JP2004090424A - 印刷装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】トレイに載置されている印刷メディアに対する様々な印刷条件それぞれに応じた印刷処理を適切に実行することができる印刷装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データをI/F31より受信する。MPU38は、その印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する。次に、その判定結果、印刷範囲指定領域及び印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する。次に、算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる。そして、読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する。
【選択図】 図3
【解決手段】印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データをI/F31より受信する。MPU38は、その印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する。次に、その判定結果、印刷範囲指定領域及び印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する。次に、算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる。そして、読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置、該印刷装置に印刷させる画像データを生成する情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像印刷装置において、CD−Rのようなディスクの表面に画像を印刷可能な印刷機能を有しているものがある。このような印刷機能を有する画像印刷装置では、通常、専用のディスクトレイ上に印刷対象のディスクを載置し、それを装置内の印刷位置に配置することで、そのディスクに対する印刷を実現することができる。
【0003】
このディスクに画像を印刷するための印刷データは、例えば、その画像印刷装置に接続されているホスト装置で生成される。また、その画像印刷装置に係る印刷制御を行うホスト装置にインストールされているプリンタドライバで設定されている印刷範囲指定領域(論理的印刷範囲)210が、図8に示すように、ディスクトレイ200の物理的印刷範囲と同じである場合でも、印刷範囲指定領域に相当する画像データすべてが、ディスクトレイ200の物理的印刷範囲にすべてに渡って印刷されるのではなく、印刷対象となるディスクに対する部分(印刷可能領域201)の画像データのみが実際の印刷に使用されることになる。そのため、ホスト装置で生成された画像データの一部は、ディスクトレイ200の物理的印刷範囲とプリンタドライバで設定される印刷範囲指定領域との位置関係に基づいて、読み捨てられる(印刷に使用されず、破棄される)ことになる。
【0004】
図8の例では、印刷に不要な読み捨てる画像データの読捨量は、ディスクトレイ先端を基準にしても、ディスクトレイ後端を基準にしても、プリンタドライバで生成された文字A〜Nからなる画像データの内、実際に印刷可能な画像データは、文字E〜Mの画像データであり、それ以外の文字A〜D及びNの画像データが読み捨てられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像印刷装置において、図9や図10に示すようにプリンタドライバで設定されている印刷範囲指定領域(220や230)がディスクトレイ200の物理的印刷範囲より長い場合が存在する。そして、図9の例において、画像データの読捨量の算出に、ディスクトレイ先端を基準にした場合は、印刷される画像データは、文字E〜Mの画像データであり、それ以外の文字A〜D及びN〜Wの画像データは読み捨てられ、図8の場合と印刷結果が同じになる。これに対して、図10の例において、画像データの読捨量の算出に、ディスクトレイ後端を基準にした場合は、印刷される画像データは、文字N〜Vの画像データであり、文字A〜M及びWの画像データが読み捨てられる。そのため、図10の印刷結果は、図8の印刷結果と異なってしまうことになる。
【0006】
また、ディスクトレイ先端を基準にして読捨量を算出する場合には、画像印刷装置にディスクトレイ長(DISC_TRAY_LENGTH)を固定値として記憶して置かねばならず、ディスクトレイの仕様(形状・印刷範囲など)が変更になった場合に対応できない。
【0007】
これに対して、ディスクトレイ後端を基準にして読捨量を算出する場合には、プリントドライバから与えられるディスクトレイ長(disc_tray_length)を元に算出するので、ディスクトレイの仕様が変更になった場合にもプリンタドライバ側で対応可能となる。
【0008】
以上のように、読捨量の算出にディスクトレイ先端基準、ディスクトレイ後端基準には一長一短があるが、従来の画像印刷装置では、どちらか一方にしか対応できないという課題があった。
【0009】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、トレイに載置されている印刷メディアに対する様々な印刷条件それぞれに応じた印刷処理を適切に実行することができる印刷装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による印刷装置は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信手段と、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨手段と、
前記読捨手段で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御手段と
を備える。
【0011】
また、好ましくは、前記印刷制御情報に含まれる印刷基準位置に関する情報は、該印刷基準位置が前記トレイの先端あるいは後端を示す情報である。
【0012】
また、好ましくは、前記算出手段は、前記判定手段で判定される印刷基準位置に基づいて、前記印刷範囲指定領域の先端と前記印刷メディアの印刷可能領域の先端との間の余白領域を前記読捨量として算出する。
【0013】
また、好ましくは、前記印刷メディアは、ディスクメディアである。
【0014】
また、好ましくは、前記受信手段は、前記印刷制御情報及び画像データを、当該印刷装置に接続されるホスト装置から受信する。
【0015】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成手段と、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信手段と
を備える。
【0016】
また、好ましくは、前記生成手段及び前記送信手段は、当該情報処理装置で動作する専用アプリケーションあるいは前記印刷装置のプリンタドライバの一機能として実現される。
【0017】
上記の目的を達成するための本発明による印刷装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置の制御方法であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信工程と、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨工程と、
前記読捨工程で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御工程と
を備える。
【0018】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置の制御方法であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成工程と、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信工程と
を備える。
【0019】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信工程のプログラムコードと、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定工程のプログラムコードと、
前記判定工程の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出工程のプログラムコードと、
前記算出工程で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨工程のプログラムコードと、
前記読捨工程で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御工程のプログラムコードと
を備える。
【0020】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成工程のプログラムコードと、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信工程のプログラムコードと
を備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
尚、以下の実施形態で説明する、データの一部を「読み捨てる」処理とは、その一部のデータを印刷に使用しないように扱う、もしくは、その一部のデータを破棄する、といった処理を示すものである。
【0022】
図1は本発明の実施形態に適用可能な画像印刷装置の外観を示す斜視図である。
【0023】
尚、本実施形態の画像印刷装置としては、例えば、インクジェット方式によって印刷を行うインクジェット印刷装置(以下、印刷装置と略称する)を例として挙げるが、後述する本実施形態の各種処理を実行できるプリンタであれば、その印刷方式はどのようなものでも良い。
【0024】
図1において、この実施形態における印刷装置の外殻をなす装置本体1000は、下ケース1001、上ケース1002、アクセスカバー1003及び排出トレイ1004の外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシ17(図2)とから構成される。シャーシ17は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、印刷装置300の骨格をなし、後述の各印刷動作機構を保持するものとなっている。
【0025】
また、下ケース1001は装置本体1000の略下半部を、上ケース1002は装置上本体1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0026】
さらに、排出トレイ1004はその一端部が下ケース1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケース1001の前面部に形成される開口部1014を開閉させ得るようになっている。このため、印刷動作を実行させる際には、排出トレイ1004を前面側へと回転させて開口部1014を開成させることにより、ここから印刷メディアが排出可能となると共に排出された印刷メディアを順次積載し得るようになっている。
【0027】
また、排紙トレイ1004には、2枚の補助トレイ1004a、1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0028】
アクセスカバー1003は、その一端部が上ケース1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバー1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッド1あるいはインクタンク7の交換がその交換位置で可能となる。
【0029】
尚、ここでは特に図示しないが、アクセスカバー1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
【0030】
また、本実施形態では、印刷装置300の開口部1014から、印刷メディアとして、様々な厚さのディスクメディア(例えば、CD−R、カートリッジ型記憶媒体(MO、DVD−RAM等))を載置して印刷装置300へ搬送するためのディスクトレイと、そのディスクトレイを印刷装置300内へ案内、支持するトレイガイドを前面から装着可能な装着機構が構成されている。
【0031】
また、開口部1014付近に、ガイド検出用センサ28(図2)を配置することで、トレイガイドの装着の有無を検出できるようになっている。
【0032】
また、上ケース1002の後部上面には、電源キー18及びレジュームキー19が押下可能に設けられると共に、LED200が設けられており、電源キー18を押下すると、LED200が点灯し印刷可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。
【0033】
また、LED200は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーをならすことにより印刷装置300のトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。
【0034】
尚、トラブル等が解決した場合には、レジュームキー19を押下することによって印刷が再開されるようになっている。
【0035】
また、表示部1710は、印刷装置300の各種状態を表示する。
【0036】
図2は本発明の実施形態の印刷装置の外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【0037】
本実施形態では、図2に示すように記録ヘッド1はこれにインクを供給するインクタンク7とともに連結され一体となってインクカートリッジ20を構成する。
【0038】
尚、本実施形態ではインクカートリッジ20は記録ヘッド1とインクタンク7とが分離可能な構成となっているが、記録ヘッドとインクタンクとが一体化したインクカートリッジを用いても良い。また、インクカートリッジ20は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)C(シアン)、K(ブラック)の4色のインクを1個のインクカートリッジに収めた構成となっている。いずれの構成にしても、このインクカートリッジは印刷装置300に対して着脱可能、交換可能である。
【0039】
また、インクタンク7の底面にはインク残量検出を行うための光反射面或いは光学プリズムが設けられている。
【0040】
図2において、記録ヘッド1は図中下向きにインクを吐出する姿勢でキャリッジ2に搭載されており、キャリッジ2をガイド軸3に沿って移動させながらインク液滴を吐出して印刷用紙のような印刷メディア(不図示)上に画像を形成していく。
【0041】
尚、キャリッジ2の左右移動(往復移動)はキャリッジモータ4の回転によりタイミングベルト5を介して行われる。キャリッジ2には係合爪6が設けられ、インクタンクの係合穴7aと係合して、キャリッジ2にインクタンク7は固定される。
【0042】
印刷動作としては、記録ヘッド1の1走査(ラスター)分の印刷が終了すると、印刷動作を中断し、プラテン8上に位置する印刷メディアをフィードモータ9の駆動により所定量だけ搬送し、次いで再びキャリッジ2をガイド軸3に沿って移動させながら次の1走査分の画像形成を行う。
【0043】
装置本体の右側には記録ヘッド1のインク吐出状態を良好に保つための回復動作を行う回復部10が配設されており、その回復部10には記録ヘッド1をキャップするキャップ11、記録ヘッド1のインク吐出面を拭うワイパ12、及び記録ヘッド1のインク吐出ノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ(不図示)等が設けられている。
【0044】
また、印刷メディアを搬送するためのフィードモータ9の駆動力は本来の印刷メディア搬送機構に伝達される他に、自動給紙装置(ASF)13へも伝達される。
【0045】
従って、印刷メディア、例えば、印刷用紙1頁分の印刷が終了するとフィードモータ9が駆動し、その印刷用紙を印刷装置300の外に排出するとともに、次の印刷用紙に印刷が行なわれる場合にはASF13も駆動され、次の用紙をASF13に積載された印刷用紙から給紙する。
【0046】
さらに、回復部10の横側には赤外LED(発光素子)15及びフォトトランジスタ(受光素子)16から成るインク残量検出を行うための反射型センサを構成する光学式センサ14が設けられている。これらの発光素子15と受光素子16とは印刷用紙の搬送方向(矢印Fの方向)に沿って並ぶように取り付けられている。
【0047】
光学式センサ14は、装置本体のシャーシ17に取り付けられている。インクカートリッジ20がキャリッジ2に搭載され、図2に示された位置より右方向へと移動すると、インクカートリッジ20は光学式センサ14上に位置(インク残量検出位置)するようになる。そして、インクタンク7の底面よりインクの状態を光学式センサ14によって検出することが可能となる。
【0048】
この光学式センサ14からの出力はアナログ出力であり、その出力値をそのままインク残量として出力しても良いし、A/D変換したデジタル値をインク残量として出力しても良い。
【0049】
図3は本発明の実施形態の印刷装置のハードウエア構成を示す図である。
【0050】
38はMPUであり、印刷装置300の各種構成要素を制御する。31はI/Fであり、ホスト装置10等の外部装置と接続し、各種データの送受信を行う。このI/Fの形態としては、シリアルインタフェース/パラレルインタフェースのいずれも使用可能であり、例えば、シリアルインタフェースとしては、USBインタフェースがある。また、パラレルインタフェースとしては、セントロニクスインタフェースがある。
【0051】
35はRAMである。RAM35には、複数の専用記憶領域が確保され、特に、本実施形態では、受信バッファ32、ワークバッファ33、プリントバッファ34が確保されている。受信バッファ32は、ホスト装置10から受信する印刷データ(印刷制御情報、画像データ等)を一時的に記憶する。ワークバッファ33は、印刷装置300で実行される処理の作業領域として機能する。プリントバッファ34は、実際に印刷に使用する印刷画像データを記憶する。
【0052】
36はモータドライバであり、印刷装置300の記録ヘッド1を駆動するためのモータや、印刷メディアを搬送するためのモータ等の各種モータをMPU38の制御によって駆動する。37は記録ヘッドドライバであり、記録ヘッド1をMPU38の制御によって駆動する。
【0053】
39はDMAであり、RAM35上の複数の専用記憶領域間のデータ転送を実行する。310はROMであり、印刷装置300で実行される各種制御を実行するためのプログラムや、後述する各種フローチャートを実行するプログラムを記憶する。
【0054】
311はEEPROMであり、印刷装置300で実行する処理に必要な各種パラメータ等のデータを記憶する。
【0055】
312はセンサ群であり、印刷装置300の各種状態を検知するものであり、上述の光学式センサ14やガイド検出用センサ28に加えて、例えば、記録ヘッド1の温度を検知する温度センサ、印刷メディアの有無を検知するメディア検知センサ等がある。
【0056】
尚、ホスト装置10は、汎用コンピュータに搭載される標準的な構成要素(例えば、CPU、RAM、ROM、ハードディスク、外部記憶装置、ネットワークインタフェース、ディスプレイ、キーボード、マウス等)を有している。
【0057】
また、ホスト装置10は、印刷装置300に係る各種処理を実行させるためのコマンドを印刷装置300へ送信するコマンド送信ツールに加えて、ディスクトレイ上のディスクメディアに画像を印刷する際の印刷基準位置を設定するためのコマンド(ディスクトレイ読捨基準設定コマンド)を印刷装置300へ送信する特殊設定コマンド印刷送信ツールを有している。ホスト装置10は、この特殊設定コマンド印刷送信ツールによって、印刷装置300へ特殊設定コマンドを送信することができる。
【0058】
この特殊設定コマンド印刷送信ツールは、ホスト装置10のOS上で動作する専用アプリケーションとして実現されても良いし、印刷装置300のプリンタドライバの一機能として実現されても良い。
【0059】
また、このディスクトレイ読捨基準設定コマンドは、具体的には、印刷基準位置が前記トレイの先端あるいは後端を示す情報である。そして、この情報によって、ホスト装置10から受信した画像データの内、ディスクメディアへの画像の印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出することができる。つまり、このディスクトレイ読捨基準設定コマンドが示す情報は、読捨量を算出するための基準情報(ディスクトレイ読捨基準)でもあると言える。
【0060】
以下、特殊設定コマンドであるディスクトレイ読捨基準設定コマンドを印刷装置300がホスト装置10から受信した場合に実行する特殊設定コマンド解析処理ついて、図4を用いて説明する。
【0061】
図4は本発明の実施形態の印刷装置で実行される特殊設定コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【0062】
尚、図4で実現される処理は、印刷装置300内部のROM310に記憶されるプログラムがMPU38によって実行されることによって実現されても良いし、専用のハードウエアで実現されても良い。また、図4以降の各フローチャートで説明する各種コマンド、フラグやパラメータは、適宜EEPROM311に記憶される。また、これらの各種コマンド、フラグやパラメータは印刷装置300の制御に関わるものであり、これらを総称して印刷制御情報と称する。
【0063】
まず、初期化処理を実行する(ステップS40)。次に、特殊設定コマンドを取得する(ステップS41)。その後、コマンドの入力待ちを経て、入力コマンドがディスクトレイ読捨基準設定コマンドであるか否かを判定する(ステップS42)。ディスクトレイ読捨基準設定コマンドでない場合(ステップS42でNO)、ステップS44に進み、入力コマンドに対するコマンド処理を実行する。一方、ディスクトレイ読捨基準設定コマンドである場合(ステップS42でYES)、ステップS43に進み、ディスクトレイ読捨基準設定コマンド処理を実行する。
【0064】
このステップS43のディスクトレイ読捨基準設定コマンド処理では、まず
、ディスクトレイ読捨基準設定コマンドが示すディスクトレイ読捨基準がディスクトレイ先端であるか否かを判定する(ステップS43a)。
【0065】
ディスクトレイ読捨基準がディスクトレイ先端である場合(ステップS43aでYES)、ステップS43bに進み、ディスクトレイ読捨基準先端フラグ(Flg_Disc_Reject_Top)をセットする。一方、ディスクトレイ読捨基準がディスクトレイ先端でない場合(ステップS43aでNO)、つまり、ディスクトレイ読捨基準が後端である場合、ディスクトレイ読捨基準先端フラグ(Flg_Disc_Reject_Top)をリセットする。
【0066】
尚、ディスクトレイ読捨基準先端フラグ(Flg_Disc_Reject_Top)の設定は、新たにディスクトレイ読捨基準設定コマンドをホスト装置10から受信するか、印刷装置300がリセットまたは、パワーオフされるまで、例えば、EEPROM311で保持される。
【0067】
次に、印刷装置300が、ホスト装置10から受信した画像データ及びコマンドに基づいて実行するコマンド処理について、図5を用いて説明する。
【0068】
図5は本発明の実施形態の印刷装置で実行されるコマンド処理を示すフローチャートである。
【0069】
尚、図5で実現される処理は、印刷装置300内部のROM310に記憶されるプログラムがMPU38によって実行されることによって実現されても良いし、専用のハードウエアで実現されても良い。
【0070】
まず、初期化処理を実行する(ステップS50)。次に、受信バッファ32に格納されたコマンドを取得する(ステップS51)。その後、コマンドの入力待ちを経て、入力コマンドに対応する各種処理を実行する(ステップS52)。
【0071】
ステップS52では、ホスト装置10から受信するコマンドが、印刷範囲コマンド、給紙方法設定コマンド、印刷データ情報コマンド、印刷データコマンド、ラスタースキップコマンド、排紙コマンド、あるいはその他のコマンドであるか否かを判定する。
【0072】
このステップS52において、コマンドが、印刷範囲コマンド、給紙方法設定コマンドあるいは印刷データ情報コマンドである場合は、その取得タイミングが印刷開始処理前であるか否かを判定する(ステップS53)。印刷開始処理後である場合(ステップS53でNO)、処理を終了する。一方、印刷開始処理前である場合(ステップS53でYES)、各コマンドに対応するコマンド処理を実行する。
【0073】
一方、ステップS52において、コマンドが印刷データコマンドあるいはラスタースキップコマンドである場合は、その取得タイミングが印刷開始処理前であるか否かを判定する(ステップS54)。印刷開始処理前である場合(ステップS54でYES)、印刷開始処理を実行する(ステップS59)。一方、印刷開始処理後である場合(ステップS54でNO)、各コマンドに対応するコマンド処理を実行する。
【0074】
尚、この印刷開始処理の詳細ついては、後述する。
【0075】
また、この各コマンドに対応するコマンド処理後は、再び、ステップS51に戻る。ここで、コマンド取得・判別・処理のループは、排紙コマンドを取得した場合、排紙処理(ステップS512)を行なったのち、ループを抜ける。
【0076】
また、上記以外のコマンドであるコマンドに対しては、そのコマンドに対するコマンド処理を適宜実行し(ステップS513)、処理を終了する。尚、この処理の詳細については、本発明とは関係ないので、その説明は省略する。
【0077】
次に、各コマンドによるコマンド処理について説明する。
【0078】
まず、コマンドが印刷範囲コマンドである場合は、印刷範囲コマンド処理として、印刷範囲パラメータの取得(ステップS55)と、印刷メディア(印刷メディアの種類は様々あるが、ここでは、特に、ディスクメディアのトレイのみについて説明し、以後、印刷メディア=ディスクトレイとする)サイズパラメータの取得(ステップS56)を実行する。
【0079】
ここで、本実施形態のディスクトレイの印刷可能領域と、ホスト装置10で設定される印刷範囲指定領域の関係について、図6を用いて説明する。
【0080】
図6は本発明の実施形態のディスクトレイの印刷可能領域とホスト装置で設定される印刷範囲指定領域の関係を説明するための図である。
【0081】
印刷範囲指定領域および印刷メディアのサイズを規定するための各パラメータは、図6のディスクトレイ先端をx軸、ディスクトレイ先端に対してディスクトレイ後端を上側にした場合の最右端をy軸、ディスクトレイ右下端を原点とするxy座標系に基づいて設定される。
【0082】
印刷範囲指定領域を規定する印刷範囲パラメータは、図6に示す破線長方形の右下端の座標として表される。この場合、x座標のパラメータ名はprint_area_x、y座標のパラメータ名はprint_area_yとし、印刷範囲指定領域の幅のパラメータ名はprint_area_width、印刷範囲指定領域の長さのパラメータ名はprint_area_lengthとし、各パラメータに印刷装置300の解像度単位の数値を代入して、一時的にEEPROM311に記憶される。
【0083】
一方、印刷メディア(=ディスクトレイ)のサイズを規定する印刷メディアサイズパラメータとして、原点Oとディスクトレイの幅のパラメータ名はDISC_TRAY_WIDTHとし、ディストレイの長さのパラメータ名はDISC_TRAY_LENGTHとし、各パラメータに印刷装置300の解像度単位の数値を代入して、一時的にEEPROM311に記憶される。
【0084】
また、図6において、DISC_TRAY_REJECT_TOPはディスクトレイ先端余白、DISC_TRAY_REJECT_BOTTOMはディスクトレイ後端余白、DISC_PRINT_LENGTHは実際のディスク印刷可能領域の長さ、DISC_PRINT_WIDTHは実際のディスク印刷可能領域の幅、DISC_DIAMETERは実際のディスク印刷可能領域の直径である。更に、reject_yは、y方向における読捨量である。
【0085】
図5の説明に戻る。
【0086】
コマンドが給紙方法設定コマンドである場合は、その給紙方法設定コマンド処理として、給紙設定パラメータを取得する(ステップS57)。給紙設定パラメータ(給紙方法、印刷メディア種類、印刷方向、部数等)では、ディスクトレイの給紙設定が指定された場合、ディスクトレイ印刷フラグがセットされる。
【0087】
また、コマンドが印刷データ情報コマンドである場合は、印刷データ情報コマンド処理として、印刷データ情報パラメータを取得する(ステップS58)。
【0088】
また、コマンドが印刷データコマンドである場合は、印刷開始処理(ステップS59)後であれば、印刷データ処理を実行する(ステップS510)。印刷データコマンドは、コマンドの後にコマンド長とコマンド長分の画像データから構成されており、ステップS510では、画像データをワークバッファ33に格納し、印刷可能な画像データが蓄えられたらプリントバッファ34に展開し、印刷を行なう。
【0089】
また、コマンドがラスタースキップコマンドである場合は、印刷開始処理(ステップS59)後では、ラスタースキップ処理を実行する(ステップS511)。ステップ511では、解像度単位のラスター数のパラメータ(ラスタースキップ量raster_skip)に相当する量だけ、印刷メディアを搬送する処理を行なう。
【0090】
但し、ステップS510及びステップS511では、後述するディスクトレイの読捨処理がある場合、読捨処理が実行される。
【0091】
ここで、ステップS59の印刷開始処理の詳細について、図7を用いて説明する。
【0092】
図7は本発明の実施形態の印刷開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【0093】
尚、この印刷開始処理は、印刷範囲パラメータ、印刷メディアサイズパラメータ、給紙設定パラメータ、印刷データ情報パラメータから、印刷メディアと印刷範囲の整合性チェック、画像データを格納すべき1ラスターあたりのワークバッファ33のサイズの計算、給紙処理などを行なうものである。
【0094】
図7は本発明の実施形態の印刷装置で実行される印刷開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【0095】
まず、印刷範囲パラメータ、印刷メディアサイズパラメータ及び給紙設定パラメータから印刷範囲の整合性チェックを行う(ステップS591)。次に、給紙設定パラメータから、印刷メディアがディスクメディアであるか否かを判定する(ステップS592)。ディスクメディアでない場合(ステップS592でNO)、ステップS596に進む。一方、ディスクメディアである場合(ステップS592でYES)、ステップS593に進む。
【0096】
次に、印刷範囲パラメータで与えられた印刷範囲指定領域とディスクトレイの印刷可能領域との間の先端余白の読捨量を算出するための基準位置を「ディスクトレイ先端」または「ディスクトレイ後端」のどちらを基準にするか判定する(ステップS593)。尚、この判定は、図4のステップS433において設定されたFlg_Disc_Reject_Topの状態から判定する。
【0097】
基準位置が先端基準である場合(ステップS593でYES)、ステップS594に進み、読捨量reject_yは、ディスクトレイ先端余白DISC_TRAY_REJECT_TOPと、印刷範囲パラメータのprint_area_yとの差(先端基準読捨量)、
reject_y = DISC_TRAY_REJECT_TOP − print_area_y
から算出する。
【0098】
一方、基準位置が後端基準である場合(ステップS593でNO)、ステップS595に進み、読捨量reject_yは、印刷メディアサイズパラメータのdisc_tray_lengthと、ディスク印刷可能領域の長さDISC_PRINT_LENGTHとディスクトレイ後端余白DISC_TRAY_REJECT_BOTTOMの和との差(後端基準読捨量)、即ち、
reject_y = disc_tray_length − (DISC_PRINT_LENGTH + DISC_TRAY_REJECT_BOTTOM )
から算出する。
【0099】
その後、ステップS594あるいはステップS595の処理結果に基づいて、印刷に必要な画像データを格納するためのワークバッファサイズの計算処理を実行する(ステップS596)。そして、給紙処理を実行する(ステップS597)。
【0100】
図5の説明に戻る。
【0101】
ステップS510において、印刷データ処理では、reject_y>0の場合、ワークバッファ33に格納された画像データの内、1ラスター分の画像データの読捨処理を行なうごとに、読捨量reject_yを減算し、reject_y = 0になるまで読捨処理を行なう。その後、読捨処理が完了すると、ワークバッファ33に格納された画像データを、プリントバッファ34に展開して、印刷を行う。
【0102】
一方、ステップS511において、ラスタースキップ処理では、
reject_y>0で、かつラスタースキップ量raster_skip>reject_yの場合は、
raster_skip = raster_skip − reject_y
とする。
【0103】
また、reject_y>0で、かつラスタースキップ量raster_skip≦reject_yの場合は、
raster_skip =0とし、また、
reject_y = reject_y − raster_skip
として、次の印刷データ処理(ステップS510)またはラスタースキップ処理(ステップS511)の読捨処理のパラメータとして使う。
【0104】
以上のようにして、読捨量reject_y = 0になるまで読捨処理を行なう。
【0105】
以上説明したように、本実施形態によれば、ホスト装置10は、印刷装置300に対し、印刷対象の画像データの送信に加えて、ディスクトレイ上のディスクメディアにその画像データを印刷する際の印刷基準位置を設定するためのコマンド(ディスクトレイ読捨基準設定コマンド)を送信する。これにより、印刷装置300は、ディスクトレイに印刷する際の画像データの読捨処理をディスクトレイの先端基準にするかディスクトレイの後端基準にするかを判定し、その判定された基準に対する読捨処理を実行することができる。これにより、ディスクトレイ先端基準、ディスクトレイ後端基準のどちらの設定に対しても、適切な読捨処理を実行することができる。
【0106】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0107】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0108】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0109】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0110】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0111】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0112】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0113】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0114】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トレイに載置されている印刷メディアに対する様々な印刷条件それぞれに応じた印刷処理を適切に実行することができる印刷装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に適用可能な画像印刷装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の印刷装置の外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態の印刷装置のハードウエア構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態の印刷装置で実行される特殊設定コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態の印刷装置で実行されるコマンド処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態のディスクトレイの印刷可能領域とホスト装置で設定される印刷範囲指定領域の関係を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態の印刷開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】物理的印刷範囲と論理的印刷範囲の関係を説明するための図である。
【図9】物理的印刷範囲と論理的印刷範囲の関係を説明するための図である。
【図10】物理的印刷範囲と論理的印刷範囲の関係を説明するための図である。
【符号の説明】
10 ホスト装置
31 I/F
32 受信バッファ
33 ワークバッファ
34 プリントバッファ
35 RAM
36 モータドライバ
37 記録ヘッドドライバ
38 MPU
39 DMA
310 ROM
311 EPPROM
312 センサ群
1 記録ヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置、該印刷装置に印刷させる画像データを生成する情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像印刷装置において、CD−Rのようなディスクの表面に画像を印刷可能な印刷機能を有しているものがある。このような印刷機能を有する画像印刷装置では、通常、専用のディスクトレイ上に印刷対象のディスクを載置し、それを装置内の印刷位置に配置することで、そのディスクに対する印刷を実現することができる。
【0003】
このディスクに画像を印刷するための印刷データは、例えば、その画像印刷装置に接続されているホスト装置で生成される。また、その画像印刷装置に係る印刷制御を行うホスト装置にインストールされているプリンタドライバで設定されている印刷範囲指定領域(論理的印刷範囲)210が、図8に示すように、ディスクトレイ200の物理的印刷範囲と同じである場合でも、印刷範囲指定領域に相当する画像データすべてが、ディスクトレイ200の物理的印刷範囲にすべてに渡って印刷されるのではなく、印刷対象となるディスクに対する部分(印刷可能領域201)の画像データのみが実際の印刷に使用されることになる。そのため、ホスト装置で生成された画像データの一部は、ディスクトレイ200の物理的印刷範囲とプリンタドライバで設定される印刷範囲指定領域との位置関係に基づいて、読み捨てられる(印刷に使用されず、破棄される)ことになる。
【0004】
図8の例では、印刷に不要な読み捨てる画像データの読捨量は、ディスクトレイ先端を基準にしても、ディスクトレイ後端を基準にしても、プリンタドライバで生成された文字A〜Nからなる画像データの内、実際に印刷可能な画像データは、文字E〜Mの画像データであり、それ以外の文字A〜D及びNの画像データが読み捨てられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像印刷装置において、図9や図10に示すようにプリンタドライバで設定されている印刷範囲指定領域(220や230)がディスクトレイ200の物理的印刷範囲より長い場合が存在する。そして、図9の例において、画像データの読捨量の算出に、ディスクトレイ先端を基準にした場合は、印刷される画像データは、文字E〜Mの画像データであり、それ以外の文字A〜D及びN〜Wの画像データは読み捨てられ、図8の場合と印刷結果が同じになる。これに対して、図10の例において、画像データの読捨量の算出に、ディスクトレイ後端を基準にした場合は、印刷される画像データは、文字N〜Vの画像データであり、文字A〜M及びWの画像データが読み捨てられる。そのため、図10の印刷結果は、図8の印刷結果と異なってしまうことになる。
【0006】
また、ディスクトレイ先端を基準にして読捨量を算出する場合には、画像印刷装置にディスクトレイ長(DISC_TRAY_LENGTH)を固定値として記憶して置かねばならず、ディスクトレイの仕様(形状・印刷範囲など)が変更になった場合に対応できない。
【0007】
これに対して、ディスクトレイ後端を基準にして読捨量を算出する場合には、プリントドライバから与えられるディスクトレイ長(disc_tray_length)を元に算出するので、ディスクトレイの仕様が変更になった場合にもプリンタドライバ側で対応可能となる。
【0008】
以上のように、読捨量の算出にディスクトレイ先端基準、ディスクトレイ後端基準には一長一短があるが、従来の画像印刷装置では、どちらか一方にしか対応できないという課題があった。
【0009】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、トレイに載置されている印刷メディアに対する様々な印刷条件それぞれに応じた印刷処理を適切に実行することができる印刷装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による印刷装置は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信手段と、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨手段と、
前記読捨手段で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御手段と
を備える。
【0011】
また、好ましくは、前記印刷制御情報に含まれる印刷基準位置に関する情報は、該印刷基準位置が前記トレイの先端あるいは後端を示す情報である。
【0012】
また、好ましくは、前記算出手段は、前記判定手段で判定される印刷基準位置に基づいて、前記印刷範囲指定領域の先端と前記印刷メディアの印刷可能領域の先端との間の余白領域を前記読捨量として算出する。
【0013】
また、好ましくは、前記印刷メディアは、ディスクメディアである。
【0014】
また、好ましくは、前記受信手段は、前記印刷制御情報及び画像データを、当該印刷装置に接続されるホスト装置から受信する。
【0015】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成手段と、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信手段と
を備える。
【0016】
また、好ましくは、前記生成手段及び前記送信手段は、当該情報処理装置で動作する専用アプリケーションあるいは前記印刷装置のプリンタドライバの一機能として実現される。
【0017】
上記の目的を達成するための本発明による印刷装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置の制御方法であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信工程と、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨工程と、
前記読捨工程で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御工程と
を備える。
【0018】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置の制御方法であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成工程と、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信工程と
を備える。
【0019】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信工程のプログラムコードと、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定工程のプログラムコードと、
前記判定工程の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出工程のプログラムコードと、
前記算出工程で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨工程のプログラムコードと、
前記読捨工程で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御工程のプログラムコードと
を備える。
【0020】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成工程のプログラムコードと、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信工程のプログラムコードと
を備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
尚、以下の実施形態で説明する、データの一部を「読み捨てる」処理とは、その一部のデータを印刷に使用しないように扱う、もしくは、その一部のデータを破棄する、といった処理を示すものである。
【0022】
図1は本発明の実施形態に適用可能な画像印刷装置の外観を示す斜視図である。
【0023】
尚、本実施形態の画像印刷装置としては、例えば、インクジェット方式によって印刷を行うインクジェット印刷装置(以下、印刷装置と略称する)を例として挙げるが、後述する本実施形態の各種処理を実行できるプリンタであれば、その印刷方式はどのようなものでも良い。
【0024】
図1において、この実施形態における印刷装置の外殻をなす装置本体1000は、下ケース1001、上ケース1002、アクセスカバー1003及び排出トレイ1004の外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシ17(図2)とから構成される。シャーシ17は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、印刷装置300の骨格をなし、後述の各印刷動作機構を保持するものとなっている。
【0025】
また、下ケース1001は装置本体1000の略下半部を、上ケース1002は装置上本体1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0026】
さらに、排出トレイ1004はその一端部が下ケース1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケース1001の前面部に形成される開口部1014を開閉させ得るようになっている。このため、印刷動作を実行させる際には、排出トレイ1004を前面側へと回転させて開口部1014を開成させることにより、ここから印刷メディアが排出可能となると共に排出された印刷メディアを順次積載し得るようになっている。
【0027】
また、排紙トレイ1004には、2枚の補助トレイ1004a、1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0028】
アクセスカバー1003は、その一端部が上ケース1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバー1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッド1あるいはインクタンク7の交換がその交換位置で可能となる。
【0029】
尚、ここでは特に図示しないが、アクセスカバー1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
【0030】
また、本実施形態では、印刷装置300の開口部1014から、印刷メディアとして、様々な厚さのディスクメディア(例えば、CD−R、カートリッジ型記憶媒体(MO、DVD−RAM等))を載置して印刷装置300へ搬送するためのディスクトレイと、そのディスクトレイを印刷装置300内へ案内、支持するトレイガイドを前面から装着可能な装着機構が構成されている。
【0031】
また、開口部1014付近に、ガイド検出用センサ28(図2)を配置することで、トレイガイドの装着の有無を検出できるようになっている。
【0032】
また、上ケース1002の後部上面には、電源キー18及びレジュームキー19が押下可能に設けられると共に、LED200が設けられており、電源キー18を押下すると、LED200が点灯し印刷可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。
【0033】
また、LED200は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーをならすことにより印刷装置300のトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。
【0034】
尚、トラブル等が解決した場合には、レジュームキー19を押下することによって印刷が再開されるようになっている。
【0035】
また、表示部1710は、印刷装置300の各種状態を表示する。
【0036】
図2は本発明の実施形態の印刷装置の外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【0037】
本実施形態では、図2に示すように記録ヘッド1はこれにインクを供給するインクタンク7とともに連結され一体となってインクカートリッジ20を構成する。
【0038】
尚、本実施形態ではインクカートリッジ20は記録ヘッド1とインクタンク7とが分離可能な構成となっているが、記録ヘッドとインクタンクとが一体化したインクカートリッジを用いても良い。また、インクカートリッジ20は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)C(シアン)、K(ブラック)の4色のインクを1個のインクカートリッジに収めた構成となっている。いずれの構成にしても、このインクカートリッジは印刷装置300に対して着脱可能、交換可能である。
【0039】
また、インクタンク7の底面にはインク残量検出を行うための光反射面或いは光学プリズムが設けられている。
【0040】
図2において、記録ヘッド1は図中下向きにインクを吐出する姿勢でキャリッジ2に搭載されており、キャリッジ2をガイド軸3に沿って移動させながらインク液滴を吐出して印刷用紙のような印刷メディア(不図示)上に画像を形成していく。
【0041】
尚、キャリッジ2の左右移動(往復移動)はキャリッジモータ4の回転によりタイミングベルト5を介して行われる。キャリッジ2には係合爪6が設けられ、インクタンクの係合穴7aと係合して、キャリッジ2にインクタンク7は固定される。
【0042】
印刷動作としては、記録ヘッド1の1走査(ラスター)分の印刷が終了すると、印刷動作を中断し、プラテン8上に位置する印刷メディアをフィードモータ9の駆動により所定量だけ搬送し、次いで再びキャリッジ2をガイド軸3に沿って移動させながら次の1走査分の画像形成を行う。
【0043】
装置本体の右側には記録ヘッド1のインク吐出状態を良好に保つための回復動作を行う回復部10が配設されており、その回復部10には記録ヘッド1をキャップするキャップ11、記録ヘッド1のインク吐出面を拭うワイパ12、及び記録ヘッド1のインク吐出ノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ(不図示)等が設けられている。
【0044】
また、印刷メディアを搬送するためのフィードモータ9の駆動力は本来の印刷メディア搬送機構に伝達される他に、自動給紙装置(ASF)13へも伝達される。
【0045】
従って、印刷メディア、例えば、印刷用紙1頁分の印刷が終了するとフィードモータ9が駆動し、その印刷用紙を印刷装置300の外に排出するとともに、次の印刷用紙に印刷が行なわれる場合にはASF13も駆動され、次の用紙をASF13に積載された印刷用紙から給紙する。
【0046】
さらに、回復部10の横側には赤外LED(発光素子)15及びフォトトランジスタ(受光素子)16から成るインク残量検出を行うための反射型センサを構成する光学式センサ14が設けられている。これらの発光素子15と受光素子16とは印刷用紙の搬送方向(矢印Fの方向)に沿って並ぶように取り付けられている。
【0047】
光学式センサ14は、装置本体のシャーシ17に取り付けられている。インクカートリッジ20がキャリッジ2に搭載され、図2に示された位置より右方向へと移動すると、インクカートリッジ20は光学式センサ14上に位置(インク残量検出位置)するようになる。そして、インクタンク7の底面よりインクの状態を光学式センサ14によって検出することが可能となる。
【0048】
この光学式センサ14からの出力はアナログ出力であり、その出力値をそのままインク残量として出力しても良いし、A/D変換したデジタル値をインク残量として出力しても良い。
【0049】
図3は本発明の実施形態の印刷装置のハードウエア構成を示す図である。
【0050】
38はMPUであり、印刷装置300の各種構成要素を制御する。31はI/Fであり、ホスト装置10等の外部装置と接続し、各種データの送受信を行う。このI/Fの形態としては、シリアルインタフェース/パラレルインタフェースのいずれも使用可能であり、例えば、シリアルインタフェースとしては、USBインタフェースがある。また、パラレルインタフェースとしては、セントロニクスインタフェースがある。
【0051】
35はRAMである。RAM35には、複数の専用記憶領域が確保され、特に、本実施形態では、受信バッファ32、ワークバッファ33、プリントバッファ34が確保されている。受信バッファ32は、ホスト装置10から受信する印刷データ(印刷制御情報、画像データ等)を一時的に記憶する。ワークバッファ33は、印刷装置300で実行される処理の作業領域として機能する。プリントバッファ34は、実際に印刷に使用する印刷画像データを記憶する。
【0052】
36はモータドライバであり、印刷装置300の記録ヘッド1を駆動するためのモータや、印刷メディアを搬送するためのモータ等の各種モータをMPU38の制御によって駆動する。37は記録ヘッドドライバであり、記録ヘッド1をMPU38の制御によって駆動する。
【0053】
39はDMAであり、RAM35上の複数の専用記憶領域間のデータ転送を実行する。310はROMであり、印刷装置300で実行される各種制御を実行するためのプログラムや、後述する各種フローチャートを実行するプログラムを記憶する。
【0054】
311はEEPROMであり、印刷装置300で実行する処理に必要な各種パラメータ等のデータを記憶する。
【0055】
312はセンサ群であり、印刷装置300の各種状態を検知するものであり、上述の光学式センサ14やガイド検出用センサ28に加えて、例えば、記録ヘッド1の温度を検知する温度センサ、印刷メディアの有無を検知するメディア検知センサ等がある。
【0056】
尚、ホスト装置10は、汎用コンピュータに搭載される標準的な構成要素(例えば、CPU、RAM、ROM、ハードディスク、外部記憶装置、ネットワークインタフェース、ディスプレイ、キーボード、マウス等)を有している。
【0057】
また、ホスト装置10は、印刷装置300に係る各種処理を実行させるためのコマンドを印刷装置300へ送信するコマンド送信ツールに加えて、ディスクトレイ上のディスクメディアに画像を印刷する際の印刷基準位置を設定するためのコマンド(ディスクトレイ読捨基準設定コマンド)を印刷装置300へ送信する特殊設定コマンド印刷送信ツールを有している。ホスト装置10は、この特殊設定コマンド印刷送信ツールによって、印刷装置300へ特殊設定コマンドを送信することができる。
【0058】
この特殊設定コマンド印刷送信ツールは、ホスト装置10のOS上で動作する専用アプリケーションとして実現されても良いし、印刷装置300のプリンタドライバの一機能として実現されても良い。
【0059】
また、このディスクトレイ読捨基準設定コマンドは、具体的には、印刷基準位置が前記トレイの先端あるいは後端を示す情報である。そして、この情報によって、ホスト装置10から受信した画像データの内、ディスクメディアへの画像の印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出することができる。つまり、このディスクトレイ読捨基準設定コマンドが示す情報は、読捨量を算出するための基準情報(ディスクトレイ読捨基準)でもあると言える。
【0060】
以下、特殊設定コマンドであるディスクトレイ読捨基準設定コマンドを印刷装置300がホスト装置10から受信した場合に実行する特殊設定コマンド解析処理ついて、図4を用いて説明する。
【0061】
図4は本発明の実施形態の印刷装置で実行される特殊設定コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【0062】
尚、図4で実現される処理は、印刷装置300内部のROM310に記憶されるプログラムがMPU38によって実行されることによって実現されても良いし、専用のハードウエアで実現されても良い。また、図4以降の各フローチャートで説明する各種コマンド、フラグやパラメータは、適宜EEPROM311に記憶される。また、これらの各種コマンド、フラグやパラメータは印刷装置300の制御に関わるものであり、これらを総称して印刷制御情報と称する。
【0063】
まず、初期化処理を実行する(ステップS40)。次に、特殊設定コマンドを取得する(ステップS41)。その後、コマンドの入力待ちを経て、入力コマンドがディスクトレイ読捨基準設定コマンドであるか否かを判定する(ステップS42)。ディスクトレイ読捨基準設定コマンドでない場合(ステップS42でNO)、ステップS44に進み、入力コマンドに対するコマンド処理を実行する。一方、ディスクトレイ読捨基準設定コマンドである場合(ステップS42でYES)、ステップS43に進み、ディスクトレイ読捨基準設定コマンド処理を実行する。
【0064】
このステップS43のディスクトレイ読捨基準設定コマンド処理では、まず
、ディスクトレイ読捨基準設定コマンドが示すディスクトレイ読捨基準がディスクトレイ先端であるか否かを判定する(ステップS43a)。
【0065】
ディスクトレイ読捨基準がディスクトレイ先端である場合(ステップS43aでYES)、ステップS43bに進み、ディスクトレイ読捨基準先端フラグ(Flg_Disc_Reject_Top)をセットする。一方、ディスクトレイ読捨基準がディスクトレイ先端でない場合(ステップS43aでNO)、つまり、ディスクトレイ読捨基準が後端である場合、ディスクトレイ読捨基準先端フラグ(Flg_Disc_Reject_Top)をリセットする。
【0066】
尚、ディスクトレイ読捨基準先端フラグ(Flg_Disc_Reject_Top)の設定は、新たにディスクトレイ読捨基準設定コマンドをホスト装置10から受信するか、印刷装置300がリセットまたは、パワーオフされるまで、例えば、EEPROM311で保持される。
【0067】
次に、印刷装置300が、ホスト装置10から受信した画像データ及びコマンドに基づいて実行するコマンド処理について、図5を用いて説明する。
【0068】
図5は本発明の実施形態の印刷装置で実行されるコマンド処理を示すフローチャートである。
【0069】
尚、図5で実現される処理は、印刷装置300内部のROM310に記憶されるプログラムがMPU38によって実行されることによって実現されても良いし、専用のハードウエアで実現されても良い。
【0070】
まず、初期化処理を実行する(ステップS50)。次に、受信バッファ32に格納されたコマンドを取得する(ステップS51)。その後、コマンドの入力待ちを経て、入力コマンドに対応する各種処理を実行する(ステップS52)。
【0071】
ステップS52では、ホスト装置10から受信するコマンドが、印刷範囲コマンド、給紙方法設定コマンド、印刷データ情報コマンド、印刷データコマンド、ラスタースキップコマンド、排紙コマンド、あるいはその他のコマンドであるか否かを判定する。
【0072】
このステップS52において、コマンドが、印刷範囲コマンド、給紙方法設定コマンドあるいは印刷データ情報コマンドである場合は、その取得タイミングが印刷開始処理前であるか否かを判定する(ステップS53)。印刷開始処理後である場合(ステップS53でNO)、処理を終了する。一方、印刷開始処理前である場合(ステップS53でYES)、各コマンドに対応するコマンド処理を実行する。
【0073】
一方、ステップS52において、コマンドが印刷データコマンドあるいはラスタースキップコマンドである場合は、その取得タイミングが印刷開始処理前であるか否かを判定する(ステップS54)。印刷開始処理前である場合(ステップS54でYES)、印刷開始処理を実行する(ステップS59)。一方、印刷開始処理後である場合(ステップS54でNO)、各コマンドに対応するコマンド処理を実行する。
【0074】
尚、この印刷開始処理の詳細ついては、後述する。
【0075】
また、この各コマンドに対応するコマンド処理後は、再び、ステップS51に戻る。ここで、コマンド取得・判別・処理のループは、排紙コマンドを取得した場合、排紙処理(ステップS512)を行なったのち、ループを抜ける。
【0076】
また、上記以外のコマンドであるコマンドに対しては、そのコマンドに対するコマンド処理を適宜実行し(ステップS513)、処理を終了する。尚、この処理の詳細については、本発明とは関係ないので、その説明は省略する。
【0077】
次に、各コマンドによるコマンド処理について説明する。
【0078】
まず、コマンドが印刷範囲コマンドである場合は、印刷範囲コマンド処理として、印刷範囲パラメータの取得(ステップS55)と、印刷メディア(印刷メディアの種類は様々あるが、ここでは、特に、ディスクメディアのトレイのみについて説明し、以後、印刷メディア=ディスクトレイとする)サイズパラメータの取得(ステップS56)を実行する。
【0079】
ここで、本実施形態のディスクトレイの印刷可能領域と、ホスト装置10で設定される印刷範囲指定領域の関係について、図6を用いて説明する。
【0080】
図6は本発明の実施形態のディスクトレイの印刷可能領域とホスト装置で設定される印刷範囲指定領域の関係を説明するための図である。
【0081】
印刷範囲指定領域および印刷メディアのサイズを規定するための各パラメータは、図6のディスクトレイ先端をx軸、ディスクトレイ先端に対してディスクトレイ後端を上側にした場合の最右端をy軸、ディスクトレイ右下端を原点とするxy座標系に基づいて設定される。
【0082】
印刷範囲指定領域を規定する印刷範囲パラメータは、図6に示す破線長方形の右下端の座標として表される。この場合、x座標のパラメータ名はprint_area_x、y座標のパラメータ名はprint_area_yとし、印刷範囲指定領域の幅のパラメータ名はprint_area_width、印刷範囲指定領域の長さのパラメータ名はprint_area_lengthとし、各パラメータに印刷装置300の解像度単位の数値を代入して、一時的にEEPROM311に記憶される。
【0083】
一方、印刷メディア(=ディスクトレイ)のサイズを規定する印刷メディアサイズパラメータとして、原点Oとディスクトレイの幅のパラメータ名はDISC_TRAY_WIDTHとし、ディストレイの長さのパラメータ名はDISC_TRAY_LENGTHとし、各パラメータに印刷装置300の解像度単位の数値を代入して、一時的にEEPROM311に記憶される。
【0084】
また、図6において、DISC_TRAY_REJECT_TOPはディスクトレイ先端余白、DISC_TRAY_REJECT_BOTTOMはディスクトレイ後端余白、DISC_PRINT_LENGTHは実際のディスク印刷可能領域の長さ、DISC_PRINT_WIDTHは実際のディスク印刷可能領域の幅、DISC_DIAMETERは実際のディスク印刷可能領域の直径である。更に、reject_yは、y方向における読捨量である。
【0085】
図5の説明に戻る。
【0086】
コマンドが給紙方法設定コマンドである場合は、その給紙方法設定コマンド処理として、給紙設定パラメータを取得する(ステップS57)。給紙設定パラメータ(給紙方法、印刷メディア種類、印刷方向、部数等)では、ディスクトレイの給紙設定が指定された場合、ディスクトレイ印刷フラグがセットされる。
【0087】
また、コマンドが印刷データ情報コマンドである場合は、印刷データ情報コマンド処理として、印刷データ情報パラメータを取得する(ステップS58)。
【0088】
また、コマンドが印刷データコマンドである場合は、印刷開始処理(ステップS59)後であれば、印刷データ処理を実行する(ステップS510)。印刷データコマンドは、コマンドの後にコマンド長とコマンド長分の画像データから構成されており、ステップS510では、画像データをワークバッファ33に格納し、印刷可能な画像データが蓄えられたらプリントバッファ34に展開し、印刷を行なう。
【0089】
また、コマンドがラスタースキップコマンドである場合は、印刷開始処理(ステップS59)後では、ラスタースキップ処理を実行する(ステップS511)。ステップ511では、解像度単位のラスター数のパラメータ(ラスタースキップ量raster_skip)に相当する量だけ、印刷メディアを搬送する処理を行なう。
【0090】
但し、ステップS510及びステップS511では、後述するディスクトレイの読捨処理がある場合、読捨処理が実行される。
【0091】
ここで、ステップS59の印刷開始処理の詳細について、図7を用いて説明する。
【0092】
図7は本発明の実施形態の印刷開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【0093】
尚、この印刷開始処理は、印刷範囲パラメータ、印刷メディアサイズパラメータ、給紙設定パラメータ、印刷データ情報パラメータから、印刷メディアと印刷範囲の整合性チェック、画像データを格納すべき1ラスターあたりのワークバッファ33のサイズの計算、給紙処理などを行なうものである。
【0094】
図7は本発明の実施形態の印刷装置で実行される印刷開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【0095】
まず、印刷範囲パラメータ、印刷メディアサイズパラメータ及び給紙設定パラメータから印刷範囲の整合性チェックを行う(ステップS591)。次に、給紙設定パラメータから、印刷メディアがディスクメディアであるか否かを判定する(ステップS592)。ディスクメディアでない場合(ステップS592でNO)、ステップS596に進む。一方、ディスクメディアである場合(ステップS592でYES)、ステップS593に進む。
【0096】
次に、印刷範囲パラメータで与えられた印刷範囲指定領域とディスクトレイの印刷可能領域との間の先端余白の読捨量を算出するための基準位置を「ディスクトレイ先端」または「ディスクトレイ後端」のどちらを基準にするか判定する(ステップS593)。尚、この判定は、図4のステップS433において設定されたFlg_Disc_Reject_Topの状態から判定する。
【0097】
基準位置が先端基準である場合(ステップS593でYES)、ステップS594に進み、読捨量reject_yは、ディスクトレイ先端余白DISC_TRAY_REJECT_TOPと、印刷範囲パラメータのprint_area_yとの差(先端基準読捨量)、
reject_y = DISC_TRAY_REJECT_TOP − print_area_y
から算出する。
【0098】
一方、基準位置が後端基準である場合(ステップS593でNO)、ステップS595に進み、読捨量reject_yは、印刷メディアサイズパラメータのdisc_tray_lengthと、ディスク印刷可能領域の長さDISC_PRINT_LENGTHとディスクトレイ後端余白DISC_TRAY_REJECT_BOTTOMの和との差(後端基準読捨量)、即ち、
reject_y = disc_tray_length − (DISC_PRINT_LENGTH + DISC_TRAY_REJECT_BOTTOM )
から算出する。
【0099】
その後、ステップS594あるいはステップS595の処理結果に基づいて、印刷に必要な画像データを格納するためのワークバッファサイズの計算処理を実行する(ステップS596)。そして、給紙処理を実行する(ステップS597)。
【0100】
図5の説明に戻る。
【0101】
ステップS510において、印刷データ処理では、reject_y>0の場合、ワークバッファ33に格納された画像データの内、1ラスター分の画像データの読捨処理を行なうごとに、読捨量reject_yを減算し、reject_y = 0になるまで読捨処理を行なう。その後、読捨処理が完了すると、ワークバッファ33に格納された画像データを、プリントバッファ34に展開して、印刷を行う。
【0102】
一方、ステップS511において、ラスタースキップ処理では、
reject_y>0で、かつラスタースキップ量raster_skip>reject_yの場合は、
raster_skip = raster_skip − reject_y
とする。
【0103】
また、reject_y>0で、かつラスタースキップ量raster_skip≦reject_yの場合は、
raster_skip =0とし、また、
reject_y = reject_y − raster_skip
として、次の印刷データ処理(ステップS510)またはラスタースキップ処理(ステップS511)の読捨処理のパラメータとして使う。
【0104】
以上のようにして、読捨量reject_y = 0になるまで読捨処理を行なう。
【0105】
以上説明したように、本実施形態によれば、ホスト装置10は、印刷装置300に対し、印刷対象の画像データの送信に加えて、ディスクトレイ上のディスクメディアにその画像データを印刷する際の印刷基準位置を設定するためのコマンド(ディスクトレイ読捨基準設定コマンド)を送信する。これにより、印刷装置300は、ディスクトレイに印刷する際の画像データの読捨処理をディスクトレイの先端基準にするかディスクトレイの後端基準にするかを判定し、その判定された基準に対する読捨処理を実行することができる。これにより、ディスクトレイ先端基準、ディスクトレイ後端基準のどちらの設定に対しても、適切な読捨処理を実行することができる。
【0106】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0107】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0108】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0109】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0110】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0111】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0112】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0113】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0114】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トレイに載置されている印刷メディアに対する様々な印刷条件それぞれに応じた印刷処理を適切に実行することができる印刷装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に適用可能な画像印刷装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の印刷装置の外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態の印刷装置のハードウエア構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態の印刷装置で実行される特殊設定コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態の印刷装置で実行されるコマンド処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態のディスクトレイの印刷可能領域とホスト装置で設定される印刷範囲指定領域の関係を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態の印刷開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】物理的印刷範囲と論理的印刷範囲の関係を説明するための図である。
【図9】物理的印刷範囲と論理的印刷範囲の関係を説明するための図である。
【図10】物理的印刷範囲と論理的印刷範囲の関係を説明するための図である。
【符号の説明】
10 ホスト装置
31 I/F
32 受信バッファ
33 ワークバッファ
34 プリントバッファ
35 RAM
36 モータドライバ
37 記録ヘッドドライバ
38 MPU
39 DMA
310 ROM
311 EPPROM
312 センサ群
1 記録ヘッド
Claims (11)
- 印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信手段と、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨手段と、
前記読捨手段で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。 - 前記印刷制御情報に含まれる印刷基準位置に関する情報は、該印刷基準位置が前記トレイの先端あるいは後端を示す情報である
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記算出手段は、前記判定手段で判定される印刷基準位置に基づいて、前記印刷範囲指定領域の先端と前記印刷メディアの印刷可能領域の先端との間の余白領域を前記読捨量として算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記印刷メディアは、ディスクメディアである
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記受信手段は、前記印刷制御情報及び画像データを、当該印刷装置に接続されるホスト装置から受信する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成手段と、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記生成手段及び前記送信手段は、当該情報処理装置で動作する専用アプリケーションあるいは前記印刷装置のプリンタドライバの一機能として実現される
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。 - 印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置の制御方法であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信工程と、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨工程と、
前記読捨工程で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置の制御方法であって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成工程と、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信工程と
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。 - 印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを受信する受信工程のプログラムコードと、
前記印刷制御情報に基づいて、前記画像データの印刷に係る印刷基準位置を判定する判定工程のプログラムコードと、
前記判定工程の判定結果、前記印刷範囲指定領域及び前記印刷メディアの印刷可能領域に基づいて、前記画像データの内、印刷に使用しないで読み捨てる画像データの読捨量を算出する算出工程のプログラムコードと、
前記算出工程で算出された読捨量に対応する画像データを、前記画像データから読み捨てる読捨工程のプログラムコードと、
前記読捨工程で読み捨てられていない画像データを用いて、該画像データに係る印刷を制御する制御工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とするプログラム。 - 印刷メディアを載置するトレイを当該記録装置内部へ搬送し、前記トレイの先端あるいは後端を印刷基準位置にして、前記印刷メディアに印刷を行う印刷装置で印刷させる画像データを生成する情報処理装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷基準位置、印刷範囲指定領域及び印刷メディアに関する情報を含む印刷制御情報を生成する生成工程のプログラムコードと、
前記印刷制御情報と、前記印刷範囲指定領域に対応する画像データを前記印刷装置へ送信する送信工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とするプログラム。
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2003
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