JP2004088425A - 符号変換装置、符号変換方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

符号変換装置、符号変換方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】符号状態のままの編集処理で、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像とは解像度レベル等が異なる状態への復号を可能にする。
【解決手段】圧縮変換された符号の復号に際してはその符号中に含まれるヘッダ情報の記述による規制を受ける点に着目し、取り込まれた符号に関して(S1)、ヘッダ情報以外の符号は元のままとしヘッダ情報のみを符号の復号状態を変更させるように強制的に書換える(S2)ことにより、符号状態のままの編集処理で、後は、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像とは解像度レベル等が異なる状態への復号を可能とする。符号の復号状態を変更させる態様としては、符号を部分的に復号させるようにする態様や、原画像よりも高解像度の画像として復号させるようにする態様などがある。
【選択図】    図25

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号変換装置、符号変換方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
高精細静止画像の取扱いを容易にする画像圧縮伸長技術に対する高性能化或いは多機能化の要求は、今後、ますます強くなっていくことは必至と思われる。こうした高精細静止画像の取扱いを容易にする画像圧縮伸長アルゴリズムとしては、現在は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)が最も広く使われている。また、このJPEGで採用されているDCT(離散コサイン変換)に代わる周波数変換として、近年、DWT(離散ウェーブレット変換)の採用が増加している。その代表例は、2001年に国際標準となったJPEG後継の画像圧縮伸長方式JPEG2000である。
【0003】
ところで、JPEG2000等による圧縮伸長に供される画像データの利用形態・状況は様々である。その一例として、例えば、画像ファイルの提供者(管理者)がインタネット等を通じて課金制で画像ファイルをユーザに提供する上で、当初は、完全には見せないために意図的に縮小・低解像度なサンプル画像として確認用に配布し、その後、購入申込みがあることにより、初めて、拡大・高解像度の良好なる画像として見ることができるようにするような利用形態が考えられる。また、利用端末、例えば当該画像を表示する表示デバイスの制約を受け、原画像がフルカラー画像であってもモノクロ画像でしか表示できない、表示デバイスの表示サイズ(解像度)が小さく(低く)原画像をそのまま表示できない、といった利用状況が生ずることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、JPEG2000は原画像の再現性のよい圧縮伸長方式であるが、目的によっては、必ずしも原画像通りの伸長(復号)が望まれないケースがある。
【0005】
このようなケース、例えば、画像を圧縮した符号Aを元に、当該画像の1/2の解像度の画像の符号Bを得たい場合、一般には、
符号Aの復号(伸長)
→復号画像を解像度変換
→解像度変換後の画像を再度符号化
という手順をとることにより実現は可能であるが、面倒な手順をとる必要があり、処理時間がかかる。また、逆量子化等の手順も経るため、余計な画質劣化を生ずることもある。さらには、一旦、解像度変換された画像を再度符号化しているため、当初の符号とは異なり、当初の画像に復号させることができなくなってしまうこともある。
【0006】
つまり、このような例において、符号Bが符号Aの符号状態での編集だけで作成できれば、復号・符号化を経ないので処理時間が短く、逆量子化も行われないので余計な画質劣化もなく、好都合である。また、符号Bの符号状態での編集で元の符号Aに戻せれば、さらに好都合である(これは、ある意味で符号Aの一部をユーザから隠す作用を有することになるからである)。
【0007】
ちなみに、ウェーブレット変換は、高画質な2のべき乗の解像度変換法でもあるので、符号中から、原画像よりも解像度の低い画像を取り出す方法はよく知られている(例えば、特開2000−125293公報、特開2000−125294公報等)。これらの公報例では、2のべき乗の解像度に限らず、任意解像度への変換法についても言及されている。ところが、このような方式は、ユーザ自身が解像度変換を所望するケースでの利用形態であり、元々、原画像への復号も可能なため、前述した課金制(画像データをユーザに提供する提供者が意図的な解像度変換等を所望するケース)のような利用形態には適さない。
【0008】
また、このような解像度の低レベル化(画像の縮小化)等に関する従来例は多いが、原画像よりも高い解像度の画像を生成する方法に関しては、従来、あまり議論されていない。これは、符号を復号後、別途既存の方法(例えば、3次補間法としてのキュービックコンボリューション法など)で補間すればよい、との考えからであると思われる。ところが、画像を扱う個々のシステムにおいては、補間に使用されるアルゴリズムでは、画質上、不足する場合がある。例えば、補間アルゴリズムが速度優先の観点からキュービックコンボリューション法ではなく簡易な最近傍法に限定されているような場合である。逆にいえば、3次補間法としてのキュービックコンボリューション法のような高度・高性能な変倍処理回路を備えない構成(単にJPEG2000の基本構成を備える既存のシステム)であっても、簡単に拡大・高解像度化を行えれば好都合である。
【0009】
本発明の目的は、符号状態のままの編集処理で、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像とは解像度レベル等が異なる状態への復号を可能にすることである。
【0010】
本発明の、より具体的な目的の一つは、符号状態のままの編集処理で、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像よりも劣化させた状態への復号を可能にし、課金制等への適用に好適とすることである。
【0011】
本発明の、より具体的な目的の一つは、符号状態のままの編集処理で、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像よりも高解像度状態への復号を可能にすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の符号変換装置は、圧縮変換された符号を取り込む入力手段と、取り込まれた前記符号の復号状態を変更させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換手段と、書換えられた前記ヘッダ情報を含む前記符号を対象物に出力する出力手段と、を備える。
【0013】
従って、圧縮変換された符号の復号に際してはその符号中に含まれるヘッダ情報の記述による規制を受けるので、ヘッダ情報以外の符号は元のままとしヘッダ情報のみを符号の復号状態を変更させるように強制的に書換えることにより、符号状態のままの編集処理で、後は、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像とは解像度レベル等が異なる状態への復号が可能となる。この際、ヘッダ情報のみの書換えであるので、当該ヘッダ情報を元の状態に書換えるだけで本来の復号状態に戻すことも容易である。
【0014】
請求項2記載の発明の符号変換装置は、圧縮変換された符号を取り込む入力手段と、取り込まれた前記符号を部分的に復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換手段と、書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力手段と、を備える。
【0015】
従って、基本的には請求項1記載の発明と同様であるが、復号状態を変更させるその具体的な一例として、部分的な復号、即ち、原画像よりも劣化させた状態への復号を可能とすることで、課金制等への適用に好適となる。つまり、符号のヘッダ情報のみを書換えると同時にヘッダ情報以外の符号情報を元のまま維持し、維持された符号よりも少ない符号で復号されるように符号化することが可能となり、元の符号の一部をユーザに対して隠す作用等が簡単に確保できる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の符号変換装置において、対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である。
【0017】
従って、請求項2記載の発明は、離散ウェーブレット変換を用いるJPEG2000フォーマットの符号の場合に特に好適に適用可能となる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の符号変換装置において、前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報である。
【0019】
従って、解像度、画質、コンポーネント等の順番でのプログレッシブ表示が可能なフォーマット、即ち、符号が所定のプログレッシブ順序で並んでいるフォーマットにおいては、符号のヘッダ情報を書換えることにより、プログレッションを途中で終了させることができるので、原画像対応の実際の符号状態に拘らず、原画像よりも劣化させた状態で復号される符号を簡単に作り出すことができる。特に、符号の復号に際しては、プログレッシブ順序に従いパケットが復号されるので、その最上位の要素に関して書換えを行うことで、所望通りの部分的な復号が可能となる符号化が行える。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の符号変換装置において、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換える前記ヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である。
【0021】
従って、請求項4記載の発明の一態様として、画質の劣化した復号を可能にするには、レイヤなる要素が最上位となるプログレッシブ順序としそのレイヤ数が減るようにレイヤ数に関する情報を書換えることで簡単に実現できる。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の符号変換装置において、レイヤ数をn減らす場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中のデフォルト符号スタイルマーカ(COD)のマーカセグメントSGcodのレイヤ数をn減ずるように書換える。
【0023】
従って、請求項5記載の発明に関して、レイヤ数をn減らす場合の処理が明らかとなる。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項4記載の符号変換装置において、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換える前記ヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である。
【0025】
従って、請求項4記載の発明の一態様として、解像度レベルの劣化した復号を可能にするには、解像度レベルなる要素が最上位となるプログレッシブ順序としその画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル等が減るようにこれらのヘッダ情報に関する情報を書換えることで簡単に実現できる。例えば、ヘッダ情報の書換えにより、低解像度から高解像度に至る解像度レベル順のプログレッションを途中で終了させることにより、あたかも低解像度レベルの画像しか含まれていないように見える符号を作り出すことが可能となる。
【0026】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の符号変換装置において、ユーザ定義プリシンクトの場合、書換える前記ヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含む。
【0027】
従って、マキシマムプリシンクトの場合には請求項7記載の発明のままでよいが、ユーザ定義プリシンクトの場合には書換えるヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含ませればよい。
【0028】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の符号変換装置において、解像度レベルを1/2倍にする場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中の画像サイズ及びタイルサイズを1/2倍、解像度レベル数をn減らし、プリシンクトサイズを3n減らし、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関するエントリを3nバイト分削除するように書換える。
【0029】
従って、請求項7又は8記載の発明に関して、解像度レベルを1/2倍に低下させる場合の処理が明らかとなる。
【0030】
請求項10記載の発明は、請求項4記載の符号変換装置において、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である。
【0031】
従って、請求項4記載の発明の一態様として、カラー画像のモノクロ化のように劣化した復号を可能にするには、コンポーネント数なる要素が最上位となるプログレッシブ順序としそのコンポーネント数等が減るようにコンポーネント数に関する情報を書換えることで簡単に実現できる。
【0032】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の符号変換装置において、コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含む。
【0033】
従って、コンポーネント変換されていない場合には請求項10記載の発明のままでよいが、コンポーネント変換されている場合には書換えるヘッダ情報にコンポーネント変換の有無に関する情報を含ませればよい。
【0034】
請求項12記載の発明は、請求項10又は11記載の符号変換装置において、コンポーネント数をn減らす場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中のサイズマーカ(SIZ)中のマーカセグメントLsizの値を3n減らし、マーカセグメントCsizの値をn減らし、マーカセグメントSsiz,XRsiz及びYRsizに関してnコンポーネント分を削除するように書換える。
【0035】
従って、請求項10又は11記載の発明に関して、コンポーネント数をn減らす場合の処理が明らかとなる。
【0036】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の符号変換装置において、コンポーネント変換されている場合には、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中のコンポーネント変換の有無に関する情報として、デフォルト符号スタイルマーカ(COD)のマーカセグメントSGcodの色変換の内容を適宜0に書換える。
【0037】
従って、請求項12記載の発明に関して、コンポーネント変換されている場合の処理が明らかとなる。
【0038】
請求項14記載の発明は、請求項2又は3記載の符号変換装置において、前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報は、画像サイズに関連するヘッダ情報である。
【0039】
従って、プログレッシブ順序に制約を受けない要素として、画像サイズに関連するヘッダ情報、特にタイルに関する情報があり、この情報を書換えるだけで部分的なタイル(例えば、先頭からn番目までのタイル)のみを復号させるような符号化が可能となる。
【0040】
請求項15記載の発明は、請求項14記載の符号変換装置において、前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含む。
【0041】
従って、請求項14記載の発明に関して、書換えるヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含ませることで、タイル番号を変えたい場合にも簡単に対処できる。
【0042】
請求項16記載の発明は、請求項2ないし15の何れか一記載の符号変換装置において、前記ヘッダ情報書換手段によるヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除する符号削除手段を備える。
【0043】
従って、基本的には、前述したようにヘッダ情報以外の符号情報は元のまま維持することにより、ヘッダ情報を戻すことにより符号に関しても当初の復号が可能となるが、必要に応じてヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除することで、符号サイズを小さくすることも可能となる。
【0044】
請求項17記載の発明の符号変換装置は、圧縮変換された符号を取り込む入力手段と、取り込まれた前記符号をその原画像よりも高解像度の画像として復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換手段と、書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力手段と、を備える。
【0045】
従って、基本的には請求項1記載の発明と同様であるが、復号状態を変更させるその具体的な一例として、原画像よりも高解像度の画像への復号を可能とするようにヘッダ情報を書換えることで、3次補間法のような高度・高性能な変倍処理回路を備えないシステム構成であっても、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像よりも高解像度状態への復号が可能となる。
【0046】
請求項18記載の発明は、請求項17記載の符号変換装置において、対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である。
【0047】
従って、請求項17記載の発明は、離散ウェーブレット変換を用いるJPEG2000フォーマットの符号の場合に特に好適に適用可能となる。
【0048】
請求項19記載の発明は、請求項17又は18記載の符号変換装置において、前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報が、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報であって、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連する情報である。
【0049】
従って、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連するヘッダ情報のみを書換え編集するだけで、原画像よりも高解像度の画像への復号が可能となる符号化を行える。
【0050】
請求項20記載の発明は、請求項19記載の符号変換装置において、解像度レベルを2倍にする場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中の画像サイズ及びタイルサイズを2倍し、解像度レベル数をn増やすように書換える。
【0051】
従って、請求項19記載の発明に関して、解像度レベルを2倍に向上させる場合の処理が明らかとなる。即ち、ヘッダ情報がこのように書換えられた符号の復号化に際しては、本来の解像度レベルの符号に対してnだけレベルの大きい解像度レベルの符号であると解釈し、本来の解像度レベルの符号は符号形成時に破棄されて存在しないものと解釈する結果、2倍のサイズ、即ち、2倍の解像度レベルの画像を生成することとなる。
【0052】
請求項21記載の発明は、請求項7,8,9,17,18,19又は20記載の符号変換装置において、所望の解像度レベルへの変更倍率が2のべき乗でない場合に所望の変更倍率間近となる2のべき乗の倍率となるように解像度レベル用のヘッダ情報のみを書換える前記ヘッダ情報書換手段と、書換えられたヘッダ情報を含む前記符号を復号する復号手段と、この復号手段により復号された画像に対して所望の解像度レベルとなるように補間法により補間又は間引きを行う最終倍率調整手段と、を備える。
【0053】
従って、解像度レベルを変更させる請求項7,8,9,17,18,19又は20記載の符号変換装置において、例えば、高画質な解像度変換法である離散ウェーブレット変換/離散ウェーブレット逆変換等の利用を想定しており、解像度レベルの変更に関しては2のべき乗なる倍率を基本とするが、2のべき乗でない場合には、上述したようなヘッダ情報の書換えで所望の変更倍率間近となる2のべき乗の倍率なる解像度レベルへの変更を行い、その後、不足分の拡大又は縮小を補間法による補間又は間引きで行うことで、最近傍法のような簡易の変倍機能を利用する場合でも極力高画質な変倍が可能となる。
【0054】
上述した各発明の作用は、以下に示すようなプログラム、当該プログラムを格納した記憶媒体、或いは、符号変換方法によっても奏される。
【0055】
請求項22記載の発明のプログラムは、コンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、圧縮変換された符号を取り込む入力機能と、取り込まれた前記符号の復号状態を変更させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換機能と、書換えられた前記ヘッダ情報を含む前記符号を対象物に出力する出力機能と、を実行させる。
【0056】
請求項23記載の発明のプログラムは、コンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、圧縮変換された符号を取り込む入力機能と、取り込まれた前記符号を部分的に復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換機能と、書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力機能と、を実行させる。
【0057】
請求項24記載の発明は、請求項23記載のプログラムにおいて、対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である。
【0058】
請求項25記載の発明は、請求項23又は24記載のプログラムにおいて、前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報である。
【0059】
請求項26記載の発明は、請求項25記載のプログラムにおいて、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換える前記ヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である。
【0060】
請求項27記載の発明は、請求項25記載のプログラムにおいて、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換える前記ヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である。
【0061】
請求項28記載の発明は、請求項27記載のプログラムにおいて、ユーザ定義プリシンクトの場合、書換える前記ヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含む。
【0062】
請求項29記載の発明は、請求項25記載のプログラムにおいて、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である。
【0063】
請求項30記載の発明は、請求項29記載のプログラムにおいて、コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含む。
【0064】
請求項31記載の発明は、請求項23又は24記載のプログラムにおいて、前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報は、画像サイズに関連するヘッダ情報である。
【0065】
請求項32記載の発明は、請求項31記載のプログラムにおいて、前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含む。
【0066】
請求項33記載の発明は、請求項24ないし32の何れか一記載のプログラムにおいて、前記ヘッダ情報書換機能によるヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除する符号削除機能をコンピュータに実行させる。
【0067】
請求項34記載の発明のプログラムは、コンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、圧縮変換された符号を取り込む入力機能と、取り込まれた前記符号をその原画像よりも高解像度の画像として復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換機能と、書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力機能と、を実行させる。
【0068】
請求項35記載の発明は、請求項34記載のプログラムにおいて、対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である。
【0069】
請求項36記載の発明は、請求項34又は35記載のプログラムにおいて、前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報が、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報であって、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連する情報である。
【0070】
請求項37記載の発明のコンピュータ読取り可能な記憶媒体は、請求項22ないし36の何れか一記載のプログラムが格納されている。
【0071】
請求項38記載の発明の符号変換方法は、圧縮変換された符号を取り込む入力ステップと、取り込まれた前記符号の復号状態を変更させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換ステップと、書換えられた前記ヘッダ情報を含む前記符号を対象物に出力する出力ステップと、を備える。
【0072】
請求項39記載の発明の符号変換方法は、圧縮変換された符号を取り込む入力ステップと、取り込まれた前記符号を部分的に復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換ステップと、書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力ステップと、を備える。
【0073】
請求項40記載の発明は、請求項39記載の符号変換方法において、対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である。
【0074】
請求項41記載の発明は、請求項39又は40記載の符号変換方法において、前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報である。
【0075】
請求項42記載の発明は、請求項41記載の符号変換方法において、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換える前記ヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である。
【0076】
請求項43記載の発明は、請求項41記載の符号変換方法において、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換える前記ヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である。
【0077】
請求項44記載の発明は、請求項43記載の符号変換方法において、ユーザ定義プリシンクトの場合、書換える前記ヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含む。
【0078】
請求項45記載の発明は、請求項41記載の符号変換方法において、前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である。
【0079】
請求項46記載の発明は、請求項45記載の符号変換方法において、コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含む。
【0080】
請求項47記載の発明は、請求項39又は40記載の符号変換方法において、前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報は、画像サイズに関連するヘッダ情報である。
【0081】
請求項48記載の発明は、請求項47記載の符号変換方法において、前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含む。
【0082】
請求項49記載の発明は、請求項39ないし48の何れか一記載の符号変換方法において、前記ヘッダ情報書換ステップによるヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除する符号削除ステップを備える。
【0083】
請求項50記載の発明の符号変換方法は、圧縮変換された符号を取り込む入力ステップと、取り込まれた前記符号をその原画像よりも高解像度の画像として復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換ステップと、書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力ステップと、を備える。
【0084】
請求項51記載の発明は、請求項50記載の符号変換方法において、対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である。
【0085】
請求項52記載の発明は、請求項50又は51記載の符号変換方法において、前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報が、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報であって、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連する情報である。
【0086】
【発明の実施の形態】
最初に、本発明の実施の形態の前提となるJPEG2000アルゴリズムの概要について説明する。
【0087】
図1は、JPEG2000方式の基本となる階層符号化アルゴリズムを実現するシステムの機能ブロック図である。このシステムは、色空間変換・逆変換部101、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102、量子化・逆量子化部103、エントロピー符号化・復号化部104、タグ処理部105の各機能ブロックにより構成されている。
【0088】
このシステムが従来のJPEGアルゴリズムと比較して最も大きく異なる点の一つは変換方式である。JPEGでは離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)を用いているのに対し、この階層符号化アルゴリズムでは、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102において、離散ウェーブレット変換(DWT:Discrete Wavelet Transform)を用いている。DWTはDCTに比べて、高圧縮領域における画質が良いという長所を有し、この点が、JPEGの後継アルゴリズムであるJPEG2000でDWTが採用された大きな理由の一つとなっている。
【0089】
また、他の大きな相違点は、この階層符号化アルゴリズムでは、システムの最終段に符号形成を行うために、タグ処理部105の機能ブロックが追加されていることである。このタグ処理部105で、画像の圧縮動作時には圧縮データが符号列データとして生成され、伸長動作時には伸長に必要な符号列データの解釈が行われる。そして、符号列データによって、JPEG2000は様々な便利な機能を実現できるようになった。例えば、ブロック・ベースでのDWTにおけるオクターブ分割に対応した任意の階層(デコンポジションレベル)で、静止画像の圧縮伸長動作を自由に停止させることができるようになる(後述する図3参照)。また、一つのファイルから低解像度画像(縮小画像)を取り出したり、画像の一部(タイリング画像)を取り出すことができるようになる。
【0090】
原画像の入出力部分には、色空間変換・逆変換部101が接続される場合が多い。例えば、原色系のR(赤)/G(緑)/B(青)の各コンポーネントからなるRGB表色系や、補色系のY(黄)/M(マゼンタ)/C(シアン)の各コンポーネントからなるYMC表色系から、YUVあるいはYCbCr表色系への変換又は逆変換を行う部分がこれに相当する。
【0091】
次に、JPEG2000アルゴリズムについて説明する。カラー画像は、一般に、図2に示すように、原画像の各コンポーネント111(ここではRGB原色系)が、矩形をした領域によって分割される。この分割された矩形領域は、一般にブロックあるいはタイルと呼ばれているものであるが、JPEG2000では、タイルと呼ぶことが一般的であるため、以下、このような分割された矩形領域をタイルと記述することにする(図2の例では、各コンポーネント111が縦横4×4、合計16個の矩形のタイル112に分割されている)。このような個々のタイル112(図2の例で、R00,R01,…,R15/G00,G01,…,G15/B00,B01,…,B15)が、画像データの圧縮伸長プロセスを実行する際の基本単位となる。従って、画像データの圧縮伸長動作は、コンポーネント毎、また、タイル112毎に、独立に行われる。
【0092】
画像データの符号化時には、各コンポーネント111の各タイル112のデータが、図1の色空間変換・逆変換部101に入力され、色空間変換を施された後、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102で2次元ウェーブレット変換(順変換)が施されて、周波数帯に空間分割される。
【0093】
図3には、デコンポジションレベル数が3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示している。即ち、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジションレベル0)に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル1に示すサブバンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル2に示すサブバンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。順次同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル3に示すサブバンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。図3では、各デコンポジションレベルにおいて符号化の対象となるサブバンドを、網掛けで表してある。例えば、デコンポジションレベル数を3としたとき、網掛けで示したサブバンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブバンドは符号化されない。
【0094】
次いで、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められ、図1に示す量子化・逆量子化部103で対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。
【0095】
この量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、「プレシンクト」と呼ばれる重複しない矩形に分割される。これは、インプリメンテーションでメモリを効率的に使うために導入されたものである。図4に示したように、一つのプレシンクトは、空間的に一致した3つの矩形領域からなっている。更に、個々のプレシンクトは、重複しない矩形の「コード・ブロック」に分けられる。これは、エントロピー・コーディングを行う際の基本単位となる。
【0096】
ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素あるいはコード・ブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行うことができる。
【0097】
ここで、図5はビットプレーンに順位付けする手順の一例を示す説明図である。図5に示すように、この例は、原画像(32×32画素)を16×16画素のタイル4つで分割した場合で、デコンポジションレベル1のプレシンクトとコード・ブロックの大きさは、各々8×8画素と4×4画素としている。プレシンクトとコード・ブロックの番号は、ラスター順に付けられており、この例では、プレンシクトが番号0から3まで、コード・ブロックが番号0から3まで割り当てられている。タイル境界外に対する画素拡張にはミラーリング法を使い、可逆(5,3)フィルタでウェーブレット変換を行い、デコンポジションレベル1のウェーブレット係数値を求めている。
【0098】
また、タイル0/プレシンクト3/コード・ブロック3について、代表的な「レイヤ」構成の概念の一例を示す説明図も図5に併せて示す。変換後のコード・ブロックは、サブバンド(1LL,1HL,1LH,1HH)に分割され、各サブバンドにはウェーブレット係数値が割り当てられている。
【0099】
レイヤの構造は、ウェーブレット係数値を横方向(ビットプレーン方向)から見ると理解し易い。1つのレイヤは任意の数のビットプレーンから構成される。この例では、レイヤ0,1,2,3は、各々、1,3,1,3のビットプレーンから成っている。そして、LSB(Least Significant Bit:最下位ビット)に近いビットプレーンを含むレイヤ程、先に量子化の対象となり、逆に、MSB(Most Significant Bit:最上位ビット)に近いレイヤは最後まで量子化されずに残ることになる。LSBに近いレイヤから破棄する方法はトランケーションと呼ばれ、量子化率を細かく制御することが可能である。
【0100】
図1に示すエントロピー符号化・復号化部104では、コンテキストと対象ビットから確率推定によって、各コンポーネント111のタイル112に対する符号化を行う。こうして、原画像の全てのコンポーネント111について、タイル112単位で符号化処理が行われる。最後にタグ処理部105は、エントロピー符号化・復号化部104からの全符号化データを1本の符号列データに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行う。
【0101】
一方、符号化データの復号化時には、画像データの符号化時とは逆に、各コンポーネント111の各タイル112の符号列データから画像データを生成する。この場合、タグ処理部105は、外部より入力した符号列データに付加されたタグ情報を解釈し、符号列データを各コンポーネント111の各タイル112の符号列データに分解し、その各コンポーネント111の各タイル112の符号列データ毎に復号化処理(伸長処理)を行う。このとき、符号列データ内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、量子化・逆量子化部103で、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストが生成される。エントロピー符号化・復号化部104で、このコンテキストと符号列データから確率推定によって復号化を行い、対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。このようにして復号化されたデータは周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット変換・逆変換部102で2次元ウェーブレット逆変換を行うことにより、画像データの各コンポーネントの各タイルが復元される。復元されたデータは色空間変換・逆変換部101によって元の表色系の画像データに変換される。
【0102】
以上が、JPEG2000アルゴリズムの概要である。
【0103】
次に、本発明で注目しているJPEG2000符号のヘッダ情報及びマーカセグメントの構成の概要について、JPEG2000の符号フォーマットを参照して説明する。図6はJPEG2000の符号フォーマットを示す概略図である。当該符号フォーマットは、符号データの始まりを示すSOC(Start of Codestream)マーカで始まり、その後に、符号化のパラメータや量子化のパラメータを記述したメインヘッダが続き、さらに、実際の符号データが続く構成である。実際の符号データは、SOT(Start of Tile−part)マーカで始まり、タイルヘッダ、SOD(Start of Data)マーカ、タイルデータ(符号)で構成される。これら画像全体に相当する符号データの後に、符号の終了を示すEOC(End of Codestream)マーカが付加される。
【0104】
図7に、メインヘッダの構成例を示す。メインヘッダは、COD,QCDなる必須マーカセグメントと、COC,QCC,RGN,POC,PPM,TLM,PLM,CRG,COMなるオプションマーカセグメントとにより構成されている。
【0105】
また、図8にタイルヘッダの構成例を示す。図8(a)は、タイルヘッダの先頭に付加されるマーカセグメント列を示し、COD,COC,QCD,QCC,RGN,POC,PPT,PLT,COMのマーカセグメント(全てオプション)が使用可能である。一方、図8(b)は、タイル内が複数に分割されている場合における分割されたタイル部分列の先頭に付加されるマーカセグメント列であり、POC,PPT,PLT,COMのマーカセグメント(全てオプション)が使用可能である。
【0106】
ここで、JPEG2000で使用されるマーカ及びマーカセグメントについて説明する。マーカは2バイト(先頭バイトが0xffで、続くバイトが0x01〜0xfe)で構成される。マーカ及びマーカセグメントは、以下に示す6種類に分類できる。
【0107】
▲1▼ フレーム区切り(delimiting)
▲2▼ 画像の一、サイズ関係の情報(fixed information)
▲3▼ 符号化機能の情報(functional)
▲4▼ エラー耐性用(in bit stream)
▲5▼ ビットストリームのポインタ(pointer)
▲6▼ 補助的な情報(informational)
このうち、本発明に関係するマーカは▲1▼〜▲3▼である。これらの詳細について、以下に説明する。
【0108】
まず、Delimitingマーカ及びマーカセグメントについて説明する。Delimitingマーカ及びマーカセグメントは必須であり、SOC,SOT,SOD,EOCがある。符号開始マーカ(SOC)は符号列の先頭に付加される。タイル開始マーカ(SOT)は、タイル符号列の先頭に付加される。このSOTマーカセグメントの構成を図9に示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLsot、タイル番号(0から始まるラスター順につけられた番号)が記述されるIsot、タイル長さが記述されるPsot、タイル部分番号が記述されるTPsot、タイル部分数が記述されるTNsotなる内容からなる。このうち、図9中に網掛けを施して示すIsot部分がタイル番号を変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0109】
次に、Fixed informationマーカセグメントについて説明する。これは、画像についての情報を記述するマーカで、SIZマーカが該当する。SIZマーカセグメントはSOCマーカの直後に付加される。マーカセグメント長はコンポーネント数に依存する。このSIZマーカセグメントの構成を図10に示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLsiz、符号列の互換性(0固定、0以外は予約)が記述されるRsiz、reference gridの水平方向サイズが記述されるXsiz、reference gridの垂直方向サイズが記述されるYsiz、reference grid原点からの画像の水平方向オフセット位置が記述されるXOsiz、reference grid原点からの画像の垂直方向オフセット位置が記述されるYOsiz、タイルの水平方向サイズが記述されるXTsiz、タイルの垂直方向サイズが記述されるYTsiz、reference grid原点からのタイルの水平方向オフセット位置が記述されるXTOsiz、reference grid原点からのタイルの垂直方向オフセット位置が記述されるYTOsiz、コンポーネント数が記述されるCsiz、(i)番目のコンポーネントにおけるビット数と符号ビット数が記述されるSsiz(i)、(i)番目のコンポーネントにおける水平方向サンプル数が記述されるXRsiz(i)、(i)番目のコンポーネントにおける垂直方向サンプル数が記述されるYRsiz(i)なる内容により構成される。
【0110】
このうち、図10中に網掛けを施して示すXsiz、Ysiz、XTsiz、YTsizなる画像サイズ、タイルサイズに関する部分は、解像度レベルを変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。また、Lsiz、Csiz、Ssiz、XRsiz、YRsizなる部分は、コンポーネント数を減らしたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。また、XRsiz、YRsizなる部分は、タイル数を減らしたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分ともなる。
【0111】
さらに、Functionalマーカセグメントについて説明する。これは、符号化された符号の機能を示すマーカセグメントで、複数のタイル部分に分かれている場合には先頭のタイル部分(Tsot=0)に付加される。このマーカとしては、COD、COC、QCD、QCC等がある。
【0112】
CODは、デフォルトの符号スタイルを記述する必須のマーカであり、マーカ長はScodの長さに依存する。このCODマーカセグメントの構成を図11に示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLcod、全コンポーネントに対する符号スタイルが記述されるScod、コンポーネントに依存しない符号スタイルのパラメータが記述されるSGcod、コンポーネントに関係する符号スタイルのパラメータが記述されるSPcodなる内容により構成される。
【0113】
このうち、図11中に網掛けを施して示すLcod、SPcodなる部分は、解像度レベルを変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。また、SGcodなる部分は、コンポーネント数を減らしたい場合やレイヤ数を減らしたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0114】
また、SGcodなる部分(32ビットサイズ)の内容としては、8ビットサイズで「プログレッシブ順序」が記述された部分と、16ビットサイズで「レイヤ数」が記述された部分と、8ビットサイズで「色変換」に関して記述された部分とが含まれている。プログレッシブ順序に関しては、後述するが、レイヤ>>解像度>>コンポーネント>>位置の場合、0000 0000なる値に設定され、解像度>>レイヤ>>コンポーネント>>位置の場合、0000 0001なる値に設定され、解像度>>位置>>コンポーネント>>レイヤの場合、0000 0010なる値に設定され、位置>>コンポーネント>>解像度>>レイヤの場合、0000 0011なる値に設定され、コンポーネント>>位置>>解像度>>レイヤの場合、0000 0100なる値に設定される。また、色変換に関しては、色変換定義なしの場合には00000000なる値に設定され、9−7フィルタを使用する場合はICT(非可逆変換)、5−3フィルタを使用する場合はRCT(可逆変換)で0000 0001なる値に設定される。このようなSGcod中のレイヤ数に関する部分がレイヤ数を減らしたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となり、色変換部分がコンポーネント数を減らしたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0115】
SPcodなる部分の内容としては、分解数(デコンポジションレベル)が記述された部分や、コードブロックの大きさが記述された部分や、ウェーブレット変換(9−7非可逆変換又は5−3可逆変換)が記述された部分や、プリシンクトサイズが記述された部分などが含まれている。プリシンクトサイズに関する部分は、水平方向サイズ(2のべき乗の指数値PPx)や垂直方向サイズ(2のべき乗の指数値PPy)が記述される。このようなSPcod中の分解数やプリシンクトサイズに関する部分が、解像度レベルを変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0116】
COC(コンポーネント符号スタイルマーカ)は、符号スタイルの例外記述で、CODとは異なった符号化をする場合に付加されるマーカである。タイルが複数に分かれる場合には先頭タイルに付加されるマーカ長はScocの長さに依存する。なお、CODとCOCとの優先順位は、
タイル部分に付加されたCOC > タイル部分に付加されたCOD > メインヘッダのCOC > メインヘッダのCOD
である。
【0117】
図12にCOCマーカセグメントの構成を示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLcoc、コンポーネント番号(Csizの値によって、8ビット又は16ビット)が記述されるCcoc、本コンポーネントに対する符号スタイルが記述されるScoc、符号スタイルのパラメータが記述されるSPcocなる内容により構成される。このうち、図12中に網掛けを施して示すLcoc、SPcocなる部分は、解像度レベルを変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0118】
QCD(デフォルト量子化マーカ)は、デフォルトの量子化スタイルを記述するマーカである。タイルが複数に分かれる場合には先頭タイルに付加される。マーカ長は量子化値の数に依存する。
【0119】
図13にQCDマーカセグメントの構成を示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLqcd、全てのコンポーネントに対する量子化スタイルが記述されるSqcd、符号化すべきビットプレーンの総数(ウェーブレット係数のビットプレーンの総数)が量子化ステップサイズとして記述されるSPqcdなる内容により構成される。このうち、図13中に網掛けを施して示すLqcd、SPqcdなる部分は、解像度レベルを変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0120】
QCC(コンポーネント量子化マーカ)は、QCDとは異なった量子化をする場合に付加されるマーカである。タイルが複数に分かれる場合には先頭タイルに付加される。マーカ長は量子化値の数に依存する。なお、QCDとQCCとの優先順位は、
タイル部分に付加されたQCC > タイル部分に付加されたQCD
である。
【0121】
図14にQCCマーカセグメントの構成を示す。当該マーカセグメントの大きさが記述されるLqcc、コンポーネント番号(Csizの値によって、8ビット又は16ビット)が記述されるCqcc、本コンポーネントに対する量子化符号スタイルが記述されるSqcc、符号化すべきビットプレーンの総数(ウェーブレット係数のダイナミックレンジ)が量子化ステップサイズとして記述されるSPqccなる内容により構成される。このうち、図14中に網掛けを施して示すLqcc、SPqccなる部分は、解像度レベルを変えたい場合に書換え対象となるヘッダ情報部分となる。
【0122】
つづいて、ヘッダ情報以外の符号情報は元のままに維持した状態で、前述したような符号中のヘッダ情報のみを書換えることにより、なぜ、維持された符号よりも少ない符号を復号(即ち、部分的な復号)が可能であるかについて、説明する。
【0123】
まず、JPEG2000の符号化処理は、図1を参照して説明したが、書換えて示すと、概ね図15に示すような流れで行われる。即ち、タイル毎にウェーブレット変換した後、サブバンド毎に量子化を行い、さらに、コードブロック毎にビットプレーン符号化を行った後、コードブロックの符号をまとめてパケットを生成し、かつ、パケットを並べて符号を形成する。符号形成プロセスとしての最後の2つのブロックでは、「パケット」と呼ばれる符号単位を所望の順序に並べる作業を行う。
【0124】
ここで、JPEG2000の概要で前述したが、再度、「画像」「タイル」「サブバンド」「プリシンクト」「コードブロック」の関係と、「パケット」と「レイヤ」の関係について図16を参照して整理する。
【0125】
まず、物理的な大きさの序列は、
画像 ≧ タイル > サブバンド ≧ プリシンクト ≧ コードブロック
である。
【0126】
「タイル」とは、画像を矩形に分割したものであり、分割数=1の場合、画像=タイルとなる。「プリシンクト」とは、サブバンドを矩形に分割したもの(をHL,LH,HHの3つのサブバンドについて集めたもの。プリシンクトは3つで1まとまりとなるが、ただし、LLサブバンドを分割したプリシンクトは1つで1まとまり)で、大まかには画像中の場所(Position)を表すものである。プリシンクトはサブバンドと同じサイズにできる。プリシンクトをさらに矩形に分割したものが「コードブロック」である。
【0127】
また、プリシンクトに含まれる全てのコードブロックから、符号の一部を取り出して集めたもの(例えば、全てのコードブロックの最上位ビットMSBから3枚目までのビットプレーンの符号を集めたもの)が「パケット」である。ここに、上述の“一部”は“空”でもいいので、パケットの中身が符号的には“空(から)”ということもある。全てのプリシンクト(=全てコードブロック=全てのサブバンド)のパケットを集めると、画像全域の符号の一部(例えば、画像全域のウェーブレット係数の、MSBから3枚目までのビットプレーンの符号)ができるが、これが「レイヤ」である。レイヤは、大まかには画像全体のビットプレーンの符号の一部であるから、復号されるレイヤ数が増えれば画質は上がる。レイヤはいわば画質の単位である。
【0128】
従って、全てのレイヤを集めると、画像全域の全てのビットプレーンの符号になる。
【0129】
図17に、ウェーブレット変換の階層数(デコンポジションレベル)=2、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズとしたときのレイヤと、それに含まれるパケットの例を示す。パケットは、プリシンクトを単位とするものであるから、プリシンクト=サブバンドとした場合、HL〜HHサブバンドを跨いだものとなる。図17(b)では、幾つかのパケットを太線で囲んで示している。
【0130】
このようなパケットの並びを「プログレッシブ順序」といい、以下に説明する。即ち、JPEG2000において、符号順序制御では、エントロピー符号化された符号列を元に、目的にあった最終符号列を生成する。ここでいう目的には、画質、解像度、画質と解像度に関係するプログレッシブ順序、符号サイズ等が挙げられる。例えば、画質に関しては、何段階かの画質レベルを設定し、設定したレベルに対して最適な符号を構成するように、ブロック毎の符号列に対して終了点を決める。符号終了点の決め方としては、いろいろあるが、一例として、エントロピー符号化時に符号の増加量(ΔR)と画質向上度(ΔD)を計算しておき、それを利用する方法がある。
【0131】
プログレッシブ順序に関しては、大別すると、空間解像度を向上させていく方式と、SNR画質を向上させていく方式とに分けられる。前者は、図18(a)に示すように、低周波数サブバンドから順次符号を形成する方式で、徐々に解像度が高くなる。一方、後者はビットプレーン符号化を利用した方法で、図18(b)に示すように、上位ビットプレーンの符号から順次符号を形成する方式で、解像度は一定で徐々に画質向上が行われる。ちなみに、JPEGでも拡張機能として解像度と係数のプログレッシブ機能はあるが、空間解像度のプログレッシブを行うためには解像度変換等の処理が必要になるため、その都度、DCT変換が必要になる。よって、上述したようなプログレッシブ順序に関しては、JPEG2000の特徴といえる。なお、両者のプログレッシブ順序は、符号の並べ替えを行うことで相互変換できる点も大きな特徴である。
【0132】
なお、プログレッシブ順序に関しては、解像度(resolution level)、プレシンクト(position)、色成分(component)、レイヤ(layer)の組合せにより、
LRCP=Layer−resolution level−component−position
RLCP=Resolution level−layer−component−position
RPCL=Resolution level−position−component−layer
PCRL=Position−component−resolution level−layer
CPRL=Component−position−resolution level−layer
の5つの方法が定義されている。
【0133】
なお、デコンポジションレベル(施すウェーブレット変換の数)と解像度レベルとの関係(用語上の定義)は、図19に示す通りである(図示例は、デコンポジションレベルが3の場合を示している)。
【0134】
ここで、エンコーダ(符号器)が、プログレッシブ順序順にパケットを並べる様子、及び、デコーダ(復号器)がプログレッシブ順序順にパケットをデコードする様子について説明する。
【0135】
例えば、プログレッシブ順序がLRCP順の場合、JPEG2000の標準書の記載に従えば、
Figure 2004088425
という順で、パケットの配置(エンコード時)及び解釈(デコード時)がなされる。パケット自体は、パケットヘッダを有するが、該ヘッダには、レイヤ番号や解像度番号等は一切記載されていない。デコード時に、そのバケットがどのレイヤのどの解像度のものかを判別するには、ヘッダ情報中のCODタグに指定されたプログレッシブ順序から上記forループを形成し、そのパケットがどのforループ内でハンドリングされたかで決定される。
【0136】
ここで、レイヤ数、解像度数、コンポ−ネント数、プリシンクト数は、上記のようにヘッダ情報のタグから読取ることができる)タグからプリシンクトサイズが分かるため、プリシンクト数は計算できる)。後は、パケットの切れ目さえ判別できればパケットの個数は数えられる。
【0137】
以下、パケットヘッダ(パケットの頭にあるヘッダ)に関して説明するが、パケットヘッダには、パケットに含まれる符号の長さが記述されているため、上記切れ目はカウントが可能となる。
【0138】
「パケット」は、基本となる最小単位の符号列(バイト単位)で、特定のタイル及びレイヤ、色成分、縮小レベル、プリシンクトにおける符号列を表している。最低解像度においては、LL成分に対する符号列が対象となり、それ以外の解像度ではHL,LH,HHの各サブバンドの符号列が対象となる。パケットは、パケットヘッダ(packet header)とパケットデータ(packet body)とにより構成される。パケットヘッダには、長さ0のパケット、コードブロックの存在、0ビットプレーン数、符号パス数、符号データの長さに関する情報が含まれる。
【0139】
このような前提の下、例えば、図20に示すようなプログレッシブ順序がRLCP順(解像度順プログレッシブ)なる1レイヤ(シングルレイヤ)の符号の場合を考える。
【0140】
このような符号の場合、デコーダは、ヘッダ情報からプログレッシブ順序を読取り、
Figure 2004088425
のループに従ってパケットを解釈する。ここで、例えば、ヘッダ情報中のタグデコンポジションレベル(解像度レベル)の値を書換え、解像度レベルが1までしかないように見せかけると、デコーダ中で最初のforループの解像度の値が1にセットされ、解像度レベル1までのパケットだけがハンドリングされることとなるので、解像度的観点から部分的な復号をさせることができる。
【0141】
同様に、LRCP等の場合も、そのプログレッシブ順序に従って、forループを回し、所定のレイヤまでのパケットだけをハンドリングさせることで、画質的な観点から部分的な復号をさせることができる。コンポ−ネント数に関しても同様である。
【0142】
ただし、このような部分的な復号を正しく行わせるためには、強制的に書換えるヘッダ情報は、プログレッシブ順序の実質的に最上位の要素(上でいう一番外側のforループ)の個数と、それに関連するヘッダ情報である必要がある。逆に言えば、プログレッシブ順序の実質的に最上位の要素でない要素の個数や、それに関連するヘッダ情報を書換えたり、プログレッシブ順序を示すマーカ自体の値を書換えれば,正しいデコードをさせないことが可能である。
【0143】
この点について、図22ないし図24を参照してさらに説明する。図22は画像サイズ100×100画素、2レイヤ、解像度レベル数3(0〜2)、3コンポーネント、プリシンクトサイズ32×32、LRCPプログレッシブ順序の場合の36個のパケットの順列(パケットの解釈される順番)を示している。このような状況で、例えば、符号タグ中の解像度レベル数を2(0〜1)に書換えた場合を考えると、前述したforループの動きからも明らかなように、本来、解像度レベル2のものであるパケット6〜11は、図22に示すように、レイヤ0の解像度レベル0〜1のものと解釈されてしまう。よって、部分的な復号を正しく行わせるためには、書換えるヘッダ情報は、プログレッシブ順序の実質的に最上位の要素(上でいう一番外側のforループ)の個数と、それに関連するヘッダ情報である必要があり、図21に示した例では、レイヤが対象となり、例えば符号タグ中のレイヤ数を1に書換えた場合には図23に示すようになる。この図23において、「終了」と表記した部分でデコードが終了し、点線部以降のデコードがスキップされるだけなので、正しいパケットの解釈がなされる。
【0144】
また、前述したように、画像を分割したのが「タイル」であるが、上述のプログレッシブ順序とは別に、タイルに関するループも存在する。この点に関しては、JPEG2000の標準には規定されていない(=実装者に裁量がある)が、通常、デコーダは、
Figure 2004088425
という構成をとり、前述したように、ヘッダのSOTラグにはタイル番号が記載され、SIZタグにはタイルサイズと画像サイズとが記述されている。よって、例えばヘッダ情報の画像サイズを1/2に書換えると、デコーダの実装にもよるが、デコーダは当該画像サイズ1/2の範囲に入るだけの数のタイルがあると判断し、当該数以内のタイル番号を有するタイルの符号だけをデコードしようとするのが通常であり、この場合も部分的な復号が可能となる。
【0145】
本実施の形態では、このようなJPEG2000のウェーブレット逆変換を伴うデコード特性を利用することで、対象となる符号に関して、そのヘッダ情報のみを書換えた符号とすることにより(符号状態のままでの編集)、その部分的な復号を可能にするものである。
【0146】
本実施の形態の符号変換装置は、その一例として、例えば図24に示すようなコンピュータ1において実現される。図24は、当該コンピュータ1のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。図24に示すように、当該コンピュータ1は、情報処理を行うCPU(Central Processing Unit)6、情報を格納するROM(Read Only Memory)7及びRAM(Random Access Memory)8等の1次記憶装置、インタネット、その他のネットワーク5を介して外部からダウンロードした圧縮符号を記憶するHDD(Hard Disk Drive)10、情報を保管したり外部に情報を配布したり外部から情報を入手するためのCD−ROMドライブ12、ネットワーク5を介して外部の他のコンピュータ等と通信により情報を伝達するための通信制御装置13、処理経過や結果等を操作者に表示するCRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置15、並びに操作者がCPU6に命令や情報等を入力するためのキーボードやマウス等の入力装置14等から構成されており、これらの各部間で送受信されるデータをバスコントローラ9が調停して動作する。
【0147】
RAM8は、各種データを書換え可能に記憶する性質を有していることから、CPU6の作業エリアとして機能する。
【0148】
このようなコンピュータ1では、ユーザが電源を投入するとCPU6がROM7内のローダーというプログラムを起動させ、HDD10よりオペレーティングシステムというコンピュータのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムをRAM8に読込み、このオペレーティングシステムを起動させる。このようなオペレーティングシステムは、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情報を読込んだり、保存を行ったりする。オペレーティングシステムのうち代表的なものとしては、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)等が知られている。これらのオペレーティングシステム上で走る動作プログラムをアプリケーションプログラムと呼んでいる。
【0149】
ここで、画像処理装置1は、アプリケーションプログラムとして、符号変換処理プログラムをHDD10に記憶している。この意味で、HDD10は、符号変換処理プログラムを記憶する記憶媒体として機能する。
【0150】
また、一般的には、コンピュータ1のHDD10にインストールされる動作プログラムは、CD−ROM11やDVD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等に記録され、この記録された動作プログラムがHDD10にインストールされる。このため、CD−ROM11等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の可搬性を有する記憶媒体も、画像処理プログラムを記憶する記憶媒体となり得る。さらには、画像処理プログラムは、例えば通信制御装置13を介して外部から取込まれ、HDD10にインストールされても良い。
【0151】
本実施の形態では、このようなコンピュータ1において、図25に概略的に示すように、例えばJPEG2000アルゴリズムにより圧縮変換された処理対象となる符号を必要な場所(例えば、外部)から一旦HDD10に取り込み(ステップS1)、取り込まれた符号の復号状態を変更させるようにその符号中のヘッダ情報のみを書換え(従って、ヘッダ情報以外の符号情報はそのまま維持する)(S2)、書換えられたヘッダ情報を含む符号を対象物に出力させる(対象物としては、目的・用途に応じて適宜選択されるもので、例えば、HDD10にセーブ、或いは、表示装置15に対して出力させる、或いは、インタネット等のネットワーク5を通じて外部機器に対して出力させる等の形態を採り得る)(S3)ことにより、符号変換装置の機能が実現される。
【0152】
ここに、ステップS1により入力手段、入力ステップ、入力機能が実現され、ステップS2によりヘッダ情報書換手段、ヘッダ情報書換ステップ、ヘッダ情報書換機能が実現され、ステップS3により出力手段、出力ステップ、出力機能が実現される。もっとも、符号変換装置を構成する上では、コンピュータ1に依らず、符号変換器として単独機構成としてもよい。
【0153】
また、ステップS2の処理は、符号変換の目的等に応じた処理となるもので、取り込まれた符号を部分的に復号させるように符号中のヘッダ情報のみを書換えることも可能であり、この場合には、前述したように、書換えるヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報となる。また、上述のタイルのように、プログレッシブ順序にとらわれない画像サイズに関連するヘッダ情報を書換えるヘッダ情報とする場合もある。
【0154】
さらには、部分的な復号のように、原画像よりも劣化させる方向へのヘッダ情報の書換えのみならず、例えば、解像度レベルを原画像よりも向上させる方向へのヘッダ情報の書換えも可能である。
【0155】
以下、幾つかの具体例を挙げて符号変換処理例を説明する。
【0156】
[具体例1]
この具体例は、プログレッシブ順序がLRCP順の符号の場合にレイヤ数をn減らす例である。取り込まれた原符号は、図26及び図27に示すような画像サイズ16×16画素、4レイヤ、解像度レベル3、3コンポーネント、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズ(いわゆるマキシマムプリシンクト)、LRCPプログレッシブ(SGcodのpg=00)の注釈付き原符号とする(図26はロスレス符号のバイナリ表示例を示し、図27はこれに含まれるマーカを[ ]で囲み、マーカの配置を併せて示したものである)。
【0157】
このような原符号に対して、レイヤ数を2(n=2)に減らした符号を生成する場合であれば、ステップS2の処理においてヘッダ情報中のマーカセグメントSGcodのlayer数のみを図28中に四角で囲んで示すように“0004”から“0002”に書換えればよい。一般論としては、レイヤ数をn減らす場合にはマーカセグメントSGcodのlayer数をn減らすように書換えればよい。
【0158】
このようにヘッダ情報中のマーカセグメントSGcodのlayer数が書換えられた符号を対象物に出力し、書換え後の符号をJPEG2000のウェーブレット逆変換を含むデコード工程に供することにより、ヘッダ情報以外の符号自体は当初のままでも復号されるレイヤ数が部分的となって画質が劣化した画像が再現されることとなる。
【0159】
図29(a)は原画像(4レイヤ)を示し、図29(b)はレイヤ数に関するヘッダ情報を上記の如く書換えた符号に関して復号した画像(2レイヤ)の例を示している。
【0160】
[具体例2]
この具体例は、プログレッシブ順序がRLCP順又はRPCL順の符号の場合に解像度レベルを1/2倍に減らす例である。取り込まれた原符号は、図30に示すような画像サイズ16×16画素、4レイヤ、解像度レベル3、3コンポーネント、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズ(いわゆるマキシマムプリシンクト)、RLCPプログレッシブ(SGcodのpg=01)の注釈付き原符号とする。
【0161】
このような原符号に対して、解像度レベルを1/2倍、例えばn=1により1/2倍に減らす符号を生成する場合であれば、ステップS2の処理において図31中に四角で囲んで示すように、ヘッダ情報中の画像サイズ、タイルサイズに関するSIZタグのXsiz,Ysiz,XTsiz,YTsizを2=2で除算(1/2倍=1/2倍)し(各々、0000 0010を0000 0008に)、CODタグのSPcodのデコンポジションレベル数からn=1を減算し(03を02へ)、QCDタグのLqcdから3n=3を減算し(000Dを000Aへ)、QCDタグのSPqcdの最後の3n=3個のエントリ(HL 58,LH 58,HH 60)を削除するようにヘッダ情報を書換えればよい。ここで、SPqcdは、符号化すべきビットプレーンの総数(ウェーブレット係数のビットプレーン数)に関する値である。なお、ユーザ定義プリシンクトの場合は、Lcodからn減らし、SPcodのwtの後に続くプリシンクトサイズの最後のn個のエントリ(3n個ではない)を削除するようにヘッダ情報を書換えればよい。
【0162】
なお、カラー画像であるにも関わらずCOCマーカやQCCマーカは存在しないが、COCマーカやQCCマーカが存在する場合には、CODマーカセグメントのデコンポジションレベルに関連に対する操作と同様な操作を、COCマーカセグメントのデコンポジションレベルに対して、QODマーカセグメントに対する操作と同様な操作を、QCCマーカセグメントに対して行えばよいことに注意されたい。
【0163】
このようにヘッダ情報中のマーカセグメントSIZ等が書換えられた符号を対象物に出力し、書換え後の符号をJPEG2000のウェーブレット逆変換を含むデコード工程に供することにより、ヘッダ情報以外の符号自体は当初のままでも復号されるデコンポジションレベルが部分的となって解像度レベルが低下した画像(倍率が縮小した画像)が再現されることとなる。
【0164】
図32(a)は原画像(デコンポジションレベル3)を示し、図32(b)はSIZ等の解像度レベルに関するヘッダ情報を上記の如く書換えた符号に関して復号した画像(デコンポジションレベル2)の例を示している。
【0165】
[具体例3]
この具体例は、プログレッシブ順序がCPRL順の符号の場合にコンポーネント数をn減らす例である。取り込まれた原符号は、図33に示すような画像サイズ16×16画素、4レイヤ、解像度レベル3、3コンポーネント、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズ(いわゆるマキシマムプリシンクト)、CPRLプログレッシブ(SGcodのpg=04)の注釈付き原符号とする。
【0166】
このような原符号に対して、コンポーネント数をn(例えば、n=2)減らす符号を生成する場合であれば、ステップS2の処理において図34中に四角で囲んで示すように、ヘッダ情報中のSIZタグのLsizの値を3n=6減らし(002Fを0029へ)、Csizの値をn=2減らし(0003を0001へ)、n=2コンポ−ネント分のSsiz,XRsiz(図33の原符号中にXRで表記),YRsiz(同YR)を削除し(07 01 01 07 01 01を削除し)、さらには、CODタグのSGcodのコンポ−ネント変換(図33のct部)に1があれは適宜0に置換(元々0ならそのまま)となるようにヘッダ情報を書換えればよい。JPEG2000では、最初の3コンポーネントのみにコンポ−ネント変換を施す仕様であり、例えば4コンポ−ネント中の最初の3コンポ−ネントを残す場合は1のままでもよいが、3コンポ−ネント中の幾つかのコンポ−ネントだけを残す場合には、0に変える必要がある。これが適宜0に置換の意味するところである。
【0167】
このようにヘッダ情報中のマーカセグメントSIZ等が書換えられた符号を対象物に出力し、書換え後の符号をJPEG2000のウェーブレット逆変換を含むデコード工程に供することにより、ヘッダ情報以外の符号自体は当初のままでも復号されるコンポーネントが部分的となってカラー画像がモノクロ画像に変換された画像が再現されることとなる。
【0168】
図35(a)は原画像(3コンポーネント)を示し、図35(b)はSIZ等のコンポーネント数に関するヘッダ情報を上記の如く書換えた符号に関して復号した画像(1コンポーネント)の例を示している(なお、図面上は、ともにモノクロ表記となっており両者が区別できないが、図35(a)の原画像(3コンポーネント)はカラー画像である)。
【0169】
[具体例4]
この具体例は、プログレッシブ順序に拘らず、タイル数をn減らす例である。取り込まれた原符号は、図36に示すような画像サイズ16×16画素、タイルサイズ8×8画素(=計4タイル)、4レイヤ、解像度レベル2、3コンポーネント、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズ(いわゆるマキシマムプリシンクト)、LRCPプログレッシブ(SGcodのpg=00)の注釈付き原符号とする。
【0170】
このような原符号に対して、タイル数をn(例えば、n=2)減らす符号を生成する場合であれば、ステップS2の処理において図37中に四角で囲んで示すように、ヘッダ情報中のSIZタグのYsizの値を半分に書換えれば(0000 0010を0000 0008に書換え)、タイル数は半分になる。これに限らず、タイル数が所望の値となるように、適宜Xsiz,Ysizの値を書換えればよい。
【0171】
このようにヘッダ情報中の画像サイズに関するYsiz等の情報が書換えられた符号を対象物に出力し、書換え後の符号をJPEG2000のウェーブレット逆変換を含むデコード工程に供することにより、ヘッダ情報以外の符号自体は当初のままでも復号されるタイル数が部分的となってタイル数が減少した画像が再現されることとなる。
【0172】
図38(a)は原画像(4タイル)を示し、図38(b)は画像サイズに関するYsizに関するヘッダ情報を上記の如く書換えた符号に関して復号した画像(2タイル)の例を示している。
【0173】
[具体例5]
この具体例は、具体例4を変形させたもので、図39に示すように、ヘッダ情報中のSIZタグのYsizの値を半分に書換えるとともに(0000 0010を0000 0008に書換え)、SOTマーカのIsotのタイル番号0,1を入替えるようにヘッダ情報を書換えた例である。
【0174】
このようにヘッダ情報中の画像サイズに関するYsiz、Isot等の情報が書換えられた符号を対象物に出力し、書換え後の符号をJPEG2000のウェーブレット逆変換を含むデコード工程に供することにより、ヘッダ情報以外の符号自体は当初のままでも復号されるタイル数が部分的となってタイル数が減少した画像が再現されることとなる。
【0175】
図40(a)は原画像(4タイル)を示し、図40(b)は画像サイズに関するYsiz、Isotに関するヘッダ情報を上記の如く書換えた符号に関して復号した画像(2タイル)の例を示している。この場合、図38(b)の場合とは異なり、タイル番号の書換えにより、左右が逆となった画像として再現される。
【0176】
[具体例6]
この具体例は、拡大(解像度レベルを2倍に高解像度化)させる例である。取り込まれた原符号は、図41及び図42に示すような画像サイズ16×16画素のLRCPプログレッシブ(ただし、レイヤ数は1)、解像度レベル1の注釈付き原符号とする(図41はモノクロ画像のロスレス符号のバイナリ表示例を示し、図42はこれに含まれるマーカを[ ]で囲み、マーカの配置を併せて示したものである)。なお、モノクロ画像であるためCOCマーカやQCCマーカは存在しないが、COCマーカやQCCマーカが存在する場合には、CODマーカセグメントのデコンポジションレベル関連に対する操作と同様な操作を、COCマーカセグメントのデコンポジションレベルに対して行い、QODマーカセグメントに対する操作と同様な操作を、QCCマーカセグメントに対して行えばよいことに注意されたい。
【0177】
このような原符号に対して、解像度レベルを2倍、例えばn=1により2倍に増やす符号を生成する場合であれば、ステップS2の処理において図43中に四角で囲んで示すように、ヘッダ情報中の画像サイズ、タイルサイズに関するSIZタグのXsiz,Ysiz,XTsiz,YTsizを2倍=2倍し(各々、0000 0010を0000 0020へ)、CODタグのSPcodのデコンポジションレベル数をn=1増やし(01を02へ)、QCDタグのLqcdの値を3n=3増やし(07を00Aへ)、QCDタグのSPqcdのエントリ(値は何でもよい。使用されないため)を3n=3バイト増やす(例えば、48 48 50を追加)ようにヘッダ情報を書換えればよい。
【0178】
もっとも、デコーダによっては、この「Lqcdの値を3n増やし、SPqcdのエントリを3n増やす」変更をしなくても、所望の動作をするものも存在する。CODタグのSPcodのlevel値の方を、Lqcdの値やSPqcdのエントリ数よりも優先して解釈し、デコードするためである。
【0179】
このようにヘッダ情報中の画像サイズに関するXsiz,Ysiz,XTsiz,YTsiz等の情報が書換えられた符号を対象物に出力し、書換え後の符号をJPEG2000のウェーブレット逆変換を含むデコード工程に供することにより、ヘッダ情報以外の符号自体は当初のままでも復号される解像度レベルは原画像の場合よりも余計にウェーブレット逆変換が施されるので、高解像度の画像が再現されることとなる。
【0180】
即ち、このようにヘッダ情報が書換えられた符号に対して、デコーダは、本来デコンポジションレベル1の分の符号を、デコンポジションレベル2の分の符号であると解釈し、デコンポジションレベル1の分の符号は符号形成時に破棄されて存在しないものと解釈する。この結果、2倍のサイズ(=2倍の解像度レベル)の画像を生成することとなる。
【0181】
より詳細には、前述したように、デコーダはプログレッシブ順序に対応したforループを回すことになるが、ここで、メインヘッダ中に「デコンポジションレベルは2(=解像度レベルは0から2が存在する)」との記述があれば、デコーダは、「解像度2」までの符号をデコードしに行く。しかし、解像度2の符号に行き着く前にEOCに行き着くため、「解像度2」の符号は符号生成時に破棄され元々なかったと解釈する。そして、「デコンポジションレベルは2(=解像度レベルは3まで存在する)」と記述されているのであるから、ウェーブレット逆変換を2回繰返し、その結果、解像度レベルが2倍になるのである。これはいわば、先のforループが余計に回されるような効果といえる。
【0182】
また、このような解像度レベルの増加の場合も、前述の場合と同様な議論で、書換える情報は、プログレッシブ順序の実質的に最上位の要素の個数と、それに関連するヘッダ情報である必要がある。もっとも、LCPのループを余計に回す効果は想像しがたいので、この場合、実質的に効果があるのは解像度レベルだけである。ただし、前述の場合と先と同様に、プログレッシブ順序の実質的な最上位の要素でない要素の個数や、それに関連するヘッダ情報を書換えれば、正しいデコードをさせないことが可能となる。
【0183】
また、同様に符号状態で解像度を4倍(2=4、n=2)に拡大する場合であれば、ステップS2の処理において図44中に四角で囲んで示すように、ヘッダ情報中の画像サイズ、タイルサイズに関するSIZタグのXsiz,Ysiz,XTsiz,YTsizを2倍=4倍し(各々、0000 0010を0000 0040へ)、CODタグのSPcodのデコンポジションレベル数をn=2増やし(01を03へ)、QCDタグのLqcdの値を3n=6増やし(07を0Dへ)、QCDタグのSPqcdのエントリ(値は何でもよい。使用されないため)を3nバイト=6バイト増やす(例えば、50 48 48を追加)ようにヘッダ情報を書換えればよい。
【0184】
このようにヘッダ情報が書換えられた符号をデコードした場合に生成される画像例を図45に示す。図45(a)は原画像(16×16画素)を示し、図45(b)は、原画像を3次補間法(キュービックコンボリューション)で拡大した画像(32×32画素)を示し、図45(c)は図43のようにヘッダ情報を書換えた符号に従い解像度レベルを2倍に拡大した画像(32×32画素)を示し、図45(d)は図44のようにヘッダ情報を書換えた符号に従い解像度レベルを4倍に拡大した画像(64×64画素)を示す。
【0185】
3次補間法(キュービックコンボリューション)は、一般に、最高の画質を与える補間方法であるが、本願による拡大法の結果をこれと比較すると、充分に高画質であることが分かる。
【0186】
以上のヘッダ情報の書換え処理をまとめると、
▲1▼ プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換えるヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である場合において、レイヤ数をn減らすときには、ヘッダ情報中のデフォルト符号スタイルマーカ(COD)のマーカセグメントSGcodのレイヤ数をn減ずるように書換える。
【0187】
▲2▼ プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換えるヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である場合において、解像度レベルを1/2とするときには、ヘッダ情報中の画像サイズ(Xsiz,Ysiz)及びタイルサイズ(XTsiz,YTsiz)を1/2倍、解像度レベル数(SPcod又はSPcocのレベル)をn減らし、プリシンクトサイズ(Lqcd又はLqcc)を3n減らし、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関するエントリ(SPqcd又はSPqcc)を3nバイト分削除するように書換える。
【0188】
▲3▼マキシマムプリシンクトの場合であれば▲2▼だけでよいが、ユーザ定義プリシンクトの場合には、書換えるヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含ませ、Lcod又はLcocをn減らし、SPcod又はSPcocのプリシンクトサイズをnバイト分削除するように書換える。
【0189】
▲4▼ プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である場合において、コンポーネント数をn減らすときには、ヘッダ情報中のサイズマーカ(SIZ)中のマーカセグメントLsizの値を3n減らし、マーカセグメントCsizの値をn減らし、マーカセグメントSsiz,XRsiz及びYRsizに関してnコンポーネント分を削除するように書換える。
【0190】
▲5▼ ▲4▼において、コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含ませるように書換える。即ち、コンポーネント変換されている場合には、このコンポーネント変換の有無に関する情報として、デフォルト符号スタイルマーカ(COD)のマーカセグメントSGcodの色変換の内容を適宜0に書換える。
【0191】
▲6▼ タイル数を変更する場合には、プログレッシブ順序に関係なく、画像サイズに関連するヘッダ情報を書換えるものとし、復号されるタイル数を減らす場合には、SIZ中のXRsiz,YRsizの値を所望の値に適宜書換える。
【0192】
▲7▼ ▲6▼において、書換えるヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含ませ、適宜書換えることにより、タイル番号を適宜変更することができる。
【0193】
▲8▼ プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換えるヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、及び、解像度レベル数に関する情報である場合において、解像度レベルを2倍とするときには、ヘッダ情報中の画像サイズ(Xsiz,Ysiz)及びタイルサイズ(XTsiz,YTsiz)を2倍、解像度レベル数(SPcod又はSPcocのレベル)をn増やすように書換える。
【0194】
また、本実施の形態では、何れの場合も、必要なヘッダ情報以外の符号情報は元の状態のまま維持しているので、書換えたヘッダ情報を元の状態に書換え直せば、全く原符号の状態、従って、原画像の状態に復号させることが可能なことも分かる。
【0195】
もっとも、特に図示しないが、ヘッダ情報の書換えに伴い部分的な復号の対象とならなくなった符号に関しては、その符号情報を削除するようにしてもよい。これによれば、符号サイズを小さくすることが可能となる。
【0196】
ところで、解像度レベルの変更について、2のべき乗ではない拡大又は縮小の場合の処理例について説明する。JPEG2000における高画質な解像度変換法である離散ウェーブレット変換/離散ウェーブレット逆変換ではデコンポジションレベルのみで2のべき乗なる倍率変更が可能であるが、2のべき乗ではない倍率に関しては採用できない。従って、2のべき乗でない場合には、上述したような本発明方式のヘッダ情報の書換えで一旦所望の変更倍率間近となる2のべき乗の倍率なる解像度レベルへの変更を行い、その後、不足分の拡大又は縮小を補間法による補間又は間引きで行うようにすれば、最近傍法のような簡易の変倍機能を利用する場合であっても極力高画質な変倍が可能となる。
【0197】
例えば、解像度レベルを1/3倍にしたい場合の処理例を図46に示す概略フローチャートを参照して説明する。まず、所望の変更倍率(1/3)間近となる2のべき乗の倍率(1/2)となるように対象となる符号のヘッダ情報のみを前述した方法で書換え、解像度レベルが1/2となる符号を生成する(S11)。このようにヘッダ情報が書換えられた符号を復号して解像度レベルが1/2倍された画像を取得する(S12)。このように復号された画像に対して公知の補間法(例えば、簡易な最近傍法)を用いて間引きを行うことにより1/1.5倍分の解像度レベルの修正を行う(S13)ことで、最終的に原画像に対して1/3倍の解像度レベルとなる画像が得られるようにする。
【0198】
1/5倍にしたい場合であれば、一旦、本発明方式により1/4倍に変換した後、最終的に1/1.25倍分の間引きを行い、1/7倍にしたい場合であれば、一旦、本発明方式により1/8倍に変換した後、最終的に1.125倍分の補間を行う、如く、各々の変更倍率に応じた処理を行うようにすればよい。
【0199】
ステップS11の処理がヘッダ情報書換手段、ステップS12の処理が復号手段、ステップS13の処理が最終倍率調整手段の機能として実行される。
【0200】
また、例えば、解像度レベルを3倍にしたい場合の処理例を図47に示す概略フローチャートを参照して説明する。まず、所望の変更倍率(3倍)間近となる2のべき乗の倍率(2倍)となるように対象となる符号のヘッダ情報のみを前述した方法で書換え、解像度レベルが2倍となる符号を生成する(S21)。このようにヘッダ情報が書換えられた符号を復号して解像度レベルが2倍にされた画像を取得する(S22)。このように復号された画像に対して公知の補間法(例えば、簡易な最近傍法)を用いて補間を行うことによりさらに1.5倍分の解像度レベルの修正を行う(S23)ことで、最終的に原画像に対して3倍の解像度レベルとなる画像が得られるようにする。
【0201】
なお、所望の変更倍率(3倍)間近となる2のべき乗の倍率(4倍)となるように対象となる符号のヘッダ情報のみを前述した方法で書換え、解像度レベルが4倍となる符号を生成し、このようにヘッダ情報が書換えられた符号を復号して解像度レベルが4倍にされた画像を取得し、このように復号された画像に対して公知の補間法(例えば、簡易な最近傍法)を用いて間引きを行うことにより1/1.5倍分の解像度レベルの修正を行うことで、最終的に原画像に対して3倍の解像度レベルとなる画像が得られるようにしてもよい。
【0202】
ステップS21の処理がヘッダ情報書換手段、ステップS22の処理が復号手段、ステップS23の処理が最終倍率調整手段の機能として実行される。
【0203】
何れにしても、高画質な解像度変換法である離散ウェーブレット変換/離散ウェーブレット逆変換を所望の変更倍率間近となる2のべき乗の倍率分まで極力利用しており、その後、最終的な不足分の拡大又は縮小のみを補間法による補間又は間引きで行うようにしているので、最近傍法のような簡易の変倍機能を利用する場合であっても極力高画質な端数変倍が可能となる。
【0204】
【発明の効果】
請求項1,22,37,38記載の発明によれば、圧縮変換された符号の復号に際してはその符号中に含まれるヘッダ情報の記述による規制を受ける点に着目し、ヘッダ情報以外の符号は元のままとしヘッダ情報のみを符号の復号状態を変更させるように強制的に書換えることにより、符号状態のままの編集処理で、後は、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像とは解像度レベル等が異なる状態への復号を可能とし、この際、ヘッダ情報のみの書換えであるので、当該ヘッダ情報を元の状態に書換えるだけで本来の復号状態に戻すことも容易に行うことができる。
【0205】
請求項2,23,37,39記載の発明によれば、基本的には請求項1,22,37,38記載の発明と同様であるが、復号状態を変更させるその具体的な一例として、部分的な復号、即ち、原画像よりも劣化させた状態への復号を可能とすることで、課金制等へ好適に適用することができる。つまり、符号のヘッダ情報のみを書換えると同時にヘッダ情報以外の符号情報を元のまま維持し、維持された符号よりも少ない符号で復号されるように符号化することが可能となり、元の符号の一部をユーザに対して隠す作用等が簡単に確保することができる。
【0206】
請求項3,24,37,40記載の発明によれば、請求項2,23,37,39記載の発明が、離散ウェーブレット変換を用いるJPEG2000フォーマットの符号の場合に特に好適に適用可能となる。
【0207】
請求項4,25,37,41記載の発明によれば、解像度、画質、コンポーネント等の順番でのプログレッシブ表示が可能なフォーマット、即ち、符号が所定のプログレッシブ順序で並んでいるフォーマットにおいては、符号のヘッダ情報を書換えることにより、プログレッションを途中で終了させることができるので、原画像対応の実際の符号状態に拘らず、原画像よりも劣化させた状態で復号される符号を簡単に作り出すことができ、特に、符号の復号に際しては、プログレッシブ順序に従いパケットが復号されるので、その最上位の要素に関して書換えを行うことで、所望通りの部分的な復号が可能となる符号化を行うことができる。
【0208】
請求項5,26,37,42記載の発明によれば、請求項4,25,37,41記載の発明の一態様として、画質の劣化した復号を可能にするには、レイヤなる要素が最上位となるプログレッシブ順序としそのレイヤ数が減るようにレイヤ数に関する情報を書換えることで簡単に実現することができる。
【0209】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明に関して、レイヤ数をn減らす場合の処理が明らかとなる。
【0210】
請求項7,27,37,43記載の発明によれば、請求項4,25,37,41記載の発明の一態様として、解像度レベルの劣化した復号を可能にするには、解像度レベルなる要素が最上位となるプログレッシブ順序としその画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル等が減るようにこれらのヘッダ情報に関する情報を書換えることで簡単に実現することができる。例えば、ヘッダ情報の書換えにより、低解像度から高解像度に至る解像度レベル順のプログレッションを途中で終了させることにより、あたかも低解像度レベルの画像しか含まれていないように見える符号を作り出すことが可能となる。
【0211】
請求項8,28,37,44記載の発明によれば、マキシマムプリシンクトの場合には請求項7,27,37,43記載の発明のままでよいが、ユーザ定義プリシンクトの場合には書換えるヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含ませることにより容易に対処できる。
【0212】
請求項9記載の発明によれば、請求項7又は8記載の発明に関して、解像度レベルを1/2倍に低下させる場合の処理が明らかとなる。
【0213】
請求項10,29,37,45記載の発明によれば、請求項4,25,37,41記載の発明の一態様として、カラー画像のモノクロ化のように劣化した復号を可能にするには、コンポーネント数なる要素が最上位となるプログレッシブ順序としそのコンポーネント数等が減るようにコンポーネント数に関する情報を書換えることで簡単に実現することができる。
【0214】
請求項11,30,37,46記載の発明によれば、コンポーネント変換されていない場合には請求項10,29,37,45記載の発明のままでよいが、コンポーネント変換されている場合には書換えるヘッダ情報にコンポーネント変換の有無に関する情報を含ませることにより容易に対処できる。
【0215】
請求項12記載の発明によれば、請求項10又は11記載の発明に関して、コンポーネント数をn減らす場合の処理が明らかとなる。
【0216】
請求項13記載の発明によれば、請求項12記載の発明に関して、コンポーネント変換されている場合の処理が明らかとなる。
【0217】
請求項14,31,37,47記載の発明によれば、プログレッシブ順序に制約を受けない要素として、画像サイズに関連するヘッダ情報、特にタイルに関する情報があり、この情報を書換えるだけで部分的なタイル(例えば、先頭からn番目までのタイル)のみを復号させるような符号化を行うことができる。
【0218】
請求項15,32,37,48記載の発明によれば、請求項14,31,37,47記載の発明に関して、書換えるヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含ませることで、タイル番号を変えたい場合にも簡単に対処することができる。
【0219】
請求項16,33,37,49記載の発明によれば、基本的には、前述したようにヘッダ情報以外の符号情報は元のまま維持することにより、ヘッダ情報を戻すことにより符号に関しても当初の復号が可能となるが、必要に応じてヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除することで、符号サイズを小さくすることができる。
【0220】
請求項17,34,37,50記載の発明によれば、基本的には請求項1,22,37,38記載の発明と同様であるが、復号状態を変更させるその具体的な一例として、原画像よりも高解像度の画像への復号を可能とするようにヘッダ情報を書換えることで、3次補間法のような高度・高性能な変倍処理回路を備えないシステム構成であっても、既存の離散ウェーブレット逆変換等を利用するだけで、原画像よりも高解像度状態への復号を可能にすることができる。
【0221】
請求項18,35,37,51記載の発明によれば、請求項17,34,37,50記載の発明は、離散ウェーブレット変換を用いるJPEG2000フォーマットの符号の場合に特に好適に適用できる。
【0222】
請求項19,36,37,52記載の発明によれば、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連するヘッダ情報のみを書換え編集するだけで、原画像よりも高解像度の画像への復号が可能となる符号化を行うことができる。
【0223】
請求項20記載の発明によれば、請求項19記載の発明に関して、解像度レベルを2倍に向上させる場合の処理が明らかとなる。即ち、ヘッダ情報がこのように書換えられた符号の復号化に際しては、本来の解像度レベルの符号に対してnだけレベルの大きい解像度レベルの符号であると解釈し、本来の解像度レベルの符号は符号形成時に破棄されて存在しないものと解釈する結果、2倍のサイズ、即ち、2倍の解像度レベルの画像を生成させることができる。
【0224】
請求項21記載の発明によれば、解像度レベルを変更させる請求項7,8,9,17,18,19又は20記載の符号変換装置において、例えば、高画質な解像度変換法である離散ウェーブレット変換/離散ウェーブレット逆変換等の利用を想定しており、解像度レベルの変更に関しては2のべき乗なる倍率を基本とするが、2のべき乗でない場合には、上述したようなヘッダ情報の書換えで所望の変更倍率間近となる2のべき乗の倍率なる解像度レベルへの変更を行い、その後、不足分の拡大又は縮小を補間法による補間又は間引きで行うことで、最近傍法のような簡易の変倍機能を利用する場合でも極力高画質な変倍を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の前提となるJPEG2000方式の基本となるアルゴリズムを実現するシステムの機能ブロック図である。
【図2】原画像の各コンポーネントの分割された矩形領域を示す説明図である。
【図3】デコンポジションレベル数が3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す説明図である。
【図4】プレシンクトを示す説明図である。
【図5】ビットプレーンに順位付けする手順の一例を示す説明図である。である。
【図6】JPEG2000の符号フォーマットを示す概略図である。
【図7】そのメインヘッダの構成図である。
【図8】タイルヘッダの構成図である。
【図9】SOTマーカセグメントの構成図である。
【図10】SIZマーカセグメントの構成図である。
【図11】CODマーカセグメントの構成図である。
【図12】COCマーカセグメントの構成図である。
【図13】QCDマーカセグメントの構成図である。
【図14】QCCマーカセグメントの構成図である。
【図15】JPEG2000の符号化処理の流れの概要を示すブロック図である。
【図16】画像、タイル、サブバンド、プリシンクト、コードブロックの関係を示す説明図である。
【図17】レイヤ、パケットの一例を示す説明図である。
【図18】プログレッシブ順序に関して解像度、画質を向上させる符号列を示す説明図である。
【図19】デコンポジションレベルと解像度レベルとの関係を示す説明図である。
【図20】RLCP順のフォーマット例を示す説明図である。
【図21】パケットの解釈される順番であるパケットの順列を示す説明図である。
【図22】ヘッダ情報の書換えがプログレッシブ順序の最上位の要素に依らない場合のパケットの解釈される順番であるパケットの順列を示す説明図である。
【図23】ヘッダ情報の書換えがプログレッシブ順序の最上位の要素に依る場合のパケットの解釈される順番であるパケットの順列を示す説明図である。
【図24】本実施の形態の符号変換装置を実現するためのコンピュータ構成例を示すブロック図である。
【図25】その符号変換処理を示す概略フローチャートである。
【図26】具体例1の原符号のバイナリ表示例を示す説明図である。
【図27】そのタグ表示付きの原符号例を示す説明図である。
【図28】ヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図29】レイヤ数変更前後の画像例を示す説明図である。
【図30】具体例2の原符号のタグ表示付きの原符号例を示す説明図である。
【図31】ヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図32】デコンポジションレベル変更前後の画像例を示す説明図である。
【図33】具体例3の原符号のタグ表示付きの原符号例を示す説明図である。
【図34】ヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図35】コンポーネント数変更前後の画像例を示す説明図である。
【図36】具体例4の原符号のタグ表示付きの原符号例を示す説明図である。
【図37】ヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図38】タイル数変更前後の画像例を示す説明図である。
【図39】具体例5によるヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図40】タイル数及びタイル番号変更前後の画像例を示す説明図である。
【図41】具体例6の原符号のバイナリ表示例を示す説明図である。
【図42】そのタグ表示付きの原符号例を示す説明図である。
【図43】ヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図44】異なるヘッダ情報書換え後の符号例を示す説明図である。
【図45】レイヤ数変更前後の画像例を示す説明図である。
【図46】1/3倍の解像度レベルにする場合の処理例を示す概略フローチャートである。
【図47】3倍の解像度レベルにする場合の処理例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
S1   入力手段、入力機能、入力ステップ
S2   ヘッダ情報書換手段、ヘッダ情報書換機能、ヘッダ情報書換ステップ
S3   出力手段、出力機能、出力ステップ
S11,S21   ヘッダ情報書換手段
S12,S22   復号手段
S13,S23   最終倍率調整手段

Claims (52)

  1. 圧縮変換された符号を取り込む入力手段と、
    取り込まれた前記符号の復号状態を変更させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換手段と、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む前記符号を対象物に出力する出力手段と、を備える符号変換装置。
  2. 圧縮変換された符号を取り込む入力手段と、
    取り込まれた前記符号を部分的に復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換手段と、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力手段と、
    を備える符号変換装置。
  3. 対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である請求項2記載の符号変換装置。
  4. 前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報である請求項2又は3記載の符号変換装置。
  5. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換える前記ヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である請求項4記載の符号変換装置。
  6. レイヤ数をn減らす場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中のデフォルト符号スタイルマーカ(COD)のマーカセグメントSGcodのレイヤ数をn減ずるように書換える請求項5記載の符号変換装置。
  7. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換える前記ヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である請求項4記載の符号変換装置。
  8. ユーザ定義プリシンクトの場合、書換える前記ヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含む請求項7記載の符号変換装置。
  9. 解像度レベルを1/2倍にする場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中の画像サイズ及びタイルサイズを1/2倍、解像度レベル数をn減らし、プリシンクトサイズを3n減らし、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関するエントリを3nバイト分削除するように書換える請求項7又は8記載の符号変換装置。
  10. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である請求項4記載の符号変換装置。
  11. コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含む請求項10記載の符号変換装置。
  12. コンポーネント数をn減らす場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中のサイズマーカ(SIZ)中のマーカセグメントLsizの値を3n減らし、マーカセグメントCsizの値をn減らし、マーカセグメントSsiz,XRsiz及びYRsizに関してnコンポーネント分を削除するように書換える請求項10又は11記載の符号変換装置。
  13. コンポーネント変換されている場合には、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中のコンポーネント変換の有無に関する情報として、デフォルト符号スタイルマーカ(COD)のマーカセグメントSGcodの色変換の内容を適宜0に書換える請求項12記載の符号変換装置。
  14. 前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報は、画像サイズに関連するヘッダ情報である請求項2又は3記載の符号変換装置。
  15. 前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含む請求項14記載の符号変換装置。
  16. 前記ヘッダ情報書換手段によるヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除する符号削除手段を備える請求項2ないし15の何れか一記載の符号変換装置。
  17. 圧縮変換された符号を取り込む入力手段と、
    取り込まれた前記符号をその原画像よりも高解像度の画像として復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換手段と、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力手段と、
    を備える符号変換装置。
  18. 対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である請求項17記載の符号変換装置。
  19. 前記ヘッダ情報書換手段により書換える前記ヘッダ情報が、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報であって、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連する情報である請求項17又は18記載の符号変換装置。
  20. 解像度レベルを2倍にする場合、前記ヘッダ情報書換手段によりヘッダ情報中の画像サイズ及びタイルサイズを2倍し、解像度レベル数をn増やすように書換える請求項19記載の符号変換装置。
  21. 所望の解像度レベルへの変更倍率が2のべき乗でない場合に所望の変更倍率間近となる2のべき乗の倍率となるように解像度レベル用のヘッダ情報のみを書換える前記ヘッダ情報書換手段と、
    書換えられたヘッダ情報を含む前記符号を復号する復号手段と、
    この復号手段により復号された画像に対して所望の解像度レベルとなるように補間法により補間又は間引きを行う最終倍率調整手段と、
    を備える請求項7,8,9,17,18,19又は20記載の符号変換装置。
  22. コンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、
    圧縮変換された符号を取り込む入力機能と、
    取り込まれた前記符号の復号状態を変更させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換機能と、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む前記符号を対象物に出力する出力機能と、を実行させるプログラム。
  23. コンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、
    圧縮変換された符号を取り込む入力機能と、
    取り込まれた前記符号を部分的に復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換機能と、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力機能と、
    を実行させるプログラム。
  24. 対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である請求項23記載のプログラム。
  25. 前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報である請求項23又は24記載のプログラム。
  26. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換える前記ヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である請求項25記載のプログラム。
  27. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換える前記ヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である請求項25記載のプログラム。
  28. ユーザ定義プリシンクトの場合、書換える前記ヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含む請求項27記載のプログラム。
  29. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である請求項25記載のプログラム。
  30. コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含む請求項29記載のプログラム。
  31. 前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報は、画像サイズに関連するヘッダ情報である請求項23又は24記載のプログラム。
  32. 前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含む請求項31記載のプログラム。
  33. 前記ヘッダ情報書換機能によるヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除する符号削除機能をコンピュータに実行させる請求項24ないし32の何れか一記載のプログラム。
  34. コンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、
    圧縮変換された符号を取り込む入力機能と、
    取り込まれた前記符号をその原画像よりも高解像度の画像として復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換機能と、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力機能と、
    を実行させるプログラム。
  35. 対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である請求項34記載のプログラム。
  36. 前記ヘッダ情報書換機能により書換える前記ヘッダ情報が、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報であって、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連する情報である請求項34又は35記載のプログラム。
  37. 請求項22ないし36の何れか一記載のプログラムが格納されたコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
  38. 圧縮変換された符号を取り込む入力ステップと、
    取り込まれた前記符号の復号状態を変更させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換ステップと、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む前記符号を対象物に出力する出力ステップと、
    を備える符号変換方法。
  39. 圧縮変換された符号を取り込む入力ステップと、
    取り込まれた前記符号を部分的に復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換ステップと、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力ステップと、を備える符号変換方法。
  40. 対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である請求項39記載の符号変換方法。
  41. 前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報は、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報である請求項39又は40記載の符号変換方法。
  42. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、レイヤ(L)であって、書換える前記ヘッダ情報がレイヤ数に関する情報である請求項41記載の符号変換方法。
  43. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、解像度レベル(R)であって、書換える前記ヘッダ情報が画像サイズ、タイルサイズ、解像度レベル数、及び、符号化すべきサブバンド毎のビットプレーン数に関する情報である請求項41記載の符号変換方法。
  44. ユーザ定義プリシンクトの場合、書換える前記ヘッダ情報にプリシンクトサイズに関する情報を含む請求項43記載の符号変換方法。
  45. 前記プログレッシブ順序の最上位の要素が、コンポーネント数(C)であって、書換えるヘッダ情報がコンポーネント数及びコンポーネント毎のサブサンプリングに関する情報である請求項41記載の符号変換方法。
  46. コンポーネント変換されている場合には、書換える前記ヘッダ情報に、コンポーネント変換の有無に関する情報を含む請求項45記載の符号変換方法。
  47. 前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報は、画像サイズに関連するヘッダ情報である請求項39又は40記載の符号変換方法。
  48. 前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報に、タイル開始マーカ(SOT)のタイル番号なるマーカセグメントIsotを含む請求項47記載の符号変換方法。
  49. 前記ヘッダ情報書換ステップによるヘッダ情報の書換えにより部分的な復号の対象とならなくなった符号を削除する符号削除ステップを備える請求項39ないし48の何れか一記載の符号変換方法。
  50. 圧縮変換された符号を取り込む入力ステップと、
    取り込まれた前記符号をその原画像よりも高解像度の画像として復号させるように前記符号中のヘッダ情報のみを書換えるヘッダ情報書換ステップと、
    書換えられた前記ヘッダ情報を含む符号を対象物に出力する出力ステップと、を備える符号変換方法。
  51. 対象となる前記符号は、離散ウェーブレット変換されたJPEG2000フォーマットの符号である請求項50記載の符号変換方法。
  52. 前記ヘッダ情報書換ステップにより書換える前記ヘッダ情報が、プログレッシブ順序の最上位の要素の個数と当該要素に関連するヘッダ情報であって、画像サイズ、タイルサイズ及び解像度レベル数なる画像サイズに関連する情報である請求項50又は51記載の符号変換方法。
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