JP2012154697A - トルク検出装置および電動パワーステアリング装置 - Google Patents

トルク検出装置および電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】体格の小型化が図られるトルク検出装置および電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】トルクセンサ7は、入力軸21に固定されてその回転方向において多極着磁されてなる第1の磁石31と、出力軸22に固定されてその回転方向において第1の磁石31と異なる磁極数に多極着磁されてなる第2の磁石32とを備えてなる。また、第1および第2の磁石31,32の間には、これら磁石の回転に伴う磁界変化に応じて位相の異なる電気信号を生成する第1〜第4の磁気センサ33a〜33dが配設されてなる。そして、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号に基づき入力軸21および出力軸22の回転角の差分が入力軸21および出力軸22の間に連結されるトーションバー23のねじれ角として算出され、当該ねじれ角に基づき入力軸と出力軸との間に作用するトルクが算出される。
【選択図】図2

Description

本発明は、トルク検出装置および電動パワーステアリング装置に関する。
従来、たとえば特許文献1に示されるようなトルク検出装置が知られている。当該装置は、入力軸と出力軸とがトーションバーを介して同軸上に連結されるとともに、入力軸の回転角を検出する第1の回転角検出装置、および出力軸の回転角を検出する第2の回転角検出装置を備えてなる。当該トルク検出装置は、第1および第2の回転角検出装置により検出される入力軸の回転角と出力軸の回転角との差分、すなわちトーションバーのねじれ角に基づき入力軸に印加されるトルクを検出する。当該トルク検出装置は、たとえば電動パワーステアリング装置に使用される。
特開2009−69106号公報
第1の回転角検出装置は、入力軸と一体的に回転する環状の磁石、および当該磁石の回転に伴い変化する磁界に応じた電気信号を生成する3つの磁気センサを備えてなる。これら磁気センサは、磁石の軸線方向において当該磁石に対向して設けられている。第1の回転角検出装置は、この3つの電気信号に基づき磁石、ひいては入力軸の回転角を演算する。第2の回転角検出装置も同様の構成とされている。
ここで、第1および第2の回転角検出装置を近接して設けた場合、これら装置の2つの磁石から発せられる磁界が互いの磁気センサに影響を及ぼし合うことにより、正確な回転角が得られないおそれがある。このため、特許文献1では、第1の回転角検出装置の各磁気センサに対して第2の回転角検出装置の磁石から発せられる磁界が及ばない程度、換言すれば第2の回転角検出装置の各磁気センサに対して第1の回転角検出装置の磁石から発せられる磁界が及ばない程度に、第1および第2の回転角検出装置を離間させている。
このようにすれば確かに各磁気センサの検出精度を維持することが可能になる。しかしその反面で、第1および第2の回転角検出装置との間に一定の離間距離を確保する必要があり、これがトルク検出装置の体格の小型化を阻害する一因となっていた。特に自動車の電動パワーステアリング装置に適用されるトルク検出装置においては、その体格の小型化に対する要求は依然として厳しいところ、前述したように第1および第2の回転角検出装置との間には一定の離間距離を確保する必要がある以上、トルク検出装置の小型化には限界があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、体格の小型化が図られるトルク検出装置および電動パワーステアリング装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、トーションバーの両端に連結された第1および第2の軸の間に作用するトルクを検出するトルク検出装置において、前記第1の軸に固定されてその回転方向において多極着磁されてなる第1の磁石と、前記第2の軸に固定されてその回転方向において前記第1の磁石と異なる磁極数に多極着磁されてなる第2の磁石と、前記第1および第2の磁石の間に配設されてこれら磁石の回転に伴う磁界変化に応じて位相の異なる電気信号を生成する4つの磁気センサと、前記4つの磁気センサにおいて生成される電気信号に基づき前記第1の軸および第2の軸の回転角の差分を前記トーションバーのねじれ角として算出し、当該ねじれ角に基づきトルクを算出する演算手段と、を備えてなることをその要旨とする。
本発明によれば、第1および第2の磁石の間に4つの磁気センサを配設し、これら磁気センサにおいて生成される電気信号を共用して第1および第2の磁石、ひいては第1および第2の軸の回転角が求められる。第1および第2の磁石は、それぞれから発せられる磁界が4つの磁気センサに印加される程度に近接させる必要がある。このため、第1および第2の磁石の間隔を小さく設定することができる。その間隔を小さくする分だけ、トルク検出装置の体格の小型化が図られる。また、4つの磁気センサにおいて生成される電気信号に基づきトーションバーのねじれ角を算出するところ、第1および第2の磁石の間隔は、磁気センサに干渉しない範囲において、小さく設定するほどよい。4つの磁気センサに印加される磁束密度が増大するからである。すなわち、トルク検出装置の体格の小型化が磁気センサの検出精度の維持あるいは向上につながる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトルク検出装置において、前記電気信号は、前記第1の磁石から発せられる磁界変化に基づく第1の信号成分、および前記第2の磁石から発せられる磁界変化に基づく第2の信号成分が合成されたものであって、前記演算手段は、前記電気信号から前記第1の信号成分を前記第1の磁石の磁極数に応じた軸倍角を有する前記第1の軸の電気角として抽出する第1の抽出手段と、前記電気信号から前記第2の信号成分を前記第2の磁石の磁極数に応じた軸倍角を有する前記第2の軸の電気角として抽出する第2の抽出手段と、前記第1の抽出手段により抽出される前記第1の軸の電気角に対応する複数の機械角、および前記第2の抽出手段により抽出される前記第2の軸の電気角に対応する複数の機械角の差分をそれぞれ求めるとともに、これら差分と前記トーションバーの最大許容ねじれ角との比較を通じて前記第1の軸および前記第2の軸の機械角をそれぞれ算出する機械角算出手段と、を備えてなることをその要旨とする。
4つの磁気センサには、第1の磁石から発せられる磁界と、第2の磁石から発せられる磁界とが合成された磁界が印加される。このため、4つの磁気センサにおいて生成される電気信号は、前記第1の磁石から発せられる磁界変化に基づく第1の信号成分、および前記第2の磁石から発せられる磁界変化に基づく第2の信号成分が合成されたものとなる。
本発明によれば、第1の抽出手段により、4つの磁気センサの電気信号から、第1の信号成分を第1の磁石の磁極数に応じた軸倍角を有する第1の軸の電気角として抽出する。また、第2の抽出手段により、4つの磁気センサの電気信号から、第2の信号成分を第2の磁石の磁極数に応じた軸倍角を有する第2の軸の電気角として抽出する。ここで、第1および第2の軸の電気角は、それぞれの軸倍角に応じた複数の機械角に対応する。そこで、第1および第2の軸の回転角(機械角)は、トーションバーの最大許容ねじれ角によって制限されることを利用して、第1および第2の軸の回転角を求める。すなわち、第1および第2の軸の回転角の差分(絶対値)が最大許容ねじれ角を超えることはない。このため、第1および第2の軸の電気角に対応する複数の回転角(機械角)の差分とトーションバーの最大許容ねじれ角との大小をそれぞれ比較することにより、第1および第2の軸の回転角(機械角)をそれぞれ算出することが可能である。
請求項3に記載の発明は、電動パワーステアリング装置において、請求項1または請求項2に記載のトルク検出装置を備えてなることをその要旨とする。
請求項1または請求項2に記載のトルク検出装置によれば、その体格の小型化が図られる。このため、当該トルク検出装置は、車両への搭載性の観点などから小型化に対する要望がある電動パワーステアリング装置に好適である。
本発明によれば、トルク検出装置および電動パワーステアリング装置の体格の小型化が図られる。
電動パワーステアリング装置の概略構成を示す構成図。 トルクセンサの半断面図。 (a)は図2のB−B線断面図、(b)は図2のA−A線断面図。 トルクセンサの電気的な構成を示すブロック図。 (a)は第1の磁石の磁界変化に対する一の磁気センサの出力波形図、(b)は第2の磁石の磁界変化に対する一の磁気センサの出力波形図、(c)は第1および第2の磁石の磁界の合成磁界に対する一の磁気センサの出力波形図。 入力軸および出力軸の回転角の算出処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を、電動パワーステアリング装置に具体化した一実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
<電動パワーステアリング装置の概要>
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1において、ハンドル2(ステアリングホイール)と一体回転するステアリングシャフト3は、ハンドル2側からコラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9及びピニオンシャフト10の順に連結されてなる。ピニオンシャフト10はこれに直交して設けられるラック軸5のラック部分5aに噛合されている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ピニオンシャフト10及びラック部分5aからなるラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動が、ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルアームに伝達されることにより、転舵輪12の舵角が変更される。
また、電動パワーステアリング装置1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置(パワーアシストユニット)13、及び操舵力補助装置13の作動を制御する電子制御装置(ECU)14を備えてなる。
操舵力補助装置13の駆動源であるモータ15は、ウォーム16及びウォームホイール17からなる減速機構18を介してコラムシャフト8に作動連結されている。モータ15の回転力は減速機構18により減速されて、この減速された回転力がアシスト力として操舵系、正確にはコラムシャフト8に伝達される。電子制御装置14は、このアシスト力を次のようにして制御する。すなわち、電子制御装置14は、転舵輪12等に設けられる車速センサ19を通じて車速Vを、またコラムシャフト8に設けられるトルクセンサ7を通じてハンドル2に印加される操舵トルクτを取得する。そして電子制御装置14は、これら車速V及び操舵トルクτに基づき運転者の要求および走行状態に応じた目標アシスト力を算出し、この算出される目標アシスト力を発生させるべくモータ15の給電制御を行う。このモータ15の給電制御を通じて操舵系に印加されるアシスト力が制御される。
<トルクセンサ>
つぎに、トルクセンサの構成について詳細に説明する。図1に示されるように、トルクセンサ7は、コラムシャフト8におけるハンドル2と操舵力補助装置13との間に設けられている。図2に示すように、トルクセンサ7は、入力軸21、出力軸22、およびこれらの間を連結するトーションバー23を備えてなる。入力軸21は、コラムシャフト8のハンドル2側の部分に、出力軸22はコラムシャフト8の操舵力補助装置13側の部分に連結される。入力軸21および出力軸22の互いに対向する2つの端部には、それぞれ円筒状の第1および第2の支持部21a,22aが形成されている。これら第1および第2の支持部21a,22aの外径は、それぞれ入力軸21および出力軸22の外径よりも大きく設定されている。
また、入力軸21および出力軸22の間には、回転角センサ24が設けられている。回転角センサ24は、第1の磁石31、第2の磁石32、および4つの磁気センサ33(33a〜33d)を備えてなる。
第1および第2の磁石31,32は、それぞれ両端が開口した円筒状に形成されるとともに、それらの周方向に沿って極性の異なる複数の磁極(N極およびS極)が交互に形成された多極磁石として形成されている。図3(a)に示されるように、正極および負極を1組としたとき、第1の磁石31には4組の磁極(合計8極)が、同じく図3(b)に示されるように、第2の磁石32には5組(合計10極)の磁極が形成されている。第1の磁石31は、トーションバー23に挿通された状態で、第1の支持部21aの入力軸21と反対側の側面に固定されている。第2の磁石32は、トーションバー23に挿通された状態で、第2の支持部22aの出力軸22と反対側の側面に固定されている。
そして第1および第2の磁石31,32の間には、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dが配設されている。第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは、同一の平面上に設けられている。また、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dと第1の磁石31との間の距離、ならびに第1〜第4の磁気センサ33a〜33dと第2の磁石32との間の距離は、それぞれ同じとされている。なお、これら距離は、入力軸21および出力軸22の中心軸に沿う方向における第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの中心から、第1および第2の磁石32,33の対向面までの距離である(図2参照)。
図3(a),(b)に示されるように、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは、第1および第2の磁石31,32の円周方向に沿って設けられている。また、第1および第3の磁気センサ33a,33c、ならびに第2および第4の磁気センサ33b,33dは、それぞれ互いに180°だけ配置をずらして設けられている。詳述すると、図3(b)に示すように、入力軸21側から第2の磁石32を見たとき、第1の磁気センサ33aは、第2の磁石32の12時位置に対応して設けられている。第2の磁気センサ33bは、第2の磁石32の12時位置を0°としたとき、22.5°の位置に対応して設けられている。同様に、第3の磁気センサ33cは180°の位置、第4の磁気センサ33dは202.5°の位置にそれぞれ対応して設けられている。
<電気的な構成>
つぎに、トルクセンサの電気的な構成を説明する。図4に示すように、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは、マイクロコンピュータ34に接続されている。
本例では、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dとしてホールセンサが採用されている。ホールセンサは、ホール素子および信号処理回路などが単一のICチップに集積化されてなるものであって、その感磁面に対して直交する方向の磁界を検出する。各種のホールセンサの中でも、いわゆる交番磁界検出タイプのものが好適である。当該タイプのホールセンサは、S極からN極、あるいはN極からS極への磁界の変化(交番磁界)を検出するとともに、N極の磁界が印加されたときには正(+)の電気信号を、S極の磁界が印加されたときには負(−)の電気信号を生成する。また、ホールセンサの出力は磁界の強さ、すなわち磁束密度の大きさに比例する。
ホールセンサが異なる極性(N極およびS極)の境界に対応して位置するとき、感磁面に直交する磁束密度は最も小さくなる。また、当該センサが磁極の中央に対応して位置するとき、感磁面に直交する磁束密度は最も大きくなる。また、当該センサに対応する磁極がS極からN極、あるいはN極からS極へ変位する過程においては、感磁面に直交する磁束密度は徐々に減少して磁極の境界において最も少なくなり、当該境界を越えるにつれて徐々に増大して磁極の中央において最も多くなる。すなわちこの場合、当該センサには正弦波状に変化する磁界が印加される。
第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは、自身に印加される磁界の変化に応じた電気信号を生成する。
例えば、第1の磁気センサ33aに第1の磁石31からの磁界のみが印加される場合を想定する。この場合、第1の磁気センサ33aには、第1の磁石31の回転に伴いN極およびS極の磁界が交互に印加される。第1の磁気センサ33aは、第1の磁石31から発せられる磁界の変化に応じた電気信号を生成する。この場合、入力軸21の回転角度(機械角)と、第1の磁気センサ33aの出力との関係は、図5(a)のグラフのようになる。当該グラフの横軸は入力軸21の回転角、同じく縦軸は第1の磁気センサ33aの出力(電圧値)である。当該グラフに示されるように、入力軸21の回転に伴い、第1の磁気センサ33aにおいて生成される電気信号は正弦波状に変化する。本例では、入力軸21が1回転する間に、第1の磁気センサ33aでは4周期分の電気信号が生成される。すなわち、入力軸21の回転角(機械角)に対する当該電気信号の電気角の比である軸倍角は4倍角(4X)とされている。軸倍角は、第1の磁石31の磁極数により決まる。磁極数の1/2が軸倍角に相当する。
また、第1の磁気センサ33aに第2の磁石32からの磁界のみが印加される場合を想定する。この場合、第1の磁気センサ33aには、第2の磁石32の回転に伴いN極およびS極の磁界が交互に印加される。第1の磁気センサ33aは、第2の磁石32から発せられる磁界の変化に応じた電気信号を生成する。この場合、出力軸22の回転角度(機械角)と、第1の磁気センサ33aの出力との関係は、図5(b)のグラフのようになる。
当該グラフに示されるように、出力軸22の回転に伴い、第1の磁気センサ33aにおいて生成される電気信号は正弦波状に変化する。本例では、出力軸22が1回転する間に、第1の磁気センサ33aでは5周期分の電気信号が生成される。すなわち、軸倍角は5倍角(5X)とされている。
なお、第2〜第4の磁気センサ33b〜33dについても同様である。これら第2〜第4の磁気センサ33b〜33dでは、第1の磁気センサ33aに対する相対的な位置関係に応じて位相がずれた正弦波状の電気信号が生成される。第1の磁気センサ33aの位相を0°としたとき、第2〜第4の磁気センサ33b〜33dの出力波形は、図5(a)および図5(b)に示される第1の磁気センサ33aの出力波形に対して、それぞれ22.5°、180°、202.5°だけ位相がずれた波形となる。
前述したように、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは、第1および第2の磁石31,32の間に設けられている。また入力軸21および出力軸22の回転角も互いに異なる。このため実際には、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dには、第1および第2の磁石31,32からそれぞれ発せられる磁界が互いに干渉し合ってなる合成磁界が印加される。第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは、当該合成磁界に応じた電気信号を生成する。
すなわち、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号は、それぞれ第1の磁石31から発せられる磁界に応じて生成される電気信号(以下、「4倍角成分(第1の信号成分)」という。)と、第2の磁石32から発せられる磁界に応じて生成される電気信号(以下、「5倍角成分(第2の信号成分)」という。)とが合成されたものとなる。第1の磁気センサ33aを例に挙げると、入力軸21あるいは出力軸22の回転角(機械角)と、第1の磁気センサ33aの出力との関係は、実際には、図5(c)のグラフのようになる。当該グラフに示されるように、入力軸21あるいは出力軸22の回転に伴い、第1の磁気センサ33aにおいて生成される電気信号は、正弦波状に変化する部分も見られるものの、全体としては不規則な曲線を描くように変化する。第2〜第4の磁気センサ33b〜33dにおいても同様である。
マイクロコンピュータ34は、回転角検出部35、操舵トルク検出部36および異常判定部37を備えてなる。回転角検出部35は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号に基づき、入力軸21および出力軸22の回転角θ1,θ2をそれぞれ演算する。これら2つの回転角θ1,θ2の算出処理については、後に詳述する。操舵トルク検出部36は、回転角検出部35により算出される2つの回転角θ1,θ2の差分、すなわちトーションバー23のねじれ角に基づき操舵トルクτを演算する。異常判定部37は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号に基づき、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの異常の有無を検出する。第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの異常検出処理についても、後に詳述する。
<θ1,θ2演算処理>
つぎに、前述のように構成されたトルクセンサ7による入力軸21および出力軸22の回転角の検出処理手順を図6のフローチャートに従って説明する。このフローチャートは、マイクロコンピュータ34に記憶された制御プログラムに基づき、定められた制御周期で実行される。
マイクロコンピュータ34は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号S1〜S4を取り込む(ステップS101)。
これら電気信号S1〜S4の値、すなわちサンプリング値V1〜V4は、それぞれ次式(A)〜(D)のように表すことができる。
V1=sin(4θ1)+sin(5θ2) …(A)
V2=sin4(θ1+22.5°)+sin5(θ2+22.5°)
=sin(4θ1+90°)+sin(5θ2+112.5°)
=cos(4θ1)+sin(5θ2+112.5°) …(B)
V3=sin4(θ1+180°)+sin5(θ2+180°)
=sin(4θ1+720°)+sin(5θ2+900°)
=sin(4θ1)−sin(5θ2) …(C)
V4=sin4(θ1+202.5°)+sin5(θ2+202.5°)
=sin(4θ1+810°)+sin(5θ2+1012.5°)
=sin(4θ1+90°)+sin(5θ2+292.5°)
=cos(4θ1)−sin(5θ2+112.5°) …(D)
ただし、θ1は入力軸21の回転角(機械角)、θ2は出力軸22の回転角(機械角)、4θ1は入力軸21の回転角(電気角)、5θ2は出力軸22の回転角(電気角)である。
<4倍角成分の抽出処理>
つぎにマイクロコンピュータ34は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号から、第1の信号成分である4倍角成分(4θ1が含まれる項)を第1の磁石31の磁極数に応じた軸倍角を有する入力軸21の電気角として抽出する。
マイクロコンピュータ34はまず、サンプリング値V1〜V4に含まれる5倍角成分(5θ2が含まれる項)を除去する。すなわち、マイクロコンピュータ34は、次式(E)で示されるように、第1および第3の磁気センサ33a,33cにおいて生成される電気信号S1,S3のサンプリング値V1,V3の平均値を算出する(ステップS102)。
(V1+V3)/2
=[{sin(4θ1)+sin(5θ2)}+{sin(4θ1)−sin(5θ2)}]/2
=sin(4θ1) …(E)
また、マイクロコンピュータ34は、次式(F)で示されるように、第2および第4の磁気センサ33b,33dにおいて生成される電気信号S2,S4のサンプリング値V2,V4の平均値を算出する(ステップS103)。
(V2+V4)/2
=[{cos(4θ1)+sin(5θ2+112.5°)}+{cos(4θ1)−sin(5θ2+112.5°)}]/2
=cos(4θ1) …(F)
つぎに、マイクロコンピュータ34は、ステップS102およびステップS103の演算結果を使用して、入力軸21の回転角(電気角)4θ1を次式(G)に基づき演算する(ステップS104)。
4θ1
=arctan{sin(4θ1)/cos(4θ1)}
=arctan[{(V1+V3)/2}/{(V2+V4)/2}] …(G)
<5倍角成分の抽出処理>
つぎにマイクロコンピュータ34は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号から、第2の信号成分である5倍角成分(5θ2が含まれる項)を第2の磁石32の磁極数に応じた軸倍角を有する出力軸22の電気角として抽出する。
マイクロコンピュータ34はまず、サンプリング値V1〜V4に含まれる4倍角成分(4θ1が含まれる項)を除去する。すなわち、マイクロコンピュータ34は、次式(H)で示されるように、第1および第3の磁気センサ33a,33cにおいて生成される電気信号S1,S3のサンプリング値V1,V3の差を求め、その差の値を2で割る(ステップS105)。
(V1−V3)/2
=[{sin(4θ1)+sin(5θ2)}−{sin(4θ1)−sin(5θ2)}]/2
=sin(5θ2) …(H)
また、マイクロコンピュータ34は、次式(I)で示されるように、第2および第4の磁気センサ33b,33dにおいて生成される電気信号S2,S4のサンプリング値V2,V4の差を求め、その差の値を2で割る(ステップS106)。
(V2−V4)/2
=[{cos(4θ1)+sin(5θ2+112.5°)}−{cos(4θ1)−sin(5θ2+112.5°)}]/2
=sin(5θ2+112.5°) …(I)
つぎに、マイクロコンピュータ34は、ステップS105およびステップS106の演算結果を使用して、出力軸22の回転角(電気角)5θ2を次式(J)に基づき演算する(ステップS107)。
5θ2=arctan{sin(5θ2)/cos(5θ2)} …(J)
ただし、式(J)のcos(5θ2)は、次式(K)で示されるように、先の式(I)を変形することにより得られる。
sin(5θ2+112.5°)
=sin(5θ2)cos(112.5°)+cos(5θ2)sin(112.5°) …(K)
そして、式(K)に基づき、cos(5θ2)は次式(L)で表される。
cos(5θ2)={sin(5θ2+112.5°)−sin(5θ2)cos(112.5°)}/sin(112.5°) …(L)
<機械角の算出処理>
つぎに、マイクロコンピュータ34は、入力軸21の回転角4θ1(電気角)、および出力軸22の回転角5θ2(電気角)を使用して、入力軸21の回転角θ1(機械角)および出力軸22の回転角θ2(機械角)を演算する(ステップS108)。
ここで、入力軸21および出力軸22の電気角は、それぞれの軸倍角に応じた複数の機械角に対応する。
すなわち、軸倍角が4倍である電気角に対応する機械角は、つぎの4つである。ただし、α=4θ1である。
θ1=(α/4)+0°、(α/4)+90°、(α/4)+180°、(α/4)+270°
また、軸倍角が5倍である電気角に対応する機械角は、つぎの5つである。ただし、β=5θ2である。
θ2=(β/5)+0°、(β/5)+72°、(β/5)+144°、(β/5)+216°、(β/5)+288°
そこで、マイクロコンピュータ34は、入力軸21および出力軸22の回転角θ1,θ2(機械角)は、トーションバー23の最大許容ねじれ角Δθの範囲内に制限されることを利用して、2つの回転角θ1,θ2(機械角)を求める。すなわち、入力軸21および出力軸22の回転角の差分(絶対値)が最大許容ねじれ角Δθを超えることはない。このため、入力軸21および出力軸22の差分とトーションバー23の最大許容ねじれ角Δθとの比較を通じて、入力軸21および出力軸22の回転角θ1,θ2をそれぞれ算出することが可能である。
マイクロコンピュータ34は、次式(M)に基づき回転角θ1,θ2(機械角)を検出する。すなわち、次式(M)を満たす回転角θ1,θ2をその時々の回転角θ1,θ2(機械角)と推定する。
│θ1−θ2│≦Δθ …(M)
以上で、入力軸21の回転角θ1、および出力軸22の回転角θ2の算出処理は完了となる。マイクロコンピュータ34は、算出される2つの回転角θ1,θ2の差分に基づき操舵トルクτを演算する。
<異常判定処理>
つぎに、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの異常検出処理について説明する。
第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの少なくとも一に異常が発生した場合、その異常が発生した磁気センサにおいて生成される電気信号の値(サンプリング値V1〜V4)は、正常時の値と異なる。このため、先の図6のフローチャートにおけるステップS104で算出される回転角4θ1(電気角)、およびステップS107で算出される回転角5θ2(電気角)についても、それぞれ正常時の値と異なる。このことを利用して、マイクロコンピュータ34(異常判定部37)は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの異常の有無を検出する。
すなわち、マイクロコンピュータ34は、回転角4θ1(=α),5θ2(=β)を、先の式(A)〜(D)に代入することにより得られるサンプリング値V1c〜V4cと、正常時のサンプリング値V1〜V4(理論値)と比較する。マイクロコンピュータ34は、各サンプリング値V1c〜V4cと各サンプリング値V1〜V4とが一致する旨判断されるときには正常、一致しない旨判断されるときには異常である旨判定する。なお、正常時のサンプリング値V1〜V4(理論値)は、マイクロコンピュータ34に予め記憶される。
マイクロコンピュータ34は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの少なくとも一に異常がある旨判定したときには、たとえば入力軸21および出力軸22の回転角の算出処理、あるいは操舵トルクτの算出処理を停止する。なお、sinθ+cosθ=1であることを利用して、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの異常の有無を判定することも可能である。
<実施の形態の効果>
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1および第2の磁石31,32の間に第1〜第4の磁気センサ33a〜33dを配設し、これら第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号S1〜S4を共用して第1および第2の磁石31,32、ひいては入力軸21および出力軸22の回転角θ1,θ2を求めるようにした。第1および第2の磁石31,32は、それぞれから発せられる磁界が第1〜第4の磁気センサ33a〜33dに印加される程度に近接させる必要がある。このため、第1および第2の磁石31,32の間隔を小さく設定することができる。その間隔を小さくする分だけ、トルクセンサ7の体格の小型化が図られる。
(2)また、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号に基づきトーションバー23のねじれ角を算出するところ、第1および第2の磁石31,32の間隔は、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dに干渉しない範囲において、小さく設定するほどよい。第1〜第4の磁気センサ33a〜33dに印加される磁束密度が増大するからである。すなわち、トルクセンサ7の体格の小型化が、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの検出精度の維持あるいは向上につながる。
(3)第1〜第4の磁気センサ33a〜33dには、第1の磁石31から発せられる磁界と、第2の磁石32から発せられる磁界とが合成された磁界が印加される。このため、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号は、第1の磁石31から発せられる磁界変化に基づく第1の信号成分(4倍角成分)、および第2の磁石32から発せられる磁界変化に基づく第2の信号成分(5倍角成分)が合成されたものとなる。
本例によれば、第1の抽出手段として機能するマイクロコンピュータ34により、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの電気信号から、第1の信号成分を第1の磁石31の磁極数に応じた軸倍角を有する入力軸21の電気角として抽出する。また、第2の抽出手段としても機能するマイクロコンピュータ34により、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dの電気信号から、第2の信号成分を第2の磁石32の磁極数に応じた軸倍角を有する出力軸の電気角として抽出する。
ここで、入力軸21および出力軸22の電気角は、それぞれの軸倍角に応じた複数の機械角に対応する。そこで、機械角算出手段としても機能するマイクロコンピュータ34は、入力軸21および出力軸22の回転角(機械角)はトーションバー23の最大許容ねじれ角によって制限されることを利用して、入力軸21および出力軸22の回転角を求める。すなわち、入力軸21および出力軸22の回転角の差分(絶対値)が最大許容ねじれ角を超えることはない。このため、入力軸21および出力軸22の電気角に対応する複数の回転角θ1,θ2(機械角)の差分とトーションバー23の最大許容ねじれ角Δθとの大小を比較することにより、入力軸21および出力軸22の回転角をそれぞれ算出することが可能である。
(4)本例のトルクセンサ7によれば、その体格の小型化が図られる。このため、当該トルクセンサ7は、車両への搭載性の観点などから小型化に対する要望がある電動パワーステアリング装置1に好適である。電動パワーステアリング装置1の体格の小型化も可能となる。
(5)第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号に基づき、入力軸21および出力軸22の回転角をそれぞれ検出することができる。このため、入力軸21および出力軸22にそれぞれ個別に磁気センサ群を設ける場合に比べて、磁気センサの個数を低減させることが可能となる。特に、異常検出機能を持たせる場合には有効である。たとえば特許文献1を例に挙げると、第1および第2の軸にそれぞれ3つ(合計6つ)の磁気センサを設ける必要がある。本例では、4つの磁気センサを設けるだけでよい。
(6)入力軸21の回転角θ1をハンドル2の操舵角θsとして求めることができる。このトルクセンサ7により算出される操舵角θsを、車両の安定性制御システムなどの各種システムで利用することにより、専用の舵角センサが不要となる。トルクセンサ7、ひいては電動パワーステアリング装置1の付加価値も高められる。
(7)出力軸22の回転角θ2に基づき、モータ15の回転角速度ωを求めることができる。そして、この回転角速度ωをモータ15の制御に利用することも可能である。たとえば、モータ15としてブラシ付きモータを使用する場合、電子制御装置14はトルクセンサ7を通じてモータの回転角速度ωを正確に把握することができるので、当該モータのより精度の高い制御を実行可能となる。
<他の実施の形態>
なお、前記実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本例では、第1および第2の磁石31,32を、それぞれ入力軸21および出力軸の先端面に設けたが、先端の外周面に嵌合するなどしてもよい。この場合であれ、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dは第1および第2の磁石31,32の間に配設する。
・本例では、トルクセンサ7をいわゆるコラム型の電動パワーステアリング装置に適用したが、いわゆるピニオン型あるいはラックアシスト型のものに適用することも可能である。
・本例では、電子制御装置14は、操舵トルクτおよび車速Vに基づき目標アシスト力(正確には、目標アシスト力に応じた電流指令値)を算出するようにしたが、当該算出のパラメータとして操舵角θsを加えてもよい。運転者の要求をより反映させた目標アシスト力の算出が可能になる。操舵角θsは、前述したように入力軸21の回転角θ1に基づき算出可能である。
・本例では、第1および第2の磁石31,32と、同一平面上に配設された第1〜第4の磁気センサ33a〜33dとの距離をそれぞれ同じ程度としたが、当該距離を異ならせてもよい。このようにしても、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dにおいて生成される電気信号に基づき、操舵トルクτなどを算出可能である。
・本例では、第1〜第4の磁気センサ33a〜33dを設けたが、5つ以上の磁気センサを設けてもよい。たとえば、5つの磁気センサのうち任意の4つの磁気センサにおいて生成される電気信号に基づき、入力軸21および出力軸22の回転角、ならびに入力軸21に印加されるトルクの検出が可能である。5つの磁気センサのうちいずれか一の磁気センサに異常が発生した場合であれ、残りの4つの磁気センサを使用して、操舵トルクτなどを算出可能である。またこの場合、各磁気センサを第1の磁石31あるいは第2の磁石32の回転方向に沿って等間隔に配設してもよい。6つ以上の磁気センサを設ける場合も同様である。
・第1および第2の磁石31,32の磁極数は、適宜変更してもよい。ただし、互いの磁極数は異ならせる。
・本例では、電動パワーステアリング装置1のトルクセンサ7を例に挙げて説明したが、当該トルクセンサ7は、電動パワーステアリング装置以外の用に供することも可能である。
<他の技術的思想>
次に、前記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項2に記載のトルク検出装置において、前記4つの磁気センサは、前記第1および第2の磁石の円周方向に沿って、かつ第1および第3の磁気センサ、ならびに第2および第4の磁気センサは、それぞれ互いに180°だけ配置をずらして設け、前記第1の抽出手段は、第1および第3の磁気センサにより生成される2つの電気信号の加算値を当該2つの電気信号を生成した磁気センサの個数である2で除算することにより前記電気信号から前記第2の信号成分が除去された第1の抽出信号を生成するとともに、第2および第4の磁気センサにより生成される2つの電気信号の加算値を当該2つの電気信号を生成した磁気センサの個数である2で除算することにより前記電気信号から前記第2の信号成分が除去された第2の抽出信号を生成し、前記第1および第2の抽出信号の逆正接値を前記第1の軸の電気角として算出し、前記第2の抽出手段は、第1および第3の磁気センサにより生成される2つの電気信号の減算値を当該2つの電気信号を生成した磁気センサの個数である2で除算することにより前記第1の信号成分が除去された第3の抽出信号を生成するとともに、第2および第4の磁気センサにより生成される2つの電気信号の減算値を当該2つの電気信号を生成した磁気センサの個数である2で除算することにより前記電気信号から前記第1の信号成分が除去された第4の抽出信号を生成し、前記第3および第4の抽出信号の逆正接値を前記第2の軸の電気角として算出するトルク検出装置。なお、先のステップS102,S103の演算結果は、それぞれ第1および第2の抽出信号に相当する。また、先のステップS105,S106の演算結果は、それぞれ第3および第4の抽出信号に相当する。
1…電動パワーステアリング装置、7…トルクセンサ(トルク検出装置)、21…入力軸(第1の軸)、22…出力軸(第2の軸)、23…トーションバー、31…第1の磁石、32…第2の磁石、33a〜33d…第1〜第4の磁気センサ、34…マイクロコンピュータ(演算手段)。

Claims (3)

  1. トーションバーの両端に連結された第1および第2の軸の間に作用するトルクを検出するトルク検出装置において、
    前記第1の軸に固定されてその回転方向において多極着磁されてなる第1の磁石と、
    前記第2の軸に固定されてその回転方向において前記第1の磁石と異なる磁極数に多極着磁されてなる第2の磁石と、
    前記第1および第2の磁石の間に配設されてこれら磁石の回転に伴う磁界変化に応じて位相の異なる電気信号を生成する4つの磁気センサと、
    前記4つの磁気センサにおいて生成される電気信号に基づき前記第1の軸および第2の軸の回転角の差分を前記トーションバーのねじれ角として算出し、当該ねじれ角に基づきトルクを算出する演算手段と、を備えてなるトルク検出装置。
  2. 請求項1に記載のトルク検出装置において、
    前記電気信号は、前記第1の磁石から発せられる磁界変化に基づく第1の信号成分、および前記第2の磁石から発せられる磁界変化に基づく第2の信号成分が合成されたものであって、
    前記演算手段は、前記電気信号から前記第1の信号成分を前記第1の磁石の磁極数に応じた軸倍角を有する前記第1の軸の電気角として抽出する第1の抽出手段と、
    前記電気信号から前記第2の信号成分を前記第2の磁石の磁極数に応じた軸倍角を有する前記第2の軸の電気角として抽出する第2の抽出手段と、
    前記第1の抽出手段により抽出される前記第1の軸の電気角に対応する複数の機械角、および前記第2の抽出手段により抽出される前記第2の軸の電気角に対応する複数の機械角の差分をそれぞれ求めるとともに、これら差分と前記トーションバーの最大許容ねじれ角との比較を通じて前記第1の軸および前記第2の軸の機械角をそれぞれ算出する機械角算出手段と、を備えてなるトルク検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のトルク検出装置を備えてなる電動パワーステアリング装置。
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