JP2004082125A - スライディングノズル用プレート耐火物 - Google Patents
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Abstract
【課題】常温から使用時の温度までの強度が高く、耐酸化性、耐食性に優れた不焼成スライディングノズル用プレートを提供する。
【解決手段】耐火性無機材料および炭素質原料と、アルミニウム−マグネシウム合金及びアルミニウムの内の少なくとも1種と、熱硬化性樹脂と、有機アルミニウム化合物0.1〜5重量%を混錬、乾燥して不焼成スライディングノズル用プレート耐火物を生成する。
【選択図】
【解決手段】耐火性無機材料および炭素質原料と、アルミニウム−マグネシウム合金及びアルミニウムの内の少なくとも1種と、熱硬化性樹脂と、有機アルミニウム化合物0.1〜5重量%を混錬、乾燥して不焼成スライディングノズル用プレート耐火物を生成する。
【選択図】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライディングノズル用プレート耐火物(以下「SNプレート」と略す)、特に不焼成SNプレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
取鍋、タンディッシュ等に付設されるスライディングノズル装置は、それぞれに流出孔を穿孔した複数枚のSNプレートを摺動し、その流出孔の開閉で溶鋼の流量制御を行なうものである。そのために、SNプレートは損傷を受けるのであるが、SNプレートの損傷の形態としては、溶鋼流による磨耗、急激な熱スポーリングによる割れ、摺動面での磨耗損傷あるいはカーボンの酸化による組織劣化に起因する面荒れ等に加えて溶鋼またはスラグによる化学的侵食を受ける。したがってSNプレートは、耐磨耗性、耐熱スポーリング性、耐酸化性、耐食性をバランスよく具備することが求められる。
【0003】
SNプレートとしては、従来ハイアルミナ材質が使用されてきたが、ハイアルミナ材質には、耐用性向上を目的として、タールもしくはピッチを含浸していた。これにより安定した使用が可能であった。しかし、操業中にタール、ピッチが発煙することにより、作業環境の悪化及び摺動装置へのタール及びピッチの付着による、操作性の悪化が大きな問題となっていた。このため、タールもしくはピッチを含浸しない、または揮発分を完全に除去した不発煙性の焼成アルミナ−カーボン質プレートが開発されて使用されている。
【0004】
アルミナ−カーボン質プレートは耐食性、耐熱スポーリング性及びその他、具備すべき条件をバランスよく有し、高耐用にて使用されてきた、しかし、高耐用化が進むにつれ、熱スポーリングによる亀裂から空気が流入することにより、V字溶損が発生する場合があり、更に、耐熱スポール性の向上が望まれてきた。近年、更なる耐熱スポーリング性の向上と製造コストの低減を目標として、不焼成アルミナ−カーボン質プレートが開発されている。しかし、最近、操業条件がますます過酷になり、更なる高耐用化が望まれている。
【0005】
不焼成アルミナ−カーボン質プレートでは、使用時の溶鋼による加熱によって強度補強が行なわれることを特徴としているが、溶鋼を受けた初期段階において、低融点金属が未反応のままでその効果が発揮されない状態で溶鋼による磨耗損傷が起こる危険性がある。また低融点金属によって強度の低下は防げるものの、高温下ではやはり熱硬化性樹脂の酸化は起こっており、これを防止することで性能が改善される余地は残っている。
【0006】
この問題に対しては、例えば、特公昭60−29664ではSiを含有する液状物質を、含浸、塗布することで、シリカがれんが組織の空隙に充填されることでれんがの硬度(耐磨耗性)向上を図るとともに、高温下においては生成したシリカがれんが組織を被覆するようにして、酸化防止効果をも狙ったものがある。
【0007】
また、特開平6−135765および特開平7−290232では、シリコ−ン変性フェノール樹脂を添加することにより、上記の技術と同様の効果を狙ったものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特公昭60−29664、特開平6−135765、及び特開平7−290232の技術によれば、確かに目的とする磨耗溶損防止と酸化防止に効果がある反面、シリカの生成により、プレート自体の化学的溶損が著しく悪化することが明らかである。この理由として生成したシリカは、れんが中のアルミナおよび溶鋼中のFeOとの反応により低融点物質を生成するため、耐食性劣化につながることにある。このように、不焼成SNプレートの耐磨耗性、耐酸化性は向上するが、耐食性の低下が否めなず、耐用性を図るには不十分であるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に基づいて提案されたものであって、常温から使用時の温度までの強度が高く、耐酸化性、耐食性に優れた不焼成SNプレートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の手段を採用している。すなわち、本発明の不焼成スライディングノズル用プレート耐火物は、耐火性無機材料および炭素質原料と、アルミニウム−マグネシウム合金及びアルミニウムの内の少なくとも1種と、熱硬化性樹脂と、有機アルミニウム化合物0.1〜5重量%からなっている。
【0011】
これにより、常温から使用時の温度までの強度が高く、耐酸化性、耐食性に優れた不焼成SNプレートを得ている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を参照しながら詳細に説明する。本発明のSNプレートに用いられる骨材としての耐火性無機材料としては、従来から骨材として用いられている各種酸化物(例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、スピネルなど)、あるいはそれらの複合酸化物、炭化物、窒化物および各種炭素類の内の少なくとも1種以上が選ばれ、材質および粒度構成は使用条件によって従来からの範囲内で任意に選定すればよい。これに対して有機質結合剤を添加して製造する。
【0013】
しかしながら、これだけでは500〜800℃付近で著しい強度劣化を起こす。そこでこれらの問題の対策として、アルミニウム−マグネシウム合金およびアルミニウムの添加を行なう。アルミニウム−マグネシウム合金の融点は450℃、およびアルミニウムの融点は670℃と低く、使用時の昇温過程でそれぞれ順次、軟化・溶融する。これによって生じる耐火性骨材粒の再配列に基づく保持機能に加えて、800℃ではAl4C3の生成により、高強度化し、従来の不焼成れんがで強度劣化が起こる温度域において、効果的な強度補強が行なわれる。さらに、アルミニウム−マグネシウム合金は反応性に優れており、使用時の1000℃付近でアルミナ、マグネシア、スピネル等を生成し、耐食性向上にも効果的である。
【0014】
上述の金属の添加によって、高強度化による耐磨耗性、加えて耐酸化性も向上するが、これらの金属の添加だけでは十分でない。
【0015】
そこで本発明では、有機アルミニウム化合物を0.1〜5重量%添加することで、耐磨耗性、耐酸化性を向上させた。添加する有機アルミニウム化合物にはアルミナゾル、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート、アクリル酸アルミニウム等がある。この有機アルミニウム化合物は、溶鋼による加熱により、金属より速やかに反応し、アルミナを生成する。有機アルミニウム化合物はアルミナの強固な被膜を形成し、れんがの組織を被覆保護することが特徴である。有機アルミニウム化合物の添加量としては0.1〜5重量%が適当で、0.1重量%未満では、十分な効果が得られず、5重量%を超えると、有機アルミニウム化合物に含まれる有機物の揮発により、れんが組織が高気孔率化し、耐食性を低下させ、かつコスト的にも不利である。
【0016】
以上に示した所定量の耐火性無機材料、炭素質原料、アルミニウム−マグネシウム合金およびアルミニウムの内の1種以上、有機アルミニウム化合物に有機質結合剤を加えてミキサーにて混練する。混練後の配合物を耐火れんがの成形に用いる通常の成形機、例えばフリクションプレス、オイルプレスなどにより成形し、その後、成形体の乾燥を行なう。乾燥は有機質結合剤、例えば熱硬化性樹脂中の溶剤成分を揮発させることと硬化させる目的で、通常は100〜300℃で行なわれる。100℃以下であると有機質結合剤の硬化が十分でなく、強度は低くなり、また、300℃以上では有機質結合剤の分解がはじまり、れんがの気孔率が上昇し、耐食性が低下するためである。
【0017】
以上のように本発明によるSNプレートは、ボンド形態が焼成SNプレートとは異なるので、非常に優れた耐熱スポーリング性を有するとともに、耐磨耗性、耐酸化性、耐食性も良好で従来の不焼成SNプレートよりも特性改善を可能にしている。また、焼成および含浸工程の省略により、省力化、省エネルギー化および製造コストの低減が可能となる。
【0018】
(実施例)
アルミナ、アルミナ−ジルコニア、金属としてアルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム、カーボン源としてカーボンブラック、有機バインダーとしてフェノール樹脂、アルミナゾル、アルミニウムエトキシドを表1のような各水準で配合し、常温で30分間混練、500t真空フリクションプレスでプレート形状に成形したものを250℃で20時間乾燥し、SNプレートを得た。
【0019】
表1に示す実施例1〜6および比較例1〜6の各々について、耐磨耗性試験、耐酸性化試験、耐食性試験を行なった。なお、耐磨耗性試験は、SiC砥粒1kgを2kg/cm2の圧力で試料に噴射した後の磨耗部の体積で評価した。また、耐酸化性試験は、900℃×3時間大気中で加熱後の試片の残炭部の面積で評価した。また、耐食性試験は、侵食材として普通鋼およびミルスケールを使用し、1650℃×4時間の条件でロータリー侵食試験を行い、溶損量で評価した。尚、耐磨耗性および耐食性について、比較例1の溶損量を100として指数化して表示している。以上の結果は表1に示す通りである。これらの結果から明らかなように、本発明による実施例のものは、同時製造した比較例のものに比べ耐磨耗性、耐酸化性、耐食性の各特性に対して総合的に優れていることが分かる。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、耐磨耗性、耐酸化性および耐食性に優れた不焼成SNプレートを提供することができる。従ってスライディングノズル用プレートについて安価で、従来品に比べ寿命向上と操業の安定化が期待できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライディングノズル用プレート耐火物(以下「SNプレート」と略す)、特に不焼成SNプレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
取鍋、タンディッシュ等に付設されるスライディングノズル装置は、それぞれに流出孔を穿孔した複数枚のSNプレートを摺動し、その流出孔の開閉で溶鋼の流量制御を行なうものである。そのために、SNプレートは損傷を受けるのであるが、SNプレートの損傷の形態としては、溶鋼流による磨耗、急激な熱スポーリングによる割れ、摺動面での磨耗損傷あるいはカーボンの酸化による組織劣化に起因する面荒れ等に加えて溶鋼またはスラグによる化学的侵食を受ける。したがってSNプレートは、耐磨耗性、耐熱スポーリング性、耐酸化性、耐食性をバランスよく具備することが求められる。
【0003】
SNプレートとしては、従来ハイアルミナ材質が使用されてきたが、ハイアルミナ材質には、耐用性向上を目的として、タールもしくはピッチを含浸していた。これにより安定した使用が可能であった。しかし、操業中にタール、ピッチが発煙することにより、作業環境の悪化及び摺動装置へのタール及びピッチの付着による、操作性の悪化が大きな問題となっていた。このため、タールもしくはピッチを含浸しない、または揮発分を完全に除去した不発煙性の焼成アルミナ−カーボン質プレートが開発されて使用されている。
【0004】
アルミナ−カーボン質プレートは耐食性、耐熱スポーリング性及びその他、具備すべき条件をバランスよく有し、高耐用にて使用されてきた、しかし、高耐用化が進むにつれ、熱スポーリングによる亀裂から空気が流入することにより、V字溶損が発生する場合があり、更に、耐熱スポール性の向上が望まれてきた。近年、更なる耐熱スポーリング性の向上と製造コストの低減を目標として、不焼成アルミナ−カーボン質プレートが開発されている。しかし、最近、操業条件がますます過酷になり、更なる高耐用化が望まれている。
【0005】
不焼成アルミナ−カーボン質プレートでは、使用時の溶鋼による加熱によって強度補強が行なわれることを特徴としているが、溶鋼を受けた初期段階において、低融点金属が未反応のままでその効果が発揮されない状態で溶鋼による磨耗損傷が起こる危険性がある。また低融点金属によって強度の低下は防げるものの、高温下ではやはり熱硬化性樹脂の酸化は起こっており、これを防止することで性能が改善される余地は残っている。
【0006】
この問題に対しては、例えば、特公昭60−29664ではSiを含有する液状物質を、含浸、塗布することで、シリカがれんが組織の空隙に充填されることでれんがの硬度(耐磨耗性)向上を図るとともに、高温下においては生成したシリカがれんが組織を被覆するようにして、酸化防止効果をも狙ったものがある。
【0007】
また、特開平6−135765および特開平7−290232では、シリコ−ン変性フェノール樹脂を添加することにより、上記の技術と同様の効果を狙ったものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特公昭60−29664、特開平6−135765、及び特開平7−290232の技術によれば、確かに目的とする磨耗溶損防止と酸化防止に効果がある反面、シリカの生成により、プレート自体の化学的溶損が著しく悪化することが明らかである。この理由として生成したシリカは、れんが中のアルミナおよび溶鋼中のFeOとの反応により低融点物質を生成するため、耐食性劣化につながることにある。このように、不焼成SNプレートの耐磨耗性、耐酸化性は向上するが、耐食性の低下が否めなず、耐用性を図るには不十分であるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に基づいて提案されたものであって、常温から使用時の温度までの強度が高く、耐酸化性、耐食性に優れた不焼成SNプレートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の手段を採用している。すなわち、本発明の不焼成スライディングノズル用プレート耐火物は、耐火性無機材料および炭素質原料と、アルミニウム−マグネシウム合金及びアルミニウムの内の少なくとも1種と、熱硬化性樹脂と、有機アルミニウム化合物0.1〜5重量%からなっている。
【0011】
これにより、常温から使用時の温度までの強度が高く、耐酸化性、耐食性に優れた不焼成SNプレートを得ている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を参照しながら詳細に説明する。本発明のSNプレートに用いられる骨材としての耐火性無機材料としては、従来から骨材として用いられている各種酸化物(例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、スピネルなど)、あるいはそれらの複合酸化物、炭化物、窒化物および各種炭素類の内の少なくとも1種以上が選ばれ、材質および粒度構成は使用条件によって従来からの範囲内で任意に選定すればよい。これに対して有機質結合剤を添加して製造する。
【0013】
しかしながら、これだけでは500〜800℃付近で著しい強度劣化を起こす。そこでこれらの問題の対策として、アルミニウム−マグネシウム合金およびアルミニウムの添加を行なう。アルミニウム−マグネシウム合金の融点は450℃、およびアルミニウムの融点は670℃と低く、使用時の昇温過程でそれぞれ順次、軟化・溶融する。これによって生じる耐火性骨材粒の再配列に基づく保持機能に加えて、800℃ではAl4C3の生成により、高強度化し、従来の不焼成れんがで強度劣化が起こる温度域において、効果的な強度補強が行なわれる。さらに、アルミニウム−マグネシウム合金は反応性に優れており、使用時の1000℃付近でアルミナ、マグネシア、スピネル等を生成し、耐食性向上にも効果的である。
【0014】
上述の金属の添加によって、高強度化による耐磨耗性、加えて耐酸化性も向上するが、これらの金属の添加だけでは十分でない。
【0015】
そこで本発明では、有機アルミニウム化合物を0.1〜5重量%添加することで、耐磨耗性、耐酸化性を向上させた。添加する有機アルミニウム化合物にはアルミナゾル、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート、アクリル酸アルミニウム等がある。この有機アルミニウム化合物は、溶鋼による加熱により、金属より速やかに反応し、アルミナを生成する。有機アルミニウム化合物はアルミナの強固な被膜を形成し、れんがの組織を被覆保護することが特徴である。有機アルミニウム化合物の添加量としては0.1〜5重量%が適当で、0.1重量%未満では、十分な効果が得られず、5重量%を超えると、有機アルミニウム化合物に含まれる有機物の揮発により、れんが組織が高気孔率化し、耐食性を低下させ、かつコスト的にも不利である。
【0016】
以上に示した所定量の耐火性無機材料、炭素質原料、アルミニウム−マグネシウム合金およびアルミニウムの内の1種以上、有機アルミニウム化合物に有機質結合剤を加えてミキサーにて混練する。混練後の配合物を耐火れんがの成形に用いる通常の成形機、例えばフリクションプレス、オイルプレスなどにより成形し、その後、成形体の乾燥を行なう。乾燥は有機質結合剤、例えば熱硬化性樹脂中の溶剤成分を揮発させることと硬化させる目的で、通常は100〜300℃で行なわれる。100℃以下であると有機質結合剤の硬化が十分でなく、強度は低くなり、また、300℃以上では有機質結合剤の分解がはじまり、れんがの気孔率が上昇し、耐食性が低下するためである。
【0017】
以上のように本発明によるSNプレートは、ボンド形態が焼成SNプレートとは異なるので、非常に優れた耐熱スポーリング性を有するとともに、耐磨耗性、耐酸化性、耐食性も良好で従来の不焼成SNプレートよりも特性改善を可能にしている。また、焼成および含浸工程の省略により、省力化、省エネルギー化および製造コストの低減が可能となる。
【0018】
(実施例)
アルミナ、アルミナ−ジルコニア、金属としてアルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム、カーボン源としてカーボンブラック、有機バインダーとしてフェノール樹脂、アルミナゾル、アルミニウムエトキシドを表1のような各水準で配合し、常温で30分間混練、500t真空フリクションプレスでプレート形状に成形したものを250℃で20時間乾燥し、SNプレートを得た。
【0019】
表1に示す実施例1〜6および比較例1〜6の各々について、耐磨耗性試験、耐酸性化試験、耐食性試験を行なった。なお、耐磨耗性試験は、SiC砥粒1kgを2kg/cm2の圧力で試料に噴射した後の磨耗部の体積で評価した。また、耐酸化性試験は、900℃×3時間大気中で加熱後の試片の残炭部の面積で評価した。また、耐食性試験は、侵食材として普通鋼およびミルスケールを使用し、1650℃×4時間の条件でロータリー侵食試験を行い、溶損量で評価した。尚、耐磨耗性および耐食性について、比較例1の溶損量を100として指数化して表示している。以上の結果は表1に示す通りである。これらの結果から明らかなように、本発明による実施例のものは、同時製造した比較例のものに比べ耐磨耗性、耐酸化性、耐食性の各特性に対して総合的に優れていることが分かる。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、耐磨耗性、耐酸化性および耐食性に優れた不焼成SNプレートを提供することができる。従ってスライディングノズル用プレートについて安価で、従来品に比べ寿命向上と操業の安定化が期待できる。
Claims (1)
- 耐火性無機材料および炭素質原料と、
アルミニウム−マグネシウム合金及びアルミニウムの内の少なくとも1種と、
有機質結合剤と、
有機アルミニウム化合物0.1〜5重量%からなることを特徴とする不焼成スライディングノズル用プレート耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002198487A JP2004082125A (ja) | 2002-06-28 | 2002-07-08 | スライディングノズル用プレート耐火物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002189633 | 2002-06-28 | ||
JP2002198487A JP2004082125A (ja) | 2002-06-28 | 2002-07-08 | スライディングノズル用プレート耐火物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004082125A true JP2004082125A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32071779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002198487A Pending JP2004082125A (ja) | 2002-06-28 | 2002-07-08 | スライディングノズル用プレート耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004082125A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103121099A (zh) * | 2012-07-04 | 2013-05-29 | 卫辉熔金高温材料有限责任公司 | 含无定形硼的不烧金属结合铝碳锆质滑动水口耐火砖及其生产方法 |
CN110064742A (zh) * | 2019-06-10 | 2019-07-30 | 成渝钒钛科技有限公司 | 一种二炼钢中包连浇炉数深化研究方法 |
-
2002
- 2002-07-08 JP JP2002198487A patent/JP2004082125A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103121099A (zh) * | 2012-07-04 | 2013-05-29 | 卫辉熔金高温材料有限责任公司 | 含无定形硼的不烧金属结合铝碳锆质滑动水口耐火砖及其生产方法 |
CN110064742A (zh) * | 2019-06-10 | 2019-07-30 | 成渝钒钛科技有限公司 | 一种二炼钢中包连浇炉数深化研究方法 |
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