JP2004087328A - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数種のランプ負荷を精度良く判別する機能を確立し、一台のインバータに複数種のランプ負荷を安全・確実に使用可能とする。
【解決手段】ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるように制御する手段を具備した。
【選択図】 図1
【解決手段】ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるように制御する手段を具備した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定格出力の異なる複数種の放電灯を高周波点灯させることができる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開2001−185382には、ランプの始動電圧を低く抑制するための技術として、ランプの一端の電極における電極電圧の経時変化と、ランプ両端の電極間のランプ電圧の経時変化を計測し、これらの計測結果に基づいてランプ種別を判別し、判別されたランプ種別に応じて必要最低限の初始動電圧を与えることが提案されている。また、複数のランプ負荷を検出する手段として、特開平11−45794には、周波数を可変とすることで始動電圧を段階的に切り替えて、ランプが点灯したタイミングをフィードバックし、ランプの種類を判別する手段が開示されている。
【0003】
また、特開2002−15890には、異なる特性を持つ複数種の放電灯を同一の放電灯点灯装置にて点灯する技術として、ランプ電圧検出回路により検出されたランプ電圧に基づいて放電灯点灯装置に装着された放電灯の種別を判別し、この装着された放電灯の特性に適合するように、点灯周波数を変化させることが提案されている。特開2001−210485、特開2001−284077においても、ランプ電圧を検出することで、定格電力の異なる複数種のランプを判別し、各々に適切な電力を供給して点灯せしめることが提案されている。
【0004】
そのほか、回路を構成するスイッチング素子(FET等)に印加されるドレイン・ソース間電圧とドレイン・ソース間電流の位相差を検出することでランプの種類を判別する手段や、予熱前の微小発振を検出することでランプの種類を判別する手段が提案されている。また、高効率用と高出力用のランプが同形状/同寸法で存在する場合に、それらの違いを、ランプ予熱前にフィラメント抵抗を測定して、判別する手段が知られているが、いずれもランプが点灯する前の微発振/予熱/始動の段階で検出する手段であり、点灯後の経時変化に着目してランプを判別する技術思想とは違いがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在の照明環境は多種多様のランプが市場において販売されており、照明環境毎に最適のランプを使用したいというニーズがある。しかしながら、各品番毎に点灯装置の在庫を抱えたくないので、1つの点灯装置で複数種のランプに適合できるマルチ負荷の機能を持たせたい。それに対し、現在主流の照明環境は、適合ランプとインバータの組み合わせは殆どが1対1の関係である。製造工場等では、それぞれのインバータ毎に使用する電子部品が増えるため、管理が困難になったり、部品をまとめて購入できないため、コスト低減が進まないという課題がある。
【0006】
従来、特開2001−185382、特開平11−45794、特開2002−15890、特開2001−210485、特開2001−284077などでは、複数種のランプを判別するための技術が提案されているが、完全に確立された技術ではなく、複数種のランプ負荷に対して、それらを精度良く判別する機能としては不十分であった。このため、適切でないランプとインバータの組み合わせによる検出機能の誤動作・不動作のため、ランプ寿命末期の安全性等の不安が残るものであった。
【0007】
本発明は、ランプ点灯直後の数分間では、ランプ電圧の経時特性に各ランプ毎に固有の差が出てくるという現象に着目し、複数種のランプ負荷に対して、それらを精度良く判別する機能を確立し、一台のインバータに複数種のランプ負荷を安全・確実に使用可能とすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のランプ負荷を検出する手段は、予熱−始動−点灯のタイミングにおいて、ランプ点灯後にランプ負荷を判定するものである。ランプ点灯直後の数分間では、ランプ電圧の経時特性に各ランプ毎に固有の差が出てくる。例えば、図6は常温時におけるFL40SランプとFL40SS/36ランプの電源投入後、15分間のランプ電圧の経時特性を示している。点灯後、10分以上経過した安定状態では、FL40SランプとFL40SS/36ランプのランプ電圧差△Vは略10Vであるが、点灯直後(1分程度)に着目すると、ランプ電圧の変化はFL40Sの方が急激であり、略30Vの差があることが見て取れる。つまり、ランプが安定するまでの過渡特性はランプ毎に固有の特徴があり、この特性を判別することでランプの種別を精度良く判別することができるようになる。
【0009】
そこで、本発明では、始動電圧印加直後からのランプ電圧の経時特性を利用してランプ負荷を判別している。例えば、点灯後の一定時間にサンプリングされたランプ電圧によりランプ負荷を判別する。あるいは、点灯後に決められたランプ電圧を超える時間を計測しランプ負荷を判定する。これらの検出手段の具体例については後述の実施の形態において詳述する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明を実施するためには、まず、蛍光灯(以下ランプと呼ぶ)の点灯後のランプ電圧(Vla)等の温度特性を詳細に入手する必要がある。図2、図3は単出力型の放電灯点灯装置(以下インバータ回路と呼ぶ)を使い、室温下で測定した、ほぼ同定格でかつ種類の異なるランプ(例えばFL40ss/36とFL40s)の点灯後のランプ電圧Vlaの経時変化(Vla−t特性)である。このように、ランプによって点灯後のランプ電圧Vlaの経時変化はかなり異なる。もちろん、ランプ特性(定格)が異なるため、安定後ではランプ電圧は異なる値に落ち着いていることが分かる。このように各周囲温度での経時変化を取得して、それぞれの経時変化の特徴をインバータ回路の動作制御を行うマイコンなどの制御装置にメモリしておく。
【0011】
例えば、図1に示すインバータ回路3において、上記マイコンを用いた制御回路6を構成する。図1のインバータ回路3は一般的なチョッパ回路とハーフブリッジ回路を組み合わせたものであり、商用電源がL、N端子より入力され、フィルタ回路FLを介して整流回路DBにて直流電圧に変換される。その後、チョッパチョークL1、スイッチング素子Q1、高速ダイオードD1及び平滑コンデンサC2から構成される回路にて所定の直流電源を形成する。直流電源は平滑コンデンサC2よりハーフブリッジ回路へ供給され、スイッチング素子Q2及びQ3にて所定周波数の交流に変換されてインダクタンスおよびコンデンサで構成される回路へ出力される。ここでは、出力部にリーケージトランスT1及び共振コンデンサC7を用いた絶縁型の構成になっているが、出力トランスT1のかわりにインダクタンスとランプ負荷を直列に接続した非絶縁のタイプも考えられる。
【0012】
このハーフブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q1及びQ2は、マイコンを用いた制御回路6によって駆動される。また、本実施形態においては、ランプ点灯後に逐次ランプのランプ電圧Vlaの情報を一定のサンプリング周期で取得する必要があるため、ランプ電圧検出回路8からランプ両端電圧Vlaを検出して、A/D変換器7によって制御回路6に入力している。制御回路6及びA/D変換器7は発振回路5からクロックを受け、クロック信号に同期してデータの入力を行う。
【0013】
本実施形態では、ランプ点灯直後のランプ電圧の変化(上昇又は下降)を利用して、まず点灯直後のランプ電圧の変化幅を数レべル(例えば+15V、+10V、+5V、0V、−5V)決めておき、ある一定の時間、ランプ電圧を測定した後、電圧の変化幅が大きい+15Vから順に変化にかかった時間を求めて、あらかじめ記憶された情報と比較してランプの種類を判別する。このとき、ランプ電圧の変化幅が+15V無い場合は+10V変化するまでの時間を、変化幅が+10V無い場合は+5V変化するまでの時間といった具合に判定基準を変更していく。こうして求めた電圧変化量と時間幅の関係を、メモリIC4に記憶されたデータと比較してランプを判別する。
【0014】
図2、図3の例ではFL40ss/36を符号1、FL40sを符号2で表している。FL40ss/36では、ランプ点灯直後の電圧はV1であり、ランプ電圧の変化が△V=+15Vとなると、電圧はV1’となる。FL40sでは、ランプ点灯直後の電圧はV2であり、ランプ電圧の変化が△V=+15Vとなると、電圧はV2’となる。そしてその電圧変化にかかった時間はそれぞれT1、T2であるが、これはランプの種類によってもTa=5℃とTa=25℃のように周囲温度によっても全て異なるためランプの種類を判別することが可能となる。つまり、周囲温度を検出する手段を有していなくても、ランプ点灯直後の電圧と、ランプ点灯後のランプ電圧の変化を調べることで、ランプの種別を判別することができる。本来ならば、制御回路6に感温素子を内蔵あるいは外付けして、周囲温度に応じて、メモリIC4に記憶されたデータと比較してランプの種別を判別するところであるが、本発明によれば、ランプ点灯直後の電圧と、ランプ点灯後のランプ電圧の変化の両方に着目することで、周囲温度を検出しなくてもランプの種別を判別することができる。
【0015】
ランプを判別することにより、寿命末期判別を行う寿命判定基準電圧をランプに対して個々に設定することで安全性を向上させる、また、予熱・始動条件を個々のランプに対して最適に設定して、ランプの寿命を延ばす、さらに、インバータから個々のランプに最適な出力を供給する、また、挿入されている負荷が不適合ランプであったときにはインバータ回路を停止させたり出力を制限するなどの操作を行う。なお、異種ランプを判別したときには、そのランプ種別を記憶しておき、次回電源ON時には、前回判別したランプ種別に適合するように予熱及び始動電圧を印加する。
【0016】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図4、図5により説明する。図4、図5は点灯された直後からのランプ電圧の経時変化のデータを表している。本実施形態では、点灯直後の電圧V1,V2と、点灯直後からある一定の時間が経過した後のランプ電圧V1’,V2’の変化幅を取得することでランプの種類を判別する。
【0017】
図4、図5の例では、点灯直後の電圧はV1,V2であり、ある一定時間を15秒後に設定した場合、点灯後l5秒が経過した後の電圧はV1’、V2’となる。ここで、FL40ss/36とFL40sの初期電圧V1,V2と、変化幅V1’−V1,V2’−V2は予め測定してメモリICに記憶させておく。Ta=25℃の変化幅V2’−V2とTa=5℃の変化幅V1’−V1はほぼ等しいが、点灯直後のV1とV2は異なる。この初期電圧と変化幅のデータをそれぞれの周囲温度ごとにあらかじめ測定してメモリICに保存しておき、測定データを比較することによってランプ種別の判別が可能となる。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0018】
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図6により説明する。図6も点灯された直後からのランプ電圧の経時変化のデータを表している。通常、ランプ点灯後のランプ特性の経時変化はランプの周囲温度により異なる。そして、ランプ電圧は通常ある値に収束(安定)する。つまり、長い時間をとおして見たとき、ある周囲温度下にあるランプ電圧の経時変化のグラフの形はおよそランプによって決まる。
【0019】
図6は例としてFL40ss/36とFL40sの周囲温度が5℃と25℃の場合のランプ電圧の点灯後15分の経時変化を表している。本実施形態ではこのようなランプ電圧の経時変化をある時間幅の間(この場合は電圧が安定するまで)取得し続けることによって、電圧が安定するまでの経時変化そのものを取得し、ランプの種類を特定することを特徴としている。
【0020】
ランプを判別するための手順としては、ランプの経時変化を取得するのは実施の形態1と同じであるが、この測定データとメモリICにあらかじめ保存されているランプ電圧の経時変化データとを比較してランプを判別するというものである。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0021】
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図7により説明する。図7も点灯された直後からのランプ電圧の経時変化を表している。他の実施形態と異なる点は、ランプ点灯直後の過渡期において、ある基準のランプ電圧値以上となっている時間を測定してランプを判別する点である。例えば図7においてランプ電圧の変化の「山」部に、VAという所定の電圧レべルを設定し、ランプ電圧が上昇してVA以上になる点t1とランプ電圧が下降してVA以下になる点t2までの時間幅Δt=t2−t1を求めて、あらかじめ測定しておいたランプ電圧の変化データと比較することで、ランプの種別を判別する。ただし、この実施形態では、ランプ周囲温度が低すぎるかまたは高すぎる場合のように、ランプ点灯直後にランプ電圧の経時変化に「山」部ができない場合はランプの種別を判別できない。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0022】
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図8、図9により説明する。図8は点灯された直後からのランプ電圧の経時変化のデータを表している。他の実施形態と異なる点は、ランプ電圧の経時変化のデータを取得した後、図9に示すように、ある時間幅における電圧変化幅、つまり、dV/dtの経時変化を求めてランプの種別を判別するものである。dV/dtの経時変化は各ランプにそれぞれ特徴的であり、これを導出するのみでランプの種別を判別することが可能となる。ただし、このランプ判別期間中にもランプの異常を検出するために、あらかじめ異常のみを検出するためのレべルを図9の破線で示すように設定しておく必要がある。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0023】
(実施形態6)
本発明の実施形態6を図10により説明する。図10も点灯された直後からのランプ電圧の経時変化を表している。他の実施形態と異なる点は、ランプ電圧の経時データを測定しながら、その経時変化しているランプ電圧の値を元にランプ寿命末期(異常状態)を検出するための寿命検出電位を変化させる点である。
【0024】
図10では例えばランプ電圧の測定データのうち最初のランプ電圧値から+20Vのレべルに寿命検出電位を設定し、10秒経過するごとに、ランプ電圧の測定データから+20Vのレべルに寿命検出電位を設定し直すようにしている。図中の破線が寿命検出電位であり、実線が測定されたランプ電圧である。ランプ電圧が寿命検出電位を越えると、ランプ異常電圧が発生したものとして、インバータ回路を停止させる、あるいは間欠動作させることにより回路を保護する。
【0025】
(実施形態7)
本発明の実施形態7を図11により説明する。この実施形態においては、点灯直後のランプ特性における過渡期においては検出しない期間を設ける。過渡期におけるランプ電圧の上昇分を考慮しないことにより、ランプ異常電圧の検出レベルを低く設定することができ、寿命末期検出の精度を向上させることができるため、インバータ回路が破壊に至るような不安全モードを避けることが可能となる。図11の例では、点灯後の2分間はランプ異常電圧の検出をしないことにより、図中の破線で示したランプ異常電圧の検出レベルを低く設定しても、たとえば点灯後1分経過時などにランプ電圧の過渡的な上昇により誤検出が生じることはない。また、点灯直後のランプ特性における過渡期を過ぎると、ランプ異常電圧の検出が開始され、このとき、ランプ異常電圧の検出レベルと定常時のランプ電圧とが元々近いことにより、ランプ電圧が少し上昇しても異常を検出することができ、寿命末期検出の精度を向上させることができる。
【0026】
(実施形態8)
本発明の実施形態8を図12により説明する。この実施形態においては、実施形態1〜5などのランプ判別手段によってランプの種別を判別した後、ランプ電圧が一定になるように制御するものである。ランプ電圧を一定に制御することにより、異なるランプに対して、ランプ異常電圧の検出レベル(図中の破線で示すレベル)を一定にすることができ、つまりは寿命末期検出の精度を向上することができるため、インバータ回路が破壊に至るような不安全モードを避けることが可能となる。この方式ではランプ電流を一定制御してランプフリーを実現するタイプに比べると、ランプ特性を検出する回路とランプ寿命末期を判断するための検出回路が簡単となるため、コストダウンに貢献することができる。
【0027】
(実施形態9)
本発明の実施形態9を図13により説明する。この実施形態においては、実施形態1〜5などのランプ判別手段によってランプの種別を判別した後、そのランプにあった寿命末期検出のためのランプ異常電圧の検出レべルを設定するものである。図13の破線で示したように、個々のランプに適した検出レべルを設定すれば、少しのランプ電圧の変化に対しても精度良くランプ異常電圧を検出して、インバータ回路を停止させたり出力を制限することが可能となる。それにより寿命末期検出の精度を向上させることができるため、インバータ回路が破壊に至るような不安全モードを避けることが可能となる。
【0028】
(実施形態10)
本発明の実施形態10を図14により説明する。この実施形態においては、消灯時間を考慮してランプの寿命末期を検出するための基準電位を変化させることを特徴とする。その手順としては、ランプの種別を判別し、電源を切った後、次に電源を入れるまでの時間(消灯時間)を測定し、次に電源を入れたときにその消灯時間に合った検出電位の設定レべルを図14のように選択して各ランプの寿命検出の精度を向上させるものである。例えば、消灯時間がt1ではLevel1、消灯時間がt2ではLevel2、消灯時間がt3ではLevel3のように設定する。もちろん、ランプ消灯後、十分に長い時間が経過して、ランプの温度が周囲温度まで低下している時は、何の補正もしない。通常、ランプ消灯後からしばらくの間はランプの温度が上昇しているため、次にランプを点灯させた時には、安定時間が短い。つまり、ランプ電圧の経時特性は、周囲温度とランプ温度が同化しているときとは異なるため、これを修正する手段を提供するものである。
【0029】
(実施形態11)
本発明の実施形態11を図15により説明する。この実施形態は、消灯時のランプ特性の補正に関するものであり、実施形態10と異なる点は、消灯前のランプ電圧からランプの管壁温度を予想しておき、消灯時から次に点灯するまでの時間からランプ管壁温度Tlaの変化ΔTlaを予想して、ランプ管壁温度に該当するランプ寿命末期検出のための基準電位を決定するものである。これにより寿命検出の精度を向上させるものである。また、ランプ周囲温度をPTC(正温度特性サーミスタ)などの温度測定素子によって測定し、温度勾配によりランプ判定のためのVla−t特性を補正する構成としても良い。
【0030】
(実施形態12)
本発明の実施形態12を図16により説明する。この実施形態では、点灯直後のランプ電圧のdVla/dtがある一定値以上の場合はランプ寿命末期の検出をしないことを特徴とする。つまり、ランプ点灯直後の過渡期において、その+の変化量が大きい期間(図中の破線で示す検出禁止レベルよりもdVla/dtが大きい期間)については、ランプ寿命末期の検出をしないことにより誤検出を防止する。また、ランプ寿命末期の検出精度を向上させるものである。
【0031】
(実施形態13)
本発明の実施形態13を図17により説明する。図17のインバータ回路3は、一般に使われているチョッパ回路とハーフブリッジ回路を組み合わせた構成では無くて、チョッパ回路とハーフブリッジ回路とでスイッチング素子Q1,Q2が兼用になったいわゆる高周波充電方式のインバータ回路であり、チョッパ回路とハーフブリッジ回路を組み合わせた構成の回路よりも安価になる特徴を持っている。この回路は図1の回路と比べると、フィルタ回路FLと整流回路DBは同じであるが、整流回路DBの出力の一方に直列のスイッチング素子Q1,Q2からなるハーフブリッジ回路の高電圧側が接続され、低圧側から整流回路DBの出力までにはダイオードD2,D1の直列回路が接続される。このダイオードD2に並列にはコンデンサC8が接続され、このコンデンサC8に高周波の電圧Vfを発生させることにより入力電流の波形改善を行っている。また、ダイオードD1とD2の間には、前記スイッチング素子Q1,Q2の中点から接続されたDCカット用コンデンサC3と出力トランスT1からなる出力回路が接続される。また、出力回路へ瞬時的に電源を供給するための電源回路は平滑コンデンサC2と降圧チョッパ用のチョークL1とダイオードD4を直列に接続された回路がスイッチング素子Q1,Q2の中点に接統され、また、この平滑コンデンサC2の+側がスイッチング素子Q1の高圧側と整流回路DBの出力部に接続される。出力トランスT1の2次側はDCカットコンデンサC4と直列接続されたランプLa1の一方のフィラメントと他方のランプLa2のフィラメント側との間に共振コンデンサC7を接続した回路で構成されている。直列接続されるランプLa1,La2間のフィラメント2箇所は出力トランスT1に設けられた補助巻線により予熱されている。また、出力トランスT1は、図17では漏れインダクタンスを持つリーケージトランスで構成されているが、インダクタンスと出力トランスを組み合わせた回路でも良く、また、インダクタンスとランプ、共振コンデンサC7を直列に接続した構成にすることもできる。インバータ回路のスイッチング素子Q1,Q2の駆動は制御回路9により行われる。この制御回路9は例えば高耐圧ICのM63955FPを含んで構成される。
【0032】
図17のような高周波充電回路はランプ電流の波形率(クレストファクタ)を改善するためにコンデンサC8の両端電圧Vfとハーフブリッジ回路の両端電圧Vdcを用いて周波数変調を行っている。この実施形態においては、本方式のインバータ回路において周波数変調することに着目し、さらにランプ負荷が異なる場合には、ハーフブリッジ回路の両端電圧VdcおよびコンデンサC8の両端電圧Vfが変化するため、これによる動作周波数fの変化を検出することでランプの違いを検出することを特徴としている。たとえば、図18に示すように、通常動作時の周波数の変動率df/dt[kHz/s]を予め求めておいて、これが所定の検出レベルを超えると、異種ランプが接続されていると判定する。これにより、この実施形態によれば、ランプの周囲温度に影響されずに、ランプの種類を判別できる。さらには、周波数変化の大きさで寿命末期等の異常を検出することができる。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0033】
(実施形態14)
本発明の実施形態14を図19により説明する。本実施形態に用いるインバータ回路は、実施形態13で説明したようないわゆる高周波充電方式のインバータ回路である。ここで、本インバータ回路を、欧州の電源電圧範囲220〜240Vの電源に使用するようなアプリケーションにおいて、本回路方式は前記したようにハーフブリッジ回路の両端電圧VdcおよびコンデンサC8の両端電圧Vfを検出して周波数変調を行う特徴を持っていることから、電源電圧によって動作周波数fが変化する。また同時に、本方式のインバータ回路ではハーフブリッジ回路の両端電圧Vdcが変化することによって出力が変化する。このことは電源が変化すると、ランプに出力されるパワーが変化することを意味し、ひいてはランプ電圧が電源の変化により変化することを意味している。よって、電源電圧が変化するとランプ電圧が変化するため、寿命末期時におけるランプ電圧と正常時のランプ電圧との差が電源電圧によって異なる。この各電源電圧における周囲温度に対するランプ電圧特性を示したのが図19である。このようにランプ電圧は電源電圧により変化し、その時、インバータ回路のスイッチング素子Q1,Q2を駆動する動作周波数fは、各電源電圧の間で所定の周波数差△fがある。この周波数差△fに基づいて、ランプ寿命末期の検出を行うために検出したランプ電圧に対して補正をかけて、電源電圧変動に対して変化したランプ電圧Vlaを一定になるように補正する。これによって電源電圧に影響しない、ランプ寿命末期検出が可能となり、検出の精度を高めることが可能となる。
なお、以上の各実施形態で説明した放電灯点灯装置は、照明器具の本体内に組み込んで使用しても良いことは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるように制御する手段を具備したものであり、ランプ点灯直後の数分間では、ランプ電圧の経時特性に各ランプ毎に固有の差が出てくるという現象に着目して、複数種のランプ負荷に対して、それらを精度良く判別する機能を確立し、一台のインバータに複数種のランプ負荷を安全・確実に使用可能とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施形態1の回路図である。
【図2】
本発明の実施形態1の常温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図3】
本発明の実施形態1の低温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図4】
本発明の実施形態2の常温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図5】
本発明の実施形態2の低温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図6】
本発明の実施形態3のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図7】
本発明の実施形態4のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図8】
本発明の実施形態5のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図9】
本発明の実施形態5のランプ電圧の微分係数の経時変化を示す動作説明図である。
【図10】
本発明の実施形態6のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図11】
本発明の実施形態7のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図12】
本発明の実施形態8のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図13】
本発明の実施形態9のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図14】
本発明の実施形態10の動作説明図である。
【図15】
本発明の実施形態11の動作説明図である。
【図16】
本発明の実施形態12の動作説明図である。
【図17】
本発明の実施形態13の回路図である。
【図18】
本発明の実施形態13の動作説明図である。
【図19】
本発明の実施形態14の動作説明図である。
【符号の説明】
3 インバータ回路
4 メモリIC
6 マイコン
7 A/D変換器
8 電圧検出回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、定格出力の異なる複数種の放電灯を高周波点灯させることができる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開2001−185382には、ランプの始動電圧を低く抑制するための技術として、ランプの一端の電極における電極電圧の経時変化と、ランプ両端の電極間のランプ電圧の経時変化を計測し、これらの計測結果に基づいてランプ種別を判別し、判別されたランプ種別に応じて必要最低限の初始動電圧を与えることが提案されている。また、複数のランプ負荷を検出する手段として、特開平11−45794には、周波数を可変とすることで始動電圧を段階的に切り替えて、ランプが点灯したタイミングをフィードバックし、ランプの種類を判別する手段が開示されている。
【0003】
また、特開2002−15890には、異なる特性を持つ複数種の放電灯を同一の放電灯点灯装置にて点灯する技術として、ランプ電圧検出回路により検出されたランプ電圧に基づいて放電灯点灯装置に装着された放電灯の種別を判別し、この装着された放電灯の特性に適合するように、点灯周波数を変化させることが提案されている。特開2001−210485、特開2001−284077においても、ランプ電圧を検出することで、定格電力の異なる複数種のランプを判別し、各々に適切な電力を供給して点灯せしめることが提案されている。
【0004】
そのほか、回路を構成するスイッチング素子(FET等)に印加されるドレイン・ソース間電圧とドレイン・ソース間電流の位相差を検出することでランプの種類を判別する手段や、予熱前の微小発振を検出することでランプの種類を判別する手段が提案されている。また、高効率用と高出力用のランプが同形状/同寸法で存在する場合に、それらの違いを、ランプ予熱前にフィラメント抵抗を測定して、判別する手段が知られているが、いずれもランプが点灯する前の微発振/予熱/始動の段階で検出する手段であり、点灯後の経時変化に着目してランプを判別する技術思想とは違いがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在の照明環境は多種多様のランプが市場において販売されており、照明環境毎に最適のランプを使用したいというニーズがある。しかしながら、各品番毎に点灯装置の在庫を抱えたくないので、1つの点灯装置で複数種のランプに適合できるマルチ負荷の機能を持たせたい。それに対し、現在主流の照明環境は、適合ランプとインバータの組み合わせは殆どが1対1の関係である。製造工場等では、それぞれのインバータ毎に使用する電子部品が増えるため、管理が困難になったり、部品をまとめて購入できないため、コスト低減が進まないという課題がある。
【0006】
従来、特開2001−185382、特開平11−45794、特開2002−15890、特開2001−210485、特開2001−284077などでは、複数種のランプを判別するための技術が提案されているが、完全に確立された技術ではなく、複数種のランプ負荷に対して、それらを精度良く判別する機能としては不十分であった。このため、適切でないランプとインバータの組み合わせによる検出機能の誤動作・不動作のため、ランプ寿命末期の安全性等の不安が残るものであった。
【0007】
本発明は、ランプ点灯直後の数分間では、ランプ電圧の経時特性に各ランプ毎に固有の差が出てくるという現象に着目し、複数種のランプ負荷に対して、それらを精度良く判別する機能を確立し、一台のインバータに複数種のランプ負荷を安全・確実に使用可能とすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のランプ負荷を検出する手段は、予熱−始動−点灯のタイミングにおいて、ランプ点灯後にランプ負荷を判定するものである。ランプ点灯直後の数分間では、ランプ電圧の経時特性に各ランプ毎に固有の差が出てくる。例えば、図6は常温時におけるFL40SランプとFL40SS/36ランプの電源投入後、15分間のランプ電圧の経時特性を示している。点灯後、10分以上経過した安定状態では、FL40SランプとFL40SS/36ランプのランプ電圧差△Vは略10Vであるが、点灯直後(1分程度)に着目すると、ランプ電圧の変化はFL40Sの方が急激であり、略30Vの差があることが見て取れる。つまり、ランプが安定するまでの過渡特性はランプ毎に固有の特徴があり、この特性を判別することでランプの種別を精度良く判別することができるようになる。
【0009】
そこで、本発明では、始動電圧印加直後からのランプ電圧の経時特性を利用してランプ負荷を判別している。例えば、点灯後の一定時間にサンプリングされたランプ電圧によりランプ負荷を判別する。あるいは、点灯後に決められたランプ電圧を超える時間を計測しランプ負荷を判定する。これらの検出手段の具体例については後述の実施の形態において詳述する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明を実施するためには、まず、蛍光灯(以下ランプと呼ぶ)の点灯後のランプ電圧(Vla)等の温度特性を詳細に入手する必要がある。図2、図3は単出力型の放電灯点灯装置(以下インバータ回路と呼ぶ)を使い、室温下で測定した、ほぼ同定格でかつ種類の異なるランプ(例えばFL40ss/36とFL40s)の点灯後のランプ電圧Vlaの経時変化(Vla−t特性)である。このように、ランプによって点灯後のランプ電圧Vlaの経時変化はかなり異なる。もちろん、ランプ特性(定格)が異なるため、安定後ではランプ電圧は異なる値に落ち着いていることが分かる。このように各周囲温度での経時変化を取得して、それぞれの経時変化の特徴をインバータ回路の動作制御を行うマイコンなどの制御装置にメモリしておく。
【0011】
例えば、図1に示すインバータ回路3において、上記マイコンを用いた制御回路6を構成する。図1のインバータ回路3は一般的なチョッパ回路とハーフブリッジ回路を組み合わせたものであり、商用電源がL、N端子より入力され、フィルタ回路FLを介して整流回路DBにて直流電圧に変換される。その後、チョッパチョークL1、スイッチング素子Q1、高速ダイオードD1及び平滑コンデンサC2から構成される回路にて所定の直流電源を形成する。直流電源は平滑コンデンサC2よりハーフブリッジ回路へ供給され、スイッチング素子Q2及びQ3にて所定周波数の交流に変換されてインダクタンスおよびコンデンサで構成される回路へ出力される。ここでは、出力部にリーケージトランスT1及び共振コンデンサC7を用いた絶縁型の構成になっているが、出力トランスT1のかわりにインダクタンスとランプ負荷を直列に接続した非絶縁のタイプも考えられる。
【0012】
このハーフブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q1及びQ2は、マイコンを用いた制御回路6によって駆動される。また、本実施形態においては、ランプ点灯後に逐次ランプのランプ電圧Vlaの情報を一定のサンプリング周期で取得する必要があるため、ランプ電圧検出回路8からランプ両端電圧Vlaを検出して、A/D変換器7によって制御回路6に入力している。制御回路6及びA/D変換器7は発振回路5からクロックを受け、クロック信号に同期してデータの入力を行う。
【0013】
本実施形態では、ランプ点灯直後のランプ電圧の変化(上昇又は下降)を利用して、まず点灯直後のランプ電圧の変化幅を数レべル(例えば+15V、+10V、+5V、0V、−5V)決めておき、ある一定の時間、ランプ電圧を測定した後、電圧の変化幅が大きい+15Vから順に変化にかかった時間を求めて、あらかじめ記憶された情報と比較してランプの種類を判別する。このとき、ランプ電圧の変化幅が+15V無い場合は+10V変化するまでの時間を、変化幅が+10V無い場合は+5V変化するまでの時間といった具合に判定基準を変更していく。こうして求めた電圧変化量と時間幅の関係を、メモリIC4に記憶されたデータと比較してランプを判別する。
【0014】
図2、図3の例ではFL40ss/36を符号1、FL40sを符号2で表している。FL40ss/36では、ランプ点灯直後の電圧はV1であり、ランプ電圧の変化が△V=+15Vとなると、電圧はV1’となる。FL40sでは、ランプ点灯直後の電圧はV2であり、ランプ電圧の変化が△V=+15Vとなると、電圧はV2’となる。そしてその電圧変化にかかった時間はそれぞれT1、T2であるが、これはランプの種類によってもTa=5℃とTa=25℃のように周囲温度によっても全て異なるためランプの種類を判別することが可能となる。つまり、周囲温度を検出する手段を有していなくても、ランプ点灯直後の電圧と、ランプ点灯後のランプ電圧の変化を調べることで、ランプの種別を判別することができる。本来ならば、制御回路6に感温素子を内蔵あるいは外付けして、周囲温度に応じて、メモリIC4に記憶されたデータと比較してランプの種別を判別するところであるが、本発明によれば、ランプ点灯直後の電圧と、ランプ点灯後のランプ電圧の変化の両方に着目することで、周囲温度を検出しなくてもランプの種別を判別することができる。
【0015】
ランプを判別することにより、寿命末期判別を行う寿命判定基準電圧をランプに対して個々に設定することで安全性を向上させる、また、予熱・始動条件を個々のランプに対して最適に設定して、ランプの寿命を延ばす、さらに、インバータから個々のランプに最適な出力を供給する、また、挿入されている負荷が不適合ランプであったときにはインバータ回路を停止させたり出力を制限するなどの操作を行う。なお、異種ランプを判別したときには、そのランプ種別を記憶しておき、次回電源ON時には、前回判別したランプ種別に適合するように予熱及び始動電圧を印加する。
【0016】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図4、図5により説明する。図4、図5は点灯された直後からのランプ電圧の経時変化のデータを表している。本実施形態では、点灯直後の電圧V1,V2と、点灯直後からある一定の時間が経過した後のランプ電圧V1’,V2’の変化幅を取得することでランプの種類を判別する。
【0017】
図4、図5の例では、点灯直後の電圧はV1,V2であり、ある一定時間を15秒後に設定した場合、点灯後l5秒が経過した後の電圧はV1’、V2’となる。ここで、FL40ss/36とFL40sの初期電圧V1,V2と、変化幅V1’−V1,V2’−V2は予め測定してメモリICに記憶させておく。Ta=25℃の変化幅V2’−V2とTa=5℃の変化幅V1’−V1はほぼ等しいが、点灯直後のV1とV2は異なる。この初期電圧と変化幅のデータをそれぞれの周囲温度ごとにあらかじめ測定してメモリICに保存しておき、測定データを比較することによってランプ種別の判別が可能となる。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0018】
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図6により説明する。図6も点灯された直後からのランプ電圧の経時変化のデータを表している。通常、ランプ点灯後のランプ特性の経時変化はランプの周囲温度により異なる。そして、ランプ電圧は通常ある値に収束(安定)する。つまり、長い時間をとおして見たとき、ある周囲温度下にあるランプ電圧の経時変化のグラフの形はおよそランプによって決まる。
【0019】
図6は例としてFL40ss/36とFL40sの周囲温度が5℃と25℃の場合のランプ電圧の点灯後15分の経時変化を表している。本実施形態ではこのようなランプ電圧の経時変化をある時間幅の間(この場合は電圧が安定するまで)取得し続けることによって、電圧が安定するまでの経時変化そのものを取得し、ランプの種類を特定することを特徴としている。
【0020】
ランプを判別するための手順としては、ランプの経時変化を取得するのは実施の形態1と同じであるが、この測定データとメモリICにあらかじめ保存されているランプ電圧の経時変化データとを比較してランプを判別するというものである。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0021】
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図7により説明する。図7も点灯された直後からのランプ電圧の経時変化を表している。他の実施形態と異なる点は、ランプ点灯直後の過渡期において、ある基準のランプ電圧値以上となっている時間を測定してランプを判別する点である。例えば図7においてランプ電圧の変化の「山」部に、VAという所定の電圧レべルを設定し、ランプ電圧が上昇してVA以上になる点t1とランプ電圧が下降してVA以下になる点t2までの時間幅Δt=t2−t1を求めて、あらかじめ測定しておいたランプ電圧の変化データと比較することで、ランプの種別を判別する。ただし、この実施形態では、ランプ周囲温度が低すぎるかまたは高すぎる場合のように、ランプ点灯直後にランプ電圧の経時変化に「山」部ができない場合はランプの種別を判別できない。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0022】
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図8、図9により説明する。図8は点灯された直後からのランプ電圧の経時変化のデータを表している。他の実施形態と異なる点は、ランプ電圧の経時変化のデータを取得した後、図9に示すように、ある時間幅における電圧変化幅、つまり、dV/dtの経時変化を求めてランプの種別を判別するものである。dV/dtの経時変化は各ランプにそれぞれ特徴的であり、これを導出するのみでランプの種別を判別することが可能となる。ただし、このランプ判別期間中にもランプの異常を検出するために、あらかじめ異常のみを検出するためのレべルを図9の破線で示すように設定しておく必要がある。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0023】
(実施形態6)
本発明の実施形態6を図10により説明する。図10も点灯された直後からのランプ電圧の経時変化を表している。他の実施形態と異なる点は、ランプ電圧の経時データを測定しながら、その経時変化しているランプ電圧の値を元にランプ寿命末期(異常状態)を検出するための寿命検出電位を変化させる点である。
【0024】
図10では例えばランプ電圧の測定データのうち最初のランプ電圧値から+20Vのレべルに寿命検出電位を設定し、10秒経過するごとに、ランプ電圧の測定データから+20Vのレべルに寿命検出電位を設定し直すようにしている。図中の破線が寿命検出電位であり、実線が測定されたランプ電圧である。ランプ電圧が寿命検出電位を越えると、ランプ異常電圧が発生したものとして、インバータ回路を停止させる、あるいは間欠動作させることにより回路を保護する。
【0025】
(実施形態7)
本発明の実施形態7を図11により説明する。この実施形態においては、点灯直後のランプ特性における過渡期においては検出しない期間を設ける。過渡期におけるランプ電圧の上昇分を考慮しないことにより、ランプ異常電圧の検出レベルを低く設定することができ、寿命末期検出の精度を向上させることができるため、インバータ回路が破壊に至るような不安全モードを避けることが可能となる。図11の例では、点灯後の2分間はランプ異常電圧の検出をしないことにより、図中の破線で示したランプ異常電圧の検出レベルを低く設定しても、たとえば点灯後1分経過時などにランプ電圧の過渡的な上昇により誤検出が生じることはない。また、点灯直後のランプ特性における過渡期を過ぎると、ランプ異常電圧の検出が開始され、このとき、ランプ異常電圧の検出レベルと定常時のランプ電圧とが元々近いことにより、ランプ電圧が少し上昇しても異常を検出することができ、寿命末期検出の精度を向上させることができる。
【0026】
(実施形態8)
本発明の実施形態8を図12により説明する。この実施形態においては、実施形態1〜5などのランプ判別手段によってランプの種別を判別した後、ランプ電圧が一定になるように制御するものである。ランプ電圧を一定に制御することにより、異なるランプに対して、ランプ異常電圧の検出レベル(図中の破線で示すレベル)を一定にすることができ、つまりは寿命末期検出の精度を向上することができるため、インバータ回路が破壊に至るような不安全モードを避けることが可能となる。この方式ではランプ電流を一定制御してランプフリーを実現するタイプに比べると、ランプ特性を検出する回路とランプ寿命末期を判断するための検出回路が簡単となるため、コストダウンに貢献することができる。
【0027】
(実施形態9)
本発明の実施形態9を図13により説明する。この実施形態においては、実施形態1〜5などのランプ判別手段によってランプの種別を判別した後、そのランプにあった寿命末期検出のためのランプ異常電圧の検出レべルを設定するものである。図13の破線で示したように、個々のランプに適した検出レべルを設定すれば、少しのランプ電圧の変化に対しても精度良くランプ異常電圧を検出して、インバータ回路を停止させたり出力を制限することが可能となる。それにより寿命末期検出の精度を向上させることができるため、インバータ回路が破壊に至るような不安全モードを避けることが可能となる。
【0028】
(実施形態10)
本発明の実施形態10を図14により説明する。この実施形態においては、消灯時間を考慮してランプの寿命末期を検出するための基準電位を変化させることを特徴とする。その手順としては、ランプの種別を判別し、電源を切った後、次に電源を入れるまでの時間(消灯時間)を測定し、次に電源を入れたときにその消灯時間に合った検出電位の設定レべルを図14のように選択して各ランプの寿命検出の精度を向上させるものである。例えば、消灯時間がt1ではLevel1、消灯時間がt2ではLevel2、消灯時間がt3ではLevel3のように設定する。もちろん、ランプ消灯後、十分に長い時間が経過して、ランプの温度が周囲温度まで低下している時は、何の補正もしない。通常、ランプ消灯後からしばらくの間はランプの温度が上昇しているため、次にランプを点灯させた時には、安定時間が短い。つまり、ランプ電圧の経時特性は、周囲温度とランプ温度が同化しているときとは異なるため、これを修正する手段を提供するものである。
【0029】
(実施形態11)
本発明の実施形態11を図15により説明する。この実施形態は、消灯時のランプ特性の補正に関するものであり、実施形態10と異なる点は、消灯前のランプ電圧からランプの管壁温度を予想しておき、消灯時から次に点灯するまでの時間からランプ管壁温度Tlaの変化ΔTlaを予想して、ランプ管壁温度に該当するランプ寿命末期検出のための基準電位を決定するものである。これにより寿命検出の精度を向上させるものである。また、ランプ周囲温度をPTC(正温度特性サーミスタ)などの温度測定素子によって測定し、温度勾配によりランプ判定のためのVla−t特性を補正する構成としても良い。
【0030】
(実施形態12)
本発明の実施形態12を図16により説明する。この実施形態では、点灯直後のランプ電圧のdVla/dtがある一定値以上の場合はランプ寿命末期の検出をしないことを特徴とする。つまり、ランプ点灯直後の過渡期において、その+の変化量が大きい期間(図中の破線で示す検出禁止レベルよりもdVla/dtが大きい期間)については、ランプ寿命末期の検出をしないことにより誤検出を防止する。また、ランプ寿命末期の検出精度を向上させるものである。
【0031】
(実施形態13)
本発明の実施形態13を図17により説明する。図17のインバータ回路3は、一般に使われているチョッパ回路とハーフブリッジ回路を組み合わせた構成では無くて、チョッパ回路とハーフブリッジ回路とでスイッチング素子Q1,Q2が兼用になったいわゆる高周波充電方式のインバータ回路であり、チョッパ回路とハーフブリッジ回路を組み合わせた構成の回路よりも安価になる特徴を持っている。この回路は図1の回路と比べると、フィルタ回路FLと整流回路DBは同じであるが、整流回路DBの出力の一方に直列のスイッチング素子Q1,Q2からなるハーフブリッジ回路の高電圧側が接続され、低圧側から整流回路DBの出力までにはダイオードD2,D1の直列回路が接続される。このダイオードD2に並列にはコンデンサC8が接続され、このコンデンサC8に高周波の電圧Vfを発生させることにより入力電流の波形改善を行っている。また、ダイオードD1とD2の間には、前記スイッチング素子Q1,Q2の中点から接続されたDCカット用コンデンサC3と出力トランスT1からなる出力回路が接続される。また、出力回路へ瞬時的に電源を供給するための電源回路は平滑コンデンサC2と降圧チョッパ用のチョークL1とダイオードD4を直列に接続された回路がスイッチング素子Q1,Q2の中点に接統され、また、この平滑コンデンサC2の+側がスイッチング素子Q1の高圧側と整流回路DBの出力部に接続される。出力トランスT1の2次側はDCカットコンデンサC4と直列接続されたランプLa1の一方のフィラメントと他方のランプLa2のフィラメント側との間に共振コンデンサC7を接続した回路で構成されている。直列接続されるランプLa1,La2間のフィラメント2箇所は出力トランスT1に設けられた補助巻線により予熱されている。また、出力トランスT1は、図17では漏れインダクタンスを持つリーケージトランスで構成されているが、インダクタンスと出力トランスを組み合わせた回路でも良く、また、インダクタンスとランプ、共振コンデンサC7を直列に接続した構成にすることもできる。インバータ回路のスイッチング素子Q1,Q2の駆動は制御回路9により行われる。この制御回路9は例えば高耐圧ICのM63955FPを含んで構成される。
【0032】
図17のような高周波充電回路はランプ電流の波形率(クレストファクタ)を改善するためにコンデンサC8の両端電圧Vfとハーフブリッジ回路の両端電圧Vdcを用いて周波数変調を行っている。この実施形態においては、本方式のインバータ回路において周波数変調することに着目し、さらにランプ負荷が異なる場合には、ハーフブリッジ回路の両端電圧VdcおよびコンデンサC8の両端電圧Vfが変化するため、これによる動作周波数fの変化を検出することでランプの違いを検出することを特徴としている。たとえば、図18に示すように、通常動作時の周波数の変動率df/dt[kHz/s]を予め求めておいて、これが所定の検出レベルを超えると、異種ランプが接続されていると判定する。これにより、この実施形態によれば、ランプの周囲温度に影響されずに、ランプの種類を判別できる。さらには、周波数変化の大きさで寿命末期等の異常を検出することができる。その他、ランプを判別した後の操作については実施形態1と同様である。
【0033】
(実施形態14)
本発明の実施形態14を図19により説明する。本実施形態に用いるインバータ回路は、実施形態13で説明したようないわゆる高周波充電方式のインバータ回路である。ここで、本インバータ回路を、欧州の電源電圧範囲220〜240Vの電源に使用するようなアプリケーションにおいて、本回路方式は前記したようにハーフブリッジ回路の両端電圧VdcおよびコンデンサC8の両端電圧Vfを検出して周波数変調を行う特徴を持っていることから、電源電圧によって動作周波数fが変化する。また同時に、本方式のインバータ回路ではハーフブリッジ回路の両端電圧Vdcが変化することによって出力が変化する。このことは電源が変化すると、ランプに出力されるパワーが変化することを意味し、ひいてはランプ電圧が電源の変化により変化することを意味している。よって、電源電圧が変化するとランプ電圧が変化するため、寿命末期時におけるランプ電圧と正常時のランプ電圧との差が電源電圧によって異なる。この各電源電圧における周囲温度に対するランプ電圧特性を示したのが図19である。このようにランプ電圧は電源電圧により変化し、その時、インバータ回路のスイッチング素子Q1,Q2を駆動する動作周波数fは、各電源電圧の間で所定の周波数差△fがある。この周波数差△fに基づいて、ランプ寿命末期の検出を行うために検出したランプ電圧に対して補正をかけて、電源電圧変動に対して変化したランプ電圧Vlaを一定になるように補正する。これによって電源電圧に影響しない、ランプ寿命末期検出が可能となり、検出の精度を高めることが可能となる。
なお、以上の各実施形態で説明した放電灯点灯装置は、照明器具の本体内に組み込んで使用しても良いことは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるように制御する手段を具備したものであり、ランプ点灯直後の数分間では、ランプ電圧の経時特性に各ランプ毎に固有の差が出てくるという現象に着目して、複数種のランプ負荷に対して、それらを精度良く判別する機能を確立し、一台のインバータに複数種のランプ負荷を安全・確実に使用可能とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施形態1の回路図である。
【図2】
本発明の実施形態1の常温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図3】
本発明の実施形態1の低温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図4】
本発明の実施形態2の常温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図5】
本発明の実施形態2の低温時のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図6】
本発明の実施形態3のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図7】
本発明の実施形態4のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図8】
本発明の実施形態5のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図9】
本発明の実施形態5のランプ電圧の微分係数の経時変化を示す動作説明図である。
【図10】
本発明の実施形態6のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図11】
本発明の実施形態7のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図12】
本発明の実施形態8のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図13】
本発明の実施形態9のランプ電圧の経時変化を示す動作説明図である。
【図14】
本発明の実施形態10の動作説明図である。
【図15】
本発明の実施形態11の動作説明図である。
【図16】
本発明の実施形態12の動作説明図である。
【図17】
本発明の実施形態13の回路図である。
【図18】
本発明の実施形態13の動作説明図である。
【図19】
本発明の実施形態14の動作説明図である。
【符号の説明】
3 インバータ回路
4 メモリIC
6 マイコン
7 A/D変換器
8 電圧検出回路
Claims (20)
- ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるように制御する手段を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段は、前記ランプの予熱・始動後の一定時間が経過した後のランプ電圧を測定し、その絶対値により複数種のランプを判別することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段は、一定に設定されたランプ電圧に達する時間により複数種のランプを判別することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項2において、少なくとも2回以上、定められた時間のランプ電圧を測定し、ランプ電圧の変化差分と時間差分の微分値を判定基準として複数種のランプを判別することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項3において、予め設定された一定のランプ電圧を超えている時間を測定し、測定された時間を判定基準として複数種のランプを判別することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段は、予め記憶されたランプ電圧の経時変化特性と比較して、その特性形状を判定基準として複数種のランプを判別することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項2〜6のいずれにおいて、ランプ周囲温度を測定する手段を具備し、測定されたランプ周囲温度に応じてランプ電圧の経時変化特性を補正することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、ランプを判別した後、それぞれのランプに適合するように予め設定された寿命末期時等の異常を検出するための検出電圧を選択することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、ランプを判別した後、寿命末期時等の異常を検出するための検出電圧は変更せずに、ランプ負荷に与えるランプ電圧を一定に調整することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段は、予熱・始動期間が終了した後から一定時間を経過した後、検出動作を開始することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、ランプ負荷が消灯されてから次回点灯されるまでの消灯時間を測定する手段を具備し、測定された消灯時間に応じてランプ電圧の経時変化特性を補正することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項11において、ランプ電圧の経時変化特性の補正量は、ランプ負荷が消灯されてから次回点灯されるまでの消灯時間が短いほど大きくすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、ランプ負荷が消灯されてから次回点灯されるまでのランプ周囲温度変化を検出する手段を具備し、検出されたランプ周囲温度変化に応じてランプ電圧の経時変化特性を補正することを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項13において、ランプ電圧の経時変化特性の補正量は、ランプ負荷が消灯されてから次回点灯されるまでのランプ周囲温度変化が小さいほど大きくすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後の発振周波数の変化を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるようフイードバックする手段を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、異種ランプを判別したときには、電源OFF後も電源OFF前のランプ種別を記憶しておき、次回電源ON時には、前回判別したランプ種別に適合するように予熱及び始動電圧を印加することを特徴とする放電灯点灯装置。
- ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記ランプの予熱・始動後のランプ電圧と時間の関係を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種以外のランプであった場合、インバータ回路の出力を制限または遮断するように制御する手段を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
- ランプ電圧の異なる複数種のランプを適合負荷とし、交流電源を整流した直流電源とスイッチング素子とLC共振回路を含み、スイッチング素子を高周波でON/OFFすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換し、ランプに高周波電圧が印加されるインバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、前記インバータ回路は、前記スイッチング素子を駆動する駆動信号の周波数が前記交流電源の電源周波数の半周期に応じて変動する回路電圧により周波数変調されるインバータ回路であり、前記スイッチング素子を駆動する駆動周波数の変化を検出する手段を具備し、その検出結果により、上記複数種のランプにそれぞれ最適出力を与えるように制御する手段を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項18において、ランプ寿命末期における駆動周波数の変化を検出してインバータ回路の出力を制限または遮断するように制御する手段を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の放電灯点灯装置を器具内に組み込んだことを特徴とする照明器具。
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