JP2004070068A - 電子機器用ラベル発行方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができるようにする。
【解決手段】電子機器2を製造して貼付けるラベル3には、電子機器2に備えられる不揮発性メモリに記憶される製品シリアル番号と、機種名に対応するメーカ型番とが記載されるように、ラベル発行手段4で印刷される。電子機器2の生産のために電子機器用ラベル発行装置1に投入する際には、工程内端末20が管理する製造管理番号が与えられ、資材7に添付されるかんばんバーコード6から読取り手段8によって機種名が取得される。製品シリアル番号は機種毎に管理されて与えられ、不揮発性メモリに書込まれる。
【選択図】 図1
【解決手段】電子機器2を製造して貼付けるラベル3には、電子機器2に備えられる不揮発性メモリに記憶される製品シリアル番号と、機種名に対応するメーカ型番とが記載されるように、ラベル発行手段4で印刷される。電子機器2の生産のために電子機器用ラベル発行装置1に投入する際には、工程内端末20が管理する製造管理番号が与えられ、資材7に添付されるかんばんバーコード6から読取り手段8によって機種名が取得される。製品シリアル番号は機種毎に管理されて与えられ、不揮発性メモリに書込まれる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器用ラベル発行方法および装置に関し、特に個体毎に異なるシリアル番号や設定情報などの固有情報が割当てられる電子機器を製造するための電子機器用ラベル発行方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、市場に投入されるような各種工業製品には、商標などの製造者や販売者の識別情報を表示して、出所を表示するとともに、シリアル番号など製品を個別的に識別する情報を付加して、市場投入後の追跡管理等に寄与させるようにしている。近年では、消費者など、工業製品の需用者のニーズの多様化に伴い、複数のバリエーションを有する商品が数多く製造されている。たとえば、電子機器の製造においては、1本の製造ラインで同じ部品を使用しながら、完成品形状の異なるものや、同一の形状の商品であっても、機能が一部異なる者がバリエーションとして存在している場合がある。
【0003】
このような複数のバリエーションを有する電子機器等を製造する場合においては、組立開始工程において、製造管理番号とバリエーションに対応する機種名との関連付けを行っている。電子機器内部にフラッシュROMなどの不揮発性で書込み可能なメモリが備えられているときには、メモリ書込み工程において、関連付けの情報を使用し、不揮発性メモリに機種情報や製品シリアル番号を記憶させる。さらに、不揮発性メモリへの設定内容を記述する製品ラベルを製品に貼付けて出荷する必要がある。ラベルの記述内容は機種毎に異なるため、機種毎に異なる製品ラベルを予め用意しておく。製造工程では製造管理番号を使用して各種管理を行い、製造管理番号は読取りやすくするため、製造管理用ラベルにバーコードなどで表示するようにしている。ラベル発行は、製造管理用ラベルをバーコード読取り装置などによって読取り、機種を判断して製品ラベルを選択し、製品となる電子機器に貼付ける。
【0004】
特開2001−134654号公報には、被製造物としての電子機器に、シリアル番号が印刷されたバーコードラベルを貼付けておき、電子機器に個有情報としての「MACアドレス」を電子機器内に設定する際にシリアル番号を読取り、予め作成されているデータベースから設定すべき情報を読取る先行技術が開示されている。「MACアドレス」は、同一機種ばかりではなく、他の機種も含めて、重複することなく、ユニークなアドレスとして設定しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−134654号公報に開示されている考え方によれば、製品シリアル番号を表示するラベルを先に電子機器に貼付けておいて、ラベルから読取るシリアル番号に基づいてデータベースから取得する固有情報等を電子機器に設定することになる。しかしながらこの考え方は、同一機種内で設定内容が異なる場合には有効かもしれないけれども、複数のバリエーションを混在させて機種の違いとして製造するような場合には、有効性に疑問が生じる。たとえば、製品シリアル番号は、機種毎にそれぞれ連続番号を設定して、機種については別の識別情報を用いて管理する方が、仕様の変更等を管理しやすいはずである。製品シリアル番号によって、機種も含めて管理しようとすると、機種を識別するためにデータベースを参照しなければならなくなってしまう。また、データベースに登録されている製品シリアル番号と機種との対応関係に間違いが生じていても、判別は困難である。さらに、ラベルには製品シリアル番号しか表示されていないので、たとえば「MACアドレス」などの設定情報も記載した出荷用ラベルを作成することができない。
【0006】
製品シリアル番号等を記載するラベルを、製造工程で発行して添付するようにすれば、電子機器に製造工程で書込む情報も記載することができる。しかし、それぞれの電子機器等が固有の情報を有する場合の製造工程では、製造する電子機器毎に異なる固有情報を設定または記憶させる必要があり、設定情報と設定内容を記載するラベルの内容とが異なる可能性がある。電子機器の製品に貼付けるラベルを事前に準備する場合、ラベルが欠品すると、電子機器の製造工程での生産が停止してしまう。製造工程での管理に用いる製造管理番号と機種名との関連付けが間違っていると、完成時も間違ったまま出荷してしまうことになる。また、機種名は間違っていなくても、ラベル貼付け時に、電子機器に備えられている不揮発性メモリなどの設定や書込みが正常に終了しているか否かが判らない。
【0007】
本発明の目的は、電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができる電子機器用ラベル発行方法および装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の機種を混在させて電子機器を製造する際に、電子機器に添付するラベルを発行する方法であって、
電子機器の個体を識別する固有情報と、電子機器の機種を識別する機種情報とを含む設定情報を記憶する記憶媒体を設けておき、
記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行することを特徴とする電子機器用ラベル発行方法である。
【0009】
本発明に従えば、電子機器には個体を識別する固有情報と機種を識別する機種情報とを含む設定情報記憶用の記憶媒体が設けられる。記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行するので、記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができる。
【0010】
また本発明で、前記電子機器には、機種毎に識別可能な特徴部分を設けておき、前記記憶媒体から読出す機種情報が該特徴部分の識別結果と対応するか否かに基づいて、製造した電子機器の機種が正しいか否かを判別することを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、記憶媒体に記憶させる機種情報と、電子機器の機種毎に識別可能な特徴部分の識別結果とを比較して、対応していれば製造した電子機器の機種が正しいと判別することができる。
【0012】
また本発明で、前記電子機器の機種毎の特徴部分は、外観から識別可能にしておくことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、電子機器の外観から機種毎の特徴部分を識別し、製造した電子機器の機種が正しいか否かを判別することができる。
【0014】
また本発明は、前記機種が正しいと判別すると、判別の対象となっている電子機器に対して、前記ラベルをリアルタイムで発行することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、電子機器の製品に貼付けるラベルを、電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容に基づいてリアルタイムで発行して、ラベルと記憶媒体の記憶内容との対応が確認されているうちに、ラベルを発行することができる。
【0016】
また本発明は、前記複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、前記機種情報を表示して電子機器の製造用の資材を製造工程に順次投入し、
製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、
付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、
固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、
付与した固有情報を、製造管理データベースに登録するとともに、前記記憶媒体に前記機種情報とともに記憶させ、
製造管理データベースを用いて製造工程での管理を行い、
前記ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、電子機器の製造の際に、製造管理番号などの製造管理用識別情報を投入順に与え、投入する資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録する。電子機器には、機種毎に管理する製品シリアル番号などの固有情報が付与され、電子機器に備えられる記憶媒体に機種情報とともに記憶される。電子機器の製造工程での管理を製造工程管理データベースに基づいて行い、ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別するので、製造管理用情報を利用して電子機器の製造工程を個別的に管理した状態に基づく工程チェックを確実に行うことができる。
【0018】
また本発明で、前記固有情報は、前記機種毎に発番されるシリアル番号であることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、機種毎に発番されるシリアル番号を電子機器の固有情報として、複数の機種を混在させて生産する場合でも確実にラベルに表示し、電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容とが対応しなくなることを防止し、シリアル番号を記載するラベルを生産投入前に準備する必要はなく、電子機器を効率良く生産することができる。
【0020】
また本発明で、前記ラベルは、前記機種毎に形状が異なることを特徴とする。本発明に従えば、機種毎に形状が異なるラベルを、電子機器の機種の違いに合わせて間違いなく発行し、ラベルによって電子機器の機種を確実に識別可能にすることができる。
【0021】
また本発明は、前記機種毎に形状が異なるラベルを、各形状毎に、それぞれ異なるプリンタから発行させることを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、機種毎に形状が異なるラベルを、異なるプリンタから発行させるので、形状の違いが大きくても、プリンタを切換えて機種毎のラベルを発行させることができる。
【0023】
さらに本発明は、複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、機種情報を表示して製造工程に順次投入される資材を用いて製造される電子機器に、個体を識別する固有情報、および機種を識別する機種情報を表示するラベルを発行する電子機器用ラベル発光装置であって、
製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、製造過程を製造管理データベースに登録しながら管理する製造管理手段と、
付与した固有情報を、電子機器に備えられる設定情報記憶用の記憶媒体に機種情報とともに記憶させる情報記憶手段と、
製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報を、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造過程に異常がないときに、該電子機器に対してラベルを発行するラベル発行手段とを含むことを特徴とする電子機器用ラベル発行装置である。
【0024】
本発明に従えば、複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、機種情報を表示して製造工程に順次投入される資材を用いて製造される電子機器に、個体を識別する固有情報、および機種を識別する機種情報を表示するラベルを発行する電子機器用ラベル発光装置は、製造管理手段と、情報記憶手段と、ラベル発行手段とを含む。製造管理手段は、製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、製造過程を製造管理データベースに登録しながら管理する。複数の機種が混在する電子機器の製造を、製造管理番号などの製造管理用識別情報に基づいて管理し、機種毎に製品シリアル番号などの固有情報を付与するので、固有情報は機種毎に管理することができる。情報記憶手段は、製造管理手段が付与した固有情報を、電子機器に備えられる設定情報記憶用の記憶媒体に機種情報とともに記憶させるので、電子機器の記憶媒体には、機種に対応する機種情報と、機種毎に管理される固有情報とを適切に記憶させることができる。ラベル発行手段は、製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報を、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造過程に異常がないことを確認して、電子機器に対してラベルを発行するので、記憶媒体の記憶内容と対応して機種情報や固有情報が記載されるラベルを確実に発行することができる。
【0025】
また本発明で、前記電子機器は、機種毎に外観から識別可能な特徴部分が設けられており、
該機種毎の特徴部分を識別する機種識別手段をさらに含み、
前記ラベル発行手段は、前記電子機器の記憶媒体から読出す機種情報と、機種識別手段による識別結果とが対応しないときには、機種に異常があるとして、前記ラベルを発行しないことを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、機種識別手段で、電子機器に設けられる外観から識別可能な特徴部分を識別させて、電子機器の記憶媒体から読出す機種情報と対応しないときには機種に異常があるとしてラベルを発行しないので、機種に異常がないことが確認された製品のみに適切なラベルを発行することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である電子機器用ラベル発行方法を適用する電子機器用ラベル発光装置1の概略的なシステム構成を示す。本実施形態は、複数の機種を混在させて電子機器2を製造する際に、電子機器2に添付するラベル3を発行する。電子機器2内には、個体を識別する製品シリアル番号などの固有情報と、電子機器2の機種を識別する機種情報とを含む設定情報を記憶する不揮発性メモリなどの記憶媒体を設けておく。ラベル発行手段4は、電子機器2の記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベル3を発行するので、記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器2に貼付けるラベル3を発行することができる。
【0028】
また電子機器用ラベル発光装置1では、電子機器2がラベル発行手段4に達する前に、検査手段5で機種チェックを行う。電子機器2には、後述するような機種毎に識別可能な特徴部分を設けておき、記憶媒体から読出す機種情報が特徴部分の識別結果と対応するか否かに基づいて、製造した電子機器2の機種が正しいか否かを判別する。これによって、記憶媒体に記憶させる機種情報と、電子機器2の機種毎に識別可能な特徴部分の識別結果との比較結果が対応している製品のみを、機種が正しいと判別することができる。ラベル発行手段4は、検査手段5によって機種が正しいと判別すると、判別の対象となっている電子機器2に対して、ラベル3をリアルタイムで発行する。電子機器2の製品に貼付けるラベル3を、電子機器2に備えられる記憶媒体の記憶内容に基づいてリアルタイムで発行して、ラベル3と記憶媒体の記憶内容との対応が確認されているうちに、確実にラベル3を発行することができる。
【0029】
電子機器用ラベル発行装置1では、複数の機種の電子機器2の製造を指示する情報を、かんばんバーコード6などとして表示して、流動中の機種名とともに電子機器の製造用の資材7が製造工程に順次投入される。かんばんバーコード6の情報は、読取り手段8によって読取る。投入する資材7に対しては、製造管理用識別情報としての製造管理番号などが付与され、製造管理番号バーコード発行手段9からバーコードラベル10が発行される。作業者11は、バーコードラベル10を、たとえば電子機器2の筐体の内側など、製品としての外部からは見えない位置に貼付ける。なお、本実施形態の電子機器用ラベル発行装置1では、検査手段5や他の工程にも、作業者12,13が配置されている。生産量が多いような場合は、完全自動化することも可能であり、生産量などに応じて適切な人数の作業者を配置すればよい。
【0030】
工程内端末20は、単独のコンピュータ、または上位のサーバコンピュータのクライアントコンピュータ、または電子機器用ラベル発行装置1の各部に配置されるコンピュータをクライアントとするサーバコンピュータなどの製造管理手段として機能し、製造工程に投入される資材7によって製造されるべき電子機器2に、製造管理用識別情報としての製造管理番号を順次付与して、製造管理番号バーコード発行手段9からバーコードラベル10を発行させる。付与する製造管理番号と、資材7に表示されている機種情報との対応関係を、ハードディスク装置などの記憶手段21によって実現される製造管理データベースに登録する。次の表1は、製造管理番号と機種名との対応関係の例を示す。製造管理番号は、複数の機種AAAA,BBBB,CCCC,…が混在しても一貫するように連続番号が付与される。
【0031】
【表1】
【0032】
工程内端末21は、製造管理データベースで、次の表2に示すような製品シリアル番号の機種毎の管理を行う。製品シリアル番号は、機種名AAAA,BBBB,CCCC,DDDD毎に順次連続番号が発番され、最後に付した番号が製品シリアル追番として管理される。
【0033】
【表2】
【0034】
製品シリアル番号は、電子機器2の記憶媒体に固有情報として記憶される。本実施形態では、作業者12が検査手段5の治具に電子機器2を装着すると、記憶媒体への情報の書込みも行うようにしている。書込みの履歴は、次の表3に示すようなメモリ書込みデータベースとして、製造管理番号と製品シリアル番号との対応関係が製造管理データベースに含めて管理される。
【0035】
【表3】
【0036】
このように、端末20は、記憶手段21の製造管理データベースを用いて製造工程での管理を行い、ラベル発行手段4を制御してラベル3を発行する際に、記憶媒体から読出す製品シリアル番号などの固有情報と機種名などの機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別する。製造管理番号などの製造管理用情報を利用して、電子機器2の製造工程を個別的に管理した状態に基づく工程チェックを確実に行うことができる。
【0037】
次の表4に示すような製造管理番号と工程での製造実施日時との対応関係を製造管理データベースに含めることによって、製造番号順に製造工程に投入されて順次生産されているか否かを判断し、工程飛びチェックなどを行うこともできる。
【0038】
【表4】
【0039】
ラベル発行手段4が発行するラベル3は、電子機器2の機種毎に異ならせることもできる。固有情報は、機種毎に発番されるシリアル番号であるので、機種が異なる電子機器2に同一番号が付されることもあり得る。ラベルが機種の違いを容易に識別可能な外観、特に形状に違いを有していれば、機種の違いを容易に判別することができる。形状の違うラベル3を発行するために、複数のプリンタを用いることもできる。このような場合、事前に機種毎に異なるラベル3を準備しておくと、欠品などの対応が非常に困難になるけれども、リアルタイムでラベル3を発行するので、用紙の補給に問題が生じない限り、円滑かつ効率的にラベル3を発行することができる。
【0040】
次の表5は、プリンタを切換えてラベル3を発行するための製造管理データベースの機種情報を示す。機種名に対して、生産管理のための機種コード、製品に貼付けるラベル3に表示するメーカ型番、使用するプリンタを切換えるための印刷情報などが登録して管理される。プリンタは2基を切換えて使用し、機種名AAAAと、他の機種名BBBB,CCCC,DDDDとで、切換を行う。各機種毎に切換えるようにすることもできる。
【0041】
【表5】
【0042】
1基または複数基のプリンタを含むラベル発行手段4によって発行したラベル3の印刷データ履歴は、次の表6に示すようにデータベース化して製造監理データベースに記憶される。
【0043】
【表6】
【0044】
図2は、図1では検査手段5で機種チェックと並行して行う電子機器2の記憶媒体への書込み工程での処理手順を示す。ステップa0では、作業者12が書込み治具に電子機器2をセットする。ステップa1から書込みプログラムが開始され、ステップa2ではバーコードラベル10から製造管理番号の読取りを行う。ステップa3では、読取った製造管理番号を工程内端末20に取込む。工程内端末20が記憶手段21に構築して管理する製造管理データベースでは、製造前述の表1に示すような製造管理番号と機種名との対応関係が登録されているので、ステップa4では製造管理番号に対応する機種名を取得する。ステップa5では、製造管理データベースで、表2に示すように管理されている製品シリアル番号を取得する。取得するのは既に発行した製品シリアル番号の最後を示す製品シリアル追番であり、出荷する電子機器に付与する製品シリアル番号は、製品シリアル追番の次から連番で割当て、同時に割当てた最後の番号まで、その機種名に対応する製品シリアル追番を進めておく。次にステップa6で、製造管理データベースから表5に示すように管理されている機種情報を機種名に基づいて取得する。ステップa7では、ステップa5で取得した製品シリアル番号と、ステップa6で取得した機種情報としてのメーカ型番とを、電子機器2内の不揮発性メモリである製品メモリに書込む。ステップa8では書込が正常に行われているか否かをベリファイ処理などで確認し、書込み完了と確認されれば、ステップa9で製造管理データベースに、表3に示すようなメモリ書込み履歴を書込む。次にステップa10で、表4に示すような工程飛びチェック用のテーブルに、書込を行った日時を書込んで、書込み工程を終了する。
【0045】
ステップa8で製品メモリへの書込が完了しないと判断されるときにはエラー終了となる。エラー終了となった資材7に対応する製造管理番号については、その後の対策等が記録される。
【0046】
図3は、図1のラベル発行手段4で行うラベル印刷工程の前処理手順を示す。ステップb0で作業者12が電子機器2を治具にセットする。ステップb1では、バーコードラベル10から製造管理番号を読取る。ステップb2では、ラベル発行手段4の制御用に設けるシーケンサに製造管理番号を取込む。ステップb3では、製造番号をシーケンサから工程内端末20に取込む。ステップb4では、製造管理データベースで表1に示すように製造管理番号と対応付けられている機種名を取得する。ステップb5では、製造管理データベースで表5に示すように機種名と対応付けられて管理されている機種情報を取得する。ステップb6では、製造管理データベースで表4に示すように管理されている製造管理番号毎の書込み工程での完了日時をチェックし、書込み工程が終了しているか否かを判断する。判断の日時以前のデータが登録されていれば、書込み工程は終了していると判断する。
【0047】
ステップb6で書込み工程終了と判断するときは、ステップb7で、次の表7に示すように、製造管理データベースに、機種名と製造管理番号との対応関係を登録する。この対応関係を示すデータベースには、一つの製造管理番号に対して一つの機種名データのみが存在し、複数のデータが存在することはない。なお、書込み工程ばかりではなく、他の工程でも同様の管理で、前工程の終了チェックを後工程で行うことができる。
【0048】
【表7】
【0049】
次にステップb8で、治具を用いる機種の検査を開始する。ステップb9では、機種の違いを表す機種ビットを取得する。検査手段5では、たとえば複数のセンサを用い、機種の違いが各センサの出力に反映されるように設定しておく。機種名と機種ビットとの対応関係は、たとえば次の表8に示すように、製造管理データベースに予め登録されている。ステップb10では、表8に従って機種名を取得する。
【0050】
【表8】
【0051】
ステップb11では、製造管理番号に基づいてステップb4で取得する機種名と、機種ビットに対応して取得する機種名とを比較する。ステップb12で比較結果が同一であると判断されると、ステップb13で機種ビットによる検査が正常に完了したことを示す機種ビット検査OKフラグをONにする。機種ビット検査OKフラグは、後述するラベル印刷工程で参照するデータである。ステップb6で、書込み工程が終了していないと判断するときは、ステップb14で工程飛びエラーと判断し、ステップb15で処理をエラー終了する。また、ステップb12で機種名の比較結果が同一でないと判断するときも、ステップb16で処理をエラー終了する。
【0052】
図4は、ラベル印刷の処理手順を示す。ステップc0からプログラムを開始し、ステップc1では、前述の機種ビット検査OKフラグがONになっているか否かを判断する。ONになっていなければ、ONになるのを待つ。ONになっていれば、ステップc2で機種ビット検査OKフラグを全部OFFにリセットし、次のステップc3で表7に示すような対応関係に基づいて製造管理データベースから機種名を取得する。ステップc4では、取得した機種名に従って、表5に示すような対応関係に基づき、機種情報を取得する。ステップc5では、ラベル印刷を行う。このとき、ステップc4で取得する印刷情報によって、印刷装置の選択が可能となる。ステップc6では、表6に示す印刷データ履歴の書込を行い、ステップc1に戻る。すでに書込を行った電子機器2に対しては、ステップc2で機種ビット検査OKフラグがリセットされているので、重複してラベル3を発行しないようにすることができる。
【0053】
本発明に従えば、機種毎に形状が異なるラベルを、異なるプリンタから発行させるので、形状の違いが大きくても、プリンタを切換えて機種毎のラベルを発行させることができる。
【0054】
図5は、図1の検査手段5に設ける機種判別治具30の例を簡略化して示す。電子機器2の製品の機種AAAA,BBBB,CCCCには、形状が若干異なる部分を設けておき、センサ31,32による検知で識別可能にしておく。センサ31,32の検知結果と機種の識別結果との対応関係は、次の表9に示すようになる。このようなセンサ31,32の検知出力に基づいて、機種フラグを設定し、機種の識別を行うことができる。
【0055】
【表9】
【0056】
なお、機種の識別は、形状の違いばかりではなく、色などの違いや、外観から簡単な画像認識で識別するようにしておくこともできる。
【0057】
図6は、本実施形態での処理の関係を全体的に示す。なお、検査手段5およびラベル発行手段4でバーコードラベル10のバーコードを読取るために用いる読取器5a,4aと、ラベル発行手段4の制御を行うシーケンサ4bとを含めて記載している。また、工程内端末20が製造管理手段として使用する記憶手段21の製造管理データベースは、表1〜表8に対応して、21−1〜21−8でそれぞれ表示している。図2〜図4の各ステップに対応する部分には、たとえばステップa2に対応して「a2」と記載するなど、対応を示す符号を記載している。
【0058】
なお、以上の説明で用いているバーコードは、磁気カードなどに記憶される磁気データや、RFタグなどに記憶される電子データなどであってもよいことはもちろんである。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電子機器には個体を識別する固有情報と機種を識別する機種情報とを含む設定情報記憶用の記憶媒体が設けられ、固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行するので、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができる。
【0060】
また本発明によれば、電子機器の機種毎に識別可能な特徴部分で、電子機器の機種が正しいか否かを判別することができる。
【0061】
また本発明によれば、電子機器の機種毎の特徴部分を外観から識別し、機種が正しいか否かを判別することができる。
【0062】
また本発明によれば、電子機器の製品に貼付けるラベルを、ラベルと記憶媒体の記憶内容との対応が確認されているうちに、リアルタイムで発行することができる。
【0063】
また本発明によれば、電子機器の製造の際に、製造管理番号などの製造管理用識別情報を投入順に与え、機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録して管理し、機種毎に管理する製品シリアル番号などの固有情報を付与して、電子機器に備えられる記憶媒体に機種情報とともに記憶することができる。製造工程での管理を製造管理データベースに基づいて行い、ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別するので、電子機器の製造工程を個別的に管理した状態に基づく工程チェックを確実に行うことができる。
【0064】
また本発明によれば、シリアル番号を記載するラベルを生産投入前に準備する必要はなく、機種毎に発番されるシリアル番号を電子機器の固有情報として、電子機器を効率良く生産することができる。
【0065】
また本発明によれば、電子機器の機種毎に形状が異なるラベルを、機種の違いに合わせて間違いなく発行し、ラベルによって電子機器の機種を確実に識別可能にすることができる。
【0066】
また本発明によれば、機種毎に形状が異なるラベルを、異なるプリンタから発行させるので、機種の違いが判りやすいラベルを、プリンタを切換えて発行させることができる。
【0067】
さらに本発明によれば、製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、電子機器の記憶媒体に、機種に対応する機種情報とともに、記憶させることができる。ラベル発行手段は、製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報が記載されるラベルを確実に発行することができる。
【0068】
また本発明によれば、電子機器の外観から識別可能な特徴部分によって、機種に異常がないことが確認された製品のみに適切なラベルを発行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である電子機器用ラベル発行装置1の概略的なシステム構成を示す図である。
【図2】図1の電子機器用ラベル発行装置1で電子機器2の不揮発性メモリに書込み処理を行う処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1の電子機器用ラベル発行装置1でラベル印刷の前処理を行う手順を示すフローチャートである。
【図4】図1の電子機器用ラベル発行装置1でラベル印刷を行う処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1の検査手段5で用いる機種判別用検査治具30の例を示す図である。
【図6】図1の電子機器用ラベル発行装置1での全体的なデータ管理状態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電子機器用ラベル発行装置
2 電子機器
3 ラベル
4 ラベル発行手段
5 検査手段
6 かんばんバーコード
7 資材
8 読取り手段
9 製造管理番号バーコード発行手段
10 バーコードラベル
20 工程内端末
21 記憶手段
30 機種判別治具
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器用ラベル発行方法および装置に関し、特に個体毎に異なるシリアル番号や設定情報などの固有情報が割当てられる電子機器を製造するための電子機器用ラベル発行方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、市場に投入されるような各種工業製品には、商標などの製造者や販売者の識別情報を表示して、出所を表示するとともに、シリアル番号など製品を個別的に識別する情報を付加して、市場投入後の追跡管理等に寄与させるようにしている。近年では、消費者など、工業製品の需用者のニーズの多様化に伴い、複数のバリエーションを有する商品が数多く製造されている。たとえば、電子機器の製造においては、1本の製造ラインで同じ部品を使用しながら、完成品形状の異なるものや、同一の形状の商品であっても、機能が一部異なる者がバリエーションとして存在している場合がある。
【0003】
このような複数のバリエーションを有する電子機器等を製造する場合においては、組立開始工程において、製造管理番号とバリエーションに対応する機種名との関連付けを行っている。電子機器内部にフラッシュROMなどの不揮発性で書込み可能なメモリが備えられているときには、メモリ書込み工程において、関連付けの情報を使用し、不揮発性メモリに機種情報や製品シリアル番号を記憶させる。さらに、不揮発性メモリへの設定内容を記述する製品ラベルを製品に貼付けて出荷する必要がある。ラベルの記述内容は機種毎に異なるため、機種毎に異なる製品ラベルを予め用意しておく。製造工程では製造管理番号を使用して各種管理を行い、製造管理番号は読取りやすくするため、製造管理用ラベルにバーコードなどで表示するようにしている。ラベル発行は、製造管理用ラベルをバーコード読取り装置などによって読取り、機種を判断して製品ラベルを選択し、製品となる電子機器に貼付ける。
【0004】
特開2001−134654号公報には、被製造物としての電子機器に、シリアル番号が印刷されたバーコードラベルを貼付けておき、電子機器に個有情報としての「MACアドレス」を電子機器内に設定する際にシリアル番号を読取り、予め作成されているデータベースから設定すべき情報を読取る先行技術が開示されている。「MACアドレス」は、同一機種ばかりではなく、他の機種も含めて、重複することなく、ユニークなアドレスとして設定しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−134654号公報に開示されている考え方によれば、製品シリアル番号を表示するラベルを先に電子機器に貼付けておいて、ラベルから読取るシリアル番号に基づいてデータベースから取得する固有情報等を電子機器に設定することになる。しかしながらこの考え方は、同一機種内で設定内容が異なる場合には有効かもしれないけれども、複数のバリエーションを混在させて機種の違いとして製造するような場合には、有効性に疑問が生じる。たとえば、製品シリアル番号は、機種毎にそれぞれ連続番号を設定して、機種については別の識別情報を用いて管理する方が、仕様の変更等を管理しやすいはずである。製品シリアル番号によって、機種も含めて管理しようとすると、機種を識別するためにデータベースを参照しなければならなくなってしまう。また、データベースに登録されている製品シリアル番号と機種との対応関係に間違いが生じていても、判別は困難である。さらに、ラベルには製品シリアル番号しか表示されていないので、たとえば「MACアドレス」などの設定情報も記載した出荷用ラベルを作成することができない。
【0006】
製品シリアル番号等を記載するラベルを、製造工程で発行して添付するようにすれば、電子機器に製造工程で書込む情報も記載することができる。しかし、それぞれの電子機器等が固有の情報を有する場合の製造工程では、製造する電子機器毎に異なる固有情報を設定または記憶させる必要があり、設定情報と設定内容を記載するラベルの内容とが異なる可能性がある。電子機器の製品に貼付けるラベルを事前に準備する場合、ラベルが欠品すると、電子機器の製造工程での生産が停止してしまう。製造工程での管理に用いる製造管理番号と機種名との関連付けが間違っていると、完成時も間違ったまま出荷してしまうことになる。また、機種名は間違っていなくても、ラベル貼付け時に、電子機器に備えられている不揮発性メモリなどの設定や書込みが正常に終了しているか否かが判らない。
【0007】
本発明の目的は、電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができる電子機器用ラベル発行方法および装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の機種を混在させて電子機器を製造する際に、電子機器に添付するラベルを発行する方法であって、
電子機器の個体を識別する固有情報と、電子機器の機種を識別する機種情報とを含む設定情報を記憶する記憶媒体を設けておき、
記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行することを特徴とする電子機器用ラベル発行方法である。
【0009】
本発明に従えば、電子機器には個体を識別する固有情報と機種を識別する機種情報とを含む設定情報記憶用の記憶媒体が設けられる。記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行するので、記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができる。
【0010】
また本発明で、前記電子機器には、機種毎に識別可能な特徴部分を設けておき、前記記憶媒体から読出す機種情報が該特徴部分の識別結果と対応するか否かに基づいて、製造した電子機器の機種が正しいか否かを判別することを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、記憶媒体に記憶させる機種情報と、電子機器の機種毎に識別可能な特徴部分の識別結果とを比較して、対応していれば製造した電子機器の機種が正しいと判別することができる。
【0012】
また本発明で、前記電子機器の機種毎の特徴部分は、外観から識別可能にしておくことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、電子機器の外観から機種毎の特徴部分を識別し、製造した電子機器の機種が正しいか否かを判別することができる。
【0014】
また本発明は、前記機種が正しいと判別すると、判別の対象となっている電子機器に対して、前記ラベルをリアルタイムで発行することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、電子機器の製品に貼付けるラベルを、電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容に基づいてリアルタイムで発行して、ラベルと記憶媒体の記憶内容との対応が確認されているうちに、ラベルを発行することができる。
【0016】
また本発明は、前記複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、前記機種情報を表示して電子機器の製造用の資材を製造工程に順次投入し、
製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、
付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、
固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、
付与した固有情報を、製造管理データベースに登録するとともに、前記記憶媒体に前記機種情報とともに記憶させ、
製造管理データベースを用いて製造工程での管理を行い、
前記ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、電子機器の製造の際に、製造管理番号などの製造管理用識別情報を投入順に与え、投入する資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録する。電子機器には、機種毎に管理する製品シリアル番号などの固有情報が付与され、電子機器に備えられる記憶媒体に機種情報とともに記憶される。電子機器の製造工程での管理を製造工程管理データベースに基づいて行い、ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別するので、製造管理用情報を利用して電子機器の製造工程を個別的に管理した状態に基づく工程チェックを確実に行うことができる。
【0018】
また本発明で、前記固有情報は、前記機種毎に発番されるシリアル番号であることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、機種毎に発番されるシリアル番号を電子機器の固有情報として、複数の機種を混在させて生産する場合でも確実にラベルに表示し、電子機器に備えられる記憶媒体の記憶内容とが対応しなくなることを防止し、シリアル番号を記載するラベルを生産投入前に準備する必要はなく、電子機器を効率良く生産することができる。
【0020】
また本発明で、前記ラベルは、前記機種毎に形状が異なることを特徴とする。本発明に従えば、機種毎に形状が異なるラベルを、電子機器の機種の違いに合わせて間違いなく発行し、ラベルによって電子機器の機種を確実に識別可能にすることができる。
【0021】
また本発明は、前記機種毎に形状が異なるラベルを、各形状毎に、それぞれ異なるプリンタから発行させることを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、機種毎に形状が異なるラベルを、異なるプリンタから発行させるので、形状の違いが大きくても、プリンタを切換えて機種毎のラベルを発行させることができる。
【0023】
さらに本発明は、複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、機種情報を表示して製造工程に順次投入される資材を用いて製造される電子機器に、個体を識別する固有情報、および機種を識別する機種情報を表示するラベルを発行する電子機器用ラベル発光装置であって、
製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、製造過程を製造管理データベースに登録しながら管理する製造管理手段と、
付与した固有情報を、電子機器に備えられる設定情報記憶用の記憶媒体に機種情報とともに記憶させる情報記憶手段と、
製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報を、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造過程に異常がないときに、該電子機器に対してラベルを発行するラベル発行手段とを含むことを特徴とする電子機器用ラベル発行装置である。
【0024】
本発明に従えば、複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、機種情報を表示して製造工程に順次投入される資材を用いて製造される電子機器に、個体を識別する固有情報、および機種を識別する機種情報を表示するラベルを発行する電子機器用ラベル発光装置は、製造管理手段と、情報記憶手段と、ラベル発行手段とを含む。製造管理手段は、製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、製造過程を製造管理データベースに登録しながら管理する。複数の機種が混在する電子機器の製造を、製造管理番号などの製造管理用識別情報に基づいて管理し、機種毎に製品シリアル番号などの固有情報を付与するので、固有情報は機種毎に管理することができる。情報記憶手段は、製造管理手段が付与した固有情報を、電子機器に備えられる設定情報記憶用の記憶媒体に機種情報とともに記憶させるので、電子機器の記憶媒体には、機種に対応する機種情報と、機種毎に管理される固有情報とを適切に記憶させることができる。ラベル発行手段は、製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報を、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造過程に異常がないことを確認して、電子機器に対してラベルを発行するので、記憶媒体の記憶内容と対応して機種情報や固有情報が記載されるラベルを確実に発行することができる。
【0025】
また本発明で、前記電子機器は、機種毎に外観から識別可能な特徴部分が設けられており、
該機種毎の特徴部分を識別する機種識別手段をさらに含み、
前記ラベル発行手段は、前記電子機器の記憶媒体から読出す機種情報と、機種識別手段による識別結果とが対応しないときには、機種に異常があるとして、前記ラベルを発行しないことを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、機種識別手段で、電子機器に設けられる外観から識別可能な特徴部分を識別させて、電子機器の記憶媒体から読出す機種情報と対応しないときには機種に異常があるとしてラベルを発行しないので、機種に異常がないことが確認された製品のみに適切なラベルを発行することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である電子機器用ラベル発行方法を適用する電子機器用ラベル発光装置1の概略的なシステム構成を示す。本実施形態は、複数の機種を混在させて電子機器2を製造する際に、電子機器2に添付するラベル3を発行する。電子機器2内には、個体を識別する製品シリアル番号などの固有情報と、電子機器2の機種を識別する機種情報とを含む設定情報を記憶する不揮発性メモリなどの記憶媒体を設けておく。ラベル発行手段4は、電子機器2の記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベル3を発行するので、記憶媒体の記憶内容に対応して、正しい記載内容で電子機器2に貼付けるラベル3を発行することができる。
【0028】
また電子機器用ラベル発光装置1では、電子機器2がラベル発行手段4に達する前に、検査手段5で機種チェックを行う。電子機器2には、後述するような機種毎に識別可能な特徴部分を設けておき、記憶媒体から読出す機種情報が特徴部分の識別結果と対応するか否かに基づいて、製造した電子機器2の機種が正しいか否かを判別する。これによって、記憶媒体に記憶させる機種情報と、電子機器2の機種毎に識別可能な特徴部分の識別結果との比較結果が対応している製品のみを、機種が正しいと判別することができる。ラベル発行手段4は、検査手段5によって機種が正しいと判別すると、判別の対象となっている電子機器2に対して、ラベル3をリアルタイムで発行する。電子機器2の製品に貼付けるラベル3を、電子機器2に備えられる記憶媒体の記憶内容に基づいてリアルタイムで発行して、ラベル3と記憶媒体の記憶内容との対応が確認されているうちに、確実にラベル3を発行することができる。
【0029】
電子機器用ラベル発行装置1では、複数の機種の電子機器2の製造を指示する情報を、かんばんバーコード6などとして表示して、流動中の機種名とともに電子機器の製造用の資材7が製造工程に順次投入される。かんばんバーコード6の情報は、読取り手段8によって読取る。投入する資材7に対しては、製造管理用識別情報としての製造管理番号などが付与され、製造管理番号バーコード発行手段9からバーコードラベル10が発行される。作業者11は、バーコードラベル10を、たとえば電子機器2の筐体の内側など、製品としての外部からは見えない位置に貼付ける。なお、本実施形態の電子機器用ラベル発行装置1では、検査手段5や他の工程にも、作業者12,13が配置されている。生産量が多いような場合は、完全自動化することも可能であり、生産量などに応じて適切な人数の作業者を配置すればよい。
【0030】
工程内端末20は、単独のコンピュータ、または上位のサーバコンピュータのクライアントコンピュータ、または電子機器用ラベル発行装置1の各部に配置されるコンピュータをクライアントとするサーバコンピュータなどの製造管理手段として機能し、製造工程に投入される資材7によって製造されるべき電子機器2に、製造管理用識別情報としての製造管理番号を順次付与して、製造管理番号バーコード発行手段9からバーコードラベル10を発行させる。付与する製造管理番号と、資材7に表示されている機種情報との対応関係を、ハードディスク装置などの記憶手段21によって実現される製造管理データベースに登録する。次の表1は、製造管理番号と機種名との対応関係の例を示す。製造管理番号は、複数の機種AAAA,BBBB,CCCC,…が混在しても一貫するように連続番号が付与される。
【0031】
【表1】
【0032】
工程内端末21は、製造管理データベースで、次の表2に示すような製品シリアル番号の機種毎の管理を行う。製品シリアル番号は、機種名AAAA,BBBB,CCCC,DDDD毎に順次連続番号が発番され、最後に付した番号が製品シリアル追番として管理される。
【0033】
【表2】
【0034】
製品シリアル番号は、電子機器2の記憶媒体に固有情報として記憶される。本実施形態では、作業者12が検査手段5の治具に電子機器2を装着すると、記憶媒体への情報の書込みも行うようにしている。書込みの履歴は、次の表3に示すようなメモリ書込みデータベースとして、製造管理番号と製品シリアル番号との対応関係が製造管理データベースに含めて管理される。
【0035】
【表3】
【0036】
このように、端末20は、記憶手段21の製造管理データベースを用いて製造工程での管理を行い、ラベル発行手段4を制御してラベル3を発行する際に、記憶媒体から読出す製品シリアル番号などの固有情報と機種名などの機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別する。製造管理番号などの製造管理用情報を利用して、電子機器2の製造工程を個別的に管理した状態に基づく工程チェックを確実に行うことができる。
【0037】
次の表4に示すような製造管理番号と工程での製造実施日時との対応関係を製造管理データベースに含めることによって、製造番号順に製造工程に投入されて順次生産されているか否かを判断し、工程飛びチェックなどを行うこともできる。
【0038】
【表4】
【0039】
ラベル発行手段4が発行するラベル3は、電子機器2の機種毎に異ならせることもできる。固有情報は、機種毎に発番されるシリアル番号であるので、機種が異なる電子機器2に同一番号が付されることもあり得る。ラベルが機種の違いを容易に識別可能な外観、特に形状に違いを有していれば、機種の違いを容易に判別することができる。形状の違うラベル3を発行するために、複数のプリンタを用いることもできる。このような場合、事前に機種毎に異なるラベル3を準備しておくと、欠品などの対応が非常に困難になるけれども、リアルタイムでラベル3を発行するので、用紙の補給に問題が生じない限り、円滑かつ効率的にラベル3を発行することができる。
【0040】
次の表5は、プリンタを切換えてラベル3を発行するための製造管理データベースの機種情報を示す。機種名に対して、生産管理のための機種コード、製品に貼付けるラベル3に表示するメーカ型番、使用するプリンタを切換えるための印刷情報などが登録して管理される。プリンタは2基を切換えて使用し、機種名AAAAと、他の機種名BBBB,CCCC,DDDDとで、切換を行う。各機種毎に切換えるようにすることもできる。
【0041】
【表5】
【0042】
1基または複数基のプリンタを含むラベル発行手段4によって発行したラベル3の印刷データ履歴は、次の表6に示すようにデータベース化して製造監理データベースに記憶される。
【0043】
【表6】
【0044】
図2は、図1では検査手段5で機種チェックと並行して行う電子機器2の記憶媒体への書込み工程での処理手順を示す。ステップa0では、作業者12が書込み治具に電子機器2をセットする。ステップa1から書込みプログラムが開始され、ステップa2ではバーコードラベル10から製造管理番号の読取りを行う。ステップa3では、読取った製造管理番号を工程内端末20に取込む。工程内端末20が記憶手段21に構築して管理する製造管理データベースでは、製造前述の表1に示すような製造管理番号と機種名との対応関係が登録されているので、ステップa4では製造管理番号に対応する機種名を取得する。ステップa5では、製造管理データベースで、表2に示すように管理されている製品シリアル番号を取得する。取得するのは既に発行した製品シリアル番号の最後を示す製品シリアル追番であり、出荷する電子機器に付与する製品シリアル番号は、製品シリアル追番の次から連番で割当て、同時に割当てた最後の番号まで、その機種名に対応する製品シリアル追番を進めておく。次にステップa6で、製造管理データベースから表5に示すように管理されている機種情報を機種名に基づいて取得する。ステップa7では、ステップa5で取得した製品シリアル番号と、ステップa6で取得した機種情報としてのメーカ型番とを、電子機器2内の不揮発性メモリである製品メモリに書込む。ステップa8では書込が正常に行われているか否かをベリファイ処理などで確認し、書込み完了と確認されれば、ステップa9で製造管理データベースに、表3に示すようなメモリ書込み履歴を書込む。次にステップa10で、表4に示すような工程飛びチェック用のテーブルに、書込を行った日時を書込んで、書込み工程を終了する。
【0045】
ステップa8で製品メモリへの書込が完了しないと判断されるときにはエラー終了となる。エラー終了となった資材7に対応する製造管理番号については、その後の対策等が記録される。
【0046】
図3は、図1のラベル発行手段4で行うラベル印刷工程の前処理手順を示す。ステップb0で作業者12が電子機器2を治具にセットする。ステップb1では、バーコードラベル10から製造管理番号を読取る。ステップb2では、ラベル発行手段4の制御用に設けるシーケンサに製造管理番号を取込む。ステップb3では、製造番号をシーケンサから工程内端末20に取込む。ステップb4では、製造管理データベースで表1に示すように製造管理番号と対応付けられている機種名を取得する。ステップb5では、製造管理データベースで表5に示すように機種名と対応付けられて管理されている機種情報を取得する。ステップb6では、製造管理データベースで表4に示すように管理されている製造管理番号毎の書込み工程での完了日時をチェックし、書込み工程が終了しているか否かを判断する。判断の日時以前のデータが登録されていれば、書込み工程は終了していると判断する。
【0047】
ステップb6で書込み工程終了と判断するときは、ステップb7で、次の表7に示すように、製造管理データベースに、機種名と製造管理番号との対応関係を登録する。この対応関係を示すデータベースには、一つの製造管理番号に対して一つの機種名データのみが存在し、複数のデータが存在することはない。なお、書込み工程ばかりではなく、他の工程でも同様の管理で、前工程の終了チェックを後工程で行うことができる。
【0048】
【表7】
【0049】
次にステップb8で、治具を用いる機種の検査を開始する。ステップb9では、機種の違いを表す機種ビットを取得する。検査手段5では、たとえば複数のセンサを用い、機種の違いが各センサの出力に反映されるように設定しておく。機種名と機種ビットとの対応関係は、たとえば次の表8に示すように、製造管理データベースに予め登録されている。ステップb10では、表8に従って機種名を取得する。
【0050】
【表8】
【0051】
ステップb11では、製造管理番号に基づいてステップb4で取得する機種名と、機種ビットに対応して取得する機種名とを比較する。ステップb12で比較結果が同一であると判断されると、ステップb13で機種ビットによる検査が正常に完了したことを示す機種ビット検査OKフラグをONにする。機種ビット検査OKフラグは、後述するラベル印刷工程で参照するデータである。ステップb6で、書込み工程が終了していないと判断するときは、ステップb14で工程飛びエラーと判断し、ステップb15で処理をエラー終了する。また、ステップb12で機種名の比較結果が同一でないと判断するときも、ステップb16で処理をエラー終了する。
【0052】
図4は、ラベル印刷の処理手順を示す。ステップc0からプログラムを開始し、ステップc1では、前述の機種ビット検査OKフラグがONになっているか否かを判断する。ONになっていなければ、ONになるのを待つ。ONになっていれば、ステップc2で機種ビット検査OKフラグを全部OFFにリセットし、次のステップc3で表7に示すような対応関係に基づいて製造管理データベースから機種名を取得する。ステップc4では、取得した機種名に従って、表5に示すような対応関係に基づき、機種情報を取得する。ステップc5では、ラベル印刷を行う。このとき、ステップc4で取得する印刷情報によって、印刷装置の選択が可能となる。ステップc6では、表6に示す印刷データ履歴の書込を行い、ステップc1に戻る。すでに書込を行った電子機器2に対しては、ステップc2で機種ビット検査OKフラグがリセットされているので、重複してラベル3を発行しないようにすることができる。
【0053】
本発明に従えば、機種毎に形状が異なるラベルを、異なるプリンタから発行させるので、形状の違いが大きくても、プリンタを切換えて機種毎のラベルを発行させることができる。
【0054】
図5は、図1の検査手段5に設ける機種判別治具30の例を簡略化して示す。電子機器2の製品の機種AAAA,BBBB,CCCCには、形状が若干異なる部分を設けておき、センサ31,32による検知で識別可能にしておく。センサ31,32の検知結果と機種の識別結果との対応関係は、次の表9に示すようになる。このようなセンサ31,32の検知出力に基づいて、機種フラグを設定し、機種の識別を行うことができる。
【0055】
【表9】
【0056】
なお、機種の識別は、形状の違いばかりではなく、色などの違いや、外観から簡単な画像認識で識別するようにしておくこともできる。
【0057】
図6は、本実施形態での処理の関係を全体的に示す。なお、検査手段5およびラベル発行手段4でバーコードラベル10のバーコードを読取るために用いる読取器5a,4aと、ラベル発行手段4の制御を行うシーケンサ4bとを含めて記載している。また、工程内端末20が製造管理手段として使用する記憶手段21の製造管理データベースは、表1〜表8に対応して、21−1〜21−8でそれぞれ表示している。図2〜図4の各ステップに対応する部分には、たとえばステップa2に対応して「a2」と記載するなど、対応を示す符号を記載している。
【0058】
なお、以上の説明で用いているバーコードは、磁気カードなどに記憶される磁気データや、RFタグなどに記憶される電子データなどであってもよいことはもちろんである。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電子機器には個体を識別する固有情報と機種を識別する機種情報とを含む設定情報記憶用の記憶媒体が設けられ、固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行するので、正しい記載内容で電子機器に貼付けるラベルを発行することができる。
【0060】
また本発明によれば、電子機器の機種毎に識別可能な特徴部分で、電子機器の機種が正しいか否かを判別することができる。
【0061】
また本発明によれば、電子機器の機種毎の特徴部分を外観から識別し、機種が正しいか否かを判別することができる。
【0062】
また本発明によれば、電子機器の製品に貼付けるラベルを、ラベルと記憶媒体の記憶内容との対応が確認されているうちに、リアルタイムで発行することができる。
【0063】
また本発明によれば、電子機器の製造の際に、製造管理番号などの製造管理用識別情報を投入順に与え、機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録して管理し、機種毎に管理する製品シリアル番号などの固有情報を付与して、電子機器に備えられる記憶媒体に機種情報とともに記憶することができる。製造工程での管理を製造管理データベースに基づいて行い、ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別するので、電子機器の製造工程を個別的に管理した状態に基づく工程チェックを確実に行うことができる。
【0064】
また本発明によれば、シリアル番号を記載するラベルを生産投入前に準備する必要はなく、機種毎に発番されるシリアル番号を電子機器の固有情報として、電子機器を効率良く生産することができる。
【0065】
また本発明によれば、電子機器の機種毎に形状が異なるラベルを、機種の違いに合わせて間違いなく発行し、ラベルによって電子機器の機種を確実に識別可能にすることができる。
【0066】
また本発明によれば、機種毎に形状が異なるラベルを、異なるプリンタから発行させるので、機種の違いが判りやすいラベルを、プリンタを切換えて発行させることができる。
【0067】
さらに本発明によれば、製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、電子機器の記憶媒体に、機種に対応する機種情報とともに、記憶させることができる。ラベル発行手段は、製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報が記載されるラベルを確実に発行することができる。
【0068】
また本発明によれば、電子機器の外観から識別可能な特徴部分によって、機種に異常がないことが確認された製品のみに適切なラベルを発行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である電子機器用ラベル発行装置1の概略的なシステム構成を示す図である。
【図2】図1の電子機器用ラベル発行装置1で電子機器2の不揮発性メモリに書込み処理を行う処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1の電子機器用ラベル発行装置1でラベル印刷の前処理を行う手順を示すフローチャートである。
【図4】図1の電子機器用ラベル発行装置1でラベル印刷を行う処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1の検査手段5で用いる機種判別用検査治具30の例を示す図である。
【図6】図1の電子機器用ラベル発行装置1での全体的なデータ管理状態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電子機器用ラベル発行装置
2 電子機器
3 ラベル
4 ラベル発行手段
5 検査手段
6 かんばんバーコード
7 資材
8 読取り手段
9 製造管理番号バーコード発行手段
10 バーコードラベル
20 工程内端末
21 記憶手段
30 機種判別治具
Claims (10)
- 複数の機種を混在させて電子機器を製造する際に、電子機器に添付するラベルを発行する方法であって、
電子機器の個体を識別する固有情報と、電子機器の機種を識別する機種情報とを含む設定情報を記憶する記憶媒体を設けておき、
記憶媒体から固有情報および機種情報を読出し、印刷してラベルを発行することを特徴とする電子機器用ラベル発行方法。 - 前記電子機器には、機種毎に識別可能な特徴部分を設けておき、前記記憶媒体から読出す機種情報が該特徴部分の識別結果と対応するか否かに基づいて、製造した電子機器の機種が正しいか否かを判別することを特徴とする請求項1記載の電子機器用ラベル発行方法。
- 前記電子機器の機種毎の特徴部分は、外観から識別可能にしておくことを特徴とする請求項2記載の電子機器用ラベル発行方法。
- 前記機種が正しいと判別すると、判別の対象となっている電子機器に対して、前記ラベルをリアルタイムで発行することを特徴とする請求項2または3記載の電子機器用ラベル発行方法。
- 前記複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、前記機種情報を表示して電子機器の製造用の資材を製造工程に順次投入し、
製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、
付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、
固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、
付与した固有情報を、製造管理データベースに登録するとともに、前記記憶媒体に前記機種情報とともに記憶させ、
製造管理データベースを用いて製造工程での管理を行い、
前記ラベルを発行する際に、記憶媒体から読出す固有情報と機種情報とを、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造工程が機種に適合しているか否かを判別することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子機器用ラベル発行方法。 - 前記固有情報は、前記機種毎に発番されるシリアル番号であることを特徴とする請求項5記載の電子機器用ラベル発行方法。
- 前記ラベルは、前記機種毎に形状が異なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子機器用ラベル発行方法。
- 前記機種毎に形状が異なるラベルを、各形状毎に、それぞれ異なるプリンタから発行させることを特徴とする請求項7記載の電子機器用ラベル発行方法。
- 複数の機種の電子機器の製造を指示する情報に基づき、機種情報を表示して製造工程に順次投入される資材を用いて製造される電子機器に、個体を識別する固有情報、および機種を識別する機種情報を表示するラベルを発行する電子機器用ラベル発光装置であって、
製造工程に投入される資材によって製造されるべき電子機器に、製造管理用識別情報を順次付与し、付与した製造管理用識別情報と、資材に表示されている機種情報との対応関係を製造管理データベースに登録し、固有情報を、製造管理用識別情報と対応させて機種毎に管理しながら、該製造されるべき電子機器に対して付与し、製造過程を製造管理データベースに登録しながら管理する製造管理手段と、
付与した固有情報を、電子機器に備えられる設定情報記憶用の記憶媒体に機種情報とともに記憶させる情報記憶手段と、
製造工程を終了する電子機器の記憶媒体から読出す固有情報および機種情報を、製造管理データベースの登録内容と照合して、製造過程に異常がないときに、該電子機器に対してラベルを発行するラベル発行手段とを含むことを特徴とする電子機器用ラベル発行装置。 - 前記電子機器は、機種毎に外観から識別可能な特徴部分が設けられており、
該機種毎の特徴部分を識別する機種識別手段をさらに含み、
前記ラベル発行手段は、前記電子機器の記憶媒体から読出す機種情報と、機種識別手段による識別結果とが対応しないときには、機種に異常があるとして、前記ラベルを発行しないことを特徴とする請求項9記載の電子機器用ラベル発行装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002230181A JP2004070068A (ja) | 2002-08-07 | 2002-08-07 | 電子機器用ラベル発行方法および装置 |
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JP2008210086A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-11 | Brother Ind Ltd | プリンタ制御装置 |
-
2002
- 2002-08-07 JP JP2002230181A patent/JP2004070068A/ja active Pending
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