JP4451321B2 - プリント配線基板搬送パレット用シート - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線基板搬送パレット用シートに係り、詳しくはFPC基板(Flexible Printed Circuit基板)に半導体チップ等の電子部品を実装する際に使用するのに好適なプリント配線基板搬送パレットの製造に使用するプリント配線基板搬送パレット用シートに関する。
FPC基板は厚みが薄く、柔軟性に富んでいるために近年、小型電子機器の回路を構成する基材として中心的な役割を果たしている。しかし、FPC基板は強度、平坦度、熱収縮性等の特性から、半導体チップの実装については、紙フェノール基板やガラスエポキシ基板と同様に取り扱うことができない。このため、ステンレス材等で作成された搬送パレットの上に、FPC基板を位置決めして接着テープで貼り付け、ステンレス板を補強板として使用することによって半導体チップを実装する方法が採用されている。この方法に使用する電子部品の回路基板への仮着用両面粘着性テープが提案されている(特許文献1参照)。また、FPC基板用の搬送パレットとして、粘着性を有するシリコーンエラストマーをパレット基板に積層したものを使用して、接着テープ無しでFPC基板を搬送パレットに密着固定した後、そのFPC基板に半導体チップを実装するFPC基板への半導体チップ実装方法と、搬送パレットとが提案されている(特許文献2参照)。
特開平5−21946号公報(明細書の段落[0042]〜[0044]、図1,7) 特開2003−273581号公報(明細書の段落[0023]〜[0025]、図1,2)
ところが、FPC基板を搬送パレットに位置決めして接着テープで貼るという作業は手作業となるため、作業効率が低下するという問題がある。また、接着テープを剥がした際にFPC基板に糊残りが生じる場合があり、糊残りは品質上好ましくないためそれを除去する手間が必要になるという問題もある。さらに、接着テープは使い捨てで使用するので経済的に好ましくないという問題がある。
特許文献2に記載の搬送パレットを使用する場合、前記問題は解消される。しかし、シリコーンエラストマー層を単にパレット基板に貼り付ける構成では、シリコーンエラストマー層とパレット基板との接着状態によっては、FPC基板をシリコーンエラストマー層から剥がす際に、パレット基板とシリコーンエラストマー層とが剥離してしまう虞がある。パレット基板とシリコーンエラストマー層とが剥離してしまうと、搬送パレットとして使用できないため、シリコーンエラストマー層とFPC基板との接着力より、シリコーンエラストマー層とパレット基板との接着力を確実に大きくする必要がある。しかし、シリコーンエラストマー層の粘着性だけでシリコーンエラストマー層とパレット基板との接着力をシリコーンエラストマー層とFPC基板との接着力より確実に大きくするのは、パレット基板の表面を鏡面に形成しなければならない等、製造上の自由度が低くなる。
また、特許文献2では加硫接着によりシリコーンエラストマー層をパレット基板に接着させている。即ち、未架橋のシリコーンエラストマーがパレット基板上で加硫(架橋)硬化することによる接着力に頼っており、もっと強力な接着力が望ましい。
架橋されたシリコーンエラストマーは耐熱性が高く、これを積層した搬送パレットは繰り返し使用できるが、それでも劣化は避けられず、劣化した際に搬送パレットを新しいものと交換する必要がある。特許文献2の構成の搬送パレットでは、ユーザーがシリコーンエラストマーのみを交換することはできず、搬送パレット全体を新品に交換する必要があり使用可能なパレット基板が無駄になる。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は作業効率よく経済的にFPC基板へ半導体チップ等の電子部品を実装するためのプリント配線基板搬送パレットを製造することができるプリント配線基板搬送パレット用シートを提供することにある。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、粘着性を有するシリコーンエラストマーシートの片面に耐熱フィルムが貼り合わされた積層シートの前記耐熱フィルム側の面に耐熱接着層が設けられている。ここで、「耐熱フィルム」とは、半田リフロー工程での環境温度(例えば、200℃〜300℃)に耐えられるフィルムを意味し、「耐熱接着層」とは、半田リフロー工程での環境温度(例えば、200℃〜300℃)に耐えられる接着層を意味する。
この発明のプリント配線基板搬送パレット用シートをパレット基板に対して耐熱接着層において貼付することにより、プリント配線基板搬送パレット(搬送パレット)が製造される。そして、シリコーンエラストマーシートの粘着性を利用して、接着テープ無しでFPC基板を搬送パレットに密着でき、接着テープを使わないためFPC基板を搬送パレットから除去しても糊残りがない。また、シリコーンエラストマーは耐熱性に優れ、かつ耐熱接着層によりパレット基板に接着されて使用されるため、搬送パレットは半田リフロー工程により半導体チップ等の電子部品を実装する使用方法でも繰り返し使用できる。即ち、この発明のプリント配線基板搬送パレット用シートを使用することにより、作業効率よく経済的にFPC基板へ電子部品を実装するための搬送パレットを製造することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シリコーンエラストマーシートとして、動的粘弾性測定により周波数10Hz、温度20℃で測定したせん断弾性率G’が5.0×10Pa〜5.0×10Paの範囲にあるシリコーンエラストマーが使用されている。この発明では、適正な粘着性を有するシリコーンエラストマーシートを容易に得られる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記耐熱フィルムはポリイミドフィルムである。この発明では、耐熱フィルムとしてポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドイミド等の他の樹脂製の耐熱フィルムを使用した場合に比較して、電気的特性及び耐熱性等の観点から好ましい。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記耐熱接着層は、シリコーン系粘着剤又はアクリル系粘着剤で形成されている。従って、この発明では、半田リフロー工程の温度に耐えて適正な接着性を有する材料を入手し易い。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記耐熱接着層は、アクリル系粘着剤/ポリエチレンテレフタレートフィルム/アクリル系粘着剤の構成の両面接着シートで構成されている。この発明では、耐熱フィルムに対して粘着剤あるいは接着剤のみが積層された構成に比較して、耐熱接着層を設ける作業が容易になる。
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記シリコーンエラストマーシート及び前記耐熱接着層のそれぞれについて、前記耐熱フィルムと対向する面と反対側の面に離型シートが貼り付けられている。この発明では、プリント配線基板搬送パレット用シートの粘着性を有する面が離型シートで覆われた状態で保管される。そのため、保管中に粘着面にゴミ等が付着するのが回避され、搬送パレットの製造時にプリント配線基板搬送パレット用シートをパレット基板に接着するのに支障を来したり、搬送パレットの使用時にFPC基板の仮接着に支障を来したりするのを防止することができる。
本発明によれば、作業効率よく経済的にFPC基板へ電子部品を実装するためのプリント配線基板搬送パレットを製造することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1及び図2はプリント配線基板搬送パレット用シート(以下、単に搬送パレット用シートと称す。)の模式断面図である。図3(a)は図3(b)のA−A線における模式断面図であり、図3(b)は搬送パレットの模式平面図、図4は搬送パレットの使用方法を説明する模式断面図である。
図1に示すように、搬送パレット用シート10は、粘着性を有するシリコーンエラストマーシート11と、その片面に貼り合わせされた耐熱フィルム12とからなる積層シート13を備え、積層シート13の耐熱フィルム12側の面に耐熱接着層14が設けられている。シリコーンエラストマーシート11と耐熱フィルム12との間には両者を接着させる接着層が存在するが、図示を省略している。
シリコーンエラストマーシート11は、厚さが10μm以上、好ましくは50μm以上に形成されている。厚さをあまり厚くしてもコストが高くなる割に利点がないため、50μm〜100μmがさらに好ましい。また、耐熱フィルム12は、例えば、5μm〜1000μmの範囲で採用できるが、好ましくは10μm〜50μmの範囲の厚さに形成されている。
シリコーンエラストマーシート11として、動的粘弾性測定により周波数10Hz、温度20℃で測定したせん断弾性率G’が5.0×10Pa〜5.0×10Paの範囲にあるシリコーンエラストマーのシートが使用されている。せん断弾性率G’が低すぎると、シリコーンエラストマーが軟らかすぎてシリコーンエラストマーとFPC基板との密着力が大きく、FPC基板の取り外しが困難となる。反対にせん断弾性率G’が高すぎると、シリコーンエラストマーが硬過ぎて、シリコーンエラストマーとFPC基板との密着力が小さく、FPC基板の保持が困難となる。せん断弾性率G’が上記の範囲にあるようにシリコーンエラストマーを形成することにより、シリコーンエラストマーシート11は、その密着力を適切な大きさにできる。シリコーンエラストマーの目的のせん断弾性率G’は、ポリオルガノシロキサンの種類、分子量、フィラー等、シリコーンエラストマーの組成と架橋度を適当に調整することによって得られる。
シリコーンエラストマーのシートを構成するシリコーンエラストマーは、次に示すようなシロキサン骨格を有するポリオルガノシロキサンを架橋することにより得られるエラストマーである。
Figure 0004451321
このシリコーンエラストマーは、Rのすべてがメチル基であるポリジメチルシロキサンをはじめ、メチル基の一部が他のアルキル基、ビニル基、フェニル基、フルオロアルキル基等の一種あるいはそれ以上と置換された各種のポリオルガノシロキサンを単独あるいは2種類以上ブレンドしたものである。
架橋方法は特に限定されるものではなく、従来より公知の方法が適用できる。例えば、ポリオルガノシロキサンのメチル基あるいはビニル基をラジカル反応で架橋する方法が挙げられる。また、シラノール末端ポリオルガノシロキサンと、加水分解可能な官能基を有するシラン化合物との縮合反応で架橋する方法や、ビニル基へのヒドロシリル基の付加反応で架橋する方法等が挙げられる。
耐熱フィルム12としては、半田リフロー工程の使用環境(200℃〜300℃)に耐えられるものであればよく、その材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリイミド等が挙げられるが、電気特性や耐熱性等の観点からポリイミドが最も好ましい。この実施形態では耐熱フィルム12としてポリイミドフィルムが使用されている。耐熱フィルム12としてポリイミドフィルムを使用した場合は耐熱性に優れるので、薄い方が好ましい。
耐熱接着層14は、半田リフロー工程の使用環境(200℃〜300℃)に耐えられるものであればよく、例えば、シリコーン系粘着剤、シリコーン系接着剤、アクリル系粘着剤、アクリル系接着剤等で形成されるが、粘着剤の方が接着剤より取り扱い易い。この実施形態ではアクリル系粘着剤で形成されている。
搬送パレット用シート10を材料加工メーカー(プリント配線基板搬送パレットのメーカー)が製造して使用する場合は、シリコーンエラストマーシート11及び耐熱接着層14の表面が露出したままでもよい。しかし、搬送パレット用シート10を製品として出荷する場合は、図2に示すように、シリコーンエラストマーシート11及び耐熱接着層14の耐熱フィルム12と対向する面と反対側の面に離型シート(離型フィルム)15が貼り付けられている方が好ましい。離型シート15として、例えば、フッ素系樹脂で形成されたものやフッ素樹脂を表面コートしたものが使用される。
次に前記のように構成された搬送パレット用シート10の作用を説明する。搬送パレット用シート10はプリント配線基板搬送パレット(以下、単に搬送パレットと称す。)の製造に使用される。図3(a)に示すように、搬送パレット20は、パレット基板(支持体)21と、搬送パレット用シート10との積層板として形成されている。パレット基板21にはアルミニウム板、アルミニウム合金板、ステンレス板、マグネシウム合金板、繊維強化エポキシ樹脂板等が使用される。パレット基板21は、厚さが1mm程度に形成されている。
図3(a)、(b)に示すように、搬送パレット20には、実装装置の載置部との位置合わせ用孔22と、FPC基板23(図3(b)に二点鎖線で図示)との位置合わせ用孔24とが形成されている。位置合わせ用孔22は、搬送パレット20の長手方向の両端部に形成されており、パレット基板21及びシリコーンエラストマーシート11を貫通している。位置合わせ用孔24もパレット基板21及びシリコーンエラストマーシート11を貫通している。位置合わせ用孔24は搬送パレット20に複数形成されている。この実施形態では、搬送パレット20の面積は、例えばFPC基板23を6枚密着可能な広さになっている。位置合わせ用孔24は、その一対が、FPC基板の一方の対角線上の角部に対応する位置に形成されている。これらの位置合わせ用孔22,24は、搬送パレット用シート10をパレット基板21に接着した後、例えば、ドリルを使用して形成される。
上記のように構成された搬送パレット20を使用する場合は、図4に示すように、実装装置の載置部31に搬送パレット20を固定する。搬送パレット20は、載置部31に形成された穴32と、位置合わせ用孔22とが対応するとともにパレット基板21が載置部31と対向するように配置される。そして、ピン33を位置合わせ用孔22に貫通させて穴32に嵌合させることにより、実装装置の載置部31に対して搬送パレット20が位置合わせされた状態で固定される。
FPC基板23には、位置合わせ用孔24と対応する位置に孔23aが形成されている。孔23a及び位置合わせ用孔24をピン34で貫通することによりFPC基板23を搬送パレット20に位置合わせし、せん断弾性率G’が上記の範囲にあるシリコーンエラストマーシート11の密着力によりFPC基板23を搬送パレット20に固定する。
次に、FPC基板23への半田ペースト印刷工程、電子部品の半田上への載置工程、半田リフロー工程等を経て図示しない半導体チップ等の電子部品がFPC基板23に実装される。その後、FPC基板23が搬送パレット20から取り外され、実装が終了する。搬送パレット20には次のFPC基板23が固定され、同様に電子部品の実装が繰り返される。
搬送パレット用シート10はシリコーンエラストマーシート11の粘着性によりFPC基板23を密着状態で保持しているため、接着テープや粘着剤を使用してFPC基板23を保持する構成と異なり、FPC基板23に粘着剤が付着(糊残り)する虞がない。
搬送パレット用シート10は、半田リフロー工程において200℃〜300℃の高温環境下におかれ、その後、FPC基板23を搬送パレット20から取り外す際にパレット基板21から剥がす方向への力を受ける。シリコーンエラストマーシート11の粘着力及び加硫硬化の接着力でパレット基板21に接着する構成では、FPC基板23を容易に取り外し可能に密着状態に保持する機能と、FPC基板23を搬送パレット20から取り外す際にシリコーンエラストマーシート11がパレット基板21から剥がれるのを防止する機能とを両立させるのが難しい。しかし、搬送パレット用シート10は、シリコーンエラストマーシート11の粘着力でパレット基板21に接着されているのではなく、耐熱接着層14を介してパレット基板21に接着されているため、前記両機能を満足させることが容易になる。
架橋済みのシリコーンエラストマーはシート状であり、腰が弱いため、搬送パレット用シート10を耐熱フィルム12を設けずに、シリコーンエラストマーシートに直接耐熱接着層14を設ける構成とした場合、耐熱接着層14を設ける際や、パレット基板21への貼り合わせ作業時に取り扱いがし難い。しかし、搬送パレット用シート10は、シリコーンエラストマーシート11が耐熱フィルム12に接着された積層シート13に耐熱接着層14が設けられているため、耐熱接着層14を設ける際や、パレット基板21への貼り合わせ作業時に取り扱い易くなる。
この実施形態によれば、以下のような効果を有する。
(1)搬送パレット用シート10は、粘着性を有するシリコーンエラストマーシート11の片面に耐熱フィルム12が貼り合わされた積層シート13の耐熱フィルム12側の面に耐熱接着層14が設けられている。従って、搬送パレット用シート10をパレット基板21に対して耐熱接着層14において貼付することにより製造された搬送パレット20は、接着テープを使わないためFPC基板23を搬送パレット20から取り外しても糊残りがない。また、シリコーンエラストマーシート11は耐熱性に優れ、かつ耐熱接着層14によりパレット基板21に接着されて使用されるため、搬送パレット20は半田リフロー工程により半導体チップ等の電子部品を実装する使用方法でも繰り返し使用できる。さらに、パレット基板21への接着が耐熱接着層14を介して行われるため、搬送パレット20を製造するために、パレット基板21に搬送パレット用シート10を貼り付ける際、パレット基板21の表面が鏡面でなく粗面であっても貼り付けることができる。その結果、この搬送パレット用シート10を使用することにより、作業効率よく経済的にFPC基板23へ電子部品を実装するための搬送パレット20を製造することができる。
(2)シリコーンエラストマーシート11として、動的粘弾性測定により周波数10Hz、温度20℃で測定したせん断弾性率G’が5.0×10Pa〜5.0×10Paの範囲にあるシリコーンエラストマーが使用されている。従って、適正な粘着性を有するシリコーンエラストマーシート11を容易に得られる。
(3)耐熱フィルム12にポリイミドフィルムが使用されている。従って、耐熱フィルム12としてポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドイミド等の他の樹脂製のフィルムを使用した場合に比較して、電気的特性及び耐熱性等の観点から好ましい。
(4)耐熱接着層14は、アクリル系粘着剤で形成されている。従って、半田リフロー工程の温度に耐えて適正な接着性を有する材料を入手し易い。また、シリコーン系粘着剤も耐熱接着層14の材料として入手し易いが、シリコーン中のシロキサンを嫌うユーザーがあるため、アクリル系粘着剤の方が好ましい。また、繰り返し使用により劣化した搬送パレット用シート10をユーザーがパレット基板21から取り外して新しい搬送パレット用シート10と交換する際、耐熱接着層14がアクリル系接着剤で形成されているものに比較してパレット基板21への糊残りがない状態で取り外しを容易に行える。
(5)搬送パレット用シート10として、シリコーンエラストマーシート11及び耐熱接着層14の耐熱フィルム12と対向する面と反対側の面に離型シート15が貼り付けられた構成とした場合は、搬送パレット用シート10の粘着性を有する面が離型シート15で覆われた状態で保管される。従って、保管中に粘着面にゴミ等が付着するのが回避され、搬送パレット20の製造時に搬送パレット用シート10をパレット基板21に接着するのに支障を来したり、搬送パレット20の使用時にFPC基板23の仮接着に支障を来したりするのを防止することができる。
(6)ユーザーは搬送パレット用シート10を搬送パレット20と独立した状態でも入手できる。従って、搬送パレット20を繰り返し使用することにより搬送パレット用シート10が劣化した際に、搬送パレット20全体を新品に交換するのではなく、搬送パレット用シート10を交換してパレット基板21を再利用することができ、搬送パレット20全体を新品に交換する必要がなく、使用可能なパレット基板21が無駄にならない。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成してもよい。
○ 耐熱接着層14は一層で構成されるものに限らない。例えば、図5に示すように、耐熱性粘着剤16、耐熱フィルム17及び耐熱性粘着剤16で3層に構成された両面接着シート18で耐熱接着層を構成してもよい。耐熱性粘着剤16としては、例えば、シリコーン系粘着剤又はアクリル系粘着剤が使用され、耐熱フィルム17としてはポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム等が使用される。アクリル系粘着剤/ポリエチレンテレフタレートフィルム/アクリル系粘着剤の構成の両面接着シートは市販されているため入手し易い。
○ 両面接着シート18として、耐熱性粘着剤16に代えて耐熱性接着剤を使用したものや、耐熱フィルム17を耐熱性粘着剤16と耐熱性接着剤とで挟む構成としたものを使用してもよい。耐熱性接着剤としては、シリコーン系接着剤やアクリル系接着剤等が使用される。
○ 搬送パレット用シート10は、粘着性を有するシリコーンエラストマーシートの片面に耐熱フィルムが貼り合わされた積層シートの耐熱フィルム面に耐熱接着層14が設けられた構成であればよく、シリコーンエラストマーシート11と耐熱フィルム12とを張り合わせて形成された積層シート13に耐熱接着層14を設ける方法で製造されたものに限らない。例えば、図6に示すように、シリコーンエラストマーシート11に両面接着シート18を貼り付けて搬送パレット用シート10を構成してもよい。
○ 図5及び図6に示す構成の搬送パレット用シート10においても、搬送パレット用シート10の両面に離型シート15を設けてもよい。
○ 搬送パレット用シート10をロール状で保管あるいは搬送する場合、離型シート15(離型フィルム)は、一方の側にのみ設ければよい。
○ シリコーンエラストマーシート11は、架橋がほぼ完全になされたシリコーンエラストマーに限らず、未架橋の部分が残ったシリコーンエラストマーで形成されてもよい。
○ シリコーンエラストマーシート11には、シリコーンエラストマーに従来添加することが知られている添加剤等を、シリコーンエラストマーシート11の粘着性がFPC基板23を密着状態で保持可能な粘着性を損なわない範囲で添加してもよい。例えば、静電気による埃の付着を防止できるように、導電性のフィラーを添加してもよい。添加量は、JIS K 7194に準拠して4探針法で測定したシリコーンエラストマーシート11の体積抵抗率が1.0×1010Ω・cm以下となる量が好ましい。
○ 搬送パレット20に密着固定したFPC基板23に半導体チップ等の電子部品を実装する工程は加熱リフローソルダリング工程に限定されず、その他の工程、例えばフローソルダリング工程(ウェーブソルダリング工程)等で搬送パレット20を使用してもよい。
○ ピン34でFPC基板23を搬送パレット20の所定位置に位置合わせする場合、搬送パレット20には位置合わせ用孔24が形成される構成に限られず、例えば凹部を形成してもよい。この凹部は、シリコーンエラストマーシート11を貫通してパレット基板21の途中まで達するような深さに形成する。
○ FPC基板23において位置合わせ用孔24と対応する位置に凸部がプレス成形法等により形成されている場合には、凸部を位置合わせ用孔24に係合させることにより、FPC基板23を搬送パレット20の所定位置に位置合わせしてもよい。
○ FPC基板23を搬送パレット20の所定位置に位置合わせする構成は、ピン34のみや、凸部と位置合わせ用孔24との係合のみによって行われる構成に限られず、FPC基板23を、ピン34及び凸部の両方で位置合わせする構成でもよい。例えばFPC基板23に孔23aと凸部とを1個ずつ形成する。
○ 搬送パレット20にはFPC基板23との位置合わせ用孔や凹部が形成されなくてもよいが、それらを形成すると、FPC基板23を搬送パレット20の所定位置に容易に位置合わせできる。
○ 搬送パレット20には実装装置の載置部31との位置合わせ用孔22が形成されなくてもよいが、位置合わせ用孔22を形成すると、搬送パレット20を実装装置の載置部31の所定位置に容易に位置合わせできる。
○ 位置合わせ用孔22が形成される位置は、搬送パレット20の長手方向の両端部に限られない。
○ 搬送パレット用シート10はパレット基板21の全面を覆う大きさである必要はなく、FPC基板23を密着状態で保持可能な大きさであればよい。
○ 搬送パレット20はFPC基板23への電子部品の実装に限らず、薄板プリント基板への電子部品の実装に使用してもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記シリコーンエラストマーシートには導電性のフィラーが添加されている。
(2)請求項1〜請求項6及び前記技術的思想(1)のいずれか一項に記載の発明のプリント配線基板搬送パレット用シートをパレット基板に接着したプリント配線基板搬送パレット。
搬送パレット用シートの模式断面図。 搬送パレット用シートの模式断面図。 (a)は(b)のA−A線における模式断面図、(b)は搬送パレットの模式平面図。 搬送パレットの使用方法を説明する模式断面図。 別の実施形態の搬送パレット用シートを示す模式断面図。 別の実施形態の搬送パレット用シートを示す模式断面図。
符号の説明
11…シリコーンエラストマーシート、12,17…耐熱フィルム、13…積層シート、14…耐熱接着層、15…離型シート、18…耐熱接着層を構成する両面接着シート。

Claims (6)

  1. 粘着性を有するシリコーンエラストマーシートの片面に耐熱フィルムが貼り合わされた積層シートの前記耐熱フィルム側の面に耐熱接着層が設けられているプリント配線基板搬送パレット用シート。
  2. 前記シリコーンエラストマーシートとして、動的粘弾性測定により周波数10Hz、温度20℃で測定したせん断弾性率G’が5.0×10Pa〜5.0×10Paの範囲にあるシリコーンエラストマーが使用されている請求項1に記載のプリント配線基板搬送パレット用シート。
  3. 前記耐熱フィルムはポリイミドフィルムである請求項1又は請求項2に記載のプリント配線基板搬送パレット用シート。
  4. 前記耐熱接着層は、シリコーン系粘着剤又はアクリル系粘着剤で形成されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプリント配線基板搬送パレット用シート。
  5. 前記耐熱接着層は、アクリル系粘着剤/ポリエチレンテレフタレートフィルム/アクリル系粘着剤の構成の両面接着シートで構成されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプリント配線基板搬送パレット用シート。
  6. 前記シリコーンエラストマーシート及び前記耐熱接着層のそれぞれについて、前記耐熱フィルムと対向する面と反対側の面に離型シートが貼り付けられている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプリント配線基板搬送パレット用シート。
JP2005020148A 2005-01-27 2005-01-27 プリント配線基板搬送パレット用シート Active JP4451321B2 (ja)

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