JP2005276689A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法、電子装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子および電子装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法、電子装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子および電子装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機物材料膜上に電極材料を反応性スパッタリング法で形成する際に、有機物材料膜に生じる欠陥準位形成ダメージが発生する。
【解決手段】 有機物材料膜の上に非反応性スパッタリング法で導電性材料保護膜を積層し、その後、この膜の表面から低電子温度高密度プラズマ装置による酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して酸化物膜へと変換させて、電極を形成する。このように、有機物材料膜を導電性保護膜で覆った状態で酸化物膜へ変換することにより、有機物材料膜に生じる欠陥準位形成ダメージを抑制できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法に関し、また導電酸化物膜を含む電極または配線を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子およびその他電子装置の製造方法に関する。
電子装置には導電酸化物膜(多くの場合実質的に透明である)を含む電極または配線を備えたものがある。有機エレクトロルミネッセンス素子はその一例である。有機エレクトロルミネッセンス素子は互いに対向する2つの電極間に、発光層を含む有機材料膜を設けた構成を備え、両電極間に電圧を印加することにより、有機物材料膜中の発光層に電子及びホールを注入して、電子とホールの再結合により発光を行なっている。従来、この種の有機エレクトロルミネッセンス素子には、透明な基盤上に、透明な電極を形成しておき、発光層から発光を基盤側から取り出す形式のものと、基盤の電極上に形成された有機物材料膜上に透明電極を設け、透明電極から発光層からの発光を取り出す形式のトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子があり、ここでは、トップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子に限って説明する。
光の透過性を有する導電性透明電極膜には、ITO(In2O3-SnO2)、IZO(In2O3-ZnO)、AZO(ZnO-Al2O3),SnO2などの金属酸化膜材料がある。例えば、ITOなどは、LCDや有機EL素子(以下:OLED)などのフラットパネルディスプレーに広く用いられている。また透明でない導電性酸化物膜の電極または配線は、仕事関数の調整や密着性の向上などの目的で各種電子装置に用いられている。このような導電性酸化物膜を反応性スパッタリング法などで成膜する方法は、生産性、膜質(導電性、光透過性、表面平坦性)の点で優れているため広く用いられている。
図1(a)及び(b)を参照して、従来のトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子の素子構成、並びに、プロセス工程をそれぞれ説明する。図1(a)及び(b)に示されたように、この形式の有機エレクトロルミネッセンス素子は、非透明な基盤10を洗浄した後、当該基盤10の表面に、第1の金属電極(陰極)12を形成する。続いて、第1の金属電極12上に、発光層を含む有機物材料膜14(通常は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を含む)が形成され、当該有機物材料膜14上には、陽極を構成する透明な第2の電極16が設けられている。図1(a)に示されているように、第2の電極16と第1の電極12との間に、電圧を印加することにより、発光層14からの発光は第2の電極16側から出射される。
ここで、金属酸化膜を成膜して透明な第2の電極16を形成する場合、前述したように、反応性スパッタリング法が用いられることが多い。
更に、特開2003−77651(特許文献1)には、この種のトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子の製造において、透明な第2の電極の成膜の際、有機物材料膜にダメージが発生することが指摘されている。更に、特許文献1は有機物材料膜のダメージを軽減するために、有機物材料膜上にスパッタ保護膜を形成することが提案されている。
特開2003−77651号公報
前述した従来の成膜方法では、形成する基材(下層の有機物材料)に対する化学的な、あるいは物理的なダメージが原因となり、性能低下の問題が発生する場合がある。例えば、LCDでは、高分子などの有機物材料からなるカラーフィルムへの化学的構造欠陥ダメージがある。また、OLEDでは、トップエミッション構造の場合の正孔注入層、正孔輸送層、あるいは発光層への物理的欠陥準位ダメージ層が形成されホールの発生を抑制したりするダメージや、あるいは、電子とホールの再結合を妨げる欠陥準位を形成したりするトラップ欠陥準位形成ダメージがある。
このようなトラップ欠陥準位ダメージの発生原因には、一般的には成膜時の熱や、プラズマイオンなどの影響が大きいと言われている。これは、プラズマ空間の高エネルギの希ガス(例えば、アルゴン)成分のイオン照射による基材表面温度上昇と、プラズマ励起空間中のラジカル活性種の発生が原因と考えられている。特に、透明電極材料などの金属酸化物膜では、一番大きなダメージ形成の要因は成膜時に発生する酸素イオンや酸素ラジカルイオンなどの電荷を持った活性な酸化種成分による基材となる有機物材料表面への酸化反応の促進や、あるいはアルゴンイオンなどのイオン照射による熱的化学反応による酸化反応の促進や有機物材料膜の結晶化反応の促進という問題がある。これは、金属酸化物膜を反応性スパッタリング法で形成する場合、金属酸化物材料や金属非酸化物材料をターゲット電極材料にし、かつ、スパッタリング雰囲気中における金属酸化物膜への酸化効率を向上させるために酸化反応促進用の酸素ガスや微量な水分(H2O)を混合供給しながら最適な金属酸化物膜を形成するプロセスが必要であるためである。また、このように、プロセス空間の清浄度の劣化原因となる不純物成分を混合することは、スパッタリング膜形成雰囲気のプラズマ励起空間において活性化した酸素が基材である有機物材料などとも表面化学反応して、基材の膜組成変化あるいは基材構成分子の分解を生じてしまうという問題になる。
このような問題に対しての解決方法として、特許文献1は、基材である有機物材料と成膜する透明電極材料の間に光透過性を損なわない程度に非常に薄い金属膜材料をスパッタするなどのスパッタ保護膜を設けることで、基材有機物材料表面の直接酸化を防ぐ方法を開示している。しかし、このような方法ではスパッタ保護膜と反応性スパッタ膜との間に基材との意図しない反応生成物膜(たとえば、酸化ニッケルなど)が生じるためこれが素子の電気的特性を劣化させるという問題がある。また、膜積層工程が一つ増えるため、生産性が下がり(プロセスのTAT時間の増大)、コスト(設備費用、材料費)が増大する上、透明電極材料の光透過性の低下を避けることができないという問題がある。
一方、対向電極スパッタリング法やECRスパッタリング法のように、プラズマ励起空間領域と成膜材料の化学反応領域を基材から物理的に遠ざけることで、トラップ欠陥準位ダメージ層の発生を低減する方法もある。このような方法では、製造装置が大きく、複雑な構造をとるだけでなく、さらにコストが増える上、完全に活性化酸素による表面化学反応の影響や基盤の温度上昇という影響を回避することができないという問題がある。
さらに、有機エレクトロルミネッセンス素子の多くは、基材上に形成する透明な第1電極材料として、ITO導電膜が用いられており、このITO導電膜は、電子ビームやスパッタリング法で形成された後透過率や導電率を向上させるための比較的高温での熱処理が施される。この熱処理工程が行われることにより、基材である有機物材料の膜組成や構成分子が熱的なストレスや欠陥準位形成ダメージにより透過率や導電率が劣化するという問題が生じる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、基盤上の第1電極材料の上に設けられた発光層を有する有機物材料膜の上に、非反応性スパッタリング法で金属合金保護膜、あるいは、窒化金属保護膜を積層し、その保護膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して金属酸化膜、あるいは、金属窒化酸化膜へと変換させて、透明な第2の電極を形成する。
本発明の一態様によれば、基材上に第1の電極層を設ける工程と、前記第1の電極層上に発光層を有する有機物材料膜を設ける工程と、前記有機材料膜の上に第2の電極層を設ける工程とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、前記第1の電極を設ける工程と前記第2の電極を設ける工程との少なくとも一方は、金属膜を少なくとも1層成膜し、該金属膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して酸化し、該金属膜を全体的にあるいは部分的に金属酸化膜へ変換させて該金属酸化膜を前記電極の少なくとも一部とする工程を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法が提供される。前記金属膜は、単元素金属材料、金属合金材料、および窒化金属材料の少なくとも一つを非反応性スパッタリングで成膜したものであってよい。また、前記金属膜は、インジウム、錫、亜鉛、アルミニウム、イリジウム、ルテニウム、希土類金属およびアルカリ土類金属からなる群から選ばれた単元素金属、前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む合金、および前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む窒化金属のすくなくとも一つからなり、その膜厚が0.1nm〜10nmであることが好ましい。また前記金属膜は、前記有機材料膜に対する保護膜として用いられることが好ましい。また、前記金属酸化膜は実質的に透明であってよい。前記酸化は、毎分0.05から0.5nmの酸化レートで行うのが好ましく、前記第1の電極を設ける工程と前記第2の電極を設ける工程との少なくとも一方は、金属膜を成膜し、該金属膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して毎分0.05から0.5nmの酸化レートで酸化し、該金属膜を全体的にあるいは部分的に金属酸化膜へ変換させ、該金属酸化膜上に反応性スパッタリング法で毎分1〜5nmのスパッタリングレートで金属酸化膜を積層する工程を含んでいることでも良い。同一材料もしくは異なる材料の前記金属膜を2層成膜し、該金属膜の上層膜を酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して金属酸化膜とすることによって、下層の金属膜と上層の金属酸化膜とからなる2層を前記電極の少なくとも一部とするか、または前記金属膜を1層成膜し、該金属膜の表面部のみを酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して金属酸化膜とすることによって、前記金属膜の非酸化部分と酸化部分とからなる2層を前記電極の少なくとも一部とすることが好ましい。前記プラズマ酸化法は、マイクロ波励起低電子温度高密度プラズマによる酸化であることが好ましく、前記プラズマ酸化法は、前記基材に対して13.56MHz以下の高周波を印加することにより、前記金属膜の表面に入射するイオンエネルギとイオン照射量を制御してプラズマ酸化レートを精密制御するのが好ましい。また、前記金属膜は、非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料を1nm以下の膜厚に形成し、その後非晶質の金属合金材料を形成して成膜することが望ましい。前記非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料、および前記非晶質の金属合金材料をそれぞれスパッタリング法で形成すること、前記金属膜の成膜の後、減圧雰囲気のもとで、あるいは、水分濃度を制御した不活性ガスまたはドライエアーガスに雰囲気を置換して大気圧から100Torrまでの範囲の圧力のもとで前記基材が搬送され、連続して前記酸化処理が行われること、も本発明の態様である。
本発明では、発光層を含む有機物材料膜と導電性の酸化物を含む電極膜とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、前記電極膜の材料となる導電材料膜を形成する第1の工程と、当該導電材料膜の一部または全部を前記導電性の酸化物を含む電極膜に変換する第2の工程とを含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法も提供される。前記第2の工程では、前記導電材料膜の一部のみを前記電極膜に変換し、前記電極膜と前記有機物材料膜との間に、前記導電材料膜によって形成された膜を残すこと、前記第1の工程の前に、前記有機物材料膜上に、少なくとも一層の導電材料膜を形成する工程を有すること、も本発明の特徴である。
本発明によれば、発光層を含む有機物材料膜と導電性の酸化物を含む透明電極膜とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記透明電極膜と前記有機物材料膜との間には、前記透明電極膜を形成する材料と同一の保護膜が形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
本発明の別の態様によれば、基板上に導電材料膜を少なくとも1層成膜する工程と、該導電材料膜をその表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して酸化し、該導電材料膜の一部または全部を酸化物膜へ変換させる工程とを含むことを特徴とする導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法も提供される。前記導電材料膜は、単元素金属材料、金属合金材料、および窒化金属材料の少なくとも一つを非反応性スパッタリングで成膜したものであること、前記導電材料膜は、インジウム、錫、亜鉛、アルミニウム、イリジウム、ルテニウム、希土類金属およびアルカリ土類金属からなる群から選ばれた単元素金属、前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む合金、および前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む窒化金属のすくなくとも一つからなり、その膜厚が0.1nm〜10nmであること、前記導電材料膜は、前記有機材料膜に対する保護膜として用いられること、前記導電酸化物膜は実質的に透明であること、」前記酸化は、毎分0.05から0.5nmの酸化レートで行うこと、前記導電材料膜を少なくとも1層成膜する工程は、導電材料膜を成膜し、該導電材料膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して毎分0.05から0.5nmの酸化レートで酸化し、該導電材料膜を全体的にあるいは部分的に金属酸化膜へ変換させ、該金属酸化膜上に反応性スパッタリング法で毎分1〜5nmのスパッタリングレートで導電酸化物膜を積層する工程を含んでいること、もそれぞれ本発明の特徴である。
また、上記の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法において、前記導電材料膜を少なくとも1層成膜する工程は、同一材料もしくは異なる材料の導電材料の上層膜および下層膜を成膜する工程を含み、また前記変換工程は前記上層膜を酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して導電酸化物膜とする工程を含み、下層の導電材料膜と上層の導電酸化物膜とからなる2層を電極またじは配線の少なくとも一部とすること、前記変換工程は前記導電材料膜の表面部のみを酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して電酸化物膜とすることによって、前記導電材料膜の非酸化部分と酸化部分とからなる2層を電極または配線の少なくとも一部とすること、前記プラズマ酸化法はマイクロ波励起低電子温度高密度プラズマによる酸化であること、前記プラズマ酸化法は前記基板に対して13.56MHz以下の高周波を印加することにより、前記導電材料膜の表面に入射するイオンエネルギとイオン照射量を制御してプラズマ酸化レートを精密制御すること、を特徴とする。さらに、前記導電材料膜は、非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料を1nm以下の膜厚に形成し、その後非晶質の金属合金材料を形成して成膜すること、前記非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料、および前記非晶質の金属合金材料をそれぞれスパッタリング法で形成すること、前記導電材料膜の成膜の後、減圧雰囲気のもとで、あるいは、水分濃度を制御した不活性ガスまたはドライエアーガスに雰囲気を置換して大気圧から100Torrまでの範囲の圧力のもとで前記基板が搬送され、連続して前記酸化処理が行われること、前記導電材料膜は、有機材料膜に密着して成膜されること、もそれぞれ特徴である。
本発明によれば、上記の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする有機光電装置、太陽電池、有機半導体装置、半導体装置、液晶表示装置、回路基板、パソコンや携帯電話端末のような電子装置の製造方法が得られる。
また、そのような導電酸化物膜を含む電極または配線を備えた有機光電装置、太陽電池、有機半導体装置、半導体装置、液晶表示装置、回路基板、パソコンや携帯電話端末のような電子装置が得られる。
本発明によれば、従来から使用されている製造装置をそのまま用いることが可能であり、有機物材料自身やその表面層への酸化ダメージやプラズマダメージを抑制することが出来る上、堆積速度も従来技術とほとんど変わらないプロセスTAT時間を実現できるという効果がある。
また、反応性スパッタリングにより電極材料膜を形成した場合に生じる基材のダメージ、あるいは基材との意図しない酸化化合物膜が基材とスパッタ膜の間に生じて基材層、あるいは基板層とスパッタリング膜との層間での電流-電圧特性が低下するという問題を回避することができるという効果がある。すなわち、従来技術に対して、本発明を用いた素子においては、電圧に対する電流量が向上することになる。
また、基材が単にキャリアの注入や輸送といった導電性だけでなく、発光などの機能を有する場合、基材が酸化劣化することにより生じる発光色のシフト、非可視光発光化あるいは非発光-熱失活になることを回避できるという効果がある。
本発明は、金属酸化物膜を形成する際、当該金属酸化物膜材料に対応した金属材料膜または窒化金属材料膜を成膜した後、それを酸化することにより金属酸化物材料膜を形成するという方法にある。具体的に言えば、本発明は、まず、非酸化の単体金属、合金、または窒化金属材料膜だけを酸素ガスを供給しない条件でスパッタリング法で成膜し、次に酸素プラズマ雰囲気でこの膜を表面から酸化し、所望の金属酸化物材料膜、あるいは、金属窒化酸化物材料膜を形成する方法である。また、金属酸化物材料膜または金属窒化酸化物材料膜の導電率を向上させるために、酸素ガスを供給しながら単体金属膜、金属合金材料膜、窒化金属材料膜、金属酸化物材料膜あるいは金属窒化酸化物材料膜をスパッタリングして、先の膜の上に積層する工程を組み合わせた方法である。
図2(a)〜(f)を参照して、本発明の第1の実施例に係る製造方法を工程順に説明する。第1の実施例は、例えば、第2の電極としてITO膜を形成する場合、まず、基盤10を用意し(図2(a))、当該基盤10を洗浄後、第1の電極12を形成する(図2(b))。次に、前記第1の電極12上に有機物材料膜14を通常の手法により形成する(図2(c))。図示された有機物材料膜14中には、発光層が含まれていることは言うまでも無い。
次に、第2の電極を形成するが、本発明では、第2の電極の形成の際、先ず、図2(d)に示すように、InSnの金属合金材料等の非酸化金属材料をターゲット電極材料とするスパッタリング法で形成し、このInSnの金属合金材料膜18を1〜2nmの範囲の膜厚まで積層する。次に、図2(e)に示すように、プラズマ装置を用いた酸素ラジカルイオンを発生させたプラズマ条件下で酸化処理を行う。このとき、先に形成されたInSnの金属合金材料膜18は、活性な酸素ラジカルイオンによって酸化され、金属酸化膜材料(ここでは、ITO)膜18’に変換させる。このような方法で、第2の電極を形成すると、基材である有機物材料膜14の表面は金属酸化膜材料膜(酸化InSn膜)18’が酸化抑制のための保護膜になり、酸化ダメージやプラズマダメージを生じなくなる。
上記した工程は、真空を維持した雰囲気のもとで、あるいは、水分濃度を制御したN2ガス、またはドライエアーガスの雰囲気を維持した大気圧から100Torrまでの範囲の圧力のもとで、基盤を搬送し、連続して行なわれることが望ましい。
最後に、第2の電極の導電率を向上させるために、InSnの金属合金材料膜などの非酸化金属材料膜をターゲット電極材料とするスパッタリング法で堆積速度を向上させたプロセス条件で形成し、このInSnの金属合金材料膜を100〜200nmの範囲の膜厚まで積層した後、金属酸化膜材料膜18’と同様に、当該金属酸化膜材料膜20に変換する。ここで、金属合金材料膜18’及び20としては、窒素を含んだ金属合金材料膜(窒化金属材料膜)を使うと、さらに酸化ダメージを低減できる。
図3を参照して、本発明の第2の実施例に係る製造方法を工程順に説明する。この実施例は、例えば、第2の電極としてITO膜を形成する場合、まず、図3(a)に示すように、基盤10を用意し、この基盤10を洗浄後、第1の金属電極膜12を図3(b)に示すように形成する。次に、図3(c)に示すように、前記第1の金属電極膜12上に、発光層を含む有機物材料膜14を形成する。
更に、この実施例では、第2の電極を形成するために、図3(d)に示すように、先ず、InSnのような金属合金などの非酸化金属材料をターゲット電極材料とするスパッタリング法で形成し、このInSnの金属合金材料膜を1〜2nmの範囲の膜厚まで積層して、金属合金材料膜22を成膜する。
金属合金材料膜22上に、第1の実施例と同様に、InSnの金属合金材料膜18を成膜する。即ち、図示された金属合金材料膜は、非酸化金属材料をターゲット電極材料とするスパッタリング法で1〜2nmの膜厚まで積層される。続いて、当該金属合金材料膜18には、図3(e)に示すように、プラズマ装置を用いた酸素ラジカルイオンを発生させたプラズマ条件下で酸化処理が施される。この結果、先に形成されたInSnの金属合金材料膜は、活性な酸素ラジカルイオンによって酸化され、金属酸化膜材料(ここでは、ITO)膜18’に変換される。このように、プラズマ装置を用いた酸素ラジカルイオンを発生させたプラズマ条件下で酸化処理を行うと、先に形成されたInSnの金属合金材料膜18は、活性な酸素ラジカルイオンによって0.5〜1nmの範囲の膜厚まで酸化され、金属合金膜の表面層の一部を金属酸化膜材料(ITO)膜18’に変換される。
更に、図3(f)に示すように、金属酸化膜材料膜18’上には、InSnの金属合金材料膜などの非酸化金属材料膜をターゲット電極材料とするスパッタリング法で堆積速度を向上させたプロセス条件で形成し、このInSnの金属合金膜材料を100〜200nmの範囲の膜厚まで積層した後、金属酸化膜材料膜18’と同様に、当該金属酸化膜材料膜20に変換する。ここで、金属合金材料膜18’及び20としては、窒素を含んだ単体金属または金属合金の材料膜(窒化金属材料膜)を使うと、さらに酸化ダメージを低減できる。
このような方法で、第2の電極を形成すると、基材である有機物材料の表面層は、界面層に残っている金属合金材料膜22が酸化抑制のための保護膜になり、酸化ダメージやプラズマダメージをさらに低減できる。
図4を参照して、本発明の第3の実施例に係る製造方法を工程順に説明する。図4(a)、(b)、及び(c)に示すように、基盤10上に第1の金属電極膜12を成膜し、当該第1の金属電極膜12上に、有機物材料膜14を形成する点は前述した他の実施例と同様である。この実施例では、有機物材料膜14の保護膜として、図4(d)に示すように、非晶質の単元素金属材料膜24を有機物材料膜14上に形成している点で、他の実施例と相違している。この例では、In又はSn等を非酸化金属材料をターゲット材料とするスパッタリングが行なわれ、第1の単元素金属材料膜24が1nmの膜厚だけ成膜される。
次に、図4(e)に示すように、InまたはSnの第1の単元素金属材料膜24上に、InSnの第2の金属合金材料等の非酸化金属をターゲット電極材料とするスパッタリング法で形成し、このInSnの金属合金材料膜を1〜2nmの範囲の膜厚だけ積層して、金属合金材料膜18を形成する。次に、プラズマ装置を用いた酸素ラジカルイオンを発生させたプラズマ条件下で上層の第2の金属膜材料膜18のみを酸化処理して、図4(f)に示すように、第2の金属酸化物材料膜18’を形成する。このとき、図4(e)で形成されたInSnの第2金属合金材料膜18は、活性な酸素ラジカルイオンによって1〜2nmの範囲の膜厚だけ酸化され、第2の金属合金材料膜18のみが金属酸化膜材料(ITO)膜18’に変換される。このような方法で、第2の電極を形成すると、基材である有機物材料の表面は、界面層に保護膜として残っている単元素金属材料膜24により保護され、酸化ダメージやプラズマダメージを完全に抑制できる。
最後に、第2の電極の導電率を向上させるために、InSnの金属合金材料膜などの非酸化金属材料膜をターゲット電極材料とするスパッタリング法で堆積速度を向上させたプロセス条件で形成し、このInSnの金属合金材料膜を100〜200nmの範囲の膜厚まで積層すると共に、当該金属合金材料膜を上記した酸化処理と同様に金属酸化物材料膜20にする。ここで、単元素金属膜材料、あるいは金属合金材料膜としては、窒素を含んだ金属合金材料膜を使うと、さらに酸化ダメージを低減できる。
図5を参照して、本発明の第4の実施例に係る製造方法を工程順に説明する。この実施例においても、第2の電極として、ITO膜を形成する場合を説明する。まず、基盤10(図5(a))を洗浄後、当該基盤10上に窒素を含む第1の金属電極膜12を第1の電極として成膜し(図5(b))、続いて、第1の電極上に有機物材料膜14を形成する。
次に、有機物材料膜14上に第2の電極を形成するが、この実施例では、第2の電極の形成工程が他の実施例と異なっている。具体的に説明すると、先ず、InSnに窒素を含む第1の金属合金、あるいは窒素を含む金属などの非酸化金属材料をターゲット電極材料とするスパッタリング法で、InSnの合金または単体金属に窒素を含む非晶質の第1の窒化金属材料膜26が1nmの膜厚だけ成膜される(図5(d))。この場合、第1の窒化金属材料膜26は、上に述べたように単体金属たとえばInまたはSnと窒素を含む窒化金属材料膜であっても良い。
次に、図5(e)に示すように、窒化金属材料膜26上に、InSnと窒素を含む金属合金材料、あるいは、窒素を含む金属膜材料などの非酸化金属材料をターゲット電極材料とするスパッタリング法で、第2の窒化金属材料膜28が形成される。この場合、第2の窒化金属材料膜は1〜2nmの範囲の膜厚を有している。
続いて、プラズマ装置を用いた酸素ラジカルイオンを発生させたプラズマ条件下で上層の第2の窒化金属材料膜28のみが酸化処理され、第2の窒化金属酸化物材料膜28’が形成される。このとき、第2の窒化金属材料膜28のみが活性な酸素ラジカルイオンによって1〜2nmの範囲の膜厚だけ酸化され、窒化金属酸化膜材料(ITO)膜28’に変換される。このような方法で、第2の電極を形成すると、基材である有機物材料の表面層は、界面層に一部分残っているInSn膜(第1の窒化金属材料膜26)が酸化抑制のための保護膜になり、酸化ダメージやプラズマダメージを完全に抑制できる。最後に、第2の電極の導電率を向上させるために、InSnと窒素を含む窒化金属合金材料などの非酸化金属材料をターゲット電極材料とするスパッタリング法で、堆積速度を向上させたプロセス条件で、窒化金属合金材料膜などの非酸化金属材料膜を100〜200nmの範囲の膜厚まで積層した後、前述と同様な酸化処理を行い、第2の窒化金属酸化物材料膜30を形成する。
なお、上記の実施例は全てトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に例をとり、かつその上部電極の形成に本発明を適用した場合について説明したが、下部電極の形成にも本発明を適用しても良い。また、図6(a)及び(b)、並びに、図8(a)及び(b)に断面図および平面図でそれぞれ示すボトムエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子の導電性透明電極(下部電極)の形成にも、さらにそれに加えて対向電極(上部電極)の形成にも本発明を適用できるし、図7(a)及び(b)、図8(a)及び(b)に一部断面図・平面図で示すようなアクティブマトリックス形のトップエミッション型およびボトムエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子の透明電極の形成、対向電極の形成にも本発明は適用できる。さらに、液晶表示装置の透明電極等の導電性酸化物電極または配線、半導体装置やその他あらゆる電子装置における導電性酸化物を含む電極または配線の形成に本発明は適用して効果がある。
以上説明したように、本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を含む表示装置、及び、表示装置を含む電子装置に適用できる。また、液晶表示装置の透明電極等の導電性酸化物電極または配線、半導体装置やその他あらゆる電子装置における導電性酸化物を含む電極または配線の形成にも本発明は適用できる。
(a)及び(b)はそれぞれ従来の有機エレクトロルミネッセンス素子の概略構成及び製造工程を説明する図である。 (a)〜(f)は本発明の第1の実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を工程順に説明する断面図である。 (a)〜(f)は本発明の第2の実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を工程順に説明する断面図である。 (a)〜(g)は本発明の第3の実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を工程順に説明する断面図である。 (a)〜(g)は本発明の第4の実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を工程順に説明する断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明が適用される他の有機エレクトロルミネッセンス素子の概略構成断面図及び平面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明が適用される他の有機エレクトロルミネッセンス素子の一部断面図及び平面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明が適用される他の有機エレクトロルミネッセンス素子の一部断面図及び平面図である。
符号の説明
10 基盤
12 第1の金属電極膜
14 有機物材料膜
18 金属合金材料膜
18’ 金属酸化物材料膜
20 金属酸化物材料膜

Claims (48)

  1. 基材上に第1の電極層を設ける工程と、前記第1の電極層上に発光層を有する有機物材料膜を設ける工程と、前記有機材料膜の上に第2の電極層を設ける工程とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、前記第1の電極を設ける工程と前記第2の電極を設ける工程との少なくとも一方は、金属膜を少なくとも1層成膜し、該金属膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して酸化し、該金属膜を全体的にあるいは部分的に金属酸化膜へ変換させて該金属酸化膜を前記電極の少なくとも一部とする工程を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記金属膜は、単元素金属材料、金属合金材料、および窒化金属材料の少なくとも一つを非反応性スパッタリングで成膜したものであることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記金属膜は、インジウム、錫、亜鉛、アルミニウム、イリジウム、ルテニウム、希土類金属およびアルカリ土類金属からなる群から選ばれた単元素金属、前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む合金、および前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む窒化金属のすくなくとも一つからなり、その膜厚が0.1nm〜10nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 前記金属膜は、前記有機材料膜に対する保護膜として用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 前記金属酸化膜は実質的に透明であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  6. 前記酸化は、毎分0.05から0.5nmの酸化レートで行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  7. 前記第1の電極を設ける工程と前記第2の電極を設ける工程との少なくとも一方は、金属膜を成膜し、該金属膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して毎分0.05から0.5nmの酸化レートで酸化し、該金属膜を全体的にあるいは部分的に金属酸化膜へ変換させ、該金属酸化膜上に反応性スパッタリング法で毎分1〜5nmのスパッタリングレートで金属酸化膜を積層する工程を含んでいることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  8. 同一材料もしくは異なる材料の前記金属膜を2層成膜し、該金属膜の上層膜を酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して金属酸化膜とすることによって、下層の金属膜と上層の金属酸化膜とからなる2層を前記電極の少なくとも一部とするか、または前記金属膜を1層成膜し、該金属膜の表面部のみを酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して金属酸化膜とすることによって、前記金属膜の非酸化部分と酸化部分とからなる2層を前記電極の少なくとも一部とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  9. 前記プラズマ酸化法は、マイクロ波励起低電子温度高密度プラズマによる酸化であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  10. 前記プラズマ酸化法は、前記基材に対して13.56MHz以下の高周波を印加することにより、前記金属膜の表面に入射するイオンエネルギとイオン照射量を制御してプラズマ酸化レートを精密制御することを特徴とする請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  11. 前記金属膜は、非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料を1nm以下の膜厚に形成し、その後非晶質の金属合金材料を形成して成膜することを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  12. 前記非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料、および前記非晶質の金属合金材料をそれぞれスパッタリング法で形成することを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  13. 前記金属膜の成膜の後、減圧雰囲気のもとで、あるいは、水分濃度を制御した不活性ガスまたはドライエアーガスに雰囲気を置換して大気圧から100Torrまでの範囲の圧力のもとで前記基材が搬送され、連続して前記酸化処理が行われることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  14. 発光層を含む有機物材料膜と導電性の酸化物を含む電極膜とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、前記電極膜の材料となる導電材料膜を形成する第1の工程と、当該導電材料膜の一部または全部を前記導電性の酸化物を含む電極膜に変換する第2の工程とを含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  15. 請求項14において、前記第2の工程では、前記導電材料膜の一部のみを前記電極膜に変換し、前記電極膜と前記有機物材料膜との間に、前記導電材料膜によって形成された膜を残すことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  16. 請求項14において、前記第1の工程の前に、前記有機物材料膜上に、少なくとも一層の導電材料膜を形成する工程を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  17. 発光層を含む有機物材料膜と導電性の酸化物を含む透明電極膜とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記透明電極膜と前記有機物材料膜との間には、前記透明電極膜を形成する材料と同一の保護膜が形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 基板上に導電材料膜を少なくとも1層成膜する工程と、該導電材料膜をその表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して酸化し、該導電材料膜の一部または全部を導電酸化物膜へ変換させる工程とを含むことを特徴とする導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  19. 前記導電材料膜は、単元素金属材料、金属合金材料、および窒化金属材料の少なくとも一つを非反応性スパッタリングで成膜したものであることを特徴とする請求項18に記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  20. 前記導電材料膜は、インジウム、錫、亜鉛、アルミニウム、イリジウム、ルテニウム、希土類金属およびアルカリ土類金属からなる群から選ばれた単元素金属、前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む合金、および前記群から選ばれた単元素金属の少なくともひとつを含む窒化金属のすくなくとも一つからなり、その膜厚が0.1nm〜10nmであることを特徴とする請求項18または19に記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  21. 前記導電材料膜は、前記有機材料膜に対する保護膜として用いられることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  22. 前記導電酸化物膜は実質的に透明であることを特徴とする請求項18〜21のいずれか1つに導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  23. 前記酸化は、毎分0.05から0.5nmの酸化レートで行うことを特徴とする請求項18〜22のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  24. 前記導電材料膜を少なくとも1層成膜する工程は、導電材料膜を成膜し、該導電材料膜の表面から酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法を利用して毎分0.05から0.5nmの酸化レートで酸化し、該導電材料膜を全体的にあるいは部分的に金属酸化膜へ変換させ、該金属酸化膜上に反応性スパッタリング法で毎分1〜5nmのスパッタリングレートで導電酸化物膜を積層する工程を含んでいることを特徴とする請求項18〜23のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  25. 前記導電材料膜を少なくとも1層成膜する工程は、同一材料もしくは異なる材料の導電材料の上層膜および下層膜を成膜する工程を含み、また前記変換工程は前記上層膜を酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して導電酸化物膜とする工程を含み、下層の導電材料膜と上層の導電酸化物膜とからなる2層を電極またじは配線の少なくとも一部とすることを特徴とする請求項18〜24のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  26. 前記変換工程は前記導電材料膜の表面部のみを酸素ラジカルイオンを使ったプラズマ酸化法で酸化して電酸化物膜とすることによって、前記導電材料膜の非酸化部分と酸化部分とからなる2層を電極または配線の少なくとも一部とすることを特徴とする請求項18〜24のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  27. 前記プラズマ酸化法は、マイクロ波励起低電子温度高密度プラズマによる酸化であることを特徴とする請求項18〜26のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  28. 前記プラズマ酸化法は、前記基板に対して13.56MHz以下の高周波を印加することにより、前記導電材料膜の表面に入射するイオンエネルギとイオン照射量を制御してプラズマ酸化レートを精密制御することを特徴とする請求項27に記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  29. 前記導電材料膜は、非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料を1nm以下の膜厚に形成し、その後非晶質の金属合金材料を形成して成膜することを特徴とする請求項25に記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  30. 前記非晶質の単元素金属材料または窒化金属材料、および前記非晶質の金属合金材料をそれぞれスパッタリング法で形成することを特徴とする請求項29に記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  31. 前記導電材料膜の成膜の後、減圧雰囲気のもとで、あるいは、水分濃度を制御した不活性ガスまたはドライエアーガスに雰囲気を置換して大気圧から100Torrまでの範囲の圧力のもとで前記基板が搬送され、連続して前記酸化処理が行われることを特徴とする請求項18〜30のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  32. 前記導電材料膜は、有機材料膜に密着して成膜されることを特徴とする請求項18〜31のいずれか1つに記載の導電酸化物膜を含む電極または配線の形成方法。
  33. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする有機光電装置の製造方法。
  34. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  35. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする有機半導体装置の製造方法。
  36. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  37. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  38. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  39. 請求項18〜32のいずれか1つに記載の形成方法を用いて電極または配線を形成する工程を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
  40. 導電酸化物膜を含む電極または配線を備えた電子装置において、前記導電酸化物膜は導電性材料膜をラジカル酸化したものであることを特徴とする電子装置。
  41. 請求項39に記載の製造方法によって製造された電子装置。
  42. 請求項33に記載の製造方法によって製造された有機光電装置。
  43. 請求項34に記載の製造方法によって製造された太陽電池。
  44. 請求項35に記載の製造方法によって製造された有機半導体装置。
  45. 請求項36に記載の製造方法によって製造された半導体装置。
  46. 請求項37に記載の製造方法によって製造された液晶表示装置。
  47. 請求項38に記載の製造方法によって製造された液晶回路基板。
  48. 請求項1〜16のいずれか1つに記載の製造方法によって製造された有機エレクトロルミネッセンス素子。

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