JP2004079881A - 接着性ダム枠材 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンダ槽浸漬処理に耐える耐熱性を有し、かつ流動状態の封止樹脂の漏洩が生じることのないダム枠材を提供する。
【解決手段】配線基板12の所定位置に配設されたベアチップ14の封止のために供給される樹脂封止剤16の反応性組成物をせき止めるダム枠材であり、樹脂製枠3と樹脂製枠3の片面に積層された粘着剤層5とからなり、樹脂製枠3を構成する枠構成樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好である接着性ダム枠材1とする。
【選択図】 図1
【解決手段】配線基板12の所定位置に配設されたベアチップ14の封止のために供給される樹脂封止剤16の反応性組成物をせき止めるダム枠材であり、樹脂製枠3と樹脂製枠3の片面に積層された粘着剤層5とからなり、樹脂製枠3を構成する枠構成樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好である接着性ダム枠材1とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板の所定位置に配設されたベアチップの封止のために供給される樹脂封止剤の反応性組成物をせき止めるダム枠材に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に複数個のICベアチップ(以下、単に「ベアチップ」と称する。)を配置し、該ベアチップをそれぞれ1個ずつ収容するダム枠を基板(チップ搭載基板)上に実装し、このダム枠内にエポキシ樹脂封止剤、特にエポキシ樹脂封止剤の粉末状ないし液状の反応性組成物を供給し、加熱、硬化させて封止し、しかる後にベアチップの周囲を裁断して環境封止したICチップパッケージを製造する方法は公知である(特開2001−144036号公報等)。
【0003】
上記のICチップパッケージの製造方法において使用するダム枠は、最終的には裁断して除去されるものであるため、位置ズレを起こさず、封止剤の硬化温度である150℃程度の加熱に耐えるものであれば使用可能であった。
【0004】
一方、ベアチップを樹脂封止してパッケージとしてプリント配線基板に実装することなく、直接ガラスエポキシ基板等の硬質のプリント配線基板上に直接ベアチップを実装し、その後に樹脂封止し、ハンダ槽を通過させて所定の回路接続を行う回路基板(COB,チップオンボード)の製造方法やポリイミドフィルム基板のようなフィルム状のプリント配線基板上にベアチップを実装し、その後に樹脂封止し、ハンダ槽を通過させて所定の回路接続を行う回路基板(COF,チップオンフィルム)の製造方法が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
係るCOBやCOFにおいては、上記の特開2001−144036号公報等に開示の公知のダム枠材を使用すると、ハンダ槽浸漬処理において260℃、10秒程度の熱履歴を受けるため、耐熱性が不足し、ダム枠材の位置ズレ、変形や分解が起こるという問題がある。
【0006】
また、COBやCOFに使用するプリント配線基板には、既に銅により厚さが10〜20μmの回路配線が形成されており、単にダム枠を載置するだけでは、ダム枠と基板との間に隙間が生じて、流動状態の封止樹脂が漏洩するという問題も有する。
【0007】
本発明の目的は、ハンダ槽浸漬処理に耐える耐熱性を有し、かつ流動状態の封止樹脂の漏洩が生じることのないダム枠材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の接着性ダム枠材は、配線基板の所定位置に配設されたベアチップの封止のために供給される樹脂封止剤の反応性組成物をせき止めるダム枠材であって、
樹脂製枠と前記樹脂製枠の片面に積層された粘着剤層とからなり、
樹脂製枠を構成する前記枠構成樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好であることを特徴とする。
【0009】
係る構成により、ハンダ槽浸漬処理に耐える耐熱性を有し、かつ流動状態の封止樹脂の漏洩が生じることのないダム枠材が得られる。
【0010】
粘着剤層の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜300μmであることがより好ましい。
【0011】
粘着剤層の厚さが薄すぎると、接着性ダム枠を配線基板に圧着しても基板と回路配線の段差が十分に埋まらず、流動粘度の低い封止樹脂組成物が漏洩する場合があり、500μmを超えると、流動状態の封止樹脂の漏洩防止効果が変わらずに、ダム枠材全体としての厚さ(封止厚さ)が決まっているために樹脂製枠の厚さが制限される結果となり、好ましいものではない。
【0012】
粘着剤は、加熱すると粘着力が低下するが、枠構成樹脂と樹脂封止剤との接着性が良好であることにより、ハンダ槽浸漬処理において、粘着力低下によりダム枠材が基板より剥離するという問題が生じない。
【0013】
「接着性が良好」とは、接着強度が高いほど好ましいが、ハンダ槽浸漬処理において、粘着剤の粘着力低下が生じた場合でも樹脂封止剤とダム枠材との接着が剥離して、ダム枠材が基板より剥離して浮き上がったりしなければよい意味であり、樹脂封止剤と枠構成樹脂との接着強度を測定したときに材料破壊が起こることを要するものではない。
【0014】
上記の発明においては、樹脂製枠を構成する前記枠構成樹脂及び前記粘着剤のいずれもが、体積抵抗率が108 Ω・cm以上であることが好ましい。
【0015】
本発明における接着性ダム枠材は、そのまま回路基板に残るものであり、しかも配線基板に銅により形成された回路に直接接触するものであるから、体積抵抗率が108 Ω・cm未満の場合には、回路の短絡ないしはそれに近いバイパスを形成し、基板が目的とする電気的機能を発揮しない場合が発生する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の接着性ダム枠の例を示した斜視図である。接着性ダム枠1は、樹脂製枠3とその底面となる片面に粘着剤層5とから構成される。粘着剤層5には、使用するまでは剥離シートが積層される。
【0017】
樹脂製枠3を構成する樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好である樹脂は限定なく使用可能である。具体的には、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が例示される。これらの樹脂は、ガラス繊維、無機化合物のウィスカー、パルプ繊維等の補強材を含有した複合樹脂であってもよい。これらの樹脂の中でも、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が耐熱性に優れ、樹脂封止剤との接着性も良好であり、好適である。
【0018】
樹脂製枠の製造方法は限定されるものではなく、射出成形により、直接所定形状の樹脂製枠を製造してもよく、所定厚さのシートを製造した後に打ち抜きや裁断により製造してもよい。製造の簡便さの観点から、所定厚さのシートを作製し、片面に剥離シートを積層した粘着剤層を形成し、トムソン刃等により打ち抜いて製造する方法が好ましい方法として例示される。
【0019】
粘着剤層5を構成する粘着剤は、特に限定されるものではなく、公知の、ゴム系、アクリル樹脂系等の粘着剤を使用することができる。粘着剤は、不織布などに含浸させたものであってもよい。粘着剤層5は、市販の溶液系、エマルジョン系等の粘着剤原液を塗布して形成してもよく、また市販の両面粘着テープを貼着して形成してもよい。粘着剤は、一般的に温度が上昇すると凝集力が低下して粘着力が低下するものであるが、本発明において使用する粘着剤は、温度上昇による凝集力の低下の小さな、いわゆる耐熱性粘着剤であることが好ましい。耐熱性粘着剤を使用した両面粘着テープとしては、例えば両面粘着テープ#773(寺岡製作所製)等が好適な粘着剤層構成材料として例示される。
【0020】
ダム枠のサイズは、封止するベアチップのサイズに応じて適宜設定する。形状は、図1においては正方形ないし長方形の例が示されているが、これに限定されるものではなく、六角形等の多角形や円形であってもよい。
【0021】
図2(a)は、基板上にベアチップを実装した後に、樹脂封止剤の反応性組成物を枠内に供給して封止した状態を示した縦断側面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるX−X断面図である。配線基板は、基板12に銅配線10が形成されたプリント配線基板であり、所定位置にベアチップ14を実装し、次いでベアチップを囲むように接着性ダム枠1を接着固定し、配線基板とダム枠1により形成された容器状キャビティーに樹脂封止剤の反応性組成物を供給し、反応硬化させることによって樹脂封止剤16が形成されている。
【0022】
ダム枠1を配線基板に固定するために厚さが20〜500μm、より好ましくは50〜300μmの粘着剤を使用しているために、図2(b)にて明らかなように、銅配線10により形成される凹凸があっても、粘着剤の変形による封止作用により、硬化前に加熱されて流動状態となった樹脂封止剤の反応性組成物が漏洩することがない。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
厚さ0.6mmの紙/フェノール樹脂製基板の片面に厚さが200μmの不織布基材アクリル系耐熱両面粘着テープ#773(寺岡製作所製)を貼合し、このシートから打ち抜きにより、外寸10mm×10mm,内寸8mm×8mmの正方形のダム枠材を作製した。
【0024】
剥離シートを取り除いた後に、上記ダム枠を配線基板に実装されたベアチップを中心としてこれを囲むように、ダム枠全体にかかる荷重が2kgとなるように加圧接着した。
【0025】
次いで、ダム枠の内部に1液硬化型エポキシ樹脂封止剤CCN500D(松下電工社製)を液面がダム枠と同じ高さになるように注入し、150℃にて1時間加熱して硬化させて封止を行った。
【0026】
その後、この基板をハンダ槽(260℃)に10秒間浸漬した後、取り出してダム枠材を目視にて観察したが、位置ズレ、変形等の不具合は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着性ダム枠材を例示した斜視図
【図2】接着性ダム枠材を使用して配線基板に実装したベアチップを封止した状態を示した縦断側面図
【符号の説明】
1 接着性ダム枠材
3 樹脂製枠
5 粘着剤層
12 配線基板
16 樹脂封止剤
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板の所定位置に配設されたベアチップの封止のために供給される樹脂封止剤の反応性組成物をせき止めるダム枠材に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に複数個のICベアチップ(以下、単に「ベアチップ」と称する。)を配置し、該ベアチップをそれぞれ1個ずつ収容するダム枠を基板(チップ搭載基板)上に実装し、このダム枠内にエポキシ樹脂封止剤、特にエポキシ樹脂封止剤の粉末状ないし液状の反応性組成物を供給し、加熱、硬化させて封止し、しかる後にベアチップの周囲を裁断して環境封止したICチップパッケージを製造する方法は公知である(特開2001−144036号公報等)。
【0003】
上記のICチップパッケージの製造方法において使用するダム枠は、最終的には裁断して除去されるものであるため、位置ズレを起こさず、封止剤の硬化温度である150℃程度の加熱に耐えるものであれば使用可能であった。
【0004】
一方、ベアチップを樹脂封止してパッケージとしてプリント配線基板に実装することなく、直接ガラスエポキシ基板等の硬質のプリント配線基板上に直接ベアチップを実装し、その後に樹脂封止し、ハンダ槽を通過させて所定の回路接続を行う回路基板(COB,チップオンボード)の製造方法やポリイミドフィルム基板のようなフィルム状のプリント配線基板上にベアチップを実装し、その後に樹脂封止し、ハンダ槽を通過させて所定の回路接続を行う回路基板(COF,チップオンフィルム)の製造方法が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
係るCOBやCOFにおいては、上記の特開2001−144036号公報等に開示の公知のダム枠材を使用すると、ハンダ槽浸漬処理において260℃、10秒程度の熱履歴を受けるため、耐熱性が不足し、ダム枠材の位置ズレ、変形や分解が起こるという問題がある。
【0006】
また、COBやCOFに使用するプリント配線基板には、既に銅により厚さが10〜20μmの回路配線が形成されており、単にダム枠を載置するだけでは、ダム枠と基板との間に隙間が生じて、流動状態の封止樹脂が漏洩するという問題も有する。
【0007】
本発明の目的は、ハンダ槽浸漬処理に耐える耐熱性を有し、かつ流動状態の封止樹脂の漏洩が生じることのないダム枠材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の接着性ダム枠材は、配線基板の所定位置に配設されたベアチップの封止のために供給される樹脂封止剤の反応性組成物をせき止めるダム枠材であって、
樹脂製枠と前記樹脂製枠の片面に積層された粘着剤層とからなり、
樹脂製枠を構成する前記枠構成樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好であることを特徴とする。
【0009】
係る構成により、ハンダ槽浸漬処理に耐える耐熱性を有し、かつ流動状態の封止樹脂の漏洩が生じることのないダム枠材が得られる。
【0010】
粘着剤層の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜300μmであることがより好ましい。
【0011】
粘着剤層の厚さが薄すぎると、接着性ダム枠を配線基板に圧着しても基板と回路配線の段差が十分に埋まらず、流動粘度の低い封止樹脂組成物が漏洩する場合があり、500μmを超えると、流動状態の封止樹脂の漏洩防止効果が変わらずに、ダム枠材全体としての厚さ(封止厚さ)が決まっているために樹脂製枠の厚さが制限される結果となり、好ましいものではない。
【0012】
粘着剤は、加熱すると粘着力が低下するが、枠構成樹脂と樹脂封止剤との接着性が良好であることにより、ハンダ槽浸漬処理において、粘着力低下によりダム枠材が基板より剥離するという問題が生じない。
【0013】
「接着性が良好」とは、接着強度が高いほど好ましいが、ハンダ槽浸漬処理において、粘着剤の粘着力低下が生じた場合でも樹脂封止剤とダム枠材との接着が剥離して、ダム枠材が基板より剥離して浮き上がったりしなければよい意味であり、樹脂封止剤と枠構成樹脂との接着強度を測定したときに材料破壊が起こることを要するものではない。
【0014】
上記の発明においては、樹脂製枠を構成する前記枠構成樹脂及び前記粘着剤のいずれもが、体積抵抗率が108 Ω・cm以上であることが好ましい。
【0015】
本発明における接着性ダム枠材は、そのまま回路基板に残るものであり、しかも配線基板に銅により形成された回路に直接接触するものであるから、体積抵抗率が108 Ω・cm未満の場合には、回路の短絡ないしはそれに近いバイパスを形成し、基板が目的とする電気的機能を発揮しない場合が発生する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の接着性ダム枠の例を示した斜視図である。接着性ダム枠1は、樹脂製枠3とその底面となる片面に粘着剤層5とから構成される。粘着剤層5には、使用するまでは剥離シートが積層される。
【0017】
樹脂製枠3を構成する樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好である樹脂は限定なく使用可能である。具体的には、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が例示される。これらの樹脂は、ガラス繊維、無機化合物のウィスカー、パルプ繊維等の補強材を含有した複合樹脂であってもよい。これらの樹脂の中でも、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が耐熱性に優れ、樹脂封止剤との接着性も良好であり、好適である。
【0018】
樹脂製枠の製造方法は限定されるものではなく、射出成形により、直接所定形状の樹脂製枠を製造してもよく、所定厚さのシートを製造した後に打ち抜きや裁断により製造してもよい。製造の簡便さの観点から、所定厚さのシートを作製し、片面に剥離シートを積層した粘着剤層を形成し、トムソン刃等により打ち抜いて製造する方法が好ましい方法として例示される。
【0019】
粘着剤層5を構成する粘着剤は、特に限定されるものではなく、公知の、ゴム系、アクリル樹脂系等の粘着剤を使用することができる。粘着剤は、不織布などに含浸させたものであってもよい。粘着剤層5は、市販の溶液系、エマルジョン系等の粘着剤原液を塗布して形成してもよく、また市販の両面粘着テープを貼着して形成してもよい。粘着剤は、一般的に温度が上昇すると凝集力が低下して粘着力が低下するものであるが、本発明において使用する粘着剤は、温度上昇による凝集力の低下の小さな、いわゆる耐熱性粘着剤であることが好ましい。耐熱性粘着剤を使用した両面粘着テープとしては、例えば両面粘着テープ#773(寺岡製作所製)等が好適な粘着剤層構成材料として例示される。
【0020】
ダム枠のサイズは、封止するベアチップのサイズに応じて適宜設定する。形状は、図1においては正方形ないし長方形の例が示されているが、これに限定されるものではなく、六角形等の多角形や円形であってもよい。
【0021】
図2(a)は、基板上にベアチップを実装した後に、樹脂封止剤の反応性組成物を枠内に供給して封止した状態を示した縦断側面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるX−X断面図である。配線基板は、基板12に銅配線10が形成されたプリント配線基板であり、所定位置にベアチップ14を実装し、次いでベアチップを囲むように接着性ダム枠1を接着固定し、配線基板とダム枠1により形成された容器状キャビティーに樹脂封止剤の反応性組成物を供給し、反応硬化させることによって樹脂封止剤16が形成されている。
【0022】
ダム枠1を配線基板に固定するために厚さが20〜500μm、より好ましくは50〜300μmの粘着剤を使用しているために、図2(b)にて明らかなように、銅配線10により形成される凹凸があっても、粘着剤の変形による封止作用により、硬化前に加熱されて流動状態となった樹脂封止剤の反応性組成物が漏洩することがない。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
厚さ0.6mmの紙/フェノール樹脂製基板の片面に厚さが200μmの不織布基材アクリル系耐熱両面粘着テープ#773(寺岡製作所製)を貼合し、このシートから打ち抜きにより、外寸10mm×10mm,内寸8mm×8mmの正方形のダム枠材を作製した。
【0024】
剥離シートを取り除いた後に、上記ダム枠を配線基板に実装されたベアチップを中心としてこれを囲むように、ダム枠全体にかかる荷重が2kgとなるように加圧接着した。
【0025】
次いで、ダム枠の内部に1液硬化型エポキシ樹脂封止剤CCN500D(松下電工社製)を液面がダム枠と同じ高さになるように注入し、150℃にて1時間加熱して硬化させて封止を行った。
【0026】
その後、この基板をハンダ槽(260℃)に10秒間浸漬した後、取り出してダム枠材を目視にて観察したが、位置ズレ、変形等の不具合は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着性ダム枠材を例示した斜視図
【図2】接着性ダム枠材を使用して配線基板に実装したベアチップを封止した状態を示した縦断側面図
【符号の説明】
1 接着性ダム枠材
3 樹脂製枠
5 粘着剤層
12 配線基板
16 樹脂封止剤
Claims (2)
- 配線基板の所定位置に配設されたベアチップの封止のために供給される樹脂封止剤の反応性組成物をせき止めるダム枠材であって、
樹脂製枠と前記樹脂製枠の片面に積層された粘着剤層とからなり、
樹脂製枠を構成する前記枠構成樹脂は、融点もしくは軟化点が200℃以上であり、かつ樹脂封止剤との接着性が良好であることを特徴とする接着性ダム枠材。 - 樹脂製枠を構成する前記枠構成樹脂及び前記粘着剤のいずれもが、体積抵抗率が108 Ω・cm以上である請求項1に記載の接着性ダム枠材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002240303A JP2004079881A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 接着性ダム枠材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002240303A JP2004079881A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 接着性ダム枠材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004079881A true JP2004079881A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32023130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002240303A Pending JP2004079881A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 接着性ダム枠材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004079881A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5024367B2 (ja) * | 2007-03-23 | 2012-09-12 | 富士通株式会社 | 電子装置、電子装置が実装された電子機器、電子装置が装着された物品、および電子装置の製造方法 |
-
2002
- 2002-08-21 JP JP2002240303A patent/JP2004079881A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5024367B2 (ja) * | 2007-03-23 | 2012-09-12 | 富士通株式会社 | 電子装置、電子装置が実装された電子機器、電子装置が装着された物品、および電子装置の製造方法 |
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