JP2006338127A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリンタと双方向通信ができない時、常にユーザに設定変更を促すため、ユーザの操作を阻害していたため、これを解消することの出来る画像形成装置を提供する。
【解決手段】 プリンタとの双方向通信が必須でない場合は、その旨が判定可能な情報を印刷コマンドに付加し、印刷時においてユーザに設定変更を促さないようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明はインクジェットプリンタ等の印刷装置を使用して印刷データを可視像として印刷処理するものであって、特定のデータ処理装置から送られてくる印刷データを印刷可能な印刷システムを実現する画像形成装置に関する。
データ処理装置から送られてくる印刷コマンドを、印刷用紙上に可視像として印刷処理する印刷装置にはインクジェット方式や電子写真方式の装置がある。
電子写真方式では均一帯電された感光体上に1ページ分のイメージデータに応じた光の像を照射するために、半導体レーザを印刷コマンドに応じてON−OFF駆動制御して、レーザビームによる光像を上記感光体表面に照射させて静電潜像を形成する。潜像を可視像とするために着色剤であるトナーにて現像し、現像したトナー像を印刷用紙上に転写するようにして印刷処理を行うものである。電子写真方式による印刷装置はページプリンタとして、1ページ分のイメージデータを表現する印刷コマンドに対して印刷処理を実行する。
ページプリンタに対して、1ライン毎、又は複数ライン毎にイメージデータを可視像として直接印刷用紙上に印刷処理するラスタプリンタ方式がある。このラスタプリンタは1ページ分のイメージデータを入力しなくても必要なライン分のイメージデータが印刷コマンドとして入力されれば印刷処理を実行できる。そのため印刷コマンドを複数ページに渡って記憶しておくページメモリを備えなくても、ラスタメモリを備えるだけで印刷処理を実行できる。従ってラスタプリンタはメモリ容量を極力少なくすることが可能であり、同時に直接印刷用紙に印刷処理を実行できるため小型化が可能となり、低コスト化を実現可能となる。このようなプリンタとして、インクジェット方式による装置がある。インクジェット方式は、少なくともインクを吐出するオリフィスを備えるインクジェットヘッドを印刷用紙の送り方向と直交する方向に記録走査させることで、印刷用紙上にインクによるドット(画素)を直接形成して可視像を得る。
さて、一般にインクジェットプリンタにおいては低コスト化を目的としているため、プリンタにおいてエラーが発生していることをユーザに通知するための発光ダイオード等の簡易的な通知手段は持っているものの、インクジェットプリンタに搭載するインクタンクに入っているインク残量や印刷用紙の残量等を文字やグラフィック等を用いてユーザに通知するための高度な表示部は持っていない。このような表示部を持たないプリンタの状態をユーザに通知するためには、データ処理装置で動作するプリンタドライバがプリンタの状態を取得し、プリンタドライバのプリンタ状態表示部により通知する構成で実現するのが通例である。加えて、低コスト化を目的としているインクジェットプリンタにおいては、カラーインクとブラックインクを搭載する機能を有するものの、販売時にはカラーインクのみを搭載することで市場における価格を抑え、ブラックインクは別途販売するような手法がとられることもある。この場合、プリンタドライバはプリンタに搭載されているインク情報を取得し、プリンタにカラーインクのみ搭載されている時は、カラーインクのみで印刷する印刷コマンドをプリンタに送信し、また、プリンタにカラーインクとブラックインクの両方が搭載されている時は、カラーインクとブラックインクで印刷する印刷コマンドをプリンタに送信することが一般的である。
プリンタの状態をプリンタドライバのプリンタ状態表示部により表示したり、搭載されているインクに応じた印刷コマンドを作成するためには、プリンタ状態等の情報をプリンタから取得する必要が有る。つまりプリンタドライバが動作するデータ処理装置は、印刷コマンドをプリンタに送信するだけではなく、プリンタ状態等の情報を受信することになり、このようなデータの受け渡しは一般的に双方向の通信と呼ばれる。プリンタとデータ処理装置の双方向の通信は常に可能であるわけではなく、データ処理装置を制御するオペレーティングシステムによっては、双方向の通信自体がサポートされていなかったり、双方向の通信はサポートされているもののユーザの設定によって変更可能な場合がある。例えばMicrosoft Windows(登録商標)のように、オペレーティングシステムでは双方向の通信がサポートされているものの、データ処理装置から印刷コマンドをプリンタに送信できるもののプリンタ状態をプリンタから受信出来ない状態、つまり双方向の通信が出来ない状態に、ユーザが設定することができるものがある。
ここで、前述したインクジェットプリンタのように搭載されているインクの種類の情報をプリンタから取得しなければプリンタドライバが適切な印刷コマンドを作成できないプリンタにおいて、ユーザにより双方向の通信ができない状態に設定されている場合、プリンタドライバは印刷コマンドをプリンタに送信する前に、図2で例示されるダイアログを表示することにより、双方向の通信ができるようにユーザに設定変更を促す手法がある。通常、プリンタドライバのプリンタ状態表示部は印刷に関するプリンタの状態を表示するが、プリンタの状態には関係のない情報、つまり双方向の通信ができるように設定変更をユーザに促すメッセージをプリンタ状態表示部により表示する手法が考えられている。
例えば、インクジェットプリンタではプリンタドライバが印刷コマンドを送信する前に、あるいは、プリンタドライバが印刷コマンドを作成する前に、プリンタに搭載されているインクの種類の情報を必要とする場合がある。これらの場合、上記手法を用いて、スプールされた全ての印刷ジョブに対して印刷処理が行われる度に、プリンタドライバのスプールデータ処理部において、双方向の通信が可能かどうかを判定し、双方向の通信が出来ない場合はスプールデータ処理部からプリンタ情報表示部に通知し、双方向の通信ができるようにユーザに設定変更を促すために図2に例示されるようなダイアログを表示している。
特開2003−167718号公報
しかしながら上述した従来の技術においては、以下のような問題があった。インクジェットプリンタにおいてはインクを吐出する精度を向上させるための調整パターンを印刷する際に、プリンタに搭載されているインクの種類によりプリンタに送信する印刷コマンドを変化させることがある。双方向の通信ができない設定になっている場合、プリンタに搭載されているインクの種類の情報がプリンタから取得できない時は、プリンタに搭載されているインクの種類を決定するために、図5で例示されるダイアログを表示しユーザの指示を仰ぐ。ユーザの指示により初めてインクの種類が決定され、これに従いプリンタに搭載されているインクに対応した調整パターンを含む印刷コマンドがスプールされる。印刷ジョブがスプールされると前述したようにスプールデータ処理部が双方向の通信ができるかどうかを判定し、双方向の通信が出来ない場合、プリンタ状態表示部に通知し、図2に例示したダイアログを表示してしまう。つまりプリンタに搭載されているインクの種類をユーザに問い合わせることで決定した後は、プリンタから搭載されているインクの種類の情報を取得する必要が無いために、双方向の通信は不要になっているにも関らず、ユーザに双方向の通信が出来るように設定変更を促してしまい、結果、ユーザを混乱させてしまう問題があった。
また、この問題を回避するために双方向の通信ができるかどうかの判定をスプール前に行ってしまうと、スプール時には双方向の通信ができるが、デスプール時には双方向の通信ができないようなケースでは、プリンタの情報を正しく取得することができないためプリンタドライバは適切な印刷コマンドを作成することができなくなる問題が新たに発生する。このケースは印刷ジョブがスプールされる時と、デスプールされる時が大きく離れている場合に発生することがある。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、プリンタとの双方向の通信が必要かどうかを印刷ジョブごとに判定し、双方向の通信ができない環境下でもユーザの誘導を少なくする機能を有する、インクジェットプリンタ等の印刷装置とイメージデータから印刷コマンドを生成するデータ処理装置とを含む印刷システムを実現する画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は通常プリンタが解釈するための印刷コマンド中に、プリンタドライバを構成するモジュールが解釈するためのコマンドを挿入する形式をとり、下記の構成でデータ処理を行う。
印刷設定処理部は所定の印刷コマンドを印刷ジョブとして発行する機能を持ち、発行する印刷コマンドがプリンタに送信される際に双方向の通信を必要としない場合は、所定の印刷コマンドに双方向の通信を必要としない印刷ジョブであることを判別することを目的としたプリンタドライバのモジュールが解釈するためのコマンドを挿入あるいは付加し、
スプールデータ処理部はスプールデータの処理時にスプールデータが印刷コマンドではない場合、双方向の通信ができない設定になっている際はプリンタ状態表示部を介して、双方向の通信ができるようにユーザに設定変更を促すメッセージを表示し、
一方、スプールデータが印刷コマンドの場合は、スプールデータ処理部はスプールされた印刷コマンドを解析し、プリンタドライバのモジュールが解釈するためのコマンドが存在し双方向の通信を必要とする印刷ジョブであると判別できる場合、あるいは、プリンタドライバのモジュールが解釈するためのコマンドが存在しない場合は、双方向の通信ができるようにユーザにせって異変こくを促すメッセージを表示せず、
イメージデータ生成部は印刷コマンドを生成する時点において、これから生成される印刷コマンドがプリンタに送信される際に双方向の通信ができる必要がある場合は、生成する印刷コマンドに双方向の通信を必要としない印刷ジョブであることを判別することを目的としたプリンタドライバのモジュールが解釈するためのコマンドを挿入あるいは付加する構成にした。
すなわち本発明は、プリンタと双方向で通信を行うデータ処理装置で動作するプリンタドライバを備えた画像形成装置において、前記プリンタドライバは少なくともスプールデータ処理部とプリンタ状態表示部を備えており、前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信が行えないようにユーザが前記データ処理装置を設定している場合、前記スプールデータ処理部は前記プリンタ状態表示部を介して、前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信が行えるようユーザに設定変更を促すことを特徴とし、かつ、前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信が行えないようにユーザが前記データ処理装置を設定している場合でも、前記スプールデータ処理部はスプールファイルに格納されたデータを解析することにより前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信を行う必要性が無いと判断した時は、ユーザに設定変更を促さないことを特徴とする、画像形成装置である。
上記構成により本発明によれば以下のような効果が得られる。
(1)双方向の通信を必要とする印刷ジョブの印刷時において、印刷直前に双方向の通信ができるかどうかを判定し双方向の通信ができない設定である場合は、双方向の通信ができるようにユーザに設定変更を促すことが確実にできる。
(2)双方向の通信を必要としない印刷ジョブの印刷時においては、印刷直前に双方向の通信ができない設定である場合でも、双方向の通信ができるようにユーザに設定変更を促さないため、印刷に関するユーザ操作を阻害することがない。
以下、図面に示す実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
尚、以下において、USBとはユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus)の略であり、双方向通信が可能な公知のインタフェースであるので、その詳細説明は省略する。
<印刷システムの構成>
図1は、本発明の実施の一形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。プリンタ101は、画像形成を行うインクジェット方式の印刷装置であり、後述するデータ処理装置102で生成された印刷コマンドに基づいて画像の形成を行う。印刷装置の種類については特に問わないが、ここではインクジェット方式のカラープリンタを想定している。プリンタ101は、各種機能ブロック110〜113、120〜125によって構成される。データ処理装置102は、アプリケーションソフトが印刷ジョブを作成し、プリンタドライバが印刷ジョブの印刷命令からイメージデータを作成し、接続されたプリンタ101の印刷動作を制御する印刷コマンドの生成を行う。本実施形態ではデータ処理装置102としてパーソナルコンピュータを用いている。印刷の設定に関するユーザからの指示や入力を受ける役割も果たす。データ処理装置102は、各種機能ブロック130〜135、140〜143によって構成される。また、データ処理装置102には、データ処理装置102を制御するオペレーティングシステム(以降、OSと略す)として、Microsoft Windows(登録商標) XPが組み込まれており、このOS上で各種機能ブロックが動作する。通信インタフェース103は、データ処理装置102とプリンタ101を接続する通信インタフェースである。本実施形態ではシリアルインタフェースであるUSBを用いているが、この他に、IEEE1394、Ethernet(登録商標)、IrDA、IEEE802.11、電力線などのシリアルインタフェースや、セントロニクス、SCSIなどのパラレルインタフェースを利用することもできる。通信を実現するものであれば有線/無線を問わずどのようなインタフェースであっても構わない。このように、本実施形態における印刷システムとは、単体の装置ではなく、データ処理装置102と画像形成を行うプリンタ101とが特定の双方向インタフェースで接続された構成をとっているが、この例に限られることなく、このようなデータ処理装置とプリンタの機能が一体となった装置一体型の印刷システムであってもよい。尚、プリンタ101及びデータ処理装置102とも本実施形態の特徴を説明する上で特に必要ないと思われる機能については省略する。
印刷制御部110は、データ処理装置102から送信されてきた印刷コマンドを受けて印刷部120の印刷動作の制御を行う。印刷部120は記録媒体100を搬送したり、記録媒体100に印刷を行うための部分である。記録媒体100は、一般に印刷用紙と呼ばれ、プリンタ101に備え付けられた給紙トレイやカセットなどに積載されているものとする。ヘッド制御部111はヘッド駆動部121の動作の制御を行い、ヘッドのオリフィスよりインクを吐出させる。フィード制御部112は記録媒体100をプリンタ101に備え付けられた給紙トレイや給紙カセットから1枚ずつ給紙し、搬送路上の定位置を経由し印刷可能位置に搬送し、ラスタの印刷とともに排紙動作を行うために用紙搬送部123の制御を行う。画像形成部113は、データ処理装置102から発行された印刷コマンドに含まれるイメージデータを展開する。印刷制御部110には、印刷制御部110による制御動作の作業領域や、イメージデータの展開、受信した印刷コマンドの保存のためにメモリが用意されており、そのメモリが画像形成部113により使用される。
このように印刷制御部110は印刷コマンドに含まれる印刷制御用のコマンドに従ってプリンタエンジンの制御を総合的に行う。具体的には、印刷制御部110はCPUにより制御用手順を記述したプログラムを実行することで実現できる。また、印刷制御用のコマンドとしては、印刷用の量子化されたイメージデータ(2値あるいは2値化前の中間データ)とインクの打ち込み量、パス数、印刷方向及び用紙の搬送量を制御する各種コマンド、および、後述する印刷設定処理部131で設定される用紙種別指示で構成されるコマンドが使用される。ヘッド駆動部121は、印刷制御部110で展開された印刷コマンドのイメージデータに基づき記録媒体100に対して印刷を行う。プリンタ101はインクジェット方式のプリンタであるため、インクの吐出によって画像形成を行う。用紙ピックアップ部122は給紙トレイや給紙カセットに積載されている記録媒体100を搬送路に乗せる動作を行う。用紙搬送部123は用紙ピックアップ部により搬送路に乗せられた記録媒体100を搬送路に沿って定位置を経由し排紙までの搬送動作を行う。用紙検知センサ124は、搬送路途中に設置されており、搬送されている記録媒体100の端部を検出し、記録媒体100が搬送路中の定位置にあることを確認することができる。I/F制御部125は、プリンタ101のインタフェース機能を司るI/F制御部である。本実施形態では用いているインタフェースがUSBであるため、USBの周辺機器側のコントローラによって構成される。I/F制御部125では用紙情報の送信や印刷コマンドの受信などが行われる。また、I/F制御部125は、プリンタ本体で発生したエラーや通信状態などステータス情報に関しても要求があればデータ処理装置102に対して返却する。
中央制御部141は、データ処理装置102の各種機能を制御し、CPUの持つ機能がこれに該当する。入力操作部142は、ユーザの意図を印刷設定に反映させるための各種入力機器から構成される。設定情報通知部143は、印刷設定をユーザに通知する。通知方法としては、モニタなどの表示装置を使用する場合や音声による通知などが考えられる。I/F制御部140は、データ処理装置102のインタフェース機能を司る。I/F制御部140はUSBのホスト側のコントローラによって構成され、USBホストとしての機能を有する。USBホストとしての機能の一部はOSやドライバなどソフトウェアによっても構成される。プリンタドライバ130は、印刷のための各種設定や印刷データの生成及びプリンタの制御をデータ処理装置102上で行うためのソフトウェアである。中央制御部141(すなわちパーソナルコンピュータのCPU)によりプリンタドライバのプログラムが実行されて、印刷設定処理部131やスプールデータ処理部134、イメージデータ生成部132、データ通信処理部133、プリンタ状態表示部135などの機能が実現される。印刷設定処理部131は、用紙の設定や印刷品位の設定などを含む各種印刷設定を行う。印刷設定処理部131は、ユーザからの指示や入力を受け付け、設定された内容を表示もしくは通知する機能を有する。スプールデータ処理部134は、アプリケーションあるいはアプリケーションに呼び出された印刷設定処理部131により作成された印刷ジョブのスプールデータの印刷を制御し、スプールデータがOSが解釈可能な印刷データであれば、逆順印刷や部単位印刷、両面印刷等のページ順に並び替え、ページ単位で印刷データをイメージデータ生成部132に供給し、スプールデータがプリンタ101が解釈可能な印刷コマンドであればデータ通信処理部133を介してI/F制御部140に送られ、プリンタ101へ印刷コマンドが送られる。イメージデータ生成部132は、スプールデータ処理部134によって供給された印刷データからイメージデータを作成して印刷コマンドを生成する。イメージデータ生成部132で作成された印刷ジョブの印刷コマンドは、データ通信処理部133を介してI/F制御部140に送られ、プリンタ101へ印刷コマンドが送られる。プリンタ状態表示部135はデータ通信処理部133を介して双方向の通信によりプリンタから取得したプリンタの状態を表示する。
従って通信インタフェース103を通して、データ処理装置102からプリンタ101には印刷コマンドが送られ、逆に、プリンタ101からデータ処理装置102にはプリンタ本体で発生したエラーや通信状態などステータス情報などが送られるため、データ処理装置102とプリンタ101の間では双方向の通信が行われる。
<プリンタの構造>
図11はプリンタ101の一例であるインクジェットプリンタの概念図を示しており、本実施形態の特徴を説明する上で特に必要ないと思われる機能については省略する。ラスタプリンタであるインクジェットプリンタは、データ処理装置102から転送されてくる印刷コマンドに含まれる1ラスタ又は複数ラスタのイメージデータを記憶できる程度の必要最小限のラスタメモリを持ち、印刷処理を実行できる。インクジェットヘッド1000は、図の紙面に垂直な方向に沿って往復走査され、インクジェットヘッド1000に対向した部分(ここを記録位置と呼ぶ。)にインクが吐出される。印刷用紙は、インクジェットヘッド1000による1回の走査毎に一定量ずつ搬送される。
印刷用紙Pは、プリンタ101本体に対して着脱可能に設けられている自動給紙のための給紙カセット1004と給紙トレイ1006とに収容されており、そのいずれかから、図3で後述する印刷設定ダイアログにおける設定に従い選択的に給紙される。給紙カセット1004上部には、それが装着された状態で用紙先端部分に給紙搬送ローラ1008が配置されている。給紙搬送ローラ1008は給紙カセット1004に載置された最上部の印刷用紙Pと圧接されている。そのため給紙搬送ローラ1008が駆動されることで、最上部の印刷用紙Pが記録位置に供給される。
給紙トレイ1006は給紙先端部分に給紙搬送ローラ1010が配置されている。給紙搬送ローラ1010は給紙トレイ1006の最上部の印刷用紙Pと給紙トレイカムにより印刷時に圧接される。そのため給紙搬送ローラ1010が駆動されることで、最上部の印刷用紙Pの給紙を行う。この構成により、給紙トレイ1006または給紙カセット1004のいずれかを給紙する側の給紙搬送ローラが選択駆動され、給紙トレイまたは給紙カセットの最上部の1枚の印刷用紙(以下、1枚の印刷用紙をシートとも呼ぶ。)Pの給紙が行われる。給紙トレイ1006には任意のサイズの印刷用紙をセットすることも可能で、ユーザは給紙カセット1004とは別のサイズの印刷用紙をセットすることができる。給紙カセット1004または給紙トレイ1006から選択的に給紙された印刷用紙Pは、インクジェットヘッド1000が設けられている印刷位置の手前に配置された搬送ローラ1016の位置へ送り込まれる。搬送ローラ1016は給紙されてきた印刷用紙Pを一旦停止させ、印刷動作と同期してインクジェットへッド1000の印刷位置へと搬送を開始するように構成されている。インクジェットヘッド1000と対向する印刷位置には、印刷用紙Pを裏面から支持し、印刷状態を安定させるためのプラテン1002が設けられている。インクジェッドヘッド1000とプラテン1002とで印刷位置での印刷部を構成している。インクジェットヘッド1000には、インクドットを吐出するためのオリフィスが印刷用紙の印字面と対向する側に設けられており、インク供給部より供給されるインクをヘッド駆動部121にてオリフィスより吐出させる。インクジェットヘッド1000は、印刷用紙Pの搬送方向と直交する方向、つまり図11の左から右側へと搬送される印刷用紙に対して紙面に直交する方向に沿って往復走査されながらインクドットの吐出を行い、複数ラスタで構成されるイメージデータに応じた可視像を印刷用紙Pの印字面に形成する。
ここで、インクジェットヘッド1000による走査が行われるときには、印刷用紙Pの搬送は停止され一方向への走査が行われ、1回の走査分の画像の形成が終了した時点で印刷したラスタ数に応じた量の印刷用紙の搬送が行われる。この動作を往復走査の各方向について繰返し行うことで、印刷用紙Pに1ページ分のイメージデータの印刷画像を形成する。インクジェットヘッド1000と対向する印刷位置を通過した印刷用紙は、印刷位置の下流側に配置されている排出ローラ1018を介して、プリンタ101の本体外へと排出される。その位置に排出トレイ1020が設けられており、排紙トレイ1020に印刷済みのシートが印刷画像を上面にして排出される。プリンタ101は、次のページの印刷コマンドがデータ処理装置から送られてくると、次の印刷用紙Pの給紙を開始して搬送ローラ1016へと送り込むように制御している。給紙カセット1004から給紙される場合、給紙された印刷用紙Pは反転してから搬送ローラ1016に送られるため、反転時に印刷用紙Pを支えるための反転押えローラ1012と1014が給紙カセット1004から搬送ローラ1016を結ぶ搬送路上に設けられている。
<プリンタドライバの動作>
図9、図10は本実施形態におけるプリンタドライバの動作の概念図である。図9と図10ではスプールファイルに格納されるスプールデータ形式が異なるが、図中に存在するモジュールは同一であるため同じ番号を割り振っている。
まず図9を用いてスプールファイルに格納されるスプールデータ形式が、OSが解釈可能な描画命令である印刷データの場合について説明する。データ処理装置1102では、印刷するための文書を作成するアプリケーション1110が動作する。アプリケーション1110で文書が作成され、作成された文書の印刷処理を行うにあたり、アプリケーション1110はOSの印刷機能を介してプリンタドライバ1120の印刷設定処理部1121を呼び出し、図3を参照して後述する様々印刷設定を行うことが可能である。アプリケーション1110は最初に文書の印刷処理を開始する。そして各ページにおいてページの印刷処理を開始し、文書のページ内に含まれるデータを印刷データとしてOSの印刷機能を介してスプールファイル1111に格納し、各ページにおいてページの印刷処理を終了する。以上の各ページの処理を印刷する文書のページに対して行った後、文書の印刷処理を終了する。このようにしてアプリケーション1110で作成された文書は印刷データの形式でスプールファイル1111に格納される。ここでアプリケーション1110が文書の印刷処理の開始/終了、ページの印刷処理の開始/終了を行うタイミングで、文書あるいはページの開始/終了の通知がOSの印刷機能によりプリンタドライバ1120に報告される。
プリンタドライバ1120のスプールデータ処理部1124はスプールファイル1111に格納された印刷データから手動両面印刷等の印刷設定にあったページ順でページ単位で印刷データをイメージデータ生成部1122に供給する。イメージデータ生成部1122はスプールデータ処理部1124により供給された印刷データから印刷するイメージデータを作成し、作成したイメージデータをプリンタ1101が解釈可能な印刷コマンドに変換する。イメージデータ生成部1122により作成された印刷コマンドはデータ通信処理部1123を介し、データ処理装置1102とプリンタ1101を結ぶI/F1103を介してプリンタ1101に送信される。プリンタ1101は受信した印刷コマンドにより制御され記録媒体1100にイメージデータを可視像として形成する。また、プリンタの状態情報がI/F1103を介してデータ処理装置1102に送信され、データ通信処理部1123を経由してプリンタ状態表示部1121でプリンタの状態がユーザに伝えられる。
次に図10を用いてスプールファイルに格納されるスプールデータ形式が、プリンタ1101が解釈可能な印刷コマンドの場合について説明する。この場合、アプリケーション1110で作成した文書を印刷するケースと、アプリケーション1110により呼び出された印刷設定処理部1121が所定の印刷コマンドを印刷ジョブとして発行するケースがある。
まずアプリケーション1110で作成した文書を印刷するケースについて説明する。アプリケーション1110は文書の印刷処理を開始し、そして各ページにおいてページの印刷処理を開始し、文書のページ内に含まれるデータをOSの印刷機能とイメージデータ生成部1122を介して印刷コマンドとしてスプールファイル1112に格納し、各ページにおいてページの印刷処理を終了する。以上の各ページの処理を印刷する文書のページに対して行った後、文書の印刷処理を終了する。このようにしてアプリケーション1110で作成された文書は印刷コマンドの形式でスプールファイル1112に格納される。
プリンタドライバ1120のスプールデータ処理部1124はスプールファイル1112に格納された印刷コマンドをデータ通信処理部1123を介し、データ処理装置1102とプリンタ1101を結ぶI/F1103を介してプリンタ1101に送信する。プリンタ1101は受信した印刷コマンドにより制御され記録媒体1100にイメージデータを可視像として形成する。
次にアプリケーション1110により呼び出された印刷設定処理部1121が所定の印刷コマンドを印刷ジョブとして発行するケースについて説明する。アプリケーション1110からOSの印刷機能を介して呼び出される印刷設定処理部1121には図4を用いて後述するプリンタの印刷機能を維持すること等を目的とした印刷コマンドを発行する機能が備わっている。アプリケーション1110から呼び出された印刷設定処理部1121からこのような所定の印刷コマンドを発行する場合、イメージデータ生成部1122は使用されず、OSの印刷機能を介して所定の印刷コマンドがスプールファイル1112に格納される。スプールデータ処理部1124はスプールファイル1112に格納された印刷コマンドをデータ通信処理部1123を介し、データ処理装置1102とプリンタ1101を結ぶI/F1103を介してプリンタ1101に送信する。プリンタ1101は受信した印刷コマンドにより制御され、プリンタ1101の印刷機能の維持等を目的とした処理を行う。この処理には例えばインクジェットプリンタにおいてインクを吐出するオリフィスのクリーニングを行う動作や、吐出されたインクが印刷用紙に像を形成する際の精度の調整などがある。
以上で説明したプリンタドライバ1120の動作は、理解を容易にするために単一のデータ処理装置におけるプリンタドライバを想定しているが、プリンタドライバが動作する複数のデータ処理装置がネットワークで接続された環境において、アプリケーションが動作するデータ処理装置と、プリンタがI/Fにより接続されているデータ処理装置が異なっていてもよいことは言うまでもない。
<印刷設定画面>
図3は本実施形態における印刷設定処理部で提供される、印刷モードや各種用紙設定を行う際に表示される印刷設定ダイアログの一例を示す図である。印刷設定ダイアログ301は、表示エリア302〜311、320〜331から構成される。印刷設定では表示する項目が非常に多いため、タブシートを使用して設定項目を内容ごとに分けて見やすい構成にするのが通例である。本実施形態でもタブを使用する。基本設定タブ302では、印刷の基本に関する内容を表示する。このタブにおける詳細については後述する。ページ設定タブ303は、用紙の大きさ、印刷方向、印刷レイアウト(N−up)などの各種ページ設定に関する内容を表示する。スタンプ/背景タブ304は、印刷文書に対して文字を重ねるスタンプ機能や、画像を重ねる背景機能という、印刷文書を変更することなしに印刷時に付加するパターンの選択画面を表示する。特殊効果タブ305は、各種画像補整やセピア調など特殊な効果を画像に与える場合に使用する機能の選択画面を表示する。お気に入りタブ306は頻繁に使用する印刷設定などの保存と呼び出し機能を選択させる画面を表示する。ユーティリティタブ307は、ヘッドの調整やクリーニングなどのプリンタのメンテナンスを行うための機能の選択画面を表示する。このタブにおける詳細については図4を用いて後述する。
図3に基本設定タブ302が選択された場合の表示例を示す。基本設定の簡易表示エリア320には、文字情報だけでなく視覚に訴える形で設定された情報を表示する。プリントアドバイザ321が選択されると、利用者により印刷設定を適切に入力させるために、印刷目的から最適な印刷設定を段階的に導く機能を持つサブダイアログを表示する。用紙種別選択部322は、用紙の種類を表示するとともに利用者により選択させることができる。用紙種別選択部322はドロップダウンメニューとなっており普段は選択されている用紙の種類が表示され、そこをクリックすることで選択可能な用紙種別がリスト表示される。選択可能な用紙の種類はプリンタで印刷可能な用紙であり、図示されている普通紙の他にも例えばスーパーフォトペーパー両面や光沢紙、コート紙、写真専用紙、ハガキ等が含まれる。給紙方法選択部323は、プリンタ本体が用紙を給紙する給紙方法を表示し、利用者による給紙方法の選択をさせることができる。利用者は、給紙方法選択部323により、例えば自動給紙口である給紙トレイ(オートシートフィーダ)や給紙カセットが選択できる。印刷品質選択部324は利用者に印刷の品位を設定させるための項目である。色調整部325は利用者に印刷の色を調整させるための項目である。グレースケール設定部326は、印刷文書がカラーであっても印刷結果をグレースケールにするためのチェックボックスである。印刷プレビュー設定部327は印刷前に印刷結果のイメージを画面で確認するためのチェックボックスである。バージョン情報330は、本ダイアログを表示するドライバのバージョンを示すサブダイアログを表示させるためのボタンである。標準設定部331が押されると、基本設定302の設定が標準(出荷時設定)に戻される。
ユーザは各項目を選択した後にOKボタン308を押下することで印刷設定ダイアログ301を閉じ、選択した印刷設定を印刷に反映させることができる。キャンセルボタン309を押下すると印刷設定ダイアログ301が閉じ、選択した設定項目の内容は破棄され印刷に反映されることはない。適用ボタン310は印刷設定ダイアログ301は開いたままで選択した印刷設定を印刷に反映させることができる。ヘルプボタン311は基本設定302の各設定項目に関する説明文を別ウィンドウで表示させることができる。
<メンテナンス画面>
図4は本実施形態における印刷設定処理部で提供される、ヘッドの調整やクリーニングなどのプリンタの機能を維持したり、印刷時の動作音を調整したりするようなプリンタのメンテナンスを行う機能を選択するためのユーティリティ画面の一例を示す図である。言うまでもなく図4は図3で説明したタブの一部を選択したものであるため、ここでは図3で記載しなかった項目についてのみ説明する。
図4に示されるボタン340〜347は、各々にプリンタを操作するための機能が割り当てられている。ユーザが各ボタンを押下することにより所定の印刷コマンドをスプールファイルを介してプリンタに送信し、ボタンで表現される各機能を実施することが可能になっている。クリーニングボタン340は印刷結果にかすれやスジ等が見られる場合に押下されることを想定しており、インクを吐出するオリフィスをクリーニングする機能を提供する。強力クリーニングボタン341はクリーニングボタン340よりも強力にオリフィスをクリーニングする機能を提供する。ヘッド位置調整ボタン342は吐出されたインクが印刷用紙で像を形成する際の精度を調整するために、プリンタヘッドの位置を調整する機能を提供する。ノズルチェックパターン印刷ボタン343はオリフィスにインクが固着し吐出不良が発生していないか確認するためのパターンを印刷する機能を提供する。電源オフボタン344はプリンタの電源をオフにする機能を提供する。自動電源設定ボタン345はプリンタの電源がオフであっても印刷コマンドが送信された場合自動的に電源をオンにする機能や、一定時間印刷コマンドが送信されない場合自動的に電源をオフにする機能を提供する。サイレント設定ボタン346はプリンタの印刷動作時の動作音を抑える設定するための機能を提供する。特殊設定ボタン347はプリンタのその他の動作モードの設定を行う機能を提供する。プリンタ状態の確認ボタン348を押下すると、印刷設定処理部はプリンタ状態表示部呼び出し、図示しないプリンタ状態表示部の画面が表示されプリンタに搭載されているインクの残量等の確認を行うことができる。
<ドライバ制御用コマンドが付随した印刷コマンド>
ここで図5、図6を用いてノズルチェックパターン印刷ボタン343が押下された場合の印刷設定処理部の動作について説明する。図5はプリンタに搭載されているインクの種類をユーザに確認するためのダイアログであり、図6はユーティリティタブ307のボタンから所定の印刷コマンドをプリンタに送信する際に付加あるいは挿入するドライバ制御用のコマンドを示すための概念図である。
さて、前述したようなインクジェットプリンタにおいてはプリンタに搭載されているインクの種類は、カラーインクのみであったり、カラーインクとブラックインクの両方が搭載されていたりすることがあるため、プリンタドライバは双方向の通信によりプリンタから搭載されているインクの種類の情報を取得する必要が発生する場合がある。ノズルチェックパターン印刷を行う場合も、インクジェットプリンタに搭載されているインクのみを用いて印刷を行うため、印刷設定処理部はデータ通信処理部を介しプリンタから搭載されているインクの種類の情報を取得する必要が有る。例えばカラーインクとブラックインクの2種類のインクを搭載可能なインクジェットプリンタにおいて、カラーインクのみ搭載されている場合には、カラーインクのみ吐出するように制御するための所定の印刷コマンドをプリンタに送信することになる。プリンタとデータ処理装置が双方向の通信ができる設定になっている場合は、印刷設定処理部はプリンタに搭載されているインクの種類の情報を取得し、適当な所定の印刷コマンドを送信することができる。しかしながら、ユーザにより双方向の通信ができない設定になっている場合には、プリンタに搭載されているインクの種類の情報を取得できないため、図5に例示するようなダイアログ360により、どのようなインクの種類が搭載されているかをユーザに確認する。搭載インク確認ダイアログ360は表示部361、368、369で構成されており、搭載インク選択部361ではカラーインクのみ搭載しているのかあるいはカラーインクとブラックインクの両方を搭載しているのかをユーザが選択できるようになっている。OKボタン368を押下すると後述する手順で所定の印刷コマンドをスプールファイルを介してプリンタに送信する。キャンセルボタン369を押下すると、ユーザはノズルチェックパターン印刷の処理をキャンセルすることができる。このように双方向の通信ができない時に搭載インク選択ダイアログ360でプリンタに搭載されているインクの情報をユーザから獲得した場合、双方向の通信を行わなくても所定の印刷コマンドを送信しノズルチェックパターンが印刷可能であることから、当ノズルチェックパターン印刷の印刷ジョブに関しては双方向の通信は必須ではない。
ここでプリンタに送信する所定の印刷コマンドの概念を図6を用いて説明する。通常所定のコマンドをプリンタに送信する際は図6(a)に示すように、あらかじめ決められた印刷コマンドをそのままプリンタに送信するだけでよい。しかし、前述したように明らかに双方向の通信が必須ではない印刷ジョブの場合は、図6(b)に示すように双方向の通信が必須ではないことが判別できるような情報を格納したドライバ制御用コマンドを所定の印刷コマンドに付加あるいは挿入する。ドライバ制御用コマンドが付加された所定の印刷コマンドは、スプールファイルに格納され、スプールデータ処理部によりスプールファイルから読み出されプリンタに送信される。ここで所定の印刷コマンドに付加あるいは挿入されたドライバ制御用コマンドもプリンタに送信されるが、ドライバ制御用コマンドはプリンタにより読み飛ばされる、所定の印刷コマンドによるプリンタの制御に何ら影響を与えないことは言うまでもない。
<スプールデータ処理部によるデータ制御>
図7、図8を用いてスプールデータ処理部の印刷に関るデータ制御を説明する。スプールデータ処理部はアプリケーション或いはアプリケーションからOSの印刷機能を介して呼び出された印刷設定処理部により印刷が開始され、スプールファイルが作成された時にOSにより呼び出される。
まず図7のS701でスプールファイルに格納されているスプールデータの形式がプリンタが解釈可能な形式である印刷コマンドか、あるいはOSが解釈可能な描画命令の形式である印刷データであるのかを判定し、印刷コマンドであればS711に移り、印刷コマンドでなければS721に移る。S711ではプリンタとデータ処理装置が双方向で通信できる設定になっているかどうかを判定し、双方向で通信できない設定であればS712に移り、双方向で通信できる設定であればS716に移る。S712ではスプールファイルに格納されている印刷コマンドを解析し印刷コマンドの先頭付近においてドライバ制御用コマンドが存在するか検索する。続いてS713では処理中の印刷ジョブが双方向通信不要かどうかを判定するが、この判定はS712で検索したドライバ制御用コマンドから双方向の通信が必須でないことが判定できれば双方向通信不要としS716に移り、S712で検索したドライバ制御用コマンドから双方向の通信が必須であることが判定できるときあるいはドライバ制御用コマンドが見つからなかった時は双方向通信不要ではないとしS714に移る。S714では図8を用いて後述するジョブ一時停止処理を行う。続いてS715ではユーザにより印刷ジョブがキャンセルされたかどうかを判定し、キャンセルされたのであればスプールデータ処理を終了し、キャンセルされていないのであればS716に移る。S716ではスプールファイルに格納されている印刷コマンドをデータ通信処理部を介してプリンタに送信する処理を行う。
一方S701においてスプールデータの形式が印刷コマンドではないと判断された場合、S721においてプリンタとデータ処理装置が双方向で通信できる設定になっているかどうかを判定し、双方向で通信できない設定であればS722に移り、双方向で通信できる設定であればS724に移る。S722では図8を用いて後述するジョブ一時停止処理を行う。続いてS723ではユーザにより印刷ジョブがキャンセルされたかどうかを判定し、キャンセルされたのであればスプールデータ処理を終了し、キャンセルされていないのであればS724に移る。S724では印刷データのレイアウト処理を行いページ単位の印刷データをイメージデータ生成部に供給し、イメージデータ生成部は印刷データからイメージデータに展開し、さらにイメージデータを印刷コマンドに変換してデータ通信処理部を介してプリンタに送信する。
図8はスプールデータ処理部のジョブ一時停止処理であり、図7においてプリンタとデータ処理装置の双方向の通信ができない設定である場合、S714とS722において実行される。
まずS800においてプリンタ状態表示部に双方向通信を可能にするようユーザに設定変更を促すメッセージを表示するよう通知し、通知を受けたプリンタ状態表示部は図2を用いて後述するダイアログを表示し、ユーザに双方向の通信ができるよう設定変更を促す。続いてS801においてスプールデータ処理部で処理中の印刷ジョブをスプールデータ処理部自ら一時停止にする。続いてS802からS805までのループで一時停止の状態を最大で30秒間待つ。ただしループ中のS803ではユーザにより印刷ジョブの一時停止が解除されたかどうかを判定しており、一時停止が解除された場合はループを抜けてS807に移り、解除されない場合はS804に移る。S804ではユーザにより印刷ジョブがキャンセルされたかどうかを判定し、キャンセルされないのであればS805からS802に移りループを繰り返し、キャンセルされたのであればループを抜けてS806に移り印刷ジョブの一時停止を解除する。続いてS807ではS800においてプリンタ状態表示部によって表示されたダイアログの表示を止めるように通知したのち、処理を終了する。
このようにしてスプールデータ処理部のジョブ一時停止処理においてはユーザが印刷ジョブの一時停止の解除、あるいは印刷ジョブのキャンセルを行わない限り最大30秒間ほど印刷ジョブの一時停止を行う。印刷ジョブの一時停止を30秒後に解除するか、あるいは30秒間以内にユーザにより印刷ジョブの一時停止が解除された場合は図7のS716あるいはS724に移り、印刷コマンドがプリンタに送信される。逆に印刷ジョブが一時停止中にユーザにより印刷ジョブがキャンセルされた場合は図7のスプールデータ処理は終了するため、印刷コマンドはプリンタに送信されない。
ここで印刷ジョブの一時停止の最大時間を30秒としたが、これは経験的に用いている数字であり、30秒よりも短くても長くても良いことは言うまでもない。
<双方向通信の設定変更の誘導>
図2を用いて、プリンタとデータ処理装置の間で双方向の通信が必要である印刷ジョブのスプールデータをスプールデータ処理部が処理する際に、双方向の通信ができない設定になっている時にプリンタ状態表示部により表示される、双方向の通信をできるようユーザに設定変更を促すダイアログの説明をする。
双方向通信設定変更誘導ダイアログ200は図8のS800においてスプールデータ処理部からプリンタ状態表示部に通知があった場合に表示される。双方向通信設定変更誘導ダイアログ200は表示部208、209からなっており、また、ユーザがOSの双方向通信の設定を変更する際の手順を詳細に記してある。双方向通信設定変更誘導ダイアログ200が表示されている間は図8を用いて前述したように印刷ジョブの処理は一時停止されており、ここでOKボタン208が押下されると、双方向通信設定変更誘導ダイアログ200を閉じ、プリンタ状態表示部はOSの印刷機能を介して印刷ジョブの一時停止を解除する。前述したようにスプールデータ処理部は印刷ジョブの一時停止が解除された場合、スプールデータ処理を再開し印刷処理が実行される。一方、本ダイアログが表示されている間にキャンセルボタン209を押下すると、双方向通信設定変更誘導ダイアログ200を閉じ、プリンタ状態表示部はOSの印刷機能を介して印刷ジョブのキャンセルを行う。本ダイアログが表示されている間に印刷ジョブがキャンセルされると、前述したようにスプールデータ処理部は印刷ジョブの一時停止を解除して、スプールデータ処理を終了するため印刷処理は行われない。また、双方向通信設定変更誘導ダイアログ200が表示されている間にユーザがどちらのボタンも押下しなかった場合、図8を用いて前述したように30秒間経過した後に、スプールデータ処理部からプリンタ情報表示部に本ダイアログの表示を終了するよう通知が来るため、双方向通信設定変更誘導ダイアログ200は表示されなくなり、スプールデータ処理部は印刷ジョブの一時停止を解除し、スプールデータ処理を再開し印刷処理が実行される。
以上のように本実施形態で説明した処理を行うことにより、プリンタとデータ通信装置の間で双方向の通信ができない設定になっている場合において、印刷時にプリンタとデータ通信装置が双方向の通信を行うべき印刷ジョブの印刷コマンドがプリンタに送信される前に確実に双方向の通信ができるようユーザに設定変更を促すことが可能になる。また、プリンタとデータ通信装置が印刷時に双方向の通信ができることを前提としていない印刷ジョブに対しては、双方向の通信ができるようユーザに設定変更を促さないため、ユーザの操作を阻害することなく印刷処理を行うことができるようになる。
[実施形態の変形例]
尚、本発明は、上記実施形態に限定されず種々の変形が可能である。その変形例としては例えば次のようなものがある。
本発明の特徴として印刷システムの構成要素の一つであるデータ処理装置を説明するのに、実施形態ではパーソナルコンピュータを想定したが、何もパーソナルコンピュータに固有の機能を有しているわけではない。すなわち、上記実施形態で説明してきたように、データ処理装置側で印刷に関する部数や部単位で印刷する項目を設定する機能を備えていればその種類については問わない。つまり印刷システムとしてトータルの機能を満たしていれば個々のデバイス、装置を限定するものではない。
本発明の実施形態においては、例としてOSにマイクロソフト社のWindows(登録商標) XPを使用したが、このOSに限られることなく、同様な構成をとることにより、任意のOSにおいて実現することができる。
本発明の実施形態においては、データ処理装置102とプリンタ101との間のインタフェースとして、USBインタフェースを用いたが、このインタフェースに限られることなく、同様な構成をとることにより、任意のインタフェースにおいて実現することができる。
また、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現する、図7乃至図8のソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、パーソナルコンピュータ等のシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。そして、コンピュータに接続されるプリンタにも、上記実施形態で説明した手順で印刷コマンドを処理するためのプログラムが、供給され、プリンタのCPUにより実行される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体およびプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザの操作を不用意に阻害することなく、印刷ジョブに応じて必要な場合においてのみ的確にプリンタとデータ処理装置の間の双方向の通信ができるようユーザに設定変更を促すことが可能になる効果がある。
本発明の実施の一形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図 双方向通信の設定変更を誘導するダイアログの一例を示す図 印刷設定ダイアログの一例を示す図 印刷設定ダイアログのユーティリティ画面の一例を示す図 インクの種類をユーザに確認するためのダイアログの一例を示す図 印刷コマンドとドライバ制御用コマンドの概念図 スプールデータ処理部のスプールデータ処理のフローチャート スプールデータ処理部のスプールデータ処理のフローチャート スプールデータ形式が印刷データの場合のプリンタドライバ動作の概念図 スプールデータ形式が印刷コマンドの場合のプリンタドライバ動作の概念図 インクジェットプリンタの概念図
符号の説明
100 記録媒体
101 プリンタ
102 データ処理装置
103 通信インタフェース
110 印刷制御部
111 ヘッド制御部
112 フィード制御部
113 画像形成部
120 印刷部
121 ヘッド駆動部
122 用紙ピックアップ部
123 用紙搬送部
124 用紙検知センサ
125 I/F制御部
130 プリンタドライバ
131 印刷設定処理部
132 イメージデータ生成部
133 データ通信処理部
134 スプールデータ処理部
135 プリンタ状態表示部
140 I/F制御部
141 中央制御部
142 入力操作部
143 設定情報通知部

Claims (1)

  1. プリンタと双方向で通信を行うデータ処理装置で動作するプリンタドライバを備えた画像形成装置において、
    前記プリンタドライバは少なくともスプールデータ処理部とプリンタ状態表示部を備えており、
    前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信が行えないようにユーザが前記データ処理装置を設定している場合、
    前記スプールデータ処理部は前記プリンタ状態表示部を介して、前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信が行えるようユーザに設定変更を促すことを特徴とし、
    かつ、
    前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信が行えないようにユーザが前記データ処理装置を設定している場合でも、
    前記スプールデータ処理部はスプールファイルに格納されたデータを解析することにより前記プリンタと前記データ処理装置が双方向で通信を行う必要性が無いと判断した時は、ユーザに設定変更を促さないことを特徴とする、画像形成装置。
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JP2008276730A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Lite-On Technology Corp 汎用プリント方法及び汎用プリンタドライバモジュールと、それらを用いた携帯式電子装置
JP2012173974A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Canon Inc 情報処理装置、制御方法、およびプログラム

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