JP2004090045A - 耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤおよびそれを用いたガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、C:0.02〜0.2%、Si:0.2〜1.5%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、O:0.003〜0.05%、Sb:0.01〜0.2%、Cu:0.1〜1%、Ni:0.1〜1%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ、およびそれを用いてCO2ガス、CO2+Arガスなどをシールドガスとしてアーク溶接する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は濃高硫酸および濃高塩酸環境化で優れた耐食性が得られる耐硫酸露点腐食鋼を溶接施工に使用されるガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤに関するものである。この耐硫酸露点腐食鋼の使用用途としては、例えば重油、石油などの化石燃料、液化天然ガスなどのガス燃料、都市ごみなどの一般廃棄物、木工屑、繊維屑、廃油、プラスチック、廃タイヤ、医療廃棄物などの産業廃棄物および下水汚泥などを燃焼させるボイラー等の排煙設備等を挙げることができる。その他の用途としては塩酸、硫酸などの単独または混合の酸洗液を収める鋼製めっき酸洗槽用としても使用されるが、本発明は、以上のような用途に適用される耐硫酸露点腐食鋼の溶接において耐酸性に優れ、しかも強度・靭性に優れた溶接部が得られるとともに、溶接作業性が良好な耐塩酸性および耐硫酸性に優れた鋼材用のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤに係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に溶接構造物が腐食環境で使用される場合、溶接部と母材との間で耐食性に差異があると、耐食性の劣る方が選択的に腐食され、構造物の寿命が著しく短くなる。また、溶接部が選択的に腐食すると、腐食孔に応力集中が生じ、極端な場合は構造物の破壊を招く恐れもある。このように、溶接構造物の利用において腐食劣化が無視できない用途の場合には、母材だけでなく溶接部の耐食性も十分に確保する必要がある。
【0003】
石炭焚き火力やごみ焼却施設などの煙道、煙突などの排煙設備では排ガス中の三酸化硫黄および塩化水素に起因して、硫酸露点腐食、塩酸露点腐食が生じる。
【0004】
このような環境に対して、耐硫酸露点腐食鋼(例えば,新日本製鐵株式会社,S−TEN製品カタログ,Cat.No.AC107、 1981.6版)が使用されている。そして、溶接材料としては、軟鋼用の溶接材料や耐硫酸露点腐食鋼専用の溶接材料(例えば,日鐵溶接工業株式会社 ニッテツ溶接材料・機器ハンドブック,p61,p164,p.208,p.291)が使われている。
【0005】
耐硫酸露点腐食鋼専用の溶接材料は、耐食元素としてCuを単独で含む材料や、Cu−Cr系の含む材料であった。これらの既存の溶接材料を使用した場合、重油専焼ボイラのプラント排煙装置で生じる硫酸露点腐食環境では十分に優れた耐食性を示すが、石炭焚きボイラやごみ焼却またはごみのガス化溶融施設などでは、硫酸露点腐食と塩酸露点腐食が同時に生じるため、溶接部の耐食性が十分でないといった課題があった。
【0006】
これまでに、特開昭59−45096号公報には塗装鋼板の溶接における溶接欠陥の防止、作業効率を向上させるための溶接材料としてTiのほか、Se、Te、Sbの一種以上およびSを添加したワイヤが提案されている。また、ラインパイプの円周溶接金属部の耐選択腐食性、耐割れ性、耐CO2腐食性などを向上させるため、特開平5−57478号公報には、Cu、Niを添加したパイプのガスシールドアーク溶接ワイヤが提案されている。さらに、特開平08−290289号公報にはCr、Sb、Sを添加し、また、特開平10−211597号には、Cr、Niのほか、Bi、Sb、Seの一種以上を添加したパイプのガスシールドアーク溶接ワイヤがそれぞれ提案されている。しかし、いずれも耐硫酸露点腐食鋼の溶接において耐腐食性については考慮されてない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、濃厚硫酸および濃厚塩酸環境下で優れた耐食性が得られる耐硫酸露点腐食鋼の溶接施工に使用される溶接用ワイヤに関するものであり、耐食性に優れ、溶接作業性が良好で、しかも強度と衝撃靭性に優れた溶接金属部が得られるガスシールドアーク溶接用ワイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは耐硫酸露点腐食性と耐塩酸露点腐食性の溶接において,上記問題点を解決するために、ガスシールドアーク溶接用のワイヤ成分を種々変化させ詳細な検討を重ねた結果、溶接金属部の腐食性に優れ、強度・靭性に優れ、かつ溶接作業性の良好なガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤを見いだした。
すなわち、
a)ワイヤの成分系を特定のC−Si−Cu−Ni−Sbとすることにより、優れた耐硫酸性および耐塩酸性の溶接継手が得られる。
【0009】
b)前記(1)の成分系にMoを添加すると、溶接金属の耐塩酸性が飛躍的に向上させることができる。
【0010】
c)前記a)またはb)の成分系にさらに、Crを添加すると、溶接金属の酸化性雰囲気での耐高濃度硫酸性を向上させることができる、という知見である。
【0011】
本発明は、これらの知見に基づいて本発明を完成させたもので、その要旨とするところは以下の通りである。
【0012】
本発明の要旨とするところは、
(1)ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、
C :0.02〜0.2%、
Si:0.2〜1.5%、
Mn:0.5〜2.5%、
O :0.003〜0.05%、
Sb:0.01〜0.2%、
Cu:0.1〜1%、
Ni:0.1〜1%を含有し、
かつ、P :0.03%以下、
S :0.02%以下に制限し、
残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
(2)前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、
S :0.005〜0.02%を含有することを特徴とする(1)記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
(3)前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、
Mo:0.05〜1.5%、
を含有することを特徴とする(1)または(2)記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
(4)前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、Cr:0.05〜0.2%を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一つに記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
(5)前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、
Al:0.005〜0.2%、
Ti:0.005〜0.2%、
Zr:0.005〜0.2%
のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
(6)前記(1)〜(5)のうちの何れか1つに記載のガスシールドアーク溶接用ワイヤを用い、CO2ガス、Ar+CO2の混合ガス、または、Ar+CO2+O2の混合ガスの何れかをシールドガスとして用いてガスシールドアーク溶接を行うことを特徴とする耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明におけるガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの化学成分の限定理由は以下の通りである。
【0014】
C:0.02〜0.2%
Cは、主に強度を調整するために適量添加されるが、C量によってアーク長が変動し溶接作業性に影響を及ぼす。C量が増加するとアーク長が短くなり、短絡回数も増加してアークの安定性改善され溶接作業性が向上する傾向がある。しかし、多量のC含有では溶接金属を著しく硬化させ、伸びや衝撃靭性を低下させ、また、耐割れ性を劣化させるほか、スパッタを多発させ溶接作業性が劣化することなどから、上限を0.2%とした。また、0.02%未満では強度確保および作業性向上などの効果が得られないので、その範囲を0.02〜0.2%とした。
【0015】
Si:0.2〜1.5%
Siは、溶接金属の主脱酸剤として不可欠の成分であり、溶接金属を清浄化し、衝撃靭性を確保するために0.2%以上添加するが、1.5%を超えて過剰に含有させると溶接金属の凝固時フェライト固溶硬化の原因となり、靭性を低下させるほかスラグ生成量が増加し溶接作業性が劣化するため、その範囲を0.2〜1.5%とした。
【0016】
Mn:0.5〜2.5%
Mnは、Siと共に脱酸剤として作用するほか、溶接金属の強度・衝撃靭性の向上に有効な元素である。しかし、0.5%未満では脱酸不足により溶接部の健全性を損ない、2.5%を超えると焼き入れ性を高め、溶接金属の硬さが増加して耐割れ性を劣化させるほか、スパッタ量の増加にもなるため、その範囲を0.5〜2.5%とした。
【0017】
P:0.03%以下
Pは、不純物であり、Pの増加により靭性の低下を招くため、少ないほど望ましく、0.03%を超えないようにする。
【0018】
S:0.02%以下
Sは、溶接金属の凝固時、低融点化合物を生成して耐割れ性を低下させるばかりではなく、高温割れ誘起元素であるので、その範囲は0.02%以下とするが、溶接金属の耐腐食性向上の効果があることから、好ましくは、0.005〜0.02%とする。
【0019】
O:0.003〜0.05%
Oは、姿勢溶接性や高速溶接におけるビード形成性を確保するために必要であり、スパッタ発生を減少させる作用もある。本発明の構成では、0.003%以上で効果が顕著となるが、0.05%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、アーク不安定状態となりスパッタも多発するため、0.003〜0.05%とした。Oの存在形態は、固溶または酸化物としてワイヤに均一に分布しても良いが、より好ましいのは内部酸化層、粒界酸化層としてワイヤ表面部に集中して存在する場合である。
Sb:0.01〜0.2%
Sbは、溶接金属の耐腐食性を得るために添加するが、特に耐腐食性の効果は、0.01%未満では小さく、一方、0.2%を超えるとアークが不安定となり溶接作業性が劣化する。また、溶接割れ感受性が上昇することからSb添加量の範囲は、0.01〜0.2%とした。
Cu:0.1〜1%
Cuは、溶接金属の耐腐食性向上のために添加するが、耐腐食性の効果は、0.1%未満では小さく、一方、1%を超えて添加しても耐食性はほぼ飽和し、溶接金属の強度が過大となり、溶接割れ感受性が上昇することからCu添加量の範囲は、0.1〜1%とした。
Ni:0.1%〜1%
Niは、耐塩酸性の向上と焼き入れ性の改善、および微細な炭化物形成による良好な機械的性質を得るために添加するが、0.1%未満ではそれらの効果が不足し、一方、1%を超えると溶接金属の強度が過大となり割れ感受性が高まるので、Ni添加量は、0.1%〜1%とした。
Mo:0.05%〜1.5%
Moは、耐塩酸性を著しく向上させる元素であり、焼き入れ性の改善、および微細な炭化物形成による良好な機械的性質を得るために必要に応じて添加するが、0.05%未満ではそれらの効果が不足し、一方、1.5%を超えると溶接金属の強度が過大となり割れ感受性が高まるので、Moの添加量は、0.05%〜1.5%とした。
Cr:0.05%〜1.5%
Crは、特に排ガス中のSO3量の多いプラントで生じる酸化性の硫酸露点腐食環境において耐食性の確保と焼き入れ性の改善、および微細な炭化物形成による良好な機械的性質を得るために必要に応じて添加するが、窒化物生成を析出し、気孔生成を抑制する効果もある。添加量が0.05%未満ではそれらの効果が不足し、1.5%を超えると溶接金属の強度が過大となり割れ感受性が高まるので、Crの添加量の範囲は、0.05%〜1.5%とした。
Al:0.005〜0.2%
Alは、強脱酸元素で、酸化物・窒化物形成元素であり、Ti、Zrと共に極微量の添加で気孔の発生を抑制する作用がある。また、衝撃靭性の改善に有効であり、必要に応じて添加するが、添加量が0.005%未満では上記効果は認められず、0.2%を超えるとスラグ生成量が増加するばかりではなく、アークが不安定となり健全な溶接金属が得られない。よってAlの添加量の範囲は、0.005〜0.2%とした。
【0020】
Ti:0.005〜0.2%
Tiは、Al、Zrと同様に強脱酸剤であり、Ti酸化物を形成し、溶接金属のミクロ組織を微細化し、靭性の改善に有効であるほか、窒素固定元素として極微量の添加で気孔の発生を抑制する作用がある。また、アークを安定化させて溶接性の向上と、スパッタ減少に有効に作用するので、必要に応じて添加する。しかし、添加量が0.005%未満では上記効果は認められず、0.2%を超えるとスラグ生成量が増加するばかりではなくアークが不安定となり、溶接金属の衝撃靭性を著しく劣化させ、健全な溶接金属が得られないので、Ti添加量の範囲は、0.005%〜0.2%とする必要がある。
Zr:0.005〜0.2%
Zrは、Al、Tiと同様に強脱酸剤であり、これらの元素と複合添加により溶接金属の衝撃靭性の改善に有効に作用し、気孔発生を抑制する効果があるので、必要に応じて添加する。
【0021】
その効果は、添加量が0.005%未満では上記効果は認められず、0.2%を超えるとAl、Tiと同様にスラグ生成量が増加するばかりではなく、アークが不安定となり、溶接金属の衝撃靭性を著しく劣化させ、健全な溶接金属が得られないので、Zr添加量の範囲は、0.005%〜0.2%とした。
【0022】
本発明のワイヤは、所要の組成の鋼を溶製した後、これを熱間あるいは、冷間において、圧延、引抜きなどの加工により、所要の径にすることにより得ることができる。
【0023】
本発明のワイヤは、一般的にシールドガスとして使用されるガスを使用して溶接することができるが、特に、CO2ガスをシールドガスとした場合、良好な溶接性状、作業特性が得られる。また、このCO2ガスにさらにArを混合したガス、或いは、CO2ガスにArと酸素ガスを混合したガスをシールドガスとした場合も、さらにアークが安定し、良好な溶接ビードを得ることができる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例により、本発明を具体的に説明する。
【0025】
表1に示す化学成分の板厚16mmの供試鋼1を第1図に示すような形状の突き合わせ開先とし、裏当金2を施して表2の溶接条件で、表3に示す化学成分の1.2mmφの溶接ワイヤを用いてガスシールドアーク溶接を実施した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
溶接部より、腐食試験片、引張試験片、衝撃試験片を以下のように採取し、試験、評価を行なった。
【0030】
腐食試験は、試験片サイズが25mm×25mm×3.8mmとし、表5に示す試験条件で腐食試験を行い、腐食減量と試験片表面積から腐食速度を測定した。試験条件Aおよび試験条件B、試験条件Cともに2mg/(cm2・h)以下の腐食速度を合格とした。
【0031】
引張強さは、JIS Z 3111溶着金属の引張試験方法に準じ、A2号試験片を用いて評価し、490N/mm2以上を合格とした。
【0032】
また、衝撃靭性は、JIS Z 3111の衝撃試験方法に準じ試験片はJIS Z2202に規定する4号試験片により試験温度を−0℃として実施し、120J以上を合格とした。その溶接金属の腐食量、引張強度、衝撃靭性、溶接作業性および総合評価を表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
表3および表4に示すように、No1からNo10の本発明ワイヤによる溶接では良好な溶接作業性を有し、耐腐食性に優れ強度および衝撃靭性の良好な溶接金属部が得られることを確認した。しかし、比較例のワイヤのワイヤNo11からワイヤNo22のワイヤ成分では、耐腐食性および強度・衝撃靭性不足となること、さらに、溶接作業性が劣化するなど良好な溶接金属を得ることは困難で、健全な溶接継手を作製することができないことから、一部の試験は中断した。
【0036】
ワイヤNo11はMnが、ワイヤNo12は、Siがそれぞれ本発明の成分範囲未満であるため、脱酸不足のためアークが不安定になることから、溶接作業性が劣り、ブローホールが発生した。
【0037】
さらに、ワイヤNo13はSiが、ワイヤNo14はMnが、本発明の成分範囲を超えているため、スパッタの発生が著しく増加し、溶接作業性は劣り、溶接割れも発生した。更に、ワイヤNo15では、Cが本発明の成分範囲を超えているため、溶接金属が硬化して耐割れ性が劣り、溶接割れが生じた。ワイヤNo16では、Cが本発明の成分範囲未満であり、溶接金属強度も低く強度不足であり、さらに、アーク状態も不安定になることから短絡による急激なアーク変動のため良好な作業性の確保ができない。また、Sが本発明の成分範囲未満であるため耐腐食性が劣化している。ワイヤNo17は、Sbの添加量が本発明の成分範囲未満であるため耐腐食性が劣化し、Siの添加量が本発明の範囲未満であるため衝撃靭性が低かった。Sbが本発明の成分範囲を超えているワイヤNo18では、アークが不安定でスパッタ発生量が増加して溶接作業性が劣化し、溶接割れも発生した。ワイヤNo19では、Niが、本発明の成分範囲未満であるため腐食量が増加し、また酸素量が本発明の範囲未満であるため、アーク状態が不良となり溶接作業性が劣化した。ワイヤNo20では、Niが本発明の成分範囲を超えているため割れ感受性が高まり割れが発生した。
【0038】
また、ワイヤNo21では、Cuが本発明の成分範囲未満のため腐食量が増加し、ワイヤNo22では、Cuが本発明の成分範囲を超えているため割れ感受性が高まり割れが発生した。
【0039】
以上のように、本発明ワイヤにより、濃厚硫酸および濃厚塩酸環境化で優れた耐食性が得られる耐硫酸露点腐食鋼のガスシールドアーク溶接において、耐腐食性および強度・靭性に優れた溶接金属が得られ、かつ良好な溶接作業性向上に極めて顕著な効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明のガスシールドアーク溶接ワイヤおよびこれを用いた溶接方法によれば、濃厚硫酸および濃厚塩酸環境化で優れた耐食性を有する耐硫酸露点腐食鋼の溶接において、耐食性に優れしかも強度と衝撃靭性に優れた溶接金属部が得られ、かつ溶接作業性も極めて良好なガスシールドアーク溶接が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のガスシールドアーク溶接における鋼板の開先形状を示す図である。
【符号の説明】
1…供試鋼
2…裏当金
Claims (6)
- ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、
C :0.02〜0.2%、
Si:0.2〜1.5%、
Mn:0.5〜2.5%、
O :0.003〜0.05%、
Sb:0.01〜0.2%、
Cu:0.1〜1%、
Ni:0.1〜1%を含有し、
かつ、P :0.03%以下、
S :0.02%以下に制限し、
残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。 - 前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、
S :0.005〜0.02%を含有することを特徴とする請求項1記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。 - 前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、
Mo:0.05〜1.5%、
を含有することを特徴とする請求項1または2記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。 - 前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、
Cr:0.05〜1.5%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。 - 前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤにおいて、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、
Al:0.005〜0.2%、
Ti:0.005〜0.2%、
Zr:0.005〜0.2%
のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接用ワイヤ。 - 前記請求項1〜5の何れか1項に記載のガスシールドアーク溶接用ワイヤを用い、CO2ガス、Ar+CO2の混合ガス、または、Ar+CO2+O2の混合ガスの何れかをシールドガスとして用いてガスシールドアーク溶接を行うことを特徴とする耐塩酸性および耐硫酸性に優れた低合金鋼のガスシールドアーク溶接方法。
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