JP2004078169A - 画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,プログラム,トナーカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定すると共に交換の時期をより適切に推定する。
【解決手段】カラーレーザプリンタに取り付けられて使用されるトナーカートリッジの記憶素子からカラーレーザプリンタの各構成部材毎の使用期間における使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数,設置場所温度,設置場所湿度などを読み込み(S100)、設置場所温度,設置場所湿度が正常範囲外である場合には条件値を修正した上で(S110)、カラーレーザプリンタの構成部材の交換を判定する(S120)。交換が直ちに必要ではないと判定された構成部材については交換時期を推定し(S130)、交換の判定結果や交換時期の推定結果をデータベースへ出力する(S140)。この結果、画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定すると共に交換の時期をより適切に推定することができる。
【選択図】 図6
【解決手段】カラーレーザプリンタに取り付けられて使用されるトナーカートリッジの記憶素子からカラーレーザプリンタの各構成部材毎の使用期間における使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数,設置場所温度,設置場所湿度などを読み込み(S100)、設置場所温度,設置場所湿度が正常範囲外である場合には条件値を修正した上で(S110)、カラーレーザプリンタの構成部材の交換を判定する(S120)。交換が直ちに必要ではないと判定された構成部材については交換時期を推定し(S130)、交換の判定結果や交換時期の推定結果をデータベースへ出力する(S140)。この結果、画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定すると共に交換の時期をより適切に推定することができる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,プログラム,トナーカートリッジに関し、詳しくは、記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,コンピュータを交換判定装置として機能させるプログラム,画像形成装置に装着されるトナーカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラーレーザプリンタや複写機などの画像形成装置における構成部材の交換の判定は、故障などの不具合が生じたときに行なっている。不具合が生じたときには、装置を点検して修理し、必要に応じて構成部材を交換している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした画像形成装置の構成部材の交換の判定では、実際に不具合が生じるまでは交換の必要が分からない。従って、交換のために必要な準備、例えば、作業員や交換部材の手配を予め行なうことが困難であり、交換までに時間を費やしてしまう。この間、利用者は装置を利用することができず、多大な損失を被ることになる。
【0004】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換判定装置は、画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定することを目的とする。また、本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法は、画像形成装置の構成部材の交換の時期をより適切に推定することを目的とする。本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法に用いるプログラムは、コンピュータを画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定する装置として機能させることを目的とする。また、本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法に用いるプログラムは、コンピュータを画像形成装置の構成部材の交換の時期をより適切に判定する装置として機能させることを目的とする。本発明のトナーカートリッジは、画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定する場合や構成部材の交換の時期をより適切に推定する場合に役立つことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,プログラム,トナーカートリッジは、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法は、
記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定方法であって、
(a)前記画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に、前記構成部材の使用に関する部材使用情報として記憶させ、
(b)前記記憶素子から前記部材使用情報を取得し、
(c)該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定する
ことを要旨とする。
【0007】
この本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法によれば、画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に画像形成装置の構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、これを記憶素子から取得し、取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換を判定するから、より適切に構成部材の交換を判定することができる。ここで、「構成部材」には、感光体や帯電ユニット,露光ユニット,クリーニングユニット,転写ユニット,定着ユニット,給紙ユニットなどが含まれる。
【0008】
こうした本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は、前記構成部材が前記画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を前記部材使用情報として記憶させるステップであるものとすることもできる。こうすれば、構成部材が画像形成装置に装着されてからの画像形成装置の使用に関する装置使用情報を基準として、より適切に構成部材の交換を判定することができる。
【0009】
この部材使用情報が装置使用情報を含む態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は前記構成部材が該画像形成装置に装着されてから該画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置で使用された累積トナー量,該画像形成装置で画像が形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つの累積値を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記累積値が所定値以上のときに前記構成部材の交換を判定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数や使用された累積トナー量,累積画像形成枚数などの累積値を基準として構成部材の交換をより適切に判定することができる。
【0010】
この累積値を用いて構成部材の交換を判定する態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は前記構成部材が該画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つの使用環境情報を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記使用環境情報に基づいて前記所定値を修正して前記構成部材の交換を判定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、使用環境温度や使用環境湿度を考慮して構成部材の交換をより適切に判定することができる。
【0011】
また、累積値を用いて構成部材の交換を判定する態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は前記累積値に加えて前記構成部材の使用開始時期を含む部材使用情報を記憶させるステップであり、(d)前記ステップ(c)で構成部材の交換が判定されなかったときに前記取得した装置使用情報に基づいて累積値が所定値以上となる時期を該構成部材の交換時期として推定するステップを備えるものとすることもできる。こうすれば、こうすれば、構成部材の交換が判定されないものに対して交換時期を推定することができる。この結果、構成部材の交換のために必要な準備を前以ってすることができる。
【0012】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置に装着された際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとすることもできるし、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置から取り外される際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置によるトナーカートリッジの記憶素子への情報の書き込みを一定のタイミングとすることができ、そのタイミングを考慮して構成部材の交換の判定を行なうことができる。
【0013】
本発明の構成部材の交換判定方法に用いられるプログラムは、コンピュータに、上述の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法におけるステップ(a)を除く各ステップ、即ち、基本的には、トナーカートリッジが有する記憶素子から画像形成装置により記憶させた構成部材の使用に関する部材使用情報を取得するステップと、該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定するステップとを、各手順として実行させることを要旨とする。
【0014】
この本発明のプログラムによれば、コンピュータにインストールして実行させることにより、コンピュータを部材使用情報に基づいてより適切に画像形成装置の構成部材の交換を判定する装置として機能させることができる。
【0015】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法は、
記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の構成部材の交換時期を推定する構成部材の交換時期推定方法であって、
(a)前記画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に、前記構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、
(b)前記記憶素子から前記部材使用情報を取得し、
(c)前記取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換時期を推定することを要旨とする。
【0016】
この本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法によれば、画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、これを記憶素子から取得し、取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換時期を推定するから、より適切に画像形成装置の構成部材の交換時期を推定することができる。ここで、「構成部材」には、感光体,帯電ユニット,露光ユニット,クリーニングユニット,転写ユニット,定着ユニット,給紙ユニットの少なくとも一つを含む部材であるものとすることもできる。
【0017】
こうした本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は、前記構成部材が前記画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報と該構成部材の使用開始時期とを含む情報を前記部材使用情報とするステップであるものとすることもできる。こうすれば、構成部材が画像形成装置に装着されてからの画像形成装置の使用に関する装置使用情報と構成部材の使用開始時期とを基準として、より適切に画像形成装置の構成部材の交換時期を推定することができる。
【0018】
この部材使用情報が装置使用情報と使用開始時期とを含む態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)の前に前記画像形成装置を識別する装置識別情報と該画像形成装置の管理者に関する管理者情報とを関連付けて記憶するステップを備え、前記ステップ(a)は前記記憶素子に前記部材使用情報に加えて前記画像形成装置を識別する装置識別情報を記憶させるステップであり、前記ステップ(b)は前記記憶素子から前記部材使用情報に加えて前記装置識別情報を取得すると共に該取得した装置識別情報に関連付けられた管理者情報に該取得した部材使用情報を関連付けて記憶するステップであり、前記ステップ(c)は前記交換時期の推定に加えて該推定した交換時期を対応する装置識別情報に関連付けて記憶するステップであり、更に、(e)抽出条件として抽出期間が設定されたとき、前記装置識別情報に関連付けて記憶した交換時期が該設定された抽出期間内となる装置識別情報と管理者情報とを抽出するステップと、(f)該抽出した装置識別情報に係る構成部材に関する情報と管理者情報とを出力するステップと、を備えるものとすることもできる。こうすれば、こうすれば、抽出期間内に交換が必要であると予測される構成部材に関連する情報を出力することができる。この結果、交換に必要な準備を前以って行なうことができる。
【0019】
また、部材使用情報が装置使用情報と使用開始時期とを含む態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は前記構成部材が該画像形成装置に装着されてから該画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置で使用された累積トナー量,該画像形成装置で画像が形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つの累積値を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記累積値が所定値以上となる時期を前記構成部材の交換時期として推定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数や使用された累積トナー量,累積画像形成枚数などの累積値を基準として構成部材の交換時期をより適切に推定することができる。この態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は前記部材使用情報に加えて前記画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つを使用環境情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記使用環境情報に基づいて前記所定値を修正して前記構成部材の交換時期を推定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、使用環境温度や使用環境湿度を考慮して構成部材の交換時期をより適切に推定することができる。
【0020】
ここで、本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置に装着された際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとしたり、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置から取り外される際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置によるトナーカートリッジの記憶素子への情報の書き込みを一定のタイミングとすることができ、そのタイミングを考慮して構成部材の交換時期の推定を行なうことができる。
【0021】
本発明の構成部材の交換時期推定方法に用いられるプログラムは、コンピュータに、上述の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法におけるステップ(a)を除く各ステップ、即ち、基本的には、トナーカートリッジが有する記憶素子から画像形成装置により記憶させた前記構成部材の使用に関する部材使用情報を取得するステップと、この取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換時期を推定するステップとを、各手順として実行させることを要旨とする。
【0022】
この本発明のプログラムによれば、コンピュータにインストールして実行させることにより、コンピュータを部材使用情報に基づいてより適切に画像形成装置の構成部材の交換時期を推定する装置として機能させることができる。
【0023】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定装置は、
記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定装置であって、
前記画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの記憶素子から、前記構成部材が該画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を該構成部材の使用に関する部材使用情報として取得する情報取得手段と、
該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定する交換判定手段と、
を備えることを要旨とする。
【0024】
この本発明の構成部材の交換判定装置では、画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの記憶素子から構成部材が画像形成装置に装着されてからの画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を構成部材の使用に関する部材使用情報として取得し、この取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換を判定する。この結果、より適切に画像形成装置の構成部材の交換を判定することができる。
【0025】
本発明のトナーカートリッジは、
画像形成装置に装着されるトナーカートリッジであって、
該トナーカートリッジが装着された画像形成装置で装着されて使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置により使用された累積トナー消費量,該画像形成装置により画像形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つと該画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つとを該装着された画像形成装置による書込情報の一つとして記憶する記憶素子
を備えることを要旨とする。
【0026】
この本発明のトナーカートリッジでは、画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの累積個数や画像形成装置により使用された累積トナー消費量,画像形成装置により画像形成された累積画像形成枚数などと画像形成装置の使用環境温度や使用環境湿度などを記憶するから、この記憶しているトナーカートリッジの累積個数や累積トナー消費量,累積画像形成枚数,使用環境温度,使用環境湿度などをその画像形成装置の構成部材の交換を判定する場合やその構成部材の交換時期を推定する場合に役立てることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は本発明の一実施例としての画像形成装置として機能するカラーレーザプリンタの部材交換判定装置20の構成の概略を示す構成図であり、図2は実施例の部材交換判定装置20の電気的な接続を機能ブロックで示すブロック図である。実施例の部材交換判定装置20は、図1および図2に示すように、CPU23やROM24やRAM25や図示しない入出力インタフェースを有する汎用のコンピュータ本体22と、コンピュータ本体22に接続されたモニタ26と、コンピュータ本体22にインストールされたデータベース29と、コンピュータ本体22の図示しない入出力インタフェースを介して接続されトナーカートリッジ40を取り付けられるカートリッジ接続部28とを備え、カートリッジ接続部28に取り付けられたトナーカートリッジ40の記憶素子50から後述するカラーレーザプリンタの使用に関する情報を読み込んでカラーレーザプリンタの構成部材の交換を判定する。
【0028】
記憶素子50は、図2に示すように、データを記憶するメモリセル52と、このメモリセル52におけるデータの読み書きを制御するリード・ライト制御部54と、クロック信号CLKに基づいてリード・ライト制御部54を介して実施例の部材交換判定装置20やカラーレーザプリンタ本体のコントローラとデータのやり取りを行なう際のカウントアップを行なうアドレスカウンタ56とを備える。こうした記憶素子50としては、例えば、EEPROMを用いることができる。図3は、トナーカートリッジ40の外観の一例を示す外観図である。実施例のトナーカートリッジ40では、図示するように、その端部に設けられた収納部42の内側に記憶素子50が取り付けられている。
【0029】
図4は、トナーカートリッジ40が取り付けられたカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図である。トナーカートリッジ40が取り付けられるカラーレーザプリンタ60は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されており、図3に示すように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に色分解された画像を現像器61に装着された各色のトナーカートリッジ40C,40M,40Y,40Kから供給される各色のトナーを用いて各色毎に露光器62により静電潜像が形成された感光体63上にトナー像を形成すると共に形成したトナー像を中間転写体としての転写ベルト64に重ねて転写し、この転写ベルト64上に重ねて転写された4色のトナー像を用紙カセット65から供給され搬送ユニット66により搬送された用紙に二次転写ユニット67で転写し、用紙上に転写されたトナー像を定着ユニット68により用紙に融着定着させてカラー像を用紙上に形成する。このように各色のトナー像を感光体63上に形成できるように現像器61は回転可能に構成されている。なお、カラーレーザプリンタ60は温度センサー70と湿度センサー71を備え、設置場所における温度と湿度を計測する。また、カラーレーザプリンタ60は、現像器61に装着された各トナーカートリッジ40C,40M,40Y,40Kの各記憶素子50C,50M,50Y,50Kが図中下部右側に位置したときにその記憶素子に接続する可動接続部69を備え、図示しないカラーレーザプリンタ60のコントローラからカラーレーザプリンタ60の使用に関する情報を接続した記憶素子に書き込む。カラーレーザプリンタ60のコントローラと記憶素子との電気的な接続関係は図2に例示した部材交換判定装置20と記憶素子50との接続関係と同様であるのでその図示と詳細な説明は省略する。
【0030】
図5は、トナーカートリッジ40の記憶素子50に記憶される情報の一例を示す説明図である。実施例では、記憶素子50には、図示するように、トナーカートリッジ40の使用に関する情報が記憶されると共に、露光器62や感光体63,転写ベルト64などのカラーレーザプリンタ60の構成部材が取り付けられてからのカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報が構成部材毎に記憶されている。トナーカートリッジ40の使用に関する情報としては、トナーカートリッジ40のID(カートリッジID),トナーカートリッジ40に詰められているトナーの色,取り付けられたカラーレーザプリンタ60のID(プリンタID),トナーカートリッジ40がカラーレーザプリンタ60に取り付けられた年月日,カラーレーザプリンタ60から取り外された年月日,カラーレーザプリンタ60によりそのトナーカートリッジ40を用いて画像を印刷した印字枚数,トナーカートリッジ40内に残存するトナー残量などが挙げられる。また、構成部材毎のカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報としては、構成部材の使用が開始された年月日,カラーレーザプリンタ60に取り付けられて使用されたトナーカートリッジ40の総数,カラーレーザプリンタ60で使用されたトナーの総消費量,カラーレーザプリンタ60により印刷された総印字枚数,カラーレーザプリンタ60の設置場所における最低温度と最高温度,最低湿度と最高湿度などが挙げられる。これらの情報のうち、カートリッジIDやトナー色についてはトナーカートリッジ40を製造した際や再使用する際に工場などで記憶素子50への書き込みが行なわれ、その他のトナーカートリッジ40に関する情報やカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報についてはカラーレーザプリンタ60によりトナーカートリッジ40が装着されたときやトナーカートリッジ40が取り外される際に記憶素子50に書き込まれる。なお、トナーカートリッジ40を用いた印字枚数やトナー残量などのトナーカートリッジ40の使用に関する情報は、トナーカートリッジ40の再使用を判断する際に用いられる。
【0031】
次に、実施例の部材交換判定装置20の動作について説明する。部材交換判定装置20の処理は、図6に例示する交換判定処理と図7に例示する交換予定出力処理とにより構成されている。
【0032】
交換判定処理は、カートリッジ接続部28にトナーカートリッジ40が取り付けられたときに実施例の部材交換判定装置20により実行される。交換判定処理では、図6に示すように、まず、トナーカートリッジ40の記憶素子50からプリンタIDやカートリッジ取り外し年月日などのトナーカートリッジ40に関する情報と、使用開始年月日や使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数,設置場所温度,設置場所湿度などの各構成部材毎に記憶されたカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報を読み込む処理を実行する(ステップS100)。こうした情報の読み込み処理は、コンピュータ本体22からカートリッジ接続部28に取り付けられたトナーカートリッジ40の記憶素子50のリード・ライト制御部54に対してリード信号を出力することにより行なわれる。
【0033】
次に、読み込んだ設置場所温度,設置場所湿度が正常範囲外である構成部材について、条件値を修正する(ステップS110)。ここで、条件値とは、後述するカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換の判定で用いる構成部材毎に定められた値であり、設置場所温度,設置場所湿度の正常範囲とは、実験などにより求められたカラーレーザプリンタ60を正常に使用するために許容される温度,湿度の範囲である。条件値の修正は、実施例では、設置場所温度,設置場所湿度のいずれかが正常範囲でない構成部材について、その構成部材に定められた条件値を0.8倍した値に修正するものとした。なお、実施例では、条件値として、カラーレーザプリンタ60で使用されたトナーカートリッジ40の総数に対する所定数(例えば、48個)やトナーの総消費量に対する所定量(例えば、8000g),カラーレーザプリンタ60により印刷された画像などの総枚数に対する所定枚数(例えば、240000枚)を構成部材毎に定めて用い、設置場所温度,設置場所湿度の正常範囲は、温度として10℃〜45℃を,湿度として10%〜80%を全ての構成部材に共通に用いた。
【0034】
次に、ステップS100で読み込んだ構成部材毎のカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報(使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数)に基づいて、使用カートリッジ総数が所定数以上であるか否か、トナー総消費量が所定量以上であるか否か、総印字枚数が所定枚数以上であるか否かを各構成部材毎に判定し、使用カートリッジ総数が所定数以上であったり、トナー総消費量が所定量以上であったり、総印字枚数が所定枚数以上である構成部材については、直ちに交換が必要であると判定する(ステップS120)。
【0035】
一方、使用カートリッジ総数が所定数未満であって、トナー総消費量が所定量未満であり、且つ、総印字枚数が所定枚数未満である構成部材については、交換は直ちに必要ではないと判断し、交換が必要となる時期を推定する(ステップS130)。交換時期の推定は、実施例では、使用開始年月日やカートリッジ取り外し年月日,使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数を用いて、前述した交換の判定により直ちに交換が必要であると判定されるまでの所要日数を算出し、構成部材の交換の時期を推定するものとした。即ち、構成部材が取り付けられて使用を開始された使用開始年月日からカートリッジ取り外し年月日までの経過日数を各累積使用情報(使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数)で除して単位数量当たりの所要日数を算出すると共に各累積使用情報の現在の値と交換の判定で用いた条件値(所定数,所定量,所定枚数)との差を求め、算出した単位数量当たりの所要日数に条件値との差を乗じることで各累積使用情報が条件値に達するまでの所要日数を算出し、算出した所要日数のうち条件値に最も早く達する累積使用情報の所要日数をカートリッジ取り外し年月日に加えた年月日を構成部材の交換が必要となる時期として推定するものとした。
【0036】
こうして交換が直ちに必要ではない構成部材についての交換時期の推定がなされると、交換の判定結果や交換時期の推定結果をデータベースに出力し(ステップS140)、交換判定処理を終了する。図8は、データベースに記憶される情報の一例を示す説明図である。実施例では、データベース29には、図示するように、カラーレーザプリンタ60のID(プリンタID),カラーレーザプリンタ60の型式名,カラーレーザプリンタ60を所有する顧客のID(顧客ID),顧客の名称および住所,交換判定処理により推定された構成部材毎の推定交換年月日などが記憶されている。これらの情報のうち、プリンタIDやプリンタ型式名などのカラーレーザプリンタ60に関する情報と,顧客IDや顧客名などの顧客情報とは予め関連付けて記憶されており、データベースへの出力は、実施例では、推定された構成部材毎の交換年月日を対応するカラーレーザプリンタ60に関する情報と関連付けて記憶するものとした。なお、直ちに交換が必要であると判定された構成部材については、交換判定処理の実行年月日を推定交換年月日として記憶するものとした。
【0037】
交換予定出力処理は、交換予定の出力指示がなされたときに、実施例の部材交換判定装置20により実行される。交換予定出力処理では、図7に示すように、まず、抽出条件としての抽出期間の設定を受け付ける(ステップS300)。抽出期間の設定の受け付けは、実施例では、抽出期間受付画面をモニタ26に出力して抽出期間を受け付けるものとした。抽出期間受付画面の一例を図9に示す。抽出期間受付画面110では、図示するように、抽出期間の始点と終点を入力することで抽出期間が設定される。
【0038】
次に、設定された抽出期間に基づいて、データベースからカラーレーザプリンタ60に関する情報を抽出する(ステップS310)。データベースからの抽出は、実施例では、推定交換年月日が抽出期間内にある構成部材を有するカラーレーザプリンタ60に関連する情報をデータベース29から抽出するものとした。
【0039】
続いて、データベースから抽出したカラーレーザプリンタ60に関する情報を出力する(ステップS320)。カラーレーザプリンタ60に関する情報の出力は、実施例では、カラーレーザプリンタ60に関する情報を表示出力する交換予定出力画面をモニタ26に出力するものとした。交換予定出力画面の一例を図10に示す。交換予定出力画面120では、図示するように、抽出されたカラーレーザプリンタ60に関する情報を、構成部材の推定交換年月日の属する年月毎にまとめて一覧表示し、各年月の構成部材の交換予定が示される。こうしてデータベースから抽出したカラーレーザプリンタ60に関する情報が出力されると交換予定出力処理は終了する。
【0040】
以上説明した実施例の部材交換判定装置20によれば、カラーレーザプリンタ60で使用され回収されたトナーカートリッジ40をカートリッジ接続部28に取り付けるだけでカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定することができる。しかも、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報に基づいて交換の判定をするから、より適切に交換を判定することができる。さらに、構成部材の使用に関する時間的な情報を考慮して、より適切に、交換の時期を推定することができる。
【0041】
実施例の部材交換判定装置20では、使用カートリッジ総数が所定数以上であるか否か,トナー総消費量が所定量以上であるか否か,総印字枚数が所定枚数以上であるか否かを判定し、カラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判断するものとしたが、これらの判定のうち1つまたはいずれか2つの判定により構成部材の交換を判断するものとしてもよい。例えば、使用カートリッジ総数が所定数以上であるか否かの判定のみで構成部材の交換を判断するものとしても構わない。また、実施例の部材交換判定装置20では、判定条件として使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数を用いたが、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報であれば、その他の情報でも差し支えない。
【0042】
実施例の部材交換判定装置20では、使用カートリッジ総数が所定数以上であったり、そのトナー総消費量が所定量以上であったり、総印字枚数が所定枚数以上である構成部材は直ちに交換が必要であると判定するものとしたが、これらの条件がすべて満たされている構成部材について交換が必要であると判定するものとしてもよい。即ち、使用カートリッジ総数が所定数以上であって、そのトナー総消費量が所定量以上であり、且つ、総印字枚数が所定枚数以上である構成部材について直ちに交換が必要であると判定するものとしても構わない。
【0043】
実施例の部材交換判定装置20では、交換が直ちに必要ではないと判断した構成部材について、使用開始年月日やカートリッジ取り外し年月日,使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数を用いて交換の判定により直ちに交換が必要であると判定されるまでの所要日数を算出して交換の時期を推定するものとしたが、これらの情報に限られず、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報の時間的な情報であり、交換が必要となる時期を推定できる情報であればよい。また、交換が必要となる時期の推定は行なわず、直ちに交換が必要であるとの判定のみを行なうものとしても構わない。
【0044】
実施例の部材交換判定装置20では、推定された交換の時期をデータベース29に書き込むものとしたが、交換の時期の推定を行なわず、読み込んだカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報をそのままデータベース29に書き込むものとしてもよい。この場合、交換時期の推定は交換予定出力処理の中で行なえばよく、図7に例示した交換予定出力処理に代えて、図11のフローチャートを用いればよい。即ち、抽出期間が設定されたときに(ステップS300)、データベース29に記憶されているカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換の時期を推定し(ステップS305)、推定した推定交換年月日が抽出期間内にある構成部材を有するカラーレーザプリンタ60に関連する情報を抽出して出力するものとすればよい(ステップS310,S320)。
【0045】
実施例の部材交換判定装置20では、データベース29はコンピュータ本体22にインストールされているものとしたが、コンピュータ本体22からアクセス可能であればよく、例えば、ネットワークを介してアクセス可能な他のコンピュータにインストールされていても差し支えない。
【0046】
実施例の部材交換判定装置20では、データベース29を備え、交換の判定結果や交換時期の推定結果をデータベース29に出力するものとしたが、データベース29を備えなくてもよい。この場合、交換の判定結果や交換時期の推定結果をモニタ26に出力すればよい。
【0047】
実施例の部材交換判定装置20では、読み込んだ設置場所温度,設置場所湿度が正常範囲外である場合に条件値を修正するものとしたが、設置場所温度,設置場所湿度に限られず、条件値の修正の可否を判断可能な情報であればよい。また、読み込んだ設置場所温度,設置場所湿度による条件値の修正を行なわないものとしても差し支えない。
【0048】
実施例の部材交換判定装置20では、交換を判定するカラーレーザプリンタ60の構成部材として露光器62や感光体63,転写ベルト64を例示したが、これらの部材に限られず、用紙カセット65や搬送ユニット66,二次転写ユニット67,定着ユニット68,可動接続部69などのカラーレーザプリンタ60を構成する他の部材の交換を判定するものとしてもよいのは勿論である。
【0049】
実施例の部材交換判定装置20では、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定するものとしたが、トナーカートリッジ40が記憶素子50を備え、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報を記憶できるものであればよいから、複数感光体方式や直接転写方式のフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタや複写機、あるいはモノクロームの電子写真方式の画像形成装置として構成されたレーザプリンタや複写機の構成部材の交換を判定するものとしてもよい。
【0050】
実施例では、記憶素子50を有するトナーカートリッジ40が取り付けられて使用されたときに使用に関する情報を記憶素子50へ書き込むカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定する部材交換判定装置20の形態として説明したが、同様なカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定する判定方法の形態としたり、カートリッジ接続部28を接続したコンピュータ本体22を実施例の部材交換判定装置20として機能させるプログラムの形態としたり、同様なカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定する判定方法をコンピュータを用いて行なうためのプログラムの形態としてもよい。なお、プログラムの形態とする場合には、図6に例示する交換判定処理や図7に例示する交換予定出力処理の各ステップを適当なプログラミング言語を用いてプログラムすればよい。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるカラーレーザプリンタ60の部材交換判定装置20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】実施例の部材交換判定装置20の電気的な接続を機能ブロックで示すブロック図である。
【図3】トナーカートリッジ40の外観の一例を示す外観図である。
【図4】トナーカートリッジ40が取り付けられたカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図である。
【図5】トナーカートリッジ40の記憶素子50に記憶される情報の一例を示す説明図である。
【図6】部材交換判定装置20により実行される交換判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】部材交換判定装置20により実行される交換予定出力処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】データベース29に記憶される情報の一例を示す説明図である。
【図9】抽出期間受付画面110の一例を示す説明図である。
【図10】交換予定表示画面120の一例を示す説明図である。
【図11】変形例の交換予定出力処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 部材交換判定装置、22 コンピュータ本体、23 CPU、24 ROM、25 RAM、26 モニタ、28 カートリッジ接続部、29 データベース、40,40C,40M,40Y,40K トナーカートリッジ、42 収納部、50,50C,50M,50Y,50K 記憶素子、52 メモリセル、54 リード・ライト制御部、56 アドレスカウンタ、60 カラーレーザプリンタ、61 現像器、62 露光器、63 感光体、64 転写ベルト、65 用紙カセット、66 搬送ユニット、67 二次転写ユニット、68 定着ユニット、69 可動接続部、70 温度センサー、71 湿度センサー、110 抽出期間受付画面、120 交換予定表示画面。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,プログラム,トナーカートリッジに関し、詳しくは、記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,コンピュータを交換判定装置として機能させるプログラム,画像形成装置に装着されるトナーカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラーレーザプリンタや複写機などの画像形成装置における構成部材の交換の判定は、故障などの不具合が生じたときに行なっている。不具合が生じたときには、装置を点検して修理し、必要に応じて構成部材を交換している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした画像形成装置の構成部材の交換の判定では、実際に不具合が生じるまでは交換の必要が分からない。従って、交換のために必要な準備、例えば、作業員や交換部材の手配を予め行なうことが困難であり、交換までに時間を費やしてしまう。この間、利用者は装置を利用することができず、多大な損失を被ることになる。
【0004】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換判定装置は、画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定することを目的とする。また、本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法は、画像形成装置の構成部材の交換の時期をより適切に推定することを目的とする。本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法に用いるプログラムは、コンピュータを画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定する装置として機能させることを目的とする。また、本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法に用いるプログラムは、コンピュータを画像形成装置の構成部材の交換の時期をより適切に判定する装置として機能させることを目的とする。本発明のトナーカートリッジは、画像形成装置の構成部材の交換をより適切に判定する場合や構成部材の交換の時期をより適切に推定する場合に役立つことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法および交換時期推定方法並びに交換判定装置,プログラム,トナーカートリッジは、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法は、
記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定方法であって、
(a)前記画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に、前記構成部材の使用に関する部材使用情報として記憶させ、
(b)前記記憶素子から前記部材使用情報を取得し、
(c)該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定する
ことを要旨とする。
【0007】
この本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法によれば、画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に画像形成装置の構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、これを記憶素子から取得し、取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換を判定するから、より適切に構成部材の交換を判定することができる。ここで、「構成部材」には、感光体や帯電ユニット,露光ユニット,クリーニングユニット,転写ユニット,定着ユニット,給紙ユニットなどが含まれる。
【0008】
こうした本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は、前記構成部材が前記画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を前記部材使用情報として記憶させるステップであるものとすることもできる。こうすれば、構成部材が画像形成装置に装着されてからの画像形成装置の使用に関する装置使用情報を基準として、より適切に構成部材の交換を判定することができる。
【0009】
この部材使用情報が装置使用情報を含む態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は前記構成部材が該画像形成装置に装着されてから該画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置で使用された累積トナー量,該画像形成装置で画像が形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つの累積値を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記累積値が所定値以上のときに前記構成部材の交換を判定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数や使用された累積トナー量,累積画像形成枚数などの累積値を基準として構成部材の交換をより適切に判定することができる。
【0010】
この累積値を用いて構成部材の交換を判定する態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は前記構成部材が該画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つの使用環境情報を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記使用環境情報に基づいて前記所定値を修正して前記構成部材の交換を判定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、使用環境温度や使用環境湿度を考慮して構成部材の交換をより適切に判定することができる。
【0011】
また、累積値を用いて構成部材の交換を判定する態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は前記累積値に加えて前記構成部材の使用開始時期を含む部材使用情報を記憶させるステップであり、(d)前記ステップ(c)で構成部材の交換が判定されなかったときに前記取得した装置使用情報に基づいて累積値が所定値以上となる時期を該構成部材の交換時期として推定するステップを備えるものとすることもできる。こうすれば、こうすれば、構成部材の交換が判定されないものに対して交換時期を推定することができる。この結果、構成部材の交換のために必要な準備を前以ってすることができる。
【0012】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法において、前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置に装着された際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとすることもできるし、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置から取り外される際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置によるトナーカートリッジの記憶素子への情報の書き込みを一定のタイミングとすることができ、そのタイミングを考慮して構成部材の交換の判定を行なうことができる。
【0013】
本発明の構成部材の交換判定方法に用いられるプログラムは、コンピュータに、上述の本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定方法におけるステップ(a)を除く各ステップ、即ち、基本的には、トナーカートリッジが有する記憶素子から画像形成装置により記憶させた構成部材の使用に関する部材使用情報を取得するステップと、該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定するステップとを、各手順として実行させることを要旨とする。
【0014】
この本発明のプログラムによれば、コンピュータにインストールして実行させることにより、コンピュータを部材使用情報に基づいてより適切に画像形成装置の構成部材の交換を判定する装置として機能させることができる。
【0015】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法は、
記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の構成部材の交換時期を推定する構成部材の交換時期推定方法であって、
(a)前記画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に、前記構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、
(b)前記記憶素子から前記部材使用情報を取得し、
(c)前記取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換時期を推定することを要旨とする。
【0016】
この本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法によれば、画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、これを記憶素子から取得し、取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換時期を推定するから、より適切に画像形成装置の構成部材の交換時期を推定することができる。ここで、「構成部材」には、感光体,帯電ユニット,露光ユニット,クリーニングユニット,転写ユニット,定着ユニット,給紙ユニットの少なくとも一つを含む部材であるものとすることもできる。
【0017】
こうした本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は、前記構成部材が前記画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報と該構成部材の使用開始時期とを含む情報を前記部材使用情報とするステップであるものとすることもできる。こうすれば、構成部材が画像形成装置に装着されてからの画像形成装置の使用に関する装置使用情報と構成部材の使用開始時期とを基準として、より適切に画像形成装置の構成部材の交換時期を推定することができる。
【0018】
この部材使用情報が装置使用情報と使用開始時期とを含む態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)の前に前記画像形成装置を識別する装置識別情報と該画像形成装置の管理者に関する管理者情報とを関連付けて記憶するステップを備え、前記ステップ(a)は前記記憶素子に前記部材使用情報に加えて前記画像形成装置を識別する装置識別情報を記憶させるステップであり、前記ステップ(b)は前記記憶素子から前記部材使用情報に加えて前記装置識別情報を取得すると共に該取得した装置識別情報に関連付けられた管理者情報に該取得した部材使用情報を関連付けて記憶するステップであり、前記ステップ(c)は前記交換時期の推定に加えて該推定した交換時期を対応する装置識別情報に関連付けて記憶するステップであり、更に、(e)抽出条件として抽出期間が設定されたとき、前記装置識別情報に関連付けて記憶した交換時期が該設定された抽出期間内となる装置識別情報と管理者情報とを抽出するステップと、(f)該抽出した装置識別情報に係る構成部材に関する情報と管理者情報とを出力するステップと、を備えるものとすることもできる。こうすれば、こうすれば、抽出期間内に交換が必要であると予測される構成部材に関連する情報を出力することができる。この結果、交換に必要な準備を前以って行なうことができる。
【0019】
また、部材使用情報が装置使用情報と使用開始時期とを含む態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は前記構成部材が該画像形成装置に装着されてから該画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置で使用された累積トナー量,該画像形成装置で画像が形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つの累積値を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記累積値が所定値以上となる時期を前記構成部材の交換時期として推定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数や使用された累積トナー量,累積画像形成枚数などの累積値を基準として構成部材の交換時期をより適切に推定することができる。この態様の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は前記部材使用情報に加えて前記画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つを使用環境情報として記憶させるステップであり、前記ステップ(c)は前記使用環境情報に基づいて前記所定値を修正して前記構成部材の交換時期を推定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、使用環境温度や使用環境湿度を考慮して構成部材の交換時期をより適切に推定することができる。
【0020】
ここで、本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法において、前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置に装着された際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとしたり、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置から取り外される際に該画像形成装置により実行されるステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像形成装置によるトナーカートリッジの記憶素子への情報の書き込みを一定のタイミングとすることができ、そのタイミングを考慮して構成部材の交換時期の推定を行なうことができる。
【0021】
本発明の構成部材の交換時期推定方法に用いられるプログラムは、コンピュータに、上述の本発明の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法におけるステップ(a)を除く各ステップ、即ち、基本的には、トナーカートリッジが有する記憶素子から画像形成装置により記憶させた前記構成部材の使用に関する部材使用情報を取得するステップと、この取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換時期を推定するステップとを、各手順として実行させることを要旨とする。
【0022】
この本発明のプログラムによれば、コンピュータにインストールして実行させることにより、コンピュータを部材使用情報に基づいてより適切に画像形成装置の構成部材の交換時期を推定する装置として機能させることができる。
【0023】
本発明の画像形成装置の構成部材の交換判定装置は、
記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定装置であって、
前記画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの記憶素子から、前記構成部材が該画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を該構成部材の使用に関する部材使用情報として取得する情報取得手段と、
該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定する交換判定手段と、
を備えることを要旨とする。
【0024】
この本発明の構成部材の交換判定装置では、画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの記憶素子から構成部材が画像形成装置に装着されてからの画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を構成部材の使用に関する部材使用情報として取得し、この取得した部材使用情報に基づいて構成部材の交換を判定する。この結果、より適切に画像形成装置の構成部材の交換を判定することができる。
【0025】
本発明のトナーカートリッジは、
画像形成装置に装着されるトナーカートリッジであって、
該トナーカートリッジが装着された画像形成装置で装着されて使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置により使用された累積トナー消費量,該画像形成装置により画像形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つと該画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つとを該装着された画像形成装置による書込情報の一つとして記憶する記憶素子
を備えることを要旨とする。
【0026】
この本発明のトナーカートリッジでは、画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの累積個数や画像形成装置により使用された累積トナー消費量,画像形成装置により画像形成された累積画像形成枚数などと画像形成装置の使用環境温度や使用環境湿度などを記憶するから、この記憶しているトナーカートリッジの累積個数や累積トナー消費量,累積画像形成枚数,使用環境温度,使用環境湿度などをその画像形成装置の構成部材の交換を判定する場合やその構成部材の交換時期を推定する場合に役立てることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は本発明の一実施例としての画像形成装置として機能するカラーレーザプリンタの部材交換判定装置20の構成の概略を示す構成図であり、図2は実施例の部材交換判定装置20の電気的な接続を機能ブロックで示すブロック図である。実施例の部材交換判定装置20は、図1および図2に示すように、CPU23やROM24やRAM25や図示しない入出力インタフェースを有する汎用のコンピュータ本体22と、コンピュータ本体22に接続されたモニタ26と、コンピュータ本体22にインストールされたデータベース29と、コンピュータ本体22の図示しない入出力インタフェースを介して接続されトナーカートリッジ40を取り付けられるカートリッジ接続部28とを備え、カートリッジ接続部28に取り付けられたトナーカートリッジ40の記憶素子50から後述するカラーレーザプリンタの使用に関する情報を読み込んでカラーレーザプリンタの構成部材の交換を判定する。
【0028】
記憶素子50は、図2に示すように、データを記憶するメモリセル52と、このメモリセル52におけるデータの読み書きを制御するリード・ライト制御部54と、クロック信号CLKに基づいてリード・ライト制御部54を介して実施例の部材交換判定装置20やカラーレーザプリンタ本体のコントローラとデータのやり取りを行なう際のカウントアップを行なうアドレスカウンタ56とを備える。こうした記憶素子50としては、例えば、EEPROMを用いることができる。図3は、トナーカートリッジ40の外観の一例を示す外観図である。実施例のトナーカートリッジ40では、図示するように、その端部に設けられた収納部42の内側に記憶素子50が取り付けられている。
【0029】
図4は、トナーカートリッジ40が取り付けられたカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図である。トナーカートリッジ40が取り付けられるカラーレーザプリンタ60は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されており、図3に示すように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に色分解された画像を現像器61に装着された各色のトナーカートリッジ40C,40M,40Y,40Kから供給される各色のトナーを用いて各色毎に露光器62により静電潜像が形成された感光体63上にトナー像を形成すると共に形成したトナー像を中間転写体としての転写ベルト64に重ねて転写し、この転写ベルト64上に重ねて転写された4色のトナー像を用紙カセット65から供給され搬送ユニット66により搬送された用紙に二次転写ユニット67で転写し、用紙上に転写されたトナー像を定着ユニット68により用紙に融着定着させてカラー像を用紙上に形成する。このように各色のトナー像を感光体63上に形成できるように現像器61は回転可能に構成されている。なお、カラーレーザプリンタ60は温度センサー70と湿度センサー71を備え、設置場所における温度と湿度を計測する。また、カラーレーザプリンタ60は、現像器61に装着された各トナーカートリッジ40C,40M,40Y,40Kの各記憶素子50C,50M,50Y,50Kが図中下部右側に位置したときにその記憶素子に接続する可動接続部69を備え、図示しないカラーレーザプリンタ60のコントローラからカラーレーザプリンタ60の使用に関する情報を接続した記憶素子に書き込む。カラーレーザプリンタ60のコントローラと記憶素子との電気的な接続関係は図2に例示した部材交換判定装置20と記憶素子50との接続関係と同様であるのでその図示と詳細な説明は省略する。
【0030】
図5は、トナーカートリッジ40の記憶素子50に記憶される情報の一例を示す説明図である。実施例では、記憶素子50には、図示するように、トナーカートリッジ40の使用に関する情報が記憶されると共に、露光器62や感光体63,転写ベルト64などのカラーレーザプリンタ60の構成部材が取り付けられてからのカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報が構成部材毎に記憶されている。トナーカートリッジ40の使用に関する情報としては、トナーカートリッジ40のID(カートリッジID),トナーカートリッジ40に詰められているトナーの色,取り付けられたカラーレーザプリンタ60のID(プリンタID),トナーカートリッジ40がカラーレーザプリンタ60に取り付けられた年月日,カラーレーザプリンタ60から取り外された年月日,カラーレーザプリンタ60によりそのトナーカートリッジ40を用いて画像を印刷した印字枚数,トナーカートリッジ40内に残存するトナー残量などが挙げられる。また、構成部材毎のカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報としては、構成部材の使用が開始された年月日,カラーレーザプリンタ60に取り付けられて使用されたトナーカートリッジ40の総数,カラーレーザプリンタ60で使用されたトナーの総消費量,カラーレーザプリンタ60により印刷された総印字枚数,カラーレーザプリンタ60の設置場所における最低温度と最高温度,最低湿度と最高湿度などが挙げられる。これらの情報のうち、カートリッジIDやトナー色についてはトナーカートリッジ40を製造した際や再使用する際に工場などで記憶素子50への書き込みが行なわれ、その他のトナーカートリッジ40に関する情報やカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報についてはカラーレーザプリンタ60によりトナーカートリッジ40が装着されたときやトナーカートリッジ40が取り外される際に記憶素子50に書き込まれる。なお、トナーカートリッジ40を用いた印字枚数やトナー残量などのトナーカートリッジ40の使用に関する情報は、トナーカートリッジ40の再使用を判断する際に用いられる。
【0031】
次に、実施例の部材交換判定装置20の動作について説明する。部材交換判定装置20の処理は、図6に例示する交換判定処理と図7に例示する交換予定出力処理とにより構成されている。
【0032】
交換判定処理は、カートリッジ接続部28にトナーカートリッジ40が取り付けられたときに実施例の部材交換判定装置20により実行される。交換判定処理では、図6に示すように、まず、トナーカートリッジ40の記憶素子50からプリンタIDやカートリッジ取り外し年月日などのトナーカートリッジ40に関する情報と、使用開始年月日や使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数,設置場所温度,設置場所湿度などの各構成部材毎に記憶されたカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報を読み込む処理を実行する(ステップS100)。こうした情報の読み込み処理は、コンピュータ本体22からカートリッジ接続部28に取り付けられたトナーカートリッジ40の記憶素子50のリード・ライト制御部54に対してリード信号を出力することにより行なわれる。
【0033】
次に、読み込んだ設置場所温度,設置場所湿度が正常範囲外である構成部材について、条件値を修正する(ステップS110)。ここで、条件値とは、後述するカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換の判定で用いる構成部材毎に定められた値であり、設置場所温度,設置場所湿度の正常範囲とは、実験などにより求められたカラーレーザプリンタ60を正常に使用するために許容される温度,湿度の範囲である。条件値の修正は、実施例では、設置場所温度,設置場所湿度のいずれかが正常範囲でない構成部材について、その構成部材に定められた条件値を0.8倍した値に修正するものとした。なお、実施例では、条件値として、カラーレーザプリンタ60で使用されたトナーカートリッジ40の総数に対する所定数(例えば、48個)やトナーの総消費量に対する所定量(例えば、8000g),カラーレーザプリンタ60により印刷された画像などの総枚数に対する所定枚数(例えば、240000枚)を構成部材毎に定めて用い、設置場所温度,設置場所湿度の正常範囲は、温度として10℃〜45℃を,湿度として10%〜80%を全ての構成部材に共通に用いた。
【0034】
次に、ステップS100で読み込んだ構成部材毎のカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報(使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数)に基づいて、使用カートリッジ総数が所定数以上であるか否か、トナー総消費量が所定量以上であるか否か、総印字枚数が所定枚数以上であるか否かを各構成部材毎に判定し、使用カートリッジ総数が所定数以上であったり、トナー総消費量が所定量以上であったり、総印字枚数が所定枚数以上である構成部材については、直ちに交換が必要であると判定する(ステップS120)。
【0035】
一方、使用カートリッジ総数が所定数未満であって、トナー総消費量が所定量未満であり、且つ、総印字枚数が所定枚数未満である構成部材については、交換は直ちに必要ではないと判断し、交換が必要となる時期を推定する(ステップS130)。交換時期の推定は、実施例では、使用開始年月日やカートリッジ取り外し年月日,使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数を用いて、前述した交換の判定により直ちに交換が必要であると判定されるまでの所要日数を算出し、構成部材の交換の時期を推定するものとした。即ち、構成部材が取り付けられて使用を開始された使用開始年月日からカートリッジ取り外し年月日までの経過日数を各累積使用情報(使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数)で除して単位数量当たりの所要日数を算出すると共に各累積使用情報の現在の値と交換の判定で用いた条件値(所定数,所定量,所定枚数)との差を求め、算出した単位数量当たりの所要日数に条件値との差を乗じることで各累積使用情報が条件値に達するまでの所要日数を算出し、算出した所要日数のうち条件値に最も早く達する累積使用情報の所要日数をカートリッジ取り外し年月日に加えた年月日を構成部材の交換が必要となる時期として推定するものとした。
【0036】
こうして交換が直ちに必要ではない構成部材についての交換時期の推定がなされると、交換の判定結果や交換時期の推定結果をデータベースに出力し(ステップS140)、交換判定処理を終了する。図8は、データベースに記憶される情報の一例を示す説明図である。実施例では、データベース29には、図示するように、カラーレーザプリンタ60のID(プリンタID),カラーレーザプリンタ60の型式名,カラーレーザプリンタ60を所有する顧客のID(顧客ID),顧客の名称および住所,交換判定処理により推定された構成部材毎の推定交換年月日などが記憶されている。これらの情報のうち、プリンタIDやプリンタ型式名などのカラーレーザプリンタ60に関する情報と,顧客IDや顧客名などの顧客情報とは予め関連付けて記憶されており、データベースへの出力は、実施例では、推定された構成部材毎の交換年月日を対応するカラーレーザプリンタ60に関する情報と関連付けて記憶するものとした。なお、直ちに交換が必要であると判定された構成部材については、交換判定処理の実行年月日を推定交換年月日として記憶するものとした。
【0037】
交換予定出力処理は、交換予定の出力指示がなされたときに、実施例の部材交換判定装置20により実行される。交換予定出力処理では、図7に示すように、まず、抽出条件としての抽出期間の設定を受け付ける(ステップS300)。抽出期間の設定の受け付けは、実施例では、抽出期間受付画面をモニタ26に出力して抽出期間を受け付けるものとした。抽出期間受付画面の一例を図9に示す。抽出期間受付画面110では、図示するように、抽出期間の始点と終点を入力することで抽出期間が設定される。
【0038】
次に、設定された抽出期間に基づいて、データベースからカラーレーザプリンタ60に関する情報を抽出する(ステップS310)。データベースからの抽出は、実施例では、推定交換年月日が抽出期間内にある構成部材を有するカラーレーザプリンタ60に関連する情報をデータベース29から抽出するものとした。
【0039】
続いて、データベースから抽出したカラーレーザプリンタ60に関する情報を出力する(ステップS320)。カラーレーザプリンタ60に関する情報の出力は、実施例では、カラーレーザプリンタ60に関する情報を表示出力する交換予定出力画面をモニタ26に出力するものとした。交換予定出力画面の一例を図10に示す。交換予定出力画面120では、図示するように、抽出されたカラーレーザプリンタ60に関する情報を、構成部材の推定交換年月日の属する年月毎にまとめて一覧表示し、各年月の構成部材の交換予定が示される。こうしてデータベースから抽出したカラーレーザプリンタ60に関する情報が出力されると交換予定出力処理は終了する。
【0040】
以上説明した実施例の部材交換判定装置20によれば、カラーレーザプリンタ60で使用され回収されたトナーカートリッジ40をカートリッジ接続部28に取り付けるだけでカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定することができる。しかも、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報に基づいて交換の判定をするから、より適切に交換を判定することができる。さらに、構成部材の使用に関する時間的な情報を考慮して、より適切に、交換の時期を推定することができる。
【0041】
実施例の部材交換判定装置20では、使用カートリッジ総数が所定数以上であるか否か,トナー総消費量が所定量以上であるか否か,総印字枚数が所定枚数以上であるか否かを判定し、カラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判断するものとしたが、これらの判定のうち1つまたはいずれか2つの判定により構成部材の交換を判断するものとしてもよい。例えば、使用カートリッジ総数が所定数以上であるか否かの判定のみで構成部材の交換を判断するものとしても構わない。また、実施例の部材交換判定装置20では、判定条件として使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数を用いたが、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報であれば、その他の情報でも差し支えない。
【0042】
実施例の部材交換判定装置20では、使用カートリッジ総数が所定数以上であったり、そのトナー総消費量が所定量以上であったり、総印字枚数が所定枚数以上である構成部材は直ちに交換が必要であると判定するものとしたが、これらの条件がすべて満たされている構成部材について交換が必要であると判定するものとしてもよい。即ち、使用カートリッジ総数が所定数以上であって、そのトナー総消費量が所定量以上であり、且つ、総印字枚数が所定枚数以上である構成部材について直ちに交換が必要であると判定するものとしても構わない。
【0043】
実施例の部材交換判定装置20では、交換が直ちに必要ではないと判断した構成部材について、使用開始年月日やカートリッジ取り外し年月日,使用カートリッジ総数,トナー総消費量,総印字枚数を用いて交換の判定により直ちに交換が必要であると判定されるまでの所要日数を算出して交換の時期を推定するものとしたが、これらの情報に限られず、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報の時間的な情報であり、交換が必要となる時期を推定できる情報であればよい。また、交換が必要となる時期の推定は行なわず、直ちに交換が必要であるとの判定のみを行なうものとしても構わない。
【0044】
実施例の部材交換判定装置20では、推定された交換の時期をデータベース29に書き込むものとしたが、交換の時期の推定を行なわず、読み込んだカラーレーザプリンタ60の累積使用に関する情報をそのままデータベース29に書き込むものとしてもよい。この場合、交換時期の推定は交換予定出力処理の中で行なえばよく、図7に例示した交換予定出力処理に代えて、図11のフローチャートを用いればよい。即ち、抽出期間が設定されたときに(ステップS300)、データベース29に記憶されているカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換の時期を推定し(ステップS305)、推定した推定交換年月日が抽出期間内にある構成部材を有するカラーレーザプリンタ60に関連する情報を抽出して出力するものとすればよい(ステップS310,S320)。
【0045】
実施例の部材交換判定装置20では、データベース29はコンピュータ本体22にインストールされているものとしたが、コンピュータ本体22からアクセス可能であればよく、例えば、ネットワークを介してアクセス可能な他のコンピュータにインストールされていても差し支えない。
【0046】
実施例の部材交換判定装置20では、データベース29を備え、交換の判定結果や交換時期の推定結果をデータベース29に出力するものとしたが、データベース29を備えなくてもよい。この場合、交換の判定結果や交換時期の推定結果をモニタ26に出力すればよい。
【0047】
実施例の部材交換判定装置20では、読み込んだ設置場所温度,設置場所湿度が正常範囲外である場合に条件値を修正するものとしたが、設置場所温度,設置場所湿度に限られず、条件値の修正の可否を判断可能な情報であればよい。また、読み込んだ設置場所温度,設置場所湿度による条件値の修正を行なわないものとしても差し支えない。
【0048】
実施例の部材交換判定装置20では、交換を判定するカラーレーザプリンタ60の構成部材として露光器62や感光体63,転写ベルト64を例示したが、これらの部材に限られず、用紙カセット65や搬送ユニット66,二次転写ユニット67,定着ユニット68,可動接続部69などのカラーレーザプリンタ60を構成する他の部材の交換を判定するものとしてもよいのは勿論である。
【0049】
実施例の部材交換判定装置20では、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定するものとしたが、トナーカートリッジ40が記憶素子50を備え、カラーレーザプリンタ60の構成部材の使用に関する情報を記憶できるものであればよいから、複数感光体方式や直接転写方式のフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されたカラーレーザプリンタや複写機、あるいはモノクロームの電子写真方式の画像形成装置として構成されたレーザプリンタや複写機の構成部材の交換を判定するものとしてもよい。
【0050】
実施例では、記憶素子50を有するトナーカートリッジ40が取り付けられて使用されたときに使用に関する情報を記憶素子50へ書き込むカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定する部材交換判定装置20の形態として説明したが、同様なカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定する判定方法の形態としたり、カートリッジ接続部28を接続したコンピュータ本体22を実施例の部材交換判定装置20として機能させるプログラムの形態としたり、同様なカラーレーザプリンタ60の構成部材の交換を判定する判定方法をコンピュータを用いて行なうためのプログラムの形態としてもよい。なお、プログラムの形態とする場合には、図6に例示する交換判定処理や図7に例示する交換予定出力処理の各ステップを適当なプログラミング言語を用いてプログラムすればよい。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるカラーレーザプリンタ60の部材交換判定装置20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】実施例の部材交換判定装置20の電気的な接続を機能ブロックで示すブロック図である。
【図3】トナーカートリッジ40の外観の一例を示す外観図である。
【図4】トナーカートリッジ40が取り付けられたカラーレーザプリンタ60の構成の概略を示す構成図である。
【図5】トナーカートリッジ40の記憶素子50に記憶される情報の一例を示す説明図である。
【図6】部材交換判定装置20により実行される交換判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】部材交換判定装置20により実行される交換予定出力処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】データベース29に記憶される情報の一例を示す説明図である。
【図9】抽出期間受付画面110の一例を示す説明図である。
【図10】交換予定表示画面120の一例を示す説明図である。
【図11】変形例の交換予定出力処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 部材交換判定装置、22 コンピュータ本体、23 CPU、24 ROM、25 RAM、26 モニタ、28 カートリッジ接続部、29 データベース、40,40C,40M,40Y,40K トナーカートリッジ、42 収納部、50,50C,50M,50Y,50K 記憶素子、52 メモリセル、54 リード・ライト制御部、56 アドレスカウンタ、60 カラーレーザプリンタ、61 現像器、62 露光器、63 感光体、64 転写ベルト、65 用紙カセット、66 搬送ユニット、67 二次転写ユニット、68 定着ユニット、69 可動接続部、70 温度センサー、71 湿度センサー、110 抽出期間受付画面、120 交換予定表示画面。
Claims (20)
- 記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定方法であって、
(a)前記画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に、前記構成部材の使用に関する部材使用情報を記憶させ、
(b)前記記憶素子から前記部材使用情報を取得し、
(c)該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定方法。 - 前記ステップ(a)は、前記構成部材が前記画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を前記部材使用情報として記憶させるステップである請求項1記載の構成部材の交換判定方法。
- 請求項2記載の構成部材の交換判定方法であって、
前記ステップ(a)は、前記構成部材が該画像形成装置に装着されてから該画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置で使用された累積トナー量,該画像形成装置で画像が形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つの累積値を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、
前記ステップ(c)は、前記累積値が所定値以上のときに前記構成部材の交換を判定するステップである
構成部材の交換判定方法。 - 請求項3記載の構成部材の交換判定方法であって、
前記ステップ(a)は、前記構成部材が該画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つの使用環境情報を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、
前記ステップ(c)は、前記使用環境情報に基づいて前記所定値を修正して前記構成部材の交換を判定するステップである
構成部材の交換判定方法。 - 請求項3または4記載の構成部材の交換判定方法であって、
前記ステップ(a)は、前記累積値に加えて前記構成部材の使用開始時期を含む部材使用情報を記憶させるステップであり、
(d)前記ステップ(c)で構成部材の交換が判定されなかったとき、前記取得した装置使用情報に基づいて累積値が所定値以上となる時期を該構成部材の交換時期として推定するステップを備える
構成部材の交換判定方法。 - 前記構成部材は、感光体,帯電ユニット,露光ユニット,クリーニングユニット,転写ユニット,定着ユニット,給紙ユニットの少なくとも一つを含む部材である請求項1ないし5いずれか記載の構成部材の交換判定方法。
- 前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置に装着された際に該画像形成装置により実行されるステップである請求項1ないし6いずれか記載の構成部材の交換判定方法。
- 前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置から取り外される際に該画像形成装置により実行されるステップである請求項1ないし6いずれか記載の構成部材の交換判定方法。
- コンピュータに、請求項1ないし8いずれか記載の構成部材の交換判定方法におけるステップ(a)を除く各ステップを各手順として実行させるプログラム。
- 記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の構成部材の交換時期を推定する構成部材の交換時期推定方法であって、
(a)前記画像形成装置が装着しているトナーカートリッジの記憶素子に、前記構成部材の使用に関する部材使用情報として記憶させ、
(b)前記記憶素子から前記部材使用情報を取得し、
(c)前記取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換時期を推定する構成部材の交換時期推定方法。 - 前記ステップ(a)は、前記構成部材が前記画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報と該構成部材の使用開始時期とを含む情報を前記部材使用情報とするステップである請求項10記載の構成部材の交換時期推定方法。
- 請求項11記載の構成部材の交換時期推定方法であって、
前記ステップ(a)の前に、前記画像形成装置を識別する装置識別情報と該画像形成装置の管理者に関する管理者情報とを関連付けて記憶するステップを備え、
前記ステップ(a)は、前記記憶素子に前記部材使用情報に加えて前記画像形成装置を識別する装置識別情報を記憶させるステップであり、
前記ステップ(b)は、前記記憶素子から前記部材使用情報に加えて前記装置識別情報を取得すると共に該取得した装置識別情報に関連付けられた管理者情報に該取得した部材使用情報を関連付けて記憶するステップであり、
前記ステップ(c)は、前記交換時期の推定に加えて該推定した交換時期を対応する装置識別情報に関連付けて記憶するステップであり、
更に、
(e)抽出条件として抽出期間が設定されたとき、前記装置識別情報に関連付けて記憶した交換時期が該設定された抽出期間内となる装置識別情報と管理者情報とを抽出するステップと、
(f)該抽出した装置識別情報に係る構成部材に関する情報と管理者情報とを出力するステップと、
を備える
構成部材の交換時期推定方法。 - 請求項11または12記載の構成部材の交換時期推定方法であって、
前記ステップ(a)は、前記構成部材が該画像形成装置に装着されてから該画像形成装置で使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置で使用された累積トナー量,該画像形成装置で画像が形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つの累積値を前記装置使用情報として記憶させるステップであり、
前記ステップ(c)は、前記累積値が所定値以上となる時期を前記構成部材の交換時期として推定するステップである
構成部材の交換時期推定方法。 - 請求項13記載の画像形成装置の構成部材の交換時期推定方法であって、
前記ステップ(a)は、前記部材使用情報に加えて前記画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つを使用環境情報として記憶させるステップであり、
前記ステップ(c)は、前記使用環境情報に基づいて前記所定値を修正して前記構成部材の交換時期を推定するステップである
構成部材の交換時期推定方法。 - 前記構成部材は、感光体,帯電ユニット,露光ユニット,クリーニングユニット,転写ユニット,定着ユニット,給紙ユニットの少なくとも一つを含む部材である請求項10ないし14いずれか記載の構成部材の交換時期推定方法。
- 前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置に装着された際に該画像形成装置により実行されるステップである請求項10ないし15いずれか記載の構成部材の交換時期推定方法。
- 前記ステップ(a)は、前記トナーカートリッジが前記画像形成装置から取り外される際に該画像形成装置により実行されるステップである請求項10ないし15いずれか記載の構成部材の交換時期推定方法。
- コンピュータに、請求項10ないし17いずれか記載の構成部材の交換時期推定方法におけるステップ(a)を除く各ステップを各手順として実行させるプログラム。
- 記憶素子を有するトナーカートリッジを装着して使用する画像形成装置の少なくとも一つの構成部材の交換を判定する構成部材の交換判定装置であって、
前記画像形成装置に装着されて使用されたトナーカートリッジの記憶素子から、前記構成部材が該画像形成装置に装着されてからの該画像形成装置の使用に関する装置使用情報を含む情報を該構成部材の使用に関する部材使用情報として取得する情報取得手段と、
該取得した部材使用情報に基づいて前記構成部材の交換を判定する交換判定手段と、
を備える構成部材の交換判定装置。 - 画像形成装置に装着されるトナーカートリッジであって、
該トナーカートリッジが装着された画像形成装置で装着されて使用されたトナーカートリッジの累積個数,該画像形成装置により使用された累積トナー消費量,該画像形成装置により画像形成された累積画像形成枚数の少なくとも一つと該画像形成装置の使用環境温度,使用環境湿度の少なくとも一つとを該装着された画像形成装置による書込情報の一つとして記憶する記憶素子
を備えるトナーカートリッジ。
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2003
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