JP2004076348A - 断熱気密部材 - Google Patents

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Miki Kotani
小谷 美樹
Masami Sugihara
杉原 正美
Masaya Hayashi
林 雅也
Tadao Azuma
東 忠雄
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Abstract

【課題】住宅等の建築物の基礎上部における断熱性及び気密性を確保し、かつ、施工が容易な断熱気密部材を提供する。
【解決手段】本断熱気密部材100は、基礎の上面から床の縁部に渡って気密面を構成する気密部材11と、該気密部材11と軸組との間の断熱を確保する断熱部材12と、気密部材の連結部分を密封するための気密テープ13とを具備するものである。気密部材11は薄板状の合成樹脂であって、水平方向の基部11aから下端部11bが下方へ略直角に曲折されて垂下し、他方、起立部11cが上方へ略直角に曲折されて立ち上がり、さらに上端部11dが起立部11cから気密部材11の内面側、即ち水平方向手前側へ略直角に曲折された形状のものである。断熱部材12は、気密部材11の起立部11cの背面に固定されている。気密テープ13は、気密部材11の一端の内面に貼り付けられている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の建築物の基礎上部において断熱気密面を構築するために用いられる断熱気密部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅には、計画的な換気による住宅の快適性の向上や、冷暖房の効率を高めて省エネルギー化を図るために、断熱性及び気密性が求められるようになってきている。住宅等の建物の断熱気密構造には、従来より種々のものがあるが、これらは主に、建物の内部空間全体を囲むように断熱及び気密を行うものである。
【0003】
図11は、従来の断熱気密構造を示したものであるが、図に示すように、建物91の屋内の壁、天井、及び床の内部に気密面及び断熱面を設け、各気密面及び断熱面を連続させることにより断熱気密ライン92を構築して、建物の内部空間の断熱性及び気密性を確保するものである。この場合、床下については、通常は換気等が図られているため、断熱性や気密性については何ら考慮されていない。
【0004】
しかし、省エネルギーや環境問題への配慮が高まるとともに、更なる冷暖房効率の向上等を図るために、住宅の断熱性及び気密性も高いレベルが要求されている。例えば寒冷地においては、図に示すように、基礎93の外周にも断熱材を配設することにより、基礎93の外側に断熱ライン94を形成し、基礎93のコンクリートがヒートブリッジとなることを抑制して、床下の断熱性の向上が図られている。このように、基礎93に断熱ライン94を確保する場合には、気密ラインも断熱ラインと同じ箇所に設けることが断熱及び気密の確実性や施工効率の観点から好ましい。また、寒冷地仕様の住宅でなくとも、床下収納や地下室が設けられた箇所、玄関の土間、浴室の床のように、通常の床より低い位置にある箇所では、床下空間との接触面積の大きくなるので、床下空間の冷気等の影響を受けやすい。従って、基礎93の上部においても、気密性及び断熱性を確保することが望まれている。
【0005】
例えば、住宅の気密性を確保する方法として、湿式気密工法と乾式気密工法とがある。湿式気密工法は、住宅の構造部位にウレタン等の樹脂を吹き付けて部材間の隙間等を樹脂層で密封することにより気密性を確保するものであるが、ウレタン等の樹脂を吹き付ける際に有毒ガスの疑いがある塩素系ガスが発生する。従って、作業者の安全を確保するために、気密施工と内装工事等を同時に行うことはできず、また、ウレタン樹脂等を吹きつけた後、所定期間養生することも必要であり、作業効率が悪いという問題がある。また、ウレタン樹脂等の吹付け作業を行うには、熟練した専門作業者を必要とするので、作業コストが増えるという問題もある。
【0006】
一方、乾式気密工法は、例えば、ポリエチレンフィルム等の樹脂シートを、住宅の構造部位の形状に沿って折り曲げて密着させ、該樹脂シートの端部にアルミテープ等を貼り付けて密封するものである。このような乾式気密工法では、前述したようなウレタン樹脂等の吹付けを行わないので、作業者の安全確保や養生期間を要するという問題を解決することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複数の部材が組み合わされた継目部分や隅部等、複雑な構造部位においては、前記樹脂シートに切込み等を設け、該構造に沿って複雑な形状に折り曲げて、樹脂シートの端部や切込み部分をアルミテープ等で密封することとなり、その施工は容易でない。また、樹脂シートの折り曲げ部分や切込み部分にアルミテープを貼り付けた際に隙間が生じやすく、気密性を十分に確保できないという問題もある。
【0008】
本発明は、これらの点に鑑みてなされたものであり、住宅等の建築物の基礎上部における断熱性及び気密性を確保し、かつ、施工が容易な断熱気密部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る断熱気密部材は、建物の基礎の上部において断熱気密面を構築するための断熱気密部材であって、気密面を構成する気密部材が、基礎上部の内縁部を覆い、且つ、軸組に沿って起立して床の縁部を覆う形状に形成され、該気密部材が起立した部分の背面に、断熱面を構成する断熱部材が固定され、前記気密部材の連結端に、気密部材の連結部分を密封するためのシール部材が貼設されたものである。
【0010】
また、前記気密部材は薄板状の部材が曲折されてなるものであって、基礎の上面を覆う基部の一端から、基礎の内側面を覆う下端部が下方へ略直角に曲折されるとともに、該基部の他端から、軸組に沿って起立する起立部が上方へ略直角に曲折され、該起立部の上端から、床の縁部を覆う上端部が内面側へ略直角に曲折された形状のものが好ましい。
【0011】
本断熱気密部材は、予め、気密部材が基礎上部から床縁部に沿った形状に加工されたものであり、該気密部材に、基礎上部に連続的に配設される断熱気密部材の連結部分を密封すべきシール部材と、軸組との間に介設すべき断熱部材とが一体となったものであるので、施工現場において気密部材を折り曲げ加工したり、シール部材を切断して貼着する必要がなく、基礎上部から軸組、床への断熱気密ラインを容易且つ確実に形成することができる。
【0012】
また、本発明は、前記気密部材及び断熱部材は、基礎の出隅部又は入隅部の形状に合致するように曲折されたものである。これにより、基礎の出隅部又は入隅部における断熱気密ラインも容易且つ確実に形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る断熱気密部材の外観構成を示す斜視図であり、本断熱気密部材100は、図に示すように、基礎の上面から床の縁部に渡って気密面を構成する気密部材11と、該気密部材11と軸組との間の断熱を確保する断熱部材12と、気密部材の連結部分を密封するための気密テープ(シール部材)13とを具備するものである。
【0014】
前記気密部材11は薄板状の合成樹脂であって、図に示すように、水平方向の基部11aから下端部11bが下方へ略直角に曲折されて垂下し、他方、起立部11cが上方へ略直角に曲折されて立ち上がり、さらに上端部11dが起立部11cから気密部材11の内面側、即ち水平方向手前側へ略直角に曲折された形状のものである。このように形成された断熱気密部材10が基礎の上部に配置されることにより、基部11a及び下端部11dが基礎の内縁部、即ち基礎の上面及び内側面の一部を覆い、起立部11c及び上端部11dが床の縁部を覆うものとなる。また、気密部材11を断熱気密ラインを形成すべき構造部位、即ち基礎の上部から床の縁部に合致するように予め曲折等されているので、現場で断熱気密部材100を折り曲げ等する必要がなくなり、施工作業が容易となるとともに、施工ミス等による隙間が生じ難くなり、所望の気密性が確保される。なお、気密部材11を構成する合成樹脂は、例えばポリエチレン等の気密性能及び防水性能に優れたものが好適である。
【0015】
前記断熱部材12は、前記気密部材11と略同長さの柱状の発泡合成樹脂であり、図に示すように、前記気密部材11の起立部11cの背面に、その両側端面が気密部材11の両側端面と夫々面一となるように固定されている。断熱部材12を構成する発泡合成樹脂は、例えば発泡ポリスチレン等の断熱性能に優れ、且つ成形加工性にも優れたものが好適である。気密部材11と断熱部材12との固定は周知の方法が採用でき、例えばエポキシ樹脂系等の接着剤を用いて貼着しても、断熱部材12の発泡成形時に気密部材11と熱圧着してもよい。
【0016】
前記気密テープ13は、所謂粘着テープであって、例えばポリエチレンフィルムやポリエチレン−アルミニウムのラミネートフィルム等の気密性能及び防水性能に優れたものが好適である。該気密テープ13の裏面には接着剤が塗布されて離形紙が貼着されており、該気密テープ13の略半分程度は離形紙が剥がされて、前記気密部材11の一端の内面に、気密部材11の形状に沿って貼り付けられており、残りの半分程度は離形紙が付いたまま、気密部材11から側方に突出した状態となっている。従って、断熱気密部材10を連結する際には、気密テープ13の離形紙を剥がして、側方に突出した部分の気密テープ13を連結すべき断熱気密部材10の気密部材11の内面に貼着すればよい。
【0017】
このように、本断熱気密部材100は、基礎、軸組、及び床の形状に合せて成形された気密部材11と、該気密部材11と軸組との間に介設される断熱部材12とが予め一体として固定されているので、本断熱気密部材100の施工が簡便となり、また、気密部材11の一端には気密テープ13が予め貼着されているので、断熱気密部材100を基礎の上部に連設していく際に、断熱気密部材100同士を密着させて連結することが容易となり、該連結部の気密性も確保される。
【0018】
以下、別形態の断熱気密部材200について説明する。図2は、前記断熱気密部材200の硬性を示す斜視図であるが、図に示すように、本断熱気密部材200は、基礎の出隅部の形状に合致するように、図手前側へ略直角に曲折された形状の気密部材21と、該気密部材21と同様に略直角に曲折された形状の断熱部材22と、気密部材の連結部分を密封するための気密テープ13とを具備するものである。
【0019】
前記気密部材21は、前記断熱気密部材100を構成する気密部材11と同様に、基礎の内縁部及び床の縁部を覆うように基部21a、下端部21b、起立部21c、及び上端部21dが形成されており、該基部21a、下端部21b、起立部21c、及び上端部21dが夫々手前側に略直角に曲折された形状のものである。前記断熱部材22は、該起立部21cの背面に、その両側端面と気密部材21の両側端面とが夫々面一となるように固定されている。このように形成された断熱気密部材200を基礎の出隅部に配置することにより、断熱気密部材100、200の連結部分が直線状となり、該連結部分に隙間が生じ難くなる。
【0020】
さらに詳細に説明するに、基礎の出隅部に前記断熱気密部材100を配設するとすれば、図3に示すように、2つの断熱気密部材100が出隅部において重なり合う部分を現場において適宜切断除去し、図4に示すように、該断熱気密部材100を夫々出隅部Aに配設して、その連結部分を気密テープ13等で密封することとなる。しかし、図に示すように、断熱気密部材100の連結部分は互いに組み合わさった複雑な形状となっているので、気密テープ13等も複雑な形状に折り曲げながら該連結部分に貼り付ける必要があり、作業が煩雑となる上、連結部分に隙間が生じ易いという問題がある。本断熱気密部材200は、気密部材21及び断熱部材22が基礎の出隅部の形状に合致するように予め成形されているので、前述したような切断作業や複雑な気密テープ13の貼り付けは不要であり、出隅部に配設された断熱気密部材200と、その両端に連結される断熱気密部材100との連結部分は直線状となる。従って、気密テープ13による連結部分の密封作業が容易であり、隙間も生じ難くなる。
なお、前記気密部材21及び断熱部材22の素材やその他の構成は前記気密部材11及び断熱部材12と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0021】
以下、さらに別形態の断熱気密部材300について説明する。図5は、該断熱気密部材300の構成を示す斜視図であるが、図に示すように、本断熱気密部材300は、基礎の入隅部の形状に合致するように、図向こう側へ略直角に曲折された形状の気密部材31と、該気密部材31の起立部31cの背面に固定された断熱部材32と、気密部材の連結部分を密封するための気密テープ13とを具備するものである。
【0022】
前記気密部材31も、前記断熱気密部材100を構成する気密部材11と同様に、基礎の内縁部及び床の縁部を覆うように基部31a、下端部31b、起立部31c、及び上端部31dが形成されており、該基部31a、下端部31b、起立部31c、及び上端部31dが夫々向こう側に略直角に曲折された形状のものである。一方、前記断熱部材32は、略直角に曲折された起立部31bの背面に、その両側端面と気密部材31Bの両側端面とが夫々面一となるように固定されている。このように形成された断熱気密部材300を基礎の入隅部に配置することにより、前述と同様に、断熱気密部材100、300の連結部分が直線状となり、該連結部分に隙間が生じ難くなる。
なお、前記気密部材31及び断熱部材32の素材やその他の構成は前記気密部材11及び断熱部材12と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0023】
以下、前記各断熱気密部材100、200、300の使用方法について説明する。
各断熱気密部材100、200、300は、基礎1の所定箇所から一定方向へ順次連結するように配設する。基礎1のいずれの位置から配設するか、右方向又は左方向に連結するかは任意であるが、本実施の形態では、基礎1の出隅部から右方向へ各断熱気密部材100、200、300を連結する場合について説明する。
【0024】
図6は、出隅部A及び入隅部Bを有する基礎1の上部に前記各断熱気密部材100、200、300を配設する方法を示すものであるが、図に示すように、最初に出隅部Aに断熱気密部材200を配設する。詳細には、略直角に曲折された断熱気密部材200を出隅部Aにあわせ、さらに、気密部材21の基部21a及び下端部21bが基礎1上部の内縁部Iを覆うように配置する。その後、図に示すように、下端部21bの一部と基礎1の内側面に防水気密テープ40を貼り付けて断熱気密部材200を仮止めしておく。
【0025】
なお、各断熱気密部材100、200、300を配設する前に、図に示すように、基礎1の上面と軸組2の内側面とに渡って防水スペーサ41を貼り付け、基礎1と軸組2との隙間を密封すれば、気密性及び断熱性が一層高められ、基礎1と軸組2との隙間から雨水等が滲入することが防止されるので好ましい。該防水スペーサ41は、軟質発泡合成樹脂や耐老化性ゴム等が好適であり、密封は接着剤等により直接貼りつけても、その上端及び下端等に前記防水気密テープ40を貼り付けることとしてもよい。防水スペーサ41の継目は防水気密テープ40で密封し、出隅部Aや入隅部B等においては、防水スペーサ41に適宜切り込みを設けて貼り付けた後、該切り込み部分も防水気密テープ40で密封する。また、防水スペーサ41を貼り付ける際には、基礎1の上面等は十分に清掃して埃等を除去しておくことが好ましい。
【0026】
前記断熱気密部材200を出隅部Aに仮止めした後、該断熱気密部材200から右方向へ、断熱気密部材100、300を連結させながら配置する。詳細には、断熱気密部材100の気密テープ13の離形紙を剥がし、断熱気密部材100、200の側端部同士を隙間なく密接させて、前記断熱気密部材200と同様に、気密部材11の基部11a及び下端部11bが基礎1の内縁部Iを覆うように配置する。その後、気密テープ13により断熱気密部材100、200の連結部分を密封する。なお、前述したように、各断熱気密部材100、200、300を順次連結させていく方向は、右方向又は左方向のいづれでもよいが、図に示すように、断熱気密部材100の左側に気密テープ13が貼設されている場合には、右方向へ連結させていくこととすれば、該気密テープ13を既に配設された断熱気密部材200等に手前側から貼り付けることとなり作業性がよい。
【0027】
前記断熱気密部材100を配設した後、基礎1の入隅部Bに、断熱気密部材300を、前記断熱気密部材100の側端面に密接させて配置する。該断熱気密部材300も、前述と同様に、気密部材31の基部31a及び下端部31bが基礎1の内縁部Iを覆うように配置し、気密テープ13により断熱気密部材100、300の連結部分を密封する。なお、前記断熱気密部材100が入隅部Bの位置より長い場合には、不要な長さ部分を切断する。
【0028】
このように、基礎1の直線部分には断熱気密部材100を、出隅部Aには断熱気密部材200を、入隅部Bには断熱気密部材300を、各側端面を密接させながら基礎1に沿って連続的に配置していく。
なお、各断熱気密部材100、200、300の長さは任意であるが、成形加工の容易性や施工の便宜を考慮すれば、断熱気密部材100の長手方向の長さは約1000mm程度、断熱気密部材200の略直角に曲折された夫々の長さは約250mm程度、断熱気密部材300の略直角に曲折された夫々の長さは約24mm程度とすることが好適である。
【0029】
断熱気密部材100、200、300を基礎1の上部の所定の位置に夫々配置した後、図7に示すように、断熱気密部材100、200、300の各下端部11b、21b、31bと基礎1の内側面とを密封するように防水気密テープ40を貼り付ける。該防水気密テープ40は、合成樹脂とアルミニウムのラミネートフィルムに接着剤が塗布されたもの等、乾式気密工法に使用される周知のものが使用可能である。なお、防水気密テープ40を途中で継ぐ場合には、防水気密テープ40を十分に重ねて継目に隙間が生じないようにする。
【0030】
その後、図8に示すように、床受け下地42を、大引方向と直交する方向の基礎1の上部に配設する。床受け下地42は、平板状の基台42a上に角柱42bが固定されてなるものであり、大引(不図示)上に横架される根太3と同様に、基礎1の上部において、その後に敷設される床4を支持する。該床受け下地42は、基台42aを断熱気密部材100、200、300の各気密部材11、21、31の基部11a、21a、31a上に載置するとともに、角柱42bが各気密部材11、21、31の起立部11c、21c、31cと接触するように配置し、基台42aの底面に床用弾性接着剤を塗布して各気密部材11、21、31と接着させ、更に、適宜コンクリート釘やコンクリート用タッピングビス等を打ち込んで基礎1に固定する。
【0031】
床受け下地42を配設した後、図9に示すように、根太3を横架し、床4を敷設する。床4の縁部は、大引方向と直交する方向の基礎1の上部では前記床受け下地42(不図示)により支持され、大引方向と平行な方向の基礎1の上部では根太3により支持される。断熱気密部材100、200、300の各気密部材11、21、31の基部11a、21a、31a上に、床受け下地42又は根太3、及び床4の荷重が加わることにより、各気密部材11、21、31と基礎1とが密接されて気密性が高められる。また、断熱気密部材100、200、300の各気密部材11、21、31の上端部11d、21d、31dは、該床4の縁部を覆うようになっている。該上端部11d、21d、31d上は、その後に立設される内壁断熱枠5と床4とで挟着されて、床4の縁部が気密部材11、21、31により密封される。なお、本実施の形態では、前記気密部材11、21、31の上端部11d、21d、31dは床4と内壁枠5とで挟着されたものとしたが、例えば床下地材とフローリング材等の床材間や、他の部材間に挟着されるものとしてもよい。
【0032】
図10は、基礎1の上部における断熱気密構造の断面を示すものであるが、図に示すように、床4が敷設された後、床4の縁部には断熱性及び気密性を有する内壁枠5が立設され、該内壁枠5の表面に内壁ボード6が配設される。一方、屋外側には外壁ボード6が配設されて、前記内壁枠5、内壁ボード6、及び外壁ボード6により建物の壁が構築される。また、基礎1の外周面には、発泡合成樹脂からなる基礎断熱部材8が配設されて基礎1の断熱が施される。このような基礎1の上部の構造において、本断熱気密部材100により、気密部材11が基礎1の内縁部及び床4の縁部を覆い、且つ該気密部材11と軸組2との間に断熱部材12が介設されるので、基礎1の上部から軸組2、床4へと断熱気密ラインが形成される。また、周知のように、内壁断熱枠5の表面には気密防湿シートが貼設され、その内部及び裏面にはグラスウール等の断熱材が配設されて、断熱気密ラインが形成されており、本断熱気密部材100、200、300により形成された基礎1上部の断熱気密ラインが、内壁枠5の表面に形成された断熱気密ラインと連続し、建物全体の断熱気密ラインの一部をなすものとなる。なお、本実施の形態で示した建築物の構造は一例であり、本発明に係る断熱気密部材は、勿論、図示の構造以外の建築物にも使用可能である。
【0033】
【発明の効果】
このように、本発明に係る断熱気密部材によれば、気密面を構成する気密部材が、基礎上部の内縁部を覆い、且つ、軸組に沿って起立して床の縁部を覆う形状に形成され、該気密部材が起立した部分の背面に、断熱面を構成する断熱部材が固定され、前記気密部材の連結端に、気密部材の連結部分を密封するためのシール部材が貼設されたものとしたので、住宅等の建築物の基礎上部から床に渡る断熱気密ラインの施工を容易に行うことができる。
【0034】
また、前記気密部材及び断熱部材は、基礎の出隅部又は入隅部の形状に合致するように曲折されたものとしたので、出隅部や入隅部において、断熱気密部材を切断加工して継ぐ必要がなく、連続的に配設される断熱気密部材の連結部分を直線状にすることができる。これにより、連結部分の密封が容易となり、該連結部分に隙間が生じることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【符号の説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る断熱気密部材100の構成を示す斜視図である。
【図2】別形態の断熱気密部材200の構成を示す斜視図である。
【図3】断熱気密部材100同士を出隅部に配設する例を示す概略斜視図である。
【図4】断熱気密部材100同士を出隅部に配設する例を示す概略斜視図である。
【図5】別形態の断熱気密部材300の構成を示す斜視図である。
【図6】断熱気密部材100、200、300の使用方法を説明するための概略斜視図である。
【図7】断熱気密部材100、200、300の使用方法を説明するための概略斜視図である。
【図8】断熱気密部材100、200、300の使用方法を説明するための概略斜視図である。
【図9】断熱気密部材100、200、300の使用方法を説明するための概略斜視図である。
【図10】図9のII−II断面を示す拡大断面図である。
【図11】従来の気密構造を説明するための模式図である。
【符号の説明】
100、200、300 断熱気密部材
11、21、31 気密部材
11a、21a、31a 基部
11b、21b、31b 下端部
11c、21c、31c 起立部
11d、21d、31d 上端部
12、22、32 断熱部材
13 気密テープ(シール部材)

Claims (3)

  1. 建物の基礎の上部において断熱気密面を構築するための断熱気密部材であって、
    気密面を構成する気密部材が、基礎上部の内縁部を覆い、且つ、軸組に沿って起立して床の縁部を覆う形状に形成され、該気密部材が起立した部分の背面に、断熱面を構成する断熱部材が固定され、前記気密部材の連結端に、気密部材の連結部分を密封するためのシール部材が貼設されたものであることを特徴とする断熱気密部材。
  2. 前記気密部材は薄板状の部材が曲折されてなるものであって、基礎の上面を覆う基部の一端から、基礎の内側面を覆う下端部が下方へ略直角に曲折されるとともに、該基部の他端から、軸組に沿って起立する起立部が上方へ略直角に曲折され、該起立部の上端から、床の縁部を覆う上端部が内面側へ略直角に曲折された形状のものであることを特徴とする請求項1に記載の断熱気密部材。
  3. 前記気密部材及び断熱部材は、基礎の出隅部又は入隅部の形状に合致するように曲折されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱気密部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018090988A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 大和ハウス工業株式会社 気密シート取付方法及び気密構造

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