JP2004088013A - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光装置の光取り出し効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】本発明は、支持体上に配置された発光素子と、少なくとも該発光素子の表面を被覆するコーティング層とを有する発光装置であって、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の元素群から選択される1種以上の元素を含む酸化物と、前記元素群から選択される1種以上の元素を含む水酸化物とを有するコーティング層は、下地部と、屈折率が該下地部とほぼ等しい含浸部とを有することを特徴とする発光装置である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照光式スイッチ、各種センサー及び各種インジケータなどに利用される発光装置およびその形成方法に関する。
【0002】
【従来技術】
例えば、窒化ガリウム系化合物半導体を用いて構成される発光素子(LEDチップ)を利用した発光装置は、LEDチップを外部環境から保護するため、透光性樹脂材料をコーティング材料としてLEDチップを被覆することにより形成される場合がある。このようなコーティング材料は、液体状態にある材料を硬化させることにより形成されている。
【0003】
また、LEDチップと、該LEDチップからの光の一部を波長変換する蛍光体とを組み合わせ、波長変換された光とLEDチップからの光との混色光を出光する発光装置が開発され、使用されるようになってきている。このような発光装置においては、蛍光体を透光性樹脂等に含有させたコーティング層がLEDチップ上に設けられている。このようなコーティング層は、液体状態にある材料中に蛍光体を含有させた後、硬化させることにより形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液体状態にある樹脂材料中に気泡を含有させることなく硬化させ、コーティング層あるいは蛍光体を含むコーティング層(蛍光体層)を形成することは非常に困難であり、材料が硬化した後の層中に空隙が生じる場合がある。このとき、これらの層を形成する材料の屈折率は、空隙中に存在する空気の屈折率より大きい。従って、このような空隙が層中に生じると、空隙と形成材料の界面において、発光観測面方向に進行しようとする光の透過率が低下し、層中で反射・散乱を繰り返す傾向が強くなる。その結果、発光装置の光取り出し効率の向上が図れない。
【0005】
また、LEDチップと蛍光体とを組み合わせて形成される従来の発光装置は、蛍光体を含む有機系樹脂を蛍光体層の材料として構成しているので、より波長の短い光を用いたり、高い発熱を伴う高出力の光を用いると有機物を含む樹脂が劣化あるいは変色するために、青色より短い波長を含む光を発光する発光素子を用いて十分な信頼性を有する発光装置を構成することが困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、従来と比較して光取り出し効率が向上し、コーティング層が変色劣化しない発光装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために本発明に係る発光装置は、支持体上に配置された発光素子と、少なくとも該発光素子の表面を被覆するコーティング層とを有する発光装置であって、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の元素群から選択される1種以上の元素を含む酸化物と、前記元素群から選択される1種以上の元素を含む水酸化物とを有するコーティング層は、下地部と、屈折率が該下地部とほぼ等しい含浸部とを有することを特徴とする発光装置である。
【0008】
本発明の請求項1に記載の構成とすることにより、発光素子から出光する光の光取り出し効率を向上させることができる。また、本発明によれば比較的厚膜のコーティング層を形成した場合であっても割れにくい等の利点があると考えられる。また、高輝度、長時間の使用においても、発光効率の低下が極めて少ない発光装置とすることができる。また、紫外線を出光する発光素子を使用した場合でも、高輝度、長時間の使用において各方位における色ずれ、発光効率の低下が極めて少ない発光装置とすることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記コーティング層は、前記発光素子からの発光の少なくとも一部を吸収し波長変換して発光する蛍光体、および/または散乱材を有する請求項1に記載の発光装置である。
【0010】
本発明の請求項2に記載の構成とすることにより、蛍光体により波長変換された光の光取り出し効率を向上させることができる。あるいは、散乱材により散乱された光の取り出し効率を向上させることができる。また、本発明によれば比較的厚膜のコーティング層を形成した場合であっても割れにくい等の利点があると考えられる。また、高輝度、長時間の使用においても、発光効率の低下が極めて少ない発光装置とすることができる。また、紫外線を出光する発光素子を使用した場合でも、高輝度、長時間の使用において各方位における色ずれ、発光効率の低下が極めて少ない発光装置とすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記コーティング層は、前記元素群から選択される1種以上の元素と、酸素元素とを含む有機金属化合物を有する請求項1乃至2に記載の発光装置である。
【0012】
本発明の請求項3の構成とすることにより、コーティング層を樹脂にてモールドする場合であっても、コーティング層上にモールド部材を接着性よく配置することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記コーティング層は、前記支持体表面と前記発光素子表面全体とを被覆する連続した層であり、且つ、前記発光素子の上面、側面および角の上に配置されたコーティング層の厚みと、前記支持体表面に配置されたコーティング層の厚みとが略等しい請求項1乃至3に記載の発光装置である。
【0014】
本発明の請求項4に記載の構成とすることにより高輝度、長時間の使用においても各方位における色ずれ、発光効率の低下が極めて少ない発光装置とすることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記発光素子の主発光ピークが250nmから530nmであり、且つ前記蛍光体の主発光波長が前記発光素子の主発光ピークよりも長い請求項1乃至4に記載の発光装置である。
【0016】
本発明の請求項5の構成とすることにより、紫外線によって励起される蛍光体を使用することも可能である。また、青色または青色より短い波長の光を使用してもコーティング層および接着層は劣化、変色しないため信頼性の高い発光装置とすることが可能である。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記支持体は、リード電極を有し、該リード電極から絶縁された支持体上に前記発光素子を有する請求項1乃至5に記載の発光装置である。
【0018】
本発明の請求項6の構成とすることにより、発光素子は、発光に必要な電力をワイヤーから供給され、リード電極を流れる電流による悪影響を受けることが少なく、ノイズ等を発生させることがないため、信頼性の高い発光装置を形成することが可能である。また、発光素子をリード電極に固着させて発光装置を形成すると、発光素子を固着させていない他方のリード電極と発光素子の電極とを結ぶワイヤーが、発光素子を固着させているリード電極に接触した状態となり、製造歩留まりを低下させる原因となり得るが、本発明のように正負一対の両リード電極から絶縁された支持体上に発光素子を固着させることで製造歩留まりを向上させることが可能である。
【0019】
請求項7に記載の発明は、支持体上に配置された発光素子と、該発光素子からの発光の少なくとも一部を吸収し波長変換して発光する蛍光体と、該蛍光体を有し少なくとも前記発光素子表面を被覆するコーティング層とを有する発光装置の製造方法であって、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素と酸素元素とを含む有機金属化合物の加水分解溶液、有機溶剤、及び蛍光体とを含む第1の塗布液を調製する第1の工程と、前記有機金属化合物の加水分解溶液と、有機溶剤とを含む第2の塗布液を調製する第2の工程と、前記第1の塗布液を発光素子表面および支持体表面に塗布する第3の工程と、前記第1の塗布液を乾燥させ、前記蛍光体を固着させる第4の工程と、前記第4の工程により設けられる下地部の空隙に前記第2の塗布液を含浸させる第5の工程と、前記第2の塗布液を乾燥させる第6の工程とを有することを特徴とする発光装置の製造方法である。
【0020】
本発明の請求項7の方法とすることにより、紫外線によって劣化しない無機物で蛍光体を発光素子上に固着させ、光取り出し効率を向上させた発光装置を形成することができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、前記第1の工程および/または前記第2の工程において、前記有機溶剤が沸点100℃以上200℃以下の有機溶剤である請求項7に記載の発光装置の製造方法である。
【0022】
本発明の請求項8の方法とすることにより、有機金属化合物等の凝固物が発生しにくいため、作業性を向上して塗布することが可能である。
【0023】
請求項9に記載の発明は、前記第1の工程において、前記加水分解溶液の粘度が、2.50〜500cps(25℃)である請求項7乃至8に記載の発光装置の製造方法である。
【0024】
従来は、蛍光体等を混合した塗布液に水分が多く含まれていたため、発光素子の表面状態が悪化し、発光素子の光学特性に悪影響を及ぼしていた。そこで、本発明の請求項9の方法では、発光素子に悪影響を及ぼす水分を殆ど含まないゾル状態の塗布液を予め作製し、それを発光素子表面に塗布した後加熱するだけで非晶質のSiOが形成されるため、発光素子の金属表面の状態を悪化させることなく、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層を容易に形成することができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、前記第2の工程において、前記加水分解溶液の粘度が、1.00〜800cps(25℃)である請求項7乃至9に記載の発光装置の製造方法である。
【0026】
本発明の請求項10の方法とすることにより、蛍光体を固着させた下地層の空隙に第2の塗布液を速やかに浸透させることができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、前記第1の工程および/または前記第2の工程において、前記塗布液の酸濃度が、20〜500ppmである請求項7乃至10に記載の発光装置の製造方法である。
【0028】
本発明の請求項11の方法とすることにより、発光素子の金属表面の状態を悪化させることがないため、発光素子の光学特性に悪影響を及ぼすことなく発光装置を製造することができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、前記第3の工程において、前記支持体上に配置された発光素子を加温した状態で、前記発光素子の上方から前記蛍光体を含有した塗布液を霧状で且つ螺旋状に回転させながら吹き付ける請求項7乃至11に記載の発光装置の製造方法である。
【0030】
本発明の請求項12の方法とすることにより、発光むらがなく、且つ大量に均一発光可能な発光装置を歩留まりよく形成させることができる。
【0031】
請求項13に記載の発明は、前記第4の工程および前記第6の工程において、前記発光素子は50℃以上300℃以下の加温状態にある請求項7乃至12に記載の発光装置の製造方法である。
【0032】
本発明の請求項13の方法とすることにより、発光むらがなく、且つ大量に均一発光可能な発光装置を歩留まりよく形成させることができる。
【0033】
請求項14に記載の発明は、前記第1の工程において、前記有機金属化合物が金属アルコキシド、金属ジケトナート、カルボン酸金属塩から選択される少なくとも一種である請求項7乃至13に記載の発光装置の製造方法である。
【0034】
本発明の請求項14の方法とすることにより、紫外線によって劣化しない無機物で蛍光体を発光素子上に固着させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置を例示するものであって、本発明は発光装置を以下に限定するものではない。また、各図面に示す部材の大きさや位置関係などは説明を明確にするために誇張しているところがある。
【0036】
図1および図2に本発明の方法によって製造した発光装置の一例、金属パッケージに発光素子のLEDを実装した状態の構造を表す模式上面図および模式断面図を示す。
【0037】
パッケージ105は金属からなり、中央部に凹部aを有する。また、前記凹部の周囲であるベース部bは、厚さ方向に貫通された貫通孔を2つ有し、それぞれの貫通孔は前記凹部aを挟んで対向している。該貫通孔内には、絶縁部材103である硬質ガラスを介して正及び負のリード電極102がそれぞれ挿入されている。また、金属パッケージ105の主面側に透光性窓部107と金属部からなるリッド106を有し、金属部と金属パッケージ105との接触面を溶接することによって、窒素ガスとともにパッケージ内の発光素子等が気密封止されている。凹部a内に収納されるLEDチップ101は、青色光または紫外線を発光する発光素子であり、LEDチップ101と金属パッケージ105との接着は、エチルシリケートの加水分解溶液を乾燥焼成して得られる接着層110を介して行われている。
【0038】
さらに、図2に示されるように、リード電極102から絶縁された凹部a内にて、発光素子の上に蛍光体がバインドされてなるコーティング層108が形成されている。エチルシリケートの加水分解溶液にて多孔質の下地部115を形成したのち、同じエチルシリケートの加水分解溶液を上記多孔質の層に含浸させることにより含浸部116を形成する。従って、コーティング層中は、空隙が殆ど存在しない状態となっている。即ち、コーティング層は、蛍光体の粒子を固着させる下地部115と、該下地部を設ける際に生じた間隙を埋める含浸部116を含む。また、下地部115と含浸部116の屈折率は、同じ材料を使用して形成されているため、ほぼ等しい。このように空隙が殆ど存在せず、屈折率が層中で殆ど変化しないコーティング層を形成することにより、蛍光体で波長変換された光は、コーティング層中を反射、散乱されることなく透過するため、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。
【0039】
以下、図面を参照しながら本発明の構成部材について詳述する。
【0040】
[コーティング層108]
本発明に用いられるコーティング層とは、マウント・リードのカップ内やパッケージの開口部内などに設けられるものであり、LEDチップ101の発光を変換する蛍光体/散乱材及び蛍光体を結着する材料を含有させることができる層である。
【0041】
図3に示されるように、本発明のコーティング層は、LEDチップ101の上面、側面および角の上に設けられたコーティング層111の厚みとLEDチップ以外の支持体上に設けられたコーティング層112の厚みとが略等しい。また、コーティング層はLEDチップ101の角の部分でも途切れることがなく、コーティング層は連続した層である。本実施の形態において、コーティング層の下地部を形成する工程において生じる空隙は、下地部を形成する材料と同一の材料を使用して行う含浸の工程により埋められる。従って、下地部と該下地部の空隙を埋める含浸部との屈折率はほぼ等しい。このようにコーティング層内で屈折率の変化をほぼ無くすことにより、発光素子からの光、あるいは蛍光体により波長変換されて出光する光は、コーティング層内で反射・散乱を繰り返すことがなくなるため、発光装置の発光観測面方向から効率よく取り出される。なお、本実施の形態では、酸化物濃度の異なる同一材料にて下地部と含浸部を形成したが、下地部と含浸部を形成する材料は、形成時にそれらの屈折率がほぼ等しい材料なら、異なる材料を用いて形成してもよい。
【0042】
ところで、このようなLEDチップを利用した発光装置においては、パッケージなどによる反射により、LEDチップから放出される高エネルギー光などがコーティング層中で高密度になる。さらに、蛍光体によっても反射散乱されコーティング層が高密度の高エネルギー光に曝される場合がある。そのため、発光強度が強く高エネルギー光が発光可能な窒化物系半導体をLEDチップとして利用する場合は、それらの高エネルギー光に対して耐光性のあるSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、及びアルカリ土類金属の1種又は2種以上有する酸化物を結着剤あるいはバインダとして利用することが好ましい。
【0043】
コーティング層の具体的主材料の一つとしては、SiO、Al、MSiO(なお、Mとしては、Zn、Ca、Mg、Ba、Sr、Zr、Yなどが挙げられる。)などの透光性無機部材に蛍光体を含有させたものが好適に用いられる。これらの透光性無機部材により蛍光体同士が結着され、さらに蛍光体は層状にLEDチップや支持体上に堆積され結着される。本発明において、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物あるいは水酸化物は、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含み、且つ酸素元素を含む有機金属化合物により生成される。ここで、有機金属化合物とは、酸素原子を介して金属と結合したアルキル基、アリール基等を含む化合物である。このような有機金属化合物として、例えば金属アルコキシド、金属ジケトナート、金属ジケトナート錯体、カルボン酸金属塩等が挙げられる。このような有機金属化合物のうち常温で液体の有機金属化合物を使用すれば、有機溶剤を加えることによって、作業性を考慮した粘度調節や、有機金属化合物等の凝固物の発生防止が容易にできるため作業性を向上させることができる。また、このような有機金属化合物は加水分解等の化学反応を起こしやすいため、容易に、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物により蛍光体がバインドされてなるコーティング層を形成させることが可能である。そのため、有機金属化合物を使う方法は、350℃以上の高温下あるいは静電気のかかっている状態でLEDにコーティング層を形成させる他の方法とは異なり、LEDの発光素子としての性能を低下させることなく容易にLEDチップ上にコーティング層を形成させることができ、製造歩留まりが向上する。
【0044】
このようなコーティング層は、アルキルシリケートと高沸点有機溶剤とを所定の割合で混合してなるゾル中に蛍光体(粉体)を均一に分散させた塗布液を調製して、その蛍光体が分散されたゾルを発光素子の全面を覆うようにスプレーコーティング、スクリーン印刷あるいはディスペンス他した後、透光性無機物により蛍光体を発光素子表面に固着させ下地部を形成し、さらには含浸部を形成させることにより設けることができる。ここで、スプレーコーティング、スクリーン印刷あるいはディスペンスは、LEDチップの製造工程において、チップ毎に分割する前のウェハの段階で行っても構わない。このようにすることで、ウェハ状態での発光特性の検査を容易にすることができ、製造歩留まりを向上させることができる。
【0045】
以下、コーティング層に含まれる具体的主材料として、SiOを例にとり説明する。
【0046】
(SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層108)
コンクリートの補強剤、プラスチックの顔料、あるいは表面コーティング剤等に使用されるアルキルシリケートは、金属アルコキシドの一種であり、以下のような一般式で表される単量体(モノマー)が加水分解してさらに縮重合したものである。ここで、Rはアルキル基であり、メチル基の場合メチルシリケート、エチル基の場合エチルシリケート、n−プロピル基の場合N−プロピルシリケート、n−ブチル基の場合N−ブチルシリケートとなる。
【化1】
Figure 2004088013
【0047】
アルキルシリケートの一種であるエチルシリケートは、次の図のような構造をもち、主に四塩化ケイ素とエタノールとの反応、あるいは金属ケイ素とエタノールとの反応から合成される無色透明の液体である。即ち、上記一般式において、Rをエチル基とした構造式によって示される単量体(モノマー)が、加水分解してヒドロキシル基(OH基)を含む分子(中間体としてシラノールの単量体等が挙げられる)となり、さらにヒドロキシル基(OH基)を含む分子同士から水分子(HO)が取れて縮合し、SiがO(酸素原子)を介して繋がったシロキサン結合が生成して、次の図のような構造となる。
【化2】
Figure 2004088013
【0048】
エチルシリケートの溶液を触媒の存在下で水と反応させると以下のように加水分解反応を起こして、溶液はSiOの微粒子が溶解したゾルとなり(ゾル化)、さらに自然乾燥して溶液濃度が高くなりゲル(ゲル化)となる。反応が進行するに従って粘度が高くなるが、形成するコーティング層の厚み、作業性等を考慮して反応の進行を調節する。
【0049】
加水分解反応は、中性条件では極めて緩やかに進行するが、触媒として酸または塩基が存在すると発熱を伴い急速に進行する。塩基性触媒を使用する場合、得られる加水分解溶液は不安定で過度のゲル化を起こしやすく作業性を低下させるため、本実施の形態では塩酸等の酸性触媒を少量使用し、長時間かけて加水分解反応を起こさせる。
【化3】
Figure 2004088013
【0050】
エチルシリケートの加水分解反応は温度が高いほど速く進行し、生成物のエタノールが除去されるとそれはさらに進行し易くなる。また、エチルシリケートの加水分解を進行させて生成するゲルを加熱すると非晶質のSiOが形成される。従って、エチルシリケートの加水分解溶液に蛍光体を含有させて発光素子の表面上、および発光素子の表面上以外の支持体上に塗布し、加熱すると、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層を発光素子の表面上等に形成することができる。特に本実施の形態において、予めエチルシリケートをゾル状態の加水分解溶液とし、該加水分解溶液に蛍光体を含有させた後、発光素子表面に塗布する。従来の方法では、蛍光体等を混合した塗布液に水分が多く含まれていたため、塗布すると発光素子の表面状態が悪化し、発光素子の光学特性に悪影響を及ぼしていた。そこで、本実施の形態における方法によると、ゾル状態のエチルシリケート加水分解溶液は水分を殆ど含まず、加熱されるだけで非晶質のSiOを形成するため、発光素子の光学特性に悪影響を及ぼすことなく、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層を発光素子の表面上等に容易に形成することができる。
【0051】
このようにして形成された、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層は、従来の樹脂とは異なり無機物であるため、紫外線による劣化が樹脂に比べて極めて小さく、紫外光を発光する発光装置(紫外域発光装置)と組み合わせて用いることもできる。また、スプレーコーティングにより、波長変換機能を有する蛍光体がバインドされてなるコーティング層を発光素子の全面、即ち上面、側面、および角の部分に同じ膜厚で形成することができるので、発光素子の全面に蛍光体が均一に分散して配置される。それにより、窒化物半導体発光素子の全面、即ち上面、側面、および角の部分からの発光を極めて高い効率で波長変換し、外部に取り出すことが可能である。
【0052】
これに対して、従来例のように樹脂の中に蛍光体を分散させた構成では、ほとんどの樹脂が青色光または紫外線により劣化するために長時間の使用に耐え得る素子を構成することができないので、紫外域で発光する発光素子を用いた白色発光装置の実用化はさらに困難であった。また、従来の方法では波長変換機能を有する蛍光体を含有するSiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層あるいは樹脂を発光素子の全面、即ち上面、側面、角の部分に同じ膜厚で形成することができなかったので、発光素子の全面に蛍光体が均一に分散して配置されなかった。したがって、窒化物半導体発光素子の全面からの発光を極めて高い効率で波長変換し、外部に取り出すことが困難であった。
【0053】
[蛍光体]
本願発明に用いることが可能な蛍光体は、発光素子から放出された可視光や紫外光を他の発光波長に変換するためのものである。
【0054】
本発明に用いられる蛍光体としては、少なくともLEDチップ101の半導体発光層から発光された光で励起されて発光する蛍光体をいう。本実施の形態において、蛍光体として紫外光により励起されて所定の色の光を発生する蛍光体も用いることができ、具体例として、例えば、
【0055】
(1)Ca10(POFCl:Sb,Mn
(2)M(POCl:Eu(但し、MはSr、Ca、Ba、Mgから選択される少なくとも一種)
(3)BaMgAl1627:Eu
(4)BaMgAl1627:Eu、Mn
(5)3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn
(6)YS:Eu
(7)MgAs11:Mn
(8)SrAl1425:Eu
(9)(Zn、Cd)S:Cu
(10)SrAl:Eu
(11)Ca10(POClBr:Mn、Eu
(12)ZnGeO:Mn
(13)GdS:Eu、及び
(14)LaS:Eu等が挙げられる。
【0056】
また、これらの蛍光体は、一層からなるコーティング層中に単独で用いても良いし、混合して用いてもよい。さらに、二層以上が積層されてなるコーティング層中にそれぞれ単独で用いても良いし、混合して用いてもよい。
【0057】
LEDチップ101が発光した光と、蛍光体が発光した光が補色関係などにある場合、それぞれの光を混色させることで白色を発光することができる。具体的には、LEDチップ101からの光と、それによって励起され発光する蛍光体の光がそれぞれ光の3原色(赤色系、緑色系、青色系)に相当する場合やLEDチップ101が発光した青色の光と、それによって励起され発光する蛍光体の黄色の光が挙げられる。
【0058】
発光装置の発光色は、蛍光体の結着剤として働く各種樹脂やガラスなどの透光性無機部材などとの比率、蛍光体の沈降時間、蛍光体の形状などを種々調整すること及びLEDチップの発光波長を選択することにより電球色など任意の白色系の色調を提供させることができる。発光装置の外部には、LEDチップからの光と蛍光体からの光がモールド部材を効率よく透過することが好ましい。
【0059】
本実施の形態において使用される蛍光体は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体と、赤色系の光を発光可能な蛍光体、特に窒化物蛍光体とを組み合わせたものを使用することができる。これらのYAG系蛍光体および窒化物系蛍光体は、混合してコーティング部101中に含有させてもよいし、複数の層から構成されるコーティング部101中に別々に含有させてもよい。以下、それぞれの蛍光体について詳細に説明していく。
【0060】
(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)
本実施の形態に用いられるイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体とは、YとAlを含み、かつLu、Sc、La、Gd、Tb、Eu及びSmから選択された少なくとも一つの元素と、Ga及びInから選択された一つの元素とを含みCe、あるいはPr等の希土類元素で付活された蛍光体であり、LEDチップ102から発光された可視光や紫外線で励起されて発光する蛍光体である。特に本実施の形態において、セリウムで付活され組成の異なる2種類以上のイットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体も利用される。発光層に窒化物系化合物半導体を用いた発光素子から発光した青色系の光と、青色光を吸収させるためボディーカラーが黄色である蛍光体から発光する緑色系及び赤色系の光と、或いは、黄色系の光であってより緑色系及びより赤色系の光を混色表示させると所望の白色系発光色表示を行うことができる。発光装置はこの混色を起こさせるために蛍光体の粉体やバルクをエポキシ樹脂、アクリル樹脂或いはシリコーン樹脂などの各種樹脂や酸化珪素、酸化アルミニウムなどの無機物中に含有させることが好ましい。このように蛍光体が含有されたものは、LEDチップからの光が透過する程度に薄く形成させたドット状のものや層状ものなど用途に応じて種々用いることができる。蛍光体と樹脂などとの比率や塗布、充填量を種々調整すること及び発光素子の発光波長を選択することにより白色を含め電球色など任意の色調を提供させることができる。
【0061】
また、2種類以上の蛍光体をそれぞれ発光素子からの入射光に対して順に配置させることによって効率よく発光可能な発光装置とすることができる。即ち、反射部材を有する発光素子上には、長波長側に吸収波長があり長波長に発光可能な蛍光体が含有された色変換部材と、それよりも長波長側に吸収波長がありより長波長に発光可能な色変換部材とを積層などさせることで反射光を有効利用することができる。
【0062】
YAG系蛍光体を使用すると、放射照度として(Ee)=0.1W・cm−2以上1000W・cm−2以下のLEDチップと接する或いは近接して配置された場合においても高効率に十分な耐光性を有する発光装置とすることができる。
【0063】
本実施の形態に用いられるセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体である緑色系が発光可能なYAG系蛍光体では、ガーネット構造のため、熱、光及び水分に強く、励起吸収スペクトルのピーク波長が420nmから470nm付近にさせることができる。また、発光ピーク波長λpも510nm付近にあり700nm付近まで裾を引くブロードな発光スペクトルを持つ。一方、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体である赤色系が発光可能なYAG系蛍光体でも、ガーネット構造であり熱、光及び水分に強く、励起吸収スペクトルのピーク波長が420nmから470nm付近にさせることができる。また、発光ピーク波長λpが600nm付近にあり750nm付近まで裾を引くブロードな発光スペクトルを持つ。
【0064】
ガーネット構造を持ったYAG系蛍光体の組成の内、Alの一部をGaで置換することで発光スペクトルが短波長側にシフトし、また組成のYの一部をGd及び/又はLaで置換することで、発光スペクトルが長波長側へシフトする。Yの置換が2割未満では、緑色成分が大きく赤色成分が少なくなる。また、8割以上では、赤み成分が増えるものの輝度が急激に低下する。また、励起吸収スペクトルについても同様に、ガーネット構造を持ったYAG系蛍光体の組成の内、Alの一部をGaで置換することで励起吸収スペクトルが短波長側にシフトし、また組成のYの一部をGd及び/又はLaで置換することで、励起吸収スペクトルが長波長側へシフトする。YAG系蛍光体の励起吸収スペクトルのピーク波長は、発光素子の発光スペクトルのピーク波長より短波長側にあることが好ましい。このように構成すると、発光素子に投入する電流を増加させた場合、励起吸収スペクトルのピーク波長は、発光素子の発光スペクトルのピーク波長にほぼ一致するため、蛍光体の励起効率を低下させることなく、色度ズレの発生を抑えた発光装置を形成することができる。
【0065】
このような蛍光体は、Y、Gd、Ce、La、Al、Sm及びGaの原料として酸化物、又は高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して原料を得る。又は、Y、Gd、Ce、La、Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中1350〜1450°Cの温度範囲で2〜5時間焼成して焼成品を得、次に焼成品を水中でボールミルして、洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通すことで得ることができる。また、別の実施の形態の蛍光体の製造方法では、蛍光体の原料を混合した混合原料とフラックスからなる混合物を、大気中又は弱還元雰囲気中にて行う第一焼成工程と、還元雰囲気中にて行う第二焼成工程とからなる、二段階で焼成することが好ましい。ここで、弱還元雰囲気とは、混合原料から所望の蛍光体を形成する反応過程において必要な酸素量は少なくとも含むように設定された弱い還元雰囲気のことをいい、この弱還元雰囲気中において所望とする蛍光体の構造形成が完了するまで第一焼成工程を行うことにより、蛍光体の黒変を防止し、かつ光の吸収効率の低下を防止できる。また、第二焼成工程における還元雰囲気とは、弱還元雰囲気より強い還元雰囲気をいう。このように二段階で焼成すると、励起波長の吸収効率の高い蛍光体が得られる。従って、このように形成された蛍光体にて発光装置を形成した場合に、所望とする色調を得るために必要な蛍光体量を減らすことができ、光取り出し効率の高い発光装置を形成することができる。
【0066】
組成の異なる2種類以上のセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体は、混合させて用いても良いし、それぞれ独立して配置させても良い。蛍光体をそれぞれ独立して配置させる場合、発光素子からの光をより短波波長側で吸収発光しやすい蛍光体、それよりも長波長側で吸収発光しやすい蛍光体の順に配置させることが好ましい。これによって効率よく吸収及び発光させることができる。
【0067】
(窒化物系蛍光体)
本実施の形態に用いられる窒化物系蛍光体としては、LEDチップ102から発光された可視光、紫外線、及びYAG系蛍光体からの発光を吸収することによって励起され発光する蛍光体をいう。特に本発明に係る蛍光体は、Mnが添加されたSr−Ca−Si−N:Eu、Ca−Si−N:Eu、Sr−Si−N:Eu、Sr−Ca−Si−O−N:Eu、Ca−Si−O−N:Eu、Sr−Si−O−N:Eu系シリコンナイトライドである。この蛍光体の基本構成元素は、一般式LSi(2/3X+4/3Y):Eu若しくはLSi 2/3X+4/3Y−2/3Z):Eu(Lは、Sr、Ca、SrとCaのいずれか。)で表される。一般式中、X及びYは、X=2、Y=5又は、X=1、Y=7であることが好ましいが、任意のものも使用できる。具体的には、基本構成元素は、Mnが添加された(SrCa1−XSi:Eu、SrSi:Eu、CaSi:Eu、SrCa1−XSi10:Eu、SrSi10:Eu、CaSi10:Euで表される蛍光体を使用することが好ましいが、この蛍光体の組成中には、Mg、Sr、Ca、Ba、Zn、B、Al、Cu、Mn、Cr及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が含有されていてもよい。但し、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
Lは、Sr、Ca、SrとCaのいずれかである。SrとCaは、所望により配合比を変えることができる。
蛍光体の組成にSiを用いることにより安価で結晶性の良好な蛍光体を提供することができる。
【0068】
発光中心に希土類元素であるユウロピウムEuを用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。本発明の蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を付活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEuの組成で市販されている。しかし、市販のEuでは、Oの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、EuからOを、系外へ除去したものを使用することが好ましい。たとえば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。但し、Mnを添加した場合は、その限りではない。
【0069】
添加物であるMnは、Eu2+の拡散を促進し、発光輝度、エネルギー効率、量子効率等の発光効率の向上を図る。Mnは、原料中に含有させるか、又は、製造工程中にMn単体若しくはMn化合物を含有させ、原料と共に焼成する。但し、Mnは、焼成後の基本構成元素中に含有されていないか、含有されていても当初含有量と比べて少量しか残存していない。これは、焼成工程において、Mnが飛散したためであると思われる。
【0070】
蛍光体には、基本構成元素中に、若しくは、基本構成元素とともに、Mg、Sr、Ca、Ba、Zn、B、Al、Cu、Mn、Cr、O及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。これらの元素は、粒径を大きくしたり、発光輝度を高めたりする等の作用を有している。また、B、Al、Mg、Cr及びNiは、残光を抑えることができるという作用を有している。
【0071】
このような窒化物系蛍光体は、LEDチップ102によって発光された青色光の一部を吸収して黄から赤色領域の光を発光する。窒化物系蛍光体をYAG系蛍光体と共に上記の構成を有する発光装置に使用して、LEDチップ102により発光された青色光と、窒化物系蛍光体による黄色から赤色光とが混色により暖色系の白色に発光する発光装置を提供することができる。窒化物系蛍光体の他に加える蛍光体には、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質が含有されていることが好ましい。前記イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質を含有することにより、所望の色度に調節することができるからである。セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質は、LEDチップ102により発光された青色光の一部を吸収して黄色領域の光を発光する。ここで、LEDチップ102により発光された青色光と、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質の黄色光とが混色により青白い白色に発光する。従って、このイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質と赤色発光する蛍光体とを、透光性を有するコーティング部材101中に一緒に混合し、LEDチップ102により発光された青色光とを組み合わせることにより白色系の混色光を発光する発光装置を提供することができる。特に好ましいのは、色度が色度図における黒体放射の軌跡上に位置する白色の発光装置である。但し、所望の色温度の発光装置を提供するため、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質の蛍光体量と、赤色発光の蛍光体量を適宜変更することもできる。この白色系の混色光を発光する発光装置は、特殊演色評価数R9の改善を図っている。従来の青色発光素子とセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質との組合せのみの白色に発光する発光装置は、色温度Tcp=4600K付近において特殊演色評価数R9がほぼ0に近く、赤み成分が不足していた。そのため特殊演色評価数R9を高めることが解決課題となっていたが、本発明において赤色発光の蛍光体をイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質と共に用いることにより、色温度Tcp=4600K付近において特殊演色評価数R9を40付近まで高めることができる。
【0072】
次に、本発明に係る蛍光体((SrCa1−XSi:Eu)の製造方法を説明するが、本製造方法に限定されない。上記蛍光体には、Mn、Oが含有されている。
原料のSr、Caを粉砕する。原料のSr、Caは、単体を使用することが好ましいが、イミド化合物、アミド化合物などの化合物を使用することもできる。また原料Sr、Caには、B、Al、Cu、Mg、Mn、Alなどを含有するものでもよい。原料のSr、Caは、アルゴン雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。粉砕により得られたSr、Caは、平均粒径が約0.1μmから15μmであることが好ましいが、この範囲に限定されない。Sr、Caの純度は、2N以上であることが好ましいが、これに限定されない。より混合状態を良くするため、金属Ca、金属Sr、金属Euのうち少なくとも1以上を合金状態としたのち、窒化し、粉砕後、原料として用いることもできる。
原料のSiを粉砕する。原料のSiは、単体を使用することが好ましいが、窒化物化合物、イミド化合物、アミド化合物などを使用することもできる。例えば、Si、Si(NH、MgSiなどである。原料のSiの純度は、3N以上のものが好ましいが、Al、Mg、金属ホウ化物(CoB、NiB、CrB)、酸化マンガン、HBO、B、CuO、CuOなどの化合物が含有されていてもよい。Siも、原料のSr、Caと同様に、アルゴン雰囲気中、若しくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。Si化合物の平均粒径は、約0.1μmから15μmであることが好ましい。
次に、原料のSr、Caを、窒素雰囲気中で窒化する。この反応式を、以下の式1および式2にそれぞれ示す。
3Sr + N → Sr ・・・(式1)
3Ca + N → Ca ・・・(式2)
Sr、Caを、窒素雰囲気中、600〜900℃、約5時間、窒化する。Sr、Caは、混合して窒化しても良いし、それぞれ個々に窒化しても良い。これにより、Sr、Caの窒化物を得ることができる。Sr、Caの窒化物は、高純度のものが好ましいが、市販のものも使用することができる。
【0073】
原料のSiを、窒素雰囲気中で窒化する。この反応式を、以下の式3に示す。
3Si + 2N → Si ・・・(式3)
ケイ素Siも、窒素雰囲気中、800〜1200℃、約5時間、窒化する。これにより、窒化ケイ素を得る。本発明で使用する窒化ケイ素は、高純度のものが好ましいが、市販のものも使用することができる。
Sr、Ca若しくはSr−Caの窒化物を粉砕する。Sr、Ca、Sr−Caの窒化物を、アルゴン雰囲気中、若しくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。
【0074】
同様に、Siの窒化物を粉砕する。また、同様に、Euの化合物Euを粉砕する。Euの化合物として、酸化ユウロピウムを使用するが、金属ユウロピウム、窒化ユウロピウムなども使用可能である。このほか、原料のZは、イミド化合物、アミド化合物を用いることもできる。酸化ユウロピウムは、高純度のものが好ましいが、市販のものも使用することができる。粉砕後のアルカリ土類金属の窒化物、窒化ケイ素及び酸化ユウロピウムの平均粒径は、約0.1μmから15μmであることが好ましい。
【0075】
上記原料中には、Mg、Sr、Ca、Ba、Zn、B、Al、Cu、Mn、Cr、O及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が含有されていてもよい。また、Mg、Zn、B等の上記元素を以下の混合工程において、配合量を調節して混合することもできる。これらの化合物は、単独で原料中に添加することもできるが、通常、化合物の形態で添加される。この種の化合物には、HBO、Cu、MgCl、MgO・CaO、Al、金属ホウ化物(CrB、Mg、AlB、MnB)、B、CuO、CuOなどがある。
【0076】
上記粉砕を行った後、Sr、Ca、Sr−Caの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物Euを混合し、Mnを添加する。これらの混合物は、酸化されやすいため、Ar雰囲気中、又は、窒素雰囲気中、グローブボックス内で、混合を行う。
【0077】
最後に、Sr、Ca、Sr−Caの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物Euの混合物をアンモニア雰囲気中で、焼成する。焼成により、Mnが添加された(SrCa1−XSi:Euで表される蛍光体を得ることができる。この焼成による基本構成元素の反応式を、以下に示す。
【化4】
Figure 2004088013
ただし、各原料の配合比率を変更することにより、目的とする蛍光体の組成を変更することができる。
【0078】
焼成は、管状炉、小型炉、高周波炉、メタル炉などを使用することができる。焼成温度は、1200から1700℃の範囲で焼成を行うことができるが、1400から1700℃の焼成温度が好ましい。焼成は、徐々に昇温を行い1200から1500℃で数時間焼成を行う一段階焼成を使用することが好ましいが、800から1000℃で一段階目の焼成を行い、徐々に加熱して1200から1500℃で二段階目の焼成を行う二段階焼成(多段階焼成)を使用することもできる。蛍光体の原料は、窒化ホウ素(BN)材質のるつぼ、ボートを用いて焼成を行うことが好ましい。窒化ホウ素材質のるつぼの他に、アルミナ(Al)材質のるつぼを使用することもできる。
【0079】
以上の製造方法を使用することにより、目的とする蛍光体を得ることが可能である。
【0080】
本発明の実施例において、赤味を帯びた光を発光する蛍光体として、特に窒化物系蛍光体を使用するが、本発明においては、上述したYAG系蛍光体と赤色系の光を発光可能な蛍光体とを備える発光装置とすることも可能である。このような赤色系の光を発光可能な蛍光体は、波長が400〜600nmの光によって励起されて発光する蛍光体であり、例えば、YS:Eu、LaS:Eu、CaS:Eu、SrS:Eu、ZnS:Mn、ZnCdS:Ag,Al、ZnCdS:Cu,Al等が挙げられる。このようにYAG系蛍光体とともに赤色系の光を発光可能な蛍光体を使用することにより発光装置の演色性を向上させることが可能である。
【0081】
[LEDチップ101]
本実施の形態において発光素子として用いられるLEDチップ101とは、蛍光体を励起可能なものである。発光素子であるLEDチップ101は、MOCVD法等により基板上にGaAs、InP、GaAlAs、InGaAlP、InN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等の半導体を発光層として形成させる。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やPN接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることもできる。好ましくは、蛍光体を効率良く励起できる比較的短波長を効率よく発光可能な窒化物系化合物半導体(一般式InGaAlN、ただし、0≦i、0≦j、0≦k、i+j+k=1)である。
【0082】
窒化ガリウム系化合物半導体を使用した場合、半導体基板にはサファイヤ、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaN等の材料が好適に用いられる。結晶性の良い窒化ガリウムを形成させるためにはサファイヤ基板を用いることがより好ましい。サファイヤ基板上に半導体膜を成長させる場合、GaN、AlN等のバッファー層を形成しその上にPN接合を有する窒化ガリウム半導体を形成させることが好ましい。また、サファイア基板上にSiOをマスクとして選択成長させたGaN単結晶自体を基板として利用することもできる。この場合、各半導体層の形成後SiOをエッチング除去させることによって発光素子とサファイア基板とを分離させることもできる。窒化ガリウム系化合物半導体は、不純物をドープしない状態でN型導電性を示す。発光効率を向上させるなど所望のN型窒化ガリウム半導体を形成させる場合は、N型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。一方、P型窒化ガリウム半導体を形成させる場合は、P型ドーパンドであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせる。
【0083】
窒化ガリウム系化合物半導体は、P型ドーパントをドープしただけではP型化しにくいためP型ドーパント導入後に、炉による加熱、低速電子線照射やプラズマ照射等によりアニールすることでP型化させることが好ましい。具体的な発光素子の層構成としては、窒化ガリウム、窒化アルミニウムなどを低温で形成させたバッファ層を有するサファイア基板や炭化珪素上に、窒化ガリウム半導体であるN型コンタクト層、窒化アルミニウム・ガリウム半導体であるN型クラッド層、Zn及びSiをドープさせた窒化インジュウムガリウム半導体である活性層、窒化アルミニウム・ガリウム半導体であるP型クラッド層、窒化ガリウム半導体であるP型コンタクト層が積層されたものが好適に挙げられる。LEDチップ101を形成させるためにはサファイア基板を有するLEDチップ101の場合、エッチングなどによりP型半導体及びN型半導体の露出面を形成させた後、半導体層上にスパッタリング法や真空蒸着法などを用いて所望の形状の各電極を形成させる。SiC基板の場合、基板自体の導電性を利用して一対の電極を形成させることもできる。
【0084】
次に、形成された半導体ウエハー等をダイヤモンド製の刃先を有するブレードが回転するダイシングソーにより直接フルカットするか、又は刃先幅よりも広い幅の溝を切り込んだ後(ハーフカット)、外力によって半導体ウエハーを割る。あるいは、先端のダイヤモンド針が往復直線運動するスクライバーにより半導体ウエハーに極めて細いスクライブライン(経線)を例えば碁盤目状に引いた後、外力によってウエハーを割り半導体ウエハーからチップ状にカットする。このようにして窒化物系化合物半導体であるLEDチップ101を形成させることができる。
【0085】
本発明の発光装置において発光させる場合は、蛍光体との補色等を考慮してLEDチップ101の主発光波長は350nm以上530nm以下が好ましい。
【0086】
[金属パッケージ105]
本発明の一実施例における発光装置に用いられる金属パッケージ105は、発光素子を収納する凹部aと、リード電極が配置されたベース部bとからなり、発光素子の支持体として働く。前記凹部の底面と前記リード電極の底面はほぼ同一面上に位置している。
【0087】
発光装置において、熱の放熱性及び小型化を考慮すると、パッケージは薄膜で形成されることが好ましい。一方、リード電極との界面に設けられる絶縁部材との熱膨張率等の差を緩和させ信頼性を向上させるためには、それぞれの接触面を大きくする必要がある。そこで本発明者は、金属パッケージにおいて、発光素子が配置される部分とリード電極を固定する部分とに分別し、それぞれの領域に合わせて形状及び膜厚を設定することにより、信頼性の向上を図る。
以下、それぞれの構成部材について詳述する。
【0088】
(凹部a)
本実施の形態の発光装置は、パッケージの一部に発光素子101、コーティング層108、109および接着層110を配置するための凹部aを有する。前記凹部底面は、発光装置の実装面、つまりリード電極の底面とほぼ同一平面上に位置しており、実装基板と接するように構成されている。前記凹部底面の膜厚は、良好な放熱性を有するように薄膜に形成されている。前記底面の膜厚は、0.05mm〜0.2mmが好ましく、より好ましくは0.05mm〜0.1mmである。このように設定された凹部底面は、前記凹部内に配置された発光素子からの発熱を良好に実装基板へ放熱することができる。このように、本発明の発光装置は、発光素子からの発熱を短い放熱経路にて直接実装基板に放熱することができ、低熱抵抗化が実現された発光装置である。
【0089】
前記凹部は、発光装置の中央部に位置することが好ましく、これにより良好な指向特性が得られる。
【0090】
また凹部は、前記発光素子全体を収納することが可能な容積を有することが好ましい。これにより、前記凹部内に配置された前記発光素子全体を色変換層で被覆することが可能となる。本発明に用いられる金属パッケージは、特に発光素子が配置される凹部の放熱性が優れているため、良好な光学特性が得られる。また、前記凹部の内壁がテーパー形状であると、更に高輝度に発光することが可能な発光装置が得られる。
【0091】
一方、外壁側である前記凹部の背面は、逆凸形状となっており、凹部底面とリード電極の底面との間に溝を有する。これにより良好に実装することが可能となる。前記溝がない場合、前記リード底面に付着される半田が隣接するベース部等に付着し各電極間の絶縁が取れなくなりショートしてしまう恐れがある。
【0092】
前記凹部は、例えば金属平板に絞り加工を施すことにより構成される。本実施の形態では、金属平板の主面方向から絞り加工を施して金属を背面方向に流し凹部を形成する。この流れた金属が凹部底面の一部となるように構成することで、実装面の面積を大きくすることができるとともに、凹部側面の底面側の膜厚を太くすることができる。これにより、放熱性が向上される他、パッケージの機械的強度が増し、好ましい。また、前記凹部底面は発光装置の支持部の1つとなるので、精度良く実装することが可能となり、好ましい指向特性が得られる。
【0093】
(ベース部b)
本明細書では、金属パッケージの平板部分をベース部bとする。前記ベース部は、厚さ方向に貫通された貫通孔を少なくとも1つ有する。前記貫通孔はリード電極を固定するためのものであり、本実施の形態の発光装置は、前記貫通孔を2つ有する。それぞれの貫通孔は、凹部aを挟んで対向して設けられ、各内部に絶縁体を介して正又は負のリード電極が挿入されている。このように構成することにより、リード電極間の中心に発光素子を配置させることができ、良好な指向特性が得られる。
【0094】
ここで、本発明の発光装置の正及び負のリード電極は、少なくとも一方がベース部の貫通孔内に絶縁体を介して挿入されていれば良く、図2の如く他方のリード電極は金属パッケージと一体成形されていてもよい。このように構成すると、パッケージの発光素子配置面から一方のパッケージ端面までの間に絶縁体を有しないため、放熱性が向上され好ましい。
【0095】
また、本発明の発光装置において、金属パッケージのベース部の膜厚は前記凹部の底面厚より厚いことを特徴とする。ベース部の厚みは0.3mm〜1.0mmが好ましく、より好ましくは0.5mm〜1.0mmである。0.3mmより薄い場合、パッケージ全体の強度が低下してしまう。またリッドとの溶接時に起こる応力歪により溶接界面にクラックが生じる恐れがあり、このように気密性が不完全になると、水分が内部に侵入しワイヤや発光素子が腐食され信頼性が低下してしまう。また1.0mm以上の膜厚にすると、前記溶接界面にパルス電流が伝わりにくくなり、シールが不完全になる恐れがある。また発光装置が厚型化するとともにコストが高くなる。
【0096】
また、前記ベース部の外側縁部は、ベース部底面に沿って鍔部を有することが好ましい。このように構成することにより、前記鍔部を設けることにより露出されるパッケージ端面と発光面側に配置されるリッドの内壁、及び前記鍔部の上面と前記リッド上面とが合わさり、これらの位置決めを容易に行うことができ、量産性が向上され好ましい。
【0097】
また、前記ベース部の背面側に支持体を設けても良い。前記背面側から突出している各リード電極の間に、前記支持体がそれぞれ均等間隔で配置されると、発光装置の実装安定性が向上され好ましい。前記支持体は、前記ベース部と同様の材料にて構成されることが好ましく、これにより発光装置の放熱性が向上される。
【0098】
前記リード電極及び金属パッケージの熱伝導率はそれぞれ、10W/m・K以上100W/m・K以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは15W/m・K以上80W/m・K以下、更に好ましくは15W/m・K以上50W/m・K以下である。、信頼性を維持しながら大電流を長時間投下することが可能な発光装置が得られる。
【0099】
またそれぞれの熱膨張率は、0.05×10−4/deg以上0.20×10−4/deg以下の範囲であることが好ましい。
金属パッケージの熱膨張率は、前記絶縁部材の熱膨張率と同様の値か、若しくは大きい値であることが好ましい。前者の場合、互いの部材が破損されることなく熱密着させることができる。また後者の場合、これらの熱膨張率の差が0.01×10−4/deg以下であれば、互いの接触面積を出来るだけ大きくすることで熱膨張率の差による破損を回避しつつ前記熱膨張率の差の効果によりほどよく金属パッケージが貫通孔の内部方向に収縮され、前記貫通孔の内壁に基材の酸化膜を設けなくても、前記金属パッケージと前記絶縁部材とを密着させることができる。これにより、作業工程が簡略化され生産性が良好な発光装置が得られる。
【0100】
また、金属パッケージの基材は、強い強度を有することが好ましく、これにより薄型のパッケージを形成することができる。金属パッケージの好ましい基材として、コバール、鉄などが挙げられる。コバールとはFe−Ni−Co合金であり、絶縁部材に用いられる低融点ガラスと近似の熱膨張率を有するので良好に気密封止を行うことができる。これら基材の最表面にはAgメッキを施すことが好ましい。このように構成すると、パッケージ表面の光反射散乱率が向上される他、Ag層が溶接用ろう材となり、発光素子、ワイヤ、及びリッドと、金属パッケージ本体との密着性が向上され好ましい。更に、Ag層を無光沢にメッキするとこれらの効果は増殖される。
【0101】
本発明で用いられる金属パッケージは、上記のように構成され、これにより高い信頼性を有する発光装置を安価に得ることができる。
【0102】
[リード電極102]
本発明の一実施例における発光装置は、正及び負のリード電極102を有し、金属パッケージのベース部に設けられた貫通孔内に絶縁部材を介して挿入されている。前記リード電極の先端部は、前記ベース部の表面から突出しており、且つ前記リード電極の底面は前記凹部の実装面側底面と略同一平面上に位置している。
【0103】
リード電極102のワイヤ接続面である上面は、0.02mm〜0.2mmの範囲の面積を有することが好ましく、より好ましくは0.05mm〜0.15mmである。このように構成されることにより、ワイヤボンディングの精度が良好で且つ小型化の発光装置が得られる。
【0104】
また、リード電極の実装面側である底面は、前記上面より広い面積を有することが好ましい。これにより前記リード電極が発光装置の支持体となり、安定して表面実装することが可能となると共に、実装基板との接触面積が広くなるため放熱性が向上される。このような形状のリード電極は、例えば柱状に形成されたリード電極の底面側をプレス加工することにより得ることができる。リード電極の底面側の好ましい形状として、逆T字型、末広がり型、逆テーパ型等が挙げられる。
【0105】
[リッド106]
本発明の一実施例における発光装置は、金属パッケージ105の主面側に、透光性窓部407と金属部とからなるリッド106を有する。前記窓部407は、発光装置の発光面であり中央部に配置されることが好ましい。
【0106】
本実施例において、前記窓部は、前記金属パッケージの凹部に配置された発光素子の上面に位置しており、前記凹部の内壁の延長線と交点を有する。前記発光素子の端部からから発光される光は、前記凹部の側面にて反射散乱され正面方向に取り出される。これらの反射散乱光の存在範囲は、ほぼ前記凹部の側面の延長線内であると考えられる。そこで、上記のように発光面である窓部の面積を調整することにより、前記反射散乱光は効率よく前記窓部に集光され、高輝度な光を発光することが可能な発光装置が得られる。
【0107】
リッドの基材は、パッケージ本体及び窓部の透光性部材と熱膨張係数が近似していることが好ましい。また、リッドの材質の表面は基材の保護膜としてNiメッキ層を有することが好ましい。
【0108】
上記リッドは、例えば、カーボン製の封着治具を用いて、リッド本体に形成された開口部内にタブレット状のガラスを配置し通炉させることによりガラスとリッド本体とを気密絶縁的に封着させることができる。
【0109】
リッドの形状は、パッケージの溶接部と密接可能な滑らかな平面を有し且つパッケージを気密封止できれば特に限定されるものではない。中央部が凸形状のリッドを用いると、前記リッドの窓部の背面に色変換部材を良好にバインダーさせることができ、歩留まり良く発光装置を形成することができる。
【0110】
更に、前記窓部表面を曲線を帯びたレンズ形状とすると、光の収束が良好となり、正面方向の光度が高い発光装置が得られる。
【0111】
[スプレー装置300]
本実施の形態では、図4および図5に示されるように、塗布液を収納する容器301、塗布液の流量を調節するバルブ302、塗布液をノズル201に搬送した後ノズル201から容器301に搬送する循環ポンプ303、及び螺旋状に塗布液を噴出するノズル201が、それぞれ搬送管307、308、309で結ばれたスプレー装置300を用いる。
【0112】
(容器301)
塗布液を収納する容器301には撹拌機304が取り付けてあり、塗布作業中は塗布液を常に撹拌している。容器301に収納されている塗布液は、撹拌機304によって常に撹拌されており、塗布液に含まれる蛍光体は溶液中で常に均一に分散している。
【0113】
(バルブ302)
バルブ302は、容器301から搬送管307を通して搬送されてくる塗布液の流量をバルブの開け閉めによって調節する。
【0114】
(循環ポンプ303)
循環ポンプ303は、塗布液を容器301からバルブ302およびコンプレッサー305を経由させてノズル201の先端部まで搬送管307を通して搬送し、その後、ノズル201から噴出されずに残った塗布液を、搬送管308を通して容器301まで搬送する。塗布液は、循環ポンプ303によって容器301からバルブ302を経由してノズル201の先端部まで搬送管307を通して搬送され、その後搬送管308を通して容器301まで搬送されているため、常にスプレー装置内を循環している状態にある。従って、塗布液はスプレー装置全体にわたって撹拌、または循環状態にあるため、塗布液に含まれる蛍光体は、塗布作業中常に均一な分散状態にある。
【0115】
(コンプレッサー305)
コンプレッサー305は、搬送管307あるいは搬送管309を介して装置内に設置されており、搬送管307を通して搬送される塗布液を圧縮し、搬送管309を通して搬送される空気の圧力を調節する。コンプレッサー305により、圧縮空気および圧力調節された塗布液がそれぞれノズル201に搬送される。ここで圧縮空気の圧力は圧力計306によって監視される。
【0116】
また、ノズルの手前には操作ハンドルが取り付けてあり、ハンドルの握り具合を調節することで、ノズルの先端から噴出する塗布液の量を調節することが可能な構造となっている。
【0117】
以上のようなスプレー装置300を使用して、塗布液を高圧のガスと共に高速で噴出させて、発光素子の上面、側面および角の上に塗布する。
【0118】
(ノズル201)
発光素子上面に垂直に向かうガスの流れに乗せて霧状の塗布液を噴出させるノズルを搭載した従来のスプレー装置では、発光素子側面が塗布液の噴出方向に平行であり、塗布開始直後、霧状の塗布液からなる噴霧は発光素子側面を素通りする。また、導電性ワイヤーの陰になる発光素子表面上には塗布されにくく、導電性ワイヤーの陰にならない発光素子表面上とコーティング層の厚みが異なっていた。そのため、発光素子の全面を被覆しようとすれば、発光素子あるいはノズルを回転させて塗布液の噴出方向に発光素子の全面を向けるか、発光素子を搭載している支持体表面への塗布を繰り返して形成される厚いコーティング層で発光素子の側面を被覆しなければならなかった。従って、発光素子の角から側面を作業性良く塗布することができす、発光素子表面全体を被覆するコーティング層の厚さが発光素子の上面および側面で異なっていた。さらに、高速で霧状の塗布液が吹き付けることにより、発光素子の正負一対の電極と外部電極とを結ぶ導電性ワイヤーが変形したり、断線するなどの問題があった。
【0119】
本実施の形態では、塗布液とガス(本実施の形態では空気)がノズル201を通して螺旋状に噴出されることを特徴とする装置を使用する。この装置のノズルの周囲にはガスの噴出口が数カ所設けられており、それらの噴出口から噴出するガスの噴出方向は、塗布される面に対してそれぞれある一定の角度を付けられている。したがって、塗布液の噴出口を中心に回転しているそれらのガス噴出口に同時にガスが送り込まれると、それぞれの噴出口から噴出するガスを集めた全体のガスの流れは、渦巻き状の流れ、螺旋状の流れ、あるいは竜巻における空気の流れを逆さまにしたような流れとなる。また、この装置のノズルの中心には塗布液の噴出口が設けられており、ガスの噴出と同時に塗布液を噴出すると、霧状となった塗布液が、螺旋状の流れ、あるいは竜巻における空気の流れを逆さまにしたようなガスの流れに乗って拡散していく。
【0120】
螺旋状に拡散した噴霧全体の径は、発光素子上方の噴射開始点から発光素子の表面に近づくにつれて大きい。また、発光素子上方の噴射開始点から発光素子の表面に近づくにつれて塗布液からなる噴霧の回転速度が減少している。即ち、霧状の塗布液がノズルから噴出されて空気中で拡散すると、噴射開始点であるノズルの付近では円錐状に噴霧が広がるが、ノズルから離れた所では、円柱状に噴霧が広がる。そこで、本実施例では、発光素子の上面からノズル下端までの距離を調節して円柱状に噴霧が広がった状態の所に発光素子の表面がくるように設置することが好ましい。このとき噴霧は、螺旋状に回転し、かつ速度が弱まっているため、導電性ワイヤーの陰になる発光素子表面上にも回り込み、発光素子上面全体だけでなく側面全体にも十分吹き付けられる。これにより、発光素子あるいはノズルを固定した状態で作業を行うことができる。また、円柱状に噴霧が広がった状態の所では噴霧の速度が弱まっているため、噴霧が発光素子の表面に吹き付けられたとき、含まれる蛍光体粒子によって発光素子の表面が衝撃を受けることがない。また、導電性ワイヤーの変形や断線がなく歩留まりが向上する。
【0121】
これにより、作業性を向上させ、かつSiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層で発光素子表面全体、即ち発光素子の上面、側面および角の部分を同じ膜厚で被覆することができる。
【0122】
[ヒーター205]
図4に示されるように、本実施の形態おける塗布後の発光素子はヒーター205上において温度50℃以上300℃以下の加温状態におかれる。このように発光素子を加温状態におく方法として、発光素子をオーブン等の加温装置内で加温する方法を使用してもよい。加温により、エタノール、ゾル状態の加水分解溶液に僅かに含まれる水分および溶剤を蒸発させ、かつ、ゾル状態の塗布液から非晶質のSiOが得られる。さらに本実施の形態おける塗布液は、粘度調節されているため、発光素子の上面、側面および角、さらに支持体表面に吹き付けられた後に吹き付けられた場所から流れ出すことはなく、それらの場所で塗布直後に加温される。これにより、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層により発光素子の上面、側面および角の部分を覆うことができる。
【0123】
本実施の形態おいて、接着液を温度50℃以上300℃以下の加温状態におくことにより発光素子は支持体上にダイボンドされる。このように加温状態におく方法として、発光素子をヒーター上に設置したり、オーブン等の加温装置内で加温する方法を使用してもよい。加温により、エタノール、ゲル状態の加水分解溶液に僅かに含まれる水分、および溶剤を蒸発させると、ゲル状態の接着液からSiOを主成分とする粒径数ナノメートルの粒子が多数密集して形成される接着層が得られる。該接着層は、無機物を主成分とする直径数ナノメートルの粒子が密集することによって形成され、粒子間には隙間が存在する。接着層に急激な温度変化が加わると、熱応力によりそれぞれの粒子の体積が膨張あるいは収縮する。そのため、上記粒子が存在ぜず、支持体材料と熱膨張係数が大きく異なる溶融ガラスや樹脂によって発光素子を接着した場合と異なり、本発明による接着層は全体として熱応力による大きな影響を受けず、接着層の剥離やひび割れ等が生じない。したがって急激な温度変化が加わる状況下で使用する発光装置としても、本発明による発光装置は、信頼性を維持することが可能である。
【0124】
さらに本実施の形態おける接着液は、高粘度に調製されているため、発光素子の基板面と支持体表面との間に介在し、さらに発光素子の側面に延材した場所から流動することはなく、それらの場所でダイボンド後に加温され固化される。これにより、発光素子が最初に載置された位置からズレることはなく、SiOにより支持体表面にダイボンドされてなる発光装置を形成することができる。
【0125】
[マスク206]
本実施の形態においては、複数個のパッケージが配列した状態で、発光素子をパッケージにそれぞれダイボンドし、発光素子の電極を外部電極とワイヤーボンドした後に、塗布液を発光素子の上方から吹き付ける。
【0126】
しかしながら、パッケージの凹部側面をテーパー形状とし、パッケージの正面方向における光の取り出し効率を上げる反射部として利用する場合に、該凹部の側面に塗布液が付着すると発光素子から出光した光は該側面で乱反射するため、パッケージ正面方向における光取り出し効率の向上が図れない。
【0127】
そこで、本実施の形態では、パッケージの凹部側面、および外部電極に塗布液が付着するのを防ぐため、金属マスクの上方から発光素子の表面上に塗布液を吹き付ける。該金属マスクは、パッケージの凹部側面および外部電極を完全に覆い、発光素子の上面、側面および角には塗布液が吹き付けられるような大きさの貫通孔が設けられた金属板である。
【0128】
[接着層110]
本発明に用いられる接着層110とは、発光素子と支持体とをゾル状態の有機材料を介して密着後、加熱乾燥させた後に形成される非晶質の無機物の層である。さらに本発明の接着層は、支持体上面と発光素子の基板面との間に存在する連続した無色透明の層であり、且つ、発光素子の側面に延材している。
【0129】
パッケージなどによる反射により、LEDチップ101から放出される高エネルギー光などが接着層中で高密度になる。そのため、発光強度が強く高エネルギー光が発光可能な窒化物系半導体をLEDチップとして利用した場合は、それらの高エネルギー光に対して耐光性のあるSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y及びアルカリ土類金属の1種又は2種以上有する酸化物を発光素子と支持体との接着液として利用することが好ましい。
【0130】
接着層の具体的主材料の一つとしては、SiO、Al、、ZrO、Y、MSiO(なお、Mとしては、Zn、Ca、Mg、Ba、Sr、Sn、Pbなどが挙げられる。)などの透光性無機部材が好適に用いられる。これらの透光性無機部材を介して発光素子の基板面と支持体表面とを対向させ、発光素子は支持体に対して固定される。本発明において、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物は、コーティング層を形成させる材料と同様に有機金属化合物により生成される。このような常温で液体の有機金属化合物を使用すれば、有機溶剤を加えることによって、作業性を考慮した粘度調節や、有機金属化合物等の凝固物の発生防止が容易にできるため作業性を向上させることができる。また、このような有機金属化合物は加水分解等の化学反応を起こし酸化物や水酸化物等の無機物を生成しやすいため、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物等により、接着層をLEDの発光素子としての性能を低下させることなく容易に形成させることが可能である。さらに、接着層が発光素子の側面にも延材する場合、金属はんだで発光素子をダイボンドすると、発光素子から出光する近紫外から青色の光を吸収する金属が金属はんだに含まれる場合がある。例えば、Au−Sn共晶はんだで発光素子をダイボンドするとAuは発光素子から出光する近紫外から青色の光を吸収してしまうため、発光装置の出力を下げる問題があるが、本発明による接着層は発光素子から出光する近紫外から青色の光を吸収しないため、発光効率の高い発光装置を形成することが可能である。
【0131】
[フィラー]
上記接着層あるいはコーティング層は、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物、あるいは少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む水酸化物より熱伝導率が高いフィラーを有してもよい。このようなフィラーを加えることにより発光装置の放熱効果が向上する。このようなフィラーとして、SiOにて接着層を形成しLEDチップをダイボンドする場合のアルミナ、Ag等の金属粉が考えられる。
【0132】
[散乱材]
本実施の形態におけるコーティング層中には、発光素子から出光してくる光を発光素子表面にて散乱させ、あるいは蛍光体により波長変換された光を発光観測面方向に散乱させるために散乱材を含有させることができる。このような散乱材としては、酸化バリウム、チタン酸バリウム、酸化バリウム、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム等の酸化物やメラミン樹脂、CTUグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの有機部材が好適に用いられる。さらに蛍光体を散乱材として利用することも可能である。このような散乱材の粒径は、0.4〜10μmであることが好ましい。このような粒径とすることにより発光素子からの光を効率よく散乱させ、光の取り出し効率を向上させることが可能である。
【0133】
ここで本発明において、散乱材の粒径とは、体積基準粒度分布曲線により得られる値であり、前記体積基準粒度分布曲線は、レーザ回折・散乱法により蛍光体の粒度分布を測定し得られるものである。具体的には、気温25℃、湿度70%の環境下において、濃度が0.05%であるヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に蛍光体を分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2000A)により、粒径範囲0.03μm〜700μmにて測定し得られたものである。
【0134】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は具体的実施例のみに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0135】
(実施例1)
図1は、本実施例にかかる発光装置の模式的正面図を示す。図2は、本実施例にかかる発光装置の模式的断面図を示す。パッケージ105は金属からなり、中央部に凹部aを有する。また、凹部aの周囲であるベース部bは、厚さ方向に貫通された貫通孔を2つ有し、それぞれの貫通孔は凹部aを挟んで対向している。該貫通孔内には、絶縁部材103である硬質ガラスを介して正及び負のリード電極102がそれぞれ挿入されている。また、金属パッケージの主面側に透光性窓部107と金属部からなるリッド106を有し、金属部と金属パッケージ105との接触面を溶接することによって、窒素ガスとともにパッケージ内の発光素子等が気密封止されている。凹部a内に収納されるLEDチップ101は、350〜530nmの波長を有する光を発光する発光素子であり、LEDチップ101と金属パッケージ105との接着は、接着層110を設けることによって行われている。なお、LEDチップ101と金属パッケージ105との接着は、Au−Snなどの共晶はんだ等を使用して行っても構わない。
【0136】
以下、本実施例に係る発光装置の形成方法について説明する。
まず、SiOにてLEDチップ101を凹部a内にダイボンドする。SiOによるダイボンドは、アルキルシリケートと高沸点有機溶剤とを所定の割合で混合してなるシリカゾルを接着液として調製し、該接着液を、パッケージの所定の位置にディスペンスした後、接着液の上からLEDチップの基板面を下にして加圧しながら載置し、加熱することにより行うことができる。LEDチップを凹部a内にダイボンドした後、LEDチップの正負一対の両電極と、リード電極102とを導電性ワイヤー104にてワイヤーボンディングする。
【0137】
次に、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、及びアルカリ土類金属の1種又は2種以上を有する酸化物で蛍光体を結着させたコーティング層108を形成する。本実施例では、SiOにて蛍光体をバインドし、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層108を発光素子の表面上、あるいは発光素子の表面上以外の支持体上に、コーティング層108として形成する。
【0138】
本実施例におけるSiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層の形成方法は、少なくとも以下の各工程を有する。
少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素と酸素元素とを含む有機金属化合物の溶液、有機溶剤、及び蛍光体とを含む第1の塗布液を調製する工程
第1の塗布液を発光素子表面および支持体表面に塗布する工程
第1の塗布液を乾燥させ、蛍光体が固着された多孔質の下地部を形成する工程
有機金属化合物の溶液と有機溶剤とを含む第2の塗布液を調製する工程
第2の塗布液を上記下地部中の空隙に含浸させる工程
第2の塗布液を乾燥させ、上記下地部中の空隙を第2の塗布液から生じる硬化物で埋める工程
【0139】
以下、図面を参照して、本発明におけるSiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層108のスプレーコーティングによる形成方法について、エチルシリケートを使用する場合を例にとり順を追って説明する。ここで使用するエチルシリケート加水分解溶液については、触媒として加える塩酸が微量であるため、塩酸濃度が20〜500ppmのほぼ中性に調製されており、発光素子表面に塗布しても表面は酸やアルカリによる損傷を受けることがない。また、金属パッケージに使用されるAg、Ni等を腐食することがない。
【0140】
工程1.
アルキルシリケートとしてメチルシリケート、エチルシリケート、N−プロピルシリケート、N−ブチルシリケート、が使用できるが、本実施例では、SiOを10wt%含むエチルシリケートを縮合させた無色透明のオリゴマー液体を使用する。シリカ分10wt%という数値は、粘度、比重、保存安定性、使用時の取り扱い易さ等を考慮し、経験的に最適とされたものである。また、エチルシリケートは、予め触媒(HCl)存在下において水と反応させて加水分解反応を進行させ、ゾル状態にしたものを使用する。本実施例では、SiOを10wt%含むエチルシリケートと、溶媒と、水と、1規定塩酸(HCl)とを混合することによりエチルシリケートを加水分解反応させ、25℃における混合溶液の粘度が2.5〜500cpsとなるようなゾル状態としたものを使用する。
まず、エチルシリケートの加水分解溶液とエチレングリコールと蛍光体が重量比で1:1:1となる混合溶液を調製し、平均粒子径3〜10μmの蛍光体が塗布液中で均一に分散するように撹拌して第1の塗布液を調製した。ここで、ゾル状態のエチルシリケートは自然乾燥してゲル化しやすいため、エチレングリコール、ブタノール、酢酸ブチルのような高沸点(100℃〜200℃)の有機溶剤と混合することが好ましい。このような高沸点の有機溶剤は、常温、室温、あるいは本発明におけるスプレー装置が置かれる系において想定しうる温度のもとで液体として存在しているため、エチルシリケートと有機溶剤を混合すると、乾燥したSiO等の凝固物がノズルの先端部などに付着し塗布液の噴出に対して障害物となることによる塗布液の噴出量の低下を防ぐことができ、作業性をよくすることができる。また、ゲル化したエチルシリケートの加水分解溶液中の蛍光体は、均一に分散した状態であることが確認された。
【0141】
工程2.
上記塗布液を容器301に入れ、循環ポンプ303によって塗布液を容器からノズル201に搬送する。塗布液の流量はバルブ302によって調節する。
ここで、霧状の塗布液がノズル201から噴出されると、ノズルの付近では円錐状に噴霧が広がるが、ノズルから離れた所では、円柱状に噴霧が広がる。そこで、本実施例では、発光素子の上面からノズル下端までの距離を40〜50mmとして円柱状に噴霧が広がった状態の所に発光素子の表面がくるように設置する。このとき、発光素子は塗布液と同じ材料によってパッケージ上にダイボンドされ、さらに発光素子の電極と外部電極は金線等でワイヤーボンドされている。さらに、パッケージの正面方向には金属マスクが配置され、金属マスクの上方から見ると、金属マスクに設けられた貫通孔を通して、発光素子の上面、側面および角が露わになっているが、パッケージの側面およびリード電極は金属マスクによって完全に覆われている。したがって、金属マスクの上方から貫通孔内に向かって塗布液を吹き付けた場合に塗布されるのは、発光素子の上面、側面および角の部分である。
【0142】
図4に示されるように、塗布液とガスを発光素子の上面、側面および角、さらに支持体表面に所望の膜厚になるまで繰り返し吹き付けて塗布液を付着させる。ここで、所望の膜厚とは、コーティング層内に含まれる蛍光体によってLEDからの光が十分に波長変換され、蛍光体粒子によって光の透過率の低下を招かない程度のコーティング層の厚さをいう。
【0143】
このスプレーによるコーティングを行うことにより、均一に蛍光体が分散した状態で、SiOにより蛍光体をバインドしたコーティング層で発光素子の上面、側面および角の部分を覆うことができる。
【0144】
工程3.
工程2を行った後、室温で放置すると、ゾル状態のエチルシリケート加水分解溶液は次第に自然乾燥してゲル状態となる。
【0145】
工程4.
自然乾燥してゲル状態となった塗布液から非晶質のSiOを得るため、またエチルシリケートの加水分解によって生成したエタノール、および溶剤等を飛ばすため、発光素子はヒーター205上において150℃の温度で30分間加温状態におく。これにより、塗布液が発光素子の上面、側面および角、さらに支持体表面に吹き付けられた後に流れ出すことはなく、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層の下地部を発光素子の上面、側面および角、さらに支持体表面に形成させることができる。またここで、塗布液に急激な温度変化を与えるのではなく、徐々に温度を上げていくことが好ましい。ゲル状態にある塗布液の温度をゆっくり上昇させた方が、コーティング層中の残留有機物を少なくできることが確認されており、これにより青色より波長の短い光を発光する発光素子を使用しても信頼性の高い発光装置を実現できる。
【0146】
ここで、窒化物系発光素子は350℃以上の温度下に置かれると、発光素子としての性能が低下するため、50℃〜300℃の温度下で発光素子表面への固着が可能なアルキルシリケートは、蛍光体のバインダとしての使用に適している。また、本工程において200℃まで温度が上昇したときに生成するSi(OH)は、300℃の温度で2時間乾燥させることにより、ほとんどSiOに分解する。
【0147】
図6は、本工程により形成されるコーティング層の下地部の写真を示す。本工程により形成されるコーティング層の下地部は、平均粒子径3.0〜10μmの蛍光体粒子の周囲を、平均粒子径が数nm程度であって、SiOやSi(OH)などの無機物を主成分とする非晶質の粒子が密集して取り囲み、蛍光体粒子が固着されることによって、全体として多孔質の状態で形成されている。
【0148】
工程5.
エチルシリケートの溶液と有機溶剤とを含み、第1の塗布液よりSiO濃度の高い第2の塗布液を調製する。第2の塗布液は、工程4によって得られた多孔質の下地部中に存在する空隙を埋めることが可能な程度に適宜粘度が調節される。本実施例では、SiOを40wt%含むエチルシリケートと、溶媒と、水と、1規定塩酸(HCl)とを混合することによりエチルシリケートを加水分解反応させ、25℃における混合溶液の粘度が1〜800cpsとなるように有機溶媒で調製したものを使用する。
【0149】
工程6.
工程4によって得られた多孔質の下地部は、内部に空隙が多数存在する。発光素子から波長変換されて発光観測面から出光しようとする光は、該空隙の界面で反射するため、下地部中で複雑に反射、散乱を繰り返すことにより発光観測面方向からの光の取り出し効率が低下する。そこで、空隙を第2の塗布液の硬化物で埋める。
【0150】
まず、第2の塗布液を多孔性の下地部全体に含浸させ、即ち多孔性の下地部全体に浸透させ、多孔性の部分に多数存在する空隙を第2の塗布液で満たす。このとき、第2の塗布液は、有機溶媒により適宜粘度調整されているため、多孔性の下地部全体に速やかに浸透する。
【0151】
工程7.
自然乾燥により、あるいは工程4と同様にヒーターを使用して多孔性の下地部全体に浸透した第2の塗布液を乾燥させ硬化させる。このとき余分な有機溶媒は揮発し第2の塗布液の硬化物(含浸部)が得られる。図7は、本工程により形成されるコーティング層の写真を示す。工程4により形成された多孔質の下地部の空隙であった箇所に含浸部が形成されている。即ち、図2及び図3に示されるように、LEDチップ上のコーティング層は、蛍光体の粒子を固着させる下地部と、該下地部の周囲に散在する含浸部を備える。ここで、下地部の屈折率は1.4、含浸部の屈折率は1.4程度であり、下地部と含浸部の屈折率はほぼ等しい。
【0152】
以上の工程により、均一に分散した状態の蛍光体と、蛍光体を固着させる下地部と、下地部に生じた空隙を埋める含浸部とを含み、層厚が約20μmの非多孔性のコーティング層が発光素子の上面、側面および角の上に形成される。また、本実施例のように比較的厚膜のコーティング層を形成した場合であっても、コーティング層は、下地部が存在しないコーティング層と比較して割れにくい。即ち、下地部を形成した後、該下地部の空隙を埋める含浸部を形成することにより、コーティング層は応力に対する柔軟性を備えるようになると考えられる。
【0153】
なお、分析の結果、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層中および接着層中には、エチルシリケートを加水分解する工程で触媒として使用される塩化水素(HCl)や、工程4において生成するSi(OH)などの無機物、および未反応のエチルシリケートやエタノールなどの有機物が、それぞれ数ppmから数十ppmの単位で存在している。従って、SiOにより蛍光体がバインドされてなる、厚さ約20μmのコーティング層は、SiOと蛍光体からなる無機物により、99.9%以上の比率で形成されていると考えてよい。もっとも、コーティング層にSi(OH)などの無機物、および未反応のエチルシリケートやエタノールなどの有機物が微量に存在することにより、コーティング層表面には、ヒドロキシル基のような極性をもつ官能基や、エチル基などの疎水基(親油基)が存在する。このような官能基の存在により、コーティング層の上に、フッ素樹脂のような極性を有する疎水性材料、あるいは分子構造の末端にヒドロキシル基を有する樹脂材料をモールド部材として使用した場合には、コーティング層表面とモールド部材との馴染み、あるいは濡れ性がよいため、少量のモールド部材を使用しても、コーティング層上にモールド部材を接着性よく配置することができる。また、コーティング層及び接着層にSiO、Si(OH)などの無機物が多量に存在することにより、紫外線による劣化を防ぐことができるだけでなく、LEDチップあるいはパッケージの金属表面との馴染み、あるいは濡れ性がよい(SiO、Si(OH)などと金属イオンとの静電気的な結合が生じていると考えられる)ため、コーティング層あるいは接着層を、金属表面とも接着性よく配置することができる。さらに、モールド部材として使用する樹脂の分子構造中に存在する極性を有する官能基と、コーティング層のSiO、Si(OH)などの極性を有する無機物とは、馴染み、あるいは濡れ性がよいため、コーティング層上に接着性よくモールド部材を配置することができる。即ち、エチルシリケートのような有機金属化合物を使用して、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層あるいは接着層を形成すると、コーティング層あるいは接着層は、ほぼ無機物で形成されていながら、有機物としての性質も僅かながら残しているため、発光装置を構成するLEDチップ表面やパッケージ表面、あるいは場合に応じて使用するモールド部材等に対してよく馴染み、製造歩留まりが向上し、かつ紫外線による劣化もほとんどない。
【0154】
ここで、本実施の形態では、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層に含まれる蛍光体の含有量は、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層を介して出力される光が実質的に蛍光体によって波長変換された白色光のみになるように、すなわち、発光素子により発光された青色光のほとんどが蛍光体に吸収されて該蛍光体を励起するように比較的大きく設定することが好ましい。このようにすると発光効率(発光素子に入力された電力に対する出力される光の比)を高くすることができる。
【0155】
また、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層に含有させる蛍光体の量は、所望の色調に対応させて種々の値に設定されるものであり、本発明は蛍光体の含有量により限定されるものではないが、本発明者らの検討によると、SiOにより蛍光体がバインドされてなるコーティング層は、蛍光体を少しでも含むと、発光素子表面上への付着強度が強くなり、また割れにくくなることも確認されている。
【00156】
以上のように構成された実施例1の発光装置は、紫外線による劣化がほとんどない無機物によって発光素子がダイボンドされ、さらに前記無機物により蛍光体がバインドされてなるコーティング層が発光素子の全面に形成されているので、LEDチップとして紫外域で発光する発光素子を用いることも可能となる。
【0157】
さらにコーティング層および接着層をリード電極から絶縁された凹部a内に形成し、発光素子を凹部a内に固着させることにより、発光素子は、発光に必要な電力をワイヤーから供給され、リード電極を流れる電流による悪影響を受けることがなく、ノイズ等を発生させることがないため、信頼性の高い発光装置を形成することが可能である。また、発光素子をリード電極に固着させて発光装置を形成すると、発光素子を固着させていない他方のリード電極と発光素子の電極とを結ぶワイヤーが、発光素子を固着させているリード電極に接触した状態となり、製造歩留まりを低下させる原因となり得るが、本発明のように正負一対の両リード電極から絶縁された支持体上に発光素子を固着させることで製造歩留まりを向上させることが可能である。
【0158】
得られた発光装置に電力を供給させることによって白色系を発光させることができる。本発明による発光装置の発光光率は24.0lm/wであった。
【0159】
(実施例2)
図3に示されるように、本実施例において使用されるパッケージ114は、LEDチップ101を凹部内に固定保護する支持体として働く。また、外部との電気的接続が可能な外部電極102を有する。パッケージ114は、LEDチップ101をさらに外部環境から保護するためにコーティング層111、112に加えて透光性保護体であるモールド部材113を設けている。このようなパッケージ114は、インサート成形によりポリカーボネート樹脂を用いて形成させる。次に、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、及びアルカリ土類金属の1種又は2種以上を有する酸化物である無機物にてLEDチップをパッケージにダイボンド(接着)する。本実施例では、SiOにてLEDチップをパッケージ上にダイボンドし、発光装置を形成する。
【0160】
以上のように形成する他は実施例1と同様に発光装置を形成する。このようにすることにより、光取り出し効率を向上させると共に、コーティングの厚みが発光素子の上面、側面および角の部分でほぼ均一な本発明の発光装置とすることにより各方位による色度のずれが極めて少なく、発光観測面から見て色調ずれがない発光装置とさせることができる。
【0161】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によるコーティング層は、空隙がほとんど存在しない非多孔性の層であるため、蛍光体により波長変換された光の光取り出し効率を向上させることができる。また、本発明によれば比較的厚膜のコーティング層を形成した場合であっても割れにくい等の利点がある。
【0162】
本発明によれば、紫外線および紫外線を含む光を発光する発光素子を用い、紫外線等によって劣化しない無機物によりバインドされた蛍光体を有する発光装置を構成できるので、長時間使用しても発光色のバラツキの少ない発光装置を提供できる。
【0163】
また、コーティングの厚みが発光素子の上面、側面および角の部分でほぼ均一な本発明の発光装置とすることにより各方位による色度のずれが極めて少なく、発光観測面から見て色調ずれがない発光装置とさせることができる。さらに、歩留まりの高い発光装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例における発光装置の模式的上面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例における発光装置の模式的断面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例における発光装置の模式的断面図である。
【図4】図4は、本発明の発光装置を形成させる工程を示した模式図である。
【図5】図5は、本発明の発光装置を形成させる装置を示した模式図である。
【図6】図6は、本発明の発光装置を形成させる工程4を行った後の写真である。
【図7】図7は、本発明の発光装置を形成させる工程7を行った後の写真である。
【符号の説明】
100・・・発光装置
101・・・LEDチップ
102・・・リード電極、外部電極
103・・・絶縁性部材
104・・・導電性ワイヤー
105・・・金属パッケージ
106・・・リッド
107・・・窓部
108、109、111・・・LEDチップ上のコーティング層
110・・・接着層
112・・・支持体上のコーティング層
113・・・モールド部材
114・・・パッケージ
115・・・下地部
116・・・含浸部
201・・・ノズル
202・・・蛍光体
203・・・塗布液
204・・・支持体
205・・・ヒーター
206・・・マスク
300・・・スプレー装置
301・・・容器
302・・・バルブ
303・・・循環ポンプ
304・・・撹拌機
305・・・コンプレッサー
306・・・圧力計
307、308、309・・・搬送管
a・・・凹部
b・・・ベース部

Claims (14)

  1. 支持体上に配置された発光素子と、少なくとも該発光素子の表面を被覆するコーティング層とを有する発光装置であって、
    少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の元素群から選択される1種以上の元素を含む酸化物と、前記元素群から選択される1種以上の元素を含む水酸化物とを有するコーティング層は、下地部と、屈折率が該下地部とほぼ等しい含浸部とを有することを特徴とする発光装置。
  2. 前記コーティング層は、前記発光素子からの発光の少なくとも一部を吸収し波長変換して発光する蛍光体、および/または散乱材を有する請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記コーティング層は、前記元素群から選択される1種以上の元素と、酸素元素とを含む有機金属化合物を有する請求項1乃至2に記載の発光装置。
  4. 前記コーティング層は、前記支持体表面と前記発光素子表面全体とを被覆する連続した層であり、且つ、前記発光素子の上面、側面および角の上に配置されたコーティング層の厚みと、前記支持体表面に配置されたコーティング層の厚みとが略等しい請求項1乃至3に記載の発光装置。
  5. 前記発光素子の主発光ピークが250nmから530nmであり、且つ前記蛍光体の主発光波長が前記発光素子の主発光ピークよりも長い請求項1乃至4に記載の発光装置。
  6. 前記支持体は、リード電極を有し、該リード電極から絶縁された支持体上に前記発光素子を有する請求項1乃至5に記載の発光装置。
  7. 支持体上に配置された発光素子と、該発光素子からの発光の少なくとも一部を吸収し波長変換して発光する蛍光体と、該蛍光体を有し少なくとも前記発光素子表面を被覆するコーティング層とを有する発光装置の製造方法であって、
    少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素と酸素元素とを含む有機金属化合物の加水分解溶液、有機溶剤、及び蛍光体とを含む第1の塗布液を調製する第1の工程と、
    前記有機金属化合物の加水分解溶液と、有機溶剤とを含む第2の塗布液を調製する第2の工程と、
    前記第1の塗布液を発光素子表面および支持体表面に塗布する第3の工程と、
    前記第1の塗布液を乾燥させ、前記蛍光体を固着させる第4の工程と、
    前記第4の工程により設けられる下地部の空隙に前記第2の塗布液を含浸させる第5の工程と、
    前記第2の塗布液を乾燥させる第6の工程とを有することを特徴とする発光装置の製造方法。
  8. 前記第1の工程および/または前記第2の工程において、前記有機溶剤が沸点100℃以上200℃以下の有機溶剤である請求項7に記載の発光装置の製造方法。
  9. 前記第1の工程において、前記加水分解溶液の粘度が、2.50〜500cps(25℃)である請求項7乃至8に記載の発光装置の製造方法。
  10. 前記第2の工程において、前記加水分解溶液の粘度が、1.00〜800cps(25℃)である請求項7乃至9に記載の発光装置の製造方法。
  11. 前記第1の工程および/または前記第2の工程において、前記塗布液の酸濃度が、20〜500ppmである請求項7乃至10に記載の発光装置の製造方法。
  12. 前記第3の工程において、前記支持体上に配置された発光素子を加温した状態で、前記発光素子の上方から前記蛍光体を含有した塗布液を霧状で且つ螺旋状に回転させながら吹き付ける請求項7乃至11に記載の発光装置の製造方法。
  13. 前記第4の工程および前記第6の工程において、前記発光素子は50℃以上300℃以下の加温状態にある請求項7乃至12に記載の発光装置の製造方法。
  14. 前記第1の工程において、前記有機金属化合物が金属アルコキシド、金属ジケトナート、カルボン酸金属塩から選択される少なくとも一種である請求項7乃至13に記載の発光装置の製造方法。
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