他端側に配設されることとなる。マスト3は、物品12を移載する昇降台4が昇降するようになっているため、マスト3側の車輪9はマスト3よりもさらに他方の車輪9と離れる方向に配置するようにしたい。このため、マスト3が配設されている側のフレーム17をラック接続部材25と干渉しない高さ位置に、他方の車輪9と離れる方向に突出する突出部17dを形成し、該突出部17dに車輪支持部27の一部を配設するようにしている。このように構成することで、スタッカークレーン1の走行安定性を確保しつつ、フレーム17とラック接続部材25との干渉によりデッドスペースがスタッカークレーン1の走行方向に形成されることを防止して、省スペースなスタッカークレーン1となるようにしている。
なお、本実施例では、フレーム17のマスト3側の一端部の下部を、ラック接続部材25と干渉しない高さ位置から突出させているが、構成によりフレーム17の一端のみ突出させても、両端を突出させてもよい。
また、前述の如くフレーム17の一端部に突出部17dを形成する構成は、フレーム17の一端部の下端を切り欠いて切欠部を形成することと同様の構成である。
【0033】
また、前述したように、一対のフレーム17・17は所定間隔を隔てて配設され、該フレーム17・17間は接続部材18・18・・・により連結されている。
そして、図7に示すように、走行台車2の上部において、左右をフレーム17・17に、前後を接続部材18と円筒部材43とによって、空間が形成されている。
こうして、図8に示すように、昇降台4が最下降した位置において、前記一対のフレーム17・17間に形成された空間に、昇降台4の下部の一部を収納可能とし、側面視において、フレーム17と昇降台4下部の一部とが重複する構成とすることができる。これにより、スタッカークレーン1の走行方向のみならず昇降方向のデッドスペースを減らすことができる。
【0034】
また、一対のフレーム17・17の突出部17d・17dにより空間が形成されている。
図10〜図12に示すように、この空間にマスト3(メインマスト45)の前後方向にかかる力を受けるサポート部材26を配置する構成とすることができる。サポート部材26は中空または中実の部材により形成されており、該サポート部材26上部はメインマスト45下端部とボルト締結により固定されている。サポート部材26の下部は、その左右両側に配されるマスト固定基部材28・28と固定され、該マスト固定基部材28は、フレーム17・17(突出部17d・17d)と固定されている。このように、サポート部材26は、上半分をメインマスト45に連結し、下半分をマスト固定基部材28を介してフレーム17に固定することで、サポート部材26の断面を小さくしている。
こうして、サポート部材26およびマスト固定基部材28を介して、突出部17dとメインマスト45の下端部とを連結して、メインマスト45を支持する構成としている。
これにより、突出部17d・17d間の空間を、サポート部材26の配置スペースとして利用することとして、フレーム17・17間のスペースを効果的に活用することとしている。また、サポート部材26を突出部17dにて固定することにより、サポート部材26を固定するためのブラケット等を別設する必要がなくなり、部品点数の削減が図れる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、請求項1に示す如く、多数の棚を備え、少なくとも床面上に配設されたラック接続部材により端部が接続された一対のラックに沿って走行する搬送装置であって、車輪が支持されるフレームを有する走行台車と、該走行台車に立設されるマストと、該マストに沿って昇降する昇降台とを備え、フレームには、ラック接続部材に干渉しない高さ位置からラック接続部材側に向けて突出部を形成し、該突出部を含むフレームの走行方向における両端に車輪を支持する車輪支持部を配置したので、ラック接続部材と干渉しない位置にフレームの突出部を形成し、該突出部に車輪支持部の一部を配設することにより、搬送装置の車輪間の間隔を確保して、搬送装置の走行安定性を維持することができ、また、ラック接続部材との干渉によるデッドスペースが搬送装置の走行方向に形成されることを防止して、省スペースな搬送装置を提供することができる。
【0036】
請求項2に示す如く、前記フレームは、一対の板材を所定間隔を隔てて配設し、複数の接続部材により連結したので、一対のフレーム間に形成された空間に昇降台の下部の一部を配設することができ、搬送装置の走行方向のみならず昇降方向のデッドスペースを減らすことができる。
【0037】
請求項3に示す如く、前記突出部により形成された空間に、マストを支持するサポート部材を配置したので、突出部間の空間を、サポート部材の配置スペースとして利用することとして、一対のフレーム間のスペースを効果的に活用することができる。また、サポート部材を突出部にて固定することにより、サポート部材を固定するためのブラケット等を別設する必要がなくなり、部品点数の削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタッカークレーンの側面図。
【図2】同じく正面図。
【図3】走行台車の左側面図。
【図4】同じく右側面図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】図4のB−B断面図。
【図7】図4のC−C断面図。
【図8】昇降台の最下降位置におけるスタッカークレーンの側面図。
【図9】走行台車とラック接続部材の関係を示す図。
【図10】スタッカークレーンの枠組み構成を示す平面図。
【図11】マストの支持構成を示すスタッカークレーン下部の枠組み構成を示す後面図。
【図12】同じく側面図。
【符号の説明】
1 スタッカークレーン
2 走行台車
3 マスト
4 昇降台
9 車輪
17 フレーム
17d 突出部
18 接続部材
25 ラック接続部材
27 車輪支持部
51 ラック
Claims (3)
- 多数の棚を備え、少なくとも床面上に配設されたラック接続部材により端部が接続された一対のラックに沿って走行する搬送装置であって、車輪が支持されるフレームを有する走行台車と、該走行台車に立設されるマストと、該マストに沿って昇降する昇降台とを備え、フレームには、ラック接続部材に干渉しない高さ位置からラック接続部材側に向けて突出部を形成し、該突出部を含むフレームの走行方向における両端に車輪を支持する車輪支持部を配置したことを特徴とする搬送装置。
- 前記フレームは、一対の板材を所定間隔を隔てて配設し、複数の接続部材により連結したことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記突出部により形成された空間に、マストを支持するサポート部材を配置したことを特徴とする請求項2に記載の搬送措置。
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