JP2004080496A - 音声信号再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の操作性等を維持しつつ、ヘッドホンを使用するユーザの耳を不意に音量レベルの高い音が直撃すること等を回避して、難聴等の聴覚障害を防止することが可能な音声信号再生装置を提供する。
【解決手段】ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入された時にその旨の信号H1を信号発生回路31に入力するとともに、音声入力レベルが所定のしきい値を超える場合や、電子ボリウム20の値が所定値を超える場合に、その旨の信号S1を信号発生回路31に入力する。信号発生回路31において、前記信号H1と前記信号S1との両方が入力されているときにミュートドライバ21や表示部2等に対して保護信号Qを出力し、音量レベルを20dB減じる等の処理をする。
【選択図】図3
【解決手段】ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入された時にその旨の信号H1を信号発生回路31に入力するとともに、音声入力レベルが所定のしきい値を超える場合や、電子ボリウム20の値が所定値を超える場合に、その旨の信号S1を信号発生回路31に入力する。信号発生回路31において、前記信号H1と前記信号S1との両方が入力されているときにミュートドライバ21や表示部2等に対して保護信号Qを出力し、音量レベルを20dB減じる等の処理をする。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、CDプレーヤ、MDプレーヤ、およびこれらのプレーヤを含むコンポ等の音声信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDプレーヤ、MDプレーヤ、およびコンポ等の音声信号再生装置で、音楽鑑賞を行う際には、スピーカから発生される音楽等を楽しむ場合とヘッドホン(イヤホン等を含む。以下、同じ。)から発生される音楽等を楽しむ場合とがある。ここで、防音性やスペース等が許容される場合には、スピーカにより音楽鑑賞を行うことにより臨場感に溢れた音楽空間等を構築できる等の利点がある。
【0003】
一方で、ヘッドホンを用いる場合には、ユーザの耳の内部等のごく限られた空間により音を聴くことを可能にするため、自らが聴いている音が周囲に与える影響がスピーカを用いて音を聴く場合に比較して微小になるとともに、音楽鑑賞用の空間を必要とすることもない。
【0004】
このため、例えば、住居に防音性がなく、狭い空間しか音楽鑑賞に用いることができない場合であっても、周囲に迷惑をかけることなく、時間と場所を選ぶことなく臨場感に溢れた音楽鑑賞を楽しむことができるという利点がある。
【0005】
また、ヘッドホンは持ち運びが容易であるため、ポータブルMDプレーヤ等に使用する場合には、電車、バス等の公共の乗り物であったり、歩行中等にも音楽鑑賞等をすることが可能となり、通勤、通学の時間を有意義なものとすることができる等その活用範囲が広い。さらに、図書館等のように静かさが要求される場所で学習する際にも、ヘッドホンを用いることにより、周囲に迷惑をかけることなく、学習用カセットや学習用MD等により学習することが可能になる。
【0006】
このように、従来から、音楽鑑賞等を行う者は、その場所や目的等に応じてスピーカまたはヘッドホン等を適宜選択して用いることが多く、とりわけヘッドホンは、場所をとらず移動性に優れる等の点が有効活用されていた。
【0007】
ところが、ヘッドホンは、発音体から鼓膜等の聴覚を司る器官まで距離がきわめて近接しており、また、ヘッドホンによっては両耳を密封するものもあることから、鼓膜等の聴覚を司る器官に悪影響を及ぼす危険性がある。このため、ヘッドホンを用いて音楽鑑賞等する際には、スピーカを用いる場合に比較して、聴覚障害等に対してより高度の注意を払う必要がある。
【0008】
例えば、ヘッドホンを使用する場合に、所定の音量レベル以上の音声を一定時間以上聴くときや、不意に極めて高い音量レベルの音声が耳の内部の聴覚を司る器官に到達したときに、急性の音響性外傷等の聴覚障害になることがある。このような場合、軽い難聴であれば自然に治癒することもあるが、場合によっては後遺症として残る虞があるため、近年、ヘッドホンを使用して音楽鑑賞等をすることに対する注意がユーザ等に発せられるようになった。
【0009】
そこで、このようなヘッドホンによる聴覚障害等を防止する従来技術として、例えば、ヘッドホン使用時には、音量レベルの値が所定の値を超えることがないように音量レベルの制限を行なったり、音量レベルが高いときには、該音量レベルを減じたりする手法等が用いられていた。
【0010】
これらの技術によれば、ヘッドホンを使用時にヘッドホンから発生する音量を適度に抑制することができるため、ヘッドホンを使用するユーザの耳を適切に保護することが可能である、とされていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術では、ユーザの耳の安全面のみが重視されており、結果として本来の目的である音楽鑑賞等を楽しむという面において不都合が生じることがあった。つまり、ユーザの中には大音量で音楽等を聴くことを欲する者もあり、音声信号再生装置が自動的に音量レベルを制限等する場合には、ユーザが所望する音量が発生しないことがあり、ユーザの所望する最適な音声等を提供するという音声信号再生装置本来の役割が果たせないことがあった。
【0012】
一方で、ユーザの耳の安全面においても、必ずしも常時音量レベルを制限等する必要があるわけではない。例えば、人間の順応性等の性質を考慮すると、徐々に音量レベルが高くなるような状態であったり、音量レベルの高い音声の発生が予め分かっているような場合には、それが長時間継続する等の特殊な環境を除いて、ユーザの耳にさほど大きな悪影響を与えることはないことが経験上知られている。
【0013】
そのため、ユーザの耳の保護の面と音声再生装置の本来の役割の面とを比較考量すると、本当にユーザの耳にとって危険な場合のみ音量レベルの制限等を行い、それ以外の場合にはユーザが最適に音楽鑑賞できるようにすることが具体的な妥当性の面で優れているといえる。
【0014】
この発明の目的は、装置の操作性等を維持しつつ、ヘッドホンを使用するユーザの耳を不意に音量レベルの高い音が直撃すること等を回避して、難聴等の聴覚障害を防止することが可能な音声信号再生装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0016】
(1) スピーカに供給すべき音声信号が出力されるスピーカ出力端子と、
ヘッドホンを接続して該ヘッドホンに前記音声信号を供給するとともに、ヘッドホンが接続されたときにスピーカへの出力音声信号を遮断するヘッドホン接続手段と、
スピーカまたはヘッドホンに供給される音声信号のボリウム値を検出する検出手段と、
前記ヘッドホン接続手段にヘッドホンが接続されたとき、前記検出手段の検出値が所定値以上であった場合には、前記音声信号をミュートするミュート手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成においては、ユーザがヘッドホンをミニコンポ等の音声信号再生装置に接続した際に、その瞬間において電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることが検出手段により検出された場合には、ミュート手段が、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声がヘッドホンから発生しないことから、ユーザがヘッドホンを装着した状態で音声の発生部がスピーカからヘッドホンへ切り替わるときに、ユーザの意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することが防止され、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳が適正に保護される。
【0018】
(2) 音声信号を再生する再生手段と、
再生手段の再生をスタートさせる再生ボタンと、
ヘッドホンを接続して該ヘッドホンに前記音声信号を供給するヘッドホン接続手段と、
スピーカまたはヘッドホンに供給される音声信号のボリウム値を検出する検出手段と、
前記ヘッドホン接続手段にヘッドホンが接続されたとき、または、前記再生ボタンがオンされたときにおいて、前記検出手段の検出値が所定値以上であった場合には、前記音声信号をミュートするミュート手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成においては、ポータブルMDや、ポータブルカセットプレーヤ等でヘッドホンを使用して音楽等を聴く場合に、ヘッドホンが接続された瞬間や、再生ボタンが押された瞬間において、電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることが検出手段により検出された場合には、ミュート手段が、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間または再生ボタンが押された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声がヘッドホンから発生しない。
【0020】
このため、ユーザがヘッドホンを装着した状態でスピーカからヘッドホンへ音声の発生部が切り替えられる場合やヘッドホンを装着した状態で再生する場合に、ユーザが意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することが防止され、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳が適正に保護される。
【0021】
(3)前記ミュート手段が音声信号をミュートしたのち、これを解除する解除手段を設けたことを特徴とする。
【0022】
この構成においては、ユーザの任意により解除手段が動作されたときには、ミュート手段により、ミュートされたり所定の安全値まで引き下げられた音量レベルが、自動的にもとの音量レベルに戻ったり、通常よりも迅速にもとの音量レベルに復帰する等、簡易かつ迅速に音声信号再生装置の状態が、ミュート手段によるミュートがされる前の状態に復元されるため、ユーザの耳を確実に保護しつつ、音声信号再生装置の操作性や利便性が向上する。
【0023】
(4)前記ミュート手段が動作しているとき、その旨の告知動作を行う告知手段を備えたこと特徴とする。
【0024】
この構成においては、ミュート手段が動作して、音声信号再生装置が通常と異なる動作を行うときに、告知手段により音声再生装置が現在ミュート手段を動作させている旨がユーザに告知されることから、ミュート手段による動作状態の変化がユーザに音声再生装置の誤動作として認識されることが防止されるとともに、現在音声信号再生装置がミュート手段を動作させることが必要な状態である旨、すなわちユーザの耳に障害をもたらす虞のある状態である旨がユーザに認識され、効率的にユーザの耳が保護される。
【0025】
(5)前記告知手段は、前記ミュート手段が動作している旨の音声信号を前記ヘッドホンに出力することを特徴とする。
【0026】
この構成においては、音声再生装置が現在ミュート手段を動作させていることが音声によりユーザに伝達されることから、例えば、ヘッドホンを介して該音声が伝達されるときにはヘッドホンを装着しているユーザは、表示部を見ることなく、確実にミュート手段が動作中である旨の情報を得ることになるとともに、音声信号再生装置の表示部が小さい場合や音声信号再生装置に表示部が備えられていない場合等でも、適正に本発明が実現される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態であるミニコンポーネントステレオ再生装置(以下、ミニコンポという。)およびポータブルカセットプレーヤについて説明する。
【0028】
まず、第1の実施形態として、ミュート手段を備えたミニコンポを説明する。
【0029】
ここでミュート手段とは、ヘッドホンジャックにヘッドホンが挿入されて、音声の発生部がスピーカからヘッドホンに切り替わる際にユーザの意図しない大音量の音声がヘッドホンから発生してユーザの耳に聴覚障害が生じるのを防止するものである。
【0030】
つまり、スピーカから音声が発生する場合とヘッドホンから音声が発生する場合とを比較すると、スピーカから発生する音声はミニコンポの前面の空間を伝わってユーザの耳に到達するのに対して、ヘッドホンから発生する音声はダイレクトにユーザの耳に伝わるという点で、たとえ同じ音量レベルであっても、ヘッドホンを用いて音楽鑑賞を行った場合の方が、ユーザの耳に与える負担が大きいことを考慮して、スピーカにより音楽鑑賞をしていたユーザが、ヘッドホンによる音楽鑑賞に切り替えるときに、ユーザが意識している以上の音声がユーザの耳を刺激して、ユーザに難聴等の聴覚障害が生じることをミュート手段により防止するのである。
【0031】
ミュート手段において、ユーザの耳の安全を考慮してしきい値とすべき値は、実際にユーザの耳を刺激する音圧レベルを決定するスピーカの能率やヘッドホンの密閉性により相違することから、本発明が適用される音声信号再生装置ごとによって異なるため、各音声信号再生装置ごとに最適な値を設定するとよい。なお、画一的にしきい値を設定する場合には、例えば、電子ボリウムがフルボリウムの状態を0dBとした場合の値0〜−10dBをユーザの耳に障害が生じる虞があるものとして、−10dBをしきい値として設定することができる。
【0032】
なお、電子ボリウムの値がしきい値を超えている場合でも、ソース音声のレベルによっては、ユーザの耳に障害が生じる音声が発生せず、必ずしもこの音声信号をミュートする必要がないときもあるが、この実施形態では、電子ボリウムの値がしきい値を超えている場合には、少なくともユーザの耳に障害が生じる音声を発生させる蓋然性が高い状態であるとして、ミュート手段を動作させている。
【0033】
図1は、前記ミニコンポ1の構成を示す図である。同図が示すように、ミニコンポ1は、ミニディスク(以下、MDという。)が挿入されるMDドライブ3、コンパクトディスク(以下、CDという。)が挿入されるCDドライブ4、MDおよびCDの音声信号に基づいて音声を発生させるスピーカ7、スピーカ7から発生する音量の調整、すなわち音量レベルの調整をするマスタボリウム5、ミニコンポ1の電源のオン/オフや、CD等の再生/停止等の操作を行うための操作部6、ヘッドホン9が挿入されるヘッドホンジャック8、およびミニコンポ1の信号再生状態等を表示する表示部2を備えている。操作部6には後述のミュート手段の動作を解除するミュート解除ボタン6aが含まれている
図2は、ミニコンポ1のブロック図である。ミニコンポ1は、上述の操作部6および表示部2の他に、セレクタ11、電子ボリウム20、ミュートドライバ21、ミュート回路22、ディジタル・アナログ・コンバータ(以下、単にDACという。)23、加算回路24、切替セレクタ25、パワーアンプ19(19a、19b)、接続検出回路18、ロータリエンコーダ13、およびマイコン10を備えている。
【0034】
セレクタ11は、複数の音声信号ソースのうちの1つを後段の電子ボリウム20に接続する回路であり、機械スイッチまたはアナログスイッチで構成される。セレクタ11には、音声信号ソースとして、前記MDドライブ3、CDドライブ4および図示しないチューナ、外部信号入力端子(AUX)などが接続される。セレクタ11は、操作部6の操作やMDドライブ3またはCDドライブ4の起動に応じてマイコン10から出される切替信号によって切り換えられる。
【0035】
電子ボリウム20は、セレクタ11を介して接続された音声信号ソースから入力される音声信号の音量レベルを調整する。具体的には、0〜−50dBのボリウム調整値の範囲で入力音声信号を減衰させる回路である。電子ボリウム20の調整値は、マイコン10によって設定される。マイコン10は、マスタボリウム5の操作によりロータリエンコーダ13から出力されるパルスに応じてボリウム調整値を設定する。
【0036】
ミュートドライバ21は、マイコン10からの指示により、ミュート回路22をオン・オフする回路である。ミュート回路22がオンしたときには入力音声信号が−20dB減衰して出力され、また、ミュート回路22がオフしたときには入力音声信号はそのまま出力される。ミュート回路22は、電子ボリウム20から入力された音声信号を−20dB減衰させるアッテネータである。
【0037】
DAC23は、後述する告知動作を行う際に、マイコン10から供給されるミュート告知用音声に関する信号を音声信号に変換する。DAC23により変換された音声信号は、加算回路24を介して、スピーカ7またはヘッドホン9に供給される。
【0038】
切替セレクタ25は、機械リレーまたは半導体リレー(アナログスイッチ)で構成され、再生すべき音声信号の供給先をスピーカ7またはヘッドホン9に切り替える。パワーアンプ19(19a、19b)は、スピーカ出力端子31またはヘッドホンジャック8の前段に配置されており、再生すべき音声信号がスピーカ7またはヘッドホン9を駆動できるレベルになるように信号の増幅を行う。
【0039】
リレードライバ15は、マイコン10の指示に応じて切替セレクタ25の切替動作を行う。接続検出回路18は、ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入されたときに、ミニコンポ1にヘッドホン9が接続されたことを検出する。接続検出回路18は、ヘッドホンジャック8のホット端子のスイッチ接点またはジャックの端子間インピーダンスの変化に基づいてヘッドホン9の接続を検出する。
【0040】
この構成において、ユーザは、操作部6のメインスイッチをオンにして電源を入れた後、所望のCDまたはMDを、CDドライブ4またはMDドライブ3に挿入して、操作部6の再生ボタンを押すことにより、前記CDまたはMDに記録されている音声信号を再生する。このとき、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9が挿入されていないときには、スピーカ7から音声が発生される。また、スピーカ7から発生する音声の音量は、マスタボリウム5により任意に調整することができる。再生の際の1曲スキップ、一時停止、リピート等は、操作部6にあるスキップボタン、一時停止ボタン、リピートボタン等により行うことができる。さらに、操作部6に設けられているミュート解除ボタン6aにより、迅速に後述のミュート手段の動作を解除することができる。
【0041】
ここで、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9が挿入されると、接続検出回路18によりヘッドホン9の接続が認識される。そして、ヘッドホン9の接続が認識がされると、マイコン10は、切替セレクタ25を操作して、再生すべき音声信号の供給先をヘッドホン9に切り替え、スピーカ7への出力音声信号を遮断するとともに再生された音声信号がヘッドホン9に供給されるようにする。
【0042】
図3は、本発明のミュート手段の動作を示すフローチャートである。まず、ミニコンポ1の電源がオンのときには、マイコン10は、接続検出回路18から供給される情報に基づいてヘッドホン9の接続が検出されたか否かを判断する(s1)。マイコン10は、このs1の判断を所定のインターバルで定期的に行うが、この判断工程(s1)において、ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入されたこと、すなわちヘッドホン9がミニコンポ1に接続されたことが確認されるとマイコン10は、マイコン10は、現在のミニコンポ1の使用状況がミュートが必要な状況であるか否かの判定として、電子ボリウム20のボリウム調整値が−10dBを超えているか否かを判断する(s2)。
【0043】
一方、ヘッドホン9がミニコンポ1に接続されていない場合や、ヘッドホン9が継続して接続されている場合には、新たにヘッドホン9の接続を検出することがないため、後述するs5の工程に移行する。
【0044】
s2の判断工程において、電子ボリウム20のボリウム調整値が−10dBに達していない場合、すなわち電子ボリウム20のボリウム調整値がしきい値を超えていない場合には、マイコン10は、ミュート回路22をオフにしたまま、再生すべき音声信号をそのままヘッドホン9に供給させて、ヘッドホン9から音声を発生させる。
【0045】
これに対して、s2の判断工程において、電子ボリウム20のボリウム調整値が−10dBを超えている場合、すなわち電子ボリウム20のボリウム調整値がしきい値を超えている場合には、マイコン10は、音声信号のミュートが必要であるとして、ミュートドライバ21を介してミュート回路22をオンにする(s3)。
【0046】
また、マイコン10は、ミュート回路22をオンにした後に、ミュート回路22をオンにした旨の信号を表示部2に対して出力し、告知動作として表示部2にミュート回路22が動作中である旨を表示させる(s4)。
【0047】
上述したように、s1の判断工程において、ヘッドホン9の接続が検出されない場合には、ミュート解除操作の有無についての判断工程(s5)に移行するが、このs5の工程において具体的には、マイコン10が、操作部6のミュート解除ボタン6aがユーザにより押されたか否かを検出する。
【0048】
s5の判断工程において、ミュート解除ボタン6aが押されたことを検出した場合には、マイコン10は、現在ミュート回路22が動作中であるか否かを判断する(s7)。そして、現在ミュート回路22が動作中であるときには、マイコン10は、ミュート解除信号をミュートドライバ21に出力して、ミュートドライバ21を介してミュート回路22をオフにする(s8)。
【0049】
s5の判断工程で、ミュート解除ボタン6aが押されたことが検出されない場合や、ミュート解除ボタン6aが押された際にミュート回路がオフの状態であり解除すべきミュート動作が存在しない場合には、マイコン10は特段の処理をすることなく動作を終了し所定時間毎に、再度s1の判断工程、すなわちヘッドホン9の接続が検出されたか否かの判断を行う。
【0050】
このように、本実施形態は、スピーカ7により音楽鑑賞しているときに、急にヘッドホン8を使用する必要が生じた場合に特に効果を奏する。例えば、部屋で音楽鑑賞をしている際に親または兄弟等(同居している者)に来客があり応接間等への音漏れを防止する必要が生じた場合や、夕食後に音楽鑑賞をしているときに、夜が更けて既に就寝すべき時間になっていたことに気づいた場合等に、その効果が高いといえる。
【0051】
このような場合、通常、ユーザはスピーカ7による音声の再生を継続させたまま、すなわち、音声の再生を停止させることなく、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9を挿入することが多い。これは、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9を挿入するときに、すでにヘッドホン9を装着していれば、音声の発生部がスピーカ7からヘッドホン9に切り替わる際にヘッドホン9から発生される音声を聴き逃すことがなく、現在再生中の音声信号を途切れさせることなく連続的に聴くことができるという利点があるからである。このとき、ユーザがスピーカ7から発生している音声に基づいて、この音声がヘッドホン9から発生したときに自らの耳に障害を与える可能性があるのか否かを判断することが困難である。
【0052】
よって、本実施形態では、ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入された時に、電子ボリウム20の値が所定のしきい値を超えている場合には、ユーザの耳に障害を与える虞があるものとして、マイコン10がミュート回路22を動作させて、ヘッドホン9から大音量の音声が出力することを防止している。
【0053】
以上のように、ミュート回路22を適正なタイミングで動作させることにより、ミニコンポ1の操作性を損なうことなく、また、ユーザが無意識にミニコンポ1を操作することで、不意にヘッドホン9から大音量の音声が発生してユーザの耳に聴覚障害が生じることを防止できる。
【0054】
そして、上述のミュート回路22がオンのときには、表示部2では、「ヘッドホンプロテクション!」等の表示をして、ミュート回路22が動作中である旨をユーザに告知する。このミュート回路22が動作中である旨を伝える告知動作は、通常、表示部2によりユーザの視覚に訴えるものであるが、表示部2が小さい等の理由がある場合は、音声により「ヘッドホンプロテクションが動作中です。」等をユーザに告知するようにしてもよい。これにより、所望の音量で音声信号の再生がされない場合にも、ミニコンポ1が故障等しているわけではないことをユーザに伝えることができるとともに、ミニコンポ1の現在の音声再生状態が自らの耳にとって聴覚障害等の危険性のある状態であることをユーザに認識させることができる。なお、告知動作を表示または音声のいずれにより行うかは、マイコン10からミュート回路22がオンである旨の信号が、表示部2またはDAC23のいずれに出力されるかにより決定される。さらに、ミュート回路22がオンである旨の信号の出力先は、ユーザが操作部6を介して設定できるため、ユーザが任意に、告知動作を表示または音声のいずれで行うかを選択することができる。
【0055】
この実施形態では、ミュート手段としてアッテネータからなるミュート回路22を設けたが、電子ボリウム20のボリウム調整値を20dB下げることでミュート動作を行うようにしてもよい。この場合、ミュート動作の後には、ユーザは、マスタボリウム5を操作して自らが所望する音量に調整する。このとき、ユーザが電子ボリウム20の値を最大に設定すれば、ヘッドホン9から大音量の音声が発生するが、この音声は、ユーザが自らの意思により発生させるものであるため、不意にヘッドホン9から大音量の音声が発生する場合に比較して、ユーザの耳に聴覚障害が生じる可能性は少ないといえる。
【0056】
また、ミニコンポ1の操作部6には解除手段を動作させるミュート解除ボタン6aが設けられているため、このミュート解除ボタン6aが押されると、マイコン10により、電子ボリウム20の値が、RAM14に記憶されているミュート動作開始時の電子ボリウム20の値へと段階的に復元されるようにしてもよい。このとき、ミュート手段の動作開始時の電子ボリウム20の値と現在の電子ボリウム20の値との差を所定数で割って得られる値を、段階的に復元する際の1ステップの量にするとよい。
【0057】
なお、この1ステップの量は、ユーザがマスタボリウム5を操作して自らが所望する音量に調整する際の電子ボリウム20の値の増加量として使用してもよく、これによれば、マスタボリウム5を操作するユーザが、通常よりも急ピッチで電子ボリウム20の値を増加させることが可能となるため、迅速にミュート動作前の状態を復元することが可能になる。
【0058】
ミュート手段によるミュート動作は、パワーアンプ19(19a、19b)の前段で音声信号をアッテネートとして行う以外に回路の各部の接続を断つことで行うことができる。また、音量レベルは、電子ボリウム20の設定値だけでなく、実際の信号の振幅に基づいて判定してもよい。
【0059】
図4は、このような構成を備えた第2の実施形態におけるミニコンポ1のブロック図である。同図に示すように、第2の実施形態においては、ミュート手段のバリエーションを増やすために、第1の実施形態のミニコンポ1の構成に、レベル検出回路12およびリレー接点17(17a〜17c)が追加されている。
【0060】
ここで、レベル検出回路12は、セレクタ11で選択されているソース音声のレベルを検出する。リレー接点17aは、パワーアンプ19aとスピーカ出力端子31との間に配置されており、また、リレー接点17bは、パワーアンプ19bとヘッドホンジャック8との間に配置されている。このため、リレー接点17aまたはリレー接点17bが閉成/開放することにより、スピーカ7またはヘッドホン9への音声信号の供給のオン/オフが切り替えられる。
【0061】
さらに、リレー接点17cは、電源16と図示しない商用電源との間に配置されているため、リレー接点17cが閉成/開放することにより、ミニコンポ1への電力の供給のオン/オフが切り替えられる。なお、各リレー接点17a、17b、および17cの閉成/開放の切替は、マイコン10がリレードライバ15を制御することにより行われる。
【0062】
そして、第2の実施形態の動作も基本的には、図3のフローチャートに示す第1の実施形態の動作と同様である。ただし、第2の実施形態では、s2の判断工程において、レベル検出回路12からマイコン10に供給されるソース音声のレベルの検出値が所定のしきい値を超えるときに、ミュート動作が必要であると判断することができる。さらに、s2の判断工程において、マイコン10が、電子ボリウム20の値およびソース音声のレベルの検出値の双方が所定のしきい値を超えると判断したときにミュート動作が必要であると判断するようにしてもよい。これによれば、現実にヘッドホン9からユーザの耳に障害を生じさせ得る音声が発生するときにのみ、ミュート動作をすることが可能になる。
【0063】
また、s3の工程においても複数種類のミュート動作を行うことが可能になる。このとき、ミュート動作は、どの回路を機能させるかによりそれぞれ相違する。例えば、ミュート動作の指示信号がマイコン10からミュートドライバ21に出力される場合には、第1の実施形態と同様にミュートドライバ21によりミュート回路22が動作され、再生すべき音声信号が20dBダウンされる。
【0064】
また、ミュート動作の指示信号がマイコン10からリレードライバ15に出力される場合には、ヘッドホン9への音声信号の供給が遮断されたり、ミニコンポ1の主電源がオフにされる。なお、ミュート動作の指示信号の出力先、つまりミュート動作の内容は、ユーザが操作部6により任意に設定できるようにすればよい。
【0065】
第1の実施形態と同様に、ミュート動作を行っている旨は、マイコン10から表示部2またはDAC23にも伝達されるため、上述と同様の告知動作がされる。
【0066】
次に、第3の実施形態として、ミュート手段を備えたポータブルカセットプレーヤを説明する。
【0067】
図5は、本発明が適用される信号再生装置としてのポータブルカセットプレーヤ30(以下、カセットプレーヤという。)の構成を示す図である。同図が示すように、カセットプレーヤ30は、上述のミニコンポ1と同様に、操作部6、スピーカ7、ヘッドホンジャック8を備えており、さらにカセットドライブ100を備えている。なお、ミニコンポ1と同様に、操作部6にはミュート解除ボタン6aが設けられている。
【0068】
カセットプレーヤ30は、録音機能を搭載しており、例えばインタビューや講演の内容を録音するために持ち運びが容易になるように設計されている。そして、録音した内容をスピーカ7で再生することにより確認することが可能であり、公共の場等ではヘッドホン9を用いて再生することが可能である。このような場合には、上述と同様に不意にヘッドホン9からユーザの耳に大音量が伝わる可能性があり、これを適正に防止する必要がある。つまり、本発明のミュート手段は、持ち運び可能なカセットプレーヤ30に適用することによっても優れた効果を奏することができる。
【0069】
ヘッドホン9の保護や、その携帯性の向上のために、ヘッドホン9を専用のケース等に収容しておき、音楽等を聴く時にヘッドホン9をカセットプレーヤ30に接続して音楽を聴くことがある。この場合、ユーザによってはヘッドホンの落下を防止するため、まずヘッドホン9を装着して、その後にヘッドホンジャック8にヘッドホン9を挿入するという順序を習慣にしていることがある。
【0070】
この場合、持ち運びの途中で操作部6にある再生ボタンに外力が作用したために、すでに音声の再生がされており、かつ、マスタボリウム5の値が最大値になっているという状態も少なくない。このような状態においても、本発明のミュート手段により、ヘッドホン9の検出がされた時点で再生中の音声信号のマスタボリウム5の値、ソース音声のレベル値、またはマスタボリウム5の値とソース音声のレベル値との双方が、所定のしきい値を超えている場合には、上述と同様のミュート動作が行われるため、適正にユーザの耳を保護することができる。
【0071】
このため、カセットプレーヤ30が鞄やポケットに収容されて持ち運ばれる最中に意図せずに再生ボタンが押されたり、マスタボリウム5の設定値が変動して最大値付近になっているようなときでも、不意にユーザの耳に大音量の音声が伝わることを防止することができる。
【0072】
本実施形態のカセットプレーヤ30のブロック図は、基本的には図2と同様の構成をしている。なお、ここではセレクタ11には、音声信号ソースとして、カセットドライブ100および図示しないチューナ等が接続される。また、カセットプレーヤ30の携帯性という特性に着目して、例えば、再生スイッチが押された瞬間を検出してマイコン10にその旨の信号を供給する再生検出回路を、接続検出回路18に代えて設けるか、または、接続検出回路18ととも併設するとよい。
【0073】
カセットプレーヤ30の動作は、基本的には、図3のフローチャートに示す第1の実施形態と同様である。ただし、再生検出回路が設けられている場合には、s1の判断工程において、ヘッドホン9の接続の検出に代えて、再生検出回路が再生スイッチのオンを検出したか否かを判断するようにすることができる。
【0074】
このような判断をするのは、カセットプレーヤ30の構成とは異なり、スピーカ7を備えないカセットプレーヤにおいては、通常、ヘッドホン9はヘッドホンジャック8に接続された状態で保たれることが多いことを考慮したものである。
【0075】
つまり、このような場合にヘッドホン8の挿脱を検出する回路ではなく、再生ボタンが押されたことを検出する回路を用いることで、スピーカ7を備えないカセットプレーヤ等に対しても本発明を適用できるとともに、ボリウム値が最大値付近になっていることに気付かずにヘッドホン9を装着して再生を行ったときにもユーザの耳を保護することができるようになる。
【0076】
なお、以上の実施形態では、ミュート手段を動作させているが、ユーザの耳を安全面を最低限保証しつつ、操作性をより向上させるために、例えば、図3のs3の工程で、マイコン10が、音声信号の再生を5秒間遅らせるとともに、その間に音声信号を再生する代わりに、「大きな音が発生します。」等の音声によってユーザの注意を喚起して上で音声信号の再生を開始するようにしてもよい。
【0077】
この場合、高い音量レベルの音声がヘッドホン9から発生するためユーザの耳が心配されるが、予めユーザは当該音声の発生を認識しているため、不意に当該音声を聴く場合に比較して安全面が向上しており、かつ、即座に大音量の音楽等を聴きたいユーザの要望をも同時に満たすことができる。そして、再生すべき音声信号が、以前に停止した部分から連続して再生されることになるため、解除操作等を一切不要にすることもできる。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0079】
(1)ユーザがヘッドホンをミニコンポ等の音声信号再生装置に接続した瞬間において電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることを検出手段が検出した場合には、ミュート手段により、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声をヘッドホンから発生させないことから、ユーザがヘッドホンを装着した状態で音声の発生部がスピーカからヘッドホンへ切り替わるときに、ユーザの意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することを防止でき、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳を適正に保護することができる。
【0080】
(2)ポータブルMDや、ポータブルカセットプレーヤ等でヘッドホンを使用して音楽等を聴く場合に、ヘッドホンが接続された瞬間や、再生ボタンが押された瞬間において、電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることを検出手段が検出した場合には、ミュート手段が、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間または再生ボタンが押された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声をヘッドホンから発生させないことから、ユーザがヘッドホンを装着した状態でスピーカからヘッドホンへ音声の発生部が切り替えられる場合やヘッドホンを装着した状態で再生する場合に、ユーザが意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することを防止でき、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳を適正に保護することができる。
【0081】
(3)ユーザの任意により解除手段が動作されたときには、ミュート手段により、ミュートされたり所定の安全値まで引き下げられた音量レベルを、自動的にもとの音量レベルに戻したり、通常よりも迅速にもとの音量レベルに復帰する等、簡易かつ迅速に音声信号再生装置の状態を、ミュート手段によるミュートがされる前の状態に復元できるため、ユーザの耳を確実に保護しつつ、音声信号再生装置の操作性や利便性を向上させることができる。
【0082】
(4)ミュート手段が動作して、音声信号再生装置が通常と異なる動作を行うときに、告知手段により音声再生装置が現在ミュート手段を動作させている旨をユーザに告知することから、ミュート手段による動作状態の変化がユーザに音声再生装置の誤動作として認識されることを防止できるとともに、現在音声信号再生装置がミュート手段を動作させることが必要な状態である旨、すなわちユーザの耳に障害をもたらす虞のある状態である旨をユーザに認識させることができ、効率的にユーザの耳を保護することができる。
【0083】
(5)音声再生装置が現在ミュート手段を動作させていることを音声によりユーザに伝達することから、例えば、ヘッドホンを介して該音声を伝達するときにはヘッドホンを装着しているユーザは、表示部を見ることなく、確実にミュート手段が動作中である旨の情報を得ることができるとともに、音声信号再生装置の表示部が小さい場合や音声信号再生装置に表示部が備えられていない場合等でも、適正に本発明を実現することができる。
【0084】
よって、装置の操作性等を維持しつつ、ヘッドホンを使用するユーザの耳を不意に音量レベルの高い音が直撃すること等を回避して、難聴等の聴覚障害を防止することが可能な音声信号再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるミニコンポの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態におけるミニコンポのブロック図である。
【図3】本発明の実施形態であるミニコンポの動作を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態におけるミニコンポのブロック図である。
【図5】本発明の実施形態であるポータブルカセットプレーヤの構成を示す図である。
【符号の説明】
1−ミニコンポ,2−表示部,3−MDドライブ,4−CDドライブ,5−マスタボリウム,6−操作部,7−スピーカ,8−ヘッドホンジャック,9−ヘッドホン,10−マイコン,18−接続検出回路,30−カセットプレーヤ
【発明の属する技術分野】
この発明は、CDプレーヤ、MDプレーヤ、およびこれらのプレーヤを含むコンポ等の音声信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDプレーヤ、MDプレーヤ、およびコンポ等の音声信号再生装置で、音楽鑑賞を行う際には、スピーカから発生される音楽等を楽しむ場合とヘッドホン(イヤホン等を含む。以下、同じ。)から発生される音楽等を楽しむ場合とがある。ここで、防音性やスペース等が許容される場合には、スピーカにより音楽鑑賞を行うことにより臨場感に溢れた音楽空間等を構築できる等の利点がある。
【0003】
一方で、ヘッドホンを用いる場合には、ユーザの耳の内部等のごく限られた空間により音を聴くことを可能にするため、自らが聴いている音が周囲に与える影響がスピーカを用いて音を聴く場合に比較して微小になるとともに、音楽鑑賞用の空間を必要とすることもない。
【0004】
このため、例えば、住居に防音性がなく、狭い空間しか音楽鑑賞に用いることができない場合であっても、周囲に迷惑をかけることなく、時間と場所を選ぶことなく臨場感に溢れた音楽鑑賞を楽しむことができるという利点がある。
【0005】
また、ヘッドホンは持ち運びが容易であるため、ポータブルMDプレーヤ等に使用する場合には、電車、バス等の公共の乗り物であったり、歩行中等にも音楽鑑賞等をすることが可能となり、通勤、通学の時間を有意義なものとすることができる等その活用範囲が広い。さらに、図書館等のように静かさが要求される場所で学習する際にも、ヘッドホンを用いることにより、周囲に迷惑をかけることなく、学習用カセットや学習用MD等により学習することが可能になる。
【0006】
このように、従来から、音楽鑑賞等を行う者は、その場所や目的等に応じてスピーカまたはヘッドホン等を適宜選択して用いることが多く、とりわけヘッドホンは、場所をとらず移動性に優れる等の点が有効活用されていた。
【0007】
ところが、ヘッドホンは、発音体から鼓膜等の聴覚を司る器官まで距離がきわめて近接しており、また、ヘッドホンによっては両耳を密封するものもあることから、鼓膜等の聴覚を司る器官に悪影響を及ぼす危険性がある。このため、ヘッドホンを用いて音楽鑑賞等する際には、スピーカを用いる場合に比較して、聴覚障害等に対してより高度の注意を払う必要がある。
【0008】
例えば、ヘッドホンを使用する場合に、所定の音量レベル以上の音声を一定時間以上聴くときや、不意に極めて高い音量レベルの音声が耳の内部の聴覚を司る器官に到達したときに、急性の音響性外傷等の聴覚障害になることがある。このような場合、軽い難聴であれば自然に治癒することもあるが、場合によっては後遺症として残る虞があるため、近年、ヘッドホンを使用して音楽鑑賞等をすることに対する注意がユーザ等に発せられるようになった。
【0009】
そこで、このようなヘッドホンによる聴覚障害等を防止する従来技術として、例えば、ヘッドホン使用時には、音量レベルの値が所定の値を超えることがないように音量レベルの制限を行なったり、音量レベルが高いときには、該音量レベルを減じたりする手法等が用いられていた。
【0010】
これらの技術によれば、ヘッドホンを使用時にヘッドホンから発生する音量を適度に抑制することができるため、ヘッドホンを使用するユーザの耳を適切に保護することが可能である、とされていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術では、ユーザの耳の安全面のみが重視されており、結果として本来の目的である音楽鑑賞等を楽しむという面において不都合が生じることがあった。つまり、ユーザの中には大音量で音楽等を聴くことを欲する者もあり、音声信号再生装置が自動的に音量レベルを制限等する場合には、ユーザが所望する音量が発生しないことがあり、ユーザの所望する最適な音声等を提供するという音声信号再生装置本来の役割が果たせないことがあった。
【0012】
一方で、ユーザの耳の安全面においても、必ずしも常時音量レベルを制限等する必要があるわけではない。例えば、人間の順応性等の性質を考慮すると、徐々に音量レベルが高くなるような状態であったり、音量レベルの高い音声の発生が予め分かっているような場合には、それが長時間継続する等の特殊な環境を除いて、ユーザの耳にさほど大きな悪影響を与えることはないことが経験上知られている。
【0013】
そのため、ユーザの耳の保護の面と音声再生装置の本来の役割の面とを比較考量すると、本当にユーザの耳にとって危険な場合のみ音量レベルの制限等を行い、それ以外の場合にはユーザが最適に音楽鑑賞できるようにすることが具体的な妥当性の面で優れているといえる。
【0014】
この発明の目的は、装置の操作性等を維持しつつ、ヘッドホンを使用するユーザの耳を不意に音量レベルの高い音が直撃すること等を回避して、難聴等の聴覚障害を防止することが可能な音声信号再生装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0016】
(1) スピーカに供給すべき音声信号が出力されるスピーカ出力端子と、
ヘッドホンを接続して該ヘッドホンに前記音声信号を供給するとともに、ヘッドホンが接続されたときにスピーカへの出力音声信号を遮断するヘッドホン接続手段と、
スピーカまたはヘッドホンに供給される音声信号のボリウム値を検出する検出手段と、
前記ヘッドホン接続手段にヘッドホンが接続されたとき、前記検出手段の検出値が所定値以上であった場合には、前記音声信号をミュートするミュート手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成においては、ユーザがヘッドホンをミニコンポ等の音声信号再生装置に接続した際に、その瞬間において電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることが検出手段により検出された場合には、ミュート手段が、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声がヘッドホンから発生しないことから、ユーザがヘッドホンを装着した状態で音声の発生部がスピーカからヘッドホンへ切り替わるときに、ユーザの意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することが防止され、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳が適正に保護される。
【0018】
(2) 音声信号を再生する再生手段と、
再生手段の再生をスタートさせる再生ボタンと、
ヘッドホンを接続して該ヘッドホンに前記音声信号を供給するヘッドホン接続手段と、
スピーカまたはヘッドホンに供給される音声信号のボリウム値を検出する検出手段と、
前記ヘッドホン接続手段にヘッドホンが接続されたとき、または、前記再生ボタンがオンされたときにおいて、前記検出手段の検出値が所定値以上であった場合には、前記音声信号をミュートするミュート手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成においては、ポータブルMDや、ポータブルカセットプレーヤ等でヘッドホンを使用して音楽等を聴く場合に、ヘッドホンが接続された瞬間や、再生ボタンが押された瞬間において、電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることが検出手段により検出された場合には、ミュート手段が、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間または再生ボタンが押された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声がヘッドホンから発生しない。
【0020】
このため、ユーザがヘッドホンを装着した状態でスピーカからヘッドホンへ音声の発生部が切り替えられる場合やヘッドホンを装着した状態で再生する場合に、ユーザが意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することが防止され、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳が適正に保護される。
【0021】
(3)前記ミュート手段が音声信号をミュートしたのち、これを解除する解除手段を設けたことを特徴とする。
【0022】
この構成においては、ユーザの任意により解除手段が動作されたときには、ミュート手段により、ミュートされたり所定の安全値まで引き下げられた音量レベルが、自動的にもとの音量レベルに戻ったり、通常よりも迅速にもとの音量レベルに復帰する等、簡易かつ迅速に音声信号再生装置の状態が、ミュート手段によるミュートがされる前の状態に復元されるため、ユーザの耳を確実に保護しつつ、音声信号再生装置の操作性や利便性が向上する。
【0023】
(4)前記ミュート手段が動作しているとき、その旨の告知動作を行う告知手段を備えたこと特徴とする。
【0024】
この構成においては、ミュート手段が動作して、音声信号再生装置が通常と異なる動作を行うときに、告知手段により音声再生装置が現在ミュート手段を動作させている旨がユーザに告知されることから、ミュート手段による動作状態の変化がユーザに音声再生装置の誤動作として認識されることが防止されるとともに、現在音声信号再生装置がミュート手段を動作させることが必要な状態である旨、すなわちユーザの耳に障害をもたらす虞のある状態である旨がユーザに認識され、効率的にユーザの耳が保護される。
【0025】
(5)前記告知手段は、前記ミュート手段が動作している旨の音声信号を前記ヘッドホンに出力することを特徴とする。
【0026】
この構成においては、音声再生装置が現在ミュート手段を動作させていることが音声によりユーザに伝達されることから、例えば、ヘッドホンを介して該音声が伝達されるときにはヘッドホンを装着しているユーザは、表示部を見ることなく、確実にミュート手段が動作中である旨の情報を得ることになるとともに、音声信号再生装置の表示部が小さい場合や音声信号再生装置に表示部が備えられていない場合等でも、適正に本発明が実現される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態であるミニコンポーネントステレオ再生装置(以下、ミニコンポという。)およびポータブルカセットプレーヤについて説明する。
【0028】
まず、第1の実施形態として、ミュート手段を備えたミニコンポを説明する。
【0029】
ここでミュート手段とは、ヘッドホンジャックにヘッドホンが挿入されて、音声の発生部がスピーカからヘッドホンに切り替わる際にユーザの意図しない大音量の音声がヘッドホンから発生してユーザの耳に聴覚障害が生じるのを防止するものである。
【0030】
つまり、スピーカから音声が発生する場合とヘッドホンから音声が発生する場合とを比較すると、スピーカから発生する音声はミニコンポの前面の空間を伝わってユーザの耳に到達するのに対して、ヘッドホンから発生する音声はダイレクトにユーザの耳に伝わるという点で、たとえ同じ音量レベルであっても、ヘッドホンを用いて音楽鑑賞を行った場合の方が、ユーザの耳に与える負担が大きいことを考慮して、スピーカにより音楽鑑賞をしていたユーザが、ヘッドホンによる音楽鑑賞に切り替えるときに、ユーザが意識している以上の音声がユーザの耳を刺激して、ユーザに難聴等の聴覚障害が生じることをミュート手段により防止するのである。
【0031】
ミュート手段において、ユーザの耳の安全を考慮してしきい値とすべき値は、実際にユーザの耳を刺激する音圧レベルを決定するスピーカの能率やヘッドホンの密閉性により相違することから、本発明が適用される音声信号再生装置ごとによって異なるため、各音声信号再生装置ごとに最適な値を設定するとよい。なお、画一的にしきい値を設定する場合には、例えば、電子ボリウムがフルボリウムの状態を0dBとした場合の値0〜−10dBをユーザの耳に障害が生じる虞があるものとして、−10dBをしきい値として設定することができる。
【0032】
なお、電子ボリウムの値がしきい値を超えている場合でも、ソース音声のレベルによっては、ユーザの耳に障害が生じる音声が発生せず、必ずしもこの音声信号をミュートする必要がないときもあるが、この実施形態では、電子ボリウムの値がしきい値を超えている場合には、少なくともユーザの耳に障害が生じる音声を発生させる蓋然性が高い状態であるとして、ミュート手段を動作させている。
【0033】
図1は、前記ミニコンポ1の構成を示す図である。同図が示すように、ミニコンポ1は、ミニディスク(以下、MDという。)が挿入されるMDドライブ3、コンパクトディスク(以下、CDという。)が挿入されるCDドライブ4、MDおよびCDの音声信号に基づいて音声を発生させるスピーカ7、スピーカ7から発生する音量の調整、すなわち音量レベルの調整をするマスタボリウム5、ミニコンポ1の電源のオン/オフや、CD等の再生/停止等の操作を行うための操作部6、ヘッドホン9が挿入されるヘッドホンジャック8、およびミニコンポ1の信号再生状態等を表示する表示部2を備えている。操作部6には後述のミュート手段の動作を解除するミュート解除ボタン6aが含まれている
図2は、ミニコンポ1のブロック図である。ミニコンポ1は、上述の操作部6および表示部2の他に、セレクタ11、電子ボリウム20、ミュートドライバ21、ミュート回路22、ディジタル・アナログ・コンバータ(以下、単にDACという。)23、加算回路24、切替セレクタ25、パワーアンプ19(19a、19b)、接続検出回路18、ロータリエンコーダ13、およびマイコン10を備えている。
【0034】
セレクタ11は、複数の音声信号ソースのうちの1つを後段の電子ボリウム20に接続する回路であり、機械スイッチまたはアナログスイッチで構成される。セレクタ11には、音声信号ソースとして、前記MDドライブ3、CDドライブ4および図示しないチューナ、外部信号入力端子(AUX)などが接続される。セレクタ11は、操作部6の操作やMDドライブ3またはCDドライブ4の起動に応じてマイコン10から出される切替信号によって切り換えられる。
【0035】
電子ボリウム20は、セレクタ11を介して接続された音声信号ソースから入力される音声信号の音量レベルを調整する。具体的には、0〜−50dBのボリウム調整値の範囲で入力音声信号を減衰させる回路である。電子ボリウム20の調整値は、マイコン10によって設定される。マイコン10は、マスタボリウム5の操作によりロータリエンコーダ13から出力されるパルスに応じてボリウム調整値を設定する。
【0036】
ミュートドライバ21は、マイコン10からの指示により、ミュート回路22をオン・オフする回路である。ミュート回路22がオンしたときには入力音声信号が−20dB減衰して出力され、また、ミュート回路22がオフしたときには入力音声信号はそのまま出力される。ミュート回路22は、電子ボリウム20から入力された音声信号を−20dB減衰させるアッテネータである。
【0037】
DAC23は、後述する告知動作を行う際に、マイコン10から供給されるミュート告知用音声に関する信号を音声信号に変換する。DAC23により変換された音声信号は、加算回路24を介して、スピーカ7またはヘッドホン9に供給される。
【0038】
切替セレクタ25は、機械リレーまたは半導体リレー(アナログスイッチ)で構成され、再生すべき音声信号の供給先をスピーカ7またはヘッドホン9に切り替える。パワーアンプ19(19a、19b)は、スピーカ出力端子31またはヘッドホンジャック8の前段に配置されており、再生すべき音声信号がスピーカ7またはヘッドホン9を駆動できるレベルになるように信号の増幅を行う。
【0039】
リレードライバ15は、マイコン10の指示に応じて切替セレクタ25の切替動作を行う。接続検出回路18は、ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入されたときに、ミニコンポ1にヘッドホン9が接続されたことを検出する。接続検出回路18は、ヘッドホンジャック8のホット端子のスイッチ接点またはジャックの端子間インピーダンスの変化に基づいてヘッドホン9の接続を検出する。
【0040】
この構成において、ユーザは、操作部6のメインスイッチをオンにして電源を入れた後、所望のCDまたはMDを、CDドライブ4またはMDドライブ3に挿入して、操作部6の再生ボタンを押すことにより、前記CDまたはMDに記録されている音声信号を再生する。このとき、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9が挿入されていないときには、スピーカ7から音声が発生される。また、スピーカ7から発生する音声の音量は、マスタボリウム5により任意に調整することができる。再生の際の1曲スキップ、一時停止、リピート等は、操作部6にあるスキップボタン、一時停止ボタン、リピートボタン等により行うことができる。さらに、操作部6に設けられているミュート解除ボタン6aにより、迅速に後述のミュート手段の動作を解除することができる。
【0041】
ここで、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9が挿入されると、接続検出回路18によりヘッドホン9の接続が認識される。そして、ヘッドホン9の接続が認識がされると、マイコン10は、切替セレクタ25を操作して、再生すべき音声信号の供給先をヘッドホン9に切り替え、スピーカ7への出力音声信号を遮断するとともに再生された音声信号がヘッドホン9に供給されるようにする。
【0042】
図3は、本発明のミュート手段の動作を示すフローチャートである。まず、ミニコンポ1の電源がオンのときには、マイコン10は、接続検出回路18から供給される情報に基づいてヘッドホン9の接続が検出されたか否かを判断する(s1)。マイコン10は、このs1の判断を所定のインターバルで定期的に行うが、この判断工程(s1)において、ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入されたこと、すなわちヘッドホン9がミニコンポ1に接続されたことが確認されるとマイコン10は、マイコン10は、現在のミニコンポ1の使用状況がミュートが必要な状況であるか否かの判定として、電子ボリウム20のボリウム調整値が−10dBを超えているか否かを判断する(s2)。
【0043】
一方、ヘッドホン9がミニコンポ1に接続されていない場合や、ヘッドホン9が継続して接続されている場合には、新たにヘッドホン9の接続を検出することがないため、後述するs5の工程に移行する。
【0044】
s2の判断工程において、電子ボリウム20のボリウム調整値が−10dBに達していない場合、すなわち電子ボリウム20のボリウム調整値がしきい値を超えていない場合には、マイコン10は、ミュート回路22をオフにしたまま、再生すべき音声信号をそのままヘッドホン9に供給させて、ヘッドホン9から音声を発生させる。
【0045】
これに対して、s2の判断工程において、電子ボリウム20のボリウム調整値が−10dBを超えている場合、すなわち電子ボリウム20のボリウム調整値がしきい値を超えている場合には、マイコン10は、音声信号のミュートが必要であるとして、ミュートドライバ21を介してミュート回路22をオンにする(s3)。
【0046】
また、マイコン10は、ミュート回路22をオンにした後に、ミュート回路22をオンにした旨の信号を表示部2に対して出力し、告知動作として表示部2にミュート回路22が動作中である旨を表示させる(s4)。
【0047】
上述したように、s1の判断工程において、ヘッドホン9の接続が検出されない場合には、ミュート解除操作の有無についての判断工程(s5)に移行するが、このs5の工程において具体的には、マイコン10が、操作部6のミュート解除ボタン6aがユーザにより押されたか否かを検出する。
【0048】
s5の判断工程において、ミュート解除ボタン6aが押されたことを検出した場合には、マイコン10は、現在ミュート回路22が動作中であるか否かを判断する(s7)。そして、現在ミュート回路22が動作中であるときには、マイコン10は、ミュート解除信号をミュートドライバ21に出力して、ミュートドライバ21を介してミュート回路22をオフにする(s8)。
【0049】
s5の判断工程で、ミュート解除ボタン6aが押されたことが検出されない場合や、ミュート解除ボタン6aが押された際にミュート回路がオフの状態であり解除すべきミュート動作が存在しない場合には、マイコン10は特段の処理をすることなく動作を終了し所定時間毎に、再度s1の判断工程、すなわちヘッドホン9の接続が検出されたか否かの判断を行う。
【0050】
このように、本実施形態は、スピーカ7により音楽鑑賞しているときに、急にヘッドホン8を使用する必要が生じた場合に特に効果を奏する。例えば、部屋で音楽鑑賞をしている際に親または兄弟等(同居している者)に来客があり応接間等への音漏れを防止する必要が生じた場合や、夕食後に音楽鑑賞をしているときに、夜が更けて既に就寝すべき時間になっていたことに気づいた場合等に、その効果が高いといえる。
【0051】
このような場合、通常、ユーザはスピーカ7による音声の再生を継続させたまま、すなわち、音声の再生を停止させることなく、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9を挿入することが多い。これは、ヘッドホンジャック8にヘッドホン9を挿入するときに、すでにヘッドホン9を装着していれば、音声の発生部がスピーカ7からヘッドホン9に切り替わる際にヘッドホン9から発生される音声を聴き逃すことがなく、現在再生中の音声信号を途切れさせることなく連続的に聴くことができるという利点があるからである。このとき、ユーザがスピーカ7から発生している音声に基づいて、この音声がヘッドホン9から発生したときに自らの耳に障害を与える可能性があるのか否かを判断することが困難である。
【0052】
よって、本実施形態では、ヘッドホン9がヘッドホンジャック8に挿入された時に、電子ボリウム20の値が所定のしきい値を超えている場合には、ユーザの耳に障害を与える虞があるものとして、マイコン10がミュート回路22を動作させて、ヘッドホン9から大音量の音声が出力することを防止している。
【0053】
以上のように、ミュート回路22を適正なタイミングで動作させることにより、ミニコンポ1の操作性を損なうことなく、また、ユーザが無意識にミニコンポ1を操作することで、不意にヘッドホン9から大音量の音声が発生してユーザの耳に聴覚障害が生じることを防止できる。
【0054】
そして、上述のミュート回路22がオンのときには、表示部2では、「ヘッドホンプロテクション!」等の表示をして、ミュート回路22が動作中である旨をユーザに告知する。このミュート回路22が動作中である旨を伝える告知動作は、通常、表示部2によりユーザの視覚に訴えるものであるが、表示部2が小さい等の理由がある場合は、音声により「ヘッドホンプロテクションが動作中です。」等をユーザに告知するようにしてもよい。これにより、所望の音量で音声信号の再生がされない場合にも、ミニコンポ1が故障等しているわけではないことをユーザに伝えることができるとともに、ミニコンポ1の現在の音声再生状態が自らの耳にとって聴覚障害等の危険性のある状態であることをユーザに認識させることができる。なお、告知動作を表示または音声のいずれにより行うかは、マイコン10からミュート回路22がオンである旨の信号が、表示部2またはDAC23のいずれに出力されるかにより決定される。さらに、ミュート回路22がオンである旨の信号の出力先は、ユーザが操作部6を介して設定できるため、ユーザが任意に、告知動作を表示または音声のいずれで行うかを選択することができる。
【0055】
この実施形態では、ミュート手段としてアッテネータからなるミュート回路22を設けたが、電子ボリウム20のボリウム調整値を20dB下げることでミュート動作を行うようにしてもよい。この場合、ミュート動作の後には、ユーザは、マスタボリウム5を操作して自らが所望する音量に調整する。このとき、ユーザが電子ボリウム20の値を最大に設定すれば、ヘッドホン9から大音量の音声が発生するが、この音声は、ユーザが自らの意思により発生させるものであるため、不意にヘッドホン9から大音量の音声が発生する場合に比較して、ユーザの耳に聴覚障害が生じる可能性は少ないといえる。
【0056】
また、ミニコンポ1の操作部6には解除手段を動作させるミュート解除ボタン6aが設けられているため、このミュート解除ボタン6aが押されると、マイコン10により、電子ボリウム20の値が、RAM14に記憶されているミュート動作開始時の電子ボリウム20の値へと段階的に復元されるようにしてもよい。このとき、ミュート手段の動作開始時の電子ボリウム20の値と現在の電子ボリウム20の値との差を所定数で割って得られる値を、段階的に復元する際の1ステップの量にするとよい。
【0057】
なお、この1ステップの量は、ユーザがマスタボリウム5を操作して自らが所望する音量に調整する際の電子ボリウム20の値の増加量として使用してもよく、これによれば、マスタボリウム5を操作するユーザが、通常よりも急ピッチで電子ボリウム20の値を増加させることが可能となるため、迅速にミュート動作前の状態を復元することが可能になる。
【0058】
ミュート手段によるミュート動作は、パワーアンプ19(19a、19b)の前段で音声信号をアッテネートとして行う以外に回路の各部の接続を断つことで行うことができる。また、音量レベルは、電子ボリウム20の設定値だけでなく、実際の信号の振幅に基づいて判定してもよい。
【0059】
図4は、このような構成を備えた第2の実施形態におけるミニコンポ1のブロック図である。同図に示すように、第2の実施形態においては、ミュート手段のバリエーションを増やすために、第1の実施形態のミニコンポ1の構成に、レベル検出回路12およびリレー接点17(17a〜17c)が追加されている。
【0060】
ここで、レベル検出回路12は、セレクタ11で選択されているソース音声のレベルを検出する。リレー接点17aは、パワーアンプ19aとスピーカ出力端子31との間に配置されており、また、リレー接点17bは、パワーアンプ19bとヘッドホンジャック8との間に配置されている。このため、リレー接点17aまたはリレー接点17bが閉成/開放することにより、スピーカ7またはヘッドホン9への音声信号の供給のオン/オフが切り替えられる。
【0061】
さらに、リレー接点17cは、電源16と図示しない商用電源との間に配置されているため、リレー接点17cが閉成/開放することにより、ミニコンポ1への電力の供給のオン/オフが切り替えられる。なお、各リレー接点17a、17b、および17cの閉成/開放の切替は、マイコン10がリレードライバ15を制御することにより行われる。
【0062】
そして、第2の実施形態の動作も基本的には、図3のフローチャートに示す第1の実施形態の動作と同様である。ただし、第2の実施形態では、s2の判断工程において、レベル検出回路12からマイコン10に供給されるソース音声のレベルの検出値が所定のしきい値を超えるときに、ミュート動作が必要であると判断することができる。さらに、s2の判断工程において、マイコン10が、電子ボリウム20の値およびソース音声のレベルの検出値の双方が所定のしきい値を超えると判断したときにミュート動作が必要であると判断するようにしてもよい。これによれば、現実にヘッドホン9からユーザの耳に障害を生じさせ得る音声が発生するときにのみ、ミュート動作をすることが可能になる。
【0063】
また、s3の工程においても複数種類のミュート動作を行うことが可能になる。このとき、ミュート動作は、どの回路を機能させるかによりそれぞれ相違する。例えば、ミュート動作の指示信号がマイコン10からミュートドライバ21に出力される場合には、第1の実施形態と同様にミュートドライバ21によりミュート回路22が動作され、再生すべき音声信号が20dBダウンされる。
【0064】
また、ミュート動作の指示信号がマイコン10からリレードライバ15に出力される場合には、ヘッドホン9への音声信号の供給が遮断されたり、ミニコンポ1の主電源がオフにされる。なお、ミュート動作の指示信号の出力先、つまりミュート動作の内容は、ユーザが操作部6により任意に設定できるようにすればよい。
【0065】
第1の実施形態と同様に、ミュート動作を行っている旨は、マイコン10から表示部2またはDAC23にも伝達されるため、上述と同様の告知動作がされる。
【0066】
次に、第3の実施形態として、ミュート手段を備えたポータブルカセットプレーヤを説明する。
【0067】
図5は、本発明が適用される信号再生装置としてのポータブルカセットプレーヤ30(以下、カセットプレーヤという。)の構成を示す図である。同図が示すように、カセットプレーヤ30は、上述のミニコンポ1と同様に、操作部6、スピーカ7、ヘッドホンジャック8を備えており、さらにカセットドライブ100を備えている。なお、ミニコンポ1と同様に、操作部6にはミュート解除ボタン6aが設けられている。
【0068】
カセットプレーヤ30は、録音機能を搭載しており、例えばインタビューや講演の内容を録音するために持ち運びが容易になるように設計されている。そして、録音した内容をスピーカ7で再生することにより確認することが可能であり、公共の場等ではヘッドホン9を用いて再生することが可能である。このような場合には、上述と同様に不意にヘッドホン9からユーザの耳に大音量が伝わる可能性があり、これを適正に防止する必要がある。つまり、本発明のミュート手段は、持ち運び可能なカセットプレーヤ30に適用することによっても優れた効果を奏することができる。
【0069】
ヘッドホン9の保護や、その携帯性の向上のために、ヘッドホン9を専用のケース等に収容しておき、音楽等を聴く時にヘッドホン9をカセットプレーヤ30に接続して音楽を聴くことがある。この場合、ユーザによってはヘッドホンの落下を防止するため、まずヘッドホン9を装着して、その後にヘッドホンジャック8にヘッドホン9を挿入するという順序を習慣にしていることがある。
【0070】
この場合、持ち運びの途中で操作部6にある再生ボタンに外力が作用したために、すでに音声の再生がされており、かつ、マスタボリウム5の値が最大値になっているという状態も少なくない。このような状態においても、本発明のミュート手段により、ヘッドホン9の検出がされた時点で再生中の音声信号のマスタボリウム5の値、ソース音声のレベル値、またはマスタボリウム5の値とソース音声のレベル値との双方が、所定のしきい値を超えている場合には、上述と同様のミュート動作が行われるため、適正にユーザの耳を保護することができる。
【0071】
このため、カセットプレーヤ30が鞄やポケットに収容されて持ち運ばれる最中に意図せずに再生ボタンが押されたり、マスタボリウム5の設定値が変動して最大値付近になっているようなときでも、不意にユーザの耳に大音量の音声が伝わることを防止することができる。
【0072】
本実施形態のカセットプレーヤ30のブロック図は、基本的には図2と同様の構成をしている。なお、ここではセレクタ11には、音声信号ソースとして、カセットドライブ100および図示しないチューナ等が接続される。また、カセットプレーヤ30の携帯性という特性に着目して、例えば、再生スイッチが押された瞬間を検出してマイコン10にその旨の信号を供給する再生検出回路を、接続検出回路18に代えて設けるか、または、接続検出回路18ととも併設するとよい。
【0073】
カセットプレーヤ30の動作は、基本的には、図3のフローチャートに示す第1の実施形態と同様である。ただし、再生検出回路が設けられている場合には、s1の判断工程において、ヘッドホン9の接続の検出に代えて、再生検出回路が再生スイッチのオンを検出したか否かを判断するようにすることができる。
【0074】
このような判断をするのは、カセットプレーヤ30の構成とは異なり、スピーカ7を備えないカセットプレーヤにおいては、通常、ヘッドホン9はヘッドホンジャック8に接続された状態で保たれることが多いことを考慮したものである。
【0075】
つまり、このような場合にヘッドホン8の挿脱を検出する回路ではなく、再生ボタンが押されたことを検出する回路を用いることで、スピーカ7を備えないカセットプレーヤ等に対しても本発明を適用できるとともに、ボリウム値が最大値付近になっていることに気付かずにヘッドホン9を装着して再生を行ったときにもユーザの耳を保護することができるようになる。
【0076】
なお、以上の実施形態では、ミュート手段を動作させているが、ユーザの耳を安全面を最低限保証しつつ、操作性をより向上させるために、例えば、図3のs3の工程で、マイコン10が、音声信号の再生を5秒間遅らせるとともに、その間に音声信号を再生する代わりに、「大きな音が発生します。」等の音声によってユーザの注意を喚起して上で音声信号の再生を開始するようにしてもよい。
【0077】
この場合、高い音量レベルの音声がヘッドホン9から発生するためユーザの耳が心配されるが、予めユーザは当該音声の発生を認識しているため、不意に当該音声を聴く場合に比較して安全面が向上しており、かつ、即座に大音量の音楽等を聴きたいユーザの要望をも同時に満たすことができる。そして、再生すべき音声信号が、以前に停止した部分から連続して再生されることになるため、解除操作等を一切不要にすることもできる。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0079】
(1)ユーザがヘッドホンをミニコンポ等の音声信号再生装置に接続した瞬間において電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることを検出手段が検出した場合には、ミュート手段により、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声をヘッドホンから発生させないことから、ユーザがヘッドホンを装着した状態で音声の発生部がスピーカからヘッドホンへ切り替わるときに、ユーザの意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することを防止でき、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳を適正に保護することができる。
【0080】
(2)ポータブルMDや、ポータブルカセットプレーヤ等でヘッドホンを使用して音楽等を聴く場合に、ヘッドホンが接続された瞬間や、再生ボタンが押された瞬間において、電子ボリウム値が所定のしきい値を超えていることを検出手段が検出した場合には、ミュート手段が、例えば、該音声信号に係る音量レベルを減少させたり、音量レベルの低い状態から徐々に当該しきい値以上の音量レベルの音声が発生するように制御する等、少なくともヘッドホンが接続された瞬間または再生ボタンが押された瞬間から一定期間は、ユーザの耳への障害を考慮して定められる許容値を超える音量レベルの音声をヘッドホンから発生させないことから、ユーザがヘッドホンを装着した状態でスピーカからヘッドホンへ音声の発生部が切り替えられる場合やヘッドホンを装着した状態で再生する場合に、ユーザが意図しない高い音量レベルの音声がユーザの耳を刺激することを防止でき、装置の操作性等を損なうことなくヘッドホンを使用するユーザの耳を適正に保護することができる。
【0081】
(3)ユーザの任意により解除手段が動作されたときには、ミュート手段により、ミュートされたり所定の安全値まで引き下げられた音量レベルを、自動的にもとの音量レベルに戻したり、通常よりも迅速にもとの音量レベルに復帰する等、簡易かつ迅速に音声信号再生装置の状態を、ミュート手段によるミュートがされる前の状態に復元できるため、ユーザの耳を確実に保護しつつ、音声信号再生装置の操作性や利便性を向上させることができる。
【0082】
(4)ミュート手段が動作して、音声信号再生装置が通常と異なる動作を行うときに、告知手段により音声再生装置が現在ミュート手段を動作させている旨をユーザに告知することから、ミュート手段による動作状態の変化がユーザに音声再生装置の誤動作として認識されることを防止できるとともに、現在音声信号再生装置がミュート手段を動作させることが必要な状態である旨、すなわちユーザの耳に障害をもたらす虞のある状態である旨をユーザに認識させることができ、効率的にユーザの耳を保護することができる。
【0083】
(5)音声再生装置が現在ミュート手段を動作させていることを音声によりユーザに伝達することから、例えば、ヘッドホンを介して該音声を伝達するときにはヘッドホンを装着しているユーザは、表示部を見ることなく、確実にミュート手段が動作中である旨の情報を得ることができるとともに、音声信号再生装置の表示部が小さい場合や音声信号再生装置に表示部が備えられていない場合等でも、適正に本発明を実現することができる。
【0084】
よって、装置の操作性等を維持しつつ、ヘッドホンを使用するユーザの耳を不意に音量レベルの高い音が直撃すること等を回避して、難聴等の聴覚障害を防止することが可能な音声信号再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるミニコンポの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態におけるミニコンポのブロック図である。
【図3】本発明の実施形態であるミニコンポの動作を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態におけるミニコンポのブロック図である。
【図5】本発明の実施形態であるポータブルカセットプレーヤの構成を示す図である。
【符号の説明】
1−ミニコンポ,2−表示部,3−MDドライブ,4−CDドライブ,5−マスタボリウム,6−操作部,7−スピーカ,8−ヘッドホンジャック,9−ヘッドホン,10−マイコン,18−接続検出回路,30−カセットプレーヤ
Claims (5)
- スピーカに供給すべき音声信号が出力されるスピーカ出力端子と、
ヘッドホンを接続して該ヘッドホンに前記音声信号を供給するとともに、ヘッドホンが接続されたときにスピーカへの出力音声信号を遮断するヘッドホン接続手段と、
スピーカまたはヘッドホンに供給される音声信号のボリウム値を検出する検出手段と、
前記ヘッドホン接続手段にヘッドホンが接続されたとき、前記検出手段の検出値が所定値以上であった場合には、前記音声信号をミュートするミュート手段と、
を備えた音声信号再生装置。 - 音声信号を再生する再生手段と、
再生手段の再生をスタートさせる再生ボタンと、
ヘッドホンを接続して該ヘッドホンに前記音声信号を供給するヘッドホン接続手段と、
スピーカまたはヘッドホンに供給される音声信号のボリウム値を検出する検出手段と、
前記ヘッドホン接続手段にヘッドホンが接続されたとき、または、前記再生ボタンがオンされたときにおいて、前記検出手段の検出値が所定値以上であった場合には、前記音声信号をミュートするミュート手段と、
を備えた音声信号再生装置。 - 前記ミュート手段が音声信号をミュートしたのち、これを解除する解除手段を設けた請求項1または2に記載の音声信号再生装置。
- 前記ミュート手段が動作しているとき、その旨の告知動作を行う告知手段を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の音声信号再生装置。
- 前記告知手段は、前記ミュート手段が動作している旨の音声信号を前記ヘッドホンに出力する請求項4に記載の音声信号再生装置。
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2002
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