JP2004087321A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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山 田  岳 俊
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Abstract

【解決手段】本発明にかかる有機EL素子の製造方法は、
基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層とを備えてなる有機EL素子を、
大気圧または大気圧近傍の圧力下で、酸素ガスの存在下、対向する電極間に放電することによりプラズマ状態とした酸素ガスに晒し、
該有機EL素子の陰極表面を酸化して、該陰極表面に酸化皮膜を形成することを特徴としている。
【効果】本発明によれば、長寿命の有機EL素子、すなわち経時による輝度の低下の少ない有機EL素子の製造方法を提供することができる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、すなわち経時による輝度の低下の少ない有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層とを備えた構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう。)は、自己発光型デバイスであり、広視野角、高コントラスト、高速応答性などの利点を有することから、近年、実用化を含めた開発が盛んになっている。この有機EL素子においては、その発光原理が、陽極から注入された正孔と、陰極から注入された電子との再結合によるため、陽極には仕事関数の大きな(4eV以上)金属や合金などが用いられ、陰極には仕事関数の小さな(4eV未満)金属や合金などが用いられるのが一般的である。
【0003】
しかしながら、前記陰極は仕事関数が小さいため、外気に含まれる酸素や水によって、酸化され易い。また電極間に狭持される発光層などの有機化合物層も、外気に含まれる酸素や水によって酸化され易く、有機EL素子全体として、経時による輝度の低下やダークスポットの発生などの劣化が生じるという耐久性の問題があった。
【0004】
このような有機EL素子の劣化を防止すべく、有機EL素子を外気から保護し、封止する保護膜を、有機EL素子の外表面、特に陰極上に設けることが行われている。従来、このような保護膜として、窒化シリコン、窒化アルミニウムなどの窒化物や二酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどの酸化物からなる薄膜を真空蒸着、スパッタ、減圧プラズマCVDなどにより設けたり、紫外線硬化型アクリル系樹脂や紫外線硬化型エポキシ樹脂などを塗布した後、紫外線硬化して重合膜を設けたりしていた。
【0005】
しかしながら、有機EL素子を構成する前記有機化合物層は、機械的強度および熱的強度が低い上、溶剤によってもダメージを受けることから、基板を加熱する必要がある方法や溶剤を用いる塗布法などによる保護膜の形成は不適当である。
また、特開平4−206386号公報には、クロロトリフルオロエチレン重合体を蒸着法により成膜した保護膜を有する有機EL素子が開示されている。該保護膜を設けたことにより、有機EL素子の寿命をある程度延ばすことができるが、その効果はいまだ充分ではない。
【0006】
本発明者らは、このような状況に鑑みて、鋭意検討した結果、基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層とを備えてなる有機エレクトロルミネッセンス素子を、
大気圧または大気圧近傍の圧力下で、酸素ガスの存在下、対向する電極間に放電することによりプラズマ状態とした酸素ガスに晒し、
該有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極表面を酸化して、該陰極表面に酸化皮膜を形成することにより、長期にわたって輝度の低下が生じない長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子、すなわち経時による輝度の低下の少ない有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、
基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層とを備えてなる有機エレクトロルミネッセンス素子を、
大気圧または大気圧近傍の圧力下で、酸素ガスの存在下、対向する電極間に放電することによりプラズマ状態とした酸素ガスに晒し、
該有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極表面を酸化して、該陰極表面に酸化皮膜を形成することを特徴としている。
【0009】
本発明では、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極は、第13族金属元素を含んでなることが好ましい。
前記第13族金属元素はアルミニウムであることが好ましい。
本発明では、前記対向する電極間に、100kHzを越えた高周波電圧で、かつ、1W/cm以上の電力を供給して放電させ、酸素ガスをプラズマ状態とすることが好ましい。
【0010】
さらに、前記高周波電圧は、連続したサイン波であることが好ましい。
【0011】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明では、基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層(以下、有機EL層ともいう。)とを備えた有機EL素子を作製する。以下、該有機EL素子の作製方法について、各段階に分けて説明する。
<基板>
本発明に用いることができる基板としては、特に限定されないが、ガラス基板とプラスチック基板とが挙げられ、本発明においてはいずれを用いてもよい。なお、該基板としては、基板側からの酸素や水の侵入を阻止するため、JIS Z−0208に準拠した試験において、その厚さが1μm以上で水蒸気透過率が1g/m・1atm・24hr(25℃)以下であるものが望ましい。
【0012】
前記ガラス基板としては、具体的にはたとえば、無アルカリガラス、低アルカリガラス、ソーダライムガラスなどが挙げられる。これらのうち、水分の吸着が少ない点からは無アルカリガラスが好ましいが、充分に乾燥を行えばこれらのいずれを用いてもよい。
前記プラスチック基板は、可撓性が高く、軽量で割れにくいこと、有機EL素子のさらなる薄型化を可能にできることなどの理由で、近年注目されているところであるが、通常生産されているプラスチック基板は水分の透過性が比較的高く、内部に水分を含有している。したがって、このようなプラスチック基板を用いる際には、樹脂基材上に水蒸気を封止する膜(以下、水蒸気封止膜という。)を設けたものが好ましく挙げられる。
【0013】
水蒸気封止膜を構成する材料としては、金属酸化物または窒化物が挙げられる。金属酸化物または窒化物としては酸化珪素、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、ITO(酸化インジウム錫)、酸化アルミニウムなどの金属酸化物、窒化珪素などの金属窒化物、酸窒化珪素、酸窒化チタンなどの金属酸窒化物などが挙げられる。
【0014】
前記樹脂基材としては、特に限定はなく、具体的には、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン類、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルまたはポリアリレート類などを挙げることができる。これらのうちでは、特にアートン(JSR(株)製)あるいはアペル(三井化学(株)製)といったノルボルネン(またはシクロオレフィン系)樹脂が好ましい。
【0015】
前記樹脂基材に、水蒸気封止膜を設ける方法は、特に限定されず、いかなる方法でもよいが、具体的にはたとえば、ゾルゲル法、真空蒸着、スパッタリング、CVD法(化学的気相堆積)などが挙げられる。
これらのうち、緻密な膜を形成できる点から、大気圧あるいは大気圧近傍でのプラズマCVD処理による方法が好ましい。すなわち、有機金属化合物などを含有した反応性ガスを用い、対向する電極間でプラズマ状態とした反応性ガスに基材フィルムを晒すことで基材上に前記封止膜を形成する方法によれば、反応性ガスの選択およびプラズマ発生条件によって、膜の物性などを制御することができる。
【0016】
なお、このような大気圧あるいは大気圧近傍でのプラズマCVD処理による水蒸気封止膜の作製には、後述する陰極の酸化の際に用いられる大気圧プラズマ処理装置を好ましく用いることができる。
<陽極、有機化合物層(有機EL層)、陰極>
前述したように本発明に用いられる有機EL素子は、前記基板上に、対向する陽極と陰極、これらの電極間に1層以上の有機化合物層(有機EL層)を挾持した構造を有している。
<陽極の形成>
前記有機EL素子の陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、金属の電気伝導性化合物あるいはこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。ここで、「金属の電気伝導性化合物」とは、金属と他の物質との化合物のうち電気伝導性を有するものをいい、具体的にはたとえば、金属の酸化物、ハロゲン化物などであって電気伝導性を有するものをいう。
【0017】
このような電極物質の具体例としては、Auなどの金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnOなどの導電性透明材料が挙げられる。
上記陽極は、これらの電極物質からなる薄膜を、蒸着やスパッタリングなどの公知の方法により、前記基板上に形成させることで作製することができる。
【0018】
また、この薄膜に、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、また、パターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。
陽極から発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましい。また、陽極としてのシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。
【0019】
さらに陽極の膜厚は、構成する材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10nm〜200nmの範囲で選ばれる。
<有機EL層の形成>
前記有機化合物層(有機EL層)は、基板上に陽極を設けた後、該陽極上に設けることができる。前記有機化合物層には、少なくとも発光層が含まれるが、発光層とは、広義の意味では、陰極と陽極とからなる電極に電流を流した際に発光する層のことを指し、具体的には、陰極と陽極とからなる電極に電流を流した際に発光する有機化合物を含有する層のことを指す。
【0020】
本発明に用いられる有機EL素子は、必要に応じ、発光層の他に、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層および電子輸送層を有していてもよく、これらの層が陰極と陽極とで狭持された構造をとる。
具体的には、
(i)陽極/発光層/陰極
(ii)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(iii)陽極/発光層/電子注入層/陰極
(iv)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(v)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(vi)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
などの構造が挙げられる。
【0021】
さらに、電子注入層と陰極との間に、陰極バッファー層(たとえば、フッ化リチウムなど)を挿入してもよく、陽極と正孔注入層との間に、陽極バッファー層(たとえば、銅フタロシアニンなど)を挿入してもよい。
(発光層)
上記発光層は、正孔や電子を輸送し、それらが再結合する場所を与える役割を果たす。
【0022】
この発光層自体に、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層および電子輸送層などの機能を付与してもよい。
すなわち、発光層に(1)電界印加時に、陽極または正孔注入層により正孔を注入することができ、かつ陰極または電子注入層より電子を注入することができる注入機能、(2)注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる輸送機能、(3)電子と正孔の再結合の場を発光層内部に提供し、これを発光につなげる発光機能のうちの少なくとも1つの機能を付与してもよい。
【0023】
この場合は、発光層とは別に正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層および電子輸送層のうち、少なくとも1つは設ける必要がなくなる。
また、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層および電子輸送層などに発光する化合物を含有させることで、それらに発光層としての機能を付与してもよい。
なお、発光層は、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また、正孔と電子の移動度で表される輸送機能に大小があってもよいが、少なくともどちらか一方の電荷を移動させる機能を有するものが好ましい。
【0024】
この発光層に用いられる発光材料の種類については、特に制限はなく、従来、有機EL素子における発光材料として公知のものを用いることができる。
このような発光材料は、主に有機化合物であり、所望の色調により、たとえば、Macromol.Symp.125巻17頁から26頁に記載の化合物が挙げられる。
【0025】
また、発光材料は、p−ポリフェニレンビニレンやポリフルオレンのような高分子材料でもよく、さらに前記発光材料を側鎖に導入した高分子材料や、または前記発光材料を高分子の主鎖とした高分子材料を使用してもよい。
なお、上述したように、発光材料は、発光性能の他に、正孔注入機能や電子注入機能を併せ持っていてもよいため、後述する正孔注入材料や電子注入材料のほとんどが発光材料としても使用できる。
【0026】
さらに、発光層にドーパント(ゲスト物質)を併用してもよく、有機EL素子のドーパントとして使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
ドーパントの具体例としては、たとえばキナクリドン、DCM、クマリン誘導体、ローダミン、ルブレン、デカシクレン、ピラゾリン誘導体、スクアリリウム誘導体、ユーロピウム錯体などがその代表例として挙げられる。また、イリジウム錯体、たとえば特開2001−247859号公報に挙げられるもの、あるいはWO00/70655号公報16〜18ページに挙げられるような式で表されるたとえばトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム[以下、Ir(ppy)と略す。]などやオスミウム錯体、あるいは2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金錯体のような白金錯体もドーパントとして挙げられる。
【0027】
上記の材料を用いて、たとえば蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の方法により薄膜化することにより、発光層を形成することができるが、形成された発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで、分子堆積膜とは、上記化合物の気相状態から沈着され形成された薄膜や、該化合物の溶融状態または液相状態から固体化され形成された膜のことである。通常、この分子堆積膜と、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは、凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区別することができる。
【0028】
この分子堆積膜からなる発光層は、具体的には、たとえば、特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材とともに上記発光材料を溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することができる。
このようにして形成された発光層の膜厚については、特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm〜5μmの範囲である。
【0029】
<正孔注入層および正孔輸送層>
正孔注入層に用いられる正孔注入材料は、正孔の注入、電子の障壁性のいずれかを有するものである。また、正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料は、電子の障壁性を有するとともに正孔を発光層まで輸送する働きを有するものである。
したがって、本明細書においては、正孔輸送層は正孔注入層に含まれる。
【0030】
これら正孔注入材料および正孔輸送材料は、有機物、無機物のいずれであってもよい。具体的には、たとえばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、ポルフィリン化合物、チオフェンオリゴマーなどの導電性高分子オリゴマーが挙げられる。
【0031】
これらのうちでは、アリールアミン誘導体およびポルフィリン化合物が好ましい。アリールアミン誘導体の中では、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物が好ましく、芳香族第三級アミン化合物がより好ましい。
上記芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル; N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD); 2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン; 1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン; N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル; 1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン; ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン; ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン; N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル; N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル; 4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)ビフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン; 4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン; 4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン; 3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン; N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、たとえば4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(以下、α−NPDと略す。)、特開平4−308688号に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)などが挙げられる。
【0032】
また、p型−Si、p型−SiCなどの無機化合物も正孔注入材料として使用することができる。
正孔注入層および正孔輸送層は、上記正孔注入材料および正孔輸送材料を、たとえば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。
【0033】
正孔注入層および正孔輸送層の膜厚については、特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度である。
なお、上記正孔注入層および正孔輸送層は、それぞれ上記材料の1種または2種以上からなる1層構造であってもよく、同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。また、正孔注入層と正孔輸送層を双方も受ける場合には、上記の材料のうち、通常、異なる材料を用いるが、同一の材料を用いてもよい。
【0034】
<電子注入層および電子輸送層>
電子注入層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
この電子注入層に用いられる材料(以下、電子注入材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。
【0035】
また、特開昭59−194393号公報に記載されている一連の電子伝達性化合物は、該公報では発光層を形成する材料として開示されているが、本発明者らが検討の結果、電子注入材料として用いうることが分かった。
さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子注入材料として用いることができる。
【0036】
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、たとえばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alqと略す。)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、およびこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も電子注入材料として用いることができる。
【0037】
その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されているものも電子注入材料として好ましく用いることができる。
また、正孔注入層と同様にn型−Si、n型−SiCなどの無機半導体も電子注入材料として用いることができる。
【0038】
この電子注入層は、上記化合物を、たとえば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により成膜して形成することができる。電子注入層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。この電子注入層は、これらの電子注入材料の1種または2種以上からなる1層構造であってもよいし、あるいは同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
【0039】
なお、本明細書においては、前記電子注入層のうち、発光層と比較してイオン化エネルギーが大きい場合には、特に電子輸送層と呼ぶこととする。したがって、本明細書においては、電子輸送層は電子注入層に含まれる。
上記電子輸送層は、正孔阻止層(ホールブロック層)とも呼ばれ、その例としては、たとえば、WO00/70655号公報、特開2001−313178号公報、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、および「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第237頁などに記載されているものが挙げられる。特に発光層にオルトメタル錯体系ドーパントを用いるいわゆる「リン光発光素子」においては、(v)および(vi)のように電子輸送層(正孔阻止層)を有する構成を採ることが好ましい。
【0040】
<バッファー層>
さらに、陽極と発光層または正孔注入層の間、および、陰極と発光層または電子注入層との間にはバッファー層(電極界面層)を存在させてもよい。
バッファー層とは、駆動電圧低下や発光効率向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(第123頁〜第166頁)に詳細に記載されており、陽極バッファー層と陰極バッファー層とがある。
【0041】
陽極バッファー層は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報などにもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェンなどの導電性高分子を用いた高分子バッファー層などが挙げられる。
【0042】
陰極バッファー層は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報などにもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウムなどに代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層などが挙げられる。
【0043】
上記バッファー層はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1〜100nmの範囲が好ましい。
さらに、上記基本構成層の他に、必要に応じてその他の機能を有する層を適宜積層してもよい。
<陰極の形成>
上述したように有機EL素子の陰極としては、一般に仕事関数の小さい(4eV未満)金属(電子注入性金属と称する)、合金、金属の電気伝導性化合物あるいはこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。
【0044】
このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、インジウム、希土類金属、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物などが挙げられる。
【0045】
本発明においても、上記に列挙したものを陰極の電極物質として用いてもよいが、本発明の効果をより有効に発揮させる点からは、陰極は、第13族金属元素を含有してなることが好ましい。
すなわち本発明では、後述するように、該陰極の表面をプラズマ状態の酸素ガスで酸化して、陰極表面に酸化皮膜を形成することにより、それ以上の陰極の酸化を防止し、陰極の耐久性を向上させることができる。
【0046】
したがって、陰極の電極物質としては、陰極に要求される好ましい電子注入性を有する金属であって、緻密な酸化皮膜を形成しうる金属であることが好ましい。
前記第13族金属元素を含有してなる陰極の電極物質としては、具体的には、たとえば、アルミニウム、インジウム、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物などが挙げられる。なお、上記混合物の各成分の混合比率は、有機EL素子の陰極として従来公知の比率を採用することができるが、特にこれに限定されない。
【0047】
さらに、本発明では、前記第13族金属元素としては、アルミニウムが好ましく挙げられる。したがって、上記に列挙した陰極の電極物質のうちでも、アルミニウムを含むものがより好ましく挙げられる。
上記陰極は、上記の電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、前記有機化合物層(有機EL層)上に薄膜形成することにより、作製することができる。
【0048】
また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は、通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
なお、発光を透過させるために、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方を透明または半透明にすると、発光効率が向上して好ましい。
<陰極の酸化処理>
さらに、本発明にかかる有機EL素子の製造方法においては、上記のようにして、作製した有機EL素子、すなわち、基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層とを備えてなる有機EL素子を、
大気圧または大気圧近傍の圧力下で、酸素ガスの存在下、対向する電極間に放電することによりプラズマ状態とした酸素ガスに晒し、
該有機EL素子の陰極表面を酸化して、該陰極表面に酸化皮膜を形成することを特徴としている。
【0049】
以下に、前記陰極表面の酸化手段について説明する。
本発明では、前記陰極表面を酸化するにあたっては、大気圧または大気圧近傍の圧力下で、酸素ガスの存在下、対向する電極間に放電することによりプラズマ状態とした酸素ガスに前記陰極表面を晒すことが好ましい(以下、大気圧プラズマ処理ともいう。)。なお、ここで大気圧近傍とは、20kPa〜110kPaの圧力をいい、さらに好ましくは93kPa〜104kPaの圧力をいう。前記大気圧プラズマ処理によれば、基板温度を制御できることから、有機EL素子を損傷させることなく、陰極表面を酸化することができる。また、減圧にする必要もないことから、処理効率に優れるという利点を有する。
【0050】
まず、前記大気圧プラズマ処理に用いることができる装置について、図を参照しながら説明する。
図1は、プラズマ処理装置に備えられるプラズマ放電処理室の1例である。このプラズマ放電処理室は、柔軟性のある長尺状の基材、たとえば基板としてプラスチック基板を用いて、これに陽極、有機化合物層、陰極を形成した長尺状の有機EL素子の陰極表面を酸化処理するのに適している。
【0051】
図1のプラズマ放電処理室10において、基材(上記構成の有機EL素子を示す、以下同じ。)Fは、搬送方向(図中、時計回り)に回転するロール電極25に巻き回されながら搬送される。ロール電極25の周囲に固定されている複数の固定電極26はそれぞれ円筒から構成され、ロール電極25に対向させて設置される。
【0052】
プラズマ放電処理室10を構成する放電容器11はパイレックス(R)ガラス製の処理容器が好ましく用いられるが、電極との絶縁がとれれば金属製を用いることも可能である。たとえば、アルミニウムまたはステンレスのフレームの内面にポリイミド樹脂などを貼り付けてもよく、該金属フレームにセラミックス溶射を行い絶縁性をとってもよい。
【0053】
ロール電極25に巻き回された基材Fは、ニップローラ15、16で押圧され、ガイドローラ24で規制されて放電容器11内部に確保された放電処理空間に搬送され、プラズマ放電処理され、次いで、ガイドローラ27を介して次工程に搬送される。本発明では、真空系ではなくほぼ大気圧に近い圧力下で放電処理できることから、このような連続工程が可能となり、高い生産性をあげることができる。
【0054】
なお、仕切板14は前記ニップローラ15、16に近接して配置され基材Fに同伴する空気が放電容器11内に進入するのを抑制する。この同伴される空気は、放電容器11内の気体の全体積に対し、1体積%以下に抑えることが好ましく、0.1体積%以下に抑えることがより好ましい。前記ニップローラ15および16により、それを達成することが可能である。
【0055】
なお、放電プラズマ処理に用いられる混合ガスは、給気口12から放電容器11に導入され、処理後のガスは排気口13から排気される。
前記混合ガスは、反応性ガスである酸素ガスと、キャリアガスとなる不活性ガスとを混合したものであり、本発明では、前記反応性ガスとして酸素ガスを用い、混合ガス全量に対し、好ましくは0.01〜10体積%、より好ましくは0.1〜5体積%の量で含有させることが望ましい。
【0056】
前記不活性ガスとしては、窒素および/または周期表の第18属元素、具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンなどが挙げられるが、本発明に記載の効果を得るためには、ヘリウム、アルゴンが好ましく用いられる。前記不活性ガスは、混合ガス全量に対し、好ましくは99.99〜90体積%、より好ましくは99.9〜95体積%の量で含有させることが望ましい。
【0057】
ロール電極25はアース電極であり、印加電極である複数の固定電極26との間で放電させ、当該電極間に前述したような反応性ガス(酸素ガス)を不活性ガスとともに混合ガスの形態で導入して、酸素ガスをプラズマ状態とし、前記ロール電極25に巻き回しされた長尺フィルム状の基材(基板上に、陽極、有機化合物層、陰極を積層した積層体)上の陰極表面を前記プラズマ状態の酸素ガスに晒すことによって、該陰極表面を酸化して、酸化被膜を形成させる。
【0058】
前記電極間には、高いプラズマ密度を得て処理速度を大きくし、また緻密な酸化皮膜を形成するため、100kHzを越えた高周波電圧で、かつ、1W/cm以上の電力を供給して放電させることが好ましい。具体的には、対向する電極間に印加する高周波電圧の周波数は、好ましくは200kHz以上、さらに好ましくは800kHz以上であり、150MHz以下であることが望ましい。電圧は、0.5〜10kV程度であることが望ましい。また、対向する電極間に供給する電力は、好ましくは1.2W/cm以上であり、好ましくは50W/cm以下、さらに好ましくは20W/cm以下であることが望ましい。なお、ここで対向する電極における電圧の印加面積(/cm)は、放電が起こる範囲の面積のことを指す。対向する電極間に印加する高周波電圧は、断続的なパルス波であっても、連続したサイン波であってもよいが、処理速度が大きくなる点からは、連続したサイン波であることが好ましい。
【0059】
このような電極としては、金属母材上に誘電体を被覆したものが好ましく挙げられる。少なくとも固定電極26とロール電極25のいずれか一方に誘電体を被覆したもの、好ましくは、両方に誘電体を被覆したものが望ましい。誘電体としては、非誘電率が6〜45の無機物が好ましく挙げられる。
電極25、26の一方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体と電極の最短距離、上記電極の双方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体同士の距離としては、いずれの場合も均一な放電を行う観点から,0.5mm〜20mmが好ましく、より好ましくは1mm±0.5mmの範囲である。この電極間の距離は、電極周囲の誘電体の厚さ、印加電圧の大きさを考慮して決定される。
【0060】
また、基材を電極間に載置あるいは電極間を搬送してプラズマに晒す場合には、基材を片方の電極に接して搬送できるロール電極仕様にするだけでなく、さらに誘電体表面を研磨仕上げし、電極の表面粗さRmax(JIS B 0601)を10μm以下にすることで誘電体の厚みおよび電極間のギャップを一定に保つことができ放電状態を安定化できる。さらに、誘電体の熱収縮差や残留応力による歪みやひび割れをなくし、かつ、ノンポーラスな高精度の無機誘電体を被覆することで大きく耐久性を向上させることができる。
【0061】
また、金属母材に対する誘電体被覆による電極製作において、前記のように、誘電体を研磨仕上げすることや、電極の金属母材と誘電体間の熱膨張の差をなるべく小さくすることが必要であるので、母材表面に、応力を吸収できる層として泡混入量をコントロールして無機質の材料をライニングすることが好ましい。特に材質としては琺瑯などで知られる溶融法により得られるガラスであることがよく、さらに導電性金属母材に接する最下層の泡混入量を20〜30体積%とし、次層以降を5体積%以下とすることで、緻密かつひび割れなどの発生しない良好な電極を得ることができる。
【0062】
また、電極の母材に誘電体を被覆する別の方法として、セラミックスの溶射を空隙率10体積%以下まで緻密に行い、さらにゾルゲル反応により硬化する無機質の材料を用いて封孔処理を行うことがあげられる。ここでゾルゲル反応の促進には、熱硬化やUV硬化が好ましく、さらに封孔液を希釈し、コーティングと硬化を逐次で数回繰り返すと、より一層無機質化が向上し、劣化のない緻密な電極を得ることができる。
【0063】
図2(a)および図2(b)はロール電極25の一例としてロール電極25c、25Cを示したものである。
アース電極であるロール電極25cは、図2(a)に示すように、金属などの導電性母材25aに対し、セラミックスを溶射後、無機材料を用いて封孔処理したセラミック被覆処理誘電体25bを被覆した組み合わせで構成されているものである。セラミック被覆処理誘電体を1mm被覆し、ロール径を被覆後200φとなるように製作し、アースに接地する。溶射に用いるセラミックス材としては、アルミナ・窒化珪素などが好ましく用いられるが、この中でもアルミナが加工しやすいので、さらに好ましく用いられる。
【0064】
あるいは、図2(b)に示すロール電極25Cのように、金属などの導電性母材25Aへライニングにより無機材料を設けたライニング処理誘電体25Bを被覆した組み合わせから構成してもよい。ライニング材としては、珪酸塩系ガラス、硼酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、ゲルマン酸塩系ガラス、亜テルル酸塩ガラス、アルミン酸塩系ガラス、バナジン酸塩ガラスが好ましく用いられるが、この中でもホウ酸塩系ガラスが加工しやすいので、さらに好ましく用いられる。
【0065】
金属などの導電性母材25a、25Aとしては、銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄などの金属などが挙げられるが、加工の観点からステンレスが好ましい。
また、なお、図示しないが、実施の形態によっては、ロール電極の母材は冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケットロール母材を使用することができる。
【0066】
さらに、ロール電極25c、25C(ロール電極25も同様)は、図示しないドライブ機構により軸部25d、25Dを中心として回転駆動されるように構成されている。
図3(a)は固定電極26の概略斜視図である。なお、固定電極は、円筒形状に限らず、図3(b)の固定電極36のような角柱型でもよい。円柱型の電極26に比べて、角柱型の電極は放電範囲を広げる効果があるので、好ましく用いられる。
【0067】
また、固定電極2および36のいずれであっても上記記載のロール電極25c、ロール電極25Cと同様な構造を有する。すなわち、中空のステンレスパイプ26a、36aの周囲を、ロール電極25(25c、25C)と同様に、誘電体26b、36bで被覆し、放電中は冷却水による冷却が行えるようになっている。誘電体26b、36bは、セラミック被覆処理誘電体およびライニング処理誘電体のいずれでもよい。
【0068】
なお、固定電極は誘電体の被覆後12φまたは15φとなるように製作され、当該電極の数は、たとえば上記ロール電極の円周上に沿って14本である。
図4は、プラズマ処理装置に備えられるプラズマ放電処理室の別の1例である。図4中、プラズマ放電処理室30は、図3(b)の角型の固定電極36をロール電極25の周りに配設した構造を有する。なお、図4において、図1と同じ部材については同符号を付して説明を省略する。
【0069】
図5に、図4のプラズマ放電処理室30が備えられたプラズマ処理装置の例を示す。図5のプラズマ処理装置50においては、プラズマ放電処理室30の他に、ガス発生装置51、電源41、電極冷却ユニット55などが配置されている。電極冷却ユニット55は、冷却剤の入ったタンク57とポンプ56とからなる。冷却剤としては、蒸留水、油などの絶縁性材料が用いられる。
【0070】
図5のプラズマ放電処理室30内の電極間のギャップは、たとえば1mm程度に設定される。このようなプラズマ放電処理室30内にロール電極25、固定電極36を所定位置に配置し、ガス発生装置51で発生させた混合ガスを流量制御して、給気口12より供給し、放電容器11内をプラズマ処理に用いる前述した混合ガスで充填し、不要分については排気口より排気する。
【0071】
次に電源41により固定電極36に電圧を印加し、ロール電極25はアースに接地し、放電プラズマを発生させる。ここでロール状の元巻き基材FFからロール54を介して基材が供給され、ガイドロール24を介して、プラズマ放電処理室30内の電極間をロール電極25に片面接触した状態で搬送される。このとき放電プラズマにより基材Fの表面(陰極表面)が酸化処理され、その後にガイドロール27を介して次工程に搬送される。ここで、基材Fはロール電極25に接触していない面のみ放電処理(酸化処理)がなされる。
【0072】
また、放電時の高温による悪影響、たとえば基材である有機EL素子の損傷を防止するため、基材の温度を常温(15℃〜25℃)〜200℃未満、さらに好ましくは常温〜100℃内で抑えられるように必要に応じて電極冷却ユニット55で冷却する。
図6は、本発明に用いることができるプラズマ処理装置の別の一例を示す。このプラズマ処理装置60は、図1および図4などの電極間には載置できないような性状を有する基材61、たとえば柔軟性および屈曲性に乏しい基材や厚みのある基材、具体的には基板としてガラスを用いて、該基板上に陽極、有機化合物層、陰極を形成した有機EL素子を基材として使用して、その陰極表面を酸化し、酸化被膜を形成する場合に特に適している。すなわち、予めプラズマ状態にした反応性ガス(酸素ガス)を基材(上記構成の有機EL素子を示す。以下同じ。)上に噴射して、基材上の陰極表面を酸化して、酸化皮膜を形成するためのものである。
【0073】
図6のプラズマ成膜装置において、35aは誘電体、35bは金属などの導電性母材、65は電源である。金属などの導電性母材35bに誘電体35aを被覆したスリット状の放電空間に、上部から不活性ガスおよび反応性ガスからなる混合ガスを導入し、電源65により高周波電圧を印加することにより反応性ガス(酸素ガス)をプラズマ状態とし、該プラズマ状態の酸素ガスを基材61上に噴射することにより基材61の陰極表面を酸化して酸化皮膜を形成する。なお、金属などの導電性母材および誘電体としては、上述したものを用いることができる。
【0074】
図5の電源41、図6の電源65などのプラズマ処理装置の電源としては、特に限定されないが、ハイデン研究所製インパルス高周波電源(連続モードで使用100kHz)、パール工業製高周波電源(200kHz)、パール工業製高周波電源(800kHz)、日本電子製高周波電源(13.56MHz)、パール工業製高周波電源(150MHz)などを使用することができる。
【0075】
このようなプラズマ処理装置を用いて、前述した酸素ガスの存在下で、大気圧プラズマ処理することにより、有機EL素子の陰極表面を酸化して、該陰極表面に酸化皮膜を有する本発明にかかる有機EL素子を作製することができる。
前記酸化皮膜の膜厚は、プラズマ放電処理の時間を増やしたり、処理回数を重ねたりすることによって調整することができるが、酸化の進行を阻止する点からは、酸化皮膜の膜厚は、好ましくは20nm〜1000nm、より好ましくは50nm〜700nmであることが望ましい。
【0076】
(保護膜の形成)
上記のようにして作製した有機EL素子には、さらに重合体膜からなる保護膜を設けてもよい。該保護膜を設けることにより、外気由来の酸素や水をより有効に封止できるため、素子の劣化を防止して、素子の長寿命化を図ることができる。
前記保護膜は、陰極表面に酸化被膜を設けた有機EL素子の該陰極表面に設けることが好ましく、前記保護膜としては、特に限定されず、保護膜を形成する材料として公知のものが挙げられるが、具体的にはたとえば、特開平4−206386号公報に記載のクロロトリフルオロエチレン重合体を蒸着法により成膜した保護膜などであってもよい。このように保護膜が重合膜からなる場合には、無機物からなる従来の保護膜に比べて柔軟であり、素子全体について可撓性が要求される場合、たとえば基板としてプラスチック基板を用いた素子などに好適に用いることができる。
【0077】
上記のようにして作製した本発明にかかる有機EL素子の好ましい一形態を図7および図8に示す。図7中、71は基板であり、72は陽極、73は有機化合物層(有機EL層)、74は陰極、75は陰極を酸化して形成させた酸化皮膜であり、78は保護膜である。なお、図8は、図7に示した構造の有機EL素子の上面図である。
【0078】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0079】
【実施例1】有機EL素子Aの作製
以下、本発明にかかる有機EL素子の作製方法について、図6〜10を参照して説明する。
まず、図7の基板71としてガラスを用い、該ガラス上に陽極72としてITOを150nmの厚みで成膜したもの(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をi−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。次に、この透明支持基板に穴あきマスクを固定し、真空蒸着法により、有機化合物層(有機EL層)73としてα−NPD層(正孔輸送層、膜厚25nm)、CBP(4,4′−N,N′−ジカルバゾール−ビフェニル)とIr(ppy)の蒸着速度の比が100:6の共蒸着層(発光層、膜厚35nm)、BC(バトクプロイン)層(電子輸送層、膜厚10nm)、Alq層(電子輸送層、膜厚40nm)、フッ化リチウム層(陰極バッファー層、膜厚0.5nm)を順次積層した。さらにマスクを長方形穴あきマスクに替えアルミニウムを蒸着し、膜厚150nmの陰極74を形成した。
【0080】
次に上記構成の積層体を設けた基板(有機EL素子)上に、図6のプラズマ発生装置を用い、電源として日本電子(株)製高周波電源JRF−10000にて周波数13.56MHz、かつ5W/cmの電力を供給し、下記の組成の混合ガスを対向する電極間に導入してプラズマを発生させ、上記陽極72、有機EL層73および陰極74を積層したガラス基板61上に図9のマスク76を固定し、この積層体を有するガラス基板61を図6に示すように移動させて、陰極74の表面をプラズマ状にした酸素ガスに晒し、該陰極74の表面に酸化皮膜75を形成した。
【0081】
<混合ガス組成>
不活性ガス:アルゴン 99体積%
反応性ガス:酸素    1.0体積%
次に、真空蒸着器(VPC−1100、アルバック機工(株)製)内のタングステン製のバスケット抵抗加熱体に、蒸着源として市販のクロロトリフルオロエチレン単独重合体(商品名:Kel−F、3M社製、分子量100000)を入れたアルミナ製坩堝を入れ、このアルミナ製坩堝の上に12μmφのステンレス製メッシュをかぶせた。また、陽極72、有機EL層73および酸化処理を行った陰極74を有するガラス基板71上に図10のマスク77を固定し、タングステン製のバスケット抵抗加熱体の上方にシャッターを介して配置した。
【0082】
その後、この真空蒸着器の真空槽内を1×10−4Paまで減圧し、タングステン製のバスケット抵抗加熱体に通電して蒸着源を478℃に加熱して、上記積層構造を有する有機EL素子の外表面に0.5nm/秒の蒸着速度で、膜厚1.2μmのクロロトリフルオロエチレン単独重合体を成膜して、保護膜78を設け、本発明の有機EL素子Aを得た。
【0083】
【比較例1】有機EL素子Bの作製
プラズマに晒す工程を行わない他は、実施例1と同様にして、有機EL素子Bを得た。
【0084】
【試験例1】評価
上記のようにして得られた有機EL素子AおよびBの封入直後と、80℃、500時間保存後の9V印加時の輝度を測定し、有機EL素子Aの封入直後の輝度を100として、その変化を相対評価した。輝度の測定には、ミノルタ製CS−1000を使用した。結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
Figure 2004087321
【0086】
表1から本発明の有機EL素子Aは、比較例の有機EL素子Bに比べ、輝度の変化が少なく、寿命が長いことが明らかである。これは、本発明の有機EL素子Aは陰極の表面に酸化皮膜を有しているため、経時後も陰極の変質が少ないためと考えられる。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子、すなわち経時による輝度の低下の少ない有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ放電処理室の一例を示す概略図である。
【図2】ロール電極の一例を示す概略図である。
【図3】固定電極の概略斜視図である。
【図4】角型の固定電極をロール電極25の周りに配設したプラズマ放電処理室の一例を示す概略図である。
【図5】プラズマ放電処理室が設けられたプラズマ処理装置の一例を示す概略図である。
【図6】プラズマ処理装置の一例を示す概略図である。
【図7】本発明にかかる有機EL素子の一例を示す断面図である。
【図8】本発明にかかる有機EL素子の一例を示す上面図である。
【図9】本発明にかかる有機EL素子の陰極のプラズマ処理に用いられるマスクの上面図である。
【図10】保護膜成膜用マスクの上面図である。
【符号の説明】
FF 元巻き基材
F、61、107 陽極、有機EL層、陰極を備えた基材
10、30 プラズマ放電処理室
12 給気口
13 排気口
15、16 ニップローラ
24、27 ガイドローラ
25、25c、25C ロール電極
26、26c、26C、36、36c、36C 電極
25a、25A、26a、36a 金属などの導電性母材
25b、26b、36b セラミック被覆処理誘電体
25B ライニング処理誘電体
41、65 電源
51 ガス発生装置
55 電極冷却ユニット
71 基板
72 陽極
73 有機化合物層(有機EL層)
74 陰極
75 酸化皮膜
76 プラズマ処理用マスク
77 保護膜成膜用マスク
78 保護膜

Claims (5)

  1. 基板上に、対向する陽極と陰極と、これらの電極間に狭持された1層以上の有機化合物層とを備えてなる有機エレクトロルミネッセンス素子を、
    大気圧または大気圧近傍の圧力下で、酸素ガスの存在下、対向する電極間に放電することによりプラズマ状態とした酸素ガスに晒し、
    該有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極表面を酸化して、該陰極表面に酸化皮膜を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極が、第13族金属元素を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記第13族金属元素が、アルミニウムであることを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 前記対向する電極間に、100kHzを越えた高周波電圧で、かつ、1W/cm以上の電力を供給して放電させ、酸素ガスをプラズマ状態とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 前記高周波電圧が連続したサイン波であることを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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