JP2004080701A - 波形劣化補償機能を有する受信装置 - Google Patents

波形劣化補償機能を有する受信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】受信装置において、分散補償ファイバや偏波保持ファイバを用いることなく、波長分散,偏波モード分散等による受信信号の波形劣化の補償を高精度に実現する。
【解決手段】補償特性可変型の第1の波形劣化補償手段3と、その出力についてさらに波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第2の波形劣化補償手段5と、受信信号の波形データを測定する受信波形測定手段8と、これにより得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、各波形劣化補償手段3及び5の補償特性を制御する制御手段9と、この制御手段9による波形劣化補償手段3及び5に対する補償特性の制御速度に差を設ける時定数生成手段16−1,16−2とをそなえるように構成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波形劣化補償機能を有する受信装置に関し、特に、光信号が光伝送路から受ける波形劣化を補償するために用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図20は既存の光伝送システムの一例を示すブロック図で、この図20に示す光伝送システム100は、光送信装置200,光増幅中継器300及び光受信装置400をそなえて構成されており、光送信装置200から送信された光信号が、光伝送路(光ファイバ)500を通じて、光中継器300にて適宜に中継増幅されながら光受信装置400へ伝送されるようになっている。なお、この図20において、光中継器300は、1台しか図示していないが、勿論、光信号の伝送距離に応じて2台以上設けられる場合もあるし、不要な場合もある。
【0003】
このような光伝送システム100において、例えば、10Gb/s(ギガビット毎秒)や40G b/sに代表される長距離・大容量の光伝送を行なう場合、一般に、「波長分散」や「偏波モード分散」などによる受信信号の波形劣化が顕著に現われるため、光受信器402の受信感度特性などの伝送特性が劣化し〔受信波形のアイパターンの開口度(以下、アイ開口度という)が小さくなり〕、伝送速度や伝送距離に制限を受ける。なお、403は光受信器402からデータとクロックを受けて所定のデジタル信号処理を行なう信号処理部を示す。
【0004】
ここで、「波長分散」とは、光ファイバ自体の材料分散や構造分散に起因し、光ファイバ中における伝搬速度に波長依存性を持つ性質をいう。具体的には、零分散波長を中心に長波長側が遅れ、短波長側が進む性質である。この影響は、伝送距離や敷設されている光ファイバの特性,環境温度の変化などに依存して変化する。
【0005】
これに対し、「偏波モード分散」とは、光ファイバの断面が真円ではなく楕円であるため、二つの直交する偏波主軸(TEモード,TMモード)により光信号の群速度(伝搬速度)に差が生じる性質をいう。この影響は、光ファイバに加わる応力の変化や、光ファイバの製造条件,敷設条件、さらには環境温度の変化などに依存して変化する。
【0006】
「偏波モード分散」による伝送特性劣化は、既に定式化されており、「偏波モード分散」による伝送特性の劣化量P(dB )は、光伝送路500の二つの偏波主軸に対する光信号の入力パワー比γ(0<γ<1)と、光伝送路500全体の偏波分散値Δτにより決まり、次式(1)で与えられる。なお、この影響は一般的に、伝送速度の二乗に比例し、伝送距離のルート(平方根)に比例する。
P∝γ(1−γ)Δτ ……… (1)
そして、従来、「波長分散」による劣化に対しては、零分散波長を1.55μm帯にシフトした分散シフトファイバ(DSF:Dispersion Shift Fiber)を光伝送路500に用いたり、波長分散とは逆の波長分散特性をもつように設計された分散補償ファイバ(DCF:Dispersion Compensation Fiber)401aを光受信器402の前段に設けたりして、光伝送路500から受ける波形劣化を補償して、受信波形のアイ開口度を大きくしている。
【0007】
一方、「偏波モード分散」による劣化に対しては、直線偏波の光の偏波軸を光ファイバのX軸(もしくはY軸)に合わせて入射すると、偏波状態が保たれたまま光ファイバ中を伝搬し、出射端においてもX偏波光(もしくはY偏波光)のみが得られるように設計された偏波保持ファイバ(PMF:Polarization Maintaining Fiber)401bを光受信器402の前段に設けることで、光伝送路500から受ける、「偏波モード分散」を軽減している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般、「波長分散」による波形劣化は波長多重数の増大により大きくなり、また、「偏波モード分散」による波形劣化は伝送速度や伝送距離に比例して大きくなるため、上述した既存の光伝送システム100では、光受信器402が許容できる波形劣化量の範囲となるように、光伝送距離毎に異なる分散補償ファイバ401aや偏波保持ファイバ401bを個々に設ける必要がある。
【0009】
これは、必要となる分散補償ファイバ401aや偏波保持ファイバ401bの種類と使用頻度が増加し、システム構築時のコストや管理コストが膨大となり、非現実的になるだけでなく、システム改築時などの拡張性(応用性),柔軟性(融通性)にも欠けることを意味する。
また、分散補償ファイバ401aや偏波保持ファイバ401bは、コストが高く、また、挿入損失が大きいため、光増幅中継器300を多段化する必要が生じる等の難点もある。さらに、10Gb/sや40Gb/sに代表される近年の超長距離・大容量光伝送システムにおいては、WDM技術により波長間隔が非常に短くなるため、上述した環境温度の変化などに起因する波長特性の変化が無視できなくなる。
【0010】
このため、10Gb/sや40Gb/sといった超高速光伝送を行なう場合、単に分散補償ファイバ401aや偏波保持ファイバ401bを設けるだけでは、コストを含むシステムとしての柔軟性に欠けるだけでなく、充分な受信信号の波形劣化補償も期待できない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、分散補償ファイバや偏波保持ファイバを用いることなく、波長分散,偏波モード分散等による受信信号の波形劣化の補償を高精度に実現する、波形劣化補償機能を有する受信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の波形劣化補償機能を有する受信装置(請求項1)は、以下の各手段をそなえたことを特徴としている。
(1)受信信号の受けた波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第1の波形劣化補償手段
(2)該第1の波形劣化補償手段の出力についてさらに波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第2の波形劣化補償手段
(3)該受信信号の波形データ(以下、受信波形データという)を測定する受信波形測定手段
(4)該受信波形測定手段により得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第1の波形劣化補償手段及び該第2の波形劣化補償手段の補償特性を制御する制御手段
(5)該制御手段による該第1の波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度と、該制御手段による該第2の波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度とに差を設ける時定数生成手段
ここで、上記の時定数生成手段は、第1の時定数を有する第1の時定数生成回路と、該第1の時定数とは異なる第2の時定数を有する第2の時定数生成回路とをそなえて構成されるとともに、該第1の時定数生成回路が、該第1の波形劣化補償手段と該制御手段との間に設けられ、且つ、該第2の時定数生成回路が、該第2の波形劣化補償手段と該制御手段との間に設けられていてもよい(請求項2)。
【0012】
さらに、上記の受信波形測定手段は、該第1の波形劣化補償手段の出力から第1の受信波形データを測定する第1の受信波形測定回路と、該第2の波形劣化補償手段の出力から第2の受信波形データを測定する第2の受信波形測定回路とをそなえて構成し、上記の制御手段は、該第1の受信波形測定回路により得られた該第1の受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第1の波形劣化補償手段の補償特性を制御する第1の制御回路と、該第2の受信波形測定回路により得られた該第2の受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第2の波形劣化補償回路の補償特性を制御する第2の制御回路とをそなえて構成してもよい(請求項3)。
【0013】
また、本発明の波形劣化補償機能を有する受信装置(請求項4)は、以下のものをそなえたことを特徴としている。
(1)複数種類の波長を多重した波長多重光信号を光伝送路から受信して該波長多重光信号を波長毎に分波する分波部
(2)該波長多重光信号が受けた波形劣化を補償しうる補償特性可変型の光波形劣化補償手段
(3)該分波部で分波された各光信号のうち少なくとも1波の特定波長の光信号について設けられ、当該光信号を光電変換した後の受信信号が受けた波形劣化を補償しうる複数の補償特性可変型の電気波形劣化補償手段
(4)該受信信号の波形データ(以下、受信波形データという)を測定する受信波形測定手段
(5)該受信波形測定手段により得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該光波形劣化補償手段及び該電気波形劣化補償手段の補償特性を個別に制御する制御手段
(6)該制御手段による該光波形劣化補償手段及び個々の電気波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度に差を設ける時定数生成手段
なお、上記の受信波形測定手段は、次の各部をそなえて構成することができる(請求項5)。
【0014】
(1)該受信信号を等価時間サンプリングして該受信信号についての複数の波高データを取得する等価時間サンプリング部
(2)該等価時間サンプリング部により得られた該波高データを該受信波形データとして記録する波形データ記録部
(3)該等価時間サンプリング部によるサンプリングタイミングに時間的重み付けを与えて該波高データのサンプリングタイミングに粗密を作り出す時間的重み付け部
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔A〕基本態様の説明
図1は本発明の一実施形態に係る光受信装置の要部の基本態様を示すブロック図で、この図1に示す光受信装置1は、光受信器4として、受光素子2,前置増幅器3,等化増幅器5,クロック抽出器6,識別器7,受信波形測定回路8,制御回路9,第1の時定数生成回路16−1(第1の時定数τ1)及び第2の時定数生成回路16−2(第2の時定数τ2)をそなえて構成されている。
【0016】
ここで、受光素子2は、光伝送路30(SMF,DSFのいずれを用いてもよい)を伝送されてくる光信号を受光して電流信号に変換するものであり、前置増幅器(プリアンプ)3は、この受光素子2の出力を増幅することにより前記電流信号を電圧信号に変換するものである。ただし、このプリアンプ3は、本実施形態では、受信信号が光伝送路30で受けた波形劣化の補償特性として、可変周波数・位相特性を有し、当該特性が制御回路9から制御されることにより、光伝送路30において主に「偏波モード分散」により受けた波形劣化を適応的に等化(補償)しうる(第1の)波形劣化補償回路(電気波形劣化補償手段)としても機能する。
【0017】
このため、プリアンプ3は、例えば図3に示すように、受光素子2の出力を増幅する増幅器33と、受信信号の周波数帯域を複数の帯域に分割したときの帯域を通過帯域としてそれぞれ有する複数のバンドパスフィルタ(BPF)31と、これらのBPF31の各出力(入力信号)についてそれぞれ移相(群遅延)調整を施しうる複数の移相器32とをそなえて構成される。
【0018】
そして、これらの移相器32の位相を個々に制御することで、BPF51の通過帯域(以下、分割帯域ともいう)毎に、受信信号に対して異なる群遅延を与えて、その周波数特性(補償特性)を適宜に調整することができる。なお、かかる周波数特性可変型のプリアンプ3は、下記の等化増幅器5の構成と同様の構成を採っても良い。
【0019】
一方、等化増幅器(第2の波形劣化補償回路;電気波形劣化補償手段)5は、受信信号が光伝送路30で受けた波形劣化の補償特性として、可変周波数・位相特性を有し、当該特性が制御回路9から制御されることにより、光伝送路30において主に「波長分散」により受けた波形劣化を適応的に等化(補償)しうるものである。
【0020】
つまり、本光受信器4は、受光素子2による光電変換後の受信信号をプリアンプ3と等化増幅器5とで2段階に補償できるようになっているのである。なお、本実施形態で使用する「周波数特性」とは、広義の意味で、周波数領域における振幅成分と位相成分の双方を含む(周波数・位相特性を意味する)ものとし、「周波数データ」とは、周波数領域における振幅成分についてのデータと位相成分についてのデータの双方を含むものとする。
【0021】
このため、上記の等化増幅器5は、例えば図4に示すように、受信信号の周波数帯域を複数の帯域に分割したときの帯域を通過帯域としてそれぞれ有する複数のバンドパスフィルタ(BPF)51と、これらのBPF51の各出力(入力信号)についてそれぞれ移相(群遅延)調整を施しうる複数の移相器52と、これらの移相器52の各出力に直列接続されてその出力(入力信号)をそれぞれ増幅しうる複数の利得可変型の増幅器53(あるいは、可変減衰器でもよい)とをそなえて構成される。なお、移相器52と増幅器53の位置は入れ替えても良い。
【0022】
つまり、これらの移相器52及び増幅器53の組は、BPF51の出力について位相調整と利得調整とを個々に施しうる位相・利得調整回路としての機能を果たしており、これにより、本実施形態の等化増幅器5は、各移相器52の位相及び各増幅器53(もしくは、可変減衰器)の利得を個々に制御することで、BPF51の通過帯域(以下、分割帯域ともいう)毎に、受信信号に対して異なる群遅延及び異なる利得を与えて、その周波数特性(補償特性)を適宜に調整することができるのである。
【0023】
以上のようにして、周波数特性を受信信号の通過帯域毎に個々に調整することのできる、プリアンプ3及び等化増幅器5が実現され、これらのプリアンプ3及び等化増幅器5による2段階の精度の高い波形劣化補償が実現されて、本光受信装置1の実現に大きく寄与する。なお、BPF51には、上記の帯域分割を精度良く行なうために、ロジックによりフィルタリングを行なうデジタルフィルタを用いることも可能である。
【0024】
次に、クロック抽出器6は、上記の受信信号からクロック(CLK)を再生するもので、再生されたクロックは、受信波形測定回路8(図2により後述する分周器11),識別器7及びデジタル信号処理のための信号処理部(例えば、図20の符号403参照)へそれぞれ供給されるようになっている。また、識別器7は、このクロック抽出器6で再生されたクロックに従って等化増幅器5の出力を識別・再生して信号データを信号処理部へ出力するものであり、受信波形測定回路(受信波形測定手段;受信信号の波形測定装置)8は、等化増幅器5の出力波形、即ち、受信信号の波形(アイパターン)をモニタしてその波形データ(以下、受信波形データともいう)を測定するためのものである。
【0025】
また、制御回路9は、この受信波形測定回路8(以下、「モニタ回路8」と表記することもある)で測定された光伝送路30において波形劣化を受けた受信信号のアイパターンデータをFFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)により周波数領域に変換して得られる受信信号の周波数データと波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小となるよう、プリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性をそれぞれ制御するためのものである。
【0026】
ここで、一般に高速補償(例えば、1msオーダ)が要求される偏波モード分散と、これに比べ一般に低速補償(例えば、1μsオーダ)でよい波長分散のそれぞれに起因する波形劣化を同時に補償するためには、▲1▼波形劣化に対するダイナミックレンジの拡大(または、波形劣化の補償範囲の拡大)と、▲2▼制御能力の向上と、▲3▼補償制御系の安定性とが要求される。
【0027】
特に、10Gb/sや40Gb/sに代表される超高速光伝送においては、波形補償に対する一つのフィードバック制御では、上記▲1▼の実現が困難となり、また、高速補償と低速補償とを同時に行なう必要性から、フィードバック制御系の安定性が問題となる。これらを回避するために制御能力を向上させることは、回路規模の増大や、処理時間の増大につながり、従って、高速補償が要求される偏波モード分散補償(例えば、1msオーダ)を行なうことは困難となる。
【0028】
そこで、本実施形態では、例えば図1中に示すように、制御回路9とプリアンプ3との間に時定数τ1の前記時定数生成回路16−1を設けるとともに、制御回路9と等化増幅器5との間に時定数τ2(≠τ1)の前記時定数生成回路16−2を設けることで、光ファイバ中の光の偏波状態がランダムに変化するため一般に高速補償が要求される偏波モード分散補償と、これに比べ一般に低速補償でよい波長分散補償のそれぞれの補償速度(制御速度)に時間差を設けている。つまり、上記の時定数生成回路16−1及び16−2は、制御回路9によるプリアンプ3及び等化増幅器5に対する周波数特性の制御速度に差を設ける時定数生成手段として機能するのである。
【0029】
このように、制御回路9からプリアンプ3へのフィードバック制御による補償速度と、制御回路から等化増幅器5へのフィードバック制御による補償速度とに時間差を設けることで、安定な補償制御が行なえるため、あらゆる速度変化を有する波形劣化を補償することができるだけでなく、制御回路9で行なう周波数データの差分演算処理の軽減を図ることが可能となる。
【0030】
なお、仮に、プリアンプ3において高速補償(偏波モード分散補償)を行ない、等化増幅器5において低速補償(波長分散補償)を行なうようにするためには、各時定数生成回路16−1,16−2の時定数τ1,τ2がτ1<<τ2なる関係をもつよう設計すればよい。また、これらの時定数生成回路16−1,16−2は、例えば図5に示すようにCLK抽出器6からの基準クロック信号を入力信号とするカウンタやタイマ等のデジタル回路を用いて構成しても良いし、抵抗及び容量などによるアナログ回路を用いて構成しても良い。いずれの場合も、簡素な構成で容易に実現可能である。
【0031】
次に、上記のモニタ回路8及び制御回路9の詳細について説明する。
モニタ回路8は、図2に示すように、分周器11,遅延制御器12,サンプラ13,アナログ/デジタル(A/D)コンバータ14及び波形記録用メモリ15をそなえて構成され、制御回路9は、CPU(Central Processing Unit)あるいはDSP(Digital Signal Processor)等により構成されたプロセッサ21,参照データ用メモリ22及びデジタル/アナログ(D/A)コンバータ23をそなえて構成されている。
【0032】
ここで、まず、モニタ回路8において、分周器11は、クロック抽出器6で再生された、受信信号に同期した高速(基準)クロック(例えば、10GHzや40GHzなど)を分周することにより、モニタ回路8の動作クロックとして適切な(後述する等価時間サンプリングが容易な)クロックを生成するものであり、遅延制御器12は、この分周器11で分周された基準クロックの遅延時間を制御することにより、分周器11の出力を周期的に遅延させながらトリガ出力(サンプリングタイミング)としてサンプラ13に供給しうるもので、このときの遅延時間(遅延値)はA/Dコンバータ14に出力されるようになっている。
【0033】
また、サンプラ(サンプリング回路)13は、上記の遅延制御器12からのトリガ(サンプリング)タイミングで等化増幅器5の出力をサンプリングして波高(振幅)データを取得するものであり、A/Dコンバータ14は、このサンプラ13でサンプリングされた波高データと遅延制御器14からの上記遅延値とをA/D変換するものである。
【0034】
さらに、波形記録用メモリ(波形データ記録部)15は、このA/Dコンバータ14でA/D変換された波高データと遅延値とを組で記憶することにより、各遅延時間に対する波高データを、後述する基準波形の周波数データとの差分演算のために周波数領域に変換(FFT)されるべき受信信号の波形データとして記録するためのものである。なお、この波形記録用メモリ15は、例えば、RAMなどで実現される。
【0035】
このような構成において、本実施形態では、遅延制御器12で上記の遅延時間を順次(周期的に)増加してゆくことより、例えば図6に模式的に示すように、サンプリングタイミングが順次シフト(遅延)してゆき、各タイミングでの波高データが波形記録用メモリ15に記録されることになる。そして、記録された各遅延時間に対する波高データを受信信号のビットレートに応じた周期で再構築すると、受信信号の波形(アイパターン)が得られる。
【0036】
つまり、上記の分周器11,遅延制御器12,サンプラ13及びA/Dコンバータ14から成る部分は、受信信号を等価時間サンプリングしてその受信信号についての複数の波高データを取得する等価時間サンプリング部10として機能し、さらに、分周器11及び遅延制御器12から成る部分は、受信信号に同期した基準クロックに基づくサンプリングタイミングを生成し、その出力タイミングを周期的にシフトしながら出力するサンプリングタイミング生成回路として機能するのである。
【0037】
一方、制御回路9において、参照データ用メモリ22は、プロセッサ21での周波数特性の差分を求める際に参照される(比較対象となる)参照データ(波形劣化を受けていない基準波形の周波数データ)を予め記憶しておくものであり、プロセッサ21は、上述のごとく波形記録用メモリ15に記録された波高データを遅延時間によって再構築することにより受信信号のアイパターンを再生するとともに、そのアイパターンをFFTして得られる受信信号の周波数データと参照データ用メモリ22の参照データとに基づいて各周波数データの差分〔振幅成分の差分及び群遅延(位相)成分の差分〕を演算により求め、その差分が最小となるようにプリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性(移相器52の群遅延量,増幅器53の利得)をそれぞれ制御する機能を有するものである。
【0038】
つまり、このプロセッサ21は、次のような機能を兼ね備えていることになる。
(1)モニタ回路8により得られた受信波形データをFFTして受信波形データの周波数データを求めるFFT部(フーリエ変換部)211としての機能
(2)このFFT部211により得られた周波数データと波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとに基づいて上記の各周波数特性(振幅成分及び群遅延成分)の差分を演算により求める差分演算部212としての機能
(3)この差分演算部212によって求められた上記の振幅成分及び群遅延成分についての各差分が最小となるプリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性(補償特性)を求める補償特性決定部213としての機能
(4)この補償特性決定部213で得られた周波数特性をもつようにプリアンプ3及び等化増幅器5を制御するための制御信号を生成する制御信号生成部214としての機能
なお、上記のFFT部211と差分演算部212は、FFTと差分演算とを行なう演算手段210として機能することになる。そして、この演算手段210とモニタ回路8とで、受信信号の波形劣化(受信波形データと基準波形データとの差分)を検出する、受信信号の波形劣化検出装置(受信波形劣化検出手段)としての機能が実現されていることになる。
【0039】
また、D/Aコンバータ23は、プロセッサ21(制御信号生成部214)で生成されたプリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性をそれぞれ制御するための制御信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して、時定数生成回路16−1及び16−2を介して、プリアンプ3及び等化増幅器5に供給するものである。
【0040】
なお、上記の「基準波形」としては、本実施形態では、例えば、受信信号が10Gb/s, NRZ(Non Return to Zero)信号であったとすると、図7に示すような、10Gb/s,DUTY:100%の方形波にカットオフ周波数7GHzの4次ベッセルトムソンフィルタをかけた波形を用いることができる。
また、上記の参照データ用メモリ22には、「参照データ」として、FFT前及びFFT後のいずれの周波数データを格納しておいてもよい。ただし、FFT前の周波数データを格納した場合は、上記の差分演算前に「参照データ」についてもデータの次元を合わせるためにFFTを施す必要がある。
【0041】
以下、上述のごとく構成された本実施形態の光受信装置1の基本動作について詳述する。
まず、光伝送路30を伝送されてきた光信号は受光素子2により電流信号に変換され、プリアンプ3により電流/電圧変換されたのち、等化増幅器5に入力される。等化増幅器5は、受信信号(電気信号)を増幅したのち、クロック抽出器6,識別器7,モニタ回路8へそれぞれ出力する。クロック抽出器6では、等化増幅器5から入力される受信信号からその受信波形に同期した基準クロックを再生する。
【0042】
再生された基準クロックは、識別器7,モニタ回路8(分周器11)及び信号処理部(図示省略)へそれぞれ供給される。そして、識別器7は、このようにクロック抽出器6から供給された基準クロックにより等化増幅器5の出力を識別・再生して上記信号処理部へ出力する。
一方、図8に示すように、このとき、モニタ回路8では、クロック抽出器6からの基準クロックが分周器11にて分周され(分周過程)、これにより、等価時間サンプリング制御が容易な周波数となる動作クロック(以下、分周クロックともいう)が生成される(ステップS1;サンプリングタイミング生成過程)。
【0043】
この分周クロックは、遅延制御器12に入力され(ステップS2)、遅延制御器12は、分周クロックの出力タイミングを変更(微小時間ずつ遅延)して〔ステップS3;サンプリングタイミングシフト(遅延制御)過程〕、トリガ出力(サンプリングタイミング;以下、サンプリングトリガともいう)としてサンプラ13に供給する(ステップS4)とともに、そのときの遅延値をサンプリングタイミングの情報(サンプリングトリガの遅延時間を制御した内部制御信号)としてA/Dコンバータ14に出力する(ステップS5)。
【0044】
サンプラ13では、等化増幅器5の出力(以下、等化増幅出力ということがある)を遅延制御器12からのサンプリングトリガ毎にサンプリングゲート(図示省略)を微小時間だけひらく(導通させる)ことにより、等化増幅出力の波高データ(サンプル点;電圧値)をサンプリングし〔ステップS6;(等価時間)サンプリング過程〕、その波高データをA/Dコンバータ14に出力する(ステップS7)。
【0045】
A/Dコンバータ14は、遅延制御器12から入力される上記の遅延値(サンプリングタイミングの情報)とサンプラ13から入力される波高データとをデジタル信号に変換して波形記録用メモリ15に記録する〔ステップS8,S9;波形データ記録過程(以上、受信波形測定過程)〕。これにより、波形記録用メモリ15には、遅延時間に対する受信信号のアイパターンが記録される(図10参照)。
【0046】
次に、制御回路9では、図9に示すように、プロセッサ21が、まず、波形記録用メモリ15に記録された各サンプリングタイミング(遅延時間)での波高データを統計処理して、各タイミングでの波高データをつなげて受信波形データを取得(再構築)する(図11参照;ステップS10)。さらに、プロセッサ21(FFT部211)は、取得した受信波形データをFFTすることにより受信波形の周波数データ〔(振幅)成分及び群遅延(位相)成分〕を求める(ステップS11)。
【0047】
例えば、上述のごとく再構築された受信波形が図12(d)に示すような波形であったとすると、この図12(d)に示す波形をプロセッサ21にてFFTすると、図12(e)に示すような振幅成分と、図12(f)に示すような群遅延成分とが得られることになる〔換言すれば、図12(d)に示す波形は、図12(e)に示す振幅成分と図12(f)に示す群遅延成分とを有しているのである〕。
【0048】
そして、プロセッサ21(差分演算部212)は、このようにして得られた受信波形の振幅成分及び群遅延成分と、参照データ用メモリ22に予め記憶されている基準波形〔図12(a)参照〕の振幅成分〔図12(b)参照〕及び群遅延成分〔図12(c)参照〕とを、前記の分割帯域毎に比較して、その分割帯域毎の振幅成分の差分と群遅延成分の差分とを求める(ステップS12;差分演算過程)。なお、このように上記各差分を求めることは、受信信号のアイ開口度の劣化量を検出していることに相当する。
【0049】
次いで、プロセッサ21は、上述のごとく分割帯域毎に求めた振幅成分及び群遅延成分の各差分をそれぞれ最小にするような振幅成分及び群遅延成分の補正特性〔例えば、図13(a),図13(b)参照〕を求め(補償特性決定過程)、その補正特性をプリアンプ3及び等化増幅器5がもつように、プリアンプ3の周波数特性及び等化増幅器5の周波数特性、即ち、移相器32,52の群遅延量,増幅器53の利得を個別に制御するための制御信号(デジタル信号)を生成する(制御信号生成過程)。
【0050】
そして、上述のごとく生成された制御信号は、D/Aコンバータ23でアナログ信号に変換されて、時定数生成回路16−1及び16−2に入力され、時定数τ1,τ2に応じた制御速度遅延を受けて、プリアンプ3及び等化増幅器5の対応する(制御が必要な)移相器32,52及び/又は増幅器53に入力される。これにより、プリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性が制御されて、例えば図13(c)〜図13(e)に示すように、受信信号の光伝送路30から受けた波形劣化がプリアンプ3及び等化増幅器5にて2段階に補償される(受信信号のアイ開口度が拡大する;制御過程)。
【0051】
なお、図13(c)は波形劣化補償後の受信波形、図13(d)は図13(c)に示す波形劣化補償後の受信波形の振幅成分、図13(e)は同じく図13(c)に示す波形劣化補償後の受信波形の群遅延成分をそれぞれ表している。
以上のように、本実施形態の光受信装置1によれば、受信信号の波形劣化量(アイ開口度)を検出して、その波形劣化量(アイ開口度)をプリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性を制御することで複数段階に補償する(広げる)ことができるので、光受信器4で補償可能な波形劣化の範囲、あるいは、許容できる波形劣化の範囲を拡大する(つまり、受信感度特性を向上して、対応可能な光伝送距離を拡大する)ことができる。
【0052】
したがって、分散補償ファイバや偏波保持ファイバを用いることなく、波長分散や偏波モード分散等による波形劣化の補償を高精度に実現することが可能となる。その結果、コストを含む光伝送システムとしての拡張性(応用性),柔軟性(融通性)の向上を図ることができる。
特に、本実施形態では、時定数生成回路16−1及び16−2により、制御回路9からプリアンプ3へのフィードバック制御による補償(偏波モード分散補償)の速度と、制御回路9から等化増幅器5へのフィードバック制御による補償(波長分散補償)の速度とに時間差を設けることで、安定な補償制御が行なえるため、あらゆる速度変化を有する波形劣化を補償することができるだけでなく、制御回路9(プロセッサ21)で行なう周波数データの差分演算処理の軽減を図ることが可能である。なお、上記補償速度差は、時定数生成回路16−1及び16−2のいずれか一方のみをそなえることで実現してもよい。
【0053】
また、上述した光受信装置1では、実際の受信信号の波形劣化量をリアルタイムに検出して補償することができるので、10Gbp/s以上の超高速光伝送において温度変化などの微小な外的要因により光伝送路30の偏波モード分散特性や波長分散特性が変化して受信信号が受ける偏波モード分散や波長分散による波形劣化が変動しても、その変動に追従することができる。
【0054】
しかも、プロセッサ21において、周波数特性(振幅及び群遅延)についての差分を最小にするプリアンプ3及び等化増幅器5の最適な周波数特性を一義に決めることができるので、例えば、受信信号のビットエラーレート(BER)などを監視することにより受信信号の品質を監視してその品質が所定品質を満足するように補償制御を行なうような場合に比して、プリアンプ3及び等化増幅器5の最適な周波数特性を求めるためのスイープ動作が不要なので、高速且つ確実な補償制御が可能である。
【0055】
また、モニタ回路8では、受信信号(等化増幅出力)を等価時間サンプリング(受信信号に同期した基準クロックを分周器11で分周して、その分周クロックを遅延制御器12で周期的にシフト(遅延)させながらサンプリングタイミングとしてサンプラ13に供給)して複数の波高データを取得し、得られた波高データを受信波形データ(受信信号のアイパターン)として波形記録用メモリ15に記録するので、基準クロックの速度(周波数)に関わらず常に装置内において適切な動作クロックでサンプリングタイミングの生成を行なうことができる。
【0056】
従って、受信信号が10 Gb/sや40Gb/s以上の超高速信号であっても受信波形データを確実に記録・測定することができ、高速信号に対しても十分な補償制御を行なうことが可能である。
特に、上述のように分周器11と遅延制御器12とを用いることで、整数倍(N)分周する分周器を用いたとしても、遅延制御器12の遅延制御により任意のタイミングでサンプリングタイミングを出力することができるので、簡素な構成で極めて柔軟性に優れた等価時間サンプリング部10を実現できる。
【0057】
なお、上述した等価時間サンプリング部10では、受信信号に同期した基準クロックに基づきサンプリングタイミングを生成するが、このサンプリングタイミングに波形劣化の程度により時間的重み付けを与え、粗密の等価サンプリングを行なうようにしてもよい。
例えば図14に模式的に示すように、1ビットの前半箇所の波形劣化が著しい受信波形データに対して、当該箇所を密に、残りの1ビットの後半箇所は粗くサンプリングを行なうことで、高精度な補償を確実に実現することができるとともに、サンプリングタイミングを全体として増加させる必要がないので、制御回路9での周波数データの差分演算処理において、必要な処理速度やメモリ領域などを軽減することが可能となる。
【0058】
このような粗密の等価サンプリングは、例えば、遅延制御器12にnビットのカウンタとシフトレジスタを用い、プロセッサ21からの指示により、前記サンプリングタイミングの粗密を変更することで実現できる。つまり、この場合の遅延制御器12は、等価時間サンプリング部10によるサンプリングタイミングに時間的重み付けを与える時間的重み付け部としての機能も有していることになる。
【0059】
〔A1〕基本態様の第1変形例の説明
図15は上述した光受信装置1の第1変形例を示すブロック図で、この図15に示す光受信装置1は、図1により上述したものに比して、時定数生成回路16−1及び16−2が、それぞれ、モニタ回路8と制御回路9との間に設けられている点が異なる。なお、他の既述の符号を付した部分はそれぞれ既述のものと同一もしくは同様のものであり、受信波形測定回路8及び制御回路9の構成及び動作についても、上述したものと同一もしくは同様である。
【0060】
即ち、この場合、制御回路9は、時定数生成回路16−1及び16−2の出力信号を受けてプリアンプ3及び等化増幅器5の周波数特性(補償特性)を決定する、換言すれば、上述した実施形態では2系統のフィードバック制御系による制御速度差を制御回路9の生成する制御信号の時定数を変えることで実現していたのに対し、本変形例では、制御回路9での補償特性の決定速度を変えることで同等の制御速度差を実現しているのである。
【0061】
したがって、このような構成をとっても、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、この場合も、補償(制御)速度差は、時定数生成回路16−1及び16−2のいずれか一方のみをそなえることで実現してもよい。
〔A2〕基本態様の第2変形例の説明
図16は図1により上述した光受信装置の第2変形例を示すブロック図で、この図16に示す光受信装置1は、図1により上述したものに比して、プリアンプ3及び等価増幅器5に対応して2系統(第1及び第2)の受信波形測定回路8−1,8−2及び制御回路9−1,9−2がそなえられている点が異なる。つまり、この場合は、プリアンプ3に対するフィードバック制御系(偏波モード分散補償制御系)と、等化増幅器5に対するフィードバック制御系(波長分散補償制御系)とが物理的に独立して設けられた構成になっているのである。
【0062】
したがって、この場合、一方(第1)の受信波形測定回路8−1は、プリアンプ3の出力について受信波形データの測定を行ない、他方(第2)の受信波形測定回路8−2は、等化増幅器5の出力について受信波形データの測定を行なうことになる。
そして、(第1の)制御回路9−1は、受信波形測定回路8−1での測定結果に基づいてプリアンプ3の周波数特性を決定して必要な制御信号を生成し、(第2の)制御回路9−2は、受信波形測定回路8−2での測定結果に基づいて等化増幅器5の周波数特性を決定して必要な制御信号を生成することになる。
【0063】
なお、これらの受信波形測定回路8−1,8−2及び制御回路9−1,9−2の構成及び動作は、それぞれ、前述した受信波形測定回路8及び制御回路9と同一もしくは同様である。
このような構成をとっても、図1により前述した光受信装置1と同様の効果ないし利点を得ることができるとともに、この場合は、2系統のフィードバック制御系が独立しているので、更なる、波形劣化の補償範囲の拡大と補償制御系の安定性の向上とを図ることができる。
【0064】
なお、本構成においても、上述した第1変形例と同様に、時定数生成回路16−1(16−2)は、受信波形測定回路8−1(8−2)と制御回路9−1(9−2)との間に設けてもよい。また、補償(制御)速度差は、時定数生成回路16−1及び16−2のいずれか一方のみをそなえることで実現してもよい。
〔A3〕基本態様の第3変形例の説明
図17は図1により前述した光受信装置1の第3変形例を示すブロック図で、この図17に示す光受信装置1は、光送信装置200(波長可変光源201)及び可変分散補償器5A(又は偏波コントローラ5B)に対してもフィードバック制御をかけることができるようになっている。なお、この図17においても、既述の符号と同一符号を付した部分は、既述のものと同一もしくは同様のものを示す。
【0065】
ここで、上記の可変分散補償器(光波形劣化補償手段)5Aは、光分波器(分波部)41の前段において光信号の段階で受信WDM信号に生じる波長分散を自己の可変分散補償特性により一括制御するものであり、偏波コントローラ5Bは、受信WDM信号の偏波を自在に制御することができるもので、制御回路9で生成される制御信号に基づいて、その波長分散又は偏波モード分散補償特性が制御されることによって、受信WDM信号の波長分散又は偏波モード分散に起因する波形劣化を補償できるようになっている。なお、上記の光分波器41は、複数種類の波長を多重したWDM信号を光伝送路30から受信してそのWDM信号を波長毎に分波するためのものである。
【0066】
つまり、この場合は、光受信器4の受信波形測定回路8により得られた受信波形データをFFTして得られる周波数データと、上記波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、プリアンプ3及び等化増幅器5に対する制御に加えて、可変分散補償器5A(又は偏波コントローラ5B)及び光送信装置200の波長可変光源201に対する制御も制御回路9から行なうことで、光伝送によりWDM信号が受ける波形劣化を総合的に補償できるようになっているのである。
【0067】
この場合、フィードバック制御系が、光受信器4内のプリアンプ3及び等化増幅器5に対する系と、光送信装置200及び可変分散補償器5A(又は偏波コントローラ5B)に対する系の4系統となるので、光受信器4には、それぞれの系に対応して、4組の時定数生成回路16−1(時定数τ1),16−2(時定数τ2),16−3(時定数τ3),16−4(時定数τ4)(時定数生成手段)が設けられて、個々の制御速度に時間差が設けられている。なお、時定数生成回路16−3及び16−4は、時定数生成回路16−1及び16−2と同様の構成を有し、また、各時定数τ1,τ2,τ3,τ4は、各制御系が発振してしまわないように設定される。
【0068】
以上のような構成により、本変形例では、光送信装置200及び可変分散補償器5B(又は偏波コントローラ5B)により光信号での補償が先に行なわれて、ある程度の波形劣化の補償を行なった上で、光受信器4内のプリアンプ3及び等化増幅器5による電気信号での補償が行なわれる。したがって、補償制御系の安定性の向上を図りつつ、受光素子2に入力される光波形のアイ開口度を大きく保つことができ、光受信器4で許容できる波形劣化の範囲をさらに広げることができる。この結果、光受信器4の受信感度特性(波形劣化に対するダイナミックレンジ)がさらに向上することになる。
【0069】
なお、上述した図17に示す構成をもつ光受信器4は、光分波器41による波長分波後の各波長(チャンネル)のうち、少なくとも代表の1チャンネル分について設ければよく、残りのチャンネルについては、図1や図15,図16に示す構成のものを適用すればよい。また、光送信装置200及び可変分散補償器5A(又は偏波コントローラ5B)に対する制御はいずれか一方のみを行なうようにしてもよい。
【0070】
また、可変分散補償器を光分波器41の後段にチャンネル毎に設けて、それぞれを各光受信器4の制御回路9から制御する構成をとることもできる。さらに、可変分散補償器を光分波器41の後段にチャンネル毎に設ける場合には、各チャンネルの光信号が受ける波長分散量は光ファイバの種類(SMFやDSFなど),伝送距離,波長間隔によって決まるため、これらの情報が予め分かっている場合、1波分の波長分散量さえ求めれば(実測すれば)、それを基に他チャンネルの波長分散量がおのずと決まるので、1チャンネル分の波長分散量の補正値と他チャンネルの波長分散量の補正値(又は、オフセット値)との関係をシミュレーション(又は実測でもよい)等によって予め求めておいて、それに基づいて他チャンネルの可変分散補償器に対する制御を共通の制御回路から行なえるようにしてもよい。
【0071】
〔A4〕その他
上述した基本態様及びその各変形例では、いずれも、プリアンプ3及び等化増幅器5による2段階の補償を行なっているが、いずれか一方による1段階の補償を行なう(プリアンプ3及び等化増幅器5のいずれか一方の補償特性の制御速度を時定数τ1,τ2によって変えて制御する)ようにしてもよい。
【0072】
また、上述したクロック抽出器6は、PLL(Phase Locked Loop)回路等を用いて構成することもできる。
〔B〕フォトニックネットワークへの適用
フォトニックネットワークとは、光ファイバと波長多重技術を用いてテラビット級の大容量伝送を可能とし、尚且つ、ノードにおいて波長をベースにした光信号の段階での多重分離や分岐挿入,クロスコネクト等を行なって、超高速化・広帯域化を実現するネットワークのことである。
【0073】
かかるフォトニックネットワークを具体化するキーエレメントはOADM(Optical Add−Drop Multiplexing)やOXC(Optical Cross Connect)などの光ノードである。これらの光ノードの入力端では、光信号の段階で各波長を一括制御する可変分散補償特性を有する可変分散補償器などを用いて波長分散補償を行ない、また、偏波を光信号の段階で自在に制御可能な偏波コントローラを用いた偏波モード分散補償を行なうなど、光信号領域においてこれらの波形歪みを一括補償する手段が用いられることが考えられる。
【0074】
しかし、前述したように、超高速・大容量の光伝送システムにおいては、波長間隔が狭くなるため、光信号の段階で各波長を一括制御する可変分散補償特性を有する可変分散補償器5Aには厳しい特性が要求され実現が困難になるばかりか、ドロップされた主信号の分散値がダイナミックに変化するため、このような光ノード入力端での一括補償の実現は困難である。
【0075】
加えて、偏波モード分散の影響は前述したように一般に、伝送速度の二乗に比例し、伝送距離のルート(平方根)に比例することから、光ノードの分岐(Drop)側や通過(スルー)側において、波長分散や偏波モード分散などに起因する波形劣化の影響を皆無とすることは非常に困難である。
以下、これらの光ノードの出力端における波形補償を実現する例について述べる。
【0076】
〔B1〕OADMへの適用
OADMは、フォトニックネットワークを構成するネットワークエレメントの一つであり、主にリング状のネットワークに適用される光ノードで、例えば図18に示すように、波長多重化された光信号のうち、一部の波長光を分岐(Drop)して取り出したり、自ノードで挿入(Add)すべき新たな信号を空いている波長に送り出したり、更に、自ノードに不要な信号を通過(スルー)させるといった機能をもった装置である。
【0077】
なお、上記のアド/ドロップ機能は、この図18では、受信WDM信号を波長毎(λ1,λ2,λ3,λ4)に分波する光分波器41と波長λ1,λ2,λ3,λ4の光を波長多重する光合波器42との間にチャンネル毎に介装された波長数分(ここでは、波長λ1,λ2,λ3,λ4の4波長分に着目)の2×2光スイッチ43により実現されている。
【0078】
即ち、これらの2×2光スイッチ43は、それぞれ、例えば、▲1▼2入力2出力をクロス状態で接続するクロス接続、▲2▼2入力2出力を平行状態で接続するバー接続、▲3▼2入力の一方(光分波器41に接続されている方)の入力を2出力に接続する同報接続などが可能であり、クロス接続によりアド/ドロップ機能が、バー接続によりスルー機能が、同報接続によりドロップ&スルー機能が実現できる。
【0079】
そして、アド側に設けられた4×4光スイッチ44は、アドすべき新たな光信号を任意の波長λ1,λ2,λ3又はλ4の光で送信できるように入出力切替を行なえるもので、切替後の光信号は出力先の光電変換器(O/E)46で、一旦、電気信号に変換されたのち、対応するレーザダイオード(LD)にてアド波長λ1,λ2,λ3又はλ4の光に波長変換されて2×2光スイッチ43へ送出される。
【0080】
一方、ドロップ側に設けられた4×4光スイッチ45は、2×2光スイッチ43でドロップされてきた光信号を任意の波長λ1,λ2,λ3又はλ4に対応する光受信装置1(光受信器4)へ送出できるよう入出力切替を行なえるものである。
このように光信号の分岐点に、図1や図15,図16により前述した光受信装置1(光受信器4)を適用することで、前述したように電気信号の段階で波長分散や偏波モード分散による受信信号の波形劣化を高精度に補償することができ、波形劣化に対するダイナミックレンジの拡大(または、波形劣化の補償範囲の拡大)を図ることができ、また、システム構築時のコストや管理コストが膨大となることを回避でき、さらには、システム改築時などの拡張性(応用性),柔軟性(融通性)を向上できる。
【0081】
なお、図18中に示すように、光分波器41の前段に、光信号の段階で波長分散を一括補償する分散補償器5C(補償特性は可変でも固定でもよい)を設けてもよい。この場合は、光領域と電気領域の双方において波形劣化を補償できるので、波形劣化に対するダイナミックレンジの拡大(または、波形劣化の補償範囲の拡大)が実現できる。
【0082】
〔B2〕OXCへの適用
OXCは、フォトニックネットワークを構成するネットワークエレメントの一つであり、主にメッシュ状のネットワークに適用する光ノードで、例えば図19に示すように、複数の入力光ファイバ(光伝送路)61及び出力光ファイバ(光伝送路)62と、複数の光分波器63,波長変換器66及び光合波器64と、光スイッチ65とそなえて構成され、各入力光ファイバ61で送信されてきたWDM信号を光分波器63にて波長毎に分離し、光スイッチ65によって波長毎に方路を切り替えたのち、光合波器64にて再び波長多重して出力光ファイバ(光伝送路)62へ送り出す装置である。
【0083】
なお、波長変換器66は、異なる入力光ファイバ61から受信した同一波長の光信号の衝突を防止するために、入力波長を任意の出力波長に変換する機能を有するものである。また、光スイッチ65による方路切り替えは、光ファイバ単位で行なう場合と、光ファイバ中の波長単位で行なう(光パスの編集,経路切り替えを行なう)場合とがある。
【0084】
そして、図19中に示すように、かかるOXCノードの出力端において、光分波器67で波長分離した後に、図1や図15,図16により前述した光受信装置1(光受信器4)を適用することで、電気領域において波長分散及び偏波モード分散による受信信号の波形劣化を高精度に補償することができ、この場合も、波形劣化に対するダイナミックレンジの拡大(または、波形劣化の補償範囲の拡大)を図ることができ、また、システム構築時のコストや管理コストが膨大となることを回避でき、さらには、システム改築時などの拡張性(応用性),柔軟性(融通性)を向上できる。
【0085】
なお、この場合も、光分波器67の前段に、光信号の段階で波長分散を一括補償する分散補償器5Cを設ければ、光領域と電気領域の双方において波形劣化を補償できるので、波形劣化に対するダイナミックレンジの拡大(または、波形劣化の補償範囲の拡大)が実現できる。この場合も、波長分散補償器5Cの補償特性は可変でも固定でもよいが、可変の場合は、1波分の光受信装置1(光受信器4)から1つの可変分散補償器5Cに制御をかける(例えば、図17参照)ようにすればよい。
【0086】
そして、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上記以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述した実施形態では、本発明を光受信装置に適用しているが、無線端末の受信装置や有線伝送装置の受信装置に適用することもできる。
〔C〕付記
(付記1) 受信信号の受けた波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第1の波形劣化補償手段と、
該第1の波形劣化補償手段の出力についてさらに波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第2の波形劣化補償手段と
該受信信号の波形データ(以下、受信波形データという)を測定する受信波形測定手段と、
該受信波形測定手段により得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第1の波形劣化補償手段及び該第2の波形劣化補償手段の補償特性を制御する制御手段と、
該制御手段による該第1の波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度と、該制御手段による該第2の波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度とに差を設ける時定数生成手段とをそなえたことを特徴とする、波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0087】
(付記2) 該時定数生成手段が、
第1の時定数を有する第1の時定数生成回路と、
該第1の時定数とは異なる第2の時定数を有する第2の時定数生成回路とをそなえて構成されるとともに、
該第1の時定数生成回路が、該第1の波形劣化補償手段と該制御手段との間に設けられ、且つ、
該第2の時定数生成回路が、該第2の波形劣化補償手段と該制御手段との間に設けられたことを特徴とする、付記1記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0088】
(付記3) 該時定数生成手段が、
第1の時定数を有する第1の時定数生成回路と、
該第1の時定数とは異なる第2の時定数を有する第2の時定数生成回路とをそなえて構成されるとともに、
該第1の時定数生成回路及び該第2の時定数生成回路が、該受信波形測定手段と該制御手段との間に設けられたことを特徴とする、付記1記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0089】
(付記4) 該受信波形測定手段が、
該第1の波形劣化補償手段の出力から第1の受信波形データを測定する第1の受信波形測定回路と、
該第2の波形劣化補償手段の出力から第2の受信波形データを測定する第2の受信波形測定回路とをそなえて構成されるとともに、
該制御手段が、
該第1の受信波形測定回路により得られた該第1の受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第1の波形劣化補償手段の補償特性を制御する第1の制御回路と、
該第2の受信波形測定回路により得られた該第2の受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第2の波形劣化補償回路の補償特性を制御する第2の制御回路とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記1記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0090】
(付記5) 該時定数生成手段が、
第1の時定数を有する第1の時定数生成回路と、
該第1の時定数とは異なる第2の時定数を有する第2の時定数生成回路とをそなえて構成されるとともに、
該第1の時定数生成回路が、該第1の波形劣化補償手段と該第1の制御回路との間に設けられ、且つ、
該第2の時定数生成回路が、該第2の波形劣化補償手段と該第2の制御回路との間に設けられたことを特徴とする、付記4記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0091】
(付記6) 該第1の波形劣化補償手段が、該補償特性として、可変周波数・位相特性を有する前置増幅器により構成されるとともに、
該第2の波形劣化補償手段が、該補償特性として、可変周波数・位相特性を有する等化増幅器により構成されたことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0092】
(付記7) 該第1の時定数よりも該第2の時定数の方が大きいことを特徴とする、付記2,3又は5に記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
(付記8) 該第1の波形劣化補償手段と該第2の波形劣化補償手段とが共通の波形劣化補償手段として構成されていることを特徴とする、付記1〜5,7のいずれか1項に記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0093】
(付記9) 該共通の波形劣化補償手段が、
該補償特性として可変周波数・位相特性を有する前置増幅器又は等化増幅器により構成されたことを特徴とする、付記8記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
(付記10) 複数種類の波長を多重した波長多重光信号を光伝送路から受信して該波長多重光信号を波長毎に分波する分波部と、
該波長多重光信号が受けた波形劣化を補償しうる補償特性可変型の光波形劣化補償手段と、
該分波部で分波された各光信号のうち少なくとも1波の特定波長の光信号について設けられ、当該光信号を光電変換した後の受信信号が受けた波形劣化を補償しうる複数の補償特性可変型の電気波形劣化補償手段と、
該受信信号の波形データ(以下、受信波形データという)を測定する受信波形測定手段と、
該受信波形測定手段により得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該光波形劣化補償手段及び該電気波形劣化補償手段の補償特性を個別に制御する制御手段と、
該制御手段による該光波形劣化補償手段及び個々の電気波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度に差を設ける時定数生成手段とをそなえたことを特徴とする、波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0094】
(付記11) 該受信波形測定手段が、
該受信信号を等価時間サンプリングして該受信信号についての複数の波高データを取得する等価時間サンプリング部と、
該等価時間サンプリング部により得られた該波高データを該受信波形データとして記録する波形データ記録部と、
該等価時間サンプリング部によるサンプリングタイミングに時間的重み付けを与えて該波高データのサンプリングタイミングに粗密を作り出す時間的重み付け部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記1又は付記10に記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
【0095】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の波形劣化補償機能を有する受信装置によれば、次のような効果ないし利点が得られる。
(1)受信信号の波形劣化量(アイ開口度)を検出して、その波形劣化量(アイ開口度)を第1及び第2の波形劣化補償手段の補償特性を制御することで複数段階に補償する(広げる)ことで、受信装置で補償可能な波形劣化の範囲を拡大することができる。したがって、分散補償ファイバや偏波保持ファイバを用いることなく、波長分散や偏波モード分散等による波形劣化の補償を高精度に実現することが可能となる。その結果、コストを含む光伝送システムとしての拡張性(応用性),柔軟性(融通性)の向上を図ることができる。
【0096】
(2)第1及び第2の波形劣化補償手段に対する補償特性の制御速度に差を設けることで、安定な補償制御が行なえるため、あらゆる速度変化を有する波形劣化を補償することができるだけでなく、制御手段で行なう周波数データの差分演算処理の軽減を図ることが可能である。
(3)実際の受信信号の波形劣化量をリアルタイムに検出して補償することができるので、例えば、10Gbp/s以上の超高速光伝送において温度変化などの微小な外的要因により光伝送路の偏波モード分散特性や波長分散特性が変化して受信信号が受ける偏波モード分散や波長分散による波形劣化が変動しても、その変動に追従することができる。
【0097】
(4)制御手段において、補償特性についての差分を最小にする各波形劣化補償手段の最適な周波数特性を一義に決めることができるので、例えば、受信信号のビットエラーレート(BER)などを監視することにより受信信号の品質を監視してその品質が所定品質を満足するように補償制御を行なうような場合に比して、各波形劣化補償手段の最適な周波数特性を求めるためのスイープ動作が不要であり、高速且つ確実な補償制御が可能である。
【0098】
(5)受信波形測定手段において、波高データのサンプリングタイミングに波形劣化の程度により時間的重み付けを与えて、サンプリングタイミングに粗密を作り出すことにより、波形劣化の程度に応じた高精度な補償を確実に実現することができるとともに、サンプリングタイミングを全体として増加させる必要がないので、制御手段での周波数データの差分演算処理において、必要な処理速度やメモリ領域などを軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光受信装置の要部の基本態様を示すブロック図である。
【図2】図1に示す受信波形測定回路及び制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す前置増幅器の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す等化増幅器の構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す時定数生成回路の構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示す受信波形測定回路での等価時間サンプリングを説明するための模式図である。
【図7】図1に示す光受信装置において使用する基準波形の一例を示す図である。
【図8】図1に示す光受信装置(受信波形測定回路)の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図1に示す光受信装置(制御回路)の動作〔統計(波形再生)・比較処理〕を説明するためのフローチャートである。
【図10】図2に示す波形記録用メモリに記録される波高データの一例を示す模式図である。
【図11】図10に示す波高データから統計処理により再生された受信波形の一例を示す模式図である。
【図12】(a)は基準波形、(b)は(a)に示す基準波形の周波数(振幅)成分、(c)は(a)に示す基準波形の群遅延(位相)成分、(d)は波形劣化を受けた受信波形、(e)は(d)に示す受信波形の周波数(振幅)成分、(f)は(d)に示す受信波形の群遅延(位相)成分をそれぞれ示す図である。
【図13】(a)は図12(b)及び図12(e)に示す各波形の比較によって求められる受信波形の周波数(振幅)成分の補正特性、(b)は図12(c)及び図12(f)に示す各波形の比較によって求められる受信波形の群遅延(位相)成分の補正特性、(c)は(a)及び(b)に示す補正特性による補償後の受信波形、(d)は(c)に示す受信波形の周波数(振幅)成分、(e)は(c)に示す受信波形の群遅延(位相)成分をそれぞれ示す図である。
【図14】図1に示す受信波形測定回路での粗密の等価時間サンプリングを説明するための模式図である。
【図15】図1に示す光受信装置の第1変形例を示すブロック図である。
【図16】図1に示す光受信装置の第2変形例を示すブロック図である。
【図17】図1に示す光受信装置の第3変形例を示すブロック図である。
【図18】図1,図15又は図16に示す光受信装置をOADMに適用した構成を示すブロック図である。
【図19】図1,図15又は図16に示す光受信装置をOXCに適用した構成を示すブロック図である。
【図20】既存の光伝送システムの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光受信装置
2 受光素子
3 前置増幅器(プリアンプ;第1の(電気)波形劣化補償手段)
31 バンドパスフィルタ(BPF)
32 移相器
33 増幅器
4 光受信器
5 等化増幅器(第2の(電気)波形劣化補償手段)
5A 可変分散補償器
5B 偏波コントローラ
5C 分散補償器
51 バンドパスフィルタ(BPF)
52 移相器
53 増幅器
6 クロック抽出器
7 識別器
8,8−1,8−2 受信波形測定回路
9,9−1,9−2 制御回路
10 等価時間サンプリング部
11 分周器
12 遅延制御器
13 サンプラ
14 A/Dコンバータ
15 波形記録用メモリ
16−1,16−2,16−3,16−4 時定数生成回路(時定数生成手段)
21 プロセッサ
210 演算手段
211 FFT部(フーリエ変換部)
212 差分演算部
213 補償特性決定部
214 制御信号生成部
22 参照データ用メモリ
23 D/Aコンバータ
30 光伝送路
41 光分波器
42 光合波器
43 2×2光スイッチ
44,45 4×4光スイッチ
46 光電変換器
47 レーザダイオード
61 入力光ファイバ(光伝送路)
62 出力光ファイバ(光伝送路)
63 光分波器
64 光合波器
65 光スイッチ
66 波長変換器
67 光分波器
200 光送信装置
201 波長可変光源

Claims (5)

  1. 受信信号の受けた波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第1の波形劣化補償手段と、
    該第1の波形劣化補償手段の出力についてさらに波形劣化を補償しうる補償特性可変型の第2の波形劣化補償手段と、
    該受信信号の波形データ(以下、受信波形データという)を測定する受信波形測定手段と、
    該受信波形測定手段により得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第1の波形劣化補償手段及び該第2の波形劣化補償手段の補償特性を制御する制御手段と、
    該制御手段による該第1の波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度と、該制御手段による該第2の波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度とに差を設ける時定数生成手段とをそなえたことを特徴とする、波形劣化補償機能を有する受信装置。
  2. 該時定数生成手段が、
    第1の時定数を有する第1の時定数生成回路と、
    該第1の時定数とは異なる第2の時定数を有する第2の時定数生成回路とをそなえて構成されるとともに、
    該第1の時定数生成回路が、該第1の波形劣化補償手段と該制御手段との間に設けられ、且つ、
    該第2の時定数生成回路が、該第2の波形劣化補償手段と該制御手段との間に設けられたことを特徴とする、請求項1記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
  3. 該受信波形測定手段が、
    該第1の波形劣化補償手段の出力から第1の受信波形データを測定する第1の受信波形測定回路と、
    該第2の波形劣化補償手段の出力から第2の受信波形データを測定する第2の受信波形測定回路とをそなえて構成されるとともに、
    該制御手段が、
    該第1の受信波形測定回路により得られた該第1の受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第1の波形劣化補償手段の補償特性を制御する第1の制御回路と、
    該第2の受信波形測定回路により得られた該第2の受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該第2の波形劣化補償回路の補償特性を制御する第2の制御回路とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
  4. 複数種類の波長を多重した波長多重光信号を光伝送路から受信して該波長多重光信号を波長毎に分波する分波部と、
    該波長多重光信号が受けた波形劣化を補償しうる補償特性可変型の光波形劣化補償手段と、
    該分波部で分波された各光信号のうち少なくとも1波の特定波長の光信号について設けられ、当該光信号を光電変換した後の受信信号が受けた波形劣化を補償しうる複数の補償特性可変型の電気波形劣化補償手段と、
    該受信信号の波形データ(以下、受信波形データという)を測定する受信波形測定手段と、
    該受信波形測定手段により得られた受信波形データを周波数領域に変換して得られる周波数データと、該波形劣化を受けていない基準波形の周波数データとの差分が最小になるように、該光波形劣化補償手段及び該電気波形劣化補償手段の補償特性を個別に制御する制御手段と、
    該制御手段による該光波形劣化補償手段及び個々の電気波形劣化補償手段に対する該補償特性の制御速度に差を設ける時定数生成手段とをそなえたことを特徴とする、波形劣化補償機能を有する受信装置。
  5. 該受信波形測定手段が、
    該受信信号を等価時間サンプリングして該受信信号についての複数の波高データを取得する等価時間サンプリング部と、
    該等価時間サンプリング部により得られた該波高データを該受信波形データとして記録する波形データ記録部と、
    該等価時間サンプリング部によるサンプリングタイミングに時間的重み付けを与えて該波高データのサンプリングタイミングに粗密を作り出す時間的重み付け部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1又は請求項4に記載の波形劣化補償機能を有する受信装置。
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