JP2004139084A - 光学補償子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 応力クラックまたは他の不均一性を示さず、バリヤ層と上に位置する光学層との間に改善された接着性によって改善された光学特性を提供する補償子を提供する。
【解決手段】 順に、配向層および光化学硬化された光学異方性層を載せた透明ポリマー支持体を含んでなる液晶ディスプレイ用光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が前記配向層と前記支持体との間に配置されており、前記バリヤ層が、支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率を示す光学補償子。
【選択図】   なし

Description

 本発明は、透明支持体、配向層、および光学異方性層を記載した順に含んでなる液晶ディスプレイ用光学補償子であって、光化学的に硬化されたバリヤ層が配向層と支持体との間に配置されている光学補償子に関する。
 典型的な液晶ディスプレイは、液晶素子またはセル、偏光シート、および液晶セルと偏光シートとの間に用意された光学補償子(位相子)を含んでなる。
 ディスプレイ品質の向上により、情報ディスプレイの種々の領域における液晶ディスプレイ(LCD)用途の現在の急速な発展は著しい。コントラスト、色再現、および安定グレースケール明暗度は、液晶技術を用いる電子ディスプレイの重要な品質特性である。液晶ディスプレイのコントラストを制限している主要因は、暗または「ブラック」ピクセル状態にある液晶素子またはセルをとおって光が「漏れる」という傾向にある。さらに、この漏洩、そしてこのための液晶ディスプレイのコントラストはディスプレイスクリーンを見る角度による。一般的に、最適なコントラストは、ディスプレイに対する垂直入射を中心とした狭い視野角内においてのみ観察され、視野角が増加すると急激に低下する。カラーディスプレイでは、漏洩問題はコントラストを悪化させるだけでなく、色再現の悪化を伴う色または色相シフトも生じる。一般的なツイストネマチック液晶ディスプレイでは、ブラック状態光漏洩に加えて、この狭い視野角問題は、液晶材料の光学異方性のために、視野角の関数としての輝度−電圧曲線がシフトすることによって悪化する。
 したがって、そのようなディスプレイの性能を測定する主因子の一つは種々の視野角に由来するコントラスト比の変動を記述する視野角特性である。広範囲の視野角から同じ画像が見えることが望ましく、この能力が液晶ディスプレイ装置に関しては欠点であった。視野角特性を改善する一つの方法は、米国特許第5,583,679号(Ito等)、米国特許第5,853,801号(Suga等)、米国特許第5,619,352号(Koch等)、米国特許第5,978,055号(Van De Witte等)、および米国特許第6,160,597号(Schadt等)の各明細書に記載されているように、偏光子と液晶セルとの間に適当な光学特性を有する補償子(補償フィルム、位相差フィルムまたはリターダーともいう)を挿入することである。
 米国特許第5,583,679号(Ito等)および米国特許第5,853,801号(Suga等)に従う補償子フィルムは、負の複屈折を有するディスコチック液晶に基づくものであり、広く用いられている。これは広範な視野角にわたってコントラストの改善を提供する。しかし、サトウ(Satoh)等著「NW−TN−LCDのための視野角補償子としてのネマチックハイブリッドおよびディスコチックハイブリッドフィルムの比較」(Comparison of nematic hybrid and discotic hybrid firms as viewing angle compensator for NW-TN-LCDs)、SID2000ダイジェスト(SID2000 Digest)、2000年、p.347-349の記載に従うと、正の複屈折を有する液晶材料からなる補償子と比較すると、グレーレベル画像の場合大きな色シフトを受ける。
 色シフトを低下させながらコントラスト比において比較できるほどの性能を達成するための、別法の一つは、チェン(Chen)等著「広視野角光位置合わせプラスチックフィルム」(Wide Viewing Angle Photoaligned Plastic Films)、SID99ダイジェスト(SID 99 Digest)、1999年、p.98-101で検討されているように、液晶セルの各側に一組の交差させた液晶ポリマー(LCP)フィルムを用いることである。この文献には、『第二のLPP/LCP位相差フィルムが、第一のLCP偏光子フィルムの最上部に直接被覆されているために、最終の広視野リターダースタックの厚みは僅か2〜3μmの厚みしかない』と記載されている。それらは非常にコンパクトな光学素子であるが、この方法の課題の一つは交差させた2つのLCP層を、特に、連続ロールツーロール製造プロセスで作製することである。
 一組の基板、ロッド状液晶化合物および電極層を含んでなる液晶セルでは、ロッド状液晶化合物が基板間に提供される。電極層はこのロッド状液晶化合物に電圧を印加する機能を有する。各基板は配向層を有し(両面配向層)、ロッド状液晶化合物を配向させる機能を有する。液晶セルの配向層は通常、基板状にポリマー(例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール)膜を形成し、この膜をクロスで均一に擦ることによって調製される。
 線状の光重合性ポリマー(LPP)を用いる液晶分子の配向は、LCDの生産量とコストを改善できる別法である。LPP層をLCD基板の表面に適用して、光学的に配向し、それによってディスプレイ内の液晶分子のために必要な配向とバイアスチルト角を生成する。この方法は、今日、当業界で用いられている上述したポリイミド層の機械的なブラッシングと置き代わり、多くの著しい利点を提供する。液晶の配向はディスプレイ内で複数の方向となることができる。したがって、ミクロン未満の解像度を備えたシングルまたはマルチ−ドメインピクセル構造を生成することができ、例えば、内蔵型温度非依存性視野角補償を備えた新規なディスプレイを得ることができる。光学配向は、非機械的な、非接触プロセスであり、ダスト粒子も静電気(TFTを損傷させ、生産量を減少させる場合がある)も生成しない。さらに、このプロセスを製造ラインと一体化させることができ、全体的な製造コストを低下させる可能性を提供する。LPP材料は、通常の塗工技法、例えば、印刷またはスピンコーティングで容易に適用される。またこの適用を、プラスチックLCDの製造での使用の場合、柔軟性ポリマー基板上の連続ロールツーロールウェブに行うことができる。
 前述したように、LPP層の最上部にLCP材料の薄膜を適用し、種々のLPP/LCP層を組合せることによって、多種多様の新規な光学異方性固体薄膜素子を作ることができる。LCP層の組成を変えることによって、得られるフィルムの特性(例えば、異方性、分散性、透過性)を最終的な用途に適合するように調節することができる。また、LCP混合物の特定の配合設計により、このフィルムの製造に必要とされる操作温度を発生させることができる。得られる成果を多種多様の光学ディスプレイおよび素子に適用して、性能改善を高め、新規な素子を生成することができる。
 米国特許第5,583,679号、同第6,061,113号および同第6,081,312号明細書には、配向層およびディスコチック液晶材料を含む光学異方性層の支持体への接着を改善するために、下引き層またはアンダーコート層を使用することが記載されている。
 液晶ディスプレイ、特に、ツイストネマチック(TN)、スーパーツイストネマチック(STN)、光学補償ベンド(OCB)、面内(in-plane)スイッチング(IPS)、または垂直配向(VA)液晶ディスプレイの視野角特性を広げ、製造が容易で、好ましくない支持体カールを生じず、そして配向するLPPの能力向上させる光学補償子を提供することが望まれている。これらの種々の液晶ディスプレイ技法は、米国特許第5,619,352号(Koch等)、米国特許第5,410,422号(Bos)、および米国特許第4,701,028号(Clerc等)各明細書に記載されている。
 プラスチック支持体の製造時点で配向層を提供できることは、非常に望ましい特徴である。しかし、この特徴を達成するためには、配向層が、支持体の成分、例えば、可塑剤、UV安定剤、支持体ポリマーに由来する低分子量ポリマーおよび他の添加物に対して不浸透性であるのが好ましい。このことは、LPP層を本質的に全て有機溶媒から塗布する場合は特に困難である。そのような溶媒は典型的に高速フィルム支持体製造に用いられる。一般的に、LPP層は極薄(3μm未満)であり、同時に次のLCP層のための配向層として機能する。したがって、LCPの配向がLPP層の効率のよい配向に依存するので、この層の品質が特に重要であり、且つ層の光学的配向に悪影響を与えてはならない。汚染物質が配向プロセスに悪影響を与える可能性がある。
 米国特許第6,061,113号および同第6,081,312号は、液晶セル用の補償子板を教示するが、ポリマー支持体の場合における支持体成分の好ましい移動防止を提供しない。米国特許第5,583,679号もまた、支持体に対する光学配向層の接着を容易にする第二の下引き層として硬膜されたゼラチン層の使用を教示するが、支持体から配向層への汚染物質の移動に関しては記述されていない。
 米国特許出願第10/194,162号(発明の名称「架橋バリヤ層を備えた補償子およびプロセス」、2002年7月12日出願)には、支持体の成分に対して不浸透性である熱硬化性または輻射線硬化性バリヤ層(光化学(UV)硬化される光学層を適用する前に透明支持体層に適用される)が記載されている。例示されている熱硬化されたバリヤは、支持体から配向層へ汚染物質が移動するのを防止するが、多層構造の光学的品質を譲歩しがちである。その後に適用される層の応力破壊と接着が問題である。異方性層の低分子量反応モノマー高エントロピーを有すると思われる。光化学UV硬化が進行すると、分子はスローダウンし、フィルム層は収縮して、内部応力が蓄積し、基板に対するフィルムの相互作用が減少する。これにより、バリヤ層に対する光学層の接着が悪くなり、層を組立てたとき多層LPP/LCP構造に、応力クラックを展開させる。これらのことは、光学部品にとって非常に好ましくない特性である。
米国特許第5,583,679号明細書
 バリヤ層を用いるが、ほとんどまたは全く応力クラックまたは他の不均一性を示さず、好ましくは、バリヤ層と上に位置する光学層との間に改善された接着性を示し、それによって改善された光学特性を提供する補償子を提供することが解決すべき問題点である。
 本発明は、順に、配向層および光化学硬化された光学異方性層を載せた透明ポリマー支持体を含んでなる液晶ディスプレイ用光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が配向層と支持体との間に配置されており、前記バリヤ層が、支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率(indentation modulus)を示す光学補償子を提供する。本発明は、さらにコンプライアント(compliant)層を有する補償子、および隣接するコンプライアント層を有するかまたは有しない、2層または3層以上の補償子層を有する補償子を提供する。また、本発明は、光学補償子の調製方法ならびにこの光学補償子を用いる液晶ディスプレイおよび電子画像装置も提供する。
 また本発明は、透明ポリマー支持体、配向層、および光化学硬化された光学異方性層をこの順序で含んでなる液晶ディスプレイ用の光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が前記配向層と前記支持体との間に配置され、前記バリヤ層の支持体側に隣接して、前記バリヤ層よりも軟質のコンプライアント層が存在する光学補償子も包含し、さらに、透明ポリマー支持体、配向層および光化学硬化された光学異方性層の2つの組合せ体を、支持体からこの順序で含んでなる液晶ディスプレイ用の光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が各配向層に隣接して支持体側に存在する光学補償子も包含する。
 本発明の光学補償子は、改善された光学特性を有する。
 本発明を記載したが、ここで用いる用語「不浸透性」は、層に適用するときは、支持体中の成分が、配向層(LPP)に移るのを当該層が実質的に妨げることを意味する。
 液晶ディスプレイ用の光学補償子に関する本発明を、以下の図面を参照して説明する。
 図1は、本発明の光学補償子5の断面図である。この補償子は、透明材料の基板10、例えばポリマーを含んでなっている。基板と呼ぶためには、層が固体であって、かつ自立でき他の層を指示できるように機械的に強くなければならないことは理解されよう。典型的な基板は、三酢酸セルロース(TAC)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン(商標)、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、または他の透明ポリマーから製造され、厚みは25〜500μmである。基板10は、典型的に、小さい面内位相差、好ましくは10nm未満、より好ましくは5nm未満を有する。他のいくつかの場合では、基板10は15〜150nmのより大きな面内位相差を有することができる。典型的には、基板10はトリアセチルセルロースから作製され、約−40nm〜−120nmの面外位相差を有する。補償子がON電圧をかけた液晶状態を補償するように設計されている場合は、これは好ましい特性である。上述した面内位相差を(nx−ny)dの絶対値として、そして上述した面外位相差を〔nz−(nx+ny)/2〕dとしてそれぞれ定義する。屈折率nxおよびnyは、それぞれ基板の面内の遅い軸および速い軸に沿い、nzは基板厚み方向(Z軸)沿う屈折率であり、そしてdは基板の厚みである。基板は、好ましくは連続の(ロール)支持体の形態またはウェブ形態である。
 基板表面を、その上に塗布される層の接着を容易にするために、表面活性処理にかけてもよい。そのような表面活性処理には、コロナ放電処理、フレーム処理、UV処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理およびオゾン酸化処理が含まれる。また、基板の上に接着促進プライマー層を塗布することによっても、表面活性を促進することができる。さらに、所望の表面および界面のところでのその後の塗工性および接着性を改善するために、基板上に塗布された層を表面活性処理にかけてもよい。
 基板10の上に光化学硬化されたバリヤ層60が適用され、この層60の最上部に配向層20が配置され、そして配向層20の最上部上に異方性層液晶層30が配置される。
 上述の補償子のタイプはいくつかの望ましい光学特性を提供するが、多くの用途、例えば、ツイストネマチック(TN)液晶ディスプレイ(LCD)の補償子としてはそれは不十分である。
 図2Aは第一異方性層30の最上部に第二配向層40および第二異方性層50を有する本発明のより複雑な光学補償子を図示する。第二配向層40および第二異方性層50は、配向の方向が変わることができる以外は、第一配向層20および第一異方性層30を作製する方法と実質的に同じ方法で作製される。
 具体的に説明するために、図3に示すように、XYZ座標系80を示す。X軸およびY軸は基板78の面に対して平行であり、またZ軸は基板78の面に対して直角である。角度φ(ファイ)はXY平面でX軸から測定し、方位角とよぶ。角度θはXY平面から測定し、チルト角とよぶ。
 各異方性層30および50の光軸が、可変チルト角および/または可変方位角を有することができることは理解されよう。例えば、異方性層30内の光軸84は、Z軸にわたってθ1からθ2への可変チルト角θを有する。別の例では、光軸84はZ軸にわたって固定チルト角θ(即ち、θ1=θ2)を有する。別の例では、光軸84はXZ平面のような1つの面内に含まれ、結果としてZ軸にわたって固定方位角φを有する。別の例では、異方性層30は、いままで通りその界面のところにある配向層によって強制される好ましい方向に沿って配向されるが、光軸84はZ軸にわたって可変方位角φを有する。光軸84の方位角は、適当量のキラルドーパントを異方性層30に添加することによって変えることができる。別の例では、光軸84はZ軸にわたって可変チルト角θおよび可変方位角φを有する。異方性層30の光軸84と同様に、異方性層50の光軸86もまた、固定チルト角、可変チルト角、固定方位角、可変方位角を有することができ、あるいはZ軸にわたって可変チルト角θおよび可変方位角φを有することができる。
 異方性層30および50は一般的に異なる光軸を有する。好ましくは、異方性層30は、基板の面に対して垂直な軸のまわりで、異方性層50のそれぞれの光軸に対して直交に配置される。異方性層30の光軸が、基板の面に対して垂直な軸のまわりで、異方性層50のそれぞれ(または対)の光軸に対して直交(または±90度)となるのが好ましいけれども、二つの異方性層の光軸間の角度が、直交であると見なされる85〜95度の範囲であってもよいことは理解されよう。
 図2Aに示したものよりも複雑な層構造の製造の場合においては、追加の配向層および異方性層を追加の工程で適用することができる。
 図2Bは本発明の方法によって製造できる別の光学補償子7である。第二配向層40および第二異方性層50は、基板の配向層20および第一異方性層30とは反対側にあり、そしてバリヤ層160が用いられている。
 図2Cは、基板10および光化学硬化されたバリヤ層60の間に配置されたコンプライアント層70を有していること以外は、図2Aと同じ本発明の別の光学補償子8を表す。光学補償子は第一異方性層30の最上部上に第二配向層40および第二異方性層50を有する。第二配向層40および第二異方性層50は、配向の方向が変わることができる以外は、第一配向層20および第一異方性層30を作製する方法と実質的に同じ方法で作製される。適当なバリヤ層を選定し、好ましいコンプライアント層70を用いると、光学層の接着性を改善し、特に層40および50の応力クラッキングを少なくする。
 図4は、本発明に従う補償子300を含む液晶ディスプレイ700の概略図である。図4では、一つの補償子300が第一偏光子500と液晶セル600との間に配置されており、そしてもう一つの補償子300が、第二偏光子550と液晶セル600との間に配置されている。液晶セル600は、ツイストネマチック(TN)、スーパーツイストネマチック(STN)、光学補償ベンド(OCB)、面内スイッチング(IPS)、または垂直配向(VA)モードで操作されることが好ましい。偏光子550および500は、液晶セルの作動原理にしたがって交差配置にも平行配置にもなることができる。補償子中の配向層は、平行配置、直角配置(即ち、第一偏光子500に対して直角)とすることができる。また、液晶セルを反射モードでも動作することができ、その場合は一つの偏光子しか必要でない。
 図5は、本発明の別の態様を示す。補償子350を、図5に示すようにロールツーロールベースで製造することができる。図5は、このプロセスの概略図の一部を示している。補償子350のロールを作製するロールツーロールプロセスは、溶剤中の配向材料を、例えば、グラビア塗布、押出ホッパー塗布、ロール塗布、スライドホッパー塗布、またはカーテン塗布等の任意の公知の塗工方法によって、移動している基板310上に塗布することにより光配向可能な配向層320を適用し、この配向層320を乾燥させ、配向層320をロールの移動方向に対して予め決められた配向方向φ94(図の目的の場合、φ=90°)に光配向させ、溶剤キャリア中に重合可能な材料を含んだ異方性層330を前記配向層320の上にロール塗布し、前記異方性層330を乾燥させ、異方性層330を重合させて、補償子の連続ウェブを形成する各工程を含んでなる。分かりやすくするために、図5は配向層320および異方性層330の一部だけを示している。
 配向層は光配向技法によってロールが移動する方向92に対して90°(φ=90°)の方向94に光配向される。例えば、90で表す直線偏光された紫外(UV)光に対して、この配向層を暴露させる。UV光は平行であってもなくてもよいが、光90の主光線のロール上への投影(94に沿って示す)は、ロールの移動方向に対して90度の角度をなす。
 好適なバリヤ層は「不浸透性」であるもの、即ち、支持体層中の成分が、配向層内に移るのを実質的に妨げるものであって、バリヤ層自体のその成分によって結果として配向層をダメにしないものである。本発明のバリヤ層60は、光化学硬化されたポリマーであって、支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率を有する。好ましい態様では、コンプライアント層70を、光化学硬化されたバリヤ層の下であって、バリヤ層と支持体との間に塗布する。「コンプライアント層」とは、支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率、好ましくは1.7GPa未満の押込み弾性率を有する層を意味する。本発明において定義する押込み弾性率は、厚みが10μm未満の層において、2μm半径、60°円錐形ダイヤモンド圧子を備えたHysitronナノ圧子(nanoindenter)を用いて測定する。実験データに基づいて、これ等の機械特性要件を備えた構造体を用いると、その後の塗布工程によって適用される層がクラックを生じる傾向を低下させる。
 バリヤ層60は、光化学硬化、例えば、紫外線を用いて架橋されたポリマーを含み、好ましくは、当該ポリマーは(メタ)アクリレート(本明細書で用いる「(メタ)アクリレート」なる用語は、アクリレートおよびメタクリレートを意味する)のモノマーおよびオリゴマーもしくはプレポリマー、または多官能性化合物(例えば多価アルコール)等のラッカーの誘導体、ならびに(メタ)アクリレート多官能基を有する誘導体、例えば、エトキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、またはネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、およびそれらの混合物に由来し、そして比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、アルキド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、およびポリチオール−ポリエン樹脂、ならびに比較的多量の反応性希釈剤を含むイオン化性輻射線硬化性樹脂に由来する。
 本発明において使用可能な反応性希釈剤には、単官能性モノマー、例えばエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエンおよびN−ビニルピロリドン、ならびに多官能性モノマー、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、またはネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートが含まれる。特に、本発明で都合よく用いられる輻射線硬化性ラッカーには、多価アルコールおよびそれらの誘導体(例えば、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリプロピレングリコールジアクリレートの混合物等)から誘導される多官能性アクリル化合物が含まれる。都合よく用いられるラッカーの例は、SK3200(Sony Chemical Co. 製)である。
 光化学硬化層が紫外線硬化される場合、光重合開始剤を光化学硬化性樹脂またはラッカー組成物に導入する。光重合開始剤、例えば、アセトフェノン化合物、ベンゾフェノン化合物、マイケルベンゾイルベンゾエート、α−アミドキシムエステル、またはチオキサントン化合物および光増感剤(例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、またはトリ−n−ブチルホスフィン)、またはそれらの混合物を、紫外線硬化組成物に導入する。本発明で都合よく用いられる開始剤は、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンである。
 光化学硬化とは、紫外線(UV)硬化を意味し、280nm〜420nm、好ましくは、320nm〜410nmの波長のUV輻射線を用いることを要する。
 別の態様では、本発明は、透明ポリマー支持体、配向層、および光化学硬化された光学異方性層を、記載した順序で含んでなる液晶ディスプレイ用の光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が前記配向層と前記支持体との間に配置され、前記バリヤ層の支持体側に隣接して、前記バリヤ層よりも軟質のコンプライアント層が存在する光学補償子を企図する。
 この態様では、光化学硬化された層60の下に塗布されるコンプライアント層70は、有機溶剤溶解性または水性分散性となることができるウレタンポリマーを含む。環境上の理由のため、水性分散性ウレタンポリマーが好ましい。ポリウレタン分散物の調製は当該技術分野では周知であり、イソシアネート基を末端に有するプレポリマーをジアミンまたはジオールとの反応によって連鎖延長させることを要する。このプレポリマーは、水酸基を末端に有する、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、またはポリアクリレートを、過剰の多官能イソシアネートと反応させることによって調製する。その後、この生成物を、イソシアネートと反応する官能基、例えば、ヒドロキシル基、および随意選択的に、アニオンを形成できる基(一般的に、これはカルボン酸基である)を有する化合物で処理する。その後、アニオン基を第三級アミンで中和して、水性ポリマー分散物を形成する。
 コンプライアント層は、随意選択的に、他の希釈用ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチルオキサゾリン、ポリエチレンオキシド等を含有してもよい。
 コンプライアント層は、随意選択的に、イソシアネート基、エポキシ基、アジリデン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、メタノール基および活性メチレン基等の基を含む多官能性化合物と架橋してもよい。また、架橋構造を導入するために、ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、エーテル化メチロール、エステルまたは金属アルコキシド、例えばウレタンおよびテトラメトキシシランを使用できる。ブロックドイソシアネート基のような、分解反応の結果として、架橋性を示す官能基を使用してもよい。本発明に使用する架橋性基はこれらの化合物に限定されず、上記官能基の分解後に反応性を示す基であってもよい。本発明に有用な多官能性架橋剤の例は、CX100(三官能性架橋剤、NeoResins(Aveciaの一部門)製)である。
 さらに、本発明のバリヤ層60およびコンプライアント層70は、随意選択的に、希釈剤ポリマーまたは樹脂のいずれか、または両方、例えばポリメチル(メタ)アクリレートおよび他のアクリルポリマー、スチレン系ポリマーおよび他のビニルポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ニトリル樹脂等を含んでもよい。
 さらに別の態様では、この光学補償子は、透明ポリマー支持体、配向層および光化学硬化された光学異方性層の2つ(または3つ以上)の組合せ体を、支持体からこの順序で含んでなり、ここで、光化学硬化されたバリヤ層は、各配向層に隣接して支持体側に存在する。特に、複数の配向層/異方性層セットを用いる場合、配向層の下にある層または複数の層から、この配向層までかまたはこの配向層を通る成分の移動を防止するのを助けるために複数のバリヤ層を含むことが有用である。バリヤ層のいくつかに、またはバリヤ層の全てにコンプライアント層を用いることが望ましいであろう。
 バリヤ層60およびコンプライアント層70を塗布するために使用可能な溶剤の例としては、極性溶剤、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールおよびn−ブタノール;非極性溶剤、例えばシクロヘキサン、ヘプタン、トルエンおよびキシレン;ハロゲン化アルキル、例えばジクロロメタンおよびジクロロプロパン;エステル類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルおよび酢酸ブチル;ケトン類、例えばアセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、γ−ブチロラクトンおよびシクロペンタノン、シクロヘキサノン;エーテル類、例えばテトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタン、またはこれらの混合物が挙げられる。溶剤の適切な選択によって、透明プラスチック支持体フィルムの表面を白化させず透明性を維持したまま、透明プラスチック支持体フィルムとコーティング樹脂の間の接着性を高めることができる。好適な溶剤は、メタノール、水とメタノールの混合物、および酢酸プロピルである。
 光化学硬化されたポリマー層およびコンプライアント層はそれぞれ、0.10〜10g/m2、好ましくは0.55〜5g/m2の乾燥被覆量で適用するのが好適である。
 光化学硬化されたポリマー層および随意選択のコンプライアント層はそれぞれ、公知の技法で透明支持体に適用される。これらの層を通常の技法を用いて乾燥することができる。
 上述のポリマー層を透明支持体の片側または両側に適用することができる。
 配向層20は、以下の技法によって配向させることができる。この配向層は、光配向可能または光配列可能な材料を含み、光配向技法により配向させることができる。光配向可能な材料としては、例えば、光異性化ポリマー、光二量化ポリマー、および光分解ポリマーが挙げられる。好ましい態様においては、光配向可能な材料は、米国特許第6,160,597号明細書に開示されているような桂皮酸誘導体である。そのような材料は、直線偏光された紫外光を選択的に照射することによって配向させると同時に架橋させることができる。
 光配向法は、同一出願人により出願された米国特許出願明細書(代理人事件番号第84833号)に記載されている。この明細書の内容は、引用することにより本明細書の内容とする。
 異方性層30は、配向層20の上に最初に配置される場合には典型的には液晶モノマーであり、さらなる紫外線照射により架橋するか、または熱等の他の手段により重合させる。好ましい態様において、異方性層は、米国特許第6,160,597号(Schadtら)明細書および米国特許第5,602,661号(Schadtら)明細書に開示されているような正の複屈折性を有するジアクリレートまたはジエポキシド等の材料を含み、320nm〜400nmのUV輻射線を用いてUV照射して硬化させる。異方性層30の光学軸は、通常、この層の面に対して傾いており、厚さ方向に沿って変化する。
 異方性層は、界面活性剤、光安定剤および紫外線開始剤等の添加剤を含んでもよい。この層に有用な界面活性剤としては、これらに限定されないが、フルオロ(メタ)アクリレートポリマー等の高分子フルオロケミカル;構造RfCH2CH2OOC−C1735または(RfCH2CH2OOC)335O(式中、RはCF3CF2(CF2CF2X=2〜4)を有するもの等のフルオロテロマー、一般構造式RfCH2CH2O(CH2CH2O)yH(式中、RfはCF3CF2(CF2CF2X=2〜4)により表されるもの等のエトキシル化非イオン性フルオロケミカルおよびフルオロシリコーン類を包含するフッ素系界面活性剤;ポリシロキサン等シリコーン界面活性剤;ポリオキシエチレン−ラウリルエーテル界面活性剤;ソルビタンラウレート;パルミテート;およびステアレート類が挙げられる。
 本発明に使用するのに好ましい界面活性剤は、フッ素系界面活性剤である。そのような界面活性剤は、非常に低い濃度でのその有効性ならびに化学的および熱的安定性のために好ましい。特に好ましいフッ素系界面活性剤は、高分子フルオロケミカル、例えばフルオロ(メタ)アクリレート類およびエトキシル化非イオン性フルオロケミカルである。これらに限定しないが、フルオロ(メタ)アクリレート類の市販されているものの例としては、Zonyl FSG((DuPont)およびModiper F−2020(NOF Corporation)が挙げられる。これらに限定しないが、エトキシル化非イオン性フルオロケミカルの市販されているものの例としては、Zonyl FSNおよびZonyl FSO(DuPont)が挙げられる。紫外線開始剤としては、限定するわけではないが、ベンゾフェノンおよびアセトフェノンならびにそれらの誘導体等;ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ベンジル、ベンジルケタール類、フルオレノン、キサンタノン、α−およびβ−ナフチルカルボニル化合物およびケトン類が挙げられる。好ましい開始剤はα−ヒドロキシケトン類である。
 本発明にしたがう異方性層30は、液晶モノマーと混和性であるとともに約85℃〜約130℃の平均沸点を有する有機溶剤混合物を含有する液体媒体から適用される。この平均沸点は、混合物中に含まれる溶剤の重み付け平均沸点として定義される。85℃未満の平均沸点を有する有機混合物の場合、得られる光学異方性層では、モトル、乾燥対流セル(drying convection cells)、剥離性(repellencies)等のコーティング欠陥が非常に形成されやすい。およそ130℃を超える沸点を有する有機溶剤混合物の場合、過剰な乾燥時間を必要とする。有機溶剤混合物が85℃〜120℃の平均沸点を有することが好ましく、85℃〜110℃の平均沸点を有することがより好ましい。液晶ポリマー層は、5〜100cc/m2、好ましくは10〜50cc/m2のウェット被覆量で通常の塗工法を使用して適用できる。光学異方性層の乾燥塗膜質量は100〜10,000mg/m2、好ましくは250〜2000mg/m2である。
 また、異方性層が、この層を適用するのに用いられる塗布溶液の粘度を高める重合体添加物を含有することもできる。そのような添加物は、相対的に高い分子量を有し、その結果平均分子量はそのポリマーの絡み合い分子量より大きい。分子量45,000よりも大きいものが、一般的に、この目的には好適である。
 アンダーレイヤーの上または透明支持体の上に、このアンダーレイヤーまたは透明支持体とその上に塗布される層との間の結合強度を高めるために、下引き層を塗布することが好ましい。
 下引き層を適用する前に、支持体に随意選択の表面活性化処理を行ってもよい。表面活性化処理としては、化学的処理、機械的処理、コロナ放電処理、フレーム処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、またはオゾン酸化処理が挙げられる。
 下引き層用の公知の材料の例として、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、および無水マレイン酸から誘導されるコポリマー;ポリエチレンイミン;エポキシ樹脂;グラフト化ゼラチン;ニトロセルロース;ハロゲン含有樹脂、例えばポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、臭素化ポリエチレン、塩素化ゴム、塩化ビニル/エチレンコポリマー、塩化ビニル/プロピレンコポリマー、塩化ビニル/スチレンコポリマー、イソブチレンクロライド含有コポリマー、塩化ビニル/塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル/スチレン/無水マレイン酸コポリマー、塩化ビニル/スチレン/アクリロニトリルコポリマー、塩化ビニル/ブタジエンコポリマー、塩化ビニル/イソプレンコポリマー、塩化ビニル/塩素化プロピレンコポリマー、塩化ビニル/塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル/アクリル酸エステルコポリマー、塩化ビニル/マレイン酸エステルコポリマー、塩化ビニル/メタクリル酸エステルコポリマー、塩化ビニル/アクリロニトリルコポリマー、内部可塑化ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン/メタクリル酸エステルコポリマー、塩化ビニリデン/アクリロニトリルコポリマー、塩化ビニリデン/アクリル酸エステルコポリマー、クロロエチルビニルエーテル/アクリル酸エステルコポリマーおよびポリクロロプレン;
 α−オレフィンポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテンおよびポリ−1,2−ブタジエン;エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ビニルエーテルコポリマー、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエンコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、1−ブテン/プロピレンコポリマーおよびブタジエン/アクリロニトリルコポリマー等のコポリマー、ならびにこれらのコポリマーとハロゲン含有樹脂とのブレンド;アクリル樹脂、例えばメチルアクリレート/アクリロニトリルコポリマー、エチルアクリレート/スチレンコポリマー、メチルメタクリレート/アクリロニトリルコポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート/スチレンコポリマー、ブチルメタクリレート/スチレンコポリマー、ポリメチルアクリレート、ポリメチルα−クロロアクリレート、ポリメトキシエチルアクリレート、ポリグリシジルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、アクリル酸/ブチルアクリレートコポリマー、アクリル酸エステル/ブタジエン/スチレンコポリマー、およびメタクリル酸エステル/ブタジエン/スチレンコポリマー;
 スチレン類の樹脂、例えばポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン/ジメチルフマレートコポリマー、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド)およびスチレン/アクリロニトリルコポリマー;ポリビニルカルバゾール;ポリ(p−キシリレン);ポリビニルホルマール;ポリビニルアセタール;ポリビニルブチラール;ポリビニルフタレート;セルローストリアセテート;セルロースブチレート;セルロースフタレート;ナイロン6;ナイロン66;ナイロン12;メトキシメチル−6−ナイロン;ナイロン−6,10−ポリカプラミド;ポリ−N−ブチル−ナイロン−6−ポリエチレンセバケート;ポリブチレングルタレート;ポリヘキサメチレンアジペート;ポリブチレンイソフタレート;ポリエチレンテレフタレート;ポリエチレンアジペート;ポリエチレンアジペートテレフタレート;ポリエチレン−2,6−ナフタレート;ポリジエチレングリコールテレフタレート;ポリエチレンオキシベンゾエート;ビスフェノールAイソフタレート;ポリアクリロニトリル;ビスフェノールAアジペート;ポリヘキサメチレン−m−ベンゼンスルホンアミド;ポリテトラメチレンヘキサメチレンカーボネート;ポリジメチルシロキサン;ポリエチレンメチレン−ビス−4−フェニレンカーボネート;およびビスフェノールAポリカーボネートが挙げられる(例えば、E. H. Immergut“Polymer Handbook”, Vol. IV, pages 187-231, Interscience Pub. New York, 1988に記載されている)。
 下引き層として親水性材料と疎水性材料のブレンドを使用してもよい。好ましい下引き材料は、セルロースナイトレートとゼラチンとの混合物である。この混合物中に使用するのに好適な材料の例としては、水溶性ポリマー、セルロースエステル、ポリマーラテックス、および水溶性ポリエステルが挙げられる。水溶性ポリマーの好適な材料の例としては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ナトリウム、スターチ、ポリビニルアルコール、アクリル酸含有コポリマーおよび無水マレイン酸含有コポリマーが挙げられる。セルロースエステルの好適な材料の例として、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。疎水性材料の好適な材料の例としては、ポリマーラテックス、例えば塩化ビニル含有コポリマー、塩化ビニリデン含有コポリマー、アクリル酸エステル含有コポリマー、酢酸ビニル含有コポリマーおよびブタジエン含有コポリマーが挙げられる。
 下引き層は、さらに、界面活性剤、帯電防止剤または顔料等の添加物を含んでもよい。
 本発明は、液晶ディスプレイ装置を含む電子画像形成装置と関連して使用することができる。この制御を達成するのに必要なエネルギーは、陰極線管等の他のディスプレイタイプで使用される発光性材料に必要とされるものよりも一般的にかなり少ない。したがって、軽量で、電力消費量が少なく、動作寿命が長いことが重要な特徴である多くの用途(これらに限定されないが、デジタル時計、計算機、ポータブルコンピューター、電子ゲームを包含する)で液晶技術が使用される。
 本発明の態様は、容易に製造でき、支持体の望ましくないカールを生じず、配向層の配向能を高める。
 本発明を、以下の非限定的な例によって、より詳しく説明する。
 材料
 UV硬化性ラッカーSK3200をSony Chemicals Co.から入手した。CX100およびNeoRezR600をNeoResis(Aveciaの一部門)から入手した。Sancure898をBFGoodrichから購入した。Cymel 300をCytec industries Inc. から入手した。p−トルエンスルホン酸(PTSA)をSigma-Aldrichから入手した。ポリビニルアルコール、Airvol 203をAir Productsから入手した。LPPポリマーStaralign 2110(メチルエチルケトン中のα−ヒドロキシケトン光開始剤を含む桂皮酸ポリビニル)およびジアクリレートネマチック液晶(LCP)プレポリマー、CB483(メチルエチルケトン中)を、Vanticoから入手した。
 押込み弾性率の測定
 ポリマー塗膜の弾性率を次のように測定した。全ての試料を測定前に、22.8℃(73°F)/50%RHで少なくとも18時間調整した。この調整期間の後、材料の荷重−押しのけ量特性を、2μm半径、60°円錐形ダイヤモンド圧子を備えたHysitronナノ圧子を用いて測定した。150μN目標荷重および10μN/秒荷重速度を全ての場合で用いた。その後、このデータを改良したオリバー−ファール関係式を用いて解析して、各塗膜の減少した弾性率と硬度を計算した。
 テープ剥がし試験
 光学層のバリヤ層からの剥がれの特性を標準的なスコッチテープ(商標)を用いて試験した。このテープを塗膜の中央に貼り、180°角で手を使って急速に剥がした。このテープによって、接着が十分でないことによって剥がれる場合がある塗膜を試験した。
 例1(リターダーフィルムR1および補償子フィルムC1)
 (光化学硬化されたバリヤ層)
 SK3200を含有する以下の組成の塗布溶液を、押出ホッパーを用いて80μm厚のトリアセチルセルロースに塗布して、バリヤ層を作製した。この塗布層を乾燥させて、365mJ/cm2で、320〜400nmのUV線を用いて架橋させ、乾燥質量1.7g/m2の透明バリヤ層を作製した。
  酢酸プロピル        85%
  SK3200        15%
 (配向層20)
 架橋したSK3200ポリマー層の最上部に、以下の溶液から光配向層を塗布して、乾燥質量0.076g/m2を得た。乾燥させて溶剤を除去した後、この試料を、20°の角度で、10〜30mJ/cm3光を用いて直線変更させたUVBに暴露した。
  Staralign2110      0.48%
  メチルエチルケトン         31.52%
  シクロヘキサノン          22.75%
  n−酢酸プロピル          40.00%
 (光学異方性層30)
 以下の組成のジアクリレートネマチック液晶CB483の溶液を上記配向層上に塗布して0.796g/m2の乾燥被覆量を得た。乾燥後、塗布した構造体を400mJ/cm2のUVAに暴露して液晶層を架橋させた。この結果液晶リターダーフィルムR1が得られた。
  LC材料 CB483       8.7%
  メチルエチルケトン       20.3%
  トルエン            62.00%
  酢酸エチル            9.00%
 層40の配向方向が配向層20に対して直交していた以外は、層20と同じ第二の配向層40を、前述したようにリターダーフィルムR1の異方性層30の上に再度塗布した。その後、基板の平面に対して垂直な軸の周りに、異方性層50の各光軸に対して直交して層30が配置されるように、第一異方性層30と本質的に同じ方法で配向層40の上に、層30と同じ第二の異方性層50を塗布して、補償子フィルムC1を作製した。本発明の材料C1を目視して塗布応力クラックに関して評価した。リターダーフィルムR1を十分なコントラストに関して評価した。これは、バックライトに関して交差させた偏光子間で回転させたとき、暗状態および明状態を形成するリターダーフィルムの能力である。結果を表1に示す。
 例2(比較の熱硬化させたバリヤ層)
 Cymel 300を含む以下の組成の塗布溶液を、押出ホッパーを使用して厚さ80μmのトリアセチルセルロース上に塗布してバリヤ層を作製した。PTSAを、Cymel 300塗膜を架橋させるための酸触媒として使用した。コートした層を乾燥させ、そして115℃で架橋させ、乾燥質量3.23g/m2を有する透明バリヤ層を形成した。
  メタノール       63.36%
  ブタノール       15.84%
  Cymel 300   20%
  PTSA         0.8%
 Cymel 300バリヤ層の上に、例1に記載したのと同じように光学層20、30、40および50を塗布して、リターダーフィルムR2および補償子フィルムC2を作製した。
 その後、比較例試料C2およびR2を例1と同様に塗布応力クラックおよびコントラストに関して評価し、全ての試料の結果を表1に示した。
Figure 2004139084
 光学層が例1のバリヤ層の上に塗布されているC1では、応力クラックは検出されず、これに対し比較例フィルムC2は層40および50とするときの応力クラックを示した。例1に記載した構造体は比較例よりも、光学層の乾燥の際およびカールする際に発生する応力に耐えることができる。両方のバリヤ層に関するコントラストの存在は、支持体の成分がその上に塗布された配向層に入るのを防止する改良された効率のためであると思われる。
 例3〜7
 80μm厚のトリアセチルセルロースを、ゼラチン0.71%および硝酸セルロース0.35%を含有する塗布溶液を用いて擦った。
 上述した下塗りされたTACを、表2に記載するように水性ポリウレタンから誘導された種々のコンプライアント層で被覆した。塗布した層を100℃で乾燥すると、表2に記載した乾燥質量を得た。その後このコンプライアント層の上に、例1に記載したようにSK3200UV硬化層を塗布して、乾燥質量1.7g/m2を有するバリヤ層を作製した。その後、配向層および光学異方性層を例1に記載したようにこのUV硬化されたバリヤ層の上に塗布して、リターダーフィルムおよびそれらの各補償子フィルムを作製した。このようにして作製された光学フィルムを、応力クラック、コントラスト、およびテープ剥ぎ取りに関して評価した。結果を表2に示す。
Figure 2004139084
 表2から分かるように、光化学硬化されたバリヤ層の下にコンプライアント層が存在する(例3〜7)と、この多層構造体の剥離特性を改善した。一方、熱硬化された比較例2は、バリヤ層に対する光学層のテープ剥離が劣っていることを示した。押込み弾性率が2GPa未満であるバリヤ層を有する例1および例3〜7は全て、補償子フィルムの多層光学構造体において応力クラックを示さず、例2(2GPaを超える押込み弾性率を有するバリヤ層)とは異なっていた。リターダーフィルムは全て良好なコントラストを有した。
 例8
 80μm厚のトリアセチルセルロースをコロナ放電処理150.6J/m2(14J/ft2)にかけ、水性ポリウレタン(Sancure898)から誘導したコンプライアント層で被覆して、乾燥質量2.15g/m2を得た。また、この層を1質量%のCX100を使い、100℃で架橋させた。このコンプライアント層の上を、例1で記載したようにSK3200UV硬化層で被覆し、乾燥質量1.7g/m2を有する透明バリヤ層を作製した。
 配向層および光学異方性層、20および30をそれぞれ、例1に記載したようにUV硬化されたバリヤ層上に塗布した。別のコンプライアント層およびUV硬化バリヤ層を上述したように異方性層上の中間層として次に塗布し、続いて、前述したように層20と同じ第二の配向層を塗布した。但し、この第二の配向層の配向方向は配向層20に対して直交していた。その後、基板の平面に対して垂直な軸の周りに、第一の異方性層の各光軸に対して直交して第二の異方性組の光軸が配置されるように、第一異方性層と本質的に同じ方法で第二の配向層の上に、層30と同じである第二の異方性層を塗布した。
 本発明の試料を、厚みおよびテクスチャ(塗膜モトル)が不規則であるかどうかの光学的不均一性に関して目視で評価した。これらの不規則性が所望のリターデーションの均一性に悪影響を与えるからである。本発明のフィルム試料が、例えば配向および厚み変動から生じる、モトルのような光学的不均一性の低下を示し、これにより、バックライトに関して交差させた偏光子の間で回転させたとき、層30と第二配向層との間にコンプライアント層およびバリヤ層が無い同じようなフィルムに対して均一性が優れている。
 本発明の他の好ましい態様を次に記載する。
 [態様1] 順に、配向層および光化学硬化された光学異方性層を載せた透明ポリマー支持体を含んでなる液晶ディスプレイ用光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が前記配向層と前記支持体との間に配置されており、前記バリヤ層が、支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率を示す光学補償子。
 [態様2] 前記バリヤ層の乾燥厚が0.10〜10g/m2である態様1に記載の補償子。
 [態様3] 前記バリヤ層の乾燥厚が0.55〜5g/m2である態様1に記載の補償子。
 [態様4] 前記透明支持体がセルロースエステルを含む態様1に記載の補償子。
 [態様5] 前記透明支持体がポリカーボネートを含む態様1に記載の補償子。
 [態様6] 前記光学異方性層がネマチック液晶を含む態様1に記載の補償子。
 [態様7] 前記配向層が、擦ることによって配向できる材料を含有する態様1に記載の補償子。
 [態様8] 前記配向層が、偏光を用いる光配向によって配向できる材料を含有する態様1に記載の補償子。
 [態様9] 前記配向層が桂皮酸ポリビニルを含む態様1に記載の補償子。
 [態様10] 前記異方性層がネマチック液晶材料を含有する態様1に記載の補償子。
 [態様11] 前記異方性層の光軸が固定した方位角を有する態様1に記載の補償子。
 [態様12] 前記異方性層の光軸が固定したチルト角を有する態様1に記載の補償子。
 [態様13] 前記異方性層の光軸が可変チルト角を有する態様1に記載の補償子。
 [態様14] 前記異方性層の光軸が可変チルト角を有する態様11に記載の補償子。
 [態様15] 前記異方性層の光軸が可変チルト角および可変方位角を有する態様1に記載の補償子。
 [態様16] 前記異方性層が正の複屈折を有する材料を含有する態様1に記載の補償子。
 [態様17] 前記透明ポリマー支持体がトリアセチルセルロースである態様1に記載の補償子。
 [態様18] それぞれが、配向層に隣接して、支持体側にある、2層のバリヤ層が存在する態様1に記載の補償子。
 [態様19] 前記支持体と前記バリヤ層との間にコンプライアント層をさらに含む態様1に記載の補償子。
 [態様20] 前記コンプライアント層が、2GPa未満の押込み弾性率を有する態様19に記載の補償子。
 [態様21] 前記コンプライアント層の乾燥厚が0.10〜10g/m2である態様19に記載の補償子。
 [態様22] 前記コンプライアント層の乾燥厚が0.55〜5g/m2である態様19に記載の補償子。
 [態様23] 前記支持体と各バリヤ層との間にコンプライアント層をさらに含む態様18に記載の補償子。
 [態様24] 態様1に記載の補償子を含んでなる液晶ディスプレイ(LCD)。
 [態様25] 態様19に記載の補償子を含んでなる液晶ディスプレイ(LCD)。
 [態様26] 態様24に記載のLCDを含む電子画像形成装置。
 [態様27] 態様25に記載のLCDを含む電子画像形成装置。
 [態様28] 前記配向層を光配向工程を用いることによって配向させることを含む態様1に記載の部品を作製する方法。
 [態様29] 態様1に記載の光学補償子の作製方法であって、
 a)前記支持体上で、各層を順に塗布して乾燥すること、
 b)最初の塗布の後、前記バリヤ層を少なくとも部分的に光化学硬化させること、
 c)前記バリヤ層の上に、溶剤中の光配向性ポリマーを含む配向層を塗布すること、
 d)前記配向層を乾燥すること、
 e)前記配向層を予め決められた方向に光配向させること、
 f)前記配向層の上に、溶剤キャリヤー中の重合性材料を含む異方性ネマチック液晶層を塗布すること、
 g)前記異方性層を乾燥すること、
 h)前記異方性層を光化学硬化させること、そして
 i)上記工程c)〜h)を繰り返して、h)工程から得られた異方性層の上に塗布するが、工程e)における方向に対して予め決められた角度で前記配向層を光配向させる、
 但し、最終的に光化学硬化されたバリヤ層が、前記支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率を有することを、前記光化学硬化工程が全体として満たす
光学補償子の作製方法。
 [態様30] 工程e)における角度に対する工程i)の予め決められた角度が90°である態様29に記載の方法。
 [態様31] 前記バリヤ層の光化学硬化性ポリマーを、水、アルコール、炭化水素、ハロゲン化アルキル、エステル、ケトン、またはエーテルを含有する分散物または溶液から塗布する態様29に記載の方法。
 [態様32] 前記光学異方性層を硬化するのに用いた光暴露条件が、280〜420nmの波長のUV光である態様29に記載の方法。
 [態様33] 前記光学異方性層を硬化するのに用いた光暴露条件が、320〜410nmの波長のUV光である態様29に記載の方法。
 [態様34] バリヤ層を塗布する前に、当該バリヤ層よりも小さいGPaを有するコンプライアント層を塗布することを含む態様1に記載の補償子の作製方法。
 [態様35] 前記コンプライアント層がポリウレタンを含有する態様34に記載の方法。
 [態様36] 前記コンプライアント層を水性分散物から塗布する態様34に記載の方法。
 [態様37] 下引き層を塗布することを含む態様34に記載の方法。
 [態様38] 前記下引き層を塗布する前に、下にある層に表面活性化処理を適用する態様37に記載の方法。
 [態様39] 適用ポリマー支持体、配向層、および光化学硬化された光学異方性層を、記載した順序で含んでなる液晶ディスプレイ用光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が前記配向層と前記支持体との間に配置され、前記バリヤ層の支持体側に隣接して、前記バリヤ層よりも軟質のコンプライアント層が存在する光学補償子。
 [態様40] 前記コンプライアント層がポリウレタンを含有する態様39に記載の補償子。
 [態様41] 前記コンプライアント層が水分散性ウレタンを含む態様40に記載の補償子。
 [態様42] 前記コンプライアント層が2GPa未満の押込み弾性率を有する態様39に記載の補償子。
 [態様43] 前記コンプライアント層の乾燥厚が0.10〜10g/m2である態様39に記載の補償子。
 [態様44] 前記コンプライアント層の乾燥厚が0.55〜5g/m2である態様39に記載の補償子。
 [態様45] 前記コンプライアント層が前記支持体に隣接している態様39に記載の補償子。
 [態様46] 2層または3層以上のバリヤ層を含む態様39に記載の補償子。
 [態様47] 第二配向層、異方性層およびバリヤ層を、記載した順序で含む態様39に記載の補償子。
 [態様48] 下引き層を含む態様1に記載の補償子。
 [態様49] 前記支持体上に下引き層を含む態様48に記載の補償子。
 [態様50] 透明ポリマー支持体、配向層および光化学硬化された光学異方性層の2つの組合せ体を、支持体から記載した順序で含んでなる液晶ディスプレイ用の光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が各配向層に隣接して支持体側に存在する光学補償子。
 [態様51] 配向層に隣接してその支持体側に、コンプライアント層が存在する態様50に記載の補償子。
 [態様52] 各配向層に隣接してその支持体側に、コンプライアント層が存在する態様50に記載の補償子。
 本明細書中で引用した特許文献および他の文献中の内容は全て、引用することによって本明細書の内容とする。
本発明の補償子の断面図。 本発明の態様の断面図。 本発明の態様の断面図。 コンプライアント層を組み込んだ本発明の補償子を表す断面図。 本発明を表す概念図。 本発明の補償子を組合せた液晶ディスプレイ。 本発明の補償子を製造するロールツーロールプロセス。
符号の説明
5…本発明の補償子
6…本発明の補償子
7…本発明の補償子
10…基板
20…配向層
30…異方性層
40…配向層
50…異方性層
60…バリヤ層
70…コンプライアント層
78…基板平面(即ち、XY平面)
80…XYZ座標系
84…異方性層30の光軸
86…異方性層50の光軸
90…UV光
92…ロール移動方向
94…配向方向
160…バリヤ層
300…本発明の補償子
310…移動している基板
320…配向層
330…異方性層
350…本発明の補償子
500…偏光子
550…偏光子
600…液晶セル
700…液晶ディスプレイ
θ…チルト角
φ…方位角

Claims (8)

  1.  順に、配向層および光化学硬化された光学異方性層を載せた透明ポリマー支持体を含んでなる液晶ディスプレイ用光学補償子であって、光化学硬化されたバリヤ層が前記配向層と前記支持体との間に配置されており、前記バリヤ層が、支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率を示す光学補償子。
  2.  前記バリヤ層の乾燥厚が0.10〜10g/m2である請求項1に記載の補償子。
  3.  前記光学異方性層がネマチック液晶を含む請求項1に記載の補償子。
  4.  前記異方性層の光軸が固定したチルト角を有する請求項1に記載の補償子。
  5.  前記支持体と前記バリヤ層との間にコンプライアント層をさらに含む請求項1に記載の補償子。
  6.  前記コンプライアント層が、2GPa未満の押込み弾性率を有する請求項5に記載の補償子。
  7.  請求項1に記載の補償子を含んでなる液晶ディスプレイ(LCD)。
  8.  請求項1に記載の光学補償子の作製方法であって、
     a)前記支持体上で、各層を順に塗布して乾燥すること、
     b)最初の塗布の後、前記バリヤ層を少なくとも部分的に光化学硬化させること、
     c)前記バリヤ層の上に、溶剤中の光配向性ポリマーを含む配向層を塗布すること、
     d)前記配向層を乾燥すること、
     e)前記配向層を予め決められた方向に光配向させること、
     f)前記配向層の上に、溶剤キャリヤー中の重合性材料を含む異方性ネマチック液晶層を塗布すること、
     g)前記異方性層を乾燥すること、
     h)前記異方性層を光化学硬化させること、そして
     i)上記工程c)〜h)を繰り返して、h)工程から得られた異方性層の上に塗布するが、工程e)における方向に対して予め決められた角度で前記配向層を光配向させる、
     但し、最終的に光化学硬化されたバリヤ層が、前記支持体上に配置されているとき、2GPa未満の押込み弾性率を有することを、前記光化学硬化工程が全体として満たす
    光学補償子の作製方法。
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