JP4792751B2 - 発光装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子と、その発光素子にからの光によって励起されて発光する蛍光物質を備えた発光装置およびその製造方法に関する。
近年、窒化ガリウム系化合物半導体を用いて構成された発光素子チップと蛍光物質とを組み合わせた、白色系の混色光が発光可能な発光装置が開発され、使用されるようになってきている。この発光装置は、発光素子から出力される青色の光の一部を蛍光物質により波長変換して、その波長変換された光と発光素子チップからの青色の光との混色により、白色系の混色光を発光させるものである。
このような発光装置において、蛍光物質は、発光素子からの光によりが効率よく励起されるよにするため、発光素子の近傍に配される。また、発光装置からの混色光が各方位において均一な色度にて観測されるようにするため、蛍光物質は、発光素子の発光面に対して均一に配される必要がある。
特開2003−69086号公報。
従来技術として挙げた上記特許文献1(特開2003−69086号公報)に開示される発光装置は、サブマウント部材にフリップチップ実装された発光素子の透光性基板側に、蛍光物質が含有された蛍光体層を有する。この蛍光体層は、電気泳動沈着により、発光素子の表面に蛍光物質および該蛍光物質を固着させる結着剤を堆積させることにより形成される。以下、本特許文献に開示される蛍光体層の形成方法の概略を説明する。
まず、サブマウントにフリップチップ実装された発光素子を被覆するように、導電性材料にて透光性導電膜を成膜する。次に、予め帯電された蛍光物質および結着剤の混合溶液中に、透光性導電膜にて被覆された発光素子を浸漬する。さらに、上記蛍光物質の帯電と異なる極性の電圧を透光性導電膜に印可する。これにより、蛍光物質および結着剤は、透光性導電膜の方向に沈降し、堆積する。最後に、発光素子に堆積した蛍光物質および結着剤を乾燥させて蛍光体層とする。
しかしながら、上記電気泳動沈着を利用した蛍光体層の形成方法は、蛍光物質および結合部材の混合溶液中に含まれる水が分解して水素ガスが発生する。この水素ガスの気泡が残存することにより、蛍光体層の表面に凹凸が生じ、発光素子の周囲に均一な形状の蛍光体層を形成することができない。したがって、このような形成方法にかかる発光装置は、発光観測方位により均一な色度を有する発光装置とすることができない。
また、上記特許文献に開示される蛍光体層の形成方法は、予め蛍光物質を耐電させる工程が必要となり、発光装置の製造工程における作業性を低下させる。さらに、蛍光物質自体を予め帯電させて行う電気泳動沈着により形成される蛍光体層は、半導体発光素子に対する固着力が弱く、蛍光体層が半導体発光素子から剥離するため、信頼性の高い発光装置とすることができない。そこで、蛍光体層を半導体発光素子に強固に固定するため、蛍光体層を補強する透光性樹脂が必要となることがある。このように発光素子の近傍に配された透光性樹脂は、発光素子の光に直接照射されることにより着色劣化してしまう。これにより、発光装置は、その光出力が低下するだけでなく、発光観測方位によって色度が均一な発光装置とすることができない。
そこで、本発明は、電気泳動沈着を利用して発光素子の周囲に均一な膜厚の蛍光体層を有し、信頼性の高い光学特性に優れた発光装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために本発明に係る発光装置は、導体配線を有する支持基板と、上記支持基板の上に実装される半導体発光素子と、その半導体発光素子からの光の少なくとも一部の光を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質とを備えた発光装置であって、上記支持基板の導体配線上であって上記半導体発光素子の周辺に、絶縁部材が設けられ、上記半導体発光素子の周辺に設けられた上記絶縁部材及び上記半導体発光素子の上に、その半導体発光素子からの光に対して透光性を有する導電部材と、上記蛍光物質が固着された結着部材とを備え、上記結着部材は、有機金属材料からなり、上記導電部材を介して上記半導体発光素子の周辺に設けられた上記絶縁部材の上面及び上記半導体発光素子に配されていることを特徴とする。また、上記導電部材は、半導体発光素子の透光性基板側に配されていることが好ましい。これにより、発光素子に均一な形状の蛍光体層を有する信頼性の高い発光装置とすることができる。
また、上記結着部材は、透光性樹脂により被覆されていることが好ましい。これにより、結着部材を半導体発光素子に対して強固に固定させることができる。
また、上記導電部材は、亜鉛(Zn)、インジウム(In)あるいはスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物よりなることが好ましい。このように、半導体素子からの光に対して透光性の高い材料を導電部材の材料として選択することにより、半導体素子の出射光が損失することなく、光取り出し効率が高い発光装置とすることができる。また、このような材料を選択することにより、導電部材と結着部材の剥離が生じない発光装置とすることができる。
また、上記結着部材の屈折率は、上記透光性樹脂の屈折率より大きいことが好ましい。これにより、結着剤に含有される蛍光体により波長変換された光が効率よく透光性樹脂に出力されるため、光の取り出し効率が高い発光装置とすることができる。
また、上記有機金属材料は、Al、Sn、Si、Ti、Y、Pbあるいはアルカリ土類金属から選択される元素を含む金属アルコキシドであることが好ましい。これにより、上記導電部材に結着部材を強固に固着させることができる。
また、本発明にかかる発光装置の製造方法は、導体配線を有する支持基板と、前記支持基板の上に実装される半導体発光素子と、該半導体発光素子からの光の少なくとも一部の光を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質とを備えた発光装置の製造方法であって、有機金属材料からなるゾル溶液に蛍光物質を含有させ、該蛍光物質を帯電させる工程と、上記支持基板の導体配線上であって上記半導体発光素子の周辺に、絶縁部材を設ける工程と、上記半導体発光素子の周辺に設けられた上記絶縁部材及び上記半導体発光素子の透光性基板側を導電部材にて被覆する工程と、上記蛍光物質を含有させたゾル溶液に、上記半導体発光素子を浸漬させる工程と、上記導電部材に対して上記蛍光物質の帯電と異なる極性の電圧を印可することにより、上記有機金属材料からなるゾルおよび上記蛍光物質を泳動させ、前記導電部材を介して前記半導体発光素子の周辺に設けられた前記絶縁部材及び上記半導体発光素子に堆積させる工程とを有することを特徴とする。



これにより、電気泳動沈着を利用して発光素子の周囲に均一な形状の蛍光体層を形成することができる。また、半導体発光素子を導電部材にて被覆する工程は、半導体発光素子の絶縁性基板側においてなされることが好ましい。半導体素子と導電部材との絶縁をとることが容易にできるからである。
また、上記製造方法における導電部材は、亜鉛(Zn)、インジウム(In)あるいはスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物よりなることが好ましい。これにより、半導体発光素子の出射光に対して透光性の高い金属薄膜にて半導体発光素子を被覆することができる。
また、上記製造方法における有機金属材料は、Al、Sn、Si、Ti、Y、Pbあるいはアルカリ土類金属から選択される元素を含む金属アルコキシドである。これにより、水素ガスなどの気泡を発生させることなく、均一な形状の蛍光体層を形成させることができる。また、蛍光物質を容易に帯電させることができる。
本発明は、発光素子の周囲に均一な形状および膜厚を有する蛍光体層を形成することができる。これにより、発光素子により励起される蛍光物質を有する発光装置は、発光観測方位により均一な色度を有する発光装置とすることができる。さらに、本発明において、有機金属材料を材料とする結着部材は、導電部材を介して、半導体素子に強固に固着されている。したがって、本発明にかかる発光装置およびその製造方法により、半導体発光素子に配された蛍光体層の剥離が生じることなく、信頼性の高い発光装置とすることができる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置およびその製造方法を例示するものであって、本発明は発光装置およびその製造方法を以下に限定するものではない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特に特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
半導体発光素子と、その半導体発光素子からの光の少なくとも一部の光を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質とを備えた発光装置において、上述したような課題を解決するため、本発明者は種々の検討を行った。その結果、半導体発光素子は、半導体発光素子からの光に対して透光性を有する導電部材と、上記蛍光物質が固着された結着部材とを備え、上記結着部材は、有機金属材料からなり、上記導電部材を介して上記半導体発光素子に配されていることを特徴とすることにより上述したような課題を解決するに至った。
すなわち、本発明は、電気泳動沈着による形成方法において、水素ガスなどが発生しない金属アルコキシドを結着部材の材料としている。そのため、蛍光物質を固着させる結着部材は気泡が残存することなく、均一な形状である。これにより、蛍光物質により波長変換された出射光の色度を発光観測方位により均一とすることができる。さらに、本発明にかかる結着部材は、半導体発光素子に配された導電部材に対して強固に固着されている。これは、結着剤の材料である金属アルコキシドが導電部材に対して高い密着性を有するためであると考えられる。したがって、本発明にかかる発光装置およびその製造方法により、半導体発光素子に配された蛍光体層の剥離が生じることなく、信頼性の高い発光装置とすることができる。
結着部材の具体的主材料としては、SiO2、Al23、MSiO3(なお、Mとしては、Zn、Ca、Mg、Ba、Sr、Zr、Y、Sn、Pb、などが挙げられる。)などの無機部材が好適に用いられる。これらの透光性無機部材により蛍光物質同士が固着(結着)され、さらに結着部材は、半導体発光素子を膜状に被覆している。
本形態における結着部材は、透光性樹脂からなる封止部材により被覆されていることが好ましい。これにより、結着部材を半導体発光素子に対して更に強固に固定させ、外部環境から保護することができる。なお、透光性樹脂は、結着部材や導電部材などが介されることにより、半導体発光素子から離間されて配されるため、半導体発光素子からの光による着色劣化が抑制される。また、導電部材あるいは結着部材の屈折率は、透光性樹脂の屈折率より大きいことが好ましい。より好ましくは、導電部材の屈折率(n)、結着部材の屈折率(n)および透光性樹脂の屈折率(n)について、n≧n≧nが満たされていることが好ましい。このように、光取り出し方向へ徐々に屈折を小さくすることにより、発光素子からの光、あるいは結着剤に含有される蛍光体により波長変換された光が全反射されることなく、発光観測方向に効率よく出力されるため、光の取り出し効率が高い発光装置とすることができる。
また、本発明にかかる発光装置の製造方法は、半導体発光素子と、該半導体発光素子からの光の少なくとも一部の光を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質とを備えた発光装置の製造方法であって、少なくとも以下の工程[1]から[3]を有することを特徴とする。これにより、電気泳動沈着を利用して発光素子の周囲に均一な形状の蛍光体層を形成することができる。図2から図5は、本形態の発光装置の製造方法における各工程を示す模式的な断面図である。以下、図面を参照しながら本形態における発光装置の製造方法を説明する。
[1]有機金属材料からなるゾル溶液に蛍光物質を含有させ、該蛍光物質を帯電させる工程。
これにより、蛍光物質は、有機金属材料からなるゾルにより内包され、帯電する。したがって、予め蛍光物質を帯電させる工程を有することなく、結着剤の材料自体で蛍光物質を帯電させることができるため、作業性よく発光装置を製造することができる。
有機金属材料として本形態において好適に利用される金属アルコキシドは、Al、Sn、Si、Ti、Y、Pbあるいはアルカリ土類金属から選択される元素を含む材料である。これにより、上記導電部材に結着部材を強固に固着させることができ、結着部材の剥離が生じない発光装置とすることができる。また、水素ガスなどの気泡を発生させることなく、均一な形状の蛍光体層を形成させることができる。また、蛍光物質を容易に帯電させることができる。
本形態において、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物(あるいは水酸化物)は、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む有機金属化合物(好ましくはさらに酸素を含む)により生成される。ここで、有機金属化合物には、アルキル基,アリール基を含む化合物等が含まれる。このような有機金属化合物として、例えば金属アルコキシド、金属ジケトナート、金属ジケトナート錯体、カルボン酸金属塩等が挙げられる。このような有機金属化合物のうち常温で液体の有機金属化合物を使用すれば、有機溶剤を加えることによって、作業性を考慮した粘度調節や、有機金属化合物等の凝固物の発生防止が容易にできるため作業性を向上させることができる。また、このような有機金属化合物は、加水分解などの化学反応しやすいため、容易に、少なくともSi、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb、あるいはアルカリ土類金属の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物により蛍光体が固着されてなる結着部材を形成させることができる。
そのため、有機金属化合物を材料とする電気泳動沈着は、半導体発光素子に蛍光体を均一に配し、容易にLEDチップ上に蛍光体層を形成させることができ、発光装置の光学特性も向上する。以下、結着部材に含まれる具体的材料として、SiO2、Al23を例にとり説明する。
(SiOによる結着部材)
SiOにより蛍光物質が固着されてなる結着部材は、アルキルシリケートとアルコールやアセトンのような有機溶剤とを所定の割合で混合してなるシリカゾル中に蛍光体(粉体)を均一に分散させた混合溶液を調整して、その混合溶液中で電気泳動沈着することにより形成することができる。
アルキルシリケートは、以下の[式1]のような一般式で表される単量体(モノマー)が加水分解してさらに縮重合したものである。ここで、Rはアルキル基であり、メチル基の場合メチルシリケート、エチル基の場合エチルシリケート、n−プロピル基の場合N−プロピルシリケート、n−ブチル基の場合N−ブチルシリケートとなる。
Figure 0004792751
アルキルシリケートの一種であるエチルシリケートは、次に示すような構造をもち、主に四塩化ケイ素とエタノールとの反応、あるいは金属ケイ素とエタノールとの反応から合成される無色透明の液体である。即ち、上記一般式において、Rをエチル基とした構造式によって示される単量体(モノマー)が、加水分解してヒドロキシル基(OH基)を含む分子(中間体としてシラノールの単量体等が挙げられる)となり、さらにヒドロキシル基(OH基)を含む分子同士から水分子(HO)が取れて縮合し、Siが酸素を介して繋がったシロキサン結合が生成して、次の[式2]のような構造となる。
[式2]

Figure 0004792751
エチルシリケートの溶液を触媒の存在下で水と反応させると、以下の[式3]に示されるような加水分解反応により、溶液はSiOのコロイド粒子が分散したゾル溶液となる(ゾル化)。さらに、加水分解反応が進み、溶液を乾燥することにより、溶液濃度が高くなりゲル化する。反応が進行するに従って粘度が高くなるが、作業性等を考慮して反応の進行を調節する。
Figure 0004792751
加水分解反応は、中性条件では極めて緩やかに進行するが、触媒として酸または塩基が存在すると発熱を伴い急速に進行する。塩基性触媒を使用する場合、得られる加水分解溶液は不安定で過度のゲル化しやすく作業性を低下させるため、塩酸等の酸性触媒を少量使用し、長時間かけて加水分解反応させることが好ましい。
エチルシリケートの加水分解反応は温度が高いほど速く進行し、生成物のエタノールが除去されるとそれはさらに進行し易くなる。また、エチルシリケートの加水分解を進行させて生成するゲルを加熱するとSiOが形成される。従って、エチルシリケートのゾル溶液に蛍光体を含有させて発光素子の表面上に電気泳動沈着させ、乾燥させて溶媒を除去すると、SiOにより蛍光体が固着されてなる結着部材が発光素子に形成される。
特に、本形態において、予めエチルシリケートをゾル状態の加水分解溶液とし、該加水分解溶液に蛍光体を含有させた後、発光素子表面に電気泳動沈着させる。従来の方法では、蛍光体等を混合した塗布液に水分が多く含まれていたため、それを電気泳動沈着すると蛍光体層の表面状態が悪化し、発光装置の光学特性に悪影響を及ぼしていた。そこで、本実施の形態における方法によると、ゾル状態のエチルシリケート加水分解溶液は水分を殆ど含まず、発光素子の光学特性に悪影響を及ぼすことなく、電気泳動沈着によりSiOにより蛍光体が固着されてなる結着部材を発光素子の表面上に蛍光体層として容易に形成することができる。
尚、反応条件を適宜調整することにより、結着部材中に、SiO生成の中間体であるSi(OH)や、出発物質であるエチルシリケート、エタノールを微量に含ませることができる。結着部材にSi(OH)などの無機物、および未反応のエチルシリケートやエタノールなどの有機物が微量に存在することにより、結着部材表面には、ヒドロキシル基のような極性をもつ官能基や、エチル基などの疎水基(親油基)が存在する。このような官能基の存在により、結着部材の上に、フッ素樹脂のような極性を有する疎水性材料、あるいは分子構造の末端にヒドロキシル基を有する樹脂材料を封止部材として発光装置とした場合には、結着部材表面と封止部材との馴染み、あるいは濡れ性がよいため、少量の封止部材を使用しても、結着部材上に封止部材を接着性よく配置することができる。
また、結着部材にSiO、Si(OH)などの無機物が多量に存在することにより、半導体素子からの高出力光による結着部材の劣化を防ぐことができるだけでなく、半導体素子あるいは導電部材との馴染み、あるいは濡れ性がよい。これは、SiO、Si(OH)などと、半導体素子あるいは導電部材に含まれる金属イオンとの静電気的な結合が生じていると考えられる。そのため、結着部材を、導電部材とも接着性よく配置することができる。
さらに、封止部材とする樹脂の分子構造中に存在する極性を有する官能基と、結着部材のSiO、Si(OH)などの極性を有する無機物とは、馴染み、あるいは濡れ性がよいため、結着部材上に接着性よく封止部材を配置することができる。
即ち、エチルシリケートのような有機金属化合物を使用して、SiOにより蛍光体が固着されてなる結着部材を形成すると、結着部材は、ほぼ無機物で形成されていながら、有機物としての性質も僅かながら残しているため、半導体発光素子の表面や導電部材の表面、あるいは必要に応じて配される封止部材等に対してよく馴染み、製造歩留まりが向上し、かつ紫外線による劣化もほとんどない信頼性の高い発光装置とすることができる。
(Alによる結着部材)
Alを主成分とする結着剤により蛍光体が固着されてなる結着部材は、アルミニウムアルコレート、あるいはアルミニウムアルコキサイドと有機溶剤とを所定の割合で混合してなるアルミナゾル中に粒子状蛍光体を均一に分散させた混合溶液を材料として、電気泳動沈着を行うことにより形成することができる。例えば、イソプロピルアルコールを母液とする溶液に、有機溶剤としてアセトン、アルミナゾルおよび蛍光物質を含有させて混合溶液とする。
Figure 0004792751
アルミニウムアルコレート、あるいはアルミニウムアルコキサイドの一種であるアルミニウムイソプロポキサイド、アルミニウムエトキサイド、およびアルミニウムブトキサイドは、常温で無色透明の液体であり、水酸化アルミニウムを生成し、その後、乾燥させると酸化アルミニウムを生成する。例えば、アルミニウムイソプロポキサイドは以下の[式4]のように反応し、最終的には、水酸化アルミニウムあるいはアルミナとなる。
アルミニウムイソプロポキサイドを含むゾル溶液に、粒子状蛍光体を含有させて混合液とし、その混合液中で粒子状蛍光体を帯電させることができる。さらに、その混合液を材料として電気泳動沈着させた後、生成するAl23にて蛍光体を半導体発光素子に固着させることができる。
[2]半導体発光素子を導電部材にて被覆する工程。
本形態における半導体発光素子は、予め図2に示されるように、その基板側が発光観測面となるように、支持基板103に対してフリップチップ実装されている。
まず、図3に示されるように、支持基板103の導体配線104上など、発光素子周辺の所定の部位を絶縁部材105にてマスクする。ここで、発光素子の短絡を防ぐため、絶縁部材105の材料として、二酸化ケイ素からなる無機材料や、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂のような絶縁性材料によりマスクを行うことが好ましい。
さらに、図4に示されるように、マスクさから露出された、発光素子の外郭面を導電部材108にて被覆する。これにより、半導体発光素子の外郭面近傍に所定の電圧を印加することができる。また、半導体発光素子を導電部材にて被覆する工程は、半導体発光素子の絶縁性基板側においてなされることが好ましい。これにより、半導体発光素子と導電部材とを絶縁させることが容易にできる。また、電極などによる凹凸形状を有する側でなく、比較的平滑な面を有する透光性基板(絶縁性基板)に導電部材および結着部材を配することにより、均一な厚みおよび形状を有する蛍光体層を半導体素子に配することができる。
半導体素子を被覆する導電部材は、蛍光物質を配す所定の部位が露出されるようなマスクを施した後、蒸着法、スパッタリング、スクリーン印刷、インクジェット塗布あるいはスプレー塗布などの方法により形成することができる。導電部材の材料は、例えば、Alのような金属材料や、亜鉛(Zn)、インジウム(In)あるいはスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物(酸化亜鉛、インジウムとスズの複合酸化物など)からなる透明導電膜が挙げられる。このように、半導体発光素子からの光に対して透光性の高い導電部材とすることにより、半導体発光素子からの光が損失することなく、光取り出し効率の高い発光装置とすることができる。
このように、半導体素子からの光に対して透光性の高い材料を導電部材の材料として選択することにより、半導体素子の出射光の導電部材による損失をなくし、結着部材の剥離を生じさせない発光装置とすることができる。
[3]蛍光物質を含有させたゾル溶液に、半導体発光素子を浸漬させ、導電部材に対して蛍光物質の帯電と異なる極性の電圧を印加することにより、有機金属材料からなるゾルおよび蛍光物質を泳動させ、半導体発光素子に堆積させる工程。
図5に示されるように、蛍光物質を含有させたゾル溶液中に、導電部材に被覆された半導体発光素子を浸漬させた後、透明導電膜に所定の電圧を印加する。これにより、蛍光物質および金属アルコキシドのゾルは、導電部材の方向に電気泳動する。なお、導電部材に対向する位置に、その導電部材に印加された電圧と異なる極性(すなわち、蛍光物質および金属アルコキシドのゾルの帯電と同じ極性)の電位の電極114を混合溶液113中に設けることが好ましい。これにより、蛍光物質および有機金属材料からなるゾルは、導電部材の方向に容易に電気泳動することができる。そして、蛍光物質は、導電部材の表面に、金属アルコキシドのゾルと共に堆積する。
最後に、その堆積物を乾燥させることにより余分な有機溶剤などを除去し、図1に示されるような蛍光体層102を半導体発光素子107に形成することができる。以下、本形態の各構成について詳述する。
[半導体発光素子]
本形態における半導体発光素子として、LEDチップについて説明する。LEDチップを構成する半導体発光素子としては、ZnSeやGaNなど種々の半導体を使用したものを挙げることができるが、蛍光物質を使用する場合には、その蛍光物質を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適に挙げられる。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることもできる。
窒化物半導体を積層させるための基板の材料として、例えば、サファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO等が好適に用いられる。特に、本形態にかかる透光性あるいは絶縁性基板として、サファイアが好適に利用される。このサファイア基板は、窒化物半導体を結晶性良く積層させることができるからである。また、サファイア基板は、本形態にかかる導電部材、例えば、亜鉛(Zn)、インジウム(In)あるいはスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物からなる材料に対して密着性がよい。したがって、本形態にかかる導電部材をサファイア基板に配することにより、剥離させることなく導電部材を半導体発光素子に配することができる。
サファイア基板上に、MOCVD法などの気相成長法により、GaN、AlN、GaAlN等のバッファ層を形成し、その上にpn接合を有する窒化物半導体を形成させることが好ましい。
窒化物半導体を使用したpn接合を有する発光素子の例として、バッファ層上に、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・ガリウムで形成した活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルへテロ構成などが挙げられる。
窒化物半導体は、不純物をドープしない状態でn型導電性を示す。発光効率を向上させるなど所望のn型窒化物半導体を形成させる場合は、n型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせる。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により低抵抗化させることが好ましい。
p型半導体層には、発光素子に投入された電流をp型半導体層の全面に広げるための拡散電極が設けられる。さらに、拡散電極およびn型半導体層には、本形態における導電性部材であるバンプや導電性ワイヤのような導電部材と接続するp側台座電極およびn側台座電極がそれぞれ設けられる。
本形態において、発光素子は、p型半導体側の正電極およびn型半導体側の負電極を有し、発光観測面方向から見て、負電極が正電極の間にあるようにそれぞれの電極が交互に配されている。これにより、本発明にかかる導体配線を有する支持基板に対して安定にフリップチップ実装できるだけでなく、電極間を流れる電流が均一になることにより発光素子の発光面からの発光が均一になるため好ましい。また、上記n型半導体は、発光観測面方向から見て、導電性部材が載置され互いに対向する隅部と、該隅部から半導体素子の内側方向に向かって細くなる括れ部と、互いに対向する括れ部同士を結ぶ延伸部とを有するように半導体層から露出される。これにより、発光素子の発光に寄与しないn側半導体の領域を減らし、p側半導体の領域を相対的に増やすことで発光素子の光取り出し効率を向上させることができる。以下、本形態における発光素子の一例について詳細に説明する。
図6は、本形態における半導体発光素子を電極が形成されている側から見た上面図である。図6に示されるように、p側およびn側台座電極の形状は、ドット状に配置されるバンプの配置パターンに対応させて楕円形状に絶縁性の保護膜から露出される。
拡散電極あるいはp側台座電極、およびn側台座電極の形成は、エッチング等の方法によりn型半導体を露出させた後、蒸着法やスパッタリング法により行う。ここで、n型半導体が互いに平行なストライプ状に露出されるように形成し、拡散電極や台座電極を発光素子に形成する。これにより、本発明にかかる導体配線を有する支持基板に対して安定に実装でき、また、電極間を流れる電流が均一になることにより発光素子の発光面からの発光が均一になるため好ましい。
図6に示されるように、電極が形成されている側から見て、露出されたn型半導体の領域は、矩形の発光素子の対向する二辺に沿って複数の隅部を有する。その隅部において、n側台座電極は、絶縁性の保護膜(例えば、SiO)より露出される。さらに、n型半導体の露出部は、上記隅部の領域から発光素子の内側方向に向かって徐々に幅が細くなっている括れ部112を有する。さらに、発光素子は、一方の括れ部112から、他方の括れ部112まで直線状に延びる延伸部111を有している。なお、半導体発光素子のうち、少なくともp型半導体および発光層(あるいは活性層)が露出される部分は、絶縁性の保護膜により被覆されている。
また、電極が形成されている側から見て、p側の拡散電極の幅は、発光素子中央部分において露出されたn型半導体領域の幅より広い。また、n型半導体は、p側拡散電極およびp型半導体の間に露出され、その露出されたn型半導体(主に延伸部111)およびp側台座電極109が交互に配されている。このように、本形態にかかる発光素子は、括れ部分および延伸部を有することによりp側拡散電極の領域面積を大きくすることができ、発光素子に投入される電流を均一に拡散させ、その電流量を増大させることができる。したがって、本形態にかかる発光素子は、発光素子からの放熱性を向上させ、従来と比較して高輝度な発光装置を構成することができる。さらに、発光素子の発光に寄与しないn型半導体の露出領域を減らし、p型半導体の領域およびp側拡散電極の領域を相対的に増やすことで発光素子の光取り出し効率を向上させることができる。
本形態において、p側およびn側台座電極の材料は、バンプに含有される材料の少なくとも一種を含有することが好ましい。すなわち、バンプがAuを材料とするときは、p側およびn側台座電極の材料、特にバンプとの接合面となる最上層の材料は、AuまたはAuを含む合金とする。例えば、p側およびn側台座電極は、Rh/Pt/AuおよびW/Pt/Auとされ、それぞれの金属の厚みは数百Å〜数千Åである。なお、本明細書中において、記号「A/B」は、金属Aおよび金属Bが順にスパッタリングあるいは蒸着のような方法により積層されることを示す。
また、p型半導体層側全面に形成される拡散電極は、発光素子の出光を発光素子の透光性基板方向へ反射させる材料とすることが好ましい。例えば、Ag、Al、Rh、Rh/Irが挙げられる。その他、p型半導体層の全面にITO(インジウム(In)とスズ(Sn)の複合酸化物)、ZnOのような酸化物導電膜や、Ni/Au等の金属薄膜を透光性の拡散電極として形成させることができる。
基板にサファイア等の透光性の絶縁性基板を用いた場合、正負両電極形成後、半導体ウエハから所望の大きさ、形状のチップ状にカットすることで、同一面側に正負両電極が設けられた窒化物半導体チップが得られ、発光素子を形成することができる。
[支持基板]
本形態における支持基板(以下、「サブマウント」と呼ぶことがある。)とは、少なくとも半導体素子の電極に対向する面に導体配線が施され、フリップチップ実装された半導体素子を固定・支持するための部材である。さらに、支持基板を実装基板のリード電極に導通させるときには、半導体素子に対向する面からリード電極に対向する面にかけて導体配線が施される。
導体配線の材料とする金属は、Auや銀白色の金属、特に、反射率の高いAlなどとされる。反射率の高い銀白色の金属とすることにより、発光素子からの光が支持基板と反対側の方向に反射され、発光装置の光取り出し効率が向上するため好ましい。ここで、導体配線の材料とする金属は、金属相互間の接着性の良さ、いわゆる濡れ性等を考慮して選択されることが好ましい。例えば、Auバンプを介して、Auを含むLEDチップの電極とを超音波ダイボンドにより接合するとき、導体配線は、AuまたはAuを含む合金とする。導体配線は、所定のパターンを有するマスクを用いた蒸着あるいはスパッタ、あるいは鍍金などの方法により形成される。
支持基板の材料は、SiC、GaAs、BN、C(ダイヤモンド)などが使用される。さらに、発光素子と熱膨張係数がほぼ等しいもの、例えば窒化物半導体発光素子に対して窒化アルミニウム(AlN)が好ましい。このような材料を使用することにより、支持基板と発光素子との間に発生する熱応力の影響を緩和することができる。あるいは、支持基板の材料は、静電保護素子の機能を備えさせることもでき安価でもあるSi(シリコン)が好ましい。
保護素子の機能を備えるサブマウントの一例として、例えば、Siダイオード素子のn型シリコン基板内に選択的に不純物イオンの注入を行うことによりp型半導体領域を形成し、逆方向ブレークダウン電圧が所定の電圧に設定する。
保護素子の機能を備えるサブマウントの他の一例として、Siダイオード素子であり、複数のn型半導体領域およびp型半導体領域が一方の主面方向に形成されているサブマウントが挙げられる。さらに、銀白色の金属を材料(例えば、Al、Ag)とする反射膜が上記p型およびn型の半導体領域に電気的に接続するように形成される。また、反射膜の一部の領域は、金属材料が蒸着あるいはスパッタリングされることにより、電極とすることができる。その電極は、バンプが載置され、あるいは発光素子の電極と直接接合することができる。また、p型半導体領域および反射膜が形成されていないn型半導体領域の一部は、例えば、SiOのような絶縁膜により被覆されている。また、サブマウントは、裏面に、金属材料が蒸着あるいはスパッタリングされた電極を有することができる。
半導体発光素子は、上記保護素子の機能を備えるサブマウントに対してフリップチップ実装される。すなわち、サブマウントのn型半導体領域の電極にAuバンプを載置した後、半導体発光素子のp側台座電極およびn側台座電極が、Auバンプを介して対向される。次に、超音波、熱および荷重を加えることにより、半導体発光素子とサブマウント部材とが電気的および機械的に接続される。サブマウント部材のSiダイオード素子と半導体発光素子の回路構成は、2つのダイオードの直列接続による双方向ダイオードと、半導体発光素子との並列接続となる。これにより、半導体発光素子は、順方向・逆方向の過電圧から保護され、信頼性の高い半導体装置とすることができる。
さらに、支持基板に対し、発光素子の実装性に悪影響を与えない箇所に、孔や凹凸形状を設ける。このような形状を設けることにより、半導体素子と支持基板との間に生じた間隙と、封止部材の外郭面の外側へ連絡する空隙を有する半導体装置とすることができる。
また、支持基板の厚さ方向に少なくとも一つ以上の貫通孔を設け、貫通孔の内壁面に導体配線が延材するように形成すると、放熱性がさらに向上するため好ましい。なお、本形態における支持基板の導体配線は、導電性ワイヤを介して実装基板のリード電極と接続されるが、一方の主面から他方の主面に施された導体配線と外部のリード電極とを接合部材により接続する構成としても構わない。
支持基板に設けた導体配線と半導体素子の電極との接続は、導電性の接合部材、例えばAu、共晶材(Au−Sn、Ag−Sn)、ハンダ(Pb−Sn)、鉛フリーハンダなどによって超音波接合を行う。また、導体配線と実装基板のリード電極とを直接接続する構成とするとき、支持基板の裏面に設けた導電性パターンとリード電極との接続は、例えばAuペースト、Agペーストなどの導電性接着剤によって行うことが好ましい。
[封止部材]
本形態において、封止部材とは、被覆する結着部材や半導体素子を外部環境からの外力、塵芥や水分などから保護するためのものである。また、封止部材は、蛍光物質を含有することもできる。
封止部材は、形状を種々変化させることによって発光素子から放出される光の指向特性を種々選択することができる。即ち、封止部材の形状を凸レンズ形状、凹レンズ形状とすることによってレンズ効果をもたすことができる。そのため、所望に応じて、ドーム型、発光観測面側から見て楕円状、立方体、三角柱など種々の形状を選択することができる。
封止部材の具体的材料は、耐光性、透光性に優れたエポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂、シリコーン樹脂などの有機物質や硝子など無機物質を選択することができる。また、封止部材に発光素子からの光を拡散させる目的で酸化アルミニウム、酸化バリウム、チタン酸バリウム、酸化珪素などを含有させることもできる。同様に外来光や発光素子からの不要な波長をカットするフィルター効果を持たすために各種着色剤を添加させることもできる。また、封止樹脂の内部応力を緩和させる各種フィラーを含有させることもできる。
[蛍光物質]
本形態における発光装置は、半導体発光素子からの光により励起されて異なる波長を有する光を発する蛍光物質を備えることができる。無機蛍光体や有機蛍光体のような種々の蛍光物質は、例えば、以下に述べる各構成部材中および/または各構成部材の周辺に配置または含有させることもできる。
(1)半導体発光素子の半導体素子構造や保護膜。例えば、半導体や半導体発光素子の保護膜の成膜工程において、成膜材料に蛍光物質あるいは付活剤(付活剤となる元素のイオン)を含有させることにより形成することができる。
(2)発光素子あるいはサブマウントを覆う波長変換部材。このような波長変換部材は、例えば、エポキシ樹脂のような透光性樹脂や、石英、ガラス、耐光性の高いシリコーン樹脂に蛍光物質を含有させて、成型することにより所望の形状とすることができる。
特に、本形態において、フリップチップ実装された発光素子を被覆するように形成される波長変換部材である結着部材は、蛍光物質と結着剤との混合物を材料として、電気泳動沈着法により形成される。このように形成することにより、発光素子の周囲に均一な膜厚を有する波長変換部材を形成することが容易にできる。
(3)発光素子やサブマウントを支持体に固着させるダイボンド材。例えば、エポキシ樹脂や金属アルコキシドを出発原料としてゾルゲル法により生成される透光性無機材料や、銀ペーストのような金属微粒子含有の導電性ペーストに蛍光物質を含有させて、発光素子やサブマウントを支持体にダイボンドすることができる。
(4)サブマウントおよびパッケージのような支持基体。例えば、サブマウントあるいはパッケージのような支持基体の成型材料に蛍光物質あるいは付活剤を含有させることにより形成することができる。
本形態の半導体装置に利用することができる蛍光体は、発光素子から放出される可視光や紫外光の一部を吸収し、その吸収した光の波長と異なる波長を有する光を発光するものである。特に、本形態に用いられる蛍光体は、少なくとも発光素子から発光された光によって励起され、波長変換した光を発光する蛍光体をいい、該蛍光体を固着させる結着剤とともに結着部材中に含まれる。
本明細書中における蛍光体の粒径とは、体積基準粒度分布曲線により得られる値であり、体積基準粒度分布曲線は、レーザ回折・散乱法により蛍光体の粒度分布を測定し得られるものである。具体的には、気温25℃、湿度70%の環境下において、濃度が0.05%であるヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に蛍光体を分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2000A)により、粒径範囲0.03μm〜700μmにて測定し得られたものである。
本実施の形態において使用される蛍光体は、YAG系蛍光体に代表されるアルミニウム酸化物系蛍光体と、赤色系の光を発光可能な蛍光体、特に窒化物系蛍光体とを組み合わせたものを使用することもできる。これらのYAG系蛍光体および窒化物系蛍光体は、混合して波長変換部材中に含有させてもよいし、複数の層から構成される波長変換部材中に別々に含有させてもよい。以下、それぞれの蛍光体について詳細に説明していく。
(アルミニウム酸化物系蛍光体)
本形態におけるアルミニウム酸化物系蛍光体とは、Alを含み、かつY、Lu、Sc、La、Gd、Tb、Eu及びSmから選択された少なくとも一つの元素と、Ga及びInから選択された一つの元素とを含み、希土類元素から選択された少なくとも一つの元素で付活された蛍光体であり、LEDチップから発光された可視光や紫外線で励起されて発光する蛍光体である。
例えば、YAlO:Ce、YAl12:Ce、YAl:Ce、(Y0.8Gd0.2Al12:Ce、Y(Al0.8Ga0.212:Ce、Tb2.95Ce0.05Al12、Y2.90Ce0.05Tb0.05Al12、Y2.94Ce0.05Pr0.01Al12、Y2.90Ce0.05Pr0.05Al12等が挙げられる。さらに、本実施の形態において、特にYを含み、かつCeあるいはPrで付活され組成の異なる二種類以上のアルミニウム酸化物系蛍光体の一種であるイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(以下、「YAG系蛍光体」と呼ぶ。)が利用される。特に、高輝度且つ長時間の使用時においては(Re1-xSmx3(Al1-yGay512:Ce(0≦x<1、0≦y≦1、但し、Reは、Y,Gd,Laからなる群より選択される少なくとも一種の元素である。)などが好ましい。
YAG系蛍光体は、ガーネット構造のため、熱、光及び水分に強く、励起スペクトルのピークが470nm付近などにさせることができる。また、発光ピークも530nm付近にあり720nmまで裾を引くブロードな発光スペクトルを持たせることができる。
本実施の形態に用いられるセリウムで付活された緑色系が発光可能なYAG系蛍光体では、ガーネット構造のため、熱、光及び水分に強く、励起吸収スペクトルのピーク波長が420nmから470nm付近にさせることができる。また、発光ピーク波長λpも510nm付近にあり700nm付近まで裾を引くブロードな発光スペクトルを持つ。一方、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光体である赤色系が発光可能なYAG系蛍光体でも、ガーネット構造であり熱、光及び水分に強く、励起吸収スペクトルのピーク波長が420nmから470nm付近にさせることができる。また、発光ピーク波長λpが600nm付近にあり750nm付近まで裾を引くブロードな発光スペクトルを持つ。
ガーネット構造を持ったYAG系蛍光体の組成の内、Alの一部をGaで置換することで発光スペクトルが短波長側にシフトし、また組成のYの一部をGd及び/又はLaで置換することで、発光スペクトルが長波長側へシフトする。このように組成を変化することで発光色を連続的に調節することが可能である。したがって、長波長側の強度がGdの組成比で連続的に変えられるなど窒化物半導体の青色系発光を利用して白色系発光に変換するための理想条件を備えている。Yの置換が2割未満では、緑色成分が大きく赤色成分が少なくなり、8割以上では、赤み成分が増えるものの輝度が急激に低下する。また、励起吸収スペクトルについても同様に、ガーネット構造を持ったYAG系蛍光体の組成の内、Alの一部をGaで置換することで励起吸収スペクトルが短波長側にシフトし、また組成のYの一部をGd及び/又はLaで置換することで、励起吸収スペクトルが長波長側へシフトする。YAG系蛍光体の励起吸収スペクトルのピーク波長は、発光素子の発光スペクトルのピーク波長より短波長側にあることが好ましい。このように構成すると、発光素子に投入する電流を増加させた場合、励起吸収スペクトルのピーク波長は、発光素子の発光スペクトルのピーク波長にほぼ一致するため、蛍光体の励起効率を低下させることなく、色度ズレの発生を抑えた発光装置を形成することができる。
アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、以下のような方法で製造することができる。まず、蛍光体は、Y、Gd、Ce、La、Al、Sm、Pr、Tb及びGaの原料として酸化物、又は高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して原料を得る。又は、Y、Gd、Ce、La、Sm、Pr、Tbの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中1350〜1450°Cの温度範囲で2〜5時間焼成して焼成品を得、次に焼成品を水中でボールミルして、洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通すことで得ることができる。また、別の実施の形態の蛍光体の製造方法では、蛍光体の原料を混合した混合原料とフラックスからなる混合物を、大気中又は弱還元雰囲気中にて行う第一焼成工程と、還元雰囲気中にて行う第二焼成工程とからなる、二段階で焼成することが好ましい。ここで、弱還元雰囲気とは、混合原料から所望の蛍光体を形成する反応過程において必要な酸素量は少なくとも含むように設定された弱い還元雰囲気のことをいい、この弱還元雰囲気中において所望とする蛍光体の構造形成が完了するまで第一焼成工程を行うことにより、蛍光体の黒変を防止し、かつ光の吸収効率の低下を防止できる。また、第二焼成工程における還元雰囲気とは、弱還元雰囲気より強い還元雰囲気をいう。このように二段階で焼成すると、励起波長の吸収効率の高い蛍光体が得られる。従って、このように形成された蛍光体にて発光装置を形成した場合に、所望とする色調を得るために必要な蛍光体量を減らすことができ、光取り出し効率の高い発光装置を形成することができる。
(ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)
本形態におけるルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体とは、一般式(Lu1−a−b(Al1−cGa12(但し、RはCeを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。MはSc、Y、La、Gdから選択される少なくとも1種の元素であり、0.0001≦a≦0.5、0≦b≦0.5、0.0001≦a+b<1、0≦c≦0.8である。)で表される蛍光体である。例えば、組成式が(Lu0.99Ce0.01Al12、(Lu0.90Ce0.10Al12、(Lu0.99Ce0.01(Al0.5Ga0.512で表される蛍光体である。
ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(以下、「LAG系蛍光体」と呼ぶことがある。)は、次のようにして得られる。蛍光体原料として、ルテチウム化合物、希土類元素Rの化合物、希土類元素Mの化合物、アルミニウム化合物及びガリウム化合物を用い、各化合物について上記一般式の割合になるように秤取し、混合するか、又はこれら蛍光体原料にフラックスを加えて混合し、原料混合物を得る。この原料混合物をルツボに充填後、還元性雰囲気中、1200〜1600℃で焼成し、冷却後、分散処理することにより、上記一般式で表される本発明の蛍光体を得る。
蛍光体原料として、酸化物又は熱分解により酸化物となる炭酸塩、水酸化物等の化合物が好ましく用いられる。また、蛍光体原料として、蛍光体を構成する各金属元素を全部又は一部含む共沈物を用いることもできる。例えば、これらの元素を含む水溶液にアルカリ、炭酸塩等の水溶液を加えると共沈物が得られるが、これを乾燥又は熱分解して用いることができる。また、フラックスとしてはフッ化物、ホウ酸塩等が好ましく、蛍光体原料100重量部に対し0.01〜1.0重量部の範囲で添加する。焼成雰囲気は、付活剤のセリウムが酸化されない還元性雰囲気が好ましい。水素濃度が3.0体積%以下の水素・窒素の混合ガス雰囲気がより好ましい。焼成温度は1200〜1600℃が好ましく、目的の中心粒径の蛍光体を得ることができる。より好ましくは1300〜1500℃である。
上記一般式において、Rは付活剤であり、Ceを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素であって、具体的には、Ce、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luである。RはCeのみでもよいが、CeとCe以外の希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素とを含んでいてもよい。Ce以外の希土類元素は、共付活剤として作用するためである。ここで、Rには、CeがR全量に対し70mol%以上含有されていることが好ましい。a値(R量)は、0.0001≦a≦0.5が好ましく、0.0001未満では発光輝度が低下し、0.5を越えても濃度消光によって発光輝度が低下する。より好ましくは、0.001≦a≦0.4、さらに好ましくは、0.005≦a≦0.2である。b値(M量)は、0≦b≦0.5が好ましく、より好ましくは0≦b≦0.4であり、さらに好ましくは0≦b≦0.3である。例えば、MがYの場合、b値が0.5を越えると長波長紫外線〜短波長可視光、特に360〜410nm励起による発光輝度が非常に低下してしまう。c値(Ga量)は、0≦c≦0.8が好ましく、より好ましくは0≦c≦0.5であり、さらに好ましくは0≦c≦0.3である。c値が0.8を越えると発光波長は短波長にシフトし、発光輝度が低下する。
LAG系蛍光体の中心粒径は1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは5〜50μmの範囲であり、さらに好ましくは5〜15μmの範囲である。1μmより小さい蛍光体は、凝集体を形成しやすい傾向にある。これに対し、5〜50μmの粒径範囲の蛍光体は、光の吸収率及び変換効率が高く、光変換部材も形成しやすい。このように、光学的に優れた特徴を有する粒径の大きな蛍光体を含有させることにより、発光装置の量産性も向上する。また、上記中心粒径値を有する蛍光体が頻度高く含有されていることが好ましく、頻度値は20%〜50%が好ましい。このように粒径のバラツキが小さい蛍光体を用いることにより、より色ムラが抑制され良好な色調を有する発光装置が得られる。
ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は300nm〜550nmの波長域の紫外線又は可視光により効率よく励起され発光することから、光変換部材に含有される蛍光体として有効に利用することができる。さらに、組成式の異なる複数種のLAG系蛍光体、又はLAG系蛍光体を他の蛍光体とともに用いることにより、発光装置の発光色を種々変化させることができる。半導体発光素子からの青色系の発光と、該発光を吸収し黄色系の発光する蛍光体からの発光との混色により、白色系の混色光を発光する従来の発光装置は、発光素子からの光の一部を透過させて利用するため、構造自体を簡略化できると共に出力向上を行いやすいという利点がある。その一方、上記発光装置は、2色の混色による発光であるため、演色性が十分でなく、改良が求められている。そこで、LAG系蛍光体を利用して白色系の混色光を発する発光装置は、従来の発光装置と比較してその演色性を向上させることができる。また、LAG系蛍光体は、YAG系蛍光体と比較して温度特性に優れるため、劣化、色ずれの少ない発光装置を得ることができる。
(窒化物系蛍光体)
本形態における窒化物系蛍光体とは、Nを含み、かつBe、Mg、Ca、Sr、Ba、及びZnから選択された少なくとも一つの元素と、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、及びHfから選択された少なくとも一つの元素とを含み、希土類元素から選択された少なくとも一つの元素で付活された蛍光体である。窒化物系蛍光体は、赤色系の光を発光可能な蛍光体であり、可視光、紫外線等又は他の蛍光体(例えば、YAG系蛍光体)からの発光を吸収することによって励起され発光する。つまり、この窒化物系蛍光体は、発光素子によって発光された光(例えば、青色光)の一部を吸収して、黄から赤色領域の光を発光する。窒化物系蛍光体を励起する発光スペクトルは、360〜495nmであることが好ましい。さらに、440〜480nm近傍の発光スペクトルを有することが好ましい。窒化物系蛍光体の発光スペクトルは、560〜700nm近傍にピーク波長を有することが好ましい。さらに、600〜680nm近傍にピーク波長を有することが好ましい。例えば、SrSi:Eu,Pr、BaSi:Eu,Pr、MgSi:Eu,Pr、ZnSi:Eu,Pr、SrSi10:Eu,Pr、BaSi10:Eu,Ce、MgSi10:Eu,Ce、ZnSi10:Eu,Ce、SrGe:Eu,Ce、BaGe:Eu,Pr、MgGe:Eu,Pr、ZnGe:Eu,Pr、SrGe10:Eu,Ce、BaGe10:Eu,Pr、MgGe10:Eu,Pr、ZnGe10:Eu,Ce、Sr1.8Ca0.2Si:Eu,Pr、Ba1.8Ca0.2Si:Eu,Ce、Mg1.8Ca0.2Si:Eu,Pr、Zn1.8Ca0.2Si:Eu,Ce、Sr0.8Ca0.2Si10:Eu,La、Ba0.8Ca0.2Si10:Eu,La、Mg0.8Ca0.2Si10:Eu,Nd、Zn0.8Ca0.2Si10:Eu,Nd、Sr0.8Ca0.2Ge10:Eu,Tb、Ba0.8Ca0.2Ge10:Eu,Tb、Mg0.8Ca0.2Ge10:Eu,Pr、Zn0.8Ca0.2Ge10:Eu,Pr、Sr0.8Ca0.2SiGeN10:Eu,Pr、Ba0.8Ca0.2SiGeN10:Eu,Pr、Mg0.8Ca0.2SiGeN10:Eu,Y、Zn0.8Ca0.2SiGeN10:Eu,Y、SrSi:Pr、BaSi:Pr、SrSi:Tb、BaGe10:Ceなどが挙げられるがこれに限定されない。
特に本蛍光体は、Mnが添加された窒化物系蛍光体であることが好ましい。添加物であるMnは、Eu2+の拡散を促進し、発光輝度、エネルギー効率、量子効率等の発光効率の向上を図る。この蛍光体の基本構成元素は、一般式LSi(2/3X+4/3Y):Eu若しくはLSi(2/3X+4/3Y−2/3Z):Eu(Lは、Sr、Ca、SrとCaのいずれか。)で表される。一般式中、X及びYは、X=2、Y=5又は、X=1、Y=7であることが好ましいが、任意のものも使用できる。具体的には、基本構成元素は、Mnが添加された(SrCa1−XSi:Eu、SrSi:Eu、CaSi:Eu、SrCa1−XSi10:Eu、SrSi10:Eu、CaSi10:Euで表される蛍光体を使用することが好ましいが、この蛍光体の組成中には、Mg、Sr、Ca、Ba、Zn、B、Al、Cu、Mn、Cr及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が含有されていてもよい。Lは、Sr、Ca、SrとCaのいずれかである。SrとCaは、所望により配合比を変えることができる。蛍光体の組成にSiを用いることにより安価で結晶性の良好な蛍光体を提供することができる。
次に、本発明に係る蛍光体((SrCa1−XSi:Eu)の製造方法を説明するが、本製造方法に限定されない。
まず、原料のSr、Caを粉砕し、窒素雰囲気中で窒化する。同様に、原料のSiを、窒素雰囲気中で窒化して、窒化ケイ素を得る。次に、Sr、Ca若しくはSr−Caの窒化物を粉砕する。Sr、Ca、Sr−Caの窒化物を、アルゴン雰囲気中、若しくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。同様に、原料のSiを粉砕し窒化したSiの窒化物、Euの化合物Euを粉砕する。上記原料中には、Mg、Sr、Ca、Ba、Zn、B、Al、Cu、Mn、Cr、O及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が含有されていてもよい。また、Mg、Zn、B等の上記元素を以下の混合工程において、配合量を調節して混合することもできる。最後に、Mnが添加されたSr、Ca、Sr−Caの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物Euの混合物をアンモニア雰囲気中で、焼成する。焼成により、Mnが添加された(SrCa1−XSi:Euで表される蛍光体を得ることができる。
焼成は、管状炉、小型炉、高周波炉、メタル炉などを使用することができる。焼成温度は、1200から1700℃の範囲で焼成を行うことができるが、1400から1700℃の焼成温度が好ましい。焼成は、徐々に昇温を行い1200から1500℃で数時間焼成を行う一段階焼成を使用することが好ましいが、800から1000℃で一段階目の焼成を行い、徐々に加熱して1200から1500℃で二段階目の焼成を行う二段階焼成(多段階焼成)を使用することもできる。
(酸窒化物系蛍光体)
上述の蛍光物質の他、本形態における蛍光物質には、さらに下記の一般式で表される酸窒化物蛍光体を含有させることができる。
xyz{(2/3x+(4/3)y−(2/3)z}:R
ただし、LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選択される少なくとも1種の元素を有し、MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選択される少なくとも1種の元素を有する。また、Nは窒素で、Oは酸素、Rは希土類元素である。x、y、zは以下の数値を満足する。
x=2、4.5≦y≦6、0.01<z<1.5
またはx=1、6.5≦y≦7.5、0.01<z<1.5
またはx=1、1.5≦y≦2.5、1.5≦z≦2.5
以下、酸窒化物蛍光体の製造方法を説明するが、本製造方法に限定されないことは言うまでもない。まず、所定配合比となるように、Lの窒化物、Mの窒化物および酸化物、希土類元素の酸化物を原料として混合する。各原料の配合比率を変更することにより、目的とする蛍光体の組成を変更することができる。
次に、上記原料の混合物を坩堝に投入し、焼成を行う。焼成は、管状炉、小型炉、高周波炉、メタル炉などを使用することができる。焼成温度は、特に限定されないが、1200から1700℃の範囲で焼成を行うことが好ましく、1400から1700℃の焼成温度が、さらに好ましい。本蛍光体の原料は、窒化ホウ素(BN)材質の坩堝、ボートを用いて焼成を行うことが好ましい。窒化ホウ素材質の坩堝の他に、アルミナ(Al)材質の坩堝を使用することもできる。また、焼成は、還元雰囲気中で行うことが好ましい。還元雰囲気は、窒素雰囲気、窒素−水素雰囲気、アンモニア雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気等である。以上の製造方法を使用することにより、目的とするオキシ窒化物蛍光体を得ることができる。
以上の他、窒化物系蛍光体としては、(Ca、Sr、Ba)Si:Eu、CaSiAlN:Eu、いわゆるサイアロン蛍光体を挙げることができる。
(アルカリ土類金属珪酸塩)
本形態における発光装置は、発光素子が発光した光の一部を吸収し、その吸収した光の波長と異なる波長を有する光を発光する蛍光体として、ユウロピウムで付活されたアルカリ土類金属珪酸塩を有することもできる。アルカリ土類金属珪酸塩は、青色領域の光を励起光とし、暖色系の混色光を発光する発光装置とすることができる。該アルカリ土類金属珪酸塩は、以下のような一般式で表されるアルカリ土類金属オルト珪酸塩が好ましい。
(2−x−y)SrO・x(Ba,Ca)O・(1−a−b−c−d)SiO・aPbAlcBdGeO:yEu2+(式中、0<x<1.6、0.005<y<0.5、0<a、b、c、d<0.5である。)
(2−x−y)BaO・x(Sr,Ca)O・(1−a−b−c−d)SiO・aPbAlcBdGeO:yEu2+(式中、0.01<x<1.6、0.005<y<0.5、0<a、b、c、d<0.5である。)
ここで、好ましくは、a、b、cおよびdの値のうち、少なくとも一つが0.01より大きい。
本実施の形態における発光装置は、アルカリ土類金属塩からなる蛍光体として、上述したアルカリ土類金属珪酸塩の他、ユウロピウムおよび/またはマンガンで付活されたアルカリ土類金属アルミン酸塩やY(V,P,Si)O:Eu、または次式で示されるアルカリ土類金属−マグネシウム−二珪酸塩を有することもできる。
Me(3−x−y)MgSi:xEu,yMn(式中、0.005<x<0.5、0.005<y<0.5、Meは、Baおよび/またはSrおよび/またはCaを示す。)
次に、本実施の形態におけるアルカリ土類金属珪酸塩からなる蛍光体の製造工程を説明する。アルカリ土類金属珪酸塩の製造のために、選択した組成に応じて出発物質アルカリ土類金属炭酸塩、二酸化珪素ならびに酸化ユウロピウムの化学量論的量を密に混合し、かつ、蛍光体の製造に常用の固体反応で、還元性雰囲気のもと、温度1100℃および1400℃で所望の蛍光体に変換する。この際、0.2モル未満の塩化アンモニウムまたは他のハロゲン化物を添加することが好ましい。また、必要に応じて珪素の一部をゲルマニウム、ホウ素、アルミニウム、リンで置換することもできるし、ユウロピウムの一部をマンガンで置換することもできる。
上述したような蛍光体、即ち、ユウロピウムおよび/またはマンガンで付活されたアルカリ土類金属アルミン酸塩やY(V,P,Si)O:Eu、YS:Eu3+の一つまたはこれらの蛍光体を組み合わせることによって、所望の色温度を有する発光色および高い色再現性を得ることができる。
(その他の蛍光体)
本実施の形態において、蛍光体として紫外から可視領域の光により励起されて発光する蛍光体も用いることができ、具体例として、以下の蛍光体が挙げられる。
(1)Eu、MnまたはEuとMnで付活されたアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体;例えば、M(PO(Cl、Br):Eu(但し、MはSr、Ca、Ba、Mgから選択される少なくとも一種)、Ca10(POClBr:Mn,Euなどの蛍光体。
(2)Eu、MnまたはEuとMnで付活されたアルカリ土類アルミン酸塩蛍光体;例えば、BaMgAl1627:Eu、BaMgAl1627:Eu,Mn、SrAl1425:Eu、SrAl:Eu、CaAl:Eu、BaMgAl1017:Eu、BaMgAl1017:Eu,Mnなどの蛍光体。
(3)Euで付活された希土類酸硫化物蛍光体;例えば、LaS:Eu、YS:Eu、GdS:Euなどの蛍光体。
(4)(Zn、Cd)S:Cu、ZnGeO:Mn、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn、MgAs11:Mn、(Mg、Ca、Sr、Ba)Ga:Eu、Ca10(POFCl:Sb,Mn、や(5)Euで付活された有機錯体蛍光体。
また、これらの蛍光体は、一層からなる波長変換部材中に単独で用いても良いし、混合して用いてもよい。さらに、二層以上が積層されてなる波長変換部材中にそれぞれ単独で用いても良いし、混合して用いてもよい。
以下、本発明に係る実施例について詳述する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
図1は、本実施例における発光装置100の模式的な断面図を示す。本実施例における発光装置100は、透光性および絶縁性基板に半導体を積層させた半導体発光素子107と、導電部材108と、該導電部材108をサブマウント103の導体配線104から絶縁するための絶縁部材105と、導電部材108を介して配された結着部材102とを有する。
半導体発光素子107は、その透光性基板が発光観測面方向となるように、サブマウント103に対してフリップチップ実装されている。すなわち、半導体発光素子のp電極109およびn電極110がバンプ106を介してサブマウント103の導体配線104に接合されている。
導電部材108は、半導体発光素子107からの光に対して透光性を有するITO(インジウムとスズの複合酸化物)の薄膜からなる。また、結着部材102は、アルミナゾルから生成されたものであり、蛍光物質を固着し、上記導電部材108を介して上記半導体発光素子の透光性基板側に配されている。
図6は、本実施例における半導体発光素子であるLEDチップ107の上面図を示す。本実施例におけるLEDチップは、活性層として単色性発光ピークが可視光である460nmのIn0.2Ga0.8N半導体を有する窒化物半導体素子を用いる。より詳細に説明すると、発光素子であるLEDチップは、洗浄させたサファイア基板上にTMG(トリメチルガリウム)ガス、TMI(トリメチルインジウム)ガス、窒素ガス及びドーパントガスをキャリアガスと共に流し、MOCVD法で窒化物半導体を成膜させることにより形成させることができる。ドーパントガスとしてSiHとCpMgを切り替えることによってn型窒化物半導体やp型窒化物半導体となる層を形成させる。
本実施例のLEDチップの素子構造は、透光性基板であるサファイア基板上に、アンドープの窒化物半導体であるGaN層、Siドープのn型電極が形成されたn型コンタクト層となるn型GaN層、アンドープの窒化物半導体であるGaN層を積層させ、さらに、バリア層となるGaN層、井戸層となるInGaN層を1セットとして5セット積層して最後にバリア層となるGaN層を積層させて活性層とし、該活性層は多重量子井戸構造としてある。さらに、活性層上にはMgがドープされたp型クラッド層としてAlGaN層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるp型GaN層を順次積層させた構成としてある。なお、サファイア基板上には低温でGaN層を形成させバッファ層とさせてある。また、p型半導体は、成膜後400℃以上でアニールさせてある。
エッチングによりサファイア基板上の窒化物半導体に同一面側で、p型コンタクト層およびn型コンタクト層の各表面を露出させる。次に、p型コンタクト層上にITO(インジウムと錫の複合酸化物)を材料とするスパッタリングを行い、p型コンタクト層のほぼ全面にストライプ状の拡散電極が設けられる。このような電極とすることにより、拡散電極を流れる電流がp型コンタクト層の広範囲に広がるようにし、およびLEDチップの発光効率を向上させることができる。
さらに、p側拡散電極およびn型コンタクト層の一部に対し、Rh/Pt/AuおよびW/Pt/Auを材料とするスパッタリングをそれぞれ順に行って、金属層として積層させ、p側台座電極とn側台座電極とする。最後に、半導体を積層し上記電極が形成されたウエハをダイシングによりチップ化し、縦1mm×横1mmのLEDチップとする。
本実施例におけるLEDチップ107において、n型半導体は、エッチングによりストライプ状に露出される。また、n型半導体に配されたn型台座電極110は、LEDチップの対向する隅部において、SiOよりなる絶縁性の保護膜から露出される。また、露出されたn型半導体は、LEDチップの上面方向からみて、n型台座電極110が露出される隅部の位置からLEDチップの中央方向に向かって細くなった括れ部分112を有する。また、互いに対向する一対の括れ部分112を結ぶように延伸部111を有する。
図2から図5は、本実施例にかかる発光装置の製造方法を示す模式的な断面図である。以下、図面を参照しながら本実施例にかかる発光装置の製造方法について説明する。
図2に示されるように、LEDチップは、そのp側およびn側台座電極がAuバンプを介して正負の導体配線とそれぞれ対向され、荷重、超音波および熱をかけることにより、バンプ106を溶着し、サブマウント103の導体配線104に接合される。
結着部材に含有させる蛍光物質は、Y、Gd、Ceの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈させ、これを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウムとを混合して混合原料を得る。さらにフラックスとしてフッ化バリウムを混合した後坩堝に詰め、空気中1400℃の温度で3時間焼成することにより焼成品が得られる。焼成品を水中でボールミルして、洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通して中心粒径が8μmである(Y0.995Gd0.0052.750Al12:Ce0.250蛍光物質を形成する。
そして、上記蛍光物質を15g、アルミナゾル溶液を30g、イソプロピルアルコールを100g、秤量して混合し、攪拌することにより混合溶液113を調製する。
図3に示されるように、サブマウントの導体配線など、所定の部位を絶縁部材105にてマスクする。ここで、LEDチップ107の短絡を防ぐため、絶縁部材105の材料は、二酸化ケイ素や、樹脂のような絶縁性材料とすることが好ましい。
次に、ITO(インジウムとスズの複合酸化物)を材料とするスパッタリングを行う。これにより、図4に示されるように、LEDチップ107の透光性基板側を、LEDチップ107からの光に対して透光を有する透明導電膜にて被覆する。
図5に示されるように、少なくともLEDチップ107および透明導電膜108を上記混合溶液113に浸漬させ、透明導電膜108に20Vの電圧を印加することにより、アルミナゾルおよび蛍光物質を発光素子の方向に泳動させ、透明導電膜108上に堆積させる。さらに、その堆積物を乾燥させ、所定の大きさおよび形状となるようにチップ化することにより、蛍光体層102が形成されたLEDチップ100とする。
本実施例による形成方法において、水素ガスなどの気泡が発生せず、LEDチップを均一な形状の結着部材にて被覆することができる。
本発明に係る発光装置は、信号、照明、ディスプレイ、インジケータ、携帯電話のバックライトなどの各種光源として利用することができる。
図1は、本発明の一実施例にかかる発光装置の模式的な断面図である。 図2は、本発明の一実施例にかかる発光装置の製造方法を説明する模式的な断面図である。 図3は、本発明の一実施例にかかる発光装置の製造方法を説明する模式的な断面図である。 図4は、本発明の一実施例にかかる発光装置の製造方法を説明する模式的な断面図である。 図5は、本発明の一実施例にかかる発光装置の製造方法を説明する模式的な断面図である。 図6は、本発明の一実施例にかかる半導体発光素子の模式的な上面図である。
符号の説明
100・・・発光装置
101・・・蛍光物質
102・・・結着部材(蛍光体層)
103・・・支持部材
104・・・導体配線
105・・・絶縁部材
106・・・バンプ
107・・・半導体発光素子
108・・・導電部材
109・・・p電極
110・・・n電極
111・・・延伸部
112・・・括れ部
113・・・混合溶液
114・・・電極

Claims (10)

  1. 導体配線を有する支持基板と、前記支持基板の上に実装される半導体発光素子と、その半導体発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質とを備えた発光装置であって、
    前記支持基板の導体配線上であって前記半導体発光素子の周辺に、絶縁部材が設けられ、
    前記半導体発光素子の周辺に設けられた前記絶縁部材及び前記半導体発光素子の上に、その半導体発光素子からの光に対して透光性を有する導電部材と、前記蛍光物質が固着された結着部材とを備え、
    前記結着部材は、有機金属材料からなり、前記導電部材を介して前記半導体発光素子の周辺に設けられた前記絶縁部材の上面及び前記半導体発光素子に配されていることを特徴とする発光装置。
  2. 前記導電部材は、前記半導体発光素子の透光性基板側に配されている請求項1 に記載の発光装置。
  3. 前記結着部材は、透光性樹脂により被覆されている請求項1 または2 に記載の発光装置。
  4. 前記結着部材の屈折率は、前記透光性樹脂の屈折率より大きい請求項3 に記載の発光装置。
  5. 前記導電部材は、亜鉛(Zn)、インジウム(In)あるいはスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物よりなる請求項1乃至4に記載の発光装置。
  6. 前記有機金属材料は、Al、Sn、Si、Ti、Y、Pbあるいはアルカリ土類金属から選択される元素を含む金属アルコキシドである請求項1乃至5に記載の発光装置。
  7. 導体配線を有する支持基板と、前記支持基板の上に実装される半導体発光素子と、該半導体発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質とを備えた発光装置の製造方法であって、
    有機金属材料からなるゾル溶液に蛍光物質を含有させ、該蛍光物質を帯電させる工程と、
    前記支持基板の導体配線上であって前記半導体発光素子の周辺に、絶縁部材を設ける工程と、
    前記半導体発光素子の周辺に設けられた前記絶縁部材及び前記半導体発光素子を導電部材にて被覆する工程と、
    前記蛍光物質を含有させたゾル溶液に、前記半導体発光素子を浸漬させる工程と、
    前記導電部材に対して前記蛍光物質の帯電と異なる極性の電圧を印可することにより、前記有機金属材料からなるゾルおよび前記蛍光物質を泳動させ、前記導電部材を介して前記半導体発光素子の周辺に設けられた前記絶縁部材及び前記半導体発光素子に堆積させる工程とを有することを特徴とする発光装置の製造方法。
  8. 前記半導体発光素子を導電部材にて被覆する工程は、前記半導体発光素子の絶縁性基板側においてなされる請求項7に記載の発光装置の製造方法。
  9. 前記導電部材は、亜鉛(Zn)、インジウム(In)あるいはスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物よりなる請求項7または8に記載の発光装置の製造方法。
  10. 前記有機金属材料は、Al、Sn、Si、Ti、Y、Pbあるいはアルカリ土類金属から選択される元素を含む金属アルコキシドである請求項7乃至9に記載の発光装置の製造方法。
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