JP2004085696A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】現像装置の現像剤担持体に印加する直流成分に交流成分を連続的に重畳してなる現像バイアスとして、その交流成分が、トナーを現像剤担持体から像担持体へ移動させる側の瞬時的なピーク電圧Vaと像担持体から現像剤担持体へ移動させる側の瞬時的なピーク電圧Vbとの間で周期的に繰り返して変化する電圧波形からなるとともに、そのピーク電圧Vaからピーク電圧Vbに変化するまでの時間t1を電圧波形の1周期Tの60%以上の時間(t1≧0.6T)となるように設定したものを印加する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を利用したプリンター、複写機、ファクシミリ、複合機等に代表される画像形成装置に係り、特に、球状のトナーを使用するとともに二成分磁気ブラシ現像方式を採用する現像装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置においては、感光ドラム等の像担持体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置の現像剤担持体から供給する非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤にて磁気ブラシ現像してトナー像とし、しかる後、そのトナー像を用紙等の記録媒体に直接的に又は中間転写体を介して転写し、定着することにより画像の形成(出力)を行っている。
【0003】
このときの現像は、像担持体に対向配置されて回転する現像剤担持体に二成分現像剤を磁気ブラシ状に担持させてその像担持体と対向する現像域まで搬送してその磁気ブラシの先端部側を像担持体に接触させるとともに、その現像剤担持体に直流成分に交流成分を重畳してなる現像バイアス電圧を印加して現像剤担持体と像担持体との間に交互電界を形成し、これにより、二成分現像剤のトナーを交互電界の作用により像担持体に移動させてその静電潜像部分のみに選択的に付着させることで行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような画像形成装置にあっては、二成分現像剤として懸濁重合法等により製造されるほぼ球形状または表面平滑性のトナーを含むものを使用して磁気ブラシ現像を行った場合、ハイライトの画像部分(例えばエリアカバレッジが27%以下の画像)の再現性が低下してしまう傾向にある。
【0005】
図5は、形成すべき画像のエリアカバレッジとその出力画像の画像濃度との関係を示すものである。図中の点線部は、粉砕トナーのような不定形トナーを使用して画像形成を行った場合における特性を示している。このハイライトの画像再現性の不良は、そのハイライト潜像部に一旦現像されて付着したトナーが交互電界の作用により像担持体から容易に剥離して現像剤担持体側に戻されることで生じているものと推測される。
【0006】
また、かかるハイライトの画像部分は、図3に例示するように像担持体における静電潜像の電位VL2がベタ等の画像部分の潜像電位VL1に比べて現像バイアス電圧Vdとの電位差が小さいため電場の変動による影響を受けやすい。この結果、現像剤担持体の回転時にその現像剤担持体における偏芯等の存在が原因で発生する振れ現象により像担持体との離間距離が変動すると、ハイライトの画像中に現像剤担持体の回転周期に相応した濃度むらが発生しやすくなる。図中のVHは背景部の電位(帯電電位)を示す。
【0007】
このようなハイライトの画像再現性の不良を低減するため、現像バイアス電圧の交流成分におけるピーク間電圧Vppを小さくしてトナーを像担持体から現像剤担持体に戻すための交互電界による作用を弱める対応策が可能である。
【0008】
しかし、この対応策を採用した場合には、ベタ画像、並びにハイライト画像とベタ画像の中間にあたるシャドー部の画像濃度が低下するとともにエッジ効果が増大するという二次障害が発生しやすくなる。
【0009】
また、ハイライト部の画像濃度の高めるため、現像バイアス電圧の交流成分の電圧波形を非対称の矩形波とする対応策が考えられる。具体的には、図6に示すような矩形波からなる交流成分におけるデューティー比(=V1/(V1+V2)=t2/(t1+t2))を高める。これにより、非対称の矩形波における同図に示す電圧V1が対称の矩形波のそれに比べて増大してトナーを像担持体側に移動させる現像促進作用が増大し、その一方で電圧V2が減少してトナーの戻り作用が減少する。この両方の作用により、ハイライト部の画像濃度を高めることが可能となる。
【0010】
しかし、この場合には、トナーが現像剤担持体から像担持体の方向へのみ移動しやすくなるので、その両者間でのトナーの往復運動が生じにくくなる。このため、画像に微小な濃度むらが発生して粒状性が低下するという二次障害が発生してしまう。
【0011】
ちなみに、特開2001−194876号公報においては、画像のハイライト部のがさつきを防止して画像濃度が十分に得られ、かつ異常放電による画像不良のない画像形成装置が提案されている。これは、二成分現像装置の現像剤担持体に現像バイアスとして直流成分に交流成分を断続的に重畳したもの(ブランクパルスバイアス)を印加する場合に、そのバイアス電圧として、その電圧波形が振動部と休止部とを備えてなり、かつ、その振動部から休止部に変化する直前の振動バイアス(トナーを像担持体へと飛翔させる方向のもの)の印加時間T1と、その直前の振動バイアス(トナーを現像剤担持体への引き戻す方向のもの)の印加時間T2とを「T1>T2」の関係に設定してなるものを印加するように構成したものである。
【0012】
しかし、このようなブランクパルスバイアスという現像バイアス電圧を印加する場合には、その電圧波形の休止部の存在によりトナーの像担持体と現像剤担持体間での往復運動が生じにくくなるため、微小な濃度むらが生じて画像の粒状性が低下してしまう。また、ハイライト部の画像再現性を改善する観点から、この現像バイアス電圧におけるピーク間電圧Vppを小さくすると、画像の濃度が著しく低下する。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、球状のトナーを含む二成分現像剤を使用して磁気ブラシ現像を行う場合であっても、ハイライト部以外の画像部分の濃度低下や粒状性の低下等の二次障害をほとんど誘発させることなく、ハイライト部の画像を良好に再現(形成)することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、この像担持体上の静電潜像を球状の非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤により磁気ブラシ現像する現像装置とを備え、前記現像装置は、前記像担持体に対向配置されて回転するとともに前記二成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体に直流成分に交流成分を連続的に重畳してなる現像バイアス電圧を印加するバイアス印加手段とを有し、前記現像バイアスは、その交流成分が、前記トナーを前記現像剤担持体から前記像担持体へ移動させる側の瞬時的なピーク電圧Vaと前記像担持体から前記現像剤担持体へ移動させる側の瞬時的なピーク電圧Vbとの間で周期的に繰り返して変化する電圧波形からなるとともに、そのピーク電圧Vaからピーク電圧Vbに変化するまでの時間t1を前記電圧波形の1周期Tの60%以上の時間(t1≧0.6T)となるように設定してなることを特徴とするものである。
【0015】
また、このような画像形成装置における前記現像バイアス電圧は、その交流成分のピーク間電圧Vpp(=|Va−Vb|)を0.8〜1.5kVの範囲に設定するとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
《実施の形態1》
図1および図2は本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示すもので、図1はその全体の概要図、図2はその一部を示す図である。
【0017】
この実施の形態1に係る画像形成装置は、像担持体としての感光ドラム1が矢印方向に回転するように設置され、そのドラム周面(感光層)が帯電装置2により所定の背景部電位(VH)に帯電される。本実施の形態ではマイナス極性に帯電される。帯電装置2は、例えば、感光ドラム1の周面に接触するように配置される帯電バイアスロールを備え、そのロールにバイアス電源から帯電バイアス電圧を印加することにより帯電を行うものである。
【0018】
続いて、この帯電された感光ドラム1の周面に対して像露光装置3から画像情報に応じた露光が行われる。像露光装置3は、例えば、原稿読取装置や外部接続機器から入力される画像情報に基づいて作成される画像信号により半導体レーザからレーザ光を発振させ、かかるレーザ光を回転多面鏡、所定の光学的素子等を介してレーザビーム光として感光ドラム1の周面に走査露光されるものである。これにより、感光ドラム1の周面には、帯電電荷が露光量に応じて消失した種々の潜像電位(VL)からなる静電潜像が形成される。
【0019】
続いて、感光ドラム1に形成された静電潜像が、現像装置4から供給される非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤により磁気ブラシ現像される。これにより、感光ドラム1の周面にトナー像として顕像化される。
【0020】
現像装置4は、図2に示すように、感光ドラム1と対向する側が開口されたハウジング40に、二成分現像剤Gを担持して搬送する現像ロール41、現像ロール41上に担持される現像剤の高さを一定に規制する層規制部材44、ハウジング40内に収容される二成分現像剤Gを回転しながら攪拌して循環搬送する現像剤攪拌搬送部材としての2つのオーガー45、46などが配置されて主に構成されている。このうち現像ロール41は、矢印方向に回転する円筒状の現像スリーブ42と、この現像スリーブ42の中空内部に固定配置される、所定の磁極を配置してなるマグネットロール43とで構成されており、その現像スリーブ42にはバイアス電源48から直流成分に交流成分を連続的に重畳してなる現像バイアス電圧が印加されるようになっている。バイアス電源48は、画像形成装置本体に設置される電源装置の一部として構成されるものであり、直流電源と交流電源を組み合わせてなるものである。
【0021】
二成分現像剤Gは、そのトナーがオーガー45、46の攪拌によりキャリアと摩擦帯電してキャリアに静電的に付着し、また、その磁性キャリアがマグネットロール44の各磁極からの磁力を受けて現像スリーブ42の周面に磁気ブラシを形成しつつトナーとともに担持される。トナーは、重合法等により作製される球状のものであり、またキャリアとの摩擦帯電により所定の極性(本例ではマイナス極性)に帯電されている。
【0022】
次いで、感光ドラム1に形成されたトナー像は、一次転写装置5により、この感光ドラム1の周面に接した状態で同期して回転するベルト状の中間転写体6に静電的に一次転写される。一次転写装置5は、例えば、感光ドラム1の周面に中間転写体6を介して接触するように配置される転写バイアスロールを備え、そのロールにバイアス電源からトナーが静電的な作用により中間転写体6側に移行するような条件の一次転写バイアス電圧を印加するものである。また、中間転写体6は、半導電性層が形成されたベルトを複数のベルト支持ロール61〜63に張架して矢印方向に回転するように構成されている。
【0023】
中間転写体6に転写されたトナー像は、その中間転写体6と二次転写ロール7の間に搬送して供給される用紙8に静電的に二次転写される。二次転写ロール7か又はこのロール7と対向して配置されるベルト支持ロール63のいずれかには、バイアス電源からトナーが静電的な作用により用紙8側に移行するような条件の二次転写バイアス電圧が印加される。用紙8は、図示しない用紙収容部から給紙装置により所定のタイミングで1枚ずつ搬送供給される。
【0024】
トナー像が転写された用紙8は、その二次転写終了後に、定着装置9に搬送されて定着処理が施される。定着装置9は、例えば、その主要部が圧接した状態で回転する加熱ロール及び加圧ロールとで構成されている。
【0025】
以上のようにして、上記画像形成装置によるトナー像からなる画像の形成が用紙8の片面に対して行われる。
【0026】
この実施の形態1に係る画像形成装置では、上記現像工程時に現像装置4の現像スリーブ42に対してバイアス電源48から以下のような現像バイアス電圧を印加するように設定している。
【0027】
図4は、上記現像バイアス電圧における交流成分の一構成例を示す波形図である。すなわち、現像バイアス電圧における交流成分は、トナーを現像スリーブ42側から感光ドラム1へ移動させる側のピーク電圧(Va)と感光ドラム1から現像スリーブ42へ移動させる側のピーク電圧(Vb)との間で周期的に繰り返して変化する電圧波形からなるものである。しかも、そのピーク電圧Vaからピーク電圧Vbに変化するまでの時間t1が、その電圧波形の1周期Tの60%以上の時間となる、即ち「t1≧0.6T」という条件を満たすように設定されているものである。このような条件を満たす交流成分は、オシロスコープにて検波することにより確認することができる。
【0028】
特に、この交流成分の電圧波形は、全体的にみると、図4に示すようにのこぎり歯のような形状からなるものであり、このため、その各ピーク電圧Va、Vbが、図6に例示するような矩形波におけるピーク電圧Ve,Vfのように同じ電圧値が所定時間継続するものではなく、瞬間的に現われるような瞬時的な電圧値となる。ちなみに、このピーク電圧が所定時間継続する矩形波のような交流成分を使用した場合には、現像バイアス電圧の印加により現像スリーブ42と感光ドラム1との間において形成される交互電界によりその両者間でのトナーの往復移動が生じにくくなり、このため画像に微小な濃度むらが発生して粒状性が低下する傾向にある。
【0029】
現像時に上記したような特殊な交流成分を連続的に重畳した現像バイアス電圧を印加して現像を行うことにより、球状のトナーを含む二成分現像剤を使用して磁気ブラシ現像を行う場合であっても、ハイライト部の画像を良好に再現することができるようになる。
【0030】
次に、この画像形成装置を用いて現像バイアス電圧における交流成分の電圧波形と画質特性との関係に関する試験を行った。
【0031】
この試験では、現像装置4として、ステンレスからなる外径が30mmの円筒状の現像スリーブ42を装備し、その現像スリーブ42を感光ドラム1に対して0.3mmの現像ギャップS(図2参照)をあけて配置するものを使用した。また、その現像スリーブ42は、その回転時における外径の振れが30μmとなるものであった。感光ドラム1としては、有機感光材料からなる感光層を形成したドラム外径が84mmのものを使用した。そして、この感光ドラム1を帯電装置2により−650Vの背景部電位VHとなるように帯電させた。また、ベタ部の画像を形成する場合には、像露光装置3により感光ドラム1の表面電位(潜像電位)VL1が−250Vとなるように露光条件を設定した(図3参照)。
【0032】
また、二成分現像剤としては、スチレン−アクリル樹脂を基材として懸濁重合法で作製した平均粒径6μmのほぼ球形状(SF−1:140、SF−2:120))の非磁性トナーと、フェライト粒子の表面に樹脂をコーティングしてなる平均粒径35μmの磁性キャリアとを含むものを使用した。トナーは、その粒子表面に帯電性、転写性を向上させる目的で微粒子を添加したものであり、その平均帯電量が−40mC/kgのものである。また、キャリアは、その磁化が225kA/m[106/4π(A/m)の磁場中での値]であり、その抵抗が1012Ω・cm(106V/mの電場中での値)のものである。
【0033】
上記SF−1とSF−2はトナーの球形度を示す形状係数であり、以下の各式で求められる値の平均値である。
・(SF−1)=[(トナー粒子径の最大長)2/(トナー粒子の投影面積)]×(100π/4)
・(SF−2)=[(トナー粒子の投影像の周囲長)2/(トナー粒子の投影面積)]×(100π/4)
【0034】
現像バイアス電圧として、−550Vの直流成分に周波数が9kHzの三角波形からなる交流成分を連続的に重畳したものを印加した。この際、交流成分については、下記表に示すようにピーク間電圧Vppごとにt1/Tを変更したものを使用した。t1の変更は、交流波形発生装置のデューティー設定値を調整することによって行った。ピーク間電圧Vppは、図4に示す各ピーク電圧Va,Vbとの電位差を絶対値で示したものである(すなわち|Va−Vb|である)。
【0035】
テスト画像として、ハイライト部(エリアカバレッジ20%)の画像とシャドー部(同60%)の画像とベタ部(同100%)の画像の3種のものを形成し、以下の項目について画質評価をした。結果を表1に示す。
【0036】
・画像濃度:各画像の画像濃度(反射型濃度計にて測定したもの)がその各画像に要求される下記の目標範囲内にあるか否かについて調べ、以下の基準で評価した。
(目標範囲)ハイライト部…0.17〜0.27の範囲、シャドー部…0.8〜1.2の範囲、ベタ部…1.6以上。
(評価基準)○:範囲内にある。×:範囲内にない。
【0037】
・ハイライト部の粒状性:画像濃度が0.3となるようにハイライト部の画像を形成し、その得られた画像の粒状性を観察して以下の基準で評価した。
○:がさつき認められない。△:がさつきが認められるが実用上問題なし、×:実用上問題となるレベルのがさつきが認められる。
【0038】
・ハイライト部の均一性:画像濃度が0.3となるようにハイライト部の画像を形成し、その得られた画像の均一性を観察して以下の基準で評価した。
○:濃度むら認められない。△:濃度むらが僅かに認められるが実用上問題なし、×:実用上問題となるレベルの濃度むらが認められる。
【0039】
・キャリア付着:ハイライト部の画像を形成したときの非画像部に対応する感光ドラム1上に付着したキャリアの個数を計測して以下の基準で評価した。計測は、感光ドラム上のキャリアを所定サイズの透明粘着テープに貼り付けるようにして採取し、その個数を数えた後、その個数をA4版用紙1枚当たりの個数に換算したものを計測値とした。
○:100個以下(実用上問題なし)、×:100個を超える(実用上問題となる)。
【0040】
・総合評価:上記各画質評価の結果について以下の基準で総合評価した。
○:×の評価結果がない場合。×:×の評価結果が1以上ある場合。
【0041】
【表1】
【0042】
表1の結果から、現像バイアス電圧の交流成分についてt1/T≧60%と設定した場合には、すべての画質評価についてほぼ満足のできるハイライト部の画像が得られることが確認できる。すなわち、ハイライト部以外の画像部分の濃度低下や粒状性の低下等の二次障害をほとんど誘発することなく、ハイライト部の画像を良好に再現(形成)することができる。
【0043】
また、その交流成分のピーク間電圧Vppについて0.8〜1.5kVの範囲に設定した場合には、t1/T≧60%の条件下では、すべての画質評価について満足のできるハイライト部の画像が得られることがわかる。
【0044】
そして、本発明者は、現像バイアス電圧の交流成分の周波数を6〜12kHzの範囲に設定した各条件下で上記試験を同様に行ったところ、ほぼ似た傾向の結果が得られることが確認された。この場合、その周波数を6kHz未満に設定するとハイライト部の画像の粒状性が低下しやすくなり、その周波数を12kHzを超えて設定するとベタ部の画像濃度が低下してしまうことが確認されている。
【0045】
また、同じく、二成分現像剤のトナーとしてSF−1が100〜180の範囲、SF−2が100〜140の範囲となるトナーを種々適用した場合について上記試験を同様に行ったところ、ほぼ似た傾向にある結果が得られることが確認された。
【0046】
さらに、同じく、二成分現像剤のトナーとして帯電量が−25〜−60mC/kgの範囲となるトナーを種々適用した場合について上記試験を同様に行ったところ、ほぼ似た傾向にある結果が得られることが確認された。この場合、その帯電量が−25mC/kgよりも小さくなるとかぶりが発生しやすくなり、その帯電量を60mC/kgよりも大きくするとベタ部の画像濃度が低下してしまうことが確認されている。
【0047】
《変形例》
なお、実施の形態1では、現像バイアス電圧の交流成分としてのこぎり歯のような電圧波形からなるものを使用する場合について例示したが、それに限定されず、その他にも例えば正弦波のような緩やかな曲線を描くような波形からなるものを適用することも可能である。
【0048】
また、画像形成装置としては、感光ドラム1が複数あり、その各感光ドラム1の周囲に帯電装置2、像露光装置3、現像装置4、転写装置5をそれぞれ配置してなる作像装置を、中間転写体6の回りに並べて設置した構成のもの、いわゆるタンデム式のカラー画像形成装置であってもよい。また、現像装置4が1つの回転支持体に複数配置された形式のもの、いわゆるロータリー式の現像装置を使用するカラー画像形成装置であってもよい。いずれの場合であっても、各現像装置の現像スリーブには前記特殊な現像バイアス電圧を印加することになる。
【0049】
さらに、画像形成装置は、中間転写体26を使用せず、感光ドラム1上のトナー像を転写装置5により用紙8に直接転写させる方式のものであっても構わない。また、像担持体としては感光ドラム1に代えて、ベルト状の感光体を使用してもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、現像装置に特殊な現像バイアス電圧を印加することにより、球状のトナーを含む二成分現像剤を使用して磁気ブラシ現像を行う場合であっても、ハイライト部以外の画像部分の濃度低下や粒状性の低下等の二次障害を誘発させることなく、ハイライト部の画像を良好に再現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る画像形成装置の全体を示す概要図。
【図2】主に現像装置を示す一部断面図。
【図3】感光ドラムの表面電位の状態を示す説明図。
【図4】現像バイアス電圧における交流成分の電圧波形を示す説明図。
【図5】形成すべき画像のエリアカバレッジとその出力画像の濃度との関係を示す図。
【図6】矩形波からなる交流成分の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1…感光ドラム(像担持体)、4…現像装置、42…現像スリーブ(現像剤担持体)、48…バイアス電源(バイアス印加手段)、G…二成分現像剤。
Claims (2)
- 静電潜像が形成される像担持体と、この像担持体上の静電潜像を球状の非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤により磁気ブラシ現像する現像装置とを備え、
前記現像装置は、前記像担持体に対向配置されて回転するとともに前記二成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体に直流成分に交流成分を連続的に重畳してなる現像バイアス電圧を印加するバイアス印加手段とを有し、
前記現像バイアスは、その交流成分が、前記トナーを前記現像剤担持体から前記像担持体へ移動させる側の瞬時的なピーク電圧Vaと前記像担持体から前記現像剤担持体へ移動させる側の瞬時的なピーク電圧Vbとの間で周期的に繰り返して変化する電圧波形からなるとともに、そのピーク電圧Vaからピーク電圧Vbに変化するまでの時間t1を前記電圧波形の1周期Tの60%以上の時間(t1≧0.6T)となるように設定してなることを特徴とする画像形成装置。 - 前記現像バイアス電圧は、その交流成分のピーク間電圧Vpp(=|Va−Vb|)が0.8〜1.5kVの範囲に設定されている請求項1に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)
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JP2007121569A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
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