JP2004087140A - 押しボタンスイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】押しボタンスイッチ装置11には1個の押しボタン12と、可動接点が形成された回転板36を回転させるギアアッシー14と、複数の固定接点が形成された固定板38とが備えられている。ギアアッシー14は、押しボタン12の操作がラック22からギヤ23に伝達され、ギヤ23の回転がワンウェイクラッチ30を介して回転軸25に伝達され、回転軸25の回転がギヤ34を介して回転板36に伝達されるように形成されている。回転軸25はソレノイド16のプランジャに連結され、ソレノイド16が通電状態で回転軸25が引っ込められてワンウェイクラッチ30が噛合可能な状態になり、ソレノイド16が非通電状態で回転軸25が押し出されてワンウェイクラッチ30が噛合不能な状態になるように形成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、押しボタンスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両の「OFF」、「ACC(アクセサリ)」、「ON(イグニッションオン)」、「ST(スタータ)」などの機能ポジションは、車両室内に設けられたキースイッチを操作することによって切換可能となっている。キースイッチは、ロータリスイッチによって構成され、対応するキーが装着されているときに回動可能となっている。そして、この回動操作によってキースイッチの可動接点と固定接点との接触状態が切り換わり、機能ポジションが切り換わる。
【0003】
ところが近年では、車両室内に押しボタン式の始動・停止スイッチを設け、このスイッチが押されたときにエンジンを始動・停止させるワンプッシュ式エンジン始動・停止制御システムが提案されている。こうしたシステムでは、前記キースイッチに前記押しボタンスイッチを併設した場合、機能ポジションの切り換えにはロータリ操作、エンジンの始動・停止には押圧操作が必要となるため、操作が煩雑となって操作性が低下してしまう。
【0004】
そこで従来、エンジンの始動・停止動作と機能ポジションの切換動作とを、始動・停止スイッチの押圧操作によって行うようにしたエンジン始動・停止制御システムが提案されている。例えば図5に示すように、この種のエンジン始動・停止システム81は電源制御部82を備え、同電源制御部82には始動・停止スイッチ83からの押圧操作信号が入力される。電源制御部82には、ACCリレー84、IG1リレー85、IG2リレー86及びSTリレー87を個別に駆動するドライバ部88〜91と、イモビECU92と、エンジン制御部93とが接続されている。電源制御部82は、これらドライバ部88〜91に対して個別に制御信号を出力することにより、対応するリレー84〜87の駆動を制御する。
【0005】
また、電源制御部82は、電子キーからの信号に含まれるIDコードと、電源制御部82に予め記憶されたIDコードとが一致するか否かを判断する。電源制御部82は、両IDコードが一致するときはドライバ部88〜91へ制御信号を出力するものの、一致しないときは制御信号を出力せず、イモビECU92にもエンジンの始動を禁止する信号を出力し、エンジンを始動できなくする。
【0006】
例えば電源制御部82は、始動・停止スイッチ83からの押圧操作信号が所定時間以上連続的に入力された場合にはエンジンの始動・停止制御を行い、押圧操作信号が短時間だけ入力された場合には機能ポジションの切換制御を行うようになっている。このため、始動・停止スイッチ83の押圧操作によって機能ポジションの切換操作とエンジンの始動・停止制御とを行うことが可能となり、操作性の低下が防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、こうしたエンジン始動・停止システム81のように、IDコードが一致した場合のみ、というように所定の条件の場合のみ機能ポジションの切換を電気的に行う構成では、電源制御部82等の電子部品が高価であるためコスト高になるという問題がある。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、接点が接触する位置の所定の条件での切り換えを、高価な電子部品を減らして、低コストな構成により行うことができる押しボタンスイッチ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、1個の押圧操作部と、該押圧操作部の操作が機械的に伝達されて移動する少なくとも1個の可動接点と複数の固定接点、又は複数の可動接点と少なくとも1個の固定接点とを備え、前記可動接点と前記固定接点とが接触する位置が前記押圧操作部の操作により変化する押しボタンスイッチ装置であって、前記押圧操作部と前記可動接点との間の機械的な係合を保持又は解除するアクチュエータを備えることを要旨とする。
【0010】
この発明では、1個の押圧操作部が押されるだけで、可動接点と固定接点とが接続する位置が様々に変えられる。また、アクチュエータによって押圧操作部と可動接点との間の機械的な係合が解除されることにより、接触する接点の切り換えが禁止される。従って、例えば押圧操作部の押し時間を電子制御部で計測して接点の切り換えを行う場合と異なり、接点が接触する位置の所定の条件での切り換えを、高価な電子部品を減らして、低コストな構成により行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記押圧操作部の直線運動により前記可動接点は回転運動し、前記押圧操作部が押されるときのみ前記可動接点が回転運動するように前記押圧操作部と前記可動接点との間には一方向作動機構が設けられ、前記アクチュエータは、前記一方向作動機構の駆動側と被駆動側とを軸方向に相対的にずらすことにより前記押圧操作部と前記可動接点との間の機械的な係合を解除可能に形成されていることを要旨とする。この発明では、押圧操作部が押されるときのみ可動接点が回転され、押圧操作部が基準位置に復帰するときは可動接点は回転しない。従って、1個の押圧操作部を押すだけで可動接点と固定接点とをいろいろな位置で接触させるための構成を、可動接点を回転させることにより、直線移動させる場合に比べてコンパクトに形成できる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記押圧操作部は車両のイグニッションスイッチであって、前記アクチュエータは、車両のイモビECUからの信号により駆動されることを要旨とする。この発明では、アクチュエータは、車両に予め備えられているイモビECUを利用して制御され、他人が勝手にエンジンを始動操作するのを禁止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両のイグニッションスイッチ装置に具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
【0014】
図1は押しボタンスイッチ装置の概略構成を示す模式斜視図である。
図1に示すように、車両に設けられた押しボタンスイッチ装置11は、押圧操作部としての押しボタン12、ギアアッシー14、アクチュエータとしてのソレノイド16を備えている。ソレノイド16は、車両に備えられているイモビECU18に接続されている。
【0015】
押しボタン12にはラック22が一体的に取り付けられている。押しボタン12は、押圧されることにより直線的に移動し、基準位置から押込位置へ向かって押し込まれる。押しボタン12は図示しないバネにより押込位置から基準位置へ向かって付勢されており、押しボタン12は、押し込まれた後に手が離されると、前記バネによる付勢力により基準位置に復帰する。
【0016】
ラック22は、ギアアッシー14に設けられたギヤ23と噛合される。図2(a)、(b)に示すように、ギヤ23の中央部には貫通孔24が形成されており、貫通孔24には回転軸25が貫通されている。回転軸25はギアアッシー14の図示しない支承部に回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されている。
【0017】
ギヤ23の片側面には、支持部23aを介してベアリング27が取付けられ、ギヤ23は、このベアリング27を介してギアアッシー14のブラケット28に回転可能に支持されている。ギヤ23の回転中心と、回転軸25の軸心とは一致するように配置されている。
【0018】
ギヤ23と回転軸25との間には一方向作動機構としてのワンウェイクラッチ30が形成されている。ワンウェイクラッチ30は、ギヤ23の内周面に形成されて駆動側となる歯31と、回転軸25に挿通される環状の支持部30aに軸32aにより回動可能に支持される被駆動側となる爪32とを備えている。この実施の形態では、歯31及び爪32は6個ずつ形成されている。爪32には突起32b(図2(a)、(c)中、一箇所のみ図示)が形成され、ギヤ23が一方向(図2(a)中、時計方向)に回転する場合にのみ、突起32bが支持部30aに形成された回動規制部30b(図2(a)、(c)中、一箇所のみ図示)に当接して爪32の回動が規制されるようになっている。また、爪32の先端は、歯31と係止可能になるように、支持部30aに取り付けられたバネ32c(図2(a)、(c)中、一箇所のみ図示)により径方向外側に付勢されている。ただし、回転軸25の軸方向への移動がスムーズに行われるように、バネ32cの付勢力は、爪32の先端をギヤ23の貫通孔24の周面より径方向内側に位置させる大きさに調整されている。
【0019】
このような構成により、歯31と爪32とは、ギヤ23が一方向(図2(a)中、時計方向)に回転する場合にのみ係止して回転軸25がギヤ23とともに回転し、ギヤ23が反対方向に回転する場合には歯31と爪32とは互いに滑ってギヤ23が空転し、回転軸25が回転しないように形成されている。歯31と爪32とは、押しボタン12が押し込まれたときにギヤ23が回転する方向で係止するように形成されているため、回転軸25は、押しボタン12が押し込まれるときだけギヤ23とともに回転し、押しボタン12が基準位置に復帰するときには回転しないように形成されている。
【0020】
回転軸25は、その一端がソレノイド16のプランジャに連結され、ソレノイド16の通電と非通電とにより軸方向に移動可能になっている。ソレノイド16は、通電状態でプランジャ(回転軸25)を引っ込め、非通電状態で回転軸25を押し出すように形成されている。歯31と爪32とは、ソレノイド16の通電により回転軸25が引っ込められたときに対向し、ソレノイド16の非通電により回転軸25が押し出されたときは対向しないように配置されている。ソレノイド16は、イモビECU18からの制御信号に基づいて通電状態又は非通電状態に切り換え可能になっている。
【0021】
回転軸25には、ギヤ23に対してソレノイド16と反対側に、回転軸25と一体で回転可能なギヤ34が取り付けられている。ギヤ34と回転軸25とは、互いに形成されたキー溝に嵌め込まれたキー34aにより一体で回転可能になっている。回転軸25及びキー34aは、ギヤ34に対して軸方向に移動可能に形成されており、ソレノイド16によって回転軸25が軸方向に移動してもギヤ34は移動せず、回転軸25及びキー34aはギヤ34に対して相対移動する。
【0022】
ギヤ34は、上下方向に延びる軸35に対して回転可能に支持された回転板36の周縁部に形成された歯36aに噛合されている。ギヤ34と回転板36とは、かさ歯歯車になっている。図2(d)に示すように、回転板36は、その下の固定板37と、上の固定板38との2枚の板の間に挟まれている。回転板36、固定板37,38は切換機構40を構成している。切換機構40は、多接点型のロータリ式スイッチになっている。
【0023】
図3(a)に示すように、固定板37,38には可動接点となるOFF接点41、ACC接点42、IG1接点43、IG2接点44、ST接点45が同心円の円弧状の所定のパターンで形成されている。接点41〜45は、固定板37と固定板38の対向する箇所で同じパターンになるように形成されている。また、図2(d)に示すように、回転板36には可動接点46が形成されている。可動接点46は回転板36を貫通し、固定板37と固定板38の両方の接点41〜45と接触可能に形成されている。なお、接点41〜45は固定接点である。
【0024】
可動接点46はバッテリに接続されている。ACC接点42は、アクセサリ系の電気部品に接続されている。IG1接点43、IG2接点44はイグニッション駆動系の各種電気部品に接続され、ST接点45はスタータモータに接続されている。
【0025】
このように、切換機構40は、可動接点46と各接点41〜45との接触状態に応じて機能ポジションが切り換わるようになっている。押しボタンスイッチ装置11は、ギヤ23と回転軸25とが係止可能な状態で押しボタン12がワンプッシュされると、回転板36が72°回転するように形成されている。回転板36は、押しボタン12がプッシュされると、図3(a)中、反時計方向(矢印R1方向)に回転する。
【0026】
次に、上記構成の押しボタンスイッチ装置11の作用を説明する。
車両の駐車状態では、ソレノイド16が非通電状態で回転軸25が押し出され、回転軸25とギヤ23とが係止しない状態になっている。また、回転板36の回転位置は、OFF接点41だけが可動接点46と接触する状態になっている。
【0027】
このような駐車状態で、電子キーが車両の近くに存在すると、電子キーから送信される信号に含まれるIDコードと、車両のID照合部に予め記憶されているIDコードとが照合される。両IDコードが一致すると、イモビECU18はソレノイド16を通電状態にし、回転軸25を引っ込めて歯31と爪32とを対向させて、ギヤ23の回転が回転軸25に伝達可能な状態にする。
【0028】
そして、押しボタン12がプッシュされると、ラック22が押し込まれてギヤ23が図1中、時計方向に回転する。このとき、歯31と爪32とが対向しているため、歯31と爪32とが係止し、ギヤ23の回転が回転軸25に伝達され、回転軸25と一体でギヤ34が回転し、回転板36が回転する。そして、可動接点46がACC接点42に接触する状態になると、バッテリからACC接点42及び可動接点46を介してアクセサリ系の電気部品への給電が行われる。この場合の機能ポジションは「ACC」ポジションである。
【0029】
なお、押しボタン12は、押圧力が解除されると、バネの付勢力により基準位置に復帰する。復帰の際、歯31と爪32とは係止せず、回転軸25に対してギヤ23が空転するため、回転板36は回転しない。
【0030】
次に、基準位置に復帰した押しボタン12が再びプッシュされると、回転板36が回転し、可動接点46がACC接点42、IG1接点43及びIG2接点44と接触する状態になる。この状態では、可動接点46から各接点42〜44を介して、アクセサリ系及びイグニッション駆動系の各種電気部品への給電が行われる。この場合の機能ポジションは「ON」ポジションである。
【0031】
次に、押しボタン12がプッシュされると、回転板36が回転し、可動接点46がACC接点42と接触しなくなるとともに、IG1接点43、IG2接点44に加えてST接点45と接触する状態になる。この状態ではスタータモータが給電されて、エンジンの始動動作が行われる。この場合の機能ポジションは「ST」ポジションとなる。イモビECU18は、エンジン制御部からの信号によりエンジンの始動が完了したことを確認すると、スタータモータを停止させる。
【0032】
次に、押しボタン12がプッシュされると、回転板36が回転し、可動接点46がST接点45と接触しなくなるとともに、IG1接点43、IG2接点44に加えて2つ目のACC接点42と接触する状態になり、アクセサリ系の電気部品への給電が行われる。機能ポジションは「ON」ポジションとなる。このようにエンジンが作動状態で「ON」ポジションになると、イモビECU18はソレノイド16を非通電状態にし、回転軸25を押し出してギヤ23と回転軸25との係止可能な状態を解除させる。
【0033】
この状態で、ブレーキが踏み込まれ、シフト装置がP位置に操作されると、イモビECU18はソレノイド16を通電状態にし、回転軸25を引っ込めてギヤ23と回転軸25を係止可能状態にする。この状態で押しボタン12がプッシュされると、回転板36が回転し、可動接点46がOFF接点41だけと接触する状態になる。この場合の機能ポジションは「OFF」ポジションとなり、イモビECU18はエンジン制御部にエンジン停止信号を出力し、エンジンを停止させる。また、イモビECU18はソレノイド16を非通電状態にし、回転軸25を押し出してギヤ23と回転軸25とを係止しない状態にする。
【0034】
また、機能ポジションが「OFF」ポジションの状態で、電子キーのIDコードと、車両に記憶されたIDコードとが一致しない場合、イモビECU18はソレノイド16を非通電状態のままにし、回転軸25を飛び出させてギヤ23と回転軸25とを係止しない状態を保持する。このため、押しボタン12を押しても、回転軸25は回転せず、ギヤ23が空回りするため、回転板36も回らず、イグニッションがオンになることはない。
【0035】
この実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1) 押しボタンスイッチ装置11は、可動接点46と接点41〜45の切り換えが、機械的な構成によって行われる。そして、ソレノイド16の駆動により、ギヤ23と回転軸25とが係止可能な状態になり、押しボタン12の操作により回転板36が回転されて接点が接触する位置が切り換えられる。従って、接点が接触する位置の、IDコードが一致するという所定の条件での切り換えを、高価な電子部品を減らして、低コストな構成により行うことができる。
【0036】
(2) 押しボタン12の操作により回転板36が回転して可動接点46は回転運動する。そして、ギヤ23と回転軸25との間には、押しボタン12が押されるときのみ可動接点46が回転運動するようにワンウェイクラッチ30が設けられている。また、ソレノイド16は、回転軸25をギヤ23に対して相対的にずらすことによりワンウェイクラッチ30を解除可能に形成されている。このため、押しボタン12が押されるときのみ可動接点46が回転するので、1個の押しボタン12を押すだけで可動接点46と固定接点とをいろいろな位置で接触させるための構成を、可動接点を直線移動させる場合に比べてコンパクトに形成できる。
【0037】
(3) ソレノイド16は、車両のイモビECU18からの信号により駆動される。従って、他人が勝手にエンジンを始動操作するのを禁止するために車両に予め備えられているイモビECU18を利用してソレノイド16を制御でき、他人が勝手にエンジンを始動操作するのを禁止できる。
【0038】
(4) 固定接点には、機能ポジションのうちのOFF状態に対応するOFF接点41が設けられている。例えば固定接点と可動接点46とが離れている状態をOFF状態とする場合、接点が接していないからOFF状態なのか、又は接点同士が接していても故障によりOFF状態になっているのか判別できず、故障を検知できない。しかし、OFF接点41と可動接点46とが接している場合をOFF状態とすることにより、故障したのか否か判別できる。
【0039】
なお、実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変更してもよい。
・ 接点41〜45は、前記のように円弧状の所定のパターンで形成される構成に限らない。例えば図4に示すように、固定板37,38には、OFF接点61、ACC接点62、ON接点63、ST接点64、ON接点65を等間隔(ここでは72°間隔)で配置する。回転板36には、72°の円弧状の可動接点66を形成し、回転板36がどの回転位置でも可動接点66が接点61〜65のいずれか一つと接触するように形成する。ACC接点62はアクセサリ系の電気部品に接続する。ON接点63及びON接点65はアクセサリ系及びイグニッション駆動系の各種電気部品に接続する。ST接点64はイグニッション駆動系の各種電気部品とスタータモータに接続する。そして、押しボタン12がプッシュされる度に回転板36が72°回転するように構成する。可動接点66は、押しボタン12がプッシュされる度に、接続される接点が一つ隣の接点に切り換えられ、機能ポジションが切り換えられる。なお、接点61〜65は固定接点である。
【0040】
・ 回転板36は、押しボタン12が一回押されるとされると72°回転するように形成されるものに限らず、例えば36°回転するように形成してもよい。この場合、固定板37,38には、OFF、ACC、ON、ST、OFFの接点が180°内に収まるようにして回転板36に2組形成し、回転板36が180°回転することにより、エンジンを始動して停止するまでの1サイクルが終了するように形成してもよい。
【0041】
・ スタータモータを作動させる際にアクセサリ系の電気部品への給電を必ずしも停止させなくてもよい。
・ 回転板36は、押しボタン12が一回押されると機能ポジションが一つ切り換えられるように回転する構成に限らず、可動接点と固定接点とが接触する位置が、押しボタン12のストロークに応じて変化するように形成してもよい。例えば押しボタン12のストロークを前記の場合より長くすることにより、押しボタン12が一回押されると、可動接点46がOFF接点41に接続する状態から、ST接点45に接続する状態まで回転板36が回転するように形成してもよい。そして、もう一度押しボタン12が押されると、可動接点46がOFF接点41に接続する状態まで回転板36が回転するように構成する。
【0042】
・ 可動接点が1個で、固定接点が複数個設けられる構成に限らず、例えば固定接点が1個で、可動接点を複数個設けてもよい。
・ 可動接点又は固定接点のいずれかが1個である構成に限らず、例えば可動接点及び固定接点の両方をそれぞれ複数個設けてもよい。なお、可動接点と固定接点との数は異なることに限らず、同じであってもよい。
【0043】
・ ソレノイド16は非通電状態でプランジャが飛び出すものに限らず、通電状態でプランジャが飛び出すものでもよい。
・ 本発明は車両のイグニッションスイッチ装置に適用されることに限らず、例えば住宅のドア等のセキュリティ用の装置に適用してもよく、例えば屋外から屋内の照明を点け、それからドアロックを解除するというように多段階の切り換えがある装置に適用してもよい。
【0044】
・ 可動接点が回転する構成に限らず、例えば押しボタン12に連動して可動接点が直線運動するように構成し、固定接点も直線上に形成してもよい。
・ 一方向作動機構はワンウェイクラッチ30に限らない。
【0045】
上記各実施の形態から把握できる発明(技術的思想)について、以下に追記する。
(1) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記可動接点と前記固定接点とが接触する位置は、前記押圧操作部のストロークに応じて変化するように形成されている。
【0046】
(2) 請求項1〜請求項3及び技術的思想(1)のいずれか一つに記載の発明において、前記接点には、OFF状態に対応する接点が設けられている。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、接点が接触する位置の所定の条件での切り換えを、高価な電子部品を減らして、低コストな構成により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】押しボタンスイッチ装置の概略構成を示す模式斜視図。
【図2】回転軸とギヤとの関係を示し、(a)は模式側面図、(b)は模式断面図、(c)は(a)の部分拡大図、(d)は切換機構の模式断面図。
【図3】(a)は接点パターンを示す模式平面図、(b)は回転板の回転位置と各接点の接続状態との関係を示す説明図。
【図4】別例の接点を示す模式平面図。
【図5】従来のエンジン始動・停止制御システムの一部のブロック図。
【符号の説明】
11…押しボタンスイッチ装置、12…押圧操作部としての押しボタン、16…アクチュエータとしてのソレノイド、30…一方向作動機構としてのワンウェイクラッチ、41,61…固定接点としてのOFF接点、42,62…同じくACC接点、43…同じくIG1接点、44…同じくIG2接点、45…同じくST接点、46,66…可動接点、63,65…固定接点としてのON接点、64…同じくST接点。
Claims (3)
- 1個の押圧操作部と、該押圧操作部の操作が機械的に伝達されて移動する少なくとも1個の可動接点と複数の固定接点、又は複数の可動接点と少なくとも1個の固定接点とを備え、前記可動接点と前記固定接点とが接触する位置が前記押圧操作部の操作により変化する押しボタンスイッチ装置であって、前記押圧操作部と前記可動接点との間の機械的な係合を保持又は解除するアクチュエータを備える押しボタンスイッチ装置。
- 前記押圧操作部の直線運動により前記可動接点は回転運動し、前記押圧操作部が押されるときのみ前記可動接点が回転運動するように前記押圧操作部と前記可動接点との間には一方向作動機構が設けられ、前記アクチュエータは、前記一方向作動機構の駆動側と被駆動側とを軸方向に相対的にずらすことにより前記押圧操作部と前記可動接点との間の機械的な係合を解除可能に形成されている請求項1に記載の押しボタンスイッチ装置。
- 前記押圧操作部は車両のイグニッションスイッチであって、前記アクチュエータは、車両のイモビECUからの信号により駆動される請求項1又は請求項2に記載の押しボタンスイッチ装置。
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US9599539B2 (en) | 2012-04-27 | 2017-03-21 | Meidensha Corporation | Actuator for ignition operation |
CN107622924A (zh) * | 2017-08-10 | 2018-01-23 | 康体佳智能科技(深圳)有限公司 | 一种通用断路器的电动操作机构 |
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2002
- 2002-08-22 JP JP2002242426A patent/JP4099017B2/ja not_active Expired - Fee Related
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