JP2009297627A - 遠心機 - Google Patents

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Takahiro Fujimaki
貴弘 藤巻
Hiroshi Hayasaka
浩 早坂
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Abstract

【課題】本発明の一つの目的は、ロータを運転させることなく、またはドアを閉めることなく、ロータの種類を識別できるロータおよび遠心機を提供することにある。
【解決手段】
遠心機1のロータ7の識別手段において、ロータ7の底部7mの外周面に識別用基準面7a、7bを形成し、遠心機本体1には、識別用基準面7a、7bに対向してギャップセンサ8のセンサ端面8a、8bを設け、ロータ7が駆動モータ9の出力回転軸9aに装着された際に、制御装置11は、前記識別用基準面7a、7bと前記ギャップセンサ8との離間距離x、yを検出し、ギャップセンサ8によって測定した距離信号によって予め記憶装置RAM12aまたはROM12bに登録されたロータの種類を識別する。
【選択図】図3

Description

本発明は、装着されるロータの種類を識別することが可能な遠心機に関し、特に、ロータの種類を識別するための識別手段を備える遠心機に関する。
遠心機には、遠心分離すべき試料に応じて複数の種類のロータを交換できるものがあり、それらのロータには、遠心荷重による破壊防止のために固有の最高許容回転速度がそれぞれ定められている。このような複数のロータが交換可能な遠心機では、使用者が誤ってロータ毎に定められた許容最高回転速度を越える値を遠心機に設定した際、速やかにその誤りを報知する機能が求められている。
従来、遠心機に装着されたロータを自動的に識別するためのロータ識別法として、特許文献1に開示されているように、ロータの回転軸を中心とした同一円周上の等間隔の格子点上にマグネットを配置するとともに、該マグネットの有無を検知する磁気センサを上記マグネットに対抗して等間隔以下の間隔をもって遠心機本体に多数配置することにより、上記マグネットの配置パターンをコード化してロータの種類(ID)として割り付けて、ロータの停止中に磁気センサの出力を処理してロータを識別している。
また、特許文献2には、上記特許文献1に記載された識別技術と同様な方法が開示されている。この識別技術では、マグネットの配置パターンをコード化する際、ロータの同一円周上に配置するマグネットのうち、一つのマグネットの極性を異ならせるとともに、マグネットの極性を判別する磁気センサの配置間隔をマグネットと同間隔で配置している。
さらに、ロータ識別手段の他の技術として、特許文献3に開示されるように、ロータに固有のコードを保持するコード化回路をロータに取付け、コード化回路に対して遠心機本体から励磁場を用いてロータへ電力を与え、コード化回路からロータ固有のコードを表す変調信号を発生させる方法がある。
特開平6−198219号公報 特開平7−47305号公報 特表平9−503162号公報
しかし、上述した従来技術では、ロータに多数のマグネットや電子回路部品を装備する必要があるので、ロータの製造コストが高くなるという問題がある。また、ロータのマグネットや電子回路部品の損傷を防止するためにロータの取扱い方や、保管方法に留意する必要があるために、多種多数のロータを使用する使用者にとっては管理方法が複雑となり、ロータの使い勝手も悪くなるという欠点がある。特に、上記特許文献3に開示された技術では、遠心機のドアを閉じることによってロータのコード化回路を動作させるので、遠心機のドアを閉じなければロータを識別できないという欠点もあった。
従って、本発明の一つの目的は、ロータにマグネット等の特別な識別子を装備させることなく、比較的に単純な識別手段を有するロータおよびそのロータを装着できる遠心機を提供することにある。
本発明の他の目的は、ロータを運転させることなく、またはドアを閉めることなく、ロータの種類を識別できるロータおよび遠心機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、前記モータの出力回転軸に装着されて回転駆動されるロータと、ロータの種類を識別するために前記ロータに設けられた識別手段と、前記識別手段から検出信号を取り出すために前記ロータに近接して設けられた検出センサと、前記検出センサによる検出信号に基づいて前記ロータの種類を識別するための制御装置と、を具備する遠心機において、前記ロータの識別手段は、前記検出センサとの距離を前記ロータの種類として識別するために該ロータの外周部に形成された識別用基準面から構成され、前記制御装置は、前記検出センサによる前記識別用基準面までの測定距離に基づいて、前記ロータの種類を識別するように構成される。
本発明の他の特徴によれば、前記ロータを前記出力回転軸に装着した際、前記ロータの前記識別用基準面は、前記ロータの底部に形成され、前記検出センサは、該ロータの底部と対向して前記ロータより下方に近接して配置される。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記ロータの前記識別用基準面と前記検出センサ間に延びる距離測定軸は、前記出力回転軸と並行して延在するように構成されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記検出センサは前記モータのケースイングに固定されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記モータは、回転振動を吸収するためのダンパ部材を介して筐体に固定されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記制御装置は、前記検出センサによって検出した距離信号に基づいて識別したロータが予め登録されたロータの種類に一致していない場合、前記モータの前記出力回転軸に所定のロータが装着されていないものと判断して報知するように構成されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記識別用基準面は、前記ロータの外周部に形成された複数の識別用基準面から構成され、前記検出センサは、前記複数の識別用基準面にそれぞれ対向して設けられた複数のセンサ端面を有する検出センサから構成され、前記複数の識別用基準面と前記複数のセンサ端面間の複数の距離信号に基づいてロータの種類を識別するように構成されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記制御装置は、前記複数の識別用基準面と前記複数のセンサ端面間の前記複数の距離信号のうち少なくとも一つの距離信号が、予め登録されたロータの種類に一致していない場合、前記モータの前記出力回転軸に所定のロータが装着されていないものと判断して報知するように構成されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記検出センサは、前記ロータが回転駆動されない時に、前記ロータの前記識別用基準面との距離を測定するように構成されている。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記検出センサは、前記ロータの前記識別用基準面に対向するように配置されたセンサ端面を有するギャップセンサから構成されている。
上記本発明によれば、ロータがモータの出力回転軸に装着された際、検出センサ(ギャップセンサ)と該検出センサに対向するロータの識別用基準面間の距離を、ロータの種類に応じた固有の値となるような形状にしておき、検出センサによって測定した識別用基準面との距離から前記ロータの種類を識別することによって、ロータに特別な識別子を装備することなく、ロータを遠心機に装着するだけでロータの識別を可能とする。これによって、ロータの製造コストを低減できるとともに、使い勝手のよい遠心機を提供できる。
また、上記本発明によれば、ロータ識別機構は、ロータの回転中には検出センサの出力を常時監視することにより、ロータの識別用基準面と検出センサ間の距離の変化をロータの振動振幅として検出し、遠心機のインバランス検出器として兼用することができる。これによって、遠心機の製造コストをさらに低減することができる。
また、上記本発明によれば、複数の検出センサを複数の識別用基準面に必要に応じて装備することができるので、ロータの識別可能範囲の拡大または識別精度を向上させることができる。
本発明の上記および他の目的、ならびに上記および他の特徴および効果は、以下の本明細書の記述および添付図面からさらに明らかにされるであろう。
以下、本発明の実施形態に係る遠心分離機について図面を参照して説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する場合がある。図1は本発明の実施形態に係る遠心機の全体の断面構造を示す構成図、図2は図1に示した遠心機の機能ブロック図、図3は図1に示したロータ底部に形成された識別配置構造を表す拡大断面図、図4は図3に示したロータの識別配置構造に係る底面図、図5は図3に示したロータ識別配置構造に基づいてロータの種類を識別する特性表をそれぞれ示す。
[遠心機の全体構成について]
最初に、本実施形態に係る遠心機の全体構成について説明する。
図1に示すように、遠心機1は、上面および側面から見た断面形状が略四角形を有する筐体(フレーム)2を有し、筐体2内に収容され、外周ケース4a、断熱層4bおよびボウル4cから成る隔壁部材4によって区画されたロータ室6を有する。ロータ室6は、ボウル4cの外周に設けられた冷却用配管5に、冷凍機14から冷媒を流通させることによって温度制御される。冷凍機14の運転は、制御装置11によって制御される。
ロータ室6には、チューブ等の試料容器(図示なし)を保持するための保持部7nが形成されたチタン合金またはアルミニウム合金等から成るロータ(回転体)7が配設されている。ロータ7は、駆動モータ9の出力回転軸9aに着脱自在に装着され、ロータ室6の下方に設けられたモータ9によって回転駆動されて、試料の遠心分離を行う。なお、カバー17は、装着用ノブ7sによってロータ7に取り付けられる。
ドア3は、ロータ室6を開放または閉塞するように、上下方向または水平方向に開閉自在に配設され、ロータ7の運転中、ロータ室6の上方部を閉塞して不用意に開放されないようにドアロック機構(図示なし)によってロックされる。
駆動モータ9は、支持部材9cに取付けられ、モータの回転振動を吸収するダンパ(振動防止部材)15を介して筐体2に固定される。駆動モータ9は、例えば誘導モータから構成され、制御装置(コントローラ)11によってロータ7を低速回転または高速回転で駆動するように制御される。モータ回転軸の中間部は、シャフトケース9bによって覆われ、その出力回転軸9aの上部にはロータ7が着脱可能に取付けられる。
回転センサ10は、モータ9の底部に近接して設けられ、モータ9の回転速度を検出する。制御装置11は、回転センサ10の回転検出信号に基づいてロータ7(モータ9)の回転速度を制御する。操作パネル13は、ロータ7の設定回転数、設定運転時間および設定温度等の運転条件を入力するための入力部13aと、それらの設定運転条件またはロータ7の現在の運転状態を表示するための表示部13bとを具備する。
制御装置11は、図2に示されるように、ロータ7(モータ9)の回転制御を実行するために設けられている。また、本発明に従ってロータ7の底部7mに設けられた第1の識別用基準面7aおよび第2の識別用基準面7bと、ギャップセンサホルダ18に取付けられている2つのギャップセンサ(距離測定用検出センサ)8の第1のセンサ端面8aおよび第2のセンサ端面8b間の離間距離x、y(図3参照)を検出し、ロータ7の種類(ID)および許容最高回転速度等を識別する機能を有する。
図2に示されるように、制御装置11は、CPU(中央演算装置)12cと、ROM(不揮発メモリ)12bと、RAM(揮発メモリ)12aと、を具備するマイコン12を含み、さらに、モータ9の回転速度を制御するためのモータ駆動回路16を具備する。ROM12bは、ロータ7(モータ9)の予め定められた手順に従って処理を実行するための遠心機1の制御プログラムを格納している。また、ROM12bは、ロータ7の固有情報となる、ロータの形式名称(ID)、許容最高回転速度、サンプルの最大半径、温度制御情報等のロータの運転に係る運転データを格納する。
RAM12aは、CPU 12cによって演算処理するためのデータ等を一時記憶するために設けられている。また、運転回数、運転時間等の運転実績データを一時的に記憶するためのメモリとしても機能する。CPU12cは、ROM12bに書き込まれたプログラム内容に基づき演算処理を行うために設けられている。
制御装置11は、ROM12bに格納された遠心機1の制御プログラムに基づいて駆動モータ9(ロータ7)およびパネル表示部13b等その他の装置を駆動し、運転前に使用者が操作パネル13から入力した運転データをRAM12aに格納し、またはRAM12aから読み出して遠心機1の運転条件(例えば、運転回転数、運転時間、加速時間、減速時間、ロータの最高回転速度など)を決定し、モータ駆動回路16を介してモータ9等を制御する。なお、制御装置11がモータ9の回転制御を実行する場合、回転センサ10からマイコン12へモータ9の回転速度信号を入力し、マイコン12によってロータ7の回転速度を判別する。
[ロータの識別手段について]
本発明に従って、ロータ7には、装着されたロータの種類(ID)または最高許容回転速度等を識別するための識別手段が装備されている。以下、ロータの識別手段について図3および図4を参照して説明する。
図3に示すように、ロータ7の底部7mには、ロータの種類またはロータの最高許容回転速度を識別するための第1の識別用基準面7aおよび第2の識別用基準面7bを含む識別配置構造が設けられている。本実施形態によれば、第1の識別用基準面7aおよび第2の識別用基準面7bの各基準面は、ギャップセンサホルダ18に取付けられている二つのギャップセンサ(距離測定用検出センサ)8の第1のセンサ端面8aおよび第2のセンサ端面8bから離間距離x、yがそれぞれ5段階に区分されるように加工され、二つの識別用基準面7aおよび7bによって合計25種類のロータを識別する例が示されている。この識別用基準面7a、7bおよびギャップセンサ8の数は、識別すべきロータの種類(装着数)に応じて、1つでもよく、また複数でもよい。
一方、図3および図4に示すように、二つのギャップセンサ8は、ロータ7が回転軸9aに装着された際に、第1のセンサ端面8aおよび第2のセンサ端面8bがロータ7の底部7mに加工された第1の識別用基準面7aおよび第2の識別用基準面7bに対向するように設けられている。ギャップセンサ8は、ロータ7の識別用基準面7aおよび7bの離間距離(ギャップ寸法)x、yを測定するものであり、例えば、周知の静電容量式ギャップセンサ(非接触変位計)を使用することができる。また、ロータ7の識別用基準面が鉄、アルミニウム等の金属材料であれば渦電流式ギャップセンサを使用することもできる。さらに、周知のレーザー式変位計や超音波式変位計を使用することができる。
本実施形態では、ギャップセンサ8は、ギャップセンサホルダ18に取付けられ、駆動モータ9の一部を構成するシャフトケース9bに固定されている。このシャフトケース9bへの固定により、ダンパ15の加工寸法バラツキがギャップセンサ8のセンサ端面8a、8bと識別用基準面7a、7b間の離間距離x、yのバラツキにならないようにすることにより、ギャップセンサ8による離間距離x、yの測定に信頼性を確保することができる。
ここで、ギャップセンサ8のセンサ端面8a、8bの取付け位置は、図3に示したようにロータ7の底部7mの底面に対向させる必要がなく、ロータ7の底部7mの外周側面7cに識別用基準面が形成される場合は、底部7mの外周側面7cに対向して形成することができる。また、ギャップセンサ8は、シャフトケース9b以外の他の場所で距離の測定に信頼性が確保できる位置であれば、他の位置に固定してもよい。
本発明によれば、このようなロータ7の識別配置構造によって、ロータ7の識別用基準面7a、7bとセンサ端面8a、8b間の離間距離x、y(図3参照)をロータ7の種類またはロータ7の最高許容回転速度に割り付け、ギャップセンサ8によって得られる距離検出信号からロータ7の種類またはロータ7の最高許容回転速度を識別するものである。
[ロータの識別配置構造例について]
次に、図3に示したロータ7の第1の識別用基準面7aおよび第2の識別用基準面7bと第1のセンサ端面8aおよび第2のセンサ端面8b間の離間距離xおよびyの設定例について説明する。ここで、使用するギャップセンサ8の測定可能距離が0〜6mmの範囲で、測定分解能が0.2mmであった場合、回転振動等によりロータ7の識別用基準面7aまたは7bが、ギャップセンサ8のセンサ端面8aまたは8bに接触しないように保持するために、予め初期のギャップとして、1.0mm必要であるとする。
ロータ7の第1の識別用基準面7aまたは第2の識別用基準面7bは、モータ9の出力回転軸9aに装着された場合、対向する第1のセンサ端面8aまたは第2のセンサ端面8bとの距離が1mm〜5mmの範囲内になるように設定する。例えば、1.0mm、2.0mm、3.0mm、4.0mmおよび5.0mmの5段階における識別用離間距離のいずれか一つに該当するように設定する。
また、ギャップセンサ8のセンサ端面8aおよび8bの各々の距離信号による分類可能となる識別数は、測定誤差を加味して離間距離(測定距離)が、0.5〜1.5mmの第1の範囲(1xまたは1y)と、1.5〜2.5mmの第2の範囲(2xまたは2y)と、2.5〜3.5mmの第3の範囲(3xまたは3y)と、3.5〜4.5mmの第4の範囲(4xまたは4y)と、4.5〜5.5mmの第5の範囲(5xまたは5y)と、の計5種類に分類する場合、2つのセンサ端面8aの離間距離と、センサ端面8bの離間距離と、の組合せにより計25種類のロータが判別可能となる。
図5は、ここに述べた25種類のロータを識別する場合の離間距離(ギャップ寸法)の割り付け例を示す。5段階の離間距離xおよびyの組合せにより、25種類のロータ番号(ロータID)を識別することができる。従って、マイコン12は、ROM12b(図2参照)に予め格納された25種類のロータ情報の中から装着されたロータのロータ情報をアクセスできるように、対応する一つにアドレスして操作パネル13の表示部13bに必要なロータ情報を表示することができる。当然のことながら、ギャップセンサ8の精度の向上、またはギャップセンサ8の実装数を増やすことにより、判別可能なロータの種類を増加させることが可能となる。
[ロータの識別例について]
次に、ロータ7の識別例について説明する。例えば、図3においてギャップセンサ8の第1のセンサ端面8aとロータ7の第1の識別用基準面7aの測定距離xが、上記1x(0.5〜1.5mm)の範囲内にあり、第2のセンサ端面8bとロータ7の第2の識別用基準面7bの測定距離yが上記2y(1.5〜2.5mm)の範囲内であった場合、制御装置11は、ROM12bに予め記憶している図5に示す表より、実装されたロータ7の「ロータ番号2」、およびロータ7の固有情報となる、例えば、型式名称、許容最高回転速度、サンプルの最大半径、温度制御情報等の運転データ(記録データ)へアクセスするための「アドレス2」を得ることができる。
マイコン12は、記憶装置ROM12bの「アドレス2」へのアクセスにより、装着したロータ7に関する運転データを識別し、操作パネル13の表示部13bに表示すると共に、ロータ7に適した運転制御を行う。また、作業者が、ロータ7の運転開始前に、操作パネル13の入力部13aからロータ7の運転条件を設定した場合、例えば、設定された回転速度に、上記ロータ識別手段によって識別された許容最高回転速度を超えている等の入力ミスがあれば、マイコン12は、表示部13bに装着エラーの警告表示を行う。ここで、マイコン12によるロータの識別動作は、遠心機1のドア3が閉じられていなくとも、ロータ7の運転開始前で、ロータ7を出力回転軸9aへ装着した段階で自動的に実行できる。作業者は、この警告表示に従い、操作パネル13によって本来のロータに合う運転条件を再設定することができる。この結果、運転条件の入力ミスによるロータ7の破壊事故を防止することができる。
一方、マイコン12は、ギャップセンサ8の測定距離xおよびyがともに予め定めた離間距離より長距離であった場合は、ロータが実装されていないと判断する。さらに、ギャップセンサ8の測定距離xおよびyのいずれか一方が予め定めた離間距離の範囲内であるにもかかわらず、他方のセンサの測定距離が予め定めた離間距離の範囲外であれば、二つのセンサ8の何れか一方に異常があると判断し、操作パネル13の表示部13bに警告を表示する。
以上の実施態様の説明から明らかにされるように、本発明によれば、ロータの種類の識別が可能な、識別用基準面をロータの識別配置パターンとして形成することによって、比較的簡単な識別構造を有するロータとすることができるので、ロータの保管管理および使い勝手を容易にすることができる。またロータの識別システムも簡単なので、比較的安価にロータおよび遠心機本体を製造することができる。さらに、識別用基準面とギャップセンサとの組合せによりロータの種類を識別するので、ロータの運転開始前にロータの運転データを検出して設定ミスによる無駄な運転と無駄な準備作業を防止することができる。特に、サンプル数が少ない貴重な遠心分離試料を取扱う遠心機では、試料の無駄な損失を防止することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係る遠心機全体を示す断面構成図。 図1に示した遠心機の機能ブロック図。 図1に示した遠心機においてロータの識別配置構造を示す拡大断面図。 図3に示したロータの識別配置構造を示す底面図。 本発明の実施形態に係るロータ識別手段の離間距離とロータ識別数との関係を示す特性表。
符号の説明
1:遠心機 2:筐体 3:ドア 4:隔壁部材 4a:外周ケース
4b:断熱層 4c:内周ケース 5:冷却用配管 6:ロータ室
7:ロータ 7a:第1の識別用基準面 7b:第2の識別用基準面
7c:外周側面 7m:ロータの底部 7n:ロータの試料保持部
7s:装着用ノブ 8:ギャップセンサ(距離測定用検出センサ)
8a:第1のセンサ端面 8b:第2のセンサ端面 9:駆動モータ
9a:出力回転軸 9b:シャフトケース 9c:支持部材
10:回転センサ 11:制御装置 12:マイコン 12a:RAM
12b:ROM 12c:CPU 13:操作パネル 13a:入力部
13b:表示部 14:冷凍機 15:ダンパ 16:モータ駆動回路
17:ロータカバー 18:ギャップセンサホルダ

Claims (10)

  1. モータと、前記モータの出力回転軸に装着されて回転駆動されるロータと、ロータの種類を識別するために前記ロータに設けられた識別手段と、前記識別手段から検出信号を取り出すために前記ロータに近接して設けられた検出センサと、前記検出センサによる検出信号に基づいて前記ロータの種類を識別するための制御装置と、を具備する遠心機において、
    前記ロータの識別手段は、前記検出センサとの距離を前記ロータの種類として識別するために該ロータの外周部に形成された識別用基準面から構成され、
    前記制御装置は、前記検出センサによる前記識別用基準面までの測定距離に基づいて、前記ロータの種類を識別することを特徴とする遠心機。
  2. 前記ロータを前記出力回転軸に装着した際、前記ロータの前記識別用基準面は、前記ロータの底部に形成され、前記検出センサは、該ロータの底部と対向して前記ロータより下方に近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載された遠心機。
  3. 前記ロータの前記識別用基準面と前記検出センサ間に延びる距離測定軸は、前記出力回転軸と並行して延在していることを特徴とする請求項2に記載された遠心機。
  4. 前記検出センサは前記モータのケースイングに固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載された遠心機。
  5. 前記モータは、回転振動を吸収するためのダンパ部材を介して筐体に固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載された遠心機。
  6. 前記制御装置は、前記検出センサによって検出した距離信号に基づいて識別したロータが予め登録されたロータの種類に一致していない場合、前記モータの前記出力回転軸に所定のロータが装着されていないものと判断して報知することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載された遠心機。
  7. 前記識別用基準面は、前記ロータの外周部に形成された複数の識別用基準面から構成され、前記検出センサは、前記複数の識別用基準面にそれぞれ対向して設けられた複数のセンサ端面を有する検出センサから構成され、前記複数の識別用基準面と前記複数のセンサ端面間の複数の距離信号に基づいてロータの種類を識別することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載された遠心機。
  8. 前記制御装置は、前記複数の識別用基準面と前記複数のセンサ端面間の前記複数の距離信号のうち少なくとも一つの距離信号が、予め登録されたロータの種類に一致していない場合、前記モータの前記出力回転軸に所定のロータが装着されていないものと判断して報知することを特徴とする請求項7に記載された遠心機。
  9. 前記検出センサは、前記ロータが回転駆動されない時に、前記ロータの前記識別用基準面との距離を測定するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載された遠心機。
  10. 前記検出センサは、前記ロータの前記識別用基準面に対向するように配置されたセンサ端面を有するギャップセンサから構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載された遠心機。
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