JP2004074232A - ガルウィング型条材溶接装置 - Google Patents

ガルウィング型条材溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】2本の条材の同時溶接が可能であり、かつ、ウェブ幅等が異なる種々のサイズの条材が溶接可能なガルウィング型条材溶接装置の提供を目的とするものである。
【解決手段】条材Xの隅部等を長手方向に連続して溶接する条材溶接装置であって、前後方向に走行する走行台車1と、この走行台車1上に設けられた略T字状の支持装置2と、この支持装置2により走行台車1の左右両側に支持される一対の溶接トーチブロック3と、走行台車1の左右両側に配設されて走行方向と平行に条材Xを支持する一対の条材支持装置4を備えることを特徴とするガルウィング型条材溶接装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばH型鋼等の隅肉溶接に好適なガルウィング型条材溶接装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、ビルディング、橋梁などの大型鉄骨構造物の柱、梁、桁などには、H型鋼、T型鋼、I型鋼、十字型鋼等の条材が用いられている。このような条材のうちウェブ幅又はフランジ高さが大きい大型の鋼製条材は、特に、帯状の鋼板をH型等に組み合わせて仮付け溶接し、隅肉溶接により接合することで製作されている。
【0003】
かかるH型鋼等の隅肉溶接を行うための条材溶接装置としては、従来、前後方向に走行する門型の走行台車と、この走行台車の上桁から垂下する一対の溶接トーチブロックとを備え、この門型の走行台車内に走行方向と平行に支持された条材を長手方向に連続して隅肉溶接するものが知られている(特開平8−112694号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ビルディング等の大型鉄骨構造物は、今日では、意匠的側面から吹抜け構造や柱等を少なくする構造が採用される傾向がある。そのため、柱等に用いられるH型鋼等の条材は、高強度が要求され、必然的にウェブ幅及びフランジ高さが大きくなっている。
【0005】
一方、上記従来の条材溶接装置では、溶接対象の条材を門型の走行台車内に配設するため、溶接可能な条材の寸法は走行台車の門型サイズに拘束され、走行台車内に収まらない条材を溶接することができない。そのため、上述のようにウェブ幅又はフランジ高さが大きい条材は、上記従来の条材溶接装置では溶接できないおそれがある。また、溶接対象の条材のサイズに応じて走行台車の門型サイズを変えた条材溶接装置を用意するのは、経済的及びスペース的に問題がある。
【0006】
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、2本の条材の同時溶接が可能であり、かつ、ウェブ幅等が異なる種々のサイズの条材が溶接可能なガルウィング型条材溶接装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた発明は、条材を長手方向に連続して溶接する条材溶接装置であって、前後方向に走行する走行台車と、この走行台車上に設けられた略T字状の支持装置と、この支持装置により走行台車の左右両側に支持される一対の溶接トーチブロックとを備えることを特徴とするガルウィング型条材溶接装置である。ここで、「前後」及び「左右」とは、水平面を基準とした所定の方向及びこの方向と垂直方向を意味し、家屋等を基準とした特定の方向を意味するものではない。
【0008】
当該ガルウィング型条材溶接装置によれば、略T字状の支持装置によって左右両側に支持される一対の溶接トーチブロックを備えることから、走行台車の左右両側に一対の条材を前後方向に向けて配設しておけば、ウェブ幅等の制限を受けずに種々のサイズの条材を溶接することができ、かつ、左右両側の一対の溶接トーチブロックによって2本の条材を同時に溶接することができる。また、このように溶接トーチブロックで溶接しつつ、走行台車を前後方向(条材の長手方向)に走行させることで、条材の長手方向に連続して溶接することができる。
【0009】
上記支持装置は、(a)走行台車上に垂直に突設される主柱と、(b)この主柱に垂直に係合し、走行台車から左右両側に延出する横行用アームと、(c)この横行用アームの左右両側に係合する一対のキャリッジと、(d)この一対のキャリッジに垂下するよう係合し、下端に上記溶接トーチブロックが連結する一対の昇降用アームとを備えるとよい。この手段によれば、主柱、横行用アーム、一対のキャリッジ及び一対の昇降用アームにより、簡易かつ堅固に略T字状の支持装置を構成することができる。その結果、当該手段によれば、比較的簡単な構造で上述の作用、つまり溶接可能な条材のサイズフリー化及び2本の条材の同時溶接を達成することができる。
【0010】
上記走行台車の左右両側に配設され、走行方向と平行に条材を支持する一対の条材支持装置を備えるとよい。このように、一対の条材を走行方向と平行に支持する一対の条材支持装置を走行台車の左右両側に配設することで、溶接トーチブロックに対する条材の位置決めを容易かつ確実にし、溶接速度及び作業性を高めることができる。具体的には、H型鋼等の隅肉溶接は、溶接部の健全性を高めるべく、H型鋼等の条材の溶接箇所である隅部を上方に向け、溶接トーチブロックを鉛直下方に向けた状態で溶接されるが、当該条材支持装置によって溶接トーチブロックに対する条材の位置決めが容易かつ確実になり、溶接欠陥等の発生を防止することができる。
【0011】
上記条材支持装置は、条材の傾斜角(条材の横断面の傾斜角)を変更する傾斜角可変機構を有するとよい。このように、条材支持装置に傾斜角可変機構を有することで、ウェブ部やフランジ部を構成する板材の厚さによって鉛直下方に向けた溶接トーチブロックに対してH型鋼等の条材の隅部の向きを調整し、強度面から最も好ましい溶接部を形成することができる。
【0012】
上記溶接トーチブロックが条材の溶接箇所(例えば隅部等)に合致していることを検知可能な倣いセンサーと、この倣いセンサーからの信号に応じて上記キャリッジを左右にスライドさせる左右倣い機構及び上記昇降用アームを上下にスライドさせる上下倣い機構とを備えるとよい。ここで、「合致」とは、溶接トーチブロックが条材の溶接箇所の溶接に適当な位置にあることを意味し、具体的には溶接トーチブロックの溶接トーチ先端が溶接箇所に近接対偶していることを意味する。かかる倣いセンサー及び左右・上下倣い機構を備えることで、倣いセンサーから発せられる信号に応じて左右・上下倣い機構により溶接トーチブロックを上下左右に移動させ、溶接トーチブロックを条材の溶接箇所に自動的に合致させることができる。そのため、当該手段によれば、条材を当該ガルウィング型条材溶接装置に対して厳密に位置決めする必要がなく、作業性が向上する。また、条材の溶接線が湾曲、屈曲等する場合でも自動的に連続溶接が可能となる。
【0013】
上記昇降用アームに対して溶接トーチブロックの溶接トーチを上下左右に移動可能とする微調整機構を備えるとよい。かかる溶接トーチの微調整機構を備えることで、例えば溶接ワイヤーの巻きぐせ等に起因して溶接トーチの先端部が湾曲している場合でも、溶接トーチブロックの溶接トーチ先端を最も好ましい位置に微調整することができ、溶接欠陥を防止し、健全な溶接部を形成することができる。
【0014】
上記横行用アームを昇降させる昇降機構を備えるとよい。かかる昇降機構を備えることで、条材のサイズ、特にウェブ幅及びフランジ高さに応じて横行用アームを昇降させ、横行用アーム等が条材に接触することを防止することができる。また、条材のウェブ幅及びフランジ高さに起因する溶接箇所の高さに応じて横行用アームを昇降させることができるため、上記上下倣い機構のスライド幅を小さくすることができ、その結果、倣い制御の正確性及び倣い機構の剛性を高めることができる。さらに、当該昇降機構により横行用アームを上昇させることで、昇降用アームから垂下する溶接トーチブロックを上方に回避させ、安全かつスムーズな条材の搬入及び搬出が可能となる。
【0015】
上記溶接トーチブロックとしては、サブマージアーク溶接用のものを用い、前後方向に列設される2式の溶接トーチを有するとよい。このようにサブマージアーク溶接トーチブロックを用いると、H型鋼等の条材の隅肉溶接に好適となり、また前後方向に列設される2式の溶接トーチによって連続溶接することで、溶接部の健全性をより促進することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。図1、図2及び図3は、本発明の一実施形態に係るガルウィング型条材溶接装置を示す正面図、側面図、及び平面図である。なお、これらの図面は、説明の都合上、所定の部分が省略して描画されており、例えば図1ではフラックス回収ノズル25、回収用ホース26、供給用ホース24等が省略され、図2では条材支持装置4等が省略されている。
【0017】
当該ガルウィング型条材溶接装置は、図1〜図3に示すように、H型鋼等の条材Xの隅肉溶接に用いられるものであり、走行台車1と、支持装置2と、一対の溶接トーチブロック3と、一対の条材支持装置4とを備え、左右対称に構成されている。
【0018】
走行台車1は、支持装置2及び溶接トーチブロック3が載設され、所定速度で前後方向に走行するよう構成されている。この走行台車1は、具体的には、下部の車輪5と、駆動ベルト7を介して車輪5を回転駆動する走行用モーター6とを備え、前後方向に向けて平行に設置された一対のレールY上に載置されている。
【0019】
支持装置2は、走行台車1上に載設され、走行台車1の左右両側に一対の溶接トーチブロック3を支持するものである。この支持装置2は、具体的には、主柱8、横行用アーム9、一対のキャリッジ10及び一対の昇降用アーム11から主に構成されている。
【0020】
主柱8は、走行台車1上に垂直に突設されている。なお、この主柱8は、当該実施形態では四角柱状のものが左右に2本列設されているが、横行用アーム9、昇降用アーム11等を載架できるように材質、本数、断面形状、サイズ等を適宜設計するとよい。
【0021】
横行用アーム9は、四角柱状のものであり、係合板12を介して主柱8に垂直に係合し、走行台車1から左右両側に延出している。この係合板12は、主柱8に外嵌し、横行用アーム9が固定されている。なお、この横行用アーム9も、昇降用アーム11、溶接トーチブロック3等を支架できるように材質、本数、断面形状、サイズ等を適宜設計するとよい。
【0022】
この横行用アーム9と主柱8との係合部分には、横行用アーム9を昇降させる昇降機構を備えている。この昇降機構は、回動自在に軸支されて係合板12に螺合する昇降用雄ネジ体13と、この昇降用雄ネジ体13を駆動する昇降用モーター14とを備えており、この昇降用モーター14により昇降用雄ネジ体13を回動させることで係合板12及びこれに固定される横行用アーム9の昇降を可能とする。
【0023】
一対のキャリッジ10は、横行用アーム9の左右両側に係合している。このキャリッジ10と横行用アーム9との係合部分には、横行用アーム9に沿ってキャリッジ10を左右方向にスライドさせる左右倣い機構を備えている。この左右倣い機構は、横行用アーム9と平行にかつ回動自在に軸支される横行用雄ネジ体15と、この横行用雄ネジ体15を回動駆動する横行用モーター16とを備え、この横行用雄ネジ体15にキャリッジ10が螺合している。この左右倣い機構は、横行用モーター16により横行用雄ネジ体15を回動させることで、キャリッジ10及びこれに連結する溶接トーチブロック3を左右方向にスライド可能に構成されている。
【0024】
一対の昇降用アーム11は、一対のキャリッジ10に垂下するよう係合し、下端に溶接トーチブロック3が連結している。この昇降用アーム11とキャリッジ10との係合部分には、キャリッジ10に対して昇降用アーム11を上下にスライドさせる上下倣い機構を備えている。この上下倣い機構は、ラックアンドピニオン機構等により昇降用アーム11を上下にスライドさせる軸受け部17と、この軸受け部17を回動駆動する昇降用モーター18とを備え、昇降用モーター18の回動により昇降用アーム11を上下方向にスライド可能に構成されている。
【0025】
一対の溶接トーチブロック3は、一対の昇降用アーム11の下端に連結されている。この溶接トーチブロック3は、H型鋼等の隅肉溶接に好適なサブマージアーク溶接用のものであり、先行用溶接トーチ19、後行用溶接トーチ20、フラックス供給ノズル22、フラックス回収ノズル25、倣いセンサー28等を有している。従って、当該ガルウィング型条材溶接装置は、左右の溶接トーチブロック3に2機ずつ、全体で4機の溶接トーチを有している。
【0026】
この先行用溶接トーチ19及び後行用溶接トーチ20は前後方向に列設されている。また後行用溶接トーチ20は、先端側を溶接方向(前方)に所定角度(約10°〜20°)傾斜させて固定されている。かかる2機の溶接トーチ19、20で連続して隅肉溶接することで、溶接部の健全性を高めることができ、ビード不良等の溶接欠陥の発生を低減することができる。なお、後行用溶接トーチ20の傾斜角度及び先行用溶接トーチ19と後行用溶接トーチ20との間隔は、図示していないがハンドルにて容易に調整することができるよう構成されている。
【0027】
溶接トーチ19、20には、溶接ワイヤーが2巻きずつ装填できる一対のワイヤーリール21から溶接ワイヤーがワイヤー供給ガイド(図示していない)を介して自動的に供給されるよう構成されている。この自動供給手段としては、公知の手段が採用され、例えば定速で供給する手段や溶接ワイヤーと溶接対象との電圧が一定になるよう供給する手段などがある。ワイヤー供給ガイドとしてはコンジェットチューブ等が用いられ、作業者の安全性を考慮して完全な絶縁処理が施されている。ワイヤーリール21は、巻回した溶接ワイヤーがばらけないようブレーキ等の調整ユニット(図示していない)を備えている。
【0028】
フラックス供給ノズル22は、アルミニウム等の金属製のものであり、先行用溶接トーチ19の前方に配設されている。このフラックス供給ノズル22は、上方に配設されるフラックス供給タンク23と供給用ホース24を介して連結されており、フラックスが溶接部前方に自動的に供給されるよう構成されている。このフラックス供給タンク23には、図示していないが、スラグ混入防止のための篩い、目詰まり防止のためのバイブレーター、供給量を制御するための開閉弁、フラックスを乾燥させるための乾燥機等を有している。
【0029】
フラックス回収ノズル25は、後行用溶接トーチ20の後方に配設され、このフラックス回収ノズル25に連結する回収用ホース26を介して上方のフラックス回収タンク27に使用済みのフラックスが自動的に回収されるよう構成されている。なお、このフラックス回収タンク27はフラックス供給タンク23の上方に配設され、フラックス回収タンク27内に貯留される使用済みフラックスをフラックス供給タンク23に循環させるよう構成されている。
【0030】
倣いセンサー28は、溶接トーチブロック3の前方に配設されており、溶接トーチブロック3が条材Xの溶接箇所に合致していること、つまり先行用溶接トーチ19及び後行用溶接トーチ20の先端が溶接箇所であるH型鋼等の隅部に近接対偶していることを検知できるよう構成されている。この倣いセンサー28は、具体的には公知のタッチセンサーが用いられているが、赤外線等を用いた非接触センサーを用いることもできる。この倣いセンサー28から発せられる信号に応じて左右・上下倣い機構により溶接トーチブロック3を上下左右に移動させ、溶接トーチ19、20を条材Xの溶接箇所(隅部)に自動的に合致させることができ、溶接線の歪みに対しても常に正しく用溶接トーチ19、20をガイドすることができる。
【0031】
また溶接トーチブロック3には各溶接トーチ19、20を個別に上下左右に移動可能とする微調整機構を備えている。この微調整機構は、溶接トーチ19、20を上下に微調整可能とする上下微調整装置29と、溶接トーチ19、20を左右に微調整可能とする左右微調整装置30とからなり、各微調整装置29、30はハンドルの回転による手動操作で上下左右に移動可能とされている。この微調整機構により、各溶接トーチ19、20先端の溶接ワイヤーの曲がり等を補正することができる。
【0032】
一対の条材支持装置4は、走行台車1の左右両側に配設され、当該ガルウィング型条材溶接装置で2本の条材Xを同時に溶接するために走行方向(前後方向)と平行に一対の条材Xを支持するものである。この条材支持装置4は、具体的には、基台31と、この基台31の走行台車1側(内側)に前後方向を中心として回動自在に軸支される断面L字状の受台32と、基台31と受台32との間の外側に軸架される支持バー33とを備え、受台32上に載置したH型鋼等の条材Xを前後方向に向け、かつ、隅部を上方に向けて支持するよう構成されている。
【0033】
この条材支持装置4は、受台32上に載置されたH型鋼等の条材Xの傾斜角(H型鋼等のウェブ面やフランジ面の傾斜角であって、長手方向と垂直方向を基準とする傾斜角を意味する)を変更する傾斜角可変機構を有している。この傾斜角可変機構は、支持バー33の上端を受台32に回動自在に軸支し、支持バー33の下端を基台31に左右方向にスライド自在に軸支し、この支持バー33の下端を左右方向にスライドさせる油圧シリンダー等(図示していない)を備えることで構成されている。この条材支持装置4によってウェブ部やフランジ部を構成する板材の厚さによって鉛直下方に向けた溶接トーチ19、20に対してH型鋼等の条材Xの隅部の向きを調整し、高強度の溶接部を形成することができる。
【0034】
また、当該ガルウィング型条材溶接装置において、走行台車1の後方にはオペレーターが乗るための運転台34や、オペレーターが当該ガルウィング型条材溶接装置を操作するための操作盤35が設けられている。また、当該ガルウィング型条材溶接装置の上方には安全表示灯36が設けられている。さらに、走行台車1の下方には溶接用の電力供給配線を巻回するケーブルベアー37が配設されており、配線の引きずりが防止されている。また、主柱8及び横行用アーム9の露出部分は蛇腹の合成樹脂製カバーで被覆されており、摺動部へのゴミ等の混入が低減されている。
【0035】
なお、本発明のガルウィング型条材溶接装置は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、支持装置は、正面から見て略T字状を呈する構造で、そのT字の左右両側に一対の溶接トーチブロックを支持できれば、いかなる構造でも可能である。溶接トーチブロックは、上記サブマージアーク溶接用のものに限定されず、溶接対象に応じて好ましい溶接が可能となるよう適宜選択可能であり、例えばプラズマ溶接用、TIG溶接用等のものも可能である。
【0036】
次に、当該ガルウィング型条材溶接装置を用いたH型鋼等の条材Xの隅肉溶接方法を説明する。まず、一対の条材支持装置4に一対の条材Xを載置し、傾斜角可変機構によって条材Xの傾斜角を調整し、垂下する溶接トーチ19、20に対する条材Xの隅部の向きをウェブ部等の板厚に応じて変更する。次に、倣いセンサー28からの信号に応じて、左右倣い機構及び上下倣い機構によって溶接トーチブロック3を上下左右にスライドさせ、溶接トーチブロック3の溶接トーチ19、20をH型鋼等の条材Xの隅部に合致させる。このとき、溶接トーチ19、20先端の溶接ワイヤーが巻き癖等により湾曲し、条材Xの隅部に合致していない場合、微調整機構によって溶接トーチ19、20を個別に上下左右に移動させて補正する。最後に、走行台車1を前方に走行させつつ溶接トーチブロック3により条材Xの隅肉溶接を長手方向に連続して行う。詳細には、走行台車1を前方に走行させつつ、溶接トーチブロック3の前方のフラックス供給ノズル22で条材Xの隅部にフラックスを供給し、溶接トーチ19、20により隅肉溶接し、フラックス回収ノズル25で溶接部のフラックスを回収する。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガルウィング型条材溶接装置によれば、2本の条材の同時溶接が可能であり、かつ、ウェブ幅等が異なる種々のサイズの条材の溶接が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るガルウィング型条材溶接装置を示す正面図である。
【図2】図1のガルウィング型条材溶接装置の側面図(右側面図)である。
【図3】図1のガルウィング型条材溶接装置の平面図である。
【符号の説明】
1 走行台車
2 支持装置
3 溶接トーチブロック
4 条材支持装置
5 車輪
6 走行用モーター
7 駆動ベルト
8 主柱
9 横行用アーム
10 キャリッジ
11 昇降用アーム
12 係合板
13 昇降用雄ネジ体
14 昇降用モーター
15 横行用雄ネジ体
16 横行用モーター
17 軸受け部
18 昇降用モーター
19 先行用溶接トーチ
20 後行用溶接トーチ
21 ワイヤーリール
22 フラックス供給ノズル
23 フラックス供給タンク
24 供給用ホース
25 フラックス回収ノズル
26 回収用ホース
27 フラックス回収タンク
28 倣いセンサー
29 上下微調整装置
30 左右微調整装置
31 基台
32 受台
33 支持バー
34 運転台
35 操作盤
36 安全表示灯
37 ケーブルベアー

Claims (8)

  1. 条材を長手方向に連続して溶接する条材溶接装置であって、
    前後方向に走行する走行台車と、
    この走行台車上に設けられた略T字状の支持装置と、
    この支持装置により走行台車の左右両側に支持される一対の溶接トーチブロックと
    を備えることを特徴とするガルウィング型条材溶接装置。
  2. 上記支持装置が、
    走行台車上に垂直に突設される主柱と、
    この主柱に垂直に係合し、走行台車から左右両側に延出する横行用アームと、
    この横行用アームの左右両側に係合する一対のキャリッジと、
    この一対のキャリッジに垂下するよう係合し、下端に上記溶接トーチブロックが連結する一対の昇降用アームと
    を備える請求項1に記載のガルウィング型条材溶接装置。
  3. 上記走行台車の左右両側に配設され、走行方向と平行に条材を支持する一対の条材支持装置を備える請求項1又は請求項2に記載のガルウィング型条材溶接装置。
  4. 上記条材支持装置が、条材の傾斜角を変更する傾斜角可変機構を有している請求項3に記載のガルウィング型条材溶接装置。
  5. 上記溶接トーチブロックが条材の溶接箇所に合致していることを検知可能な倣いセンサーと、
    この倣いセンサーからの信号に応じ、上記キャリッジを左右にスライドさせる左右倣い機構及び上記昇降用アームを上下にスライドさせる上下倣い機構と
    を備える請求項2、請求項3又は請求項4に記載のガルウィング型条材溶接装置。
  6. 上記昇降用アームに対して溶接トーチブロックの溶接トーチを上下左右に移動可能とする微調整機構を備える請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のガルウィング型条材溶接装置。
  7. 上記横行用アームを昇降させる昇降機構を備える請求項2から請求項6のいずれか1項に記載のガルウィング型条材溶接装置。
  8. 上記溶接トーチブロックが、サブマージアーク溶接用のものであり、前後方向に列設される2式の溶接トーチを有している請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のガルウィング型条材溶接装置。
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