JP2004078191A - 液晶ディスプレイ用光学補償子及びその製造方法 - Google Patents

液晶ディスプレイ用光学補償子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶ディスプレイの光学特性を有意に低下させずに液晶ディスプレイの視野角特性を広げる液晶ディスプレイ用の光学補償子を提供すること。
【解決手段】透明ポリマー支持体と、配向層と、光学異方性層とを順に含んで成り、前記支持体と前記配向層の間に、前記支持体の構成成分に対して不浸透性の熱架橋ポリマーを含んで成るバリヤー層が配置されている液晶ディスプレイ用光学補償子。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明ポリマー支持体と、配向層と、光学異方性層とを順に含んで成り、前記支持体と前記配向層の間に、前記支持体の構成成分に対して不浸透性の架橋ポリマーを含んで成るバリヤー層が配置されている液晶ディスプレイ用光学補償子に関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な液晶ディスプレイは、液晶要素又はセルと、偏光シートと、液晶セルと偏光シートの間に設けられた光学補償子(位相リターダー)を含んで成る。
【0003】
情報ディスプレイの様々な分野における液晶ディスプレイ(LCD)用途の現在の急速な拡大は、主にディスプレイ品質の改良によるものである。コントラスト、色再現、及び安定なグレイスケール輝度は、液晶技術を用いる電子ディスプレイの重要な特性である。液晶ディスプレイのコントラストを制限する主な要因は、液晶要素又はセルを通る際に光が「漏れる」傾向である。光が漏れると、暗又は「黒」の画素状態となる。さらに、光漏れ及びそれによる液晶ディスプレイのコントラストは、ディスプレイスクリーンを観察する角度にも依存する。典型的には、最適なコントラストは、ディスプレイへの垂直入射を中心とした狭い観察角内だけで観測され、観察角が大きくなるにつれて急速に低下する。カラーディスプレイにおいて、光漏れの問題は、コントラストを低下させるだけでなく、色又は色相のシフトとそれに付随する色再現の低下をもたらす。暗状態の光漏れに加えて、典型的なツイストネマティック液晶ディスプレイにおける狭い観察角は、液晶材料の光学異方性のために観察角の関数として輝度−電圧曲線でシフトが生じることによって悪影響を受ける。
【0004】
従って、そのようなディスプレイの品質を決める主な要因のうちの1つは、様々な視野角でのコントラスト比の変化を表す視野角特性である。広い様々な観察角で同じように画像が見えることが望ましく、この能力は液晶ディスプレイ装置で不十分な点であった。視野角特性を向上させる1つの方法は、米国特許第5,583,679号(Itoら)、第5,853,801号(Sugaら)、第5,619,352号(Kochら)、第5,978,055号(Van De Eitteら)及び第6,190,597号(Schadtら)明細書に開示されているように、適切な光学特性を有する補償子(補償フィルム、リターデーションフィルム、又はリターダー(retarder)とも呼ばれている)を偏光子と液晶セルの間に挿入することである。負の複屈折性を有するディスコティック液晶をベースとする米国特許第5,583,679号(Itoら)及び第5,853,801号(Sugaら)明細書に記載されている補償フィルムは広く使用されている。その補償フィルムは、広い観察角で高いコントラストを与えるが、Satohら(“Comparison of nematic hybrid and discotic hybrid films as viewing angle compensator for NW−TN−LCDs”,SID 2000 Digest, pp. 347−349, (2000))によって開示された正の複屈折性を有する液晶材料から作られた補償子と比較して、グレーレベル画像のカラーシフトがより大きいという欠点がある。カラーシフトを低減すると同時にコントラスト比の点で同等な性能を得るための1つの選択肢は、Chenら(”Wide Viewing Angle Photoaligned Plastic Films”, SID 99 Digest, pp. 98 − 101 (1999))に記載されているように、液晶セルの両側に一対の交差させた液晶ポリマーフィルム(LCP)を使用することである。この論文には、「第2のLPP/LCPリターダーフィルムを第1のLCPリターダーフィルムの上に直接コートし、最終的なワイドビューリターダー積層体の全厚はほんの数ミクロンであること」が記載されている。そのような補償フィルムは、非常にコンパクトな光学要素をもたらすが、この方法の困難な点は交差させた2枚のLCP層を、特に連続ロール・ツー・ロール(continuous roll to roll)製造法で製造することである。
【0005】
1対の支持体と、棒状液晶化合物及び電極層を含んで成る液晶セルにおいて、棒状液晶化合物は支持体の間に設けられる。電極層は、棒状液晶化合物に電圧を印加する機能を有する。支持体はそれぞれ配向層を有し(両側に配向層を有する)、棒状液晶化合物を配向させる機能を有する。液晶セルの配向層は、通常、支持体上にポリマー(例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール)膜を形成し、その膜を布で一様にラビングすることにより製造される。
【0006】
線状に光重合可能なポリマー(LPP)を使用する液晶分子の配向は、LCDの歩留まり及びコストを改善することのできる代法である。LPP層をLCD支持体の表面に適用し光学的に配向させることによって、ディスプレイにおいて液晶分子に求められる配向とバイアスティルト角を生じさせる。この方法は、当業界で現在使用されている上記のポリイミド層の機械的ブラッシングに取って代わり、多くの独特の利点を提供する。液晶の配向は、ディスプレイで1つ以上の方向で成されてもよい。従って、サブミクロンの解像度を有するシングルドメイン又はマルチドメイン画素構造を生成させることができ、その結果、例えば温度非依存視野角補償を備えた新規なディスプレイがもたらされる。光学配向は、TFTを損傷し歩留まりを低下させることのある粉塵や静電荷を発生しない非機械的非接触型の方法である。さらに、この方法は、生産ラインに組み込むことができ、総生産費を低減する可能性を与える。LPP材料は、印刷又はスピンコーティング等の常用のコーティング技術を使用して適用するのが容易である。連続的なロール・ツー・ロールウェブ上で、プラスチィックLCDの製造のために可撓性ポリマー支持体上に適用を行うこともできる。既に議論されているように、LPP層の上にLCP材料の薄いフィルムを適用することによって、また、様々なLPP/LCP層を組み合わせることによって、広範な新規な光学異方性の固相薄膜素子を作り出すことができる。LCP層の組成を変えることによって、得られるフィルムの特性(例えば、異方性、分散性、透過性)を最終用途に合わせて調節することができる。LCP混合物の処方の特定の設計によって、フィルムの製造に必要な運転温度を生じさせることもできる。得られる効果を様々な光学ディスプレイ及び装置に適用でき、性能の改良および新規な装置の創出をもたらす。
【0007】
米国特許第5583679号、第6061113号及び第6081312号明細書には、配向層及びディスコティック液晶材料を含む光学異方性層の支持体に対する接着性を高めるために下引き層又はアンダーコート層を使用することが記載されている。
【0008】
【特許文献1】
米国特許出願公開第2002/0041352号明細書
【特許文献2】
米国特許出願公開第2002/0102368号明細書
【特許文献3】
欧州特許第1143271号明細書
【特許文献4】
特開2002−014233号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレイ、特にツイストネマティック(TN)、スーパーツイストネマティック(STN)、光学補償ベンド(OCB)、面内スイッチング(IPS)又は垂直配向(VA)液晶ディスプレイの視野角特性を広げ、容易に製造でき、支持体の望ましくないカールをもたらさず、LPPの配向能を高める光学補償子を提供することが解決すべき課題である。これらの様々な液晶ディスプレイ技術は、米国特許第5,619,352号(Kochら)、第5,410,422号(Bos)及び第4,701,028号(Clercら)明細書に概説されている。
【0010】
プラスチック支持体の製造時に配向層を設ける能力は非常に望ましい特徴である。しかしながら、この特徴を得るには、配向層は、支持体の構成成分、例えば可塑剤、紫外線安定剤、支持体のポリマーから誘導された低分子量ポリマー及び他の添加剤に対して不浸透性であるべきである。これは、実質的に全てが有機溶剤であるものからLPP層をコートする場合に特に困難な課題となってきた。そのような溶剤は、典型的には、高速フィルム支持体製造で使用される。典型的には、LPP層は極めて薄く(3ミクロン未満)、またそれと同時にその後のLCP層のための配向層として機能する。従って、LCPの配向はLCP層の有効な配向に依存するため、LPP層の品質は特に重要であり、LCP層の光学配向に悪影響を及ぼすものであってはならない。汚染物は、配向プロセスに悪影響を及ぼし得る。
【0011】
米国特許第6,061,113号及び第6,081,312号明細書には、液晶セル用の補償板が教示されているが、ポリマー支持体の場合に支持体構成成分の移行からの望ましい保護については記載されていない。米国特許第5,583,679号明細書には、支持体に対する光学配向層の接着性を高めるために硬化したゼラチン層を第2の下引き層として使用することも教示されているが、支持体から配向層への汚染物の移行についての言及はなされていない。
【0012】
従って、液晶ディスプレイの光学特性を有意に低下させずに液晶ディスプレイの視野角特性を広げる液晶ディスプレイ用の光学補償子が必要とされている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明ポリマー支持体と、配向層と、光学異方性層とを順に含んで成り、前記支持体と前記配向層の間に、前記支持体の構成成分に対して不浸透性の架橋ポリマーを含んで成るバリヤー層が配置されている液晶ディスプレイ用光学補償子を提供する。本発明は、また、この光学補償子及びこの光学補償子を使用する液晶ディスプレイの製造方法に関する。
【0014】
この光学補償子は、液晶ディスプレイ、特にツイストネマティック(TN)、スーパーツイストネマティック(STN)、光学補償ベンド(OCB)、面内スイッチング(IPS)又は垂直配向(VA)液晶ディスプレイの光学特性を有意に低下させずに液晶ディスプレイの視野角特性を広げる。
【0015】
本発明は先に述べたとおりである。本明細書において、「不浸透性」なる用語は、ある層に対して用いられた場合に、その層が、支持体層中の成分が配向(LPP)層に移行するのを実質的に妨げることを意味する。
液晶ディスプレイ用の光学補償子に関する本発明を、図面を参照して以下に説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に本発明に係る光学補償子5の略断面図を示す。この補償子は、ガラス又はポリマー等の透明材料から作られた支持体10を含む。「支持体」という場合には、当然のことながら、支持体が、自立し、また、他の層を支持できるように、固体の機械的に強靱な層でなくてはならない。典型的な支持体は、三酢酸セルロース(TAC)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、又は他の透明ポリマーから作られており、25〜500マイクロメートルの厚さを有する。支持体10は、典型的には、好ましくは10nm未満、より好ましくは5nm未満の低い面内(in−plane)リターデーションを有する。場合によっては、支持体10は、15〜150nmのより大きな面内リターデーションを有していてもよい。典型的には、支持体10が三酢酸セルロースから作られたものである場合には、支持体は、およそ−40nm〜−120nmの面外(out−of−plane)リターデーションを有する。オン電圧を印加したときの液晶状態を補償するように補償子が設計されている場合には、これは望ましい特性である。上述の面内リターデーションは(nx−ny)dの絶対値として定義され、上述の面外リターデーションは[nz−(nx+ny)/2]dとして定義される。屈折率nx及びnyは、それぞれ、支持体の面内にある遅軸及び速軸に沿う方向での屈折率であり、nzは支持体の厚さ方向(Z軸)に沿う屈折率であり、dは支持体の厚さである。支持体は、連続(ロール状の)フィルム又はウェブの形態にあることが好ましい。
【0017】
支持体10上にバリヤー層60が適用され、層60の上に配向層20が適用され、層20の上に異方性液晶層30が配置される。
【0018】
バリヤー層60は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基又はエポキシ基などの官能基を含む水系又は有機可溶性樹脂、例えば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノキシ樹脂及びフェノール樹脂、アルキド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アミノアルキド樹脂、メラミン−ウレア共重縮合樹脂、シリコーン樹脂及びポリシロキサン樹脂、特定の種類のアクリル及びビニルポリマー、ヒドロゲル(例えばポリビニルアルコール及びゼラチン)、並びにセルロース系材料(例えばニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシル化セルロース誘導体)のうちの1つ以上から誘導された架橋ポリマーを含む。本発明のバリヤー層の製造に有用な架橋ポリマーは、先に定義した架橋性官能基と、イソシアネート基、エポキシ基、アジリデン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、メタノール基及び活性メチレン基等の基を含む多官能性化合物との反応から誘導される。また、架橋構造を導入するために、ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、エーテル化メチロール、エステル又は金属アルコキシド、例えばウレタン及びテトラメトキシシランを使用できる。ブロックドイソシアネート基のような、分解反応の結果、架橋性を示す官能基を使用してもよい。本発明に使用するのに好適な架橋性基はこれらの化合物に限定されず、上記官能基の分解後に反応性を示す基であってもよい。
【0019】
架橋ポリマーは、ネットワーク(network)ポリマー又は熱硬化樹脂とも呼ばれる。好適なバリヤー層は、「不浸透性」である、すなわち支持体中の成分が配向層に移行するのを実質的に妨げるとともにバリヤー層自体の成分によって配向層を汚染しないものである。本発明の実施に有用な架橋バリヤー層ポリマーの好適な例は、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル−ウレタンハイブリッド樹脂、ビニル樹脂、ビニル−アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、及び不飽和ポリエステル樹脂から誘導されたものである。都合よく使用されるものの例は、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエチレン樹脂である。より都合よく使用されるものの例はメラミン樹脂から誘導されるものである。
【0020】
市販されている架橋性樹脂の一例はCymel 300(商標)[Cytec Industries Inc.製のヘキサメトキシメラミン]である。本発明において有用な多官能性架橋剤の一例は、CX100(商標)[NeoResins(Aveciaの一部門)製の三官能性架橋剤]である。本発明において有用なアクリル樹脂の一例は、NeoResins(Aveciaの一部門)製のNeoCryl A633である。本発明において有用なウレタン樹脂の一例は、NeoResins(Aveciaの一部門)製のNeoCryl R600である。本発明において有用なビニルアクリル樹脂の一例は、Haloflex HA−202S[NeoResins(Aveciaの一部門)製のビニル−アクリルターポリマー]である。
【0021】
さらに、本発明のバリヤー層は、場合に応じて、希釈剤ポリマー又は樹脂、例えばポリメチル(メタ)アクリレート及び他のアクリルポリマー、スチレン系ポリマー及び他のビニルポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ニトリル樹脂等を含んでもよい。
【0022】
バリヤー層をコートするために使用可能な溶剤の例としては、極性溶剤、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及びn−ブタノール;非極性溶剤、例えばシクロヘキサン、ヘプタン、トルエン及びキシレン;ハロゲン化アルキル、例えばジクロロメタン及びジクロロプロパン;エステル類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸ブチル;ケトン類、例えばアセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、γ−ブチロラクトン及びシクロペンタノン、シクロヘキサノン;エーテル類、例えばテトラヒドロフラン及び1,2−ジメトキシエタン、又はこれらの混合物が挙げられる。溶剤の適切な選択によって、透明プラスチック支持体フィルムの表面を白化させず透明性を維持したまま、透明プラスチック支持体フィルムとコーティング樹脂の間の接着性を高めることができる。好適な溶剤は、メタノール、水とメタノールの混合物、及び酢酸プロピルである。
【0023】
コーティング後、架橋性基を有する樹脂又は材料を熱などにより架橋させなくてはならない。メラミン樹脂の場合に、p−トルエンスルホン酸(PTSA)等の酸触媒が、架橋反応を促進するための触媒として使用される。
【0024】
本発明のバリヤー層として有用な樹脂は、紫外線又は電子ビーム照射などの輻射線を使用して架橋させてもよく、アクリレート官能基を有するものであることが好ましい。そのような樹脂の例としては、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、アルキド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、及びポリチオール−ポリエン樹脂、(メタ)アクリレート(本明細書で用いる「(メタ)アクリレート」なる用語は、アクリレート及びメタクリレートを意味する)のオリゴマー若しくはプレポリマー、又は多官能性化合物(例えば多価アルコール)のその種のもの、並びに比較的多量の反応性希釈剤を含むイオン化性輻射線硬化性樹脂が挙げられる。本発明において使用可能な反応性希釈剤としては、単官能性モノマー、例えばエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン及びN−ビニルピロリドン、並びに多官能性モノマー、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、又はネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。イオン化性輻射線硬化性樹脂が紫外線硬化性樹脂として使用される場合に、光重合開始剤がイオン化性輻射線硬化性樹脂組成物中に組み込まれる。好ましい輻射線硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂及びエポキシ樹脂が挙げられる。
【0025】
さらに、接着性を高めるために、架橋性ポリマー層の上又は下に補助層を適用してもよい。
架橋性ポリマー層は、0.10〜10g/m、好ましくは0.55〜5g/mの乾燥被覆量で適用するのが好適である。
架橋性ポリマーは、周知のコーティング法によって透明支持体上に適用される。常用の技術を使用して架橋性ポリマーを乾燥させることができる。
上記のような架橋性ポリマーは、透明支持体の片側又は両側に適用してよい。
【0026】
配向層20は、以下の技術によって配向させることができる。この配向層は、光配向可能又は光配列可能な材料を含み、光配向技術により配向させることができる。光配向可能な材料としては、例えば、光異性化ポリマー、光二量化ポリマー、及び光分解ポリマーが挙げられる。好ましい態様において、光配向可能な材料は、米国特許第6,160,597号明細書に開示されているような桂皮酸誘導体である。そのような材料は、線形偏光された紫外線を選択的に照射することによって配向させると同時に架橋させることができる。
【0027】
光配向法は、同一出願人により同日付けで出願された米国特許出願明細書(代理人事件番号第84833号)に記載されている。この明細書の内容は、引用によりここに含まれていることにする。
【0028】
異方性層30は、配向層20の上に最初に配置される場合には典型的には液晶モノマーであり、さらなる紫外線照射により架橋させるか、又は熱等の他の手段により重合させる。好ましい態様において、異方性層は、米国特許第6,160,597号(Schadtら)明細書及び米国特許第5,602,661号(Schadtら)明細書に開示されているような正の複屈折性を有するジアクリレート又はジエポキシド等の材料を含む。異方性層30の光学軸は、通常、層の面に対して傾いており、厚さ方向に沿って変化する。
【0029】
異方性層は、界面活性剤、光安定剤及び紫外線開始剤等の添加剤を含んでもよい。紫外線開始剤としては、ベンゾフェノン及びアセトフェノン並びにそれらの誘導体等;ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ベンジル、ベンジルケタール類、フルオレノン、キサンタノン、α−及びβ−ナフチルカルボニル化合物及びケトン類が挙げられる。好ましい開始剤はα−ヒドロキシケトン類である。
【0030】
前述のこの種の補償子はある程度の望ましい光学的特性を与えるが、多くの用途、例えばツイストネマティック(TN)液晶ディスプレイ(LCD)用の補償子としての用途では不十分である。
【0031】
図2Aには、本発明に係るより高性能の光学補償子6が示されている。この補償子は、第1の異方性層30の上に第2の配向層40と第2の異方性層50を含む。第2の配向層40及び第2の異方性層50は、配向方向が異なっていてもよいことを除き、第1の配向層20及び第1の異方性層30と実質的に同じように作られる。
【0032】
図3にXYZ座標系80を示す。X及びY軸は、支持体78の平面に対して平行であり、Z軸は支持体78の平面に対して垂直である。角度φは、XY平面内のX軸から測定され、方位角と呼ばれる。角度θは、XY平面から測定され、ティルト角と呼ばれる。
【0033】
当然のことながら、異方性層30及び50のそれぞれにおける光学軸は、可変のティルト角及び/又は可変の方位角を有することができる。例えば、異方性層30の光学軸84は、θ〜θの範囲でZ軸に沿って可変のティルト角θを有する。別の例において、光学軸84は、Z軸に沿って一定のティルト角θを有する。すなわち、θ=θである。別の例において、光学軸84は、XZ面などの1つの面内に含まれるため、Z軸に沿って一定の方位角を有する。別の例において、異方性層30は、配向層30によって強制される好ましい方向に沿ってそれらの界面で配向していてもよいが、光学軸84はZ軸に沿って可変の方位角φを有する。光学軸84の方位角は、適切な量のキラルドーパントを異方性層30に添加することにより変えることができる。別の例において、光学軸84は、Z軸に沿って可変のティルト角θ及び可変の方位角φを有する。異方性層30の光学軸84のように、異方性層50の光学軸86は、一定のティルト角、可変のティルト角、一定の方位角、可変の方位角、又は可変のティルト角及び可変の方位角をZ軸に沿って有することができる。異方性層30及び50は、典型的には、異なる光学軸を有する。異方性層30が、異方性層50の各光学軸に対して、支持体平面に垂直な軸周りで直交するように配置されることが好ましい。たとえ、異方性層30の光学軸が、異方性層50の各(又は対応する)光学軸に対して、支持体平面に垂直な軸周りで直交していること(又は±90°であること)が好ましいとしても、当然のことながら、2つの異方性層の光学軸の間の角度が、直交していると見なされる85〜95°の範囲内にあることができる。
【0034】
図2Aに示されているものよりも複雑な層構造を製造する場合、さらなる配向層及び異方性層をさらなる工程で適用できる。
【0035】
図2Bに、本発明に係る別の光学補償子7を示す。この光学補償子において、第2の配向層40及び第2の異方性層50は、支持体の第1の配向層20及び第1の異方性層30の反対側にあり、第1のバリヤー層と同じであっても異なっていてもよい第2のバリヤー層160により支持体から分離されている。
【0036】
図5に本発明の別の態様を示す。補償子350は、図5に示すように連続ロール・ツー・ロール素地上に製造できる。図5には、この方法の部分概略図が示されている。補償子350を形成するロール・ツー・ロール法は、光配向可能な配向層320を例えば周知の方法(例えば押出ホッパーコーティング、ロールコーティング、スライドホッパーコーティング又はカーテンコーティング)で溶剤中の配向可能な材料を動いている支持体310上にコートすることにより適用し、配向層320を乾燥させ、配向層320をロール移動方向92に対して所定の配向方向φ94(例示のため、φ=90°)で光配向し、溶剤キャリア中に重合性材料を含む異方性層330を配向層320上にコート(前述のように)し、異方性層330を乾燥させ、異方性層330を重合させて補償子の連続ウェブを形成する工程を含む。理解しやすいようにするため、図5には、配向層320及び異方性層330の部分しか示されていない。
【0037】
一態様において、配向層は、ロール移動方向92に対して90°(φ=90°)の方向94で光配向技術により配向層を配向させる。別の態様において、配向層は光配向技術により配向される。例えば、配向層に90により示す線形偏光された紫外線(UV)を照射する。この紫外線は、コリメートされたものであってもされていなくてもよいが、ロールへの紫外線90の主たる光線の投影(94に沿う方向)は、ロール移動方向に対して約90°の角度を成す。
【0038】
図4は、1つの補償子300を含んで成る液晶ディスプレイ700の略図である。図4において、1つの補償子300が第1の偏光子500と液晶セル600の間に配置されており、もう1つの補償子300が第2の偏光子550と液晶セル600の間に配置されている。液晶セル600が、ツイストネマティック(TN)、スーパーツイストネマティック(STN)、光学補償ベンド(OCB)、面内スイッチング(IPS)又は垂直配向(VA)モードで動作するものであるのが好ましい。偏光子550と500は、液晶セルの動作原理に応じて交差させて又は平行に配置することができる。補償子内の偏光層は、第1の偏光子500に対して平行に、垂直に又は所定の角度を成すように配置することができる。この液晶セルは、偏光子を1つだけ必要とするであろう反射モードで動作することもできる。
【0039】
本発明は、液晶ディスプレイ装置を含む電子画像形成装置と関連して使用することができる。この制御を達成するのに必要なエネルギーは、陰極線管等の他のディスプレイタイプで使用される発光性材料に必要とされるものよりも一般的にかなり少ない。従って、軽量で、電力消費量が少なく、動作寿命が長いことが重要な特徴である多くの用途(限定するわけではないが、デジタル時計、計算機、ポータブルコンピューター、電子ゲームを包含する)で液晶技術が使用される。本発明の態様は、容易に製造でき、支持体の望ましくないカールを生じず、配向層の配向能を高める。
本発明を、以下の非限定的な例によって、より詳しく説明する。
【0040】
【実施例】
Cymel 300(商標)をCytec Industries Inc.から入手し、CX100(商標)、Haloflex 202S(商標)、NeoCryl A633(商標)及びNeoRez R600(商標)をNeoReins(Aveciaの一部門)から入手し、Chem Corr Emulsion 260(商標)(陰イオン性ポリエチレンエマルジョン)をChemical Corporation of Americaから入手した。LCPポリマーStaralign 2110MEK(商標)(α−ヒドロキシケトン光開始剤を含むポリビニルシンナメート)及びジアクリレートネマティック液晶(LCP)プレポリマーCB483MEK(商標)(30%活性)をVanticoから入手した。
【0041】
例1
(バリヤー層)
Cymel 300(商標)を含む以下の組成のコーティング溶液を、押出ホッパーを使用して厚さ127ミクロンのトリアセチルセルロース上にコートしてバリヤー層を作った。PTSAを、Cymel 300(商標)コーティングを架橋させるための酸触媒として使用した。コートした層を乾燥させ、そして115℃で2分間かけて架橋させ、乾燥質量3.23g/mを有する透明バリヤー層を形成した。
メタノール            44.13%
ブタノール            10.54%
Cymel 300             33.33%
PTSA(10%メタノール溶液) 12%
【0042】
(LPP配向層)
架橋されたCymel 300(商標)ポリマー層の上に、以下の溶液から光配向層を16.5g/mの未乾燥被覆量でコートした。溶剤を除去するために乾燥後、試料を線形偏光されたUVBに20°の角度で露光した。
Staralign 2110MEK(2%溶液)   23.30%
メチルエチルケトン        13.95%
シクロヘキサノン         22.75%
酢酸n−プロピル         40.00%
【0043】
(光学異方性層、LCP)
以下の組成のジアクリレートネマティック液晶CB483(MEK)の溶液を9.33g/mの未乾燥被覆量で上記配向層上にコートし、乾燥させた。乾燥後、コートした構造体を400mJ/cmのUVAに露光して液晶層を乾燥させた。
LCP CB483MEK(30%活性)  29.00%
トルエン             62.00%
酢酸エチル            9.00%
【0044】
次に、コーティング欠陥(カール又はコーティング中の気泡)と、背面から照明しながら交差させた偏光子の間で回転させた場合に明状態と暗状態を形成する能力であるコントラストについて、例1から得た試料を評価し、LPP LCP層を、Cymelバリヤー層を持たないむき出しのトリアセチルセルロース上にコートしたことを除いて例1と同じ手順を使用して作製した対照試料と比較した。
【0045】
【表1】
Figure 2004078191
【0046】
カールも気泡も検出されず、例1は、対照試料と比較して暗状態と明状態の間で良好なコントラストを示した。対照試料は、同様な条件のもとでコントラストを示さなかった。例1から作製した架橋バリヤー層を含む試料についてのコントラストの存在とカール及び気泡の不在と、比較例におけるコントラストの不在とカール及び気泡の存在は、支持体から支持体の上にコートされたLPP配向層への成分の移行を実質的に妨げるバリヤー層の能力を示している。
【0047】
例2〜4
コーティング溶剤として水を使用してガラス板上に1000rpmで以下の樹脂をスピンコートした。コートした層を乾燥させ、80℃で5分間かけて架橋させ、透明バリヤー層を形成した。その後、このガラス板上に、配向層及び光学異方性層を1000rpmでスピンコートしたことを除き、配向層及び光学異方性層を例1に述べたようにコートした。ガラス板上にこのように作製した光学補償子を、例1に記載したようにコントラストについて評価した。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
Figure 2004078191
【0049】
表2から分かるように、バリヤー層として試験したこれらのポリマーは全て良好なコントラストを示し、光学異方性層の配向を悪くすることによる悪影響を生じなかった。
本明細書において引用した特許文献及び他の文献の全内容は、引用により本明細書に含まれていることにする。
本発明の態様を、特許請求の範囲の記載と関連して以下に示す。
[態様1] 透明ポリマー支持体と、配向層と、光学異方性層とを順に含んで成り、前記支持体と前記配向層の間に、前記支持体の構成成分に対して不浸透性の熱架橋ポリマーを含んで成るバリヤー層が配置されている液晶ディスプレイ用光学補償子。
[態様2] 前記バリヤー層が、架橋されたメラミン、エポキシ、フェノキシ、アルキド、ポリエステル、アクリル、ビニル又はセルロース樹脂を含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様3] 前記透明支持体がセルロースエステルを含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様4] 前記透明支持体がポリカーボネートを含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様5] 前記光学異方性層がネマティック液晶を含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様6] 前記バリヤー層が、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基又はエポキシ基を含む樹脂から誘導された架橋ポリマーを含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様7] 前記架橋ポリマーが架橋されたメラミン樹脂を含んで成る上記態様2記載の光学補償子。
[態様8] 前記架橋ポリマーが、ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース又はカルボキシル化セルロースの誘導体であるセルロース系ポリマーである上記態様1記載の光学補償子。
[態様9] 前記配向層がラビングにより配向可能である上記態様1記載の光学補償子。
[態様10] 前記配向層が偏光を使用する光配向により配向可能である上記態様1記載の光学補償子。
[態様11] 前記配向層がポリビニルシンナメートを含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様12] 前記ネマティック液晶が紫外線架橋型材料である上記態様3記載の光学補償子。
[態様13] 前記異方性層の光学軸が一定の方位角を有する上記態様1記載の光学補償子。
[態様14] 前記異方性層の光学軸が一定のティルト角を有する上記態様1記載の光学補償子。
[態様15] 前記異方性層の光学軸が可変のティルト角を有する上記態様1記載の光学補償子。
[態様16] 前記異方性層の光学軸が可変のティルト角を有する上記態様11記載の光学補償子。
[態様17] 前記異方性層の光学軸が可変のティルト角と可変の方位角を有する上記態様1記載の光学補償子。
[態様18] 前記異方性層が正の複屈折率を有する材料を含む上記態様1記載の光学補償子。
[態様19] 上記態様1記載の光学補償子を含んで成る液晶ディスプレイ。
[態様20] 上記態様19記載の液晶ディスプレイ装置を含んで成る電子画像形成装置。
[態様21] 光配向工程を使用して前記配向層を配向させることを含む上記態様1記載の光学補償子の形成方法。
[態様22] 前記透明ポリマー支持体がトリアセチルセルロースである上記態様1記載の光学補償子。
[態様23] 透明支持体を用意する工程;
前記支持体上にバリヤー層を適用し、そのバリヤー層を熱架橋させる工程;
次に、前記バリヤー層上に有機溶剤から配向層をコートし、次いで、配向層を乾燥させ、配向させる工程;
次いで、溶剤キャリヤー中に重合性材料を含む異方性ネマティック液晶層を前記配向層上にコートして重合させる工程;
を含み、前記バリヤー層が前記有機溶剤の存在下で不浸透性かつ非膨潤性である、上記態様1記載の液晶ディスプレイ用光学補償子の製造方法。
[態様24] a)ポリマー支持体上に水系分散体又は有機溶剤溶液から架橋性ポリマーをコートする工程;
b)前記架橋性ポリマー層を乾燥させ熱架橋させてバリヤー層を形成する工程;
c)溶剤中に光配向可能なポリマーを含む配向層を前記バリヤー層上にコートする工程;
d)前記配向層を乾燥させる工程;
e)所定の方向に前記配向層を光配向させる工程;
f)溶剤キャリヤー中に重合性材料を含む異方性ネマティック液晶層を前記配向層上にコートする工程;
g)前記異方性層を乾燥させる工程;
h)前記異方性層を重合させる工程;及び
i)工程c)〜h)を繰り返す工程[ただし、工程h)から得られた異方性層の上にコートするが、工程e)の前記方向に対して所定の角度で前記配向層を光配向させる];
を含む、光学補償子の製造方法。
[態様25] 工程e)における前記角度に対する工程i)の所定の角度が90°である上記態様24記載の方法。
[態様26] 前記架橋性ポリマーが、水、アルコール、炭化水素、ハロゲン化アルキル、エステル、ケトン又はエーテルを含む分散体又は溶液からコートされる上記態様24記載の方法。
[態様27] a)移動しているポリマー支持体ウェブの上に水系分散体又は有機溶剤溶液から熱架橋性ポリマーをコートする工程;
b)架橋性ポリマー層を乾燥させ熱架橋させてバリヤー層を形成する工程;
c)有機溶剤中に光配向可能なポリマーを含む配向層を前記バリヤー層上にコートする工程;
d)前記配向層を乾燥させる工程;
e)前記ウェブの移動方向に対して所定の方向で配向層を光配向させる工程;f)溶剤キャリヤー中に重合性材料を含む異方性層を前記配向層上にコートする工程;
g)前記異方性層を乾燥させる工程;
h)前記異方性層を重合させて多層一体要素である第1の連続ウェブを形成する工程;及び
i)工程c)〜h)を繰り返す工程[ただし、工程h)から得られた異方性層の上にコートするが、工程e)の前記方向に対して所定の角度で前記配向層を光配向させる];
を含む、支持体ウェブの上に光学補償子を製造する連続法。
[態様28] 工程e)における前記角度に対する工程i)の所定の角度が90°である上記態様27記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の補償子の略断面図である。
【図2】図2A及び図2Bは、本発明の様々な態様の略断面図である。
【図3】図3は、本発明の概要図である。
【図4】図4は、本発明に係る補償子を組み合わせた液晶ディスプレイを示す図である。
【図5】図5は、本発明に係る補償子を製造するためのロール・ツー・ロール法を示す図である。
【符号の説明】
5,6,7,300,350…本発明に係る補償子
10…支持体
20,40,320…配向層
30,50,330…異方性層
60,160…バリヤー層
78…支持体の面(又はXY面)
80…XYZ座標系
84…異方性層30の光学軸
86…異方性層50の光学軸
90…紫外線
92…ロール移動方向
94…配向方向
310…移動している支持体
500,550…偏光子
600…液晶セル
700…液晶ディスプレイ

Claims (6)

  1. 透明ポリマー支持体と、配向層と、光学異方性層とを順に含んで成り、前記支持体と前記配向層の間に、前記支持体の構成成分に対して不浸透性の熱架橋ポリマーを含んで成るバリヤー層が配置されている液晶ディスプレイ用光学補償子。
  2. 前記バリヤー層が、架橋されたメラミン、エポキシ、フェノキシ、アルキド、ポリエステル、アクリル、ビニル又はセルロース樹脂を含む請求項1記載の光学補償子。
  3. 前記架橋ポリマーが架橋されたメラミン樹脂を含んで成る請求項2記載の光学補償子。
  4. 前記異方性層が正の複屈折率を有する材料を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学補償子。
  5. 透明支持体を用意する工程;
    前記支持体上にバリヤー層を適用し、そのバリヤー層を熱架橋させる工程;
    次に、前記バリヤー層上に有機溶剤から配向層をコートし、次いで、配向層を乾燥させ、配向させる工程;
    次いで、溶剤キャリヤー中に重合性材料を含む異方性ネマティック液晶層を前記配向層上にコートして重合させる工程;
    を含み、前記バリヤー層が前記有機溶剤の存在下で不浸透性かつ非膨潤性である、請求項1記載の液晶ディスプレイ用光学補償子の製造方法。
  6. a)ポリマー支持体上に水系分散体又は有機溶剤溶液から架橋性ポリマーをコートする工程;
    b)前記架橋性ポリマー層を乾燥させ熱架橋させてバリヤー層を形成する工程;
    c)溶剤中に光配向可能なポリマーを含む配向層を前記バリヤー層上にコートする工程;
    d)前記配向層を乾燥させる工程;
    e)所定の方向に前記配向層を光配向させる工程;
    f)溶剤キャリヤー中に重合性材料を含む異方性ネマティック液晶層を前記配向層上にコートする工程;
    g)前記異方性層を乾燥させる工程;
    h)前記異方性層を重合させる工程;及び
    i)工程c)〜h)を繰り返す工程[ただし、工程h)から得られた異方性層の上にコートするが、工程e)の前記方向に対して所定の角度で前記配向層を光配向させる];
    を含む、請求項1記載の光学補償子の製造方法。
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