JP2004079669A - 基板接続用テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の基板を基板接続用テープによって連結して搬送しながらエッチングする際に、基板加工処理を連続して処理している上で特異な問題が発生したとしても、使用した基板接続用テープが、その問題の直接的な原因の候補とならないことを課題とする。
【解決手段】少なくともレジストフィルムが積層されてなる基板接続用テープにおいて、該レジストフィルムが、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムと同じ種類のレジストフィルムであることを特徴とする基板接続用テープ。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくともレジストフィルムが積層されてなる基板接続用テープにおいて、該レジストフィルムが、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムと同じ種類のレジストフィルムであることを特徴とする基板接続用テープ。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板やリードフレーム等の基板を連結して搬送しながらエッチングする際に使用する基板接続用テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
多数のプリント基板を連続的に効率よくエッチングする方法として、例えばローラコンベア等の搬送手段によりプリント基板を水平に搬送し、平行に配列されたスプレー管群でエッチング液をその表面にスプレーする方法が採用されている。そしてプリント基板の片面をエッチングする場合は、搬送されるプリント基板の上方または下方のいずれかにエッチング液のスプレー管群を配列する。また、両面を同時にエッチングする場合は上方および下方の両方にスプレー管群を配列する。
【0003】
このようなエッチング方法において、水平に搬送されるプリント基板の上方におけるスプレー管群の各ノズルよりスプレーされたエッチング液は、プリント基板の上表面を流れて周辺部から下方へ流下するが、その際プリント基板の上表面の中央部は周辺部よりエッチング液の滞留を生じやすいので、スプレーされたエッチング液が反応面に作用しにくいものである。そのためプリント基板の中央部におけるエッチング速度が周辺部より低下し、均一なエッチングを行うことが困難になり、それがプリント基板のファイン化を妨げる大きな原因になっているのである。
【0004】
この問題を解決するため、プリント基板に衝突するエッチング液の接触圧力を均一にするのではなく、その搬送方向に対して直角方向の周辺部より中間部に衝突するエッチング液の圧力を高くし、プリント基板の中間部から周辺部へのエッチング液の流れを円滑にする方法が知られている。そしてそれを実現する装置の1例として、プリント基板の搬送方向と直角方向に並んだ各スプレーのノズル長を列の両端側より中間部を大とするように構成し、中間部のスプレー管のノズルをプリント基板の上表面に近づけ、プリント基板の中間部に衝突するエッチング液の接触圧力を周辺部より高くする方法が知られている。
【0005】
しかしながら、プリント基板の搬送方法に対して直角方向の中間部に衝突するエッチング液の接触圧力を周辺部より大きくするだけでは、プリント基板の搬送方向に対して直角方向の不均一なエッチング現象は制御できるが、プリント基板の搬送方向に不均一なエッチング現象を解決するまでには至らない。
【0006】
これを解消すべく、基板接続用テープで基板の縁部同士を連結しエッチングおよびレジスト除去をするエッチングの方法が特願2001−19596号、同2002−156023号、同2002−162416号、同2002−199986号等に提案されている。この方法によると、プリント基板上面のエッチング液のほとんどが搬送方向に対して直角方向に流下するため、搬送方向に不均一なエッチング現象が明らかに抑制できる。
【0007】
基板接続用テープは、基板縁部に貼り付けが可能な粘着性を有し、連結した基板同士がエッチング部のエッチング液噴出圧力や搬送中の引っ張り応力によって分離またはジャムしないだけの強度を有し、さらに、基板のエッチングが終了した後に不要となった際、レジスト除去部によって溶解除去できる性質を有する。基板接続用テープとしては、例えば、金属層とレジストフィルムの2層からなるテープ、硬化したドライフィルムと未硬化のドライフィルムの2層からなるテープ、金属層と硬化したドライフィルムと未硬化のドライフィルムの3層からなるテープ、等が挙げられ、これらは、特願2002−156023号、同2002−162416号、同2002−199986号、等に記載されている。
【0008】
さて、このように、基板接続テープによって基板を連結してエッチング精度を向上する方法が提案されている一方、現在の主流はいまだ基板を枚葉で処理する方法であり、基板を枚葉で処理する場合においても、アルカリ現像−エッチング−レジスト除去のラインで基板を連続的に大量に処理する。基板を大量に処理すると予想しない、基板上の異物付着、搬送系の汚染、レジスト除去液のpH異常、剥離片のフィルターへの過剰な詰まり等々、非常に多くの問題が発生するものであり、使用するレジストフィルムに対して特性を十分に把握し、それに適合した処理液、装置、処理条件等を適用して、基板の加工処理を行っているものである。そのような状況においても、また新たに問題が生じると、その根本的な対策として原因を究明するが、原因となる要素として挙げられるものが基板材料、レジスト材料、装置、処理液等々と非常に多いため、最終的に原因を追求することができないことが多い。そのため、上記したようにエッチングの精度を向上する目的で使用する基板接続用テープも、エッチング液またはレジスト除去液で溶解または膨潤するため、基板の欠陥発生の原因としての候補として挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、複数の基板を基板接続用テープによって連結して搬送しながらエッチングする際に、基板加工処理を連続して処理している上で特異な問題が発生したとしても、使用した基板接続用テープが、その問題の直接的な原因の候補とならないことを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決する本発明の基板接続用テープは、少なくともレジストフィルムが積層されてなる基板接続用テープにおいて、該レジストフィルムが、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムと同じ種類のレジストフィルムであることを特徴とする基板接続用テープである。
【0011】
基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムは、基板接続用テープが開発される以前から研究および実用化が進められている。製造者は回路形成で使用するレジストフィルムに対して特性を十分に把握し、細部までそれに適合した処理液、装置、処理条件等を適用して、基板の加工処理を行っているものである。そのような状況において、基板接続用テープを新たに使用し始めた場合、基板接続用テープを構成しているレジストフィルムが回路形成のために既に使用しているレジストフィルムと違う種類のもであると、処理条件の再検討、装置の再設備、処理液の管理法の再検討等を行う必要が生じる。一方、同じ種類のものを使うことによっては、それらの再検討を行う必要はなく、基板上の異物付着、搬送系の汚染、レジスト除去液のpH異常や泡立ち、剥離片のフィルターへの過剰な詰まり等の問題が新たに発生する虞は少なく、もし発生したとしても、基板接続用テープに使用されているレジストフィルムが問題の原因として挙げられることは極めて少ない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の基板接続用テープについて詳細に説明する。
【0013】
本発明の基板接続用テープは、枚葉の各基板の縁部同士を連結し、基板をエッチングをするために使用するもので、基板縁部に貼り付けが可能な粘着性を有し、連結した基板同士がエッチング部のエッチング液噴出圧力や搬送中の引っ張り応力によって分離またはジャムしないだけの強度を有し、さらに、基板のエッチングが終了した後に不要となった際、レジスト除去部によって溶解除去できる性質を有する。基板接続用テープは、(C)レジスト除去液に溶解し且つ粘着性を有する層上に、少なくとも(A)エッチング液に溶解する層と(B)レジスト除去液に溶解し且つアルカリ現像液に溶解しない層の何れか1層が積層されてなる。(A)エッチング液に溶解する層は、銅、銀、アルミニウム、ステンレス、ニクロム、鉄、及びタングステン等の金属の層、銅、鉄、クロム、亜鉛、スズ等からなる合金の層が挙げられる。(B)レジスト除去液に溶解し且つアルカリ現像液に溶解しない層は、紫外線照射または熱によって硬化したレジストフィルム、液状フォトレジストを塗布および乾燥後熱もしくは紫外線照射によって硬化させたフィルム、カルボン酸基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有するアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等のフィルムが挙げられる。(C)レジスト除去液に溶解し且つ粘着性を有する層は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等を主成分とする粘着樹脂や未硬化のレジストフィルムが挙げられる。これらの基板接続用テープの使用方法や材質の具体例は、特願2002−156023号、同2002−162416号、同2002−199986号、等に記載されている。
【0014】
これら基板接続用テープにおいて、少なくともレジストフィルムが積層されてなる組み合わせは、例えば、銅/未硬化のレジストフィルムの2層からなる基板接続用テープ、硬化したレジストフィルム/未硬化のレジストフィルムの2層からなる基板接続用テープ、銅/硬化したレジストフィルム/未硬化のレジストフィルムの3層からなる基板接続用テープ、硬化したレジストフィルム/アクリル樹脂の2層からなる基板接続用テープ、アクリル樹脂/未硬化のレジストフィルムの2層からなる基板接続用テープ、銅/硬化したレジストフィルム/アクリル樹脂の3層からなる基板接続用テープ等が挙げられる。
【0015】
本発明の基板接続用テープに使用されるレジストフィルム、または本発明に係わる基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムとしては、例えばデュポンMRCドライフィルム株式会社のリストン、日立化成工業株式会社のフォテック、旭化成株式会社のサンフォート、ニチゴー・モートン株式会社のアルフォ等を使用することができる。これらレジストフィルムを作製するにおいては、カルボン酸基を含むバインダーポリマー、光重合性の多官能モノマー、光重合開始剤、溶剤、その他添加剤を使用して、感度、解像度、硬度、テンティング性等の要求される性質がバランス良い比率に配合する。また、ポジ型の感光性組成物であれば、ノボラック樹脂とo−ナフトキノンジアジドのスルホエステル化物の混合物、シロキサン系ポリマーと酸発生剤(およびクレゾールノボラック樹脂などの混合物)等が挙げられる。これらの例は「フォトポリマーハンドブック」(フォトポリマー懇話会編、1989年刊行、(株)工業調査会刊)や「フォトポリマー・テクノロジー」(山本亜夫、永松元太郎編、1988年刊行、日刊工業新聞社刊)等に記載されている。
【0016】
本発明によれば、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムに例えば日立化成工業株式会社のフォテックを使用したならば、基板接続用フィルムに使用するレジストフィルムも該フォテックを使用する。本発明に係わる同じ種類のレジストフィルムとは、レジストフィルムを構成する各成分がすべて同じ化合物であることをいう。各成分とは、バインダーポリマー、多官能モノマー、光重合開始剤、溶剤、その他添加剤のことを示す。ただし、バインダーポリマーや添加剤の分子量が異なっていても同じ化合物である。また、各成分の配合量が異なっても、各成分の化合物が同じ種類であれば、本発明においては同じ種類のレジストフィルムである。また、レジストの膜厚が異なっていても、本発明においては同じ種類のレジストフィルムである。
【0017】
【実施例】
以下本発明を実施例により詳説するが、本発明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例
複数枚の両面銅張積層板(面積340mm×510mm、銅箔厚35μm、基材厚み0.2mm)にレジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック、38μm厚)をラミネートし、100μmのラインアンドスペースを有する画像のマスクフィルムを用いて露光を実施した。次に、アルカリ現像を実施して、レジストパターンを形成した。
【0019】
一方、18μm銅箔((株)日鉱マテリアルズ製)に、上記と同じ種類のレジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック、38μm厚)を貼り付け、紫外線を照射してレジストフィルムを硬化させ、さらに再び上記と同じ種類のレジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック、38μm厚)を、上記の硬化したレジストフィルム層に貼り付け、銅/硬化したレジストフィルム/未硬化のレジストフィルムの3層からなる基板接続用テープを作製した。
【0020】
次に、レジストパターン形成後の基板を510mm側が隣合うように隣接して、上記で作製した基板接続用テープを基板縁部同士に、50℃に加温した熱ロールを加圧することにより両面に貼り付け、基板接続用テープによって複数枚の基板を連結した。次に、塩化第二鉄溶液でエッチング処理を行い、3質量%水酸化ナトリウム水溶液によってレジスト除去を施した。なお、レジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック)に最適化した装置および条件にてエッチング処理およびレジスト除去を施した。レジスト除去が終了した各基板には、回路形成用のレジストが除去するに最適な条件で処理したため、当然、基板接続用テープの残存物が確認されず、基板接続用テープはすべて除去されており、剥離片もすべて同じ大きさであった。このようにエッチングを終了した基板は、問題なく良好に作製できた。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明の基板接続用テープでは、複数の基板を基板接続用テープによって連結して搬送しながらエッチングする際に、特異な問題が発生したとしても、使用した基板接続用テープが、その問題の直接的な原因の候補とならない。
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板やリードフレーム等の基板を連結して搬送しながらエッチングする際に使用する基板接続用テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
多数のプリント基板を連続的に効率よくエッチングする方法として、例えばローラコンベア等の搬送手段によりプリント基板を水平に搬送し、平行に配列されたスプレー管群でエッチング液をその表面にスプレーする方法が採用されている。そしてプリント基板の片面をエッチングする場合は、搬送されるプリント基板の上方または下方のいずれかにエッチング液のスプレー管群を配列する。また、両面を同時にエッチングする場合は上方および下方の両方にスプレー管群を配列する。
【0003】
このようなエッチング方法において、水平に搬送されるプリント基板の上方におけるスプレー管群の各ノズルよりスプレーされたエッチング液は、プリント基板の上表面を流れて周辺部から下方へ流下するが、その際プリント基板の上表面の中央部は周辺部よりエッチング液の滞留を生じやすいので、スプレーされたエッチング液が反応面に作用しにくいものである。そのためプリント基板の中央部におけるエッチング速度が周辺部より低下し、均一なエッチングを行うことが困難になり、それがプリント基板のファイン化を妨げる大きな原因になっているのである。
【0004】
この問題を解決するため、プリント基板に衝突するエッチング液の接触圧力を均一にするのではなく、その搬送方向に対して直角方向の周辺部より中間部に衝突するエッチング液の圧力を高くし、プリント基板の中間部から周辺部へのエッチング液の流れを円滑にする方法が知られている。そしてそれを実現する装置の1例として、プリント基板の搬送方向と直角方向に並んだ各スプレーのノズル長を列の両端側より中間部を大とするように構成し、中間部のスプレー管のノズルをプリント基板の上表面に近づけ、プリント基板の中間部に衝突するエッチング液の接触圧力を周辺部より高くする方法が知られている。
【0005】
しかしながら、プリント基板の搬送方法に対して直角方向の中間部に衝突するエッチング液の接触圧力を周辺部より大きくするだけでは、プリント基板の搬送方向に対して直角方向の不均一なエッチング現象は制御できるが、プリント基板の搬送方向に不均一なエッチング現象を解決するまでには至らない。
【0006】
これを解消すべく、基板接続用テープで基板の縁部同士を連結しエッチングおよびレジスト除去をするエッチングの方法が特願2001−19596号、同2002−156023号、同2002−162416号、同2002−199986号等に提案されている。この方法によると、プリント基板上面のエッチング液のほとんどが搬送方向に対して直角方向に流下するため、搬送方向に不均一なエッチング現象が明らかに抑制できる。
【0007】
基板接続用テープは、基板縁部に貼り付けが可能な粘着性を有し、連結した基板同士がエッチング部のエッチング液噴出圧力や搬送中の引っ張り応力によって分離またはジャムしないだけの強度を有し、さらに、基板のエッチングが終了した後に不要となった際、レジスト除去部によって溶解除去できる性質を有する。基板接続用テープとしては、例えば、金属層とレジストフィルムの2層からなるテープ、硬化したドライフィルムと未硬化のドライフィルムの2層からなるテープ、金属層と硬化したドライフィルムと未硬化のドライフィルムの3層からなるテープ、等が挙げられ、これらは、特願2002−156023号、同2002−162416号、同2002−199986号、等に記載されている。
【0008】
さて、このように、基板接続テープによって基板を連結してエッチング精度を向上する方法が提案されている一方、現在の主流はいまだ基板を枚葉で処理する方法であり、基板を枚葉で処理する場合においても、アルカリ現像−エッチング−レジスト除去のラインで基板を連続的に大量に処理する。基板を大量に処理すると予想しない、基板上の異物付着、搬送系の汚染、レジスト除去液のpH異常、剥離片のフィルターへの過剰な詰まり等々、非常に多くの問題が発生するものであり、使用するレジストフィルムに対して特性を十分に把握し、それに適合した処理液、装置、処理条件等を適用して、基板の加工処理を行っているものである。そのような状況においても、また新たに問題が生じると、その根本的な対策として原因を究明するが、原因となる要素として挙げられるものが基板材料、レジスト材料、装置、処理液等々と非常に多いため、最終的に原因を追求することができないことが多い。そのため、上記したようにエッチングの精度を向上する目的で使用する基板接続用テープも、エッチング液またはレジスト除去液で溶解または膨潤するため、基板の欠陥発生の原因としての候補として挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、複数の基板を基板接続用テープによって連結して搬送しながらエッチングする際に、基板加工処理を連続して処理している上で特異な問題が発生したとしても、使用した基板接続用テープが、その問題の直接的な原因の候補とならないことを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決する本発明の基板接続用テープは、少なくともレジストフィルムが積層されてなる基板接続用テープにおいて、該レジストフィルムが、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムと同じ種類のレジストフィルムであることを特徴とする基板接続用テープである。
【0011】
基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムは、基板接続用テープが開発される以前から研究および実用化が進められている。製造者は回路形成で使用するレジストフィルムに対して特性を十分に把握し、細部までそれに適合した処理液、装置、処理条件等を適用して、基板の加工処理を行っているものである。そのような状況において、基板接続用テープを新たに使用し始めた場合、基板接続用テープを構成しているレジストフィルムが回路形成のために既に使用しているレジストフィルムと違う種類のもであると、処理条件の再検討、装置の再設備、処理液の管理法の再検討等を行う必要が生じる。一方、同じ種類のものを使うことによっては、それらの再検討を行う必要はなく、基板上の異物付着、搬送系の汚染、レジスト除去液のpH異常や泡立ち、剥離片のフィルターへの過剰な詰まり等の問題が新たに発生する虞は少なく、もし発生したとしても、基板接続用テープに使用されているレジストフィルムが問題の原因として挙げられることは極めて少ない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の基板接続用テープについて詳細に説明する。
【0013】
本発明の基板接続用テープは、枚葉の各基板の縁部同士を連結し、基板をエッチングをするために使用するもので、基板縁部に貼り付けが可能な粘着性を有し、連結した基板同士がエッチング部のエッチング液噴出圧力や搬送中の引っ張り応力によって分離またはジャムしないだけの強度を有し、さらに、基板のエッチングが終了した後に不要となった際、レジスト除去部によって溶解除去できる性質を有する。基板接続用テープは、(C)レジスト除去液に溶解し且つ粘着性を有する層上に、少なくとも(A)エッチング液に溶解する層と(B)レジスト除去液に溶解し且つアルカリ現像液に溶解しない層の何れか1層が積層されてなる。(A)エッチング液に溶解する層は、銅、銀、アルミニウム、ステンレス、ニクロム、鉄、及びタングステン等の金属の層、銅、鉄、クロム、亜鉛、スズ等からなる合金の層が挙げられる。(B)レジスト除去液に溶解し且つアルカリ現像液に溶解しない層は、紫外線照射または熱によって硬化したレジストフィルム、液状フォトレジストを塗布および乾燥後熱もしくは紫外線照射によって硬化させたフィルム、カルボン酸基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有するアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等のフィルムが挙げられる。(C)レジスト除去液に溶解し且つ粘着性を有する層は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等を主成分とする粘着樹脂や未硬化のレジストフィルムが挙げられる。これらの基板接続用テープの使用方法や材質の具体例は、特願2002−156023号、同2002−162416号、同2002−199986号、等に記載されている。
【0014】
これら基板接続用テープにおいて、少なくともレジストフィルムが積層されてなる組み合わせは、例えば、銅/未硬化のレジストフィルムの2層からなる基板接続用テープ、硬化したレジストフィルム/未硬化のレジストフィルムの2層からなる基板接続用テープ、銅/硬化したレジストフィルム/未硬化のレジストフィルムの3層からなる基板接続用テープ、硬化したレジストフィルム/アクリル樹脂の2層からなる基板接続用テープ、アクリル樹脂/未硬化のレジストフィルムの2層からなる基板接続用テープ、銅/硬化したレジストフィルム/アクリル樹脂の3層からなる基板接続用テープ等が挙げられる。
【0015】
本発明の基板接続用テープに使用されるレジストフィルム、または本発明に係わる基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムとしては、例えばデュポンMRCドライフィルム株式会社のリストン、日立化成工業株式会社のフォテック、旭化成株式会社のサンフォート、ニチゴー・モートン株式会社のアルフォ等を使用することができる。これらレジストフィルムを作製するにおいては、カルボン酸基を含むバインダーポリマー、光重合性の多官能モノマー、光重合開始剤、溶剤、その他添加剤を使用して、感度、解像度、硬度、テンティング性等の要求される性質がバランス良い比率に配合する。また、ポジ型の感光性組成物であれば、ノボラック樹脂とo−ナフトキノンジアジドのスルホエステル化物の混合物、シロキサン系ポリマーと酸発生剤(およびクレゾールノボラック樹脂などの混合物)等が挙げられる。これらの例は「フォトポリマーハンドブック」(フォトポリマー懇話会編、1989年刊行、(株)工業調査会刊)や「フォトポリマー・テクノロジー」(山本亜夫、永松元太郎編、1988年刊行、日刊工業新聞社刊)等に記載されている。
【0016】
本発明によれば、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムに例えば日立化成工業株式会社のフォテックを使用したならば、基板接続用フィルムに使用するレジストフィルムも該フォテックを使用する。本発明に係わる同じ種類のレジストフィルムとは、レジストフィルムを構成する各成分がすべて同じ化合物であることをいう。各成分とは、バインダーポリマー、多官能モノマー、光重合開始剤、溶剤、その他添加剤のことを示す。ただし、バインダーポリマーや添加剤の分子量が異なっていても同じ化合物である。また、各成分の配合量が異なっても、各成分の化合物が同じ種類であれば、本発明においては同じ種類のレジストフィルムである。また、レジストの膜厚が異なっていても、本発明においては同じ種類のレジストフィルムである。
【0017】
【実施例】
以下本発明を実施例により詳説するが、本発明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例
複数枚の両面銅張積層板(面積340mm×510mm、銅箔厚35μm、基材厚み0.2mm)にレジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック、38μm厚)をラミネートし、100μmのラインアンドスペースを有する画像のマスクフィルムを用いて露光を実施した。次に、アルカリ現像を実施して、レジストパターンを形成した。
【0019】
一方、18μm銅箔((株)日鉱マテリアルズ製)に、上記と同じ種類のレジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック、38μm厚)を貼り付け、紫外線を照射してレジストフィルムを硬化させ、さらに再び上記と同じ種類のレジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック、38μm厚)を、上記の硬化したレジストフィルム層に貼り付け、銅/硬化したレジストフィルム/未硬化のレジストフィルムの3層からなる基板接続用テープを作製した。
【0020】
次に、レジストパターン形成後の基板を510mm側が隣合うように隣接して、上記で作製した基板接続用テープを基板縁部同士に、50℃に加温した熱ロールを加圧することにより両面に貼り付け、基板接続用テープによって複数枚の基板を連結した。次に、塩化第二鉄溶液でエッチング処理を行い、3質量%水酸化ナトリウム水溶液によってレジスト除去を施した。なお、レジストフィルム(日立化成工業(株)製フォテック)に最適化した装置および条件にてエッチング処理およびレジスト除去を施した。レジスト除去が終了した各基板には、回路形成用のレジストが除去するに最適な条件で処理したため、当然、基板接続用テープの残存物が確認されず、基板接続用テープはすべて除去されており、剥離片もすべて同じ大きさであった。このようにエッチングを終了した基板は、問題なく良好に作製できた。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明の基板接続用テープでは、複数の基板を基板接続用テープによって連結して搬送しながらエッチングする際に、特異な問題が発生したとしても、使用した基板接続用テープが、その問題の直接的な原因の候補とならない。
Claims (1)
- 少なくともレジストフィルムが積層されてなる基板接続用テープにおいて、該レジストフィルムが、基板上の回路を形成する領域に使用するレジストフィルムと同じ種類のレジストフィルムであることを特徴とする基板接続用テープ。
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JP2002235641A JP2004079669A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 基板接続用テープ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002235641A JP2004079669A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 基板接続用テープ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002235641A Pending JP2004079669A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 基板接続用テープ |
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2002
- 2002-08-13 JP JP2002235641A patent/JP2004079669A/ja active Pending
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