JP2004074079A - 回転体駆動装置の回転体識別装置 - Google Patents

回転体駆動装置の回転体識別装置 Download PDF

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    • B04B13/003Rotor identification systems

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Abstract

【課題】検出器の個数を減らし、変調・復調回路やアンテナが不要で装置製造コストの低減が可能なロータ識別装置の提供。
【解決手段】ロータ8の同一円周上に等角度問隔で設定された配置格子上に、ロータの種類に応じて互いの配置角度を異ならしめた4個配置されたマグネットが配置される。マグネット10の配置角度を検出するにあたり、配置格子より大きい角度で等間隔に複数の磁気センサ21を配置し、隣接する磁気センサがマグネットを検出した検出強度に対して所定の演算を行うことにより、マグネットの位置を算出し、ロータの種類を特定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回転体駆動装置の回転体識別装置に関し、特に複数の種類の回転体たるロータを選択的に交換して装着できる回転体駆動装置たる遠心機において、装着されたロータの種類を識別するための遠心機のロータ識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の種類のロータを選択的に交換可能に装着できる遠心機においては、使用者が誤ってロータ毎に定められた許容回転速度を越える値を遠心機に設定したときに、速やかにその誤りを報知する機能が求められている。そのため、ロータを遠心機に装着しただけでそのロータの種類を識別する識別装置が、例えば特開平6−198219号公報や特開平7−47305号公報に記載されている。
【0003】
該公報記載の識別装置では、ロータの面上に等角度問隔に配置格子の位置が設定され、識別子としての複数のマグネットを、特定の複数の配置格子に配置させることにより、ロータ毎にそのロータに固有の配列のマグネットパターンが提供される。そして遠心機側には、このマグネットを検出する磁気センサが等角度問隔以下の所定問隔で配置される。特定のロータを遠心機に装着しロータを回転させる前の状態では、マイクロコンピュータなどにより、磁気センサからの出力が取り込まれ、信号処理によってマグネットの配列パターンに対応する2進データが抽出されるので、遠心機の始動前にロータの種類が識別できる。
【0004】
また特表平9−503162号公報においては、固有のコードを保持するコード化回路をロータに取付け、コード化回路に対して遠心機から励磁場を用いて電力を与え、コード化回路からロータ固有のコードを表す信号を発生させる方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特開平6−198219号公報や特開平7−47305号公報に記載のロータ識別装置では、磁気センサの個数が多く、装置の製造コストが増大するし、特表平9−503162号公報記載のロータ識別装置では、励磁場を発生させるための変調・復調回路やアンテナなどが必要になるため、同様に製造コストが増加するという欠点があった。
【0006】
そこで本発明は、検出器の個数を減らし、また変調・復調回路やアンテナが不要で装置製造コストの低減が可能なロータ識別装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明は、識別子を回転体が停止した状態で検出するに当たり、識別子の単位配置間隔である配置格子の間隔より広い問隔で検出器を配設している。即ち本発明は、複数の回転体を交換して装着できる回転体駆動装置に設けられた回転体識別装置であって、複数の回転体上であって同一円周上に等間隔に複数形成された配置格子上に、該回転体の種類を表すために回転体毎に特定の複数の配置格子上に場所を異ならせて配列された複数の識別子と、複数の回転体のうちの何れかが該回転体駆動装置に装着されたときに、該回転体に対向して、該識別子との距離に応じた強度の識別子検出強度信号を出力する同一円周上にかつ該配置格子の間隔よりも大きく等間隔に配列された複数の検出器と、該複数の検出器が検出した識別子の検出強度信号の強度に対して所定の演算を行って、各検出器に対する各識別子の相対位置を算出し、該算出の結果から該複数の識別子の配列位置を特定する信号処理手段と、該信号処理手段の算出結果に基づき装着された回転体の種類を識別する識別手段とを有する処理装置とを備えた回転体駆動装置の回転体識別装置を提供している。
【0008】
ここで、該複数の識別子の隣り合う間隔と、該複数の検出器の隣り合う間隔は、該複数の検出器のそれぞれが、複数の識別子のうちの1個の識別子からのみ磁束を受けるように、それぞれ配置されている。
【0009】
また、該複数の識別子はそれぞれマグネットにより構成され、該検出器は磁気センサにより構成され、該マグネットが該磁気センサに与える磁束密度の強さによって変化する該磁気センサの出力値を識別子検出強度信号とする。
【0010】
更に、該複数のマグネットのそれぞれ1個について、少なくとも1個以上の磁気センサが該1個のマグネットを検出するようにマグネットの磁力の強さ、磁気センサの配置問隔と感度が予め定められている。
【0011】
更に、隣り合う2個のマグネットの最小挟角は、磁気センサによってマグネットの数が1個と見なされないように予め定められている。
【0012】
更に、該処理装置は、回転体駆動装置に装着した回転体の回転中に、特定の1個の該識別子を個々の該検出器が検出した結果生じる複数の検出強度の値を、該複数の検出器の感度の個体差を意味する補正値として記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された補正値に基づいて、該識別子検出強度信号を補正する補正手段とを備えている。
【0013】
更に、該検出器は、該回転体回転中は回転速度検出手段として機能するのが好ましい。また、該処理装置は、該回転体回転中は全ての検出器が該識別子を検出することを以って、全ての該検出器が正常であることを確認する確認手段を備えている。また以上の構成を備えた回転体駆動装置を、回転体は試料を装着して遠心分離を行うロータとする遠心機に適用するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態による遠心機のロータ識別装置について図1乃至図6に基づき説明する。遠心機1は、図示せぬ装置本体に固定されたモータベース2に、ダンパたる防振ゴム3を介して駆動源たる誘導モータ4のエンドブラケット5が固定され、エンドブラケット5からはスリーブ6が上方の遠心室方向に延び、スリーブ6の内部には誘導モータ4の出力軸から延びる回転駆動軸7が同心に配置されている。回転駆動軸7の先端にはロータ8を裁置するためのクラウン部9が取付けられている。
【0015】
本実施の形態によるロータ識別装置について説明する。ロータ8の底部8Aにはクラウン部9の形状に合致する係合穴8aが形成されていると共に、図2に示されるように、ロータ8の回転中心を中心とする同一円周上に所定数(本実施の形態では4個)の識別子たるマグネット10が所定間隔に配置されている。また、スリーブ6と同軸的に検出器保持部材20がスリーブ6に固定されている。検出器保持部材20の上面は、ロータ8をクラウン部9に裁置したときにロータ8の底部8Aの底面と対向する位置にあり、検出器20の上面には、回転駆動軸7の軸心を中心とする同一円周上に所定角度毎に複数の検出器たる複数の磁気センサ21が配設されている。
【0016】
ここで4個の識別子10の同一円周上方向の間隔は、ロータ8の種類毎に異ならせて配置される。図2に示されるように、ロータ底部8Aの底面には識別子の単位配置角度θcである配置格子11が等間隔に配置されている。ここで配置格子11は実際にロータ底部8Aに識別子10と同径の複数の凹部を形成することによって提供されるか、またはロータ底部8A上における配置格子と同径の複数の仮想円が同一円周上に配置された仮想の概念である。図2においては、36個の配置格子11があり、4個の識別子10A〜10Dが特定の配置格子上に配置されて、特定のロータを意味するようにしている。そして例えば識別子10Dを別の配置格子上に設けることにより、別の種類のロータを表すようにすることができる。要するに複数の識別子10は、ロータの種類毎に定めた所定の角度の組合せに従って所定の配置格子上に配置される。
【0017】
検出器たる磁気センサ21は図3に示されるように、図2に示したマグネット10の配置格子11の単位配置角度θcより大きい単位角度θsで均等に配置されている。磁気センサ21としては、検出対象であるマグネット10の位置に応じた強度の検出信号を出力できるセンサであることが必要であり、例えばホール素子が用いられる。
【0018】
ここで複数のマグネット10の隣り合う間隔と、複数の磁気センサ21の隣り合う間隔は、ロータ8を遠心機1に装着したときに、複数の磁気センサ21のそれぞれが、複数のマグネットのうち1個のマグネットからのみ磁束を受け、別のマグネットからの磁束の影響を受けないように、それぞれ配置されている。1個の磁気センサについて2個以上のマグネットからの磁束の影響を受けると、磁束密度曲線は2個以上の曲線の重ね合わせとなり、マグネットの位置の特定が困難になるからである。
【0019】
また1個のマグネット10に対して少なくとも1個以上の磁気センサ21がマグネット10の磁束を検出できるようにマグネット10の磁束の強さ、磁気センサ21配置問隔、磁気センサ21の感度などがあらかじめ定められている。また隣り合う2個のマグネット10の最小挟角は、磁気センサ21によってマグネットの数が1個と見なされないように予め定められている。
【0020】
図示せぬ遠心機本体内には図示せぬ制御基板が配置され、この制御基板上には、CPU30と、CPU30に接続されるROM31、RAM32、ドライバ回路33が配置されている。これらによって処理装置25が構成される。CPU30は各種演算を行うと共に信号の入出力を管理する。具体的にはCPU30は検出器21からの検出信号を処理する信号処理部34と、信号処理部34の処理結果に基づき装着されたロータの種類を識別するロータ識別部35と、誘導モータ4の回転を制御するモータ制御部36とが含まれている。ROM31は、遠心機1を動作させるための各種のプログラムやデータテーブル類、例えば、ロータの種類毎のマグネットの配置間隔を表したテーブルが格納されている。RAM32は検出器21から入力されたデータやCPU30での演算結果などを一時的に記憶する。ドライバ回路33は、モータ制御部36からの制御信号に基づいて、誘導モータ4に駆動信号を供給する。またCPU30には、装着すべきロータ8の種類やロータ8の所望の回転速度や回転時間の入力を行う設定操作部37が接続されている。また、設定操作部37により入力された回転速度や回転時間を表示し、運転中の回転速度や回転時間を表示し、装着されたロータ8が所望のロータでない場合に警報表示や警報音を発する表示部38も備えている。設定操作部37にて設定された回転速度や回転時間の入力に基づき、モータ制御部36がモータを回転制御する。
【0021】
次に、ロータ識別の手順について説明する。図4および図5は、磁気センサ21の配置を横軸として磁気センサ21が検出した磁束密度をグラフ化したものであり、図4は、1個のマグネットに対して2個の磁気センサ21が磁束を検出した場合、図5は1個のマグネットに対して3個の磁気センサ21が磁束を検出した場合を示す。図4、図5において21a、21b、21cは磁気センサ21、B1、B2、B3はそれぞれの磁気センサ21a、21b、21cで検出した磁束密度、Mは検出対象のマグネット10、θsは磁気センサ21の配置角、Δθmは磁気センサ21とマグネット10の相対角度を示す。
【0022】
特定のマグネット10の位置の算出は、信号処理部34によってなされ、図6のフローチャートに示されるように、まず全ての磁気センサ21の検出値の入力が行われ(S1〜S3)、次にマグネット10に最も近い磁気センサ21を抽出するために、両隣りより大きい値を検出したセンサ21xを特定する(S4)。これはマグネット10の数と同数の4個が抽出される。例えば図4における21a、図5における21bが、大きい磁束密度を検出した磁気センサである。
【0023】
次に、特定されたセンサ21xに対するマグネットMの位置が演算される(S4)。例えば図4においては、2個の磁束密度検出値B1とB2とを用い、所定の演算を行うことで磁気センサ21aに対するマグネットMの相対角度Δθmが算出される。同様に図5においては3個の磁束密度検出値B1、B2、B3を用いてΔθmが算出される。所定の演算とは、使用したマグネットの形状特性等から理論的に導かれる計算式であってもよいが、信号処理部の処理を軽減するため実験により得た実験式であってもよい。例えば図4において、近似的にΔθmと(θs―Δθm)の比がB1とB2の比に反比例すると仮定すると、
Figure 2004074079
となり、近似式として、
Figure 2004074079
が得られる。ここで得たΔθmと実際のマグネット位置との誤差が、ロータ識別する上で許容値以下であれば、この簡素な計算式を使用することができる。具体的には、磁気センサ21が同一円周上に12個、等間隔に即ち30°で配置されているとし、磁気センサ21a、21b検出した磁束密度がそれぞれB1=40mT、B2=50mTであれば、Δθm=15×30°/(15+40)=8.2°となり、マグネットMは磁気センサ21aから磁気センサ21bに向かって8.2°の位置にあることが推測できる。
【0024】
このようにして、ステップS5において、4個のマグネットについてそれぞれΔθmが算出されて、4個のマグネットの位置が特定された後に、ROM31に記憶されているロータの種類毎のマグネットの配置テーブルのなかのいずれのマグネットの配置に該当するのかが判断され(S7)、装着されたロータの種類が特定される。そして設定操作部37で選択したロータが装着されていれば(S7:Yes)、処理が終了し、遠心分離作業が開始される。一方装着されたロータが選択されたロータでなかった場合には(S7:No)警報音の発生、アラームコードの表示や光の点滅等の警報処理がなされる(S8)。よって使用者が意図したロータのみが確実にセットされ、設定操作部37で設定された回転数と時間でロータが回転して試料の遠心分離が行われる。
【0025】
このように第1の実施の形態による遠心機のロータ識別装置によれば、回転前又は回転停止中のロータの種類を識別でき、また検出器の個数を大幅に減少させることにより従来装置に比べて装置製造コストを大幅に抑えることが可能となる。
【0026】
本発明の第2の実施の形態による遠心機のロータ識別装置について図7乃至図9に基づき説明する。第1の実施の形態では、複数の磁気センサ21の感度の個体差、すなわちバラつきがないことを前提としていたが、実際の磁気センサ21には感度のバラつきが想定されるため、感度の校正が必要となる。第2の実施の形態では、第1の実施の形態におけるステップS4において、磁気センサ21の感度の校正処理がなされる。そのためロータ8を遠心機にセットした後に、第1の実施の形態におけるステップS1の実行前に、図7のフローチャートに示される前処理が実行される。
【0027】
まず、遠心機にセットされたロータの底面部8Aにおいて、複数(4個)のマグネットのうちから1個のマグネットMを特定するため、まずロータ8を回転させる(S11)。回転中のロータ8の複数(4個)のマグネットが、特定の磁気センサを通過すると、マグネット相互の間隔に応じて図8に示すタイムチャートのようなマグネット検出信号が発生する。よって最もパルス間隔が広いところを成す2個のうちの後者、例えば信号S3を特定のマグネットとする。又は特定の磁気センサ上で、最も大きな値の磁束密度を検出したところのマグネットを特定のマグネットとしてもよい。(S12)。
【0028】
次に、磁気センサ21が合計n個(21、21、21、21 ・・・21n)検出器保持部材20に設けられている場合に、ロータ8の回転中に、特定された1個のマグネットMがそれぞれの磁気センサ(21、21、21、21 ・・・21n)を通過した時の磁束密度の最大値C1、C2、C3、・・・Cnを測定する(S13)。図9は各磁気センサが検出した磁束密度の最大値を示すグラフである。この測定は特定の1個のマグネットMに対するものであるため、磁気センサの感度にバラツキがなければ本来は同値となるぺきであるが、図9のグラフに現れた検出値の相違が磁気センサ感度のバラつきの大きさを示す。従って、RAM32にこれら磁束密度の最大値を補正値として記憶(S14)しておき、後に実行される実際のロータ識別時に上記補正値を用いた演算等を行うことにより、磁気センサの感度のバラつきを補正することができる。そこで第1の実施の形態におけるステップS4における検出値Bxは、次のような手順で修正される。
【0029】
はじめにRAM32に記憶されている補正値(磁束密度の最大値C1、C2、C3、・・・Cn)の平均値Cavを算出して、RAM32に平均値を記憶させる。実際のロータ識別時における磁気センサ21xの検出値がBxであるとき、補正された磁束密度B’xは、磁気センサ21xのバラツキが比例係数として発生する場合は、
B’x=Bx・Cav/Cx
として得ることができる。又は磁気センサ21xのバラツキがオフセット量として発生する場合は、
B’x=Bx+(Cav−Cx)
として得ることができる。このようにして両隣りより大きい値を検出したセンサ21xが特定され、第1の実施の形態におけるS5に移行する。
【0030】
上述した実施の形態における回転体識別装置では、構造的には停止中のみならず回転中も識別子であるマグネット10を検出することができ、磁気センサを回転センサとして流用することができる。図8に示される信号のタイムチャートでは、ロータ8に4個のマグネット10が取付けられているため、検出信号S1〜S5の5パルス目までの時問が、ロータの1回転周期に相当し、この時問を測定することによりロータの回転速度を算出することができる。
【0031】
また、ロータ8の回転中は上記した検出信号が全ての磁気センサ21から発生するため、ロータ回転中に他と異なるパルス列信号を発生する磁気センサや、または信号を全く発生しない磁気センサがあれば、これを故障とみなすことができ、特別な機器を組み込むことなく磁気センサの故障診断を行うことができる。
【0032】
本発明による回転駆動装置の回転体識別装置は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で、種々の変形が可能である。例えば、識別子としてマグネット、検出器として磁気センサを用いたが、本発明の識別子や検出器の種類はこれらに限定されない。また、識別子の配置は底面に限定されず、周面などの同一円周上であれば良い。更に、ロータに取付ける識別子の数は4個に限定されない。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、配置格子の間隔と等間隔、又はその間隔よりも狭く複数の検出器を配設するのではなく、識別子との距離に応じた強度の識別子検出強度信号を出力する複数の検出器が同一円周上にかつ配置格子の間隔よりも大きく等間隔に配列されているにも係わらず、信号処理手段と識別手段による処理装置によって、識別子の配列が正確に把握できる。よって、検出器の個数を大幅に減少でき、従来の識別機と比較して低コストにて製造が可能となる。
【0034】
請求項2記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、該複数の識別子の隣り合う間隔と、該複数の検出器の隣り合う間隔は、該複数の検出器のそれぞれが、複数の識別子のうちの1個の識別子からのみ磁束を受けるように、それぞれ配置されているので、1個の磁気センサについて2個以上のマグネットからの磁束の影響を受ける場合と比較して、磁束密度曲線の重ね合わせの概念が生じることがないので、マグネットの位置の特定が容易になる。
【0035】
請求項3記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、複数の識別子をそれぞれマグネットとし、検出器を磁気センサとすることで、識別子と検出器が簡単に提供できる。
【0036】
請求項4記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、複数のマグネットのそれぞれ1個について、少なくとも1個以上の磁気センサが該1個のマグネットを検出するようにマグネットの磁力の強さ、磁気センサの配置問隔と感度が予め定められているので、複数の磁気センサに対する1個のマグネットの磁束密度分布曲線を容易に特定できる。
【0037】
請求項5記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、隣り合う2個のマグネットの最小挟角は、磁気センサによってマグネットの数が1個と見なされないように予め定められているので、隣り合うマグネットの位置を別々に把握することができる。
【0038】
請求項6記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、複数の検出器の感度の個体差を補正値として取り入れているので、個々の識別子の位置をより正確に把握することができる。
【0039】
請求項7記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、検出器は回転体回転中は回転速度検出手段として機能するので、別途回転体の速度検出器を設ける必要がない。
【0040】
請求項8記載の回転体駆動装置の回転体識別装置によれば、処理装置は、回転体回転中は全ての検出器が識別子を検出することを以って、全ての検出器が正常であることを確認する確認手段を備えているので、より正確な識別が可能となる。
【0041】
請求項9記載の遠心機のロータ識別装置は、請求項1乃至8の回転体駆動装置の回転体識別装置を遠心機のロータ識別装置に適用したことで、産業上の利用価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による回転体駆動装置並びに回転体識別装置を示す概略図。
【図2】図1のロータの底面における識別子となるマグネットの配置図。
【図3】第1の実施の形態における回転体識別装置の検出器たる磁気センサの配置図。
【図4】1個のマグネットについて2個の磁気センサが磁束を検出した場合の磁気センサの配置と磁束密度を示すグラフ。
【図5】1個のマグネットについて3個の磁気センサが磁束を検出した場合の磁気センサの配置と磁束密度を示すグラフ。
【図6】第1の実施の形態における回転体識別のための処理手順を示すフローチャート。
【図7】第2の実施の形態における回転体識別のための前処理を示すフローチャート。
【図8】第2の実施の形態において、ロータ回転中の識別子検出信号を示すタイムチャート。
【図9】第2の実施の形態において磁気センサの感度のバラつきを表す概念図。
【符号の説明】
1 回転体駆動装置たる遠心機
4 誘導モータ
8 ロータ
10 識別子たるマグネット、
21 検出器たる磁気センサ
25 処理装置
30 処理装置たるCPU
31 処理装置たるROM
32 処理装置たるRAM
34 信号処理部
35 モータ識別部

Claims (9)

  1. 複数の回転体を交換して装着できる回転体駆動装置に設けられた回転体識別装置であって、
    複数の回転体上であって同一円周上に等間隔に複数形成された配置格子上に、該回転体の種類を表すために回転体毎に特定の複数の配置格子上に場所を異ならせて配列された複数の識別子と、
    複数の回転体のうちの何れかが該回転体駆動装置に装着されたときに、該回転体に対向して、該識別子との距離に応じた強度の識別子検出強度信号を出力する同一円周上にかつ該配置格子の間隔よりも大きく等間隔に配列された複数の検出器と、
    該複数の検出器が検出した識別子の検出強度信号の強度に対して所定の演算を行って、各検出器に対する各識別子の相対位置を算出し、該算出の結果から該複数の識別子の配列位置を特定する信号処理手段と、該信号処理手段の算出結果に基づき装着された回転体の種類を識別する識別手段とを有する処理装置とを備えたことを特徴とする回転体駆動装置の回転体識別装置。
  2. 該複数の識別子の隣り合う間隔と、該複数の検出器の隣り合う間隔は、該複数の検出器のそれぞれが、複数の識別子のうちの1個の識別子からのみ磁束を受けるように、それぞれ配置されていることを特徴とする請求項1記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  3. 該複数の識別子はそれぞれマグネットにより構成され、該検出器は磁気センサにより構成され、該マグネットが該磁気センサに与える磁束密度の強さによって変化する該磁気センサの出力値を識別子検出強度信号とすることを特徴とする請求項1記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  4. 該複数のマグネットのそれぞれ1個について、少なくとも1個以上の磁気センサが該1個のマグネットを検出するようにマグネットの磁力の強さ、磁気センサの配置問隔と感度が予め定められていることを特徴とする請求項3記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  5. 隣り合う2個のマグネットの最小挟角は、磁気センサによってマグネットの数が1個と見なされないように予め定められていることを特徴とする請求項3記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  6. 該処理装置は、回転体駆動装置に装着した回転体の回転中に、特定の1個の該識別子を個々の該検出器が検出した結果生じる複数の検出強度の値を、該複数の検出器の感度の個体差を意味する補正値として記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶された補正値に基づいて、該識別子検出強度信号を補正する補正手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  7. 該検出器は、該回転体回転中は回転速度検出手段として機能することを特徴とする請求項1記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  8. 該処理装置は、該回転体回転中は全ての検出器が該識別子を検出することを以って、全ての該検出器が正常であることを確認する確認手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の回転体駆動装置の回転体識別装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の回転体駆動装置において、該回転体は試料を装着して遠心分離を行うロータであり、該回転体駆動装置は遠心機であることを特徴とする遠心機のロータ識別装置。
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