JP2004070045A - 現像ローラの製造方法及び現像ローラ並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スリック現像装置に適した高磁力かつ安価な現像ローラの製造方法及び現像ローラ並びに画像形成装置を提供することである。
【解決手段】高分子化合物にマグネット粉末を分散し円筒形状に形成したマグネットロール46に溝形状の収納部分49を形成し、その収納部分49に少なくとも1極の現像極に相当するマグネット48を埋め込むようにし、そのマグネット48として、異方性希土類マグネット粉末に、添加剤としての当該マグネット粉末と異なる成分からなり、かつ、平均粒径が前記マグネット粉末の平均粒径のよりも小さい粒子を添加、分散させ、そしてプレス成形により形成している。
【選択図】 図2
【解決手段】高分子化合物にマグネット粉末を分散し円筒形状に形成したマグネットロール46に溝形状の収納部分49を形成し、その収納部分49に少なくとも1極の現像極に相当するマグネット48を埋め込むようにし、そのマグネット48として、異方性希土類マグネット粉末に、添加剤としての当該マグネット粉末と異なる成分からなり、かつ、平均粒径が前記マグネット粉末の平均粒径のよりも小さい粒子を添加、分散させ、そしてプレス成形により形成している。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像ローラの製造方法及び現像ローラ並びに複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像は周知であり、電子写真方式の画像形成装置において広く利用されている。この磁気ブラシ現像では、現像ローラ外周面に現像剤を磁気吸着させて磁気ブラシを形成し、現像領域(現像ローラと像担持体の間で現像可能電界が確保されている領域)において、静電潜像が形成された像担持体と電気的バイアスが印加されたスリーブとの間の電界によって、前記磁気ブラシから対向する像担持体の潜像面へトナーを選択的に供給付着することにより、現像が行われる。
【0003】
現像ローラは、通常、円筒状の現像スリーブとして構成され、このスリーブ表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形成する磁石ローラをスリーブ内部に備えている。穂立ちの際、キャリアが磁石ローラで生じる磁力線に沿うようにスリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立ちに係るキャリアに対して帯電トナーが付着されている。磁石ローラは、複数の磁極を有し、夫々の磁極を形成する磁石が棒状などに構成されていて、特にスリーブ表面の現像領域部分では現像剤を立ち上げる現像主磁極を備えている。現像スリーブと磁石ローラの少なくとも一方が動くことでスリーブ表面に穂立ちを起こした現像剤が移動するようになっており、現像領域に搬送された現像剤は現像主磁極から発せられる磁力線に沿って穂立ちを起こし、この現像剤のチェーン穂は撓むように像担持体表面に接触し、接触した現像剤のチェーン穂が像担持体との相対線速差に基づいて静電潜像と擦れ合いながら、トナー供給を行う。
【0004】
従来の磁気ブラシ現像装置においては、画像濃度を高めるための現像条件とコントラスト画像を良好に得るための現像条件とが両立せず、高濃度部と低濃度部との双方を同時に改善することが困難である。即ち、画像濃度を高めるための現像条件としては、(i)像担持体と現像スリーブとの間隔である現像ギャップを狭くすること、あるいは(ii)現像領域幅を広くすることなどが挙げられる。一方、低コントラスト画像を良好に得るための現像条件としては、(i’)現像ギャップを広くすること、あるいは(ii’)現像領域幅を狭くすることなどがある。つまり、双方の現像条件は相対するものであって両立せず、全濃度域にわたって双方の条件を満たして良質な画像を得ることは一般に困難とされている。
【0005】
例えば、低コントラスト画像を重視する場合には、ベタラインのクロス部や黒ベタ、ハーフトーンベタ画像の後端部に白抜けを生じる所謂「後端白抜け」と称される異常画像が発生しやすい。また同じ幅で形成した格子画像の横線が縦線よりも細くなったり、1ドットなどの小さい点画像が現像されないなどの現象も発生している。
【0006】
このような従来からの課題であった画像濃度を高くするための現像条件と低コントラスト画像を良好に得るための現像条件とを高い時点で満足させ、全濃度域にわたって良質な画像を得るための現像方法及び現像装置等を本願出願人は先に提案している(特開2000−305360号)。
しかしながら、出願人が先に提案した現像装置(以下、説明の便宜上スリック現像装置という。)においては、現像ローラの主極部は極間角度が従来の現像ローラに比べて狭いため、従来と同等以上の磁束密度と狭い半値幅が必要である。さらに、主極部の位置精度が従来の現像ローラに比べて高い精度(従来の±2度に対して±1度)が要求される。
これらの要求項目を達成するためには、従来用いられていた材料やローラ構成及び製造方法では実施困難である。特に、マグネット材料については従来一般的に用いられているフェライト系マグネットでは充分な磁気特性が得られず、達成困難であり、希土類マグネットを用いる必要が生じる。また、希土類マグネットはコストが高いため、現実的なローラのマグネット構成としては、高い磁気特性が必要となる現像極のみ希土類マグネットを用い、その他の極はフェライト系マグネットを使用する方法が望ましい。
ここで、従来の現像ローラの製造方法について説明する。
製造方法A:図4に示すように、芯金67一体型のホルダ66に焼結マグネット68を貼り付ける方法で、メリットとして磁極の位置精度が良い反面、デメリットとしてマグネットを貼り付ける部品のコストが高く、また工数が多くなる。
製造方法B:図5に示すように、芯金67にマグネット70を貼り付ける方法で、製造方法Aと比べて芯金のコストが安いというメリットがあるが、磁極位置精度は高くないこと、また製造方法Aと同様工数が多くなるデメリットを持つ。
製造方法C:図6に示すように、フェライトマグネット成型品66に希土類マグネット68の貼り付け方法で、フェライトマグネット66の成型工法には射出成形と押出成形があるが、特徴としては円周方向で一体形状をしている。射出成形のメリットとしては高磁力が得やすく磁極位置等比較的安定した特性が得られるが、設備が煩雑となり加工タクトもかかる。また、押出成型のメリットとしては加工タクトが短い反面、デメリットとして成形品特性の制御が困難である事が挙げられる。
製造方法D:図7に示すように、フェライトマグネット成形品66に非磁性ホルダ71を介して希土類マグネット68を貼り付ける方法で、非磁性ホルダを介して貼り付けることにより、磁極位置の高精度化が図れる。しかし、上記した製造と同様に成型品希土類磁石の加工精度が充分でなく、さらに機械的強度が充分でない上に、コストが高いという問題が残る。
【0007】
さらに、上記したA〜Dの製造方法において、希土類マグネット部分を希土類の粉末充填により形成することが提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、高磁力に有効な焼結タイプの希土類磁石では長さ10cmが限界であり、一般的な全長が210mm〜300mmの現像ローラの使用は実現不可能である。さらに、プラスチックマグネットタイプでは、高磁力のために希土類粉末充填率を高めていくと(一般的にMIN80wt%以上)、加工性が悪くなり、寸法精度や機械強度の低下が起こる。このため、現像極位置精度が達成に必要な希土類マグネットそのものがネジレ等によって高精度とならず、磁極位置精度達成が困難である。このため、希土類マグネット部分を希土類の粉末充填により形成する方法では現像極に相当する溝部に直接粉末高充填し、高磁力、良好な磁極位置精度の両者を達成することが可能である。
【0009】
かかる製造方法では、如何に希土類マグネット粉末を低圧にて均一かつ高充填させるかであり、本願発明者らはこれまで等方性希土類マグネットにおいて、その手法、構成等について研究を行ってきた。
【0010】
しかしながら、昨今、等方性マグネットに比べ格段に高い磁気特性を有する異方性希土類マグネット粉末の開発が進んでいる。図8に異方性マグネットと等方性マグネットの特性比較例を示す。
【0011】
図8から判るように、異方性希土類マグネットでは等方性と比べて同等の密度で非常に高い磁気特性が得られる。ただし、異方性で高い特性を得るためにはマグネット粉末の磁化軸に沿ってマグネット粉末を整列させる配向が必要である。射出成形では、樹脂を溶融した状態で磁場を印加することで、マグネット粉末を配向させることができるが、成形性、配向度を考慮すると5g/cm3程度が限界である。
【0012】
一方、充填方式においては、6g/cm3以上に密度を高めることは可能であるが、配向度が向上しない場合、等方性と同等の特性しか得られない。従って、異方性で高密度かつ高配向のマグネット製造方法が望まれている。
【0013】
本発明は、上記した事情に鑑み、スリック現像装置に適した高磁力かつ安価な現像ローラの製造方法及び現像ローラ並びに画像形成装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、高分子化合物にマグネット粉末を分散し円筒形状に形成したプラスチックマグネットに溝形状の収納部分を形成し、該収納部分に少なくとも1極の現像極に相当するマグネットを埋め込むようにした現像ローラの製造方法において、前記収納部分に埋め込むマグネットが、異方性希土類マグネット粉末に、添加剤としての当該マグネット粉末と異なる成分からなり、かつ、平均粒径が前記マグネット粉末の平均粒径のよりも小さい粒子を添加、分散させ、そしてプレス成形により形成することを特徴としている。
【0015】
なお、本発明の現像ローラの製造方法は、前記プレス成形する際、異方性希土類マグネット粉末の配向を行うと、効果的である。
さらに、本発明の現像ローラの製造方法は、前記異方性希土類マグネット粉末の磁場プレスは、本プレスより低圧の仮プレス、配向及び本プレスを1サイクルとし、該サイクルを少なくとも1回以上行うと、効果的である。
【0016】
さらにまた、本発明の現像ローラの製造方法は、前記添加剤がフッ素樹脂粒子からなり、該フッ素樹脂粒子を3〜15重量%添加すると、効果的である。
また、上記課題を解決するため、本発明の現像ローラは、請求項1ないし4の何れか一項に記載の現像ローラ製造方法により製造したことを特徴としている。
【0017】
さらにまた、上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、請求項5に記載の現像ローラを用いた現像装置を具備することを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面にしたがって説明する。
先ず、本発明に係る現像装置が装着された画像形成装置の作像部を、図1に基づいて説明する。
【0019】
図1において、静電潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、当該ドラム表面を帯電するための帯電装置2、一様帯電処理面に潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光3、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を形成する現像装置4、形成されたドラム上のトナー像を記録紙へ転写するための転写装置5、ドラム上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置7、ドラム上の残留電位を除去するための除電ランプ8が順に配設されている。
【0020】
このような構成において、帯電装置2の帯電ローラによって表面を一様に帯電された感光体1は、露光3によって静電潜像を形成され、現像装置4によってトナー像を形成される。当該トナー像は、転写ベルトなどでなる転写装置5によって、感光体ドラム1表面から、不図示の給紙トレイから搬送された記録紙へ転写される。この転写の際に感光体ドラムに静電的に付着した記録紙は、分離爪によって感光体ドラム1から分離される。そして未定着の記録紙上のトナー像は定着器9によって記録紙に定着される。一方、転写されずに感光体ドラム上に残留したトナーは、クリーニング装置7によって除去され回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム1は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。なお、符号6は、図示しない給紙トレイからの記録紙を、感光体1上のトナー像にタイミングを合わせて送出するためのレジストローラである。
【0021】
現像装置4内には、現像ローラである現像ローラ41が感光体ドラム1に近接するように配置されていて、双方の対向部分には、感光体ドラムと磁気ブラシが接触する現像領域が形成されている。現像ローラ41は、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してなる現像スリーブが不図示の回転駆動機構によって図中時計回りに回転されるようになっている。なお、符号42は現像剤チェーン穂の穂高さ、即ち、現像スリーブ上の現像剤量を規制するドクタブレード、符号43は入口シール部材、符号44は現像装置ケーシング内の現像剤を攪拌しながら現像ローラ41へ汲み上げるためのスクリューである。
【0022】
現像ローラ41は、現像スリーブ45内にその周表面に現剤の穂立ちを生じるうに磁界を形成する磁石体(以下、マグネットロール46という。)が固定状態で備えられる。マグネットロール46は、現像領域部分に現像剤の穂立ちを生じさせる主磁極と、汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送するための搬送極と、現像後の領域で現像剤を搬送する搬送極とを有する。本実施形態では、主磁極が1つのマグネット48により形成しているが、マグネット48は複数(2極もしくは3極)のマグネットブロックにより現像極を形成してもよい。そして、主磁極を1つのマグネット48により形成した場合、主磁極の半値幅は25°以下とし、現像磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40%以下としている。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態を示す現像ローラの説明図であり、本実施形態では主磁極が1極のマグネット48に構成したものである。
図2において、現像ローラ41は、マグネットローラ46が高分子化合物にマグネット粉末を分散したプラスチックマグネットもしくはゴムマグネットであり、マグネット粉末としてはSrフェライトないしBaフェライトを用い、高分子化合物としては6PAもしくは12PA等のPA(ポリアミド)系材料、EEA(エチレン・エチル共重合体)又はEVA(エチレン・ビニル共重合体)等のエチレン系化合物、CPE(塩素化ポリエチレン)等の塩素系材料、NBR等のゴム材料を使用することができる。このマグネットローラ46には、円筒形状の現像ローラの現像極48に相当する部分に他の部材が埋め込みできるような収納部分としての収納溝49が形成され、該収納溝49に異方性希土類マグネット粉末と、添加剤としての異方性希土類マグネット粉末の平均粒径よりも平均粒径が小さい粉末とからなる混合物をプレス成形に形成したマグネットが配置されている。
【0024】
この現像極としてのマグネット48は、マグネットローラ46に直接プレス成形しても良いし、他の金型内で成形されたものをその後配置しても良い。希土類マグネットの製造方法としては、マグネットローラ溝部または金型内に希望の磁気特性になるように圧力をかけて、充填率を高めるが、このときマグネット粉末には該マグネット粉末とは異なる組成からなる添加剤を分散しているため、希土類マグネット粉末の流動性が高くなるため、高密度充填が実現できる。
【0025】
一般的には、粉末体のプレスは流動性の低さからくる大小の凝集等によりポーラスとなりやすく、粒子の微細化や加圧力を高めるなどの工夫が必要である。本実施形態によれば、添加剤が滑剤として作用してマグネット粉末間の滑り性を向上させるため、流動性が高く、低圧でも凝集等による空隙は発生しない。また、添加剤の粒径は、マグネット粉末の粒径よりも充分小さいため、マグネット粉末間の隙間収まりマグネット粉末の充填率の妨げにはならない。従って、結果的にマグネット粉末のみの場合に発生する凝集等による充填状態に比べてより理想の最密に近い高密度の充填が低圧で可能となり、これにより現像極は高い磁気特性を得られる。
【0026】
また、添加剤を添加した希土類マグネット粉末をプレス成形する際に、磁場を印加してマグネット粉末の配向を行っている。希土類マグネットのプレス成形は、上記したように、マグネットローラに直接プレス成形しても良いし、他の金型内で成形されたものをその後配置しても良いが、プレス圧力を高めた方が高密度のマグネット成形し易いため後者の方が望ましい。
【0027】
このプレス時において、希土類マグネット粉末に分散させた添加剤の滑性により、希土類マグネット粉末の流動性が高くなるため、配向が行われやすく、また最密配列を取りやすいため、高充填が可能となるため、磁気特性の高い希土類マグネット及び現像ローラを得ることができる。
【0028】
希土類マグネットの配向時において、低いプレス圧を用いた後、本プレスで高いプレス圧で成形することが好ましい。該方法によれば、配向時には低負荷のため配向しやすく、その後本プレスにより高密度化できる。限定するものではないが、「仮プレス→配向→本プレス」を1サイクルとして、サイクル数を増加させればより高い効果が得られる。また、この際1サイクル毎にマグネット粉末を補充増量しても良い。
【0029】
ところで、マグネット粉末に分散されている添加剤としては、フッ素樹脂が良好に用いることが有利である。フッ素樹脂は、表面エネルギーが非常に小さいためどのような固体とも非常に大きな滑り性を有するので、マグネット粉末混合物のより高い流動性を確保することができる。よって、マグネット粉末を低圧で充填率を高めることができ、高い磁気特性を得ることができる。なお、フッ素樹脂にはPTFEやPFA、FEP等が挙げられる。
【0030】
【実施例】
マグネット粉末:Nd−Fe−B系異方性マグネット
添加剤:PTFE 3〜15重量%
本実施例のマグネット48は、図3の磁性特性の比較したグラフから明らかなように、等方性粉体プレスや異方性射出成形のものと比べて高密度で、かつ高磁気特性が得られた。
【0031】
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、添加剤がマグネット粉末間の滑り性を向上させるため、流動性が高く、低圧でも凝集等による空隙は発生せず、しかも、添加されている粒子の粒径は、マグネット粉末の粒径よりも充分小さいため、マグネット粉末間の隙間収まりマグネット粉末の充填率の妨げにはならないため、より理想の最密に近い高密度の充填が低圧で可能となり、これにより現像極は高い磁気特性を得られる。
【0032】
請求項2の構成によれば、添加剤がマグネット粉末間の滑り性を向上させるため流動性が高く、配向度を高くできるため、現像極は高い磁気特性を得られる。
【0033】
請求項3の構成によれば、配向時には機械的な負荷を低減できるため配向度が高くでき、その後、プレスにより高密度化できるため、請求項2に比べて高配向、高密度化が行えるため、より高い磁気特性の希土類マグネット及び現像ローラを得ることができる
【0034】
請求項4の構成によれば、フッ素樹脂の滑り性の寄与により、さらなる粉末体流動性を高くなり、高密度、高配向が容易に実現できるため、高い磁気特性の希土類マグネットの現像ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】マグネットロールの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例と等方性粉体プレスや異方性射出成形のものとの磁気特性を比較したグラフである。
【図4】従来の一製造方法による現像ローラの説明図である。
【図5】従来の他の製造方法による現像ローラの説明図である。
【図6】従来のさらに他の製造方法による現像ローラの説明図である。
【図7】従来のさらに他の製造方法による現像ローラの説明図である。
【図8】等方性粉体プレス、異方性射出成形のものの磁気特性を示すグラフである。
【符号の説明】
2 現像装置
41 現像ローラ
45 現像スリーブ
46 マグネットロール
48 マグネット
49 収納溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像ローラの製造方法及び現像ローラ並びに複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像は周知であり、電子写真方式の画像形成装置において広く利用されている。この磁気ブラシ現像では、現像ローラ外周面に現像剤を磁気吸着させて磁気ブラシを形成し、現像領域(現像ローラと像担持体の間で現像可能電界が確保されている領域)において、静電潜像が形成された像担持体と電気的バイアスが印加されたスリーブとの間の電界によって、前記磁気ブラシから対向する像担持体の潜像面へトナーを選択的に供給付着することにより、現像が行われる。
【0003】
現像ローラは、通常、円筒状の現像スリーブとして構成され、このスリーブ表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形成する磁石ローラをスリーブ内部に備えている。穂立ちの際、キャリアが磁石ローラで生じる磁力線に沿うようにスリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立ちに係るキャリアに対して帯電トナーが付着されている。磁石ローラは、複数の磁極を有し、夫々の磁極を形成する磁石が棒状などに構成されていて、特にスリーブ表面の現像領域部分では現像剤を立ち上げる現像主磁極を備えている。現像スリーブと磁石ローラの少なくとも一方が動くことでスリーブ表面に穂立ちを起こした現像剤が移動するようになっており、現像領域に搬送された現像剤は現像主磁極から発せられる磁力線に沿って穂立ちを起こし、この現像剤のチェーン穂は撓むように像担持体表面に接触し、接触した現像剤のチェーン穂が像担持体との相対線速差に基づいて静電潜像と擦れ合いながら、トナー供給を行う。
【0004】
従来の磁気ブラシ現像装置においては、画像濃度を高めるための現像条件とコントラスト画像を良好に得るための現像条件とが両立せず、高濃度部と低濃度部との双方を同時に改善することが困難である。即ち、画像濃度を高めるための現像条件としては、(i)像担持体と現像スリーブとの間隔である現像ギャップを狭くすること、あるいは(ii)現像領域幅を広くすることなどが挙げられる。一方、低コントラスト画像を良好に得るための現像条件としては、(i’)現像ギャップを広くすること、あるいは(ii’)現像領域幅を狭くすることなどがある。つまり、双方の現像条件は相対するものであって両立せず、全濃度域にわたって双方の条件を満たして良質な画像を得ることは一般に困難とされている。
【0005】
例えば、低コントラスト画像を重視する場合には、ベタラインのクロス部や黒ベタ、ハーフトーンベタ画像の後端部に白抜けを生じる所謂「後端白抜け」と称される異常画像が発生しやすい。また同じ幅で形成した格子画像の横線が縦線よりも細くなったり、1ドットなどの小さい点画像が現像されないなどの現象も発生している。
【0006】
このような従来からの課題であった画像濃度を高くするための現像条件と低コントラスト画像を良好に得るための現像条件とを高い時点で満足させ、全濃度域にわたって良質な画像を得るための現像方法及び現像装置等を本願出願人は先に提案している(特開2000−305360号)。
しかしながら、出願人が先に提案した現像装置(以下、説明の便宜上スリック現像装置という。)においては、現像ローラの主極部は極間角度が従来の現像ローラに比べて狭いため、従来と同等以上の磁束密度と狭い半値幅が必要である。さらに、主極部の位置精度が従来の現像ローラに比べて高い精度(従来の±2度に対して±1度)が要求される。
これらの要求項目を達成するためには、従来用いられていた材料やローラ構成及び製造方法では実施困難である。特に、マグネット材料については従来一般的に用いられているフェライト系マグネットでは充分な磁気特性が得られず、達成困難であり、希土類マグネットを用いる必要が生じる。また、希土類マグネットはコストが高いため、現実的なローラのマグネット構成としては、高い磁気特性が必要となる現像極のみ希土類マグネットを用い、その他の極はフェライト系マグネットを使用する方法が望ましい。
ここで、従来の現像ローラの製造方法について説明する。
製造方法A:図4に示すように、芯金67一体型のホルダ66に焼結マグネット68を貼り付ける方法で、メリットとして磁極の位置精度が良い反面、デメリットとしてマグネットを貼り付ける部品のコストが高く、また工数が多くなる。
製造方法B:図5に示すように、芯金67にマグネット70を貼り付ける方法で、製造方法Aと比べて芯金のコストが安いというメリットがあるが、磁極位置精度は高くないこと、また製造方法Aと同様工数が多くなるデメリットを持つ。
製造方法C:図6に示すように、フェライトマグネット成型品66に希土類マグネット68の貼り付け方法で、フェライトマグネット66の成型工法には射出成形と押出成形があるが、特徴としては円周方向で一体形状をしている。射出成形のメリットとしては高磁力が得やすく磁極位置等比較的安定した特性が得られるが、設備が煩雑となり加工タクトもかかる。また、押出成型のメリットとしては加工タクトが短い反面、デメリットとして成形品特性の制御が困難である事が挙げられる。
製造方法D:図7に示すように、フェライトマグネット成形品66に非磁性ホルダ71を介して希土類マグネット68を貼り付ける方法で、非磁性ホルダを介して貼り付けることにより、磁極位置の高精度化が図れる。しかし、上記した製造と同様に成型品希土類磁石の加工精度が充分でなく、さらに機械的強度が充分でない上に、コストが高いという問題が残る。
【0007】
さらに、上記したA〜Dの製造方法において、希土類マグネット部分を希土類の粉末充填により形成することが提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、高磁力に有効な焼結タイプの希土類磁石では長さ10cmが限界であり、一般的な全長が210mm〜300mmの現像ローラの使用は実現不可能である。さらに、プラスチックマグネットタイプでは、高磁力のために希土類粉末充填率を高めていくと(一般的にMIN80wt%以上)、加工性が悪くなり、寸法精度や機械強度の低下が起こる。このため、現像極位置精度が達成に必要な希土類マグネットそのものがネジレ等によって高精度とならず、磁極位置精度達成が困難である。このため、希土類マグネット部分を希土類の粉末充填により形成する方法では現像極に相当する溝部に直接粉末高充填し、高磁力、良好な磁極位置精度の両者を達成することが可能である。
【0009】
かかる製造方法では、如何に希土類マグネット粉末を低圧にて均一かつ高充填させるかであり、本願発明者らはこれまで等方性希土類マグネットにおいて、その手法、構成等について研究を行ってきた。
【0010】
しかしながら、昨今、等方性マグネットに比べ格段に高い磁気特性を有する異方性希土類マグネット粉末の開発が進んでいる。図8に異方性マグネットと等方性マグネットの特性比較例を示す。
【0011】
図8から判るように、異方性希土類マグネットでは等方性と比べて同等の密度で非常に高い磁気特性が得られる。ただし、異方性で高い特性を得るためにはマグネット粉末の磁化軸に沿ってマグネット粉末を整列させる配向が必要である。射出成形では、樹脂を溶融した状態で磁場を印加することで、マグネット粉末を配向させることができるが、成形性、配向度を考慮すると5g/cm3程度が限界である。
【0012】
一方、充填方式においては、6g/cm3以上に密度を高めることは可能であるが、配向度が向上しない場合、等方性と同等の特性しか得られない。従って、異方性で高密度かつ高配向のマグネット製造方法が望まれている。
【0013】
本発明は、上記した事情に鑑み、スリック現像装置に適した高磁力かつ安価な現像ローラの製造方法及び現像ローラ並びに画像形成装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、高分子化合物にマグネット粉末を分散し円筒形状に形成したプラスチックマグネットに溝形状の収納部分を形成し、該収納部分に少なくとも1極の現像極に相当するマグネットを埋め込むようにした現像ローラの製造方法において、前記収納部分に埋め込むマグネットが、異方性希土類マグネット粉末に、添加剤としての当該マグネット粉末と異なる成分からなり、かつ、平均粒径が前記マグネット粉末の平均粒径のよりも小さい粒子を添加、分散させ、そしてプレス成形により形成することを特徴としている。
【0015】
なお、本発明の現像ローラの製造方法は、前記プレス成形する際、異方性希土類マグネット粉末の配向を行うと、効果的である。
さらに、本発明の現像ローラの製造方法は、前記異方性希土類マグネット粉末の磁場プレスは、本プレスより低圧の仮プレス、配向及び本プレスを1サイクルとし、該サイクルを少なくとも1回以上行うと、効果的である。
【0016】
さらにまた、本発明の現像ローラの製造方法は、前記添加剤がフッ素樹脂粒子からなり、該フッ素樹脂粒子を3〜15重量%添加すると、効果的である。
また、上記課題を解決するため、本発明の現像ローラは、請求項1ないし4の何れか一項に記載の現像ローラ製造方法により製造したことを特徴としている。
【0017】
さらにまた、上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、請求項5に記載の現像ローラを用いた現像装置を具備することを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面にしたがって説明する。
先ず、本発明に係る現像装置が装着された画像形成装置の作像部を、図1に基づいて説明する。
【0019】
図1において、静電潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、当該ドラム表面を帯電するための帯電装置2、一様帯電処理面に潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光3、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を形成する現像装置4、形成されたドラム上のトナー像を記録紙へ転写するための転写装置5、ドラム上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置7、ドラム上の残留電位を除去するための除電ランプ8が順に配設されている。
【0020】
このような構成において、帯電装置2の帯電ローラによって表面を一様に帯電された感光体1は、露光3によって静電潜像を形成され、現像装置4によってトナー像を形成される。当該トナー像は、転写ベルトなどでなる転写装置5によって、感光体ドラム1表面から、不図示の給紙トレイから搬送された記録紙へ転写される。この転写の際に感光体ドラムに静電的に付着した記録紙は、分離爪によって感光体ドラム1から分離される。そして未定着の記録紙上のトナー像は定着器9によって記録紙に定着される。一方、転写されずに感光体ドラム上に残留したトナーは、クリーニング装置7によって除去され回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム1は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。なお、符号6は、図示しない給紙トレイからの記録紙を、感光体1上のトナー像にタイミングを合わせて送出するためのレジストローラである。
【0021】
現像装置4内には、現像ローラである現像ローラ41が感光体ドラム1に近接するように配置されていて、双方の対向部分には、感光体ドラムと磁気ブラシが接触する現像領域が形成されている。現像ローラ41は、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してなる現像スリーブが不図示の回転駆動機構によって図中時計回りに回転されるようになっている。なお、符号42は現像剤チェーン穂の穂高さ、即ち、現像スリーブ上の現像剤量を規制するドクタブレード、符号43は入口シール部材、符号44は現像装置ケーシング内の現像剤を攪拌しながら現像ローラ41へ汲み上げるためのスクリューである。
【0022】
現像ローラ41は、現像スリーブ45内にその周表面に現剤の穂立ちを生じるうに磁界を形成する磁石体(以下、マグネットロール46という。)が固定状態で備えられる。マグネットロール46は、現像領域部分に現像剤の穂立ちを生じさせる主磁極と、汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送するための搬送極と、現像後の領域で現像剤を搬送する搬送極とを有する。本実施形態では、主磁極が1つのマグネット48により形成しているが、マグネット48は複数(2極もしくは3極)のマグネットブロックにより現像極を形成してもよい。そして、主磁極を1つのマグネット48により形成した場合、主磁極の半値幅は25°以下とし、現像磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40%以下としている。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態を示す現像ローラの説明図であり、本実施形態では主磁極が1極のマグネット48に構成したものである。
図2において、現像ローラ41は、マグネットローラ46が高分子化合物にマグネット粉末を分散したプラスチックマグネットもしくはゴムマグネットであり、マグネット粉末としてはSrフェライトないしBaフェライトを用い、高分子化合物としては6PAもしくは12PA等のPA(ポリアミド)系材料、EEA(エチレン・エチル共重合体)又はEVA(エチレン・ビニル共重合体)等のエチレン系化合物、CPE(塩素化ポリエチレン)等の塩素系材料、NBR等のゴム材料を使用することができる。このマグネットローラ46には、円筒形状の現像ローラの現像極48に相当する部分に他の部材が埋め込みできるような収納部分としての収納溝49が形成され、該収納溝49に異方性希土類マグネット粉末と、添加剤としての異方性希土類マグネット粉末の平均粒径よりも平均粒径が小さい粉末とからなる混合物をプレス成形に形成したマグネットが配置されている。
【0024】
この現像極としてのマグネット48は、マグネットローラ46に直接プレス成形しても良いし、他の金型内で成形されたものをその後配置しても良い。希土類マグネットの製造方法としては、マグネットローラ溝部または金型内に希望の磁気特性になるように圧力をかけて、充填率を高めるが、このときマグネット粉末には該マグネット粉末とは異なる組成からなる添加剤を分散しているため、希土類マグネット粉末の流動性が高くなるため、高密度充填が実現できる。
【0025】
一般的には、粉末体のプレスは流動性の低さからくる大小の凝集等によりポーラスとなりやすく、粒子の微細化や加圧力を高めるなどの工夫が必要である。本実施形態によれば、添加剤が滑剤として作用してマグネット粉末間の滑り性を向上させるため、流動性が高く、低圧でも凝集等による空隙は発生しない。また、添加剤の粒径は、マグネット粉末の粒径よりも充分小さいため、マグネット粉末間の隙間収まりマグネット粉末の充填率の妨げにはならない。従って、結果的にマグネット粉末のみの場合に発生する凝集等による充填状態に比べてより理想の最密に近い高密度の充填が低圧で可能となり、これにより現像極は高い磁気特性を得られる。
【0026】
また、添加剤を添加した希土類マグネット粉末をプレス成形する際に、磁場を印加してマグネット粉末の配向を行っている。希土類マグネットのプレス成形は、上記したように、マグネットローラに直接プレス成形しても良いし、他の金型内で成形されたものをその後配置しても良いが、プレス圧力を高めた方が高密度のマグネット成形し易いため後者の方が望ましい。
【0027】
このプレス時において、希土類マグネット粉末に分散させた添加剤の滑性により、希土類マグネット粉末の流動性が高くなるため、配向が行われやすく、また最密配列を取りやすいため、高充填が可能となるため、磁気特性の高い希土類マグネット及び現像ローラを得ることができる。
【0028】
希土類マグネットの配向時において、低いプレス圧を用いた後、本プレスで高いプレス圧で成形することが好ましい。該方法によれば、配向時には低負荷のため配向しやすく、その後本プレスにより高密度化できる。限定するものではないが、「仮プレス→配向→本プレス」を1サイクルとして、サイクル数を増加させればより高い効果が得られる。また、この際1サイクル毎にマグネット粉末を補充増量しても良い。
【0029】
ところで、マグネット粉末に分散されている添加剤としては、フッ素樹脂が良好に用いることが有利である。フッ素樹脂は、表面エネルギーが非常に小さいためどのような固体とも非常に大きな滑り性を有するので、マグネット粉末混合物のより高い流動性を確保することができる。よって、マグネット粉末を低圧で充填率を高めることができ、高い磁気特性を得ることができる。なお、フッ素樹脂にはPTFEやPFA、FEP等が挙げられる。
【0030】
【実施例】
マグネット粉末:Nd−Fe−B系異方性マグネット
添加剤:PTFE 3〜15重量%
本実施例のマグネット48は、図3の磁性特性の比較したグラフから明らかなように、等方性粉体プレスや異方性射出成形のものと比べて高密度で、かつ高磁気特性が得られた。
【0031】
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、添加剤がマグネット粉末間の滑り性を向上させるため、流動性が高く、低圧でも凝集等による空隙は発生せず、しかも、添加されている粒子の粒径は、マグネット粉末の粒径よりも充分小さいため、マグネット粉末間の隙間収まりマグネット粉末の充填率の妨げにはならないため、より理想の最密に近い高密度の充填が低圧で可能となり、これにより現像極は高い磁気特性を得られる。
【0032】
請求項2の構成によれば、添加剤がマグネット粉末間の滑り性を向上させるため流動性が高く、配向度を高くできるため、現像極は高い磁気特性を得られる。
【0033】
請求項3の構成によれば、配向時には機械的な負荷を低減できるため配向度が高くでき、その後、プレスにより高密度化できるため、請求項2に比べて高配向、高密度化が行えるため、より高い磁気特性の希土類マグネット及び現像ローラを得ることができる
【0034】
請求項4の構成によれば、フッ素樹脂の滑り性の寄与により、さらなる粉末体流動性を高くなり、高密度、高配向が容易に実現できるため、高い磁気特性の希土類マグネットの現像ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】マグネットロールの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例と等方性粉体プレスや異方性射出成形のものとの磁気特性を比較したグラフである。
【図4】従来の一製造方法による現像ローラの説明図である。
【図5】従来の他の製造方法による現像ローラの説明図である。
【図6】従来のさらに他の製造方法による現像ローラの説明図である。
【図7】従来のさらに他の製造方法による現像ローラの説明図である。
【図8】等方性粉体プレス、異方性射出成形のものの磁気特性を示すグラフである。
【符号の説明】
2 現像装置
41 現像ローラ
45 現像スリーブ
46 マグネットロール
48 マグネット
49 収納溝
Claims (6)
- 高分子化合物にマグネット粉末を分散し円筒形状に形成したプラスチックマグネットに溝形状の収納部分を形成し、該収納部分に少なくとも1極の現像極に相当するマグネットを埋め込むようにした現像ローラの製造方法において、
前記収納部分に埋め込むマグネットが、異方性希土類マグネット粉末に、添加剤としての当該マグネット粉末と異なる成分からなり、かつ、平均粒径が前記マグネット粉末の平均粒径のよりも小さい粒子を添加、分散させ、そしてプレス成形により形成することを特徴とする現像ローラの製造方法。 - 請求項1に記載の現像ローラの製造方法において、前記プレス成形する際、異方性希土類マグネット粉末の配向を行うことを特徴とする現像ローラの製造方法。
- 請求項1または2に記載の現像ローラの製造方法において、前記異方性希土類マグネット粉末の磁場プレスが、本プレスより低圧の仮プレス、配向及び本プレスを1サイクルとし、該サイクルを少なくとも1回以上行うことを特徴とする現像ローラの製造方法。
- 請求項1に記載の現像ローラの製造方法において、前記添加剤がフッ素樹脂粒子からなり、該フッ素樹脂粒子を3〜15重量%添加することを特徴とする現像ローラの製造方法。
- 請求項1ないし4の何れか一項に記載の現像ローラ製造方法により製造したことを特徴とする現像ローラ。
- 請求項5に記載の現像ローラを用いた現像装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
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