JP2004079292A - 有機電界発光素子用封止部材 - Google Patents

有機電界発光素子用封止部材 Download PDF

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Abstract

【課題】水分や酸素の遮断性が高く、有機電界発光素子の発光特性を長期間に亘って安定して維持することが可能になる有機電界発光素子用封止部材を提供する。
【解決手段】基板1上に、少なくとも陽極2と有機発光層3と陰極4がこの順に積層された積層物5を備えた有機発光素子において、積層物5の上に貼って積層物5を封止するために用いられる有機電界発光素子用封止部材に関する。フィルム状気密封止基材6の積層物5側の片面にワックス層7がコーティングしてある。積層物5に水蒸気等の水分や酸素などが作用することをフィルム状気密封止基材6で防ぐことができると共に、ワックス層7は水分や酸素の透過率が極めて低く、ワックス層7を透して水分や酸素等が侵入することを防ぐことができる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種ディスプレー、表示装置、液晶用バックライト等に用いられる有機電界発光素子において、その封止のために用いられる封止部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機材料を発光体として用いた有機電界発光素子、すなわち有機エレクトロルミネッセンス素子について古くから様々な検討が行われてきたが、発光効率が非常に悪いことから本格的な実用化研究には至らなかった。しかし、1987年にコダック社のC.W.Tangらにより、有機材料をホール輸送層と発光層の2層に分けた機能分離型の積層構造を有する有機電界発光素子が提案され、このものでは10V以下の低電圧にも関わらず、1000cd/m以上の高い発光輝度が得られることが明らかになった。そしてこれ以降、有機電界発光素子が注目されはじめ、活発な研究が行われるようになった。そしてこのような研究開発がなされた結果、現在では有機電界発光素子は、10V程度の低電圧で100〜100000cd/m程度の高輝度の面発光が可能となり、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能となっている。
【0003】
しかし、有機電界発光素子は、一定期間駆動すると、ダークスポットと呼ばれる非発光部の発生と成長が起こり、発光特性が劣化していく課題がある。このようなダークスポットが発生する原因としては、水蒸気などの水分及び酸素の影響が最も大きいとされており、特に水分は極めて微量でも大きな影響を及ぼすものとされている。そのため、何らかの方法で有機電界発光素子を封止して水分や酸素の作用を遮蔽する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このために、有機電界発光素子の基板にガラス缶や金属缶をエポキシ系樹脂などの接着剤で接着することによって、水蒸気などの水分や酸素を遮蔽する封止が行なわれている。しかしこの方法では、ガラス缶や金属缶が嵩張って薄型化することが困難になるという問題があり、また接着剤の部分から水分や酸素が侵入するおそれがあって、水分や酸素の遮蔽効果が十分ではないという問題もあった。
【0005】
このようなガラス缶や金属缶を用いて行なう封止に代わる方法として、特開2000−77183号公報にみられるような、原料ガスとしてシランガスと窒素ガスを用いたプラズマCVD法で窒化ケイ素からなる封止被膜を形成して有機電界発光素子を封止する方法や、特開2000−223264号公報にみられるような、無機パッシベーション封止膜と樹脂封止膜を積層して有機電界発光素子を封止する方法が提案されている。これらのものでは、有機電界発光素子の薄型化が可能であるが、このように有機電界発光素子に膜を形成して封止する方法では、膜を形成するための大掛かりな設備が必要であって、設備コストが増大するという問題があり、また膜にはピンホールやボイド等の欠陥が発生し易く、この欠陥から水分や酸素が侵入するおそれがあるという問題があった。
【0006】
そこで、薄型化が可能であり、さらに膜形成のように大掛かりな設備を必要としない方法として、熱可塑性樹脂層をコーティングしたアルミニウム箔を、熱可塑性樹脂層を加熱溶融させて有機電界発光素子の基板に接着することによって、封止を行なうことが提案されている。しかしこのものでは、接着層となる熱硬化性樹脂層から水分や酸素が浸透して侵入するおそれがあり、水分や酸素の遮蔽効果を十分に得ることができないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、水分や酸素の遮断性が高く、有機電界発光素子の発光特性を長期間に亘って安定して維持することが可能になる有機電界発光素子用封止部材を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る有機電界発光素子用封止部材は、基板1上に、少なくとも陽極2と有機発光層3と陰極4がこの順に積層された積層物5を備えた有機発光素子において、積層物5の上に貼って積層物5を封止するために用いられる有機電界発光素子用封止部材であって、フィルム状気密封止基材6の積層物5側の片面にワックス層7がコーティングされていることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項2の発明は、請求項1において、フィルム状気密封止基材6が金属フィルムとプラスチックフィルムの少なくとも一方からなることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、フィルム状気密封止基材6が金属フィルム6aであり、ワックス層7が融点の異なる2層以上からなり、金属フィルム6aに接して設けられるワックス層7aのワックスは他の層7bのワックスよりも融点が10℃以上高いことを特徴とするものである。
【0011】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、フィルム状気密封止基材6が金属フィルム6aであり、ワックス層7中に絶縁性フィラー8が充填されていることを特徴とするものである。
【0012】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、フィルム状気密封止基材6が金属フィルム6aであり、金属フィルム6aの少なくとも片面に絶縁膜9がコーティングされていると共に、この絶縁膜9の表面にワックス層7がコーティングされていることを特徴とするものである。
【0013】
また請求項6の発明は、請求項5において、絶縁膜9が無機材料と有機樹脂の少なくとも一方から形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は本発明に係る封止部材Aで封止をした有機電界発光素子Bの一例を示すものであり、まずこの有機電界発光素子Bについて説明する。有機電界発光素子Bは、基板1の表面上に、陽極2と、ホール輸送層11と、有機発光層3と、電子輸送層12と、陰極4からなる積層物5を積層したものを基本構成として形成することができるものであり、陽極2に正電圧を、陰極4に負電圧を印加すると、電子輸送層12を介して有機発光層3に注入された電子と、ホール輸送層11を介して有機発光層3に注入されたホールとが、有機発光層3内にて再結合して発光が起こるものである。ここで、図1の実施の形態では、基板1の上に陽極2、ホール輸送層11、有機発光層3、電子輸送層12、陰極4の順に積層して積層物5を形成したが、基板1の上に陰極4、電子輸送層12、有機発光層3、ホール輸送層11、陽極2の順に積層して積層物5を形成することもできる。
【0016】
ここで、上記の基板1としては、ソーダライムガラスや無アルカリガラスなどの透明ガラス基板や、透明プラスチック基板などを用いることができる。
【0017】
また素子にホールを注入するための電極である陽極2としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いるのが好ましく、特に仕事関数が4eV以上の電極材料を用いることが好ましい。このような電極材料としては、具体的には、金などの金属、CuI、ITO(インジウムチンオキサイド)、IZO、SnO、ZnO等の導電性透明材料があげられる。例えばこれらの電極材料を基板1上に真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の方法で成膜することによって、陽極2を薄膜として作製することができる。
【0018】
このとき、基板1として透明基板を用い、有機発光層3における発光を陽極2を透過させて基板1から外部に照射する場合には、陽極2の光透過率が10%以上であることが好ましい。また、陽極2のシート抵抗は数百Ω/□以下であることが好ましく、特に100Ω/□以下であることが好ましい。さらに陽極2の膜厚は、陽極2の光透過率、シート抵抗等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下が好ましく、より好ましくは10〜200nmの範囲である。
【0019】
一方、有機発光層3中に電子を注入するための電極である陰極4は、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、仕事関数が5eV以下の電極材料を用いるのが好ましい。このような電極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al混合物、Al/LiF混合物などを挙げることができる。この陰極4は、例えばこれらの電極材料を、真空蒸着法やスパッタリング法等の方法により、薄膜に形成することによって作製することができる。また、有機発光層3における発光を陰極4を透過させて外部に照射する場合には、陰極4は光透過率が10%以上であることが好ましい。ここで、陰極4の膜厚は、陰極4の光透過率等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下が好ましく、より好ましくは100〜200nmの範囲である。
【0020】
また本発明において有機発光層3に使用できる発光材料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン誘導体、及び各種蛍光色素等があるが、これらに限定されるものではない。またこれらの化合物のうちから選択される発光材料を90〜99.5質量部、ドーピング材料を0.5〜10質量部含むようにすることも好ましい。この有機発光層3の厚みは0.5〜500nmが好ましく、特に0.5〜200nmが好ましい。
【0021】
またホール輸送層11を構成するホール輸送材料としては、ホールを輸送する能力を有し、陽極2からのホール注入効果を有するとともに、有機発光層3または発光材料に対して優れたホール注入効果を有し、さらに電子のホール輸送層11への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物を挙げることができる。具体的にはフタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、ポリエチレンジオキサイドチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子などの高分子材料が挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
また電子輸送層12を構成する電子輸送材料としては、電子を輸送する能力を有し、陰極4からの電子注入効果を有するとともに、有機発光層3または発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、さらにホールの電子輸送層12への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物を挙げることができる。具体的には、フルオレン、バソフェナントロリン、バソクプロイン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、アントラキノジメタン等やそれらの化合物、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体などである。金属錯体化合物としては、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリ(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム等があるが、これらに限定されるものではない。また含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましく、具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等があるが、これらに限定されるものではない。さらにポリマー有機エレクトロルミネッセンス素子に使用されるポリマー材料も使用することができる。例えば、ポリパラフェニレン及びその誘導体、フルオレン及びその誘導体等である。
【0023】
そして図2(a)は本発明に係る封止部材Aの実施の形態の一例を示すものであり、フィルム状気密封止基材6の片面にワックス層7をコーティングして設けることによって形成してある。
【0024】
フィルム状気密基材6としては、水蒸気などの水分や酸素などのガスを透過させないものを用いるものであり、金属フィルム(金属箔)あるいはプラスチックフィルムを用いることができる。金属フィルムとプラスチックフィルムのいずれか一方でフィルム状気密基材6を形成する他、金属フィルムとプラスチックフィルムを積層してフィルム状気密基材6を形成することもできるものである。金属フィルムとしてはアルミニウム箔や銅箔などを用いることができ、プラスチックフィルムとしてはPETフィルム、ナイロンフィルム、ポリカーボネートフィルム、シクロオレフィンフィルムなどを用いることができる。また無機薄膜ないしは無機薄膜と有機膜を積層コーティングし水蒸気及び酸素に対するバリア性を付与したプラスチックフィルムなども用いることができる。気密性の点では金属フィルムでフィルム状気密基材6を形成することがより好ましい。
【0025】
またワックス層7を形成するワックスは、接着剤を構成するエポキシ樹脂や熱可塑性樹脂などより水蒸気等の水分や酸素等のガスの透過率が極めて低いものでり、このようなワックスとしては常温で固形であればよく、特に限定されるものではないが、例えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、あるいはこれらにEVAコポリマー、合成ゴム、変性ロジンなどを配合したコンパウンドワックスなど石油系ワックス、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックスなど天然ワックス等、油脂分をベースとするものを用いることができる。ワックス層7の厚みは特に制限されるものではないが、1〜100μm程度の範囲が好ましい。
【0026】
上記のように形成される封止部材Aをワックス層7の側で、有機電界発光素子Bの基板1上に設けた積層物5を覆うように重ね、ワックス層7を加熱溶融させることによって、有機電界発光素子Bにワックス層7でフィルム状気密封止基材6を接着することによって、封止部材Aで封止することができるものである。ここで、積層物5の露出する全表面(陽極2や陰極4の基板1端部に延出した電源供給用端子部は除く)をフィルム状気密封止基材6で覆うように封止部材Aを有機電界発光素子Bに接着して封止を行なうものであり、積層物5に水蒸気等の水分や酸素などが作用することをフィルム状気密封止基材6で防ぐことができるものである。またワックス層7は水分や酸素等の透過率が極めて低く、接着層であるこのワックス層7を透して水分や酸素等が侵入することを防ぐことができ、優れた気密封止を行なうことができるものである。
【0027】
図2(b)は本発明に係る封止部材Aの他の実施の形態の一例を示すものであり、フィルム状気密封止基材6として金属フィルム6aを用い、ワックス層7を2層以上の複数層に形成してある。複数層のワックス層7a,7bはそれぞれ融点の異なるワックスから形成してあり、金属フィルム6aに接するワックス層7aのワックスは他のワックス層7bのワックスより融点(あるいは軟化点)が10℃以上高いもので形成するようにしてある。
【0028】
フィルム状気密封止基材6を金属フィルム6aで形成する場合、有機電界発光素子Aの積層物5には陽極2や陰極4が設けられているので、金属フィルム6aと積層物5の間に電気絶縁性を確保する必要がある。そして封止部材Aをワックス層7の側で積層物5を覆うように重ね、ワックス層7を加熱溶融させることによって有機電界発光素子Bに金属フィルム6aを接着する際に、ワックス層7のワックスが溶融して流れ出してしまい、場合によっては陽極2や陰極4に金属フィルム6aが直接接触して絶縁を保てなくなるおそれがある。
そこで上記のように、ワックス層7を2層以上の複数層に形成し、金属フィルム6aに接するワックス層7aの融点を他のワックス層7bの融点より10℃以上高くなるようにしたものであり、有機電界発光素子Aに封止部材Bを接着する際に、ワックス層7bのワックスの融点より高く、ワックス層7aの融点より低い温度で加熱することによって、外側のワックス層7bを溶融させて有機電界発光素子Bへの接着を行なうと共に、金属フィルム6aに接する内側のワックス層7aは溶融させず絶縁層の役目を果たさせるようにしたものである。ここで、金属フィルム6aに接するワックス層7aの融点と外側のワックス層7bの融点の差が10℃未満であると、ワックス層7aは溶融させずワックス層7bのみを溶融させるように加熱を行なうことは困難である。また金属フィルム6aに接するワックス層7aの融点と外側のワックス層7bの融点の差の上限は特に設定されるものではないが、実用上は30℃程度が融点の差の上限である。またワックス層7bの融点は、ワックス層7bを加熱溶融する際の温度が有機電界発光素子Bの積層物5の構成材料に悪影響を及ぼさないように、120℃以下であることが望ましい。また融点の下限は有機電界発光素子の使用時にワックス層7bが溶け出すと本発明による気密封止構造が損なわれるので、50℃以上であることが望ましい。
【0029】
図2(c)は本発明に係る封止部材Aの他の実施の形態の一例を示すものであり、フィルム状気密封止基材6として金属フィルム6aを用い、ワックス層7の中に絶縁性フィラー8が充填してある。絶縁性フィラー8としては、シリカ、ガラス、シリコーンなどの電気絶縁性無機フィラーや、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンなどの電気絶縁性有機樹脂フィラーを用いることができる。これらの中の一種を単独で、あるいは複数種を併用して用いることができるものであり、金属フィラーのような導電性フィラーを用いることはできない。
【0030】
このようにワックス層7中に絶縁性フィラー8を充填しておくことによって、有機電界発光素子Bに封止部材Aをワックス層7で接着するにあたって、ワックス層7が加熱溶融の際に流れても、ワックス層7中の絶縁性フィラー8が積層物5と金属フィルム6aの間のスペーサーとして働き、金属フィルム6aが陽極2や陰極4に接触することを防ぐことができ、絶縁不良の発生を防止することができるものである。絶縁性フィラー8の粒径は特に制限されるものではないが、粒径が小さ過ぎると金属フィルム6aが陽極2や陰極4に接触することを防ぐことができないことがあり、逆に粒径が大き過ぎると接着部分のワックス層7の厚みが厚くなって、水分や酸素がこの部分から侵入する確率が高くなるおそれがある。このために、絶縁性フィラー8の粒径は0.2〜20μm程度が好ましい。またワックス層7中の絶縁性フィラー8の充填量は特に限定されるものではないが、同様な理由から5〜20vol%程度が好ましい。
【0031】
図2(d)は本発明に係る封止部材Aの他の実施の形態の一例を示すものであり、フィルム状気密封止基材6として金属フィルム6aを用い、金属フィルム6aの片面あるいは両面に電気絶縁性の絶縁膜9がコーティングしてあり、金属フィルム6aの片面において絶縁膜9の表面にワックス層7がコーティングしてある。このように金属フィルム6aとワックス層7の間に絶縁膜9を設けることによって、有機電界発光素子Bに封止部材Aをワックス層7で接着するにあたって、ワックス層7が加熱溶融の際に流れても、絶縁膜9が積層物5と金属フィルム6aの間に介在されているので、金属フィルム6aが陽極2や陰極4に接触することを防ぐことができ、絶縁不良の発生を防止することができるものである。
【0032】
ここで、絶縁膜9としては無機材料と有機樹脂の少なくとも一方から形成することができる。絶縁膜9の厚みは特に限定されるものではないが、0.2〜20μm程度の範囲が適している。
【0033】
絶縁膜9を形成する無機材料としては、窒化珪素、酸化珪素、酸窒化珪素、炭化珪素等の珪素系化合物、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等のアルミニウム系化合物、珪酸アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化チタン、窒化チタンなどを挙げることができる。無機材料からなる絶縁膜9の形成法としては、プラズマCVD法、スパッタ法、イオンプレーティング法などを挙げることができる。またシリコーンから絶縁膜9を形成する場合は、スピンコート法、スプレー法、ロール転写法、キャスト法などを挙げることができる。さらに金属フィルム6aとしてアルミニウム箔を用いる場合、表面をアルマイト処理することによって絶縁膜9を形成するという方法も可能である。
【0034】
また絶縁膜9を形成する有機樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を挙げることができるが、特に熱可塑性樹脂の場合はその軟化点がワックス層7の融点以上である必要がある。有機樹脂からなる絶縁膜9の形成方法としては、スピンコート法、スプレー法、ロール転写法、キャスト法や、或いはフィルムラミネート法を挙げることができる。さらには有機樹脂がパリレンやポリイミドなどの場合には蒸着重合法を用いて絶縁膜9を形成することができる。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0036】
(実施例1)
フィルム状気密封止基材6として36mm×46mm×厚さ50μmのアルミニウムフィルム(東洋アルミニウム(株)製)を用い、その片面にワックス(日本精蝋(株)製「Hi−Mic−2095」:融点98℃)を120℃で溶かしたものをスピンコートで塗布し、アルミニウムフィルムの片面にワックス層7がコートされた封止部材Aを作製した。このワックス層7の厚みをマイクロメーターを用いて測定したところ30μmであった。
【0037】
一方、有機電界発光素子Bを次のようにして作製した。厚み0.4mmのガラス基板1の上に、ITO(インジウム−スズ酸化物)をイオンプレーティングしてシート抵抗7Ω/□の透明電極からなる陽極2を設けて形成される、ITOガラス(日本板硝子社製)を用いた。このITOガラス基板1をアセトン、純水、イソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄し、乾燥させた後、さらにUVオゾン洗浄した。次に、このITOガラス基板1を真空蒸着装置にセットし、1×10−6Torr(1.33×10−4Pa)の減圧下、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル((株)同仁化学研究所製;α−NPD)を、1〜2Å/sの蒸着速度で400Å厚に蒸着し、陽極2の上にホール輸送層11を形成した。次に、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体((株)同仁化学研究所製;Alq3)を1〜2Å/sの蒸着速度で400Å厚に蒸着し、ホール輸送層11の上に有機発光層3と電子輸送層12を兼用する層を形成した。この後、まずLiFを0.5〜1.0Åの蒸着速度で、厚み5Å蒸着し、続いて、Alを10Å/sの蒸着速度で厚み1500Å蒸着することによって、有機発光層3と電子輸送層12を兼用する層の上に陰極4を形成した。
【0038】
そして、ワックス層7を下にして、有機電界発光素子Bの積層物5を上側から覆うように封止部材Aを配置し、封止部材Aの四辺を110℃に加熱した2mm幅の金属ブレードをフィルム状気密封止基材6の上から押し当てることによって、封止部材Aの四辺のワックス層7を溶融させ、有機電界発光素子Bの基板1の四辺の陽極2の上に約2mmの幅で接着させ、有機電界発光素子Bの積層物5を封止部材Aで封止した。この封止の際の接着の工程は、露点−85℃、酸素濃度1ppmの窒素循環型グローブボックス内で行なった。
【0039】
このように封止をした封止部材Aのワックス層7の接着部分の断面を顕微鏡観察したところ、ワックス層7の厚みは約10μmになっており、有機電界発光素子Bの陽極2に対するフィルム状気密封止基材(アルミニウムフィルム)6の絶縁性は確保されていた。
【0040】
尚、金属ブレードの温度を130℃に設定して接着を行なった場合、封止部材Aのワックス層7の接着部分の断面を顕微鏡観察したところ、ワックス層7は溶け出して有機電界発光素子Aの陽極2に対してフィルム状気密封止基材(アルミニウムフィルム)6が接触しており、フィルム状気密封止基材(アルミニウムフィルム)6と陽極2は導通していた。
【0041】
(実施例2)
フィルム状気密封止基材6として36mm×46mm×厚さ50μmのアルミニウムフィルム(東洋アルミニウム(株)製)を用い、その片面にワックス(日本精蝋(株)製「Hi−Mic−2095」:融点98℃)を120℃で溶かしたものを滴下してスピンコートし、第一のワックス層7aを形成した。このワックス層7aの厚みをマイクロメーターを用いて測定したところ、20μmであった。次にこの第一のワックス層7aの上にさらにワックス(日本精蝋(株)製「Hi−Mic−1080」:融点83℃)を100℃で溶かしたものを滴下してスピンコートし、第二のワックス層7bを形成した。第一のワックス層7aの上に溶融した第二のワックスを滴下したにもかかわらず、断面の顕微鏡観察の結果、第一のワックス層7aの膜厚は初期の20μmを維持していた。また第二のワックス層7bの厚みは10μmであった。
【0042】
そして、金属ブレードの加熱温度を90℃に設定した他は実施例1と同様にして、封止部材Aを有機電界発光素子Bの基板1の四辺の陽極2の上に約2mmの幅で接着させ、有機電界発光素子Bの積層物5を封止部材Aで封止した。
【0043】
このように封止をした封止部材Aのワックス層7a,7bの接着部分の断面を顕微鏡観察したところ、第二のワックス層7bの厚みは2μmに減少していたが、第一のワックス層7aの厚みは15μmの厚みを残しており、有機電界発光素子Aの陽極2に対するフィルム状気密封止基材(アルミニウムフィルム)6の絶縁性は確保されていた。
【0044】
(実施例3)
ワックス(日本精蝋(株)製「Hi−Mic−2095」:融点98℃)を130℃で溶かし、これに絶縁性フィラー8としてシリカフィラー(宇部日東化成社製「ハイプレシカUF」:平均粒径10μm)を10vol%となるように添加して攪拌混合した。そしてフィルム状気密封止基材6として36mm×46mm×厚さ50μmのアルミニウムフィルム(東洋アルミニウム(株)製)を用い、その片面にこのシリカフィラー充填ワックスを130℃で溶かしたものをスピンコートで塗布し、アルミニウムフィルムの片面にワックス層7がコートされた封止部材Aを作製した。このワックス層7の厚みをマイクロメーターを用いて測定したところ20μmであった。
【0045】
そして、金属ブレードの加熱温度を120℃に設定した他は実施例1と同様にして、封止部材Aを有機電界発光素子Bの基板1の四辺の陽極2の上に約2mmの幅で接着させ、有機電界発光素子Bの積層物5を封止部材Aで封止した。
【0046】
このように封止をした封止部材Aのワックス層7の接着部分の断面を顕微鏡観察したところ、ワックス層7の厚みは約10μmになっており、有機電界発光素子Aの陽極2に対するフィルム状気密封止基材(アルミニウムフィルム)6の絶縁性は確保されていた。
【0047】
(実施例4)
フィルム状気密封止基材6として36mm×46mm×厚さ50μmのアルミニウムフィルム(東洋アルミニウム(株)製)を用い、その片面にスパッタ法での酸化珪素膜を製膜し、膜厚1μmの絶縁膜9を形成した。次に、この絶縁膜9の上にワックス(日本精蝋(株)製「Hi−Mic−2095」:融点98℃)を120℃で溶かしたものをスピンコートで塗布し、アルミニウムフィルムの片面に絶縁膜9及びワックス層7がコートされた封止部材Aを作製した。このワックス層7の厚みをマイクロメーターを用いて測定したところ20μmであった。
【0048】
そして、金属ブレードの加熱温度を120℃に設定した他は実施例1と同様にして、封止部材Aを有機電界発光素子Bの基板1の四辺の陽極2の上に約2mmの幅で接着させ、有機電界発光素子Bの積層物5を封止部材Aで封止した。
【0049】
このように封止をした封止部材Aのワックス層7の接着部分の断面を顕微鏡観察したところ、ワックス層7の厚みは約2μmに減少していたが、有機電界発光素子Aの陽極2に対するフィルム状気密封止基材(アルミニウムフィルム)6の絶縁性は絶縁膜9によって確保されていた。
【0050】
(比較例1)
36mm×46mm×厚さ50μmのアルミニウムフィルム(東洋アルミニウム(株)製)の片面の四辺にUV硬化型エポキシ樹脂接着剤を塗布して封止部材を作製した。そして有機電界発光素子Bの積層物5を上側から覆うように封止部材を配置し、封止部材の四辺のエポキシ樹脂接着剤を有機電界発光素子の基板の四辺の陽極の上に約2mmの幅で接着させ、UV照射を行なってエポキシ樹脂接着剤を硬化させることによって、有機電界発光素子の積層物を封止部材で封止した。この封止の際の接着の工程は、露点−85℃、酸素濃度1ppmの窒素循環型グローブボックス内で行なった。
【0051】
そして、上記の実施例1〜4及び比較例1で封止した有機電界発光素子を50℃、95%RHの恒温恒湿槽に100時間放置した後、有機電界発光素子の発光状態を顕微鏡観察した。その結果、実施例1〜4のものでは直径50μm以上のダークスポットの発生はみられなかった。一方、比較例1のものは直径50μm以上のダークスポットの発生が多数みられた。
【0052】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る有機電界発光素子用封止部材は、基板上に、少なくとも陽極と有機発光層と陰極がこの順に積層された積層物を備えた有機発光素子において、積層物の上に貼って積層物を封止するために用いられる有機電界発光素子用封止部材であって、フィルム状気密封止基材の積層物側の片面にワックス層がコーティングされていることを特徴とするので、積層物に水蒸気等の水分や酸素などが作用することをフィルム状気密封止基材で防ぐことができると共に、ワックス層は水分や酸素の透過率が極めて低く、ワックス層を透して水分や酸素等が侵入することを防ぐことができるものであり、水分や酸素の遮断性を高く保つことができるものであって、有機電界発光素子の発光特性を長期間に亘って安定して維持することが可能になるものである。
【0053】
また請求項2の発明は、請求項1において、フィルム状気密封止基材が金属フィルムとプラスチックフィルムの少なくとも一方からなるので、フィルム状気密封止基材による水分や酸素の遮断効果を高く得ることができるものである。
【0054】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、フィルム状気密封止基材が金属フィルムであり、ワックス層が融点の異なる2層以上からなり、金属フィルムに接して設けられるワックス層のワックスは他の層のワックスよりも融点が10℃以上高いので、金属フィルムに接する内側のワックス層は溶融させず外側のワックス層を溶融させて接着を行なうことができ、金属フィルムに接する内側のワックス層で有機電界発光素子との絶縁性を確保することができるものである。
【0055】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、フィルム状気密封止基材が金属フィルムであり、ワックス層中に絶縁性フィラーが充填されているので、絶縁性フィラーがスペーサーとなって金属フィルムが有機電界発光素子に接触することを防ぐことができ、金属フィルムと有機電界発光素子との絶縁性を確保することができるものである。
【0056】
また請求項5の発明は、請求項1乃至3において、フィルム状気密封止基材が金属フィルムであり、金属フィルムの少なくとも片面に絶縁膜がコーティングされていると共に、この絶縁膜の表面にワックス層がコーティングされているので、絶縁膜によって金属フィルムが有機電界発光素子に接触することを防ぐことができ、金属フィルムと有機電界発光素子との絶縁性を確保することができるものである。
【0057】
また請求項6の発明は、請求項5において、絶縁膜が無機材料と有機樹脂の少なくとも一方から形成されているので、絶縁膜による金属フィルムと有機電界発光素子との絶縁性を高く得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る封止部材を用いた有機電界発光素子の封止構造の実施の形態の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る有機電界発光素子用封止部材を示すものであり、(a),(b),(c),(d)はそれぞれ拡大した概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 有機発光素子
4 陰極
5 積層物
6 フィルム状気密封止基材
6a 金属フィルム
7 ワックス層
8 絶縁性フィラー
9 絶縁膜

Claims (6)

  1. 基板上に、少なくとも陽極と有機発光層と陰極がこの順に積層された積層物を備えた有機発光素子において、積層物の上に貼って積層物を封止するために用いられる有機電界発光素子用封止部材であって、フィルム状気密封止基材の積層物側の片面にワックス層がコーティングされていることを特徴とする有機電界発光素子用封止部材。
  2. フィルム状気密封止基材が金属フィルムとプラスチックフィルムの少なくとも一方からなることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子用封止部材。
  3. フィルム状気密封止基材が金属フィルムであり、ワックス層が融点の異なる2層以上からなり、金属フィルムに接して設けられるワックス層のワックスは他の層のワックスよりも融点が10℃以上高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機電界発光素子用封止部材。
  4. フィルム状気密封止基材が金属フィルムであり、ワックス層中に絶縁性フィラーが充填されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機電界発光素子用封止部材。
  5. フィルム状気密封止基材が金属フィルムであり、金属フィルムの少なくとも片面に絶縁膜がコーティングされていると共に、この絶縁膜の表面にワックス層がコーティングされていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機電界発光素子用封止部材。
  6. 絶縁膜が無機材料と有機樹脂の少なくとも一方から形成されていることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子用封止部材。
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