JP2004081134A - 即炊飯可食米の製造方法およびその装置 - Google Patents

即炊飯可食米の製造方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質・高鮮度で美味しさがある、洗米することなく直に炊飯し食することができる、即炊飯可食米の製造方法およびその製造装置を提案する。
【解決手段】精白米に、静磁場および変動磁場の作用下で熟成させる誘電CAS熟成処理と、静磁場および変動磁場の作用下で調整した誘電CAS磁気水に浸漬する加水処理と、水切り後、さらに静磁場および変動磁場の作用下で乾燥する誘電CAS乾燥処理とを順じ施し、包装したのち、静磁場および変動磁場の作用下で冷凍する誘電CAS冷凍処理を施す。これにより、高鮮度・高品質で美味な凍結精白米(即炊飯可食米)とすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍米(以下、凍結米ともいう)の製造装置および凍結米の製造方法に係り、とくに凍結米の品質向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、食材、食品や生体等の被冷凍物の鮮度を長期にわたって維持して保存する方法として冷凍保存がある。最近では、例えば、玄米を精製した精白米を冷凍保存することが行なわれている。
通常、精白米は洗米したのち、水に浸漬し加水して炊飯し、 米飯として食に供されている。最近では、洗米する必要のないもの、また湯通しのみで食することができるもの等、各種の冷凍米(凍結米、凍結米飯)が市販されるようになってきた。しかし、この冷凍米(凍結米、凍結米飯)では、品質の保持が難しく、また美味しさが不足する等の問題があった。
【0003】
被冷凍物である食材には、それらを構成する分子に拘束された結合水、およびこれら分子に拘束されずに被冷凍物内を自由に移動することができる自由水からなる、多量の水分が含まれている。冷凍時には、この自由水が凍結し、氷の結晶として成長する。この氷の結晶が粗大化すると、被冷凍物の組織細胞体が破壊され、解凍時に元の状態への復元が困難となる。従来の冷凍保存方法では、このような被冷凍物の組織細胞体の破壊を防止できず、品質の低下や鮮度の低下が問題となっていた。
【0004】
氷結晶の粗大化は、冷凍時に氷結晶生成温度域を通過する時間が緩慢である場合に発生する。そこで、被冷凍物を液体冷媒に浸漬、あるいは被冷凍物に液体冷媒を散布して、かかる氷結晶生成温度域を速やかに通過させるべく急速冷却し、氷の結晶の粗大化を抑制する方法が考えられる。しかし、被冷凍物を液体冷媒に浸漬、あるいは被冷凍物に液体冷媒を散布する方法では、表層は急速冷却が可能となるが、表層に凍結層が形成される。被冷凍物内部の冷却は、表面からの熱伝達により律速されるが、表層の凍結層の存在により、内部への熱伝達が阻害され、内部の冷却が遅れるため、被冷凍物の内部では氷結晶の粗大化が起きてしまい、氷結晶の粗大化を防止できないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、つきたての精白米と同等あるいはそれ以上の、高品質・高鮮度を維持ししかも美味しさがあり、洗米することなく直に炊飯し食することができる、即炊飯可食米の製造方法およびその製造装置を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した課題を達成するために、精白米の鮮度、品質に影響する要因について鋭意検討した。その結果、精白米を磁場の作用下で熟成したのち、磁気水で加水し水分の吸水率を高めたうえ、磁場の作用下で急速冷却し、冷凍することにより、精白米の鮮度・品質の維持が可能となり、また精白米のつきたてと同等またはそれ以上の美味しさを有する冷凍米(凍結米)となることを知見した。また、加水後の乾燥を、磁場の作用下で行なうことにより、付着している水分子が活性化され揮発しやすくなるという知見も得た。さらに、加水を、磁場の作用下で調整した水を使用して行なうことにより、加水時間が短縮できるという知見も得た。
【0007】
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)冷凍した精白米を、解凍後直ちに炊飯して食に供することができる即炊飯可食米の製造装置であって、誘電CAS熟成庫と、誘電CAS乾燥機と、誘電CAS冷凍庫と、誘電CAS磁気水製造装置とを有することを特徴とする即炊飯可食米製造装置。
(2)(1)において、前記誘電CAS熟成庫が、熟成庫と、該熟成庫の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段と、該保持手段に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段と、前記熟成庫の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段と、を有することを特徴とする即炊飯可食米製造用装置。
(3)(1)または(2)において、前記誘電CAS乾燥機が、乾燥室と、該乾燥室の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段と、該保持手段に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段と、前記乾燥室の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段と、を有することを特徴とする即炊飯可食米製造用装置。
【0008】
(4)(1)ないし (3) のいずれかにおいて、前記誘電CAS冷凍庫が、冷凍庫と、該冷凍庫の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段と、該保持手段に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段と、を有することを特徴とする請求項1または3のいずれかに記載の即炊飯可食米製造用装置。
(5)(1)ないし (4) のいずれかにおいて、前記誘電CAS磁気水製造装置が、水を所定速度以上の流水とする流水発生手段と、該流水に磁場を作用させる磁場発生手段と、を有することを特徴とする即炊飯可食米製造装置。
(6)(2)ないし(5)のいずれかにおいて、前記磁場発生手段に加えて、さらに交番電界を作用させる交番電界発生手段を有することを特徴とする即炊飯可食米製造装置。
(7)(2)ないし(6)のいずれかにおいて、前記磁場発生手段が、静磁場を作用させる静磁場発生手段と変動磁場を作用させる変動磁場発生手段とからなることを特徴とする即炊飯可食米製造装置。
(8)精白米を、静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で、温度:2〜15℃、相対湿度:98〜100 %の雰囲気中で熟成させる誘電CAS熟成処理を施したのち、該誘電CAS熟成処理された精白米を、流速:2m/s 以上の流水に静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界を作用させて得た誘電CAS磁気水に浸漬し加水し、水切り後、さらに静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で温度:2〜15℃、減圧雰囲気中で乾燥する誘電CAS乾燥処理を施し、包装したのち、静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で温度:0℃〜−60℃に急速冷却したのちその温度で速やかに凍結する誘電CAS冷凍処理を施すことを特徴とする即炊飯可食米の製造方法。
(9)(8)において、前記静磁場が1〜10000Gaus の静磁場であり、前記変動磁場が0.1 〜1000Gausの変動磁場であり、前記交番電界が50Hz〜5MHz の可変周波数交番電界であることを特徴とする即炊飯可食米の製造方法。
(10)(8)または(9)に記載の製造方法で製造された即炊飯可食米であって、解凍後包装を開封し、炊飯することにより食することができることを特徴とする即炊飯可食米。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の即炊飯可食米の製造装置の概略を模式的に図1に示す。本発明の即炊飯可食米の製造装置は、精白米を熟成させる誘電CAS熟成庫3と、加水した精白米の表面に付着した余分な水分を除去し乾燥する誘電CAS乾燥機2と、乾燥した精白米を包装したのち冷凍する誘電CAS冷凍庫1と、誘電CAS磁気水製造装置4と、を有する。本発明では、熟成、乾燥、冷凍をいずれも磁場の作用下で行なうことに特徴がある。使用する磁場は、静磁場および変動磁場とする。また、精白米の加水は誘電CAS磁気水製造装置4で製造された誘電CAS磁気水に浸漬することにより行なう。これにより、精白米の鮮度、品質が高く維持できる。
【0010】
なお、本発明でいう「CAS」とは、ell live System の略で、細胞が生きてる状態を保持するシステムをいうものとする。
本発明の即炊飯可食米の製造装置を構成し、精白米を熟成する誘電CAS熟成庫の概略を図2に示す。
誘電CAS熟成庫3は、熟成庫31と、該熟成庫の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段32と、該保持手段に収容・保持された精白米(被熟成物)Aに、磁場を作用させる磁場発生手段10と、熟成庫の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段33と、を有する。図2では、磁場発生手段10として、静磁場を作用させる静磁場発生手段10a および変動磁場を作用させる変動磁場発生手段10b を示している。
【0011】
熟成庫31は、内部空間を定温・定湿度、好ましくは温度:2〜15℃、相対湿度:98〜100 %の雰囲気に保持できればよく、その構造は特に限定されない。図2には、とくに図示されないが、熟成庫の外殻壁と内壁の間には断熱材が配設されることは言うまでもない。また、熟成庫は湿度調整を必要とするため、内壁には防水処理を施すことが好ましい。
【0012】
熟成庫31の内部空間には、被熟成物である精白米を収容・保持する保持手段32を備える。図2に示す保持手段32は、トレイであるが本発明ではこれに限定されず、網、ベルト等としてもよい。熟成庫31の形式は、ラック式、あるいはトンネル式、スパイラル式等の通常公知の形式を用いることができる。
磁場発生手段10としては、静磁場発生手段10a 、変動磁場発生手段10b とを兼備する。静磁場発生手段10a としては永久磁石が、変動磁場発生手段10b としては、誘電コイルが好ましい。精白米に磁場を作用させて熟成することにより、精白米を高鮮度・高品質のまま保持でき、しかも精白米への均一な加水が可能となる。
【0013】
静磁場発生手段10a としての永久磁石は、熟成庫の内部空間に載置される被熟成物Aに静磁場が作用するように、熟成庫31の側壁に極性を揃えて設けられことが好ましい。図2では、鉛直方向に静磁場が作用するように静磁場発生手段10a が熟成庫31の側壁に極性を揃えて設けられた状態が示されているが、静磁場の方向は水平方向でもよいことはいうまでもない。なお、静磁場の強さは1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。また、静磁場発生手段10a としての永久磁石は、被熟成物Aに静磁場が作用するように極性を揃えて、被熟成Aを保持する保持手段32の裏側に設けてもよい。
【0014】
変動磁場発生手段10b としての誘電コイルは、交流電源10c から一定周波数の交流電流を流すことにより、磁場の方向が周期的に変動する変動磁場を形成することができる。誘電コイルに流す交流電流は、50Hz〜5MHz の交流電流とすることが好ましい。変動磁場の強さは、被熟成物によって適正値が存在し、精白米の場合には、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。
【0015】
誘電コイルは、熟成庫31の側壁に設けてもよいが、変動磁場が被熟成物Aに効果的に作用するように、被熟成物Aにより近接して、被熟成物Aを保持する保持手段32にまたがるようにあるいは被熟成物Aを保持する保持手段32を挟むように、あるいは被熟成物Aを保持する保持手段32を囲むようにして設けることが好ましい。被熟成物Aを保持する保持手段32を囲むように誘電コイルを配設する場合には、図2に示すように、誘電コイルの巻線が被熟成物Aおよび保持する保持手段32を囲み、誘電コイルを配設することがとくに好ましい。誘電コイルを、被熟成物Aにより近接して設置することにより、変動磁場が被冷凍物に均一にしかも有効に作用するようになる。
【0016】
図2では変動磁場が、被熟成物Aの水平方向に作用するように、誘電コイルを配設しているが、本発明ではこれに限定されるものではない。被熟成物Aに作用する変動磁場の方向を、静磁場と平行になるようにしても静磁場に直交する方向にしてもよいことはいうまでもない。
誘電コイルを、図6に示すような電磁コイル構造体101 とし、電磁コイル構造体101 を複数台並列して配設してもよい。電磁コイル構造体101 は、所定形状を有するコイル形成用の基材101aと、この基材101aに絶縁被膜付き高電導性線材111bを所定回数巻き付けて形成される電磁コイル101bとを有する。この電磁コイル101bはコーキング材101cにより密閉される。
【0017】
誘電CAS熟成庫3には、上記した磁場発生手段10に加えて、交番電界発生手段を備えてもよい。磁場発生手段と交番電界発生手段とを合わせ備えることにより、精白米の高鮮度・高品質に保持することがより容易となる。交番電界発生手段は、被熟成物Aを挟み込むように互いに対向して配設される少なくとも1対の電極と、該一対の電極間に交番電界を印加する交番電界発生装置とを有し、1対の電極を介し、被熟成物に交番電界を作用させることが好ましい。交番電界発生装置は、周波数発生装置を有し、周波数可変とすることが好ましく、また、増幅回路を有し、所望の電界強さ(10V/cm 〜70V/cm )を少なくとも一対の電極に印加することが好ましい。作用させる交番電界は、50Hz〜5MHz の可変周波数交番電界とすることが好ましい。
【0018】
また、さらに、誘電CAS熟成庫3には、熟成庫31の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段33を備える。雰囲気調整手段33は、雰囲気調整端33a と雰囲気調整器33b を有し、熟成庫31の内部空間の温度、湿度を所定の値に調整する。雰囲気調整手段33は、熟成庫31の内部空間を所定の温度、 湿度に調整可能なものであればよく、とくに限定されるものではないが、冷却装置、加熱装置、加湿装置等を備え、温度、 湿度センサーからの情報により所望の温度、湿度に調整可能とするものが好ましい。なお、熟成庫31内の均一性を保持するために、送風機33d が備えられることは言うまでもない。
【0019】
また、熟成のための所定の温度としては、2〜15℃とすることが好ましい。2℃未満では、熟成の進行が遅く、一方、15℃を超えると酸化が促進されることとなる。熟成のための所定の湿度としては、相対湿度で98〜100 %とすることが好ましい。相対湿度が98%未満では、熟成の進行が遅い。
本発明の即炊飯可食米の製造装置を構成し、精白米を乾燥する誘電CAS乾燥機2の概略を図3に示す。
【0020】
誘電CAS乾燥機2は、乾燥室21と、乾燥室21の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段22と、該保持手段22に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段10と、乾燥室21の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段23と、を有する。
乾燥室21は、内部空間を定温・定圧、好ましくは2〜15℃で、0.05MPa 以下の減圧雰囲気に保持できればよく、その構造は特に限定されない。図3には、とくに図示されないが、乾燥室の外殻壁と内壁の間には断熱材が配設されることは言うまでもない。また、乾燥室は0.001MPaまでの減圧雰囲気を保持可能とするため、密閉構造とすることが好ましい。
【0021】
乾燥室21の内部空間には、被乾燥物である精白米を収容・保持する保持手段22を備える。図3に示す保持手段22は、トレイであるが本発明ではこれに限定されず、網、ベルト等としてもよい。
誘電CAS乾燥機2は、さらに磁場を作用させる磁場発生手段10を備える。精白米に磁場を作用させながら乾燥することにより、精白米の表面に付着している水分子が活性化され揮発しやすくなる。磁場発生手段10としては、誘電CAS熟成庫と同様に、静磁場発生手段10a 、変動磁場発生手段10b とを兼備することが好ましい。静磁場発生手段10a としては永久磁石が、変動磁場発生手段10b としては、誘電コイルが好ましい。
【0022】
静磁場発生手段10a としての永久磁石は、乾燥室21の内部空間に載置される被熟成物Aに静磁場が作用するように、乾燥室21の側壁に極性を揃えて設けられことが好ましい。図3では、鉛直方向に静磁場が作用するように静磁場発生手段10a が乾燥室21の側壁に極性を揃えて設けられた状態が示されているが、静磁場の方向は水平方向でもよいことはいうまでもない。なお、静磁場の強さは1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。また、静磁場発生手段10a としての永久磁石は、被熟成物Aに静磁場が作用するように極性を揃えて、被熟成Aを保持する保持手段22の裏側に設けてもよい。なお、被熟成物Aを保持する保持手段22としては、トレイ、網、ベルト等が例示される。
【0023】
変動磁場発生手段10b としての誘電コイルは、交流電源10c から一定周波数の交流電流を流すことにより、磁場の方向が周期的に変動する変動磁場を形成することができる。誘電コイルに流す交流電流は、周波数:50Hz〜5MHz の交流電流とすることが好ましい。なお、変動磁場の強さは、被熟成物によって適正値が存在し、精白米の場合には、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。
【0024】
誘電コイルは、乾燥室21の側壁に設けてもよいが、変動磁場が被熟成物Aに効果的に作用するように、被熟成物Aにより近接して、被熟成物Aを保持する保持手段22にまたがるようにあるいは被熟成物Aを保持する保持手段22を挟むように、あるいは被熟成物Aを保持する保持手段22を囲むようにして設けることが好ましい。被熟成物Aを保持する保持手段22を囲むように誘電コイルを配設する場合には、図3に示すように、誘電コイルの巻線が被熟成物Aおよび保持する保持手段22を囲み、誘電コイルを配設することがとくに好ましい。誘電コイルを、被熟成物Aにより近接して設置することにより、変動磁場が被冷凍物に均一にしかも有効に作用するようになる。
【0025】
図3では変動磁場が、被熟成物Aの水平方向に作用するように、誘電コイルを配設しているが、本発明ではこれに限定されるものではない。被熟成物Aに作用する変動磁場の方向を、静磁場と平行になるようにしても静磁場に直交する方向にしてもよいことはいうまでもない。なお、誘電コイルを、図6に示すような電磁コイル構造体101 としてもよい。
【0026】
誘電CAS乾燥機2には、上記した磁場発生手段10に加えて、交番電界発生手段を備えてもよい。磁場発生手段と交番電界発生手段とを合わせ備えることにより、精白米の乾燥がより容易となる。交番電界発生手段は、被熟成物Aを挟み込むように互いに対向して配設される少なくとも1対の電極と、該一対の電極間に交番電界を印加する交番電界発生装置とを有し、1対の電極を介し、被熟成物に交番電界を作用させることが好ましい。交番電界発生装置は、周波数発生装置を有し、周波数可変とすることが好ましく、また、増幅回路を有し、所望の電界強さ(10V/cm 〜60V/cm )を少なくとも一対の電極に印加することが好ましい。作用させる交番電界は、50Hz〜5MHz の可変周波数交番電界とすることが好ましい。
【0027】
また、さらに、誘電CAS乾燥機2には、乾燥室21の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段23を備える。雰囲気調整手段23は、雰囲気調整端23a と雰囲気調整器23b を有し、乾燥室21の内部空間の温度を所望の値に調整する。雰囲気調整手段23は、乾燥室21の内部空間を所望の温度に調整可能なものであればよく、とくに限定されるものではないが、冷却装置、加熱装置等を備え、温度センサーからの情報により所望の温度に調整可能とするものが好ましい。なお、乾燥室21内の均一性を保持するために、送風機23d が備えられることは言うまでもない。また、乾燥のための所望の温度としては、2〜15℃とすることが好ましい。2℃未満では、乾燥の進行が遅く、一方、15℃を超えると酸化が進むことになる。本発明の装置では、このような比較的低温で自ずから0.05MPa 以下に減圧された環境下で乾燥することになる。
【0028】
本発明の即炊飯可食米の製造装置を構成し、精白米を冷凍する誘電CAS冷凍庫1の概略を図4に示す。
誘電CAS冷凍庫1は、冷凍庫11と、該冷凍庫11の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段12と、該保持手段12に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段10と、を有する。図4では、磁場発生手段10は、静磁場を発生する静磁場発生手段10a と変動磁場を発生する変動磁場発生手段10b を備える。
【0029】
冷凍庫11は、内部空間を低温に保持できればよく、その構造は特に限定されない。図4には、とくに図示されないが、冷凍庫の外殻壁と内壁の間には断熱材が配設されることは言うまでもない。また、被冷凍物の急速な温度低下を助長するために、冷凍庫の内壁面を、遠赤外放射吸収能を有する部材で構成することが好ましい。内壁面に遠赤外放射吸収能を有する材料を内壁面にコーティングしてもよく、また、内壁面にプレート状の遠赤外放射吸収能を有する部材を配設してもよい。これにより、被冷凍物から放射される輻射熱(遠赤外線)を速やかに吸収することができ、被冷凍物の温度低下を速やかに達成する助けとなる。内壁面に配設された遠赤外放射吸収能を有する部材により、被冷凍物の温度と内壁面との温度差ΔTの4乗に比例した被冷凍物の熱が吸収され、被冷凍物の急速冷却に大きく寄与できる。冷凍庫11の形式は、ラック型でも、トンネル型、スパイラル型いずれでもよい。
【0030】
また、冷凍庫11の内部空間には、被冷凍物Aである精白米を収容・保持する保持手段12を備える。図4に示す保持手段12は、トレイであるが本発明ではこれに限定されず、網、ベルト等としてもよい。
また、図4では、変動磁場発生手段10b は、交流電源10c から交流を通電して変動磁場を発生する電磁コイル構造体を複数台備えた形式としているが、本発明ではこれに限定されるものではない。電磁コイル構造体は、図6に示したような構造を有し、被冷凍物Aを保持する保持手段12にまたがるように、あるいは被冷凍物Aを保持する保持手段12を囲むように、あるいは被冷凍物2を保持する保持手段12を挟み込むように設け、かつ複数の電磁コイル構造体が保持具に沿って互いに並行、直行または交叉するように配設されることが好ましい。このように電磁コイル構造体を配設することにより、被冷凍物には、均一な強さを有する変動磁場が作用する。なお、電磁コイル構造体に代えて、誘電コイルとしてもよいことは言うまでもない。
【0031】
変動磁場発生手段10b としての電磁コイル構造体(誘電コイル)は、交流電源10c から一定周波数の交流電流を流すことにより、磁場の方向が周期的に変動する変動磁場を形成することができる。電磁コイル構造体(誘電コイル)に流す交流電流は、周波数:50Hz〜5MHz の交流電流とすることが好ましい。変動磁場の強さは、被熟成物によって適正値が存在し、精白米の場合には、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。
【0032】
また、静磁場発生手段10a としては永久磁石が好ましい。静磁場発生手段としての永久磁石は、冷凍庫11の内部空間に載置される被冷凍物Aに静磁場が作用するように、冷凍庫11の側壁に極性を揃えて設けられることが好ましい。また、静磁場発生手段としての永久磁石は、被冷凍物Aに静磁場が作用するように極性を揃えて、被冷凍物Aを保持する保持手段の裏側に設けてもよい。なお、静磁場の強さは1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。
【0033】
本発明の誘電CAS冷凍庫1には、冷凍庫11、保持手段12、磁場発生手段10以外に、図4に示すように、冷凍庫の内部空間に収容されている被冷凍物Aを冷却する冷気を発生する冷凍手段5、および冷気を被冷凍物に供給する、冷凍庫内部に設けられた送風手段55を有することは言うまでもない。なお、とくに図示されないが、冷凍庫31の外郭壁と内壁の間には、断熱部材が配設されることはいうまでもない。
【0034】
冷凍手段5は、圧縮機53、凝縮器54、膨張弁52、冷却パイプ (蒸発器)51とが連結され冷媒が循環する、通常公知の冷凍サイクルがいずれも適用できる。なお、膨張弁52、冷却パイプ (蒸発器)51は冷凍庫31の内部空間に設置され、冷気の発生に寄与する。
また、とくに図示されないが、本発明の誘電CAS冷凍庫1には、磁気発生手段に加えてさらに、被冷凍物Aに交番電界を作用させる交番電界発生手段を備えることが好ましい。交番電界発生手段は、被冷凍物を挟み込むように互いに対向して配設される少なくとも1対の電極と、該一対の電極間に交番電界を印加する交番電界発生装置とを有することが好ましい。所望の電界強さ(10V/cm 〜60V/cm )を少なくとも一対の電極に印加することが好ましい。作用させる交番電界は、50Hz〜5MHz の可変周波数交番電界とすることが好ましい。
【0035】
なお、作用させる交番電界は、周波数50Hz〜5MHz の電界エネルギーを連続的に走査するか、あるいは周波数を段階的 (ステップ状)に変化させた電界エネルギーとすることが有効である。被冷凍物に、交番電界と磁場とを同時に作用させることにより、被冷凍物に含まれる自由水が、結合水に移行し、このため自由水が減少して、氷結晶の生成確率が減少し、上記した氷結晶の核生成をさらに抑制することができる。これにより、冷気を被冷凍物の内部へさらに効果的に伝達できるため、被冷凍物の冷却速度を顕著に増加することができる。
【0036】
なお、上記した誘電CAS熟成庫で熟成された精白米に加水する際は、誘電CAS磁気水製造装置により処理された水を使用することが好ましい。誘電CAS磁気水製造装置4は、水を所定速度以上の流水とする流水発生手段41と、該流水に磁場を作用させる磁場発生手段10と、を有する。誘電CAS磁気水製造装置4の構成の一例を図5に示す。
【0037】
流水発生手段41は、水の流速を2m/s以上に調整可能であればその形式はとくに限定されないが、流速調整機構を備えたポンプ等とすることが好ましい。流速が2m/s 未満では、 所望の誘電CAS磁気水とすることができない。また、磁場発生手段10は、静磁場を発生する静磁場発生手段10a と変動磁場を発生する変動磁場発生手段10b を備える。
【0038】
誘電CAS磁気水製造装置では、流水発生手段41により所定の流速、好ましくは2m/s 以上、に調整された水を、磁場発生手段10により発生された磁場の作用下で流し、流水に磁場印加し、誘電CAS磁気水とする。この誘電CAS磁気水は、水分子集団が小さく浸透性のよい水である。精白米を、この誘電CAS磁気水中に浸漬すると、短時間で加水が完了する。なお、流水の磁場印加は、磁場遮蔽のないパイプ43(例えば、プラスチックス製パイプ)等を利用することが好ましい。
【0039】
流水への磁場印加では、静磁場発生手段10a としては永久磁石が、変動磁場発生手段10b としては誘電コイル(電磁コイル構造体)が好ましい。静磁場の強さは1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。また、変動磁場発生手段10b である誘電コイルに流す交流電流は、周波数:50Hz〜5MHz の交流電流とすることが好ましく、変動磁場の強さは、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。
【0040】
また、とくに図示されないが、誘電CAS磁気水製造装置では、磁場発生手段10に加えてさらに、交番電界発生手段を備えてもよい。流水に磁場に加えて交番電界を作用させることにより、さらに水分子集団が微細化され、精白米への加水性が向上する。交番電界発生手段は、流水(パイプ)を挟み込むように互いに対向して配設される少なくとも1対の電極と、該一対の電極間に交番電界を印加する交番電界発生装置とを有することが好ましい。なお、作用させる交番電界は、周波数50Hz〜5MHz の電界エネルギーを連続的に走査するか、あるいは周波数を段階的 (ステップ状)に変化させた電界エネルギーとすることが有効である。
【0041】
つぎに、上記した構成の製造装置を使用して、即炊飯可食米を製造する方法について、 説明する。
まず、精白米を、誘電CAS熟成庫の保持手段に収容・保持し、精白米を静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で熟成させる誘電CAS熟成処理を施す。誘電CAS熟成処理を施すことにより、精白米が高鮮度・高品質のまま保存でき、さらに精白米への均一な加水が可能となる。
【0042】
本発明の誘電CAS熟成処理では、作用させる磁場は静磁場および変動磁場とする。作用させる静磁場の強さは、1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。なお、より好ましくは静磁場の強さは1.0 〜2000Gaus  である。また、変動磁場の強さは、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。なお、より好ましくは変動磁場の強さは2〜100 Gaus  である。また、作用させる交番電界は、所望の電界強さ(10V/cm 〜70V/cm )を少なくとも一対の電極に印加し、周波数50Hz〜5MHz の電界エネルギーを連続的に走査するか、あるいは周波数を段階的 (ステップ状)に変化させた電界エネルギーとすることが有効である。
【0043】
本発明の誘電CAS熟成処理は、温度:2〜15℃、湿度:98〜100 %の雰囲気で行なうことが好ましい。雰囲気温度が、2℃未満では、熟成の進行が遅く、一方、15℃を超えると酸化が進むこととなる。また、雰囲気湿度が、相対湿度で98%未満では、熟成の進行が遅い。なお、誘電CAS熟成処理の期間は、1〜10日とすることが好ましい。熟成の期間が1日未満では、熟成度が不足し、一方、10日を超えて長くなると、 生産性が低下する。
【0044】
ついで、誘電CAS熟成処理を施された精白米は、水、好ましくは上記した誘電CAS磁気水製造装置により製造された誘電CAS磁気水を用いて数回洗米し、さらに上記した誘電CAS磁気水製造装置により製造された誘電CAS磁気水に浸漬し加水される。誘電CAS磁気水は、水分子集団が小さく浸透性に優れた水であり、この誘電CAS磁気水を用いて加水すると、短時間で精白米の加水が完了する。通常の水であれば、2時間程度の浸漬を必要とするが、この誘電CAS磁気水を用いることにより、精白米の加水時間は30分〜1時間程度に短縮される。
【0045】
加水された精白米は、ついで、水切りされたのち、上記した誘電CAS乾燥機内の保持手段に収容保持され、静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で余分な水分を除去し乾燥する誘電CAS乾燥処理を施される。静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用により、精白米の表面に付着している水分子が活性化し揮発しやすくなる。誘電CAS乾燥処理では、熟成処理と同様に、作用させる静磁場の強さは、1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。なお、より好ましくは静磁場の強さは1.0 〜2000Gaus  である。また、変動磁場の強さは、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。なお、より好ましくは変動磁場の強さは3〜200 Gaus  である。
【0046】
また、誘電CAS乾燥処理で作用させる交番電界は、所望の電界強さ(10V/cm 〜70V/cm )を少なくとも一対の電極に印加し、周波数50Hz〜5MHz の電界エネルギーを連続的に走査するか、あるいは周波数を段階的 (ステップ状)に変化させた電界エネルギーとすることが有効である。
本発明の誘電CAS乾燥処理は、温度:2〜15℃、0.05MPa 以下に自ずと減圧された雰囲気中で行なうことが好ましい。雰囲気温度が、2℃未満では、乾燥が遅く、一方、15℃を超えると酸化が進むこととなる。
【0047】
誘電CAS乾燥処理を施された精白米は、ついで包装されたのち、誘電CAS冷凍庫に収容され、保持手段に保持されて、静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で冷凍される誘電CAS冷凍処理を施され、冷凍米(凍結米)とされる。
包装された精白米は、冷凍庫の内部空間に収容・保持され、上記した静磁場発生手段、変動磁場発生手段あるいはさらに交番電界発生手段により、 静磁場、変動磁場、あるいはさらに交番電界を作用させて、水分の凍結を抑制しつつ所定の温度まで急速冷却したのち、交番電界の作用を停止し、該所定の温度で速やかに凍結する。所定の温度としては−30〜−50℃の間の温度とすることが好ましい。
【0048】
誘電CAS冷凍処理では、作用させる静磁場の強さは、1〜10000Gaus とすることが好ましい。静磁場の強さが、1Gaus未満では地磁気に影響されて静磁場の効果の判別がつきにくくなる。一方、永久磁石の製造限界を考慮すると、静磁場の上限は10000Gaus とすることが好ましい。なお、より好ましくは静磁場の強さは10〜2000Gaus  である。
【0049】
また、誘電CAS冷凍処理では、作用させる変動磁場の強さは、0.1 〜1000Gausとすることが好ましい。変動磁場の強さが0.1 Gaus未満では、磁気の効果の判別がつきにくく、一方、1000Gausを超えると装置が高価格となり経済上問題となる。なお、より好ましくは変動磁場の強さは3〜200 Gaus  である。
また、誘電CAS冷凍処理では、作用させる交番電界は、所望の電界強さ( 10V/cm 〜70V/cm )を少なくとも一対の電極に印加し、周波数50Hz〜5MHz の電界エネルギーを連続的に走査するか、あるいは周波数を段階的 (ステップ状)に変化させた電界エネルギーとすることが有効である。
【0050】
上記した誘電CAS冷凍処理により、精白米の組織細胞体を破壊することなく、生のままに近い状態で保存することができ、高鮮度・高品質を保持した精白米(凍結米)とすることができる。
上記したような工程で製造された、この冷凍米(凍結米)は、解凍後包装を開封してそのまま炊飯でき、しかも美味しく食することができるという効果がある。
【0051】
【実施例】
図1に示す即炊飯可食米の製造装置、詳しくは図2〜図5に示す、誘電CAS熟成庫、誘電CAS乾燥機、誘電CAS冷凍庫、誘電CAS磁気水製造装置を使用して、即炊飯可食米を製造した。
精白米1kgを、誘電CAS熟成庫に収容・保持し、雰囲気温度:+5℃、湿度:98%で1日間誘電CAS熟成処理を施した。なお、誘電CAS熟成庫では、静磁場強さ:1.0 Gaus  の静磁場、変動磁場強さ:7.0 Gaus  の変動磁場を作用させた。
【0052】
誘電CAS熟成処理を施された精白米を、ついで、誘電CAS磁気水で軽く3回洗米したのち、誘電CAS磁気水中に30分間浸漬した。その後、水切りし、誘電CAS乾燥機で、誘電CAS乾燥処理を施し、 精白米表面に付着した余分の水分を除去した。なお、誘電CAS乾燥処理は、雰囲気温度:2℃、雰囲気圧力:0.05MPa とし、静磁場強さ:1.0 Gausの静磁場、変動磁場強さ:7.0 Gausの変動磁場を作用させた。
【0053】
誘電CAS乾燥処理を施された精白米は、ついで包装(真空パック)され、誘電CAS冷凍庫に収容・保持され、誘電CAS冷凍処理を施され冷凍米(凍結米)とされた。なお、誘電CAS冷凍処理は、静磁場強さ:1.0 Gausの静磁場、変動磁場強さ:7.0 Gausの変動磁場の作用下で、 −30℃まで急速冷却し、その温度で磁場印加を停止し、凍結させた。
【0054】
このように調整した冷凍米(凍結米)は、−30℃で3ヶ月〜6ヶ月間保存したのちも、鮮度は元の高鮮度を維持でき、解凍後直に炊飯でき、美味しく食することができた。このように調整した冷凍米(凍結米)は、つきたての精白米をただちに洗米ー加水ー炊飯した場合と比較しても、同等以上の食味を有し、とくに甘味が増加し、1段と美味しさが増していることがわかった。
【0055】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、つきたての精白米と同等あるいはそれ以上の、高品質・高鮮度を維持ししかも美味しさが増し、洗米することなく直に炊飯し食することができる即炊飯可食米を、容易にしかも効率よく製造でき、産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の即炊飯可食米の製造装置の構成の一例を模式的に示す概略説明図である。
【図2】本発明の誘電CAS熟成庫の一例を模式的に示す概略説明図である。
【図3】本発明の誘電CAS乾燥機の一例を模式的に示す概略説明図である。
【図4】本発明の誘電CAS冷凍庫の一例を示す概略説明図である。
【図5】本発明の誘電CAS磁気水製造装置の1例を示す概略説明図である。
【図6】電磁コイル構造体の1例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 誘電CAS冷凍庫
2 誘電CAS乾燥機
3 誘電CAS熟成庫
4 誘電CAS磁気水製造装置
10 磁場発生手段
10a 静磁場発生手段
10b 変動磁場発生手段
10c 交流供給手段(交流電源)
11 冷凍庫
12 保持手段
21  乾燥室
22 保持手段
23 雰囲気調整手段
23a 雰囲気調整端
23b 雰囲気調整器
雰囲気調整手段
31  熟成庫
32 保持手段
33 雰囲気調整手段
33a 雰囲気調整端
33b 雰囲気調整器
41  流速調整手段
42  パイプ
5 冷凍手段
55 送風機
101 電磁コイル構造体
101a 基材
101b 電磁コイル
111  絶縁被覆付き高電導性線材
101c コーキング材
A 精白米(被冷凍物、被乾燥物、 被熟成物)

Claims (10)

  1. 冷凍した精白米を、解凍後直ちに炊飯して食に供することができる即炊飯可食米の製造装置であって、誘電CAS熟成庫と、誘電CAS乾燥機と、誘電CAS冷凍庫と、誘電CAS磁気水製造装置とを有することを特徴とする即炊飯可食米製造装置。
  2. 前記誘電CAS熟成庫が、熟成庫と、該熟成庫の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段と、該保持手段に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段と、前記熟成庫の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の即炊飯可食米製造用装置。
  3. 前記誘電CAS乾燥機が、乾燥室と、該乾燥室の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段と、該保持手段に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段と、前記乾燥室の内部空間の雰囲気を調整する雰囲気調整手段と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の即炊飯可食米製造用装置。
  4. 前記誘電CAS冷凍庫が、冷凍庫と、該冷凍庫の内部空間に精白米を収容・保持する保持手段と、該保持手段に収容・保持された精白米に、磁場を作用させる磁場発生手段と、を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の即炊飯可食米製造用装置。
  5. 前記誘電CAS磁気水製造装置が、水を所定速度以上の流水とする流水発生手段と、該流水に磁場を作用させる磁場発生手段と、を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の即炊飯可食米製造装置。
  6. 前記磁場発生手段に加えて、さらに交番電界を作用させる交番電界発生手段を有することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の即炊飯可食米製造装置。
  7. 前記磁場発生手段が、静磁場を作用させる静磁場発生手段と変動磁場を作用させる変動磁場発生手段とからなることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の即炊飯可食米製造装置。
  8. 精白米を、静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で、温度:2〜15℃、相対湿度:98〜100 %の雰囲気中で熟成させる誘電CAS熟成処理を施したのち、該誘電CAS熟成処理された精白米を、流速:2m/s 以上の流水に静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界を作用させて得た誘電CAS磁気水に浸漬し加水し、水切り後、さらに静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で温度:2〜15℃の減圧雰囲気中で乾燥する誘電CAS乾燥処理を施し、包装したのち、静磁場および変動磁場あるいはさらに交番電界の作用下で温度:0℃〜−60℃に急速冷却したのちその温度で速やかに凍結する誘電CAS冷凍処理を施すことを特徴とする即炊飯可食米の製造方法。
  9. 前記静磁場が1〜10000Gaus の静磁場であり、前記変動磁場が0.1 〜1000Gausの変動磁場であり、前記交番電界が50Hz〜5MHz の可変周波数交番電界であることを特徴とする請求項8に記載の即炊飯可食米の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の製造方法で製造された即炊飯可食米であって、解凍後包装を開封し、炊飯することにより食することができることを特徴とする即炊飯可食米。
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