次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す情報処理装置と通信可能な印刷装置の構成を説明する概念図である。本例は、プリンタエンジンがインクジェットプリンタエンジンで構成され、上述したメディアセンサを用紙搬送路上に配置されたインクジェットプリンタの例である。
図1において、1−1は給紙トレイで、ユーザによって選択された用紙1−2がセットされる。この用紙には、用紙種別を特定するようなマークは付されていないものとする。
なお、用紙1−2は、コントローラ1−9の制御により、ローラ1−5〜1−7を駆動することで、装置内を所定速度で搬送され、インクヘッド部1−4の走査移動により印刷が実行され、排紙トレイ1−8に排紙される。もちろん、両面ユニットを備える場合には、用紙を反転処理して、表面と裏面との双方に印刷を行うことができる。
また、コントローラ1−9は、ホストコンピュータ100と通信する通信インタフェースを備える。
また、コントローラ1−9には、CPU、RAM、ROM等のハードウエアを備え、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで受信した印刷データを処理する。
1−3は給紙される用紙の種別を検出可能とするメディアセンサである。このメディアセンサ1−3の配置位置については、センスする用紙の位置により異なる。
なお、用紙の種類を判別するための特徴を把握する手段としては、下記の例えば(1)〜(3)等がある。
(1)予め記憶媒体である用紙にマーキングを施し、そのマークを光学的に検出する手段、(2)専用の用紙カセットを用いる手段、(3)用紙にICチップを埋め込む手段などを含めて、多種多様なものが存在する。
よって、メディアセンサ1−3の設置位置は、センスする用紙の位置やその検出手段により異なる。
また、以降に説明する実施形態では、メディアセンサ1−3がセンスした結果が不明な場合は、センス結果から近似値を得ることは不可能とし、その旨をコントローラ1−9がホストコンピュータ100に通知するものとする。ここで、その旨とは、コントローラ1−9が用紙種別の判定結果が不能であることを示す情報をである。
図2は、本実施形態を示す情報処理装置の構成を説明するブロック図である。本例に示す情報処理装置は、ハードウエア資源とソフトウエア資源(モジュール)とから構成されている。なお、入力デバイスとしてのキーボード、ポインティングデバイス等は省略している。
図2において、100はホストコンピュータで、プリンタ105と所定のインタフェースあるいはネットワークを介して通信可能に構成されている。
106はモニタで、アプリケーションソフトウエア101が提供する各種のウインドウや、プリンタドライバ103が提供する印刷設定画面を表示する。
ホストコンピュータ100は、ワードプロセッサ、表計算、インターネットブラウザなどのアプリケーションソフトウエア101がハードディスク(HD)107にインストールされている。なお、アプリケーションソフトウエア101は、HD107からRAM109にロードされ、CPU108により実行される。
なお、HD107には、ユーザがユーザインタフェースを介して用紙種別毎に設定した用紙設定情報を複数保持している。なお、本実施形態では、図7Bに示すように用紙種別として、例えばプロフォト、普通紙、光沢紙の例を示すが、他のメディアを含めてもよい。
アプリケーションソフトウエア(アプリケーション)101によって発行される出力画像を示す各種描画処理命令群は、オペレーティングシステム(OS)102を介してモニタドライバ104へ入力される。ここで、各種描画処理命令群には、イメージ描画命令、テキスト描画命令およびグラフィクス描画命令が含まれる。
また、アプリケーション101から印刷を行う場合、それら描画命令群はOS102を介して、プリンタドライバ103へも入力される。プリンタドライバ103は描画命令群を処理して印刷データを作成しプリンタ105に印刷させる。
また、モニタドライバ104は、アプリケーション101の動作に連動して、モニタ106に対してテキスト、図形、画像等を含む表示データを表示する。ここで、モニタドライバ104は、後述するプリンタドライバ103が提供する印刷設定画面をモニタ106に表示する。
ホストコンピュータ100は、上記のソフトウエアを格納し機能させるために、CPU108、ハードディスク(HD)107、RAM109、ROM110などのハードウエア資源を備える。
なお、図2に示すホストコンピュータ100として一般に普及しているIBM AT互換機のパーソナルコンピュータを使用し、OS102としてMicrosoft社の Windows(登録商標)(R)を使用することが考えられる。
以下、ホストコンピュータ100に、印刷機能を有する任意のアプリケーション101をHD107にインストールし、モニタ106およびプリンタ105を接続した印刷システムを例として本実施形態を説明する。
このように構成された印刷システムにおいて、ホストコンピュータ100では、アプリケーション100を実行して、異なる属性の出力画像データが作成されてモニタ106に表示される。ここで、異なる属性の出力画像データとしては、文字などのテキストに分類されるテキストデータ、図形などのグラフィクスに分類されるグラフィクスデータ、写真画像などに分類されるイメージ画像データが含まれる。
このようにして作成された出力画像データを印刷する場合、アプリケーション101は、OS102に印刷出力要求を行い、所定の描画命令群をOS102に発行する。ここで、所定の描画命令群には、テキストデータ部はテキスト描画命令、グラフィクスデータ部分はグラフィクス描画命令、イメージ画像データ部分はイメージ描画命令が含まれる。
OS102は、アプリケーション101から印刷出力要求を受けると、プリンタ105に対応するプリンタドライバ103に描画命令群を渡す。
プリンタドライバ103は、OS102から渡される印刷出力要求および描画命令群を処理して、プリンタ105が印刷処理可能な印刷データを作成し、その印刷データをプリンタ105に送信る。
ホストコンピュータ100とプリンタ105は、例えばUSB(Universal Serial Bus)のような双方向通信が可能なインタフェースにより接続される。なお、ネットワークインタフェースにより接続されていてもよい。
図3は、本実施形態を示す情報処理装置における印刷処理モジュールの一例を示すブロック図である。
図3において、アプリケーション201は文書を作成し、その文書を印刷するためにユーザインタフェースドライバ203にプリンタシステムの機能を問い合わせる。そして、アプリケーション201は、その問い合わせの後、OSのGDI202を含む印刷システムに印刷開始を通知する。
ここでGDI202は、アプリケーション201から印刷開始の通知を受けると、ユーザインタフェースドライバ203にアプリケーション201による印刷開始の印刷イベントを通知する。
続いて、アプリケーション201は、印刷対象の文書の印刷データをGDI202に供給し印刷処理を続行する。GDI202を経由した印刷データはスプールファイル204に格納される。なお、スプールファイル204は、図2に示したOS102がHD107上に一時的に保持される。
プリントプロセッサ205は、スプールファイル204から印刷データを読み出し、その印刷データはグラフィクスドライバ206を介した後、ランゲージモニタ207に送られる。ランゲージモニタ207は、プリンタ105と双方向通信を行いながら、印刷データをプリンタ105へと送信する。
ランゲージモニタ207は、随時、プリンタ105が保持している状態の情報を受信する。また、ランゲージモニタ207は、プリンタ105から受信した情報や送信する印刷データを元に、現在のプリンタ105や印刷の状況をステータスモニタ209に伝え、ステータスモニタ209がその表示を行う。
ステータスモニタ209は、プリンタ105や印刷の状況を表示するのみでなく、何らかの理由により印刷が中断されている場合は、対処選択肢をユーザに提示し、それに対するユーザからのレスポンス入力を受け取り、ランゲージモニタ207に通知する。
以下、上記構成に基づいて動作する本発明のインクジェット記録装置を用いた印刷動作について図4A、図4Bを参照して、本実施形態に関わるホストコンピュータ100における画像処理の流れを説明する。
図4A、図4Bは、本実施形態を示す情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、ホストコンピュータ100のアプリケーション201からの印刷要求に基づく印刷処理例である。なお、S41〜S52,S52−1〜S52−5は各ステップを示す。
まず、アプリケーション201より印刷実行を指示する。この時、プリンタ105のプリンタドライバが表示可能なユーザインタフェースの一例を図5に示す。
図5は、図2に示したモニタ106に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、プリンタドライバ103により提供されるユーザインタフェースであって、例えば基本設定画面を表示した状態に対応する。
図5において、TAB1〜TAB5はタブボタンで、それぞれのタブボタンTAB1〜TAB5をユーザがポインティングデバイスで選択することで、設定画面が表示される。
501は用紙の種類を設定する設定部で、リストボックスに対して、例えば自動判別用紙が選択されている状態に対応する。なお、リストボックス内には、図6に示すように用紙の種類の中からいずれか1つを設定可能に構成されている。
502は給紙方法を設定する設定部で、リストボックスに対して、例えばオートシートフィーダが選択されている状態に対応する。BT1〜BT4はボタンである。
図6は、図5に示した設定部501に表示可能な設定項目の一例を示す図である。
図6において、61は用紙種類で、例えば「自動判別用紙」を設定する場合に、図5に示した設定部501のリストボックス内に表示可能に構成されている。
62は用紙種類で、例えば「普通用紙」を設定する場合に、図5に示した設定部501のリストボックス内に表示可能に構成されている。
63は用紙種類で、例えば「プロフォト」を設定する場合に、図5に示した設定部501のリストボックス内に表示可能に構成されている。
64は用紙種類で、例えば「高品位専用用紙」を設定する場合に、図5に示した設定部501のリストボックス内に表示可能に構成されている。
なお、本実施形態では、図5に示す設定部501の用紙の種類は、図6に示す用紙設定項目61の「自動判別用紙」がデフォルトの設定となっている。
また、自動判別用紙が選択されている場合、プリンタドライバ103は、印刷データとして2値のラスタデータを作成するのではなく、多値データとして印刷データを作成する。
また、設定部501内のリストボックスをユーザの操作指示に基づいて開くと、図6に示す任意に用紙種類61〜64のいずれか1つを選択することが可能なUIが表示される。ここで、ユーザが任意の用紙種類を選択して印刷した場合は、プリンタドライバ103にて画像処理も行い2値のラスタデータを作成する。
まず、S41で、アプリケーションからの文書などの印刷指示に基づき、作成されスプールされた印刷データの一部をランゲージモニタ(LM)207がプリンタ105に転送する。この場合、ランゲージモニタ207は、印刷データの先頭部である、各種印刷データの設定データ部分のみを一旦プリンタ105に転送して待機する。
次に、S42で、プリンタ105からセンス結果の通知を受信する。ここでは、プリンタ105が印刷データを受信し、印刷データが多値データであると判別した場合、プリンタ105はメディアセンスを実行し、その結果をプリンタドライバに通知することになる。なお、メディアセンスを行う動作は、センサの位置、センス方式により異なる。例えば図1に示す例では、プリンタが用紙を一旦給紙し用紙の裏に記された用紙識別をセンサが読み取る例である。
なお、プリンタ105は、ランゲージモニタ207から受信する印刷データ中の設定データ部分にて、当該転送された印刷データが2値データか多値データかを識別できるように構成されている。
次に、S43で、ランゲージモニタ207は、プリンタ105からメディアセンサによる用紙種別の判定結果が不明であるかを判定する。ここで、メディアセンス結果が不明でないとランゲージモニタ207が判定した場合(プリンタ105が正常に用紙種別を判定できた場合)は、S51へ進む。
一方、S43で、メディアセンス結果が不明であるとランゲージモニタ207が判断した場合は、S44へ進む。ここで、メディアセンス結果が不明であるとは、プリンタ105のメディアセンサが給紙された用紙の種別を判別できない場合、つまり、用紙種別不明である場合である。
そして、S44で、ランゲージモニタ207は、印刷データの先頭部分のみをプリンタ105に転送して、プリンタ105の状態情報を取得しながら待機する。
なお、プリンタ105は、図1に示したメディアセンサ1−3で給紙される用紙に対するメディアセンスを行い、センス結果をプリンタ状態情報の中の1つとして付加してホストコンピュータ100に返送する。
ここで、ランゲージモニタ207は、プリンタ105からプリンタ状態情報を定期的に取得しつつ、プリンタ状態情報の中のメディア種の値に変化があることを確認する。また、ここで、メディア種の値に変化があるということはプリンタ105がメディアセンスを行った結果をプリンタ状態情報に反映させて返送したことを意味する。
本実施形態では、ランゲージモニタ207は、メディアセンス結果以外に、プリンタ105の状態を判断するのに必要なプリンタ情報を取得して保持する。
例えばプリンタ105の給紙口が複数ある場合は、実際にプリンタ105が給紙する給紙口情報などを取得して保持する。
次に、S43で、メディアセンス結果が不明だった場合のホストコンピュータ100の印刷処理について説明する。
図4Cは、本実施形態を示す印刷装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S71〜S82は、各ステップを示す。また、各ステップは、図1に示したコントローラ1−9のCPUがROMから制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
まず、コントローラ1−9は、通信インタフェースを介してホストコンピュータ100から印刷データを受信するのを待機する。ここで、コントローラ1−9がホストコンピュータ100から印刷データを受信したら、S72で、受信した印刷データに基づくイメージデータを生成する。このイメージデータは、インクヘッド1−4を駆動するためのデータである。
次に、S73で、コントローラ1−9は、各部の初期化を実行した後、印刷準備がOKとなるのを待つ。ここで、コントローラ1−9が、用紙切れやインク量が少ない状態であることを検知した場合には、ホストコンピュータ100にその旨を通知する。
そして、印刷準備がOKとコントローラ1−9が判断した場合は、S74で、ローラ1−5を駆動して、用紙を給紙する。次に、S75、メディアセンサ1−3が給紙された用紙の種別を検知する。次に、S76で、コントローラ1−9は、メディアセンサ1−3が給紙された用紙の種別を検知できなかったかどうかを判断する。つまり、メディアセンサ1−3で対応できない用紙が給紙された場合、用紙の種別の検知が不能となる。
ここで、コントローラ1−9が用紙の種別の検知が不能でない、すなわち、用紙の種別を検知できたと判断した場合は、S77へ進む。そして、S77で、受信した印刷データに基づいて生成されたイメージデータに従い、インクヘッド1−4を駆動して印刷を実行する。そして、S78で、コントローラ1−9は、次の印刷データをホストコンピュータ100から受信しているかどうかを判断する。ここで、コントローラ1−9が次の印刷データをホストコンピュータ100から受信していると判断した場合は、S72へ戻る。
一方、S78で、コントローラ1−9が次の印刷データをホストコンピュータ100から受信していないと判断した場合は、本処理を終了する。
一方、S76で、コントローラ1−9が用紙の種別の検知が不能と判断した場合は、S79で、コントローラ1−9がホストコンピュータ100に対して、用紙の検知が不能であることを通知する。
次に、S80で、コントローラ1−9は、用紙の種別が不能と判断された用紙に対してホストコンピュータ100から用紙の種別を設定するためのパラメータを受信するのを待機する。そして、S81で、コントローラ1−9が受信したパラメータに基づいて、一時中断している印刷データに対する用紙設定に反映する。
そして、S82で、一時中断している印刷データに対する印刷処理を続行して、S78へ進む。
本実施形態では、プリンタ105のメディアセンサ1−3によるメディアセンス結果が不明だった場合、プリンタ105からは不明であるという情報のみ返送可能なメディアセンスに関する例である。以下、図4Aのホストコンピュータ100によるS44以降の処理を説明する。
次に、S44で、ランゲージモニタ207は、プリンタ105からプリンタ状態情報を取得する。これは、S43でメディアセンス結果を取得したときのプリンタ状態情報から取得する。
次に、S45で、ランゲージモニタ207は、印刷処理を止めて一旦ガイド表示を行うか、それとも印刷続行の処理に遷移するかの処理切替を判断する。以下、その実施形態におけるユーザインタフェースの一例を説明する。なお、S45で、あらかじめユーザが設定しておいた用紙設定情報と用紙種別不明とプリンタ105が通知している印刷データで設定された印刷設定情報と一致するものがない場合がある。この場合は、S53へ進み、ユーザが処理切替を行うためのユーザインタフェースを(図8参照)をモニタ106に表示して、ユーザにいずれかの異なる処理を選択させることで、処理を切替える。本例では、図8に示すように、異なる印刷処理は、前記印刷データに対する印刷処理を続行する処理、前記印刷データに対する印刷処理を中止する処理、前記印刷データに対して用紙設定をし直す処理のいずれかである。
図7A〜図7Cは、本実施形態を示す情報処理装置におけるユーザインタフェースの一例を示す図である。なお、図7Aは、メディア判定不能時に対する設定画面の例を示す。また、図7Bは、図7Aにおける設定画面でボタンBT12が押下された場合に表示されるメディア判定の詳細設定画面の例を示す。さらに、図7Cは、メディア選択画面(用紙種別選択画面表示)の例を示す。
図7Aにおいて、RB1、RB2はラジオボタンで、現在ラジオボタンRB1が選択された状態を示し、メディア判定不能時に「一旦ガイドを表示する」を選択した状態に対応する。
また、ラジオボタンRB2は、詳細設定の内容で印刷を続行する場合に選択される。なお、BT11はOKボタンで、現在の設定を確定させる場合に押下され、ボタンBT12は、詳細設定を行う場合に押下される。
図7Bにおいて、TAB11〜TAB13はタブシートで、メディアの種別に対応して設けられ、本実施形態では、タブシートTAB11は、メディアの種別がプロフォトに対する用紙設定を行うための設定部601〜604を備える。本実施形態では、各設定部601〜604に関わる設定項目を含めて用紙設定情報とする例を示すが、他の設定項目を含めてもよい。
ここで、設定部601は、給紙方法を設定するためのリストボックスを備える。なお、本例では、現在給紙方法としてオートシートフィーダが選択された状態に対応する。
設定部602は、用紙サイズを設定するためのリストボックスを備える。なお、本例では、用紙サイズとして、L版が選択された状態に対応する。
設定部603は、使用アプリケーション(図中では、使用アプリと記す)を設定するためのリストボックスを備える。本例では、使用アプリケーションとして、米国Adobe 社の「PhotoShop(登録商標)」が選択された状態に対応する。
設定部604は、ふちなし設定の有効(ON)/無効(OFF)を指示するためのリストボックスを備える。本例は、ふちなし設定がONに設定された状態に対応する。なお、BT21、BT22はボタンである。
図7Cにおいて、RB31、RB32はラジオボタンである。本実施形態では、プロフォト又は光沢紙のいずれかに対応するラジオボタンRB31、RB32を選択して、ボタンBT32で印刷続行を指示したり、ボタンBT33で印刷を中止可能に構成されている。
本実施形態では、ホストコンピュータ100が、図7A〜図7Cに示すユーザインタフェースを備えている。なお、これらのユーザインタフェースは、プリンタドライバ内で持つか、または印刷システムのユーティリティ内で持つことにより実現する。
図7Aに示すユーザインタフェースでは、ドライバ設定による用紙の種類の設定が自動判別の場合にメディアセンスを行い印刷を行うことになる。しかし、メディアセンスを行った結果、用紙種別が判定不能だった場合に、印刷を続行せずに一旦ガイドを表示するか、詳細設定の内容で印刷を続行するかのいずれかをユーザが選択することになる。ここで、ユーザがボタンBT12を押下すると、図7Bに示すユーザインタフェースが表示される。このユーザインタフェースでは、ユーザが所有しているメディア判定が不明の用紙に対して印刷する印刷設定の内容を保持しておく設定のためのユーザインタフェースである。
例えばプロフォトの用紙を持っており、この用紙はメディアセンスにおいて判定不能な用紙であったとする。ユーザはこの用紙を使う時は、以下の複数の項目を含む用紙設定情報がプリセットされる。つまり、オートシートフィーダに用紙をセットし印刷し、用紙サイズはL版であり、この用紙で印刷するときの使用アプリは「PhotoShop(登録商標)」であり、印刷設定としてふちなしの設定はON(ふちなしで印刷)で印刷するというプリセットである。
また、この設定画面では複数の用紙について設定を行うことが可能である。
図7Aにおいて、ラジオボタンRB2が選択され、すなわち、「詳細設定の内容で印刷続行する」が選択されていた場合、S46へ進む。
一方、S45で、ラジオボタンRB1が選択され、すなわち、「メディア判定不能時に一旦ガイドを表示する。」が選択されていた場合は、S53へ進む。
一方、S45で、ガイド表示が選択されなかった場合は、S46で、ランゲージモニタ207は、印刷データの印刷設定情報を取得する。ここでは、プリンタドライバ上の設定で用紙サイズの設定とか、ふちなし印刷の設定状態、使用アプリなどを取得する。
なお、設定部602に対する用紙サイズの設定、設定部604に対するふちなし印刷の設定は印刷データの中に設定情報が埋め込まれており、ランゲージモニタ207は印刷データの中をサーチして取得する。
また、設定部603に対する使用アプリの情報はWinodws(登録商標)の場合印刷を行ったプロセスを判断し、プロセスの名称からアプリを特定することが可能である。
次に、S47で、ランゲージモニタ207は、印刷ジョブの印刷設定が、ユーザがプリセットした、図7Bに示した用紙設定のいずれかと一致するか判断する。つまり、印刷ジョブの印刷設定と以下の用紙設定状態1〜4がすべて一致しているかを判断する。
図7Bに示す例では、設定部601〜604の内容と例えば印刷しようとしている印刷データの設定状態(この情報はプリンタ105のステータスから取得される)とそれぞれ一致しているかどうかを判断する。以下の用紙設定状態1〜4がすべて一致しているかどうかを判断する。
用紙設定状態1は、プリセットされた設定がカセットから給紙しようとしている印刷データであること。用紙設定状態2は、設定部602に対する用紙サイズがL版であること(この情報はプリンタドライバの設定で、印刷データ内から取得する)。
用紙設定状態3は、設定部603に対する使用アプリがPhotoShop(登録商標)であること(この情報は印刷が実行されたアプリケーションのプロセスを取得することにより判断可能)。
用紙設定状態4は、設定部604に対するふちなし設定がONであること(この情報はプリンタドライバの設定で、印刷データ内から取得する)。
以上の印刷データとユーザが設定した用紙設定状態1〜4が一致しているかを判断する。
また、図7Bで複数の用紙の種類(タブシートTAB11〜TAB13に対応する)に対して設定されていた場合は、全ての設定内容に対して一致するかどうか判断する。
ここで、ランゲージモニタ207が一致する設定があると判断した場合は、S48へ進み、一致する設定がないと判断した場合は、S53へ進み、後述する図4Bに示すガイド表示処理を実行する。
そして、S48で、ランゲージモニタ207は、一致した用紙の種類の設定が2種類以上あるかどうか判断する。例えば図7Bの設定の例で、タブシートTAB13の光沢紙の設定内容がタブシートTAB11のプロフォトと同設定である場合、2種類の用紙で同じ設定であることになる。
つまり、タブシートTAB13の光沢紙の設定内容は、給紙方法がオートシートフィーダで、用紙サイズがL版で、使用アプリがPhotoShop(登録商標)で、ふちなし設定がONである場合である。
ここで、ランゲージモニタ207が1種類のみ一致するものがあると判断した場合(例えばプロフォトが一致したと仮定する)、S50へ進む。つまり、タブシートTAB11〜13のうち、最初のタブシートTAB11を最適な設定として選択する。ただし、ユーザがタブシートTAB11〜13のうち、いずれか1つのタブシートを選択してあらかじめ保持するように構成することで、ユーザが意図するメディアに対する用紙設定をプリンタ105に通知できる。
そして、S50で、ランゲージモニタ207は、一致した用紙の種類に対する印刷パラメータの情報をプリンタ105に通知する。例えばプロフォトに対するパラメータ識別するIDをランゲージモニタ207がコマンドの形でプリンタ105に対して転送する。
これにより、プリンタ105では、図4Cに示したように、ランゲージモニタ207から転送されたパラメータ識別するIDを受け取ると、プリンタ105は、受け取ったコマンドを解釈して対応するパラメータを判断する。
次に、S51で、ランゲージモニタ207は、残りの印刷データをプリンタ105に随時転送して、本処理を終了する。
これにより、プリンタ105は、ホストコンピュータ100から指示された印刷パラメータにて画像処理を行いながら印刷を行う。
以上がプリンタ105において、メディアセンサ1−3が用紙種別を判定できず、用紙種別が不明である場合に、ユーザがプリセットした用紙設定を用いて印刷を続行する例である。
次に、S48で、複数の用紙設定と一致した場合の処理例を説明する。
上記S48で、ランゲージモニタ207が二種類以上の設定で一致するものがあると判断した場合、S49へ進む。この場合、例えば、図7Bにおいて、メディアとして、プロフォトと、光沢紙に対する印刷設定が同設定であったと仮定する。
ここでは、図7Cに示すユーザインタフェースをモニタ106に表示する。
具体的には、図7Cに示すユーザインタフェース上において、ユーザは、セットしている用紙の種類をラジオボタンRB31又はラジオボタンRB32により選択する。ラジオボタンRB31又はラジオボタンRB32のいずれかが選択された後、ボタンBT32をユーザが押下すると、S50に進む。
次に、S45で、「メディア判定不能時に一旦ガイドを表示する」が選択されていた場合の処理(ガイド表示処理)について図4Bに示すフローチャートを参照して説明する。
本機能のデフォルト設定は、図7Aに示すユーザインタフェースにおいて、ユーザがラジオボタンRB1を選択して、「メディア判定不能時に一旦ガイドを表示する」が選択された状態とする。
まず、S52−1で、図8に示すダイアログ形式のユーザインタフェースをモニタ106に表示する。
図8は、本実施形態を示す情報処理装置におけるユーザインタフェースの一例を示す図である。
図8において、ユーザは、ボタンBT71を押下して、印刷中止するか、ボタンBT72を押下して、このまま印刷を続行するか、あるいは、ボタンBT73を押下して、印刷中止するかを選択する。
次に、ランゲージモニタ207は、ユーザによりボタンBT71が押下されているかどうかを判断する。ここで、ボタンBT71が押下されているとランゲージモニタ207が判断した場合は、S52−5へ進み、図7Bに示すユーザインタフェースをモニタ106に表示して、S52−3へ進む。これにより、ユーザは、図7Bに示すユーザインタフェースに対して、メディア判定の詳細設定を行う。つまり、ユーザは、プリンタ105でメディア判定ができない状態であることを認識して、ユーザは、初めてメディア判定に対してユーザが好む設定を行うことになる。ここで、ユーザは、プリンタ105にセットした用紙で印刷しようとしている印刷設定を設定する。
一方、S52−2で、ボタンBT71が押下されていないとランゲージモニタ207が判断した場合は、S52−3で、ボタンBT72あるいはボタンBT73のいずれかが押下されているかどうかを判断する。
つまり、ランゲージモニタ207は、ユーザが印刷中止又は印刷続行のいずれを選択しているかを判断する。
ここで、ユーザが印刷中止を示すボタンBT73を押下していると判断した場合は、つまり、印刷中止が選択されたと判断した場合は、S52−4へ進み、処理中の印刷をキャンセルして、本処理を終了する。
一方、S52−3で、ユーザが印刷続行を示すボタンBT72を押下していると判断した場合は、つまり、印刷続行が選択されたと判断した場合は、現時点の設定のまま、図4AのS46へ遷移する。
これにより、S52−5で図7Bに示したユーザインタフェース上でメディア判定の詳細設定を行った後に、S46へ遷移することになる。S46以降の処理は上で説明したとおりであるため、印刷を続行することが可能となる。
〔第2実施形態〕
以下、図9、図10に示すメモリマップを参照して本発明に係る情報処理装置、印刷装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図9は、本発明に係る情報処理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
図10は、本発明に係る印刷装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図4A、図4B、図4Cに示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。例えばそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行う。そして、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込ませる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。