JP5434830B2 - 回転角検出装置 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、前記レゾルバは、前記回転角に応じた振幅変化の位相が均等にずれるように設定された三相以上の前記センサ信号を出力するものであって、前記検出手段は、前記各センサ信号における任意の二信号の組み合わせ数に対応した複数の回転角検出値を演算し、該各回転角検出値間の差分、又は前記各回転角検出値の総和の少なくとも何れかを監視することにより異常判定を実行すること、を要旨とする。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
図3に示すように、本実施形態のECU11は、モータ制御信号を出力することによりモータ制御手段を構成する制御マイコン31と、そのモータ制御信号に基づいてモータ12に三相の駆動電力を供給する駆動回路32とを備えている。
次に、本実施形態における回転角検出過程についての異常判定の態様について説明する。
b/c=sin(θ+120°)/sin(θ+240°) ・・・(2)
c/a=sin(θ+240°)/sinθ ・・・(3)
tanθ=a√3/(2b+a) ・・・(4)
tanθ=(b+c)√3/(c−b) ・・・(5)
tanθ=−a√3/(2c+a) ・・・(6)
即ち、各センサ信号Sa,Sb,Scの振幅(ピーク・トゥ・ピーク値)を用いる場合(例えば、特許文献2参照)と同様、そのサンプリング値a,b,cを用いても、次の各式に示す正接逆関数(アークタンジェント)から、各センサ信号Sa,Sb,Scにおける任意の二信号の組み合わせ数に対応した3つの回転角検出値θ1,θ2,θ3が得られる。
θ2=arctan((b+c)√3/(c−b)) ・・・(8)
θ3=arctan(−a√3/(2c+a)) ・・・(9)
そして、本実施形態の監視マイコン41は、このようにして演算される3つの回転角検出値θ1,θ2,θ3に基づいて、その回転角検出過程についての異常判定を実行する。
図5のフローチャートに示すように、監視マイコン41は、レゾルバ16の出力する各相のセンサ信号Sa,Sb,Sc、及び制御マイコン31の出力する励磁信号S_eをサンプリングすると(ステップ101)、先ず、その各センサ信号Sa,Sb,Scのサンプリング値a,b,cの総和(の絶対値)を所定の閾値α0と比較する(ステップ102)。
(1)ECU11は、励磁信号S_eを出力する制御マイコン31とは独立に設けられた監視マイコン41を備える。監視マイコン41は、レゾルバ16の出力する各相のセンサ信号Sa,Sb,Scを独自にサンプリングし、その各サンプリング値a,b,cに基づいて、該各センサ信号Sa,Sb,Scにおける任意の二信号の組み合わせ数に対応した3つの回転角検出値θ1,θ2,θ3を演算する。そして、その該各回転角検出値θ1,θ2,θ3間の差分(|θ1−θ2|,|θ2−θ3|,|θ3−θ1|)、及びその総和(|θ1+θ2+θ3|)を監視することにより、回転角検出過程についての異常判定を実行する。また、監視マイコン41は、各センサ信号Sa,Sb,Scと同一のタイミングで励磁信号S_eをサンプリングする。そして、当該励磁信号S_eのサンプリング値Rが「負」である場合には、上記各センサ信号Sa,Sb,Scのサンプリング値a,b,cの符号を反転して、上記各回転角検出値θ1,θ2,θ3の演算を実行する。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・更に、上記実施形態では、本発明を、回転角検出装置としてのECU11が、モータ12に設けられたレゾルバ16が出力する各センサ信号Sa,Sb,Scに基づき同モータ12の回転角θを検出する構成に具体化した。しかし、これに限らず、図6に示すように、ステアリングシャフト3の途中に設けられたトーションバー42を挟んで一対のレゾルバ43A,43Bを配置してなる所謂ツインレゾルバ型のトルクセンサ44を備える構成に適用してもよい。
(イ)前記検出手段は、前記各センサ信号のサンプリング値の総和を監視することにより異常判定を実行すること、を特徴とする回転角検出装置。即ち、各センサ信号は、回転角に応じた振幅変化の位相が均等間隔でずれるように設定されていることから、理論上、各サンプリング値の総和は「0」となる。従って、上記構成によれば、より高精度に、その異常判定を行うことができる。
上記構成によれば、各センサ信号の振幅(ピーク・トゥ・ピーク値)を演算するために行う励磁信号一周期内における複数回のサンプリング、及び最小二乗フィッティングを必要としないことから、その回転角検出に要する演算負荷を大幅に低減することができる。
Claims (2)
- 励磁信号に基づき回転角に応じて振幅が変化する複数相のセンサ信号を出力するレゾルバと、前記励磁信号を出力する励磁信号出力手段とを備えた回転角検出装置において、
前記励磁信号出力手段とは独立に設けられて、前記各センサ信号及び前記励磁信号を同一のタイミングでサンプリングする検出手段を備え、
前記検出手段は、各センサ信号のサンプリング値に基づいて、回転角検出値を演算し、前記励磁信号のサンプリング値が負である場合には、前記各センサ信号のサンプリング値の符号を反転して前記回転角検出値を演算すること、
を特徴とする回転角検出装置。 - 前記レゾルバは、前記回転角に応じた振幅変化の位相が均等にずれるように設定された三相以上の前記センサ信号を出力するものであって、
前記検出手段は、前記各センサ信号における任意の二信号の組み合わせ数に対応した複数の回転角検出値を演算し、該各回転角検出値間の差分、又は前記各回転角検出値の総和の少なくとも何れかを監視することにより異常判定を実行すること、を特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
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